JP2003009178A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JP2003009178A
JP2003009178A JP2001187147A JP2001187147A JP2003009178A JP 2003009178 A JP2003009178 A JP 2003009178A JP 2001187147 A JP2001187147 A JP 2001187147A JP 2001187147 A JP2001187147 A JP 2001187147A JP 2003009178 A JP2003009178 A JP 2003009178A
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signal
smoothing
luminance signal
color
compressed
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JP2001187147A
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English (en)
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Masami Ogata
昌美 緒形
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色信号が周波数変調され、輝度信号に重畳さ
れている複合画像信号のダイナミックレンジを圧縮する
場合において、色偽の発生を抑制し、良好な再現画像を
得ることができるようにする。 【解決手段】 圧縮用の係数G(x,y)を用いて平滑
化係数S(x,y)を算出し、この平滑化係数S(x,
y)に基づいて、圧縮輝度信号YC(x,y)および圧
縮色信号CC(x,y)に対して、画素ごとに平滑化の
度合いが異なる平滑化処理を行う。圧縮輝度信号YC
(x,y)および圧縮色信号CC(x,y)に対して、
色偽を除去するための平滑化処理を施すことにより、色
偽の発生が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン、ビ
デオテープレコーダー、スチルカメラ、ビデオカメラお
よびプリンタなど、各種の画像の入出力装置に好適に利
用可能なものであり、特に、色信号が周波数変調され、
輝度信号に重畳されている複合画像信号を、相対的によ
りダイナミックレンジの狭い画像の入出力装置において
再現するための画像処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば画像の階調特性の変換のた
めに、入力画像の各画素に対し、そのレベルを図18の
実線で示すような入出力関係を持つ関数(以下、「レベ
ル変換関数」と記す。)で変換する方法(以下、「レベ
ル変換」と記す。)がある。図18において、横軸は入
力画像の画素レベル(入力レベル)lを、縦軸はレベル
変換処理による出力画像の画素レベル(出力レベル)T
(l)を表す。Lmaxは、入出力画像の各画素が取り得
る最大レベルを表す。レベル変換後の画像のコントラス
トは、レベル変換関数の傾きが大きいほど増加すること
になる。図18の例では、入力レベルlbを境にして高
レベル側と入力レベルlsを境にして低レベル側とにお
けるレベル変換関数を示す直線の傾きが、中間レベル
(入力レベルls〜lb)の傾きに比べて小さくなって
いる。従って、図18に示した関数を用いたレベル変換
では、高レベルおよび低レベルにおけるコントラストを
犠牲にすることで、中間レベルのコントラストを増加さ
せていることになる。
【0003】レベル変換関数は、図18に示したものに
限らず、例えば図19の実線で示したものを用いること
もできる。図19に示したレベル変換関数は、入力レベ
ルlkを境にして、高レベル側における直線の傾きが、
低レベル、中間レベルでの傾きに比べて小さくなってい
る。従って、図19に示した関数を用いたレベル変換で
は、高レベルでのコントラストを犠牲にすることで、低
レベル、中間レベルでのコントラストを増加させること
ができる。また、以下の(1)式のガンマ関数や(2)
式のLOG関数等、図18および図19に示した関数に
比べて、より連続的なレベル変換関数が用いられること
もある。なお、(1)式におけるgは関数の傾きを調整
するパラメータである。
【0004】
【数1】
【0005】
【数2】
【0006】また、さらに別の従来例としては、入力画
像の画素レベルの頻度分布に応じて、レベル変換関数を
適応的に変化させる方法があり、その代表例としてはヒ
ストグラムイコライゼーションと呼ばれる方法が挙げら
れる。図20(A),(B)に、このヒストグラムイコ
ライゼーションの原理を示す。図20(A)において、
横軸は入力画像の画素レベル(入力レベル)lを、縦軸
は度数(頻度または累積頻度)を表す。Fmaxは、累積
頻度の最大値であり、頻度を算出するために用いる画素
の総数である。この方法では、図20(A)に示したよ
うに、はじめに入力画像の画素レベルlに関する頻度分
布H(l)が生成され、次に以下の(3)式を用いて累
積頻度分布C(l)が生成される。
【0007】
【数3】
【0008】この累積頻度分布C(l)の縦軸を、以下
の(4)式を用いて出力画像が取り得るレベル範囲に正
規化することにより、レベル変換関数T(l)が生成さ
れる(図20(B))。この関数T(l)を用いること
により、出現頻度の高いレベルによって構成される領域
(面積が大きい領域)のコントラストを増加させること
が可能となる。
【0009】
【数4】
【0010】入力された画像を、よりダイナミックレン
ジの小さい、すなわち画素レベルを表現するビット数が
少ない環境で利用する場合(ビット数の少ない伝送路で
伝送する場合や、表示装置に表示する場合、あるいは記
憶装置に保存する場合など)には、ダイナミックレンジ
の圧縮を行う必要がある。従来は、このような目的での
ダイナミックレンジの圧縮処理にも、上述した方法と同
様のレベル変換が用いられている。ただし、この場合に
は、レベル変換関数の出力画像の最大レベルが、入力画
像のそれよりも小さい値となる。
【0011】一方、文献「Z. Rahman, et, alt.:"A Mul
tiscale retinex for color rendition and dynamic ra
nge compression in Applications of Digital image P
rocessing", XIX Proc. SPIE 2847 (1996)」では、空間
的に緩やかに変化する照明光の成分をローパスフィルタ
によって抽出し、これを圧縮することで全体的なダイナ
ミックレンジを圧縮する方法が提案されている(以下、
この方法を「Multiscale retinex法」と記す。)。照明
成分の抽出には帯域の狭い線形ローパスフィルタが用い
られている。この方法では、以下の(5)式に示すよう
に、入力画素の値I(x,y)、およびローパスフィル
タ出力LPF(I(x,y))の対数値をとり、前者か
ら後者を差し引くことによりダイナミックレンジの圧縮
が行われる。
【0012】
【数5】
【0013】以上で説明した各圧縮方法は、主にグレー
スケール画像のダイナミックレンジを圧縮する方法であ
る。入力画像がR(赤),G(緑),B(青)、または
YUVなどの3つの成分で構成されるコンポーネントカ
ラー画像である場合には、例えば各成分に対して独立に
圧縮する方法や、あるいは、3つの成分のうちの主たる
1つの成分に対して上述の圧縮方法を適用し、残りの成
分は主たる成分の圧縮前後の比を積算する、という方法
がある。後者の方法において、主たる成分としては、Y
UV画像の場合には輝度信号であるY成分が、RGB画
像である場合には、輝度信号への寄与が最も大きいG成
分が用いられる。また、RGB画像の場合には、マトリ
ックス演算によりYUVに変換してから圧縮した後、さ
らに逆マトリックス演算を施すことにより、圧縮された
RGB画像を得る方法もある。
【0014】一方、色信号が周波数変調され、それが輝
度信号に重畳されている複合画像信号のダイナミックレ
ンジを圧縮する場合、複合画像信号そのものをグレース
ケール画像と見なしてそのまま圧縮処理を行う方法や、
YC分離により、輝度信号(Y)と色信号(C)とに分
離した後、それぞれを圧縮する方法がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のレベル変換方法では、不自然な画像が生成されるの
を回避するため、単調増加性を有するレベル変換関数を
用いている。このため、いずれかのレベル範囲のコント
ラスト(レベル変換関数の傾き)を増加させた場合、他
のレベル範囲では逆にコントラストが低下してしまうと
いった問題がある。
【0016】また、Multiscale retinex法では、単調増
加性を犠牲にすることで、よりコントラストの高い画像
を再現することを可能としているが、照明条件が急激に
切り替わる場合、線形フィルタではその変化を抽出する
ことができず、主観的に好ましくないノイズが発生して
しまうという問題がある。
【0017】例えば、図21に示すように、照明条件の
異なる2つの領域が隣接している画像(図中、実線)に
対して線形ローパスフィルタを施すと、図中、細い破線
で示したように境界のぼけた信号がフィルタ出力として
得られる。これを照明成分と見なした場合、照明境界の
左側の領域(B領域)において、境界付近(BNB領
域)は、境界より離れた部分(BFB領域)よりも照明
レベルが低いことになる。上述の(5)式は入力信号を
照明成分で割り算することと等価であり、照明成分が大
きいほど大きく圧縮されることを意味するため、結果と
して再現画像(図中、太い破線)のBNB領域にはオー
バーシュートが発生する。逆に、照明境界の右側の領域
(D領域)において、境界付近(DNB領域)は、境界
より離れた部分(DFB)に比べて照明レベルが高いと
見なされてアンダーシュートが発生する。Multiscale r
etinex法ではこの問題を回避するためにスケールの異な
る複数の線形ローパスフィルタを用い、それぞれのロー
パスフィルタによって得られる結果を線形荷重によって
合成する方法を用いているが、各スケールに対する重み
は固定されており、上記の問題を十分に抑制できていな
い。
【0018】カラー画像においてもこれらの問題は共通
するが、特に複合画像信号をMultiscale retinex法のよ
うに画素ごとに異なる係数を積算することによって圧縮
する場合、いわゆる“色偽”が問題となる。すなわち、
カラー画像において、例えばレベル変換関数を用いて算
出された各画素ごとの圧縮用の係数を、各画素ごとに輝
度信号と色信号とに積算するようなダイナミックレンジ
の圧縮処理を行った場合に、例えば、色信号において隣
接する画素に大きく異なる圧縮用の係数が積算される
と、色相が変化してしまうという問題が生じる。
【0019】また、複合画像信号を構成する輝度信号と
色信号は、それらを分離する必要性から、それぞれ周波
数帯域が制限されている。このため、輝度信号と色信号
とに、空間的に変化する圧縮用の係数を積算した場合
(隣接する画素間での係数値が異なる場合)、その結果
得られる画像の周波数分布は、入力画像の周波数分布
と、係数の周波数分布の畳み込み演算を行ったものとな
り、入力信号よりも高い周波数成分が生成されることに
なる。これは、係数の周波数分布が十分に低域に制限さ
れていれば、大きな問題とはならないが、Multiscale r
etinex法における照明境界の問題を回避するためには、
境界部分における係数の解像度を高くする必要があり、
その結果、照明境界付近で色偽が発生する可能性が大き
くなる。
【0020】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、色信号が周波数変調され、輝度信号
に重畳されている複合画像信号のダイナミックレンジを
圧縮する場合において、色偽の発生を抑制し、良好な再
現画像を得ることができる画像処理方法および装置を提
供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による画像処理方
法は、入力複合画像信号を、輝度信号および色信号に分
離するYC分離過程と、分離された輝度信号に対して、
各画素ごとに異なる係数を積算して圧縮輝度信号を生成
する輝度信号圧縮過程と、分離された色信号に対して、
各画素ごとに異なる係数を積算して圧縮色信号を生成す
る色信号圧縮過程と、圧縮輝度信号および圧縮色信号に
対して、それぞれ、色偽を除去するための平滑化処理を
施し、平滑化輝度信号および平滑化色信号を生成する平
滑化過程とを含むものである。
【0022】本発明による画像処理装置は、入力複合画
像信号を、輝度信号および色信号に分離するYC分離手
段と、分離された輝度信号に対して、各画素ごとに異な
る係数を積算して圧縮輝度信号を生成する輝度信号圧縮
手段と、分離された色信号に対して、各画素ごとに異な
る係数を積算して圧縮色信号を生成する色信号圧縮手段
と、圧縮輝度信号および圧縮色信号に対して、それぞ
れ、色偽を除去するための平滑化処理を施し、平滑化輝
度信号および平滑化色信号を生成する平滑化手段とを備
えたものである。
【0023】本発明による画像処理方法および装置で
は、入力複合画像信号が、輝度信号および色信号に分離
され、その分離された各信号に対して、それぞれ、各画
素ごとに異なる係数が積算されることにより、圧縮輝度
信号と圧縮色信号とが生成される。そして、圧縮輝度信
号および圧縮色信号に対して、それぞれ、色偽を除去す
るための平滑化処理が施される。
【0024】平滑化処理では、例えば、輝度信号に積算
される圧縮用の係数もしくは色信号に積算される圧縮用
の係数、または、輝度信号もしくは圧縮輝度信号の空間
的変化に応じて、その平滑化の度合いを変化させる。ま
た、色信号または圧縮色信号の変調度の大きさなどに応
じて平滑化の度合いを変化させるようにしても良い。ダ
イナミックレンジの圧縮する処理を行う場合、例えば、
圧縮用の係数の空間的変化が大きいと色偽が発生してし
まうので、上記平滑化処理において、例えば圧縮用の係
数の空間的変化が大きいほど平滑化の度合いを大きくす
ることで、色偽の発生が抑制される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0026】[第1の実施の形態]まず、本実施の形態
に係る画像処理装置において処理される入力画像信号に
つて説明する。本画像処理装置において処理される入力
画像信号は、2次元ディジタル画像を図2に示すように
水平方向、垂直方向の順に走査して得られた時系列な画
素値の信号である。本実施の形態では、2次元画像上の
任意の位置(x,y)に対応する画素値をI(x,y)
と表し、これを入力画像信号として処理する。
【0027】また、本画像処理装置において処理される
入力画像信号I(x,y)の種類は、色信号が周波数変
調され、輝度信号に重畳されている複合画像信号であ
る。このような複合画像信号は、例えば単板式のカラー
カメラにおいて得られる。単板式のカラーカメラは、C
CD(Charge Coupled Device)などの撮像素子の前面
に、各画素に対応して所定のパターンの色フィルタを配
置することにより、単一の撮像素子のみでカラー画像を
撮像するようになされたものである。図3は、その色フ
ィルタの一例であり、Ye(イエロー)、Cy(シア
ン)、Mg(マゼンタ)およびG(グリーン)の補色系
のフィルタが所定順序で配列されている。このようなカ
メラの撮像素子から出力される信号は、図4に示したよ
うな複合画像信号となる。すなわち、輝度情報を表す輝
度信号yに、色情報を表す周波数変調された色信号cが
重畳された形のものとなる。このような複合画像信号で
は、水平隣接画素の平均が輝度情報に、水平隣接画素の
差分値が色情報を表している。
【0028】次に、本実施の形態に係る画像処理装置の
構成について説明する。本画像処理装置は、図1に示し
たように、YC分離器10と、圧縮係数算出器11と、
乗算器12C,12Yと、平滑化係数算出器13と、平
滑化器14C,14Yと、YC合成器15とを備えてい
る。
【0029】YC分離器10は、入力複合画像信号I
(x,y)を、例えば以下の(6)式によって輝度信号
Y(x,y)と色信号C(x,y)とに分離する機能を
有している。分離することによって得られた輝度信号Y
(x,y)は、圧縮係数算出器11および第1の乗算器
12Yに送られる。色信号C(x,y)は、第2の乗算
器12Cに送られる。
【0030】
【数6】
【0031】圧縮係数算出器11は、図5に示したよう
に、例えば、イプシロンフィルタ20と変換器21とを
有して構成されている。この圧縮係数算出器11は、輝
度信号Y(x,y)から、ダイナミックレンジを圧縮す
るための圧縮用の係数G(x,y)を各画素ごとに算出
する機能を有している。圧縮係数算出器11によって算
出された係数G(x,y)は、第1の乗算器12Y、第
2の乗算器12C、および平滑化係数算出器13に送ら
れる。
【0032】第1の乗算器12Yは、輝度信号Y(x,
y)に対して、圧縮係数算出器11によって算出された
圧縮用の係数G(x,y)を各画素ごとに積算し、輝度
信号の圧縮を行う機能を有している。圧縮することによ
って得られた圧縮輝度信号YC(x,y)は、第1の平
滑化器14Yに送られる。
【0033】第2の乗算器12Cは、色信号C(x,
y)に対して、圧縮係数算出器11によって算出された
圧縮用の係数G(x,y)を各画素ごとに積算し、色信
号の圧縮を行う機能を有している。圧縮することによっ
て得られた圧縮色信号CC(x,y)は、第2の平滑化
器14Cに送られる。
【0034】平滑化係数算出器13は、図9に示したよ
うに、例えば、エッジ強度算出器30と正規化器31と
を有して構成されている。この平滑化係数算出器13
は、圧縮係数算出器11によって算出された圧縮用の係
数G(x,y)から、後述の平滑化器14C,14Yで
行われる平滑化処理の度合いを制御するための平滑化係
数S(x,y)を算出する機能を有している。
【0035】平滑化係数算出器13によって算出される
平滑化係数S(x,y)の値は、例えば0.0以上1.
0以下であり、圧縮用の係数G(x,y)の空間的な変
化に応じてその値が変化するように設定されている。よ
り具体的には、平滑化係数S(x,y)は、係数G
(x,y)の空間的な変化が大きいほど大きな値となる
ように設定されている。この平滑化係数S(x,y)
は、第1の平滑化器14Yおよび第2の平滑化器14C
に送られる。
【0036】第1の平滑化器14Yは、図10に示した
ように、例えば、ローパスフィルタ(LPF)40、差
分器41、第1の乗算器42A,第2の乗算器42Bお
よび加算器43を有して構成されている。この第1の平
滑化器14Yは、主として色偽を除去する目的で、圧縮
輝度信号YC(x,y)に対して平滑化処理を施す機能
を有している。より詳しくは、第1の平滑化器14Y
は、平滑化係数算出器13によって算出された平滑化係
数S(x,y)に基づいて、圧縮輝度信号YC(x,
y)に対して、画素ごとに平滑化の度合いが異なる平滑
化処理を行い、平滑化輝度信号YC'(x,y)を生成
するようになっている。生成された平滑化輝度信号Y
C'(x,y)は、YC合成器15に送られる。
【0037】第2の平滑化器14Cは、扱う信号が異な
るのみで、実質的に第1の平滑化器14Yと同様に構成
されている。この第2の平滑化器14Cは、主として色
偽を除去する目的で、圧縮色信号CC(x,y)に対し
て平滑化処理を施す機能を有している。より詳しくは、
第2の平滑化器14Cは、平滑化係数算出器13によっ
て算出された平滑化係数S(x,y)に基づいて、圧縮
色信号CC(x,y)に対して、画素ごとに平滑化の度
合いが異なる平滑化処理を行い、平滑化色信号CC'
(x,y)を生成するようになっている。生成された平
滑化色信号CC'(x,y)は、YC合成器15に送ら
れる。
【0038】YC合成器15は、平滑化輝度信号YC'
(x,y)と平滑化色信号CC'(x,y)とを例えば
以下の(7)式のように合成し、圧縮された複合画像信
号O(x,y)を生成する機能を有している。
【0039】
【数7】
【0040】なお、本実施の形態において、圧縮係数算
出器11および第1の乗算器12Yが、本発明における
「輝度信号圧縮手段」の一具体例に対応し、圧縮係数算
出器11および第2の乗算器12Cが、本発明における
「色信号圧縮手段」の一具体例に対応する。また、平滑
化係数算出器13、第1の平滑化器14Yおよび第2の
平滑化器14Cが、本発明における「平滑化手段」の一
具体例に対応する。
【0041】次に、以上のように構成された画像処理装
置の作用、動作を説明する。なお、以下の説明は、本実
施の形態に係る画像処理方法の説明を兼ねている。
【0042】YC分離器10には、例えば単板式のカラ
ーカメラにおいて得られた複合画像信号が入力される。
YC分離器10は、入力複合画像信号I(x,y)を、
例えば上述の(6)式のように輝度信号Y(x,y)と
色信号C(x,y)とに分離する。YC分離器10は、
分離することによって得られた輝度信号Y(x,y)
を、圧縮係数算出器11および第1の乗算器12Yに出
力する。色信号C(x,y)については、第2の乗算器
12Cに出力する。
【0043】圧縮係数算出器11は、YC分離器10か
ら出力された輝度信号Y(x,y)から、ダイナミック
レンジを圧縮するための係数G(x,y)を各画素ごと
に算出し、それを、第1の乗算器12Y、第2の乗算器
12C、および平滑化係数算出器13に出力する。
【0044】圧縮係数算出器11における圧縮用の係数
G(x,y)の算出は、より詳しくは、例えば図5に示
した構成により、以下のように行われる。圧縮係数算出
器11において、輝度信号Y(x,y)は、図5に示し
たように、イプシロンフィルタ20に入力される。イプ
シロンフィルタ20は、以下の(8)式((8A),
(8B))に示すような演算を施すことにより、入力さ
れた輝度信号Y(x,y)のエッジを保存しながら平滑
化処理を行う。
【0045】
【数8】
【0046】ここで、(8)式において、Eはしきい値
であり、イプシロンフィルタ20による平滑化処理で
は、この値Eを超えるような大きなエッジ成分が保存さ
れる。また、NBはフィルタの近傍領域(処理の対象と
なる注目画素の近傍領域)を表す相対座標の集合であ
る。h(dx,dy)は、線形ローパスフィルタを構成
するためのフィルタ係数であり、例えば図6に示すよう
なものを用いることができる。イプシロンフィルタ20
は、平滑化することによって得られた画像信号R(x,
y)を、変換器21に出力する。
【0047】変換器21では、イプシロンフィルタ20
によって平滑化された画像信号 R(x,y)から、例
えば図7の実線に示すような係数算出関数F(l)を用
い、輝度信号Y(x,y)および色信号C(x,y)を
圧縮するための係数G(x,y)を算出する。すなわ
ち、以下の(9)式に示すように係数G(x,y)を算
出する。なお、図7において、Cminは、係数算出関数
F(l)の最小値を示す。
【0048】
【数9】
【0049】ところで、通常の画像における画素の値
は、それを撮像した画像入力装置への入射光の強度を反
映しているが、その入射光強度は物体の表面反射率に照
明光の強度が積算されたものと考えられる。一般に、単
一照明の空間的な強度変化は物体の反射率の変化に比べ
て緩やかであり、また入射光の大きな強度変化は照明条
件の変化によって生じることが多い。従って、イプシロ
ンフィルタ20において、大きなエッジを保存しながら
平滑化された信号R(x,y)は、近似的に画像に含ま
れる照明成分を表しているものと考えられる。
【0050】また、上述の(9)式における係数算出関
数F(l)は、例えば図8に示すようなレベル変換関数
T(l)から、以下の(10)式によって得ることがで
きる。図8において、Lmax,Mmaxは、それぞれ入力レ
ベル、出力レベルの最大値を示す。
【0051】
【数10】
【0052】レベル変換関数T(l)は、従来、画像の
階調特性の変換に用いられてきたが、[従来の技術]の
項でも述べたとおり、出力レベルのダイナミックレンジ
を入力レベルのそれよりも小さく設定する(Mmax<Lm
ax)ことで、ダイナミックレンジの圧縮処理にも適用で
きる。この場合、図7における係数の最小値Cminは、
Mmax/Lmaxで与えられることになる。(10)式は、
このレベル変換関数T(l)によるダイナミックレンジ
の圧縮前後の画素値の比として、係数算出関数F(l)
が与えられることを表している。すなわち、(9)式で
算出される係数G(x,y)は、照明成分を表す信号R
(x,y)をレベル変換関数T(l)で圧縮した場合の
圧縮率を表している。また、係数G(x,y)を輝度信
号Y(x,y)および色信号C(x,y)に積算するこ
とは、画像に含まれる照明成分を表す信号R(x,y)
を圧縮することで、全体のダイナミックレンジを圧縮す
ることに相当する。
【0053】以上のようにして算出された圧縮用の係数
G(x,y)は、第1の乗算器12Y、第2の乗算器1
2C、および平滑化係数算出器13(図1)に送られ、
そこで以下のような所定の処理に用いられる。
【0054】すなわち、第1の乗算器12Yでは、輝度
信号Y(x,y)に対して、圧縮係数算出器11によっ
て算出された圧縮用の係数G(x,y)を各画素ごとに
積算し、すなわち各画素ごとに異なる係数を積算するこ
とにより、輝度信号の圧縮を行う。そして、その結果で
ある圧縮輝度信号YC(x,y)を、第1の平滑化器1
4Yに出力する。
【0055】第2の乗算器12Cでは、色信号C(x,
y)に対して、圧縮係数算出器11によって算出された
圧縮用の係数G(x,y)を各画素ごとに積算し、すな
わち各画素ごとに異なる係数を積算することにより、色
信号の圧縮を行う。そして、その結果である圧縮色信号
CC(x,y)を、第2の平滑化器14Cに出力する。
【0056】平滑化係数算出器13では、圧縮係数算出
器11によって算出された圧縮用の係数G(x,y)か
ら、後述の平滑化器14C,14Yで行われる平滑化処
理の度合いを制御するための平滑化係数S(x,y)を
算出し、それを第1の平滑化器14Yおよび第2の平滑
化器14Cに出力する。
【0057】平滑化係数算出器13における平滑化係数
S(x,y)の算出は、より詳しくは、例えば図9に示
した構成により、以下のように行われる。平滑化係数算
出器13において、圧縮係数算出器11から出力された
係数G(x,y)は、図9に示したように、エッジ強度
算出器30に入力される。エッジ強度算出器30は、例
えば以下の(11)式のように、係数G(x,y)の空
間的な1次微分の絶対値を、エッジ強度信号GE(x,
y)として算出する。
【0058】
【数11】
【0059】あるいは、エッジ強度算出器30におい
て、以下の(12)式のように、1次微分の絶対値と2
次微分の絶対値との荷重和を、エッジ強度信号GE
(x,y)として算出することもできる。
【0060】
【数12】
【0061】ここで、(12)式において、a,bは、
それぞれ1次微分と2次微分の重み係数である。エッジ
強度算出器30は、このようにして算出されたエッジ強
度信号GE(x,y)を、正規化器31に出力する。
【0062】正規化器31では、エッジ強度信号GE
(x,y)を、例えば以下の(13)式のように正規化
し、平滑化係数S(x,y)を算出する。(13)式に
おいて、GEmin,GEmaxは正規化のためにあらかじめ
設定された定数である。
【0063】
【数13】
【0064】このように正規化器31で算出された平滑
化係数S(x,y)は、エッジ強度信号GE(x,y)
が大きいほど大きな値となり、かつ、0.0以上1.0
以下の係数となる。すなわち、平滑化係数S(x,y)
の値は、圧縮用の係数G(x,y)の空間的な変化に応
じてその値が変化し、圧縮用の係数G(x,y)の空間
的な変化が大きいほど大きな値となる。
【0065】以上のようにして算出された平滑化係数S
(x,y)は、第1の平滑化器14Yおよび第2の平滑
化器14C(図1)に送られ、そこで以下のように、色
偽を除去するための平滑化処理に用いられる。
【0066】すなわち、第1の平滑化器14Yでは、平
滑化係数S(x,y)に基づいて、圧縮輝度信号YC
(x,y)に対して、画素ごとに平滑化の度合いが異な
る平滑化処理を行い、平滑化輝度信号YC'(x,y)
を生成する。また、第2の平滑化器14Cでは、平滑化
係数S(x,y)に基づいて、圧縮色信号CC(x,
y)に対して、画素ごとに平滑化の度合いが異なる平滑
化処理を行い、平滑化色信号CC'(x,y)を生成す
る。
【0067】第1の平滑化器14Yにおける平滑化処理
は、より詳しくは、例えば図10に示した構成により、
以下のように行われる。なお、第2の平滑化器14Cに
おける平滑化処理についても、平滑化の対象となる信号
が異なるのみで、その処理の内容は実質的に、以下で説
明する第1の平滑化器14Yでの処理と同様である。
【0068】第1の平滑化器14Yにおいて、圧縮輝度
信号YC(x,y)は、図10に示したように、ローパ
スフィルタ40と第2の乗算器42Bとに入力される。
また、平滑化係数S(x,y)は、差分器41と第1の
乗算器42Aとに入力される。
【0069】ローパスフィルタ40は、圧縮輝度信号Y
C(x,y)の平滑化処理を行う。ここで用いるローパ
スフィルタ40としては、例えば図11に示すような水
平1次元のローパスフィルタを用いることができる。ロ
ーパスフィルタ40によって平滑化された信号は、第1
の乗算器42Aに送られ、そこで平滑化係数S(x,
y)が積算された後、さらに加算器43に送られる。
【0070】差分器41は、あらかじめ設定された値
(例えば1.0)から、平滑化係数S(x,y)を引き
算し、その結果を第2の乗算器42Bに出力する。第2
の乗算器42Bでは、差分器41から出力された値と圧
縮輝度信号YC(x,y)とを積算した後、その結果を
加算器43に出力する。
【0071】加算器43では、第1の乗算器42Aから
の出力と第2の乗算器42Bからの出力とを加算し、平
滑化輝度信号YC'(x,y)を生成する。この平滑化
輝度信号YC'(x,y)がYC合成器15に出力され
る。
【0072】すなわち、第1の平滑化器14Yでは、以
下の(14)式に示すように、圧縮輝度信号YC(x,
y)と、それを平滑化した信号LPF(YC(x,
y))との荷重和が計算されることになる。
【0073】
【数14】
【0074】(14)式では、平滑化係数S(x,y)
が大きいほど、すなわち圧縮用の係数G(x,y)の空
間的な変化が大きいほど、平滑化信号の重みが大きくな
り、より平滑化された信号が出力されることになる。こ
れにより、圧縮用の係数G(x,y)の空間的変化が大
きい画素があったとしても、それに起因して生ずる色偽
の発生が抑制される。
【0075】以上のようにして平滑化を行うことによっ
て生成された平滑化輝度信号YC'(x,y)および平
滑化色信号CC'(x,y)が、YC合成器15におい
て、例えば上述の(7)式のように合成され、これによ
り、圧縮された複合画像信号O(x,y)が生成され
る。
【0076】YC合成器15から出力された複合画像信
号O(x,y)は、入力複合画像信号I(x,y)より
もダイナミックレンジの小さい、すなわち画素レベルを
表現するビット数が少ない環境(ビット数の少ない伝送
路で伝送する場合や、表示装置に表示する場合、あるい
は記憶装置に保存する場合など)に利用される。
【0077】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、圧縮輝度信号YC(x,y)および圧縮色信号CC
(x,y)に対して、色偽を除去するための平滑化処理
を施すようにしたので、色偽の発生を抑制し、良好な再
現画像を得ることができる。このとき、圧縮用の係数G
(x,y)の空間的な変化が大きいほど大きな値となる
ように設定された平滑化係数S(x,y)に基づいて、
平滑化処理を行うようにしたので、色偽の発生しやすい
部分、すなわち圧縮用の係数G(x,y)の空間的な変
化が大きい部分に対してのみ選択的に平滑化処理が施さ
れ、全体的な解像感を落とすことなく、特に垂直エッジ
周辺に発生する色偽を効果的に抑制することが可能とな
る。
【0078】なお、本実施の形態では、従来法に対して
図21で示した問題点を回避するために、圧縮係数算出
器11において(8)式に示したようなイプシロンフィ
ルタ20(図5)を用いたが、エッジを保存できる平滑
化処理を実現できるものであれば、メディアンフィルタ
など、他の非線形フィルタを用いることも可能である。
また、線形フィルタを用いることも可能である。さら
に、照明成分を抽出することのできるほかの方法を用い
ることもできる。
【0079】また、本実施の形態では、平滑化の度合い
を制御するためのエッジ強度の算出法として、(11)
式、および(12)式の例を挙げたが、空間的な変化の
大きさを表現できるものであれば他の算出法を用いるこ
ともできる。
【0080】さらに、本実施の形態では、圧縮輝度信号
YC(x,y)と圧縮色信号CC(x,y)とに対し
て、同じ平滑化係数S(x,y)を適用しているが、平
滑化係数算出器13において異なる2種類の平滑化係数
SY(x,y),SC(x,y)を算出し、それぞれを
各信号YC(x,y),CC(x,y)に適用するよう
にしても良い。
【0081】また、本実施の形態では、輝度信号Y
(x,y)と色信号C(x,y)とに共通の圧縮用の係
数G(x,y)を積算して、圧縮輝度信号YC(x,
y)と圧縮色信号CC(x,y)とを生成しているが、
輝度信号Y(x,y)と色信号C(x,y)とに別々の
圧縮用の係数を積算するようにしても良い。この場合、
色偽を除去するための平滑化処理は、輝度信号用の係数
または色信号用の係数の空間的変化に応じて、その空間
的変化が大きいほど、平滑化の度合いを大きくするよう
行う。
【0082】また、本実施の形態では、ダイナミックレ
ンジの圧縮処理と色偽抑制処理とが施された平滑化輝度
信号YC'(x,y)と平滑化色信号CC'(x,y)と
を合成し、複合画像信号O(x,y)を生成している
が、これは、信号O(x,y)を例えば通常のカメラか
らの出力信号と見なし、既存のカメラ信号処理用装置に
直接入力することを可能とするためである。しかしなが
ら、後段の系において、輝度信号と色信号とを分離した
まま処理することが可能な場合には、YC合成器15は
不要となる。またこの場合、ダイナミックレンジ圧縮処
理によって生じた輝度信号の高周波数成分が、YC合成
後、再度分離する際に色信号に引き込まれ色偽の原因と
なる、というようなことはなくなるので、輝度信号Y
(x,y)に対する水平方向の平滑化処理は省略するこ
ともできる。
【0083】また、(6)式に示したYC分離の手法
も、1つの例に過ぎず、他のYC分離法を用いたとして
も、本実施の形態で述べたのものと同等の効果が得られ
ることは言うまでもない。
【0084】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と実質的に
同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、適宜説
明を省略する。
【0085】図12は,本発明の第2の実施の形態に係
る画像処理装置の構成を示している。本実施の形態に係
る画像処理装置の構成は、上記第1の実施の形態(図
1)とほぼ同じであるが、平滑化係数算出器13におい
て、平滑化係数S(x,y)を、圧縮輝度信号YC
(x,y)から算出している点が異なる。
【0086】すなわち、上記第1の実施の形態では、平
滑化係数算出器13に、圧縮係数算出器11から出力さ
れた係数G(x,y)が入力されていたが、本実施の形
態では、平滑化係数算出器13に、第1の乗算器12Y
から出力された圧縮輝度信号YC(x,y)が入力さ
れ、その値を基に平滑化係数S(x,y)が算出され
る。入力される信号が圧縮用の係数G(x,y)の代わ
りに圧縮輝度信号YC(x,y)となるだけであるか
ら、平滑化係数算出器13の構成は、図9に示した構成
と同じものを用いることができる。すなわち、正規化器
31では、入力信号の変更に対応して適当に設定された
定数GEmin,GEmaxを用いて、(13)式と同様の正
規化処理を行う。
【0087】本実施の形態では、平滑化係数S(x,
y)の値は、圧縮輝度信号YC(x,y)の空間的な変
化に応じてその値が変化するように設定される。より具
体的には、平滑化係数S(x,y)は、圧縮輝度信号Y
C(x,y)の空間的な変化が大きいほど大きな値とな
るように設定される。従って、本実施の形態では、各平
滑化器14Y,14Cにおいて、各圧縮信号YC(x,
y),CC(x,y)に対して、圧縮輝度信号YC
(x,y)の空間的な変化に応じて、圧縮輝度信号YC
(x,y)の空間的な変化が大きいほど、より平滑化の
度合いが大きくなるような平滑化処理がなされる。
【0088】ところで、本画像処理装置では、ダイナミ
ックレンジの圧縮を目的とし、照明条件の境界部分を保
存する必要があるため、特に大きな輝度変化の部分にお
いてのみ圧縮用の係数G(x,y)が大きく変化するこ
とを許容している。従って、色偽が発生しやすいのは非
常に大きな輝度エッジ近傍と考えられる。
【0089】本実施の形態によれば、平滑化係数算出器
13において、圧縮輝度信号YC(x,y)に基づい
て、圧縮輝度信号YC(x,y)の空間的な変化が大き
いほど大きな値となるように設定された平滑化係数S
(x,y)を算出し、それを用いて各平滑化器14C,
14Yにおいて平滑化処理を行うようにしたので、上述
したように大きな輝度変化がある部分に対してのみ選択
的に平滑化処理が施され、全体的な解像感を落とすこと
なく、特に垂直エッジ周辺に発生する色偽を効果的に抑
制することが可能となる。
【0090】なお、本実施の形態において、圧縮輝度信
号YC(x,y)に代えて圧縮前の輝度信号Y(x,
y)を平滑化係数算出器13に入力し、それに基づい
て、平滑化係数S(x,y)を算出するようにしても良
い。
【0091】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態または上記第2の実施の形態
における構成要素と実質的に同一の機能を有する部分に
は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0092】図13は,本発明の第3の実施の形態に係
る画像処理装置の構成を示している。本実施の形態に係
る画像処理装置の構成は、上記第2の実施の形態(図1
2)とほぼ同じであるが、平滑化係数S(x,y)を、
圧縮色信号CC(x,y)から算出している点が異な
る。
【0093】すなわち、本実施の形態における平滑化係
数算出器13Aには、第2の乗算器12Cから出力され
た圧縮色信号CC(x,y)が入力され、その値を基に
平滑化係数S(x,y)が算出される。
【0094】図14は、本実施の形態における平滑化係
数算出器13Aの構成を示している。この平滑化係数算
出器13Aでは、上記第1および第2の実施の形態にお
ける平滑化係数算出器13(図9)の構成に対して、エ
ッジ強度算出器30の代わりに変調度算出器32が設け
られている。変調度算出器32には、圧縮色信号CC
(x,y)が入力される。変調度算出器32は、圧縮色
信号CC(x,y)から、例えば以下の(15)式によ
って変調度CE(x,y)を算出する。算出された変調
度CE(x,y)は、正規化器31に送られる。
【0095】
【数15】
【0096】正規化器31は、図9に示した上記第1の
実施の形態と同じものを用いることができる。すなわ
ち、正規化器31では、変調度CE(x,y)の正規化
のために適当に設定された定数GEmin,GEmaxを用い
て、(13)式と同様の正規化処理を行い、平滑化係数
S(x,y)を算出する。
【0097】このように算出された平滑化係数S(x,
y)の値は、圧縮色信号CC(x,y)の変調度CE
(x,y)の大きさに応じてその値が変化することにな
る。より具体的には、平滑化係数S(x,y)は、圧縮
色信号CC(x,y)の変調度CE(x,y)が大きい
ほど大きな値となるように設定される。従って、本実施
の形態では、各平滑化器14Y,14Cにおいて、各圧
縮信号YC(x,y),CC(x,y)に対して、圧縮
色信号CC(x,y)の変調度CE(x,y)の大きさ
に応じて、その変調度CE(x,y)が大きいほど、よ
り平滑化の度合いが大きくなるような平滑化処理がなさ
れる。
【0098】ここで、色の変調度CE(x,y)によっ
て平滑化係数S(x,y)を制御し、平滑化処理を行う
ことによる効果について説明する。本実施の形態では
(6)式に示すように、隣接画素の差として色信号C
(x,y)を抽出する例を示したが、これによって得ら
れる色信号C(x,y)には、本来の色の情報のみでは
なく、輝度の変化成分も含まれている。従って、色偽が
問題となる大きな輝度エッジ近傍では、色信号C(x,
y)も大きな値となる。
【0099】さらに、図3および図4からもわかるよう
に、色信号C(x,y)において、輝度信号の変化が小
さく、本来の色信号のみが表現されている部分では、水
平方向に見た場合、画素ごとに極性が反転する。いま、
図3に示す色フィルタを用いた撮像素子の出力をI
(x,y)とすると、各画素では、例えば以下の(1
6)式のような色フィルタの組み合わせが出力されるこ
とになる。
【0100】
【数16】
【0101】従って、この信号に(6)式のYC分離を
行うことにより分離される色信号C(x,y)は、以下
の(17)式のように与えられることになる。
【0102】
【数17】
【0103】ここで、(17)式右辺の第1行目と第2
行目、あるいは第3行目と第4行目は、それぞれ水平x
方向の偶数ライン、奇数ラインにあたるが、これらは同
一ライン上では、画素ごとにC(x,y)の極性が反転
することを示している。
【0104】従って、輝度信号が平坦な部分では水平方
向隣接画素の平均値はゼロに近い値となる。しかし、基
本的には単調増加、あるいは単調減少をする輝度エッジ
に起因している部分では、このような極性の反転は発生
せず、隣接画素を平均しても大きな値が保存されること
になる。
【0105】色が大きく変化する色エッジにおいても極
性の反転が生じない可能性はあるが、色エッジと輝度エ
ッジは同時に発生する可能性が高く、またここで問題と
なるような非常に大きな輝度エッジに起因するC(x,
y)あるいはその隣接画素の平均値は、色エッジによる
ものよりもはるかに大きいと考えられる。
【0106】以上のような色信号の性質に基づき、本実
施の形態では(15)式によって算出される色の変調度
CE(x,y)によって、平滑化係数S(x,y)を制
御している。ここで、 (15)式において圧縮色信号
CC(x,y)を用いているのは、ダイナミックレンジ
の広い色信号C(x,y)を用いるよりも少ない演算量
で同等の効果が期待できることによる。
【0107】ただし、本実施の形態において、圧縮色信
号CC(x,y)に代えて圧縮前の色信号C(x,y)
を平滑化係数算出器13Aに入力し、それに基づいて、
平滑化係数S(x,y)を算出するようにしても良い。
【0108】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、平滑化係数算出器13Aにおいて、圧縮色信号CC
(x,y)の変調度に基づいて、平滑化係数S(x,
y)を算出し、それを用いて各平滑化器14C,14Y
において平滑化処理を行うようにしたので、簡単な構成
のYC分離器を用いた場合にも、色偽の発生しやすい部
分を正確に検出することが可能となり、このような部分
に対してのみ選択的に平滑化処理が施されるため、全体
的な解像感を落とすことなく、特に垂直エッジ周辺に発
生する色偽を効果的に抑制することが可能となる。
【0109】[第4の実施の形態]次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1〜第3の実施の形態における構成要素と実
質的に同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、
適宜説明を省略する。
【0110】図15は,本発明の第4の実施の形態に係
る画像処理装置の構成を示している。本実施の形態に係
る画像処理装置の構成は、上記第3の実施の形態(図1
3)とほぼ同じであるが、水平方向のエッジによる色偽
も抑制するために、垂直平滑化係数算出器16、減衰器
17および垂直平滑化器18が設置されている点が異な
る。
【0111】本実施の形態において、平滑化係数算出器
13A、第1の平滑化器14Yおよび第2の平滑化器1
4Cに加えて、垂直平滑化係数算出器16、減衰器17
および垂直平滑化器18が、本発明における「平滑化手
段」の一具体例に対応する。
【0112】本実施の形態における平滑化係数算出器1
3Aの構成は、上記第3の実施の形態(図14)と同様
である。すなわち、本実施の形態において、平滑化係数
算出器13Aは、垂直方向のエッジによる色偽を抑制す
るために、(15)式によって算出される色信号C
(x,y)の変調度CE(x,y)を用いて平滑化係数
S(x,y)を制御する。
【0113】垂直平滑化係数算出器16には、第1の乗
算器12Yからの圧縮輝度信号YC(x,y)が入力さ
れる。垂直平滑化係数算出器16は、図17に示したよ
うに、例えば、垂直エッジ強度算出器50と正規化器5
1とを有して構成されている。この垂直平滑化係数算出
器16では、圧縮輝度信号YC(x,y)に基づいて、
垂直平滑化係数P(x,y)を算出し、それを減衰器1
7および垂直平滑化器18に出力する。垂直平滑化係数
P(x,y)は、第1の平滑化器14Yによって水平方
向に平滑化された平滑化輝度信号YC'(x,y)を、
さらに垂直方向に平滑化すると共に、第2の平滑化器1
4Cによって水平方向に平滑化された平滑化色信号C
C'(x,y)を、さらに減衰させるためのものであ
る。
【0114】減衰器17には、第2の平滑化器14Cか
ら出力された平滑化色信号CC'(x,y)と、垂直平
滑化係数算出器16から出力された垂直平滑化係数P
(x,y)とが入力される。減衰器17は、平滑化色信
号CC'(x,y)に垂直平滑化係数P(x,y)を積
算することにより、平滑化色信号CC'(x,y)を減
衰させ、その結果の色信号CC''(x,y)をYC合成
器15に出力する。
【0115】垂直平滑化器18には、以上のようにして
第1の平滑化器14Yから出力された平滑化輝度信号Y
C'(x,y)と、垂直平滑化係数算出器16から出力
された垂直平滑化係数P(x,y)とが入力される。垂
直平滑化器18では、平滑化輝度信号YC'(x,y)
に対して、例えば以下の(18)式により垂直平滑化係
数P(x,y)に応じた適応的な平滑化処理を行い、そ
の結果である平滑化輝度信号YC''(x,y)をYC合
成器15に出力する。
【0116】
【数18】
【0117】(18)式は、水平方向の平滑化を行うた
めの(14)式と類似しているが、ここで用いる輝度信
号YC'(x,y)に対するローパスフィルタLPFと
しては、例えば図16に示すような垂直方向の平滑化処
理を行うものを用いる。
【0118】YC合成器15には、減衰器17から出力
された色信号CC''(x,y)と、垂直平滑化器18か
ら出力された平滑化輝度信号YC''(x,y)とが入力
される。YC合成器15では、色信号CC''(x,y)
と平滑化輝度信号YC''(x,y)とを、上記第1の実
施の形態と同様に、例えば上述の(7)式のように合成
し、圧縮された複合画像信号O(x,y)を生成する。
【0119】ところで、垂直平滑化係数算出器16にお
ける垂直平滑化係数P(x,y)の算出は、より詳しく
は、例えば図17に示した構成により、以下のように行
われる。垂直平滑化係数算出器16において、第1の乗
算器12Yからの圧縮輝度信号YC(x,y)は、垂直
エッジ強度算出器50に入力される。垂直エッジ強度算
出器50は、圧縮輝度信号YC(x,y)に基づいて、
例えば以下の(19)式のように垂直方向のエッジ強度
VE(x,y)を算出する。
【0120】
【数19】
【0121】正規化器51では、垂直エッジ強度信号V
E(x,y)を、例えば以下の(20)式のように正規
化し、垂直平滑化係数P(x,y)を算出する。(2
0)式において、VEmin,VEmaxは、正規化のために
あらかじめ設定された定数である。
【0122】
【数20】
【0123】この(20)式によって算出される垂直平
滑化係数P(x,y)は、垂直エッジ強度信号VE
(x,y)が大きいほど小さな値となり、かつ、0.0
以上1.0以下の係数となる。この垂直平滑化係数P
(x,y)が、減衰器17および垂直平滑化器18に送
られる。
【0124】減衰器17では、すでに述べたように圧縮
された色信号CC'(x,y)にこの垂直平滑化係数P
(x,y)が積算されるため、結果として、圧縮輝度信
号YC(x,y)の垂直方向の空間的な変化が大きく、
垂直エッジ強度VE(x,y)が大きいほど、すなわち
大きな水平方向のエッジほど、平滑化色信号CC'
(x,y)が大きく減衰されることになる。また、垂直
平滑化器18では、(18)式に示すように、この垂直
平滑化係数P(x,y)が大きいほど、平滑化の度合い
が大きくなるため、結果として垂直エッジ強度VE
(x,y)が大きいほど平滑化輝度信号YC'(x,
y)がさらに垂直方向に平滑化されることになる。
【0125】ところで、本実施の形態では、垂直エッジ
による色偽を抑制するための構成は上記第3の実施の形
態とまったく同じである。すなわち、平滑化係数算出器
13Aによって算出された平滑化係数S(x,y)を用
いて、平滑化器14C,14Yにおいて、水平方向に平
滑化処理を施し、垂直エッジによる色偽を抑制してい
る。一方、水平エッジによる色偽の抑制には異なる構成
を用いている。これは、図3に示すような色フィルタを
用いた単板式カラーカメラの出力信号を、(6)式など
によってYC分離することにより得られた色信号C
(x,y)では、通常、1ラインごとに異なる色の情報
を表現していることに起因している。例えば、(17)
式に示した例では、色信号C(x,y)の偶数ラインは
(Ye+Mg)−(Cy+G)、あるいはその逆相とな
るが、Ye,Mg,Cyを、以下の(21)式のように
3原色R,G,Bで大まかに表すと、2R−Gあるいは
その逆相となる。一方、同様の計算により奇数ラインは
G−2Bあるいはその逆相となる。
【0126】
【数21】
【0127】このように、1ラインごとに表現している
色情報が異なるため、垂直方向に対しては、隣接画素間
の演算によるエッジ検出や、平滑化処理は意味を持たな
くなってしまう。そこで、本実施の形態では、色偽の発
生しやすい水平方向のエッジの大きさを、圧縮輝度信号
YC(x,y)の垂直微分に基づいて算出する一方、色
偽の抑制を、そのエッジの大きさに応じて各色信号を減
衰することによって実現している。
【0128】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、大きな水平方向のエッジほど、色信号を大きく減衰
させると共に、輝度信号を垂直方向に大きく平滑化する
ようにしたので、水平方向のエッジ近傍に発生する色偽
も効果的に抑制することが可能となる。
【0129】なお、本実施の形態では、(19)式で計
算される垂直方向の1次微分によってエッジ強度を算出
する例を説明したが、上記第1の実施の形態で述べた
(12)式と同様に、1次微分と2次微分との荷重和で
エッジ強度を算出することもできる。
【0130】また、本実施の形態では、上記第3の実施
の形態と同様、垂直エッジによる色偽を抑制するため
に、色の変調度CE(x,y)によって平滑化係数S
(x,y)を制御する例について説明したが、これに限
らず、上記第1の実施の形態で述べた圧縮用の係数G
(x,y)によって制御する方法、あるいは上記第2の
実施の形態で述べた圧縮輝度信号YC(x,y)によっ
て制御する方法を用いることも可能なことは言うまでも
ない。
【0131】また、本実施の形態では、水平エッジによ
る色偽を抑制するための垂直平滑化係数P(x,y)
を、圧縮輝度信号YC(x,y)に基づいて算出するよ
うにしたが、他の信号、例えば輝度信号Y(x,y)、
輝度信号に積算される圧縮用の係数G(x,y)、また
は平滑化輝度信号YC'(x,y)に基づいて垂直平滑
化係数P(x,y)を算出し、それら他の信号の垂直方
向の空間的変化に応じて、その空間的変化が大きいほ
ど、平滑化色信号CC'(x,y)を減衰させるような
制御を行うようにしても良い。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし9
のいずれか1項に記載の画像処理方法または請求項10
ないし18のいずれか1項に記載の画像処理装置によれ
ば、各画素ごとに異なる係数を積算することによって生
成された圧縮輝度信号と圧縮色信号とに対して、それぞ
れ、色偽を除去するための平滑化処理を施すようにした
ので、色信号が周波数変調され、輝度信号に重畳されて
いる複合画像信号のダイナミックレンジを圧縮する場合
において、色偽の発生を抑制し、良好な再現画像を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】画像の走査方向を示す説明図である。
【図3】単板式カラーカメラの色フィルタの配列を示す
構成図である。
【図4】復号画像信号の例について示す信号波形図であ
る。
【図5】図1に示した画像処理装置における圧縮係数算
出器の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示した圧縮係数算出器におけるイプシロ
ンフィルタで用いられる線形ローパスフィルタの例につ
いて示す説明図である。
【図7】図5に示した圧縮係数算出器における変換器で
用いられる係数算出関数の例について示す説明図であ
る。
【図8】図7に示した係数算出関数を得るためのレベル
変換関数の例について示す説明図である。
【図9】図1に示した画像処理装置における平滑化係数
算出器の構成を示すブロック図である。
【図10】図1に示した画像処理装置における平滑化器
の構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した平滑化器におけるローパスフ
ィルタで用いられる水平1次元ローパスフィルタの例に
ついて示す説明図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示した画像処理装置における平滑化
係数算出器の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る画像処理装
置の構成を示すブロック図である。
【図16】図15に示した画像処理装置における垂直平
滑化器で用いられる垂直ローパスフィルタの例を示す説
明図である。
【図17】図15に示した画像処理装置における垂直平
滑化係数算出器の構成を示すブロック図である。
【図18】レベル変換関数の例について示す説明図であ
る。
【図19】他のレベル変換関数の例について示す説明図
である。
【図20】ヒストグラムイコライゼーションの原理につ
いて示す説明図である。
【図21】Multiscale retinex法の問題点について説明
するための図である。
【符号の説明】
10…YC分離器、11…圧縮係数算出器、12C,1
2Y,42A,42B…乗算器、13…平滑化係数算出
器、14C,14Y…平滑化器、15…YC合成器、1
6…垂直平滑化係数算出器、17…減衰器、18…垂直
平滑化器、20…イプシロンフィルタ、21…変換器、
30…エッジ強度算出器、31,51…正規化器、32
…変調度算出器、40…ローパスフィルタ(LPF)、
41…差分器、43…加算器、50…垂直エッジ強度算
出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/60 H04N 1/40 D 9/64 101C // H04N 101:00 1/46 Z Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE05 CE06 CE17 CH08 5C057 AA11 BA01 DA16 DC01 EA01 EA07 EC01 EC02 EC03 GC01 GE01 GJ01 GJ03 5C066 AA01 BA01 CA05 CA09 DB01 DC06 EA05 EA11 EC05 EC12 GA02 GA04 GA05 GB01 JA01 KE02 KE03 KF01 5C077 LL19 MP08 PP02 PP10 PP33 PP34 PP37 PQ12 SS06 TT02 5C079 HB02 HB04 LB01 MA11 MA17 NA03 PA03 PA05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色信号が周波数変調され、輝度信号に重
    畳されている複合画像信号のダイナミックレンジを圧縮
    するための画像処理方法であって、 入力複合画像信号を、輝度信号および色信号に分離する
    YC分離過程と、 分離された前記輝度信号に対して、各画素ごとに異なる
    係数を積算して圧縮輝度信号を生成する輝度信号圧縮過
    程と、 分離された前記色信号に対して、各画素ごとに異なる係
    数を積算して圧縮色信号を生成する色信号圧縮過程と、 前記圧縮輝度信号および前記圧縮色信号に対して、それ
    ぞれ、色偽を除去するための平滑化処理を施し、平滑化
    輝度信号および平滑化色信号を生成する平滑化過程とを
    含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記平滑化過程において、前記輝度信号
    に積算される圧縮用の係数または前記色信号に積算され
    る圧縮用の係数の空間的変化に応じて、平滑化の度合い
    を変化させることを特徴とする請求項1記載の画像処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記平滑化過程において、前記輝度信号
    に積算される圧縮用の係数または前記色信号に積算され
    る圧縮用の係数の空間的変化が大きいほど平滑化の度合
    いを大きくすることを特徴とする請求項2記載の画像処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記平滑化過程において、前記輝度信号
    または前記圧縮輝度信号の空間的変化に応じて平滑化の
    度合いを変化させることを特徴とする請求項1記載の画
    像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記平滑化過程において、前記輝度信号
    または前記圧縮輝度信号の空間的変化が大きいほど平滑
    化の度合いを大きくすることを特徴とする請求項4記載
    の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記平滑化過程において、前記色信号ま
    たは前記圧縮色信号の変調度の大きさに応じて平滑化の
    度合いを変化させることを特徴とする請求項1記載の画
    像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記平滑化過程において、前記色信号ま
    たは前記圧縮色信号の変調度が大きいほど平滑化の度合
    いを大きくすることを特徴とする請求項6記載の画像処
    理方法。
  8. 【請求項8】 前記平滑化過程において、前記平滑化輝
    度信号と前記平滑化色信号とを生成した後、前記輝度信
    号、前記輝度信号に積算される圧縮用の係数、前記圧縮
    輝度信号、または前記平滑化輝度信号の垂直方向の空間
    的変化に応じて前記平滑化色信号を減衰させることを特
    徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記平滑化過程において、前記平滑化輝
    度信号と前記平滑化色信号とを生成した後、前記輝度信
    号、前記輝度信号に積算される圧縮用の係数、前記圧縮
    輝度信号、または前記平滑化輝度信号の垂直方向の空間
    的変化が大きいほど、前記平滑化色信号を大きく減衰さ
    せることを特徴とする請求項8記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 色信号が周波数変調され、輝度信号に
    重畳されている複合画像信号のダイナミックレンジを圧
    縮するための画像処理装置であって、 入力複合画像信号を、輝度信号および色信号に分離する
    YC分離手段と、 分離された前記輝度信号に対して、各画素ごとに異なる
    係数を積算して圧縮輝度信号を生成する輝度信号圧縮手
    段と、 分離された前記色信号に対して、各画素ごとに異なる係
    数を積算して圧縮色信号を生成する色信号圧縮手段と、 前記圧縮輝度信号および前記圧縮色信号に対して、それ
    ぞれ、色偽を除去するための平滑化処理を施し、平滑化
    輝度信号および平滑化色信号を生成する平滑化手段とを
    備えたことを特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記平滑化手段は、前記輝度信号に積
    算される圧縮用の係数または前記色信号に積算される圧
    縮用の係数の空間的変化に応じて、平滑化の度合いを変
    化させることを特徴とする請求項10記載の画像処理装
    置。
  12. 【請求項12】 前記平滑化手段は、前記輝度信号に積
    算される圧縮用の係数または前記色信号に積算される圧
    縮用の係数の空間的変化が大きいほど平滑化の度合いを
    大きくさせることを特徴とする請求項11記載の画像処
    理装置。
  13. 【請求項13】 前記平滑化手段は、前記輝度信号また
    は前記圧縮輝度信号の空間的変化に応じて平滑化の度合
    いを変化させることを特徴とする請求項10記載の画像
    処理装置。
  14. 【請求項14】 前記平滑化手段は、前記輝度信号また
    は前記圧縮輝度信号の空間的変化が大きいほど平滑化の
    度合いを大きくさせることを特徴とする請求項13記載
    の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 前記平滑化手段は、前記色信号または
    前記圧縮色信号の変調度の大きさに応じて平滑化の度合
    いを変化させることを特徴とする請求項10記載の画像
    処理装置。
  16. 【請求項16】 前記平滑化手段は、前記色信号または
    前記圧縮色信号の変調度が大きいほど平滑化の度合いを
    大きくさせることを特徴とする請求項15記載の画像処
    理装置。
  17. 【請求項17】 前記平滑化手段は、前記平滑化輝度信
    号と前記平滑化色信号とを生成した後、前記輝度信号、
    前記輝度信号に積算される圧縮用の係数、前記圧縮輝度
    信号、または前記平滑化輝度信号の垂直方向の空間的変
    化に応じて前記平滑化色信号を減衰させることを特徴と
    する請求項10記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記平滑化手段は、前記平滑化輝度信
    号と前記平滑化色信号とを生成した後、前記輝度信号、
    前記輝度信号に積算される圧縮用の係数、前記圧縮輝度
    信号、または前記平滑化輝度信号の垂直方向の空間的変
    化が大きいほど、前記平滑化色信号を大きく減衰させる
    ことを特徴とする請求項17記載の画像処理装置。
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