JP2003024310A - 無酸素性作業閾値検出装置 - Google Patents
無酸素性作業閾値検出装置Info
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Abstract
的に検出できる無酸素性作業閾値検出装置を提供する。 【解決手段】 この無酸素性作業閾値検出装置10は、
運動強度検出部46と、非侵襲的に末梢における脈波を
検出する脈波検出部60と、末梢における脈波波形およ
び血圧波形を用いて予め算出された伝達関数を記憶する
伝達関数記憶部26と、脈波検出部60によって新たに
検出された末梢における脈波波形および前述した伝達関
数を用いて、その脈波波形に対応する血圧波形を算出す
る血圧波形算出部24と、算出された血圧波形からその
指標を導出する血圧波形指標導出部30と、運動強度の
所与の範囲にわたり運動強度および血圧波形指標を関連
付けて記憶する記憶部34のデータを用いて、運動強度
の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸
素性作業閾値導出部38とを備える。
Description
された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値検
出装置に関する。
運動から無酸素運動へ切り換わる閾値を運動強度または
酸素摂取量の数値として表現した、無酸素性作業閾値
(AT:anaerobic threshold)は、呼吸器系や循環器
系の機能に対する運動効果の評価や、スポーツのトレー
ニングにおける適切な運動強度の選択などを行うために
有用な指標であることが知られている。無酸素性作業閾
値の検出は、血液中の乳酸濃度が急激に増加し始める運
動強度または酸素摂取量の数値である乳酸閾値(LT:
lactic threshold)の検出、または、運動強度の増加に
伴う呼気中の二酸化炭素の増加率が一段と高くなる運動
強度または酸素摂取量の数値である換気閾値(VT:ve
ntilatory threshold)の検出によって行うことができ
る。
血液の採取が必要となるため侵襲的に行わねばならず、
運動の実施とともに手軽に行うということは困難であ
る。
る、酸素摂取量や二酸化炭素発生量の監視は、装置から
伸びる管路に接続されたマウスピースを通して呼吸を行
い、吸気や呼気の量と成分を計測する必要があるため、
大掛かりな装置を必要とする。
たものであって、少なくとも下記のいずれかの作用効果
を奏することができる無酸素性作業閾値検出装置を提供
することにある。
できる。
の装置で検出できる。
酸素性作業閾値検出装置は、運動強度を検出する運動強
度検出部と、血圧を非侵襲的に検出する血圧検出部と、
前記血圧検出部によって検出された血圧波形から、当該
血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、前記
運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、前記
血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、前記記
憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度として
表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値
導出部と、を有することを特徴としている。
る運動強度の所与の範囲にわたり、血圧検出部によって
検出された血圧波形から、血圧波形指標導出部が血圧波
形の指標を導出し、運動強度に関連付けられて血圧波形
の指標が記憶部に記憶される。そして、無酸素性作業閾
値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用いて、運動
強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。した
がって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピース
の装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯
可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出
することができる。 (2) 本発明に係る無酸素性作業閾値検出装置は、運
動強度を検出する運動強度検出部と、非侵襲的に末梢に
おける脈波を検出する脈波検出部と、予め検出された前
記末梢における脈波波形と、当該脈波波形に対応する血
圧波形とを用いて予め算出された伝達関数を記憶する伝
達関数記憶部と、前記脈波検出部によって新たに検出さ
れた前記末梢における脈波波形と、前記伝達関数とを用
いて、当該脈波波形に対応する血圧波形を算出する血圧
波形算出部と、前記血圧波形算出部によって算出された
血圧波形から、当該血圧波形の指標を導出する血圧波形
指標導出部と、前記運動強度の所与の範囲にわたり、前
記運動強度と、前記血圧波形指標とを関連付けて記憶す
る記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータを用いて、
前記運動強度の数値として表された無酸素性作業閾値を
導出する無酸素性作業閾値導出部と、を有することを特
徴としている。
る脈波波形」は、例えば、前記脈波検出部と同様に形成
された脈波検出装置または前記脈波検出部によって検出
しておく。
る運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって
検出された末梢における脈波波形と伝達関数とを用いて
血圧波形算出部が算出した血圧波形から、血圧波形指標
導出部が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が運
動強度に関連付けられて記憶部に記憶される。そして、
無酸素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータ
を用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を
導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続され
たマウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。
その結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を
非侵襲的に検出することができる。
出装置は、運動強度を検出する運動強度検出部と、非侵
襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、前記
脈波検出部が脈波を検出する部位付近における血圧を測
定する血圧測定部と、前記血圧測定部が測定した血圧値
を用いて、前記脈波検出部が検出した脈波波形を前記末
梢における血圧波形に変換する変換部と、前記変換部に
よって得られた血圧波形から、当該血圧波形の指標を導
出する血圧波形指標導出部と、前記運動強度の所与の範
囲にわたり、前記運動強度と前記血圧波形指標とを関連
付けて記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデー
タを用いて、前記運動強度の数値として表された無酸素
性作業閾値を導出する無酸素性作業閾値導出部と、を有
することを特徴としている。
る運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって
検出された末梢における脈波波形を変換して得られた血
圧波形から血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出
し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部
に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部は、記
憶部に記憶されたデータを用いて、運動強度の数値とし
て表された無酸素閾値を導出する。したがって、装置か
ら伸びる管路に接続されたマウスピースの装着や、血液
採取を行う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装
置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することができ
る。
出装置は、運動強度を検出する運動強度検出部と、非侵
襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、前記
脈波検出部が脈波を検出する部位付近において予め測定
した血圧値を記憶する血圧値記憶部と、前記血圧値記憶
部に記憶された血圧値を用いて、前記脈波検出部が検出
した脈波波形を前記末梢における血圧波形に変換する変
換部と、前記変換部によって得られた血圧波形から、当
該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、前
記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と前記
血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、前記記
憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度の数値
として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作
業閾値導出部と、を有することを特徴としている。
る運動強度の所与の範囲にわたり、脈波検出部によって
検出された末梢における脈波波形を変換して得られた血
圧波形から血圧波形指標導出部が血圧波形の指標を導出
し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶部
に記憶される。なお、脈波波形から血圧波形への変換に
おいては、血圧値記憶部に記憶された血圧値が用いられ
るため、血圧測定部を備える必要がない。そして、無酸
素性作業閾値導出部は、記憶部に記憶されたデータを用
いて、運動強度の数値として表された無酸素閾値を導出
する。したがって、装置から伸びる管路に接続されたマ
ウスピースの装着や、血液採取を行う必要がない。その
結果、携帯可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵
襲的に検出することができる。
して変動する容積脈波を、皮膚付近に存在する毛細血管
における赤血球量の変動として検出するように形成され
ていてもよい。
膚付近に存在する毛細血管網における赤血球量の変動と
してとらえることができる。この変動は、例えば皮膚に
照射した光の透過量または反射量の変化として検出する
ことができるため、センサを末梢動脈例えば橈骨動脈の
位置に合わせることなく検出することができる。したが
って、脈波検出部は、皮膚付近に存在する毛細血管にお
ける赤血球量の変動を、末梢動脈における脈波(容積脈
波)として安定して検出することが可能である。
拍数に対応する複数の伝達関数を記憶し、前記血圧波形
算出部は、前記脈波検出部が検出した脈波から導出され
る脈拍数に対応する伝達関数を前記複数の伝達関数から
選択して用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。
らず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧波形
を高い精度で導出できる。
齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、前記血圧波形算
出部は、前記脈波検出部が脈波を検出する被験者の年齢
に対応する伝達関数を前記複数の伝達関数から選択して
用いて血圧波形を算出するようにしてもよい。
ず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧波形を
高い精度で導出できる。
理的な年齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、前記血
圧波形算出部は、前記脈波検出部が脈波を検出する被験
者の生理的な年齢に対応する伝達関数を前記複数の伝達
関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにして
もよい。
関わらず、脈波検出部が検出した脈波からにおける血圧
波形を高い精度で導出できる。
る指標は、拡張期血圧であってもよい。
する指標は、平均血圧であってもよい。
する指標は、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧で
あってもよい。
する指標は、収縮期前期血圧と切痕での血圧との比であ
ってもよい。
する指標は、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧としての脈
圧であってもよい。
する指標は、収縮期前期血圧と収縮期後期血圧の比であ
ってもよい。
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
動強度検出部を除く部分は、例えば図1(A)、図1
(B)、および図1(C)に示すような外観的構成とす
ることができる。無酸素性作業閾値検出装置10は、腕
時計状の構造を有する装置本体12と、この装置本体1
2のコネクタ部20にコネクタピース57を介して接続
されるケーブル58と、このケーブル58の先端側に設
けられた脈波検出部60とを含んで構成されている。装
置本体12にはリストバンド56が取り付けられ、リス
トバンド56によって装置本体12が被験者の手首に装
着される。
り、コネクタ部20にはケーブル58の端部となってい
るコネクタピース57が着脱自在に取り付けられてい
る。
取り外したコネクタ部20を示しており、例えば、ケー
ブル58との接続ピン21や、データ転送を行うための
LED22、フォトトランジスタ23を備えている。
ネルからなる表示部54が設けられている。表示部54
は、セグメント表示領域や、ドット表示領域などを備
え、血圧波形、血圧波形指標、または無酸素性作業閾値
などの情報を表示する。なお、表示部54は液晶パネル
ではなく他の表示装置を用いて構成されていてもよい。
などを制御するCPU(central processing unit)、
CPUを動作させるプログラムその他を記憶するメモリ
を備え(図示省略)、装置本体12の外周部には各種操
作や入力を行うためのボタンスイッチ14が設けられて
いる。
すように、センサ固定用バンド62によって遮光されな
がら、被験者の人差し指の根本付近に装着される。この
ように、脈波検出部60を指の根本付近に装着すると、
ケーブル58が短くて済むので、装着しても邪魔になら
ない。また、指の根元付近は指先に比べると気温による
血流量の変化が少ないため、検出した脈波波形に対する
気温などの影響が比較的少ない。
サを含んで構成することができる。その加速度センサ
は、例えば、被験者の、上肢、下肢、または腰部などに
取り付けて用いられる。
的構成 図2は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置1
0の機能的構成を示すブロック図である。この図に示す
ように、無酸素性作業閾値検出装置10は、脈波検出部
60、伝達関数記憶部26、血圧波形算出部24、血圧
波形指標算出部30、記憶部34、運動強度検出部4
6、無酸素性作業閾値導出部38、表示部54、および
制御部50を備えて構成される。なお、これらの各部
は、装置本体12に組み込まれていてもよいし、脈波検
出部60や表示部54とは別体として形成して、脈波検
出部60や、表示部54などに電気的に接続されていて
もよい。
して示すように、LED64、フォトトランジスタ65
などを含み、非侵襲的すなわち皮膚を破ることなく末梢
における脈波を検出できるように構成されている。この
脈波検出部60は、脈波波形が血流量の変動波形(容積
脈波波形)とほぼ同様の波形となることを利用し、動脈
に対する光照射と、動脈内の血液による反射光量の変動
または透過光量の変動の検出とを行うように形成された
光センサを用いて容積脈波としての脈波を検出する。
イッチSWがオン状態となり、電源電圧が印加される
と、LED64から光が照射される。この照射光は、被
験者の血管や組織によって反射した後に、フォトトラン
ジスタ65によって受光される。したがって、フォトト
ランジスタ65の光電流を電圧に変換したものが、脈波
検出部60の信号MHとして出力される。
のヘモグロビンの吸収波長ピーク付近に選ばれる。この
ため、受光レベルは血流量に応じて変化する。したがっ
て、受光レベルを検出することによって、脈波波形が検
出されることとなる。例えば、LED64としては、I
nGaN系(インジウム−ガリウム−窒素系)の青色L
EDが好適である。このLEDの発光スペクトルは、4
50nm付近を発光ピークとし、その発光波長域は、3
00nmから600nmまでの範囲とすることができ
る。
するフォトトランジスタ65として、本実施形態におい
ては、例えばGaAsP系(ガリウム−砒素−リン系)
のものを用いることができる。このフォトトランジスタ
65の受光波長領域は、主要感度領域が300nmから
600nmまでの範囲とし、300nm以下にも感度領
域があるものとすることができる。
ジスタ65とを組み合わせると、その重なり領域である
300nmから600nmまでの波長領域において、脈
波を検出することができ、以下のような利点がある。
00nm以下の光は、指の組織を透過しにくい傾向があ
るため、外光がセンサ固定用バンドで覆われていない指
の部分に照射されても、指の組織を介してフォトトラン
ジスタ65まで到達せず、検出に影響を与えない波長領
域の光のみがフォトトランジスタ65に達する。一方、
300nmより短い波長の光は、皮膚表面でほとんど吸
収されるので、受光波長領域を700nm以下として
も、実質的な受光波長領域は、300nm〜700nm
となる。したがって、指を大掛かりに覆わなくとも、外
光の影響を抑圧することができる。また、血液中のヘモ
グロビンは、波長が300nmから700nmまでの光
に対する吸光係数が大きく、波長が880nmの光に対
する吸光係数に比して数倍〜約100倍以上大きい。し
たがって、この例のように、ヘモグロビンの吸光特性に
合わせて、吸光特性が大きい波長領域(300nmから
700nm)の光を検出光として用いると、その検出値
は、血量変化に応じて感度よく変化するので、血量変化
に基づく脈波波形MHのSN比を高めることができる。
対応して変化する脈波すなわち容積脈波を、皮膚付近に
存在する毛細血管網における赤血球量の変動としてとら
え、皮膚に照射した光の透過量または反射量の変動とし
て検出することができるため、センサを末梢動脈例えば
橈骨動脈や側指動脈の位置に合わせることなく検出する
ことができる。したがって、脈波検出部60は、皮膚付
近に存在する毛細血管における赤血球量の変動を、末梢
動脈における脈波(容積脈波)として安定して検出する
ことが可能である。
る血圧波形例えばカテーテルを用いたマイクロ血圧計に
よって予め測定された中枢血圧波形すなわち大動脈起始
部における血圧波形と、前述した脈波検出部60によっ
て予め検出された末梢における脈波波形とを用いて、予
め算出された伝達関数を記憶している。図4(A)およ
び(B)はそのような伝達関数の一例を、各高調波に対
する係数および位相のグラフとして示している。
60と同様に形成された脈波検出装置によって予め検出
された脈波波形と、予め侵襲的に測定した所与の部位の
血圧波形とを用いて、予め算出された伝達関数を記憶し
ていてもよい。また、この伝達関数は各個人において顕
著な相違がないことも知られているため、一般的に当て
はまる汎用の伝達関数を用いるようにしてもよい。
6に記憶されている伝達関数と、脈波検出部60によっ
て検出された末梢における脈波波形とを用いて、その脈
波波形に対応する、前述した所与の部位における血圧波
形を算出する。例えば、血圧波形算出部24は、脈波検
出部60によって検出された末梢における脈波波形をフ
ーリエ変換し、それを伝達関数記憶部26に記憶されて
いる伝達関数で除算し、その結果をフーリエ逆変換する
ことによって前述した所与の部位における血圧波形を算
出する。
部24によって算出された血圧波形から、その血圧波形
の指標を導出する。そして、血圧波形指標導出部30
は、導出した血圧波形の指標を、記憶部34、および表
示部54に対して出力する。血圧波形指標導出部30
は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログ
ラムが格納されたメモリとを含んで構成される。
形すなわち大動脈起始部における血圧波形を示す図を参
照しながら中枢血圧波形について説明する。この図に示
すように、中枢血圧波形は、収縮期前期血圧、収縮期後
期血圧、拡張期血圧、切痕(dicrotic notch)、などの
特徴を用いて比較されることがある。
ような血圧波形から、拡張期血圧、平均血圧、収縮期前
期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期前期血圧と切痕
での血圧との比、収縮期血圧と拡張期血圧の差圧である
脈圧、または収縮期前記血圧と収縮期後期血圧の比を指
標として導出する。平均血圧は血圧波形を整数周期にわ
たって積分し、その結果を積分区間に対応する時間で除
算することによって求められる。
および運動強度算出部48を備えて構成され、被験者が
実施している運動の仕事率(W)を検出する。加速度セ
ンサ47は、被験者の、上肢、下肢、または腰部などに
装着されて用いられる。
ンサ強度と、被験者が実施している特定の運動の仕事率
との間にほぼ比例関係があることを見いだした。なお、
その比例係数kは、運動の種類によって定まる係数(活
動量係数)であり、運動の種類ごとに予め測定されて、
運動強度算出部48が利用できるようになっている。
A3 2+・・・・)1/2 ここで、 Xは、単位時間における運動のサイクル数 Anは、サイクルnにおける加速度値(ピーク値または
平均値) である。
数X、および、サイクルnにおける加速度値Anは、運
動加速度センサ47からの出力を強度算出部48が分析
することによって検出される。
ば、自転車による運動を実施する被験者の足首付近に加
速度センサ47を装着すると、その加速度センサ47が
検出する加速度データから、運動強度算出部48が運動
の単位時間におけるサイクル数Xと、サイクルnにおけ
る加速度値Anを抽出し、被験者の実施している運動の
仕事率すなわち運動強度を検出することができる。
た自転車のペダルを漕ぐ運動、歩行運動、ランニング、
ステップエクセサイズなど、さまざまな種類の運動を用
いることができる。前述した、活動量係数kはこれらを
含む運動の種類ごと、加速度センサ47の装着部位ごと
に予め算出されて、運動強度算出部48が利用できるよ
うになっている。例えば、自転車のペダルを漕ぐ運動に
おける活動量係数kは、自転車エルゴメータが検出する
仕事量と、その運動において測定した前述の加速度セン
サ強度とを用いて算出することができる。
磁気または光を利用した記憶媒体と半導体メモリとの組
み合わせとして構成され、運動強度の予め設定した範囲
にわたり、運動強度と、血圧波形指標とを関連付けて記
憶する。
4に記憶されたデータを用いて、運動強度として表され
た無酸素性作業閾値を導出する。
作を説明するために、運動強度と血圧との関係について
発見された事実について述べる。図6は、R. Nagaya,
Y. Kawabata, M. Tanaka らの論文“ Mean Blood Press
ure Increases Above the Ventilatory Threshold”(H.
Tanaka, M. Shindo,“Exercise for Preventing Commo
n Diseases,”pp. 181-184, Springer,2000)から引用
したグラフである。なお、このデータは、22〜25歳
の健康な成人に自転車エルゴメータによる運動を課し、
最初の4分は10Wの運動量でサイクリングを行い、そ
の後4秒ごとに1Wずつ運動量を増加させながら、血圧
を計測した結果の典型例である。なお、血圧の測定は、
血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に圧力
センサを押圧した状態で圧力を測定することによって血
圧を検出する圧平圧力測定法によって行われている。ま
た、このグラフには、マウスピースに接続されたフロー
メータによって得られたデータをもとに算出した換気性
作業閾値(Ventilatory Threshold)もVTとして示し
てある。
圧、拡張期血圧、および脈圧は、換気性作業閾値(V
T)の運動強度を境に傾向が明白に変化していることを
見いだした。すなわち、平均血圧および拡張期血圧は、
換気性作業閾値までは運動強度が増加するにつれてほぼ
直線的に低下し、換気性作業閾値を過ぎると運動強度が
増加するにつれてほぼ直線的に上昇している。また、収
縮期血圧においても、換気性作業閾値を過ぎると血圧上
昇の傾きが増加している。さらに、収縮期血圧と拡張期
血圧の差圧である脈圧は、図6において収縮期血圧と拡
張期血圧とを比較することによって、換気性閾値(V
T)までは比較的高い増加率で直線的に増加するが、換
気性閾値を過ぎると換気性閾値までに比べるとに低い増
加率で直線的に増加することを、本願発明者は見いだし
た。したがって、換気性作業閾値あるいは無酸素性作業
閾値は、運動強度の変化に対する、拡張期血圧、平均血
圧、収縮期血圧、または脈圧の変化のグラフを、2本の
直線で近似しそれらの交点における運動強度として求め
ることができることがわかる。
ける無酸素性作業閾値の導出の具体例を図7に示したフ
ローチャートとともに説明する。まず、無酸素性作業閾
値導出部38は、運動強度の所与の範囲内の最初の1点
を仮想的な無酸素性作業閾値であるとし(S1)、例え
ば測定された拡張期血圧のデータをもとに、その仮想的
な無酸素性作業閾値を境とする2本の直線を直線回帰に
より決定し(S2)、それらの直線を記憶する(S
3)。そして、仮想的な無酸素性作業閾値を単位運動強
度ずつ増加させながら(図4)、そのような直線の決定
を運動強度の所与の範囲内の各点について繰り返す(図
4、図5、S2)。次に、それらの2直線近似につい
て、実際のデータとの誤差平方和を求め、最小の誤差平
方和となる2直線近似を選択する(図6)。最後に、選
択された2直線の交点における運動強度を無酸素性作業
閾値として算出する(図7)。
した血圧波形、血圧波形指標導出部30が導出した指
標、または、無酸素性作業閾値導出部38が導出した無
酸素性作業閾値などの情報を、文字や記号またはグラフ
などとして表示する。
作させるプログラムが格納されたメモリとを含んで構成
され、前述した各部の動作を制御する。
作して被験者の血圧波形を推定しその解析を行う。
閾値検出装置10のリストバンド56を手首に巻き回
す。そして、脈波検出部60を、図1(A)および図1
(B)に示すように、被験者の人差し指の根本付近に装
着し、コネクタピース57を装置本体12のコネクタ部
20に取り付けて、脈波検出部60を装置本体12に接
続する。
47を被験者の所与の部位例えば足首に装着する。
は所定音声パターンの発声によって、制御部50に検出
指示が入力されると、脈波検出部60は脈波の検出を開
始する。すなわち、検出指示が入力されると、フォトト
ランジスタ65は、指の毛細血管網における血流量の変
化に対応して変化する光量を検出し、脈波検出部60は
その検出光量の変化に対応する信号MHとして脈波波形
を血圧波形算出部24に対して出力する。
部60から入力された脈波波形と、伝達関数記憶部26
に記憶されている伝達関数とを用いて、その脈波波形に
対応する血圧波形を算出する。算出された血圧波形は、
大動脈血圧波形指標算出部30および表示部54に対し
て出力される。
圧波形が入力された血圧波形指標導出部30は、その血
圧波形から血圧波形の指標、例えば、拡張期血圧、平均
血圧、収縮期前期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期
前期血圧と切痕での血圧との比、収縮期血圧と拡張期血
圧の差圧である脈圧、または収縮期前記血圧と収縮期後
期血圧の比を導出する。そして、血圧波形指標導出部3
0は、導出した血圧波形の指標を、記憶部34、変動解
析部38、比較解析部46および表示部54に対して出
力する。変動解析部38や比較解析部46においては入
力された指標を用いて解析が行われる。
音声パターンの発声によって制御部50に検出指示が入
力されると、すなわち前述した脈波検出部60による脈
波の検出開始と同時に、運動強度検出部46は、加速度
センサ47が加速度の検出を開始する。そして、加速度
センサ47が検出したデータに基づいて運動強度算出部
48が運動強度を算出することによって、運動強度検出
部46が被験者が実施している運動の仕事率すなわち運
動強度を検出する。
定した範囲にわたり、運動強度検出部46が検出した運
動強度と、血圧波形指標導出部30が導出した血圧波形
指標とを関連付けて記憶する。
憶部34に記憶されたデータを用いて、例えば図7を示
して前述したようにして、運動強度として表された無酸
素性作業閾値を導出する。
された表示部54は、大動脈血圧波形算出部24が算出
した血圧波形、血圧波形指標導出部30が導出した指
標、または無酸素性作業閾値などを、文字やグラフなど
として表示する。
置10は、運動強度検出部46が検出する運動強度の所
与の範囲にわたり、脈波検出部60によって検出された
末梢における脈波波形と、伝達関数とを用いて、血圧波
形算出部24が算出した血圧波形から、血圧波形指標導
出部30が血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標が
運動強度に関連付けられて記憶部34に記憶される。そ
して、無酸素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記
憶されたデータを用いて、運動強度の数値として表され
た無酸素閾値を導出する。したがって、装置から伸びる
管路に接続されたマウスピースの装着や、血液採取を行
う必要がない。その結果、携帯可能な小型の装置で無酸
素性作業閾値を非侵襲的に検出することができる。
部および変換部を備えて構成された点が第1実施形態と
は異なる。以下においては、第1実施形態と相違する点
を中心に説明する。それ以外の点については、第1実施
形態と同様であるので説明を省略する。また、図面にお
いて対応する部分には同一の符号を付す。
的構成 本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、例えば第1
実施形態の無酸素性作業閾値検出装置10とほぼ同様の
外観に形成した部分と、血圧測定部の部分とを備えて外
観的に構成される。
的構成 図8は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置7
0の機能的構成を示すブロック図である。この図に示す
ように、第1実施形態の無酸素性作業閾値検出装置10
における各部に加えて、血圧測定部80、および変換部
72を備えて構成される。これらの各部を除き、本実施
形態に係る無酸素性作業閾値検出装置70の各部は、第
1実施形態の血圧推定装置10とほぼ同様に構成され
る。
を検出する部位における血圧を測定する。血圧測定部8
0の一例についてはさらに後述する。
血圧値を用いて、脈波検出部60が検出した脈波波形を
その部位すなわち末梢における血圧波形に変換する。例
えば、変換部72は、血圧測定部80が測定した拡張期
血圧と収縮期後期血圧との間の振幅を持つように、脈波
波形を対応する血圧波形に変換する。
6に記憶されている伝達関数と、変換部72の算出によ
り得られた血圧波形とを用いて、その血圧波形に対応す
る血圧波形を算出する。例えば、血圧波形算出部24
は、変換部72の算出により得られた末梢における血圧
波形をフーリエ変換し、それを伝達関数記憶部26に記
憶されている伝達関数で除算し、その結果をフーリエ逆
変換することによって算出する。
いて血圧測定を行う様子を示す模式図である。また、図
10は血圧測定部80の機能的構成を示すブロック図で
ある。図9に示すように、血圧測定部82は、脈波検出
部60が脈波を検出する部位である指の根元付近に帯状
体91を装着して血圧測定を行う。帯状体91は、その
内面側に、袋状の圧力付加部89を備えており、圧力付
加部が側指動脈98に対向する位置となるようにして指
に巻き付けられる。
り、管路87を介してポンプ86および排気バルブ88
が接続されている。圧力付加部89に充填される流体例
えば空気の量をポンプ86や排気バルブ88などで調節
することによって、圧力付加部89の体積が制御され、
それによって圧力付加部89が側指動脈98を押圧する
押圧力が調節される。
変化を検出する圧力センサ90が取り付けられている。
圧力センサ90は、圧力付加部89および圧力付加部8
9を介して流体の圧力変化として伝わる側指動脈98の
振動を検出するように形成されている。すなわち、側指
動脈98上に位置する圧力付加部89は側指動脈98の
振動に対応して押圧されるため、圧力付加部89内の流
体の圧力が側指動脈98の振動によって変化することに
なる。したがって、そのような圧力変化を検出する圧力
センサ90は、側指動脈98の振動に対応する信号を出
力することができる。
圧測定部82は、前述した各部に加えて、制御部84お
よび血圧決定部92を備えて構成されている。
8の動作を制御して圧力付加部89内に充填された流体
の量を調節して、圧力付加部89が印加する圧力を変化
させて、圧力付加部89が側指動脈98を所定範囲のさ
まざまな押圧力で押圧するように制御する。制御部84
は、例えば、CPUと、そのCPUを動作させるプログ
ラムが格納されたメモリを含んで構成される。
ているさまざまな押圧力の情報を制御部84から取り込
み、それら各押圧力における圧力センサ90からの検出
信号を取り込んで、それらをもとに、最高血圧および最
低血圧を決定する。血圧決定部92は、例えば、CPU
と、そのCPUを動作させるプログラムが格納されたメ
モリを含んで構成されている。
部82が血圧測定を行う動作について説明する。
応する位置となるようにして、カフ状の帯状体91が指
の根元付近に巻き付けられる。
び排気バルブ88を制御して、圧力付加部89内に充填
された流体の量を調節して、圧力付加部89が印加する
圧力を変化させて、圧力付加部89が側指動脈98を所
定範囲のさまざまな押圧力で押圧するように制御する。
すなわち、圧力付加部89の押圧力は、血圧値として一
般的に遭遇しうる範囲を幾分超える範囲、例えば250
〜20mmHgの範囲となるように制御部84によって
制御される。
て、側指動脈98の振動を検出する圧力センサ90が、
圧力付加部89によって狭窄状態とされた血管を流れる
血流による血管壁の振動に対応する信号を検出する。そ
の結果は、圧力付加部89の各押圧力に対応させて、血
圧決定部92に記憶される。なお、圧力付加部89が印
加する各押圧力値は、その押圧力を制御する制御部84
から血圧決定部92に伝達される。
の設定範囲に分布して、十分なサンプル数が得られた時
点で、血圧決定部92は、血圧の決定を行う。すなわ
ち、圧力センサ90が狭窄状態の血管を流れる血流に伴
う振動を検出する最も高い圧力付加部89の押圧力を最
高血圧とし、圧力センサ90が狭窄状態の血管を流れる
血流に伴う振動を検出する最も低い圧力付加部89の押
圧力を最低血圧として、決定する。なお、この血圧決定
の原理は、腕帯に加える圧力を変化させながら、腕帯に
より押圧される動脈の末梢側において押圧により狭めら
れた血管を流れる血流に伴う血管壁の振動をモニタして
血圧を決定する血圧測定法、いわゆる聴診法と同様であ
る。
た血圧測定の動作が加わる点と以下の点を除いて第1実
施形態の血圧推定装置10と同様に動作して被験者の血
圧波形を推定しその解析を行う。
よって検出された信号MHとしての脈波波形が入力され
ると、変換部72は、血圧測定部80が測定した血圧値
を用いて、脈波波形を検出部位における血圧波形に変換
する。
2の算出により得られた血圧波形と、伝達関数記憶部2
6に記憶されている伝達関数とが入力されると、それら
のデータを用いて、その血圧波形に対応する血圧波形を
算出する。
様である。
は、脈波検出部60が脈波を検出する部位における血圧
を測定する血圧測定部80が測定した血圧値を用いて脈
波検出部60が検出した脈波波形をその部位すなわち末
梢における血圧波形に変換する例を示した。しかしなが
ら、図11にブロック図として示したように、脈波検出
部60が脈波を検出する部位において予め測定した血圧
値を記憶する血圧値記憶部76を血圧測定部に替えて設
けておき、変換部72は、その血圧値記憶部76に記憶
された血圧値を用いて脈波検出部60が検出した脈波波
形を末梢における血圧波形に変換するようにしてもよ
い。
として示したように、伝達関数記憶部26および血圧波
形算出部24を省き、変換部72が導出した血圧波形
が、直接、血圧波形指標導出部30および表示部54に
入力されるようにしてもよい。この場合、血圧波形指標
導出部30は、変換部72によって得られた血圧波形か
ら、血圧波形の指標を導出する。
までの記載においては、脈波検出部60が指の根元付近
で脈波を検出し、血圧測定部も同様の部位で血圧を測定
する例を示した。しかしながら、脈波検出部60が上腕
部で脈波を検出し、血圧測定部も上腕部で血圧を測定す
るようにしてもよいし、脈波検出部60が手首で脈波を
検出し、血圧測定部も手首で血圧を測定するようにして
もよい。
のものを用いなくともよく、例えば上腕部または手首に
おいて血圧を測定する市販の血圧計を用い、そのデータ
を自動またはキーボードなどを介して変換部72に入力
するようにしてもよい。
置70は、運動強度検出部46が検出する運動強度の所
与の範囲にわたり、脈波検出部60によって検出された
末梢における脈波波形を変換して得られた血圧波形と伝
達関数とを用いて、血圧波形算出部24が算出した血圧
波形から血圧波形指標導出部30が血圧波形の指標を導
出し、血圧波形の指標が運動強度に関連付けられて記憶
部34に記憶される。そして、無酸素性作業閾値導出部
38は、記憶部34に記憶されたデータを用いて、運動
強度の数値として表された無酸素閾値を導出する。した
がって、装置から伸びる管路に接続されたマウスピース
の装着や、血液採取を行う必要がない。その結果、携帯
可能な小型の装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出
することができる。
部、伝達関数記憶部、および血圧波形算出部がなく、血
圧検出部を備えて構成された点が第1実施形態とは異な
る。以下においては、第1実施形態と相違する点を中心
に説明する。それ以外の点については、第1実施形態と
同様であるので説明を省略する。また、図面において対
応する部分には同一の符号を付す。
的構成 本実施形態の無酸素性作業閾値検出装置は、例えば図1
3に示すようなネックレス型の外観的構成として形成す
ることができる。
の圧力センサ104はケーブル112の先端に設けられ
ており、例えば、図14に示すように、粘着テープ11
4などを用いて、被験者の頸動脈部に取り付けられる。
形状をした装置本体120には、この装置の主要部分が
組み込まれているとともに、その前面には表示部54、
ボタンスイッチ14が設けられている。なお、ケーブル
112はその一部が鎖110に埋め込まれており、圧力
センサ104により出力される信号を、装置本体120
に供給している。装置本体120の内部には、各種演算
や変換などを制御するCPU(central processing uni
t)や、CPUを動作させるプログラムその他を記憶す
るメモリを備えている。
形態と同様な外観的構成とすることができる。
的構成 図15は、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装置
100の機能的構成を示すブロック図である。この図に
示すように、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出装
置100は、第1実施形態における脈波検出部60、伝
達関数記憶部26、および血圧波形算出部24は備えて
おらず、血圧検出部102を備えて構成される。これ以
外については、本実施形態に係る無酸素性作業閾値検出
装置100の各部は、第1実施形態の血圧推定装置10
とほぼ同様に構成される。
出する。血圧検出部102は、圧力センサ104を用い
て、血圧例えば中枢血圧すなわち大動脈起始部の血圧と
ほぼ同様な血圧を示す頸動脈における血圧を非侵襲的に
検出する。この血圧測定は、例えば、血管壁の一部が平
坦化した状態となるように動脈に圧力センサを押圧した
状態で圧力を測定することによって血圧を検出する圧平
圧力測定法によって行われる。
02によって検出された血圧波形から、その中枢血圧波
形の指標を導出する。
の点を除いて第1実施形態の血圧推定装置10と同様に
動作して被験者の無酸素作業閾値を検出する。
性作業閾値検出装置100の鎖110を首にかける。そ
して、血圧検出部102としての圧力センサ104を、
図14に示すように、粘着テープ114などを用いて、
被験者の頸動脈部に取り付ける。これによって、頸動脈
の血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に圧
力センサ104が押圧され、その状態で圧力を測定する
圧平圧力測定法によって血圧が検出される。
04が検出した血圧波形から、その血圧波形の指標を導
出する。
閾値検出装置10と同様である。
動強度の所与の範囲にわたり、血圧検出部102によっ
て検出された血圧波形から、血圧波形指標導出部30が
血圧波形の指標を導出し、血圧波形の指標は運動強度に
関連付けられて記憶部34に記憶される。そして、無酸
素性作業閾値導出部38は、記憶部34に記憶されたデ
ータを用いて、運動強度の数値として表された無酸素閾
値を導出する。したがって、装置から伸びる管路に接続
されたマウスピースの装着や、血液採取を行うことなく
無酸素閾値を導出できる。その結果、携帯可能な小型の
装置で無酸素性作業閾値を非侵襲的に検出することがで
きる。
は、脈波検出部60が発光素子と受光素子とを利用した
センサを用いた例を示した。しかしながら、脈波検出部
60は末梢の動脈例えば橈骨動脈上に位置させた圧力セ
ンサを利用した脈波検出部であってもよい。この場合、
血管壁の一部が平坦化した状態となるように動脈に押圧
された圧力センサで血圧を測定する圧平圧力測定法を用
いて脈波(圧脈波)の検出が行われる。
出部を用いた無酸素性作業閾値検出装置10aにおける
運動強度検出部を除く部分を示す図であり、図16は無
酸素性作業閾値検出装置10aの外観を示す斜視図であ
り、図17は無酸素性作業閾値検出装置10aを手首に
装着した状態を示す斜視図である。
値検出装置10aは、装置本体12に取り付けられたリ
ストバンド56に沿って移動可能にリストバンド56に
取り付けられたセンサ保持部67を備えており、そのセ
ンサ保持部67から突出して設けられた圧力センサ68
を含んで脈波検出部60aが構成されている。脈波検出
部60aと装置本体12とは、脈波検出部60aからの
検出信号などを伝達する図示しない配線例えばFPC
(flexible printed circuit)基板によって結ばれてい
る。
の使用時においては、図15に示すように、センサ保持
部67が橈骨動脈99付近に位置するように、無酸素性
作業閾値検出装置10aが被験者の手首に巻き回され
る。そして、センサ保持部67に設けられている脈波検
出部60aが例えば橈骨動脈99上に位置するように、
センサ保持部67がリストバンド56に沿ってスライド
されて位置決めされる。
者の橈骨動脈99に適切に押圧されると、その動脈にお
ける血流の変動に伴う血管壁の振動に対応する脈波が脈
波検出部60aに伝達され、無酸素性作業閾値検出装置
10aは脈波を随時検出することが可能となる。この脈
波波形はその血管における血圧波形とほぼ同様の形状を
持つ波形として検出される。
橈骨動脈において検出された脈波波形について、中枢血
圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形に対する
伝達関数を算出した結果の一例を、各高調波に対する係
数と位相のグラフとして示している。図18(A)およ
び(B)を前述した図4(A)および(B)と比較する
と、本変形例において橈骨動脈の脈波波形について算出
した伝達関数と、第1実施形態において指の根元付近の
毛細血管網における血流量の変化を光センサで検出した
脈波波形(容積脈波)について算出された伝達関数がほ
ぼ同様な特徴を持つことがわかる。なお、本変形例にお
いても、このような伝達関数が伝達関数記憶部26に記
憶される。
ては、伝達関数記憶部26は、例えばカテーテルを用い
たマイクロ血圧計によって予め侵襲的に測定した中枢血
圧波形すなわち大動脈起始部における血圧波形と、前述
した脈波検出部60、または脈波検出部60と同様に形
成された脈波検出装置によって予め検出された末梢にお
ける脈波波形とを用いて、予め算出された1つの伝達関
数を記憶している例を示した。
なる脈拍数に対応する複数の伝達関数を記憶し、血圧波
形算出部24は、脈波検出部60が検出した脈波から導
出される脈拍数に対応する伝達関数をこれら複数の伝達
関数から選択して用いて血圧波形を算出するようにして
もよい。これによって、被験者の活動状態に対応した伝
達関数を用いて血圧波形が算出されることになるため、
末梢動脈における脈波からにおける血圧波形を被験者の
活動状態に関わらず高い精度で導出できる。
年齢に対応する複数の伝達関数を記憶し、血圧波形算出
部24は、脈波検出部60が脈波を検出する被験者の年
齢または生理的な年齢に対応する対応する伝達関数をこ
れら複数の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出
するようにしてもよい。これによって、被験者の年齢ま
たは生理的な年齢に対応した伝達関数を用いて血圧波形
が算出されることになるため、末梢動脈における脈波か
ら血圧波形を高い精度で導出できる。
ては、脈波検出部が脈波を検出する部位が指の根元であ
る場合を示した。しかしながら、脈波検出部60が脈波
を検出する部位は、毛細血管が皮膚付近に多く分布する
毛細血管網が存在する部位であればどの部位であっても
よい。
は、血圧波形算出部24が算出した血圧波形、血圧波形
指標導出部30が導出した血圧波形指標、または無酸素
性作業閾値導出部38が導出した無酸素性作業閾値など
の情報を、液晶表示装置などの表示装置を備えて構成さ
れた表示部54を用い、表示部54が文字やグラフなど
として表示することによって告知する例を示した。しか
しながら、表示部54に替えてあるいは表示部54とと
もに、プリンタ、または、音声合成装置およびスピーカ
などを含んで構成したものを用い、これらの情報を文字
やグラフなどとして、表示、印字、あるいは音声として
告知するようにしてもよい。
素性作業閾値検出装置100をネックレス型の外観的構
成とする例を示した。しかしながら、第3実施形態にお
ける無酸素性作業閾値検出装置100の外観的構成は、
例えば次に示すように変形して実施することもできる。
おける無酸素性作業閾値検出装置100を眼鏡型の外観
的構成とする変形例を示す外観図である。
120aとケース120bとに分かれ、それぞれ別々に
眼鏡の蔓181に取り付けられ、蔓181内部に埋め込
まれたリード線を介して互いに電気的に接続される。ケ
ース120aのレンズ182側にはその側面に液晶パネ
ル183が取り付けられるとともに、その側面の一端に
は鏡184が所定の角度で固定される。また、ケース1
20aには光源(図示略)を含む液晶パネル183の駆
動回路と、表示データを作成するための回路が組み込ま
れており、これらが、表示部54を構成している。この
光源から発射された光は、液晶パネル183を介して鏡
184で反射されて、レンズ182に投射される。ま
た、ケース120bには無酸素性作業閾値検出装置10
0の主要部が組み込まれており、その上面には前述した
ボタンスイッチ14が設けられている。
2を介して、ケース120bと電気的に接続されてお
り、ネックレス型の場合と同様に頸動脈部に貼り付けら
れる。なお、ケース120aとケース120bとを接続
するリード線は蔓181に沿って這わせるようにしても
良い。また、この例では装置本体をケース120aとケ
ース120bとの2つに分ける構成としたが、これらを
一体化したケースで構成しても良い。さらに、鏡184
については、液晶パネル183との角度を調整できるよ
うに可動式としても良い。
おける無酸素性作業閾値検出装置100をカード型の外
観的構成とする変形例を示す外観図である。
ば、被験者の左胸ポケットに収容されるものである。圧
力センサ104は、ケーブル112を介して、装置本体
190と電気的に接続されており、ネックレス型や眼鏡
型の場合と同様に、被験者の頸動脈部に貼り付けられ
る。
ては、中枢すなわち大動脈起始部における予め測定され
た血圧波形と、脈波検出部60によって予め検出された
脈波波形とを用いて、予め算出された伝達関数を伝達関
数記憶部26が記憶し、血圧波形算出部24がその伝達
関数と新たに検出された脈波波形とを用いて中枢におけ
る血圧波形を算出する例を示した。しかしながら、末梢
の動脈例えば橈骨動脈における予め測定された血圧波形
と、脈波検出部60によって予め検出された脈波波形と
を用いて、予め算出された伝達関数を伝達関数記憶部2
6が記憶し、血圧波形算出部24がその伝達関数と新た
に検出された脈波波形とを用いて末梢例えば橈骨動脈に
おける血圧波形を算出するようにしてもよい。
圧波形となるため、中枢における動脈波形とは幾分異な
る。図21は、末梢動脈例えば橈骨動脈における典型的
な血圧波形を示すグラフである。この図に示したように
動脈における血圧波形は、通常、最も高いピークを持つ
駆出波(ejection wave)、次に高いピークを持つ退潮
波(tidal wave)、3つ目のピークである切痕波(dicr
otic wave)を備えている。また、退潮波と切痕との間
の極小点または変曲点は切痕(dicrotic notch)と呼ば
れる。そして、駆出波のピークは、血圧波形において最
も高い血圧である収縮期血圧(最高血圧)BPsysに対
応している。また拡張期血圧(最低血圧)BPdiaは、
血圧波形において最も低い血圧に対応している。そし
て、収縮期血圧BPsysと拡張期血圧BPdiaとの差圧
は、脈圧ΔBPと呼ばれる。さらに、平均血圧BPmean
は、血圧波形を積分して時間平均を求めることにより得
られる。
ような末梢における血圧波形から、拡張期血圧、平均血
圧、収縮期血圧と切痕での血圧との差圧、収縮期血圧と
退潮波ピークでの血圧との比、または、収縮期血圧と拡
張期血圧の差圧である脈圧を指標として導出する。
限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内、また
は、特許請求の範囲の均等範囲内で、各種の変形実施が
可能である。
る無酸素性作業閾値検出装置における運動強度検出部を
除く部分の外観図である。
の機能的構成を示すブロック図である。
る。
れる伝達関数の一例を、各高調波に対する係数および位
相のグラフとして示す図である。
典型例を示すグラフである。
閾値の導出の具体例を示すフローチャートである。
の機能的構成を示すブロック図である。
模式図である。
ある。
置の変形例における機能的構成を示すブロック図であ
る。
置の他の変形例における機能的構成を示すブロック図で
ある。
置の外観図である。
装着した様子を示す図である。
置の機能的構成を示すブロック図である。
値検出装置における運動強度検出部を除く部分の外観を
示す斜視図である。
部分を手首に装着した状態を示す斜視図である。
数記憶部に記憶される伝達関数の一例を、各高調波に対
する係数および位相のグラフとして示す図である。
値検出装置の外観図である。
業閾値検出装置の外観図である。
ラフである。
置 24 血圧波形算出部 26 伝達関数記憶部 30 血圧波形指標導出部 34 記憶部 38 無酸素性作業閾値導出部 46 運動強度検出部 47 加速度センサ 48 運動強度算出部 60,60a 脈波検出部 72 変換部 76 血圧値記憶部 80 血圧測定部 102 血圧検出部
Claims (14)
- 【請求項1】 運動強度を検出する運動強度検出部と、 血圧を非侵襲的に検出する血圧検出部と、 前記血圧検出部によって検出された血圧波形から、当該
血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、 前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、
前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度
として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸素性作
業閾値導出部と、 を有することを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項2】 運動強度を検出する運動強度検出部と、 非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、 予め検出された前記末梢における脈波波形と、当該脈波
波形に対応する血圧波形とを用いて予め算出された伝達
関数を記憶する伝達関数記憶部と、 前記脈波検出部によって新たに検出された前記末梢にお
ける脈波波形と、前記伝達関数とを用いて、当該脈波波
形に対応する血圧波形を算出する血圧波形算出部と、 前記血圧波形算出部によって算出された血圧波形から、
当該血圧波形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、 前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と、
前記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度
の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸
素性作業閾値導出部と、 を有することを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項3】 運動強度を検出する運動強度検出部と、 非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、 前記脈波検出部が脈波を検出する部位付近における血圧
を測定する血圧測定部と、 前記血圧測定部が測定した血圧値を用いて、前記脈波検
出部が検出した脈波波形を前記末梢における血圧波形に
変換する変換部と、 前記変換部によって得られた血圧波形から、当該血圧波
形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、 前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と前
記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度
の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸
素性作業閾値導出部と、 を有することを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項4】 運動強度を検出する運動強度検出部と、 非侵襲的に末梢における脈波を検出する脈波検出部と、 前記脈波検出部が脈波を検出する部位付近において予め
測定した血圧値を記憶する血圧値記憶部と、 前記血圧値記憶部に記憶された血圧値を用いて、前記脈
波検出部が検出した脈波波形を前記末梢における血圧波
形に変換する変換部と、 前記変換部によって得られた血圧波形から、当該血圧波
形の指標を導出する血圧波形指標導出部と、 前記運動強度の所与の範囲にわたり、前記運動強度と前
記血圧波形指標とを関連付けて記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶されたデータを用いて、前記運動強度
の数値として表された無酸素性作業閾値を導出する無酸
素性作業閾値導出部と、 を有することを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項5】 請求項2ないし請求項4のいずれかにお
いて、 前記脈波検出部は、血流量に対応して変動する容積脈波
を、皮膚付近に存在する毛細血管における赤血球量の変
動として検出するように形成されていることを特徴とす
る無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項6】 請求項2ないし請求項5のいずれかにお
いて、 前記伝達関数記憶部は、異なる脈拍数に対応する複数の
伝達関数を記憶し、 前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が検出した脈波
から導出される脈拍数に対応する伝達関数を前記複数の
伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出することを
特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項7】 請求項2ないし請求項5のいずれかにお
いて、 前記伝達関数記憶部は、異なる年齢に対応する複数の伝
達関数を記憶し、 前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が脈波を検出す
る被験者の年齢に対応する伝達関数を前記複数の伝達関
数から選択して用いて血圧波形を算出することを特徴と
する無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項8】 請求項2ないし請求項5のいずれかにお
いて、 前記伝達関数記憶部は、異なる生理的な年齢に対応する
複数の伝達関数を記憶し、 前記血圧波形算出部は、前記脈波検出部が脈波を検出す
る被験者の生理的な年齢に対応する伝達関数を前記複数
の伝達関数から選択して用いて血圧波形を算出すること
を特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかにお
いて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、拡張期血圧
であることを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項10】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
おいて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、平均血圧で
あることを特徴とする無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項11】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
おいて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期
血圧と切痕での血圧との差圧であることを特徴とする無
酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項12】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
おいて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期
血圧と切痕での血圧との比であることを特徴とする無酸
素性作業閾値検出装置。 - 【請求項13】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
おいて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期血圧
と拡張期血圧の差圧としての脈圧であることを特徴とす
る無酸素性作業閾値検出装置。 - 【請求項14】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
おいて、 前記血圧波形指標導出部が導出する指標は、収縮期前期
血圧と収縮期後期血圧の比であることを特徴とする無酸
素性作業閾値検出装置。
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