JP2003011356A - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

インクジェットプリンタヘッド

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JP2003011356A
JP2003011356A JP2001195923A JP2001195923A JP2003011356A JP 2003011356 A JP2003011356 A JP 2003011356A JP 2001195923 A JP2001195923 A JP 2001195923A JP 2001195923 A JP2001195923 A JP 2001195923A JP 2003011356 A JP2003011356 A JP 2003011356A
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Japan
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plate
manifold
chamber
damper
nozzle
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JP2001195923A
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English (en)
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Masaaki Deguchi
雅明 出口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14419Manifold

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型のキャビティプレートユニットに、ク
ロストークを防止するために設けた該ダンパー室11a
の大気への連通孔56の開放部から、インク液が侵入し
ないようにする。 【解決手段】 キャビティプレートユニットを、圧力室
16が設けられたベースプレート14と、インク供給源
からのインクを溜めたのち各圧力室16に補充するマニ
ホールド室12aが設けられたマニホールドプレート1
2と、該マニホールドプレート12と前記ベースプレー
ト14との間に介挿するスペーサプレート13と、圧力
室16に連通するノズル54が設けられたノズルプレー
ト43とマニホールドプレート12の間に介挿するダン
パープレート11とにより積層構成し、ダンパープレー
ト11に、マニホールド室12aとほぼ重複するように
配置したダンパー室11aに連通する連通孔56を、圧
電アクチュエータ20が配置される側にて大気に開口す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電式等のインク
ジェットプリンタヘッドの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先行技術のオンディマンド型の圧電式イ
ンクジェットプリンタヘッドにおいては、特開平9−1
41856号公報に記載されているように、複数個のノ
ズルとこの各ノズルごとの圧力室(インクキャビティ)
及びこの圧力室に連通されると共にインクを供給するイ
ンクマニホールドを備えたキャビティプレートの背面
に、ダイヤフラムとなる振動板(可撓膜)を介して、前
記圧力室箇所に対応させて選択的に駆動させるための圧
電素子等のエネルギー発生部を備えたカバープレートを
固着したインクジェットプリンタヘッドが開示されてい
る。
【0003】そして、前記圧電素子等のエネルギー発生
部を駆動して振動させると、振動板を介して圧力室が選
択的に加圧され、その圧力が対応するノズル孔に伝播さ
れて、インク滴の吐出により印刷が実行される。そのと
き、前記圧力室に作用した圧力波はノズル孔へ向かう前
進成分だけでなく、インクマニホールド方向に向かう後
退成分がある。その後退成分のため、いわゆるクロスト
ークが発生するので、前記後退成分を吸収緩和するため
にダンパー装置を備えている。即ち、インクマニホール
ドと対向する位置に前記カバープレートにダンパー室を
凹み形成し、前記振動板(可撓膜)をインクマニホール
ドとダンパー室との間に延長して、ダンパー室をその振
動板(可撓膜)によりインクマニホールドに対して仕切
っている。そして、カバープレートの板厚さの中途側面
に、ダンパー室を大気に連通する通気孔(空気逃がし
孔)を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
構成は、振動板(可撓膜)を延長して、ダンパー室をイ
ンクマニホールドから仕切るので、圧力室とインクマニ
ホールドはを1つのキャビティプレートに平面状に並ん
で形成するもののみ適用することができる。このような
構成では、圧力室とインクマニホールド、圧電素子等の
エネルギー発生部とダンパー室がそれぞれ平面状に並ぶ
ので、ノズル列と直交する方向のヘッドの幅が大きくな
り、また、1つのキャビティプレートに圧力室、インク
マニホールド、ノズルへの連通孔等を三次元的に加工す
るのは、非常に困難で、且つ多くの工数を必要とする。
【0005】他方、キャビティプレートを複数枚の板
材、即ち前記圧力室が設けられたベースプレートと、前
記インクマニホールドが設けられたマニホールドプレー
トと、該マニホールドプレートと前記ベースプレートと
の間に介挿するスペーサプレートと、前記ノズルが設け
られたノズルプレートとにより積層構成するものが知ら
れている。この構成では、圧力室とインクマニホールド
を上下に重複するように配置できるので、ノズル列と直
交する方向のヘッドの幅を小さくでき、且つ各プレート
に圧力室やインクマニホールドを容易に加工することが
できる。しかし、この構成では上記のように、インクマ
ニホールドと対向する位置のカバープレートにダンパー
室を形成することができない。また、仮に、インクマニ
ホールドを形成しているマニホールドプレートの一部
を、圧力波により振動可能なように薄くすると、ヘッド
の剛性が部分的に低下し、複数のノズルの吐出特性がば
らつくという問題がある。
【0006】本発明は、このような問題を解消したイン
クジェットプリンタヘッドを提供することを技術的課題
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため、請求項1に記載の発明のインクジェットプリン
タヘッドは、複数個のノズル及びこの各ノズル毎の圧力
室を第1の方向に列状に備えたキャビティプレートユニ
ットと、前記各圧力室ごとに選択的に駆動可能な活性部
を有し、インクを吐出させるアクチェータとを積層させ
てなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記キ
ャビティプレートユニットを、前記圧力室が設けられた
ベースプレートと、インク供給源からのインクを溜めた
のち前記各圧力室に補充するマニホールド室が前記圧力
室と少なくとも一部が重なる位置に設けられたマニホー
ルドプレートと、該マニホールドプレートと前記ベース
プレートとの間に介挿するスペーサプレートと、前記圧
力室に連通するノズルが設けられたノズルプレートと、
前記マニホールドプレートとノズルプレートとの間に介
挿するダンパープレートとにより積層構成し、前記ダン
パープレートにはダンパー室を、前記マニホールドプレ
ートとの間に前記マニホールド室とほぼ重なるように形
成したものである。
【0008】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前
記ダンパー室に連通する連通孔の他端を、前記ノズルプ
レートのノズル配置側から遠ざけた位置にて大気に開放
するように形成したものである。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記
連通孔は、前記ダンパー室から前記キャビティプレート
ユニットの板厚さ方向に沿い、且つ前記ノズルプレート
の配置側と反対面にて大気に開放するように形成したも
のである。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットプリン
タヘッドにおいて、前記マニホールドプレートにおける
マニホールド室は前記スペーサプレート側にのみ開放す
る凹所であり、前記ダンパープレートにおけるダンパー
室は前記マニホールドプレートにおけるマニホールド室
の背面側に位置させたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。図1〜図5は、本発明の圧電式イン
クジェットプリンタヘッドを示す。これらの図におい
て、キャビティプレートユニット10に対して接合され
るプレート型の圧電アクチュエータ20の上面には、外
部機器との接続のために、フレキシブルフラットケーブ
ル40が重ね接合されているものであり、キャビティプ
レートユニット10の下面側に開口されたノズル54か
ら下向きにインクが吐出するものとする。
【0012】実施の形態によるキャビティプレートユニ
ット10は、図3及び図4に示すように構成されてい
る。すなわち、ノズルプレート43、ダンパープレート
11、マニホールドプレート12、スペーサプレート1
3及びベースプレート14の五枚の薄板を接着にて重ね
て接合して積層した構造である。実施形態では、ノズル
プレート43を除く各プレート11、12、13、14
は42%ニッケル合金鋼板製で、50μm〜150μm
程度の厚さである。この各プレートには、エッチング等
により、以下の各流路または室を構成する開口または凹
部が形成されている。前記ノズルプレート43には、微
小径のインク噴出用のノズル54が、当該ノズルプレー
ト43における第1の方向(長辺方向)に沿って2列の
千鳥配列状に設けられている。即ち、ノズルプレート4
3の前記第1の方向と平行な2つの基準線43a、43
bに沿って、微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数
個のノズル54が穿設されている。
【0013】また、前記各ノズル54に対応する後述の
圧力室16と、後述する圧電アクチュエータ20におけ
る圧電素子の活性部とは各プレートの平面視において上
下に重なり対応する位置となるように配列され、前記各
圧力室16は前記第1の方向と交差(直交)する方向に
延びるように形成されて、圧力室16の列は前記第1の
方向に沿って延びる。そして、前記マニホールドプレー
ト12には、インク通路としての一対のマニホールド室
12a、12aが、前記ノズル54の列の両側に沿って
延びるように穿設されている。その場合、この各マニホ
ールド室12aは、プレートの平面視において、前記圧
力室16の列と重なり且つ圧力室16の列を跨ぐように
延びている(図3及び図4参照)。
【0014】このマニホールドプレート12における各
マニホールド室12aは、当該マニホールドプレート1
2の下面側に薄い厚さの底板12bを残して上側のスペ
ーサプレート13に向かって開放された凹部により形成
され、当該スペーサプレート13の下面とマニホールド
プレート12の上面とを接着することにより、密閉され
る構造になっている(図5参照)。
【0015】また、前記ベースプレート14には、その
長辺(前記第1の方向)に沿う中心線に対して直交する
第2の方向(短辺方向)に延びる細幅の圧力室16の多
数個が穿設されている。そして、前記中心線を挟んで左
右両側にて平行状の長手基準線14a、14bを設定す
ると、前記中心線より左側の圧力室16の先端16aは
前記左側の長手基準線14a上に位置し、逆に前記長手
中心線より右側の圧力室16の先端16aは前記右側の
長手基準線14b上に位置し、且つこの左右の圧力室1
6の先端16aが交互に配置されているので、左右両側
の圧力室16は一つおきに互いに逆方向に延びるように
交互に配置されていることになる(図4参照)。
【0016】この各圧力室16の先端16aは、前記ノ
ズルプレート43における前記千鳥状配列のノズル54
に、前記スペーサプレート13、マニホールドプレート
12及びダンパープレート11に同じく千鳥状配列にて
穿設されている微小径の貫通孔17、17を介して連通
している。一方、前記各圧力室16の他端16bは、前
記スペーサプレート13における左右両側部位に穿設さ
れた貫通孔18を介して、前記マニホールドプレート1
2におけるマニホールド室12aに連通している。な
お、前記他端16bは、図4に示すように、ベースプレ
ート14の下面側にのみ開口するように凹み形成されて
いるものである。また、最上層のベースプレート14の
一端部に穿設された供給孔19aの上面には、その上方
のインクタンク(図示せず)から供給されるインク中の
塵除去のためのフィルタ29が張設されている。
【0017】これにより、図示しないインク供給源(イ
ンクタンク)から前記前記ベースプレート14及びスペ
ーサプレート13の一端部に穿設の供給孔19a,19
bを介して前記左右両マニホールド室12a,12a内
に流入したインクは、前記各貫通孔18を通って前記各
圧力室16内に分配されたのち、この各圧力室16内か
ら前記貫通孔17を通って、当該圧力室16に対応する
ノズル54に至るという構成になっている(図3及び図
5参照)。
【0018】他方、前記ダンパープレート11の上面に
は、前記各マニホールド室12aとほぼ同じ位置にて平
面視形状で略同じ形状のダンパー室11aが上向き開放
するように凹み形成されている。従って、マニホールド
プレート12とダンパープレート11とを接合した状態
では、マニホールド室12aとダンパー室11aとは前
記底板12bにより隔離されることになる。この各ダン
パー室11aには、平面視で前記各マニホールド室12
aの外周縁より外側に膨らんだ連通部55が形成されて
いる。
【0019】そして、前記ダンパープレート11、マニ
ホールドプレート12、スペーサプレート13、及びベ
ースプレート14を積層、接着剤等にて接合固定した状
態で、前記連通部55からペースプレート14の上面
(ノズルプレート43から最も遠い側面)に連通し得る
空気逃がし孔としての連通孔56を、前記各プレート1
2、13、14に各々予め穿設させておく。前記ダンパ
ー室11aによるダンパー効果を発揮させるには、実施
形態では5μm程度が好ましい。
【0020】図3及び図5に示すように、ダンパープレ
ート11に一対のダンパー室11a,11aが形成され
ている場合には、その各ダンパー室11aに対応して連
通部55及び連通孔56が形成されるものとし、また、
ペースプレート14の上面に後述する圧電アクチュエー
タ20を接着剤にて固定する場合に、当該圧電アクチュ
エータ20及び接着剤にて塞がれない箇所に前記連通孔
56が開口するように設定すべきである。
【0021】一方、前記圧電アクチュエータ20は、図
2、図5及び図6に示すように、9枚の圧電シート21
a,21b,21c,21d,21e,21f,21
g,22,23を積層した構造で、前記各圧電シートの
うち最下段の圧電シート22とそれから上方へ数えて奇
数番目の圧電シート21b,21d,21fの上面(広
幅面)には、前記キャビティプレートユニット10にお
ける各圧力室16の箇所ごとに細幅の個別電極24が、
第1の方向(長辺方向)に沿って列状に形成され、各個
別電極24は前記第1の方向と直交する第2の方向に沿
って各圧電シートの長辺の端縁部近傍まで延びている。
下から偶数段目の圧電シート21a,21c,21e,
21gの上面(広幅面)には、複数個の圧力室16に対
して共通のコモン電極25が形成されている。
【0022】実施形態においては、前記各個別電極24
の幅寸法は対応する圧力室16における平面視での広幅
部より少し狭く設定されている。
【0023】他方、圧力室16は前記のベースプレート
14の短辺の中央部側で、前記第1の方向(長辺)に沿
って2列状に配列されているので、前記コモン電極25
は、その2列の圧力室16、16を一体的に覆うよう
に、偶数段目の圧電シート21a,21c,21e,2
1gの短辺方向の中央において長辺に沿って延びる平面
視略矩形状に形成されると共に、該偶数段目の圧電シー
ト21a,21c,21e,21gの対の短辺の端縁部
近傍では当該端縁部のほぼ全長にわたって延びる引き出
し部25a,25aが一体的に形成されている。
【0024】そして、前記偶数段目の圧電シート21
a,21c,21e,21gの対の長辺の端縁部近傍の
表面であって、前記コモン電極25が形成されていない
箇所には、前記各個別電極24と同じ上下位置(対応す
る位置)に、当該個別電極24と略同じ幅寸法で長さの
短いダミー個別電極26を形成する。この場合、図6に
示すように、各ダミー個別電極26の端部は前記コモン
電極25の第1の方向(長辺に沿う方向)の側縁に対し
て適宜の隙間寸法の切れ目があるように隔てる。ダミー
個別電極26の層の1つおきの長さをL2とL3(<L
2)のように長短に設定して、ダミー個別電極26の端
部とコモン電極25の側縁とのパターンの切れ目の位置
を圧電シートの積層の1枚おきに当該圧電シートの第2
の方向(短辺方向)にずらせても良い。実施形態では、
下から2番目の層(圧電シート21a)及び6番目の層
(圧電シート21e)でのダミー個別電極26の長さL
2を、4番目の層(圧電シート21c)及び8番目の層
(圧電シート21g)でのダミー個別電極26の長さL
3より前記隙間寸法だけ長くなるように設定する。
【0025】他方、最下段の圧電シート22とそれから
上方へ数えて奇数番目の圧電シート21b,21d,2
1fの上面(広幅面)のうち、前記引き出し部25a,
25aに対応する位置(同じ上下位置、圧電シートの対
の短辺の端縁部近傍)には、ダミーコモン電極27を形
成するのである。
【0026】前記最上段のトップシート23の上面に
は、その長辺の端縁部に沿って、前記各個別電極24の
各々に対する表面電極30と、前記コモン電極25に対
する表面電極31とが、設けられている(図2参照)。
【0027】さらに、前記最下段の圧電シート22を除
いて、他の全ての圧電シート21a,21b,21c,
21d,21e,21f,21gとトップシート23と
には、前記各表面電極30と、それに対応する位置(同
じ上下位置)の個別電極24並びにダミー個別電極26
とが互いに連通するように、スルーホール32を穿設す
る。同様に、前記少なくとも1つの表面電極31(実施
形態では、トップシート23の4隅の位置の表面電極3
1)と、それに対応する位置(同じ上下位置)のコモン
電極25乃至はその引き出し部25aが互いに連通する
ように、スルーホール33を穿設し、スルーホール3
2、33内に充填された導電性材料を介して、各層の個
別電極24同士及びそれと対応する位置の表面電極30
とが電気的に接続されているように構成し、同じく、各
層のコモン電極25同士及びそれと対応する位置の表面
電極31とが電気的に接続されているように構成するも
のである。
【0028】これにより、上下に積層された複数枚の圧
電シート21とトップシート23とは上下同じ位置の前
記個別電極24及びダミー個別電極26が表面電極30
の箇所と電気的に接続されるし、同じく上下複数枚のコ
モン電極25及びダミーコモン電極27が表面電極31
の箇所と電気的に接続されることになる(図2及び図6
参照)。
【0029】そして、このような構成のプレート型の圧
電アクチュエータ20における下面(圧力室16と対面
する広幅面)全体に、接着剤層としてのインク非浸透性
の合成樹脂材からなる接着剤シート41を予め貼着し、
次いで、前記キャビティプレートユニット10に対し
て、当該圧電アクチュエータ20における各個別電極2
4が前記キャビティプレートユニット10における各圧
力室16の各々に対応するように接着・固定される(図
5参照)。また、この圧電アクチュエータ20における
上側の表面には、前記フレキシブルフラットケーブル4
0が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラ
ットケーブル40における各種の配線パターン(図示せ
ず)が、前記各表面電極30、31に電気的に接合され
る。
【0030】なお、前記接着剤シート41等の接着剤層
の材料としては、少なくともインク非浸透性であり、且
つ電気絶縁性を備えたものであって、ナイロン系やダイ
マー酸ベースのポリアミド樹脂を主成分とするポリアミ
ド系ホットメルト形接着剤、ポリエステル系ホットメル
ト形接着剤のフィルム状のものを使用しても良いが、ポ
リオレフィン系ホットメルト形接着剤を前記圧電アクチ
ュエータ20の前記広幅面に塗布してから、キャビティ
プレートユニット10に接着・固定するようにしても良
い。接着層の厚さは約1μm程度である。
【0031】この構成において、前記圧電アクチュエー
タ20における各個別電極24のうち任意の個別電極2
4と、コモン電極25との間に電圧を印加することによ
り、圧電シート21のうち前記電圧を印加した個別電極
24に対応する部分に圧電による積層方向の歪みが発生
するという圧電素子の活性部となる。圧電アクチュエー
タ20における圧電素子の活性部と、前記各ノズル54
に対する圧力室16とは各プレートの平面視において上
下に重なることになる。
【0032】そして、前記活性部の歪みにて前記各個別
電極24に対応する圧力室16の内容積が縮小されるこ
とにより、この圧力室16内のインクが、ノズル54か
ら液滴状に噴出して、所定の印字が行われる。
【0033】上述のように、圧電アクチュエータ20と
キャビティプレートユニット10との間に、全ての圧力
室16を覆うように、前記接着剤層を介在させることに
より、この接着剤層がインクを浸透させない被膜の役割
を果たすと共に、圧電アクチュエータ20とキャビティ
プレートユニット10とを強固に固定する作用も同時に
できる。そして、接着剤であるので、その層の厚さを従
来のダイヤフラムプレートに比して極めて薄く形成で
き、且つ低コストにてインクジェットプリンタヘッドを
製造することができるという効果を奏する。また、複数
の圧力室16にわたって延びる圧電シート21、22を
積層した圧電アクチュエータ20を構成しているから、
圧電アクチュエータ20全体の剛性が高くなり、従来の
ダイヤフラムプレートのような振動を起こすことがな
く、高い周波数での駆動を可能にすることができる。
【0034】そして、前記圧電アクチュエータ20にお
ける活性部を選択的に駆動した場合、当該活性部が圧電
アクチュエータ20の板部の平面を湾曲させるように弾
性変形して、所定の圧力室16が選択的に加圧され、そ
の圧力が対応するノズル孔54に伝播されて、インク滴
の吐出により印刷が実行される。そのとき、前記圧力室
16に作用した圧力波はノズル孔54へ向かう前進成分
だけでなく、マニホールド室12aの方向に向かう後退
成分がある。その後退成分は、当該マニホールド室12
aの薄い厚さの底板12b(図5参照)が大きく振動さ
せ、隣接する前記ダンパープレート11におけるダンパ
ー室11a内の空気にて吸収緩和させる。その場合、ダ
ンパー室11aは前記連通孔56を介して大気に連通し
ているから、ダンパー室11a内の空気の圧力変動がほ
とんどなく、前記マニホールド室12aにおける圧力波
の吸収を効果的に行い、いわゆるクロストーク(cross t
alk)現象が発生するのをより一層効果的に防止すること
ができる。
【0035】また、前記ダンパー室11aの連通部55
に連通し、積層する複数枚のプレート12、13、14
を板厚さ方向に貫通し、且つノズルプレート43から遠
い側(ベースプレート14の背面、圧電アクチュエータ
20の配置側)に開口するように連通孔56を設けたか
ら、キャビティプレートユニット10を作成すべく各プ
レート11、12、13、14を加熱状態で接着剤にて
接着固定する場合に、前記ダンパー室11a内の空気が
膨張しても、前記連通部55及び連通孔56を介して大
気に膨張した空気を逃がすことができるので、特にダン
パープレート11とマニホールドプレート12との間の
接着剤層が前記膨張した空気流通路でリークされる(破
られる)という不都合が無くなる。
【0036】しかも、連通孔56の開口側が、ノズルプ
レート43のノズル54の配置側から最も遠い側に位置
するから、通常の印字作業時にノズル54からインクを
吐出する際に霧化したインクが前記連通孔56を介して
ダンパー室11a内に侵入することを確実に防止でき、
ダンパー室11a内のインクによる化学作用で、マニホ
ールドプレート12が腐食したり、各プレート間の接着
剤層が浸食されるなどの事故を防止できるという効果を
奏する。
【0037】なお、本発明における前記圧力室を活性化
させる活性部の駆動手段(アクチュエータ)は、個別的
圧電素子を、前記各圧力室毎に配置しても良い。
【0038】
【発明の作用・効果】以上に説明したように、請求項1
に記載の発明は、複数個のノズル及びこの各ノズル毎の
圧力室を第1の方向に列状に備えたキャビティプレート
ユニットと、前記各圧力室ごとに選択的に駆動可能な活
性部を有し、インクを吐出させるアクチェータとを積層
させてなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前
記キャビティプレートユニットを、前記圧力室が設けら
れたベースプレートと、インク供給源からのインクを溜
めたのち前記各圧力室に補充するマニホールド室が前記
圧力室と少なくとも一部が重なる位置に設けられたマニ
ホールドプレートと、該マニホールドプレートと前記ベ
ースプレートとの間に介挿するスペーサプレートと、前
記圧力室に連通するノズルが設けられたノズルプレート
と、前記マニホールドプレートとノズルプレートとの間
に介挿するダンパープレートとにより積層構成し、前記
ダンパープレートにはダンパー室を、前記マニホールド
プレートとの間に前記マニホールド室とほぼ重なるよう
に形成したものである。
【0039】従って、アクチュエータの駆動にてマニホ
ールド室内のインクに伝播した圧力波を、マニホールド
室とダンパー室との間の壁及び隣接する前記ダンパープ
レートに凹み形成されたダンパー室内の空気にて吸収緩
和させる。このとき、ダンパー室はマニホールドプレー
トとノズルプレートとの間に介挿したダンパープレート
によって形成するので、積層型のキャビティプレートユ
ニット内にその幅を大きくすることなく、容易に設ける
ことができる。また、マニホールド室を形成するマニホ
ールドプレートの壁面を、圧力波により変形可能なよう
に薄くしても、ヘッドの全体の剛性を維持することがで
き、全ノズルの吐出特性を均一に安定させることができ
る。
【0040】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記
ダンパー室に連通する連通孔の他端を、前記ノズルプレ
ートのノズル配置側から遠ざけた位置にて大気に開放す
るように形成したものである。
【0041】前記の圧力波を吸収緩和する際に、ダンパ
ー室は前記連通孔を介して大気に連通しているから、ダ
ンパー室内の空気の圧力変動がほとんどなく、前記マニ
ホールド室における圧力波の吸収を効果的に行うことが
でき、いわゆるクロストーク現象が発生するのをより一
層効果的に防止することができる。
【0042】また、連通孔が予めダンパー室に連通する
ように穿設されているから、キャビティプレートを作成
すべく、各プレートを加熱接合する時のダンパー室内の
膨張した空気を大気に逃がすことができるから、プレー
ト間の接着剤層に通気通路ができるのを防止できる。
【0043】そして、前記連通孔の開口側が、ノズルプ
レートのノズルの配置側から遠い側に位置するから、通
常の印字作業時にノズルからインクを吐出する際に霧化
等したインクが前記連通孔を介してダンパー室内に侵入
することを確実に防止でき、ダンパー室内のインクによ
る化学作用で、マニホールドプレートが腐食したり、各
プレート間の接着剤層が浸食されるなどの事故を防止で
きるという効果を奏する。
【0044】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
2に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前
記連通孔は、前記ダンパー室から前記キャビティプレー
トユニットの板厚さ方向に沿い、且つ前記ノズルプレー
トの配置側と反対面にて大気に開放するように形成した
ものである。
【0045】このように、連通孔はキャビティプレート
ユニットの板厚さに沿うように且つ通させて形成するの
で、キャビティプレートユニットの各プレートの積層の
ための接着剤面を大きく減少させることなく連通孔を形
成できて接合強度が低下しない。また、ノズルプレート
の配置側とは反対面にて大気に開放させるから、ノズル
からインクを吐出する際に霧化等したインクが連通孔を
介してダンパー室に侵入するのをを確実に防止できる。
【0046】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェットプリン
タヘッドにおいて、前記マニホールドプレートにおける
マニホールド室は前記スペーサプレート側にのみ開放す
る凹所であり、前記ダンパープレートにおけるダンパー
室は前記マニホールドプレートにおけるマニホールド室
の背面側に位置させたものであるから、マニホールドプ
レートとダンパープレートとを隣接させて積層しても、
マニホールド室とダンパー室とが連通することがなく、
ダンパー効果を確実に発揮させることができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による圧電式インクジェッ
トプリンタヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】キャビティプレートユニットと圧電アクチュエ
ータとの一端部を示す拡大斜視図である。
【図3】キャビティプレートユニットの分解斜視図であ
る。
【図4】キャビティプレートユニットの部分的拡大斜視
図である。
【図5】図1のV−V線矢視で示す圧電式インクジェッ
トプリンタヘッドの拡大側断面図である。
【図6】圧電アクチュエータの分解斜視図である。
【符号の説明】 10 キャビティプレートユニット 11 ダンパープレート 11a ダンパー室 12 マニホールドプレート 12a マニホールド室 13 スペーサプレート 14 ベースプレート 16 圧力室 20 圧電アクチュエータ 30,31 表面電極 54 ノズル 55 連通部 56 連通孔 43 ノズルプレート 54 ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のノズル及びこの各ノズル毎の圧
    力室を第1の方向に列状に備えたキャビティプレートユ
    ニットと、前記各圧力室ごとに選択的に駆動可能な活性
    部を有し、インクを吐出させるアクチェータとを積層さ
    せてなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、 前記キャビティプレートユニットを、前記圧力室が設け
    られたベースプレートと、インク供給源からのインクを
    溜めたのち前記各圧力室に補充するマニホールド室が前
    記圧力室と少なくとも一部が重なる位置に設けられたマ
    ニホールドプレートと、該マニホールドプレートと前記
    ベースプレートとの間に介挿するスペーサプレートと、
    前記圧力室に連通するノズルが設けられたノズルプレー
    トと、前記マニホールドプレートとノズルプレートとの
    間に介挿するダンパープレートとにより積層構成し、前
    記ダンパープレートにはダンパー室を、前記マニホール
    ドプレートとの間に前記マニホールド室とほぼ重なるよ
    うに形成したことを特徴とするインクジェットプリンタ
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ダンパー室に連通する連通孔の他端
    を、前記ノズルプレートのノズル配置側から遠ざけた位
    置にて大気に開放するように形成したことを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 前記連通孔は、前記ダンパー室から前記
    キャビティプレートユニットの板厚さ方向に沿い、且つ
    前記ノズルプレートの配置側と反対面にて大気に開放す
    るように形成したことを特徴とする請求項2に記載のイ
    ンクジェットプリンタヘッド。
  4. 【請求項4】 前記マニホールドプレートにおけるマニ
    ホールド室は前記スペーサプレート側にのみ開放する凹
    所であり、前記ダンパープレートにおけるダンパー室は
    前記マニホールドプレートにおけるマニホールド室の背
    面側に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
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