JP2003004123A - プーリユニット - Google Patents

プーリユニット

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JP2003004123A
JP2003004123A JP2001186252A JP2001186252A JP2003004123A JP 2003004123 A JP2003004123 A JP 2003004123A JP 2001186252 A JP2001186252 A JP 2001186252A JP 2001186252 A JP2001186252 A JP 2001186252A JP 2003004123 A JP2003004123 A JP 2003004123A
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pulley
pulley unit
annular member
annular
minute gap
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JP2001186252A
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English (en)
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Hideki Fujiwara
英樹 藤原
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/63Gears with belts and pulleys

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  • Pulleys (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば洗車等の際の水や塵埃等の浸入を十分抑
制できるとともに、コンパクトに構成できるプーリユニ
ットを提供する。 【解決手段】プーリ10と、このプーリ10と互いに相
対回転可能にかつこれの内側に同心状に配設された軸体
5と、プーリ10と軸体5との間の環状空間11に介装
される一方向クラッチ6と、環状空間11において一方
向クラッチ6の両側に設けられる転がり軸受とを含むと
ともに、環状空間11の軸心方向両端がシール18によ
り密封されていて、少なくとも片方のシール18におけ
る少なくとも密封部分が、軸体5に取り付けられている
環状部材27により隠蔽、環状部材27は、プーリ10
の軸心方向自由端の径方向に沿う端面10aと対向して
内外方向でラビリンス経路長を有する微小空間を形成し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のエ
ンジンに付設される補機への伝動を図るため設けられる
プーリユニットに関し、詳しくは、同心状に配設される
内外2つの部材と、両部材の間の環状空間に介装される
一方向クラッチとを含むプーリユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車エンジンに付設される各種
の補機は、自動車エンジンのクランクシャフトによりベ
ルトを介して駆動される構造となっている。ここで補機
のうち、例えばオルタネータの場合、クランクシャフト
の回転数が低下すると発電能力も低下することになる。
【0003】そこで、オルタネータに付設するプーリユ
ニットに一方向クラッチや転がり軸受を内蔵させること
で、クランクシャフトの回転数が低下した場合には、オ
ルタネータのロータの回転数を慣性力により継続させて
発電効率を維持するようにした技術が周知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プーリユニ
ットは、一方向クラッチや転がり軸受が内装される環状
空間の両端部を潤滑油が外部に漏れないようシール部材
で封止している。
【0005】特に、プーリユニットのオルタネータが有
る側とは軸心方向で反対側の自由端側端面において外部
から水や塵埃等の異物が環状空間内に侵入しないよう阻
止するダストシールとしての環状部材が、例えば特開平
11−159599号公報に開示されているように、環
状空間のほぼ全体を隠蔽するように軸体に取り付けたも
のが従来知られている。
【0006】しかしながら、この従来構造のものにおい
て、プーリユニットの軸心方向の幅をコンパクトに構成
するために、例えば特開平11−159599号公報の
図5に示すように、環状部材として、円板状のものをプ
ーリの軸心方向幅内に位置させるものでは、環状部材の
外周端縁とプーリとの間は微小隙間としているものの、
その隙間の内外方向での経路長が十分なものでなく、そ
のため、ラビリンスとしての十分な機能を得ることがで
きず、特に、高速洗車時に勢いのある洗車水流を受ける
とこの微小隙間から水が環状空間側に浸入するおそれが
あった。
【0007】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
であって、例えば洗車等においても、水や塵埃等の異物
の浸入を十分抑制できるとともに、コンパクトに構成で
きるプーリユニットの提供を解決しようとする課題とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプーリユニ
ットは、請求項1に示すように、プーリと、このプーリ
と互いに相対回転可能にかつこれの内側に同心状に配設
した軸体と、前記プーリと前記軸体との間の環状空間に
介装した一方向クラッチと、前記環状空間で前記一方向
クラッチの両側に設けた転がり軸受と、自由端側におい
て前記環状空間を密封したシールと、前記シールの外側
において前記環状空間を隠蔽し、かつ前記軸体に取り付
けられている環状部材とを備えたプーリユニットであっ
て、前記環状部材は、前記プーリの自由端側端面との間
でラビリンス経路長を有する微小隙間を形成した状態
で、前記プーリの自由端側端面に延設していることを特
徴とする。
【0009】本発明の請求項1に係る構成によれば、プ
ーリにおける軸心方向自由端側の径方向に沿う端面と対
向する環状部材の面との間にラビリンス経路長を有する
微小隙間を形成しているので、ラビリンスとしての機能
を発揮するに十分な内外経路の長い微小隙間を径方向に
得ることができ、従来に比して、外部からの水や塵埃等
の内部への侵入をその微小隙間によって十分阻止するこ
とができる。
【0010】また、環状部材は、プーリの自由端側端面
に沿うよう延設されているものであるから、その環状部
材は、プーリユニットの軸心方向の幅をあまり大きくす
ることなく設けられるものとなる。
【0011】したがって、高速洗浄等を行っても、環状
部材による水等のプーリユニット内部への侵入を十分阻
止できるので、プーリユニットは耐久性の高いものとな
るとともに、そのようにダストシールとしての機能を高
めたものでありながら、プーリユニットを軸心方向でコ
ンパクトなものにできる。
【0012】本発明に係るプーリユニットは、請求項2
に示すように、請求項1に記載のプーリユニットにおい
て、前記プーリの軸心方向自由端側の端面に環状空間側
に開口する凹部を形成し、前記環状部材の延設部は、前
記凹部の表面との間にラビリンス経路長を有する微小隙
間を形成して、前記凹部内に入り込ませていることを特
徴とする。
【0013】本発明の請求項2に係る構成によれば、プ
ーリにおいて、軸心方向自由端側の端面に環状空間側に
開口される凹部と、環状部材との間で、軸心方向と径方
向とに沿う微小隙間がラビリンスとして内外方向に経路
長を増すように備えられているので、外部からの水や塵
埃等の内部への侵入をその微小隙間によって十分阻止す
ることができるとともに、環状部材を凹部内に入り込ま
せてあるので、プーリの自由端側端面に対して環状部材
が軸心方向で外側に出っ張らないようにできるので、そ
の環状部材が他物と当接するなど障害物となりにくい。
【0014】本発明に係るプーリユニットは、請求項3
に示すように、請求項2に記載のプーリユニットにおい
て、前記プーリの軸心方向自由端側の端面に、径方向に
沿う面と軸心方向に沿う面とでなる凹部を形成するとと
もに、前記環状部材と、前記凹部とは、それぞれ径方向
に沿う面同士が対向する第1微小隙間を形成し、それぞ
れ軸心方向に沿う面同士が対向する第2微小隙間を形成
していることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項3に係る構成によれば、プ
ーリにおいて、軸心方向自由端側の端面に形成される凹
部と、環状部材との間で、軸心方向と径方向とに沿う微
小隙間がラビリンスとして内外方向に経路長を増すよう
に備えられているので、外部からの水や塵埃等の内部へ
の侵入をその微小隙間によって十分阻止することができ
る。
【0016】本発明に係るプーリユニットは、請求項4
に示すように、請求項1に記載のプーリユニットにおい
て、前記プーリの軸心方向自由端側の端面に、自由端側
に開口する環状溝を形成し、前記環状部材の延設部の内
面に、軸心方向に沿って前記環状溝に入り込み可能なフ
ランジ部を設け、前記フランジ部と、前記環状溝とは、
それぞれ径方向に沿う面同士が対向する第1微小隙間を
形成し、それぞれ軸心方向に沿う面同士が対向する第2
微小隙間を形成していることを特徴とする。
【0017】本発明の請求項4に係る構成によれば、プ
ーリユニットのプーリの軸心方向自由端側端面との間で
微小隙間からなるラビリンスを形成するに、その端面に
形成された環状溝と、環状部材のフランジ部とによっ
て、互いの対向面間に軸心方向と径方向とに沿う微小隙
間を形成するので、ラビリンスとしての内外経路長はか
なり長いものに設定でき、外部からの環状空間内への異
物の侵入を十分阻止できる。なお、環状溝は、その内面
に環状部材との対向面として径方向に沿う面と軸心方向
に沿う面とを有することで、プーリの軸心方向自由端側
端面の上記請求項2における凹部の一例でもある。
【0018】本発明に係るプーリユニットは、請求項5
に示すように、請求項4に記載のプーリユニットにおい
て、前記フランジ部を、前記環状部材の外周側端縁部に
設けていることを特徴構成とする。
【0019】本発明の請求項5に係る構成によれば、環
状部材において、フランジ部が外周側端縁部に設けられ
ていることで、フランジ部が環状部材の径方向中間に設
けられるものに比較して、構造簡単であり、かつプーリ
の軸心方向自由端側端面の環状溝も径方向外寄りに設け
られることとなって、微小隙間を介して対向する面同士
の相対速度差が高いものと成っている箇所にラビリンス
としての構造が設けられることになり、外部からの環状
空間内への異物の侵入を十分阻止できる。
【0020】本発明に係るプーリユニットは、請求項6
に示すように、請求項1に記載のプーリユニットにおい
て、前記プーリの軸心方向自由端側の端面に凹部を形成
し、前記環状部材の延設部は、前記凹部の表面との間に
ラビリンス経路長を有する微小隙間を形成する状態に、
前記凹部内に入り込ませていることを特徴とする。
【0021】プーリの軸心方向自由端側端面に径方向途
中から外側へ開口するような凹部を設けた場合でも、そ
の凹部の表面との間にラビリンスとしての構造が環状部
材の延設部との間に設けられることで、外部からの環状
空間内への異物の侵入を十分阻止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。本発明の実施の形態に係るプー
リユニット1は、エンジンの補機に付設されるものであ
って、この補機と称されるものには、例えばオルタネー
タ2、エアコンディショナ用コンプレッサ、ウォータポ
ンプ、冷却ファンなどがある。そして、以下において、
特にオルタネータ2を具体例として説明する。
【0023】まず、図1に基づいて本発明の実施の形態
に係るプーリユニット1を説明すると、これは、エンジ
ンの駆動部とオルタネータ2の発電用回転軸3とを連結
する部分に配置されるもので、このプーリユニット1
は、オルタネータ2のハウジング4から側方に突出した
発電用回転軸3の突出部に外嵌する中空の軸体(以下、
ロータ軸という)5を有している。
【0024】また、このロータ軸5に対し、公知の一方
向クラッチ6およびその両側方、すなわちオルタネータ
2側に配置した玉軸受7、すなわち深溝玉軸受およびこ
の玉軸受7の反対側に配置したころ軸受8(いずれも転
がり軸受の一例)を介して、エンジンからの動力が伝達
される動力伝達用ベルト(Vリブドベルト)9を巻回す
るプーリ10を有している。
【0025】そして、一方向クラッチ6により、プーリ
10とロータ軸5とは互いに相対回転可能に構成されて
いる。
【0026】なお、プーリ10の外周面には、ベルト9
内周面の凹凸が嵌合する波状の溝が形成されている。
【0027】一方向クラッチ6は、プーリ10とロータ
軸5とが対向する環状空間11の軸心方向中央位置に配
置され、転動体としてのころ12の内輪軌道はロータ軸
5の外周面で、外輪軌道はプーリ10の内周面とされ
る。
【0028】また、一方向クラッチ6は、合成樹脂製の
環状のころ保持器13、ころ12を、図示しない楔状空
間の狭い側(ロック側)へ付勢する機能を有する楕円形
のコイルばね14を有している。
【0029】ころ軸受け8は、ころ8aの内輪軌道をロ
ータ軸5の外周面とし、外輪軌道をプーリ10の内周面
とし、保持器15を有している。
【0030】玉軸受7は玉16の内輪軌道をロータ軸5
の外周面とし、外輪軌道をプーリ10の内周面とし、保
持器17を有している。
【0031】そして、ころ軸受8および玉軸受7のそれ
ぞれの軸心26方向外側に、環状空間11を密封するシ
ール部材18が装着され、これらシール部材18は、環
状芯金19とその外側に被着した弾性体20からなり、
この弾性体20のラジアル方向一端側がプーリ10の内
径面に固着され、他端側がシールリップ21とされてロ
ータ軸5の外周面に接触した構成となっている。
【0032】ロータ軸5の中心孔22の自由端側に、ロ
ータ軸5を回転させるための工具(例えば六角レンチ)
が嵌合する操作溝23が形成され、また中心孔22の途
中に、発電用回転軸3の途中に形成した雄ねじ部24が
螺合する雌ねじ部25が形成されている。
【0033】次に、本発明に係る構成について説明す
る。
【0034】プーリユニット1のプーリ10の軸心方向
でのオルタネータ2の有る側とは反対側の自由端には、
環状空間11内に外部からの異物が侵入することを阻止
する環状部材27を設けている。
【0035】すなわち、図1に示すように、環状部材2
7は、プーリ10におけるオルタネータ2の無い外部に
臨む側の端面10a、すなわち軸心方向自由端側の端面
10aより幾分外側に突出したロータ軸5の外周端部
に、圧入嵌合している。
【0036】そして、環状部材27の基端部は、径方向
に沿う円板状になっているとともに、ロータ軸5に嵌合
された箇所から径方向外側へ延設されたその延設部とな
る外周側端部には、オルタネータ2側に向かって軸心2
6方向に沿うフランジ部28に構成している。
【0037】プーリ10の外側の端面10aには、該フ
ランジ部28を入り込ませる環状溝としての環状凹溝2
9を形成している。
【0038】この環状凹溝29に対して、図1および図
2に示すように、環状部材27のフランジ部28を入り
込ませた状態で、環状部材27をロータ軸5に外嵌固定
させる。
【0039】環状凹溝29には、軸心26方向に沿う面
29a,29bと、径方向に沿う面29cとが軸心26
を中心とする周方向に形成されている。
【0040】環状部材27のフランジ部28は、その上
下の面が軸心26方向に沿う面29a,29bとにそれ
ぞれ微小隙間を介して対向するものとなっているととも
に、フランジ部2の先端端面が環状凹溝29の径方向に
沿う面29cと微小隙間を介して対向するものとなって
いる。
【0041】前者の微小隙間は第2微小隙間G2,G2
を構成し、後者の微小隙間は、第1微小隙間G1を構成
するものである。
【0042】なお、プーリ10の端面10aにおける環
状凹溝29よりも内径側の面と、環状部材27との対向
面との間にも径方向に沿う微小隙間が形成され、この微
小隙間は、第1微小隙間G1を構成する。
【0043】そして、第1,第2微小隙間G1,G2は
内外方向で比較的長い経路となるラビリンスLを構成す
るものとなっている。
【0044】したがって、この環状部材27と、環状凹
部29とにより構成されるラビリンスLによって、環状
空間11側への外部からの水や塵埃等の異物の侵入が十
分阻止されることになる。
【0045】なお、ハウジング4の玉軸受40は、ハウ
ジング4に嵌着する外輪部材41、発電用回転軸3に嵌
着する内輪部材42、転動体としての玉43、その保持
器44、両側のシール部材45から構成される。
【0046】上記構成のプーリユニット1では、プーリ
10とロータ軸5との回転速度差に応じて一方向クラッ
チ6がロック状態またはフリー状態となり、プーリ10
からロータ軸5へ動力が伝達されたり、あるいは動力が
遮断されたりする。なお、一方向クラッチ6がフリー状
態になったときはロータ軸5が自身の回転慣性力により
回転を継続する。
【0047】上記実施の形態では、フランジ部を環状部
材の径方向先端部に設けたものを示したが、フランジ部
を環状部材の径方向中間に設けるものでも良いとともに
に、複数のフランジ部を径方向に振り分けて環状部材に
設けるものでも良い。この場合、このフランジ部の構成
に合わせてラビリンスLを成す微小隙間を形成するよ
う、プーリ端面の環状凹部等を構成することになる。
【0048】(別の実施の形態)本発明に係る別の実施
の形態について、図3に基づいて説明する。なお、上記
実施の形態と同様の構造については、説明を省略すると
ともに、同一符号を付す。
【0049】本発明は、図3に示すように、プーリ10
の軸方向自由端側の端面10aを径方向に沿う平坦面と
し、ロータ軸5の端部に外嵌固定した円板状の環状部材
27の径方向に沿う面と、前記端面10aとの間に径方
向に沿って比較的長い内外方向の経路となる微小隙間を
形成することによって、外部からの異物の侵入を阻止す
るラビリンスLを構成するものにしても良い。なお、端
面10aが径方向に沿う全くの平坦面でなく、起伏の小
さな山谷のある平坦面に近い面構造となっていてもよ
く、環状部材の対向面形状をプーリ端面10aに合わせ
て対向間隔がほぼ一定となるように構成してもよい。
【0050】本発明は、図4に示すように、プーリ10
の軸方向自由端側の端面10aに、径方向途中箇所から
内径側が凹むように切り欠き形成された凹部Hを設け、
その凹部Hに対して、ロータ軸5に外嵌固定した円板状
の環状部材27を入り込ませ、この環状部材27の径方
向に沿う面と、凹部Hにおける径方向に沿う面とを径方
向に沿う平坦面とし、その面同士の間に径方向に沿う第
1微小隙間G1を設け、凹部Hにおける軸心方向に沿う
面と、環状部材27の外周縁の面との間に軸心方向に沿
う第2微小空間を設けてラビリンスLを構成するものに
しても良い。
【0051】この場合、凹部Hの軸心方向の幅に対応し
て、環状部材27は凹部H内に収納されるので、プーリ
ユニット1の軸端側端面に出っ張りが生ぜず、環状部材
27が邪魔にならない。
【0052】本発明は、以下に説明する実施の形態につ
いても適用できるものである。
【0053】また、本発明は、図5に示すように構成し
ても良い。
【0054】すなわち、プーリ10の軸心方向自由端側
の端面10aに、径方向途中箇所から外径側が凹むよう
に凹部Hを形成し、ロータ軸5に嵌合固定した環状部材
27の基端部は径方向に沿う円板状に構成しているとと
もに、その外周の端縁部には軸心方向に沿うフランジ部
28を備え、この環状部材27のフランジ部28内周面
は、前記凹部Hにおける軸心方向に沿う面30bと対向
したものとなっており、その対向間には、第2微小隙間
G2が形成され、環状部材27の基部側の径方向に沿う
面は、端面10aと対向したものとなっており、その対
向間には、第1微小隙間G1が形成されている。
【0055】第1微小隙間G1及び第2微小隙間G2
は、ラビリンスLを構成するものであって、両微小隙間
G1,G2を通しての内外に通じるラビリンス経路は長
くなるため、外部からの塵埃や水等の環状空間11側へ
の侵入を十分阻止阻止するものとなっている。
【0056】また、本発明は、図6に示すように、プー
リ10の軸心方向自由端側の端面10aに、径方向途中
箇所から外径側が凹むように凹部Hを形成したものにお
いて、環状部材27のフランジ部28の軸心26方向端
に径方向に沿う板面部31を設け、図5の封止構造に加
えて、この板面部31とプーリ10の凹部Hの径方向に
沿う端面との間に微小隙間(第1微小隙間に相当する)
G1をさらに設けてラビリンスLを構成するものにして
も良い。
【0057】また、本発明は、図7に示すように、プー
リ10の軸心方向自由端側の端面10aに、前述の図1
および図2に示す実施の形態と類似する環状凹溝29を
形成したものであって、この環状凹溝29の軸心26方
向に沿う2つの面30a,30bのうち外径側の面30
aを、軸心26に対して開口側ほど外径に位置するよう
に傾斜する面に設定し、それに合わせてその面30aに
対する対向面間間隔がほぼ一定となるよう環状部材27
のフランジ部28の対向面を設定してあるものにしても
良い。この対向面間には微小隙間G2が形成され、この
微小隙間G2はこれに連続する他の微小隙間G1,G2
とともにラビリンスLを構成する。
【0058】このように、ラビリンスLの入口近くが外
方寄り位置ほど外径側に位置する傾斜面としていること
で、例えラビリンスL内に水等の異物が侵入しても、プ
ーリ10の回転に伴う遠心力が異物に作用したときにそ
の異物が傾斜面に沿って外部に排出されやすくなってい
る。
【0059】また、本発明は、図8に示すように、プー
リ10の軸心方向自由端側の端面10aに、前述の図4
に示す実施の形態と類似する凹部Hを形成したものであ
って、この凹部Hの軸心26方向に沿う面31を、軸心
26に対して開口側ほど外径に位置するように傾斜する
面に設定し、それに合わせてその面31に対する対向面
間間隔がほぼ一定となるよう環状部材27の外周端縁の
対向面を設定してあるものにしても良い。この対向面間
には微小隙間G2が形成され、この微小隙間G2はこれ
に連続する他の微小隙間G1とともにラビリンスLを構
成する。
【0060】このように、ラビリンスLの入口近くが外
方寄り位置ほど外径側に位置する傾斜面としていること
で、例えラビリンスL内に水等の異物が侵入しても、プ
ーリ10の回転に伴う遠心力が異物に作用したときにそ
の異物が傾斜面に沿って外部に排出されやすくなってい
る。
【0061】なお、本発明は、第1微小隙間と、第2微
小隙間とを、それぞれ、径方向に沿う面同士が対向する
もの、軸心方向に沿う面同士が対向するものとするもの
であるが、厳密に径方向や軸心方向に沿う面に特定する
ものでなく、例えば実際の径方向や軸心方向に対して3
0°程度傾斜するまでの範囲の面についても含むととも
に、対向間隔が経路途中で幾分変わるものも含む。
【0062】また、上述各実施の形態では、一方向クラ
ッチの両側に設けられる転がり軸受の外輪および内輪を
それぞれプーリおよびロータ軸が一体に兼用する構造を
示したが、その転がり軸受の外輪および内輪をそれぞれ
プーリおよびロータ軸とは別体のものに構成しても良
い。
【0063】また、一方向クラッチの両側に配置した転
がり軸受の組み合わせも、前記実施の形態の構成に限ら
ない。
【0064】
【発明の効果】本発明の構成によれば、プーリにおける
軸心方向自由端側の径方向に沿う端面と対向する環状部
材の面との間にラビリンス経路長を有する微小隙間を形
成しているので、ラビリンスとしての機能を発揮するに
十分な内外経路の長い微小隙間を径方向に得ることがで
き、従来に比して、外部からの水や塵埃等の内部への侵
入をその微小隙間によって十分阻止することができる。
【0065】また、環状部材は、プーリの自由端側端面
に沿うよう延設されているものであるから、その環状部
材は、プーリユニットの軸心方向の幅をあまり大きくす
ることなく設けられるものとなる。
【0066】したがって、高速洗浄等を行っても、環状
部材による水等のプーリユニット内部への侵入を十分阻
止できるので、プーリユニットは耐久性の高いものとな
るとともに、そのようにダストシールとしての機能を高
めたものでありながら、プーリユニットを軸心方向でコ
ンパクトなものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプーリユニットの一実施形態を
示す展開断面図
【図2】 図1の要部を示す縦断面図
【図3】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【図4】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【図5】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【図6】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【図7】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【図8】 本発明に係るプーリユニットの別の実施形態
の要部を示す縦断面図
【符号の説明】
1 プーリユニット 5 ロータ軸(軸体) 6 一方向クラッチ 10 プーリ(プーリ) 11 環状空間 18 シール部材(シール) 29 環状凹溝(環状溝部) H 凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プーリと、このプーリと互いに相対回転
    可能にかつこれの内側に同心状に配設した軸体と、前記
    プーリと前記軸体との間の環状空間に介装した一方向ク
    ラッチと、前記環状空間で前記一方向クラッチの両側に
    設けた転がり軸受と、自由端側において前記環状空間を
    密封したシールと、前記シールの外側において前記環状
    空間を隠蔽し、かつ前記軸体に取り付けられている環状
    部材とを備えたプーリユニットであって、 前記環状部材は、前記プーリの自由端側端面との間でラ
    ビリンス経路長を有する微小隙間を形成した状態で、前
    記プーリの自由端側端面に延設している、ことを特徴と
    するプーリユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記プーリの軸心方向自由端側の端面に環状空間側に開
    口する凹部を形成し、 前記環状部材の延設部は、前記凹部の表面との間にラビ
    リンス経路長を有する微小隙間を形成して、前記凹部内
    に入り込ませている、ことを特徴とするプーリユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記プーリの軸心方向自由端側の端面に、径方向に沿う
    面と軸心方向に沿う面とでなる凹部を形成するととも
    に、 前記環状部材と、前記凹部とは、それぞれ径方向に沿う
    面同士が対向する第1微小隙間を形成し、それぞれ軸心
    方向に沿う面同士が対向する第2微小隙間を形成してい
    る、ことを特徴とするプーリユニット。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記プーリの軸心方向自由端側の端面に、自由端側に開
    口する環状溝を形成し、 前記環状部材の延設部の内面に、軸心方向に沿って前記
    環状溝に入り込み可能なフランジ部を設け、 前記フランジ部と、前記環状溝とは、それぞれ径方向に
    沿う面同士が対向する第1微小隙間を形成し、それぞれ
    軸心方向に沿う面同士が対向する第2微小隙間を形成し
    ている、ことを特徴とするプーリユニット。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記フランジ部を、前記環状部材の外周側端縁部に設け
    ている、ことを特徴とするプーリユニット。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記プーリの軸心方向自由端側の端面に凹部を形成し、 前記環状部材の延設部は、前記凹部の表面との間にラビ
    リンス経路長を有する微小隙間を形成する状態に、前記
    凹部内に入り込ませてある、ことを特徴とするプーリユ
    ニット。
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