JP2003013656A - 調整丁番 - Google Patents

調整丁番

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JP2003013656A
JP2003013656A JP2001196088A JP2001196088A JP2003013656A JP 2003013656 A JP2003013656 A JP 2003013656A JP 2001196088 A JP2001196088 A JP 2001196088A JP 2001196088 A JP2001196088 A JP 2001196088A JP 2003013656 A JP2003013656 A JP 2003013656A
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Hitoshi Nishitani
均 西谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 丁番の羽根自体の強度を増し、保持力を高め
ると共に、少ない部品点数で構成し、全体の厚みを薄く
コンパクトにした左右前後方向の建付け位置調整付きの
調整丁番を提供することを目的とする。 【解決手段】 丁番の羽根の上下部分を直角に曲げてL
曲げ部分とし、L曲げ部分間の面部分の上下方向に凸状
のリブを設ける。ベース金具の上下二箇所にスリット孔
を設け、羽根のL曲げ部分を嵌め込んでリブの先端とベ
ース金具の面が当接した状態で両者を重ね合わせベース
金具に対して羽根がシーソー運動のみ可能なように羽根
とベース金具を組み付ける。さらに丁番の羽根の奥側に
前後調整用雌ねじ部分を有した扉面と平行な面を設け、
ベース金具の奥側にもU字溝を有した扉面と平行な面を
設け、前後調整ねじの頭部の溝をU字溝に嵌め、前後調
整ねじの雄ねじ部分を羽根の前後調整用雌ねじ部分に螺
合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建付け位置調整を可
能とする調整丁番に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常丁番は軸芯を挿入する巻き部分と平
坦な羽根からなり、羽根に複数個の取り付け孔を設けて
おき、羽根を扉の厚み方向面に取り付けるのが一般的で
あり、ねじで扉や枠体の厚み方向面に密着させて固定す
ることで高い保持力を得ることができる。ところが丁番
により扉を枠体に吊り込んだ際に納まりが基準位置にな
らず枠体に扉が接触する等の現象が起こることがあり、
このような場合には扉を吊り込んだ後で建付け位置調整
をする必要が生じる。
【0003】この建付け位置調整の方法としては、ベー
ス金具をあらかじめ扉の厚み方向面に固定させておき、
丁番の羽根をベース金具に対して固定する構成にし、ベ
ース金具への丁番の羽根の固定を解除した後でベース金
具に対して左右前後へ移動調整を可能とする機構を組み
込んだものがほとんどである。この移動調整の機構とし
ては多数出願されているが、扉面と平行方向である左右
方向への調整では図16に示すように丁番の羽根の中央
部分にねじ等で突起を設け、該突起の左右両側を押し引
きすることにより突起を支点とした羽根のシーソー運動
を得る方法が主流である。この動作では軸芯となる丁番
の巻き部分は比較的大きな半径の円運動になり僅かに前
後方向への移動を伴うものの、ほぼ左右方向への移動が
可能となる。さらに左右調整した後に突起を挟んだ両側
の複数箇所にてねじにより羽根とベース金具を固定す
る。
【0004】前後方向の調整においては、図示は省略す
るが、前後調整用の偏心軸を設け、該偏心軸をベース金
具と丁番の羽根の扉の厚み方向面に回転自在に組み込
み、偏心軸を回転させることにより、お互いの位置を扉
面と垂直方向である前後方向に移動させる方法や、偏心
軸の替わりに鍵穴形状の前後調整軸を用い、前後調整軸
を回すことにより先端部を引っ掛けて移動させる方法
や、両者に歯車状の部分を設け、互いに嵌合させて移動
させるタイプなどがある。
【0005】また本出願人により、特願2000−10
0452にベース金具と丁番の羽根のどちらか片方に雌
ねじ部分を設け、他方に頭部が空回りして位置が変化し
ないように調整ねじを保持し、調整ねじの雄ねじ部分を
該雌ねじ部分に螺合させ、調整ねじを回転させることに
より相対的に両者の位置が移動する機構が報告されてい
る。上記においては前後調整と左右調整共に同じ前述の
機構にて構成しており、左右方向と前後方向が全く個別
にかつ両方とも完全な直線運動をする点が特徴とされて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本出願人
による特願2000−100452では構造上機構内部
に前後左右への移動するためのスペースがそのまま必要
になりコンパクト性に問題があるとともに、扉の厚み面
を大きく切り欠いて掘り込まなければならなく、アルミ
型材からなる框ドアのような内部が空間である扉ではよ
いが、木製ドアなどでは取り付け部分の強度低下が考え
られ、デザイン性においてもカバーを被せる等の余分な
処置をしなければならない。
【0007】ここでコンパクト性、特に調整機構部分の
厚みを極力薄くすることを重要視するならばやはり前述
のシーソー運動が有効であるのだが、従来の機構では羽
根の取り付け部分の形状は平坦なままであり、支点位置
以外の羽根の面はベース金具から浮いた状態で両側から
無理やりねじで押し付けて固定しているために、複数の
ねじの頭部と突起部分による小さな面積だけでしか接し
ておらず、保持力に問題がある。また平坦な羽根の面に
取り付けねじを挿入する孔や前後調整のための偏心軸等
を挿入する部分が孔として存在しており、羽根自体の強
度を著しく減少させてしまっていることが挙げられ、固
定ねじを強く締めすぎるとねじの締め付けトルクに負
け、羽根が反り返って変形してしまうこともあり、こう
なるとそれ以上いくら締め付けても変形が大きくなるだ
けで保持力は全く強まらない。
【0008】またシーソー運動の支点部分が点である場
合が多く、かつ支点の左右から挟みつけて保持している
のみであり、固定ねじを両側とも大きく緩めると羽根は
固定ねじにぶら下がっただけの状態になり、ベース金具
と羽根は外れる方向に大きく離脱し、上下方向にも垂れ
下ってしまうことも問題として挙げられる。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、丁番の羽根自体の強度を増すと共にシ
ーソー運動の支点部分で羽根とベース金具が離脱してし
まわないよう連結し、全体の厚みが薄くコンパクトで、
かつ少ない部品点数で構成された、左右前後方向の建付
け調整が可能な丁番を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために次の技術手段を設けた。丁番の羽根の上下
部分を同じ方向に直角に曲げてL曲げ部分とし、L曲げ部
分間の面部分に上下方向の凸状のリブを、さらに該リブ
の両側に複数箇所の羽根取り付け孔を設ける。次にプレ
ート状のベース金具を設け、該ベース金具の上下二箇所
に、丁番の羽根の厚みよりも僅かに幅広のスリット孔を
設け、該スリット孔のさらに上下位置に複数箇所のベー
ス金具取り付け孔を、両スリット孔間に複数の羽根取り
付け用雌ねじ部分を設けておく。
【0011】ベース金具のスリット孔に羽根のL曲げ部
分を嵌め込んで、リブの先端とベース金具の面が当接し
た状態で両者を重ね合わせ羽根とベース金具を固定す
る。この羽根とベース金具の固定手段はどのような方法
でもよいが、羽根取り付けねじを用いる方法が簡単であ
る。上記の状態から羽根の固定手段を解除し、リブを挟
んだ両側を押し引きすることによりベース金具に対する
羽根のシーソー運動を得ることができ、このシーソー運
動が丁番の巻き部分の左右方向への移動調整になる。こ
のときベース金具の面と丁番の羽根の面が平行な状態が
基準位置である。
【0012】前記リブは丁番の羽根の面か、ベース金具
の面のどちらであってもよいが、前述のように羽根に設
けると、羽根自体の面部分の補強としての役割をもたせ
ることができる。つまり羽根の上下のL曲げ部分で縦方
向の曲げ強度を、中央位置上下方向のリブで横方向の曲
げ強度を高めることになる。したがって羽根取り付け孔
の位置はなるべくL曲げ部分とリブに近い部分に配置す
るとよく、固定時の羽根の反りや変形を防ぐことができ
る。またベース金具の上下二箇所のスリット孔に羽根の
L曲げ部分を挿入することにより、上下両方のL曲げ部分
が上下のスリット孔の端面に同時にあたり、二箇所で扉
の荷重を支えることになりさらに強度面において有利で
ある。
【0013】またリブ位置からの、羽根の奥端部までの
距離と、丁番の軸芯までの距離では、通常丁番の軸芯は
扉面からある程度持ち出されているために、はるかに後
者が長くなり、羽根の小さな傾きでも丁番の軸部の比較
的大きな移動距離が得られ、したがってリブの高さは低
くてもよいことになる。このリブの高さが低いことは、
基準位置でのベース金具と羽根の隙間が小さくなること
であり、この隙間とベース金具と羽根の厚みの合計であ
る全体の厚みを薄くできることになる。さらに扉の荷重
を上下の羽根のL曲げ部分の曲げの根元部分に近い位置
で受けることになり、このことも強度面で有利である。
またリブの中央位置で、シーソー動作が可能でありかつ
羽根取り付けねじを大きく緩めても羽根が離脱しないよ
うに、羽根とベース金具をピンで連結しておく。
【0014】このように構成することにより、丁番の羽
根とベース金具のみを主部材とし、かつ組み付けた状態
で全体の厚みが薄く、羽根自体の強度も十分に有し、羽
根の固定手段に係わらず円滑な左右方向の位置調整を可
能とした調整丁番を提供することができる。
【0015】次に丁番の羽根の奥側を直角に曲げて扉面
と平行な面を設け、その曲げた面に前後調整用雌ねじ部
分を設ける。ベース金具の奥側にも扉面と平行な面を設
け、その面にU字溝を設ける。ベース金具のスリット孔
に羽根のL曲げ部分を挿入し、組み付けた状態で両者の
扉面と平行な面が重なり合うように配置する。さらに頭
部に溝を有した前後調整ねじを設け、前後調整ねじの頭
部の溝をベース金具のU字溝に嵌め、前後調整ねじの雄
ねじ部分を羽根の前後調整用雌ねじ部分に螺合する。羽
根とベース金具の固定手段を解除した状態で前後調整ね
じを回すことにより、ベース金具に対して丁番の羽根を
扉の厚み方向である前後方向に移動させることができ
る。羽根の固定手段がねじによるものであれば、羽根取
り付けねじと連結用のピンがいっしょに移動できるよう
に羽根取り付け孔とピン挿入孔を横方向の長孔にしてお
くとよい。
【0016】しかし前述の前後調整の構成では、左右調
整と羽根の固定が共に同じ羽根取り付けねじにて実施さ
れることになり、前後調整の際に必ず羽根取り付けねじ
をある程度大きく緩めなければならないという問題が生
じ、一旦左右調整した位置が変わってしまい、前後調整
の後で再度左右調整をしなければならなくなる。そこ
で、丁番の羽根とベース金具の間にさらにプレート状の
移動金具を設け、ベース金具と移動金具にて前後調整
を、移動金具と丁番の羽根にて左右調整を各々別の操作
にて実施できるようにするとよい。
【0017】上記の構成としては、丁番の羽根に同様に
L曲げ部分と凸状のリブと羽根取り付け孔を設け、移動
金具にスリット孔と羽根取り付け用雌ねじ部分を設け、
L曲げ部分をスリット孔に嵌め込んだ状態でシーソー動
作のみが可能なように両者をピンで連結しておく。さら
に移動金具とベース金具両方の奥側にU字溝又は前後調
整用雌ねじ部分を有した扉面と平行な面を設け、両者を
重ね合わせた状態でU字溝と前後調整用雌ねじ部分に、
頭部に溝を有した前後調整ねじを装着する。移動金具は
ベース金具に対して常に密着した状態で保持されてお
り、前後方向にのみ移動可能なように互いを規制して配
置し、移動金具取り付けねじにて固定する。
【0018】上記のように構成することにより、左右調
整は羽根取り付けねじを緩めてから実施し、前後調整は
移動金具取り付けねじを緩めてから前後調整ねじにて実
施し、互いの調整が別々に可能となり、前後調整時にも
丁番の羽根と移動金具は完全に固定されたままでよく、
左右調整と前後調整の順序を考慮する必要もなくなり、
より施工性に優れた調整丁番を提供することが可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
の形態を説明する。図1〜図9に本発明の調整丁番の第
一実施形態を示す。図1は扉23に取り付けた状態を、
扉23の厚み方向面から見た正面図であり、図2は側面
図である。第一実施形態では丁番の羽根1とベース金具
2を基本部材としており、丁番の羽根1の正面図を図3
に、丁番の羽根1の側面図を図4に、ベース金具2の正
面図を図5に、ベース金具2の側面図を図6に示す。
【0020】図3及び図4に示すように丁番の羽根1の
上下を同じ方向に直角に、側面視でコの字状になるよう
に曲げてL曲げ部分3とし、L曲げ部分3間の上下方向に
凸状のリブ4を設け、リブ4の凸側がL曲げ部分3と同
じ方向になるように配置する。さらにリブ4の両側に複
数箇所の羽根取り付け孔5を、リブ4の中央位置にピン
挿入孔6を設けておく。
【0021】また図5及び図6に示すように、ベース金
具2の上下二箇所の横方向にスリット孔7を設け、スリ
ット孔7のさらに上下位置にベース金具取り付け孔8
を、両スリット孔7間に複数箇所の羽根取り付け用雌ね
じ部分9を、さらに中央位置にピン挿入長孔10を設け
ておく。また羽根1の上下のL曲げ部分3間の距離とベ
ース金具2のスリット孔7間の距離を同じにし、スリッ
ト孔7の幅は羽根1の厚みが入る最小限の幅にしてお
く。
【0022】次に図1及び図2に示すようにベース金具
2のスリット孔7に羽根1のL曲げ部分3を挿入し、両
者を重ね合わせ、ベース金具2の面と羽根1のリブ4の
先端が当接した状態でピン11を羽根1のピン挿入孔6
とベース金具2のピン挿入長孔10に嵌め込んで両者を
連結する。このとき羽根1はベース金具2に対してがた
つきなくリブ4を支点としたシーソー運動のみをするよ
うに構成する。シーソー運動を得る手段としてはどのよ
うな方法であってもよいが、羽根1のベース金具2に対
する固定も必要であるために、羽根取り付けねじ12を
羽根取り付け孔5を通してベース金具2の羽根取り付け
用雌ねじ部分9に螺合する、ねじを用いた手段が簡単で
ある。つまり、リブ4を挟んだ両側の羽根取り付けねじ
12を緩めるか締め付けるかによってシーソー運動を
得、調整完了後に羽根取り付けねじ12を全部締め付け
てベース金具2に羽根1を固定する。
【0023】図7はベース金具2に対する丁番の羽根1
及び巻き部分13のシーソー運動を上面から見た模式図
である。図7(a)はベース金具2の面と丁番の羽根1の
面が平行な状態であり、この位置が基準位置である。こ
の基準位置からリブ4の両側の羽根取り付けねじ12で
羽根1を押し引きすることにより丁番の巻き部分13も
シーソー運動し、つまり図7(b)や図7(c)のように左右
調整が可能となる。
【0024】図7(b)と図7(c)は最大に左右に調整した
状態を示しており、調整幅はリブ4の支点位置からの、
羽根1の奥側端部までの距離と丁番の巻き部分13の中
心までの距離の比率と、リブ4の高さによる羽根1の傾
き角度により決定するのであるが、通常丁番は軸芯位置
がある程度扉面から持ち出されており、前記の距離の比
率は後者の方がはるかに大きくなるために、必要とされ
る左右調整の距離を±3mm程度とするとリブ4の高さは
1mm程度でよいことになる。したがって、図7(a)の基
準位置状態での全体の厚みは、ベース金具2と羽根1の
厚みとリブ4の高さの合計になり、図2に示すように扉
23に取り付けた状態で薄くコンパクトにすることがで
きる。
【0025】またリブ4の高さが低いことは、羽根1の
L曲げ部分3が図7(a)〜(c)に示すどの状態でも十分に
スリット孔7に入り込んでおり、外れる危険性が少ない
ということだけでなく、曲げの根元からリブ4の先端ま
での短い距離のみを持ち出した位置で荷重を支えること
になり、扉の荷重がL曲げ部分3の根元部分近くにかか
るほど強度面では有利な点からも充分な強度を得ること
が可能になる。
【0026】さらにスリット孔7を採用したことの特長
としては、L曲げ部分3を挿入するスペースにベース金
具2の厚み部分を利用しているために、重ねたときに全
体を薄く構成できる点と、図2に示すように上下両方の
L曲げ部分3がスリット孔7に挿入されており、扉の荷
重を上下両方のL曲げ部分3で支える点が挙げられる。
丁番の羽根1をベース金具2に組み付ける他の方法とし
ては、図16に示すように羽根の上下部分を保持せず、
羽根取り付けねじ12の締め付け力のみで固定する方法
が安易であるが、この方法では羽根の垂れ下りに問題が
ある。またL曲げ部分3をベース金具2の上下端部に被
せる方法や、ベース金具2の上下をコの字形状にし、フ
ラットな羽根の上下端面を近接させてはめ込む等の方法
もあるが、このような方法においても羽根1の上下のど
ちらか一方にのみ荷重がかかることになり、本発明のス
リット孔7にはめ込む構成のほうが大幅な耐荷重の増加
が可能となり有利である。また扉23の自重による羽根
1の下方への傾きが原因となる垂れ下りに関しても、羽
根1の厚みとスリット孔7の幅を微小なクリアランスの
みに規制することで制限することができる。
【0027】また本発明の丁番の羽根1は上下にL曲げ
部分3を、中央にリブ4を有しているために、羽根1の
横方向の曲げ強度をリブ4で、縦方向の曲げ強度をL曲
げ部分3で補強していることになり、従来のフラットな
面に多数の取り付け孔があいている羽根に比べて、羽根
1自体の剛性が高められていることも大きな特長であ
る。したがって羽根1の固定手段としてねじを用いる場
合において、リブ4を挟んだ両側を羽根取り付けねじ1
2にて締め付けるのであるが、羽根取り付け孔5はリブ
4とL曲げ部分3の近くに配置し、リブ4及びL曲げ部分
3をなるべく長くするとよく、羽根取り付けねじ12を
強く締めこんだときの羽根1の変形や反り返りを防ぐこ
とができる。
【0028】次に図2及び図6に示すようにベース金具
2の奥側にU字溝14を有した扉面と平行な面を設け、
また図4に示すように丁番の羽根1の奥側にも前後調整
用雌ねじ部分15を有した扉面と平行な面を設ける。さ
らに図9に示すように頭部に溝を有した前後調整ねじ1
6を設け、ベース金具2に羽根1を組み付けた状態でU
字溝14と前後調整用雌ねじ部分15が重なって向かい
合うように配置し、U字溝14に前後調整ねじ16の頭
部の溝を嵌め、ベース金具2に対して空回りして位置が
変化しないように保持し、前後調整ねじ16の雄ねじ部
分17を羽根1の前後調整用雌ねじ部分15に螺合す
る。また羽根取り付け孔5を横方向の長孔にし、スリッ
ト孔7の長さをL曲げ部分3の長さよりも長く設定し、
前後調整時に羽根取り付けねじ12やL曲げ部分3が移
動可能なようにしておく。
【0029】図8は前後調整をした状態を示しており、
羽根取り付けねじ12を緩め、前後調整ねじ16を回す
ことによりベース金具2に対する丁番の羽根1の扉面に
対して直角方向である前後方向の調整が可能となる。図
8(a)は前後調整をする前の基準位置の状態であり、図
8(b)と図8(c)は前後に最大限調整した状態を示す。
【0030】また左右調整するときに、前後調整ねじ1
6の角度が変わりながらU溝14内を移動できるよう
に、前後調整ねじ16の頭部の溝の形状を図9に示すよ
うに外に向かって広くなるようにし、U字溝14を横方
向に長くし、さらに淵に面取りを施しておくとよい。上
記のように構成することにより、ベース金具2と丁番の
羽根1を主部材とした少ない部品構成に前後調整ねじ1
6を付加するのみで左右前後の調整を可能とする調整丁
番を提供することができる。
【0031】しかしながら上記構成では羽根取り付けね
じ12により羽根1をベース金具2に固定しているため
に、前後左右のどちらの調整をするときでも必ず羽根取
り付けねじ12を緩める作業が必要になる。特に左右調
整後に前後調整を行う場合には羽根1が傾いた状態にな
っており、かなり羽根取り付けねじ12を緩めないと前
後調整できなく、一旦調整した左右位置が変わってしま
うために、施工時に前後と左右の調整の順序を考慮する
必要が生じる。
【0032】そこで左右調整と前後調整が互いに干渉せ
ず、調整の順序を考慮に入れなくてもよい構成を第二実
施形態として図10〜図15に示す。扉23に取り付け
た状態で、扉23の厚み方向から見た正面図を図10
に、側面図を図11に示す。第二実施形態においてはベ
ース金具2と丁番の羽根1の間にさらに移動金具18を
設け、移動金具18と丁番の羽根1で左右調整を、ベー
ス金具2と移動金具18で前後調整を実施するように構
成する。
【0033】図12は丁番の羽根1の、図13は移動金
具18の、図14はベース金具2の正面図である。図1
2に示すように羽根1の上下を直角に曲げL曲げ部分3
とし、羽根1の面部分の上下方向に凸状のリブ4を、リ
ブ4の両側に丸孔の羽根取り付け孔5を、リブ4の中央
にピン挿入孔6を設けておく。移動金具18は図13に
示すようにプレート状で上下にスリット孔7を有し、さ
らに上下中央位置に移動金具取り付け用長孔19を、ス
リット孔7間に複数の羽根取り付け用雌ねじ部分9と丸
孔のピン挿入孔6を設けておく。さらに移動金具18の
奥側に前後調整用雌ねじ部分15を有した扉面に平行な
面を設けておく。
【0034】次に羽根1のL曲げ部分3を移動金具18
のスリット孔7に挿入し、ピン11でシーソー運動のみ
が可能なように連結する。羽根取り付けねじ12を羽根
取り付け孔5を通して移動金具18の羽根取り付け用雌
ねじ部分9に螺合し、移動金具18に対する羽根1のシ
ーソー運動を得、左右調整可能とする。このとき羽根1
は移動金具18に対しては前後には移動しないために、
羽根取り付け孔5やピン挿入孔6は長孔にする必要はな
く、スリット孔7の長さもL曲げ部分3が挿入した状態
で角度が変えられる程度で良く、第一実施形態よりもL
曲げ部分を長くでき、垂れ下りの条件や、強度面でさら
に向上させることができる。
【0035】ベース金具2は図14に示すようにプレー
ト状であり、上下に移動金具取り付け用雌ねじ部分20
を設け、移動金具18の上下端部が当接し、かつ前後方
向のみに規制されて移動するための案内用曲げ部分21
を設け、さらにベース金具2の奥側にU字溝14を有し
た扉面と平行な面を設けておく。ベース金具取り付け孔
8は図10に示すように、組み付けた状態で扉の厚み方
向からねじ止めできる部分に適宜配置しておく。
【0036】次に図10に示すように、移動金具18を
ベース金具2に密着させた状態で重ね、移動金具取り付
けねじ22で両者を固定し、ベース金具2のU字溝14
に頭部に溝を有した前後調整ねじ16を位置が変化せず
空回りするように保持し、前後調整ねじ16の雄ねじ部
分17を移動金具18の前後調整用雌ねじ部分15に螺
合する。前後調整は、移動金具取り付けねじ22を少し
だけ緩め、前後調整ねじ16を回すことにより実施し、
移動金具18と丁番の羽根1を固定している羽根取り付
けねじ12を操作する必要はない。
【0037】図15は羽根の表記を省略した、ベース金
具2と移動金具18のみでの前後移動状態の正面図であ
り、図15(a)は基準状態を、図15(b)と図15(c)は
最大に前後調整した状態を示す。移動金具18はベース
金具2に対して接した状態で扉23の厚み方向面と平行
に前後移動するために前後調整ねじ16の角度は変わら
ず、操作性にも優れている。実際には図10に示すよう
に移動金具18に丁番の羽根1が固定された状態で前後
移動することになり、移動金具18の厚みが薄い場合な
どでは羽根1のL曲げ部分3の先端や羽根取り付けねじ
12の先端がベース金具2の面に当たってしまうために
その部分を長孔等で逃がしておくとよい。上記のように
構成することにより左右調整と前後調整が別々に選択し
て実施できると共に、さらに強度的にも優れた調整丁番
を提供することができる。
【0038】
【発明の効果】丁番の羽根の上下にL曲げ部分を設け、L
曲げ部分間の上下方向に凸状のリブを設けることにより
羽根の面部分の強度を増し、羽根自体の剛性を高めるこ
とができ、固定の際に羽根取り付けねじを強く締め付け
ても変形や反り返りを防ぐことができ、強固な保持力が
得られる。
【0039】ベース金具の上下二箇所にスリット孔を設
け、羽根のL曲げ部分を挿入することにより上下両方のL
曲げ部分で均等に扉の荷重を受けることができ、かつス
リット孔の幅を羽根のL曲げ部分の厚みが挿入できる最
小限に制限することにより、羽根取り付けねじの締め付
け力に頼ることなくベース金具に対する羽根の垂れ下り
を防ぐことができる。またL曲げ部分が挿入するスペー
スとしてベース金具もしくは移動金具の厚み部分を有効
に利用することにより、組み付けた状態での調整丁番全
体の厚み寸法を薄くすることが可能となる。
【0040】さらに羽根とベース金具、もしくは羽根と
移動金具を、リブを支点としたシーソー運動のみ可能な
ようにピンで連結することにより、羽根の軌跡を限定で
き、羽根取り付けねじを大きく緩めても互いが離脱する
ことなく、円滑な左右調整が実施できる。
【0041】第一実施形態では丁番の羽根とベース金
具、第二実施形態では丁番の羽根とベース金具と移動金
具という少ない部品点数で構成され、比較的安価で供給
することが可能であり、第二実施形態では丁番の羽根と
移動金具で左右調整を、移動金具とベース金具で前後調
整を互いに干渉することなく別々に実施でき、左右調整
と前後調整の順序を考慮する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の、扉に取り付けた状態
を示す正面図である。
【図2】本発明の第一実施形態の、扉に取り付けた状態
を示す側面図である。
【図3】本発明の第一実施形態の、丁番の羽根の正面図
である。
【図4】本発明の第一実施形態の、丁番の羽根の側面図
である。
【図5】本発明の第一実施形態の、ベース金具の正面図
である。
【図6】本発明の第一実施形態の、ベース金具の側面図
である。
【図7】本発明の第一実施形態の、羽根のシーソー運動
を示す上面視の模式図である。
【図8】本発明の第一実施形態の、前後調整による移動
状態を示す正面図である。
【図9】本発明の第一実施形態の、前後調整ねじの正面
図である。
【図10】本発明の第二実施形態の、扉に取り付けた状
態を示す正面図である。
【図11】本発明の第二実施形態の、扉に取り付けた状
態を示す側面図である。
【図12】本発明の第二実施形態の、丁番の羽根の正面
図である。
【図13】本発明の第二実施形態の、移動金具の正面図
である。
【図14】本発明の第二実施形態の、ベース金具の正面
図である。
【図15】本発明の第二実施形態の、前後調整による移
動状態を示す正面図である。
【図16】従来の調整丁番の左右調整機構を示す上面図
である。
【符号の説明】
1 羽根 2 ベース金具 3 L曲げ部分 4 リブ 5 羽根取り付け穴 6 ピン挿入孔 7 スリット孔 8 ベース金具取り付け孔 9 羽根取り付け用雌ねじ部分 10 ピン挿入長孔 11 ピン 12 羽根取り付けねじ 13 巻き部分 14 U字溝 15 前後調整用雌ねじ部分 16 前後調整ねじ 17 雄ねじ部分 18 移動金具 19 移動金具取り付け用長孔 20 移動金具取り付け用雌ねじ部分 21 案内用曲げ部分 22 移動金具取り付けねじ 23 扉

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体に対して扉を回動自在に保持するた
    めの丁番であって、丁番の羽根とプレート状のベース金
    具からなり、該羽根の上下両端に羽根面に対して直角に
    曲げてなるL曲げ部分を設け、該ベース金具の上下二箇
    所に横方向のスリット孔を設け、さらにベース金具もし
    くは丁番の羽根のどちらか一方の面部分の上下方向に凸
    状のリブを設けたことを特徴とする調整丁番。
  2. 【請求項2】 前記羽根のL曲げ部分をベース金具のス
    リット孔に挿入し、ベース金具と丁番の羽根を前記リブ
    の先端が当接するように面対させて配置し、リブの中央
    位置にてピンで羽根とベース金具を連結し、丁番の羽根
    のリブを挟んだ両側を押し引きする手段と任意な位置で
    羽根とベース金具を固定する手段を設け、リブを支点と
    した丁番の羽根のシーソー運動による丁番の巻き部分の
    左右方向への移動動作を得ることを特徴とする請求項1
    に記載の調整丁番。
  3. 【請求項3】 丁番の羽根とベース金具両方の奥側に扉
    面と平行な面を設け、一方の面にU字溝を他方の面に雌
    ねじ部分を設け、頭部に溝を有した前後調整ねじを前記
    U字溝に嵌め込むことにより頭部の位置が変化せず空回
    りするように保持し、前後調整ねじの雄ねじ部分を前記
    雌ねじ部分に螺合し、前後調整ねじを回すことにより互
    いの位置を扉の厚み方向に前後移動させる構成を含むこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の調整丁番。
  4. 【請求項4】 L曲げ部分を有した丁番の羽根とベース
    金具の間にプレート状でスリット孔を有した移動金具を
    配置し、丁番の羽根もしくは移動金具のどちらか一方の
    面部分の上下方向に凸状のリブを設け、移動金具のスリ
    ット孔に羽根のL曲げ部分を挿入して互いを組み付け、
    さらにベース金具と移動金具両方の奥側にU字溝又は雌
    ねじ部分を有した扉面と平行な面を設けて前後調整ねじ
    を装着し、丁番の羽根と移動金具にて羽根のシーソー運
    動による左右調整を、移動金具とベース金具にて前後調
    整ねじを回す動作による前後調整を別々に実施可能にし
    たことを特徴とする請求項1及至3いずれかに記載の調
    整丁番。
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