JP2003021303A - 過熱蒸気発生装置 - Google Patents

過熱蒸気発生装置

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JP2003021303A
JP2003021303A JP2001206538A JP2001206538A JP2003021303A JP 2003021303 A JP2003021303 A JP 2003021303A JP 2001206538 A JP2001206538 A JP 2001206538A JP 2001206538 A JP2001206538 A JP 2001206538A JP 2003021303 A JP2003021303 A JP 2003021303A
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superheated steam
tube
saturated
steam generator
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JP2001206538A
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Takeshi Kaku
斌 郭
Jiro Hayashi
治郎 林
Hiroshi Sugita
弘 杉田
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Nakanishi Mfg Co Ltd
Original Assignee
Nakanishi Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】十分に加熱された過熱蒸気を効率的に発生させ
る過熱蒸気発生装置を提供する。 【解決手段】 高周波誘導加熱によって水Wを沸騰させ
て飽和蒸気17を発生させる飽和蒸気発生部2と、この
飽和蒸気17をさらに加熱して過熱蒸気25を発生させ
る過熱蒸気発生部3とからなる過熱蒸気発生装置1であ
って、飽和蒸気発生部2が、外周に高周波誘導加熱コイ
ル12を巻き付けてなる金属製の2重管の間に水の貯留
蒸発部を形成する。2重管の内側に設けた導通管18に
よって飽和蒸気17を過熱蒸気発生部3に導く。過熱蒸
気発生部3は、外周に高周波誘導加熱コイル22を巻き
付けてなる金属製の管体20と、この管体20内にその
内周面との間に一定の距離を保つ空間23を形成するよ
うに挿入されて、この空間23に飽和蒸気17の加熱部
23を形成し、加熱部23に形成してなる芯管24に設
けた孔24bを通じ、飽和蒸気17を送り過熱蒸気を発
生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過熱蒸気発生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、飽和蒸気をさらに加熱して得られ
た過熱蒸気が注目されている。大阪市立大学の野村教授
により研究報告がなされている逆転点理論によると、飽
和蒸気を加熱して温度を上昇させることにより180℃
前後でその性質が変化する。これが過熱蒸気である。
【0003】過熱蒸気は、非常に軽く、囲われた空間内
の隅々まで充満しやすく、その体積膨張率が高く、含有
酸素量も少なく、熱伝達速度も速くなるという特徴を持
っており、物品の加熱や乾燥に適している。このため、
過熱蒸気は食材などの加熱加工のみならず消毒殺菌や乾
燥機など、様々な分野での応用が見込まれている。例え
ば、この過熱蒸気を用いて食材を加熱した場合には、食
材の表層部を焦がすことができ、外層部に浸透して、食
材の内部温度を上げ、表層部の水分のみを最も多く蒸発
させることができるので、表面がこんがりとして内部が
ジューシィな焼き上がりを実現することができる。
【0004】図3は上述した有用な過熱蒸気を発生す
る、従来の過熱蒸気発生装置30の全体構成を示す図で
あって、図3(A)は2つの加熱部(ボイラ)を直列的
に配置した例を示しており、図3(B)は2つのボイラ
を並列的に配置した例を示している。
【0005】これらの図3(A),3(B)において、
31は高周波誘導加熱によって水Wを沸騰させて飽和蒸
気32を発生させる飽和蒸気発生部(第1ボイラ)、3
3はこの飽和蒸気32をさらに加熱して過熱蒸気34を
発生させる過熱蒸気発生部(第2ボイラ)である。すな
わち、第1ボイラ31と、第2ボイラ33を分けて設置
することにより、各ボイラ31,33のそれぞれの負荷
を小さくすると共に、その設置スペースを小さくしてい
る。
【0006】前記第1ボイラ31は高周波誘導コイル3
5を巻き付けた第1金属管36からなり、第2ボイラ3
3は高周波誘導コイル37を巻き付けた第2金属管38
からなる。そして、第1金属管36内には水Wが充填さ
れており、この水Wを高周波誘導コイル35による電磁
誘導によって加熱された第1金属管36内に満たすこと
により、水Wの温度が上昇し、これが蒸発して飽和蒸気
32になる。
【0007】次いで、飽和蒸気32は送気管39を介し
て第2金属管38内に導かれて、この第2金属管38に
よる加熱によって過熱蒸気34に変換される。この過熱
蒸気34の温度は例えば100〜600℃である。そし
て、この過熱蒸気34が例えば食材等の物品の加熱、乾
燥、洗浄、殺菌などに用いられる。つまり、前記構成の
過熱蒸気発生装置30が機械装置内に組み込んで使用さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の過熱蒸気発生装置30では第1金属管36および第
2金属管38からなる発熱部が、水Wまたは飽和蒸気3
2の外周(すなわち第1金属管36および第2金属管3
8の内周面)のみから熱を加えることになるので、その
内部の温度分布が大きくなっていた。これは飽和蒸気3
2の生成が遅くなる原因になると共に熱効率の低下を招
いていた。さらに、第2金属管38内における飽和水蒸
気32の加熱においては、流れが早くなるので、それだ
け第2金属管38内の飽和蒸気32に温度ムラが発生し
やすく、加熱が十分でない蒸気を過熱蒸気34として放
出することがあった。
【0009】電磁誘導を用いた加熱では、第1ボイラ3
1と第2ボイラ33との間隔に高周波誘導コイル35,
37の干渉が生じないように最低でも50mm以上は離
す必要があった。つまり、前記送気管39は少なくとも
50mm以上設ける必要があって、これによって飽和蒸
気32の温度低下が生じることは避けられなかった。
【0010】図3(A)に示す例のように各ボイラ3
1,33を直列的に接続した場合には、送気管39の長
さを短くでき、蒸気32,34の通りが良い反面、ボイ
ラ31で発生した飽和蒸気32がボイラ33でほとんど
加熱されることなくそのまま放出されてしまうという問
題があった。したがって、第2ボイラ33の放出管の径
を、放出する過熱蒸気34の流量が十分で、かつ必要な
温度まで加熱された過熱蒸気34を放出できる程度に調
整する必要があり、求められる過熱蒸気34の温度や流
量に応じた形状に形成する必要があった。
【0011】また、ボイラ31,33を直列的に接続し
たことにより、全体としての過熱蒸気発生装置30が長
くなり、これを機械装置内に組み込むことが困難になる
という問題もあった。
【0012】一方、図3(B)に示す過熱蒸気発生装置
30では、ボイラ31,33を横方向に並べて配置でき
るので、全体の高さを短くできると共に、飽和蒸気32
が送気管39内で均温化されるという利点があるが、第
1ボイラ31によって発生した飽和蒸気32が長い配管
経路を有する送気管39を通ることにより、外気によっ
て冷却されてその温度が低下し、熱効率を低下させてし
まうという問題があった。また、ボイラ33内における
通りが良いために、飽和蒸気32がボイラ33ではほと
んど加熱されることなく十分に加熱されなかった蒸気が
そのまま放出させてしまうという問題もあった。
【0013】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、十分に加熱された過熱蒸気を効
率的に発生させることを可能とする過熱蒸気発生装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1発明の過熱蒸気発生装置は、高周波誘導加熱に
よって水を沸騰させて飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発
生部と、この飽和蒸気をさらに加熱して過熱蒸気を発生
させる過熱蒸気発生部とからなる過熱蒸気発生装置であ
って、飽和蒸気発生部が、外周に高周波誘導加熱コイル
を巻き付けてなる金属製の管体と、この管体内にその内
周面との間に一定の距離を保つ空間を形成するように挿
入されて、この空間に水の貯留蒸発部を形成する芯管
と、芯管内に挿入されて管体内部の上部に滞留する飽和
蒸気のみを飽和蒸気発生部の下端部に導通する導通管
と、管体内における加熱によって沸騰して貯留蒸発部か
ら飛散する沸騰水が導通管内に入らないように設けた遮
蔽板とを有し、過熱蒸気発生部が、外周に高周波誘導加
熱コイルを巻き付けてなる金属製の管体と、この管体内
にその内周面との間に一定の距離を保つ空間を形成する
ように挿入されて、この空間に飽和蒸気の加熱部を形成
し、かつこの加熱部を飽和蒸気が通るように複数の孔を
形成してなる芯管とを有し、飽和蒸気発生部の下端部に
おいて導通管に連通連結し、過熱蒸気発生部に飽和蒸気
を送るための送気管を有することを特徴としている。
【0015】第2発明の過熱蒸気発生装置は、高周波誘
導加熱によって水を沸騰させて飽和蒸気を発生させる飽
和蒸気発生部と、この飽和蒸気をさらに加熱して過熱蒸
気を発生させる過熱蒸気発生部とからなる過熱蒸気発生
装置であって、飽和蒸気発生部が、外周に高周波誘導加
熱コイルを巻き付けてなる金属製の管体と、この管体内
にその内周面との間に一定の距離を保つ空間を形成する
ように挿入されて、この空間に水の貯留蒸発部を形成す
る芯管と、芯管内に挿入されて管体内部の上部に滞留す
る飽和蒸気のみを飽和蒸気発生部の下端部に導通する導
通管と、管体内における加熱によって沸騰して貯留蒸発
部から飛散する沸騰水が導通管内に入らないように設け
た遮蔽板とを有し、過熱蒸気発生部が、外周に高周波誘
導加熱コイルを巻き付けてなる非導電体の管体と、この
管体内にその内周面との間に一定の距離を保つ空間を形
成するように挿入されて、この空間に飽和蒸気の加熱部
を形成し、かつこの加熱部を飽和蒸気が通るように複数
の孔を形成してなる金属製の芯管とを有し、飽和蒸気発
生部の下端部において導通管に連通連結し、過熱蒸気発
生部に飽和蒸気を送るための送気管を有することを特徴
としている。
【0016】すなわち、前記第1発明および第2発明の
過熱蒸気発生装置によれば、飽和蒸気発生部内におい
て、芯管によって発熱部となる管体と芯管との間の間隔
部に水が導かれるから、少量の水を発熱部の近くに導く
ことにより、この水をムラなく加熱して飽和蒸気を発生
させることができ、これにより、蒸発速度が速く、効率
のよい気化を行うことができる。
【0017】過熱蒸気発生部内においては、複数の孔に
よって飽和蒸気の流れを形成し、飽和蒸気が管体の内周
面と芯管の外周面との間に形成される加熱部に導かれる
ことにより加熱されるので、ムラのない加熱によって効
率の良い過熱蒸気を生成することができる。また、芯管
を金属製とした場合には、芯管によって発生した熱が外
気によって奪われることがなく、この熱のほゞ全量を用
いて過熱蒸気を生成することができ、一層の効率向上を
はかることができる。
【0018】さらに、導通管内では飽和蒸気が外気に接
することがないので、発生した飽和蒸気の温度を低下さ
せることが少なく、飽和蒸気を均温化すると共に十分な
温度に昇温された飽和蒸気を過熱蒸気発生部に送り込む
ことができる。
【0019】また、前記遮蔽板を設けることにより、導
通管の端部の近傍で、芯管上面との間に発生した飽和蒸
気のみを導通管内に誘導することができ、蒸発作用によ
り沸騰して飛散する沸騰水を該導通管に誘導しないの
で、この沸騰水によって導通管を通って過熱蒸気発生部
に送り込まれる飽和蒸気が、沸騰水などによって冷却さ
れることを防止できる。
【0020】前記飽和蒸気発生部が、貯留蒸発部に連通
連結される筒体と、この筒体内に挿入される浮き玉と、
この浮き玉に連動して水位の検知を行なう電気スイッチ
とを有する水位計を連設し、かつ、前記電気スイッチの
オンオフに伴って、貯留蒸発部に対する水の供給および
非供給を切り換えることにより貯留蒸発部を満水状態に
制御するための電磁弁を有する場合には、貯留蒸発部を
常に満水状態に自動制御することができ、常に同じ状態
で飽和蒸気を生成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照しながら説明する。図1は、本発明の過熱蒸気発生装
置を用いた加熱装置の一例を示す図であって、この加熱
装置は、主として、熱室Rと過熱蒸気発生装置1とを有
し、この過熱蒸気発生装置1は、飽和蒸気発生部2およ
び過熱蒸気発生部3によって構成されている。
【0022】まず、熱室Rの構成を説明すると、この熱
室Rは、過熱蒸気発生装置1の上部に設けられており、
その内部には一端側(入口側)Aから他端側(出口側)
Bに貫通するようにして食材搬送装置としてのコンベア
5が水平に設けられている。このコンベア5は食材6を
直にあるいはトレイ7に収容した状態で搬送するもの
で、その搬送面(載置面)は網目状または所定間隔に配
置されたバーによって通気性を有するように構成されて
いる。
【0023】そして、前記熱室Rの内部のコンベア5の
上方および下方の適宜位置には、過熱蒸気をコンベア5
に向けて噴出する過熱蒸気噴出装置としての噴出管9
a,9bがコンベア5の搬送方向と直交する方向に、そ
の搬送方向において適宜の間隔をおいて複数設けられて
いる。
【0024】2aは飽和蒸気生成部2に高周波電流を供
給するインバータ、3aは過熱蒸気発生部3に高周波電
流を供給するインバータ、3bは熱室R内の温度を熱伝
対などの熱センサ3cを用いて検出し、これを所定の設
定温度に調節するために、インバータ3aに制御信号を
出力してインバータ3aから出力される高周波電流を調
節するための温度測定部である。
【0025】図2は過熱蒸気発生装置1の構成を説明す
る図である。この図2を用いてまず、飽和蒸気発生部2
の構成を説明すると、飽和蒸気生成部2は、その一端が
蓋体10aによって封鎖された金属からなる管体10
と、この管体10の外周部に断熱被覆材11を介して巻
かれてなる高周波誘導加熱コイル12とを有している。
また、管体10の下部には水Wを給水する給水管13
と、管体10内の水位を確認調整することが可能な水位
計14とを連結する。
【0026】前記管体10の内部には、芯管15を設け
ており、この管体10の内周面と芯管15の外周面との
間隔を一定の距離に保つようにして空間16を形成し、
この空間16を水Wの貯留蒸発部とする。すなわち、水
Wは貯留蒸発部16において加熱されることにより飽和
蒸気17を生成する。
【0027】芯管15内には導通管18が挿入されてお
り、この導通管18によって管体10内の上端部におい
て生成された飽和蒸気17を管体10の下端部へと導く
と共に、この飽和蒸気17を混合して、その均温化をは
かることができる。なお、18aは加熱によって沸騰し
て貯留蒸発部16から飛散する沸騰水Wbが導通管内に
入らないように設けた遮蔽板である。
【0028】一方、前記導通管18の下端部は前記過熱
蒸気発生部3に連通する送気管19に連通連結されてい
る。つまり、飽和蒸気発生部2によって生成された飽和
蒸気17が導通管18および送気管19によって過熱蒸
気発生部3に導かれるように構成されている。
【0029】過熱蒸気発生部3は金属からなる管体20
と、この管体20の外周部に断熱被覆材21を介して巻
かれてなる高周波誘導加熱コイル22と、管体20の内
部に管体20の内周面との間隔を一定の距離に保つよう
にして空間23を形成するように配置され、その一端が
蓋体24aによって封鎖された芯管24とを有してい
る。
【0030】また、前記芯管24の側面部には複数の孔
24bが形成されている。つまり、前記送気管19によ
って芯管24内に導かれた飽和蒸気17は、複数の孔2
4bを介して前記空間23内に導かれることにより、万
遍なく加熱されるように構成している。すなわち、この
空間23が飽和蒸気を加熱して100℃以上(例えば4
00〜700℃)に加熱された過熱蒸気25を生成する
加熱部である。
【0031】以下、上述した本例の過熱蒸気発生装置1
の構成を詳述する。本例の場合、管体10,20が主な
発熱部であり、この発熱部を構成する管体10,20は
金属製の管または金属板をロール加工したものである。
つまり、発熱部を構成する管体10,20の材料は磁性
を有するものであれる。すなわち、管体10,20は、
所望の金属を用いることが可能であるが、強磁性体であ
ることが望ましく、かつ、高温においても磁性を失わな
いものが望ましい。また、耐腐食性に優れたものである
ことが望ましい。
【0032】同様に芯管15,24も耐腐食性に優れた
ものであることが望ましい。したがって、本例の管体1
0,20および芯管15,24は、例えばステンレス
(例えばSUS310,SUS316,SUS304)
からなる。なお、過熱蒸気25の温度がキュリー温度に
達しない程度(例えば鉄の場合は約700℃以下)の温
度であれば、鉄を採用することが可能であり、その他に
もフェライト系のステンレス(例えばSUS430)な
どの強磁性体によって形成してもよい。
【0033】発熱部となる管体10,20および/また
は芯管15,24の肉厚は例えば2mm〜3mmである
ことにより、高周波誘導加熱コイル12を流れる高周波
電流による電磁誘導作用によって効果的な発熱を得るこ
とができる。さらに、本例においては、前記管体10の
長さを350mm、管体20の長さを300mm程度と
し、その直径はそれぞれ90〜100mm程度とするこ
とにより、熱効率をよいものとすることができている。
しかしながら、本発明はその大きさを限定するものでは
ないことはいうまでもない。
【0034】前記断熱被覆材11,21はガラス系繊維
などの帯を複数回巻き付けて断熱層を形成してなり、こ
の断熱層に高周波誘導加熱コイル12,22を巻き付け
ている。この断熱層の厚みは管体10,20から高周波
誘導加熱コイル12,22へ伝わる熱を抑制すると共
に、高周波誘導加熱コイル12,22と発熱体である管
体10,20とのギャップ(間隔)を例えば10〜18
mm程度の範囲に決定づけることにより、管体10,2
0の表面に均一な渦電流が生じ、良好な加熱を可能とす
るものである。
【0035】前記高周波誘導加熱コイル12,22は管
状の導電体であって、この高周波誘導加熱コイル12,
22の管内12a,22aに水などの流体を流すことに
より、高周波誘導加熱コイル12,22を冷却してお
り、温度上昇による抵抗値の増加、および、これに伴う
効率低下を防止している。
【0036】前記給水管13は前記貯留蒸発部16に連
通連結されるものであり、この給水管13によって導か
れた水Wは芯管15の下端部に形成されたリング体15
aに当たることによって水Wの跳ね上がりを防止し、水
Wが芯管15の内周面の全周に沿うようにして、貯留蒸
発部16内に流入するように構成されている。
【0037】前記水位計14はパイプ(筒体)14aを
管体10に連結させ、該パイプ14a内に浮き玉14b
を浮かべ、芯棒14cを取り付けた浮き玉14bが水位
の上昇により浮上する最終端を満水位置として検出する
ように設定している。すなわち、浮き玉14bが浮上端
に来ると浮き玉と連動する電気スイッチ14dが働き、
満水確認信号を出力するように構成している。
【0038】電気スイッチ14dによる満水確認信号は
前記給水管13に設けられた電磁弁13aにおける給水
制御を行うために用いられることにより、貯留蒸発部1
6内に対する給水は自動的に停止される。また、貯留蒸
発部16によって水Wが飽和蒸気17に変換されること
により、水位が下降し満水状態が解除されると、電磁弁
13aが作動して、再び満水信号が制御手段に送られる
まで給水する。つまり、供給される水Wの水位が自動的
に調整されるように構成している。なお、この水位の調
整は浮き玉14bと芯棒14cを固定しているパイプキ
ャップ14eを上下させることにより可能である。
【0039】前記芯管15の上端部は前記導通管18に
全周溶接された蓋体15bによって密封されている。し
たがって、芯管15内で導通管18との間に形成された
空間は空洞とするか、断熱材を充填することにより、導
通管18内を流動する飽和蒸気17の冷却を防止するこ
とができる。
【0040】また、本例において、芯管15の外周と、
管体10との間隔は8〜10mmとしている。これによ
って発熱体としての管体10からの熱をムラなく水Wに
加えることができ、この水Wを可及的速やかに沸騰させ
て飽和蒸気17を生成できると共に、安定した流量の飽
和蒸気17を生成できる。
【0041】導通管18の上端部分に形成された遮蔽板
18aは飽和蒸気17だけを通すように小孔18bを形
成してなり、これによって沸騰水Wbが導通管18内に
流入することを防止できる。また、導通管18は芯管1
5内を通っているから、外気からは遮断された状態を保
って飽和蒸気発生部2の下端部に導かれる。つまり、導
通管18を通過する間に飽和蒸気17が冷却されること
を防止しながら、温度的に均一な飽和蒸気17を過熱蒸
気発生部3に送りだすことができる。
【0042】なお、図示を省略するが送気管19の回り
には外気との接触を防ぐための断熱材を形成している。
また、本発明の過熱蒸気発生装置1は導通管18が飽和
蒸気17を飽和蒸気発生部2の下端部に導くことによ
り、飽和蒸気発生部2と過熱蒸気発生部3の距離を最小
限に保つことができ、したがって送気管19からの放熱
を可及的に抑えることができる。
【0043】一方、送気管19によって芯管24内に送
り込まれた飽和蒸気17は蓋体24aによって囲まれた
空間24cに溜まり、ここで再び熱的に均一なものとな
る。また、空間24c内の圧力が高くなるに連れて、蓄
積された飽和蒸気17が複数の孔24bを介して発熱部
である管体20の内周面に噴出し、この飽和蒸気17が
管体20の内周壁面と芯管24の外周面との間の加熱部
23においてさらに加熱されて、過熱蒸気25となる。
【0044】本例では、管体20と芯管24との間の隔
部は5〜6mmに設定している。これによって飽和蒸気
17の温度を効果的に上昇させることができるので、温
度上昇速度が速く、効率的に過熱蒸気を生成できるの
で、十分に加熱された過熱蒸気25を大流量で生成する
ことができ、良好な結果を得ることができる。
【0045】また、前記孔24bは前記加熱部23の下
流端(本例の場合は上端)よりも少なくとも幾らか離れ
た位置(本例の場合は少なくとも約1/3ほど上流側の
位置)に設けているので、飽和蒸気17は前記加熱部2
3のうち少なくとも幾らかの部分23aからの加熱を受
けなければ下流側に流れないように構成されている。つ
まり、それだけ確実に高温の過熱蒸気を供給することが
できる。
【0046】上記構成の過熱蒸気発生装置1は少量の水
Wを用いて可及的に速やかに温度ムラのない過熱蒸気2
5を生成することができると共に、熱効率を引き上げる
ことができるので、この過熱蒸気発生装置1を用いた加
熱装置の全体的な効率改善に大きく寄与することができ
る。
【0047】なお、上述した例では、筒体10,20お
よび芯管15,24をいずれもステンレスなどの金属に
よって形成することにより、貯留蒸発部16および発熱
部23の熱源を主に筒体10,20としており、芯管1
5,24では漏れ磁束による発熱を行う程度とする例を
示しているが、本発明はこの点を限定するものではな
い。すなわち、筒体20をガラスやセラミックのような
非導電体で形成し、芯管24を金属によって形成するこ
とにより、発熱部23の熱源を芯管24とすることも可
能である。この場合は、芯管24が外気に接触すること
がないので、芯管24内に溜め込まれる飽和蒸気17を
予備的に加熱することも可能であり、熱効率をさらに高
めることができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
過熱蒸気を用いて加熱、調理、殺菌、乾燥など、様々な
加工を行なう場合に、必要となる温度ムラのない過熱蒸
気を容易かつ効率的に生成する過熱蒸気発生装置を形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の過熱蒸気発生装置を用いた加熱装置の
全体構成を概略的に示す断面図である。
【図2】前記過熱蒸気発生装置の構成を示す断面図であ
る。
【図3】従来の過熱蒸気発生装置の構成を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1…過熱蒸気発生装置、2…飽和蒸気発生部、3…過熱
蒸気発生部、10…管体、12…高周波誘導加熱コイ
ル、13a…電磁弁、14…水位計、14a…筒体、1
4b…浮き玉、14d…電気スイッチ、15…芯管、1
6…空間(貯留蒸発部)、17…飽和蒸気、18…導通
管、18a…遮蔽板、19…送気管、20…管体、22
…高周波誘導加熱コイル、23…空間(加熱部)、24
…芯管、24b…孔、25…過熱蒸気、W…水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田 弘 大阪府大阪市生野区巽南5丁目4番14号 株式会社中西製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波誘導加熱によって水を沸騰させて
    飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、この飽和蒸気
    をさらに加熱して過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生部
    とからなる過熱蒸気発生装置であって、飽和蒸気発生部
    が、外周に高周波誘導加熱コイルを巻き付けてなる金属
    製の管体と、この管体内にその内周面との間に一定の距
    離を保つ空間を形成するように挿入されて、この空間に
    水の貯留蒸発部を形成する芯管と、芯管内に挿入されて
    管体内部の上部に滞留する飽和蒸気のみを飽和蒸気発生
    部の下端部に導通する導通管と、管体内における加熱に
    よって沸騰して貯留蒸発部から飛散する沸騰水が導通管
    内に入らないように設けた遮蔽板とを有し、過熱蒸気発
    生部が、外周に高周波誘導加熱コイルを巻き付けてなる
    金属製の管体と、この管体内にその内周面との間に一定
    の距離を保つ空間を形成するように挿入されて、この空
    間に飽和蒸気の加熱部を形成し、かつこの加熱部を飽和
    蒸気が通るように複数の孔を形成してなる芯管とを有
    し、飽和蒸気発生部の下端部において導通管に連通連結
    し、過熱蒸気発生部に飽和蒸気を送るための送気管を有
    することを特徴とする過熱蒸気発生装置。
  2. 【請求項2】 高周波誘導加熱によって水を沸騰させて
    飽和蒸気を発生させる飽和蒸気発生部と、この飽和蒸気
    をさらに加熱して過熱蒸気を発生させる過熱蒸気発生部
    とからなる過熱蒸気発生装置であって、飽和蒸気発生部
    が、外周に高周波誘導加熱コイルを巻き付けてなる金属
    製の管体と、この管体内にその内周面との間に一定の距
    離を保つ空間を形成するように挿入されて、この空間に
    水の貯留蒸発部を形成する芯管と、芯管内に挿入されて
    管体内部の上部に滞留する飽和蒸気のみを飽和蒸気発生
    部の下端部に導通する導通管と、管体内における加熱に
    よって沸騰して貯留蒸発部から飛散する沸騰水が導通管
    内に入らないように設けた遮蔽板とを有し、過熱蒸気発
    生部が、外周に高周波誘導加熱コイルを巻き付けてなる
    非導電体の管体と、この管体内にその内周面との間に一
    定の距離を保つ空間を形成するように挿入されて、この
    空間に飽和蒸気の加熱部を形成し、かつこの加熱部を飽
    和蒸気が通るように複数の孔を形成してなる金属製の芯
    管とを有し、飽和蒸気発生部の下端部において導通管に
    連通連結し、過熱蒸気発生部に飽和蒸気を送るための送
    気管を有することを特徴とする過熱蒸気発生装置。
  3. 【請求項3】 前記飽和蒸気発生部が、貯留蒸発部に連
    通連結される筒体と、この筒体内に挿入される浮き玉
    と、この浮き玉に連動して水位の検知を行なう電気スイ
    ッチとを有する水位計を連設し、かつ、 前記電気スイッチのオンオフに伴って、貯留蒸発部に対
    する水の供給および非供給を切り換えることにより貯留
    蒸発部を満水状態に制御するための電磁弁を有する請求
    項1または2に記載の過熱蒸気発生装置。
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