JP2002529790A - 映像を見るための頭部搭載型ディスプレイ装置 - Google Patents

映像を見るための頭部搭載型ディスプレイ装置

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JP2002529790A
JP2002529790A JP2000581494A JP2000581494A JP2002529790A JP 2002529790 A JP2002529790 A JP 2002529790A JP 2000581494 A JP2000581494 A JP 2000581494A JP 2000581494 A JP2000581494 A JP 2000581494A JP 2002529790 A JP2002529790 A JP 2002529790A
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holographic optical
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JP2000581494A
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ポポビッチ、ミラン・エム
サガン、スティーブン・フランク
ウォルダーン、ジョナサン・ディー
ストリー、ジョン・ジー
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デジレンズ・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 スイッチング可能なホログラフィー素子を用いて映像をユーザの眼へと伝達するための頭部搭載型ディスプレイ装置が提供される。その装置は、映像光をユーザの眼へと伝達するべく構成された光学系であって、光学系が活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成された第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子と、第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が活動状態に於いて作動するときには入射光を回折させるべく構成され、非活動状態に於いて作動するときには入射光を実質的に変更することなく透過させる事を特徴とする光学系と、光学系の少なくとも一部が内部に設けられるような、ユーザの頭部に装着可能なケーシングとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ディスプレイシステムに関し、詳細には頭部搭載型ディスプレイシ
ステムに関する。
【0002】 (背景技術) より高速の計算機システム及び小型のディスプレイ装置が出現したことによっ
て、頭部搭載型ディスプレイ装置は、ますます一般的に用いられるようになって
きている。通常、頭部搭載型ディスプレイ装置は、映像発生器からユーザの眼へ
映像を伝達する。装置はユーザの頭部に搭載されるので、映像はユーザに対して
のみ投影され、周囲には投影されない。頭部搭載型ディスプレイ装置は、軍事的
、工業的、娯楽用に広く供されている。
【0003】 頭部搭載型ディスプレイ装置は、コンピュータ映像の伝達及び3次元用途に対
して特に有用である。例えば、3次元用途は通常、各ユーザの眼に明瞭な映像を
送ることを要求される。各映像は、ユーザの眼によって他の映像と結び付いた時
に、ユーザの眼の前に3次元映像を出現させるような2次元映像を表現するであ
ろう。多数の観衆に向けてそのような映像を生じさせることは困難である。多数
の観衆には、3次元映像を作り上げるための特殊な眼鏡が必要である。
【0004】 多数の既存の頭部搭載型ディスプレイ装置には、ユーザの眼の前に直接設置さ
れるような映像発生システムが含まれる。旧型の頭部搭載型ディスプレイ装置に
は、通常不透明な映像発生システムが用いられる。このような映像発生システム
は、ユーザが映像を見ている間に周囲を観察することの妨げとなる。更に最近で
は、半透明または透明な映像発生システムを使用することによって、ユーザは、
映像発生器が発生させる映像を見ながら周囲の部分も見ることを可能にしている
。このようなシステムは、通常映像発生システムをユーザの眼の前に設置する必
要がある。そのような要素は、ディスプレイ装置の前方を重くしがちである。前
方が重いディスプレイ装置は、ユーザの使い心地を悪くする傾向がある。映像発
生システムをディスプレイ装置の前に設置することで、ユーザの頭にプレッシャ
ーを与えて疲労させる傾向がある。多数のユーザは、このような装置を2〜3時
間装着した頃には使い心地の悪さを感じるであろう。
【0005】 このような問題を避けるために、頭部搭載型ディスプレイ装置には直接ユーザ
の視野に入らないような位置に設置された映像発生器を用いる。そして光学系が
構築され、映像発生器からユーザの眼へ映像が伝達される。この方法では、映像
発生器に関連する重量及び幾つかの光学系素子を、ディスプレイ装置を通過して
ユーザの頭上へ、より好適に配分することができる。しかしながら、ユーザの眼
に映像を投影するためには、周辺及びユーザの眼の前に多数の光学素子を設置し
なければならない。これら多数の光学素子は、ユーザの眼に映像を伝達するのみ
ならず、色収差、単色収差や歪み、例えば非点収差、球面収差、コマ収差、糸巻
き形歪曲、樽状歪み、キーストーニング等を補助的に低減させる。多くの収差は
、系の種々の光学素子を介して映像が伝達される際に発生する。これらのディス
プレイ装置が頭部搭載型映像発生器ディスプレイ装置より好適に重量配分される
であろう一方で、これらの光学素子があるために、なおも相当の重量がユーザの
眼の上面部にかかる。
【0006】 映像発生器及び光学素子の重量配分を、特に装置の前面部分において最小にす
るような頭部搭載型ディスプレイ装置を準備することが望ましい。こうすれば装
置に関連する疲労が低減し、ユーザは長期間装置を使用することが可能になる。
【0007】 (発明の開示) 以上に概略を述べた問題の大部分は、スイッチング可能なホログラフィー光学
素子を用いるような映像を投影するための頭部搭載型装置によって解決する。或
る実施例に於いては、映像発生器が与える映像を受け取るように形成され、光路
を形成し、その光路に沿って映像発生器からユーザの眼へ光を透過させるような
するような光学系が与えられる。光学系には、少なくとも1個のスイッチング可
能なホログラフィー光学素子が含まれる。スイッチング可能なホログラフィー光
学素子は、活動または不活動状態で作動するように形成される。活動状態におい
ては、スイッチング可能なホログラフィー光学素子は入射光を回析するような形
にされる。不活動状態においては、本質的な変化をさせずに入射光がスイッチン
グ可能なホログラフィー光学素子を通過することができるようにスイッチング可
能なホログラフィー光学素子を形成する。
【0008】 或る実施例に於いては、スイッチング可能なホログラフィー光学素子にはホロ
グラフィー記録媒体が含まれる。ホログラフィー記録媒体には液晶素子及びフォ
トポリマーが含まれる。或る実施例に於いては、ホログラフィー記録媒体には、
モノマーと、ジペンタエリスリトールヒドロキシアクリレートと、液晶と、橋か
けモノマーと、共開始剤と、光開始剤染料とが含まれる。
【0009】 或る実施例に於いては、ホログラムはホログラフィー記録媒体に記録される。
透過型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子にとって、記録されたホロ
グラムは透過型回析格子である。反射型のスイッチング可能なホログラフィー回
折素子にとって、記録されたホログラムは反射型回析格子である。液晶ドロップ
レット(小滴)によって稠密にされる領域を作り、液晶ドロップレットによって
稠密にされた領域によって光学的にクリアなフォトポリマーが散布される領域を
作るためにポリマー分散液晶材料が相分離を受けるようなプロセスによって、い
ずれかの型のホログラムが記録される。
【0010】 或る実施例に於いては、光学系には2個のホログラフィー光学素子が含まれる
。1個目のホログラフィー光学素子は、反射ホログラフィー回折素子である。2
個目のホログラフィー光学素子は、ホログラフィー回折素子である。反射ホログ
ラフィー回折素子は、ユーザの眼の前に置かれる。透過ホログラフィー回折素子
は、反射ホログラフィー回折素子の反対側に置かれる。透過ホログラフィー回折
素子は、反射ホログラフィー回折素子への光を受け取り且つ透過させるように形
成される。少なくとも1個のホログラフィー光学素子は、スイッチング可能なホ
ログラフィー光学素子である。或る実施例に於いては、反射ホログラフィー回折
素子及び透過ホログラフィー回折素子は共にスイッチング可能なホログラフィー
光学素子である。
【0011】 或る実施例に於いては、映像はカラー映像である。カラー映像が透過する際、
スイッチング可能なホログラフィー光学素子は3層のホログラフィーの層を含み
、各層は原色(すなわち赤色、緑色、青色の光)上で機能を発揮する。2個のホ
ログラフィー光学素子を用いるような実施例では、両ホログラフィー光学素子は
原色上で機能を発揮するような3つのホログラフィーの層を有する。ホログラフ
ィー光学素子がスイッチング可能なホログラフィー光学素子である時、3層のホ
ログラフィーの層は各々独立して活動状態と不活動状態との間をスイッチング可
能である。
【0012】 装置は、ユーザの眼の前に配置されるシャッターを更に有することもある。シ
ャッターは、光を透過させる状態と光を遮断する状態との間をスイッチング可能
である。光を透過させる状態では、ユーザはシャッター越しに見ることができる
ようにする。これによってユーザが周囲及び伝達された映像を同時に見ることが
可能となる。光を遮断する状態では、ユーザはシャッター越しに見ることができ
ず、伝達された映像を見ることができるに留まるであろう。
【0013】 或る実施例に於いては、光学系はケーシングに囲まれている。ケーシングは、
人間が頭の上にかぶることができる。ケーシングは、頭の片側に沿って装着する
ものでも、或いは頭頂部に装着するものでもよい。或いは、ケーシングがヘルメ
ットの形状をしているものでもよい。
【0014】 (発明を実施するための形態1:スイッチング可能なホログラム材料及び装置 本発明は、或る実施形態では、モノマーと、分散される液晶と、橋かけモノマ
ーと、共開始剤と、光開始剤染料とを含むポリマー分散液晶(PDLC)材料か
ら形成されたホログラフィー光学素子を利用する。これらのPDLC材料は液晶
と硬化ポリマーの明確で秩序正しい分離を示し、それによってPDLC材料が高
品質の光学素子となるという利点が得られる。ホログラフィー光学素子において
用いられるPDLC材料は、一回のステップで形成することができる。ホログラ
フィー光学素子は、得られる回折格子の特性、例えばドメインのサイズ、形状、
密度、位置の秩序(ordering)等についての現場での制御を可能にする独特な光
重合可能なプレポリマー材料を用いることもできる。更に、ここに開示する方法
及び材料を用いて、スイッチング可能な透過型又は反射型ホログラフィー回折格
子を含む光学素子のためのPDLC材料を作製することができる。
【0015】 本発明において用いられるポリマー分散液晶材料、方法、及び装置は、R. L.
Sutherlandら Bragg Gratings in an Acrylate Polymer Consisting of Periodi
c Polymer dispersed Liquid-Crystal Planes, Chemisrry of Materials, No. 5
, pp. 1533-1531 (1993); R. L. Sutherlandら "Electrically switchable volu
me gratings in polymer dispersed liquid crystals," Applied Physics Lette
rs, Vol. 64, No. 9, pp. 1074-1076 (1994); 及びT.J. Bunningら "The Morpho
logy and Performance of Holographic Transmission Gratings Recorded in Po
lymer dispersed Liquid Crystals," Polymer, Vol. 36, No. 14, pp. 2699-270
1 (1995) 等にも記載されており、これら全ての文献は、引用により本明細書の
一部とする。Sutherlandらによる"Switebable Volume Hologram Materials and
Devices," 及び"Laser Wavelength Detection and Energy Dosimetry Badge,"な
る名称の米国特許出願第08/273,436号及び米国特許第5,698,343号もこの引用に
より本明細書の一部とし、これらの特許明細書には、体積ホログラム内の透過型
回折格子の形成に用いられるバックグラウンド材料が開示されている。
【0016】 ホログラムが形成されるプロセスは、均一な開始混合物を調製するために用い
られる成分の選択によって大部分が制御され、また影響の程度は少ないが入射光
パターンの強度によっても制御される。本発明で用いられる、或る種類のポリマ
ー分散液晶(PDLC)材料は、一回のステップでスイッチング可能なホログラ
ムを生成する。或る種類のPDLC材料の特徴は、不均一でコヒーレントな光パ
ターンによる照射によって、重合可能なモノマー及び第2相の材料、特に液晶(
LC)のパターン化された異方性拡散(又は逆拡散)が開始されることである。
従って、ほぼ純粋なポリマーの明確に画定されたチャネルによって分離され、交
互に配置された第2相を豊富に含む材料の明確に画定されたチャネルを一回のプ
ロセスで作り出すことができる。
【0017】 得られるPDLC材料は、光化学的に硬化したポリマーマトリクス内で異方分
散し、相分離したLCのドロップレット(小滴)を有し得る。1回のステッププ
ロセスによって作り出された従来のPDLC材料は、ポリマーマトリクスにおけ
る大きいLCバブルの領域とより小さいLCバブルの領域しか得ることができな
かった。大きいバブルサイズは高度に分散して、ぼんやりした見かけ及び複数の
次数の回折を生成する。これに対してLCを豊富に含む材料の明確に画定された
チャネルにおける或る種のPDLC材料の小さいLCバブルによって、明確に画
定された一次回折及びゼロ次回折が可能となる。PDLC材料における、理論通
りに交互に明確に画定されたLCを豊富に含むチャネル及びほぼ純粋なポリマー
のチャネルは、複数ステップのプロセスによって可能であるが、そのようなプロ
セスでは、或る種類のPDLC材料によって可能となるLCを豊富に含むチャネ
ル及びポリマーの幅及びサイズの分布及びLCのドロップレットサイズについて
、高い精度で形態上の制御をすることができない。
【0018】 同じものを、通常10〜20μmの厚みを有するスペーサによって分離された
2枚の錫ドープ酸化インジウム(ITO)をコーティングされたスライドガラス
の間に、その混合物をコーティングすることによって作製することができる。サ
ンプルを従来通りのホログラフィー記録セットアップに置く。回折格子は、通常
、強度が約0.1〜100mW/cmの488nmのアルゴンイオンレーザー
を用いることによって、一般的には30〜120秒間の露光時間で記録される。
2本のビームの角度を変えて、強度のピークの間隔を変えることにより、得られ
るホログラムの回折格子の間隔を変える。光重合は、光強度のパターンによって
誘導される。記録装置の例のより詳細な説明は、R.L. Sutherlandら "Switchabl
e holograms in new phoropolymer-liquid crystal composite materials," Soc
iety of Photo-Optical Instrumentation Engineers (SPIE), Proceedings Repr
int, Volume 2402, reprinted from Diffractive and Holographic Optics Tech
nology II (1995)に記載されており、この文献は引用により本明細書の一部とす
る。
【0019】 PDLC材料の特徴は、均一な開始混合物の調製に用いられる成分によって大
きく影響を受け、程度は少ないが入射する光パターンの強度によっても影響を受
ける。或る実施形態では、前記プレポリマー材料が、光重合可能なモノマー、第
2相の材料、光開始剤染料(photoinitiator dye)、共開始剤(coinitiator)
、連鎖延長剤(又は架橋剤)、及び所望に応じて界面活性剤を有する。
【0020】 或る実施態様では、プレポリマー混合物の2つの主な成分が、好ましくは完全
に混和された、重合可能なモノマー及び第2相の材料である。高度に官能化され
た(funcionalized)モノマーが好ましい。そのようなモノマーはある程度収縮
して、第2相の材料から押し出される傾向を持つ密度の高い架橋のネットワーク
を形成するからである。この結果、第2相の材料はポリマー領域から異方脱離し
、明確に画定されたポリマーの少ない領域と第2相の豊富な領域又はドメインと
に分離する。高度に官能化されたモノマーも好ましいものであり得る。このよう
なモノマーに関連する高度な架橋によって速い動態が生じ、ホログラムを比較的
早く形成することが可能となり、それによって第2相の材料が約0.1μm未満
の大きさのドメインに存在するようになるからである。
【0021】 或る実施例に於いては、ポリマー材料の、官能基化と粘性の両方を最適化する
ために、ジ-、トリ-、及び/又はテトラ-アクリレートと組み合わせてペンタ-ア
クリレートの混合物を用いることができる。適切なアクリレート、例えば、トリ
エチレングリコールジアクリレート(triethyleneglycol diacrylate)、トリメ
チロールプロパントリアクリレート(trimethylolpropane triacrylate)、ペン
タエリトリトールトリアクリレート(pentaerythritol triacrylate)、ペンタ
エリトリトールテトラアクリレート(pentaerythritol tetra-acrylate)、ペン
タエリトリトールペンタアクリレート(pentaerythritol penta-acrylate)等を
用いることができる。或る実施態様では、トリアクリレートとペンタアクリレー
トの約1:4の混合物によって均一な混合が促進されると共に、光学的プレート
の上に10〜20μmの皮膜を形成するに適した混合物が得られることが分かっ
た。
【0022】 選択された第2相の材料は液晶(LC)である。このことによって、得られる
ホログラムに対する電気光学的応答も可能になる。使用されるLCの濃度は、硬
化したサンプルにおいて生ずる十分な相分離が可能となるに十分なだけ高い濃度
であるべきであるが、サンプルが非透過性又は非常にぼんやりとしたものとなる
程高濃度であるべきではない。約20重量%未満では殆ど相分離が生ずることが
なく、回折効率は低くなる。約35重量%を越えるとサンプルの分散度が大きく
なり、回折効率及び透過率の両方が低くなる。一般的に約25重量%の濃度で作
成されたサンプルでは、良好な回折効率及び光学的明瞭さが得られる。界面活性
剤を用いるプレポリマー混合物では、界面活性剤の量を調節することによって、
光学的性能を損なわずにLCの濃度を35重量%まで高めることができる。本発
明の実施において使用するために適切な液晶としては、Merckより製品名E7とし
て市販されているシアノビフェニル(cyanobiphenyls)混合物、4'-n-ペンチル-
4-シアノビフェニル(4'-n-pentyl-4-cyanobiphenyl)、4'-n-ヘプチル-4-シア
ノビフェニル(4'-n-heptyl-4-cyanobiphenyl)、4'-オクタオキシ-4-シアノビ
フェニル(4'-octaoxy-4-cyanobiphenyl)、4'-ペンチル-4-シアノテルフェニル
(4'-pentyl-4-cyanoterphenyl)、α-メトキシベンジリデン-4'-ブチルアニリ
ン(α-methoxybenzylidene-4'-butylaniline)等を挙げることができる。他の
第2相成分も用いることができる。
【0023】 本発明の実施において用いられるポリマー分散液晶材料は、(例えば、Polysc
iences, Inc. Warrington, Pennsylvaniaより入手可能な)ジペンタエリトリト
ールヒドロキシペンタクリレート(dipentaerythritol hydroxypentacrylate)
、(Merckより製品名E7として市販されているシアノビフェニル(cyanobiphenyl
s)混合物であり、BDH Chemicals, Ltd, London, Englandからも入手可能である
、)10〜40重量%の液晶E7、(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, Wis
consinより入手可能な)連鎖延長モノマーであるN-ビニルピロリジノン(N-viny
lpyrrolidinone)("NVP")、(Aldrich Chemical Company, Milwaukee, Wisconsi
nより入手可能な)共開始剤であるN‐フェニルグリシン(N-phenylglycine)("
NPG")、(Spectragraph, Ltd Maumee, Ohioより製品名RBAXとして市販されてい
る)及び光開始剤染料であるローズベンガルエステル(rose bengal ester)即
ち2,4,5,7-テトラヨード-3',4',5',6'-テトラクロロフルオレセイン-6-アセテー
トエステル(2,4,5,7-tetraiodo-3',4',5',6'-tetrachlorofluorescein-6-aceta
te ester)を含む重合可能なモノマーの均一な混合物であるポリマー材料から形
成され得る。ローズベンガル(rose bengal)は、Aldrich Chemical Companyよ
りローズベンガルナトリウム塩としても入手可能である(但し溶解性のためにエ
ステル化されなければならない)。この系は非常に速い硬化速度を有し、このた
め小さいサイズの液晶マイクロドロップレット(小滴)が形成されることになる
【0024】 液晶とプレポリマー材料の混合物を適切な手段(例えば超遠心分離)によって
ホモジナイズして粘度を有する溶液にし、通常は15〜100μmの厚み、好ま
しくは10〜20μmの厚みのスペーサを用いて錫ドープ酸化インジウム(IT
O)でコーティングされたスライドガラスの間に延ばす。ITOは導電性で、光
学的に透過性の電極としての役目を果たす。プレポリマー材料の調製、混合、及
びスライドガラスへ移す作業は、混合物の感光性が非常に高いことから、暗所で
行うのが好ましい。
【0025】 プレポリマー材料の光強度に対する感受性は、光開始剤染料及びその濃度によ
って左右される。染料の濃度が高い場合には感光性が高くなる。しかし多くの場
合には、光開始剤染料の溶解度によって染料の濃度に限界が生じ、このためプレ
ポリマー材料の感光性にも限界が生ずる。しかし多くの通常の用途では、所望の
感度を達成し、記録プロセスにおいて染料を完全にブリーチして色の付いていな
い最終的なサンプルを得られるようにするためには、0.2〜0.4重量%の範
囲の光開始剤染料濃度で十分であることが分かった。PDLC材料を生成のため
に用いることができる光開始剤染料としては、ローズベンガルエステル(2, 4,
5, 7-テトラヨード-3', 4', 5', 6'-テトラクロロフルオレセンス-6-アセテート
エステル);ローズベンガルナトリウム塩;エオシン;エオシンナトリウム塩;
4,5-ジヨードスクシニルフルオレセイン;カンフルキノン(camphorquinone);
メチレンブルー等が挙げられる。これらの染料によって、名目上400〜700
nmの可視光スペクトルにわたる記録波長に対する感受性が得られる。また、適
切な近赤外線染料、例えば600〜900nmの光を吸光するトリアリキルボレ
ート陰イオンを含む陽イオンシアニン染料や、スピロピランから誘導されたメロ
シアニン染料(merocyanine)等も本発明において利用できることが分かった。
【0026】 本発明の実施において用いられる共開始剤は、プレポリマー材料のフリーラジ
カル重合反応における硬化速度を制御する。最適な相分離、及び得られるPDL
C材料における最適な回折効率は、硬化速度の関数である。好ましい結果は、2
〜3重量%の範囲の共開始剤を用いることにより達成できることが分かった。適
切な共開始剤としては、N-フェニルグリシン;トリエチルアミン;トリエタノー
ルアミン;N, N-ジメチル-2, 6-ジイソプロピルアニリン等が挙げられる。
【0027】 特に可視光領域の場合に本発明の実施に適したその他の適切な染料と共開始剤
の組み合わせとしては、エオシン(eosin)及びトリエタノールアミン(trietha
nolamine);ショウノウキノン(camphorquinone)及びN-フェニルグリシン(N-
phenylglycine);フルオレセイン(fluorescein)及びトリエタノールアミン(
triethanolamine);メチレンブルー(methylene blue)及びトリエタノールア
ミン(triethanolamine)若しくはN-フェニルグリシン(N-phenylglycine);エ
リトロシンB(erythrosin B)及びトリエタノールアミン(triethanolamine)
;インドリノカルボシアニン(indolinocarbocyanine)及びトリフェニルボラー
ト(triphenyl borate);インドベンゾスピロピランindobenzospiropyran及び
トリエチルアミン(triethylamine)等を挙げることができる。
【0028】 本発明の実施において用いられる連鎖延長剤(又は架橋剤)は、プレポリマー
材料の成分の溶解度を高めることと共に、重合の速度を速めるのを助け得る。連
鎖延長剤は、ペンタクリレートと比較して小さいビニルモノマーが好ましく、小
さいビニルモノマーを用いることで、立体構造上の障害(steric hindrance)の
ために近傍のペンタアクリレートモノマーに容易にアクセスできない、ペンタク
リレートモノマーにおけるアクリレートの位置と、容易に反応できるようになる
。従って、連鎖延長剤モノマーとポリマーとが反応することにより、成長するポ
リマーの伝搬長が長くなる。通常の用途においては、10〜18重量%の範囲の
連鎖延長剤が、回折効率の点からいって性能を最大限にすることが分かった。或
る実施例では、適切な連鎖延長剤が、N-ビニルピロリジノン(N-vinylpyrrolidi
none)、N-ビニルピリジン(N-vinyl pyridine)、 アクリロニトリル(acrylonitrile)、N-ビニルカルバゾール(N-vinyl carbazo
le)等からなる群から選択される。
【0029】 プレポリマー材料に、界面活性剤材料即ちオクタン酸を加えることにより、ス
イッチング電圧を低くし、かつ回折効率を高められることが分かった。詳述する
と、界面活性剤を含むPDLC材料のスイッチング電圧は、界面活性剤なしで作
られたPDLC材料のスイッチング電圧より著しく低くなる。特定の理論に結び
付けることを意図していないが、これらの結果は、ポリマーと相分離されたLC
ドロップレットとの間のアンカリング力が弱くなるためであると考えられる。S
EMの研究により、界面活性剤を含むPDLC材料におけるドロップレットのサ
イズは30〜50nmまで小さくなり、分散はより均一になることが分かった。
そのような材料において、より小さなドロップレットが占める割合が増えるため
にランダム散乱が低減し、回折効率が高くなる。従って、ドロップレットの形状
は界面活性剤が存在する時より球形に近くなり、これによりスイッチング電圧が
低くなる。
【0030】 より一般的な用途では、界面活性剤を5重量%しか含まないサンプルは、スイ
ッチング電圧が著しく低くなることが分かった。また、低いスイッチング電圧の
ために最適化する場合には、界面活性剤の濃度は最大約10重量%(多くの場合
LC濃度によって決まる)までの範囲で変えることができ、それによって回折効
率が非常に低くなると共に、(恐らくLCの全相分離が低減するために)スイッ
チング電圧が上昇することが分かった。適切な界面活性剤としては、オクタン酸
;ヘプタン酸;ドデカン酸等が挙げられる。
【0031】 界面活性剤としてオクタン酸を用いているサンプルでは、オクタン酸における
フリーのカルボキシル基(COOH)が存在することが原因と推定されるが、サンプ
ルの導電性が高くなることが観察された。この結果、サンプルは、高い周波数(
〜2KHz)の電界が長時間加えられると温度が上昇する。従って、界面活性剤
を加えることによって、高い回折効率及び低いスイッチング電圧を犠牲にするこ
となく高い導電率を低くすることが望ましい。適切な電気的にスイッチング可能
な回折格子は、Aldrich Chemical Co. in Milwaukee, Wisconsinから市販されて
いる重合可能なモノマーであるビニルネオノナノエート(vinyl neononanoate)
(”VN”)C8H17CO2CH=CH2から形成され得ることが分かった。好ましい結果は
、連鎖延長剤N-ビニルピロリジノン(”NVP”)及び界面活性剤のオクタン
酸が6.5重量%のVNで置換された場合にも得られた。VNは、反応性のアク
リレートモノマー基が存在することから、連鎖延長剤としても作用する。これら
の変化において、約70%の回折効率を有する光学的品質の高いサンプルが得ら
れ、得られる回折格子は6V/μmの電界を加えることによって電気的にスイッチン
グすることができた。
【0032】 本発明において用いられるPDLC材料は、モノマーとしての液晶二官能価ア
クリレート(”LCモノマー”)を用いて形成してもよい。LCモノマーは、低
分子量のネマチックLC材料と高い混和性を有しており、高濃度の低分子量のL
Cの形成を促進し、高い光学的品質を有するサンプルを作り出す点で、従来型の
アクリレートモノマーよりも優れている。PDLC材料において低分子量LCが
高濃度で存在すると、スイッチング電圧が(例えば〜2V/μmまで)下がる。LC
モノマーを用いることの別の利点としては、ホログラムを記録する間に弱いAC
又はDCの電界をかけて、ホストのLCモノマー及び低分子量LCを前もって配
向(prealign)することにより、LCドロップレットにおけるネマチックダイレ
クタの所望の方向及びコンフィグレーションを得ることができるという点が挙げ
られる。幾つかの適切なLCモノマーの化学式は以下の通りである。
【0033】
【化1】
【0034】 半フッ素化ポリマー(semifluorinated polymer)は、より弱いアンカリング
特性を示し、またスイッチング電界が著しく低いことが知られている。従って、
二官能価の液晶である半フッ素化アクリレートモノマーは、本発明において用い
るに適していると考えられる。
【0035】 ここで図1を参照すると、本明細書の説明に基づいて作成された、露光された
ポリマー分散液晶材料で形成された電気的にスイッチング可能なホログラム31
0の断面図が示されている。ポリマー分散液晶材料の層312は、一対の錫ドー
プ酸化インジウムでコーティングされたスライドガラス314とスペーサ316
との間に挟まれている。ホログラム310の内部は、2本の交差するコヒーレン
トなレーザー光のビームで生成された干渉パターンに層312が露光された時に
形成される、ブラッグ型の(Bragg)透過型回折格子318を示す。露光時間及
び光の強度は、所望の回折効率及び液晶ドメインサイズによって変えることがで
きる。液晶ドメインのサイズは、光開始剤、共開始剤、及び連鎖延長剤(又は架
橋剤)の濃度を変えることによって制御することができる。ITO電極を横断す
る外部の電界を加えることによって回折格子が記録される際に、ネマチックダイ
レクタの方向が制御され得る。
【0036】 引用され本明細書の一部とされた文献Applied Physics Lettersの、図2に示
す走査型電子顕微鏡写真は、36重量%の液晶を負荷したサンプルに、95mW/c
m2のアルゴンイオンレーザーの488nmの光線を用いて記録された回折格子の
表面の写真である。液晶ドメインのサイズは約0.2μmであり、回折格子の間
隔は約0.54μmである。約20μmの厚みのこのサンプルは、光をブラッグ
の法則に従って回折する。
【0037】 図2は、本明細書に従って作成されたホログラムの、ホログラムに加えられた
電圧の二乗平均(Vrms)に対する正規化された正味の透過率及び正規化された正
味の回折効率を示すグラフである。Δηは、一次ブラッグ回折効率の変化である
。ΔTはゼロ次透過率の変化である。図2は、電圧を高くするにつれて、エネル
ギーが一次ビームからゼロ次ビームへと移っていることが示されている。約22
5Vrmsにおいて回折効率の真の最小値が存在する。ピーク回折効率は、プローブ
ビームの波長及び重合に応じて、サンプルの厚みを適切に調節することにより1
00%に近付けることができる。最小回折効率は、硬化ポリマーの屈折率を液晶
の通常屈折率と等しくさせるべくPDLC材料のパラメータを僅かに調節するこ
とによって0%に近付けることができる。
【0038】 印加される電圧の周波数を高めることによって、最小回折効率に対するスイッ
チング電圧を著しく低下させることができる。このことは図3に示されている。
図3は、二乗平均電圧の周波数に対する、最小回折効率を得るための、本明細書
の説明に従って作成されたスイッチングプログラムに必要なしきい値二乗平均電
圧20及び完全スイッチング二乗平均電圧22の両方を示すグラフである。しき
い値及び完全スイッチング二乗平均電圧は、10kHzに於いて、それぞれ20
Vrms及び60Vrmsまで下がる。より高い周波数ではより低い値となることが推定
される。
【0039】 液晶ドロップレットのサイズが小さくなると、それらの方向を切り換えるため
のスイッチング電圧が高くなるという問題が生ずる。前の段落で説明したように
、高い周波数の交流電流スイッチング電圧を用いることが、必要なスイッチング
電圧を低下させる助けとなる。図4に示すように、全混合物の約4〜6重量%の
量でプレポリマー材料に界面活性剤(例えばオクタン酸)を加えると、1〜2k
Hzの低い周波数でスイッチング電圧が約50Vrmsのサンプルホログラムが得ら
れる。図5に示すように、界面活性剤を用いてドロップレットのサイズを小さく
すると、PDLC材料のスイッチング時間が短くなることも分かった。従って、
界面活性剤を用いて作られたサンプルは、約25〜44μ秒でスイッチングする
ことができる。何らかの理論に結び付けることを意図しないが、界面活性剤は、
液晶と硬化ポリマーとの間の界面における液晶のアンカリングを低下させること
によってスイッチング電圧を低くしていると考えられる。
【0040】 回折効率の熱的な制御が図5に示されている。図5は、本明細書の説明に従っ
て作られたホログラムの、温度に対する正規化された正味の回折効率及び正規化
された正味の透過率を示すグラフである。
【0041】 ここに開示するポリマー分散液晶材料は、そのようなポリマー分散液晶系の特
定の組成の体積ホログラムを記録するために用いることができるということが立
証された。
【0042】 図7に示すように、PDLC反射型回折格子は、錫ドープ酸化インジウムでコ
ーティングされたスライドガラス114a上にプレポリマー材料112の混合物
の幾つかのドロップレットを置くことによって作成される。次に、第2の錫ドー
プ酸化インジウムでコーティングされたスライド114bを第1のスライドに押
し付けて、プレポリマー材料112がスライド114aと114bとの間の領域
を満たすようにする。好ましくは一様なスペーサ118を用いることによって、
スライドの間隔を約20μmに維持する。プレポリマー材料の調製、スライドガ
ラスへ移す作業は、暗所で行うのが好ましい。組立ての後、ミラー116をガラ
スプレート114bの裏側に設けることができる。サンプルからミラーまでの距
離は、レーザーのコヒーレンス長より実質的に短いのが好ましい。PDLC材料
は、好ましくは、ガラスプレートの面全体に延ばされた状態で、強度が約0.1
〜100mW/cm2の488nmのアルゴンイオンレーザー光に、一般的には30〜
120秒間露光される。広がったビーム内での強め合う干渉及び弱め合う干渉が
、被膜の厚みを通して周期的な強度の分布を作り出す。
【0043】 或る実施態様では、反射型回折格子を作製するために用いられるプレポリマー
材料が、モノマー、液晶、橋かけモノマー、共開始剤、及び光開始剤染料を含む
。反射型回折格子は、ジペンタエリトリトールヒドロキシペンタクリレート(di
pentaerythritol hydroxypentacrylate)(DPHA)を含むモノマーのほかに、3
5重量%の(E7の商品名で市販されている)シアノビフェニル(cyano biphenyl
s)混合物からなる液晶、10重量%のN-ビニルピロリジノン(N-vinylpyrrolid
inone)("NVP")からなる架橋モノマー、25重量%の共開始剤N‐フェニルグリ
シン(N-phenylglycine)("NPG")、及び10−5から10−6グラムモルのロー
ズベンガルエステル(rose bengal ester)からなる光開始剤染料を含むポリマ
ー材料から形成され得る。更に、透過型回折格子の場合のように、界面活性剤を
加えることによって、透過型回折格子に関連して上述したものと同じ有益な特性
が得られると考えられる。また、プレポリマー開始材料の類似の範囲や変更につ
いても、適切な反射型回折格子の形成に容易に適用できると考えられる。
【0044】 得られる材料が、表面に垂直な回折ベクトルで160nmの周期の細密な回折
格子を含むことは、低電圧の高分解能走査型電子顕微鏡("LVHRSEM")によって
確認された。従って、図8aに模式的に示すように、回折格子130は、前面1
34に平行に延在するポリマーチャネル130a及びPDLCチャネル130b
の周期的な面を有する。回折格子のこれらの周期的な面に関連する間隔は、サン
プルの空気−被膜界面から被膜−基板界面までの全厚みにわたって比較的一定で
ある。
【0045】 透過型及び反射型回折格子の両方を作成するために干渉が利用されるが、反射
型回折格子の形態は著しく異なっている。詳述すると、その形態は、類似の液晶
濃度を有する透過型回折格子の場合と異なり、個々の液晶ドロップレットの凝集
がほとんどないことが明らかであることが確認された。更に、材料に存在したド
ロップレットの中で直径が50〜100nmのものは非常に少なかった。更に、
液晶を豊富に含む領域が、通常は回折格子の40%未満である透過型回折格子の
場合と異なり、反射型回折格子の液晶を豊富に含む部分は非常に大きい。反射型
回折格子の周期は非常に短い、即ち格子の間隔が非常に狭い(〜0.2μ)こと
から、低い光強度の領域における硬化終了までの時間と高い強度の領域における
硬化終了までの時間との差は非常に小さいと考えられる。また、ドロップレット
の直径が小さくことから明らかなように、速い速度での重合によって、ゲル化の
際にマトリクスにおける液晶のパーセンテージが著しく抑えられ、大きいドロッ
プレットの成長又は小さいドロップレットのより広い領域への分散が妨げてられ
ていると考えられる。
【0046】 吸光スペクトルに於ける反射ノッチ(反射の切れ目)の解析によって、周期的
な屈折率の変化が被膜の厚み全体にわたって存在するという結論が裏付けられる
。488nmのアルゴンイオンレーザーで形成されたPDLC材料において、反
射ノッチは、一般的には比較的狭いバンド幅及び垂直入射光に対して約472n
mの反射光波長を有する。書き込みの波長と反射の波長との間の差が僅か(約5
%)であることは、被膜の収縮が、問題とならないということを示している。更
に、そのような回折格子の性能は、数ヶ月間の期間にわたって安定であることが
分かった。
【0047】 上述の実施例において使用された材料に加えて、適切なPDLC材料としては
、トリエチレングリコールジアクリレート(triethyleneglycol diacrylate)、
トリメチロール プロパントリアクリレート(trimethylolpropanetriacrylate)
、ペンタエリトリトールトリアクリレート(pentaerythritol triacrylate)、
ペンタエリトリトールテトラクリレート(pentaerythritol tetracrylate)、及
びペンタエリトリトールペンタクリレート(pentaerythritol pentacrylate)等
を挙げることができる。同様に、その他の共開始剤、例えばトリエチルアミン(
triethylamine)、トリエタノールアミン(triethanolamine)、及びN, N-ジメ
チル-2,6-ジイソプロピルアニリン(N,N-dimethyl-2,6-diisopropylaniline)等
も、N-フェニルグリシン(N-phenylglycine)の代わりに用いることができる。
アルゴンイオンレーザーの458nm、476nm、488nm、514nmの波長での利用に望まし
い光開始剤染料としては、ローズベンガルナトリウム塩(rose bengal sodium s
alt)、エオシン(eosin)、 エオシンナトリウム塩(eosin sodium salt)、フルオレセインナトリウム塩(f
luorescein sodium salt)等が挙げられる。633nmの波長のレーザーの利用に際
しては、メチレンブルー(methylene blue)が良く用いられる。また、その他の
液晶、例えば4'-ペンチル-4-シアノビフェニル(4'-pentyl-4-cyanobiphenyl)
、4'-ヘプチル-4-シアノビフェニル(4'-heptyl-4-cyanobiphenyl)等も利用可
能であると考えられる。
【0048】 図8aを再度参照すると、回折格子130の前面134に平行に配置されたポ
リマーチャネル130a及びPDLCチャネル130bの周期的な平面を備えた
本発明による反射型回折格子130の立体図が示されている。液晶ドメインの対
称軸136は、回折格子130の周期的なチャネル130a及び130bに対し
て垂直で、且つ回折格子130の前記134に対して垂直な方向に形成される。
従って、電界Eが加えられたとき、図8bに示すように、対称軸136は、既に
電界Eと整合する低エネルギー状態にあり、再度配向される。従って、本発明に
よる反射型回折格子は、通常はスイッチング可能なものとならない。
【0049】 一般に反射型回折格子は、それが反射フィルタとして用いられ得るように狭い
幅の波長を反射する傾向がある。しかし、或る実施態様では、反射型回折格子が
スイッチング可能となるように形成される。詳述すると、スイッチング可能な反
射型回折格子が、負の誘電異方性LC(又は低いクロスオーバー周波数を有する
LC)、加えられる磁界、加えられる剪断応力場、又は傾め回折格子を用いて形
成され得る。
【0050】 負の誘電異方性(Δε)を有する液晶は、加えられる磁界に対して垂直な向き
に旋回することが知られている。図9aに示すように、負のΔεを有する液晶で
形成された液晶ドメインの対称軸136は、回折格子130の周期的なチャネル
130a及び130bに対して垂直で、且つ回折格子の前面135に垂直な方向
にも配向される。しかし、電界Eがそのような回折格子を横断するように加えら
れると、図9bに示すように、負のΔεの液晶の対称軸は歪み、回折格子の周期
的な面と被膜に対して垂直な電界Eに垂直な向きに再配向される。この結果、反
射型回折格子は、反射型である状態と透過型である状態との間でスイッチング可
能となる。図9cは、ここに述べる方法及び装置において用いられ得る負のΔε
を有する液晶及びその他の液晶を示す。
【0051】 液晶は本来(若しくは合成された時)正又は負の何れかのΔεを有し得る。従
って、低い周波数で正のΔεを有するが、高い周波数ではそれが負になるLCを
用いることが可能である。Δεの符号が変わる(印加される電圧の)周波数を、
クロスオーバー周波数と称する。クロスオーバー周波数は、LCの組成によって
異なり、1〜10kHzの範囲の値を有するのが一般的である。従って、適切な
周波数で操作することによって、反射型回折格子を切り換えることができる。正
及び負の誘電異方性液晶の組合せから低いクロスオーバー周波数の材料を作成す
ることができると考えられる。そのような組合せにおいて使用するために適した
正の誘電性液晶は、図9dに示すような四環エステルを含む。そのような組合せ
において使用するために適した強い負の誘電性液晶は、図9dに示すようなピリ
ダジン(pyridazine)から作られる。両液晶材料は、LaRoche & Co., Switzerla
ndから市販されている。この組合せにおける正及び負の液晶の比率を変えること
により、室温において1.4〜2.3kHzのクロスオーバー周波数が得られる
。本実施例における使用に適した他の組合せとしては、p-ペンチルフェニル-2-
クロロ-4-ベンゾエート(p-ペンチルベンゾイルオキシ)ベンゾエート(p-penty
lphenyl-2-chloro-4-(p-pentylbenzoyloxy)benzoate)及びベンゾエート(benzo
ate)が挙げられる。これらの材料は、Kodak Companyより入手可能である。
【0052】 更に詳述すると、スイッチング可能な反射型回折格子が、正のΔεの液晶を用
いて形成され得る。図10aに示すように、そのような回折格子は、PDLC開
始材料を硬化プロセスの間に磁界にさらすことによって形成される。この磁界は
、(図10aに示すような)ヘルムホルツコイルの使用、永久磁石の使用、又は
他の適切な手段の使用により生成することができる。好ましくは、磁界Mは、回
折格子140を形成するために用いられる板ガラス(図示せず)の前面と平行な
向きに加えられる。この結果、液晶の対称軸146は、混合物が液体である間に
磁界に沿った向きに配向される。重合が終了する時に磁界が取り除かれ、液晶の
対称軸と一致する向きがそのまま維持される(図10b参照)。電界が加えられ
ると、図10cに示すように、正のΔεの液晶が電界の方向に再配向され、その
方向は回折格子の前面及び回折格子の周期的なチャネルに対して垂直な向きであ
る。
【0053】 図11aは、斜め透過型回折格子148を示し、図11bは斜め反射型回折格
子150を示す。ホログラフィー透過型回折格子は、回折格子のベクトルGの方
向が回折格子表面と平行でない場合に斜めになると考えられる。ホログラフィー
反射型回折格子では、回折格子ベクトルGが回折格子の表面に対して垂直でない
場合に斜めになると言われている。斜め回折格子は、ディスプレイ装置、ミラー
、ラインフィルタ、光学スイッチ等の、斜め型でない回折格子と同一の多くの用
途を有する。
【0054】 第1に、斜めホログラフィー回折格子を用いて、回折されたビームの方向を制
御する。例えば、反射ホログラムにおいて、斜め回折格子を用いて、被膜の表面
反射を回折ビームから分離する。PDLCホログラフィー回折格子では、斜め回
折格子がより有利な点を有する。斜め型であることによって、接線方向又はホメ
オトロピック方向の何れかの方向に配向された液晶を用いた時に、回折格子の変
調の深さを電界によって制御することが可能となる。これは、この斜め方向が、
電界の成分を回折格子ベクトルに対して接線方向と垂直方向の両方向に供給する
からである。詳述すると、反射型回折格子の場合、LCドメインの対称軸は、回
折格子ベクトルGに沿った向きに配向され、長さ方向に加えられた電界Eによっ
て薄膜の面に対して垂直な向きにスイッチングされ得る。これは、斜め反射型回
折格子の回折効率のスイッチングのための一般的な幾何学的形態(geometry)で
ある。
【0055】 斜め反射型回折格子に記録する時には、2つの直角のガラスプリズムの斜辺同
士の間にサンプルを置くことが望ましい。次に濃度フィルタを屈折率が整合した
流体を用いてプリズムの裏面に光学的に接触する形で置き、同様に記録される回
折格子を生じさせる逆方向反射を生じないようにすることができる。入射レーザ
ービームは、従来型のビームスプリッタによって2本のビームに分割され、それ
らのビームは次にプリズムの前面に向けられ、所望の角度でサンプルにおいて重
なる。従って、これらのビームはサンプルに互いに反対側から入射することにな
る。このプリズムカップリング技術によって、より大きな角度で光をサンプル当
てることが可能となる。得られる回折格子の傾きは、プリズムアセンブリが回さ
れる角度(即ち、1本の入射ビームの向きと、そのビームがプリズムに入射する
位置におけるプリズム前面の法線との間の角度)によって決定される。
【0056】 図12に示すように、スイッチング可能な反射型回折格子は、加え得られる剪
断応力場の存在の下で形成され得る。この方法では、剪断応力が、磁界Mの方向
に沿って加えられる。このことは、例えば、ポリマーが柔らかい状態である間に
プレポリマー混合物を間に挟んだ2枚のITOでコーティングした板ガラスに同
じ大きさの反対方向の引張り力を加えることによって達成することができる。こ
の剪断応力によって、応力の方向にLCドメインが歪み、得られるLCドメイン
対称軸は主として応力の方向に沿った、PDLC平面に平行で且つスイッチング
のために加えられる電界の方向に垂直な向きとなる。
【0057】 この説明に従って作成された反射型回折格子は、カラー反射型ディスプレイ、
レーザー保護のためのスイッチング可能な波長フィルタ、反射型光学素子等の用
途に用いることができる。
【0058】 或る実施態様では、PDLC材料を複屈折として知られる特性を示すように作
製することができる。複屈折によって、回折格子を透過する偏光した光が、変化
した偏光を有することになる。そのような回折格子は、波長以下回折格子(subw
avelength grating)として知られ、それらは方解石、リン酸カリウム、又はニ
オブ酸リチウム等の負の単軸結晶のような挙動を示し、光軸がPDLC面に対し
て垂直である。ここで図13を参照すると、回折格子200の前面204に垂直
な、ポリマー面200aとPDLC面200bとが周期的に存在する面を有する
、本明細書の説明に従って作製された透過型回折格子200の立体図が示されて
いる。光軸206は、ポリマー面200a及びPDLC面200bに対して垂直
な向きである。各ポリマー面200aは厚みt及び屈折率nを有し、各PD
LC面200bは厚みtPDLC及び屈折率nPDLCを有する。
【0059】 ここでPDLC平面とポリマー平面の複合的厚みは光学的波長(即ち、 (tPDLC +
tP) <<λ)よりも概ね小さく、回折格子は複屈折性を示す。後述するように、偏
光のシフト大きさは回折格子の長さに比例する。従って、所定の光の波長に対す
る波長以下回折格子の長さLを慎重に選択することによって、偏光面を回転させ
或いは円偏光を生じさせることが可能である。従って、そのような波長以下回折
格子を半波長若しくは4分の1波長板として機能するようにそれぞれ設計するこ
とが可能である。従って、このプロセスの利点は、その波長における与えられた
任意の材料の複屈折に依存するのではなく、むしろ材料の複屈折を単純な設計パ
ラメータによって調節して特定の波長に対して最適化し得ることである。
【0060】 半波長板を形成するためには、波長以下回折格子の遅れ(retardance)が波長の
半分(即ち、遅れ=λ/2)と等しくなければならず、また4分の1波長板を形成
するためには、その遅れが波長の1/4(即ち、遅れ=λ/4)に等しくなければなら
ない。遅れは正味の複屈折|Δn|に関係し、それは次式のような波長以下回折格
子の常光線屈折率noと異常光屈折率neとの差である。 遅れ = |Δn|L = |ne−no|L 従って、半波長板(即ち、遅れが波長の半分に等しい)の場合、波長以下回折格
子の長さは次のように選択され得る。 L = λ/(2|Δn|) 同様に、4分の1波長板(即ち、遅れが波長の1/4に等しい)の場合、波長以下
回折格子の長さは次のように選択され得る。 L = λ/(4|Δn|) 図14aに示すように、例えば入射する偏光が半波長板212の光軸210に
対して45°の角度である場合、平面偏光は保存されるが板を出る波の偏光は90°
シフトし得る。従って、半波長板212が組合されたポーラライザー214及び
216の間に配置された図14b及び図14cに示すように、入射光が透過され
る。図14dに示すように適切なスイッチング電圧を印加した場合、偏光は回転
せず、光は第2のポーラライザーによって遮断される。
【0061】 4分の1波長板の場合、偏光は円偏光に転換される。従って、4分の1波長板
217がビームスプリッタ218とミラー219との間に配置された図15aに
示すように、反射光はビームスプリッタ218によって反射される。図15bに
示すように適切なスイッチング電圧が印加された場合、反射光はビームスプリッ
タを通過し、入射ビームに沿って逆反射される。
【0062】 図16aには、前述の方法によって記録された、回折格子230の前面234
に対して垂直に配置されたPDLCチャネル230b及びポリマーチャネル230a
の周期的平面を有する波長以下回折格子230の立体図を示す。図16aに示す
ように、液晶ドメインの対象軸232は、回折格子の表面234に対して平行に
、また回折格子230の周期的チャネル230a及び230bに対して垂直に配
置される。従って、図15bに示すように回折格子に電界Eを印加すると、対称
軸232は歪んで電界Eの方向に再配向され、回折格子の前面234に対して垂
直に、また回折格子230の周期的チャネル230a及び230bに対して平行
となる。結果として、波長以下回折格子230によって、入射する偏光を変化さ
せる状態と変化させない状態の間で切替えが可能である。何らかの理論に結び付
けられることを意図しないが、液晶ドメインの対象軸232の方向は、回折格子
の記録の際のモノマー及び液晶の異方性の分散の結果生じる表面張力勾配による
もであり、またこの勾配によって液晶ドメインの対象軸が周期的平面に対して垂
直に方向づけられると考えられる。
【0063】 Born and Wolf, Principles of Optics, 5th Ed., New York (1975)(ここで
言及することにより本明細書の一部とする)に開示のように、波長以下回折格子
の複屈折は次式によって与えられる。
【0064】
【数1】
【0065】 ここで、 no=波長以下回折格子の常光線屈折率 ne=異常光屈折率 nPDLC=PDLC平面の屈折率 np=ポリマー平面の屈折率 nLC=入射光で見られる液晶の有効屈折率 fPDLC= tPDLC/(tPDLC+tp) fp= tp/(tPDLC+tp) 従って、nPDLC = npの場合、波長以下回折格子の複屈折はゼロである。
【0066】 液晶の有効屈折率nLCは、電界の幾つかの値において電界がゼロでポリマーの
値npと等しい値であるときに最大値EMAXをとる印加された電界の関数であること
が知られている。従って電界の印加によって、液晶の屈折率nLCが変更され、よ
ってPDLC平面の屈折率が変更され得る。前述の関係を用いれば、波長以下回折格
子の正味の複屈折は、nPDLCがnpに等しいとき(即ち、nLC= np)最小となる。従
って、電界を印加することによってPDLC平面の屈折率がポリマー平面の屈折率に
一致する場合(即ち、nPDLC= np)、波長以下回折格子の複屈折が消え得る。
【0067】 Born及びWolf(前出)の式から、正味の複屈折(即ち、|Δn|=|ne−no|)に
対する式は以下のようになる。
【0068】
【数2】
【0069】 ここで、nAVG=(ne+no)/2 更に、次式で示すように、PDLC平面の屈折率nPDLCは、入射光で見られる液晶
の有効屈折率nLC及び周囲のポリマー平面の屈折率nPと関係する。 NPDLC= nP+fLC[nLC−nP] ここで、fLCはPDLC平面におけるポリマーに分散した液晶の体積分率であり、f LC =[VLC/(VLC+VP)]である。
【0070】 例えば、電界のない場合の液晶の有効屈折率の標準的な値は、nLC=1.7であり
、またポリマー層に対してはnP=1.5である。PDLC平面とポリマー平面の厚みとが
等しく(即ち、tPDLC= tP、fPDLC= 0.5 = fP)且つfLC=0.35である回折格子の
場合、波長以下回折格子の正味の複屈折Δnは約0.008である。従って、入射光が
0.8μmの波長を有する場合、波長以下回折格子の波長は、半波長板に対して50μ
mであり、4分の1波長板に対して25μmとなる。更に、約5V/μmの電界を印加す
ることによって、液晶の屈折率がポリマーの屈折率と一致し、半波長の回折格子
の複屈折が消え得る。従って、半波長板に対するスイッチング電圧Vnは約250Vで
あり、4分の1波長板に対するスイッチング電圧は約125ボルトである。
【0071】 そのような電圧を印加することによって、板はマイクロ秒のオーダーでオン状
態とオフ状態(ゼロ遅れ)の間でスイッチングされ得る。比較の手段として、電
流ポッケルスセル技術は約1000−2000Vの電圧でナノ秒でスイッチングされ、ま
たバルクネマチック液晶は約5Vの電圧でミリ秒のオーダーでスイッチングされ得
る。
【0072】 図17に示すような別の実施例において、波長以下回折格子のスイッチング電
圧は、波長以下回折格子220a−220eを共に積み重ね、それらを電気的に
並列に連結することによって低減することができる。例えば、各々が10μmの長
さを有する5つの回折格子の積み重ねが、半波長板に必要とされる厚みを生じさ
せることが知られている。各回折格子は、透明な電極として機能する錫ドープ酸
化インジウムコーティングを含むので、サンプルの長さは、50μmよりも幾分大
きいことに注意されたい。しかしながら、そのような板の積み重ねに対するスイ
ッチング電圧は単に50Vに過ぎない。
【0073】 前述の波長以下回折格子は、電気通信、測色法、分光分析、レーザー保護など
のためのチューナブルフィルタだけでなく、ディスプレイ及びレーザー光学素子
のための偏光子及び光学スイッチの分野において適切な用途が見出されることが
期待される。同様に、電気的にスイッチング可能な透過型回折格子は、光線が偏
向されたり、或いはホログラフィー像が切り換えられるような多くの用途を有す
る。このような用途には、光ファイバースイッチ、光学的結合のためのリプログ
ラマブルNxN光学的相互接続、レーザーメスのためのビームステアリング、レー
ザーレーダーのためのビームステアリング、ホログラフィーイメージの記録及び
検索、デジタルズーム光学素子(スイッチング可能なホログラフィーレンズ)、
グラフィック技術及びエンターテイメントなどが含まれる。
【0074】 スイッチング可能なホログラムでは、電場の印加によってホログラムの回折効
率が変更され、完全なオン状態(高い回折効率)から完全なオフ状態(低い回折
効率若しくは0)へと切換え可能である。静的ホログラムでは、その特性は印加
された電場に依存せず固定されたままである。本発明によれば、ハイコントラス
トな状態のホログラムが生成可能である。変更例において、ホログラムは前述の
ように記録される。次に硬化したポリマーフィルムを短時間室温にて適切な溶媒
に浸漬し、最終的に乾燥させる。液晶E7の場合、メタノールが十分な適応性を示
す。可能性のある他の溶媒としては、メタノールのようなアルコール、ヘキサン
及びヘプタンのような炭化水素などが挙げられる。材料を乾燥すると、高い回折
効率を有するハイコントラストな状態のホログラムが生じる。第2の層ドメイン
は空の間隙(空気)(n〜1)に置き換えられるので、高い回折効率はフィルム(
Δn〜0.5)における大きな屈折率変調(index modulation)の結果である。
【0075】 同様に本発明によれば、高い複屈折の静的な波長以下波長板(subwavelength w
ave-plate)を形成可能である。空気の屈折率は殆どの液晶の屈折率に比べて十分
低いため、対応する半波長板の厚みが低減され得る。本発明により合成された波
長板は、特にコストが高すぎるため若しくは嵩張るために適切な波長が適切な複
屈折の材料に利用できない偏光子を用いる多くの用途において使用可能である。
【0076】 用語「ポリマー分散液晶」及び「ポリマー分散液晶材料」には、モノマーが重
合若しくは硬化していない溶液、ある程度の重合が生じている溶液、並びに完全
に重合した溶液が含まれる。当業者は、当業者が標準的に用いる用語であるポリ
マー分散液晶(文法的には完全に重合した基質に分散された液晶を指す)が、よ
り文法的に正しいポリマー分散液晶材料若しくは文法的により正しいポリマー分
散液晶材料の出発原料の一部又はその全てを含むことを意味することを理解する
であろう。
【0077】 2:映像を見るための頭部搭載型装置 図18は、映像を見るための頭部搭載型装置の1実施例を示す。装置には、ユ
ーザの頭に搭載されるように形成されたケーシング10が含まれる(図18の1
1に概略的に示されている)。或る実施例に於いては、ケーシングは、ユーザの
頭11に沿って延在するような通常垂直である部分12と、垂直部分12の前端
からユーザの隣接した眼14に沿って延在するような湾曲した正面部分13とか
ら構成される。映像発生器15は、その後方に隣接する垂直部分12内に配置す
ることができ、また、映像発生器15にはディスプレイスクリーン16が含まれ
、映像がスクリーン上に表示される。光学系は、ケーシング10の残り部分内に
配置され、光路に沿って光を映像発生器からユーザの眼へ透過するように働く。
【0078】 或る実施例に於いては、光学系は、ユーザの眼14の前に配置されている部分
である第1の部分18と、ディスプレイスクリーン16から第1の部分18へ光
を透過する第2の部分17とからなる。第1の部分18は、少なくとも1個のス
イッチング可能なホログラフィー光学素子からなる。スイッチング可能なホログ
ラフィー光学素子の例については、前の章で詳細に説明されている。一般に、ス
イッチング可能なホログラフィー光学素子には、ホログラフィー記録媒体が含ま
れる。ホログラフィー記録媒体内では、厚い相または薄い相のホログラムが記録
される。ホログラフィー記録媒体は、フォトポリマー分散液晶混合物からなる。
フォトポリマー分散液晶混合物は、ホログラム記録プロセス中に相分離を行い、
クリアフォトポリマー領域によって散布されるような、液晶マイクロドロップレ
ットによって稠密にされる領域からなる縞を作る。結果として生ずる相体積ホロ
グラムは、非常に高い回析効率を示す。しかしながら、ホログラフィー記録媒体
に結合された電極を用いて電場を印加する際、液晶ドロップレットの固有方向が
変化し、縞変調を低減させる。結果として、ホログラム回析パターンの効率は非
常に低いレベルまで下るので、ホログラムを消去してしまうことになる。従って
、スイッチング可能なホログラフィー光学素子は、活動状態及び不活動状態の2
つの状態に存在しうる。活動状態は、ホログラムがホログラフィー記録媒体に出
現する状態であると画定される。不活動状態とは、ホログラフィー記録媒体に電
場を印加することによってホログラムが有効に消去する際の状態である。
【0079】 或る実施例に於いては、前方部分には回折素子20及び反射素子19が含まれ
る。光学系の第2の部分17からの光は、要素20を通過して透過し、その後要
素19が個の光をユーザの眼に向けて反射する。要素19をケーシング部分13
の前のウインドウ21(図18及び図21参照)の前に配置し、ユーザの眼に関
しては要素19の後方にシャッター22を配置する。反射素子19または回折素
子20のいずれかを、スイッチング可能なホログラフィー光学素子から形成する
ことができる。光学系の別の成分は、標準光学成分を形成することができる。標
準光学成分の例としては、非ホログラフィー回析格子、レンズ、ミラー、フレネ
ルレンズ、及び非スイッチング式のホログラフィー回析格子またはレンズが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。従って、或る実施例に於いては、
標準光学成分を用いて回折素子20を形成し、スイッチング可能なホログラフィ
ー光学素子を用いて反射素子19を形成してもよい。或いは、スイッチング可能
なホログラフィー光学素子から回折素子20を形成し、標準光学成分から反射素
子19を形成することも可能である。回折素子19及び反射素子20以外の光学
系の光学成分は、スイッチング可能なホログラフィー光学素子から形成されるこ
とがあるので注意されたい。また、ホログラフィー光学素子は平面要素として示
される一方で、湾曲ホログラフィー光学素子を用いてもよいことを理解されたい
。湾曲光学素子は、収差の補正及び系の光学的な効率の向上を容易にする。湾曲
したスイッチング可能なホログラフィー光学素子の形成及び使用については米国
特許出願第09/416,076号に詳述されており、この引用により本明細書の一部とす
る。
【0080】 反射素子19は、反射型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子とする
ことができる。反射型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子には、ホロ
グラムが記録されているホログラフィー記録媒体が含まれる。反射型のスイッチ
ング可能なホログラフィー回折素子に対して、ホログラムは反射型回折格子であ
る。要素19のような反射型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子は、
鏡の機能を擬態する。すなわち、入射光をユーザの眼に向けて反射させる。反射
型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子は、活動状態においても不活動
状態においても作動可能である。活動状態においては、反射型のスイッチング可
能なホログラフィー回折素子は入射光を反射させる。不活動状態においては、反
射型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子は透過状態に変化し、本質的
な変化をさせずに入射光が要素を通過することができるようにする。不活動状態
は、ホログラフィー記録媒体に取り付けられた電極によって電場を印加すること
で誘導される。図20は、電極が印加されるような反射型のスイッチング可能な
ホログラフィー回折素子19を示す。電極は、コントローラ35に結合される。
コントローラは、反射型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子への電場
の印加を制御するように形成される。
【0081】 回折素子20は、透過型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子とする
ことができる。透過型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子には、ホロ
グラムが記録されているようなホログラフィー記録媒体が含まれる。透過型のス
イッチング可能なホログラフィー回折素子に対して、ホログラムは透過型回折格
子である。透過型のスイッチング可能なホログラフィー回折素子は、活動状態に
おいても不活動状態においても作動可能である。活動状態においては、透過型の
スイッチング可能なホログラフィー回折素子は、要素を通過する際に入射光を回
折させる。不活動状態においては、透過型のスイッチング可能なホログラフィー
回折素子内に記録されたホログラムは、効果的に消去され、本質的な変化をさせ
ずに入射光が要素を通過することができるようにする。不活動状態は、上記のよ
うに、ホログラフィー記録媒体に取り付けられた電極によって電場を印加するこ
とで誘導できる。
【0082】 或る実施例に於いては、反射素子19及び回折素子20は、共にスイッチング
可能なホログラフィー回折素子からなる。反射素子19は、反射型のスイッチン
グ可能なホログラフィー回折素子である。回折素子20は、透過型のスイッチン
グ可能なホログラフィー回折素子である。スイッチング可能な回折素子または非
スイッチング式回折素子を2個以上組み合わせることにより、平衡を保たせた各
回折素子が生じさせるような色のばらつき及び非軸(off-axis)収差を大きくす
る。
【0083】 或る実施例に於いては、映像発生器は、カラー映像を発生させるように形成さ
れる。通常、カラーディスプレイ装置が赤色、青色、緑色の光を放射してカラー
映像を発生させる。多くの場合、カラーディスプレイ装置のピクセルは、赤、青
、緑の3色のサブピクセルからなる。或いは、ピクセルは、赤色、青色、緑色を
連続的に放射するように形成してもよい。映像発生器は、透過、反射、回折、ま
たは自己放射のいずれの技術に基づくものでもよい。例えば、入力映像ディスプ
レイは放射技術に基づく製造が可能であり、このような技術の例としてはエレク
トロルミネセンスパネルまたはミニチュアCRTが挙げられる。また、回折技術
に基づく製造も可能であり、このような技術の例としてはカリフォルニア州のSi
licon Light Machines社が製造する回折光バルブ(Grating Light Valve)が挙
げられる。
【0084】 或る実施例に於いては図19に示すように、映像発生器には、偏光ビームスプ
リッタキューブ31の上方に発光ダイオード(LED)30のアレイが配置され
、LEDとビームスプリッタキューブとの間にはフレネルレンズのアレイ32が
挿入されている。LED30からの光は、先ずフレネルレンズアレイ32によっ
てコリメートされ、次にキューブ31の接合点33によってディスプレイスクリ
ーン16に向かって反射される。或る実施例に於いては、スクリーン16はLE
D30からの光によって単色の映像を表示し、結果として生ずる映像は、キュー
ブ接合点33を通過して光学系の第2の部分17に向かって伝達される。ディス
プレイスクリーン16は好適な形状とすることができ、ミニチュア反射シリコン
バックプレーン装置やLCDパネルのような形状を取ることができる。
【0085】 図示はされていないが、映像発生器15にも、4分の1波長板と、LED30
から各々、赤、緑、青のピーク波長に集中する3つの狭い帯域幅に光をフィルタ
リングするような3色の干渉フィルタとが含まれる。映像発生器15が光集積回
路及びホログラフィー光学素子のいずれかまたは両方を含むような別の装置もあ
る。更に別の装置には、映像発生器が本質的に狭い波長を放射し、帯域幅をフィ
ルタリングする必要がないように固体レーザーを光源として利用することができ
るものがある。
【0086】 図19は、映像発生器の反射型LCDパネルの使用法を示す。別の実施例では
、このLCDパネルを、そのLCDパネルで反射された光線が入射しないように
十分に大きな入射角の照明入射非軸(illuminated incident off-axis)とする
ことが可能である。従って、ビームスプリッタキューブを使用する必要がない。
【0087】 別の実施例では、後部照明透過型LCDパネルを用いることも可能である。従
って、映像はLCDパネル上に生成され、LCDパネルの背後の光源によって照
明される。
【0088】 カラー映像が伝わるように、スイッチング可能なホログラフィー光学素子19
は、3つのホログラフィー層、19a、19b、および19cのスタックで形成
され、光学素子20は、3つのホログラフィー層、20a、20b、及び20c
のスタックで形成される。3つのホログラフィー層は、ガラスのプレートで分離
された独立した層として形成可能である。別法では、3つのホログラフィー層は
、1つのホログラフィー記録媒体の中に形成することも可能である。以下の説明
は、素子19及びホログラフィー層19a、19b、及び19cにのみ適用され
る。しかしながら、ホログラフィー層20a、20b、及び20cは、素子19
と同様に形成され、層に記録されるホログラフィー映像のみが異なることを理解
されたい。
【0089】 スイッチング可能なホログラフィー光学素子19aは、それ自体の中に記録さ
れたホログラムを有し、赤色光を回折するように最適化する。スイッチング可能
なホログラフィー光学素子19bは、それ自体の中に記録されたホログラムを有
し、緑色光を回折するように最適化する。スイッチング可能なホログラフィー光
学素子19cは、それ自体の中に記録されたホログラムを有し、青色光を回折す
るように最適化する。スイッチング可能なホログラフィー光学素子19a、19
b、及び19cのそれぞれは、それぞれのスイッチング可能なホログラフィー光
学素子にさまざまな電圧を加えるように形成された1組の電極を有する。素子1
9は、反射型のスイッチング可能なホログラフィー光学素子であるため、ホログ
ラムは好適な帯域幅の光を反射するように最適化される。
【0090】 上述したように、映像発生器は、カラー映像の赤、緑、及び青の成分を順次生
成するように形成することが可能である。一実施例では、エマルジョン19a、
19b、及び19cに対応する一組の電極にいつでも電圧を加えることができる
。電極に電圧が加えられると、選択された量の光がホログラムの第1の指令形式
に回折してユーザに向けられ、一方、第0の指令形式の光はユーザには見えない
方に向けられる。選択された量の赤、緑、及び青の光がユーザに向かうように、
3つのホログラムのそれぞれの電極に順次電圧が加えられる。ホログラムが順次
活動状態にされる速度が人間の眼の応答時間より速い場合は、ホログラム19a
、19b、及び19cのそれぞれから生成される赤、緑、及び青の単色の映像が
統合されて、人間の眼にはカラーの映像として写る。
【0091】 ホログラフィー光学素子19a、19b、及び19cは、映像発生器から放射
される光に協調してスイッチング動作される。例えば、赤色光が映像発生器から
放射される場合、緑色光及び青色光に対応するホログラフィー光学素子は非活動
状態にされ、入射光を実質的に透過させる。しかしながら、ホログラフィー光学
素子19aは、活動状態のままであるため、入射する赤色光はユーザに向けて回
折される。同様に、緑色光が映像発生器から放射される場合、ホログラフィー光
学素子19a及び19cは非活動状態にされるが、ホログラフィー光学素子19
bは活動状態である。最後に、青色光が映像発生器から放射される場合、ホログ
ラフィー光学素子19a及び19bは非活動状態にされるが、ホログラフィー光
学素子19cは活動状態である。
【0092】 上述したように、2つ以上の回折素子を組み合わせて、それぞれの回折素子に
よって生じる極端な色の分散及び非軸色収差をバランスさせることができる。こ
れに関しては、赤、緑、青の個別の素子を使用することは特に有利である。それ
は、光学系が赤、緑、及び青のそれぞれの色について最適化できるためである。
それぞれの色に対して個別の回折素子を有しない従来のカラーディスプレイシス
テムでは、全可視帯域幅について光学系を最適化する必要があった。このような
最適化は、ホログラフィー素子/回折素子を含む系では困難と言える。
【0093】 一実施例では、光学系の第2の部分17は、(映像発生器から光学経路に沿っ
て順番に)4つのレンズ素子23、24、25、及び26、反射素子(ミラー)
27、別の2つのレンズ素子28及び29を含む。それぞれのレンズ素子は、映
像発生器に向いた表面には末尾にaを付し、その反対側の表面にはbを付した。
ミラー27の表面は27aとして表す。これらの各光学素子が光学系を構成し、
映像発生器で生成された光を第1の部分に伝える。小光学系を形成して、光が第
2の部分に移動する際の光の収差及び散乱に対処する。図18及び図22には、
特定の数の独立した光学素子が示されているが、小光学系は、適用例の設計によ
って光学素子の数が増えたり減ったりし得ることを理解されたい。多くの素子は
、標準的なレンズやミラーとして示されているが、小光学系に(静的或いはスイ
ッチング可能な)ホログラフィー光学素子を使用できることを理解されたい。更
に、フレネルレンズなどの標準的な光学素子の別のタイプも使用可能である。
【0094】 図面を用いて説明した実施例では、小光学系を、第1の集光系(素子23、2
4、25、及び26を含む)と、反射素子(素子27)と、第2の集光系(素子
28及び29を含む)との3つの部分に分割可能である。第1及び第2の集光系
は、標準的な光学設計技術を用いて、入力映像ディスプレイ源から反射素子まで
、或いはその反射素子から第1の部分まで、映像光をそれぞれ伝えるように最適
化される。どちらの集光系も、光が系を通過する際に光の散乱を抑えるための光
学素子を含む。この光学素子は、光が第2の部分を通過する際の色収差及び単色
収差を抑えるように設計されている。単色収差には、球面収差、コマ収差、非点
収差、像面湾曲、及び幾何学的ゆがみが含まれる。
【0095】 上述した小光学系は、可視映像が、入力映像パネル16及びディスプレイの最
終出力においてのみ現れるように構成される。しかしながら、別の実施例では、
中間の映像が、光経路のある位置にある散乱スクリーンに形成され得る。この中
間映像は、素子19及び20の新しい効果的な入力映像となりうる。これによっ
て、大きな射出瞳を利用できる。
【0096】 ホログラフィー光学素子19及び20の組み合わせは、光の散乱及び収差を抑
えるように形成される。素子19及び20は、それらの色収差及び単色収差及び
ひずみが補償されるように最適化される。詳細には、素子20は主として単色収
差が起こらないように光を集束するため、素子19は主として好ましい視界を達
成するために用いられる。しかしながら、大きな入射角は、非軸の収差(特に、
非点収差、幾何学的ゆがみ、キーストーニング)の増大を伴うため、光学系の部
分17の各素子の主目的は、これらのひずみを補償することである。
【0097】 上記した系は、スイッチング可能なホログラフィー光学素子を用い、眼の近く
に軽い光学素子を使用できるという利点がある。通常の頭部取り付け型のディス
プレイシステムは、映像を非軸位置から眼に送る際に生じる収差を補償するため
に眼の近くに多数の光学素子が必要となる。通常、収差を補償するために眼の近
くに大きな開口映像が必要である。スイッチング可能なホログラフィー光学素子
を用いることで、特に眼の近くの装置を軽量化できる。
【0098】 開口は、限界開口を決定する開口絞りを含みうる。この絞りは、好ましくは、
レンズ素子の表面26a(即ち、ミラー27に最も近い中心の非球面)或いはそ
の近傍に位置し、長円形である。この絞りは、系に追加する独立した素子として
形成(例えば、適正なサイズの開口を備えたプラスチック若しくは金属のプレー
ト)するか、或いは素子の裏面にペイントすることもできる。
【0099】 上記した装置は幾つかの利点があり、その利点には、ユーザの眼の前の部品の
小型化及び部品点数の削減、並びに(頭の上部に取り付けるタイプの場合は)装
置の重量の大部分がユーザの側頭部ではなくユーザの頭部の上面にかかるという
ことが含まれる。即ち、投影光学系が極度に非軸であるが、散乱及び色収差がス
イッチング可能なホログラフィー回折素子の使用によって散乱及び色収差が最小
化されている。従来の光学素子がスイッチング可能なホログラフィー光学素子の
代わりに仮に用いられたとすると、傾斜非軸非球面レンズ、プリズム状の素子、
及び円筒形の素子などの従来の光学素子の追加が必要になるであろう。反射接眼
レンズの機能を果たす追加の光学素子は、大きくする必要があり、重くなる。
【0100】 ユーザの片側の眼を使って装置を説明してきたが、同様の装置をもう一方の眼
にも付けることができる。この場合、それぞれのディスプレイスクリーンは、全
く同じ映像、或いは立体的な対の映像のどちらかを用いる。両方の装置のケーシ
ング10を連結して一体型ヘッドセットにすることも可能である。一体型ヘッド
セットは、ヘルメットのような形状を取りうる。別法では、一体型ヘッドセット
は、眼鏡型にすることもできる。
【0101】 映像発生器15で生成された映像に加えて、周囲の映像を見るようにすること
も可能である。この場合、生成した映像の上に周囲の映像を重ねたり、周囲の映
像のみを見ることもできる。シャッター素子22は、ユーザの眼の前の反射素子
19の背後に位置する。周囲を見るために、光を遮るのではなく光を透過するよ
うにシャッター22を切り替える。生成された映像を同時に見られない装置では
、ホログラフィー回折素子19及び20のスイッチを切る。別法では、シャッタ
ーを開け、映像発生器で生成された映像が周囲の映像に重なるように、映像をユ
ーザに投影することもできる。
【0102】 図23は、ディスプレイ装置の光学系の一実施例を示す。この光学系は、映像
発生器15、小光学系(optical subassembly)17、及び2つの回折素子19
及び20を含む。素子20は透過素子であり、素子19は反射素子である。素子
19或いは素子20の少なくとも一方はホログラフィー光学素子である。ホログ
ラフィー光学素子でない方の素子は、非スイッチング式ホログラフィー光学素子
/回折光学素子、フレネル光学素子、屈折光学素子、或いは反射光学素子などの
標準的な光学素子を用いることができる。透過素子20は、ディスプレイの最終
出力でのみ仮想映像が生成されるように形成される。別法では、素子20を、透
過型拡散スクリーンとすることもできる。小光学系17は、素子20で実際の中
間映像が形成されるように構成される。この実際の映像が、スクリーンを通って
反射素子19に送られ、ユーザの最終的な仮想映像となる。別法では、図23の
系は、直接見られる映像を生成するように構成される。この実施例では、反射素
子19を、反射拡散スクリーンとすることもできる。最終映像はスクリーン要素
19に形成され、対向側のユーザに仮想映像として送られる。
【0103】 図23に示された系とは対照的に、図24の系は2つの反射回折素子を含む。
素子19及び20は共に反射回折素子とすることができる。素子19または素子
20のどちらか一方は、スイッチング可能なホログラフィー光学素子である。も
う一方の素子は、非スイッチング式ホログラフィー光学素子/回折光学素子、フ
レネル光学素子、屈折光学素子、或いは反射光学素子などの標準的な光学素子を
用いることができる。反射素子20は、仮想映像がディスプレイの最終出力での
み生成されるように形成される。別法では、素子20を、反射型拡散スクリーン
とすることもできる。小光学系17は、素子20で実際の中間映像が形成される
ように構成される。この実際の映像が、スクリーンから反射素子19に反射され
、ユーザに最終的な仮想映像を提供する。別法では、素子19を反射型拡散スク
リーン、素子20を反射型スイッチング可能なホログラフィー回折素子とするこ
ともできる。最終映像はスクリーン素子19に形成され、対向側のユーザに仮想
映像が送られる。
【0104】 図25に示されている別の実施例では、スイッチング可能な素子20に別の層
を形成してタイル化映像(tiled image)を生成するためにスイッチング可能な
ホログラフィー光学素子を用い、複合映像を形成し得る別の映像をタイル化する
。これを達成するために、透過素子を、2つを積み重ねた透過素子20a及び2
0bから形成することができる。反射素子も、2つの反射素子19a及び19b
から形成することができる。反射素子は、入射光がユーザの眼に向かうように形
成される。透過素子は、1つの反射素子から別の反射素子に入射光を回折するよ
うに形成される。透過型回折素子20は、一度に1つの素子のみが入射光を透過
するようなスイッチング可能な素子にすることができる。2つの素子を活動状態
から非活動状態、非活動状態から活動状態に交互にすばやく切り替えることで、
2つの異なった映像が重なってユーザに見えるようにすることが可能である。こ
のタイル化映像を形成する方法は、米国特許第09/388,944号に記載され、これに
言及することを持って本明細書の一部とする。
【0105】 別法では、本装置を結像とディスプレイを合わせもった装置として用いること
も可能である。そのような装置は、米国特許第09/313,431号に記載され、これに
言及することを持って本明細書の一部とする。
【0106】 本装置は、素子19の外周に配置された複数のエミッター2を備えるアイトラ
ッカー(eye tracker)装置を含み得る。エミッター2は、眼6の広範囲の液体
部分に放射線を投影するように形成される。投影された放射線は、眼で反射して
検出器4に向かう。検出器4からの信号が、眼6の位置の変化を測定するために
プロセシング装置20で処理されて、それらの変化に対応するデータを映像発生
器15に送り返す。これに応じて、映像発生器15が装置によって表示される映
像を変えるため、観察者の見る映像はその観察者の見る方向に動く。
【0107】 検出器4には、小型の二次元の検出器アレイ、交差一次元検出器アレイ、或い
はピーク強度検出装置(位置感知検出器など)を用いることができる。更に、ア
イトラッカー装置の様々な要素及び放射線の波長は、眼4の特定の特性の容易な
認識及び追跡が可能となるようにそれらの特性を最適化し得るものが選択される
【0108】 (光学系素子) 以下で述べる光学素子は、図18−図20に示す表示装置の構成に用いた。こ
れらの光学素子は、映像の観察のために頭部に取付け可能な素子の例を示すもの
であるが、本発明は、記載したこれらの素子に限定されるものではなく、本発明
の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更や同等の構成が可能であること
を理解されたい。また、図22に示す光学系の素子は、光学素子がケーシング内
に配置される場合に、光学素子の不使用部分が取り除かれて切り詰められ得るこ
とに注目されたい。図18は同様の光学素子を示すが、レンズの不使用部分が取
り除かれて、ケーシングに対してより流線形の態様で設けられている。
【0109】 光学素子23 光学素子23は、アクリル樹脂材料からなる球状/非球面レンズである。その
レンズは2つの表面を有し、表面23aは映像発生器の方向に面し、表面23b
は映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用いた
アクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 表面23bは、204.375mmのの曲率半径を有する凹状の球面である。表面23
aは、多項式非球面(polynomial asphere surface)である。表面23aは凸状で
あり、16.927mmの曲率半径を有する。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った
球面からの表面23aの偏差(「Sag(z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1-(h/R)2)]+Ah4+Bh6+Ch8 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=−16.92694 A=0.551681×10−4 B=0.170580×10−6 C=0.310160×10−9 レンズ素子23は、4.624mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は19.80
0mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は17.
4mmである。
【0110】 光学素子24 光学素子24は、アクリル樹脂材料からなる平板状/非球面レンズである。そ
のレンズは2つの表面を有し、表面24aは映像発生器の方向に面し、表面24
bは映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用い
たアクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 x軸に沿って円柱状の表面24bは凸状であり、25.63731mmの曲率半径を有す
る。表面24aは、多項式非球面である。表面24aは凸状であり、68.952mmの
曲率半径を有する。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った球面からの表面2
4aの偏差(「Sag(z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1-(h/R)2)]+Ah4+Bh6 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=−68.95221 A=0.156537×10−4 B=−0.167323×10−6 レンズ素子24は、4.461mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は23.00
0mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は20.
600mmである。
【0111】 光学素子25 光学素子25は、アクリル樹脂材料からなる球状/非球面レンズである。その
レンズは2つの表面を有し、表面25aは映像発生器の方向に面し、表面25b
は映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用いた
アクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 表面25bは、138.955mmの曲率半径を有する凸状の球面である。表面25a
は、多項式非球面である。表面25aは凸状であり、11.813mmの曲率半径を有す
る。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った球面からの表面25aの偏差(「Sa
g(z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1-(1+K)*(h/R)2)]+Ah4+Bh6+Ch8+Dh10 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=−11.81344 K=−1.807381 A=−0.285278×10−4 B=0.209903×10−6 C=−0.502354×10−9 D=0.425282×10−12 レンズ素子25は、14.000mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は36.8
00mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は34
.400mmである。
【0112】 光学素子26 光学素子26は、アクリル樹脂材料からなる球状/非球面レンズである。その
レンズは2つの表面を有し、表面26aは映像発生器の方向に面し、表面26b
は映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用いた
アクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 表面26bは、101.398mmの曲率半径を有する凸状の球面である。表面26a
は、多項式非球面である。表面26aは凸状であり、145.335mmの曲率半径を有
する。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った球面からの表面26aの偏差(「
Sag(z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1- (h/R)2)]+Ah4+Bh6+Ch8 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=101.39766 A=−0.351519×10−4 B=−0.501521×10−6 C=0.363217×10−8 レンズ素子26は、3.000mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は13.80
0mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は11.
4mmである。
【0113】 光学素子27 光学素子27は、ガラスからなる平板状/円柱形ミラーである。そのミラーは
2つの表面を有し、表面27aは映像発生器の方向に面し、表面27bは映像発
生器とは逆の方向に面している(図18参照)。表面27aは平坦な表面である
。表面27aは、460−628nmにおいて最大反射率を有する高反射コーティングで
覆われている。表面27bは、x軸に沿って円柱状であり、凸面の69.000mmの曲
率半径を有する。ミラー27は、4.000mmの中央の厚みを有する。端部から端部
の直径は26.000mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したミラーの
有効口径は23.600mmである。
【0114】 光学素子28 光学素子28は、アクリル樹脂材料からなる球状/非球面レンズである。その
レンズは2つの表面を有し、表面28aは映像発生器の方向に面し、表面28b
は映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用いた
アクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 表面28bは、60.612mmの曲率半径を有する凸状の球面である。表面28aは
、多項式非球面である。表面28aは凸状であり、25.510mmの曲率半径を有する
。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った球面からの表面28aの偏差(「Sag(
z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1- (h/R)2)]+Ah4+Bh6+Ch8 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=25.51037 A=−0.155134×10−4 B=0.288638×10−6 C=−0.569516×10−8 レンズ素子28は、13.365mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は43.0
00mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は40
.600mmである。
【0115】 光学素子29 光学素子29は、アクリル樹脂材料からなる円柱状/非球面レンズである。そ
のレンズは2つの表面を有し、表面29aは映像発生器の方向に面し、表面29
bは映像発生器とは逆の方向に面している(図18参照)。レンズの製作に用い
たアクリル樹脂材料は、表示した波長において以下のような屈折率を有する。 n(656.27nm)=1.488394±0.0006 n(587.56nm)=1.491002±0.0006 n(486.13nm)=1.496978±0.0006 表面29bはx軸に沿って円柱状であり、凸面の47.13109mmの曲率半径を有す
る。表面29aは、多項式非球面である。表面29aは凸状であり、54.966mmの
曲率半径を有する。レンズの光学軸(z軸と定める)に沿った球面からの表面2
9aの偏差(「Sag(z)」)は、次式で定義される。 Sag(z)=[(1/R)*h2]/[1+sqrt(1- (h/R)2)]+Ah4+Bh6+Ch8 ここで、sqrt( )は、括弧内の値の平方根を表す。 h2=x2+y2、ここで、x及びyはレンズ素子のx軸及びy軸に沿ったデカルト座標に等
しい。 R=−54.96615 A=0.215568×10−4 B=−0.18402×10−7 C=0.280821×10−10 レンズ素子29は、3.000mmの中央の厚みを有する。端部から端部の直径は31.60
0mmである。ケーシング内に配置した場合には、配置したレンズの有効口径は29.
2mmである。
【0116】 本発明は、特定の実施例について記載しているが、実施例は単なる例示であり
、発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。当業者は、本明細書
の特許請求の範囲から逸脱することなく、前述の実施例に対して任意の変更、改
変、付加及び改良が可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明細書で開示した指示に従って作製された露出ポリマー分散液晶(PLDC
)材料により構成され電気的にスイッチング可能なホログラムの断面図。
【図2】 本明細書で開示した指示に従って作製された(界面活性剤を付加しない)ホロ
グラムの正規化された正味透過率及び正規化された正味回折効率を、ホログラム
に加えられたrms電圧に対して示したグラフ。
【図3】 本明細書で開示した指示に従って作製されたホログラムを切り替えるのに必要
な閾値及び完全スイッチングrms電圧を示す、最小回折効率対rms電圧周波
数グラフ。
【図4】 界面活性剤が存在した状態の34重量%の液晶を用いたPLDC材料及び29
%の液晶並びに4重量%の界面活性剤を用いたPLDC材料についての、加えら
れた電界の関数としての正規化された回折効率のグラフ。
【図5】 図4の界面活性剤を含むPLDC材料について、回折ビームのスイッチング応
答時間特性を示すグラフ。
【図6】 ホログラムの正規化された正味透過率及び正規化された正味回折効率を示すグ
ラフ。
【図7】 反射型回折格子を記録するための実験のための典型的構成を示す立体図。
【図8a】 前面に対して平行なポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面を有す
る反射型回折格子の、電界が加えられない状態を示す立体図であって、本明細書
で開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用いられた液晶が正の誘電
異方性を有する。
【図8b】 前面に対して平行なポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面を有す
る反射型回折格子の、電界が加えられた状態を示す立体図であって、本明細書で
開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用いられた液晶が正の誘電異
方性を有する。
【図9a】 格子の前面に対して平行なポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面
を有する反射型回折格子の、電界が加えられない状態を示す立体図であって、本
明細書で開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用いられた液晶が負
の誘電異方性を有する。
【図9b】 格子の前面に対して平行なポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面
を有する反射型回折格子の、電界が加えられた状態を示す立体図であって、本明
細書で開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用いられた液晶が負の
誘電異方性を有する。
【図9c】 液晶材料の化学式。
【図9d】 液晶材料の化学式。
【図10a】 本明細書で開示した指示に従って作製され、ヘルムホルツコイル内に配置され
た反射型回折格子の立体図。
【図10b】 電界が加えられない状態の図10aに示された反射型回折格子の立体図。
【図10c】 電界が加えられた状態の図10aに示された反射型回折格子の立体図。
【図11a】 ポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面の格子ベクトルGの方向を
示す斜めの透過型回折格子の側面図。
【図11b】 ポリマーチャネル及びPLDCチャネルの周期的面の格子ベクトルGの方向を
示す斜めの反射型回折格子の側面図。
【図12】 剪断応力場が加えられた状態の、本明細書で開示した指示に従って作製された
反射型回折格子の立体図。
【図13】 回折格子の前面に対して直交するように配置されたポリマーチャネル及びPL
DCチャネルの周期的面を有するような、本明細書で開示した指示に従って作製
された波長以下回折格子の立体図。
【図14a】 入射光の偏光方向が90度回転するような半波長板として機能する、本明細書
で開示した指示に従って作製された波長以下回折格子の立体図。
【図14b】 入射光を透過させるように、互いに交差する偏光子間に配置された、図14a
に示されたスイッチング可能な半波長板の立体図。
【図14c】 半波長板に電圧を加えて入射光の偏光方向が回転しないようにして、第2の偏
光子により入射光をブロックするようにした、図14bに示されたスイッチング
可能な半波長板及び互いに交差する偏光子を示す側面図。
【図14d】 半波長板に電圧を加えて入射光の偏光方向が回転しないようにして、第2の偏
光子により入射光をブロックするようにした、図14bに示されたスイッチング
可能な半波長板及び互いに交差する偏光子を示す側面図。
【図15a】 波長以下回折格子が4分の1波長板として機能し、平面偏光された光が、波長
以下回折格子を透過し、ミラーにより逆反射され、ビームスプリッタにより反射
されるようにした、本明細書で開示した指示に従って作製された波長以下回折格
子の側面図。
【図15b】 図15aに示されたスイッチング可能な4分の1波長板を示す側面図であって
、4分の1波長板に電圧を加えることにより、光の偏光状態が変化しないように
し、反射された光がビームスプリッタを通過するようにしたことを示す。
【図16a】 回折格子の前面に対して直交するように配置されたポリマーチャネル及びPL
DCチャネルの周期的面を有し、電界が加えられない状態の透過型回折格子の立
体図であって、本明細書で開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用
いられた液晶が正の誘電異方性を有する。
【図16b】 回折格子の前面に対して直交するように配置されたポリマーチャネル及びPL
DCチャネルの周期的面を有し、電界が加えられた状態の透過型回折格子の立体
図であって、本明細書で開示した指示に従って作製された回折格子の構成に用い
られた液晶が正の誘電異方性を有する。
【図17】 回折格子が積み重ねられ、かつ電気的に並列接続され、波長以下回折格子の切
り替え電圧が低くなるようにした、波長以下回折格子の側面図。
【図18】 映像を見るための装置の断面図。
【図19】 映像発生器の1実施例の概略的な側面図。
【図20】 装置のスイッチング可能なホログラフィー光学素子の斜視図。
【図21】 装置のケーシングの斜視図。
【図22】 装置のスイッチング可能なホログラフィー光学素子の概略図であって、光学素
子を通過する光線追跡が示されている。
【図23】 透過型及び反射型光学素子を含むような映像を見るための装置の1実施例の概
略図。
【図24】 2個の反射型光学素子を含むような映像を見るための装置の1実施例の概略図
【図25】 タイル化映像を見るための装置の1実施例の概略図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1334 G02F 1/1334 G03H 1/02 G03H 1/02 H04N 5/64 511 H04N 5/64 511A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウォルダーン、ジョナサン・ディー アメリカ合衆国カリフォルニア州94024・ ロスアルトスヒルズ・オールドランチロー ド 1491 (72)発明者 ストリー、ジョン・ジー イギリス国ノッティンガムシャー・エヌジ ー8 2エスビー・ウォラトン・チャール コートドライブ 66 Fターム(参考) 2H049 CA01 CA05 CA09 CA15 CA22 CA28 CA30 2H087 KA07 KA23 LA11 RA05 RA07 RA12 RA13 RA45 RA46 TA01 TA04 UA01 UA09 2H089 HA04 HA40 QA11 QA13 RA04 TA09 TA11 UA00 2K008 AA00 BB04 BB05 CC03 DD12 DD14 EE01 EE04 FF17 HH03 HH06 HH12 HH13 HH14 HH18 HH20 HH26 HH27

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像光をユーザの眼へと伝達するべく構成された光学系で
    あって、前記光学系が活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成さ
    れた第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子を有し、前記第1のスイ
    ッチング可能なホログラフィー光学素子が前記活動状態に於いて作動するときに
    は入射光を回折させるべく構成され、前記非活動状態に於いて作動するときには
    入射光を実質的に変更することなく透過させる事を特徴とする光学系と、 前記光学系の少なくとも一部が内部に設けられる、前記ユーザの頭部に装着可
    能なケーシングとを有することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 前記光学系が、活動状態若しくは非活動状態に於いて作動
    するべく構成された第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子を更に有
    し、前記第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が前記活動状態に於
    いて作動するときには入射光を回折させるべく構成され、前記非活動状態に於い
    て作動するときには入射光を実質的に変更することなく透過させる事を特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が
    第1表面を有し、前記第1表面は入射光をレシーブするべく構成され、前記第1
    のスイッチング可能なホログラフィー光学素子によって回折された入射光が前記
    第1表面より現れることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記光学系が、 活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成された第2のスイッチ
    ング可能なホログラフィー光学素子であって、前記活動状態に於いて作動すると
    きには第2帯域幅入射光を回折するべく構成され、前記非活動状態に於いて作動
    するときには第2帯域幅入射光を実質的に変更することなく透過させることを特
    徴とする第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子と、 活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成された第3のスイッチ
    ング可能なホログラフィー光学素子であって、前記活動状態に於いて作動すると
    きには第3の入射光を回折するべく構成され、前記非活動状態に於いて作動する
    ときには第3帯域幅入射光を実質的に変更することなく透過させることを特徴と
    する第3のスイッチング可能なホログラフィー光学素子とを更に有し、 前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が前記活動状態に於い
    て作動するときには第1帯域幅入射光を回折するように構成され、前記非活動状
    態に於いて作動するときには第3帯域幅入射光を実質的に変更することなく透過
    させることを特徴とする請求項一に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記光学系が、 前記活動状態に於いて作動するときには第1帯域幅入射光を回折させるべく構
    成され、前記非活動状態に於いて作動するときには第1帯域幅入射光を実質的に
    変化させることなく透過させることを特徴とする第四のスイッチング可能なホロ
    グラフィー光学素子と、 活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成された第五のスイッチ
    ング可能なホログラフィー光学素子であって、前記活動状態に於いて作動すると
    きには第2帯域幅入射光を回折するべく構成され、前記非活動状態に於いて作動
    するときには第2帯域幅入射光を実質的に変更することなく透過させることを特
    徴とする第五のスイッチング可能なホログラフィー光学素子と、 活動状態若しくは非活動状態に於いて作動するべく構成された第六のスイッチ
    ング可能なホログラフィー光学素子であって、前記活動状態に於いて作動すると
    きには第3の入射光を回折するべく構成され、前記非活動状態に於いて作動する
    ときには第3帯域幅入射光を実質的に変更することなく透過させることを特徴と
    する第六のスイッチング可能なホログラフィー光学素子とを更に有することを特
    徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2、及び第3のスイッチング可能なホログラ
    フィー光学素子のそれぞれが第1表面を有し、前記第1、第2、及び第3のスイ
    ッチング可能なホログラフィー光学素子のそれぞれがその前記第1表面に於いて
    レシーブした入射光を回折するべく構成され、前記第1のスイッチング可能なホ
    ログラフィー光学素子によって回折された入射光がその前記第1表面より現れ、
    前記第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子によって回折された入射
    光がその前記第1表面より現れ、前記第3のスイッチング可能なホログラフィー
    光学素子によって回折された入射光がその前記第1表面より現れることを特徴と
    した請求項4に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のホログラフィー光学素子がホログラムを記録す
    るホログラフィー記録媒体を有し、前記ホログラフィー記録媒体が、 モノマージペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリラートと、 液晶と、 架橋結合モノマーと、 共開始剤と、 光開始剤色素とを含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が
    ホログラフィー記録媒体内に記録された厚い相のホログラムを有することを特徴
    とする請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子が
    ホログラフィー記録媒体内に記録された薄い相のホログラムを有することを特徴
    とする請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子
    がホログラフィー記録媒体を有し、ホログラムが前記ホログラフィー記録媒体内
    に記録され、ポリマー分散型液晶が、液晶ドロップレット(droplet)によって
    占有される領域を作り出すために、また液晶ドロップレットによって占有された
    領域によって点在する透明な感光性ポリマーの領域を作り出す目的で相分離をこ
    うむることによって、前記ホログラムがホログラム記録過程に於いて形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  11. 【請求項11】 その内部に、前記映像光を生成するべく構成された映像
    発生器を更に有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記映像発生器がカラー映像を生成することを特徴とす
    る請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 映像光を生成するべく構成された映像発生器をさらに有
    し、前記映像発生器が光源及びディスプレイスクリーンを有し、前記光源が前記
    光源より生成された光が、前記ディスプレイスクリーン上に生じた前記映像を照
    らし出すべく配置されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記光源がレーザーのアレイを有することを特徴とする
    請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記ディスプレイスクリーンが液晶ディスプレーパネル
    を有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記ディスプレイスクリーンが反射型シリコンバックプ
    レーン(backplane)装置を有することを特徴とする請求項13に記載の装置。
  17. 【請求項17】 光学系が前記映像光をレシーブするべく構成された小光
    学系(Optical Subassembly)を有し、前記小光学系が映像光の分散を減少させ
    るべく構成され、前記小光学系が前記映像光に於ける光学収差を減少させるべく
    構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記光学系が、第1の集光系、第2の集光系、及び反射
    光学素子を有し、前記第1集光系が映像光をレシーブし前記映像光を前記反射光
    学素子へと透過させるべく構成され、前記反射光学素子が前記第1集光系よりレ
    シーブした前記映像光を前記第2集光系へと反射させるべく構成され、前記第2
    の集光系は前記反射光学素子よりもたらされる映像光をレシーブ及び透過させる
    べく構成される事を特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記ケーシングが前記ユーザの頭部側面に沿って装着さ
    れるべく構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記ケーシングが前記ユーザの頭部上部に装着されるべ
    く構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子
    が第2表面を有し、前記第2表面が入射光をレシーブするべく構成され、前記第
    2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子によって回折された入射光はそ
    の第2表面より現れることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記第2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子
    が対向する第1及び第2表面を有し、前記第2のスイッチング可能なホログラフ
    ィー光学素子の前記第1表面は入射光をレシーブするべく構成され、前記第2の
    スイッチング可能なホログラフィー光学素子により回折された入射光はその前記
    第2表面より現れる事を特徴とする請求項3に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記光学系が、活動状態に於いてのみ作動するべく構成
    された第1の非スイッチング式ホログラフィー光学素子をさらに有し、前記第1
    の非スイッチング式ホログラフィー光学素子が入射光を回折させるべく構成され
    る事を特徴とする請求項1に記載の装置。
  24. 【請求項24】 映像よりユーザの眼へと向かって送り出される光を伝達
    させるべく構成された光学系であって、前記光学系が第1及び第2の部分を有し
    、前記第1の部分が、使用に際して前記第1の部分よりより送られた光が前記ユ
    ーザの前記眼へと伝達されるべく、前記ユーザの前記眼に近接する側の前記光学
    系の一端に設けられ、前記第2の部分が前記第1の部分と接続され、前記第2の
    部分は前記映像より送られる前記光をレシーブし、前記第1の部分へと透過させ
    るべく構成される事を特徴とする光学系と、 前記光学系をその内部に備える前記ユーザの頭部に装着可能なケーシングとを
    有し、 前記第1の部分が、第1のスイッチング可能なホログラフィー光学素子及び第
    2のスイッチング可能なホログラフィー光学素子を有し、前記第1及び第2のス
    イッチング可能なホログラフィー光学素子は共に活動状態若しくは非活動状態に
    おいて作動するべく構成され、前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光
    学素子が活動状態で作動するときには入射光を回折させるべく構成され、非活動
    状態で作動するときには入射光を実質的な回折を生じずに透過させ、第2のスイ
    ッチング可能なホログラフィー光学素子が前記活動状態で作動するときには入射
    光を反射するべく構成され、前記非活動状態で作動するときには入射光を実質的
    な反射を伴うことなく透過させ、前記第1のスイッチング可能なホログラフィー
    光学素子は前記第2の部分より光をレシーブし、前記第2のスイッチング可能な
    ホログラフィー素子へと前記光を向かわせるべく配置され、第2のスイッチング
    可能なホログラフィー素子は前記第1のスイッチング可能なホログラフィー光学
    素子より光をレシーブし、前記光を前記ユーザの前記眼へと反射させる為に配置
    され、 前記第2の部分は小光学系を有し、前記小光学系は前記第2の部分を介して透
    過させるべく構成され、前記小光学系は前記第2の部分を通過する光の分散を減
    少させるべく構成され、前記小光学系は前記透過された映像における光学収差を
    減少させるべく構成されることを特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 前記映像を発生させるべく構成された映像発生器を更に
    有し、前記映像発生器は前記第2の部分へ接続され、前記映像発生器は光源及び
    ディスプレイスクリーンを有し、前記光源より発生した光が前記ディスプレイス
    クリーン上に生じた前記映像を照らし出し、前記光学系へと反射されるべく前記
    光源が配置されることを特徴とする請求光24に記載の装置。
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