JP2002530653A - 電流遠隔感知装置および電流遠隔感知方法 - Google Patents

電流遠隔感知装置および電流遠隔感知方法

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JP2002530653A JP2000582810A JP2000582810A JP2002530653A JP 2002530653 A JP2002530653 A JP 2002530653A JP 2000582810 A JP2000582810 A JP 2000582810A JP 2000582810 A JP2000582810 A JP 2000582810A JP 2002530653 A JP2002530653 A JP 2002530653A
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ノエル パトリック トビン
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サパルールス リミテッド
ノエル パトリック トビン
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Abstract

(57)【要約】 N個の独立したAC電流を搬送する一組の実質的に平行な導体中の電流を遠隔感知するための装置は、導体によって生成された磁界の相互独立の測定値を取得し、対応する信号を提供するように配置されたN個の磁界センサM1、M2を備える。処理手段12’または12”は、センサ信号と、各導体に対する各センサの場所および角度配向とに基づいて、それぞれの導体電流に対応する信号を取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
(発明の属する技術分野) 本発明は、一組の実質的に平行な導体中の交流電流(AC)を、これらの電流
によって導体の付近で生成された磁界から遠隔感知するための装置および電流遠
隔感知方法に関する。
【0001】 (発明の開示) 本発明によれば、N個の独立したAC電流を搬送する、一組の実質的に平行な
導体中を流れる電流を遠隔感知するための装置が提供される。この装置は、導体
によって生成された相互に独立した磁界の測定値を取得し、対応する信号を提供
するように配置されたN個の磁界センサと、センサ信号ならびに各導体に対する
各センサの場所および角度配向に基づいて、それぞれの導体電流に対応する信号
を取り出すための処理手段とを備える。
【0002】 前記信号が導体電流の基本周波数の高調波成分を含む場合、処理手段は、前記
導体電流信号の高調波成分を取り出し、高調波成分の振幅を調節して、センサ中
で高調波成分によって生成されたひずみを低減し、調節された周波数成分を基本
周波数成分と再結合して、ひずみが低減された前記信号を生成するための手段を
含むことが好ましい。
【0003】 センサ信号の高調波成分を取り出すための手段は、フーリエ解析手段を含むこ
とが好ましい。
【0004】 「相互に独立した磁界の測定値を取得するように配置された」とは、どのセン
サも、他のセンサから提供されるデータとほぼ同じかまたはそれらの一次結合で
あるデータを提供しないことを意味する。これは実際には、導体に対して相対的
に同じ角度配向にある軸を有し、かつ導体に対して垂直な面上にまっすぐ投影さ
れたときに近接するセンサが、2つとしてないことを意味する。
【0005】 なお、磁気センサの軸は、センサを通る変動磁界の力線と平行に配向されたと
きにセンサ中でその磁界に対する最大誘導信号をもたらすことになる、センサに
対する方向であり、センサの面は、その軸に対して直角にセンサを通る面である
ことに留意されたい。
【0006】 各センサの面は、導体と実質的に平行であることが好ましい。
【0007】 センサはコイルであることが好ましく、コイルの面は、コイルの巻きと平行な
コイルの幾何学的中心を通る面であり、コイルの軸は、そのような面と直角なコ
イル中心を通る方向である。
【0008】 本発明はまた、N個の独立したAC電流を搬送する、一組の実質的に平行な導
体中を流れる電流を遠隔感知する方法も提供する。この方法は、導体によって生
成された相互に独立した磁界の測定値を取得し、対応する信号を提供するように
N個の磁界センサを配置することと、センサ信号ならびに各導体に対する各セン
サの場所および角度配向に基づいて、それぞれの導体電流に対応する信号を取り
出すことを含む。
【0009】 (発明の実施の形態) 次に、添付の図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】 図1〜6は、2トラックACレール牽引システムの場合の電流を測定するため
の装置であり、この装置は計器10および関連するPC12’または12”を含
む。計器10は、2つの磁界センサM1およびM2を収めた格納容器またはハウ
ジング14を含む。この実施の形態では、センサはコイルである。計器10は、
ACレール牽引システムのカテナリ支柱(図示せず)に取り付けらてもよく、ま
たは、ACレール牽引システムに隣接する柱に取り付けられてもよい。
【0011】 図2に見られるように、この実施の形態では、この牽引システムは、実質的に
平行な2本の架空カテナリ50−1、50−2を備え、各カテナリは、それぞれ
一組づつの平行なレール52−1、52−2に対応している。各カテナリは、そ
れぞれ一組づつのレールと共に、カテナリ中の一次電流およびレール中の復路電
流で電流ループを構成する。2本のカテナリ50−1、50−2の中の電流は独
立しているので、この実施の形態では、相互に独立した測定値を取得するように
配置された2つの感知コイル、すなわちコイルM1およびM2が必要である。た
だし、本発明は、任意のN個の独立電流を有する平行導体ACシステムに適用可
能であり、その場合、対応する数N個の磁界センサが使用されて、相互に独立し
た測定値を取得するように配置される。本発明のこの一般化を、付録1に示す。
当然ながら本発明は、AC牽引システムにおける電流の感知に限定されるもので
はなく、付録1にはまた、図5と関連させて、一般に架空電力線、具体的には例
えば3つの磁界センサが必要な4本までのワイヤ(導体)を備える三相架空電力
線に本発明を適用する場合も示す。
【0012】 再び図2を参照すると、計器10は、基準点Pと、この基準点Pを通る概念的
だが既知の基準面Sとを有する。計器10は、基準面Sが、カテナリ50−1、
50−2、およびレール52−1、52−2(以後すべて導体と呼ぶ)と実質的
に平行になるように固定される。実際には、基準面Sは図示のように実質的に垂
直であるが、これは必須ではない。コイルM1およびM2は、各コイルの面もま
た導体と実質的に平行になるように、ハウジング14内に配置される。
【0013】 ハウジング14内では、基準点Pに対する各コイルM1およびM2の場所は既
知である(製造中に決定される)。各コイルの場所をΔXcおよびΔYc(図2)
で示すが、これらは、計器基準点Pからの、それぞれのコイルM1またはM2の
中心までのオフセットであり、ΔYの値は計器基準面Sに平行に測定され、ΔX
の値は計器基準面Sに垂直に測定される。これらは、従来どおりの方向を正に、
すなわち基準点から右および上に正に測定される。基準面Sに対する各コイルの
角度配向θcもまた既知であり、θcは、コイルM1またはM2の面と計器基準面
Sとの間の角度である。これらの角度は、基準面から反時計回り方向に正に測定
される。
【0014】 N個の独立した電流が感知される一般的な場合には、N個の感知コイルが配置
および配向されて、導体付近の磁界の独立した測定値が得られるようにする。こ
れを達成するために、コイルの配向角度が通常90°までで変えられて、同じ場
所の近くで異なる磁界測定値が得られる。次いで、コイルが十分に異なる場所に
変位されて、検出部間の追加の差別化が得られる。このような変位は、外部導体
の配置、計器の所望の感度および所望のコンパクト性に応じて、具体的な用途に
合わせられることになる。データ解析を容易にするために、コイルは、それらの
面を計器基準面に平行および垂直、すなわち配向角度θcを0°および90°に
配向することができる。しかし、これらの面が導体に対して実質的に平行であれ
ば、これらは、望むなら任意の配向角度θcに配向することもできる。重要な点
は、すべてのコイルが正確に配向されるかまたはそれらの配向が正確に測定され
ること、および、それらの場所が好ましくは少なくとも1mmの精度まで正確に
分かることである。この実施の形態では、2つのコイルM1およびM2は、それ
ぞれ基準面に平行および垂直に配向されている。コイルは、相互の干渉を避ける
ために、導体に対して平行方向に離すこともできる。
【0015】 ハウジング14が前述の位置に固定されているとき、基準点Pから各導体まで
のそれぞれの半径方向距離Rwと、基準面Sから各導体までのそれぞれの角変位
αwも知ることが必要である。これは、内部に超音波測定装置を設置できる連結
ステーションを計器10に設けて、導体までの半径方向距離を測定し、超音波測
定装置を回転させて角度を測定することにより、最も好ましく達成される。これ
らの角度は、基準面から反時計回り方向に正に測定される。
【0016】 これらの値がすべて分かったときに、各導体に対する各コイルM1、M2の場
所および角度配向が正確に分かることが理解される。
【0017】 使用時に、それぞれの瞬時電圧Vc(t)が各コイルM1、M2に誘導される
ことになり、この値は、それぞれのコイルにおける磁界の瞬時値に比例する。コ
イルセンサの場合、誘導電圧は、磁界中の個々の成分または高調波の周波数にも
比例する。コイルは、2つのコイルが接近している場合にそれらの間で相互にひ
ずみを生じなければ、フェライト鉄心に巻いて感度を高めることができる。
【0018】 格納容器14には、電源30から電力が供給される電子処理部28が収められ
ており、標準的なRS232インタフェース32が備えられ、このインタフェー
ス32により、PC12”、例えばラップトップPCのシリアルポートとの直接
ケーブル接続100を介して通信するか、または、モデムやGSMモジュール1
02など、PC12’への通信リンクを経由し、PC12’のモデム104を介
して通信するようになっている。PC12’およびPC12”は、PCを計器1
0に接続する異なる2つの方式を示すものであり、一般には、通常このようなP
Cが1つだけ使用されることに留意されたい。インターフェース32は、ボーレ
ートの範囲(1200〜33000bps)に対してプログラム可能であり、適
切なフロー制御およびエラーチェックを実施する。
【0019】 計器10は、PC12’または12”中の主制御部106(図4)と通信して
、要求に応じてPCにデータをダウンロードすることができる。計器10はまた
、計器クロックをチェックさせるかリセットさせたり、データが記録されたタイ
ムスパンを示したりする、後で述べる積分時間間隔などのユーザが選択可能なパ
ラメータをPCから受信することもできる。
【0020】 主制御部106は、計器の状況およびそのデータの内容を評価するために計器
10と通信することができる。計器からのデータのダウンロードを開始し、デー
タフローを制御することもできる。当該の現場についての幾何学的データ(後で
述べる)を受信して処理することもできる。生の計器データを必要に応じて電流
値に変換することもできる。ある現場についてのすべてのデータを、その現場に
対するデータベースエントリに保存することもできる。ある現場についてのデー
タを、必要に応じて検索、表示、およびグラフ化することもできる。
【0021】 図3は、電子処理部28のブロック図である。まず、外乱があった場合に計器
の電子処理部が損傷するのを回避するために、コイルM1およびM2からの電圧
が保護回路34中でクランプされて、過電圧保護が実現される。これらは、20
000アンペアの障害電流と同等のものから保護される。計器は、このような電
流を測定する必要はない。それらによって損傷を受けるのを避けることのみが必
要である。
【0022】 次いで、コイルからの電圧は、基本波50〜60Hzの電流および関係するす
べての高調波を通すフィルタ36によって適切にフィルタリングされる。これは
、通常第40次までの高調波、すなわち2〜2.4kHzを含む。したがって、
30〜2500Hzの通過帯域が適切である。
【0023】 次に、感知コイル電圧は、同時サンプル・ホールド回路38中に取り込まれる
。逐次サンプリングは、遅延に対応する位相角エラーを導入することになり、こ
れは結果の精度に影響を及ぼす。5000Hzの最小サンプリング周波数を用い
ることが好ましい。
【0024】 データのブロックがサンプリングされる。これは通常5サイクルとなるが、具
体的な適用例に応じて、下は1サイクルから、5サイクルよりも多いかまたは少
なくてもよい。後でデータの実効値(rms値)計算およびフーリエ変換を正確
に行うために、整数の基本サイクルをサンプリングすることが重要である。様々
な供給周波数の場合にデータのブロックにおいて、整数のサンプルおよびサイク
ルを達成するために、サンプリング周波数を供給周波数に適合させるべきである
。これは、分離アナログフィルタを使用し、コイルの1つから基本波50〜60
Hz成分を抽出し、この信号上のゼロ交差をカウントして周波数を測定すること
を伴う場合がある。
【0025】 次いで、サンプリングされた信号は、多重化装置(マルチプレクサ)40を通
されて、さらにディジタル処理されるようにA/D(アナログ/ディジタル)変
換器(ADC)42中でディジタル形式に変換される。次いで、サイクルが繰り
返される。連続して監視するためには、2つのプロセッサが並列で稼動すべきで
ある。一方は、コイルデータのブロックを連続してサンプリングし、これらをバ
ッファに転送する。他方は、これらのバッファを読み取り、データを処理した結
果、すなわち電流値を導く。
【0026】 瞬時ディジタル値Vc(t)は、プロセッサ44内でディジタル処理される。
この際、まず、コイル定数Fcを用いて電圧が換算されて、磁界強度Hc(t)が
出され、次いで、コイルに対する導体幾何形状の影響を打ち消すための一次変換
が行われる(図4のブロック60参照)。これを付録1に詳述する。換算係数(
スケーリングファクタ)は、計器の定期的な再較正を容易にするために、外的に
定義可能な較正係数を組み込む。これにより、個々の導体電流に近い信号hw
t)が求められる。
【0027】 ブロック60は、いくつかの幾何学的因子G-1 wcを必要とする。付録1に詳述
するとおり、これらは、導体に対する外的幾何学的パラメータRw、αw、および
コイルに対する内的幾何学的データΔXc、ΔXc、θcなどから導かれる。外的
幾何学的パラメータは、PC12’または12”上にロードされた主制御部10
6に手作業で入力される。内的幾何学的データは、計器に対して内的に記憶され
ている。主制御部は、複合幾何学的因子(図4、72)を計算し、それらを計器
10にアップロードする。
【0028】 磁気センサがコイルの場合は、感知コイルM1、M2中に誘導される電圧は、
導体電流の絶対値に加えて周波数によって決定される。感知される電圧は、電流
の絶対値と周波数の積に比例する。したがって、高調波電流は、それらの周波数
または高調波の次数で増幅された信号成分を生み出し、例えば、第10次高調波
は、同等の基本波電流よりも10倍大きい信号を生み出す。この場合、元の電流
を正確かつ完全に取り出すために、この高調波増幅によって生み出されるひずみ
を補償するように、信号hw(t)を調節しなければならない。
【0029】 信号hw(t)はフーリエ解析62を受けるが、図6にこれをより詳細に示す
。高速フーリエ変換(FFT)を使用することができ、この場合、データブロッ
ク中のサンプルの数は2の累乗すなわち2Nに等しく、Nは整数である。これを
達成するように、サンプリング周波数を構成することができる。例えば、公称5
0Hzの電流および5サイクルのデータブロックの場合、これは、5120Hz
すなわち1ブロックにつき512サンプルのサンプリング周波数で達成すること
ができる。フーリエ変換により、信号hw(t)中の個々の周波数成分が分離さ
れる。例えば、信号の基本波成分は通常、FFTされたデータ中で5番目の要素
として発生することになり、ここでは、1データブロックにつき5サイクルがあ
る。高調波成分は、この場所の整数倍数、すなわち1データブロックにつき5サ
イクルの場合には第2次高調波に対する位置10にあることになり、以下同様と
なる。次いで、各周波数成分の大きさを高調波次数で、すなわちf/fsで分周
して、周波数増幅効果を取り消すことができる。ここでfsは供給周波数である
【0030】 次いで、調整されたデータに逆フーリエ変換が適用されて、元の電流が再度生
成される。FFTは、各周波数における複素数の値を生成して、各周波数におけ
る信号の大きさと位相角の両方を取り込むことに留意されたい。逆FFTは、調
節された大きさと元の位相角の両方を取り込んで、ある期間にわたる一連の値と
して導体電流を正確に再現すべきである。
【0031】 FFTおよびその逆は、標準的な数学的手法である。これらは、ディジタル信
号処理(DSP)の解説書で説明されており、大部分のDSPソフトウェアライ
ブラリにおける標準関数として利用可能である。高調波増幅作用(harmon
ic amplification effects)を補正するためのディジ
タル信号処理は、DSPチップにおいて、または、DSPエレメントを格納する
複合制御プログラムのDSPコンポーネントで実施することができる。これは、
また、組み込まれたPC環境のソフトウェアにおいても、または、ハイパワーマ
イクロコントローラにおいても実施することができる。
【0032】 結果の値Iw(t)は、独立した導体の電流を、サンプリングのブロックによ
ってカバーされる期間の瞬時値のシーケンスとして記述する。副産物としてのF
FTは、また、導体の各々に関する、基本的な電流の絶対値と位相角も生成する
。三相の架空電力線の場合における三相の電流に関しては、基本周波数値は、対
称分値に変換することができる(64、図4)。すなわち、導体電流の正相分、
逆相分、および零相分を記述することができる。これは、方程式の概要で説明し
たように、従来の位相シーケンス変換を使用して行われる。FFTは、また、導
体電流の高調波成分に関する絶対値と位相角も生成する。このデータのどれか、
またはすべては、図4のブロック66から70によって示されるように、電力品
質分析または事象記録、負荷記録または障害分析などのさらなる処理のために使
用することができる。例えば、事象トリガに応答して、外乱または障害などの事
象に関連付けられた電流波形を、すなわち外乱/事象記録計器(disturb
ance/event recorder)またはオシログラフィーのアプリケ
ーションで記録するために、電流の瞬時値が保存される。障害通過インジケータ
のアプリケーションに障害を表示するために、正シーケンス電流と零シーケンス
電流を監視することができる。どのデータも、後の検索および処理のために、タ
イムスタンプされ、メモリ46に記録される。
【0033】 別法として、通常10分のユーザ定義時間間隔を通してそのデータを平均化す
ることによって、データを圧縮することができる。この場合、まず各ブロックに
関して、次いで、関係する時間帯に関して、実効値(rms値)を計算するため
に、瞬時値が合計される。その電流情報または関係するパラメータに関する計算
結果の実効値(rms値)は、後続の検索および分析のために、タイムスタンプ
され、または定義された時間系列に構造化され、かつメモリ46に記録される。
このような場合、少なくとも10分間隔で4週間分のデータを記録するための十
分なメモリを必要とする。
【0034】 ケーブル接続100または通信リンク102/104を介した主制御部106
の要求に応じて、計器10は、メモリ46に格納されているデータをPC12’
または12”にアップロードし、そこでそのデータは、74に記録される。この
場合、データは、さらなる処理76に関して利用可能であり、かつ/または記録
または表示78される。主制御部106は、計器10の代わりに、66から70
までの1つまたは複数の機能を実行することができる。
【0035】 計器10を定期的に再校正する必要があるので、その計器からのデータに関す
る計算および分析を実行することに加え、主制御部は、感知コイルに関して、プ
ログラム可能なソフトウェア校正係数も提供する。
【0036】 また、次の接続で主制御部にその状態の信号を送るために、低電源電圧ソフト
ウェアフラグを計器10に有することが望ましい。
【0037】 計器10は、0〜1000アンペアの導体電流を計測するように定格されるこ
とが好ましく、0〜500アンペアや0〜1000アンペアのようなユーザの選
択可能な範囲で作動するように構成されてもよい。
【0038】 計器10は、平衡線電流に関して、1%の計器精度を達成するように、感知コ
イルからの信号を処理することができる。外部の幾何学的因子および主制御部に
おける処理を考慮に入れた、結果の総合的な精度は5%である。
【0039】 前述のように、実際には、コイル面と計器基準面Sとの間の角度θCは、0°
または90°に設定される。それは、この場合、添付の方程式においてCosθ C およびSinθCが、0または1になり、その結果、それに応じて、その項が単
純化されるからである。この結果、計算は著しく簡素化され、また高速化される
。ただし、前述のように、コイルは、基準面Sに対してどのような角度の向きを
有することもでき、したがって、完全な方程式が与えられる。
【0040】 たとえそうであっても、添付の方程式は、各コイルの面が導体に平行な場合だ
けを扱う。しかし、ワイヤに必ずしも平行である必要のないコイルの面にさらに
対応するために、方程式を発展させることは大いに可能であり、本発明は、その
可能性をカバーすることを意図している。
【0041】 以上、前述のACレール牽引システムまたは架空電力線のような広範な状況に
おいて、電流を計測することができる汎用計器について説明した。
【0042】 次に説明する本発明の第2の実施の形態は、最高4つの実質的に平行な電線(
したがって、最高3つの独立した電流)を持つAC架空電力線に流れる電流を遠
隔計測することを目的として、特別に設計されている。
【0043】 図7から図10を参照すると、本発明の第2の実施に形態に係る装置は、計器
110および関連するPC112’または112”を含む。計器110は、3つ
の磁界センサa、bおよびcを含む格納容器またはハウジング114を備える。
この実施の形態においては、センサはコイルである。計器110は、電流が計測
される4本の実質的に平行なワイヤR、Y、BおよびNを有するAC架空電力線
より下で、柱(図示せず)に取り付けられている。計器が取り付けられる柱は、
電線を支持するのと同じポールまたは鉄塔(パイロン)であってよい。
【0044】 この装置は、4本未満の架空ワイヤを使用するAC電力分配システムにおける
ワイヤ電流を計測することができる。図には、ワイヤR、Y、Bがそれぞれに三
電流相を搬送し、ワイヤNがニュートラルワイヤである、4本の実質的に平行な
架空電線R、Y、BおよびNを使用するシステムで使用される装置を示す。ワイ
ヤは、実質的に相互に平行であれば、どのような配置であってもよい。ワイヤは
、通常、互いに1メートル離して、水平に、隣り合わせに取り付けられる。その
場合、計器110は、それらから、3から5メートル、通常は約4メートル下に
取り付けられるのが好ましい。なお、計器110は、ワイヤに対して必ずしも対
称的に配置される必要はない。
【0045】 図8を参照すると、計器110は、基準点Pと、この基準点Pを通過する、概
念上の、ただし既知の基準面Sを有する。計器110は、この基準面Sが、ワイ
ヤR、Y、BおよびNに平行になるように固定される。実際には、基準面Sは、
図示されているようにほぼ垂直であるが、これは必ずしも必須ではない。コイル
a、bおよびcは、各コイルの面もワイヤに平行になるように、ハウジング11
4内に配置される。
【0046】 ハウジング114内における基準点Pに対する各コイルの位置は、既知である
(製造中に決定される)。コイルの位置は、計器基準点Pから、コイルa、bお
よびcそれぞれの中心までのオフセットである、(ΔXa、ΔYa)、(ΔXb、Δ
b)および(ΔXc、ΔYc)によって与えられる。なお、ΔYの値は、計器の基
準面Sに対して平行に計測され、ΔXの値は、計器の基準面Sに対して垂直に計
測される。
【0047】 基準面Sに対する各コイルの角度の向きも、既知である。θa、θbおよびθc
は、それぞれ、コイルa、bおよびcの面と計器基準面との間の角度である。図
8に示されているように、後述する簡素化の理由から、コイルは、θa=0°、
θb=90°およびθc=0°になるように配置されているが、実際には、これは
必ずしも必須ではない。コイルは、その面が変わることなく実質的にワイヤに対
して平行であるならば、どのような向きに配置してもよい。小型のハウジング1
14にパッケージングするためには、コイルaとbは、近接させ、互いに直角に
なるように配置し、コイルcは、コイルaとbの上または下に配置することが、
好適であるが、必ずしも必須でない。コイルは、相互干渉を回避するために、ワ
イヤに平行な方向に分離することができる。
【0048】 ハウジング114が、前述のように所定の位置に固定される際は、各ワイヤR
、Y、BおよびNから基準点Pまでのそれぞれの半径方向の距離R1、R2、R3
およびR4と、また、基準面Sから各ワイヤR、Y、BおよびNのそれぞれの角
度の変位α1、α2、α3およびα4を知ることが必要である。ワイヤへの半径方向
の距離を計測するために超音波計測デバイスを取り付けることができ、また、こ
れを回転して角度を計測するドッキングステーションを、計器110に設けるこ
とによって、これを達成することが最適である。
【0049】 別法として、この計器は、ポールに揃えるように、すなわち、計器の基準面が
ポールの中心線に沿うように、ポールに取り付けてもよい。中央のワイヤから下
の高さは、超音波計器などによって計測される。ワイヤの横変位は、ポールの中
心線を構成し、中央のワイヤの上または下へのどのような垂直変位も、構造物の
規格から把握できる。このデータは、計器に対するワイヤの幾何学的配置を導き
出すために、PCの主制御部に入力することができる。
【0050】 これらすべての値が把握されると、各ワイヤR、Y、BおよびNに対する各コ
イルa、bおよびcの位置および角度の向きが正確に認識されることが理解され
よう。
【0051】 それぞれの瞬時電圧Ha(t)、Hb(t)およびHc(t)は、各コイルa、
bおよびcにおいて誘導され、この電圧は、それぞれのコイルの磁界の瞬時値に
比例する。2つのコイルaとbが近接している場合、コイルをフェライト鉄心に
巻き付けても両者の間に相互のひずみが生じないならば、感度を向上させるため
に、コイルをフェライト鉄心に巻き付けることができる。
【0052】 格納容器114には、電源130から電力が供給される電子処理部が収められ
ており、標準RS232インタフェース132が備えられ、このインターフェー
ス132により、PC112”、例えばラップトップPCとのシリアルポートと
の直接ケーブル接続200を介して通信するか、のまたは、モデムやGSMモジ
ュール202など、PC112’への通信リンクを経由し、PCのモデム204
を介して通信するようになっている。。PC112’および112”は、PCを
計器110に接続する異なる2つの接続法を示すものであり、一般には、通常こ
のようなPCが1つだけ使用されることを理解されたい。ポート132は、ボー
レートの範囲(1200〜19200bps)に対してプログラム可能であり、
適切なフロー制御とエラーチェックを実施する。
【0053】 計器110は、PC112’または112”の主制御部206(図10)と通
信して、要求に応じてPCにデータをダウンロードすることができる。さらに、
計器110は、計器クロックをチェックさせるか、またはリセットさせたり、デ
ータがログされたタイムスパンを示したりする、後述する、積分時間間隔などの
ユーザが選択可能なパラメータをPCから受信することも可能である。
【0054】 次に、主制御部206は、計器の状況とそのデータ内容を評価するために、計
器110と通信することができる。主制御部は、計器からのデータのダウンロー
ドを開始すること、また、データフローを制御することができる。主制御部は、
当該の場所に関する幾何学的データ(後で述べる)を受信して処理することもで
きる。主制御部は、計器の生データを、必要に応じて電流値に変換することもで
きる。主制御部は、ある場所に関するすべてのデータを、その場所に対するデー
タベース・エントリに記録することもできる。主制御部は、必要に応じて、ある
場所に関するデータを、検索し、表示し、グラフ化することもできる。
【0055】 図9に、電子処理部128のブロック図を示す。外乱があった場合、計器の電
子処理部が損傷することを回避するために、コイルa、b、cからの電圧が保護
回路134でクランプされて、過電圧保護が実現される。これらは、架空線路に
おける20000アンペアの障害電流と同等の電流から保護される。計器は、そ
のような電流を計測する必要はない。それらの電流によって損傷を受けることを
回避ことのみが必要である。
【0056】 次いで、コイルからの電圧は、基本波、すなわち50から60Hzのデータを
通過させるため、また、この周波数レンジを超える高調波を分離するために、低
域フィルタ136によってフィルタされる。
【0057】 次に、感知コイルの電圧は、同時サンプル・ホールド回路138に取り込まれ
る。逐次サンプリングは、遅延に対応する位相角エラーを生じさせることになり
、これは結果の精度に影響を及ぼす。最小サンプリング周波数である500Hz
は、好ましいサンプリング周波数である1000Hzと共に使用される。サンプ
リングされた信号は、次いで、A/D(アナログ/ディジタル)変換器(ADC
)142でディジタル形式に変換するために、多重化装置(マルチプレクサ)1
40を通される。
【0058】 図10のステップ300で、3つの瞬時ディジタルコイル値Ha(t)、Hb
t)、Hc(t)の各集合から、プロセッサ144は、6つの瞬時微分ディジタ
ル値h1(t)、h2(t)、h3(t)、h12(t)、h13(t)およびh23
t)のそれぞれの集合を引き出す。瞬時ディジタルコイル値から微分値を引き出
すための数式は、添付の付録2で与えられる。
【0059】 付録2において、微分値の計算は、特定の幾何学的因子Δ1a、Δ1b、Δ1c、Δ 2a 、Δ2b、Δ2c、Δ3a、Δ3b、およびΔ3cを必要とする。これらは、前述の幾何
学的パラメータR1、R2、R3、R4、α1、α2、α3およびα4から引き出される
。これらの幾何学的パラメータは、PC112’または112”にロードされて
いる主制御部206(図10)に手動で入力される。主制御部は、この幾何学的
パラメータを計算し、それらを計器110にアップロードする。
【0060】 このようにして計算された微分ディジタル値は、図10のステップ302で、
ユーザが選択した時間間隔により、相当する実効値(rms値)を引き出すため
に、プロセッサ144によって合計される。時間間隔のオプションは、5分、1
0分、15分、20分および30分であり、これらは、セットアップ時間に主制
御部206から計器110にプログム可能である。このrmsデータは、ステッ
プ304で、後の検索のために、タイムスタンプされ、または定義された時間系
列に構造化され、かつメモリ146に記録される。このような場合、10分間隔
で4週間分のデータを記録するための十分なメモリを必要とする。メモリ空き領
域を使い切った場合、計器は、記録されている最も古いデータに上書きする。
【0061】 ケーブル接続200または通信リンク202/204を介した主制御部206
の要求に応じて、計器110は、メモリ146に記録されている実効値(rms
値)をPC112’または112”にアップロードする。図10のステップ30
6に示されているように、主制御部206は、実効値(rms値)を使用して、
3つのいわゆるシーケンス電流を計算する。その3つシーケンス電流とは、ワイ
ヤの平均電流である正シーケンス電流I+、負荷不平衡電流である負シーケンス
電流I-および障害が生じた場合の大地への漏れ電流または4つの電線回路の場
合の中性電流である零シーケンス電流I0である。主制御部206は、ステップ
308で、これらのシーケンス電流から、ワイヤ内の実際の電流IR、IY、IB
およびINを計算する。主制御部がそれらを計算するために使用する数式を、付
録2に提示する。
【0062】 ステップ310で、このように計算された電流値は、主制御部206によって
PCモニタに表示され、またはPCのメモリに記録される。
【0063】 計器を定期的に再校正する必要があるので、ワイヤの電流を計算するのに加え
、主制御部は、感知コイルに関するプログラム可能なソフトウェア校正係数も提
供する。
【0064】 また、次の接続で主制御部にその状態の信号を送るために、低電源電圧ソフト
ウェアフラグを計器110に有することが望ましい。
【0065】 計器110は、架空線路のすべての3つのワイヤの平衡電流として、または大
地を介した復路を持つどれか1つのワイヤの障害電流として、0〜1000アン
ペアを計測するように定格されることが好ましく、0〜500アンペアや0〜1
000アンペアなどユーザが選択可能な複数の範囲を有するのがよい。ユーザは
、これらをセットアップ時間中に選択することができる。
【0066】 計器110は、平衡線電流に関して、1%の計器精度を達成するように、感知
コイルからの信号を処理することができる。外部の幾何学的因子および主制御部
における処理を考慮に入れた、結果の総合的な精度は5%である。
【0067】 ワイヤR、Y、BおよびNの下に配置されているaからcのすべての3つのコ
イルについて説明したが、これは、これらコイルを、単一の比較的小さな格納容
器114に収納することを容易にするためだけのものである。上述のように規定
された位置的用件を満たす場合には、コイルの各々は、ワイヤの上または下に配
置することができる。
【0068】 第2の実施の形態では、最も要求の多い4つの架空ワイヤR、Y、BおよびN
を用いる場合について説明したが、二線配電システムまたは三線配電システムに
おける電流の計測にも使用することができる。例えば、ワイヤRおよびNまたは
2つの位相を使用する二線システムでは、幾何学的パラメータR3およびR4が無
限大にセットされ、ワイヤR、YおよびBを使用する三線システムでは、幾何学
的パラメータR4が無限大にセットされる。
【0069】 前述のように、実際には、コイル面a、bおよびcと計器基準面Sとの間の角
度θa、θb、θcは、それぞれにθa=0°、θb=90°およびθc=0°に設定
される。それは、この場合、添付の方程式においてCosθa、Sinθaなどが
、0または1になり、その結果、それに応じて、Cosαa1などの項が単純化さ
れるからである。この結果、計算は著しく簡素化され、また高速化される。ただ
し、前述のように、コイルは、基準面Sに対してどのような角度の向きを有する
こともでき、したがって、完全な方程式が与えられる。
【0070】 たとえそうであっても、添付の方程式は、各コイルの面がワイヤに平行な場合
だけ扱う。しかし、ワイヤに必ずしも平行である必要のないコイルの面にさらに
対応するために、方程式を発展させることは大いに可能であり、本発明は、その
可能性をカバーすることを意図している。
【0071】 計器10または110が格納される格納容器14または114は、フィールド
で使用するために耐久性のある格納容器である。アクセスパネルを閉じることに
よって、IEC標準529に従って、線路のIP64に対する保護を実現する。
格納容器とシールは、寿命の10年間は、過度に劣化することなく、日光、雨、
凍結に対する連続的な暴露に耐えることができる。
【0072】 計器10または110を取り付ける仕組みは、コーチネジで木のポールに設置
できる棚の形式を取ることができる。別法として、この計器をどのタイプのポー
ルにも設置するために、突起および取り付けバンドを使用することができる。計
器は、据え付けるのと同様に、取り外すのも容易であるべきである。取り付ける
仕組みは、風が吹いても、計器が、動いたり、傾いたりしないように、ポールの
安全な位置に計器を保持するべきである。
【0073】 外部インターフェース32または132に加え、計器は、オン/オフスイッチ
を有する。このオン/オフスイッチは、計器のセットアップ中にロックアップが
生じた場合に対処するために、リセットスイッチとしても機能することができる
。インターフェースとオン/オフスイッチは、風防ガラスのドアなどの後ろに配
置することができる。計器の改ざんを回避するために、そのドアに、標準ワイヤ
シールを適用できるようにするべきである。
【0074】 計器は、1つは電源オンを表示するため、もう1つは計器が完全にセットアッ
プされ、データをロギング中であることを表示するための、2つの表示LEDを
有することが好ましい。これらは、また、透明ドアの後ろに据え付けることもで
きる。
【0075】 計器10または110は、5年間、連続した標準的な動作をサポートするため
に、電源30または130によって電力が供給される。電源は、標準的な、すぐ
に利用できるサイズのものである。電源は、フィールドにおいて、標準的な道具
によって取り替えることができるようにするべきである。装置は、新しい電源を
取り付けるために、ポールから取り外すことができる。
【0076】 計器10または110は、以下の使用条件内で、正確に作動することが好まし
い。 最高気温:40℃ 最低気温:−10℃ 相対湿度:0〜85% 海抜:0〜1000m 最大風速:50m/s 本発明は、処理が、現場の計器と遠隔プロセッサに分割される装置に限定され
るものではない。装置全体は、現場の単一ハウジングに収納することができる。
計器とPCのホストソフトウェア間におけるデータ処理と機能の分割は、特定の
アプリケーションによって異なることがある。また、基本的な電流計測の機能は
、個別のエンティティとして実施され、また電力品質分析、障害表示などのさら
なる分析または処理をするため、遠隔感知された電流データを計器に供給するた
めに、他の従来型計測器内で、または他の従来型計測器によって、フロントエン
ドとして使用することもできる。
【0077】 また、この装置は、ポールなどのような位置に固定される必要はない。携帯端
末形式の実施の形態が可能である。その場合、幾何学的パラメータは、計器に組
み込まれている超音波、レーザなどの計測デバイスによって計測され、磁界の読
取りと同時に読み取られる。
【0078】 本発明は、本明細書で説明された実施の形態に限定されるものではなく、本発
明の範囲を逸脱することなく、修正し、または変更することができる。
【0079】 付録1 幾何学的因子 下記に定める N個の独立した電流を搬送する一組の導体(ワイヤ)。これらの電流はそれぞ
れ、ワイヤ(wire)にあたる添字Wで示す一次導体中で流出する。各電流は
、1つまたは複数の復路導体中で戻ることができ、そのような第1の復路導体に
ついてはW’で、後続の導体があればそれについてはW”などで示す。
【0080】 Rw、αwは、計器に対して、一次導体のうちの1つの導体幾何形状の測定値で
ある。これらの値はそれぞれ、計器基準点から導体の中心までの半径方向距離R w と、計器基準面からの導体の角変位αwである。角変位は、計器基準面から反時
計回り方向に正に測定される。Rw'、αw'、Rw"、αw"などは、計器に対して、
関連する復路導体の導体幾何形状の測定値である。これにより、以下のような導
体幾何形状のセットが得られる。 R1, α1、 R2, α2、 R3, α3、..... RN,αN1',α1'、R2',α2'、R3',α3'、.....RN',αN'1",α1"、R2",α2"、R3",α3"、.....RN",αN" . . . . . . . . 復路導体に加え、パラメータλw、λw'なども定義するが、これは、これらの
各導体の中に戻る当該の電流の割合を指定する。例えば、復路電流に対する2つ
のレールがある場合は、通常、λw'=λw"=0.50である。
【0081】 N個の磁界センサまたは感知コイルの組。これらは、コイル(coil)にあ
たる添字Cで示す。ΔXc、ΔYcは、計器基準点からこれらの感知コイルの幾何
学的中心までのコイルオフセットである。これらは、従来どおりの方向すなわち
右および上に、基準点から正に測定される。θcは、計器基準面に対するこれら
のコイルの面の配向である。これらは、計器基準面から反時計回り方向に正に測
定される。例えば、基準面に平行な面を有するコイルでは、極性に応じてθc
0°または180°である。これにより、以下のコイル幾何形状のセットが得ら
れる。 ΔX1,ΔY1,θ1、 ΔX2,ΔY2,θ2、 ΔX3,ΔY3,θ3.....Δ
N,ΔYN,θN 測定した導体幾何形状を、以下のように各感知コイルに変換する。
【0082】
【数1】
【0083】 これにより、各感知コイルの配向および位置に適合された幾何学的データの別
々のセットがもたらされる。したがって、N個の感知コイルでは、完全な外的導
体幾何形状はN回変換される。
【0084】 幾何形状の項を計算する。
【0085】
【数2】
【0086】 これにより、N個の感知コイルと、導体のセット中のN個の独立した電流とに
対応する、N×N項の行列がもたらされる。
【0087】 上記の項におけるこのN×N行列を変換して、幾何学的因子G-1 wcを導く。
【0088】 3相4導体の回路(図5)である特定の場合では、独立した電流が3つしかな
いことに留意されたい。第4の導体中の電流は、三相導体中の電流から独立して
いる。したがって、すべての導体中の電流を特徴づけるのに、感知コイルは3つ
しか必要でない。
【0089】 この場合、各相電流ごとに別々の復路導体はない。ほとんどの電流、すなわち
すべての正および負のシーケンス電流は、負荷において合計0になる。第4の導
体は、三相すべてに対し、残留電流または0シーケンス電流に共通の復路導体と
して働く。この場合は、いくぶん異なる形で幾何学式を公式化する。第4のまた
は中立の導体中に戻る、残留電流または0シーケンス電流の割合をλとする。こ
れは、デフォルトで1.0とする。
【0090】 4つの導体すべてについて、外的な導体幾何形状Rw、αwが、計器に対して相
対的に測定される。これにより、4対の値がもたらされる。このデータが、前述
のように3つの感知コイルそれぞれに変換され、以下の式が得られる。
【0091】
【数3】
【0092】 この場合、実際には、上記のCosθcやSinθcが0と1のいずれかになる
ように、θ1=0°、θ2=90°、およびθ3=0°とすることにも留意された
い。これにより、Cosαcwに対する式が単純化される。
【0093】 これにより、12対の値がもたらされる。幾何形状の項もまた前述のように計
算される。
【0094】
【数4】
【0095】 これにより、3行および4列の行列が得られる。第4の導体中の電流が三相導
体からの残留電流であるということ、すなわち、4つの導体すべての中の電流が
合計0になることを利用する。実際には残留電流のいくらかは接地を介して戻っ
ている可能性があることを考慮すると、以下のようになる。 λ(I1+I2+I3)+I4=0 ここで、この式の係数を幾何行列、すなわち、G4w=[λ,λ,λ,1]に加
える。完全な4×4行列を逆数にして、G-1 w4を得る。この4×4行列中の最も
右の列は、これらの因子が掛けられることになる項が0であるため切り捨てる。
これにより、3つのコイルの示度から4つの導体電流それぞれを取り出すための
4×3行列G-1 wcが得られる。
【0096】 このとき、それぞれの場合に、感知コイル示度から導体幾何形状の影響を除去
するための幾何学的因子G-1 wcがある。得られる値は、導体電流に直接に関係づ
けられる。
【0097】 幾何形状の除去 まず、コイルに換算係数(スケーリングファクタ)を加えて、信号を、例えば
ボルトで、磁界強度単位すなわちA/mに変換する。これらの換算係数または定
数Fcは、各コイル中の巻き数や較正定数などに対応する。 したがって、Hc(t)=Fc.Vc(t)である。 換算された感知コイル示度Hc(t)は、これらの示度を変換して、導体幾何形
状を除去する。
【0098】
【数5】
【0099】 基本周波数(50/60Hz)量のみが処理される場合、これらの値hw(t
)は、実際の導体電流Iw(t)となる。したがって、Iw(t)=hw(t)で
ある。
【0100】 フーリエ解析 高度な適用例では、所望の電流はまた、高調波成分または過渡成分も有する可
能性がある。計器は、コイル中に誘導された電圧を監視している。これらは、電
流の絶対値に加えて周波数にも比例する。したがって、基本周波数より上または
下の電流成分に関連する信号成分は、それらの周波数と基本周波数の比率に比例
して、すなわちf/fsで増幅され、この場合にfsは基本周波数である。この影
響によって生み出されるひずみを補償しなければならない。
【0101】 フーリエ解析を用いて、電流信号の周波数成分を分離する。振幅を比率f/f s で分周して、高調波振幅を取り消す。次いで、調節された値を逆フーリエ変換
で再結合して、真の導体電流Iwを表す完全に補償された信号を生み出すことが
できる。図6に、このプロセスを概略的に示す。
【0102】 前述のプロセスは、各電流に対して個別に行うことができることに留意された
い。ただし、三相電流の場合に対称分電流を取り出すための相順変換では、当該
の三相についてのデータが変換プロセスに利用可能でなければならない。
【0103】 データブロック中のサンプルの数は、高速フーリエ変換(FFT)およびその
逆変換が使用できるよう、2の累乗となるように選択される。これにより、デー
タ処理における計算労力が削減される。
【0104】 データの処理 高調波増幅調整の処理により、個々の導体電流Iw(t)を示す瞬時値のセッ
トがもたらされる。これらは、サンプリングレートによって許容される精度まで
、導体電流の波形を効果的に示す。この瞬時値は、直接に記憶または表示するこ
ともでき、あるいは、後続の解析のために、計器内でまたは他の計器に対して他
のプロセスに利用可能にすることもできる。
【0105】 望むなら、以下のように指定の積分期間にわたる実効値(rms値)を計算す
ることもできる。
【0106】
【数6】
【0107】 このデータは通常、タイムスタンプを押されてメモリに記憶されることになる
【0108】 フーリエ解析は、副次的結果として、データのサンプリングブロックの期間に
わたる高調波電流およびそれらの位相角も抽出する。このデータも同様に、記憶
または表示することもでき、あるいは、後続の解析のために、計器内でまたは他
の計器に対して他のプロセスに利用可能にすることもできる。指定の積分期間に
わたり、実効値(rms値)を計算することができる。このデータもまた、タイ
ムスタンプを押してメモリに記憶することができる。
【0109】 シーケンス電流 フーリエ解析はまた、副次的結果として、データのサンプリングブロックの期
間にわたる基本電流IFおよびそれらの位相角θFも抽出する。三相電流の場合、
このデータを、当該のデータブロックに対するシーケンス電流または対称分電流
に変換することができる。相電流の絶対値Iφおよびそれらの位相角θφ(φは
位相1、2、3またはR、Y、Bに対応する添字)は、形式X+iYで位相角の
複素数表現を形成するように、最も好都合に組み合わせられる。
【0110】
【数7】
【0111】 上式で、I+は、平衡負荷状態を表す正のシーケンス電流であり、I-は、三相
内の負荷不平衡を表す負のシーケンス電流であり、I0は、負荷不平衡からくる
中立電流か、あるいは1つまたは複数の位相からくる障害電流としての、あるい
はそれら両方の結合としての残留電流を表す0シーケンス電流である。
【0112】 また、これらの対称分電流をユーザ指定の時間間隔にわたって積分または平均
して、ある期間にわたるプロファイルとしての実効値(rms値)を提供するこ
ともできる。このデータもまた、タイムスタンプを押して記憶することができる
【0113】 付録2 幾何学的因子 下記に定める λ=中立の導体中に戻る0シーケンス電流の割合=デフォルトで1.0。
【0114】 (R1,α1)、(R2,α2)、(R3,α3)、(R4,α4)は、計器に対する
ワイヤ幾何形状の測定値である。R1、R2、R3、R4は、それぞれ計器基準点P
からワイヤR、Y、B、Nまでの半径方向距離であり、α1、α2、α3、α4は、
それぞれ反時計回り方向に正に測定された、計器基準面SからのワイヤR、Y、
B、Nの角度配向である。
【0115】 (ΔXa,ΔYa)、(ΔXb,ΔYb)、(ΔXc,ΔYc)は、それぞれ計器基
準点Pからの、コイルa、b、cの中心のオフセットであり、ΔYの値は計器基
準面Sに平行に測定され、ΔXの値は計器基準面Sに垂直に測定される。これら
は、従来どおりの方向で正に、すなわち基準点Pから右および上に正に測定され
る。
【0116】 θa、θb、θcは、それぞれコイルa、b、cの面と計器基準面Sとの間の角
度であり、反時計回り方向に正に測定される。実際には、CosθaやSinθa などが0と1のいずれかになるように、θa=0°、θb=90°、およびθc
0°とすることに留意されたい。したがって、Cosαa1などの項は相応に単純
化される。
【0117】 測定したワイヤ幾何形状を各コイル位置に変換する。
【0118】
【数8】
【0119】 幾何形状の項を計算する。
【0120】
【数9】
【0121】 上記の項における3×3行列を変換して、幾何学的因子を導く。
【0122】
【数10】
【0123】 これらの幾何学的計算は、計器セットアップ時にのみ、あるいは計器が移動さ
れた場合、例えばモバイルユニットの場合にのみ行われる。
【0124】 瞬時値 コイル示度Ha(t)、Hb(t)、Hc(t)を用いて、示度を変換して幾何
形状を除去する。
【0125】
【数11】
【0126】 h1、h2、h3、h12、h13、h23に対する実効値(rsm値)を導く。すな
わち、
【0127】
【数12】
【0128】 シーケンス電流 h1、h2、h3、h12、h13、h23を用いて、シーケンス電流値を導く。
【0129】
【数13】
【0130】 ワイヤ電流 I+、I-、I0、Sinθ-、Cosθ-、Sin(θ0)、Cos(θ0)を用
いて、個々のワイヤ電流を導く。
【0131】
【数14】
【図面の簡単な説明】
【図1】2つの架空カテナリを有するACレール牽引システム中の電流と、
レール中の復路電流とを測定するための、本発明の第1の実施の形態に係る装置
の概略図である。
【図2】図1に示した装置に関して測定され、付録1による計算で用いられ
る幾何学的パラメータを示す図である。
【図3】図1に示した計器内にある電子回路のブロック図である。
【図4】この実施の形態で、感知コイルからの信号の処理が計器とPCの間
でどのように分離されるかを示す図である。
【図5】架空電力線の場合に電流の遠隔感知に関して測定される幾何学的パ
ラメータを示す図である。
【図6】感知コイルから取り出された信号に対するフーリエ解析の使用を示
す図である。
【図7】柱に取り付けられた計器および関連するPCを含む、本発明の第2
の実施の形態に係る装置の概略図である。
【図8】測定され、付録2による計算で用いられる幾何学的パラメータを示
す図である。
【図9】図7の計器内にある電子回路のブロック図である。
【図10】第2の実施の形態で、感知コイルからの信号の処理が計器とPC
との間でどのように分離されるかを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2G017 AA01 AD04 BA11 2G025 AA15 AB14 AC02 2G035 AA11 AB07 AC02 AD28 AD65 AD66

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N個の独立したAC電流を搬送する、一組の実質的に平行な導体中を流れる電
    流を遠隔感知するための装置であって、前記導体によって生成された相互に独立
    した磁界の測定値を取得し、対応する信号を提供するように配置されたN個の磁
    界センサと、センサ信号ならびに各導体に対する各前記センサの場所および角度
    配向に基づいて、それぞれの導体電流に対応する信号を取り出すための処理手段
    とを備える電流遠隔感知装置。
  2. 【請求項2】 前記処理手段が、前記導体電流信号の高調波成分を取り出し、該高調波成分の
    振幅を調節して、前記センサ中で前記高調波成分によって生成されたひずみを低
    減し、調節された周波数成分を基本周波数成分と再結合して、ひずみが低減され
    た前記信号を生成するための手段を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記センサ信号の前記高調波周波数成分を取り出すための手段がフーリエ解析
    手段を含む、請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 各前記センサの面が前記導体と実質的に平行である、請求項1ないし3のいず
    れかの項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 3つの前記磁界センサを有し、3つの独立した前記AC電流を搬送する4本の
    ワイヤを備える架空電力線中を流れる電流を遠隔感知するためのものである請求
    項1ないし4のいずれかの項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記センサのうちの2つの軸が、実質的に相互に平行であり、第3のセンサの
    軸が、第1の2つのセンサの軸に対して実質的に垂直である、請求項5に記載の
    装置。
  7. 【請求項7】 前記磁界センサがコイルである、請求項1ないし6のいずれかの項に記載の装
    置。
  8. 【請求項8】 N個の独立したAC電流を搬送する、一組の実質的に平行な導体中を流れる電
    流を遠隔感知する方法であって、該導体によって生成された相互に独立した磁界
    の測定値を取得し、対応する信号を提供するようにN個の磁界センサを配置する
    ことと、センサ信号ならびに各前記導体に対する各前記センサの場所および角度
    配向に基づいて、それぞれの導体電流に対応する信号を取り出すことを含む電流
    遠隔感知方法。
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