JP2003025201A - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

研磨装置および研磨方法

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JP2003025201A
JP2003025201A JP2001220904A JP2001220904A JP2003025201A JP 2003025201 A JP2003025201 A JP 2003025201A JP 2001220904 A JP2001220904 A JP 2001220904A JP 2001220904 A JP2001220904 A JP 2001220904A JP 2003025201 A JP2003025201 A JP 2003025201A
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polishing
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shape
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Yoshifumi Nonaka
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い形状修正能力と高い加工能率を両立させ
ることができる研磨装置と該研磨装置を用いる研磨方法
を提供する。 【解決手段】 工具面内で任意の荷重分布を形成可能な
1以上の研磨荷重発生装置5を有する研磨工具2を備え
る研磨ヘッド1は、位置決め機構4に搭載されており、
研磨加工時に常に工具軸線が被加工物Wの加工対象部位
の面法線と一致するように位置決め機構4により位置決
め制御され、また、工具面内の研磨荷重分布が常に目標
とする除去形状と一致するよう研磨工具2内の研磨荷重
発生装置5が制御される。研磨加工に際して、研磨荷重
分布は、変換手段9により、予め得られる被加工物Wの
形状測定結果に基づく誤差形状に応じた目標研磨除去量
の分布から変換され、研磨荷重発生装置5は研磨荷重制
御手段8を介して逐次制御されて被加工物W上の加工部
位に応じた研磨荷重分布を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い形状精度が要
求される光学素子や金型等を研磨加工する研磨装置およ
び研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非球面を含む光学面のラッピングまたは
ポリッシング方法としては、米国特許4606151号
明細書、米国特許4802309号明細書、米国特許4
850152号明細書等に開示されたものがある。これ
らに開示された方法は、予めワーク形状を計測し、計測
された形状と設計形状との形状偏差に応じてワーク上に
配置された複数の研磨工具が発生する研磨荷重を制御
し、これらの研磨荷重を柔軟なメンブレン状の研磨パッ
ドに作用させ、このメンブレン状の研磨パッドをワーク
と工具間で揺動させることで研磨加工を進めるものであ
る。これらの方法は、大型の望遠鏡ミラーやX線望遠鏡
用光学素子の能率的なポリッシングが可能であり、非軸
対称の誤差形状も除去可能である。
【0003】このような方法は、CCP(Computer Co
ntrolled Polishing )あるいはCCOS(Computer
Controlled Optical Surfacing)と呼ばれる研磨方式
として広く知られている。
【0004】また、特公平5−58864号公報には、
複数のアクチュエータを備える形状可変工具が記載さ
れ、特開平6−246600号公報には、複数工具を有
する研磨装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術では以下のような課題が残る。
【0006】すなわち、前記米国特許4606151号
明細書、同4802309号明細書、同4850152
号明細書等に開示された方法では、工具の大きさによっ
て最小加工単位が制限され、横(空間)分解能が不足
し、細かな形状誤差を修正できない。さらに、研磨荷重
が加工部における面法線方向に作用しないため、工具の
除去形状が加工部位によって変化し、形状修正能力が不
安定であり、これに起因して高い加工精度が望めない。
また、CCPあるいはCCOSと呼ばれる研磨方式で
は、ワークよりも小径な工具を利用した部分修正研磨で
あり、工具が1つで加工能率を上げにくく、また、形状
修正のために除去する偏差形状の空間周波数に応じて工
具径を変え複数の工程を用意することを必要とするた
め、能率が上がらず、さらに、加工後の面にリップルが
発生しやすいといった課題がある。
【0007】前記特公平5−58864号公報に記載さ
れた研磨装置では、変位アクチュエータを用いて形状可
変な工具であることを主体にしているため、工具の除去
量の制御が難しく、形状修正能力を上げにくい。
【0008】さらに、前記特開平6−246600号公
報に開示された研磨装置では、複数の研磨軸を同心円状
に配置するため、その中心部においては材料の除去が進
まず、加工部位の除去形状が不連続となり、形状修正能
力が高いとはいえない。
【0009】そこで、本発明は、前述した従来技術の有
する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、高い
形状修正能力と高い加工能率を両立させることができる
研磨装置および該研磨装置を用いる研磨方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の研磨装置は、1つ以上の研磨荷重発生装置
を有する研磨工具と該研磨工具を保持する工具保持部材
とからなる研磨ヘッドと、工具軸線が被加工物の加工対
象部位の面法線と一致するように研磨工具および被加工
物の位置決めを行う位置決め機構と、研磨工具と被加工
物を相対的に走査可能な走査機構と、加工時における研
磨工具と被加工物の相対運動中に常に工具軸線が前記面
法線を追従するように研磨工具と被加工物の位置関係を
制御する位置制御手段と、研磨工具が被加工物と接触す
る工具面内において前記研磨荷重発生装置を作動させて
任意の研磨荷重分布を形成する研磨荷重制御手段と、被
加工物の誤差形状に応じた目標研磨除去量の分布を研磨
荷重の分布に変換する変換手段と、研磨工具が被加工物
に作用する位置に応じた研磨荷重分布の指令を前記研磨
荷重制御手段に出す指令発生手段とを備えることを特徴
とする。
【0011】本発明の研磨装置において、研磨荷重発生
装置は、流体の圧力を利用する形態、電磁力を利用する
形態、あるいは、アクチュエータにより駆動される弾性
体を有し、該弾性体の変位を利用する形態とすることが
できる。
【0012】本発明の研磨装置において、走査機構は、
直交座標系または円柱座標系とすることができる。
【0013】本発明の研磨方法は、前述した研磨装置を
用いる研磨方法であって、(1)被加工物の加工対象面
の形状を予め測定して誤差形状を算出し、(2)誤差形
状を目標除去体積に変換し、(3)目標除去体積を研磨
荷重分布データに変換し、(4)研磨荷重分布データに
したがって研磨工具の位置に応じた研磨荷重分布を工具
面内に形成し、(5)研磨工具と被加工物の相対運動に
より研磨加工を実施し、(6)研磨加工後の形状を測定
して、求められる精度と比較し、(7)許容誤差内であ
れば加工を終了し、(8)許容誤差を超える場合、前記
(2)の段階に戻って研磨加工を繰り返すことを特徴と
する。
【0014】本発明の研磨方法においては、研磨荷重分
布データにしたがった研磨荷重制御とともに、形状誤差
に応じた研磨工具の滞留時間分布データに基づく研磨工
具と被加工物の相対運動制御を行うことが好ましい。
【0015】さらに、本発明の他の研磨装置は、1つ以
上の研磨荷重発生装置を有する研磨工具と該研磨工具を
保持する工具保持部材とからなる研磨ヘッドと、工具軸
線が被加工物の加工対象部位の面法線と一致するように
研磨工具および被加工物の位置決めを行う位置決め機構
とを有する装置を1つの研磨ユニットとして、該研磨ユ
ニットを複数配置してなる研磨ユニット群を1つ以上有
するとともに、各研磨ユニット群を一体にして被加工物
に対して相対的に走査可能にしかつ各研磨ユニットの研
磨工具を被加工物の加工対象部位に作用させることが可
能な走査機構と、加工時における研磨工具と被加工物の
相対運動中に常に工具軸線が前記面法線を追従するよう
に研磨工具と被加工物の姿勢および位置関係を制御する
位置制御手段と、研磨工具が被加工物と接触する工具面
内において前記研磨荷重発生装置を作動させて任意の研
磨荷重分布を形成する研磨荷重制御手段と、被加工物の
誤差形状に応じた目標研磨除去量の分布を研磨荷重の分
布に変換する変換手段と、研磨工具が被加工物に作用す
る位置に応じた研磨荷重分布の指令を前記研磨荷重制御
手段に出す指令発生手段とを備えることを特徴とする。
【0016】本発明の他の研磨装置において、研磨荷重
発生装置は、流体の圧力を利用する形態、電磁力を利用
する形態、あるいは、アクチュエータにより駆動される
弾性体を有し、該弾性体の変位を利用する形態とするこ
とができる。
【0017】本発明の他の研磨装置において、走査機構
は、直交座標系または円柱座標系とすることができる。
【0018】本発明の他の研磨装置においては、研磨ユ
ニット群における研磨ユニットがライン状にあるいはマ
トリックス状に配置されていることが好ましい。
【0019】本発明の他の研磨方法は、前述した研磨装
置を用いる研磨方法であって、(1)被加工物の加工対
象面の形状を予め測定して誤差形状を算出し、(2)誤
差形状を目標除去体積に変換し、(3)目標除去体積に
基づいて研磨ユニット群の走査軌跡から定められる各工
具位置に対応する研磨荷重分布データに変換し、(4)
研磨荷重分布データにしたがって工具面内に研磨荷重分
布を形成し、(5)研磨ユニット群と被加工物の相対運
動により研磨加工を実施し、(6)研磨加工後の形状を
測定して、求められる精度と比較し、(7)許容誤差内
であれば加工を終了し、(8)許容誤差を超える場合、
前記(2)の段階に戻って研磨加工を繰り返すことを特
徴とする。
【0020】
【作用】本発明の研磨装置および研磨方法によれば、研
磨工具と被加工物間で相対的に自転、公転、周点および
直線往復、揺動運動のいずれかあるいはそれらを複合し
た運動が与えられる研磨ヘッドに内部に1以上の研磨荷
重発生装置を有する研磨工具を取り付け、そして、工具
軸線が被加工物の加工対象部位の面法線と一致するよう
に研磨工具と被加工物を位置決め可能な位置決め機構に
研磨ヘッドを搭載し、加工時に常に工具軸線が被加工物
の加工対象部位の面法線と一致するように位置決め制御
すると同時に、常に工具面内の研磨荷重分布が目標とす
る除去形状と一致するよう工具内に配置された研磨荷重
発生装置を制御しながら加工を進める。これによって、
工具面内の誤差形状がどのような空間周波数成分を持っ
ていても、工具面内研磨荷重分布がその誤差形状に一致
するように複数の研磨荷重発生装置を制御することで形
状修正が可能である。このため工具の形状修正能力は工
具内に配置された複数の研磨荷重発生装置の大きさや配
置間隔に起因する空間周波数成分まで不感帯を持つこと
がなく、高精度な形状修正能力を有する。さらに、工具
自体を大きく製作することで高精度な形状修正能力を維
持したまま高能率な加工が実現可能である。
【0021】工具面内研磨荷重分布は、工具の被加工物
上の位置変化に追従して、その時々の工具位置において
設計形状からの誤差形状を修正することを目標とする除
去形状に合致するよう制御される。また、1以上の研磨
荷重発生装置を制御する研磨荷重制御手段には個々の研
磨荷重発生装置が発生した研磨荷重を検出する荷重検出
手段を備えれば、その出力を監視しながら個々の研磨荷
重発生装置が発生する荷重の制御を行うことでより高精
度な加工を可能にする。
【0022】また、研磨ヘッドに内部に1以上の研磨荷
重発生装置を有する研磨工具を取り付け、工具軸線が被
加工物の加工対象部位の面法線と一致するように研磨工
具と被加工物を位置決め可能な位置決め機構に研磨ヘッ
ドを搭載してこれを1つの研磨ユニットとして、複数の
研磨ユニットを配置してなる研磨ユニット群を1つ以上
有し、各研磨ユニット群の工具を被加工物の加工対象部
位に作用させることが可能でかつ研磨ユニット群と被加
工物を相対的に走査可能な走査機構に研磨ユニット群を
搭載して、加工時に常に工具軸線が被加工物の加工対象
部位の面法線と一致するように位置決め制御すると同時
に、常に工具面内の研磨荷重分布が目標とする除去形状
と一致するよう工具内に配置された研磨荷重発生装置を
制御しながら加工を行う構成とすることによって、被加
工物表面の形状に倣うように複数の研磨ユニットの工具
が配置され、各工具面内で高い空間周波数成分を持つ形
状誤差を修正し、同時に研磨ユニット群として低い空間
周波数成分を持つ形状誤差を修正することが可能であ
り、高能率でより高い形状修正加工が進められる。ま
た、複数の研磨ユニット群を備えた構成や被加工物の加
工対象面と同等程度あるいはそれ以上の大きさの研磨ユ
ニット群を備えた構成とすることにより、高能率加工と
ともにリップル成分の少ない高精度な加工が実現でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明に係る研磨装置の一実施例
を示す概略構成図であり、本実施例の研磨装置における
研磨ヘッド1は、研磨工具2と工具保持部材3とからな
り、位置決め機構4に搭載されている。研磨工具2は内
部に1つ以上の研磨荷重発生装置5を有し、その下面の
被加工物Wに対向する面に研磨シート6が貼り付けられ
ている。位置決め機構4は、位置制御手段7により制御
され、研磨加工時に研磨工具2の軸線が常に被加工物W
の加工対象部位の面法線を追従するように研磨工具2の
位置決めを設定することができるように構成されてい
る。また、研磨工具2の1つ以上の研磨荷重発生装置5
は、研磨荷重制御手段8にそれぞれ接続され、個別に研
磨荷重が設定されるように構成されており、その大き
さ、個数、配置、構成等は任意に組み合わせることがで
き、それぞれの荷重発生装置がすべて同一である必要は
ない。研磨荷重制御手段8は、変換手段9および指令発
生手段10に接続され、変換手段9は、被加工物Wの誤
差形状に応じた目標研磨除去量の分布を研磨荷重の分布
に変換するためのものであり、指令発生手段10は、変
換手段9により変換された研磨荷重分布に基づいて、研
磨工具が被加工物Wに作用する部位に応じて研磨荷重分
布の指令を研磨荷重制御手段8に送るものである。ま
た、図1において、11は被加工物Wを載置して保持す
る加工テーブルであって、走査制御手段13により制御
される走査機構12により駆動され、研磨工具2と被加
工物Wを相対的に走査可能な構成である。
【0025】研磨シート6の材質としては、ポリウレタ
ンやピッチ等を用いることができ、被加工物Wの材料に
よって様々な材質から選択可能であり、被加工物Wもガ
ラス材料や金属材料などの様々な種類がある。
【0026】以上のように構成される研磨装置におい
て、被加工物Wの研磨に際しては、予め得られる被加工
物Wの形状測定データに基づき、図示しない計算機等に
より、誤差形状に応じた目標研磨除去量の分布が求めら
れ、この目標研磨除去量に対して、研磨ヘッド1の運動
により実際の研磨加工を行う。被加工物Wは加工テーブ
ル11に載置保持され、研磨ヘッド1の研磨シート6が
被加工物Wの表面に作用して、図示しない研磨液を介し
て研磨加工による材料除去が行われる。ここで、研磨ヘ
ッド1の除去能力は、研磨シート6を介して被加工物W
に作用する荷重によって左右されることがプレストンの
式等で広く知られているところである。そこで、変換手
段9は、予め算出されている目標研磨除去量の分布を研
磨荷重の分布に変換し、これを指令発生手段10の引き
渡す。指令発生手段10は、変換手段9により変換され
た研磨荷重分布に基づき、そして位置制御手段7により
決まる研磨工具2の位置および姿勢と走査機構12によ
り決まる被加工物Wの位置から、研磨工具2の被加工物
Wに作用する部位に応じて、研磨荷重制御手段8に対し
て荷重制御指令を送る。研磨荷重制御手段8は、指令発
生手段10からの指令に基づいてそれぞれの研磨荷重発
生装置5による荷重発生を制御する。これによって研磨
シート6上には加工部位の誤差形状に応じた圧力分布が
形成されることになる。研磨加工の進行に伴い、研磨ヘ
ッド1の運動条件や被加工物Wとの位置関係によって変
わる加工部位の目標研磨除去量に応じて、時々刻々と研
磨シート6上の圧力分布は変わっていくことになる。
【0027】次に、研磨ヘッドにおける研磨荷重発生装
置の各種の具体例について、図2の(a)ないし(c)
を参照して説明する。
【0028】図2の(a)に図示する研磨荷重発生装置
5aは、流体の圧力を利用する形態であり、作動流体5
a. 2を受け入れる下面を開口した圧力室5a. 1を有
し、その開口面には作動流体5a. 2の研磨シート6側
への漏れが生じないように配設された隔壁5a. 3を介
して研磨シート6が取り付けられている。圧力室5a.
1は、配管5a. 4を介して外部圧縮流体供給源5a.
5に接続され、外部圧縮流体供給源5a. 5から作動流
体5a. 2の供給を受ける。また、配管5a.4の途中
には圧力調整部5a. 6が設けられており、この圧力調
整部5a. 6は、研磨荷重制御手段8からの指令を受け
て、圧力室5a. 1に供給される作動流体5a. 2の圧
力を調整するように構成されている。
【0029】この研磨荷重発生装置5aにおいては、外
部圧縮流体供給源5a. 5から供給される作動流体5
a. 2は、研磨荷重制御手段8からの指令を受けた圧力
調整部5a. 6によって圧力が調整されて圧力室5a.
1へと導かれ、圧力室5a. 1内の作動流体5a. 2
は、圧力調整部5a. 6によって制御された圧力によ
り、隔壁5a. 3を介して研磨シート6に研磨荷重を付
与する。これによって、高能率加工を実現することがで
きる。
【0030】なお、作動流体5a. 2としては、空気や
不活性ガス等の気体、水、シリコンオイル等の液体とい
った様々な流体が使用可能であり、また、圧力調整部5
a.6により調整される圧力は、正圧でも負圧でもよ
い。
【0031】図2の(b)に図示する研磨荷重発生装置
5bは、電磁力を利用する形態であり、作動流体5b.
2を収容する圧力室5b. 1と圧力室5b. 1内を上下
方向に移動可能に配設されたピストン5b. 4を有し、
圧力室5b. 1の下方の開口面には作動流体5b. 2の
研磨シート6側への漏れが生じないように配設された隔
壁5b. 3を介して研磨シート6が取り付けられてい
る。ピストン5b. 4の上方部には研磨荷重制御手段8
により制御調整されるボイスコイルモータ5b.5を配
設してある。
【0032】この研磨荷重発生装置5bにおいては、研
磨荷重制御手段8からの指令を受けたボイスコイルモー
タ5b. 5が指令に応じた推力を発生し、ピストン5
b. 4を駆動し、ピストン5b. 4を通じて圧力室5
b. 1内の作動流体5b. 2、および隔壁5b. 3を介
して研磨シート6に研磨荷重を作用させる。これによ
り、荷重制御の応答性を高めることができ、高速でかつ
高能率の加工を実現できる。
【0033】上述した研磨荷重発生装置5bでは、荷重
の研磨シート6への伝達に作動流体5b. 2を介在させ
たが、ピストン5b. 4が直接隔壁5b. 3に作用する
構成とすることもできる。また、電磁力を利用して研磨
荷重を発生させるために、ボイスコイルモータ5b. 5
は電磁石でもよく、その場合、電磁石の反発力を研磨荷
重として研磨シート6に作用させる構成とすることもで
きる。また、ボイスコイルモータ5b. 5などで発生さ
せる推力は研磨シート6の厚さ方向であれば向きはどち
らでもよい。
【0034】図2の(c)に図示する研磨荷重発生装置
5cは、アクチュエータを利用する形態であり、研磨荷
重制御手段8により制御されるモータ5c. 1と、モー
タ5c. 1の駆動により上下方向に伸縮するロッド5
c. 2と、ロッド5c. 2の下方端部に取り付けられた
弾性体5c. 3を備え、弾性体5c. 3の下面に研磨シ
ート6が取り付けられている。また、モータ5c. 1が
回転モータである場合にはモータの回転運動を直線運動
に変換する機構を含む構成とする。
【0035】この研磨荷重発生装置5cにおいては、研
磨荷重制御手段8からの指令を受けたモータ5c. 1は
指令にしたがって回転し、回転運動を直線運動に変換す
る機構(不図示)により、ロッド5c. 2を伸縮し、ロ
ッド5c. 2が直接当接する弾性体5c. 3を介して研
磨シート6に研磨荷重を作用させる。弾性体5c. 3は
研磨荷重を研磨シート6上で均一に作用させる働きをも
つ。このように、弾性体5c. 3の変位を利用して研磨
荷重を作用させるために、高精度な荷重制御が可能であ
り、高精度加工を実現することができる。
【0036】また、アクチュエータとしては、回転モー
タ以外にも、エアシリンダ、油圧シリンダ、リニアモー
タ等様々なものが適用できる。アクチュエータの変位を
弾性体5c. 3および研磨シート6に伝える部材はロッ
ド5c. 2以外の形態でも構わない。また、アクチュエ
ータにより発生させる変位は研磨シート6の厚さ方向で
あれば向きはどちらでもよい。
【0037】次に、本発明の研磨装置に適用できる研磨
ヘッドと被加工物の相対的な走査方式について説明す
る。先ず、直交座標系の走査機構をもつ研磨装置につい
て図3を用いて説明する。
【0038】図3の(a)および(b)において、21
は前述した本発明に基づく研磨ヘッドであり、コラム2
7に沿ってz軸方向に移動可能に配設されたZスライド
22に保持されている。また、被加工物Wは、ベッド2
6上に配設されたx軸方向に移動可能なXテーブル23
およびy軸方向に移動可能なYテーブル24上に搭載さ
れている。
【0039】この研磨装置は、各移動軸が直交座標系を
なし、Xテーブル23、Yテーブル24およびZスライ
ド22から構成され、研磨加工時の各軸の動きは通常の
工作機械と同様である。また、図示されていない研磨ヘ
ッド21に設けられている位置決め機構により加工部位
の面法線と工具軸線が一致するように研磨工具は位置決
め制御される。
【0040】また、研磨装置の軸構成は、一般の工作機
械と同様に様々な形態をとることができ、被加工物W側
を固定し、研磨ヘッド21側が移動軸3軸をもってもよ
く、あるいは被加工物W側が移動軸1軸をもち、研磨ヘ
ッド21側が移動軸2軸をもつ構成とすることもでき
る。また、被加工物Wの配置も本実施例のように重力方
向と被加工物Wの加工対象面あるいは加工基準面を直交
させるように配置してもよく、あるいは重力方向と被加
工物Wの加工対象面あるいは加工基準面が平行になるよ
うに配置してもよい。また、被加工物Wの加工対象面は
通常重力方向に対して上向きに配置する場合が多いが、
これに限らず下向き、いわば逆さまに配置しても構わな
い。このように被加工物Wの配置に対応して移動軸3軸
は柔軟に構成が可能である。
【0041】本実施例による研磨装置では、被加工物W
の外形形状は円形、四角形等に限定されることがなく、
また、被加工物Wの加工対象面形状も球面、軸対称非球
面、非軸対称非球面、放物面、自由曲面等に限定される
ものではなく、あらゆる形状の被加工物の搭載および研
磨加工が可能である。また、研磨加工時の工具軌跡も移
動軸3軸の同期制御によりラスタ走査に限らず、スパイ
ラル走査等の任意の走査が可能である。
【0042】次に、円柱座標系の走査機構をもつ研磨装
置について図4を用いて説明する。
【0043】図4において、31は前述した本発明に基
づく研磨ヘッドであり、研磨ヘッド31はz軸方向に移
動するZスライド32に搭載保持され、Zスライド32
は、コラム37上でx軸方向に移動可能なXステージ3
4に回転機構33を介して搭載されている。回転機構3
3は研磨ヘッド31および研磨工具を加工部位の面法線
に一致させる作用をする。被加工物Wはベッド36上で
回転可能に配設された回転テーブル35に搭載保持され
る。
【0044】この研磨装置は、各移動軸が円柱座標系を
なし、Zスライド32、回転機構33、Xテーブル3
4、および、回転テーブル35から構成され、研磨加工
時の各軸の動きは立て旋盤に似通っている。被加工物W
の外形が円形(軸対称)であった場合、被加工物Wを搭
載した回転テーブル35が任意の一方向に連続回転し、
Xステージ34が被加工物Wの半径方向に移動する。Z
スライド32は被加工物Wの加工部位に応じて伸縮し、
回転機構33は研磨ヘッド31および研磨工具が加工部
位の面法線と一致するように位置決め制御する。
【0045】また、研磨装置の軸構成は、上述した構成
以外にも様々な形態をとることができ、被加工物W側を
固定し、研磨ヘッド31側が直線2軸と回転2軸、合計
4軸の移動軸をもつ構成とすることもできる。また、図
1に図示する実施例のように研磨ヘッド側に工具軸線を
加工部位の面法線と一致させるための位置決め機構があ
る場合、研磨ヘッド31側は移動軸が直線2軸と回転1
軸の3軸をもつ構成とすればよく、あるいは、被加工物
W側が回転2軸をもち、研磨ヘッド31側が直線2軸を
もつ構成でもよい。これらの例を図5の(a)および
(b)に示す。
【0046】図5の(a)では、研磨ヘッド41側に直
交座標系の3軸に移動機構をもち、被加工物W側に研磨
ヘッドの工具軸線と加工部位の面法線を一致させるため
の回転機構と被加工物Wを回転させるための回転機構の
合計3軸の回転機構をもつ。また、図5の(b)では、
研磨ヘッド51がパラレルリンク機構52に搭載され、
このパラレルリンク機構52が、被加工物Wの加工部位
の面法線に対して研磨ヘッドの工具軸線を一致させるた
めの位置決め制御とともに加工テーブル53の移動軸で
あるx軸およびy軸に直交するz軸方向の移動を可能と
している。このように様々な形態をとることが可能であ
る。
【0047】また、図4に図示する実施例に戻って、被
加工物Wの配置も本実施例のように重力方向と被加工物
Wの加工対象面あるいは加工基準面を直交させるように
配置してもよく、あるいは重力方向と被加工物Wの加工
対象面あるいは加工基準面が平行になるように配置して
もよい。また、被加工物Wの加工対象面は通常重力方向
に対して上向きに配置する場合が多いが、これに限らず
下向き、いわば逆さまに配置しても構わない。以上のよ
うに被加工物Wの配置に対応しても研磨装置の軸構成は
柔軟に構成が可能である。
【0048】本実施例による研磨装置では、被加工物W
の外形形状が円形の場合や被加工物Wの加工対象面形状
が球面、軸対称非球面の場合に好適である。しかしなが
ら、これに限られるものではなく、各軸の同期制御によ
り被加工物Wの外形形状が円形以外でも、被加工物Wの
加工対象面形状が非軸対称非球面、放物面、自由曲面等
でも適用可能であり、これらに限定されることなく搭載
および研磨加工が可能である。また、研磨加工時の工具
軌跡もスパイラル走査に好適ではあるが、各軸の同期制
御によりスパイラル走査に限らず任意の走査が可能であ
る。このような場合、回転テーブルは任意の一方向に連
続回転するだけではなく、必要に応じて反転あるいは間
欠運動することになる。
【0049】次に、以上のように構成される研磨装置を
用いて行う研磨方法の一実施例について図6を参照して
説明する。
【0050】先ず、加工対象ワークである被加工物Wの
加工対象面を形状測定する(ステップS02)。このと
き、形状測定は、干渉計方式でも、3次元測定機方式で
もよい。
【0051】次いで、形状測定の結果を設計形状と比較
して、形状誤差を算出し(ステップS03)、この形状
誤差と所望の形状精度を満足する目標形状との差分か
ら、研磨加工における目標除去体積(目標研磨除去量)
に変換する(ステップS04)。そして、変換手段9に
おいて、研磨工具の除去能力に基づいて、目標除去体積
を除去可能な研磨荷重分布データに変換し(ステップS
05)、指令発生手段10において、研磨荷重分布デー
タから加工時の各工具位置における工具面内の研磨荷重
分布を求め、この研磨荷重分布を実現するために研磨荷
重制御手段8に出す研磨荷重分布指令を形成する(ステ
ップS06)。
【0052】研磨荷重制御手段8は指令発生手段10か
らの指令に基づいて研磨荷重発生装置5による荷重発生
を制御して各加工部位の誤差形状に応じた圧力分布を形
成して、研磨加工の実施に必要な研磨装置各移動軸への
移動指令とともに研磨荷重制御指令を同期させて研磨加
工を実施する(ステップS07)。
【0053】そして、加工終了後に再び形状測定を行い
(ステップS08)、形状測定の結果を設計形状と比較
して形状誤差を算出し、この形状誤差が許容値以下か否
かの判定を行う(ステップS09)。ここで、形状誤差
が、許容値以下であれば加工を終了し(ステップS1
0)、許容値を超えている場合はステップS04に戻っ
て許容値以下になるまで研磨加工を繰り返す。
【0054】さらに、本発明の研磨方法の他の実施例に
ついて図7を参照して説明する。
【0055】本実施例の研磨方法は、研磨荷重の制御と
ともに滞留時間の制御を行う研磨方法であり、ステップ
Sa01〜ステップSa04は、前述した研磨方法にお
けるステップS01〜ステップS04と同様に、被加工
物Wの加工対象面を形状測定し(ステップSa02)、
この形状測定の結果を設計形状と比較して、形状誤差を
算出し(ステップSa03)、形状誤差と所望の形状精
度を満足する目標形状との差分から、研磨加工における
目標除去体積(目標研磨除去量)に変換する(ステップ
Sa04)。そして、ステップSa05において、目標
除去体積を研磨荷重制御による除去分と滞留時間制御に
よる除去分に分配する。この分配は、研磨ヘッド1の除
去能力および運転条件、研磨装置の運転条件等に左右さ
れる。また、研磨荷重制御による除去分と滞留時間制御
による除去分に分配することは、研磨除去能力のダイナ
ミックレンジを広げることであり、幅広い研磨加工の要
求に対応することを可能にする。
【0056】次いで、変換手段9において、研磨荷重制
御による除去分に対して目標除去体積を研磨荷重分布デ
ータに変換し(ステップSa06)、指令発生手段10
において、研磨荷重分布データから加工時の各工具位置
における工具面内の研磨荷重分布を求め、この研磨荷重
分布を実現するために研磨荷重制御手段8に出す研磨荷
重分布指令を形成する(ステップSa07)。
【0057】そして、滞留時間制御による除去分に対し
て目標除去体積を滞留時間分布データに変換し(ステッ
プSa08)、変換された滞留時間分布データから加工
時の各工具位置における滞留時間分布を求め、これを実
現するために、位置決め機構4を制御する位置制御手段
7および走査機構12を制御する走査制御手段13に出
す移動指令を形成する(ステップSa09)。
【0058】次に、ステップSa07による研磨荷重制
御手段8への指令とステップSa09による位置制御手
段7および走査制御手段13への指令を同期させて研磨
加工を実施する(ステップSa10)。
【0059】そして、ステップSa11〜ステップSa
13の工程は、前述した研磨方法におけるステップS0
8〜ステップS10と同様である。
【0060】なお、本実施例においては、ステップSa
06〜ステップSa07とステップSa08〜ステップ
Sa09とは、ステップSa08〜ステップSa09を
先に行い、ステップSa06〜ステップSa07を後に
行うというように、順序を逆にして処理することもよ
く、あるいは、同時並行に処理するようにしてもよい。
【0061】以上のように構成される研磨装置ならびに
研磨方法においては、研磨工具と被加工物間で相対的に
自転、公転、周点および直線往復、揺動運動のいずれか
あるいはそれらを複合した運動が与えられる研磨ヘッド
に内部に複数の研磨荷重発生装置を有する研磨工具を取
り付け、また、工具軸線が被加工物の加工対象部位の面
法線と一致するように研磨工具と被加工物を位置決め可
能な位置決め機構に研磨ヘッドを搭載し、加工時に常に
工具軸線が被加工物の加工対象部位の面法線と一致する
ように位置決め制御すると同時に、常に工具面内の研磨
荷重分布が目標とする除去形状と一致するよう工具内に
配置された研磨荷重発生装置を制御しながら加工を進め
る。これによって、工具面内の誤差形状がどのような空
間周波数成分を持っていても、工具面内荷重分布がその
誤差形状に一致するように複数の研磨荷重発生装置を制
御することで形状修正が可能である。このため工具の形
状修正能力は工具内に配置された複数の研磨荷重発生装
置の大きさや配置間隔に起因する空間周波数成分まで不
感帯を持つことがなく、高精度な形状修正能力を有す
る。さらに、工具自体を大きく製作することで高精度な
形状修正能力を維持したまま高能率な加工が実現可能で
ある。
【0062】また、研磨荷重発生装置としては、エアシ
リンダや油圧シリンダのように作動流体の圧力を利用す
る形態、ボイスコイルモータやリニアモータあるいは電
磁石の反発力を利用する電磁力を利用した形態、アクチ
ュエータによって直接荷重を発生する形態や永久磁石の
隙間をアクチュエータで調節する形態等、様々な形態を
とることができる。
【0063】工具面内研磨荷重分布は、工具の被加工物
上の位置変化に追従して、その時々の工具位置において
設計形状からの誤差形状を修正することを目標とする除
去形状に合致するよう制御される。また、複数の研磨荷
重発生装置を制御する研磨荷重制御手段には個々の研磨
荷重発生装置が発生した研磨荷重を検出する荷重検出手
段を備えれば、その出力を監視しながら個々の研磨荷重
発生装置が発生する荷重の制御を行うことでより高精度
な加工が可能となる。
【0064】次に、本発明に係る研磨装置の他の実施例
について図8を用いて説明する。図8には本発明に係る
研磨装置の他の実施例の概略構成図を示す。
【0065】図8に図示する研磨装置においては、1つ
以上の研磨荷重発生装置を有する研磨工具と該研磨工具
を保持する工具保持部材とからなる研磨ヘッド101と
該研磨ヘッド101の工具軸線を加工部位の面法線と一
致させるための位置決め機構102とで研磨ユニット1
03を形成し、この研磨ユニット103を複数組み合わ
せて形成する研磨ユニット群104(104a、104
b…)を複数配置して構成され、さらに、各研磨ユニッ
ト103が有する位置決め機構102と合わせて研磨ヘ
ッド101の工具軸線を加工部位の面法線と一致させる
ために各研磨ユニット群104全体を位置決めするため
の回転機構105(105a、105b…)と各研磨ユ
ニット104群を被加工対象面に作用させるように移動
させるための上下スライド機構106(106a、10
6b…)が各研磨ユニット群104(104a、104
b…)毎に配設され、これらの複数の研磨ユニット群1
04、回転機構105および上下スライド機構106
は、x方向に移動するXステージ107に搭載されてい
る。また、研磨工具の被加工物Wに対向する面には、研
磨シート(不図示)が貼り付けられており、研磨シート
の材質としては、ポリウレタンやピッチ等を用いること
ができ、被加工物Wの材料によって様々な材質から選択
可能であり、被加工物Wもガラス材料や金属材料などの
様々な種類がある。
【0066】被加工物Wを載置して保持する加工テーブ
ル108は、モータ109により減速器110を介して
回転駆動されるように構成されている。
【0067】また、各研磨ユニット群104(104
a、104b…)に取り付けられている回転機構105
(105a、105b…)と上下スライド機構106
(106a、106b…)は、位置制御手段111(1
11a 、111b…)によりそれぞれ制御され、ま
た、各研磨ユニット群104(104a、104b…)
の研磨荷重発生装置は、研磨荷重制御手段112(11
2a、112b…)にそれぞれ接続され、個別に研磨荷
重が設定されるように構成されている。また、研磨荷重
制御手段112(112a、112b…)は、変換手段
114および指令発生手段115に接続され、変換手段
114は、被加工物Wの誤差形状に応じた目標研磨除去
量の分布を研磨荷重の分布に変換するとともに各研磨ユ
ニット103毎の荷重分布として変換するためのもので
あり、指令発生手段115は、変換手段114により変
換された研磨荷重分布に基づいて、研磨ヘッド101が
被加工物Wに作用する部位に応じて研磨荷重分布の指令
を研磨荷重制御手段112(112a、112b…)に
送るものである。
【0068】以上のように構成される本実施例の研磨装
置において、被加工物Wの研磨に際しては、予め得られ
る被加工物Wの形状測定データに基づき、図示しない計
算機等により、誤差形状に応じた目標研磨除去量の分布
が求められ、この目標研磨除去量に対して、研磨ヘッド
の運動により実際の研磨加工を行う。被加工物Wは加工
テーブル108に載置保持され、研磨ヘッド101の研
磨シートが被加工物Wの表面に作用して、図示しない研
磨液を介して研磨加工による材料除去が行われる。ここ
で、変換手段114は、予め算出される目標研磨除去量
の分布を研磨荷重の分布に変換し、さらに、各研磨ユニ
ット103毎の荷重分布として変換して、これを指令発
生手段115の引き渡す。指令発生手段115は、変換
手段114により変換された研磨荷重分布に基づき、そ
して、位置制御手段111(111a、111b…)に
より決まる研磨ヘッド101の位置と姿勢および加工テ
ーブル108の回転位置により決まる被加工物Wの位置
から、各研磨ユニット103が被加工物Wに作用する加
工部位に応じて、各研磨荷重制御手段112(112
a、112b…)に対して荷重制御指令を送る。各研磨
荷重制御手段112(112a、112b…)は、指令
発生手段115からの指令に基づいて各研磨ユニット1
03の研磨荷重発生装置による荷重発生を制御する。こ
れによって各研磨ユニット103の研磨工具の研磨シー
ト上には加工部位の誤差形状に応じた圧力分布が形成さ
れることになる。研磨加工の進行に伴い、研磨ヘッド1
01の運動条件や被加工物Wとの位置関係によって変わ
る加工部位の目標研磨除去量に応じて、時々刻々と研磨
工具上の圧力分布は変わっていくことになる。
【0069】図8に図示する本実施例では、Xステージ
107上に研磨ユニット群104を被加工物Wの半径方
向に3つ配置し、Xステージ107の半径方向移動によ
り被加工物Wの半径方向の面をくまなく加工できる。こ
れに加工テーブル108の回転運動が加わることで、被
加工物Wの全面を加工可能である。研磨ユニット群10
4は、被加工物Wの曲率および各研磨ユニット103の
工具径によって、各ユニット群104の研磨ユニット数
を決めることができる。また、本実施例では被加工物W
の半径方向に密に各研磨ユニット103を配置すること
が可能で、Xステージ1107のわずかな移動で被加工
物Wの全面の加工が可能である。
【0070】また、研磨ユニット群104と被加工物W
間の相対的な走査機構や工具走査軌跡は前述した例に限
らず様々な形態をとることができる。そして、本実施例
の研磨装置に用いる研磨荷重発生装置としては、前述し
た実施例の図2の(a)ないし(c)において説明した
研磨荷重発生装置を同様に用いることができ、また、走
査機構も前述した実施例の図3および図4等において説
明した直交座標系や円柱座標系の走査機構を採用するこ
とができる。
【0071】次に、本発明に係る研磨装置における研磨
ユニット群を構成する各研磨ユニットの配置形態につい
て図9ないし図11を参照して説明する。
【0072】図9の(a)および(b)に図示する研磨
装置は、図8に図示する研磨装置の変形例であり、研磨
ユニット群124における各研磨ユニット123をライ
ン状に配置するものである。すなわち、研磨荷重発生装
置を有する研磨工具と該研磨工具を保持する工具保持部
材とからなる研磨ヘッド121と該研磨ヘッド121の
工具軸線を加工部位の面法線と一致させるための位置決
め機構122とで研磨ユニット123を形成し、この研
磨ユニット123をライン状に配置して研磨ユニット群
124を構成する。そして、研磨ユニット群124は、
回転機構125を介して、ガイド128に沿って移動可
能に配設された移動ステージ127に搭載されている。
回転機構125は、研磨ユニット群124の各研磨ユニ
ット123の工具軸線が被加工物Wの加工部位の面法線
と一致するように研磨ユニット群123の姿勢を決定す
る作用をする。
【0073】また、研磨ユニット群124の各研磨ユニ
ット123の配置方向は、研磨ユニット群124の移動
方向と平行でも直角でも構わない。研磨除去に寄与する
研磨工具と被加工物Wの相対運動を移動ステージ127
の移動にもたせてもよい。さらに、各研磨ユニット12
3の工具径や工具の構成、形態が全て同一である必要は
無く、任意の大きさ、形態、構成の工具を備えた研磨ユ
ニットからなる研磨ユニット群でもよく、各研磨ユニッ
トの運転条件も同一である必要は無く、工具に合わせて
任意の運転条件を採用できる。
【0074】図10に図示する研磨装置は、研磨ユニッ
ト群134における各研磨ユニット133をマトリック
ス状に配置するものである。すなわち、研磨荷重発生装
置を有する研磨工具と該研磨工具を保持する工具保持部
材とからなる研磨ヘッドと該研磨ヘッドの工具軸線を加
工部位の面法線と一致させるための位置決め機構とで研
磨ユニット133を形成し、この研磨ユニット133を
マトリックス状に配置して研磨ユニット群134を構成
する。そして、研磨ユニット群134は、第1回転機構
135および第2回転機構136を介して、x軸方向に
移動可能なXステージ137およびy軸方向に移動可能
なYステージ138上に搭載されている。第1回転機構
135および第2回転機構136は研磨ユニット群13
4を被加工物Wの加工対象部位の面法線に一致させるよ
うに位置決め制御する。
【0075】この研磨装置においては、研磨工具が被加
工物W上をラスタ走査して研磨する場合に好適である。
本実施例における研磨ユニット群134では、研磨ユニ
ット133が矩形領域内をマトリックス状に配置されて
いるが、配置される領域は矩形形状に限らず任意の形状
でも構わない。また、各研磨ユニット133のマトリッ
クス状の配置も、図10に図示するような配置のみでは
なく、任意の規則性をもった配置であってもよい。さら
に、研磨ユニット群の大きさにも制限は無く、被加工物
の加工対象面よりも大きい研磨ユニット群でも構わな
い。このように研磨ユニット群を被加工物の加工対象面
と同等以上の大きさとすることで、高能率加工とともに
リップル成分の少ない高精度な加工が実現できる。
【0076】また、図11の(a)および(b)に図示
する研磨装置は、図9に図示する研磨装置の変形例であ
り、研磨ユニット群144における各研磨ユニット14
3を研磨ユニット群144と被加工物Wの相対走査方向
に対して任意の角度をもって配置するものである。すな
わち、研磨荷重発生装置を有する研磨工具と該研磨工具
を保持する工具保持部材とからなる研磨ヘッド141と
該研磨ヘッド141の工具軸線を加工部位の面法線と一
致させるための位置決め機構142とで研磨ユニット1
43を形成し、この研磨ユニット143をライン状に配
置して研磨ユニット群144を構成し、研磨ユニット群
144を、回転機構145を介して、ガイド148に沿
って移動可能に配設された移動ステージ147に搭載す
るが、研磨ユニット群144は回転機構145に対して
移動ステージ147の移動方向と各研磨ユニット143
のなす列が角度θをもって取り付けられている。
【0077】このように、研磨ユニット群144の配置
を移動方向に対してある角度θをもたせることにより、
加工走査方向と直交する方向の各研磨ユニットの間隔を
密にすることができ、研磨ユニット群としての除去形状
の不連続性が低減され、より高精度な加工が実現でき
る。
【0078】次に、図8ないし図11に図示するように
構成される研磨装置を用いて行う研磨方法の一実施例に
ついて図12を参照して説明する。
【0079】先ず、加工対象ワークである被加工物Wの
加工対象面を形状測定する(ステップSb02)。この
とき、形状測定は、干渉計方式でも、3次元測定機方式
でもよい。
【0080】次いで、形状測定の結果を設計形状と比較
して、形状誤差を算出し(ステップSb03)、この形
状誤差と所望の形状精度を満足する目標形状との差分か
ら、研磨加工における目標除去体積(目標研磨除去量)
に変換する(ステップSb04)。そして、変換手段1
14において、研磨工具の除去能力に基づいて、目標除
去体積を除去可能な研磨荷重分布データに変換し(ステ
ップSb05)、指令発生手段115において、研磨荷
重分布データから研磨ユニット、研磨ユニット群の個
数、配置を考慮して、加工時の各工具位置における工具
面内の研磨荷重分布を求め、この研磨荷重分布を実現す
るために研磨荷重制御手段112(a、b…)に出す研
磨荷重分布指令を形成する(ステップSb06)。
【0081】研磨荷重制御手段112(a、b…)は指
令発生手段115からの指令に基づいて荷重発生装置に
よる荷重発生を制御して各加工部位の誤差形状に応じた
圧力分布を形成して、研磨加工の実施に必要な研磨装置
各移動軸への移動指令とともに研磨荷重制御指令を同期
させて研磨加工を実施する(ステップSb07)。
【0082】そして、加工終了後に再び形状測定を行い
(ステップSb08)、形状測定の結果を設計形状と比
較して形状誤差を算出し、この形状誤差が許容値以下か
否かの判定を行う(ステップSb09)。ここで、形状
誤差が、許容値以下であれば加工を終了し(ステップS
b10)、許容値を超えている場合はステップSb04
に戻って許容値以下になるまで研磨加工を繰り返す。
【0083】以上のように構成される研磨装置ならびに
研磨方法においては、研磨工具と被加工物間で相対的に
自転、公転、周点および直線往復、揺動運動のいずれか
あるいはそれらを複合した運動を与えられる研磨ヘッド
に内部に複数の研磨荷重発生装置を有する研磨工具を取
り付け、工具軸線が被加工物の加工対象部位の面法線と
一致するように研磨工具と被加工物を位置決め可能な位
置決め機構に研磨ヘッドを搭載し、これを1つのユニッ
トとして、複数のユニットを配置してなる研磨ユニット
群を1つ以上有し、各研磨ユニット群の工具を被加工物
の加工対象部位に作用させることが可能でかつ研磨ユニ
ット群と被加工物を相対的に走査可能な走査機構に研磨
ユニット群を搭載し、加工時に常に工具軸線が被加工物
の加工対象部位の面法線と一致するように位置決め制御
すると同時に、常に工具面内の研磨荷重分布が目標とす
る除去形状と一致するよう工具内に配置された研磨荷重
発生装置を制御しながら加工を進める。これによって、
複数の研磨ユニットを例えばライン状に配置した研磨ユ
ニット群を備えた装置では、被加工物表面の形状に倣う
ように複数の研磨ユニットの工具が配置され、各工具面
内で高い空間周波数成分を持つ形状誤差を修正し、同時
に研磨ユニット群として低い空間周波数成分を持つ形状
誤差を修正することが可能であり、高能率でより高い形
状修正加工が進められる。また、複数の研磨ユニット群
を備えた装置や被加工物の加工対象面と同等程度あるい
はそれ以上の大きさの研磨ユニット群を備えた装置で
は、高能率加工とともにリップル成分の少ない高精度な
加工が実現できる。
【0084】また、本発明に係る研磨装置および研磨方
法は、例えば半導体露光装置等の光学部品の研磨にも適
用することができ、従来以上の形状精度を得ることが可
能であり、さらに、形状の空間周波数成分を見ても、全
ての空間周波数において従来よりも振幅レベルを低減で
き、これまで部分修正研磨で問題視されてきたリップル
の発生が認められない。その結果、半導体露光装置等の
光学性能として今まで以上の解像度や焼付け性能等を得
ることができるという効果がある。
【0085】以上、本発明による代表的な実施例につい
て説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限られる
ものではなく、様々な実施形態をとることができる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下のような効果がある。
【0087】工具面内で任意の荷重分布を形成できるこ
とから、研磨工具の大きさよりも小さな空間分解能をも
つ形状修正能力を発揮でき、工具内の研磨荷重発生装置
の大きさ、個数、配置、構成によって、工具面内での研
磨荷重分布の空間分解能は任意に設定できるので、より
高精度な形状修正が可能である。また、加工部位の面法
線と工具軸線を一致させることができるため、工具と被
加工物の接触状態は常に一定で、形状修正能力も安定す
るため高精度の加工が可能である。
【0088】さらに、通常の研磨皿(大皿、全面皿)の
ように工具径を大きくしても高い形状修正能力とリップ
ル除去能力を備えた工具となるため、小径工具によるC
CP、CCOS等の部分修正研磨に比較して、除去対象
とする空間周波数成分ごとに工具径を変えるといった工
程が省け、加工能率が高く、加工後のリップル成分も抑
制できる。
【0089】さらに、研磨荷重発生装置の制御によって
除去能力を変えることができ、加工のダイナミックレン
ジが広がり、高能率除去加工から高精度修正加工までを
カバーでき、高能率と高精度を両立できる。工具面内の
荷重分布制御であるため、工具形状を可変とする場合に
比較して工具の除去量、除去形状が安定し、形状修正能
力を上げられる。
【0090】また、複数の研磨ユニットを配置した研磨
ユニット群を備えた装置では、被加工物表面の形状に倣
うように複数の研磨ユニットの工具が配置され、各工具
面内で高い空間周波数成分を持つ形状誤差を修正し、同
時に研磨ユニット群として低い空間周波数成分を持つ形
状誤差を修正することが可能であり、高能率でより高い
形状修正加工が可能となる。さらに、複数の研磨ユニッ
ト群を備えた装置や被加工物の加工対象面と同等程度あ
るいはそれ以上の大きさの研磨ユニット群を備えた装置
では、高能率加工とともにリップル成分の少ない高精度
な加工が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨装置の一実施例を示す概略構
成図である。
【図2】本発明に係る研磨装置の研磨工具内に用いる研
磨荷重発生装置の具体例を示す図であり、(a)は流体
の圧力を利用する研磨荷重発生装置、(b)は電磁力を
利用する研磨荷重発生装置、(c)はアクチュエータに
より駆動される弾性体を有し、弾性体の変位を利用する
研磨荷重発生装置を示す。
【図3】本発明に係る研磨装置であって、直交座標系の
走査機構を有する研磨装置を示し、(a)はその側面
図、(b)はその正面図である。
【図4】本発明に係る研磨装置であって、円柱座標系の
走査機構を有する研磨装置を示す正面図である。
【図5】(a)および(b)は、それぞれ、本発明に係
る研磨装置に適用可能な走査機構の構成を示す概略図で
ある。
【図6】本発明に係る研磨装置を用いた研磨方法の一実
施例を示す図である。
【図7】本発明に係る研磨装置を用いた研磨方法の他の
実施例を示す図である。
【図8】本発明に係る研磨装置の他の実施例を示す概略
構成図である。
【図9】(a)および(b)は、本発明に係る研磨装置
の他の実施例において研磨ユニット群における各研磨ユ
ニットをライン状に配置した状態を示す側面図と平面図
である。
【図10】本発明に係る研磨装置の他の実施例において
研磨ユニット群における各研磨ユニットをマトリックス
状に配置した状態を示す平面図である。
【図11】(a)および(b)は、本発明に係る研磨装
置の他の実施例において研磨ユニット群における各研磨
ユニットを研磨ユニット群と被加工物の相対走査方向に
対して任意の角度をもって配置した状態を示す側面図と
平面図である。
【図12】本発明に係る研磨装置の他の実施例を用いた
研磨方法を示す図である。
【符号の説明】
W 被加工物 1 研磨ヘッド 2 研磨工具 3 工具保持部材 4 位置決め機構 5(5a、5b、5c) 研磨荷重発生装置 6 研磨シート 7 位置制御手段 8 研磨荷重制御手段 9 変換手段 10 指令発生手段 11 加工テーブル 12 走査機構 13 走査制御手段 5a. 1 圧力室 5a. 2 作動流体 5a. 3 隔壁 5a. 5 外部圧縮流体供給源 5a. 6 圧力調整部 5b. 1 圧力室 5b. 2 作動流体 5b. 3 隔壁 5b. 4 ピストン 5b. 5 ボイスコイルモータ 5c. 1 モータ 5c. 2 ロッド 5c. 3 弾性体 21 研磨ヘッド 22 Zスライド 23 Xテーブル 24 Yテーブル 31 研磨ヘッド 32 Zスライド 33 回転機構 34 Xステージ 35 回転テーブル 41 研磨ヘッド 51 研磨ヘッド 52 パラレルリンク機構 101 研磨ヘッド 102 位置決め機構 103 研磨ユニット 104(a、b…) 研磨ユニット群 105(a、b…) 回転機構 106(a、b…) 上下スライド機構 107 Xステージ 108 加工テーブル 109 モータ 110 減速機 111(a、b…) 位置制御手段 112(a、b…) 研磨荷重制御手段 114 変換手段 115 指令発生手段 121 研磨ヘッド 122 位置決め機構 123 研磨ユニット 124 研磨ユニット群 125 回転機構 127 移動ステージ 133 研磨ユニット 134 研磨ユニット群 135 第1回転機構 136 第2回転機構 137 Xステージ 138 Yステージ 141 研磨ヘッド 142 位置決め機構 143 研磨ユニット 144 研磨ユニット群 145 回転機構 147 移動ステージ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上の研磨荷重発生装置を有する研
    磨工具と該研磨工具を保持する工具保持部材とからなる
    研磨ヘッドと、工具軸線が被加工物の加工対象部位の面
    法線と一致するように研磨工具および被加工物の位置決
    めを行う位置決め機構と、研磨工具と被加工物を相対的
    に走査可能な走査機構と、加工時における研磨工具と被
    加工物の相対運動中に常に工具軸線が前記面法線を追従
    するように研磨工具と被加工物の位置関係を制御する位
    置制御手段と、研磨工具が被加工物と接触する工具面内
    において前記研磨荷重発生装置を作動させて任意の研磨
    荷重分布を形成する研磨荷重制御手段と、被加工物の誤
    差形状に応じた目標研磨除去量の分布を研磨荷重の分布
    に変換する変換手段と、研磨工具が被加工物に作用する
    位置に応じた研磨荷重分布の指令を前記研磨荷重制御手
    段に出す指令発生手段とを備えることを特徴とする研磨
    装置。
  2. 【請求項2】 研磨荷重発生装置が、流体の圧力を利用
    することを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】 研磨荷重発生装置が、電磁力を利用する
    ことを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】 研磨荷重発生装置が、アクチュエータに
    より駆動される弾性体を有し、該弾性体の変位を利用す
    ることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】 走査機構が、直交座標系または円柱座標
    系であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    1項に記載の研磨装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の研磨装置を用いる研磨方法であって、 (1)被加工物の加工対象面の形状を予め測定して誤差
    形状を算出し、 (2)誤差形状を目標除去体積に変換し、 (3)目標除去体積を研磨荷重分布データに変換し、 (4)研磨荷重分布データにしたがって研磨工具の位置
    に応じた研磨荷重分布を工具面内に形成し、 (5)研磨工具と被加工物の相対運動により研磨加工を
    実施し、 (6)研磨加工後の形状を測定して、求められる精度と
    比較し、 (7)許容誤差内であれば加工を終了し、 (8)許容誤差を超える場合、前記(2)の段階に戻っ
    て研磨加工を繰り返すことを特徴とする研磨方法。
  7. 【請求項7】 研磨荷重分布データにしたがった研磨荷
    重制御とともに、形状誤差に応じた研磨工具の滞留時間
    分布データに基づく研磨工具と被加工物の相対運動制御
    を行うことを特徴とする請求項6記載の研磨方法。
  8. 【請求項8】 1つ以上の研磨荷重発生装置を有する研
    磨工具と該研磨工具を保持する工具保持部材とからなる
    研磨ヘッドと、工具軸線が被加工物の加工対象部位の面
    法線と一致するように研磨工具および被加工物の位置決
    めを行う位置決め機構とを有する装置を1つの研磨ユニ
    ットとして、該研磨ユニットを複数配置してなる研磨ユ
    ニット群を1つ以上有するとともに、各研磨ユニット群
    を一体にして被加工物に対して相対的に走査可能にしか
    つ各研磨ユニットの研磨工具を被加工物の加工対象部位
    に作用させることが可能な走査機構と、加工時における
    研磨工具と被加工物の相対運動中に常に工具軸線が前記
    面法線を追従するように研磨工具と被加工物の姿勢およ
    び位置関係を制御する位置制御手段と、研磨工具が被加
    工物と接触する工具面内において前記研磨荷重発生装置
    を作動させて任意の研磨荷重分布を形成する研磨荷重制
    御手段と、被加工物の誤差形状に応じた目標研磨除去量
    の分布を研磨荷重の分布に変換する変換手段と、研磨工
    具が被加工物に作用する位置に応じた研磨荷重分布の指
    令を前記研磨荷重制御手段に出す指令発生手段とを備え
    ることを特徴とする研磨装置。
  9. 【請求項9】 研磨荷重発生装置が流体の圧力を利用す
    ることを特徴とする請求項8記載の研磨装置。
  10. 【請求項10】 研磨荷重発生装置が電磁力を利用する
    ことを特徴とする請求項8記載の研磨装置。
  11. 【請求項11】 研磨荷重発生装置が、アクチュエータ
    により駆動される弾性体を有し、該弾性体の変位を利用
    することを特徴とする請求項8の研磨装置。
  12. 【請求項12】 走査機構が、直交座標系または円柱座
    標系であることを特徴とする請求項8ないし11のいず
    れか1項に記載の研磨装置。
  13. 【請求項13】 研磨ユニット群における研磨ユニット
    がライン状にあるいはマトリックス状に配置されている
    ことを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に
    記載の研磨装置。
  14. 【請求項14】 研磨ユニットが研磨ユニット群と被加
    工物の相対走査方向に対して任意の角度をもって配置さ
    れていることを特徴とする請求項13記載の研磨装置。
  15. 【請求項15】 請求項8ないし14のいずれか1項に
    記載の研磨装置を用いる研磨方法であって、 (1)被加工物の加工対象面の形状を予め測定して誤差
    形状を算出し、 (2)誤差形状を目標除去体積に変換し、 (3)目標除去体積に基づいて研磨ユニット群の走査軌
    跡から定められる各工具位置に対応する研磨荷重分布デ
    ータに変換し、 (4)研磨荷重分布データにしたがって工具面内に研磨
    荷重分布を形成し、 (5)研磨ユニット群と被加工物の相対運動により研磨
    加工を実施し、 (6)研磨加工後の形状を測定して、求められる精度と
    比較し、 (7)許容誤差内であれば加工を終了し、 (8)許容誤差を超える場合、前記(2)の段階に戻っ
    て研磨加工を繰り返すことを特徴とする研磨方法。
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