JP2003018558A - テレビ信号配信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テレビ用のアンテナ出力端子が無い部屋にお
いても簡単にテレビを視聴できるテレビ信号配信システ
ムを提供することを目的とする。 【解決手段】 ＴＶ信号配信装置１００は、ＴＶ信号受
信装置２００から送られるチャンネル選択信号によって
所望のチャンネルを選択すると共に対応するテレビ信号
を供給するチャンネル制御部１０２と、選択チャンネル
のテレビ信号を送信する電力線モデム部１０３とを有
し、ＴＶ信号受信装置２００は、電力線モデム部２０２
で変換したテレビ信号をテレビ信号再生装置に伝達する
情報制御部２０１と、チャンネル選択信号をＴＶ信号配
信装置１００に送信すると共にＴＶ信号配信装置１００
から送出される電力線通信用信号をチャンネル制御部１
０２により選択されたテレビ信号に変換する電力線モデ
ム部２０２とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナ出力端子
のある部屋に配置され、電力線を通信媒体としてテレビ
信号を各部屋に配信するＴＶ信号配信装置と、アンテナ
出力端子のない部屋に配置され、前記テレビ配信装置か
ら配信されるテレビ信号を受信するＴＶ信号受信装置と
を有するテレビ信号配信システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビを設置する場合、部屋に設
置されたアンテナ出力端子とテレビの入力端子とを同軸
ケーブルを用いて接続する。この設置方法にあっては、
テレビの設置場所は暗黙のうちにテレビ用のアンテナ出
力端子がある部屋に限定されてしまい、レイアウトの自
由度を低くする。また、希望のレイアウトにするために
は、長いケーブルを用いて部屋の中を走らせる必要があ
り、景観を損なわせる可能性がある上、レイアウト変更
の度に接続のための手間が必要となる。

【０００３】また、景観を損なわずに各部屋でテレビを
視聴できる環境を構築する方法としては、壁の内側に別
途同軸ケーブルによる専用線の設置工事を行う方法と、
信号伝送手段として無線を利用する方法がある。しかし
ながら、前者の方法はコストがかかり、後者は異なる部
屋間や、金属製の壁、障害物が多い家屋などでは電波が
遮蔽され、安定した受信ができないという不具合があ
る。

【０００４】さらに、テレビ信号を独自の伝送用信号に
変換する手段を用いる場合、アンテナ出力端子には複数
のテレビ信号が重畳してきているため、全ての信号を配
信するためには非常に広い帯域が必要となる。したがっ
て、テレビ信号の配信装置側で何も加工せずにそのまま
全てのテレビ信号を配信するわけにはいかない。つま
り、必要な信号のみを配信するための仕組みが必要とな
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のテ
レビ信号配信システムにあっては、テレビをアンテナ出
力端子近く以外に設置することが困難であり、暗黙のう
ちにアンテナ出力端子のある部屋に設置せざるを得ない
という問題点を有していた。また、専用線を設けずに他
の伝送手段を用いて他の部屋に設置されたテレビにテレ
ビ信号を配信するためには、アンテナ出力端子から受け
たテレビ信号を単純にそのまま伝送用のデータに変換し
配信するだけでは、相当広い帯域が必要となり実用的で
ないという問題点を有していた。

【０００６】このテレビ信号配信システムでは、テレビ
用のアンテナ出力端子が無い部屋においても簡単にテレ
ビを視聴できることが要求されている。

【０００７】本発明は、この要求を満たすため、テレビ
用のアンテナ出力端子が無い部屋においても簡単にテレ
ビを視聴できるテレビ信号配信システムを提供すること
を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明のテレビ信号配信システムは、アンテナ出力
端子のある部屋に配置され、電力線を通信媒体としてテ
レビ信号を各部屋に配信するＴＶ信号配信装置と、アン
テナ出力端子のない部屋に配置され、ＴＶ信号配信装置
から配信されるテレビ信号を受信するＴＶ信号受信装置
とを有するテレビ信号配信システムであって、ＴＶ信号
配信装置は、ＴＶ信号受信装置から電力線を介して送ら
れるチャンネル選択信号によって所望のチャンネルを選
択すると共に対応するテレビ信号を供給するチャンネル
制御部と、送信要求のあったＴＶ信号受信装置に対して
選択されたチャンネルのテレビ信号を電力線通信用信号
に変換して送信する配信側の電力線モデム部とを有し、
ＴＶ信号受信装置は、ユーザが選択したチャンネルに対
応したチャンネル選択信号を生成すると共に受信側の電
力線モデム部で変換したテレビ信号をテレビ信号再生装
置に伝達する情報制御部と、選択したチャンネルを示す
チャンネル選択信号を電力線通信用信号に変換してＴＶ
信号配信装置に送信すると共にＴＶ信号配信装置から送
出される電力線通信用信号をチャンネル制御部により選
択されたテレビ信号に変換する受信側の電力線モデム部
とを有する構成を備えている。

【０００９】これにより、テレビ用のアンテナ出力端子
が無い部屋においても簡単にテレビを視聴できるテレビ
信号配信システムが得られる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載のテレビ
信号配信システムは、アンテナ出力端子のある部屋に配
置され、電力線を通信媒体としてテレビ信号を各部屋に
配信するＴＶ信号配信装置と、アンテナ出力端子のない
部屋に配置され、ＴＶ信号配信装置から配信されるテレ
ビ信号を受信するＴＶ信号受信装置とを有するテレビ信
号配信システムであって、ＴＶ信号配信装置は、ＴＶ信
号受信装置から電力線を介して送られるチャンネル選択
信号によって所望のチャンネルを選択すると共に対応す
るテレビ信号を供給するチャンネル制御部と、送信要求
のあったＴＶ信号受信装置に対して選択されたチャンネ
ルのテレビ信号を電力線通信用信号に変換して送信する
配信側の電力線モデム部とを有し、ＴＶ信号受信装置
は、ユーザが選択したチャンネルに対応したチャンネル
選択信号を生成すると共に受信側の電力線モデム部で変
換したテレビ信号をテレビ信号再生装置に伝達する情報
制御部と、選択したチャンネルを示すチャンネル選択信
号を電力線通信用信号に変換してＴＶ信号配信装置に送
信すると共にＴＶ信号配信装置から送出される電力線通
信用信号をチャンネル制御部により選択されたテレビ信
号に変換する受信側の電力線モデム部とを有することと
したものである。

【００１１】この構成により、各部屋に設置された電力
線を通信媒体とする双方向通信が可能であるので、双方
向通信を用いて、電力線上に所望のテレビ信号のみが重
畳されるようにすることができ、全テレビ信号を重畳さ
せるのに比較して、信号伝送に必要な使用帯域と配信装
置における処理負担とを飛躍的に低減することが可能に
なり、またテレビ信号を伝送する時間も短縮することが
できるという作用を有する。さらに、ＴＶ信号受信装置
の設置は電力線が接続された電源コンセントの近くであ
ればどこでもよく、従来においては問題であったテレビ
設置時におけるレイアウトの自由度を高くすることが可
能となり、特に複数台のテレビがある場合の自由度が高
まるという作用を有する。

【００１２】本発明の請求項２に記載のテレビ信号配信
システムは、請求項１に記載のテレビ信号配信システム
において、チャンネル制御部は、ＴＶ信号受信装置から
電力線を介して送られるチャンネル選択信号によって所
望のチャンネルを選択しアナログテレビ信号に復調する
チャンネル選択部と、選択されたチャンネルのアナログ
テレビ信号をディジタルテレビデータに変換し圧縮する
配信側のデータ変換部とを有し、ＴＶ信号受信装置にお
ける情報制御部は、ユーザが選択したチャンネルに対応
したチャンネル選択信号を生成するチャンネル識別部
と、ＴＶ信号配信装置から送出され受信側の電力線モデ
ム部において変換された圧縮したディジタルテレビデー
タを伸張し元のアナログベースバンド信号に変換する受
信側のデータ変換部とを有することとしたものである。

【００１３】この構成により、テレビ信号をディジタル
データとして扱うことができ、アナログ信号の状態で配
信する場合と比較して、受信装置側で誤り訂正などによ
り雑音耐性を向上することが可能となり、より安定した
テレビ信号の配信ができるようになるという作用を有す
る。

【００１４】請求項３に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１または２に記載のテレビ信号配信システム
において、ＴＶ信号配信装置は、チャンネル制御部と配
信側のデータ変換部と配信側の電力線モデム部とから成
る独立な複数のテレビ信号配信ユニットを収納する収納
部を有することとしたものである。

【００１５】この構成により、各ＴＶ信号受信装置に対
して各々独立なテレビ信号を配信することができるとい
う作用を有する。

【００１６】請求項４に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至３のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置は情報制御部に
音声レベルを指示することが可能なリモコンを備え、音
声レベルの指示を受けた情報制御部は、指示を受けた音
声レベルの音声信号を出力することとしたものである。

【００１７】この構成により、テレビジョン受像機等の
ように画像と音声を再生するテレビ信号再生装置におけ
る音声レベルをリモコン操作により容易に変更すること
ができるという作用を有する。

【００１８】請求項５に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置はＴＶ信号配信
装置からの画像と音声を受信して再生するテレビ受信再
生装置に内蔵され、テレビ受信再生装置は１本の電源ケ
ーブルを介して電源供給および電力線からの信号の受信
が可能であることとしたものである。

【００１９】この構成により、ユーザは特別な配線をす
ること無くテレビ信号を受信することができるという作
用を有する。

【００２０】請求項６に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号配信装置は画像と音声を
配信すると共に再生するテレビ配信再生装置に内蔵さ
れ、テレビ配信再生装置は１本の電源ケーブルを介して
電源供給および電力線からの信号の受信が可能であるこ
ととしたものである。

【００２１】この構成により、ユーザは特別な配線をす
ること無くテレビ信号を配信することができるという作
用を有する。

【００２２】請求項７に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号配信装置はビデオデッキ
に内蔵され、ビデオデッキはデッキ内への電源供給と電
力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源ケーブ
ルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電源供給
と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを
介して信号を伝送する機能を備える電源コンセントを有
し、１本の電源ケーブルを介してビデオデッキ内への電
源供給および電力線との信号の送受信を可能とし、さら
にＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを介して電源供給お
よびＴＶ信号受信装置との信号の送受信も可能であるこ
ととしたものである。

【００２３】この構成により、従来のように、部屋に設
置されたアンテナ出力端子に接続した同軸ケーブルをビ
デオデッキのアンテナ入力端子に接続するだけで、テレ
ビを視聴できると共に、別箇所に設置された受信装置に
対するテレビ信号の配信が可能になるという作用を有す
る。また、ビデオデッキと再生装置間の配線を１本減ら
すことができるという作用を有する。さらに、ビデオデ
ッキとテレビ信号再生装置との間に電力線とは独立した
伝送路が形成され多重化を行う必要がないため、電力線
上における多重度を下げることがないという作用も有す
る。

【００２４】請求項８に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置はビデオデッキ
に内蔵され、ビデオデッキはデッキ内への電源供給と電
力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源ケーブ
ルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電源供給
と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを
介して信号を伝送する機能を備える電源コンセントを有
し、１本の電源ケーブルを介してビデオデッキ内への電
源供給および電力線との信号の送受信を可能とし、さら
にＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを介して電源供給お
よびＴＶ信号受信装置との信号の送受信も可能であるこ
ととしたものである。

【００２５】この構成により、ＴＶ信号受信装置の電源
ケーブルをビデオデッキに設けた電源コンセントに接続
するだけでテレビを視聴でき、ビデオデッキと再生装置
間の配線を１本減らすことができるという作用を有す
る。

【００２６】以下、本発明の実施の形態について、図１
〜図８を用いて説明する。

【００２７】（実施の形態１）図１は本発明の実施の形
態１によるテレビ信号配信システムを示すブロック図で
ある。

【００２８】図１において、１００はＴＶ信号配信装
置、２００はＴＶ信号受信装置、１０１は信号を分配す
る信号分配器、１０２はＴＶ信号受信装置２００から電
力線を介して送られるチャンネル選択信号によって所望
のチャンネルを選択すると共に対応するテレビ信号を供
給するチャンネル制御部、１０３はチャンネル制御部１
０２で選択されたテレビ信号を電力線通信用信号に変換
すると共にその電力線通信用信号を送信要求のあったＴ
Ｖ信号受信装置２００に対して送信する配信側の電力線
モデム部、２０１は所望のテレビ信号のチャンネルを選
択すると共にテレビ信号再生装置に対しテレビ信号を供
給する情報制御部、２０２は選択したチャンネルを示す
チャンネル選択信号を電力線通信用信号に変換してＴＶ
信号配信装置１００に送信すると共にＴＶ信号配信装置
１００から送出される電力線通信用信号を元のテレビ信
号に変換する受信側の電力線モデム部である。また、１
０４、２０４は電力線と接続された電源コンセント、１
０５、２０５はテレビジョン受像機等のテレビ信号再生
装置、１０６はアンテナ出力端子、１０７は電力線、２
０６は情報制御部２０１に対して選択するチャンネルを
指示したり、音声レベルを指示したりするリモートコン
トローラ（リモコン）、ＲＭ１はアンテナ出力端子１０
６の有る部屋、ＲＭ２はアンテナ出力端子のない部屋で
ある。

【００２９】このように構成されたテレビ信号配信シス
テムについて、その動作を説明する。

【００３０】まずＴＶ信号配信装置１００について説明
する。信号分配器１０１は、アンテナ出力端子１０６か
ら出力されるアナログテレビ信号をテレビの入力端子と
チャンネル制御部１０２に分配する。信号分配器１０１
から分配されることにより、テレビ信号再生装置１０５
では、問題無くテレビを視聴することができる。チャン
ネル制御部１０２は、電力線モデム部１０３から伝達さ
れるチャンネル選択信号の示すチャンネル選択番号を記
憶し、信号分配器１０１より伝達されるテレビ信号から
当該チャンネル信号のみを抽出し、電力線モデム部１０
３に対してそのテレビ信号を出力する。電力線モデム部
１０３は、チャンネル制御部１０２より出力されるテレ
ビ信号を電力線通信用信号に変換し、電力線にこの信号
を重畳する。逆に、電力線モデム部１０３は、ＴＶ信号
受信装置２００から電力線１０７を経由して送られる電
力線通信用信号をチャンネル制御部１０２に伝達するチ
ャンネル選択信号に変換する。

【００３１】次に、ＴＶ信号受信装置２００について、
その動作を説明する。電力線モデム部２０２は、ＴＶ信
号配信装置１００から電力線１０７を介して送信されて
きた電力線通信用信号を元のテレビ信号へ変換すること
により、通常のテレビ信号（テレビジョン受像機等のテ
レビ信号再生装置２０５で視聴できるテレビ信号）に変
換する。情報制御部２０１は、ユーザが選択したチャン
ネル番号を記憶し、電力線モデム部２０２に伝達する。
電力線モデム部２０２は、受信の際には、電力線１０７
を介して送信されてきた電力線通信用信号を分離し復調
することにより、通常のテレビ信号を情報制御部２０１
に出力する。逆に送信の際には、情報制御部２０１より
出力されるチャンネル選択信号を電力線通信用信号に変
換し、電力線にこの信号を重畳する。

【００３２】さらに、図１のテレビ信号配信システムの
動作を説明する。

【００３３】情報制御部２０１は、ユーザがリモートコ
ントローラ２０６などを介して選択したチャンネル番号
を識別し、当該番号を記憶する。電力線モデム部２０２
は、情報制御部２０１からのチャンネル選択信号を電力
線通信用信号に変換し、電力線１０７にその信号を送信
する。電力線モデム部１０３は、電力線１０７上の信号
から電力線通信用信号を分離し、それを復調することに
より、チャンネル選択信号を得て、チャンネル制御部１
０２にその信号の示すチャンネル選択番号を伝達する。
チャンネル制御部１０２は、そのチャンネル選択番号を
記憶し、アンテナ出力端子１０６から所望チャンネルの
テレビ信号のみを抽出し、そのテレビ信号を電力線モデ
ム部１０３に伝達する。電力線モデム部１０３は、その
テレビ信号を電力通信用信号に変換し、電力線１０７に
その信号を重畳する。電力線モデム部２０２は、電力線
１０７上の信号から電力線通信用信号を分離し、それを
復調することにより、元のテレビ信号を得る。そして、
そのテレビ信号を情報制御部２０１に伝達する。

【００３４】図２はチャンネル制御部１０２および情報
制御部２０１の他の例を示す構成図である。なお、説明
の都合上、図１と異なる部分だけでなくシステムの全体
図を示している。

【００３５】図２において、１０２は図１におけるチャ
ンネル制御部であり、１０８はＴＶ信号受信装置２００
から電力線を介して送られるチャンネル選択信号によっ
て所望のチャンネルを選択し所望のテレビ信号を得るチ
ャンネル選択部、１０９は選択されたチャンネルのテレ
ビ信号をディジタルテレビデータに変換し圧縮する配信
側のデータ変換部である。チャンネル制御部１０２はチ
ャンネル選択部１０８とデータ変換部１０９より構成さ
れる。また、２０１は図１における情報制御部であり、
２０８は所望のテレビ信号のチャンネルを選択するチャ
ンネル識別部、２０９は圧縮したディジタルテレビデー
タを解凍する受信側のデータ変換部である。情報制御部
２０１はチャンネル識別部２０８とデータ変換部２０９
より構成される。なお、チャンネル制御部１０２と情報
制御部２０１の構成以外は図１と同様である。

【００３６】このように構成されたテレビ信号配信シス
テムについて、その動作を説明する。

【００３７】まずＴＶ信号配信装置１００について説明
する。信号分配器１０１は、アンテナ出力端子１０６か
ら出力されるアナログテレビ信号をテレビの入力端子と
チャンネル選択部１０８に分配する。チャンネル選択部
１０８は、電力線モデム部１０３から伝達されるチャン
ネル選択信号の示すチャンネル選択番号を記憶し、信号
分配器１０１より伝達されるテレビ信号から当該チャン
ネル信号のみを抽出し、データ変換部１０９に対してそ
のテレビ信号を出力する。データ変換部１０９は、チャ
ンネル選択部１０８より伝達されるテレビ信号をディジ
タルテレビデータに変換し、ＭＰＥＧ方式などを利用し
て圧縮する。電力線モデム部１０３は、データ変換部１
０９より出力される圧縮したディジタルテレビデータを
電力線通信用信号に変換し、電力線にこの信号を重畳す
る。逆に、電力線モデム部１０３は、ＴＶ信号受信装置
２００から電力線１０７を経由して送られる電力線通信
用信号をチャンネル選択部１０８に伝達するチャンネル
選択信号に変換する。

【００３８】次に、ＴＶ信号受信装置２００について、
その動作を説明する。電力線モデム部２０２は、ＴＶ信
号配信装置１００から電力線１０７を介して送信されて
きた電力線通信用信号を圧縮したディジタルテレビデー
タへ変換し、データ変換部２０９は、電力線モデム部２
０２からの圧縮したディジタルテレビデータを解凍する
ことにより、通常のテレビ信号（テレビジョン受像機等
のテレビ信号再生装置２０５で視聴できるテレビ信号）
に変換する。チャンネル識別部２０８は、ユーザが選択
したチャンネル番号を記憶し、電力線モデム部２０２に
伝達する。電力線モデム部２０２は、受信の際には、電
力線１０７を介して送信されてきた電力線通信用信号を
分離し復調することにより、圧縮したディジタルテレビ
データを生成し、この圧縮したディジタルテレビデータ
をデータ変換部２０９に出力する。逆に送信の際には、
チャンネル識別部２０８より出力されるチャンネル選択
信号を電力線通信用信号に変換し、電力線１０７にこの
信号を重畳する。

【００３９】さらに、図２のテレビ信号配信システムの
動作を説明する。

【００４０】チャンネル識別部２０８は、ユーザがリモ
ートコントローラ２０６などを介して選択したチャンネ
ル番号を識別し、当該番号を記憶する。電力線モデム部
２０２は、チャンネル識別部２０８からのチャンネル選
択信号を電力線通信用信号に変換し、電力線１０７にそ
のデータを送信する。電力線モデム部１０３は、電力線
１０７上の信号から電力線通信用信号を分離し、それを
復調することにより、チャンネル選択信号を得て、チャ
ンネル選択部１０８にその信号の示すチャンネル選択番
号を伝達する。チャンネル選択部１０８は、そのチャン
ネル選択番号を記憶し、アンテナ出力端子１０６から所
望チャンネルのテレビ信号のみを抽出し、そのテレビ信
号をデータ変換部１０９に伝達する。データ変換部１０
９は、そのテレビ信号をデジタルテレビデータに変換
し、さらにＭＥＰＧ方式などを利用することにより圧縮
した後、電力線モデム部１０３に圧縮ディジタルテレビ
データを伝達する。電力線モデム部１０３は、圧縮ディ
ジタルテレビデータを電力通信用信号に変換し、電力線
１０７にそのデータを送信する。電力線モデム部２０２
は、電力線１０７上の信号から電力線通信用信号を分離
し、それを復調することにより、圧縮されたディジタル
テレビデータを得る。そして、その圧縮ディジタルテレ
ビデータをデータ変換部２０９に伝達する。データ変換
部２０９は、圧縮されたディジタルテレビデータをＴＶ
信号配信装置１００で使用した圧縮方式と同一の手段を
利用して解凍し、通常のテレビ信号に再変換する。

【００４１】図３はＴＶ信号配信装置１００の他の例を
示す構成図である。

【００４２】図３において、１０２、１０３は図１と同
様のチャンネル制御部、電力線モデム部であり、１１０
は構成要素１０２、１０３が搭載されたテレビ信号配信
ユニットである。図１の構成では、信号分配器１０１
と、チャンネル制御部１０２と、電力線モデム部１０３
とが各々単一のもので構成されているが、図３のよう
に、チャンネル制御部１０２と、電力線モデム部１０３
とを統合してこれらをユニット化し、当該ユニット（テ
レビ信号配信ユニット）を追加拡張できるようにＴＶ信
号配信装置１００にスロット（収納部）を設け、ＴＶ信
号受信装置２００とテレビ信号配信ユニット１１０を１
対１に対応させる。これにより、テレビジョン受像機等
のテレビ信号再生装置２０５の台数が増えた場合にも柔
軟に対応することが可能である。この場合、電力線１０
７上で複数のテレビ信号（つまり複数の電力線通信用信
号）を多重化させる方式としては、周波数分割多重、時
分割多重、符号分割多重、直交周波数分割多重伝送方式
のいずれでも構わない。

【００４３】また、本実施の形態においては、ＴＶ信号
受信装置２００からテレビジョン受像機やモニタなどの
テレビ信号再生装置２０５にテレビ信号を伝達する際
に、ＴＶ信号受信装置２００で音声レベルを変更できる
ようにＴＶ信号受信装置２００を構成し、かつ音声レベ
ルをリモートコントローラ２０６で操作できるようにす
る。これにより、テレビ操作におけるチャンネル切替え
や音量変更などを単一のリモートコントローラ２０６で
行うことが可能となり、ユーザの利便性が向上する。

【００４４】以上のように本実施の形態によれば、ＴＶ
信号配信装置１００は、ＴＶ信号受信装置２００から電
力線１０７を介して送られるチャンネル選択信号によっ
て所望のチャンネルを選択するチャンネル制御部１０２
と、送信要求のあったＴＶ信号受信装置２００に対して
テレビ信号を電力線通信用信号に変換して送信する配信
側の電力線モデム部１０３とを有し、ＴＶ信号受信装置
２００は、ユーザが所望するチャンネルに対応したチャ
ンネル選択信号を生成すると共に受信側の電力線モデム
部２０２で変換したテレビ信号をテレビ信号再生装置２
０５に伝達する情報制御部２０１と、チャンネル選択信
号を電力線通信用信号に変換してＴＶ信号配信装置１０
０に送信すると共にＴＶ信号配信装置１００から送出さ
れる電力線通信用信号を元のテレビ信号に変換する受信
側の電力線モデム部２０２とを有することにより、各部
屋に設置された電力線を通信媒体とする双方向通信が可
能であるので、双方向通信を用いて、電力線上に所望の
テレビ信号のみが重畳されるようにすることができ、全
テレビ信号を重畳させるのに比較して、信号伝送に必要
な使用帯域と配信装置における処理負担とを飛躍的に低
減することが可能になり、またテレビ信号を伝送する時
間も短縮することができる。さらに、ＴＶ信号受信装置
２０１の設置は電力線１０７が接続された電源コンセン
ト２０４の近くであればどこでもよく、従来においては
問題であったテレビ設置時におけるレイアウトの自由度
を高くすることが可能となり、特に複数台のテレビがあ
る場合の自由度が高まる。

【００４５】（実施の形態２）図４は、本発明の実施の
形態２によるテレビ信号配信システムを構成するテレビ
受信再生装置を示すブロック図である。本実施の形態
は、図１のＴＶ信号受信装置２００をテレビジョン受像
機やモニタなどのテレビ信号再生装置２０５に内蔵した
ものである。また、内蔵する際には、テレビ信号再生装
置２０５への電源供給、電力線通信用信号の授受および
ＴＶ信号受信装置２００への電源供給を１系統の電源ケ
ーブルで行えるようにする。

【００４６】図４において、３００はテレビ受信再生装
置であり、テレビ受信再生装置３００は、情報制御部３
０１と、テレビ表示部３０２と、電力線モデム部３０３
と、電源／通信用信号分離部３０４とを有する。

【００４７】このように構成されたテレビ受信再生装置
３００について、その動作を説明する。情報制御部３０
１は、送信の際には、ユーザが選択したチャンネル番号
を記憶し、電力線モデム部３０３に伝達する。逆に受信
の際には、電力線モデム部３０３から伝達されるテレビ
信号をテレビ表示部３０２に出力する。テレビ表示部３
０２は、テレビ信号に従って映像および音声を出力す
る。電力線モデム部３０３は、受信の際には、電力線１
０７に重畳された信号から所望の電力線通信用信号のみ
を分離して復調し、情報制御部３０１に伝達する。逆に
送信の際には、情報制御部３０１より出力されるチャン
ネル選択信号を電力線通信用信号に変換し、電力線１０
７にこの信号を重畳する。電源／通信用信号分離部３０
４は、電力線１０７から電源供給用の商用電源周波数と
電力線通信用信号の周波数とを分離抽出し、電源供給用
の信号は整流して各部へ供給し、電力線通信用信号は電
力線モデム部３０３に伝達する。

【００４８】以上のように本実施の形態によれば、テレ
ビ信号再生装置としてのテレビ表示部３０２とＴＶ信号
受信装置２００との間のテレビ信号授受用の端子間接続
が不要となり、同軸ケーブルなどによる配線の手間とコ
ストを省くことができる。電源コンセントにテレビ受信
再生装置３００の電源ケーブルを接続するだけでテレビ
の視聴が可能となるため、ユーザの利便性が向上し、景
観を損なう危険性も解消させることができる。

【００４９】（実施の形態３）図５は、本発明の実施の
形態３によるテレビ信号配信システムを構成するテレビ
配信再生装置を示すブロック図である。本実施の形態
は、ＴＶ信号配信装置１００をテレビジョン受像機やモ
ニタなどのテレビ信号再生装置に内蔵したものである。
この際、実施の形態２と同様、テレビ信号再生装置への
電源供給、電力線通信用信号の授受およびＴＶ信号配信
装置への電源供給を１系統の電源ケーブルで行えるよう
にする。

【００５０】図５において、４００はテレビ配信再生装
置であり、テレビ配信再生装置４００は、信号分配部４
０１と、テレビ信号処理部４０２と、テレビ信号再生装
置としての表示部４０３と、チャンネル制御部４０４
と、電力線モデム部４０５と、電源／通信用信号分離部
４０６とを有する。

【００５１】このように構成されたテレビ配信再生装置
４００について、その動作を説明する。

【００５２】信号分配部４０１は、アンテナ出力端子１
０６から出力されるアナログテレビ信号をテレビ信号処
理部４０２と、チャンネル制御部４０４とに分配する。
テレビ信号処理部４０２は、ＴＶ信号配信装置１００を
内蔵したテレビ配信再生装置４００において選択された
チャンネル番号に対応するテレビ信号を信号分配部４０
１より伝達されるテレビ信号の中から抽出し、表示部４
０３で表示できる信号に変換する。表示部４０３は、こ
の変換された信号を受けてモニタに表示する。チャンネ
ル制御部４０４は、電力線モデム部４０５から伝達され
るチャンネル番号を記憶し、信号分配部４０１より伝達
されるテレビ信号から当該チャンネル信号のみを抽出
し、電力線モデム部４０５に対してそのテレビ信号を出
力する。電力線モデム部４０５は、チャンネル制御部４
０４より出力されるテレビ信号を電力線通信用信号に変
換し、電力線にこの信号を重畳する。逆に、ＴＶ信号受
信装置２００から電力線１０７を経由して送られる電力
線通信用信号をチャンネル制御部４０４に伝達するチャ
ンネル選択信号に復調する。電源／通信用信号分離部４
０６は、電力線１０７から電源供給用の商用電源周波数
と電力線通信用信号の周波数とを分離抽出し、電源供給
用の信号は整流して各部へ供給し、電力線通信用信号は
電力線モデム部４０５に伝達する。

【００５３】以上のように本実施の形態によれば、部屋
に設置されたアンテナ出力端子１０６に接続した同軸ケ
ーブルをＴＶ信号配信装置１００のアンテナ入力端子に
接続するだけで、テレビを視聴できる上、別に設置され
たＴＶ信号受信装置２００に対するテレビ信号の配信が
可能となる。このように、従来と同様の接続方法によっ
て、テレビ信号配信システムに必要なネットワークが形
成されるため、ユーザがシステムを意識する必要がな
い。

【００５４】（実施の形態４）図６は、本発明の実施の
形態４によるテレビ信号配信システムを構成するビデオ
デッキを示すブロック図である。本実施の形態におい
て、図１のＴＶ信号配信装置１００をビデオデッキに内
蔵する。この際、ビデオデッキにテレビ信号再生装置用
の電源コンセントを設け、当該電源コンセントにテレビ
信号再生装置用の電源ケーブルを接続する。

【００５５】図６において、５００はビデオデッキであ
り、このビデオデッキ５００は、信号分配部５０１と、
チャンネル制御部５０２、５０４と、電力線モデム部５
０３、５０５と、ビデオ信号処理部５０６と、電源コン
セント５０７と、電源／通信用信号分離部５０８、電源
供給部５０９とを備える。

【００５６】このように構成されたビデオデッキ５００
について、その動作を説明する。

【００５７】信号分配部５０１は、アンテナ出力端子１
０６から出力されるアナログテレビ信号をチャンネル制
御部５０２とチャンネル制御部５０４に分配する。チャ
ンネル制御部５０２は、電力線モデム部５０３から伝達
されるチャンネル番号を記憶し、信号分配部５０１より
伝達されるテレビ信号から当該チャンネル番号に対応す
るテレビ信号のみを抽出し、電力線モデム部５０３に対
して、そのテレビ信号を出力する。また、ビデオ信号処
理部５０６から伝達されるビデオ信号としての画像信号
および音声信号も同様に電力線モデム部５０３に伝達す
る。この際、チャンネル制御部５０２では同時に、テレ
ビ信号とビデオ信号の切り替えも行う。チャンネル制御
部５０４は、電力線モデム部５０５から伝達されるチャ
ンネル選択信号の示すチャンネル選択番号を記憶し、信
号分配部５０１より伝達されるテレビ信号から当該チャ
ンネル番号に対応するテレビ信号のみを抽出し、そのテ
レビ信号を電力線モデム部５０３に伝達する。電力線モ
デム部５０３は、チャンネル制御部５０２より出力され
るテレビもしくはビデオ信号を電力線通信用信号に変換
し、電源コンセント５０７にこの信号を出力する。逆
に、電力線モデム部５０３は、ＴＶ信号受信装置２００
側から電源ケーブルおよび電源コンセント５０７を経由
して送られる電力線通信用信号に変換されたチャンネル
番号をチャンネル制御部５０２に伝達する信号（つまり
チャンネル選択信号）に変換する。電源コンセント５０
７は、テレビ受信再生装置３００に対して電力の供給と
電力線通信用信号の授受を行うために設けられたもので
ある。電源コンセント５０７には、ＴＶ信号受信装置の
電源プラグが接続される。ビデオ信号処理部５０６は、
ビデオカセットの内容を読み出し、チャンネル制御部５
０２に伝達する。

【００５８】電力線モデム部５０５は、チャンネル制御
部５０４より出力されるテレビ信号を電力線通信用信号
に変換し、電源／通信用信号分離部５０８にこの信号を
出力する。逆に、電力線モデム部５０５は、他のＴＶ信
号受信装置２００（図１参照）から電力線１０７および
電源／通信用信号分離部５０８を経由して送られる電力
線通信用信号に変換されたチャンネル番号をチャンネル
制御部５０４に伝達する信号（つまりチャンネル選択信
号）に変換する。電源／通信用信号分離部５０８は、電
力線１０７から電源供給用の商用電源周波数と電力線通
信用信号の周波数とを分離抽出し、電源供給用の信号を
電源供給部５０９に出力し、電力線通信用信号を電力線
モデム部５０５に伝達する。電源供給部５０９は、ビデ
オデッキ５００内部の各部に対して電力を供給する。ま
た、電源コンセント５０７から見て高インピーダンスに
なるように構成される。この構成により、電源コンセン
ト５０７から電力が供給されるＴＶ信号受信装置の電源
側が上記商用電源と切り離され、ＴＶ信号受信装置２０
０とビデオデッキ５００との間の伝送路が独立なものと
なる。

【００５９】図７はビデオデッキ５００と各装置等との
接続例を示す接続図である。

【００６０】図７において、１０６は図６と同様のアン
テナ出力端子、３００はテレビ受信再生装置（図４参
照）、１０４は電力線１０７（図１参照）に接続された
電源コンセント、５０７は図６と同様の電源コンセント
である。

【００６１】図７のように、テレビ受信再生装置３００
の電源ケーブルをビデオデッキ５００に搭載された電源
コンセント５０７に差しこめば、電源と通信の両方にお
いて接続されたことと同様になるため、テレビ受信再生
装置３００とビデオデッキ５００との間の配線が不要に
なり、ユーザの配線する手間を省くことが可能となる。

【００６２】なお、本実施の形態ではＴＶ信号配信装置
１００をビデオデッキ５００に内蔵した例を示したが、
同様にＴＶ信号受信装置２００（図１）を内蔵すること
も可能である。

【００６３】図８はアンテナ出力端子１０６の近くにテ
レビ信号再生装置を配置する必要のない場合の接続例を
示す接続図である。

【００６４】図８において、１００は図１と同様のＴＶ
信号配信装置、１０４は図１と同様の電源コンセント、
２００は図１と同様のＴＶ信号受信装置、３００は図４
と同様のテレビ信号再生装置、２０４は図１と同様の電
源コンセントである。図８に示すように、アンテナ出力
端子１０６の近くにＴＶ信号配信装置１００のみを設置
することも可能である。

【００６５】このように、ＴＶ信号配信装置１００、Ｔ
Ｖ信号受信装置２００、テレビ受信再生装置３００の相
互間の接続形態としては種々の形態が考えられる。

【００６６】以上のように本実施の形態によれば、ＴＶ
信号配信装置１００またはＴＶ信号受信装置２００はビ
デオデッキ５００に内蔵され、ビデオデッキ５００は、
１本の電源ケーブルに接続された電源コンセント５０７
を有し、１本の電源ケーブルを介して電源供給および電
力線からの信号の受信が可能であることにより、テレビ
受信再生装置３００は電源コンセント５０７を介して電
源供給を受け、またビデオデッキ５００から特別な配線
無くテレビ信号を入力することができる。

【００６７】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１に
記載のテレビ信号配信システムによれば、アンテナ出力
端子のある部屋に配置され、電力線を通信媒体としてテ
レビ信号を各部屋に配信するＴＶ信号配信装置と、アン
テナ出力端子のない部屋に配置され、ＴＶ信号配信装置
から配信されるテレビ信号を受信するＴＶ信号受信装置
とを有するテレビ信号配信システムであって、ＴＶ信号
配信装置は、ＴＶ信号受信装置から電力線を介して送ら
れるチャンネル選択信号によって所望のチャンネルを選
択すると共に対応するテレビ信号を供給するチャンネル
制御部と、送信要求のあったＴＶ信号受信装置に対して
選択されたチャンネルのテレビ信号を電力線通信用信号
に変換して送信する配信側の電力線モデム部とを有し、
ＴＶ信号受信装置は、ユーザが選択したチャンネルに対
応したチャンネル選択信号を生成すると共に受信側の電
力線モデム部で変換したテレビ信号をテレビ信号再生装
置に伝達する情報制御部と、選択したチャンネルを示す
チャンネル選択信号を電力線通信用信号に変換してＴＶ
信号配信装置に送信すると共にＴＶ信号配信装置から送
出される電力線通信用信号をチャンネル制御部により選
択されたテレビ信号に変換する受信側の電力線モデム部
とを有することにより、各部屋に設置された電力線を通
信媒体とする双方向通信が可能であるので、双方向通信
を用いて、電力線上に所望のテレビ信号のみが重畳され
るようにすることができ、全テレビ信号を重畳させるの
に比較して、信号伝送に必要な使用帯域と配信装置にお
ける処理負担とを飛躍的に低減することが可能になり、
またテレビ信号を伝送する時間も短縮することができる
という有利な効果が得られる。さらに、ＴＶ信号受信装
置の設置は電力線が接続された電源コンセントの近くで
あればどこでもよく、従来においては問題であったテレ
ビ設置時におけるレイアウトの自由度を高くすることが
可能となり、特に複数台のテレビがある場合の自由度が
高まるという有利な効果が得られる。

【００６８】本発明の請求項２に記載のテレビ信号配信
システムによれば、請求項１に記載のテレビ信号配信シ
ステムにおいて、チャンネル制御部は、ＴＶ信号受信装
置から電力線を介して送られるチャンネル選択信号によ
って所望のチャンネルを選択しアナログテレビ信号に復
調する配信側のチャンネル選択部と、選択されたチャン
ネルのアナログテレビ信号をディジタルテレビデータに
変換し圧縮する配信側のデータ変換部とを有し、情報制
御部は、ユーザが選択したチャンネルに対応したチャン
ネル選択信号を生成するチャンネル識別部と、ＴＶ信号
配信装置から送出され受信側の電力線モデム部において
復調された圧縮ディジタルテレビデータを伸張し元のア
ナログテレビ信号に変換する受信側のデータ変換部とを
有することにより、テレビ信号をディジタルデータとし
て扱うことができるので、アナログ信号の状態で配信す
る場合と比較して、受信装置側で誤り訂正などにより雑
音耐性を向上することが可能となり、より安定したテレ
ビ信号を配信できるという有利な効果が得られる。

【００６９】請求項３に記載のテレビ信号配信システム
によれば、請求項１または２に記載のテレビ信号配信シ
ステムにおいて、ＴＶ信号配信装置は、チャンネル制御
部と配信側の電力線モデム部とから成る独立な複数のテ
レビ信号配信ユニットを収納する収納部を有することに
より、各ＴＶ信号受信装置に対して各々独立なテレビ信
号を配信することができるという有利な効果が得られ
る。

【００７０】請求項４に記載のテレビ信号配信システム
によれば、１乃至３のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置は情報制御部に
音声レベルを指示することが可能なリモコンを備え、音
声レベルの指示を受けた情報制御部は、指示を受けた音
声レベルの音声信号を出力することにより、テレビジョ
ン受像機等のように画像と音声を再生するテレビ信号再
生装置における音声レベルをリモコン操作により容易に
変更することができるという有利な効果が得られる。

【００７１】請求項５に記載のテレビ信号配信システム
によれば、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ
信号配信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置はＴＶ信
号配信装置からの画像と音声を受信して再生するテレビ
受信再生装置に内蔵され、テレビ受信再生装置は１本の
電源ケーブルを介して電源供給および電力線からの信号
の受信が可能であることにより、ユーザは特別な配線を
すること無くテレビ信号を受信することができるという
有利な効果が得られる。

【００７２】請求項６に記載のテレビ信号配信システム
によれば、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ
信号配信システムにおいて、ＴＶ信号配信装置は画像と
音声を配信すると共に再生するテレビ配信再生装置に内
蔵され、テレビ配信再生装置は１本の電源ケーブルを介
して電源供給および電力線からの信号の受信が可能であ
ることにより、ユーザは特別な配線をすること無くテレ
ビ信号を配信することができるという有利な効果が得ら
れる。

【００７３】請求項７に記載のテレビ信号配信システム
によれば、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ
信号配信システムにおいて、ＴＶ信号配信装置はビデオ
デッキに内蔵され、ビデオデッキはデッキ内への電源供
給と電力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源
ケーブルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電
源供給と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケー
ブルを介して信号を伝送する機能を備える電源コンセン
トを有し、１本の電源ケーブルを介してビデオデッキ内
への電源供給および電力線との信号の送受信を可能と
し、さらにＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを介して電
源供給およびＴＶ信号受信装置との信号の送受信も可能
とすることにより、従来のように、部屋に設置されたア
ンテナ出力端子に接続した同軸ケーブルをビデオデッキ
のアンテナ入力端子に接続するだけで、テレビを視聴で
きると共に、別箇所に設置された受信装置に対するテレ
ビ信号の配信が可能になるという有利な効果が得られ
る。また、ビデオデッキと再生装置間の配線を１本減ら
すことができるという有利な効果が得られる。さらに、
ビデオデッキとテレビ信号再生装置との間に電力線とは
独立した伝送路が形成され多重化を行う必要がないた
め、電力線上における多重度を下げることがないという
有利な効果が得られる。

【００７４】請求項８に記載のテレビ信号配信システム
は、請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配
信システムにおいて、ＴＶ信号受信装置はビデオデッキ
に内蔵され、ビデオデッキはデッキ内への電源供給と電
力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源ケーブ
ルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電源供給
と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを
介して信号を伝送する機能を備える電源コンセントを有
し、１本の電源ケーブルを介してビデオデッキ内への電
源供給および電力線との信号の送受信を可能とし、さら
にＴＶ信号受信装置の電源ケーブルを介して電源供給お
よびＴＶ信号受信装置との信号の送受信も可能とするこ
とにより、ＴＶ信号受信装置の電源ケーブルをビデオデ
ッキに設けた電源コンセントに接続するだけでテレビを
視聴でき、ビデオデッキと再生装置間の配線を１本減ら
すことができるという有利な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１によるテレビ信号配信シ
ステムを示すブロック図

【図２】チャンネル制御部および情報制御部の他の例を
示す構成図

【図３】ＴＶ信号配信装置の他の例を示す構成図

【図４】本発明の実施の形態２によるテレビ信号配信シ
ステムを構成するテレビ受信再生装置を示すブロック図

【図５】本発明の実施の形態３によるテレビ信号配信シ
ステムを構成するテレビ配信再生装置を示すブロック図

【図６】本発明の実施の形態４によるテレビ信号配信シ
ステムを構成するビデオデッキを示すブロック図

【図７】ビデオデッキと各装置等との接続例を示す接続
図

【図８】アンテナ出力端子の近くにテレビ信号再生装置
を配置する必要のない場合の接続例を示す接続図

【符号の説明】

１００ ＴＶ信号配信装置 １０１ 信号分配器 １０２、４０４、５０２、５０４ チャンネル制御部 １０３、２０２、４０５、５０３、５０５ 電力線モデ
ム部 １０４、２０４ 電源コンセント １０５、２０５ テレビ信号再生装置 １０６ アンテナ出力端子 １０７ 電力線 １０８、チャンネル選択部 １０９、２０９ データ変換部 １１０ テレビ信号配信ユニット ２００ ＴＶ信号受信装置 ２０１、３０１ 情報制御部 ２０６ リモートコントローラ ２０８ チャンネル識別部 ３００ テレビ受信再生装置 ３０２ テレビ表示部 ３０４、４０６、５０８ 電源／通信用信号分離部 ４００ テレビ配信再生装置 ４０１、５０１ 信号分配部 ４０２ テレビ信号処理部 ４０３ 表示部 ５００ ビデオデッキ ５０６ ビデオ信号処理部 ５０９ 電源供給部 ＲＭ１ アンテナ出力端子のある部屋 ＲＭ２ アンテナ出力端子のない部屋

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松延 秀和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小西 泰輔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大石 睦彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 前原 典明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 春山 祐明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 5C064 BA07 BB05 BB10 BC14 BC16 BC27 BD08 5K033 BA01 BA13 DA01 DB23 5K046 AA03 BA01 BB03 CC01 PS02

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】アンテナ出力端子のある部屋に配置され、
   電力線を通信媒体としてテレビ信号を各部屋に配信する
   ＴＶ信号配信装置と、アンテナ出力端子のない部屋に配
   置され、前記ＴＶ信号配信装置から配信されるテレビ信
   号を受信するＴＶ信号受信装置とを有するテレビ信号配
   信システムであって、 前記ＴＶ信号配信装置は、前記ＴＶ信号受信装置から電
   力線を介して送られるチャンネル選択信号によって所望
   のチャンネルを選択すると共に対応するテレビ信号を供
   給するチャンネル制御部と、送信要求のあった前記ＴＶ
   信号受信装置に対して前記選択されたチャンネルのテレ
   ビ信号を電力線通信用信号に変換して送信する配信側の
   電力線モデム部とを有し、 前記ＴＶ信号受信装置は、ユーザが選択したチャンネル
   に対応したチャンネル選択信号を生成すると共に受信側
   の電力線モデム部で変換したテレビ信号をテレビ信号再
   生装置に伝達する情報制御部と、前記選択したチャンネ
   ルを示すチャンネル選択信号を電力線通信用信号に変換
   して前記ＴＶ信号配信装置に送信すると共に前記ＴＶ信
   号配信装置から送出される電力線通信用信号を前記チャ
   ンネル制御部により選択されたテレビ信号に変換する受
   信側の電力線モデム部とを有することを特徴とするテレ
   ビ信号配信システム。
2. 【請求項２】前記チャンネル制御部は、前記ＴＶ信号受
   信装置から電力線を介して送られるチャンネル選択信号
   によって所望のチャンネルを選択しアナログテレビ信号
   に復調するチャンネル選択部と、前記選択されたチャン
   ネルのアナログテレビ信号をディジタルテレビデータに
   変換し圧縮する配信側のデータ変換部とを有し、 前記ＴＶ信号受信装置における情報制御部は、ユーザが
   選択したチャンネルに対応したチャンネル選択信号を生
   成するチャンネル識別部と、前記ＴＶ信号配信装置から
   送出され受信側の電力線モデム部において変換された前
   記圧縮したディジタルテレビデータを伸張し元のアナロ
   グベースバンド信号に変換する受信側のデータ変換部と
   を有することを特徴とする請求項１に記載のテレビ信号
   配信システム。
3. 【請求項３】前記ＴＶ信号配信装置は、前記チャンネル
   制御部と前記配信側の電力線モデム部とから成る独立な
   複数のテレビ信号配信ユニットを収納する収納部を有す
   ることを特徴とする請求項１または２に記載のテレビ信
   号配信システム。
4. 【請求項４】前記ＴＶ信号受信装置は前記情報制御部に
   音声レベルを指示することが可能なリモコンを備え、音
   声レベルの指示を受けた前記情報制御部は、前記指示を
   受けた音声レベルの音声信号を出力することを特徴とす
   る請求項１乃至３のいずれか１に記載のテレビ信号配信
   システム。
5. 【請求項５】前記ＴＶ信号受信装置は前記ＴＶ信号配信
   装置からの画像と音声を受信して再生するテレビ受信再
   生装置に内蔵され、前記テレビ受信再生装置は１本の電
   源ケーブルを介して電源供給および電力線からの信号の
   受信が可能であることを特徴とする請求項１乃至４のい
   ずれか１に記載のテレビ信号配信システム。
6. 【請求項６】前記ＴＶ信号配信装置は画像と音声を配信
   すると共に再生するテレビ配信再生装置に内蔵され、前
   記テレビ配信再生装置は１本の電源ケーブルを介して電
   源供給および電力線からの信号の受信が可能であること
   を特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載のテレ
   ビ信号配信システム。
7. 【請求項７】前記ＴＶ信号受信装置はビデオデッキに内
   蔵され、前記ビデオデッキは、デッキ内への電源供給と
   電力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源ケー
   ブルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電源供
   給と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケーブル
   を介して信号を伝送する機能を備える電源コンセントを
   有し、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置とビデオデッ
   キ間を特別な配線なしに接続できることを特徴とする請
   求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配信シス
   テム。
8. 【請求項８】前記ＴＶ信号受信装置はビデオデッキに内
   蔵され、前記ビデオデッキは、デッキ内への電源供給と
   電力線に対する信号伝送の両方の機能を備える電源ケー
   ブルと、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置への電源供
   給と請求項５に記載のＴＶ信号受信装置の電源ケーブル
   を介して信号を伝送する機能を備える電源コンセントを
   有し、請求項５に記載のＴＶ信号受信装置とビデオデッ
   キ間を特別な配線なしに接続できることを特徴とする請
   求項１乃至４のいずれか１に記載のテレビ信号配信シス
   テム。