JP2002542580A - 側面発光型の光ガイドを備えた照明装置 - Google Patents

側面発光型の光ガイドを備えた照明装置

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Abstract

(57)【要約】 照明装置（１０）、光ガイドシステム、およびタスクライト照明キットと組み合わせる側面発光型の光ガイド（２０）が提供される。側面発光型の光ガイド（２０）は、明るい指向性の光を提供することもできるし、散乱光を提供することもできる。側面発光型の光ガイド（２０）は曲がりくねった通路に挿入できるように可撓性であってもよい。光ガイド（２０）は、比較的小さい断面および／またはソリッドコアを有することもできる。また、光ガイド（６２０）は、なんらかの作業を行うための特定の領域に、より明るい、より集束させた照明を提供するためにオペレータが光ガイド（６２０）を側面発光から先端（６２６）発光に変換できるようにする遮光物（６３４）を含むこともできる。装備されれば、ユーザは、全体的な領域照明を行なう側方発光用に光ガイドを再配置するように選択することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 発明の分野 本発明は、照明装置と組み合わせると有用な側面発光型の光ガイドに関する。
【０００２】 発明の背景 タスクライトまたはワークライトなどの照明装置は、仕事、例えば部品の修理
や取り付けなどの作業を個人が実施できるようにするために、または他の目的の
ために、ある場所の照明を要する数多くの種々の状況で用いられる。これらの装
置は、いずれもさまざまな問題を抱える白熱光源または蛍光源を一般に使用して
いる。しかしながら、例えば、白色灯は壊れやすく、皮膚に火傷を負わせたり、
室内装飾品等を燃焼させる可能性のある相当な熱を発生させ、ガソリンなどの燃
料の周囲では火災の危険がある。蛍光灯も、水の周囲または濡れた場所で使用す
ると感電事故の原因となることがある。
【０００３】 蛍光灯は白熱灯よりも低温となる傾向があるが脆弱であることに変わりなく、
また、大きすぎて、限られた間隙の領域に挿入または配置することができない。
また、蛍光灯は一般に、より詳細な目視検査を実現する集束形の光エネルギー、
または少なくとも平行な光エネルギーを提供する能力を有しない。
【０００４】 白熱灯または蛍光灯のワークライトが使用可能でないいくつかの状況では、要
望される照明を提供するために懐中電灯が使用される場合がある。しかしながら
、懐中電灯は大き過ぎて、所望領域を照らせる場所に配置できないことが多い。
適切な場所に配置できる程度に懐中電灯が小さいと、要望される照明を提供する
に足る光エネルギーを提供することができない。
【０００５】 光ファイバーまたは他の光ガイドをワークライトまたはタスクライトとして使
用するという試みは、比較的小さな面積をスポット照明する先端発光型のファイ
バーでもっぱら行なわれている。全体領域照明が要求される場合は別のワークラ
イトを使用するか、または、光源から光ガイドを取り外して、光源だけを使用し
て所望の全体照明を行なっている。
【０００６】 発明の要約 本発明は、側面発光型の光ガイドの特性を利用して、独自の利点を備えた照明
装置、光ガイドシステム、およびタスクライト照明キットを提供する。本発明の
利点の中に、光ガイドの一方の端部に位置する遠隔光源を使用する機能も含まれ
ている。光ガイドが十分に長ければ、光源を危険領域の外側に配置して光源に関
係する電気や火災の危険を減少させることもできる。
【０００７】 側面発光型の光ガイドは、明るい指向性の光を供給する形に形成することもで
きるし、散乱光を供給する形に形成することもできる。いずれの場合も、光ガイ
ドから発せられる光は、さまざまな作業に適した十分な照明を行なえるだけの明
るさであることが好ましい。
【０００８】 本発明の光ガイドは、曲がりくねった通路に挿入できるように可撓性であるこ
とが好ましい。光ガイドは、例えば自動車のドア、エンジンルーム、エンジンポ
ート、装置ケーシングの内部を要望通りに照明するために光ガイドを小さな穴に
挿入できるように、かなり小さい断面を有することもできる。
【０００９】 また、光ガイドは、耐久性を向上させるためにソリッドコアを備えていること
が好ましい。ソリッドコア光ガイドは、光ガイドが例えば自動車等に踏まれたり
引かれたりしたときに圧縮破損しにくい。
【００１０】 所望の可撓性と耐久性を備えた光ガイドは、実質的に光透過性であったり、所
望の波長の光を透過させることができたりするポリマー組成物から製作されるこ
とが好ましい。
【００１１】 また、光ガイドは、なんらかの作業を実施するための特定の領域に、より明る
い、より集束させた照明を提供するために光ガイドを側面発光から先端発光に変
換する能力をオペレータに与える構成要素を含むこともできる。装備されれば、
ユーザは、全体的な領域照明を行なう側面発光用に光ガイドを再配置するように
選択できる。
【００１２】 キットの形態の本発明の側面発光型の光ガイドは、所望の領域全体を照明する
種々の側方角分布特性を備えることができる。例えば、側面発光型の光ガイドの
側方角分布が狭いほど、重要作業実施のためのより小さい領域により明るい光を
提供できる。反対に、側面発光型の光ガイドの側方角分布が広いほど、より高い
照明レベルを要しない、より全体的な領域照明に有用である。いくつかの状況で
は、光ガイドを囲む３６０°全円弧に発光する側面発光型光ガイドを提供するこ
とが好ましい場合がある。
【００１３】 一態様において、本発明は、光源と、長手軸線に沿って延びる光ガイドとを含
む照明装置を提供する。この光ガイドは、光源に接続するようになっている入力
端部と、光源から光ガイドを伝わって光ガイドの少なくとも１つの表面の少なく
とも一部から出る光を、光ガイドの長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光
領域とを含む。光源と光ガイドは、光ガイドの発光領域が長手軸線の周りを光源
に対して回転できるように回転自在に連結されている。
【００１４】 一態様において、本発明は、光源と長手軸線に沿って延びる光ガイドとを含む
タスクライトを提供する。この光ガイドは、光源に接続するようになっている入
力端部と、光源から光ガイドを伝わって光ガイドの少なくとも１つの表面の少な
くとも一部から出る光を、光ガイドの長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発
光領域とを含む。光源と光ガイドは、光ガイドの発光領域が長手軸線の周りを光
源に対して回転できるように回転自在に連結されている。
【００１５】 一態様において、本発明は、光源と、長手軸線に沿って延びる光ガイドとを含
むワークライトを提供する。この光ガイドは、光源に接続するようになっている
入力端部と、光源から光ガイドを伝わって光ガイドの少なくとも１つの表面の少
なくとも一部から出る光を、光ガイドの長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける
発光領域とを含む。光源と光ガイドは、光ガイドの発光領域が長手軸線の周りを
光源に対して回転できるように回転自在に連結されている。
【００１６】 さらに別の態様において、本発明は、長手軸線に沿って延びるコアを含む光ガ
イドシステムを提供する。このコアは、光源に接続されるようになっている入力
端部と、コアを伝わってコアの少なくとも１つの表面の少なくとも一部から出る
光を、長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光領域とを含む。光ガイドシス
テムは、発光領域のほぼ全部を覆って遮光物が配置される閉位置と、発光領域の
ほぼ全部から遮光物が取り除かれる開位置の間で移動可能な遮光物も含む。
【００１７】 さらに別の態様において、本発明は、長手軸線に沿って延びるコアを有する第
１の光ガイドを含む照明装置の照明キットを提供する。第１の光ガイドは、光源
に接続するようになっている入力端部と、光源から光ガイドを伝わって光ガイド
の少なくとも１つの表面の少なくとも一部から出る光を、長手軸線をほぼ横切る
方向に方向付ける発光領域とを含む。第１の光ガイドから発せられる光は、第１
の側方角分布を有する。このキットは、長手軸線に沿って延びるコアと、光源に
接続するようになっている入力端部とを含む第２の光ガイドも含んでいる。第２
の光ガイドは、光源から光ガイドを伝わって光ガイドの少なくとも１つの表面の
少なくとも一部から出る光を、光ガイドの長手軸線をほぼ横切る方向に方向付け
る発光領域も含む。第２の光ガイドから発せられる光は、第２の側方角分布を有
する。第１の側方角分布が３６０°であって、第２の側方角分布が第１の側方角
分布より小さくてもよい。また、第１の光ガイドの断面形状が第２の光ガイドの
断面形状と違っていてもよい。また、第１の光ガイドの発光領域の長手軸線に沿
った長さが、第２の光ガイドの発光領域の長手軸線に沿った長さと異なっていて
もよい。
【００１８】 用語解説 「照明装置」という用語は、所望の波長、強度、および分布特性を備えた光を
提供する装置のことを言う。照明装置として、タスクライト、ワークライトなど
がある。照明装置は、携帯式であっても固定式であってもよい。
【００１９】 「側方角分布」という用語は、光ガイドの長手軸線にほぼ垂直な平面で測定さ
れる、光ガイドから光が放出される角度のことを言う。
【００２０】 「発光領域」という用語は、光ガイドを伝播する光が放出される光ガイドの部
分のことを言う。発光領域は、光ガイドの全長にわたって延びていてもよいし、
光ガイドの長さの一部のみにわたって延びていてもよい。発光領域は、３６０°
以下の側方角分布で発光することもできる。
【００２１】 「光抽出機構」という用語は、光ガイドを伝播する光を取り出すようになって
いる機構のことを言う。抽出機構の例として、光ガイド表面の要素、光ガイド表
面に対する処理（例えば研磨）、および／または光ガイドからの光を反射または
抽出する光ガイド表面上の１つまたは複数の材料などがある。
【００２２】 「光ガイド」という用語は、入力端部に光を受け取って、光を出力端部または
抽出機構に著しい損失無く伝播する物品のことを言う。一般に、光ガイドは全内
反射の原理で作用し、それにより、光ガイドの材料と光ガイドを直接に囲む材料
、例えば、空気、クラッディング等との屈折率の差に基づいて、光ガイド中を進
む光が光ガイドの表面で反射される。
【００２３】 「実質的に光透過性」という用語は、言及されている要素が、該要素を通過す
る所望の波長の光を全く吸収しないまたは少量一部しか吸収しないことを意味す
る。
【００２４】 「タスクライト」という用語は、作業実行中にある領域を照明するようになっ
ている装置のことを言う。作業は、人間または動物によって実施されることもあ
るし、機械によって実施（カメラまたは他のセンサによる検査）されることもあ
る。タスクライトは、携帯式のこともあるし、固定式のこともある。
【００２５】 「ワークライト」という用語は、人間による作業実行中にある領域を照明する
ようになっている装置のことを言う。ワークライトは、携帯式のこともあるし、
固定式のこともある。
【００２６】 本発明の種々の具体的な実施例に関して本発明の前述および他の構成と利点を
下記にさらに完全に説明する。
【００２７】 発明の例示としての実施形態の詳細な説明 図１は、光ガイド２０に光学的に結合された光源を含む、本発明による１つの
照明装置の斜視図である。光ガイド２０は、長手軸線２２に沿って長くなってい
る。図１には、下でさらに詳細に説明される光スリーブ３０も示されている。
【００２８】 図１に示されている照明装置は、いずれか所望の目的のために照明するために
使用できる。照明装置がタスクライト、すなわち作業実行中にある領域を照明す
るために使用されるライト、であることが好ましいことがある。作業は、人間ま
たは動物によって実施されることもあるし、機械によって実施（カメラまたは他
のセンサによる検査）されることもある。別の構成で、照明装置がワークライト
、すなわち人間による作業の実行中にある領域を照明するために利用されるライ
トである場合もある。また、本発明による照明装置は携帯式であっても固定式で
あってもよい。
【００２９】 光源１０は、任意の適切な機構によって光を提供することもできる。例えば、
光源１０は、白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、高輝度放電（ＨＩＤ）ランプ、
または、所望の波長もしくは波長範囲の光を生成する任意の他の適切な光源であ
ればよい。一般に、好適な光源は、可視波長スペクトルまたは少なくとも一部の
可視波長スペクトルの光エネルギーを放出する。図１に示されている光源１０は
電池によって動力供給されているが、光源１０に動力供給するために使用される
エネルギーは、交流、直流等にすることもできることが分かるであろう。
【００３０】 光源１０が光ガイド２０の断面直径よりも大きい場合、光源１０のより大きな
断面サイズから光ガイド２０のより小さい断面サイズに移行させるための継手１
４を含むことが望ましいこともある。
【００３１】 継手１４は、光を光ガイド２０に効率よく供給するために、金属コーティーン
グなどの高反射性材料でライニングされることが好ましい。継手１４の内側の金
属コーティーングの代替物の１つは、例えば、ＰＣＴ公開公報ＷＯ９５／１７３
０３号、同ＷＯ９５／１７６９１号、同ＷＯ９５／１７６９２号、同ＷＯ９５／
１７６９９号、同ＷＯ９６／１９３４７号に記載されている反射性多層光学フィ
ルムなどの反射性材料である。前述のＰＣＴ公開資料に記載されているものなど
の反射性多層光学フィルムの例は、ミネソタ州セントポールのミネソタ・マイニ
ング・アンド・マニュファクチャリング社（Ｍｉｎｎｅｓｏｔａ Ｍｉｎｉｎｇ
ａｎｄ Ｍａｎｕｆａｃｔｕｒｉｎｇ Ｃｏｍｐａｎｙ）から市販されている
。そのような反射性フィルムは、光エネルギーを赤外線スペクトルに申し分なく
反射して継手１４内部で生じる熱を減少させる能力のため、特に望ましい。
【００３２】 光源１０は、動作中に光源によって生じる熱エネルギーを減少させるために、
ファンまたは他の冷却手段を含むこともできる。また、継手１４は、継手１４か
ら熱エネルギーを放散させるために冷却フィン１５を含むこともできる。
【００３３】 光ガイド２０は、光ガイド２０の長手軸線２２を中心に回転できるように光源
１０に取り付けられていることが好ましい。長手軸線を中心とする光ガイド２０
の回転により、発光領域２４も回転することが好ましい。光源１０に対する、長
手軸線２２を中心とする光ガイド２０の回転によって得られる利点の１つは、ユ
ーザの必要に応じて所望の方向を照明するために、発光領域２４から出てくる光
の方向を変化させることができることである。
【００３４】 光源１０と光ガイド２０とを連結するために継手１４が使用される場合、継手
１４を光ガイド２０に固定することもでき、この場合、光ガイド２０および継手
１４の両方が光源１０に対して回転する。別の選択枝として、継手１４を光源１
０に固定することもでき、この場合、光ガイド２０が、継手１４および光源１０
に対して回転する。しかしながら、実際の構造とは無関係に、最終結果は、光ガ
イド２０がその長手軸線の周りを光源１０に対して回転するということである。
【００３５】 光ガイド２０は、光ガイド２０の長手方向に伝播する光がその側面から抽出さ
れる側面発光型の光ガイドである。図１に示されている光ガイド２０のような側
面発光ガイドは、光ガイドから抽出された光を放出する発光領域２４を含んでい
ることが好ましい。放出される光は、光ガイド２０の長手軸線２２とほぼ横切る
ように方向付けられることが好ましい。
【００３６】 図２は、発光領域２４における、図１の線２−２で切った光ガイド２０の断面
図である。本発明の一形態において、光ガイド２０は、光ガイド２０の発光領域
２４が長手軸線２２の周りを光源１０に対して回転できるように、回転できるこ
とが好ましい。
【００３７】 光ガイド２０から放出される光を分散させる側方角分布も図２に示されている
。側方角分布は、図２の角度αによって表され、光源に対して回転可能な光ガイ
ドの場合、角度αは３６０°未満である。光ガイド２０の発光領域２４から出た
光の側方角分布αは、さらに好ましくは３００°以下、さらに好ましくは１８０
°以下である。
【００３８】 光ガイド２０から出た光エネルギーの側方角分布は、種々の方法で調整できる
。光ガイドからの光エネルギーの側方角分布を調整する技術の１つは図３Ａに示
されており、反射性光学素子１２６が光ガイド１２０に設けられている。反射性
光学素子１２６は、光ガイド１２０を交差する（すなわち、長手軸線１２２をほ
ぼ横切る）光を反射する。反射した光は、要素１２６と反対側の光ガイド１２０
の側面１２８から出る。この種の光抽出機構は、後部抽出機構である。いくつか
の適切は反射性光学素子の例は、例えば、米国特許第５，４３２，８７６号（Ａ
ｐｐｅｌｄｏｒｎ他）、同第５，６５９，６４３号（Ａｐｐｅｌｄｏｒｎ他）、
同第５，８４５，０３８号（Ｌｕｎｄｉｎ他）に記載されている。
【００３９】 図３Ｂに、抽出ストリップ２２６の形の、光ガイド２２０上の別の抽出機構を
示す。抽出ストリップ２２６は、光ガイド２２０に沿った光の伝播を妨げ、その
光のかなりの部分を光ガイド２２０から、長手軸線２２をほぼ横切る方向に放出
させる。抽出ストリップ２２６に使用される材料の正確な組成および特性に応じ
、放出光は、光ガイド２２０から出るときに抽出ストリップ２２６を通過できる
。そのような構成において、抽出ストリップ２２６は前部抽出式の抽出機構の例
である。
【００４０】 あるいはまた、抽出ストリップ２２６に使用される材料の組成および特性によ
って、放出光のかなりの部分を抽出ストリップ２２６で反射させることによって
光を光ガイド２２０を横切るように方向付けて光ガイド２２０の反対側２２８か
ら出るようにさせることもできる。そのような構成において、抽出ストリップ２
２６は後部抽出式の抽出機構の例である。
【００４１】 さらに別の選択枝として、抽出ストリップ２２６は、光ガイド２２０の長手方
向に伝播する光の前部抽出と後部抽出の組合せを有することもできる。すなわち
、抽出ストリップ２２６は、いずれかの光を透過させ、他の光を光ガイド２２０
の反対側に反射させる。
【００４２】 抽出ストリップ２２６は、さまざまな構成で設けることができる。適切な抽出
ストリップの例として、光ガイドの表面に付着させられる塗料、テープ、コーテ
ィーング、フィルム等がある。抽出が反射を伴う場合、抽出ストリップ２２６は
、所望の波長の光に対して反射的な材料を含むことが好ましい。
【００４３】 図３Ｃに、光ガイド３２０の中を伝播する光の全内反射も妨げる光ガイド３２
０の光学的粗面の形の他の抽出機構を示す。光学的粗面は、研磨または他の変形
等を通じて形成できる。光学的粗面は、光ガイド３２０のコアとそのクラッドと
の間に位置させることもできる。あるいは、本発明による光ガイドは、光ガイド
３２０を包囲する空気または他の媒体が、光ガイド３２０の滑らかな部分に沿っ
て全内反射を達成するのに必要な所望の屈折率差を提供する、露出した光学的粗
面に依存することもできる。
【００４４】 当業者は、ここで具体的に説明したもの以外のさまざまな抽出機構が光ガイド
から光を側面放出できることが分かるであろう。また、光ガイドの発光領域の長
手方向に均一な抽出がなされるように抽出機構を変更できることも理解されるで
あろう。そのような変更として、例えば、光ガイドの長さに沿った反射光学素子
間の種々の間隔、コーティーングされた抽出機構の模様塗り、光ガイドの長手方
向に光学的粗面の粗さを変える、等が含まれる。
【００４５】 図１および図２に戻ると、光ガイド２０は種々の構造を有することができるが
、光ガイド２０は、実質的に光透過性の材料から成るソリッドコアの形で提供さ
れることが好ましい。実質的に光透過性であることにより、材料が、所望の波長
を備えた光のかなりの部分を透過することを意味する。
【００４６】 具体例としてのいくつかの光ガイドを製造する材料および方法は、米国特許第
５，４３２，８７６号（Ａｐｐｅｌｄｏｒｎ他）および米国特許第５，８４５，
０３８号（Ｌｕｎｄｉｎ他）に記載されている。
【００４７】 光ガイドは、任意の適切な実質的に光透過性の材料から製造できるが、光ガイ
ドを成形によって製造するときは、光ガイドを、好ましくは硬化性ポリマー材料
、例えばアクリレート、から製造することが望ましい場合がある。より一層の可
撓性が要望される場合は、ウレタンおよび／またはシリコーン材料を使用しても
よい。本発明による光ガイドに有用ないくつかの硬化性ポリマー材料の例として
、１つまたは複数のポリイソシアネートと１つまたは複数のポリオールとの重合
反応生成物であるポリウレタンなどがある。光ガイドに有用なポリウレタンは、
実質的に光透過性でもある熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂であることが好まし
い。
【００４８】 光透過性に加え、本発明の光ガイドは可撓性、すなわち光を伝播する光ガイド
の能力に著しい悪影響を及ぼすことなく長手軸線に沿って曲がる能力、を有する
ことも好ましい。可撓性により、使用中に要求される通りに光ガイドを曲げる、
および／または形作ることができる。
【００４９】 図１に戻り、光ガイド２０の発光領域２４の長手軸線２２に沿った長さは、長
手軸線２２に沿った光ガイド２０の全体長より短くてもよい。あるいは、発光領
域２４は、長手軸線２２に沿った光ガイド２０の全長を越えて延びていてもよい
。
【００５０】 図４Ａ〜図４Ｃに、本発明と組み合わせると有用であろう光ガイドのさまざま
な異なる断面形状を示す。例えば、図４Ａの光ガイド４２０ａは略正方形の断面
形状を有しているが、図４Ｂの光ガイド４２０ｂは三角形の断面形状を有し、図
４Ｃの光ガイドは略楕円形の断面形状を有している。図２および図４Ａ〜図４Ｃ
に示されている光ガイドの種々の断面形状は、具体例として掲げられたものであ
り、どの点からしても本発明を限定するものではない。当業者には、本発明と組
み合わせて利用される光ガイドは、すなわち、円形、正方形、長方形、三角形、
楕円形、多角形、前述の１つまたは複数の組合せ等、任意の適切な形の断面形状
を有し得ることが分かるであろう。
【００５１】 図５に、本発明と組み合わせると有用な別の光ガイド５２０の断面図を示す。
光ガイド５２０は、図５に角度α’で示されている、長手軸線５２２に対する側
方角分布で表面から光を発する。図５に、本発明と組み合わせると有用な光ガイ
ドの別の構成も示す。この構成は、グレアシールド５４０である。グレアシール
ド５４０は、光ガイドの発光領域内でさえも光ガイド部からの発光を防止または
減少させることが好ましい。グレアシールドの目的は、（見る人に向かって直接
放射された場合に眩しさを感じさせる可能性のある）放出光が、光ガイド５２０
のまわりで作業している人の視野を見えにくく邪魔をしたりすることを防止する
ことである。グレアシールド５４０は、光ガイド５２０に動かないように取り付
けられることが好ましく、また、概して光学的光ガイドの発光領域５２４の反対
側（発光領域５２４が放出光の側方角分布によって画定される場合）に配置され
ることが好ましい。
【００５２】 種々の実施形態において、グレアシールドは光ガイドの表面に配置される独立
した構造物であってもよいし、別の実施形態において、抽出機構自体が所望のグ
レアシールドを形成することもできる。例えば、反射性光学素子（図３Ａ参照）
または抽出ストリップ（図３Ｂ参照）などの数多くの後部抽出型の抽出機構は、
光ガイドから光を抽出する機能を実施することに加え、グレアシールドとしての
役割を果たすこともできる。あるいは、グレアシールド５４０は、付加的な防眩
を実施するために反射性光学素子などの後部抽出型の抽出機構に適用することも
できる。
【００５３】 本発明と組み合わせて使用される光ガイドのコアの内部または表面における抽
出機構の使用に加え、照明装置は、配光を調整するための遮光物を含むこともで
きる。この遮光物は、閉じた状態で、光ガイドのほぼ全ての発光領域を覆って配
置し、開いた状態で、ほぼ全ての発光領域から取り除くことができる。遮光物の
利用により、本発明による光ガイド使用時の配光調整のより一層の自由をオペレ
ータに与えることができる。
【００５４】 遮光物は、光ガイドの発光領域を透過した光を通さない材料から作製してもよ
い。あるいは、遮光物は光減衰材料、すなわち例えば光の強度を減少させるなど
何らかの方法で光の透過を制限または減衰させる材料から作製してもよいさらに
別の変形例において、遮光物の一部が不透明であってもよいし、光を減衰させて
もよいし、または実質的に光透過性であってもよい。
【００５５】 遮光物は、プラスチック、ファブリック、金属（例えば、金属網）、反射性材
料、吸光性材料等など任意の適切な材料から作製することもできる。遮光物の内
面が、遮光物の下の光ガイドから放出される潜在的再循環光に対して反射的であ
ることが望ましいことがある。
【００５６】 遮光物は、光ガイドの長手方向に遮光物を折りたたむことによって所望の長さ
の光ガイドを露出させることができるように、折りたたみ可能であることが好ま
しいことがある。例えば、遮光物は、アコーディオン状に折りたたみ可能であっ
てもよい。
【００５７】 遮光物は、可撓性であること、すなわち曲面に合うようにも折れ曲がるように
光ガイドの長手軸線に沿って折り曲げられることも好ましい。この可撓性は、フ
ァブリック、フィルム等といった、それ自体が可撓性の材料を使用することによ
って達成し得る。あるいは、所望の可撓性は、例えば、ガチョウの首のような形
状に曲がった機構などにおける一連の環状リングのように、所望の可撓性を提供
する構造を有する遮光物で提供することもできる。
【００５８】 一実施形態において、遮光物は、本発明と組み合わせて利用される光ガイドを
覆って配置されるスリーブの形で提供することもできる。スリーブ自体は、ユー
ザの要望通りに、光ガイドに動かないように取り付けることもできるし、光ガイ
ドを覆って着脱可能に取り付けることもできる。スリーブは、使用後に使い捨て
にすることもでき、また、塗装ブースまたは他の環境におけるスプレーしぶきな
どのデブリから光ガイドの表面を保護する機能に役立てることもできる。
【００５９】 図６Ａ〜図６Ｃに、本発明と組み合わせると有用なスリーブ装置の一実施形態
を示す。図６Ａは、光ガイド６２０の実質的に全長にわたって延在している内側
スリーブ６３０を示す。内側スリーブ６３０は、光ガイド６２０の発光領域６２
４から放出される光に対して実質的に光透過性であることが好ましい窓部６３２
を含んでいる。窓部６３２は、光透過性材料から形成することもできるし、ある
いは、スリーブ６３０の間隙として形成することもできる。
【００６０】 窓部６３２は、光ガイド６２０の長手方向に延び、また、光ガイド６２０の外
周すなわち周囲の少なくとも一部を囲むように延在していることが好ましい。い
くつかの実施形態において、窓部６３２は、光ガイド６２０の実質的に全長にわ
たって延びていてもよい。いくつかの実施形態において、窓部６３２は、光ガイ
ド６２０の全長の一部のみにわたって延びていてもよい。
【００６１】 内側スリーブ６３０は、光ガイド６２０の発光領域から放出される光を制限す
る、または全く透過させない遮光部６３４も含むことが好ましい。そのように、
内側スリーブ６３０の遮光部６３４は、光ガイド６２０の側面の少なくとも一部
を通る発光を減衰させるので、グレアシールドとして機能することもできる。内
側スリーブの遮光部６３４が、光ガイド６２０から放出される光に対して反射性
であることが好ましい場合もある。遮光部６３４が光ガイド６２０から放出され
る光を反射する場合、この反射光の少なくとも一部を内側遮光物の窓部６３２に
向かって方向付け、それにより光ガイド６２０によって提供される照明を増大さ
せることもできる。
【００６２】 図６Ａおよび図６Ｂには、外側スリーブ６３６も示されている。外側スリーブ
６３６は、実質的にその全部が光ガイド６２０から放出される光に対して不透明
であるか、または少なくとも光の透過を制限することが好ましい。図６Ｂにおい
て、外側スリーブ６３６は、内側スリーブ６３０の実質的に全部ならびに光ガイ
ド６２０の実質的に全部を覆い延在されている。この構成では、光ガイド６２０
の端部６２６のみ露出していることが好ましい。いくつかの実施形態において、
光ガイド６２０の端部６２６は、光ガイド６２０の長手方向に伝播する光を放出
してもよい。末端部６２６が発光性であれば、光ガイド６２０に沿って伝播され
た光は光ガイド６２０の端部６２６から放出される。端部発光型の照明は、比較
的小さな面積に高レベルの照明が望まれる場合に有用であろう。
【００６３】 あるいは、光ガイド６２０の端部６２６は、光ガイドの端部６２６に達した光
を反射させて光ガイド６２０の長手軸線に沿って戻し、それによって端部からの
発光を防止するように、反射性素子、例えばフィルム、コーティーング等を含む
こともできる。
【００６４】 図６Ａでは、外側スリーブ６３６が、内側スリーブ６３０の少なくとも一部か
ら引き戻される、すなわち取り除かれている。その結果、内側スリーブの窓部６
３２が露出している。図６Ａに示されている構成の結果、内側スリーブ６３０の
窓部６３２を通って光が放出されるとともに、内側スリーブ６３０の遮光部６３
４が光ガイド６２０の少なくとも一部からの発光を阻止または減少させる。前述
のように、遮光部６３４はグレアシールドとして機能することも可能である。
【００６５】 図６ｃに、光ガイド６２０の発光領域６２４が露出するように内側スリーブ６
３０と外側スリーブ６３６の両方を光ガイド６２９の少なくとも一部から後退さ
せた別の構成を示す。この実施形態では、発光領域６２４が光ガイド６２０の周
囲を囲むように延在していることが好ましい。光の方向調整が要望される場合、
内側スリーブ６３０が図６Ａに示されているように発光部６２４を覆って延在さ
れることにより、内側スリーブ６３０の窓部を通る側面発光の方向調整を行うこ
とができる。しかしながら、図６Ｃ記載の構成では、光ガイド６２０は、その周
囲全体から光を放出して、例えば全体領域照明を行なう。
【００６６】 本発明の範囲を逸脱せずに本発明のさまざまな変形例および変更例が当業者に
明らかになるであろう。したがって、本発明は、ここに記載されている具体例と
しての実施形態に限定されるものではなく、請求項およびそれに相当するものに
記載されている制約によって制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による１つの照明装置の斜視図である。
【図２】 図１の線２−２で切った図１の照明装置の光ガイドの拡大断面図である。
【図３Ａ】 本発明と組み合わせて使用される、光ガイドから側面発光させるために使用で
きる抽出機構の例を示す図である。
【図３Ｂ】 本発明と組み合わせて使用される、光ガイドから側面発光させるために使用で
きる抽出機構の例を示す図である。
【図３Ｃ】 本発明と組み合わせて使用される、光ガイドから側面発光させるために使用で
きる抽出機構の例を示す図である。
【図４Ａ】 本発明と組み合わせると有用なさまざまな光ガイド断面形状の図である。
【図４Ｂ】 本発明と組み合わせると有用なさまざまな光ガイド断面形状の図である。
【図４Ｃ】 本発明と組み合わせると有用なさまざまな光ガイド断面形状の図である。
【図５】 本発明による１つの光ガイドの断面図である。
【図６Ａ】 圧縮可能なスリーブの形の遮光物を含む光ガイドを示す。
【図６Ｂ】 圧縮可能なスリーブの形の遮光物を含む光ガイドを示す。
【図６Ｃ】 圧縮可能なスリーブの形の遮光物を含む光ガイドを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，Ｓ Ｌ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ランディン，デビッド ジェイ． アメリカ合衆国，ミネソタ 55133−3427， セント ポール，ピー．オー．ボックス 33427 Ｆターム(参考） 2H038 AA54 BA43 BA44 【要約の続き】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 光源と、 長手軸線に沿って延在している光ガイドと、 を有し、該光ガイドが、 前記光源と接続するようになっている入力端部と、 前記光源から前記光ガイドを伝わって該光ガイドの少なくとも１つの表面の少
    なくとも一部から出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光領
    域と、 を具備する照明装置であって、 前記光源と前記光ガイドとが、該光ガイドの前記発光領域が前記長手軸線の周
    りを前記光源に対して回転できるように、回転自在に連結されている、装置。
  2. 【請求項２】 前記光ガイドがグレアシールドをさらに有する、請求項１に
    記載の装置。
  3. 【請求項３】 前記発光領域が、前記光ガイドの表面上の複数の構造化素子
    と、光学的粗面と、抽出ストリップとからなる群より選択される抽出機構を有す
    る、請求項１に記載の装置。
  4. 【請求項４】 前記発光領域のほぼ全部を覆って配置される閉位置と、前記
    発光領域のほぼ全部から取り除かれる開位置との間で移動可能な遮光物をさらに
    有し、前記光ガイドが末端部を有し、さらに前記光ガイドの末端部が前記光源か
    ら前記光ガイドを通って伝わってきた光を放出する、請求項１に記載の装置。
  5. 【請求項５】 光源と、 長手軸線に沿って延在している光ガイドと、 を有し、該光ガイドが、 前記光源と接続するようになっている入力端部と、 前記光源から前記光ガイドを伝わって該光ガイドの少なくとも１つの表面の少
    なくとも一部から出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光領
    域と、 を具備するタスクライトであって、 前記光源と前記光ガイドとが、該光ガイドの前記発光領域が前記長手軸線の周
    りを前記光源に対して回転できるように、回転自在に連結されている、タスクラ
    イト。
  6. 【請求項６】 光源と、 長手軸線に沿って延在している光ガイドと、 を有し、該光ガイドが、 前記光源と接続するようになっている入力端部と、 前記光源から前記光ガイドを伝わって該光ガイドの少なくとも１つの表面の少
    なくとも一部から出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光領
    域と、 を具備するワークライトであって、 前記光源と前記光ガイドとが、該光ガイドの前記発光領域が前記長手軸線の周
    りを前記光源に対して回転できるように、回転自在に連結されている、ワークラ
    イト。
  7. 【請求項７】 長手軸線に沿って延在しているコアを有し、該コアが、 光源と接続するようになっている入力端部と、 前記コアを通って伝わり該コアの少なくとも１つの表面の少なくとも一部から
    出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向付ける発光領域と、 前記発光領域のほぼ全部を覆って配置される閉位置と、発光領域のほぼ全部か
    ら取り除かれる開位置との間で移動可能な遮光物と、 を有する光ガイドシステム。
  8. 【請求項８】 第１の光ガイドと第２の光ガイドとを有し、 前記第１の光ガイドが、 長手軸線に沿って延在しているコアと、 光源と接続するようになっている入力端部と、 前記光源から前記第１の光ガイドを伝わって該第１の光ガイドの少なくとも１
    つの表面の少なくとも一部から出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向
    付けて、放出される光に第１の側方角分布を付与する発光領域と、 を具備し、 前記第２の光ガイドが、 長手軸線に沿って延在しているコアと、 光源と接続するようになっている入力端部と、 前記光源から前記第２の光ガイドを伝わって該第２の光ガイドの少なくとも１
    つの表面の少なくとも一部から出る光を、前記長手軸線をほぼ横切る方向に方向
    付けて、放出される光に第２の側方角分布を付与する発光領域と、 を具備する、照明装置用の照明キット。
JP2000612668A 1999-04-15 1999-10-07 側面発光型の光ガイドを備えた照明装置 Pending JP2002542580A (ja)

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