JP2003015119A - カラーフィルタおよび液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタおよび液晶表示装置

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JP2003015119A
JP2003015119A JP2002115820A JP2002115820A JP2003015119A JP 2003015119 A JP2003015119 A JP 2003015119A JP 2002115820 A JP2002115820 A JP 2002115820A JP 2002115820 A JP2002115820 A JP 2002115820A JP 2003015119 A JP2003015119 A JP 2003015119A
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Takehiro Kakinuki
剛広 垣貫
Yukiko Miyamoto
由紀子 宮本
Junji Kajita
純司 梶田
Tomohiko Hatano
智彦 幡野
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程の数を増やすことなく、透明保護膜を
有する場合にもセルギャップムラが発生しにくく、また
積層法で見られる設計のし難さやセル設計マージンの狭
さを改善したカラーフィルタおよび液晶表示装置を提供
する。 【解決手段】画面内に少なくとも3原色のそれぞれの着
色層と樹脂からなるスペーサーを設けたカラーフィルタ
において、上記着色層上には透明保護膜を形成し、着色
画素の2色または3色を積み重ねて形成した部分の上に
上記透明保護膜を介して液晶表示装置のセルギャップを
規制するスペーサーを形成したことを特徴とするカラー
フィルタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に使
用されるカラーフィルタおよびこれを用いた液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、使用されている液晶表示装置は、
液晶層の厚み(セルギャップ)を保持するために、一般
に、薄膜トランジスタ(TFT)や複数の走査電極など
を具備した電極基板とカラーフィルタ基板との間にプラ
スチックビーズまたはガラス繊維をスペーサーとして有
する。このスペーサー部材は基板上に篩で散布する乾式
法、あるいはアルコールやクロロホルム中にスペーサー
部材を分散し塗布する湿式法などによりできるだけ均一
に散布される。
【0003】この方式の問題点を列挙すると、 (1)液晶浸透時にスペーサー部材が動いてしまい分布
が偏り、ギャップムラが生じ表示ムラの原因となる。 (2)スペーサーが存在する位置が制御できないので、
非表示部のみならず表示部上にも乗ってしまい画質の低
下を招く。 (3)一般にスペーサーと液晶の表面張力およびガラス
の剛性によりセルギャップが一定に規制されるが、15
インチ以上の大面積ではセルギャップのムラが大きくな
り、表示ムラの原因となる。 となる。
【0004】これらの問題点を解決する方法として、フ
ォトリソ法により基板上に適切な形状のスペーサーを形
成することが特開平10−82909号公報、特開平1
0−20314号公報などに提案されている。特開平1
0−82909号公報、特開平10−20314号公報
ではポリイミド樹脂、ポリビニールアルコール樹脂、ア
クリル樹脂、ネガ型レジストを主成分とした材料により
スペーサーを形成することが提案されている。
【0005】しかしながら、これらの方法では依然多く
の課題がある。
【0006】フォトリソ法によりカラーフィルタ基板上
にスペーサーを形成する方法においては、従来のカラー
フィルタ製造工程に加え、スペーサー材料を塗布・加工
する工程を必要とする為製造コストの上昇が起こる。
【0007】また、このような方式で作成された柱は、
ネガ型の感光性アクリル樹脂やポジ型レジストを使用し
た場合、パネル作成時に150℃程度の高温で加圧する
際にスペーサーの変形が大きく、加圧ムラに起因するセ
ルギャップムラを生じやすいと言う問題が起こりやす
い。この問題は特に、透明保護膜を形成したカラーフィ
ルタで顕著に表れる。高温・加圧時の大きな変形がスペ
ーサーだけではなく、透明保護膜でも発生し、これが加
算されるためである。
【0008】製造工程の数を増やさない方法として、特
開昭56−140324号公報、特開昭63−8240
54号公報、特開平4−93924号公報、特開平5−
196946号公報では、カラーフィルタを形成する着
色層を重ね合わせた構造であるスペーサーを有する液晶
表示装置が提案されている。
【0009】これらの方法では、工程数の増加はなく、
また得られたスペーサーは高温での加圧で潰れにくいと
いう特長をもっている。このため前述した問題は発生し
ないが、別な問題が発生する。液晶表示装置の設計変更
や対向する基板の設計変更によりカラーフィルタ基板に
形成するスペーサーの高さを変更する場合には着色層の
膜厚を変更する必要がある。色度を一定のまま、膜厚の
変更を実施するためには材料の設計変更やこれに伴う加
工条件の見直し、信頼性の評価など多くの手間を必要と
する。
【0010】またTN方式の場合にはスペーサーの上に
透明電極が形成されるため対向側の基板の電極との短絡
の問題が起こるなどの設計上の制約が生じる。
【0011】また、この方式のカラーフィルタを用いて
液晶表示装置を作成した場合、スペーサーの変形が小さ
いために設計マージンが狭くなるという問題もあった。
【0012】具体的には、液晶表示装置を−20℃程度
の低温にすると、液晶が冷却し、収縮が起こるが着色層
を積層したスペーサーを有する液晶表示装置はスペーサ
ーが変形し難いため、これに追随できずに真空泡が発生
する。一方、高温に加熱した場合、液晶が膨張してセル
ギャップが広がるがスペーサーの弾性変形が小さいため
これに追随できず、ギャップムラを発生させることがあ
る。
【0013】特開平11−344700号公報、特開2
000−89026号公報ではカラーフィルタを形成す
る着色層を重ね合わせた構造の上にスペーサーを形成す
ることを提案している。しかし、特開平11−3447
00号公報では重ね合わせ構造の上に透明電極を形成し
た、さらにその上スペーサーを形成している構造を記述
しているのみで、従来の球状スペーサーの問題点の改善
を開示しているに過ぎない。
【0014】また、特開2000−89026号公報で
は、積層法の課題である材料設計の困難さと対向する基
板との短絡防止の改善に対して効果が確認されている
が、前述したその他の問題点については考慮されていな
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明のカラーフィル
タ及び液晶表示装置の目的は、ギャップムラの原因とな
りやすいという球状スペーサーの問題を解決するととも
に、従来提案されているスペーサー付きカラーフィルタ
で発生する不具合を改善するためになされたものであ
る。
【0016】つまり、製造工程の数を増やすことなく、
透明保護膜を有する場合にもセルギャップムラが発生し
にくく、また積層法で見られる設計のし難さやセル設計
マージンの狭さを改善したカラーフィルタおよび液晶表
示装置を提供せんとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明者ら
は、鋭意検討の結果、上記目的を達成するカラーフィル
タおよび液晶表示装置を見出した。すなわち、本発明の
カラーフィルタ、その製造方法および液晶表示装置は以
下の構成からなる。
【0018】(1)画面内に少なくとも3原色のそれぞ
れの着色層と樹脂からなるスペーサーを設けたカラーフ
ィルタにおいて、上記着色層上には透明保護膜を形成
し、着色画素の2色または3色を積み重ねて形成した部
分の上に上記透明保護膜を介して液晶表示装置のセルギ
ャップを規制するスペーサーを形成したことを特徴とす
るカラーフィルタ。
【0019】(2)画面内に少なくとも3原色のそれぞ
れの着色層と樹脂からなるスペーサーを設けたカラーフ
ィルタにおいて、着色画素の2色または3色を積み重ね
て形成した部分の上に液晶表示装置のセルギャップを規
制するスペーサーを形成し、さらにその上に透明保護膜
を形成したことを特徴とするカラーフィルタ。
【0020】(3)透明保護膜上に透明電極を形成し、
さらにその上にセルギャップを規制するスペーサーを形
成したことを特徴とする前記(1)または(2)に記載
のカラーフィルタ。
【0021】(4)セルギャップを規制するスペーサー
がポジ型レジストで形成されることを特徴とする前記
(1)から(3)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
【0022】(5)セルギャップを規制するスペーサー
がネガ型レジストで形成されることを特徴とする前記
(1)から(3)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
【0023】(6)セルギャップを規制するスペーサー
が非感光性樹脂であることを特徴とする前記(1)から
(3)のいずれかに記載のカラーフィルタ。
【0024】(7)セルギャップを規制するスペーサー
が遮光材を分散した樹脂で形成されることを特徴とする
前記(1)から(6)のいずれかに記載のカラーフィル
タ。
【0025】(8)表示領域の周縁部に着色層を2色ま
たは3色を積層した額縁部を形成したことを特徴とする
前記(1)から(7)のいずれかに記載のカラーフィル
タ。
【0026】(9)前記(1)から(8)のいずれかに
記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする液晶表
示装置。
【0027】2色または3色を積み重ねた部分の上に透
明保護膜を介してセルギャップを規制するスペーサーを
形成することでスペーサー部分の透明保護膜の膜厚を表
示領域よりも薄くすることができる。透明保護膜が効力
を発揮するためにその目的により一定以上の膜厚にする
ことが必要である。一方、透明保護膜の膜厚が厚いと加
圧時の変形量が大きくなり、セルギャップムラが見え易
くなる。このため、スペーサー形成部の下に積層部を設
けることで積層部頂部の透明保護膜は塗布時に流れ落
ち、薄くすることができる。このため、表示領域の必要
な部分では一定の膜厚を維持しながら、スペーサー部の
透明保護膜のみを薄くすることが可能になり不具合が改
善できる。
【0028】同様の効果はスペーサーを形成後、透明保
護膜を塗布しても得られる。この場合は、スペーサー材
料のからの不純物溶出を防ぐ効果も期待できる。
【0029】従来のフォトリソ法で形成したスペーサー
で発生し易かったスペーサーの変形に起因するセルギャ
ップムラを改善するためにも画素積層部を設けたことが
有効に作用する。顔料が分散された樹脂層は加圧時の変
形量が小さいため、スペーサー全体としての変形量が少
なくなるためである。一方、画素の積層のみで形成され
ていないため、低温気泡や高温時のセルギャップムラな
どの不具合も起こり難くなる。
【0030】また、積層部分と別にセルギャップを規制
するスペーサーを設けることで、セルギャップ調整時に
はセルギャップ規制用スペーサーの塗布膜厚のみを変更
すれば良く、またセルギャップ規制用のスペーサーを透
明電極の上に形成することで対向基板との短絡を防ぐこ
とも可能になる。また、本発明はブラックマトリクスを
色重ねで形成する技術と合わせて用い易いため、ブラッ
クマトリクスの工程を省き、ギャップ規制用のスペーサ
ーを形成することで工程の増加なしい従来の不具合を改
善できる。
【0031】工程数が増える課題が許容される場合に通
常のカラーフィルタと同様にブラックマトリクスを形成
した後に本発明の構成を形成しても同様の効果は得られ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0033】図1〜図4は、カラーフィルタおよびこれ
を用いた液晶表示装置の一例を示す模式断面図である。
【0034】図1は着色層3(3R、3G、3B)の積
層によって額縁部6を形成した後、透明保護膜5を形成
し、その後セルギャップを規制するスペーサ4を形成し
た実施例の一例である。
【0035】図2はブラックマトリクス2を用いて額縁
部6を形成した後、透明保護膜5を形成し、その後セル
ギャップを規制するスペーサ4を形成した実施例の一例
である。
【0036】図3は着色層3(3R、3G、3B)の積
層によってを額縁部6を形成した後、セルギャップを規
制するスペーサ4を形成し、その後透明保護膜5を形成
した実施例の一例である。
【0037】図4はブラックマトリクス2を用いて額縁
部6を形成した後、セルギャップを規制するスペーサ4
を形成し、その後透明保護膜5を形成した実施例の一例
である。
【0038】本発明のカラーフィルタは、透明基板1
に、3原色からなる着色層3(3R、3G、3B)を塗
布、パターン加工するものからなる。
【0039】製造方法としては、フォトリソ法、印刷
法、電着法、静電法、インクジェット法などがあり、特
に限定されないが微細加工に優れるフォトリソ法が特に
好ましい。
【0040】本発明に用いられる透明基板としては、特
に限定されるものではなく、石英ガラス、ホウケイ酸ガ
ラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートし
たソーダライムガラスなどの無機ガラス類、有機プラス
チックのフィルムまたはシートなどが好ましく用いられ
る。
【0041】カラーフィルタを構成する着色層は、少な
くとも3原色の色彩を含む。すなわち、加色法によりカ
ラー表示を行う場合は、赤(R)、緑(G)、青(B)
の3原色が選ばれ、原色法によりカラー表示を行う場合
は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の
3原色が選ばれる。一般には、これら3原色を含んだ要
素を1単位としてカラー表示の絵素とすることができ
る。着色層3には、着色剤により着色された樹脂が用い
られる。
【0042】着色層3に用いられる着色剤としては、有
機顔料、無機顔料、染料などを好適に用いることがで
き、さらには、紫外線吸収剤、分散剤、レベリング剤等
の種々の添加剤を添加してもよい。有機顔料としては、
フタロシアニン系、アジレーキ系、縮合アゾ系、キナク
リドン系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系
などが好適に用いられる。
【0043】着色層3に用いられる樹脂としては、エポ
キシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂
などの感光性または非感光性の材料が好ましく用いら
れ、着色剤をこれらの樹脂中に分散あるいは溶解させて
着色することが好ましい。感光性の樹脂としては、光分
解型樹脂、光架橋型樹脂、光重合型樹脂などのタイプが
あり、特にエチレン不飽和結合を有するモノマ、オリゴ
マまたはポリマと紫外線によりラジカルを発生する開始
剤とを含む感光性組成物、感光性ポリアミック酸組成物
等が好適に用いられる。非感光性の樹脂としては、上記
の各種ポリマなどで現像処理が可能なものが好ましく用
いられるが、透明導電膜の成膜工程や液晶表示装置の製
造工程でかかる熱に耐えられる様な耐熱性を有する樹脂
が好ましく、また、液晶表示装置の製造工程で使用され
る有機溶剤への耐性を持つ樹脂が好ましいことから、ポ
リイミド系樹脂が特に好ましく用いられる。
【0044】ここで、ポリイミド樹脂としては、特に限
定されるものではないが、通常下記一般式(I)で表さ
れる構造単位を主成分とするポリイミド前駆体(n=1
〜2)を加熱または適当な触媒によってイミド化したも
のが好適に用いられる。
【0045】
【化1】
【0046】また、ポリイミド系樹脂には、イミド結合
の他に、アミド結合、スルホン結合、エーテル結合、カ
ルボニル結合等のイミド結合以外の結合が含まれていて
も差し支えない。
【0047】上記一般式(I)中、R1は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
る。耐熱性の面から、R1は環状炭化水素、芳香族また
は芳香族複素環を含有し、かつ、炭素数6〜30の3価
または4価の基が好ましい。R1の例としてフェニル
基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペ
リレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルホン
基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェ
ニルトリフルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0048】R2は少なくとも2個以上の炭素原子を有
する2価の有機基であるが、耐熱性の面から、R2は環
状炭化水素、芳香族環または芳香族樹脂環を含有し、か
つ炭素数6〜30の2価の基が好ましい。R2の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルホン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノ
ン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニル
メタン基、シクロヘキシルメタン基などが挙げられるが
これらに限定されない。構造単位(I)を主成分とする
ポリマーはR1、R2がこれらのうち各々1種から構成
されていてもよいし、各々2種以上から構成される共重
合体であってもよい。さらに、基板との接着性を向上さ
せるために、耐熱性を低下させない範囲でジアミン成分
として、シロキサン構造を有するビス(3−アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサンなどを共重合するのが
好ましい。
【0049】構造単位(I)を主成分とするポリマーの
具体的な例として、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,
4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,
4'-ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカルボン酸
二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢
酸二無水物等から成る群から選ばれた1種以上のカルボ
ン酸二無水物とパラフェニレンジアミン、3,3'-ジアミ
ノフェニルエーテル、4,4'-ジアミノフェニルエーテ
ル、3,4'-ジアミノフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジ
フェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジア
ミノジフェニルメタンなどが挙げられるが、これらに限
定されない。これらのポリイミド前駆体は公知の方法、
すなわち、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを選択
的に組み合わせて、溶媒中で反応させることにより合成
される。
【0050】着色層3を形成する方法としては、着色剤
を分散または溶解させた着色ペーストを透明基板上に塗
布、乾燥した後に、パターニングを行う。
【0051】着色剤を分散又は溶解させ着色ペーストを
得る方法としては、溶媒中に樹脂と着色剤を混合させた
後、三本ロール、サンドグラインダー、ボールミルなど
の分散機中で分散させる方法などがあるが、この方法に
特に限定されない。
【0052】着色ペーストを塗布する方法としては、デ
ィップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーテ
ィング法、ワイヤーバーによる方法などが好適に用いら
れ、この後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾
燥(セミキュア)を行う。セミキュア条件は、使用する
樹脂、溶媒、ペースト塗布量により異なるが、通常60
〜200℃で1〜60分加熱することが好ましい。
【0053】このようにして得られた着色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にポジ
型フォトレジストの被膜を形成した後に、また、樹脂が
感光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮
断膜を形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じ
て、ポジ型フォトレジスト又は酸素遮断膜を除去し、加
熱乾燥(本キュア)する。本キュア条件は、樹脂により
異なるが、前駆体からポリイミド系樹脂を得る場合に
は、塗布量により若干異なるが、通常200〜300℃
で1〜60分加熱するのが一般的である。
【0054】以上のプロセスを赤、青、緑あるいはシア
ン、イエロー、マゼンタの3原色を順次繰り返し、透明
基板上に3原色がパターニングされた基板を得ることが
できる。
【0055】本発明のブラックマトリクス層は、表示領
域では2色または3色の色重ね、また表示領域の周縁額
縁部6についても同様に2色または3色の色重ねで額縁
を形成することが好ましく用いられる。金属クロムや酸
化クロム、遮光材を分散させた樹脂などを用いてブラッ
クマトリクス層を形成しても良いが、カラーフィルタの
製造工程は増加する。
【0056】また、表示部のブラックマトリクスには2
色または3色の色重ねを用い、周縁額縁部6に金属クロ
ム、酸化クロム、遮光剤を分散させた樹脂を用いてもよ
い。この場合、周縁額縁部6を遮光材を分散させた樹脂
で形成するのと同時に同じ材料で積層構成部の上のセル
ギャップを規制するスペーサーを設けることで工程数を
増加させずに、良好な額縁部の遮光性能を有したカラー
フィルタが作成できる。
【0057】3原色の膜厚は特に限定されないが、好ま
しくは5μm以下、より好ましくは3μm以下である。
着色層の厚さが薄い場合、所定の色度を得ることが困難
となるが、これが達成できれば特に制限はない。一方、
膜厚が3μmを越えると着色層の均一塗布が難しくな
る。特に5μmを越えると乾燥が難しく、塗布ムラを生
じやすい。
【0058】3原色を形成した後に平坦性の向上や顔料
から不純物が液晶7中に溶出されることを防ぐために透
明保護膜5を形成することが望ましい。透明保護膜は3
原色を形成し、さらにセルギャップを規制するスペーサ
ーを形成した後に形成してもよい。スペーサーからの不
純物溶出を防止するという観点からはむしろその方が好
ましい。
【0059】透明保護膜5に用いられる樹脂としては、
エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、ゼラチンなどが好ましく用いられるが、透明性
導電膜の成膜工程や液晶表示装置の製造工程でかかる熱
に耐えられるような耐熱性を有する樹脂が好ましく、ま
た、液晶表示装置の製造装置で使用される有機溶剤への
耐性を持つ樹脂が好ましいことから、ポリイミド系樹脂
やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂が好ましく用いられ
る。
【0060】透明保護膜5を塗布する方法としては、黒
色ペースト、着色ペーストの場合と同様、ディップ法、
ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティング法、
ワイヤーバーによる方法などが好適に用いられ、この
後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾燥を行
う。このとき、レベリング性向上を目的として、必要に
応じて真空乾燥、予備加熱乾燥(セミキュア)を行って
もよい。セミキュア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペー
スト塗布量により異なるが、通常60〜200℃で1〜
60分加熱することが好ましい。また、加熱乾燥時のキ
ュア条件は、樹脂により異なるが、前駆体からポリイミ
ド系樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なるが、
通常200〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的
である。
【0061】本発明の透明保護膜5の膜厚は0.05〜
3.0μmが望ましい。画素内段差を小さくする点から
は厚い方が効果的であるが、均一塗布が難しくなる。ま
た、ブラックマトリクス層、着色層の膜厚の組み合わせ
より好適に選べる。
【0062】本発明では、透明保護膜5の膜厚および物
理特性を変更することでセルギャップを規定するスペー
サーの硬度、弾性変形量や塑性変形量といった物理特性
を簡単に変化させることができる。
【0063】たとえば、本発明では、画面内における透
明保護膜厚に対してスペーサーを形成する部分の透明保
護膜の膜厚を薄くできることが特徴である。例えば、透
明保護膜にエポキシ樹脂を用いた場合、表示部の膜厚を
1μmにし、スペーサー部を0.1μmにするというこ
とが可能になる。着色層の積層構造を設けることでこの
部分に塗布された透明保護膜が表示部に流れ落ちるた
め、薄くすることができる。
【0064】パネル貼り合わせ工程の、高温・加圧時に
生じる透明保護膜の変形量は膜厚が薄いほど少ない。表
示部で必要な透明保護層の膜厚を確保しながらスペーサ
ー形成部の膜厚を薄くできることで、必要最小限の変形
量にできるという効果をもたらす。
【0065】逆に、スペーサー部に形成される透明保護
膜の膜厚を厚くした場合、スペーサーに荷重した場合の
変形は透明保護膜が薄い場合に比べて大きくなるが、透
明保護膜の弾性変形特性が寄与するため、スペーサー全
体としての弾性変形量も大きくなる。その結果、温度変
化時などに起こるセルギャップの変化に対してスペーサ
ーが弾性的に追従し、安定したセルギャップの保持が容
易になる。
【0066】また、透明保護膜に添加剤を添加して機械
特性を変化させたものを用いても良い。添加剤として
は、たとえば、無機粒子では、シリカ、硫酸バリウム、
炭酸バリウム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔
料、およびアルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリ
ア、ムライト、コージライトなどのセラミック粉末、お
よびガラス−セラミックス複合粉末などが用いられる。
体質顔料のうち、バライト、硫酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、シリカおよびタルクが好ましい。
【0067】スペーサーを形成する部分の透明保護膜の
膜厚を変化させるためには、粘度、樹脂の濃度、を調整
すればよい。たとえば、粘度を高くした場合、スペーサ
ーを形成させる部分に残る透明保護膜が厚くなる傾向が
ある。
【0068】次に必要により透明導電膜が形成される。
導電膜の材料としては特に制限はないが、透明性に優れ
た材料が好ましく用いられ、特に好ましくはITOが用
いられる。
【0069】成膜方法にも特に制限はなく、真空蒸着
法、CVD法、スパッタ法、EB法、導電性微粒子をポ
リイミドなどの樹脂に分散させた材料を黒色ペースト、
着色ペーストの場合と同様、ディップ法、ロールコータ
ー法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバー
により塗布、加熱処理する方法などが好適に用いられ
る。
【0070】最後に、セルギャップを規制するスペーサ
ー4を形成する。
【0071】スペーサーを形成するために用いる樹脂と
しては、樹脂自体に感光性を持たせたもの、あるいは非
感光性樹脂を用いてもよい。
【0072】感光性樹脂としては、ポジ型およびネガ型
の感光性樹脂のいずれを用いてもよいが、要求される機
械的強度などを考慮して選定することができる。
【0073】ポジ型レジストとしては、特に限定される
ものではないが、ノボラック樹脂とナフトキノンジアジ
スルホン酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。
【0074】またネガ型レジストとしては、環化ゴムー
ビスアジド系、フェノール樹脂ーアジド系、アクリル系
樹脂、化学増感系などが挙げられ、たとえばアクリル系
樹脂の場合、分子量1000〜2000のオリゴマーが
好適に用いられ、ポリエステルアクリレートまたは、フ
ェノールノボラックエポキシアクリレート、o−クレゾ
ールノボラックエポキシアクリレート等のエポキシアク
リレート、あるいは、ポリウレタンアクリレート、ポリ
エーテルアクリレート、オリゴマーアクリレート、アル
キドアクリレート、メラミンアクリレート等を挙げるこ
とができ、また多官能光重合性アクリレートモノマーと
しては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
【0075】さらに、上記に示した樹脂のみでは目的の
機械的物性が満たせなかった場合、樹脂の中に各種の添
加剤を入れて調整しても良い。添加剤としては、たとえ
ば、無機粒子では、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔料、および
黒、赤、青、緑などの着色顔料、およびアルミナ、ジル
コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コージライ
トなどのセラミック粉末、およびガラス−セラミックス
複合粉末などが用いられる。体質顔料のうち、バライ
ト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカおよびタル
クが好ましい。
【0076】スペーサー4を形成する方法としては、た
とえば、樹脂を基板上に塗布・乾燥した後に、パターニ
ングを行う方法などがある。樹脂を塗布する方法として
は、着色層と同様、ディップ法、ロールコータ法、スピ
ナー法、ダイコーティング法、ワイヤーバーによる方法
などがあるが、均一な高さの形状を形成する点からはダ
イコーティング法が好ましい。この後、真空乾燥を行
い、さらにオーブンやホットプレートを用いて加熱して
も良い。
【0077】このようにして得られたスペーサー4はそ
の後、露光・現像を行い再度加熱する。このとき露光量
は樹脂の膜厚、スペーサーの面積などにより異なる。
【0078】ポジ型フォトレジストの場合、露光量は6
0〜300mj/cm2 が好ましく、より好ましくは8
0〜160mj/cm2 である。また、現像液濃度もス
ペーサーの形状や高さ、面積により異なるが0.5〜3
%がより好ましく、より好ましくは1〜2.5%、さら
に好ましくは2〜2.4%である。
【0079】ネガ型フォトレジストの場合、露光量は6
0〜500mj/cm2 が好ましくより好ましくは10
0〜300mj/cm2 である。現像液濃度については
0.05〜3%が好ましく、より好ましくは0.1〜1
%である。
【0080】この後オーブンやホットプレートで再加熱
して硬化を完了させる。再加熱の温度は、用いる樹脂の
種類に応じて適宜選択すればよいが、たとえばポリイミ
ド系樹脂を用いた場合、好ましくは180〜300℃の
範囲であり、より好ましくは250〜290℃の範囲で
ある。またアクリル系樹脂を用いた場合、好ましくは1
80〜290℃の範囲であり、より好ましくは220〜
250℃の範囲である。
【0081】使用する樹脂としては、特に限定されない
が、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂などの材料が好ましく用いられる。
【0082】さらに、上記に示した樹脂のみでは目的の
機械的物性が満たせなかった場合、樹脂の中に各種の添
加剤を入れて調整しても良い。添加剤としては、たとえ
ば、無機粒子では、シリカ、硫酸バリウム、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、タルクなどの体質顔料、および
黒、赤、青、緑などの着色顔料、およびアルミナ、ジル
コニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、コージライ
トなどのセラミック粉末、およびガラス−セラミックス
複合粉末などが用いられる。体質顔料のうち、バライ
ト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカおよびタル
クが好ましい。
【0083】非感光性樹脂を用いてスペーサー4を形成
する方法としては、たとえば、樹脂を基板上に塗布・乾
燥した後に、パターニングを行う方法などがある。樹脂
を塗布する方法としては、着色層と同様、ディップ法、
ロールコータ法、スピナー法、ダイコーティング法、ワ
イヤーバーによる方法などがあるが、均一な高さの形状
を形成する点からはダイコーティング法が好ましい。こ
の後、真空乾燥を行い、さらにオーブンやホットプレー
トを用いて加熱しても良い。
【0084】この様にして得られた非感光性樹脂被膜
は、その上にポジ型フォトレジストの被膜を形成した後
に、露光、現像を行う。必要に応じて、ポジ型フォトレ
ジストを除去し、加熱乾燥(本キュア)する。本キュア
条件は、樹脂により異なるが、前駆体からポリイミド系
樹脂を得る場合には、塗布量により若干異なるが、通常
200〜300℃で1〜60分加熱するのが一般的であ
る。
【0085】また、感光性、非感光性をによらず遮光剤
を分散させた樹脂をスペーサー4に用いることも好まし
い構成である。
【0086】使用する樹脂としては、特に限定されない
が、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレ
フィン系樹脂などの材料が好ましく用いられる。
【0087】遮光剤としては、カーボンブラック、酸化
チタン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属硫化物粉、
金属粉の他に、赤、青、緑色の顔料の混合物などを用い
ることができる。
【0088】カラーフィルタの最上層に形成されるた
め、要求される電気特性により好適な遮光剤は異なる。
【0089】遮光剤を分散させた樹脂によるスペーサー
の形成方法は、前述の感光性及び非感光性樹脂の場合と
同様である。
【0090】遮光剤を含む樹脂を用いてスペーサーを形
成すると同時に表示部周縁部の額縁6に用いることも可
能である。この場合の膜厚は、好ましくは0.5μm〜
2μm、より好ましくは1μm〜1.5μmである。こ
の膜厚が0.5μmよりも薄い場合には遮光性が不十分
になることからも好ましくない。一方、膜厚が1.5μ
mよりも厚い場合には、画面内に残渣が残りやすく透過
率を低下させる要因となる。しかし、本樹脂膜の形成の
第一義の目的はスペーサーとすることであり、膜厚はス
ペーサー高さにより決定される。このため、必要により
青色画素などとの重ね合わせで周縁額縁部6を形成する
こともある。
【0091】スペーサーの形状としては、特に限定され
るものではなく、円形、楕円形、長円系、正方形、長方
形、三角形、その他の多角形等適宜選択される。
【0092】スペーサーの大きさも特に限定されるもの
ではない。面積が多き過ぎると低温発泡の原因となり、
また、小さいとスペーサーが潰れやすくギャップムラを
生じやすくなる。適正な大きさはパネルの設計やパネル
の製造条件により異なるが、円形であれば10μmφ〜
20μmφが望ましい。
【0093】スペーサーの形成は透明保護膜の形成前に
実施しても良い。この場合には、スペーサー材料からの
不純物溶出を防ぐという効果もある。
【0094】次に本発明の液晶表示装置について説明す
る。
【0095】アレイ基板8およびパネルの製造方法は公
知の技術を用いる。
【0096】本発明は液晶表示装置の駆動方式、液晶の
配向方式に特に制限を与えるものではない。しかし、特
に効果を発揮するのはセル厚ムラが表示に鋭敏に表れる
横電界方式や視野角拡大フィルムを用いたモードであ
る。また、不純物の影響を受けやすいために透明保護膜
の必要性が高い低電圧駆動の液晶を用いて液晶表示素子
や優れた平坦性が必要な3.5μm以下の狭セルギャッ
プの液晶表示装置、優れた平坦性を必要とするSTN方
式なども効果を発揮する。
【0097】
【実施例】以下、好ましい実施例に基づいて本発明をさ
らに詳しく説明するが、下記実施例によって本発明の効
力は何ら制限されるものではない。
【0098】(実施例1) (着色層の形成)ガラス基板(コーニング製#173
7)上に赤ペーストをカーテンフローコータで塗布し、
ホットプレートで130℃、10分乾燥、青色の樹脂塗
膜を形成した。この後、ポジ型フォトレジスト(シプレ
ー社製、SRC−100)をリバースロールコータで塗
布、ホットプレートで100℃、5分間プリベイクし、
超高圧水銀灯を用いて100mj/cm2 紫外線照射し
てマスク露光した後、2.25%のテトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの
現像と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを
形成、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、
ホットプレートで300℃、10分加熱することでイミ
ド化させ、青色着色層を形成した。青色着色層の膜厚を
測定したところ1.7μmであった。
【0099】水洗後同様にして、ガラス基板に青色着色
層を形成した基板に赤ペーストを塗布、パターン加工
し、赤色着色層を形成した。赤色着色層の膜厚を測定し
たところ1.7μmであった。
【0100】青画素と赤画素の間は4μmの重なりを設
け、また後でスペーサーを形成する部分には青と赤の積
層構造とした。
【0101】さらに水洗後同様にしてガラス基板に青、
赤緑の着色層を形成した基板上に緑ペーストを塗布、パ
ターン加工し、緑色着色層を形成した。緑色着色層の開
口部における膜厚を測定したところ1.7μmであっ
た。
【0102】青と緑、赤と緑の間はそれぞれ5μm、6
μmの重なりとした。また、スペーサーを形成する部分
は青、赤、緑の3色の積層構造とし、表示部周縁部の額
縁は青と赤の2色積層構造とした。
【0103】この段階でスペーサーを設置する積層部頂
部までの高さを測定すると5.2μm、額縁部は3.4
μmであった。また、額縁部の光学濃度を測定すると
3.5で、十分な遮光性があることが確認できた。 (透明保護膜の形成)この後、エポキシ系樹脂溶液をカ
ーテンフローコーターで塗布し、ホットプレートで28
0℃、10分加熱して透明保護膜を形成した。素ガラス
部分の膜厚を測定したところ1.0μmであった。
【0104】この段階でガラス基板表面からスペーサー
を設置する積層部頂部までの高さを測定すると5.3μ
mで、この部分には透明保護膜は0.1μmしか積層さ
れていないことが確認できた。一方、額縁部の膜厚は
4.4μmで、ここでは1μm積層されていた。 (スペーサーの形成)感光性アクリル樹脂オプトマNN
−810(JSR製)をカーテンフローコーターで塗布
し、80℃で加熱しながら真空乾燥を実施した。さら
に、高圧水銀灯を用いて300mj/cm2 紫外線照射
してマスク露光を実施した後、0.4%のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像し、ホッ
トプレートで240℃、10分間加熱し、反応を完了さ
せた。
【0105】作製したカラーフィルタのスペーサー高さ
を接触式表面段差計で測定した。ガラス基板表面からス
ペーサー頂部までの高さは表示領域で6.8μm、周縁
部の額縁上で6.6μmであった。また、G部の膜厚は
透明保護膜を含めて2.8μmであり、画素表面からス
ペーサー頂部までの高さは4.0μmとなった。スペー
サーの形状は円柱上で、頂部の大きさは直径20μmφ
であった。 (液晶表示装置の作製)カラーフィルタ基板上にポリイ
ミド系配向膜を塗布・加熱した後、ラビング処理をし、
同様に配向膜を形成、ラビング処理したTFTと櫛歯状
の電極を備えた備えた基板とをシール剤を用いて貼り合
わせた。次にシール部に設けられた注入口から液晶を注
入、液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏光板など
の光学フィルムを貼り合わせ、横電界方式の液晶表示装
置を得た。 (液晶表示装置の評価)作製した液晶表示装置のセルギ
ャップを大塚電子製セルギャップ測定装置RETS−3
000で測定した結果、平均4.0μmであった。この
液晶表示装置を非点灯及び点灯状態で目視観察した結
果、ギャップムラはなく、均一であった。この液晶表示
装置を用いて低温発泡および高温でのギャップムラの評
価を行った。低温発泡評価は−20℃の環境に24時間
放置した、真空泡の有無を確認することで実施した。高
温時のギャップムラ評価は50℃で液晶表示装置を立て
て観察することで行った。その結果、低温発泡の発生は
なく、また高温時のギャップムラも許容範囲内であっ
た。
【0106】(実施例2) (カラーフィルタの作製)実施例1と同様に着色層を形
成後、先に、スペーサーを作製し、その後透明保護膜を
形成した。作製したカラーフィルタのスペーサー高さを
接触式表面段差計で測定した。ガラス基板表面からスペ
ーサー頂部までの高さは表示領域で6.8μm、周縁部
の額縁上で6.4μmであった。また、G部の膜厚は透
明保護膜を含めて2.8μmであり、画素表面からスペ
ーサー頂部までの高さは4.0μmとなった。スペーサ
ーの形状は円柱上で、頂部の大きさは直径20μmφで
あった。 (液晶表示装置の作製)実施例1と同様にして横電界方
式の液晶表示装置を作成した。 (液晶表示装置の評価)実施例1と同様に作製した液晶
表示装置の評価を実施した。セルギャップは平均4.0
μmであった。この液晶表示装置を非点灯および点灯状
態で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であ
った。低温発泡および高温でのギャップムラの評価の結
果、低温発泡の発生はなく、また高温時のギャップムラ
も許容範囲内であった。
【0107】(実施例3)実施例1において、透明保護
膜を形成した後、透明電極を形成した。その際には、透
明保護膜の上に金属マスクを付け、スパッタリング法に
より表示領域にITOを成膜した。ITO膜の膜厚は1
50nmで、表面抵抗は17Ω/□であった。この後、
実施例1と同様にしてスペーサーを形成した。作成した
カラーフィルタの画素表面からスペーサー頂部までの高
さは実施例1と同じ4.0μmであった。 (液晶表示装置の作製)実施例1と同様にして液晶表示
装置の作製を行った。この時アレイ側の基板をTN方式
の駆動に対応するもので電極は各画素毎に形成されてい
た。偏光板を貼り合わせる際には視野角拡大フィルムを
付けたものと付けていないものの2通りを作製した。 (液晶表示装置の評価)作成した液晶表示装置のセルギ
ャップを大塚電子製セルギャップ測定装置RETS−3
000で測定した結果、平均4.3μmであった。実施
例1とのセル厚の違いはアレイ基板の構造の違いによ
る。この液晶表示装置を非点灯及び点灯状態で目視観察
した結果、視野角拡大フィルムの有無に依らず、いずれ
もギャップムラはなく、均一であった。実施例1と同様
に低温発泡と高温時のセルギャップムラの評価を行っ
た。その結果低温発泡はなく、また高温時のギャップム
ラも許容範囲内であった。
【0108】(実施例4)実施例1において、スペーサ
ー材料としてポジ型レジストを使用した。ポジ型レジス
トとしてはシプレー社製フォトレジストSRC−100
を用いた。フォトレジストSRC−100をカーテンフ
ローコーターで塗布し、ホットプレートで100℃、1
0分間で加熱した。次に、高圧水銀灯を用いて100m
j/cm2 紫外線照射してマスク露光を実施した後、
2.25%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液を用いて現像し、ホットプレートで240℃、10
分間加熱し、反応を完了させた。作製したカラーフィル
タのスペーサー高さを接触式表面段差計で測定した。ガ
ラス基板表面からの高さは表示領域で6.8μm、周縁
部の額縁上で6.0μmであった。また、G部の膜厚は
透明保護膜を含めて2.8μmであり、画素表面からス
ペーサー頂部までの高さは4.0μmとなった。スペー
サーの形状は円柱上で、頂部の大きさは直径16μmφ
であった。 (液晶表示装置の作製と評価)実施例1と同様にして横
電界方式の液晶表示装置の作製を行った。作製した液晶
表示装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定
装置RETS−3000で測定した結果、平均3.9μ
mであった。実施例1とのセル厚の違いはアレイ基板の
構造の違いによる。この液晶表示装置を非点灯および点
灯状態で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一
であった。実施例1と同様に低温発泡と高温時のセルギ
ャップムラの評価を行った。その結果低温発泡はなく、
また高温時のギャップムラも許容範囲内であった。
【0109】(実施例5)実施例1において、スペーサ
ー材料として遮光剤を分散させた樹脂を使用した。ポリ
イミド樹脂に酸窒化チタンを分散させたブラックペース
トをカーテンフローコーターで塗布し、ホットプレート
で130℃、10分間加熱、乾燥させた。ポジ型フォト
レジスト(シプレー社製、SRC−100)をカーテン
フローコーターで塗布、ホットプレートで100℃、5
分間プリベイクし、超高圧水銀灯を用いて100mj/
cm2 紫外線照射してマスク露光した後、2.25%の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い
て、フォトレジストの現像と樹脂塗膜のエッチングを同
時に行い、パターンを形成、メチルセロソルブアセテー
トでレジスト剥離し、ホットプレートで300℃、10
分間加熱することでイミド化させ、スペーサーを完成さ
せた。作成したカラーフィルタのスペーサー高さを接触
式表面段差計で測定した。ガラス基板表面からの高さは
表示領域で6.8μm、周縁部の額縁上で5.2μmで
あった。また、G部の膜厚は透明保護膜を含めて2.8
μmであり、画素表面からスペーサー頂部までの高さは
4.0μmとなった。スペーサーの形状は円柱上で、頂
部の大きさは直径16μmφであった。 (液晶表示装置の作成と評価)実施例1と同様にして横
電界方式の液晶表示装置の作成を行った。作製した液晶
表示装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定
装置RETS−3000で測定した結果、平均4.0μ
mであった。
【0110】この液晶表示装置を非点灯及び点灯状態で
目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であっ
た。
【0111】(実施例6)実施例5において、表示領域
周縁部の額縁をスペーサー材料として使用したスペーサ
ー材料として遮光剤を分散させた樹脂で作成した。着色
層形成時には表示領域のパターンのみを形成し積層によ
る額縁部の作成は実施しなかった。スペーサーを形成す
る際に同時に額縁部を作成した。額縁部の膜厚は1.8
μmであった。作製したカラーフィルタのスペーサー高
さを接触式表面段差計で測定した。ガラス基板表面から
の高さは表示領域で6.8μm、周縁部の額縁部には柱
は設けなかった。G画素表面からスペーサー頂部までの
高さは4.0μmとなった。スペーサーの形状は円柱上
で、頂部の大きさは直径16μmφであった。 (液晶表示装置の作成と評価)実施例1と同様にして横
電界方式の液晶表示装置の作製を行った。作製した液晶
表示装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定
装置RETS−3000で測定した結果、平均4.0μ
mであった。この液晶表示装置を非点灯および点灯状態
で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であっ
た。
【0112】(実施例7)実施例1において、透明保護
膜としてエポキシ系樹脂溶液の固形分濃度および粘度を
高めた液を用いて、透明保護膜を形成した。素ガラス部
分の膜厚を測定したところ1μmであった。またスペー
サー部分に積層された透明保護膜は0.4μmであっ
た。
【0113】この後、実施例1と同様の方法で、カラー
フィルタ画素表面からスペーサー頂部までの高さが実施
例1と同じ4.0μmとなるようにスペーサーの形成を
行った。 (液晶表示装置の作成と評価)実施例1と同様に横電解
方式の液晶表示装置の作製を行った。作製した液晶表示
装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定装置
RTS−3000で測定した結果、平均4.0μmであ
った。この液晶表示装置を非点灯および点灯状態で目視
観察した結果、ギャップムラはなく、均一であった。
【0114】(実施例8)実施例7において、透明保護
膜の素ガラス部分の膜厚を1.5μmになるように、透
明保護膜を形成した。スペーサ部分に積層された透明保
護膜は0.6μmであった。
【0115】この後、実施例1と同様に、カラーフィル
タ画素表面からスペーサー頂部までの高さが実施例1と
同じ4.0μmとなるようにスペーサーの形成を行っ
た。 (液晶表示装置の作成と評価)実施例1と同様に横電解
方式の液晶表示装置の作製を行った。作製した液晶表示
装置のセルギャップを大塚電子製セルギャップ測定装置
RTS−3000で測定した結果、平均4.0μmであ
った。この液晶表示装置を非点灯および点灯状態で目視
観察した結果、ギャップムラはなく、均一であった。
【0116】(比較例1)実施例1においてスペーサー
形成部の下に積層部を設けず、カラーフィルタを作成し
た。積層部を設けなかったため、スペーサーの塗布を厚
くすることで、実施例1と同様にG画素の透明保護膜表
面からスペーサー頂部までの高さを4.2μmにするこ
とができた。
【0117】同様に液晶表示装置を作成し、評価した結
果、セルギャップは実施例1と同様に4.0μmとする
ことができたが、目視観察で薄いギャップムラが確認で
きた。このムラはパネル作成工程における加熱・加圧時
のムラを反映していた。
【0118】(比較例2)実施例3においてスペーサー
形成部の下に積層部を設けず、カラーフィルタを作成し
た。同様にTN方式の液晶表示装置を作成し、評価した
結果、視野角拡大フィルムを使用しないパネルではごく
僅かなギャップムラが確認でき、視野角拡大フィルムを
使用したパネルではこのムラがより顕著に認められた。
【0119】(比較例3)実施例1において着色層の膜
厚を2.3μmにして着色層の積層のみでスペーサーを
形成した。透明保護膜を付けた後に実施例1と同様に高
さの測定を行った。G画素表面からスペーサー頂部まで
の高さは4.2μmであった。このカラーフィルタを用
いて横電解方式の液晶表示装置を作成し、セルギャップ
を測定した結果、4.2μmであった。目視検査でギャ
ップムラを確認したがムラは認められなかった。
【0120】実施例1と同様に低温発泡と加熱時のギャ
ップムラの観察を行った。その結果、低温発泡が確認さ
れ、またセルの下辺付近にギャップムラに起因する表示
ムラが確認でき、その程度は許容範囲を越えるものであ
った。
【0121】(比較例4)実施例1において、3色の着
色層を積層した後、透明保護膜を塗布・形成せず、積層
した着色層上にアクリル系感光性樹脂を積層させてスペ
ーサーを形成した。G画素表面からスペーサー頂部まで
の高さは4.0μmであった。このカラーフィルタを用
いて、横電解方式の液晶法事装置を作成し、セルギャッ
プを測定した結果、4.0μmであった。目視検査での
ギャップムラは確認出来なかった。
【0122】実施例1と同様に低温発泡と加熱時のギャ
ップムラの観察を行った。その結果、低温発泡が確認さ
れ、またセルの下辺部分にギャップムラに起因する表示
ムラが僅かに確認できた。
【0123】(実施例9) (ブラックマトリクス層の作製)ガラス基板(コーニン
グ製#1737)上にカーボンブラックを分散させた黒
ペーストをカーテンフローコータで塗布し、ホットプレ
ートで130℃、10分乾燥、黒色の樹脂塗膜を形成し
た。この後、ポジ型フォトレジスト(シプレー社製、S
RC−100)をリバースロールコータで塗布、ホット
プレートで100℃、5分間プリベイクし、超高圧水銀
灯を用いて100mj/cm2 紫外線照射してマスク露
光した後、2.25%のテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの現像と樹脂
塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを形成、メチ
ルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、ホットプレ
ートで300℃、10分加熱することでイミド化させ、
ブラックマトリクス層を形成した。ブラックマトリクス
層の膜厚を測定したところ1.2μmであった。 (着色層の作製)ブラックマトリクスを形成した基板に
青ペーストをカーテンフローコーターで塗布し、ホット
プレートで130℃、10分乾燥、青色の樹脂塗膜を形
成した。この後、ポジ型フォトレジスト(シプレー社
製、SRC−100)をリバースロールコータで塗布、
ホットプレートで100℃、5分間プリベイクし、超高
圧水銀灯を用いて100mj/cm2 紫外線照射してマ
スク露光した後、2.25%のテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド水溶液を用いて、フォトレジストの現像
と樹脂塗膜のエッチングを同時に行い、パターンを形
成、メチルセロソルブアセテートでレジスト剥離し、ホ
ットプレートで300℃、10分加熱することでイミド
化させ、ブラックマトリクス層上に青のストライプパタ
ーンを形成した。青色のパターンの開口部の膜厚は1.
7μmであった。同様にして、赤、緑のパターンを形成
した。赤、緑の膜厚を測定したところいずれも1.7μ
mであった。実施例1と同様にスペーサーを形成部分の
青ストライプのBM上には赤のパターンを設けた。この
部分のガラス基板から積層部頂部までの高さは4.5μ
mであった。 (透明保護膜の形成)この後、エポキシ系樹脂溶液をカ
ーテンフローコーターで塗布し、ホットプレートで28
0℃、10分加熱して透明保護膜を形成した。素ガラス
部分の膜厚を測定したところ1.0μmであった。この
段階でガラス基板表面からスペーサーを設置する積層部
頂部までの高さを測定すると4.6μmで、この部分に
は透明保護膜は0.1μmしか積層されていないことが
確認できた。 (スペーサーの形成)感光性アクリル樹脂オプトマNN
−810(JSR製)をカーテンフローコーターで塗布
し、80℃で加熱しながら真空乾燥を実施した。さら
に、高圧水銀灯を用いて300mj/cm2 紫外線照射
してマスク露光を実施した後、0.4%のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像し、ホッ
トプレートで240℃、10分間加熱し、反応を完了さ
せた。
【0124】作製したカラーフィルタのスペーサー高さ
を接触式表面段差計で測定した。ガラス基板表面からス
ペーサー頂部までの高さは表示領域で6.8μm、周縁
部の額縁上で6.6μmであった。また、G部の膜厚は
透明保護膜を含めて2.8μmであり、画素表面からス
ペーサー頂部までの高さは4.0μmとなった。 (液晶表示装置の作製)実施例1と同様にして横電界方
式の液晶表示装置を作成した。 (液晶表示装置の評価)実施例1と同様に作製した液晶
表示装置の評価を実施した。セルギャップは平均4.0
μmであった。この液晶表示装置を非点灯および点灯状
態で目視観察した結果、ギャップムラはなく、均一であ
った。低温発泡および高温でのギャップムラの評価の結
果、低温発泡の発生はなく、また高温時のギャップムラ
も許容範囲内であった。
【0125】(実施例10)実施例および比較例で用い
たスペーサー材料の硬度測定を行った。測定はフィッシ
ャースコープH−100を用いて実施した。測定は、
(1)実施例1に記す青色と赤色と緑色の3色積層部、
(2)実施例1に記すアクリル系感光樹脂単層、 (3)実施
例1に記す3色積層+アクリル系感光性樹脂+透明保護
膜で実施した。
【0126】100μmφの平板圧子を用いて、5秒間
で所定の荷重まで負荷後、2秒間保持、2秒間で除荷を
行った。評価結果を表1に記す。
【0127】
【表1】
【0128】同一荷重を負荷した際の変形量は3色の積
層部<実施例2<アクリルの順番で、変形量の大きなア
クリル系材料の特性と3色積層部の特性との間の特性を
得ることができた。
【0129】(実施例11)実施例で作製したスペーサ
ーの硬度を測定し、透明保護膜の膜厚を変化させたとき
のスペーサーの物理特性を検証した。測定装置はフィッ
シャースコープH−100を用いて実施した。測定は、
(1)実施例1に示す3色積層+透明保護膜+アクリル系
感光性樹脂、 (2)実施例7に示す3色積層+透明保護膜
+アクリル系感光性樹脂、 (3)実施例8に示す3色積層
+透明保護膜+アクリル系感光性樹脂、 (4)比較例4に
示す3色積層+アクリル系感光性樹脂で実施した。
【0130】100μmφの平板圧子を用いて、5秒間
で所定の荷重まで負荷後、2秒間保持し、2秒間で除荷
を行った。サンプル温度として25℃および150℃に
ついて測定を実施した。評価結果を表2に示す。
【0131】
【表2】
【0132】25℃時、それぞれのスペーサーに10m
N負荷した際の変形量は 比較例4<実施例1<実施例
7<実施例8の順番となり、スペーサー高さにしめる透
明保護膜の厚みによって調整できることが確認できた。
また除荷時のスペーサーの残存変形量、つまり塑性変形
量は 実施例8<実施例7<実施例1<比較例4 の順
番となり、透明保護膜の弾性変形量がスペーサー自体の
弾性変形量に大きく寄与していることが確認できた。
【0133】150℃の時についても、負荷時および除
荷時の変形量は25℃時と同じ順序となり、高温時にお
いても透明保護膜の弾性変形量がスペーサー自体の弾性
変形量に大きく寄与していることが確認できた。
【0134】
【発明の効果】カラーフィルタのスペーサー形成部にお
いて着色層の積層構造を設けることで、スペーサー部で
の透明保護膜の膜厚を薄くすることができるため、パネ
ル形成時の加熱・加圧工程における透明保護膜の変形を
少なくすることができ、これにより液晶セルギャップの
均一化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置用カラーフィルタの一例
を示す模式断面図である。
【図2】本発明の液晶表示装置用カラーフィルタの別な
一例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の液晶表示装置用カラーフィルタの別な
一例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の液晶表示装置用カラーフィルタの別な
一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・透明基板 2 ・・・ブラックマトリクス 3R・・・赤色の着色層 3G・・・緑色の着色層 3B・・・青色の着色層 4 ・・・スペーサ 5 ・・・透明保護膜 6 ・・・周縁額縁部 7 ・・・液晶 8 ・・・アレイ基板
フロントページの続き (72)発明者 幡野 智彦 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 2H048 BA45 BA48 BB02 BB03 BB07 BB08 BB37 BB42 2H089 HA15 JA07 LA01 LA11 NA12 QA14 TA12 2H091 FA02Y FA34Y FB02 FD04 FD06 GA01 GA16 LA13 LA16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画面内に少なくとも3原色のそれぞれの着
    色層と樹脂からなるスペーサーを設けたカラーフィルタ
    において、上記着色層上には透明保護膜を形成し、着色
    画素の2色または3色を積み重ねて形成した部分の上に
    上記透明保護膜を介して液晶表示装置のセルギャップを
    規制するスペーサーを形成したことを特徴とするカラー
    フィルタ。
  2. 【請求項2】画面内に少なくとも3原色のそれぞれの着
    色層と樹脂からなるスペーサーを設けたカラーフィルタ
    において、着色画素の2色または3色を積み重ねて形成
    した部分の上に液晶表示装置のセルギャップを規制する
    スペーサーを形成し、さらにその上に透明保護膜を形成
    したことを特徴とするカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】透明保護膜上に透明電極を形成し、さらに
    その上にセルギャップを規制するスペーサーを形成した
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィ
    ルタ。
  4. 【請求項4】セルギャップを規制するスペーサーがポジ
    型レジストで形成されることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 【請求項5】セルギャップを規制するスペーサーがネガ
    型レジストで形成されることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 【請求項6】セルギャップを規制するスペーサーが非感
    光性樹脂であることを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載のカラーフィルタ。
  7. 【請求項7】セルギャップを規制するスペーサーが遮光
    材を分散した樹脂で形成されることを特徴とする請求項
    1から6のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  8. 【請求項8】表示領域の周縁部に着色層を2色または3
    色を積層した額縁部を形成したことを特徴とする請求項
    1から7のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれかに記載のカラー
    フィルタを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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