JP2002544234A5 - - Google Patents

Description

【特許請求の範囲】
【請求項１】 脳または脊髄の損傷あるいは神経変性疾患に罹患している患者を処置するための組成物であって、必要とされる該患者の脳または脊髄への脈管内投与または移植に適した骨髄間質細胞を含み、それによって、該患者の脳において新しいニューロンが発生する、組成物。
【請求項２】 損傷した脳または脊髄においてニューロン細胞の分化を活性化するための組成物であって、該損傷した脳細胞に隣接させて移植するのに適した骨髄間質細胞を含み、それによって内因性中枢神経系の幹細胞が活性化されて、ニューロンに分化する、組成物。
【請求項３】 損傷した脳細胞または脊髄細胞を処置するための組成物であって、該損傷した脳細胞の近辺に移植するのに適した骨髄間質細胞を含み、それによって、骨髄間質細胞の移植または脈管内（動脈内、静脈内）注射の位置で、新しいニューロンが発生する、組成物。
【請求項４】 骨髄間質細胞およびニューロスフェアの複合体を含む、損傷した脳または脊髄を処置するための組成物であって、ここで該組成物は、注射または移植するために適している組成物。
【請求項５】 損傷した中枢神経組織に隣接させて医薬を移植して、内因性中枢神経系幹細胞を活性化し、ニューロンへと分化させることによる、脳または脊髄の損傷あるいは神経変性疾患の処置のための医薬の製造における骨髄間質細胞の使用。
【請求項６】 前記医薬は、虚血性の境界領域へ移植される、請求項５に記載の骨髄間質細胞の使用。
【請求項７】 医薬を脈管内投与して、内因性中枢神経系幹細胞を活性化し、ニューロンへと分化させることによる、脳または脊髄の損傷あるいは神経変性疾患の処置のための医薬の製造における骨髄間質細胞の使用。
【請求項８】 前記脈管内投与は、前記骨髄間質細胞の動脈内投与または静脈内投与である、請求項７に記載の骨髄間質細胞の使用。
【請求項９】 前記損傷は発作である、請求項５または７に記載の骨髄間質細胞の使用。
【請求項１０】 前記神経変性疾患は、パーキンソン病である、請求項５または７に記載の骨髄間質細胞の使用。
【請求項１１】 前記骨髄間質細胞は、サイトカインまたは増殖因子を産生する、請求項５または７に記載の骨髄間質細胞の使用。
【請求項１２】 損傷した脳または脊髄細胞に隣接させて医薬を移植して、該移植位置において新たなニューロンを発生させることによる、損傷した脳または脊髄細胞の処置のための医薬の製造における骨髄間質細胞の使用。
【請求項１３】 医薬を脈管内投与して、新たなニューロンを発生させることによる、損傷した脳または脊髄細胞の処置のための医薬の製造における骨髄間質細胞の使用。
【請求項１４】 医薬を損傷した脳または脊髄に注射または移植して、内因性中枢神経幹細胞を活性化し、実質細胞に分化させることによる、損傷した脳または脊髄の処置のための医薬の製造における間葉幹細胞（ＭＳＣ）またはニューロスフェアの複合体の使用。

（考察）
このデータは、培養成体骨髄細胞（特に、骨髄間質細胞（ＭＳＣ））が、虚血、脳外傷および脊髄外傷、ならびにパーキンソン病後の成体齧歯類脳において生存し、そして実質様細胞に分化すること、および骨髄が、ＶＺ／ＳＶＡ ＮＳＣの顕著な増殖、分化および移動を促進することを実証する。