JP2003011888A - 水中ロボット - Google Patents

水中ロボット

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JP2003011888A
JP2003011888A JP2001204220A JP2001204220A JP2003011888A JP 2003011888 A JP2003011888 A JP 2003011888A JP 2001204220 A JP2001204220 A JP 2001204220A JP 2001204220 A JP2001204220 A JP 2001204220A JP 2003011888 A JP2003011888 A JP 2003011888A
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JP2001204220A
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Kazutaka Isobe
和孝 磯部
Hidetoshi Wada
英敏 和田
Etsushi Nishimae
悦史 西前
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 矩形水路における壁面間の乗り移りを自動化
してロボット操作を簡単にすることができる水中ロボッ
トを提供する。 【解決手段】 傾斜計5aで計測する水中ロボット2の
ロール角計測値をフィードバックし、このロール角計測
値とS字状のロール角計画値との偏差を求め、この偏差
に比例ゲインKをかけた値と、同偏差を積分してこの積
分値に積分ゲインKIをかけた値とを加算し、且つ、前
記ロール角計測値を時間微分してこの微分値と台形状の
ロール角速度計画値との偏差を求め、この偏差に微分ゲ
インKDをかけた値も、上記の比例ゲインをかけた値と
積分ゲインをかけた値とに加算することにより、スラス
ター4a,4b,4c,4dに対する推力指令値を求め
るロールPID制御を行う。また、同様して、超音波セ
ンサによる距離計測値に基づき、浮上PID制御と着地
PID制御も行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中ロボットに関
し、暗渠などの矩形水路において水路壁面間の乗り移り
を行って各水路壁面の清掃などを行う水中ロボットに適
用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】発電所において海水の取排水路として設
けられた暗渠(矩形水路)の壁面には貝などが付着する
ため、現在、この水路壁面に付着した貝の除去などを行
う水中ロボットの開発が進められている。図3には水中
ロボットが暗渠(矩形水路)において水路壁面間を乗り
移るときの状態を示す。
【0003】図3に示すように暗渠1は横断面が矩形状
であり、この暗渠1内において水中ロボット2は暗渠1
の4つの壁面(下面、右面、左面、上面)1a,1b,
1c,1dへ乗り移って、それぞれの壁面1a,1b,
1c,1dに付着している貝の除去などの清掃作業を行
う。
【0004】水中ロボット1はスラスターを有してお
り、このスラスターの推力によって浮上、回転、着地な
どの水中動作を行うことができるようになっている(詳
細後述)。そして、暗渠1は矩形水路であるため、例え
ば図3に示すように暗渠1の壁面(下面)1aから他の
壁面(右面)1bに乗り移る場合、水中ロボット2は
(1),(2),(3)のように動作する。
【0005】即ち、水中ロボット2は、まず、(1)の
ように壁面(下面)1aに着地している状態から、スラ
スターの推力によって暗渠1の中央部まで浮上する(浮
上動作)。続いて、この暗渠中央部にてスラスターの推
力により(2)のように反時計回りに90度回転(ロー
ル)して、水中ロボット2の下面2aを壁面(右面)1
bへ向けた状態にする(回転動作)。その後、この姿勢
を維持したままスラスターの推力により(3)のように
壁面(右面)1bへ近づいて(並進して)、同壁面(右
面)1bに着地する。かくして、水路壁面間の乗り移り
が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来は上記
のような水中ロボット1の水路壁面間の乗り移り動作
(浮上、回転、着地)を、ロボット操作員が手動操作
(遠隔操作)で行っていたため、ロボット操作員の熟練
技術(操作ノウハウ)が要求され、多くの時間をかけて
ロボット操作員の訓練を行う必要があった(習熟に時間
がかかった)。
【0007】従って、本発明は上記の事情に鑑み、矩形
水路における壁面間の乗り移りを自動化してロボット操
作を簡単にすることができる水中ロボットを提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
発明の水中ロボットは、推力発生手段と回転角計測手段
と距離計測手段と制御手段とを備え、矩形水路において
浮上動作、回転動作、着地動作を順に行って水路壁面間
の乗り移りを行う水中ロボットであって、前記制御手段
では、前記回転角計測手段で計測する水中ロボットのロ
ール角計測値をフィードバックし、このロール角計測値
とロール角計画値との偏差を求め、この偏差に比例ゲイ
ンをかけた値と、同偏差を積分してこの積分値に積分ゲ
インをかけた値とを加算し、且つ、前記ロール角計測値
を時間微分してこの微分値とロール角速度計画値との偏
差を求め、この偏差に微分ゲインをかけた値も、上記の
比例ゲインをかけた値と積分ゲインをかけた値とに加算
することにより、前記推力発生手段に対する推力指令値
を求めるロールPID制御を行うことを特徴とする。
【0009】また、第2発明の水中ロボットは、第1発
明の水中ロボットにおいて、前記制御手段では、前記距
離計測手段で計測する水路壁面からの浮上距離計測値を
フィードバックし、この浮上距離計測値と浮上距離計画
値との偏差を求め、この偏差に比例ゲインをかけた値
と、同偏差を積分してこの積分値に積分ゲインをかけた
値とを加算し、且つ、前記浮上距離計測値を時間微分し
てこの微分値と浮上速度計画値との偏差を求め、この偏
差に微分ゲインをかけた値も、上記の比例ゲインをかけ
た値と積分ゲインをかけた値とに加算することにより、
前記推力発生手段に対する推力指令値を求める浮上PI
D制御と、前記距離計測手段で計測する他の水路壁面ま
での着地距離計測値をフィードバックし、この着地距離
計測値と着地距離計画値との偏差を求め、この偏差に比
例ゲインをかけた値と、同偏差を積分してこの積分値に
積分ゲインをかけた値とを加算し、且つ、前記着地距離
計測値を時間微分してこの微分値と着地速度計画値との
偏差を求め、この偏差に微分ゲインをかけた値も、上記
の比例ゲインをかけた値と積分ゲインをかけた値とに加
算することにより、前記推力発生手段に対する推力指令
値を求める着地PID制御とを行うことを特徴する。
【0010】また、第3発明の水中ロボットは、第1又
は第2発明の水中ロボットにおいて、 前記ロール角計
画値、前記浮上距離計画値又は前記着地距離計画値とし
て、時間とともにS字状に変化するパターンを与え、前
記ロール角速度計画値、前記浮上速度計画値又は前記着
地速度計画値として、時間とともに台形状に変化するパ
ターンを与えて、ロールPID制御、浮上PID制御又
は着地PID制御を行うことを特徴とする。
【0011】また、第4発明の水中ロボットは、推力発
生手段とシーケンシャル制御手段とを備え、矩形水路に
おいて浮上動作、回転動作、着地動作を順に行って水路
壁面間の乗り移りを行う水中ロボットであって、前記シ
ーケンシャル制御手段では、所定の一定時間、予め設定
した一定の推力を前記推力発生手段に発生させて水中ロ
ボットを水路壁面から浮上させ、続いて、所定の一定時
間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段に発生
させて水中ロボットを回転させ、続いて、所定の一定時
間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段に発生
させて水中ロボットを他の水路壁面に着地させるように
シーケンシャル制御を行うことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の実施の形態に係る水中ロボ
ットの全体システム構成図、図2(a)は前記水中ロボ
ットを下からみた斜視図、図2(b)は前記水中ロボッ
トを上からみた斜視図である。
【0014】図1に示すように、発電所における海水の
取排水路などの暗渠(矩形水路)1の内部には、水(海
水など)が矢印A方向に流れている。前述のように、暗
渠1は横断面が矩形状であり(図3参照)、この暗渠1
内において水中ロボット2は、暗渠1の4つの壁面(下
面、右面、左面、上面)1a,1b,1c,1dへ乗り
移って、それぞれの壁面1a,1b,1c,1dに付着
している貝の除去などの清掃作業を行う。図1では水中
ロボット2が壁面(左面)1cの清掃を行っているとき
の状態を示している。
【0015】図1及び図2に示すように、水中ロボット
2は直方体状のものであり、下面2aの左右両側部に車
輪3a,3b,3c,3dが設けられており、これらの
車輪3a,3b,3c,3dを図示しない駆動モータで
回転駆動することによって水路壁面1a,1b,1c又
は1d上を走行することができる。水中ロボット2の側
面2d,2cや下面2aにはブラシ12が設けられてお
り、このブラシ12を図示しない駆動モータで回転させ
ることによって除貝などの清掃作業を行う。
【0016】そして、水中ロボット2の四隅部には、浮
上、回転、着地などの水中動作を行うための推力発生手
段として4つのスラスター4a,4b,4c,4dがそ
れぞれ設けられている。これらのスラスター4a,4
b,4c,4dは図示しない駆動モータによってインペ
ラを正転又は逆転することにより推力を発生する。スラ
スター正転時にはロボット下面方向(図2の矢印B方
向)の推力が発生し、スラスター逆転時にロボット上面
方向(図2の矢印C方向)の推力が発生する。
【0017】また、水中ロボット2には、回転角度計測
手段としての傾斜計5a(ロール角),5b(ピッチ
角),5c(ヨー角)と、水中ロボット2と水路壁面間
の距離計測手段としての超音波センサ6a,6b,6
c,6d,6e,6fとが設けられている。傾斜計5
a,5b,5bは内部に液体が封入された一般的なもの
であり、水中ロボット2の傾きにともなって前記液体の
液面が傾くことによる電気抵抗の変化から回転角を計測
するものである。そのため、回転軸が水平からずれると
誤差が大きくなり、垂直となると誤差100%となり使
いものにならない。勿論、他の方式の傾斜計を用いても
よい。そして、図2に示すように水中ロボット2の図1
の水流方向(矢印A方向)をX軸、水中ロボット2の前
からみて左方向をY軸、水中ロボット2の上下方向をZ
軸とすると、図2に示すように傾斜計5aではX軸回り
の回転角度∠X(ロール角)を計測し、傾斜計5bでは
Y軸回りの回転角度∠Y(ピッチ角)を計測し、傾斜計
5cではZ軸回りの回転角度∠Z(ヨー角)を計測す
る。
【0018】超音波センサ6a,6bは水中ロボット2
の下面2aの前後に設けられており、この下面2aと対
向する水路壁面1a,1b,1c又は1dまでの距離を
計測する。超音波センサ6c,6dは水中ロボット2の
右面2cの前後に設けられており、この右面2cと対向
する水路壁面1a,1b,1c又は1dまでの距離を計
測する。超音波センサ6e,6fは水中ロボット2の左
面2dの前後に設けられており、この左面2dと対向す
る水路壁面1a,1b,1c又は1dまでの距離を計測
する。
【0019】また、図1に示すように水中ロボット2の
後部には複合ケーブル7が取り付けられている。このケ
ーブル7を介して、傾斜計5a,5b,5bの計測信号
や超音波センサ6a,6b,6c,6d,6e,6fの
計測信号、更には、水中ロボット2に取り付けられた図
示しない水中カメラの撮像信号などが地上に設けられた
制御装置8に伝送される。そして、制御装置8では、こ
れらの計測信号に基づいて水中ロボット2の浮上、回
転、着地などのPID制御を行ない(詳細後述)、ま
た、これらの計測信号や撮像信号などに基づいてCRT
9にそれぞれの計測値や水路壁面1a,1b,1c,1
dの画像などを表示する。また、ケーブル7を介して、
地上の電源10からは、水中ロボット2のスラスター4
a,4b,4c,4dなどの各機器へ電力が供給され
る。スラスター4a,4b,4c,4dへ供給される電
力周波数、即ち、スラスター4a,4b,4c,4dの
回転数は、制御装置8からのPID制御信号(推力指
令)に基づきインバータ11によって調整される。
【0020】また、ケーブル7は水中ロボット2が水に
流されないように水中ロボット2を支持する役目も担っ
ている。なお、ケーブル7は基端側が図示しないドラム
に巻き付けられており、水中ロボット2が水流方向、又
は、その逆方向に走行する際にはドラムが回転して巻き
戻し、又は、巻き取られるようになっている。
【0021】ここで制御装置8によるPID制御につい
て、図3〜図11に基づいて説明する。図3は前述のよ
うに水中ロボット2が暗渠(矩形水路)1において水路
壁面間を乗り移るときの状態を示す説明図である。図4
は浮上PID制御のブロック図、図5はロールPID制
御のブロック図、図6は着地PID制御のブロック図、
図7はピッチPID制御のブロック図である。図8は浮
上PID制御において与える浮上距離計画値及び浮上速
度計画値の説明図、図9はロールPID制御において与
えるロール角計画値及びロール角速度計画値の説明図、
図10は着地PID制御において与える着地距離計画値
及び着地速度計画値の説明図である。また、図11は浮
上PID制御とロールPID制御と着地PID制御の切
り換えタイミングを示す説明図である。
【0022】前述のように、暗渠1は矩形水路であるた
め、例えば図3に示すように暗渠1の壁面(下面)1a
から他の壁面(右面)1bに乗り移る場合、水中ロボッ
ト2は図3の(1),(2),(3)のように浮上動
作、回転動作及び着地動作を順に行う。そして、本実施
の形態では、これらの動作をロボット操作員が手動で行
うのではなく、PID制御によって自動的に行う。以下
に浮上動作、回転動作及び着地動作について詳述する。
なお、他の水路壁面間の乗り移りも同様である。
【0023】(1)浮上動作 水中ロボット2の下面2aの超音波センサ6a,6bに
よって計測される水路壁面(下面)1aからの距離の計
測値に基づいて浮上PID制御を行ないながら、水中ロ
ボット2を暗渠(水路)1の中央部(例えば水路壁面1
aから約2.5mの位置)まで浮上させる。
【0024】図4に基づき、浮上PID制御について説
明する。なお、図4に示す浮上PID制御の各処理部に
はS1,S2等の符号を付した。また、図4中のsはラ
プラス演算子である。図4に示すように、水中ロボット
2の超音波センサ6a,6bから計測信号をフィードバ
ックし、これらの平均値を浮上距離計測値として使用す
る(S1)。そして、この浮上距離計測値と浮上距離計
画値(S2)との偏差を求め(S3)、この偏差に比例
ゲインK(S4)をかけた値と、同偏差を積分し(S
5)、この積分値に積分ゲインKI(S6)をかけた値
とを、加算する(S7)。また、前記浮上距離計測値
(S1)を時間微分し(S8)、この微分値と浮上速度
計画値(S9)との偏差を求め(S10)、この偏差に
微分ゲインKD(S11)をかけた値も、前述の比例ゲ
インKをかけた値と積分ゲインKIをかけた値とに加算
する(S7)。
【0025】かくして、推力指令値Fが求められる。そ
して、この推力指令値Fから、下式のようにしてスラス
ター4a,4b,4c,4dに対する推力指令値F1
(スラスター4a),F2(スラスター4b),F3
(スラスター4c),F4(スラスター4d)を求め、
これらの推力指令値F1,F2,F3,F4をインバー
タ11に出力する。 F1=F2=F3=F4=−F/4
【0026】インバータ11では推力指令値F1,F
2,F3,F4に基づいて、各スラスター4a,4b,
4c,4dに供給する電力周波数を調整することによ
り、各スラスター4a,4b,4c,4dを所定の回転
数(推力指令値F1,F2,F3,F4に相当する推力
が得られる回転数)とする。このときF1,F2,F
3,F4の符号は負とし、スラスター4a,4b,4
c,4dを逆転させて、水中ロボット2が水路壁面(下
面)1aから浮上する方向に推力を発生させる。
【0027】また、この浮上PID制御では、図8に示
すような浮上距離計画値と浮上速度計画値とを与える。
浮上距離計画値としては、時間とともにS字状に変化す
るパターン、即ち、立ち上がり付近と最終目標値(図示
例では2.5m)付近の増加が緩やかなパターンを与え
る。浮上速度計画値としては、浮上距離計画値に対応さ
せて、時間とともに台形状に変化するパターン、即ち、
一定時間をかけて最終目標値まで増加し、最終目標値を
一定時間維持した後、一定時間をかけて減少するパター
ンを与える。このような浮上距離計画及び浮上速度計画
値を与えることにより、ゲインK及びKDを十分大きな
値に設定して、制御動作の応答性を高めることができ
る。仮に、計画値を一定とした場合、ゲインKやKDを
大きくすると、オーバーシュートが大きくなり、かえっ
て制御動作の応答性(安定性)が損なわれる。
【0028】なお、この浮上動作時には、ロールPID
制御によりロール角ψ(=∠X)及びピッチ角θ(=∠
Y)をそれぞれ0度一定に制御する。つまり、ロールP
ID制御及びピッチPID制御によって得られる推力指
令値F1,F2,F3,F4も、浮上PID制御によっ
て得られた推力指令値F1,F2,F3,F4に加算し
てインバータ11に出力される。また、このときにはヨ
ー角φ(=∠Z)も0度一定に制御することが望ましい
が、水中ロボット2に備えたスラスター4a,4b,4
c,4dの配置ではヨー角を変えることができないた
め、ここではヨー角φの制御は行わない。勿論、ヨー角
φを変えることができるようにスラスターを配置した場
合には、ヨー角φを0度一定に制御するヨーPID制御
を行うようにしてもよい。
【0029】(2)回転動作 浮上動作が終了したら、続いて回転動作を行う。即ち、
暗渠1の中央部において、傾斜計5aで計測される水中
ロボット2のロール角ψ(=∠X)の計測値に基づいて
ロールPID制御を行ないながら、水中ロボット2を9
0度回転して、水中ロボット2の下面2aを水路壁面
(右面)1b側に向ける。
【0030】図5に基づき、ロールPID制御について
説明する。なお、図5に示すロールPID制御の各処理
部にはS21,S22等の符号を付した。また、図5中
のsはラプラス演算子である。図5に示すように、水中
ロボット2の傾斜計5aから計測信号をフィードバック
し、これをロール角計測値として使用する(S21)。
そして、このロール角計測値とロール角計画値(S2
2)との偏差を求め(S23)、この偏差に比例ゲイン
K(S24)をかけた値と、同偏差を積分し(S2
5)、この積分値に積分ゲインKI(S26)をかけた
値とを、加算する(S27)。また、前記ロール角計測
値(S21)を時間微分し(S28)、この微分値とロ
ール角速度計画値(S29)との偏差を求め(S3
0)、この偏差に微分ゲインKD(S31)をかけた値
も、前述の比例ゲインKをかけた値と積分ゲインKIを
かけた値とに加算する(S27)。
【0031】かくして、推力指令値(トルク)Fψが求
められる。そして、この推力指令値Fψから、下式のよ
うにしてスラスター4a,4b,4c,4dに対する推
力指令値F1,F2,F3,F4を求め、これらの推力
指令値F1,F2,F3,F4をインバータ11に出力
する。なお、Lcは図5に示すように水中ロボット2の
重心Gからスラスター4a,4b,4c,4dまでの距
離である。 F1=F2=−Fψ/(4×Lc) F3=F4=Fψ/(4×Lc)
【0032】インバータ11では推力指令値F1,F
2,F3,F4に基づいて、各スラスター4a,4b,
4c,4dに供給する電力周波数を調整することによ
り、各スラスター4a,4b,4c,4dを所定の回転
数(推力指令値F1,F2,F3,F4に相当する推力
が得られる回転数)とする。F1,F2とF3,F4の
符号が異なることにより、スラスター4a,4bとスラ
スター4c,4dとで回転方向(推力方向)が逆になる
ため、水中ロボット2はロール回転をする。
【0033】また、このロールPID制御では、図9に
示すようなロール角計画値とロール角速度計画値とを与
える。つまり、ロール角計画値としては、時間とともに
S字状に変化するパターン、即ち、立ち上がり付近と最
終目標値(90度)付近の増加が緩やかなパターンを与
える。ロール角速度計画値としては、ロール角計画値に
対応させて、時間とともに台形状に変化するパターン、
即ち、一定時間をかけて最終目標値(90度)まで増加
し、最終目標値を一定時間維持した後、一定時間をかけ
て減少するパターンを与える。このようなロール角計画
値及びロール角速度計画値を与えることにより、ゲイン
K及びKDを十分大きな値に設定して、制御動作の応答
性を高めることができる。仮に、計画値を一定とした場
合、ゲインKやKDを大きくすると、オーバーシュート
が大きくなり、かえって制御動作の応答性(安定性)が
損なわれる。
【0034】なお、この回転動作時にはロール角(∠
X)、ピッチ角(∠Y)及びヨー角(∠Z)をそれぞれ
PUD制御により0度一定に制御することが望ましい
が、先にも述べたように水中ロボット2に備えたスラス
ター4a,4b,4c,4dの配置ではヨー角(∠Z)
を変えることができないため、ここではヨー角φの制御
は行わない。勿論、ヨー角を変えることができるように
スラスターを配置した場合には、ヨー角φを0度一定に
制御するヨーPID制御を行ってもよい。
【0035】(3)着地動作 回転動作が終了したら、続いて着地動作を行う。即ち、
水中ロボット2の下面2aの超音波センサ6a,6bに
よって計測される水路壁面(右面)1bまでの距離の計
測値に基づいて着地PID制御を行ないながら、水中ロ
ボット2を暗渠(水路)1の中央部から水路壁面1bま
で移動(並進)させて着地させる。
【0036】図6に基づき、着地PID制御について説
明する。なお、図6に示す着地PID制御の各処理部に
はS41,S42等の符号を付した。また、図6中のs
はラプラス演算子である。図6に示すように、水中ロボ
ット2の超音波センサ6a,6bから計測信号をフィー
ドバックし、これらの平均値を着地距離計測値として使
用する(S41)。そして、この着地距離計測値と着地
距離計画値(S42)との偏差を求め(S43)、この
偏差に比例ゲインK(S44)をかけた値と、同偏差を
積分し(S45)、この積分値に積分ゲインKI(S4
6)をかけた値とを、加算する(S47)。また、前記
着地距離計測値(S41)を時間微分し(S48)、こ
の微分値と着地速度計画値(S49)との偏差を求め
(S50)、この偏差に微分ゲインKD(S51)をか
けた値も、前述の比例ゲインKをかけた値と積分ゲイン
KIをかけた値とに加算する(S47)。
【0037】かくして、推力指令値Fが求められる。そ
して、この推力指令値Fから、下式のようにしてスラス
ター4a,4b,4c,4dに対する推力指令値F1,
F2,F3,F4を求め、これらの推力指令値F1,F
2,F3,F4をインバータ11に出力する。 F1=F2=F3=F4=F/4
【0038】インバータ11では推力指令値F1,F
2,F3,F4に基づいて、各スラスター4a,4b,
4c,4dに供給する電力周波数を調整することによ
り、各スラスター4a,4b,4c,4dを所定の回転
数(推力指令値F1,F2,F3,F4に相当する推力
が得られる回転数)とする。このときF1,F2,F
3,F4の符号は正とし、スラスター4a,4b,4
c,4dを正転させて、水中ロボット2が水路壁面1b
へ近づく(着地する)方向に推力を発生させる。
【0039】また、この着地PID制御では、図10に
示すような着地距離計画値と着地速度計画値とを与え
る。つまり、着地距離計画値としては、時間とともにS
字状に変化するパターン、即ち、立下がり付近と最終目
標値(0m)付近の減少が緩やかなパターンを与える。
着地速度計画値としては、着地距離計画値に対応させ
て、時間とともに台形状に変化するパターン、即ち、一
定時間をかけて最終目標値まで増加し、最終目標値を一
定時間維持した後、一定時間をかけて減少するパターン
を与える。このような着地距離計画値及び着地速度計画
値を与えることにより、ゲインK及びKDを十分大きな
値に設定して、制御動作の応答性を高めることができ
る。仮に、計画値を一定とした場合、ゲインKやKDを
大きくすると、オーバーシュートが大きくなり、かえっ
て制御動作の応答性(安定性)が損なわれる。
【0040】また、この着地動作時には、ロールPID
制御によってロール角ψ(=∠X)は目標角度一定(9
0度)に制御し、更に、水中ロボット2の超音波センサ
6a,6bによって計測される水路壁面(右面)1bま
での距離の差からピッチ角θを求め、このピッチ角θを
0度一定に維持するようにピッチ角PID制御を行な
う。ピッチ角に傾斜計5bの信号を採用したいところだ
が、先の説明の如く水路壁面1b,1cでは水中ロボッ
ト2は傾斜計5bの回転軸(Y軸)が垂直となってお
り、傾斜計5bのデータは使用できない。
【0041】図7に基づき、ピッチ角PID制御につい
て説明する。なお、図7に示すピッチ角PID制御の各
処理部にはS61,S62等の符号を付した。また、図
7中のsはラプラス演算子である。図7に示すように、
水中ロボット2の超音波センサ6a,6bから計測信号
をフィードバックし、これらの計測値の差からピッチ角
θを求め、これをピッチ角計測値として使用する(S6
1)。そして、このピッチ角計測値とピッチ角計画値
(S62)との偏差を求める(S63)。このときピッ
チ角計画値は0度一定とする。続いて、この偏差に比例
ゲインK(S64)をかけた値と、同偏差を積分し(S
65)、この積分値に積分ゲインKI(S66)をかけ
た値とを、加算する(S67)。また、前記ピッチ角計
測値(S61)を時間微分し(S68)、この微分値と
ピッチ角速度計画値(S69)との偏差を求める(S7
0)。このときピッチ角速度計画値は0とする。そし
て、この偏差に微分ゲインKD(S71)をかけた値
も、前述の比例ゲインKをかけた値と積分ゲインKIを
かけた値とに加算する(S67)。
【0042】かくして、推力指令値(トルク)Fθが求
められ、この推力指令値Fθから、下式のようにしてス
ラスター4a,4b,4c,4dに対する推力指令値F
1,F2,F3,F4を求め、これらの推力指令値F
1,F2,F3,F4も、着地PID制御で得られた推
力指令値F1,F2,F3,F4及びロールPID制御
で得られた推力指令値F1,F2,F3,F4に加え
て、インバータ11に出力する。なお、Laは図7に示
すように水中ロボット2の重心Gからスラスター4a,
4b,4c,4dまでの距離である。 F1=F3=Fθ/(4×La) F2=F4=−Fθ/(4×La)
【0043】インバータ11では推力指令値F1,F
2,F3,F4に基づいて、各スラスター4a,4b,
4c,4dに供給する電力周波数を調整することによ
り、各スラスター4a,4b,4c,4dを所定の回転
数(推力指令値F1,F2,F3,F4に相当する推力
が得られる回転数)とする。F1,F2とF3,F4の
符号が異なることにより、スラスター4a,4cとスラ
スター4b,4dとで回転方向(推力方向)が逆になる
ため、水中ロボット2はピッチ回転をする。
【0044】なお、浮上動作(浮上PID制御)、回転
動作(ロールPID制御)及び着地動作(着地PID制
御)の切り換えは、それぞれのPID制御において目標
値に対し計測値が所定の範囲内に収束した時点で切り換
えるようにしてもよく、また、図11に例示すように予
め設定した時間で切り換えるようにしてもよい。図11
では2秒間浮上動作(浮上PID制御)を行った後、浮
上動作から回転動作に切り換えて、1秒間回転動作(ロ
ールPID制御)を行い、その後、回転動作から着地動
作に切り換えて、2秒間着地動作(着地PID制御)を
行う。
【0045】以上のように、本実施の形態の水中ロボッ
ト2によれば、暗渠(水路)1において水路壁面間を乗
り移る際の浮上動作、回転動作及び着地動作をPID制
御によって自動的に行うため、ロボット操作が簡単にな
り、ロボット操作員の習熟期間が短縮され、且つ、操作
の信頼性が向上する。
【0046】しかも、ロール角計画値、浮上距離計画値
及び着地距離計画値として、時間とともにS字状に変化
するパターンを与え、また、ロール角速度計画値、浮上
速度計画値及び着地速度計画値として、時間とともに台
形状に変化するパターンを与えて、ロールPID制御、
浮上PID制御及び着地PID制御を行うため、ゲイン
KやゲインKDを十分大きな値に設定して、制御動作の
応答性を高めることができる。
【0047】なお、上記では浮上動作、回転動作及び着
地動作の何れにもPID制御を行っているが、必ずしも
これに限定するものではなく、操作の特に難しいと考え
られる回転動作をPID制御にして、他の浮上動作及び
着地動作は手動にしてもよい。
【0048】また、PID制御は行わず、シーケンシャ
ル制御を行うようにしてもよい。即ち、図12に例示す
るように、例えば水路壁面(下面)1aから水路壁面
(右面)1bへ乗り移る場合、まず、所定の一定時間
(T1〜T2)、予め設定した一定の推力をスラスター
4a,4b,4c,4dに発生させて(何れのスラスタ
ー4a,4b,4c,4dも逆転)、水中ロボット2を
水路壁面1aから暗渠1の中央部まで浮上させる。続い
て、所定の一定時間(T2〜T3)、予め設定した一定
の推力をスラスター4a,4b,4c,4dに発生させ
て(スラスター4a,4bは逆転、スラスター4c,4
dは正転)、水中ロボット2を暗渠1の中央部において
90度回転させる。続いて、所定の一定時間(T3〜T
4)、予め設定した一定の推力をスラスター4a,4
b,4c,4dに発生させて(何れのスラスター4a,
4b,4c,4dも正転)、水中ロボット2を暗渠1の
中央部から水路壁面1bへと移動(並進)させて水路壁
面1bに着地させる。
【0049】このようなシーケンシャル制御は行うこと
によっても、ロボット操作が簡単になり、ロボット操作
員の習熟期間が短縮され、且つ、操作の信頼性が向上す
る。
【0050】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態とともに具体的
に説明したように、第1発明の水中ロボットは、推力発
生手段と回転角計測手段と距離計測手段と制御手段とを
備え、矩形水路において浮上動作、回転動作、着地動作
を順に行って水路壁面間の乗り移りを行う水中ロボット
であって、前記制御手段では、前記回転角計測手段で計
測する水中ロボットのロール角計測値をフィードバック
し、このロール角計測値とロール角計画値との偏差を求
め、この偏差に比例ゲインをかけた値と、同偏差を積分
してこの積分値に積分ゲインをかけた値とを加算し、且
つ、前記ロール角計測値を時間微分してこの微分値とロ
ール角速度計画値との偏差を求め、この偏差に微分ゲイ
ンをかけた値も、上記の比例ゲインをかけた値と積分ゲ
インをかけた値とに加算することにより、前記推力発生
手段に対する推力指令値を求めるロールPID制御を行
うことを特徴とする。
【0051】従って、この第1発明の水中ロボットによ
れば、水路壁面間を乗り移る際の回転動作が自動化され
るため、ロボット操作が簡単になり、ロボット操作員の
習熟期間が短縮され、且つ、操作の信頼性が向上する。
【0052】また、第2発明の水中ロボットは、第1発
明の水中ロボットにおいて、前記制御手段では、前記距
離計測手段で計測する水路壁面からの浮上距離計測値を
フィードバックし、この浮上距離計測値と浮上距離計画
値との偏差を求め、この偏差に比例ゲインをかけた値
と、同偏差を積分してこの積分値に積分ゲインをかけた
値とを加算し、且つ、前記浮上距離計測値を時間微分し
てこの微分値と浮上速度計画値との偏差を求め、この偏
差に微分ゲインをかけた値も、上記の比例ゲインをかけ
た値と積分ゲインをかけた値とに加算することにより、
前記推力発生手段に対する推力指令値を求める浮上PI
D制御と、前記距離計測手段で計測する他の水路壁面ま
での着地距離計測値をフィードバックし、この着地距離
計測値と着地距離計画値との偏差を求め、この偏差に比
例ゲインをかけた値と、同偏差を積分してこの積分値に
積分ゲインをかけた値とを加算し、且つ、前記着地距離
計測値を時間微分してこの微分値と着地速度計画値との
偏差を求め、この偏差に微分ゲインをかけた値も、上記
の比例ゲインをかけた値と積分ゲインをかけた値とに加
算することにより、前記推力発生手段に対する推力指令
値を求める着地PID制御とを行うことを特徴する。
【0053】従って、この第2発明の水中ロボットによ
れば、水路壁面間を乗り移る際の浮上動作、回転動作及
び着地動作が自動化されるため、更に、ロボット操作が
簡単になり、ロボット操作員の習熟期間が短縮され、且
つ、操作の信頼性が向上する。
【0054】また、第3発明の水中ロボットは、第1又
は第2発明の水中ロボットにおいて、前記ロール角計画
値、前記浮上距離計画値又は前記着地距離計画値とし
て、時間とともにS字状に変化するパターンを与え、前
記ロール角速度計画値、前記浮上速度計画値又は前記着
地速度計画値として、時間とともに台形状に変化するパ
ターンを与えて、ロールPID制御、浮上PID制御又
は着地PID制御を行うことを特徴とする。
【0055】従って、この第3発明の水中ロボットによ
れば、ゲインを十分大きな値に設定して、制御動作の応
答性を高めることができる。
【0056】また、第4発明の水中ロボットは、推力発
生手段とシーケンシャル制御手段とを備え、矩形水路に
おいて浮上動作、回転動作、着地動作を順に行って水路
壁面間の乗り移りを行う水中ロボットであって、前記シ
ーケンシャル制御手段では、所定の一定時間、予め設定
した一定の推力を前記推力発生手段に発生させて水中ロ
ボットを水路壁面から浮上させ、続いて、所定の一定時
間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段に発生
させて水中ロボットを回転させ、続いて、所定の一定時
間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段に発生
させて水中ロボットを他の水路壁面に着地させるように
シーケンシャル制御を行うことを特徴とする。
【0057】従って、この第4発明の水中ロボットによ
れば、ロボット操作が簡単になり、ロボット操作員の習
熟期間が短縮され、且つ、操作の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る水中ロボットの全体
システム構成図である。
【図2】(a)は前記水中ロボットを下からみた斜視
図、(b)は前記水中ロボットを上からみた斜視図であ
る。
【図3】水中ロボットが暗渠(矩形水路)において水路
壁面間を乗り移るときの状態を示す説明図である。
【図4】浮上PID制御のブロック図である。
【図5】ロールPID制御のブロック図である。
【図6】着地PID制御のブロック図である。
【図7】ピッチPID制御のブロック図である。
【図8】浮上PID制御において与える浮上距離計画値
及び浮上速度計画値の説明図である。
【図9】ロールPID制御において与えるロール角計画
値及びロール角速度計画値の説明図である。
【図10】着地PID制御において与える着地距離計画
値及び着地速度計画値の説明図である。
【図11】浮上PID制御とロールPID制御と着地P
ID制御の切り換えタイミングを示す説明図である。
【図12】シーケンシャル制御の説明図である。
【符号の説明】
1 暗渠(矩形水路) 1a 壁面(下面) 1b 壁面(右面) 1c 壁面(左面) 1d 壁面(上面) 2 水中ロボット 2a 下面 2b 上面 2c 側面(右面) 2d 側面(左面) 3a〜3d 車輪 4a〜4d スラスター 5a〜5c 傾斜計 6a〜6f 超音波センサ 7 ケーブル 8 制御装置 9 CRT 10 電源 11 インバータ 12 ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西前 悦史 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Fターム(参考) 3C007 AS15 AS28 CS08 CY02 KS36 KT01 KT15 KV18 LV24 LW07 MT01 MT06 MT07 WA16 WA23 WA25 WA27

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 推力発生手段と回転角計測手段と距離計
    測手段と制御手段とを備え、矩形水路において浮上動
    作、回転動作、着地動作を順に行って水路壁面間の乗り
    移りを行う水中ロボットであって、 前記制御手段では、前記回転角計測手段で計測する水中
    ロボットのロール角計測値をフィードバックし、このロ
    ール角計測値とロール角計画値との偏差を求め、この偏
    差に比例ゲインをかけた値と、同偏差を積分してこの積
    分値に積分ゲインをかけた値とを加算し、且つ、前記ロ
    ール角計測値を時間微分してこの微分値とロール角速度
    計画値との偏差を求め、この偏差に微分ゲインをかけた
    値も、上記の比例ゲインをかけた値と積分ゲインをかけ
    た値とに加算することにより、前記推力発生手段に対す
    る推力指令値を求めるロールPID制御を行うことを特
    徴とする水中ロボット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する水中ロボットにおい
    て、 前記制御手段では、前記距離計測手段で計測する水路壁
    面からの浮上距離計測値をフィードバックし、この浮上
    距離計測値と浮上距離計画値との偏差を求め、この偏差
    に比例ゲインをかけた値と、同偏差を積分してこの積分
    値に積分ゲインをかけた値とを加算し、且つ、前記浮上
    距離計測値を時間微分してこの微分値と浮上速度計画値
    との偏差を求め、この偏差に微分ゲインをかけた値も、
    上記の比例ゲインをかけた値と積分ゲインをかけた値と
    に加算することにより、前記推力発生手段に対する推力
    指令値を求める浮上PID制御と、 前記距離計測手段で計測する他の水路壁面までの着地距
    離計測値をフィードバックし、この着地距離計測値と着
    地距離計画値との偏差を求め、この偏差に比例ゲインを
    かけた値と、同偏差を積分してこの積分値に積分ゲイン
    をかけた値とを加算し、且つ、前記着地距離計測値を時
    間微分してこの微分値と着地速度計画値との偏差を求
    め、この偏差に微分ゲインをかけた値も、上記の比例ゲ
    インをかけた値と積分ゲインをかけた値とに加算するこ
    とにより、前記推力発生手段に対する推力指令値を求め
    る着地PID制御とを行うことを特徴する水中ロボッ
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載する水中ロボット
    において、 前記ロール角計画値、前記浮上距離計画値又は前記着地
    距離計画値として、時間とともにS字状に変化するパタ
    ーンを与え、前記ロール角速度計画値、前記浮上速度計
    画値又は前記着地速度計画値として、時間とともに台形
    状に変化するパターンを与えて、ロールPID制御、浮
    上PID制御又は着地PID制御を行うことを特徴とす
    る水中ロボット。
  4. 【請求項4】 推力発生手段とシーケンシャル制御手段
    とを備え、矩形水路において浮上動作、回転動作、着地
    動作を順に行って水路壁面間の乗り移りを行う水中ロボ
    ットであって、 前記シーケンシャル制御手段では、所定の一定時間、予
    め設定した一定の推力を前記推力発生手段に発生させて
    水中ロボットを水路壁面から浮上させ、続いて、所定の
    一定時間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段
    に発生させて水中ロボットを回転させ、続いて、所定の
    一定時間、予め設定した一定の推力を前記推力発生手段
    に発生させて水中ロボットを他の水路壁面に着地させる
    ようにシーケンシャル制御を行うことを特徴とする水中
    ロボット。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118702A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Univ Kansai 位置姿勢制御装置及び位置姿勢制御方法
JP4743347B2 (ja) * 2008-09-17 2011-08-10 株式会社村田製作所 転倒防止制御装置及びコンピュータプログラム
JP2013180682A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Nec Corp 航走体、操縦装置、操縦制御方法及びプログラム
JP2015013573A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 水中移動装置及びその移動方法
CN108008626A (zh) * 2017-12-05 2018-05-08 哈尔滨工程大学 一种水下机器人在近水面受海浪干扰时使用水平舵进行主动减摇的模糊pid控制方法
CN110209181A (zh) * 2019-05-06 2019-09-06 西北工业大学深圳研究院 一种基于测距仪的水下清洗机器人自主竖立着落船舷控制方法

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