JP2003013377A - 高周波照射を用いた染色方法 - Google Patents

高周波照射を用いた染色方法

Info

Publication number
JP2003013377A
JP2003013377A JP2001196063A JP2001196063A JP2003013377A JP 2003013377 A JP2003013377 A JP 2003013377A JP 2001196063 A JP2001196063 A JP 2001196063A JP 2001196063 A JP2001196063 A JP 2001196063A JP 2003013377 A JP2003013377 A JP 2003013377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dyeing
high frequency
dyed
frequency
irradiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001196063A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiko Mori
章子 森
Masato Matsuda
正人 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001196063A priority Critical patent/JP2003013377A/ja
Publication of JP2003013377A publication Critical patent/JP2003013377A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Coloring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波照射による染色の利便性をさらによく
するために高周波照射により簡単に種々の複雑な模様を
染め上げる方法を提供すること。 【解決手段】 染液を含んだ被染物1を空気中に保持
し、この状態で高周波を連続照射して被染物1に高周波
模様を描くようにした。このとき、高周波の出力を変え
たり、照射時間を変えたりすることにより、鮮明度の異
なる高周波模様を被染物1上に描くことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は布、紙または皮など
の生地に電子レンジなどに用いられる高周波を用いて模
様を染め上げる高周波照射を用いた染色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被染物に模様を染め上げるため
に、工業的、工芸的あるいは趣味として色々な方法が開
発され、夫々特徴のある模様が得られてきた。代表的な
方法としては捺染、型染め、絞り染めなどが知られてい
る。
【0003】また、電子レンジに用いられる高周波照射
を用いて染色する方法としては、水に被染物を一時間浸
漬したのち、ビーカに染液と共に入れ、室温から加熱し
て煮沸させ、染液を補充しながら所定時間加熱すること
により、染色時間を短縮できるというものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波照射による染色では、沸騰させながら染色するた
めに染液の濃度の管理や、染液の補充が厄介であった。
また、染色の前処理として長時間水に浸漬する必要があ
り結果として時間がかかるという問題があった。前記課
題を解決するために、本発明に先立って気中で染液を含
んだ被染物の温度を制御しながら高周波照射により染色
する方法を提案した。この方法によれば、高周波照射は
その出力を容易に制御でき、かつ内部まで加熱すること
ができるため、温度を容易に制御できる。さらに高周波
照射により、分子運動が盛んになり被染物と染液とが結
合しやすくなる。その結果従来の染色時間に比べ数分の
一〜数十分の一という短時間で染色することができ、か
つ染色堅ろう度の優れた染色物を得ることができた。し
かしこの方法は高周波照射のばらつきをなくし均一に染
色するのを目的としたものであった。
【0005】そこで本発明は、高周波照射による染色の
利便性をさらによくするために、高周波照射により簡単
に種々の複雑な模様を染め上げる方法を提供することを
目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の高周波照射を用いた染色方法は、染液を
含んだ被染物に気相中で高周波を連続照射して、前記被
染物上に形成される前記高周波電解の形態に応じた模様
を形成するものである。この方法では、被染物に高周波
照射をすることにより形成される高周波電界によりさま
ざまな模様が染色される。しかも高周波照射により形成
される高周波電界は常に異なるため、常に異なった高周
波模様を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、染液を
含んだ被染物に気相中で高周波を連続照射して前記被染
物上に形成される前記高周波電解の形態に応じた模様を
形成する高周波照射を用いた染色方法である。この方法
では、被染物に高周波照射をすることにより形成される
高周波電界によりさまざまな模様が染色される。しかも
高周波照射により形成される高周波電界は常に異なるた
め、常に異なった高周波模様となる。
【0008】請求項2に記載の発明は、特に請求項1記
載の発明において、染液を含んだ被染物の一部を気相中
で、他部を染液中に設けるの高周波照射を用いた染色方
法である。この方法では気中にある被染物には高周波電
界による高周波模様が描かれ、染液中にある被染物は等
電位となるため高周波模様のない色が染色される。
【0009】請求項3に記載の発明は、特に請求項1記
載の発明において、染液を含んだ被染物を気相中で移行
させる様にしたもので、連続して高周波模様を描くこと
ができる。
【0010】請求項4に記載の発明は、特に請求項3記
載の発明において、断続的に移行させる様にしたもの
で、各区切りごとに連続して高周波模様を描くことがで
きる。
【0011】請求項5に記載の発明は、特に請求項1〜
4のいずれか1項記載の発明において、高周波出力が6
00Wを超える電力で照射するようにしたもので、この
電力でははっきりした高周波電解が形成されるため、は
っきりした高周波模様が得られる。
【0012】請求項6に記載の発明は、特に請求項1〜
5のいずれか1項記載の発明において、高周波出力を変
えて照射するようにしたもので、高周波出力の違いによ
る電界強度の違いにより、高周波模様の鮮明度の異なる
図柄を区分して染色、または、連続して染色することが
できる。
【0013】
【実施例】本発明の特徴は染色手段として電子レンジな
どに使われている高周波電力を気中で照射(以下高周波
照射と記す)して染色する方法であり、特に染液を含ん
だ被染物に強い高周波を連続して照射する方法である。
【0014】一般に高周波照射はばらつきが大きく、染
色に高周波照射を用いるにあたっても、如何にばらつき
を少なくし均一な染色を得るかが従来からの課題であっ
た。本発明はこのような従来からの考えに逆らって、高
周波照射のばらつきを利用して、染液を含んだ被染物に
高周波を連続して照射することにより、被染物上に高周
波独特の模様(以下高周波模様と記す)を描いたもので
ある。何故このような模様が形成されるかは定かではな
いが、下記のような理由によるものと考えられる。
【0015】染液を含んだ被染物に高周波照射をする
と、被染物上に電界が形成される。そしてこの電界によ
って、被染物を構成する分子が振動し繊維がほぐれると
ともに高い結合エネルギーを得て染剤を構成する分子と
強固に結合し被染物を染色するとかんがえられる。しか
しながら被染物上に形成される電界は均一ではなくかな
り大きなバラツキを有している。そのため通常の高周波
照射による染色ではこのバラツキをなくし均一に染色す
るために被染物を移動させたり、高周波を断続照射した
りする。これは移動させたり、断続照射したりすること
により同じ部分に同じ電界が形成され続けることを防ぐ
ためであり。熱を拡散させ温度分布を小さくしエネルギ
ーを分散するためである。
【0016】しかるに本発明では高周波を連続して照射
するため、高周波電界が被染物上の同じ場所に同じ形態
で形成され続ける。そのため、高周波電界の強いところ
では高い結合エネルギーが得られ、被染物と染剤とが結
合しやすくなるためであり、また、染剤を構成する極性
基が電界に引張られ集まってくるため、その部分が濃く
染色されるためと考えられる。このようにして高周波模
様が形成されると考えられる。
【0017】以下、本発明の一実施例について説明す
る。
【0018】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける高周波照射を用いた染色方法を説明するための概念
図であり、図2は同高周波照射を用いた染色方法により
得られた高周波模様の一例を示す写真である。
【0019】図1において、1は染液を含んだ被染物で
あり、矢印Aで示すように高周波が気中で被染物1の表
面全体にわたって照射される。ここで気中とは被染物1
が染液に浸漬されていない状態を意味している。また、
高周波照射は高周波漏洩を防止した専用の装置内で行わ
れる。
【0020】図2は高周波を連続して照射したときに得
られた高周波模様の一例である。被染物1として木綿に
ロッグウッドからなる染液を含浸させ、気中で出力10
00Wの高周波を1分間照射した時の模様である。図に
見られるように濃く染色された線状部分2が縦横無尽に
走り、その周囲に線状部分2よりも薄く染色された面状
部分3が形成される。この面状部分3の染色度合いも複
雑で連続して濃淡を変化させながら、あるいは断続的に
濃淡を変化させて模様を形成している。この高周波模様
は高周波照射を行うたびに異なり同じになることはな
い。
【0021】この高周波模様の形成は、被染物1や染液
の種類または染液の含浸量によって異なってくるが、概
ね600Wを超える高周波出力のときに形成される。そ
して、出力が大きくなるにしたがって線状部分2が濃く
染色され濃淡の差がはっきりした模様となってくる。さ
らに出力が大きくなると、温度上昇が速くかつ大きくな
り、染液中の水分が蒸発してしまい染剤が移動できない
ようになるため染剤が集まってこれず線状部分2が不鮮
明になってくる。さらに出力が大きくなると、温度が高
くなり、染液の一部が分解等により飛散してしまい、染
色されない白抜きの状態となるとともに濃淡が不鮮明に
なる。
【0022】また、形成される模様は高周波照射時間に
よっても異なってくる。比較的出力の小さい600Wで
は高周波照射時間は長く、しかも時間がかかるにしたが
って濃淡の差が鮮明になってくる。また、高出力になる
ほど短時間で濃淡の差がはっきりとした模様となる。こ
れは低出力では染剤が移動するのに時間がかかるためで
あり、高出力では染剤が速やかに移動するためと考えら
れる。またいずれの場合においても、水分が蒸発してし
まうと染剤の移動がなくなるため濃淡の差は進行しない
ようになる。このことは染液の量が多いと水分の蒸発に
時間がかかるため濃淡の差が大きくなることを示してい
る。
【0023】なお、図1では被染物1を広げて高周波照
射した場合を示したが、被染物1を折ったり、くしゃく
しゃにしたりして高周波照射しても濃淡の鮮明度に差は
あるが同様に模様を形成することができる。
【0024】また、被染物の生地として絹や化学繊維を
用いても同様の模様が得られた。さらに、染料として自
然染料、例えば紅花、藍をあるいは合成染料を用いても
同様の模様が得られた。
【0025】(実施例2)図3は本発明の実施例2にお
ける高周波照射を用いた染色方法を説明するための概念
図である。図3において、染液4を有する浸漬槽5に被
染物1の一部を浸漬し矢印Aで示す高周波照射をする。
照射条件は実施例1と同様で600W以上で行った。被
染物1の周囲の気中部分は実施例1同様に高周波模様が
形成され、染液4に浸漬されている中央部分は均一な色
に染色される。そのため、均一な色の周囲に図2に示す
ような高周波模様を設けたような図柄が得られた。これ
は染液4に浸っている部分は染液4の供給が常に行われ
るため均一な色に染めあがるためである。また、被染物
1の中央部を気中に出し、周囲を染液4に浸すことによ
り、均一な色の中に図2に示すような高周波模様を嵌め
込んだような図柄が得られる。このように被染物1を気
中に出ている部分と染液4に浸漬している部分とを組合
わせることにより、いろいろの図柄が得られる。
【0026】(実施例3)図4は本発明の実施例3にお
ける高周波照射を用いた染色方法を説明するための概念
図である。染液を含んだ被染物1を第1の被染物保持部
6に取付け、その一端を第2の被染物保持部7に取り付
けている。第2の被染物保持部7はモータ(図示せず)
により駆動され回転するようになっている。第2の被染
物保持部7が回転すると被染物1は第1の被染物保持部
6から第2の被染物保持部7に巻き取られながら移動す
る。この途中で矢印Aで示す高周波照射を行う。この高
周波照射は実施例1と同様に600W以上の出力で連続
して行う。これにより被染物1上に連続した高周波模様
が描かれる。また巻き取る速度を変えたり、変えなが
ら、あるいは高周波出力を変えたり、変えながら照射す
ることにより、濃淡の鮮明度の異なる模様を連続的に形
成することができる。
【0027】また、第2の被染物保持部7の回転を断続
的に行い、高周波出力を変えて、または高周波照射時間
を変えて照射すると区切りごとに濃淡の異なる高周波模
様を描くことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、高周波照射により簡単
に種々の複雑な高周波模様を染め上げることができ、高
周波照射による染色の利便性をさらによくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における高周波照射を用いた
染色方法を説明するための概念図
【図2】同高周波照射を用いた染色方法により得られた
高周波模様の一例を示す図
【図3】本発明の実施例2における高周波照射を用いた
染色方法を説明するための概念図
【図4】本発明の実施例3における高周波照射を用いた
染色方法を説明するための概念図
【符号の説明】
1 被染物 4 染液 A 高周波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K090 LA00 NA00 PA00 4H057 AA02 BA81 DA81 EA11 FA33 GA07 HA08 JA04 JB02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染液を含んだ被染物に気相中で高周波を
    連続照射して前記被染物上に形成される前記高周波電解
    の形態に応じた模様を形成する高周波照射を用いた染色
    方法。
  2. 【請求項2】 染液を含んだ被染物の一部を気相中で、
    他部を染液中に設ける請求項1記載の高周波照射を用い
    た染色方法。
  3. 【請求項3】 染液を含んだ被染物を気相中で移行させ
    る請求項1記載の高周波照射を用いた染色方法。
  4. 【請求項4】 断続的に移行させる請求項3記載の高周
    波照射を用いた染色方法。
  5. 【請求項5】 高周波出力が600Wを超える電力で照
    射する請求項1〜4のいずれか1項に記載の高周波照射
    を用いた染色方法。
  6. 【請求項6】 高周波出力を変化させる請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の高周波照射を用いた染色方法。
JP2001196063A 2001-06-28 2001-06-28 高周波照射を用いた染色方法 Pending JP2003013377A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001196063A JP2003013377A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 高周波照射を用いた染色方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001196063A JP2003013377A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 高周波照射を用いた染色方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003013377A true JP2003013377A (ja) 2003-01-15

Family

ID=19033939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001196063A Pending JP2003013377A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 高周波照射を用いた染色方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003013377A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3484179A (en) Method for selective heating in textiles with microwaves
Unal et al. Sustainability in textile design with laser technology
JP4929180B2 (ja) 連続的な繊維加工方法及びそのための装置
JP2003013377A (ja) 高周波照射を用いた染色方法
JP4376056B2 (ja) プラスチックフィルムのカラー染色システム
KR20110084351A (ko) 디지털 후로킹 카펫 제조방법.
JP5263752B2 (ja) 繊維又は繊維製品の改質方法とその装置
KR101049670B1 (ko) 마이크로파를 이용한 셀룰로오스직물의 콜드패드배치식 염색방법
JP5152713B2 (ja) 合成繊維又は繊維製品の改質方法とその装置
JP2005248352A (ja) ミストを用いた染色装置
JP5019439B2 (ja) 合成繊維の光改質方法および装置
JPH01213486A (ja) 高周波利用ボカシ染色法
JP2006283260A (ja) ラメ糸編織布地の間隙状染色方法
US20070107136A1 (en) Method and apparatus for wet treatment of textiles and textile articles at low temperatures
JP2566885B2 (ja) 深色化繊維構造物及びその製造方法
JPS5825784B2 (ja) 布帛の着色処理法
JP2003013375A (ja) 高周波照射を用いた染色方法
KR100384696B1 (ko) 연속적인 염색가공을 위한 염색장치 및 방법
JP2002275771A (ja) 高周波照射を用いた染色方法および染色装置
JPH0299661A (ja) 布帛の加工処理方法
JPH0823114B2 (ja) パターニングを施した編織布およびその製造方法
JPS59125982A (ja) セルロ−ス系繊維品の捺染法
JP2002348786A (ja) インクジェット捺染用布帛の製造方法、インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法、およびインクジェット捺染物
JP2003013376A (ja) 高周波照射を用いた染色方法
KR20150114269A (ko) 안료 염색 방법