JP2002543768A - 新規ヒト電位依存性カリウムチャンネル - Google Patents

新規ヒト電位依存性カリウムチャンネル

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JP2002543768A JP2000611548A JP2000611548A JP2002543768A JP 2002543768 A JP2002543768 A JP 2002543768A JP 2000611548 A JP2000611548 A JP 2000611548A JP 2000611548 A JP2000611548 A JP 2000611548A JP 2002543768 A JP2002543768 A JP 2002543768A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体黄斑ジストロフィおよびサラ病に関連した遺伝子を含有する染色体領域内に位置する電位依存性カリウムチャンネルKCNQ5をコードする新規ヒトDNA配列に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、電位依存性カリウムチャンネルをコードする新規ヒトDNA配列に
関する。
【0002】 (発明の背景) 電位依存性カリウムチャンネルは、細胞膜電位の変化に応答して開く膜貫通孔
を形成し、該膜にカリウムイオンを選択的に通過させる。多数の電位依存性カリ
ウムチャンネルが同定されている。それらは、発現の組織特異的パターンにより
並びに電気生理学的および薬理学的特性により区別されうる。
【0003】 電位依存性カリウムチャンネルは、多数の細胞(例えば、ニューロン、筋細胞
および膵β細胞)における細胞膜電位の維持および活動電位の再分極の制御に関
与することが示されている。それらは、種々の疾患に関連した薬物発見のための
重要な標的である。
【0004】 機能的電位依存性カリウムチャンネルは、6個の膜貫通伸長セグメントをそれ
ぞれが含有する4個のαサブユニットの四量体であると考えられている。四量体
を構成するαサブユニットは同一であることもあれば(ホモ四量体の場合)、異
なることもある(ヘテロ四量体の場合)。該四量体を構成する膜伸長αサブユニ
ットは、該四量体の挙動を改変しうる追加的なβサブユニットを伴うことがある
【0005】 電位依存性カリウムチャンネルの総説としては、Robertson,199
7,Trends Pharmacol.Sci.18:474−483;Ja
n & Jan,1997,J.Physiol.505:267−282;C
atterall,1995,Ann.Rev.Biochem.64:493
−531を参照されたい。
【0006】 黄斑ジストロフィは、多数の人々における重篤な視力障害の総合的原因である
様々な疾患の一群に用いられる用語である。黄斑ジストロフィの一般的な特徴は
、網膜黄斑の下に位置する色素上皮の変性から生じる中心視の進行性喪失である
。黄斑ジストロフィの多数の形態においては、該疾患の最終段階は法的盲を招く
。20個を超えるタイプの黄斑ジストロフィ(例えば、老人性黄斑ジストロフィ
、シュタルガルトおよびシュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロ
フィ、非定型卵黄状黄斑ジストロフィ(VMD1)、1B型アッシャー症候群、
常染色体優性血管新生炎症性硝子体網膜症、家族性滲出性硝子体網膜症およびベ
スト黄斑ジストロフィ)が公知である。黄斑ジストロフィの総説としては、Su
llivan & Daiger,1996;Mol.Med.Today 2
:380−386を参照されたい。
【0007】 錐体杆体ジストロフィは、錐体光受容体の初期喪失およびそれに続く杆体光受
容体の変性を伴う。光受容体のこの喪失は失明につながることがある。錐体杆体
ジストロフィは、複数の染色***置が関与している様々な遺伝性障害の一群であ
るらしい(Evansら,1994,Nature Genet.6:210−
213;Kelsellら,1997,Hum.Mol.Genet.6:59
7−600)。特に、Kelsellら(1998,Am.J.Hum.Gen
et.63:274−279)は、錐体杆体ジストロフィに罹患した英国の4世
代の家系において、染色体6qに位置する候補遺伝子(CORD7)を見出した
。6qのマーカーD6S280は、3.31の高いLODスコア(遺伝距離=0
)を示した。
【0008】 シュタルガルト様黄斑ジストロフィは遺伝性優性網膜疾患である。罹患個体は
、小児初期には正常な視覚を有するが、小児後期また成人初期には中心視の不全
を示す。最初に観察されうる該疾患の特徴は、黄斑に認められる斑である。この
後、20/200以下にまで視力を低下させる中心性萎縮が生じる(Stone
ら,Arch.Ophthalmol.112:765−772[Stone]
)。Stoneは、シュタルガルト様黄斑ジストロフィの原因遺伝子を染色体6
qにマッピングした。マーカーD6S280は5.5の高いLODスコア(遺伝
距離=0)を有することが、Stoneにより観察された。
【0009】 臨床的観点からは、錐体杆体ジストロフィとシュタルガルト様黄斑ジストロフ
ィとは異なっているようである。例えば、シュタルガルト様黄斑ジストロフィは
、一般には、小児期に始まり、網膜内に白色/黄色斑を伴い、一方、錐体杆体ジ
ストロフィは、斑が存在しない成人期に始まる障害である。そのような臨床的相
違にもかかわらず、どちらの疾患も、同じ遺伝子中の突然変異により引き起こさ
れうる。単一遺伝子中の異なる突然変異が、臨床的に異なる障害を引き起こすこ
とは、珍しいことではない。例えば、ペリフェリン/RDS遺伝子中の突然変異
は、その個々の突然変異に応じて、中心窩の蝶形色素ジストロフィ、網膜色素変
性、模様ジストロフィ、フラブス・マキュラツス(flavus macula
tus)、黄斑ジストロフィまたは中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィを引き起こ
しうる(Nicholsら,1993,Nature Genet.3:202
−207;Weleberら,1993,Arch.Ophtalmol.11
1:1531−1542;Wellsら,1993,Nature Genet
.3:213−218;Reigら,1995,Ophthalmic.Gen
et.16:39−44)。
【0010】 黄斑ジストロフィ、例えば錐体杆体ジストロフィまたはシュタルガルト様黄斑
ジストロフィの研究は、それ自体としても重要であるが、そのような研究はまた
、老人性黄斑変性(AMD)を解明すると期待される点においても重要である。
AMDは、老人における重篤な視力障害の主要原因である。AMDにおいては遺
伝的要因が何らかの役割を果たしているらしい(Hymanら,1983,Am
.J.Epidemiol.118:213−227;Gass,1973,A
rch.Ophthamol.90:206−217)。錐体杆体ジストロフィ
、シュタルガルト様黄斑ジストロフィなどの早発性疾患の軽い対立遺伝子変異が
AMDのいくつかの症例を引き起こしている可能性があると考えられている。し
たがって、これらの早発性疾患を理解しそれらの治療方法を開発することは、A
MDに関しても重要となるはずである。
【0011】 サラ病は、シアル酸のリソソーム輸送の欠損を伴う早発性精神運動遅滞および
運動失調により特徴づけられる劣性状態である。Leppanenら(1996
,Genomics 37:62−67(Leppanen))は、サラ病の遺
伝子をマーカーD6S280のすぐ近くに位置づけした。Leppanenは、
マーカーD6S280でPACライブラリーをスクリーニングし、PAC 14
1B1およびPAC 224H23を含む3個の陽性クローンを得た。このこと
は、サラ病の遺伝子がこれらのPAC中に存在していることを示唆している。
【0012】 (発明の概要) 本発明は、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体黄斑ジストロフィお
よびサラ病に関連した遺伝子を含有する染色体領域内に位置する電位依存性カリ
ウムチャンネルKCNQ5をコードする新規ヒトDNA配列に関する。
【0013】 本発明は、ゲノムKCNQ5 DNA、およびKCNQ5タンパク質をコード
するcDNAを含む。ヒトゲノムKCNQ5 DNAは、他の核酸を実質的に含
有せず、配列番号1に示すヌクレオチド配列を有する。KCNQ5タンパク質を
コードするヒトcDNAは、他の核酸を実質的に含有せず、配列番号2に示すヌ
クレオチド配列を有する。該新規DNA配列にコードされるKCNQ5タンパク
質も提供する。該ヒトKCNQ5タンパク質は、他のタンパク質を実質的に含有
せず、配列番号3に示すアミノ酸配列を有する。組換え系内でのKCNQ5タン
パク質の発現方法、およびKCNQ5タンパク質の機能のアクチベーターおよび
インヒビターの同定方法を提供する。突然変異KCNQ5遺伝子の保持者を検出
する診断方法も提供する。
【0014】 (図面の簡単な記載) 図1A〜AOは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
下線付きの大文字のヌクレオチドはエキソンを表す。エキソン(Exon)1中
の開始ATGコドンおよびエキソン14中の終結TAAコドンは太字のイタリッ
ク体で示されている。D6D280遺伝的マーカーおよびホスホグリセリン酸偽
遺伝子は下線付きの太字で示されている。エキソン1および2、2および3、1
0および11、11および12、12および13、ならびに13および14の間
のギャップの厳密な長さは未知である。これらのギャップは、便宜のため、連続
した10個の太字のnで表されている。
【0015】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【0016】 図3Aは、種々のヒト組織におけるKCNQ5 mRNAの発現のノーザンブ
ロットの結果を示す。図3Bは、種々のヒト組織におけるKCNQ5 mRNA
の発現のRT−PCR分析の結果を示す。
【0017】 図4Aは、ヒトKCNQ5タンパク質(配列番号3)とヒトKCNQ4タンパ
ク質(配列番号4)との配列アライメントを示す。示されているコンセンサス(
consensus)配列は配列番号5である。図4B〜Cは、ヒトKCNQ5
タンパク質(配列番号3)、ヒトKCNQ1タンパク質(配列番号43)、ヒト
KCNQ2タンパク質(配列番号6)、ヒトKCNQ3タンパク質(配列番号7
)およびヒトKCNQ4タンパク質(配列番号4)の間の多配列アライメントを
示す。示されているコンセンサス配列は配列番号8である。
【0018】 (発明の詳細な記載) 本発明の目的においては、「他のタンパク質を実質的に含有しない」は、他の
タンパク質から少なくとも90%、好ましくは95%、より好ましくは99%、
より一層好ましくは99.9%フリーである(すなわち、かかる割合分は他のタ
ンパク質を含有しない)ことを意味する。したがって、他のタンパク質を実質的
に含有しないKCNQ5タンパク質調製物は、その全タンパク質に対する割合と
して、10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下、より一層好
ましくは0.1%以下の非KCNQ5タンパク質を含有するであろう。ある与え
られたKCNQ5タンパク質調製物が他のタンパク質を実質的に含有しないか否
かは、適当な検出方法(例えば、銀染色または免疫ブロット法)と組合せた例え
ばドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE
)などのタンパク質の純度を評価する通常の技術により判定することができる。
【0019】 「他の核酸を実質的に含有しない」は、他の核酸から少なくとも90%、好ま
しくは95%、より好ましくは99%、より一層好ましくは99.9%フリーで
あることを意味する。したがって、他の核酸を実質的に含有しないKCNQ5
DNA調製物は、その全核酸に対する割合として、10%以下、好ましくは5%
以下、より好ましくは1%以下、より一層好ましくは0.1%以下の非KCNQ
5核酸を含有するであろう。ある与えられたKCNQ5 DNA調製物が他の核
酸を実質的に含有しないか否かは、適当な染色方法(例えば、臭化エチジウム染
色)と組合せた例えばアガロースゲル電気泳動などの核酸の純度を評価する通常
の技術により、または配列決定により判定することができる。
【0020】 「同類アミノ酸置換」は、あるアミノ酸残基が、化学的に類似した別のアミノ
酸残基により置換されることを意味する。そのような同類置換の具体例としては
、疎水性残基(イソロイシン、ロイシン、バリンまたはメチオニン)間での置換
、ある極性残基を同じ電荷の別の極性残基で置換すること(例えば、リシンから
アルギニンへの、アスパラギン酸からグルタミン酸への置換)、芳香族アミノ酸
(トリプトファン、チロシンまたはフェニルアラニン)間での置換が挙げられる
【0021】 あるポリペプチドが「KCNQ5と実質的に同じ生物活性」を有するのは、そ
のポリペプチドが、適当な細胞型内で発現された場合に、電位依存性カリウム電
流を伝導し、かつ、BLASTまたはFASTAなどの標準的なプログラムによ
り測定された場合に配列番号3と少なくとも約50%同一であるアミノ酸配列を
有する場合である。
【0022】 本発明は、新規電位依存性カリウムチャンネルをコードする遺伝子であるKC
NQ5の同定およびクローニングに関する。該ヒトKCNQ5遺伝子は、少なく
とも3つの疾患、すなわち、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジス
トロフィおよびサラ病の発生と連関している遺伝子を含有する染色体領域内の染
色体6q14上に位置する。
【0023】 ヒトKCNQ5遺伝子は、染色体領域6q14からのPACクローン上に存在
する。PAC141B1を配列決定し、PAC 141B1中に存在するKCN
Q5のゲノム配列と公知カリウムチャンネル遺伝子の配列との間の相同性に基づ
きKCNQ5が見出された。PAC 141B1は、RPCI4,5,6 Li
brary(カタログ番号CTLI.C)からの別個のクローンとしてRese
arch Genetics,Inc.,Huntsvile,ALから入手可
能である。KCNQ5配列由来のPCRプライマーを使用して、該コード領域を
代表するcDNA配列およびKCNQ5の3’−UTRの大部分を、ヒト胎児脳
cDNAライブラリーから単離した。このcDNAクローンと、PAC141B
1中に存在するゲノム配列およびPAC224H23中に見出されるKCNQ5
配列との比較は、エキソン3〜11および隣接イントロン領域部分がPAC14
1B1中に存在することを示した。エキソン2および隣接イントロン領域はPA
C224H23中に見出され、KCNQ5遺伝子の残部(エキソン1、12〜1
4および隣接イントロン領域)は、Clontech,Palo Alto,C
AからのGenomeWalkerキットおよびcDNAプライマーを使用する
ことにより全ヒトゲノムDNAから回収された。
【0024】 PAC141B1およびPAC224H23は、サラ病遺伝子の領域内に位置
する(Leppanenら,1996,Genomics 37:62−67)
。PAC141B1は、エキソン3とエキソン4との間のKCNQ5遺伝子のイ
ントロン3中に位置する多型性遺伝的マーカーD6S280を含有する(図1)
。D6S280は、シュタルガルト様黄斑ジストロフィの家系において5.5の
最大LODスコア(遺伝距離=0)を検出するマーカーである(Stoneら,
Arch.Ophthalmol.112:765−772)。D6S280は
また、錐体杆体ジストロフィの家系において3.31のLODスコア(遺伝距離
=0)を検出する(Kelsellら,1998,Am.J.Hum.Gene
t.63:274−279)。これらのLODスコアは、D6S280が、シュ
タルガルト様黄斑ジストロフィおよび錐体杆体ジストロフィの遺伝子と非常に密
接に連関しており、そしておそらくは該遺伝子内に存在することを示している。
これらの知見を考慮すると、KCNQ5は、サラ病、シュタルガルト様黄斑ジス
トロフィおよび錐体杆体ジストロフィに関与していると考えられる。
【0025】 KCNQ5がこれらの3つの疾患に関与しているはずであることは、KCNQ
5が、骨格筋内で発現されることに加えて主として網膜および脳内で発現される
ことを示すその発現パターン(図3A〜Bを参照されたい)と符合する。シュタ
ルガルト様黄斑ジストロフィおよび錐体杆体ジストロフィは遺伝性網膜疾患であ
り、一方、サラ病は、早発性精神運動遅滞および運動失調により特徴づけられる
障害である。
【0026】 生物情報科学分析は、一群の電位依存性カリウムチャンネル(KCNQ1、K
CNQ2、KCNQ3およびKCNQ4;図4A〜Bを参照されたい)に対する
KCNQ5タンパク質の顕著な相同性を示した。これらのカリウムチャンネルの
典型的なアミノ酸モチーフのすべてはKCNQ5において保存されている。Ky
te−Doolittleアルゴリズム分析は、このカリウムチャンネル群に典
型的なKCNQ5の膜貫通組織を予測している。カリウムチャンネルのこのファ
ミリーのメンバーにおける突然変異は遺伝病を引き起こすことが示されている(
KCNQ2およびKCNQ3、てんかん[Biervertら,1998,Sc
ience 279:403−406;Singhら,1998,Nature
Genet.18:25−29;Schroederら,Nature 19
98,396:687−690];KCNQ4、ある形態の非症候群性優性難聴
[Kubischら,1999,Cell 96:437−446]、KCNQ
1、心臓不整脈および突然死を引き起こす先天性QT延長症候群[Splaws
kiら,1997,N.Eng.J.Med.336:1562−1567])
【0027】 本発明は、他の核酸を実質的に含有しないKCNQ5をコードするDNAを提
供する。本発明はまた、KCNQ5をコードする組換えDNA分子を提供する。
本発明は、配列番号1として図1に示すヌクレオチド配列を含む、他の核酸を実
質的に含有しないDNA分子を提供する。配列番号1の分析は、このゲノム配列
が、14個のエキソンを有する遺伝子を定めることを示した。これらのエキソン
は、ひとまとめに、846アミノ酸のタンパク質をコードするオープンリーディ
ングフレームを有する。
【0028】 本発明は、KCNQ5タンパク質をコードするcDNAを含む。そのようなc
DNAを配列番号2として図2に示す。したがって、本発明は、ヌクレオチド配
列配列番号2を含むDNAを含む。該DNAは、単離可能であり、あるいは他の
DNA配列を実質的に含有しない。
【0029】 本発明は、配列番号2のコード領域を含む、他の核酸を実質的に含有しないD
NA分子を含む。したがって、本発明は、配列番号2の138〜2,675位を
含む配列を有する、他の核酸を実質的に含有しないDNA分子を含む。また、配
列番号2の138〜2,675位を含むヌクレオチド配列を有する組換えDNA
分子、および配列番号2の138〜2,675位を含むヌクレオチド配列を有す
る単離されたDNA分子が含まれる。
【0030】 KCNQ5をコードする本発明の新規DNA配列は、全体的または部分的に、
他のDNA配列(すなわち、KCNQ5が天然では結合していないDNA配列)
に結合して、KCNQ5をコードする「組換えDNA分子」を形成しうる。その
ような他の配列は、転写または翻訳を制御するDNA配列、例えば、翻訳開始配
列、RNAポリメラーゼIIのプロモーター、転写または翻訳終結配列、エンハ
ンサー配列、微生物における複製を制御する配列、抗生物質耐性を付与する配列
またはポリペプチド「タグ」(例えば、ポリヒスチジン領域またはmycエピト
ープ)をコードする配列を含みうる。本発明の新規DNA配列は、プラスミド、
コスミド、ウイルスベクター、P1人工染色体、酵母人工染色体などのベクター
内に挿入することができる。
【0031】 本発明には、配列番号1または配列番号2の少なくとも1つにストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNA配列が含まれる。例えば、高いストリン
ジェンシーの条件を用いる方法は、以下のとおりであるが、それらに限定される
ものではない。DNAを含有するフィルターのプレハイブリダイゼーションを、
6×SSC、5×デンハルト液および100μg/ml変性サケ***DNAを含
むバッファー中、65℃で2時間〜一晩行なう。100μg/ml変性サケ***
DNAおよび5〜20×10cpmの32P標識プローブを含有するプレハイ
ブリダイゼーション混合物中、フィルターを65℃で12〜48時間ハイブリダ
イズさせる。2×SSC、0.1% SDSを含有する溶液中、37℃で1時間
、フィルターの洗浄を行なう。この後、0.1×SSC、0.1%SDS中、5
0℃で45分間の洗浄を行ない、ついでオートラジオグラフィーに付す。
【0032】 高いストリンジェンシーの条件を用いる他の方法は、5×SSC、5×デンハ
ルト液、50%ホルムアミド中、42℃で12〜48時間行なうハイブリダイゼ
ーション工程、または0.2×SSPE、0.2%SDS中、65℃で30〜6
0分間行なう洗浄工程を含むであろう。
【0033】 高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを行なうための前記方法で
挙げた試薬は当技術分野でよく知られている。これらの試薬の組成の詳細は、例
えば、Sambrook,FritschおよびManiatis,1989, Molecular Cloning:A Laboratory Manua ,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory
Pressに記載されている。前記のもの以外の使用しうる他の高いストリンジ
ェンシー条件は当技術分野でよく知られている。
【0034】 遺伝暗号の縮重性のため、2種のアミノ酸を除く全てのアミノ酸に関しては、
2以上のコドンが特定のアミノ酸をコードする。このため、配列番号2のヌクレ
オチド配列とは有意に異なるが配列番号2と同じKCNQ5タンパク質を尚もコ
ードする合成DNAヌクレオチド配列を有するKCNQ5タンパク質コード化合
成DNAの構築が可能となる。そのような合成DNAは本発明の範囲内にあると
意図される。
【0035】 配列番号1または配列番号2の突然変異形態は本発明の範囲内にあると意図さ
れる。特に、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ
病または老人性黄斑変性を引き起こす配列番号1または配列番号2の突然変異形
態は本発明の範囲内にあると意図される。
【0036】 本発明のもう1つの態様は、KCNQ5タンパク質をコードするDNA配列を
含有および/または発現するように操作された宿主細胞を含む。KCNQ5タン
パク質を産生させるために、そのような組換え宿主細胞を適当な条件下で培養す
ることができる。組換え宿主細胞内でKCNQ5タンパク質を発現させるために
、KCNQ5タンパク質をコードするDNAを含有する発現ベクターを使用する
ことができる。組換え宿主細胞は、原核性または真核性であることが可能であり
、それらには、大腸菌(E.coli)などの細菌、酵母などの真菌細胞、ヒト
、ウシ、ブタ、サルおよびげっ歯類由来の細胞系を含む(これらに限定されるも
のではない)哺乳類細胞、ツメガエル(Xenopus)卵母細胞などの両生類
細胞、およびショウジョウバエ(Drosophila)およびカイコに由来す
る細胞系を含む(これらに限定されるものではない)昆虫細胞が含まれるが、こ
れらに限定されるものではない。KCNQ5タンパク質の組換え発現に適した広
く入手可能な細胞および細胞系には、L細胞L−M(TK)(ATCC CC
L 1.3)、L細胞L−M(ATCC CCL 1.2)、293(ATCC
CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)、CV−1(AT
CC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−
7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)
、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1
658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL
1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)、MRC−5(ATC
C CCL 171)、ARPE−19ヒト網膜色素上皮(ATCC CRL−
2302)、ツメガエル(Xenopus)黒色素胞およびツメガエル(Xen
opus)卵母細胞が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0037】 哺乳類細胞内で組換えKCNQ5を発現させるためには、種々の哺乳類発現ベ
クターを使用することができる。商業的に入手可能な適当な哺乳類発現ベクター
には、pMC1neo(Stratagene)、pSG5(Stratage
ne)、pcDNAIおよびpcDNAIamp、pcDNA3、pcDNA3
.1、pCR3.1(Invitrogen)、EBO−pSV2−neo(A
TCC 37593)、pBPV−1(8−2)(ATCC 37110)、p
dBPV−MMTneo(342−12)(ATCC 37224)、pRSV
gpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)お
よびpSV2−dhfr(ATCC 37146)が含まれるが、これらに限定
されるものではない。もう1つの適当なベクターとしては、PT7TS卵母細胞
発現ベクターが挙げられる。組換え細胞内での発現後、KCNQ5を、通常の技
術により、他のタンパク質を実質的に含有しないレベルにまで精製することがで
きる。
【0038】 ある種の電位依存性カリウムチャンネルサブユニットは、高レベルで適切に発
現され膜内に挿入されるためには、「シャペロン」としての他の電位依存性カリ
ウムチャンネルサブユニットの発現を要する。例えば、KCNQ3の共発現は、
ツメガエル(Xenopus)卵母細胞におけるKCNQ2の発現を増強するら
しい(Wangら,1998,Science 282:1890−1893)
。また、いくつかの電位依存性カリウムチャンネルKv1αサブユニットは他の
関連αサブユニットまたはKvβ2サブユニットを要する(Shiら,1995
,Neuron 16:843−852)。したがって、KCNQ5タンパク質
の組換え発現は、他の電位依存性カリウムチャンネルタンパク質の共発現から利
益が得られる何らかの条件下であることが可能であり、そのような共発現は本発
明の範囲内と意図される。
【0039】 本発明は、他のタンパク質を実質的に含有しないKCNQ5タンパク質を含む
。完全長KCNQ5タンパク質のアミノ酸配列を、図2に配列番号3として示す
。したがって、本発明は、アミノ酸配列配列番号3を有し他のタンパク質を実質
的に含有しないKCNQ5タンパク質を含む。本発明はまた、アミノ酸配列配列
番号3を有する単離されたKCNQ5タンパク質を含む。
【0040】 KCNQ5タンパク質の突然変異形態は本発明の範囲内にあると意図される。
特に、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病また
は老人性黄斑変性を引き起こす配列番号3の突然変異形態は本発明の範囲内であ
る。
【0041】 多数の受容体タンパク質の場合と同様、KCNQ5のアミノ酸の多数を修飾し
、それでもなお、元のタンパク質と実質的に同じ生物活性を保有させることが可
能である。したがって、本発明は、アミノ酸の欠失、付加または置換を有するが
KCNQ5と実質的に同じ生物活性を依然として保有する修飾されたKCNQ5
タンパク質を含む。単一のアミノ酸の置換は通常はタンパク質の生物活性を改変
しないことが、一般に認められている(例えば、Molecular Biol ogy of the Gene ,Watsonら,1987,第4版,The
Benjamin/Cummings Publishing Co., I
nc.,p.226;およびCunningham & Wells,1989
,Science 244:1081−1085を参照されたい)。したがって
、本発明は、配列番号3において1つのアミノ酸置換が施されておりKCNQ5
と実質的に同じ生物活性を依然として保有するポリペプチドを含む。本発明はま
た、配列番号3において2以上のアミノ酸置換が施されておりKCNQ5と実質
的に同じ生物活性を依然として保有するポリペプチドを含む。特に、本発明は、
前記置換が同類置換である実施形態を含む。特に、本発明は、KCNQ5中に存
在するアミノ酸がKCNQ1、KCNQ2、KCNQ3またはKCNQ4(図4
A〜Bを参照されたい)のいずれか1つの対応位置にも存在する位置には前記置
換が存在しない実施形態を含む。
【0042】 本発明のKCNQ5タンパク質は、翻訳後修飾、例えば、共有結合した炭水化
物、リン酸化、ミリストイル化などを含有しうる。
【0043】 本発明はまた、キメラKCNQ5タンパク質を含む。キメラKCNQ5タンパ
ク質は、非KCNQ5タンパク質のポリペプチド配列に融合したKCNQ5タン
パク質の一部の少なくとも1つの連続的ポリペプチド配列よりなる。
【0044】 本発明はまた、KCNQ5タンパク質およびKCNQ5 DNAの単離された
形態を含む。「単離(された)」なる語の使用は、KCNQ5タンパク質または
KCNQ5 DNAが、その通常の細胞環境から取り出されていることを示す。
したがって、単離されたKCNQ5タンパク質は無細胞溶液中に存在していたり
、あるいはそれが天然に存在する場合の環境とは異なる細胞環境中に存在しうる
。単離(された)なる語は、単離されたKCNQ5タンパク質が、存在する唯一
のタンパク質であることを意味するものではなく、単離されたKCNQ5タンパ
ク質が、該KCNQ5タンパク質に天然で付随する非アミノ酸物質(例えば、核
酸、脂質、炭水化物)から少なくとも95%フリーであることを意味する。例え
ば、KCNQ5タンパク質のうち、それを天然(すなわち、ヒトの介入の不存在
下)では発現しない細菌内または更には真核細胞内で組換え手段により発現され
たものは、「単離されたKCNQ5タンパク質」である。
【0045】 KCNQ5が属するカリウムチャンネルのファミリーの他のメンバーは相互作
用してヘテロマー構造を形成し、それにより機能的カリウムチャンネルを与える
ことが公知である。例えば、KCNQ2とKCNQ3とが集合してヘテロマー機
能的カリウムチャンネルを形成しうる(Wangら,1998,Science
282:1890−1893)。したがって、KCNQ5も他のタンパク質と
共に、機能的カリウムチャンネルを構成するヘテロマー構造を形成しうる可能性
があると考えられる。したがって、本発明は、KCNQ5を含むそのようなヘテ
ロマーを含む。好ましいヘテロマーは、KCNQ5がKCNQ1、KCNQ2、
KCNQ3またはKCNQ4の少なくとも1つとヘテロマーを形成しているもの
である。
【0046】 完全長KCNQ5をコードするcDNA断片は、適当なプライマー対を使用す
るポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いることにより適当なヒト網膜または脳
cDNAライブラリーから単離することができる。そのようなプライマー対は、
図2に配列番号2として示すKCNQ5のcDNA配列に基づいて選択すること
ができる。適当なプライマー対としては、以下のものが挙げられるであろう: 5’−GGGGGCCCGGATGAGCC−3’(配列番号9)および 5’−GAAGAACTTATTTCAGTTTGA−3’(配列番号10)。
【0047】 前記プライマーは例示的なものであるにすぎない。当業者は、配列番号2に基
づき、他の適当なプライマーを容易に設計しうると認識するであろう。そのよう
なプライマーは、当業者によく知られたオリゴヌクレオチド合成方法により製造
されうるであろう。
【0048】 AmpliTaq、AmpliTaq GoldまたはVentポリメラーゼ
を含む(これらに限定されるものではない)種々の耐熱性酵素でPCR反応を行
なうことができる。AmpliTaqの場合には、10mM Tris−Cl,
pH8.3、2.0mM MgCl、200μMの各dNTP、50mM K
Cl、0.2μMの各プライマー、10ngのDNA鋳型、0.05単位/μl
のAmpliTaq中で反応を行なうことができる。該反応を95℃で3分間加
熱し、ついで95℃で20秒間、62℃で20秒間、72℃で3分間のサイクリ
ングパラメーターを用いる35サイクルに付す。これらの条件に加えて、適当な
種々のPCRプロトコールがPCR Primer, A Laborator y Manual ,C.W.DieffenbachおよびG.S.Dveks
ler編,1995,Cold Spring Harbor Laborat
ory Press、またはPCR Protocols:A Guide t o Methods and Applications ,Michaelら編
,1990,Academic Pressに記載されている。
【0049】 KCNQ5をコードするクローンが単離されうる適当なcDNAライブラリー
としては、ラムダgt10またはラムダgt11ベクター中のヒト網膜5’伸長
cDNAライブラリー(カタログ番号HL1143aおよびHL1132b,C
lontech,Palo Alto,CA)またはヒト胎児脳5’伸長+cD
NAライブラリー(カタログ番号HL5024t,Clontech,Palo
Alto,CA)が挙げられるであろう。そのようなライブラリーの一次クロ
ーンをプールに細分することができ(各プールは約20,000個のクローンを
含有する)、各プールを別々に増幅することができる。
【0050】 この方法により、846アミノ酸のオープンリーディングフレーム(配列番号
3)をコードするcDNA断片を得ることができる。このcDNA断片を、適当
なクローニングベクターまたは発現ベクター内にクローニングすることができる
。例えば、該断片を、哺乳類発現ベクターpcDNA3.1(Invitrog
en,San Diego,CA)内にクローニングすることができる。ついで
KCNQ5またはその一部をコードする発現ベクターを適当な宿主細胞内に導入
し、該宿主細胞を適当な条件下で増殖させることにより、KCNQ5タンパク質
を産生させることができる。ついで、当技術分野でよく知られた方法により、K
CNQ5タンパク質を単離することができる。
【0051】 前記PCR法に代わる方法としては、オリゴヌクレオチドプローブでcDNA
ライブラリーをスクリーニングするための当技術分野でよく知られた方法を用い
KCNQ5に特異的なオリゴヌクレオチドをプローブとして使用して、KCNQ
5をコードするcDNAクローンをcDNAライブラリーから単離することがで
きる。そのような方法は、例えば、Sambrookら,1989,Molec
ular Cloning:A Laboratory Manual;Col
d Spring Harbor Laboratory,Cold Spri
ng Harbor,New York;Glover,D.M.(編),19
85,DNA Cloning:A Practical Approach,
MRL Press,Ltd.,Oxford,U.K.,Vol.I,IIに
記載されている。KCNQ5に特異的でcDNAライブラリーのスクリーニング
に使用されうるオリゴヌクレオチドは、図2に配列番号2として示すKCNQ5
のcDNA配列に基づき容易に設計することができ、当技術分野でよく知られた
方法により合成することができる。
【0052】 KCNQ5遺伝子を含有するゲノムクローンは、Research Gene
tics,Huntsville,ALから商業的に入手可能なヒトPACまた
はBACライブラリーから得ることができる。KCNQ5遺伝子を含有するPA
Cクローン(例えば、PAC141B1、PAC224H23)は、Resea
rch Genetics,Huntsville,ALから商業的に入手可能
である(個々のPACクローンのカタログ番号はRPCI.Cである)。あるい
は、本明細書に開示するKCNQ5配列に基づくプローブを使用して、KCNQ
5含有ゲノムクローンが単離されうるゲノムライブラリー(特に、P1人工染色
体ベクター中のもの)を調製することができる。そのようなライブラリーの調製
方法は当技術分野で公知である(Ioannouら,1994,Nature
Genet.6:84−89)。
【0053】 本発明の新規DNA配列は、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジ
ストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性に関する種々の診断方法において使用
することができる。本発明は、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジ
ストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性に対する素因を患者に与えるKCNQ
5遺伝子中の突然変異を該患者が保持するか否かを判定するための診断方法を提
供する。広い意味では、そのような方法は、該患者からのKCNQ5遺伝子の領
域のDNA配列を決定し、その配列を、非罹患者(すなわち、シュタルガルト様
黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性を罹患
していない者)からのKCNQ5遺伝子の対応領域からの配列と比較することを
含み、該患者からのKCNQ5遺伝子のDNA配列と該非罹患者からのKCNQ
5遺伝子のDNA配列との配列における相違は、該患者がシュタルガルト様黄斑
ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性を有するこ
とを示す。
【0054】 そのような診断方法は種々の様態で行なうことができる。例えば、1つの実施
形態は、 (a)KCNQ5遺伝子の領域からのPCRプライマーを準備し、 (b)該患者からのDNAサンプル上でPCRを行なって、該患者からのPC
R断片を得、 (c)配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれるヌクレオチド配列
を含む対照DNAサンプル上でPCRを行なって、対照PCR断片を得、 (d)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列、および該対照PCR断片
のヌクレオチド配列を決定し、 (e)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を該対照PCR断片のヌク
レオチド配列と比較することを含み、 該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列と該対照PCR断片のヌクレオチ
ド配列との相違は、該患者が、KCNQ5遺伝子中に突然変異を有し従ってシュ
タルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄
斑変性を有するらしいことを示す。
【0055】 特定の実施形態においては、該PCRプライマーは、患者が突然変異を保持す
ると疑われるKCNQ5遺伝子領域からのものである。特定の実施形態において
は、該PCRプライマーは、KCNQ5遺伝子のコード領域、すなわち、配列番
号1または配列番号2のコード領域からのものである。特定の実施形態において
は、該PCRプライマーは、マーカーD6S280を含む領域を増幅する。
【0056】 特定の実施形態においては、該患者からのDNAサンプルは、該患者からのR
NAサンプルから調製されたcDNAである。もう1つの実施形態においては、
該患者からのDNAサンプルはゲノムDNAである。特定の実施形態においては
、該対照DNAサンプルは、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジス
トロフィ、サラ病または老人性黄斑変性を有しない者からのDNAである。
【0057】 特定の実施形態においては、該患者からのPCR断片および該対照PCR断片
のヌクレオチド配列をDNA配列決定により配列決定する。
【0058】 特定の実施形態においては、該患者からのPCR断片および該対照PCR断片
のヌクレオチド配列を、DNA配列決定により、直接比較により比較する。もう
1つの実施形態においては、工程(d)を省略し、工程(e)における比較を、
該患者からのPCR断片と該対照PCR断片とをハイブリダイズさせ次いで該ハ
イブリッド中のいずれかのミスマッチ位置では切断するがそれらの2つの断片が
完全にマッチしている場合には該ハイブリッドを切断しないエンドヌクレアーゼ
を使用することを含む方法により行なう。そのようなエンドヌクレアーゼは、例
えば、S1である。この実施形態においては、該患者からのPCR断片から、エ
ンドヌクレアーゼ処理後の、より小さな断片への変換は、該患者がKCNQ5遺
伝子中に突然変異を保持することを示す。そのような実施形態においては、該患
者からのPCR断片または該対照PCR断片を標識(放射能、酵素的、免疫学的
標識など)するのが有利かもしれない。
【0059】 本発明は、患者がKCNQ5遺伝子中に突然変異を保持するか否かを診断する
方法であって、 (a)該患者からRNAサンプルを得、 (b)KCNQ5遺伝子のコード配列の領域に及ぶプライマーを使用して該R
NAサンプル上で逆転写PCR(RT−PCR)を行なって、該患者からのPC
R断片を得(該患者からのPCR断片は一定の長さを有し、その長さは、RT−
PCRで使用するプライマーの種類に左右される)、 (c)配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれる配列を含むDNA
に対して、またはポリアクリルアミドゲル上で認められうるバンドを与えるのに
十分な程度に長い配列番号1または配列番号2の一部に対して、該PCR断片を
ハイブリダイズさせて、ハイブリッドを形成させ、 (d)工程(c)で得られたハイブリッドを、該ハイブリッド中のいずれかの
ミスマッチ位置では切断するがそれらの2つの断片が完全にマッチする場合には
該ハイブリッドを切断しないエンドヌクレアーゼで処理し、 (e)エンドヌクレアーゼ処理後の該患者からのPCR断片の長さを測定する
ことにより、該エンドヌクレアーゼが該ハイブリッドを切断したか否かを判定す
ることを含んでなり、 エンドヌクレアーゼ処理後の該患者からのPCR断片の長さの減少が、該患者
がKCNQ5遺伝子中に突然変異を保持することを示すことを特徴とする方法を
提供する。
【0060】 前記方法の変法においては、エンドヌクレアーゼ処理後の該患者からのPCR
断片の長さを測定する代わりに、配列番号1および配列番号2よりなる群から選
ばれる配列を含むDNAまたはポリアクリルアミドゲル上で認められうるバンド
を与えるのに十分な程度に長い配列番号1または配列番号2の一部を含むDNA
の長さを、エンドヌクレアーゼ処理後に測定する。そのような変法においては、
配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれる配列を含むDNAまたはポ
リアクリルアミドゲル上で認められうるバンドを与えるのに十分な程度に長い配
列番号1または配列番号2の一部を含むDNAの長さの減少が、該患者がKCN
Q5遺伝子中に突然変異を保持することを示す。
【0061】 本発明は、患者がKCNQ5遺伝子中に突然変異を有するか否かを診断する方
法であって、 (a)該患者からのRNAサンプルからcDNAを調製し、 (b)配列番号1または配列番号2に基づき1組のPCRプライマーを準備し
、 (c)該cDNA上でPCRを行なって、該患者からのPCR断片を得、 (d)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を決定し、 (e)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を配列番号1または配列番
号2のヌクレオチド配列と比較することを含んでなり、 該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列と配列番号1または配列番号2の
ヌクレオチド配列との相違が、該患者が該KCNQ5遺伝子中に突然変異を有す
ることを示すことを特徴とする方法を提供する。
【0062】 本発明は、患者がKCNQ5遺伝子中に突然変異を有するか否かを診断する方
法であって、 (a)該患者からのゲノムDNAを調製し、 (b)配列番号1または配列番号2に基づき1組のPCRプライマーを準備し
、 (c)該ゲノムDNA上でPCRを行なって、該患者からのPCR断片を得、 (d)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を決定し、 (e)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を配列番号1または配列番
号2のヌクレオチド配列と比較することを含んでなり、 該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列と配列番号1または配列番号2の
ヌクレオチド配列との相違が、該患者が該KCNQ5遺伝子中に突然変異を有す
ることを示すことを特徴とする方法を提供する。
【0063】 本発明はまた、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、
サラ病または老人性黄斑変性に関する診断方法において使用しうる、配列番号1
または配列番号2の配列に基づくオリゴヌクレオチドプローブを提供する。特に
、本発明は、配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれる配列の少なく
とも約10、15または18個の連続したヌクレオチドを含むDNAオリゴヌク
レオチドを含み、該オリゴヌクレオチドプローブは、前記の少なくとも約10、
15または18個の連続したヌクレオチド以外は、配列番号1および配列番号2
よりなる群から選ばれる配列の5個を超える連続したヌクレオチドの伸長を含ま
ない。該オリゴヌクレオチドは、他の核酸を実質的に含有しないことが可能であ
る。本発明はまた、対応RNAオリゴヌクレオチドを提供する。該DNAまたは
RNAオリゴヌクレオチドプローブは、キット中にパッケージ化されうる。
【0064】 前記の診断用途に加えて、本発明は、種々の細胞型におけるKCNQ5タンパ
ク質の組換え発現を可能にする。そのような組換え発現は、シュタルガルト様黄
斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性における
このタンパク質の生化学的活性およびその役割が解明されうるよう、該タンパク
質の研究を可能にする。
【0065】 本発明はまた、KCNQ5タンパク質の生物学的活性を測定するアッセイの開
発を可能にする。組換え的に発現されたKCNQ5タンパク質を使用するそのよ
うなアッセイに特に関心が持たれる。KCNQ5タンパク質のアクチベーターま
たはインヒビターである化合物を同定するために、化合物のライブラリーまたは
他の化合物源をスクリーニングするために、KCNQ5タンパク質の活性に関す
るアッセイを用いることができる。そのような同定された化合物は、シュタルガ
ルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性
を有する患者を治療するために使用しうる医薬の開発のための「リード体」とし
て使用することができる。前記アッセイの変法においては、突然変異KCNQ5
タンパク質を使用し、該突然変異KCNQ5タンパク質のインヒビターまたはア
クチベーターを同定する。
【0066】 KCNQ5の組換え発現のための好ましい細胞系は、内因性カリウムチャンネ
ルを発現しない細胞系(例えば、CV−1、NIH−3T3)である。そのよう
な細胞系に、カリウムチャンネルを通過しうるイオンである86Rbをローディ
ングすることができる。86Rbがローディングされた細胞を物質の集合体(例
えば、組合せライブラリー、天然物)にさらし、86Rb流出を改変しうる物質
を同定することができる。そのような物質は、KCNQ5のアクチベーターまた
はインヒビターであると考えられる。
【0067】 本発明は、KCNQ5のアクチベーターまたはインヒビターを同定する方法で
あって、 (a)KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質を宿主細胞
内で組換え的に発現させ、 (b)KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質のアクチベ
ーターまたはインヒビターであると疑われる物質の存在下および不存在下でKC
NQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質の生物活性を測定するこ
とを含んでなり、 該物質の不存在下と比較した場合の該物質の存在下での該KCNQ5タンパク
質または該突然変異KCNQ5タンパク質の生物活性における変化が、該物質が
KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質のアクチベーターま
たはインヒビターであることを示すことを特徴とする方法を含む。
【0068】 特定の実施形態においては、該生物活性は電位依存性カリウム電流の生成また
86Rbの流出である。
【0069】 特定の実施形態においては、KCNQ5をコードするベクターをツメガエル(
Xenopus)卵母細胞内に導入して、該卵母細胞内でKCNQ5タンパク質
を発現させる。あるいは、KCNQ5タンパク質をコードするRNAをインビト
ロで調製し、該卵母細胞内に注入することによっても、該卵母細胞内でKCNQ
5タンパク質を発現させることができる。該卵母細胞内でのKCNQ5の発現後
、膜電位を数工程で変化させた後、膜電流を測定する。該KCNQ5チャンネル
が開いてカリウムイオンの流動が可能となった場合に、膜電流の変化が認められ
る。KCNQ2およびKCNQ3カリウムチャンネルに関する同様の卵母細胞研
究が、Wangら,1998,Science 282:1890−1893に
報告されている。
【0070】 KCNQ5のインヒビターは、KCNQ5を発現する卵母細胞を物質の集合体
にさらし、該物質の不存在下で認められる膜電流を遮断または減少させうるか否
かを判定することにより同定することができる。
【0071】 したがって、本発明は、KCNQ5のインヒビターを同定する方法であって、 (a)ツメガエル(Xenopus)卵母細胞内でKCNQ5タンパク質を発
現させ、 (b)KCNQ5のインヒビターであると疑われる物質の存在下および不存在
下で該卵母細胞の膜電位を変化させ、 (c)工程(b)の後に膜カリウム電流を測定することを含んでなり、 工程(c)において測定したカリウム膜電流が、該物質の存在下より不存在下
において大きい場合、該物質がKCNQ5のインヒビターであることを特徴とす
る方法を提供する。
【0072】 本発明はまた、第1蛍光色素と第2蛍光色素との間のFRETに基づくKCN
Q5のアクチベーターおよびインヒビターの同定のためのアッセイを含み、この
場合、該第1染料は、KCNQ5を発現する細胞の形質膜の一方の側に結合し、
該第2染料は、膜電位の変化に応答して該膜の一方の面から他方の面へ自由に往
復できる。ある実施形態においては、該第1染料は該細胞の形質膜に不透過性で
あり、主に形質膜の細胞外表面に結合する。該第2染料は形質膜内に捕捉される
が、該膜内で自由に拡散できる。該膜の通常の(すなわち、負の)静止電位にお
いては、該第2染料は主に形質膜の細胞外面の内部表面に結合し、したがって該
第2染料は該第1染料に接近して位置する。この接近性は、それらの2つの染料
の間の大量のFRETの生成を可能にする。膜の脱分極の後、該第2染料は該膜
の細胞外面から細胞内面に移動し、それらの染料の間の距離が増加する。この距
離の増加は、FRETの減少およびそれに対応した、該第1染料からの蛍光発光
の増加、およびそれに対応した、該第2染料からの蛍光発光の減少につながる。
GonzalezおよびTsien,1997,Chemistry & Bi
ology 4:269−277の図1を参照されたい。また、Gonzale
zおよびTsien,1995,Biophys.J.69:1272−128
0および米国特許第5,661,035号も参照されたい。
【0073】 ある実施形態においては、該第1染料は、蛍光供与体として作用する蛍光性レ
クチンまたは蛍光性リン脂質である。そのような第1染料としては、例えば、ク
マリン標識ホスファチジルエタノールアミン(例えば、N−(6−クロロ−7−
ヒドロキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミドアセチ
ル)−ジミリストイルホスファチジル−エタノールアミン)またはN−(7−ニ
トロベンズ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イル)−ジパルミトイルホ
スファチジルエタノールアミン);蛍光標識レクチン(例えば、フルオレセイン
標識コムギ胚芽凝集素)が挙げられる。ある実施形態においては、該第2染料は
、蛍光受容体として作用するオキソノールである。そのような第2染料としては
、例えば、ビス(1,3−ジアルキル−2−チオバルビツラート)トリメチンオ
キソノール(例えば、ビス(1,3−ジヘキシル−2−チオバルビツラート)ト
リメチンオキソノール)またはペンタメチンオキソノール類似体(例えば、ビス
(1,3−ジヘキシル−2−チオバルビツラート)ペンタメチンオキソノール)
;またはビス(1,3−ジブチル−2−チオバルビツラート)ペンタメチンオキ
ソノール)が挙げられる。本発明での使用に適した種々の染料の合成方法に関し
ては、GonzalezおよびTsien,1997,Chemistry &
Biology 4:269−277を参照されたい。ある実施形態において
は、該アッセイは、一重項酸素による光力学損傷を軽減するための天然カロテノ
イド(例えば、アスタキサンチン)を含みうる。
【0074】 前記アッセイは、KCNQ5のアクチベーターおよびインヒビターを見出すた
めに用いることができる。そのようなアッセイでは、一般には、例えば、KCN
Q5をコードする発現ベクターでのトランスフェクションによりKCNQ5を発
現する細胞を使用する。インヒビターに関するアッセイにおいては、そのような
細胞は、一般には、KCNQ5チャンネルの活性化のための閾値とほぼ等しい静
止膜電位を有する。これは、ほとんどの未トランスフェクト化細胞が、KCNQ
5チャンネルの閾値電位に対して脱分極した膜電位を有するからである。したが
って、KCNQ5がこれらの細胞内で発現されると、KCNQ5チャンネルは開
く。これはKを細胞から排出させ、それは該膜電位を過分極させる傾向にある
。これは、KCNQ5チャンネルのいくつかを閉じて、相対的脱分極を招く。こ
のようにして、KCNQ5チャンネルの活性化のための閾値付近での定常状態が
生じる。したがって、KCNQ5のインヒビターは、この定常状態を妨げ、該細
胞を脱分極させる。アクチベーターに関するアッセイにおいては、対抗する脱分
極化電流を同様に発現する細胞系内にKCNQ5をトランスフェクトする。した
がって、これらの細胞における膜電位は、KCNQ5チャンネルおよび該内因性
脱分極化電流の両方の寄与により定められ、その結果、より脱分極した静止電位
が生じる。理論的には、該内因性電流は、KCNQ5アクチベーターの不存在下
で主要な役割を果たすであろう。KCNQ5のアクチベーターはこのチャンネル
を開き、もう一方の電流と比較した場合の膜電位へのKCNQ5の寄与を増加さ
せ、したがって、KCNQ5のアクチベーターに応答して該電位は過分極するで
あろう。KCNQ5のアクチベーターおよびインヒビターにより引き起こされる
膜電位の変化(脱分極および過分極)は、前記FRETを用いるアッセイにより
モニターすることができる。
【0075】 したがって、本発明は、KCNQ5のアクチベーターを同定する方法であって
、 (a)試験細胞を準備し(該試験細胞は、 (1)該細胞内でのKCNQ5の発現を指令する発現ベクター、 (2)該形質膜の一方の側に結合している第1蛍光染料、および (3)膜電位の変化に応答して該形質膜の一方の面から他方の面へ自由
に往復できる第2蛍光染料を含む)、 (b)KCNQ5のアクチベーターであると疑われる物質に該試験細胞をさ
らし、 (c)該物質にさらされた試験細胞における蛍光共鳴エネルギー移動(FR
ET)の量を測定し、 (d)該物質にさらされた試験細胞により示されたFRETの量を、対照細
胞により示されたFRETの量と比較することを含んでなり、 該試験細胞により示されたFRETの量が、該対照細胞により示されたFR
ETの量より多い場合、該物質がKCNQ5のアクチベーターであり、 該対照細胞が、(1)それが(a)(1)〜(3)に記載の事項の少なくと
も1つを含まないこと以外は該試験細胞と実質的に同じであるが、該物質にさら
された細胞、または(2)該物質にさらされていない試験細胞であることを特徴
とする方法を提供する。
【0076】 本発明はまた、KCNQ5のインヒビターを同定する方法であって、 (a)試験細胞を準備し(該試験細胞は、 (1)該細胞内でのKCNQ5の発現を指令する発現ベクター、 (2)該形質膜の一方の側に結合している第1蛍光染料、および (3)膜電位の変化に応答して該形質膜の一方の面から他方の面へ自由
に往復できる第2蛍光染料を含む)、 (b)KCNQ5のインヒビターであると疑われる物質に該試験細胞をさら
し、 (c)該物質にさらされた試験細胞における蛍光共鳴エネルギー移動(FR
ET)の量を測定し、 (d)該物質にさらされた試験細胞により示されたFRETの量を、対照細
胞により示されたFRETの量と比較することを含んでなり、 該試験細胞により示されたFRETの量が、該対照細胞により示されたFR
ETの量より少ない場合、該物質がKCNQ5のインヒビターであり、 該対照細胞が、(1)それが(a)(1)〜(3)に記載の事項の少なくと
も1つを含まないこと以外は該試験細胞と実質的に同じであるが、該物質にさら
された細胞、または(2)該物質にさらされていない試験細胞であることを特徴
とする方法を提供する。
【0077】 前記アッセイの変法においては、該トランスフェクト化細胞の膜電位をそれ自
身で定常状態に到達させる代わりに、該膜電位を、KCNQ5チャンネルが開く
電位に人工的に設定する。これは、例えば、公知方法で外部K濃度を変化(例
えば増加)させることにより行なうことができる。開いたKCNQ5チャンネル
を有するそのような細胞をKCNQ5のインヒビターにさらす場合、該KCNQ
5チャンネルは閉じ、該細胞の膜電位は脱分極するであろう。この脱分極はFR
ETの減少として観察される。
【0078】 したがって、本発明は、KCNQ5のインヒビターを同定する方法であって、 (a)細胞を準備し(該細胞は、 (1)該細胞内でのKCNQ5の発現を指令する発現ベクター、 (2)該形質膜の一方の側に結合している第1蛍光染料、および (3)膜電位の変化に応答して該形質膜の一方の面から他方の面へ自由
に往復できる第2蛍光染料を含む)、 (b)KCNQ5により形成されたイオンチャンネルが開くように該細胞の
膜電位を調節し、 (c)該試験細胞における蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の量を測定
し、 (d)KCNQ5のインヒビターであると疑われる物質に該細胞をさらしな
がら、工程(b)および工程(c)を繰返すことを含んでなり、 該物質にされされた細胞により示されたFRETの量が、該物質にさらされ
てない細胞により示されたFRETの量より少ない場合、該物質がKCNQ5の
インヒビターであることを特徴とする方法を提供する。
【0079】 前記方法の特定の実施形態においては、該発現ベクターを該試験細胞内にトラ
ンスフェクトする。
【0080】 前記方法の特定の実施形態においては、KCNQ5は配列番号3のアミノ酸配
列を有する。
【0081】 前記方法の特定の実施形態においては、該第1蛍光染料は、蛍光性レクチン、
蛍光性リン脂質、クマリン標識ホスファチジルエタノールアミン、N−(6−ク
ロロ−7−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサ
ミドアセチル)−ジミリストイルホスファチジル−エタノールアミン)、N−(
7−ニトロベンズ−2−オキサ−1,3−ジアゾール−4−イル)−ジパルミト
イルホスファチジルエタノールアミン)およびフルオレセイン標識コムギ胚芽凝
集素よりなる群から選ばれる。
【0082】 前記方法の特定の実施形態においては、該第2蛍光染料は、蛍光受容体として
作用するオキソノール、ビス(1,3−ジアルキル−2−チオバルビツラート)
トリメチンオキソノール、ビス(1,3−ジヘキシル−2−チオバルビツラート
)トリメチンオキソノール、ビス(1,3−ジアルキル−2−チオバルビツラー
ト)クワトラ(quatra)メチンオキソノール、ビス(1,3−ジアルキル
−2−チオバルビツラート)ペンタメチンオキソノール、ビス(1,3−ジヘキ
シル−2−チオバルビツラート)ペンタメチンオキソノール、ビス(1,3−ジ
ブチル−2−チオバルビツラート)ペンタメチンオキソノール、およびビス(1
,3−ジアルキル−2−チオバルビツラート)ヘキサメチンオキソノールよりな
る群から選ばれる。
【0083】 前記方法の特定の実施形態においては、該細胞は真核細胞である。もう1つの
実施形態においては、該細胞は哺乳類細胞である。他の実施形態においては、該
細胞は、L細胞L−M(TK)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L−M
(ATCC CCL 1.2)、293(ATCC CRL 1573)、Ra
ji(ATCC CCL 86)、CV−1(ATCC CCL 70)、CO
S−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 16
51)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL
92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATC
C CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C−1
(ATCC CCL 26)、MRC−5(ATCC CCL 171)、ツメ
ガエル(Xenopus)黒色素胞、またはツメガエル(Xenopus)卵母
細胞である。
【0084】 前記方法の特定の実施形態においては、該対照細胞は(a)(1)項を含むが
、(a)(2)および(a)(3)項を含まない。
【0085】 KCNQ5のアクチベーターまたはインヒビターを同定するためのアッセイに
おいては、機能的ヘテロマーカリウムチャンネルを形成させるために、KCNQ
5と共に、または補助サブユニット、例えばIsKタンパク質またはそのホモロ
グの1つと共に、もう1つのカリウムチャンネル、例えばKCNQ1、KCNQ
2、KCNQ3またはKCNQ4を共発現させることが有利かもしれない。
【0086】 前記の方法は、明らかに、ある物質がKCNQ5のアクチベーターまたはイン
ヒビターであるか否かの試験に関するものであるが、そのような方法は、物質の
集合体(例えば、組合せ(combinatorial)ライブラリー)を試験
してそのような集合体のいずれかのメンバーがKCNQ5のアクチベーターまた
はインヒビターであるか否かを判定するのに応用されうることが当業者に明らか
であろう。したがって、前記方法における物質として物質の集合体またはそのよ
うな集合体の個々のメンバーを使用することは本発明の範囲内に含まれる。
【0087】 本発明は、前記方法により同定されたKCNQ5タンパク質のアクチベーター
またはインヒビターを含んでなる医薬組成物を含む。一般には、該アクチベータ
ーおよびインヒビターを医薬上許容される担体と一緒にして医薬組成物を得る。
アクチベーターまたはインヒビターと担体とを含有する医薬組成物の製剤化のそ
のような担体および方法の具体例は、Remington’s Pharmac
eutical Sciencesに記載されている。有効な投与に適した医薬
上許容される組成物を形成させるためには、そのような組成物は、該アクチベー
ターまたはインヒビターの治療的に有効な量を含有するであろう。
【0088】 治療用または予防用組成物は、KCNQ5の活性が異常である状態を治療また
は予防するのに十分な量で個体に投与する。該有効量は、個体の状態、体重、性
別、年齢などの種々の要因によって様々となりうる。他の要因には投与様式が含
まれる。適当な量は、熟練した医師により決定されうる。
【0089】 組成物は、単独で適当な投与量で使用することができる。あるいは、他の物質
の同時投与または連続的投与が望ましいことがある。
【0090】 該組成物は、通常の投与用ビヒクル中の多種多様な治療用剤形として投与する
ことができる。例えば、該組成物は、錠剤、カプセル剤(それぞれは時限放出(
timed release)および徐放製剤を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、
エリキシル剤、チンキ剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、乳剤などの経口剤形とし
て又は注射により投与することができる。同様に、それらを、静脈内(ボーラス
および注入の両方)、腹腔内、皮下、局所(閉塞(occlusion)の存在
下または不存在下)または筋肉内形態として投与することも可能であり、それら
はすべて、薬学分野の当業者によく知られた形態を用いることが可能である。
【0091】 組成物を単回1日量で投与したり、あるいは合計1日量を、2、3または4分
割量で毎日投与するのが有利かもしれない。さらに、組成物は、適当な鼻腔内ビ
ヒクルの局所的使用により鼻腔内形態で、または当業者によく知られた経皮皮膚
パッチの形態を使用して経皮経路により投与することができる。もちろん、経皮
デリバリーシステムの形態で投与するためには、該投与量の投与は、該投与計画
の全体にわたり、断続的なものではなく連続的なものとなるであろう。
【0092】 該組成物を使用する投与計画は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別および
医学的状態;治療する状態の重症度;投与経路;患者の腎、肝および心臓血管機
能;および使用するその個々の組成物を含む種々の要因に応じて選択される。通
常の技量を有する医師は、該状態の進行の予防、阻止または停止に必要な組成物
の有効量を容易に決定し、処方することができる。毒性を伴うことなく効力を与
える範囲内の組成物濃度を最適に正確に得るためには、標的部位に対する該組成
物のアベイラビリティーの速度論に基づく計画が必要である。これは、組成物の
分布、平衡および***に関する考慮を含む。
【0093】 本発明は、KCNQ5タンパク質を含有する電位依存性カリウムチャンネルの
アクチベーターまたはインヒビターである物質の治療的に有効な量を患者に投与
することによる、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、
サラ病、老人性黄斑変性および他の形態の黄斑変性、難聴、てんかん並びに種々
の形態の神経精神科学的、心臓、胃腸および筋肉障害の治療方法を含む。
【0094】 標的イオンチャンネルと特異的に相互作用する潜在的医薬を同定するために化
合物をスクリーニングする場合には、同定される化合物が該標的イオンチャンネ
ルに対して可能な限り特異的であることを保証する必要がある。これを行なうた
めには、該標的イオンチャンネルに類似した可能な限り多種多様なイオンチャン
ネルに対して該化合物をスクリーニングする必要がある。例えば、イオンチャン
ネルAと相互作用する潜在的医薬である化合物を見出すためには、該化合物がイ
オンチャンネルA(「プラス標的」)と相互作用しイオンチャンネルAを介して
所望の薬理学的効果を与えることを保証するだけでは十分ではない。該化合物が
イオンチャンネルB、C、Dなど(「マイナス標的」)とは相互作用しないこと
を確認する必要もある。一般に、スクリーニング計画の一部として、可能な限り
多数のマイナス標的を有することが重要である(Hodgson,1992,B
io/Technology 10:973−980、980頁を参照されたい
)。KCNQ5タンパク質、KCNQ5タンパク質をコードするDNA、および
KCNQ5タンパク質を発現するように操作された組換え細胞は、他のイオンチ
ャンネルと特異的に相互作用する化合物を同定するように設計されたスクリーニ
ングにおいて「マイナス標的」として使用されうる点で有用である。例えば、W
angら,1998,Science 282:1890−1893は、KCN
Q2およびKCNQ3が、「M−チャンネル」として公知のヘテロマーカリウム
イオンチャンネルを形成することを示している。KCNQ2およびKCNQ3に
おける突然変異は、てんかんの原因となるため(Biervertら,1998
,Science 279:403−406;Singhら,1998,Nat
ure Genet.18:25−29;Schroederら,Nature
1998,396:687−690)、Mチャンネルは薬物発見のための重要
な標的である。Mチャンネルのアクチベーターまたはインヒビターを同定するよ
うに設計されたスクリーニング計画は、マイナス標的としてのKCNQ5の使用
により著しい利益を得るであろう。
【0095】 本発明はまた、KCNQ5タンパク質に対する抗体を含む。そのような抗体は
、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体でありうる。本発明の抗体は、
当技術分野でよく知られた方法により、全KCNQ5タンパク質に対して、また
は血清アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニンなどの適当な担体と共役
したタンパク質の適当な抗原断片に対して産生させる。タンパク質の適当な抗原
断片を同定する方法は、当技術分野で公知である。例えば、Hopp & Wo
ods,1981,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 78:3
824−3828およびJameson & Wolf,1988,CABIO
S(Computer Applications in the Biosc
iences)4:181−186を参照されたい。
【0096】 ポリクローナル抗体の産生のためには、KCNQ5タンパク質または抗原断片
(適当な担体に共役させたもの)を、適当な非ヒト宿主動物(例えば、ウサギ、
ヒツジ、ヤギ、ラット、マウス)に定期的に注射する。該動物から定期的に採血
し、得られた血清を、注射された抗原に対する抗体の存在に関して試験する。該
注射は、筋肉内、腹腔内、皮下などに行なうことができ、アジュバントと共に行
なうことができる。
【0097】 モノクローナル抗体の産生のためには、KCNQ5タンパク質または抗原断片
(適当な担体に共役させたもの)を、ポリクローナル抗体の産生に関して前記し
たのと同様に適当な非ヒト宿主動物に注射する。モノクローナル抗体の場合には
、該動物は一般にはマウスである。ついで該動物の脾臓細胞を不死化させる。こ
れは、しばしば、Kohler & Milstein,1975,Natur
e 256:495−497に記載のとおり、骨髄腫細胞との融合により行なう
。モノクローナル抗体の産生の更に詳しい説明については、Antibodie s:A Laboratory Manual,Harlow & Lane編
,Cold Spring Harbor Laboratory Press
,1988を参照されたい。
【0098】 KCNQ5ポリペプチドを標的器官(例えば、網膜色素上皮または網膜の他の
部分)の細胞内に導入するために、遺伝子治療を用いることができる。KCNQ
5ポリペプチドをコードするヌクレオチドは、受容細胞への感染により該ヌクレ
オチドの導入を媒介するウイルスベクターに連結させることができる。適当なウ
イルスベクターには、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、
ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、レンチウイルスおよびポリオウイルス
に基づくベクターが含まれる。あるいは、リガンド−ヌクレオチドコンジュゲー
トを使用する受容体媒介標的化導入(receptor−mediated t
argeted transfer)、リポフェクション、膜融合または直接マ
イクロインジェクションを含む非ウイルス技術により、KCNQ5ポリペプチド
をコードするヌクレオチドを遺伝子治療のために細胞内に導入することができる
。これらの方法およびそれらの変法は、エクスビボ(ex vivo)およびイ
ンビボ遺伝子治療に適している。KCNQ5ポリペプチドでの遺伝子治療は、K
CNQ5の活性を上昇させることが有益である疾患の治療に特に有用であろう。
【0099】 本発明は、非ヒト種からヒトKCNQ5のオーソログ(orthologue
)をクローニングするための方法を含む。一般には、そのような方法は、配列番
号1または配列番号2に基づきPCRプライマーまたはハイブリダイゼーション
プローブを調製することを含み、これは、非ヒトKCNQ5を含有する断片を適
当なDNA調製物から増幅するために(PCRの場合)または非ヒトKCNQ5
を含有するcDNAもしくはゲノムクローンを適当なライブラリーから選択する
ために使用されうる。この方法の好ましい実施形態は、マウスからKCNQ5遺
伝子をクローニングするための方法である。
【0100】 本発明は、マウスKCNQ5をコードするDNAを提供することにより、シュ
タルガルト黄斑変性ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性
黄斑変性のモデル動物の作製を可能にする。そのようなモデル動物は、改変され
たKCNQ5遺伝子を含有するトランスジェニック「ノックアウト」または「ノ
ックイン」マウスを作ることにより作製することができる。マウスKCNQ5遺
伝子の部分が欠失したノックアウトマウスを作製することができる。ヒトKCN
Q5遺伝子中に存在するとシュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジスト
ロフィ、サラ病または老人性黄斑変性を招くことが示されている突然変異がマウ
ス遺伝子内に導入されたノックインマウスを作製することができる。そのような
ノックアウトおよびノックインマウスは、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、
錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑変性の研究における貴重な手段
であり、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病ま
たは老人性黄斑変性の潜在的医薬または治療方法を試験するための重要なモデル
系を提供するであろう。
【0101】 したがって、本発明は、 (a)マウスKCNQ5遺伝子をクローニングするのに使用するPCRプライ
マーまたはオリゴヌクレオチドプローブを配列番号1または配列番号2に基づき
設計し、 (b)該PCRプライマーまたは該オリゴヌクレオチドプローブを使用して、
該マウスKCNQ5遺伝子の少なくとも一部(該部分は、トランスジェニックマ
ウスを作製するのに十分な程度に大きい)をクローニングし、 (c)天然状態から改変された該マウスKCNQ5遺伝子の少なくとも1つの
コピーを有するトランスジェニックマウスを製造することを含んでなる、シュタ
ルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サラ病または老人性黄斑
変性のモデルマウスの製造方法を含む。
【0102】 ノックアウトおよびノックインマウスの製造方法は当技術分野でよく知られて
いる。1つの方法は、遺伝子ターゲッティッドトランスジェニックノックアウト
マウスの作製における遺伝子ターゲッティッドES細胞の使用を含み、Thom
asら,1987,Cell 51:503−512に記載されており、種々の
文献に概説されている(Frohmanら,1989,Cell 56:145
−147;Capecchi,1989,Trends in Genet.5
:70−76;Baribaultら,1989,Mol.Biol.Med.
6:481−492)。
【0103】 特定の変化を染色体遺伝子内に挿入するために標的化相同組換えを用いること
により任意の遺伝的領域を不活性化したり所望の実質的に任意の突然変異に改変
するための技術が利用可能である。一般には、「ターゲッティングベクター」、
すなわち、突然変異させたい遺伝的領域の一部を含有するプラスミドを使用する
。該プラスミド上の遺伝的領域のこの部分と該染色体上の対応遺伝的領域との相
同性に基づき、相同組換えを利用して該遺伝的領域内に該プラスミドを挿入して
、該遺伝的領域を破壊することができる。通常、該ターゲッティングベクターは
選択マーカー遺伝子も含有する。
【0104】 100%に近い頻度で生じる相同染色体外組換えと比較して、相同プラスミド
−染色体組換えは、当初は10−6〜10−3の頻度でしか検出されなかったと
報告されている(Linら,1985,Proc.Natl.Acad.Sci
.USA 82:1391−1395;Smithiesら,1985,Nat
ure 317:230−234;Thomasら,1986,Cell 44
:419−428)。非相同プラスミド−染色体相互作用は、比較しうる相同挿
入より頻繁であり、10倍(Thomasら,1986,Cell 44:4
19−428)のレベルで生じる。
【0105】 マウスES細胞における標的化組換えのこの低い比率を克服するために、稀有
(rare)相同組換え体を検出または選択するための種々の方法が開発されて
いる。相同改変事象を検出するための1つのアプローチでは、ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)を用いて相同挿入に関して形質転換体細胞のプールをスクリーニ
ングし、ついで個々のクローンをスクリーニングする(Kimら,1988,N
ucleic Acids Res.16:8887−8903;Kimら,1
991,Gene 103:227−233)。あるいは、相同挿入が生じた場
合にのみ活性となるマーカー遺伝子を構築してこれらの組換え体が直接的に選択
されるのを可能にするポジティブ遺伝的選択アプローチが開発されている(Se
divyら,1989,Proc,Natl.Acad.Sci.USA 86
:227−231)。相同組換え体を選択するために開発された最も効果的なア
プローチの1つは、該改変の直接的選択が存在しない遺伝子用に開発されたポジ
ティブ−ネガティブ選択(PNS)法である(Mansourら,1988,N
ature 336:348−352;Capecchi,1989,Scie
nce 244:1288−1292;Capecchi,1989,Tren
ds in Genet.5:70−76)。PNS法は、高レベルで発現され
ない遺伝子をターゲッティングするのに、より効率的である。なぜなら、該マー
カー遺伝子がそれ自体のプロモーターを有するからである。単純ヘルペスウイル
スチミジンキナーゼ(HSV−TK)遺伝子を使用しガンシクロビル(GANC
)、FIAU(1−(2−デオキシ2−フルオロ−B−D−アラビノフラノシル
)−5−ヨードウラシル)などのヘルペス薬でその非相同挿入に対して選択する
ことにより、非相同組換え体を選択する。この対抗選択により、生存している形
質転換体のうちの相同組換え体の割合を増加させることができる。
【0106】 トランスジェニックマウスを製造するための他の方法は、受精卵の雄性前核を
微量注入することを含む。そのような方法は当技術分野でよく知られている。
【0107】 本発明を更に例示するために、以下に非限定的な実施例を記載する。 実施例1ヒトKCNQ5遺伝子の同定およびcDNAクローニング PACクローンからのショットガンシークエンシング用のライブラリーの構築
KCNQ5 PAC(P1人工染色体)を含有する細菌株をResearch
Genetics(Huntsvilla,AL)から受け取った。細胞を、
適当な抗生物質で補足されたLuria−Bertani(LB)寒天プレート
上でストリークした。単一のコロニーを使用して、5mlの出発培養物を、つい
で1Lの一晩培養物(LB培地内)を調製した。該細胞を遠心分離によりペレッ
ト化し、PAC DNAを塩化セシウム−臭化エチジウム勾配中の平衡遠心分離
により精製した(Sambrook,FritschおよびManiatis,
1989,Molecular Cloning:A Laboratory Manual ,第2版,Cold Spring Harbor Labora
tory Press)。精製されたPAC DNAを2mlの容積中の50m
M Tris pH8.0、15mM MgClおよび25%グリセロールに
移し、AERO−MISTネブライザー(CIS−US,Bedford,MA
)中に配置した。該ネブライザーを窒素ガス源につなぎ、該DNAをランダムに
10psiで30秒間剪断した。該剪断DNAをエタノール沈殿させ、TE(1
0mM Tris,1mM EDTA)に再懸濁させた。それらの末端をマング
マメ・ヌクレアーゼ(Promega,Madison,WI)での30℃で3
0分間の処理およびそれに続くフェノール/クロロホルム抽出および40μM
dNTPの存在下のマルチコアバッファー(Promega,Madison,
WI)中の16℃におけるT4 DNAポリメラーゼ(GIBCO/BRL,G
aithersburg,MD)での処理により平滑化した。該DNA断片のサ
ブクローニングを促進させるために、BstX Iアダプター(Invitro
gen,Carlsbad,CA)を該断片にT4 DNAリガーゼ(Prom
ega,Madison,WI)で14℃で一晩連結した。cDNAサイジング
カラム(GIBCO/BRL,Gaithersburg,MD)を該製造業者
から提供された説明書に従い使用するカラムクロマトグラフィーにより、500
bp未満のDNA断片およびアダプターを除去した。1kbを超えるDNAを含
有する画分をプールし、エタノール沈殿により濃縮した。pcDNA II(I
nvitrogen,Carsbad,CA)からのBstX I部位をpBl
ueScript(Stratagene,La Jolla,CA)のBss
H II部位にサブクローニングすることにより構築されたpSHOT IIの
BsaX I部位に、BstX Iアダプターを含有するDNA断片を連結した
。pSHOT IIは、BstX I制限エンドヌクレアーゼでの消化により調
製し、アガロースゲル電気泳動により精製した。Prep−A−Gene(Bi
oRad,Richmond,CA)プロトコールに従うことにより、該ゲル精
製ベクターDNAを該アガロースから抽出した。該ベクターを自己連結を減少さ
せるために、その消化されたベクターをウシ腸ホスファターゼ(GIBCO/B
RL,Gaithersburg,MD)で処理した。該DNA断片と該クロー
ニングベクターとの連結反応物を超(ultra)コンピテントXL−2 Bl
ue細胞(Stratagene,La Jolla,CA)内に形質転換し、
100μg/mlアンピシリンで補足されたLB寒天プレート上でプレーティン
グした。個々のコロニーを、アンピシリンで補足された100μl/ウェルのL
Bブロスを含有する96ウェルプレート内に拾い入れ、37℃で一晩培養した。
約25μlの80%無菌グリセロールを各ウェルに加え、該培養を−80℃で保
存した。
【0108】プラスミドDNAの調製 グリセロールストックを使用して、100μg/mlアンピシリンで補足され
た5mlのLBブロスに接種した。該接種は、手動により、または該96ウェル
からの5mlのブロスを含有する96本のチューブに接種するようにプログラム
されたTecan Genesis RSP 150ロボット(Tecan A
G,Hombrechtikon,Switzerland)を使用することに
より行なった。該培養を、通気のために振とうしながら37℃で一晩培養した。
細菌細胞を遠心分離によりペレット化し、該上清をデカントし、該細胞ペレット
を−20℃で保存した。QIAGEN Bio Robot 9600(QIA
GEN,Chatsworth,CA)をQiawell Ultraプロトコ
ールに従い使用して、プラスミドDNAを調製した。インサートの頻度およびサ
イズを試験するために、プラスミドDNAを制限エンドヌクレアーゼPvu I
Iで消化した。該制限エンドヌクレアーゼ産物のサイズをアガロースゲル電気泳
動により調べたところ、平均インサートサイズは1〜2kbであった。
【0109】ショットガンクローンのDNA配列分析 ABIPRISM(商標)ダイターミネーターサイクルシークエンシング簡易
反応キットをAmpliTaq DNAポリメラーゼFS(Perkin El
mer,Norwalk,CT)と共に使用して、DNA配列分析を行なった。
M13フォワードおよびリバースプライマーでDNA配列分析を行なった。Pe
rkin−Elmer 9600中での増幅後、該伸長産物を精製し、ABIP
RISM 377自動シークエンサー(Perkin−Elmer,Norwa
lk,CT)上で分析した。調べるDNAの1kb当たり約4個のシークエンシ
ング反応(9個のPACのそれぞれについて384個のシークエンシング反応)
を行なった。
【0110】DNA配列の集合 DNA配列の集合にはPhred/Phrapを使用した。このプログラムは
、Dr.Phil Greenにより開発されUniversity of W
ashington(Seattle,WA)から許可されたものである。Ph
red/Phrapは以下のプログラムよりなる:塩基呼出し用のPhred、
配列の集合用のPhrap、配列比較用のCrossmatch、データの可視
化用のConsedおよびPhrapview、反復配列のスクリーニング用の
Repeatmasker。ベクターおよび大腸菌(E.coli)DNA配列
をCrossmatchにより同定し、該DNA配列集合処理から取り出した。
DNA配列の集合は、デフォルトPhrapパラメーターを使用してSolar
is 2.51オペレーティング・システム(Sun Microsystem
s Inc.,Mountain View,CA)を実行するSUN Ent
erprise 4000サーバー上で行なった。該配列の集合を、Conse
dおよびPhrapviewを使用して更に解析した。
【0111】KCNQ5遺伝子のゲノム配列およびそのエキソン/イントロン体制 AceDBパッケージのBLASTNBLASTXアルゴリズムを使用して、
PAC 141B1からのゲノムDNA配列をGenBankデータベース登録
体と比較した。この比較は最初は、公知カリウムチャンネル遺伝子KCNQ1、
KCNQ2、KCNQ3およびKCNQ4に対する相同性に基づき合計5個のエ
キソン(図1に記載のエキソン3(D)、4(A)、5(B)、6(E)および
7(C))を示した。実施例2に記載のRCCA技術を用いて、完全長cDNA
をヒト胎児脳cDNAライブラリーのプールからレスキューした。PAC141
B1のcDNA配列およびゲノム配列の比較は、合計8個のエキソン(図1に記
載のエキソン3〜10)を示した。エキソン1、2および11〜14に対応する
ゲノム領域はPAC141B1中には存在しなかった。
【0112】 エキソン2およびその右隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するため
に、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCACT
ATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオリ
ゴヌクレオチドKCN−2L2(TTTTCTCCTTGTCTTTGGTTG
CTTG;配列番号11)を使用して、Clontech(Palo Alto
,CA)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増
幅した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(A
CTCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合された
ネスティドプライマーKCN−2L1(CCTCAAGTTGCCTCTTGA
TCCTG;配列番号13)でのPCR増幅に付した。
【0113】 エキソン2およびその左隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するため
に、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCACT
ATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオリ
ゴヌクレオチドKCN−2R1(CAGGATCAAGAGGCAACTTGA
GG;配列番号15)を使用して、Clontech(Palo Alto,C
A)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増幅し
た。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(ACT
CACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合されたネス
ティドプライマーKCN−2R2(CCAATTTTGTGTGCTCAGGG
ATGGTAGA;配列番号16)でのPCR増幅に付した。
【0114】 エキソン11およびその右隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−11L1(GACACAGCCCTTGGCACT;
配列番号17)を使用して、Clontech(Palo Alto,CA)か
ら購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増幅した。希
釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(ACTCAC
TATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合されたネスティド
プライマーKCN−11L2(GATGATGTATATGATGAAAAAG
GATG;配列番号18)でのPCR増幅に付した。
【0115】 エキソン11およびその左隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−11R1(CTGATAGCTCGAATGACAG
TTTT;配列番号19)を使用して、Clontech(Palo Alto
,CA)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増
幅した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(A
CTCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合された
ネスティドプライマーKCN11−R2(AAGTGGTGGGGTGAGGT
CTTCCACTG;配列番号20)でのPCR増幅に付した。
【0116】 エキソン12およびその右隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−12L1(AGA ATT ATG AAA TTT
CAT GTT GCA;配列番号21)を使用して、Clontech(P
alo Alto,CA)から購入したGenomeWalkerキットからの
DNAをPCR増幅した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープラ
イマーAP2(ACTCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号1
4)と組合されたネスティドプライマーKCN−12L2(AAA CGG A
AG TTT AAG GAA ACA TT;配列番号22)でのPCR増幅
に付した。
【0117】 エキソン12およびその左隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−12R1(ACG TGT TTG TTG GCT
TTT AAT TC;配列番号23)を使用して、Clontech(Pa
lo Alto,CA)から購入したGenomeWalkerキットからのD
NAをPCR増幅した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライ
マーAP2(ACTCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14
)と組合されたネスティドプライマーKCN−12R2(TAC ACA AC
A TGT CCA GAT GAC;配列番号24)でのPCR増幅に付した
【0118】 エキソン13およびその右隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−13L1(TGATCAAATTCTTGGAAAA
GGG;配列番号25)を使用して、Clontech(Palo Alto,
CA)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増幅
した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(AC
TCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合されたネ
スティドプライマーKCN−13L2(TCACATCAGATAAGAAGA
GCCGA;配列番号26)でのPCR増幅に付した。
【0119】 エキソン13およびその左隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−13R1(GTTTTTCAACCTTGACCAC
CC;配列番号27)を使用して、Clontech(Palo Alto,C
A)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをPCR増幅し
た。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP2(ACT
CACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合されたネス
ティドプライマーKCN−13R2(AGCATACTGAGATCGTCTG
TGGT;配列番号28)でのPCR増幅に付した。
【0120】 エキソン14およびその左隣接イントロンに対応するゲノム領域を同定するた
めに、アダプタープライマーAP1(CCATCCTAATACGACTCAC
TATAGGGC;配列番号12)と組合されたKCNQ5 cDNAからのオ
リゴヌクレオチドKCN−2543R(AATTCCAAAAGTGTCTGT
CTCTGTC;配列番号29)を使用して、Clontech(Palo A
lto,CA)から購入したGenomeWalkerキットからのDNAをP
CR増幅した。希釈されたPCR産物を、ネスティドアダプタープライマーAP
2(ACTCACTATAGGGCTCGAGCGGC;配列番号14)と組合
されたネスティドプライマーKCN−2512R(GGACCCACCTCTT
CATCAGTTA;配列番号30)でのPCR増幅に付した。
【0121】 これらのPCR増幅から得られた産物を、ABI 377シークエンサーを標
準的なプロトコールに従い使用して分析した。該完全長KCNQ5 cDNA5
配列とPAC141B1の配列およびGenomeWalkerキットからのD
NAでのPCR反応で得られた配列との比較は、該KCNQ5遺伝子の全14個
のエキソンを示した。KCNQ5遺伝子内のエキソン/イントロン境界の厳密な
配列をエキソン2〜14に関して決定した。全イントロンにおけるスプライスシ
グナルは、公開されているコンセンサス配列と一致している。
【0122】 実施例2KCNQ5 cDNAのクローニング KCNQ5のエキソン3(D)、4(A)、5(B)、6(E)および7(C
)とマッチするcDNA断片のDNA配列を、PAC 141B1のゲノム配列
から推定した。ついで、RCCA反応で得られたPCR断片を配列決定したとこ
ろ、ヒト胎児脳由来のcDNAライブラリー中のこの断片の存在が確認された。
この元のcDNA断片は、図2における対応する368〜1,004を有するc
DNA領域に対応する。
【0123】 リデュースト・コンプレクシエティ(Reduced Complexity
)cDNA分析(RCCA)と称されるPCRに基づく技術を用いて、この元の
cDNA断片を伸長させた。RCCAは、Munroeら,1995,Proc
.Natl.Acad.Sci.USA 92:2209−2213およびWi
lfingerら,1997,BioTechniques 22:481−4
86に報告されている方法に類似しており、約20,000個のcDNAクロー
ンのプールであるPCR鋳型に基づくものである。これは、該鋳型の複雑さを減
少させ、より長いPCR伸長物が得られる確率を増加させる。
【0124】 プライマーKCN−DL(GGAAGACTGAGGTTTGCTCG;配列
番号31)およびKCN−ER(GGCAGGAAGTGCAAAGAAAG:
配列番号32)を使用して483bpのPCR産物を増幅することにより、96
ウェルのヒト胎児脳プラスミドライブラリーをスキャン(1ウェル当たり20,
000個のクローン)した。PCR分析により、8ウェルが、正しい483bp
断片を含有することが判明した。ついで、ベクター特異的プライマーと遺伝子特
異的プライマーとを使用して、プラスミドcDNAライブラリーを含有する陽性
ウェル上で5’および3’RACEを行なった。該インサートの配向が未知だっ
たため、該ベクター特異的プライマーPBS 543R(GGGGATGTGC
TGCAAGGCGA;配列番号33)およびPBS 873F(CCCAGG
CTTTACACTTTATGCTTCC;配列番号34)を共に、遺伝子特異
的プライマーKCN−DLおよびKCN−ERと組合せて使用した。該初期PC
R増幅の後、ネスティドベクタープライマーPBS 578R(CCAGGGT
TTTCCCAGTCACGAC;配列番号35)およびPBS 838F(T
TGTGTGGAATTGTGAGCGGATAAC;配列番号36)ならびに
遺伝子特異的プライマーKCN−EL(CTTTCTTTGCACTTCCTG
CC;配列番号37)およびKCN−DR1(AACACAGAAGGGCTT
TCGAG;配列番号38)を使用して、ネスティドPCR反応を行なった。該
PCR産物を、Qiagen,QIAquick PCR精製遠心カラムを標準
的なプロトコールで使用して、組込まれなかったdNTPおよびプライマーから
分離し、30μlの水に再懸濁させた。該産物を、標準的なプロトコールに従い
ABI 377シークエンサー上で分析した。
【0125】 図2における対応物278〜1,456を有するcDNA領域に対応する「K
CNコンセンサス2 16 99」と称されるコンティグに、PCR断片を集合
させた。第2ラウンドのRCCA分析を行なって、「KCNコンセンサス2
99」と称されるcDNAコンティグの3’末端に伸長するクローンを得た
。「KCNコンセンサス2 16 99」と称されるcDNAコンティグの3’
配列から誘導されたプライマーKCN−11L1(GACACAGCCCTTG
GCACT;配列番号17)およびKCN−11R1(CTGATAGCTCG
AATGACAGTTTT;配列番号19)を使用して117bpのPCR産物
を増幅することにより、96ウェルのヒト胎児脳プラスミドライブラリーをスキ
ャン(1ウェル当たり20,000個のクローン)した。PCR分析により、多
数のウェルが、正しい117bp断片を含有することが判明した。ついで、ベク
ター特異的プライマーと遺伝子特異的プライマーとを使用して、プラスミドcD
NAライブラリーを含有する陽性ウェル上で3’RACEを行なった。該インサ
ートの配向が未知だったため、ベクター特異的プライマーPBS 543R(G
GGGATGTGCTGCAAGGCGA;配列番号33)およびPBS 87
3F(CCCAGGCTTTACACTTTATGCTTCC;配列番号34)
を共に、遺伝子特異的プライマーKCN−11L1(GACACAGCCCTT
GGCACT;配列番号17)と組合せて使用した。該初期PCR増幅の後、ネ
スティドベクタープライマーPBS 578R(CCAGGGTTTTCCCA
GTCACGAC;配列番号35)およびPBS 838F(TTGTGTGG
AATTGTGAGCGGATAAC;配列番号36)ならびに遺伝子特異的プ
ライマーKCN11−R2(AAGTGGTGGGGTGAGGTCTTCCA
CTG;配列番号20)を使用して、ネスティドPCR反応を行なった。該PC
R産物を、Qiagen,QIAquick PCR精製遠心カラムを標準的な
プロトコールで使用して、組込まれなかったdNTPおよびプライマーから分離
し、30μlの水に再懸濁させた。該産物を、標準的なプロトコールに従いAB
I 377シークエンサー上で分析した。
【0126】 図2における対応物278〜2,527を有するcDNA領域に対応する「K
CNコンセンサス2 16 99」と称されるコンティグに、PCR断片を集合
させた。第3ラウンドのRCCA分析を行なって、「KCNコンセンサス2
99」と称されるcDNAコンティグの5’末端に伸長するクローンを得た
。「KCNコンセンサス2 16 99」と称されるcDNAコンティグの5’
配列から誘導されたプライマーKCN−2L2(TTTTCTCCTTGTCT
TTGGTTGCTTG;配列番号11)およびKCN−DR1(AACACA
GAAGGGCTTTCGAG;配列番号38)を使用して214bpのPCR
産物を増幅することにより、96ウェルのヒト胎児脳プラスミドライブラリーを
スキャン(1ウェル当たり20,000個のクローン)した。PCR分析により
、多数のウェルが、正しい214bp断片を含有することが判明した。ついで、
ベクター特異的プライマーと遺伝子特異的プライマーとを使用して、プラスミド
cDNAライブラリーを含有する陽性ウェル上で5’RACEを行なった。該イ
ンサートの配向が未知だったため、ベクター特異的プライマーPBS 543R
(GGGGATGTGCTGCAAGGCGA;配列番号33)およびPBS
873F(CCCAGGCTTTACACTTTATGCTTCC;配列番号3
4)を共に、遺伝子特異的プライマーKCN−DR1(AACACAGAAGG
GCTTTCGAG;配列番号38)と組合せて使用した。該初期PCR増幅の
後、ネスティドベクタープライマーPBS 578R(CCAGGGTTTTC
CCAGTCACGAC;配列番号35)およびPBS 838F(TTGTG
TGGAATTGTGAGCGGATAAC;配列番号36)ならびに遺伝子特
異的プライマーKCN−DR2(CAGTCTTCCTTGCCATCCTC;
配列番号39)を使用して、ネスティドPCR反応を行なった。該PCR産物を
、Qiagen,QIAquick PCR精製遠心カラムを標準的なプロトコ
ールで使用して、組込まれなかったdNTPおよびプライマーから分離し、30
μlの水に再懸濁させた。該産物を、標準的なプロトコールに従いABI 37
7シークエンサー上で分析した。
【0127】 図2における対応物1〜2,527を有するcDNA領域に対応する「KCN
コンセンサス3 99」と称されるコンティグに、PCR断片を集合させた
。第4ラウンドのRCCA分析を行なって、「KCNコンセンサス3 99
」と称されるcDNAコンティグの3’末端に伸長するクローンを得た。「KC
Nコンセンサス3 99」と称されるcDNAコンティグの3’配列から誘
導されたプライマーKCN−2106L(GCAGCCCCAACAACTTT
ACA;配列番号40)およびKCN−2250R(CATTTTCCTTGG
AGGCAACA;配列番号41)を使用して145bpのPCR産物を増幅す
ることにより、96ウェルのヒト胎児脳プラスミドライブラリーをスキャン(1
ウェル当たり20,000個のクローン)した。PCR分析により、多数のウェ
ルが、正しい214bp断片を含有することが判明した。ついで、ベクター特異
的プライマーと遺伝子特異的プライマーとを使用して、該プラスミドcDNAラ
イブラリーを含有する陽性ウェル上で5’RACEを行なった。該インサートの
配向が未知だったため、ベクター特異的プライマーPBS 543R(GGGG
ATGTGCTGCAAGGCGA;配列番号33)およびPBS 873F(
CCCAGGCTTTACACTTTATGCTTCC;配列番号34)を共に
、遺伝子特異的プライマーKCN−2106L(GCAGCCCCAACAAC
TTTACA;配列番号40)と組合せて使用した。該初期PCR増幅の後、ネ
スティドベクタープライマーPBS 578R(CCAGGGTTTTCCCA
GTCACGAC;配列番号35)およびPBS 838F(TTGTGTGG
AATTGTGAGCGGATAAC;配列番号36)ならびに遺伝子特異的プ
ライマーKCN−2165L(GCCAGAAACTCTGCACCCTA;配
列番号42)を使用して、ネスティドPCR反応を行なった。該PCR産物を、
Qiagen,QIAquick PCR精製遠心カラムを標準的なプロトコー
ルで使用して、組込まれなかったdNTPおよびプライマーから分離し、30μ
lの水に再懸濁させた。該産物を、標準的なプロトコールに従いABI 377
シークエンサー上で分析した。図2に示すcDNA配列に対応する「KCNコン
センサス3 15 99」と称されるコンティグに、PCR断片を集合させた。
【0128】 実施例3KCNQ5の発現の分析 RT−PCR: Clontech(Palo Alto,CA)から入手可能な「クイック−
クローン(quick−clone)」ヒトcDNAサンプル上でRT−PCR
実験を行なった。心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、膵臓および網膜由
来のcDNAサンプルを、以下のPCR条件中、プライマーKCN−DL(GG
AAGACTGAGGTTTGCTCG;配列番号31)およびKCN−ER(
GGCAGGAAGTGCAAAGAAAG;配列番号32)で増幅した。 1. 94℃ 10分間 2. 94℃ 30秒間 3. 72℃ 2分間(1サイクルごとにこの温度を1.1℃ずつ減少させる
) 4. 72℃ 2分間 5. 更に21回、工程2に移行 6. 94℃ 30秒間 7. 55℃ 2分間 8. 72℃ 2分間 9. 更に19回、工程6に移行 10. 72℃ 7分間 11.4℃
【0129】 KCNQ5遺伝子は、ヒト網膜および脳において主に発現されることが判明し
た(図3B)。
【0130】 ノーザンブロット分析: ヒトの心臓、脳、胎盤、肺、肝臓、骨格筋、腎臓、膵臓に由来するポリ(A+
)−RNAを含有するノーザンブロットをClontech,Palo Alt
o,CAから購入した。プライマーKCN−DL(GGAAGACTGAGGT
TTGCTCG;配列番号31)およびKCN−ER(GGCAGGAAGTG
CAAAGAAAG;配列番号32)を使用して、Clontech,Palo
Alto,CAから入手したクイック−クローン・ヒト網膜cDNAから48
3bpのPCR産物を増幅した。この断片をアガロースゲル上で精製し、該DN
Aを抽出し、ノーザンブロットハイブリダイゼーション用のプローブとして使用
した。
【0131】 該プローブを、50〜100μCiの3000Ci/mmol[α 32P]
dCTP(Dupont/NET,Boston,MA)の存在下、Amers
ham Rediprimeキット(Arlington Heights,I
L)でのランダムプライミングにより標識した。組込まれなかったヌクレオチド
をProbeQuant G50遠心カラム(Pharmacia/Biote
ch,Piscataway,NJ)で除去した。迅速(rapid)ハイブリ
ダイゼーションバッファー(Clontech,Palo Alto,CA)中
の1×10cpm/mlを超える濃度の放射能標識プローブを、65℃で一晩
インキュベートした。該ブロットを、2×SSC、0.1% SDS(20×S
SCおよび20% SDSストック溶液から調製、Fisher,Pittsb
urgh,PA)中での室温で2回の15分間のインキュベーションおよびそれ
に続くに1×SSC、0.1% SDS中での室温で2回の15分間のインキュ
ベーションおよび0.1×SSC、0.1% SDS中での60℃で2回の30
分間のインキュベーションにより洗浄した。該放射能標識プローブに特異的にハ
イブリダイズしたバンドを可視化するために、該ブロットのオートラジオグラフ
ィーを行なった。
【0132】 該プローブは、脳および網膜において主に発現されるmRNA転写産物にハイ
ブリダイズした(図3A)。
【0133】 本発明の範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されるものではない
。実際のところ、前記の記載から、本明細書に記載のものに加えて本発明の種々
の修飾が当業者に明らかとなるであろう。そのような修飾は、特許請求の範囲の
範囲内に含まれると意図される。
【0134】 本明細書には種々の刊行物が引用されているが、それらの開示の全体を、参照
により本明細書に組み入れることとする。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1A〜AOは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
下線付きの大文字のヌクレオチドはエキソンを表す。エキソン(Exon)1中
の開始ATGコドンおよびエキソン14中の終結TAAコドンは太字のイタリッ
ク体で示されている。D6D280遺伝的マーカーおよびホスホグリセリン酸偽
遺伝子は下線付きの太字で示されている。エキソン1および2、2および3、1
0および11、11および12、12および13、ならびに13および14の間
のギャップの厳密な長さは未知である。これらのギャップは、便宜のため、連続
した10個の太字のnで表されている。
【図1B】 図1Bは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1C】 図1Cは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1D】 図1Dは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1E】 図1Eは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1F】 図1Fは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1G】 図1Gは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1H】 図1Hは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1I】 図1Iは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1J】 図1Jは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1K】 図1Kは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1L】 図1Lは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1M】 図1Mは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1N】 図1Nは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1O】 図1Oは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1P】 図1Pは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1Q】 図1Qは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1R】 図1Rは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1S】 図1Sは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1T】 図1Tは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1U】 図1Uは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1V】 図1Vは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1W】 図1Wは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1X】 図1Xは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1Y】 図1Yは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1Z】 図1Zは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AA】 図1AAは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AB】 図1ABは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AC】 図1ACは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AD】 図1ADは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AE】 図1AEは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AF】 図1AFは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AG】 図1AGは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AH】 図1AHは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AI】 図1AIは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AJ】 図1AJは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AK】 図1AKは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AL】 図1ALは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AM】 図1AMは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AN】 図1ANは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図1AO】 図1AOは、ヒトKCNQ5のゲノムDNA配列(配列番号1)を示す。
【図2A】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【図2B】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【図2C】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【図2D】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【図2E】 図2A〜Eは、ヒトKCNQ5 cDNAのヌクレオチド配列(配列番号2)
およびコード化アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ATG開始コドンは138
位に存在し、TAA終結コドンは2,676位に存在する。
【図3A】 図3Aは、種々のヒト組織におけるKCNQ5 mRNAの発現のノーザンブ
ロットの結果を示す。
【図3B】 図3Bは、種々のヒト組織におけるKCNQ5 mRNAの発現のRT−PC
R分析の結果を示す。
【図4A】 図4Aは、ヒトKCNQ5タンパク質(配列番号3)とヒトKCNQ4タンパ
ク質(配列番号4)との配列アライメントを示す。示されているコンセンサス(
consensus)配列は配列番号5である。
【図4B】 図4B〜Cは、ヒトKCNQ5タンパク質(配列番号3)、ヒトKCNQ1タ
ンパク質(配列番号43)、ヒトKCNQ2タンパク質(配列番号6)、ヒトK
CNQ3タンパク質(配列番号7)およびヒトKCNQ4タンパク質(配列番号
4)の間の多配列アライメントを示す。示されているコンセンサス配列は配列番
号8である。
【図4C】 図4B〜Cは、ヒトKCNQ5タンパク質(配列番号3)、ヒトKCNQ1タ
ンパク質(配列番号43)、ヒトKCNQ2タンパク質(配列番号6)、ヒトK
CNQ3タンパク質(配列番号7)およびヒトKCNQ4タンパク質(配列番号
4)の間の多配列アライメントを示す。示されているコンセンサス配列は配列番
号8である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/00 A61P 25/08 25/08 27/02 27/02 27/16 27/16 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A C12Q 1/02 C12R 1:91 1/68 C12N 15/00 ZNAA //(C12Q 1/02 5/00 A C12R 1:91) (C12Q 1/68 C12R 1:91) (72)発明者 カースキー,シー・トーマス アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 リー,ウエン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 メツカー,マイケル・エル アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 DA02 GA11 HA12 4B063 QA19 QA20 QQ08 QQ13 QQ43 QR08 QR32 QR42 QR56 QR77 QS25 QS34 QX02 QX05 4B065 AA01X AA57X AA72X AA90X AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 AA14 AA17 BA01 BA08 BA23 BA35 BA44 CA53 CA56 CA59 NA13 NA14 ZA062 ZA222 ZA332 ZA342 ZA362 ZA662 ZA942 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA40 DA75 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 KCNQ5タンパク質をコードするヌクレオチドを含んでな
    る単離されたDNA。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列配列番号3を有するポリペプチドをコードする
    ヌクレオチドを含む、請求項1に記載のDNA。
  3. 【請求項3】 配列番号1、配列番号2および配列番号2の138〜2,6
    75位よりなる群から選ばれるヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載のDN
    A。
  4. 【請求項4】 配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれるヌクレ
    オチド配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする単離されたDNA
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のDNAを含んでなる発現ベクター。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のDNAを含んでなる組換え宿主細胞。
  7. 【請求項7】 単離されたKCNQ5タンパク質。
  8. 【請求項8】 アミノ酸配列配列番号3を有する、請求項7に記載のKCN
    Q5タンパク質。
  9. 【請求項9】 単一のアミノ酸置換を含有する、請求項8に記載のKCNQ
    5タンパク質。
  10. 【請求項10】 2以上のアミノ酸置換(該アミノ酸置換は、KCNQ5中
    で置換されたアミノ酸がKCNQ2、KCNQ3またはKCNQ4のいずれか1
    つの対応位置にも存在する位置には存在しない)を含有する、請求項8に記載の
    KCNQ5タンパク質。
  11. 【請求項11】 KCNQ5タンパク質(該KCNQ5タンパク質はアミノ
    酸配列配列番号3を有する)に特異的に結合する抗体。
  12. 【請求項12】 患者がシュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジス
    トロフィ、サラ病または老人性黄斑変性を有するか否かを診断する方法であって
    、該患者からのKCNQ5遺伝子の領域のDNA配列を決定し、その配列を、非
    罹患者(すなわち、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ
    、サラ病または老人性黄斑変性を有さない者)からのKCNQ5遺伝子の対応領
    域からの配列と比較することを含んでなり、該患者からのKCNQ5遺伝子のD
    NA配列と該非罹患者からのKCNQ5遺伝子のDNA配列との配列における相
    違が、該患者がシュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジストロフィ、サ
    ラ病または老人性黄斑変性を有することを示すことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 患者がKCNQ5遺伝子中に突然変異を保持するか否かを
    診断する方法であって、 (a)該患者からDNAサンプルを準備し、 (b)配列番号1または配列番号2に基づき1組のPCRプライマーを準備し
    、 (c)該DNAサンプル上でPCRを行なって、該患者からのPCR断片を得
    、 (d)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を決定し、 (e)該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列を配列番号1または配列番
    号2のヌクレオチド配列と比較することを含んでなり、 該患者からのPCR断片のヌクレオチド配列と配列番号1または配列番号2の
    ヌクレオチド配列との相違が、該患者がKCNQ5遺伝子中に突然変異を保持す
    ることを示すことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 該DNAサンプルがゲノムDNAである、請求項13に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 該DNAサンプルがcDNAである、請求項13に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 配列番号1および配列番号2よりなる群から選ばれる配列
    の少なくとも1つの少なくとも18個の連続したヌクレオチドを含んでなるDN
    AまたはRNAオリゴヌクレオチドプローブ。
  17. 【請求項17】 物質がKCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タ
    ンパク質のアクチベーターまたはインヒビターのいずれであるかを決定するため
    の方法であって、 (a)KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質を宿主細胞
    内で組換え的に発現させ、 (b)KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質のアクチベ
    ーターまたはインヒビターであると疑われる物質の存在下および不存在下でKC
    NQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質の生物活性を測定するこ
    とを含んでなり、 該物質の不存在下と比較した場合の該物質の存在下での該KCNQ5タンパク
    質または該突然変異KCNQ5タンパク質の生物活性における変化が、該物質が
    KCNQ5タンパク質または突然変異KCNQ5タンパク質のアクチベーターま
    たはインヒビターであることを示すことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 KCNQ5のインヒビターを同定する方法であって、 (a)ツメガエル(Xenopus)卵母細胞内でKCNQ5タンパク質を発
    現させ、 (b)KCNQ5のインヒビターであると疑われる物質の存在下および不存在
    下で該卵母細胞の膜電位を変化させ、 (c)工程(b)の後に膜カリウム電流を測定することを含んでなり、 工程(c)において測定したカリウム膜電流が、該物質の存在下より不存在下
    において大きい場合、該物質がKCNQ5のインヒビターであることを特徴とす
    る方法。
  19. 【請求項19】 KCNQ5のアクチベーターを同定する方法であって、 (a)試験細胞を準備し(該試験細胞は、 (1)該細胞内でのKCNQ5の発現を指令する発現ベクター、 (2)該形質膜の一方の側に結合している第1蛍光染料、および (3)膜電位の変化に応答して該形質膜の一方の面から他方の面へ自由
    に往復できる第2蛍光染料を含む)、 (b)KCNQ5のアクチベーターであると疑われる物質に該試験細胞をさ
    らし、 (c)該物質にさらされた試験細胞における蛍光共鳴エネルギー移動(FR
    ET)の量を測定し、 (d)該物質にさらされた試験細胞により示されたFRETの量を、対照細
    胞により示されたFRETの量と比較することを含んでなり、 該試験細胞により示されたFRETの量が、該対照細胞により示されたFR
    ETの量より多い場合、該物質がKCNQ5のアクチベーターであり、 該対照細胞が、(1)それが(a)(1)〜(3)に記載の事項の少なくと
    も1つを含まないこと以外は該試験細胞と実質的に同じであるが、該物質にさら
    された細胞、または(2)該物質にさらされていない試験細胞であることを特徴
    とする方法。
  20. 【請求項20】 KCNQ5のインヒビターを同定する方法であって、 (a)試験細胞を準備し(該試験細胞は、 (1)該細胞内でのKCNQ5の発現を指令する発現ベクター、 (2)該形質膜の一方の側に結合している第1蛍光染料、および (3)膜電位の変化に応答して該形質膜の一方の面から他方の面へ自由
    に往復できる第2蛍光染料を含む)、 (b)KCNQ5のインヒビターであると疑われる物質に該試験細胞をさら
    し、 (c)該物質にさらされた試験細胞における蛍光共鳴エネルギー移動(FR
    ET)の量を測定し、 (d)該物質にさらされた試験細胞により示されたFRETの量を、対照細
    胞により示されたFRETの量と比較することを含んでなり、 該試験細胞により示されたFRETの量が、該対照細胞により示されたFR
    ETの量より少ない場合、該物質がKCNQ5のインヒビターであり、 該対照細胞が、(1)それが(a)(1)〜(3)に記載の事項の少なくと
    も1つを含まないこと以外は該試験細胞と実質的に同じであるが、該物質にさら
    された細胞、または(2)該物質にさらされていない試験細胞であることを特徴
    とする方法。
  21. 【請求項21】 KCNQ5タンパク質を含有する電位依存性カリウムチャ
    ンネルのアクチベーターまたはインヒビターである物質の治療的に有効な量を患
    者に投与することによる、シュタルガルト様黄斑ジストロフィ、錐体杆体ジスト
    ロフィ、サラ病、老人性黄斑変性、他の形態の黄斑変性、難聴、てんかん、種々
    の形態の神経精神科学的、心臓、胃腸および筋肉障害の治療方法。
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