JP2003017294A - X線撮影装置およびその制御方法 - Google Patents

X線撮影装置およびその制御方法

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JP2003017294A
JP2003017294A JP2001199813A JP2001199813A JP2003017294A JP 2003017294 A JP2003017294 A JP 2003017294A JP 2001199813 A JP2001199813 A JP 2001199813A JP 2001199813 A JP2001199813 A JP 2001199813A JP 2003017294 A JP2003017294 A JP 2003017294A
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ray tube
ray
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rotation
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Hideo Abu
秀郎 阿武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極ターゲットを回転起動させる電力を小さ
くでき、小型化したX線撮影装置およびその制御装置を
提供すること。 【解決手段】 X線管およびX線管の回転体を回転させ
る回転トルクを発生するステータを備えたX線管装置1
8と、X線管装置18が放射したX線23によるX線像
を検出するX線検出器19と、X線管装置18およびX
線検出器19が取り付けられ、所定の軸Oaを中心にし
て回転する架台回転部15とを具備したX線撮影装置に
おいて、X線管の回転体を回転停止状態から回転状態へ
と立ち上げるためのステータへの電力の供給を架台回転
部15の回転中に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陽極ターゲット
を回転可能に支持する回転機構に動圧式すべり軸受が用
いられているX線管を備えたX線撮影装置およびその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線撮影装置は被撮影物をX線で撮影す
る装置で、医療用や工業用の診断装置などに広く利用さ
れている。X線撮影装置のX線放射源にはX線管が使用
され、CTスキャナのように大量のX線を必要とするX
線撮影装置には、回転陽極型X線管が多く使用されてい
る。
【0003】回転陽極型X線管は、X線を放出する円盤
状の陽極ターゲットおよび電子ビームを発生する陰極を
真空容器内に対向させて配置し、真空容器外に陽極ター
ゲットを回転させるステータを配置した構造になってい
る。陽極ターゲットは回転機構によって回転可能に支持
され、回転機構は陽極ターゲットが連結された回転体お
よびこの回転体に嵌合した固定体などから構成されてい
る。また、回転体と固定体間などに軸受が設けられてい
る。
【0004】上記した構成において、回転陽極型X線管
を動作させる場合、ステータが発生する回転磁界によっ
て陽極ターゲットを高速で回転させる。この状態で、陽
極ターゲットに対し陰極から電子ビームを照射し、陽極
ターゲットからX線を放射させる。
【0005】なお、回転陽極型X線管を用いたX線撮影
装置たとえばCTスキャナは、特開昭58−23199
号公報、特開昭62−69495号公報、特開平6−1
96113号公報、あるいは、米国特許第514024
6号明細書などに開示されている。
【0006】また、陽極ターゲットを回転可能に支持す
る回転機構の軸受には、ボールベアリングのようなころ
がり軸受、あるいは、軸受面にらせん溝を形成し、ガリ
ウム(Ga)やガリウム−インジウム−錫(Ga−In
−Sn)合金などの少なくとも動作中は液状となる液体
金属潤滑剤をらせん溝などに満たす動圧式すべり軸受が
用いられている。
【0007】ころがり軸受を有する回転陽極型X線管を
X線放射源として用いた場合、ボールベアリングの回転
抵抗が比較的小さいため、回転陽極型X線管を搭載した
CTスキャナの架台回転部が回転しても、陽極ターゲッ
トの回転数はほとんど低下しない。そのため、陽極ター
ゲットの回転数を短時間に150rpsまたはそれ以上
の回転数まで上昇させ、この回転数を維持しながらX線
を放出させ、所要時間継続して断層撮影などを行うこと
ができる。
【0008】しかし、ころがり軸受を用いる場合、ボー
ルベアリング中の潤滑剤たとえば固体軟金属が飛散し消
耗すると、寿命が短縮するという問題がある。したがっ
て、X線撮影の前後では、陽極ターゲットを支持する回
転機構の動作を停止させている。そして、X線撮影の直
前、停止状態にある陽極ターゲットを動作させ回転数を
短時間に上昇させ、X線撮影の終了後は、電気的ブレー
キなどを用いてできるだけ早く回転機構の動作を停止さ
せている。
【0009】動圧式すべり軸受を有する回転陽極型X線
管をX線放射源として用いた場合、動圧式すべり軸受
は、回転機構を構成する回転体および固定体のたとえば
一方の軸受面に、ヘリンボンパターンのらせん溝を20
μm程度の深さに形成し、このらせん溝や軸受間隙など
に液体金属潤滑剤を供給して構成される。そして、回転
体の高速回転によって軸受部分に所要の動圧を発生さ
せ、回転体および固定体間の軸受面に約10乃至20μ
mの間隙を保持し、回転体と固定体を実質的に非接触で
回転させている。
【0010】なお、動圧式すべり軸受を構成するらせん
溝の形状や寸法、動作中の軸受間隙の寸法は、X線管の
使用中の設置条件および回転体の重量などを考慮し、最
適な動圧が発生するように設計される。
【0011】動圧式すべり軸受を用いた回転陽極型X線
管は、たとえば特公昭60−21463号、特開昭60
−97536号、特開昭60−117531号、特開昭
60−160552号、特開昭62−287555号、
特開平2−227947号、あるいは特開平2−227
948号の各公報に開示されている。
【0012】ここで、従来のX線撮影装置について、動
圧式すべり軸受を有する回転陽極型X線管をX線放射源
としたCTスキャナを例にとり、その回転駆動制御方法
を図8で説明する。図8(a)の縦軸はステータコイル
に加える印加電圧(V)、横軸は時間(t)を示してい
る。図8(b)の縦軸は陽極ターゲットの回転数(rp
s)およびCTスキャナの架台回転数(rpm)、横軸
は時間(t)を示している。
【0013】CTスキャナは、被撮影物を中心にして回
転する架台回転部などから構成され、架台回転部に、X
線放射源である回転陽極型X線管および被撮影物を透過
したX線を検出するX線検出器が取り付けられている。
【0014】このような構成で、X線断層撮影の開始に
先立ち、図8(a)に示すように、ステータコイルにた
とえば200Vの回転起動電圧(Va)を印加し、ステ
ータコイルに回転トルクを発生させ、回転陽極型X線管
の陽極ターゲットを回転させる。このとき、陽極ターゲ
ットの回転数は符号Taで示すように上昇する。
【0015】次に、陽極ターゲットが正常に回転してい
ることが確認されると、ステータコイルへの印加電圧を
符号Vbで示すように100Vに低下させる。このと
き、図8(b)の符号Tbで示すように、陽極ターゲッ
トは約60rpsで連続回転する。ステータコイルに印
加される100Vという値は、回転陽極型X線管が取り
付けられた架台回転部が静止した状態で、X線放射時に
必要とされる陽極ターゲットの回転数たとえば約60r
psが得られる値になっている。
【0016】次に、X線断層撮影を開始する場合、たと
えば時間aで、架台回転部の回転駆動機構に回転開始の
制御信号を送り、架台回転部を回転させる。図8(b)
の符号Baで示すように、架台回転部は回転数を上げ、
その後、符号Bbで示すように一定の高速回転数に保た
れる。
【0017】このとき、架台回転部を回転させると同時
に、符号Vcで示すように、ステータコイルに印加され
る電圧を自動的にたとえば120Vに切り換え、陽極タ
ーゲットを支持する回転機構に対する回転トルクを増加
させる。その後、架台回転部の回転が終了するまで、ス
テータコイルは120Vの電圧が印加される。
【0018】ステータコイルの印加電圧を120Vに上
げる理由は、架台回転部が回転すると、架台回転部に固
定された回転陽極型X線管に遠心力が発生し、その影響
で、図8(b)の一点鎖線Trで示すように、陽極ター
ゲットの回転数が約50rpsに低下する場合があり、
ステータコイルの回転トルクを増加し、回転数の低下を
防止するためである。したがって、陽極ターゲットの回
転数に与える遠心力の影響が少ない場合は、ステータコ
イルの印加電圧を増加させることなく、符号Veで示す
ように、一定の値たとえば100Vに維持される。
【0019】次に、架台回転部が高速回転している状態
で、たとえば時間aから時間cまでの所要時間(X)に
わたり、回転陽極型X線管の陽極や陰極に所定の電源電
圧を加え、X線を放射させX線撮影が行われる。X線を
放出する時間(X)は、たとえばヘリカルスキャンモー
ド撮影の場合は約1分間である。
【0020】次に、X線放出が終了した後、時間dで架
台回転部の回転を停止させる。このとき、符号Vdで示
すように、ステータコイルの印加電圧は元の100Vに
自動的に切換えられ、陽極ターゲットは約60rpsの
回転を継続し、次のX線撮影に備えられる。
【0021】陽極ターゲットの回転数は、ステータコイ
ルへの印加電圧を増加させた際に回転トルクの増大で一
時的に上昇し、また、架台回転部の回転を停止させた際
も遠心力の影響の低下で一時的に上昇する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】回転陽極型X線管は、
陽極ターゲットを回転可能に支持する回転機構に動圧式
すべり軸受が用いられていると、陽極ターゲットが回転
していない場合、回転機構を構成する回転側の軸受部材
と固定側の軸受部材が機械的に接触する。そのため、陽
極ターゲットを回転停止状態から起動させる場合、軸受
部に働く摩擦抵抗力がボールベアリングの場合よりも大
きくなり、陽極ターゲットを回転させるに必要な回転起
動電力が大きくなる。
【0023】また、CTスキャナは、被撮影物の多くの
部位からの断層像が短時間に得られるように、X線量の
増加が求められている。X線量を増加させると、陽極タ
ーゲットの重量が大きくなり、陽極ターゲットの回転起
動時に生じる摩擦抵抗力が増大する傾向にある。
【0024】したがって、動圧式すべり軸受を有する回
転陽極型X線管をX線放射源として用いた場合、陽極タ
ーゲットの起動時など、ステータコイルに電源電圧を供
給するステータ用電源に高い出力パワーが必要となる。
その結果、電源の重量が増え形状が大形化し、電源を搭
載する架台部分が大形化するという問題がある。このよ
うな問題は、CTスキャナに限らず、動圧式すべり軸受
を用いた回転陽極型X線管を使用したX線撮影装置に共
通する。
【0025】本発明は、上記した欠点を解決し、陽極タ
ーゲットの回転起動時に必要とされる電力を小さくし、
小型化したX線撮影装置およびその制御方法を提供する
ことを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明は、X線を放射
する陽極ターゲット、この陽極ターゲットが連結された
回転体、この回転体とともに前記陽極ターゲットを回転
可能に支持する回転機構を構成する固定体、前記回転体
および前記固定体間に設けられた動圧式すべり軸受を有
するX線管と、所定電源から供給される電力によって前
記X線管の回転体を回転させる回転トルクを発生するス
テータと、前記陽極ターゲットが放射したX線の進行方
向に位置するX線検出器と、前記X線管および前記ステ
ータが所定位置に取り付けられ、所定の軸を中心にして
回転する回転構造体とを具備したX線撮影装置におい
て、前記X線管の回転体を回転停止状態から回転状態へ
と立ち上げる前記ステータへの電力の供給を前記回転構
造体の回転中に行う電源制御装置を設けたことを特徴と
している。
【0027】また、この発明は、X線を放射する陽極タ
ーゲット、この陽極ターゲットが連結された回転体、こ
の回転体とともに前記陽極ターゲットを回転可能に支持
する回転機構を構成する固定体、前記回転体および前記
固定体間に設けられた動圧式すべり軸受を有するX線管
と、所定電源から供給される電力によって前記X線管の
回転体を回転させる回転トルクを発生するステータと、
前記陽極ターゲットが放射したX線の進行方向に位置す
るX線検出器と、前記X線管および前記ステータが所定
位置に取り付けられ、所定の軸を中心にして回転する回
転構造体とを具備したX線撮影装置の制御方法におい
て、前記X線管の回転体を回転停止状態から回転状態へ
と立ち上げる回転トルクを発生させる電力を前記ステー
タコイルに供給する第1工程と、この第1工程中に前記
回転構造体を回転させる第2工程とを有している。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について、X線
断層撮影を行うCTスキャナを例にとり図1を参照して
説明する。符号11はCTスキャナを構成する架台で、
架台11中央にドーム12が設けられている。このドー
ム12内に、ベッド13およびベッド13に載せられた
被撮影物14が進退する構造になっている。
【0029】架台11内部に回転構造体たとえばリング
状の架台回転部15が設けられている。架台回転部15
は複数の回転駆動装置16に連結され、X線撮影時な
ど、回転駆動装置16の回転によって被撮影物14のま
わりを矢印17方向に回転する。架台回転部15の所定
位置に、X線を放射するX線管を組み込んだX線管装置
18が配置されている。被撮影物14を挟んでX線管装
置18の反対側には、放射されたX線の進行方向にX線
検出器19が配置されている。X線管装置18およびX
線検出器19は同じ位置関係を保ったまま被撮影物14
のまわりを回転する。X線検出器19に、コンピュータ
画像信号処理装置20およびCRTモニタ21が順に接
続されている。架台回転部15の回転中心軸OaとX線
管装置18を構成するX線管の陽極ターゲット22の回
転軸Obは、平行またはほぼ平行に設定されている。
【0030】また、CTスキャナに電源装置100が設
けられている。電源装置100は、各装置の立ち上げや
立ち下げなど、その駆動状態を制御する主電源制御装置
101、および、X線管装置20によるX線の放射状態
を制御するX線放射制御装置102、X線管装置20に
組み込まれたステータに駆動電力を供給し、陽極ターゲ
ット22の回転状態などを制御するステータ駆動電源制
御装置103、陽極ターゲット22の回転状態などを検
出する回転状態検出装置104、回転駆動装置16の回
転状態を制御する架台回転制御装置105などから構成
されている。
【0031】主電源制御装置101は、コンピュータ画
像信号処理装置20およびCRTモニタ21、X線放射
制御装置102、ステータ駆動電源制御装置103、架
台回転制御装置105をたとえばON、OFF状態に設
定するなど、これら各装置の立ち上げや立ち下げなどを
制御している。
【0032】回転状態検出装置104は、X線管装置1
8のステータたとえばステータコイルに供給される駆動
電力をもとにステータ消費電力を検出し、陽極ターゲッ
ト22の回転数や回転抵抗、動圧式すべり軸受の回転状
態などを検出する。ステータ消費電力は、ステータ駆動
電源制御装置103の出力端からみた負荷回路たとえば
ステータコイルに消費される電力で、ステータ消費電力
と陽極ターゲットの回転数の間には図2に示すような関
係がある。
【0033】図2の縦軸は陽極ターゲットの回転数(r
ps)、横軸はステータ消費電力P(W)を示し、軸受
動作が正常で陽極ターゲットが高速で回転する場合、ス
テータ消費電力Pは小さくなる。軸受動作が異常で軸受
の回転部分を回転させるトルクが増加し、あるいは軸受
の回転部分の回転が停止する場合、ステータ消費電力P
は大きくなる。したがって、ステータ消費電力Pを検出
すれば、陽極ターゲットの回転状態たとえば軸受動作が
正常か否かが検出される。
【0034】たとえば、ステータに所定の電圧が印加さ
れ、軸受動作が正常で、軸受の回転部分の回転数がたと
えば60rpsの場合のステータ消費電力を基準消費電
力Psとする。このとき、ステータに対する印加電圧の
大きさが同じで、ステータ消費電力が基準消費電力Ps
以下の場合、軸受動作は正常OKと判定される。軸受動
作が正常OKと判定されると、回転状態検出装置104
からX線放射制御装置102に対し、X線管装置18に
よるX線放射を許可する許可信号が送られる。
【0035】一方、ステータに所定の電圧が印加され、
ステータ消費電力が基準消費電力Psよりも大きい場
合、軸受動作が異常NGと判定される。軸受動作が異常
NGと判定されると、回転状態検出装置104からX線
放射制御装置102に対し、X線管装置18がX線を放
射しないように、X線管への高電圧の供給を禁止する不
許可信号が送られる。
【0036】X線放射制御装置102に許可信号が送ら
れると、その後、所定の時点で、X線放射制御装置10
2はX線管装置18に対し駆動用電源電圧を供給し、点
線で示したファンビーム状のX線23を放出させる。X
線23は被撮影物14を透過し、被撮影物14のX線像
がX線検出器19に入力し、X線検出器19からX線画
像信号が出力される。X線画像信号はコンピュータ画像
信号処理装置20で画像処理され、画像処理された画像
出力信号はCRTモニタ21に送られ、その表示画面上
に被撮影物の断層画像が表示される。
【0037】ここで、CTスキャナを構成するX線管装
置18について図3を参照して説明する。収容容器30
の内部に回転陽極型X線管31および絶縁油(図示せ
ず)が収納されている。回転陽極型X線管31は絶縁支
持体32、33を介して収容容器30に固定されてい
る。回転陽極型X線管31は、真空容器34、陽極ター
ゲット22、回転体35、陰極36、X線放射窓37な
どから構成され、陽極側接続ケーブル受38aおよび陰
極側接続ケーブル受38bを通して陽極および陰極に電
源電圧が供給される。収容容器30の外部に、陽極ター
ゲット22など回転部分を回転させるステータ39が設
けられている。ステータ39は鉄心39aおよびステー
タコイル39bなどから構成されている。
【0038】上記のX線管装置18はCTスキャナの架
台回転部15(図1)に取り付けられ固定されている。
そのため、ヘリカルスキャンモードなどで、架台回転部
15が回転すると、矢印Fで示すように、図示上方たと
えば外方向に向う遠心力が作用する。
【0039】次に、X線管装置18を構成する回転陽極
型X線管31について、その要部を抜き出した図4を参
照して説明する。真空容器34の内部に重金属からなる
円盤状陽極ターゲット22が配置され、陽極ターゲット
22は回転シャフト41を介して円筒状回転体35と一
体的に連結している。陽極ターゲット22の焦点軌道面
に対向して、電子ビームを放出する陰極36が配置され
ている。回転体35の内側に円柱状の固定体42が嵌合
され、回転体35および固定体42は陽極ターゲット2
2を回転可能に支持する回転機構を構成している。回転
体35の開口部にスラストリング43が固着されてい
る。固定体42の端部は陽極端子42aとして利用さ
れ、その一部は真空容器34のガラス円筒容器部34a
に気密接合されている。
【0040】陽極ターゲット22や回転シャフト41な
どとともに回転部分を構成する回転体35およびスラス
トリング43と固定体42との対向部分に、前述の各公
報に示されるような一対のラジアル方向の動圧式すべり
軸受44、45、および、スラスト方向の動圧式すべり
軸受46、47が設けられている。ラジアル方向の動圧
式すべり軸受44、45は、固定体42の外周軸受面に
形成された2組のヘリンボンパターンのらせん溝44
a、45aと回転体35の内周軸受面とで構成されてい
る。
【0041】1つのスラスト方向の動圧式すべり軸受4
6は、固定体42の図示左側の先端軸受面に形成された
サークル状のヘリンボンパターンらせん溝と回転体35
の底面とで構成される。もう1つのスラスト方向の動圧
式すべり軸受47は、スラストリング43の軸受面に形
成されたサークル状のヘリンボンパターンらせん溝と固
定体42の肩部の軸受面とで構成されている。
【0042】軸受面に形成されるらせん溝は約10乃至
20μmの深さを有し、回転部分および固定部分のそれ
ぞれの軸受面は、動作中、約10乃至20μmの軸受間
隙が保たれる。
【0043】回転陽極型X線管31の回転中心軸Ob上
に位置する固定体42は、その中心部分に軸方向にくり
抜かれた孔で潤滑剤収容室48が形成されている。固定
体42は外周壁の中間部がわずかにテーパ状に削られて
径小部49が設けられている。径小部49で形成される
円筒状の空間に液体金属潤滑剤の一部が溜まるようにな
っている。また、潤滑剤収容室48と径小部49による
空間とを結んで4つの放射方向通路50が等角度で対称
的に形成されている。
【0044】上記した回転部分と固定部分との間の隙間
および各軸受のらせん溝、潤滑剤収容室48、径小部4
9の空間、放射方向通路50を含む内部空間に、Ga−
In−Sn合金からなる液体金属潤滑剤が供給されてい
る。液体金属潤滑剤の全体積は、たとえば上記の内部空
間の全容積の約60%に相当する量になっている。
【0045】回転体35の主要部は3重の円筒で構成さ
れ、内側は鉄合金製の軸受円筒、中間は鉄からなる強磁
性体円筒、外側は銅円筒で、各円筒は一体的に結合され
ている。回転体35は、これを取り巻くガラス円筒容器
部34aの外周に配置されたステータ39と協動して電
磁誘導モータの回転子として動作する。
【0046】ステータ39は、ステータ駆動電源制御装
置103からステータコイル39bに回転駆動電力が供
給されると回転磁界を発生し、陽極ターゲット22を支
持するたとえば回転機構の回転体35を回転させる回転
トルクを生起する。
【0047】回転陽極型X線管31たとえばその真空容
器34や固定体42の各部分は収容容器30に機械的に
固定され、収容容器30は架台回転部15(図1)に固
定されている。また、回転体35と固定体42との間に
軸受間隙があり、陽極ターゲット22や回転体35など
の回転部分は実質的に固定体42から浮いた状態になっ
ている。そのため、架台回転部15が回転すると、陽極
ターゲット22や回転体35などの回転部分は、図示上
方に向う遠心力Fが働き固定体42に押し付けられる形
になる。
【0048】ここで、CTスキャナの制御方法について
図5を参照して説明する。図5(a)の縦軸はX線管の
ステータコイルに対する印加電圧(V)、横軸は時間
(t)を示している。図5(b)の縦軸は陽極ターゲッ
トの回転数(rps)および架台回転部の回転数(rp
m)を示し、横軸は時間(t)を示している。
【0049】たとえばX線断層撮影を行うその当日、ま
ず、主電源制御装置101を立ち上げ、さらに主電源制
御装置101の制御により、X線放射制御装置102や
ステータ駆動電源制御装置103などの各装置を立ち上
げる。
【0050】次に、図5(a)に示すように、ステータ
駆動電源制御装置103からX線管装置18のステータ
コイルに、たとえば100Vの回転起動用電圧Va1を
印加し回転トルクを発生させる。ステータコイルに回転
起動用電圧Va1が印加された状態、たとえば回転起動
用電圧Va1の印加と同時に、架台回転制御装置105
から回転駆動装置16に駆動電圧が供給され、回転駆動
装置16が回転し、CTスキャナの架台回転部15が回
転を開始する。このとき、符号Ba1で示すように、架
台回転部15はたとえば約36rpmの回転数でゆっく
り回転する。
【0051】架台回転部15が回転すると、前述したよ
うに、X線管装置18たとえば陽極ターゲット22や回
転体35の回転部分に遠心力が働く。この場合、遠心力
の大きさを、回転部分の質量Mで除した値を遠心加速度
fと呼び、架台回転部15がたとえば約36rpmで回
転する場合に、遠心加速度fと重力加速度gが一致する
ように設定されている。
【0052】ここで、回転部分の遠心加速度fと重力加
速度gとを合成した合成加速度Sの大きさについて図6
を参照して説明する。図6(a)は、架台回転部15の
回転により、X線管が基準位置cから時計方向にたとえ
ば角度θだけ回転した状態を示し、遠心加速度fおよび
重力加速度g、合成加速度Sは図のような関係になる。
図6(b)の縦軸は合成加速度Sの大きさ、横軸は回転
角度θを示し、合成加速度Sと回転角度θは図のような
関係になる。
【0053】図6(b)に示すように、回転角度θが0
度から360度の範囲で変化すると、合成力は最小値0
から最大値2Mgの間で変化する。CTスキャナの架台
の最上部たとえば図6(a)の基準位置cにX線管が位
置する場合、遠心加速度fと重力加速度gが打ち消し合
い、合成力は最小値0となる。
【0054】このようにX線管が基準位置cの近傍にあ
る場合、固体接触している回転側の軸受部材と固定側の
軸受部材間には押し合う力がほとんど働かない。そのた
め、ステータコイルに既に印加されているたとえば10
0Vの電圧で発生する回転トルクによって回転部分が回
転し、陽極ターゲットが回転を始める。
【0055】次に、回転状態検出装置104によって陽
極ターゲットが正常に回転しているかどうかが検出され
る。陽極ターゲットが正常に回転し、軸受動作が正常O
Kと判定された場合、架台回転制御装置105の制御で
架台回転部の回転を停止させる。また、X線管装置18
によるX線放射すなわちX線管への高電圧の供給を許可
する許可信号がX線放射制御装置102に送られ、その
後は、いつでも断層撮影などが可能な待機状態となる。
【0056】なお、軸受動作が異常NGと判定された場
合、架台回転制御装置105の制御により、軸受動作が
正常OKと判定されるまで、架台回転部15は毎秒約3
6rpmの回転を継続する。
【0057】陽極ターゲットが正常の回転状態に入った
後も、ステータコイルに対する印加電圧は符号Va1で
示すように100Vに維持される。この100Vという
値は、架台回転部が静止した状態で、X線放射時に必要
とされる陽極ターゲットの回転数たとえば約60rps
が得られる値になっている。したがって、図5(b)の
符号Taで示すように、陽極ターゲットは約60rps
で回転を継続する。
【0058】次に、X線断層撮影を開始する場合、たと
えば時間aで、架台回転制御装置105の制御で回転駆
動装置16を回転させ、架台回転部15を回転させる。
このとき、図5(b)の符号Ba2で示すように、架台
回転部15はX線管の回転部分を起動させる場合の回転
数Ba1よりも高い回転数で回転し、その後、時間dま
で一定の回転数Ba1が維持される。
【0059】また、架台回転部15を回転させると同時
に、符号Va2で示すようにステータコイルに印加する
電圧が自動的にたとえば120Vに切り換えられ、陽極
ターゲットを含む回転部分に対する回転トルクを増加さ
せる。その後、架台回転部15の回転が終了するまで、
ステータコイルに120Vの電圧が印加される。
【0060】ステータコイルの印加電圧を120Vに上
げる理由は、架台回転部が回転すると、架台回転部に固
定された回転陽極型X線管に遠心力が発生し、陽極ター
ゲットの回転数が低下する場合があり、ステータコイル
が発生する回転トルクを増加し、陽極ターゲットの回転
数の低下を防止するためである。したがって、陽極ター
ゲットの回転数に与える遠心力の影響が少ない場合は、
ステータコイルの印加電圧を高くせず、一定の値たとえ
ば100Vのまま維持される。
【0061】次に、架台回転部が回転している状態で、
たとえば時間bから時間cまでの所要時間(X)にわた
り、X線放射制御装置102の制御で、回転陽極型X線
管の陽極や陰極などに所定の電源電圧が供給される。こ
れによってX線管装置がX線を放射し、X線撮影が行わ
れる。X線を放射する時間(X)は、たとえばヘリカル
スキャンモード撮影の場合は約1分間である。
【0062】次に、X線放射が終了し、X線撮影が終了
した後、時間dで架台回転部の回転を停止させる。この
とき、ステータコイルの印加電圧は、符号Va3で示す
ように、元の100Vに自動的に切換えられる。陽極タ
ーゲットは約60rpsの回転を継続し、次のX線撮影
に備えられる。
【0063】なお、陽極ターゲットの回転数は、ステー
タコイルへの印加電圧を増加させた場合に回転トルクが
増大し一時的に上昇する。架台回転部の回転を停止させ
た場合も、遠心力の影響が低下し回転数は一時的に上昇
する。
【0064】上記した構成によれば、ステータたとえば
ステータコイルに電圧を印加し、回転トルクを発生させ
た状態で、架台回転部を回転させている。そして、X線
管の回転部分の遠心加速度fと重力加速度gの打ち消し
合いを利用して、X線管の回転部分を起動させている。
このため、従来技術のように、ステータに印加する電圧
を高くし、回転トルクを増加させる必要がなくなる。
【0065】その結果、陽極ターゲットを回転可能に支
持する回転機構に動圧式すべり軸受が設けられている場
合に、陽極ターゲットを回転させる回転起動電力を小さ
くでき、電源の重量や形状が小型化し、さらに、電源を
搭載するX線撮影装置も小型化する。
【0066】次に、本発明の他の実施形態について図7
を参照して説明する。この実施形態の場合、X線管の回
転部分の起動時に架台回転部を回転させ、その後、架台
回転部の回転を停止させることなく架台回転部を高速回
転させ、X線撮影に移行している。
【0067】この場合、X線撮影時における架台回転部
の高速回転による遠心力の影響を考慮し、符号Vb1で
示すように、架台回転部の停止時に印加される100V
の電圧よりも高いたとえば120Vの起動電圧をステー
タコイルに印加し、回転トルクを発生させている。そし
て、ステータコイルに起動電圧(Vb1)が印加された
状態で、符号Bb1で示すように、架台回転部をたとえ
ば36rpmで回転させ、X線管の回転部分を起動し、
陽極ターゲットを回転させている。
【0068】その後、符号Tbで示すように陽極ターゲ
ットが正常の回転状態に入ると、架台回転部の回転を停
止させることなく、符号Bb2で示すように、断層撮影
時に必要な回転数たとえば約100rpmに上昇させ
る。そして、架台回転部の回転数が上昇した状態で、断
層撮影などのX線撮影が行われる。
【0069】X線撮影が終了すると、符号Vb2で示す
ように、ステータコイルに印加する電圧を100Vに切
り換え、また、架台回転部の回転を停止させる。
【0070】その後、次の断層撮影時に、符号Bb3で
示すように、架台回転部を回転させ、これに合わせて、
符号Vb3で示すようにステータコイルに印加する電圧
を120Vに切り換え、X線撮影が行われる。
【0071】なお、上記の実施形態において、陽極ター
ゲットを回転させた後、主電源を遮断する時または遮断
する直前まで陽極ターゲットの回転を継続させれば、陽
極ターゲットの停止時に発生する軸受部分の回転部材と
固定部材の接触回数が少なくなり、軸受の寿命が長くな
る。
【0072】また、上記の実施形態では、架台回転部の
回転速度を、X線管の回転部分の遠心加速度fと重力加
速度gが互いに打ち消し合う大きさに設定している。し
かし、架台回転部を回転させれば、X線管の回転部分の
遠心加速度fと重力加速度gに打ち消し合いが発生す
る。そのため、架台回転部の回転速度は、必ずしも、遠
心加速度fと重力加速度gが完全に打ち消し合う大きさ
に設定する必要はない。
【0073】また、上記の実施形態は、X線撮影装置が
CTスキャナの場合で説明している。しかし、本発明は
その他のX線撮影装置、たとえば所定の軸を中心に回転
する回転構造体たとえばCアームにX線管を垂直に取り
付けた多目的診断装置にも適用できる。多目的診断装置
の場合、Cアームの回転方向に対し垂直方向に回転陽極
型X線管の回転軸が向いている。また、端部が上下方向
に起倒する寝台に連結してX線管を取り付けたX線診断
装置、あるいは、Cアームに沿ってX線管を取り付けた
循環器診断装置にも適用できる。これらの装置は、寝台
や架台などの回転構造体の回転方向に沿う方向に回転陽
極型X線管の回転軸が向いている。また、Cアームが多
次元の動きを同時に行なう構成、あるいは、架台回転部
の回転方向に対し回転陽極型X線管の回転軸が斜めに取
り付けられた構成の装置などにも適用できる。
【0074】なお、ステータが発生する回転トルクの大
きさは、ステータに供給する電力や電圧、電流、周波数
のいずれか1つ、あるいは、これらのいくつかを組み合
わせて調整することによって制御できる。
【0075】また、X線撮影が終了した後、主電源やス
テータへの印加電圧がOFFになった状態で、X線撮影
装置が液体金属潤滑剤の融点よりも低い環境中に置か
れ、液体金属潤滑剤が凍る場合がある。このような場合
には、X線撮影装置を立ち上げる前に、必要に応じて液
体金属潤滑剤の解凍工程が設けられる。たとえばX線管
の管内や管外に、加熱コイルおよび熱放射体、高周波放
射体のような熱源を設ける方法、あるいは、陰極フィラ
メントの熱放射を利用する方法、動圧軸受部の潤滑剤の
温度を直接的または間接的に検出できるようにし、予め
ステータコイルに電流を供給して軸受部の損失熱を利用
して金属潤滑剤を熱し、液体金属潤滑剤の温度が融点以
上に達した後に陽極ターゲットを回転させる方法などで
ある。
【0076】
【発明の効果】この発明によれば、陽極ターゲットを回
転起動させる電力を小さくでき、小型化したX線撮影装
置およびその制御方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態の動作を説明する特性図であ
る。
【図3】本発明の実施形態に使用されるX線管装置を示
す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に使用されるX線管を示す断
面図である。
【図5】本発明の実施形態の動作を説明するシーケンス
制御図である。
【図6】本発明の実施形態における回転部分に作用する
力を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施形態の動作を説明するシーケ
ンス制御図である。
【図8】従来例の動作を説明するシーケンス制御図であ
る。
【符号の説明】
11…架台 13…寝台 14…被撮影物 15…架台回転部 16…主電源制御装置 17…架台回転部の回転方向 18…X線管装置 19…X線検出器 22…陽極ターゲット 31…回転陽極型X線管 34…真空容器 35…回転体 36…陰極 39…ステータ 42…固定体 Oa…架台回転部の回転中心軸 Ob…陽極ターゲットの回転中心軸

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を放射する陽極ターゲット、この陽
    極ターゲットが連結された回転体、この回転体とともに
    前記陽極ターゲットを回転可能に支持する回転機構を構
    成する固定体、前記回転体および前記固定体間に設けら
    れた動圧式すべり軸受を有するX線管と、所定電源から
    供給される電力によって前記X線管の回転体を回転させ
    る回転トルクを発生するステータと、前記陽極ターゲッ
    トが放射したX線の進行方向に位置するX線検出器と、
    前記X線管および前記ステータが所定位置に取り付けら
    れ、所定の軸を中心にして回転する回転構造体とを具備
    したX線撮影装置において、前記X線管の回転体を回転
    停止状態から回転状態へと立ち上げる前記ステータへの
    電力の供給を前記回転構造体の回転中に行う電源制御装
    置を設けたことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 【請求項2】 X線を放射する陽極ターゲット、この陽
    極ターゲットが連結された回転体、この回転体とともに
    前記陽極ターゲットを回転可能に支持する回転機構を構
    成する固定体、前記回転体および前記固定体間に設けら
    れた動圧式すべり軸受を有するX線管と、電力の供給に
    よって前記X線管の回転体を回転させる回転トルクを発
    生するステータと、前記陽極ターゲットが放射したX線
    の進行方向に位置するX線検出器と、前記X線管および
    前記ステータが所定位置に取り付けられ、所定の軸を中
    心にして回転する回転構造体と、前記ステータに電力を
    供給するステータ用電源と、このステータ用電源を立ち
    上げる主電源とを具備したX線撮影装置において、前記
    X線管の回転体を回転停止状態から回転状態へと立ち上
    げる前記ステータへの電力の供給を前記回転構造体の回
    転中に行い、かつ、前記主電源が遮断する時または遮断
    する直前まで前記ステータ用電源から前記ステータへの
    電力を供給を継続させる電源制御装置を設けたことを特
    徴とするX線撮影装置。
  3. 【請求項3】 陽極ターゲットおよび回転構造体は、両
    者の回転軸が平行またはほぼ平行になるように配置され
    ている請求項1または請求項2記載のX線撮影装置。
  4. 【請求項4】 陽極ターゲットおよび回転構造体は、両
    者の回転軸が垂直またはほぼ垂直になるように配置され
    ている請求項1または請求項2記載のX線撮影装置。
  5. 【請求項5】 X線を放射する陽極ターゲット、この陽
    極ターゲットが連結された回転体、この回転体とともに
    前記陽極ターゲットを回転可能に支持する回転機構を構
    成する固定体、前記回転体および前記固定体間に設けら
    れた動圧式すべり軸受を有するX線管と、所定電源から
    供給される電力によって前記X線管の回転体を回転させ
    る回転トルクを発生するステータと、前記陽極ターゲッ
    トが放射したX線の進行方向に位置するX線検出器と、
    前記X線管および前記ステータが所定位置に取り付けら
    れ、所定の軸を中心にして回転する回転構造体とを具備
    したX線撮影装置の制御方法において、前記X線管の回
    転体を回転停止状態から回転状態へと立ち上げる回転ト
    ルクを発生させる電力を前記ステータコイルに供給する
    第1工程と、この第1工程中に前記回転構造体を回転さ
    せる第2工程とを有するX線撮影装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 第1工程および第2工程でX線管の回転
    体が回転状態へと移行した後、回転構造体の回転を停止
    する第3工程を有する請求項5記載のX線撮影装置の制
    御方法。
  7. 【請求項7】 第3工程の後、回転構造体を第2工程よ
    りも高速に回転させる第4工程を有する請求項6記載の
    X線撮影装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 第4工程中に陽極ターゲットからX線を
    放射させる第5工程を有する請求項7記載のX線撮影装
    置の制御方法。
  9. 【請求項9】 第1工程および第2工程でX線管の回転
    体が回転状態へと移行した後、回転構造体の回転を停止
    させることなく、前記回転構造体を前記第2工程よりも
    高速に回転させる第6工程を有する請求項5記載のX線
    撮影装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 第6工程中に陽極ターゲットからX線
    を放射させる第7工程を有する請求項9記載のX線撮影
    装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 第2工程における回転構造体の回転速
    度を、前記回転構造体の回転によってX線管の回転部分
    に働く遠心力と前記X線管の前記回転部分に働く重力が
    打ち消し合いまたはほぼ打ち消し合う大きさに設定する
    第8工程を有する請求項5、6、7、9のいずれか1つ
    に記載のX線撮影装置の制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007000316A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP2018089067A (ja) * 2016-12-01 2018-06-14 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線ct装置
JP2019063505A (ja) * 2017-10-03 2019-04-25 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置およびx線高電圧装置

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