JP2003026811A - 封止材用フッ素系組成物およびその製造方法 - Google Patents
封止材用フッ素系組成物およびその製造方法Info
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Abstract
とにより、粉末混合特有の分散バラツキを小さくし品質
のより安定した封止材用フッ素系組成物を提供する。 【解決手段】 フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹
脂の懸濁液とを、上記フッ素系弾性体と上記フッ素系樹
脂との質量混合比が 95 :5 〜 5: 95 の範囲となるよ
うに混合してなる混合液に無機酸溶液を加えて共凝析し
て得られる。
Description
成物および封止材用フッ素系組成物の製造方法に関す
る。
び液晶表示装置の大型化や高精細化などに伴い、ゲート
バルブシールや周辺シール材などの封止材は、製造装置
の重要な要素技術となっている。例えば、半導体チップ
生産ラインにおいて、Oリング、角リング、リップシー
ル、ウェハー移動時の接触支えブッシュ等から発生する
ダストや金属イオン種は、クリーンなチップ生産ライン
を汚染し、製品の品質や製造歩留まりに大きく影響して
いる。封止材自身に有害なダストや金属イオン種が混合
されていない場合であっても、封止材生産ラインで2次
汚染され、表層に付着したりする異物であると簡単に脱
離、脱落するため、やはり、半導体デバイス製品の品質
や生産性を低下させる。
オン分を抑えることのできる封止材用組成物として、フ
ルオロオレフィンとパーフルオロアルキルビニルエーテ
ルとからそれぞれ誘導された繰り返し単位を主成分とす
るフッ素系弾性体に、フッ素系樹脂微粉末を 5〜50重量
%配合してなる封止材用組成物(特再平 9-808239 号公
報)が知られている。
用組成物は、フッ素樹脂微粉末を混練する際の環境条件
が劣悪であると静電気を帯電しやすいフッ素樹脂微粉末
が周囲環境のダストを巻き込み混練時間が経過するとと
もに組成物が汚染されるという問題がある。すなわち、
ダストは有機物であったり無機物であったりと千差万別
であるが、これらダストの混合物が加硫用コンパウンド
汚染し、また、各種封止材を生産するラインにおいて
も、周囲環境の異物、ダストを付着・吸着して、封止材
製品になってからは、スポット異物、付着となり半導体
デバイスユーザーの期待にこたえられなくなる。また、
製品表層に異物が存在する場合はO2アッシヤー、CF4
エッチングプロセスにおいて電磁波下に集中的に攻撃さ
れシール材が損傷する原因につながる場合がある。本発
明はこのような問題に対処するためになされたもので、
混練工程における異物混入、汚染を避けることにより、
粉末混合特有の分散バラツキを小さくし品質のより安定
した封止材用フッ素系組成物を提供することを目的とす
る。
系組成物は、フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹脂
の懸濁液とを、上記フッ素系弾性体と上記フッ素系樹脂
との質量混合比が 95:5 〜 5: 95 の範囲となるよう
に混合してなる混合液に無機酸溶液を加えて共凝析して
得られることを特徴とする。また、上記フッ素系弾性体
は、フルオロオレフィンとパーフルオロアルキルビニル
エーテルとからそれぞれ誘導される繰り返し単位を有す
るパーフルオロゴムを主成分とすることを特徴とする。
また、上記パーフルオロゴムは、ビニル基またはアリー
ル基を 2個以上有する多官能化合物で架橋できるパーフ
ルオロゴムであることを特徴とする。また、上記フッ素
樹脂は、数平均分子量 500,000 以下のポリテトラフル
オロエチレン(以下、PTFEと略称する)、テトラフ
ルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体(以下、PFAと略称する)、テトラフルオロ
エチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、
FEPと略称する)、エチレン/テトラフルオロエチレ
ン共重合体(以下、ETFEと略称する)から選ばれた
少なくとも一つの樹脂であることを特徴とする。また、
上記無機酸溶液が硫酸、硝酸、リン酸、塩酸およびフッ
酸から選ばれた少なくとも一つの酸であることを特徴と
する。
法は、フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹脂の懸濁
液とを混合する工程と、この混合液に無機酸溶液を加え
て共凝析する工程とを有することを特徴とする。
の懸濁液とを混合することにより、溶液状態で相互に混
合できるため混練工程における異物混入、汚染が避けら
れる。また、微粒子の懸濁状態で混合できるため、分散
バラツキが小さくなり、封止材用フッ素系組成物の品質
がより安定する。また、無機酸溶液を用いて共凝析する
ことにより、金属イオンが組成物製造系内に含まれな
い。その結果、金属成分を実質的に含まない封止材用フ
ッ素系組成物が得られる。
体はパーフルオロゴムを主成分とする。パーフルオロゴ
ムはフルオロオレフィンとパーフルオロアルキルビニル
エーテルとからそれぞれ誘導される繰り返し単位を有す
る。フルオロオレフィンから誘導される繰り返し単位
は、以下の式(I)で表される。
素、アルキル基、弗化アルキル基、弗化アルコキシル基
の中から選ばれ、少なくともフッ素または弗化アルキル
基の一つを含む。これらのなかでR1、R2、R3および
R4が全てフッ素であるテトラフルオロエチレンが半導
体装置、特にエッチング装置用封止材を形成するのに好
ましい。
ルから誘導された繰り返し単位とは、以下の式(II)
で表される。
基、アルキル基、パーフルオロアルキルエーテル基、シ
アノパーフルオロアルキル基である。フルオロオレフィ
ンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの重合比
は、フルオロオレフィンが 50 〜 95 モル%、パーフル
オロアルキルビニルエーテルが5〜 50 モル%であるこ
とが好ましい。また、ゴム弾性体であればよい。
マー単位を、以下に例示する。
化物加硫ができる共重合体であることが好ましい、ま
た、パーフルオロゴムは、無汚染のクリーンな分散液混
合組成物の共凝析であるため、他のキュアーサイトの導
入であってもよい。さらに上記 特に、ビニル基またはアリール基を 2個以上有する多官
能化合物で架橋できるパーフルオロゴムであることが過
酸化物加硫の理由で好ましい。
示すれば、−CH2CF2−単位を 5〜 80 モル%含むフ
ッ素系多元共重合体、テトラフルオロエチレン−プロピ
レン共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−エチレン共
重合体、フルオロアルキル基置換シリコーン重合体、グ
ラフトまたはブロックセグメント含有熱可塑性フッ素系
重合体、−CF(CF3)CF2O−で示される繰返し単
位を有する重合体、−CF2CF2CF2O−で示される
繰返し単位を有する重合体、−CF2CF2−および−C
H(OR1)CH2−からなるセグメントを有するフッ素
系重合体(R1は、炭素数 1〜4 のアルキル、ハロゲン
化アルキル基を表す。)、−CF2CF2−および−CH
(CH3)CH2−からなる、−CH2CH2−および−C
F2C(CF3)F−からなる多元共重合体等を例示する
ことができる。これらフッ素系重合体は、単独であるい
は混合物として用いることができる。
酸化還元系の存在で容易にパーオキシラジカルを生成す
る有機過酸化物による加硫が好ましい。また、ジクミル
パーオキサイドやベンゾイルパーオキサイドなどの有機
過酸化物などを加硫助剤とし、トリアリルイソシアヌレ
ートなどの多価アリール化合物や多価ビニル化合物を加
硫剤として用いてフッ素系弾性体を加硫することもで
き、この方法は特に封止材の硬さが要求される場合に好
ましい加硫方法である。
ル、トリアリール、テトラアリール基を、多価ビニル化
合物としては、ジビニル、トリビニル、テトラビニル基
をそれぞれ含む化合物であり、また、水素原子をフッ素
で置換されているフッ素置換化合物であってよい。これ
ら多価アリール化合物あるいは多価ビニル化合物は単独
または併用することができる。これらのなかで特にハロ
ゲン置換して耐熱性を向上させるものが好ましい。多価
アリール化合物あるいは多価ビニル化合物を配合するこ
とにより、熱および過酸化物、またはポリマーの分岐オ
レフィン部の付加反応による耐熱架橋が容易になる。
構造中にフッ素を含む高分子体であって、数平均分子量
500,000 以下であり、また金属含有量が極めて少ない
ものが好ましい。具体的には、PTFE、PFA、FE
P、ETFE、ポリビニリデンフルオライド、ポリ弗化
ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンと
クロロトリフルオロエチレンとの共重合体、テトラフル
オロエチレンとビニリデンフルオライドとヘキサフルオ
ロエチレンとの共重合体、テフロン(デュポン社商標)
AFや類似構造のフッ素系樹脂を粉砕した微粉末である
ことが好ましい。これらフッ素系樹脂は、電磁波に対し
て架橋型、崩壊型を問わない。これらの中で、特にPT
FE、PFA、FEP、ETFE単独、あるいは混合物
が工業的に利用しやすいため好ましい。
は、それぞれ微粒子状となって溶液中に分散している懸
濁液として調整し、その懸濁液状態で混合する。この懸
濁液の溶媒としては、水を主成分とする溶液、あるいは
水溶液であればよい。懸濁液は、フッ素系弾性体または
フッ素系樹脂を重合するときのモノマーを用いて懸濁重
合または乳化重合する方法、フッ素系弾性体またはフッ
素系樹脂を微粉末化して懸濁液とする方法等、周知の方
法を採用できる。本発明においては、懸濁重合または乳
化重合で得られる方法が作業工程を短縮でき、また周囲
環境よりの汚染が少ないため好ましい。懸濁重合または
乳化重合法で得られる標準化されている中間工程品や最
終製品は、固形分濃度 20〜25 質量%が一般的であり、
またコーティング用や含浸用製品では 30〜70 質量%に
濃縮されている製品が使用できる。
合は、固形分の質量混合比で、フッ素系弾性体:フッ素
系樹脂= 95 :5 〜 5: 95 の範囲である。それぞれ少
なくとも全体に対して 5 質量%以上配合されているこ
とが必要である。それぞれが5 質量%未満であると、
封止材としての弾性や硬さが得られない。
懸濁液とは均一に混合される。混合する前に、それぞれ
の懸濁液中の固形分を蒸発乾固法等により求める。この
とき、乳化剤、乳化安定化剤、ノニオン系界面活性剤等
々が添加されている場合は、これらの値を差引いて有効
成分の固形分を求める。
懸濁液とは均一に混合された後に、無機酸溶液を加えて
共凝析される。無機酸溶液としては、金属分を含まない
で、かつ金属分を溶解できる酸であればよく、また、純
水を用いて沈降物を洗浄により容易に精製できる酸が好
ましい。具体的には硫酸、硝酸、リン酸、塩酸またはフ
ッ酸を単独で、あるいは混酸として用いることができ
る。
洗浄された後に乾燥されて、封止材用フッ素系組成物が
得られる。また、その後加硫することができる。加硫条
件としては、一次加硫が 150〜170 ℃の加硫温度で 5〜
30 分の加硫時間、二次加硫が 170〜250 ℃の加硫温度
で 4〜 48 時間の加硫時間が好適である。特に省エネル
ギーの観点では、 170〜200 ℃の加硫温度で 2〜5 時間
が好ましい。
フィラーとしての混練工程がないので、異物混入、汚染
を避けることができる。また、粉末混合特有の分散バラ
ツキが小さくできるので、品質のより安定した封止材用
フッ素系組成物が得られる。そのため、半導体分野、液
晶分野等の製造装置用封止材に好適に使用できる。例え
ば、エッチング装置、真空蒸着装置が挙げられる。これ
らの中でも特にエッチング装置用封止材に使用すること
が好ましい。エッチング装置としては、プラズマエッチ
ング装置、反応性イオンエッチング装置、反応性イオン
ビームエッチング装置、スパッタエッチング装置、イオ
ンビームエッチング装置などに好適に使用できる。
られる封止材は、特に、プラズマエッチング装置、イオ
ンエッチング装置などに使用するゲートバルブシールお
よび周辺シールに好適に使用できる。また、シールの形
状としては、Oリング状、角リング状、異径リング状、
シールパッキン状、リップシール状の形状が挙げられ
る。
器を用い、逆浸透膜法により精製した純水 4 リットル
を入れ、C8F17COONH4を 0.2 質量%、および還
元剤、PH調節剤をそれぞれ 0.03 質量%溶解させた
後、窒素ガス置換を3 回、次いでテトラフルオロエチレ
ンガス置換を 3 回行なった後に、六フッ化プロペンガ
スを 200g 導入し、次いでテトラフルオロエチレンガ
スを導入して80℃下、ゲージ圧力(内圧) 20kgf/cm2G
に保った。恒温、恒圧を確認し重合開始剤として過硫酸
アンモニウムを全水量に対して 70ppm になる様に 280m
g を同じ純水にて圧入し 200rpm で撹拌して反応を開始
した。反応開始後、内圧が 20 から 19kgf/cm2Gに低下
しモノマーが順調に消費されていることが確認された。
テトラフルオロエチレンガスの消費量が 980g をこえた
時点で、ガス放出を行ない加温、撹拌を停止した。冷却
後FEPの水分散体 20 ml をとり、濃度の検定を実施
したところ 21.8質量%であった。また、得られたFE
P粉末はPTFE粉末の繊維化しやすい性状と異なり、
つぶれ難く、さらさらした感触を有する微粉末であっ
た。
器を用い、脱イオン化された純水 4 リットルを入れ、
CH2=CHIおよびICH2CH2Iを各 0.15gと、C
F3CF2CF2I 0.2g と、C8F17COONH4 800g
と、緩衝剤としてNH4−H2PO4 20g とを入れた後、
容器内を窒素ガス置換 3 回、次いでテトラフルオロエ
チレンガス置換を 3 回行なった。次いで減圧下のオー
トクレーブにCF2=CFOCF3のボンベから 1500g
を導入した。温度を 60℃に加温し 150rpm で撹拌して
保持し 30 分後温度を 80℃にして攪拌を 200rpm に上
げ容器内における均質化を行ないテトラフルオロエチレ
ンガスを圧入し 7kgf/cm2Gでストップし次いで反応を
開始した。反応の開始とともに、 7kgf/cm2Gが 120 分
後 6kgf/cm2G迄降下するのを確認し、テトラフルオロ
エチレンガスを 7kgf/cm2Gで一定にしてガス消費量 14
0gに至った時点で、反応を停止してアルコール/ドライ
アイスにて未反応モノマーを回収したのち充分に冷却し
終わってから水性乳濁液の固形分を測定したところ 18
質量%であった。
Pの水分散体液 2 リットルを用意する。また、フッ素
系弾性体の懸濁液として、参考例2で得られたパーフル
オロゴムの乳化重合体液 11 リットルを用意する。容量
20 リットルの撹拌器付きステンレス( SUS) 製撹拌
槽に、上記フッ素系樹脂の懸濁液とフッ素系弾性体の懸
濁液とを投入して 60rpm の回転数で混合撹拌する。全
量投入後、混合液 1 リットルを分取し、容量 3 リット
ルの家庭用ミキサーに入れ撹拌する。この時、回転刃は
通常とは逆回転となるように取り付けておく。次に別途
用意した高純度希硝酸(濃度 6.8 質量%)をミキサー
のフタを開放しピペットにて 5ml をゆっくり滴下する
と、混合液の一部が凝集破壊され固形分が析出を始め
た。暫く撹拌し、停止を行ない、水分層の透明度を観察
した。ミキサー内の内容物が不透明であったので再度フ
タをして撹拌しながら希硝酸 5mlを追加滴下して撹拌を
続け停止した。
液し、逆浸透膜にて製造された純水を入れ撹拌洗浄を実
施した。固形分が十分にほぐれ大きな塊状が小さく解砕
されていた。さらに上澄液を排液後、ミキサーの回転刃
を正常回転となるように取付け内容物が細粉砕されるよ
うにセットし直し純水のみで同操作を 5 回繰返した
後、固形分のみを回収した。固形分は、SUS製トレイ
に広げ、80℃の真空乾燥器にて 16 時間処理後、乾燥ポ
リマーを得た。乾燥ポリマーの重量は 180g であった。
同様の作業を続けて行ない、第 2 回目の乾燥ポリマー
240g と合わせて、420g とし評価用に使用した。樹脂と
ゴムの質量比は約 18 :82 である。
示す配合および練り所要時間で加硫用組成物を得て、15
0mm ×150mm 角のクロムメッキされ、研磨仕上げされた
鏡面の間にはさみ、150 ℃の温度で 15 分間加圧成形を
行なった。コンパウンド重量は 46g とした。成形体の
性状、機械的特性を表1に示す。
(固形分 21 質量%)を用いる以外は実施例1と同様にし
て評価用ポリマーを得た。ポリマー量は、第 1回目 200
g 、第 2 回目 237g の合計 437g であった。樹脂とゴ
ムの質量比は約20 :80 である。実施例1と同様、ミキ
サー凝析、洗浄時に若干の浮遊ポリマーが観察されたが
乾燥ポリマーは充分にゴム弾性があり、フッ素樹脂粉末
の独立した付着物は見られなかった。得られた評価用ポ
リマーBを用いて実施例1と同様に成形体を得て、成形
体の性状、機械的特性を実施例1と同様に評価した。結
果を表1に示す。
−05を使用し、PTFE微粉末として同社のルブロン
L5−Fを用い、ドライブレンドで 10 インチミキシン
グロールにて評価用の加硫用混合物を作製した。得られ
た加硫用混合物を用いて実施例1と同様に成形体を得
て、成形体の性状、機械的特性を実施例1と同様に評価
した。結果を表1に示す。
みは、中心部厚みで実施例1が 1.0mm 、実施例2が
0.98mm 、比較例1が 1.2mm であり、周辺4点の平均
値を示す周辺部厚みで実施例1が 0.98mm 、実施例2が
0.95mm 、比較例1が 1.15mmとなった。これの意味す
るところは、サンドイッチされた加硫用生地が同じ温度
で同じ圧力下で加圧する際に流れの良い生地は円形状に
なって硬化するので、厚みが薄く、外径が大きい程好ま
しいモールドフローを示している。以上の結果、実施例
1および2は明らかにモールドフローが向上しており、
しかも製品に透明性が発現する。これは明らかにゴムの
海に対しフッ素樹脂粉末の島に相当する分散性がより細
かく分散されていることを意味する。さらに、フィルム
状の加硫ゴムとしての引張り試験においても破断強度が
大きく、伸びが向上しており、比較例1のドライブレン
ドと各実施例の懸濁液ブレンドの違いが分かる。透明性
もそれを証明している。また、比較例1のドライブレン
ド品は 60 分の練り時間において雰囲気からのダスト吸
着が大きく5箇所に異物が発現した。即ち練り時間の長
・短が雰囲気の静電吸着作用を示している。
濁液同士の混合液に無機酸溶液を加えて共凝析して得ら
れるので、混練工程における異物混入、汚染を避けるこ
とができる。その結果、品質がより安定する。また、フ
ッ素系組成物を構成するフッ素系弾性体とフッ素樹脂と
無機酸とが所定の種類を用いるので、金属イオンなどの
汚染をより防ぐことができる。
法は、フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹脂の懸濁
液とを混合する工程と、この混合液に無機酸溶液を加え
て共凝析する工程とを有するので、少ない工程で短時間
で異物混入、汚染の少ない封止材用フッ素系組成物が得
られる。
Claims (6)
- 【請求項1】 フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹
脂の懸濁液とを、前記フッ素系弾性体と前記フッ素系樹
脂との質量混合比が 95 :5 〜 5: 95 の範囲となるよ
うに混合してなる混合液に無機酸溶液を加えて共凝析し
て得られる封止材用フッ素系組成物。 - 【請求項2】 前記フッ素系弾性体は、フルオロオレフ
ィンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとからそれ
ぞれ誘導される繰り返し単位を有するパーフルオロゴム
を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の封止材
用フッ素系組成物。 - 【請求項3】 前記パーフルオロゴムは、ビニル基また
はアリール基を 2個以上有する多官能化合物で架橋でき
るパーフルオロゴムであることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2記載の封止材用フッ素系組成物。 - 【請求項4】 前記フッ素系樹脂は、数平均分子量 50
0,000 以下であり、かつポリテトラフルオロエチレン樹
脂、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、エチレン/テトラフル
オロエチレン共重合体から選ばれた少なくとも一つの樹
脂であることを特徴とする請求項1記載の封止材用フッ
素系組成物。 - 【請求項5】 前記無機酸溶液が硫酸、硝酸、リン酸、
塩酸およびフッ酸から選ばれた少なくとも一つの酸であ
ることを特徴とする請求項1記載の封止材用フッ素系組
成物。 - 【請求項6】 フッ素系弾性体の懸濁液と、フッ素系樹
脂の懸濁液とを混合する工程と、この混合液に無機酸溶
液を加えて共凝析する工程とを有する封止材用フッ素系
組成物の製造方法。
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