JP2002526892A - 電気スプレー質量分析のための渦状ガス流インターフェース - Google Patents
電気スプレー質量分析のための渦状ガス流インターフェースInfo
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Abstract
Description
細には、電気スプレー技術使用時の寸法の大きい荷電滴の形成に起因する測定ノ
イズを減少させる装置に関する。 (発明の背景) 質量分析計は、化学分析においてよく使用される器具となってきている。一般
的に、質量分析計は、イオン化された原子または分子をそれらの質量対電荷比(
m/e) に基づいて分離することにより、分析を行なう。イオントラップ、四極
子質量フィルタおよび磁場形質量分析計を含む種々の質量分析計が広く使用され
ている。
る工程と、(2)それらのイオンを質量対電荷比に基づいて空間的または時間的
に分離する工程と、(3)それぞれの選択された質量対電荷比を有するイオンの
量を測定する工程とからなる。したがって、一般に質量分析計システムは、イオ
ン源と、質量選択分析器と、イオン検知器とからなる。質量選択分析器において
は、磁界と電界とを個別にまたは組み合わせて用いてよく、それにより質量対電
荷比に基づいてイオンを分離する。質量分析計システムの質量選択分析器部分を
、以後、単に質量分析計と呼ぶ。質量分析計に導入されたイオンは、真空環境に
おいて分離される。したがって、分析すべきサンプルを真空環境に導入する準備
をしなければならない。このことは、高分子量化合物または他の揮発しにくいサ
ンプル物質にとって特別な問題を生じる。液体クロマトグラフィは、液体サンプ
ルマトリクスをその構成成分に分離するのに充分適しているが、液体クロマトグ
ラフ(LC)の生成物を質量分析計の真空環境に導入することは難しい。この目的
のために使用されてきた技術の一つが電気スプレー法である。
計に導入できるように、液体サンプルマトリクスからガス相イオンを作る。した
がって、液体クロマトグラフィと質量分析計との間にインターフェースを設ける
ことは有用である。電気スプレー法において、分析されるべき液体サンプルは毛
細管または針により吸い出される。針の端部と対向する壁または他の構造体との
間に、高電位(典型的には3000〜4000ボルト)が確立される。針の尖端か
ら出る液体流は、電界により高度に荷電された滴に分割され、電気スプレーを形
成する。液体流の霧状化(小滴形成)を強めるために、たとえば乾性窒素のような
不活性ガスを周囲の毛細管を介して導入してもよい。
から出ると電位により荷電される。荷電された滴は、電界内を輸送され、高真空
に維持された質量分析計内に噴射される。乾燥ガスと真空とを組み合わせた効果
によって、滴内部のキャリヤ液が蒸発し始めて、寸法が小さく不安定さを増す滴
を生じ、この滴の表面からイオンが真空内に分析のために放散される。放散され
たイオンは、サンプル開口部とイオンレンズとを通過し、質量分析計内の高度な
真空領域に集中させられる。この領域において、前記イオンは、質量対電荷比に
基づいて分離され、適切な検知器(例えば光電子増倍管)により検知される。イオ
ンを質量分析計に運ぶために、静電イオンレンズの代わりに、または静電イオン
レンズに加えて、多極RFイオンガイドを使用してもよい。
るが、この方法はいくつかの限界を有している。例えば、市販の電気スプレー装
置は、20〜30マイクロリットル/分以下の液体流速に限定されている。それ
よりも速い流速であるならば、溶解サンプルのイオン化が不安定で不充分になる
。電気スプレー針は典型的には液体クロマトグラフに連結されるので、このこと
はクロマトグラフからの流れにとって限界となる。
空圧補助電気スプレー針を使用することである。そのような針の一例は、二個の
同心円の毛細管からなる針である。そのような装置において、液体を含むサンプ
ルが内側チューブを流れ、霧状化ガスが二個のチューブ間の環状スペースを流れ
る。 これによって、電気スプレー針のサンプル液から滴を形成する能力が増し、イオ
ン化工程の効率を上げることができる。しかしながら、サンプル液がこのような
タイプの電気スプレー針に高流速で入ると、形成された滴は比較的大きく、質量
分析計内に入れたとしても、(ノイズを増加させて)質量分析計の作業能力を低下
させてしまう。したがって、そのような電気スプレー針を液体クロマトグラフと
ともに使用することが困難になる。
力を低下させるので、これらの滴の寸法を小さくすることが望ましい。これを達
成する1つのメカニズムは、滴を静電気により分散させることであり、これはク
ーロン力が表面張力を超えるときに起こる。蒸発により滴の寸法を縮小して表面
張力を小さくすることが知られている。滴の寸法が小さくなるにつれて、クーロ
ン力の相対的効果が増大し、滴は自然に小さな滴に分割される。滴からキャリヤ
液を蒸発させると、クーロン力の効果が表面張力の効果を超え、質量分析計のシ
ステムノイズを減らすことができる。
質量分析計内に入れる前に滴の寸法を縮小する手段の使用で減らすことができる
。これを達成する一つの方法が、第1図の先行技術の電気スプレー質量分析計イ
ンターフェース100に示されている。この図に示されているように、液体サン
プルマトリクスは、電気スプレー針102を通って流れ、針の出口から出る。そ
の結果、その液体は滴を形成し、滴は質量分析計の入口104に向かう。加熱不
活性ガス106の層流が、針102の出口からの流れとほぼ反対方向に形成され
、加熱乾燥ガスは、電気スプレー針の出口と質量分析計109への入口の役割を
果たす毛細管チューブ108との間に配置される。加熱不活性ガスは液体の滴か
らの溶媒の蒸発を容易にし、滴を小さくし、蒸発工程から生じた蒸気を質量分析
計の入口から除去する。これは、質量分析計による測定における過剰なノイズを
減らすためのものである。
が示されている。このインターフェース120においては、乾燥ガス122が質
量分析計への入口124に対して横断方向に流れるようになっている。さらに、
電気スプレー針126により形成された噴霧滴は、入口124の軸からある角度
を成して離れる方向に向けられる。乾燥ガス122とは異なる方向の、第2の加
熱乾燥ガス128の流れが、入口124の上流領域(すなわち、図では入口12
4の右側)において針126からの滴流と交差する。ガス流122と128とが
混合され、第二のガス流128が滴の蒸発とイオンの生成を助け、混合ガス流は
、蒸発する滴とイオンとを質量分析計入口のほうへ送る。
(または、滴の流れとある角度を成す方向)に流れる乾燥ガスをかなり多量に必要
とするという欠点がある。乾燥ガスは、寸法が小さい荷電滴からキャリヤ液を除
去するが、寸法の小さい滴から大きい滴を効率よく分離しない。きわめて多量の
乾燥ガスが使用されない限り、寸法の大きい滴は質量分析計への入口に到達する
までに完全には分離されない。しかしながら、このような乾燥ガス流の速い流速
は、質量分析計入口へのイオンの流れを妨げてしまう。
、質量分析計の毛細管入口に塩の析出が生じることである。同心円チューブから
なる前記先行技術装置においてのように、電気スプレー針内への高速ガス流と霧
状化ガス流とを組み合わせて用いる時、このことが問題となる。質量分析計の入
口に達した寸法の大きい滴は溶解した不揮発性の塩を有しているため、この問題
が起こる。
良された方法を提供できる装置が、望まれている。さらに、電気スプレーイオン
化により形成された荷電サンプルイオンを質量分析計内に送るための改良された
方法の提供もまた望まれている。電気スプレーイオン化に高速の液流が用いられ
た時形成される寸法の大きい荷電滴を、この滴が質量分析計に入る前に除去する
方法もまた望まれている。
量分析計に導入される前に、キャリヤ液を効率的に除去できる電気スプレー装置
に係る。中央毛細管チューブ(または、スキマーコーンや孔のような他の構造)
が、質量分析計を有する低圧真空システム領域と、電気スプレーイオン化により
イオンが形成されるほぼ大気圧の領域とを連結している。質量分析計の入口とな
っている中央毛細管チューブの軸の周囲に対称に配置された1個以上の渦流形成
チャンネルの中を、加熱された乾燥ガス流が流れる。中央毛細管チューブは、渦
流形成挿入体の中心を通って伸びている。加熱素子が中央毛細管チューブの端部
と渦流形成チャンネルに入る乾燥ガスとを加熱する。渦流形成チャンネルから出
たガスは、渦状乾燥チューブの内部に対し接線方向に小さいらせん角を成して渦
状乾燥チューブ内に入り、その結果、ガスはチューブの周囲にらせん状に流れ、
渦流を形成する。渦状乾燥ガスは、質量分析計への入口である中央毛細管チュー
ブの軸に対しほぼ横断する方向に流れる。電気スプレーに届いた渦状ガス流は、
遠心力により寸法の大きい滴を小さい滴から分離する。最も大きい滴は、遠心力
により渦状乾燥チューブの壁の方へ追いやられ、蒸発と壁との衝突により小さい
滴に分割される。これにより、大きい滴が質量分析計内に入ることを防ぎ、測定
時に余分なノイズが生じることを防ぐ。
と共に使用しやすくする装置に係り、また、この発明は、質量分析計の入口と液
体サンプルマトリクスの荷電滴を形成するための電気スプレー針の出口との間の
インターフェースとも関連して説明される。この発明のインターフェースは、電
気スプレー針から出る荷電滴の流れと交差する渦状ガス流を形成する。この渦状
ガス流は、前記荷電滴流を実質的に横断する方向に向かう。渦状ガス流は、荷電
滴に遠心力を加えて、小さい滴から大きい滴を分離する。この発明は、電気スプ
レーにより質量分析計に注入される大きい滴の数を減らすための先行技術の方法
に比べて、いくつかの利点を有する。すなわち、(1)小さい滴からの望ましく
ない大きい滴の分離を改善することができる。(2)荷電滴からのキャリヤ液の
除去を改善することができ、そのために質量分析計の毛細管入口での塩析出物の
形成を防ぐことができる。(3)質量分析計への入口と電気スプレーにより噴霧
された滴が存在する周囲の領域との間の圧力勾配を増すことにより、荷電サンプ
ルイオンの質量分析計内への移送を改善できる。(4)質量分析計の入口に向か
って移動する荷電滴をラジアル方向に制限する絶縁性の渦状乾燥チューブを設け
ることにより、荷電サンプルイオンの質量分析計内への移送を改善できる、とい
う利点である。
の電気スプレー注入を行なうための渦状ガス流インターフェース200を示して
いる。中央毛細管チューブ210(または開口またはスキマーコーン)が、真空
システムにより低圧に保たれた質量分析計209を内蔵する領域と、電気スプレ
ー針212によりイオンが形成されているほぼ大気圧の領域とを、連結している
。中央毛細管チューブ210の長手軸の周囲に配置された複数個の渦流形成チャ
ンネル214内を乾燥ガスが流れている。乾燥効果を上げるために、乾燥ガスが
加熱されているのが好ましい。乾燥ガス218は、乾燥ガス218の流路に設け
られた加熱素子216により加熱される。
機械切削して、この挿入体を金属製の保持構造(例えば図の部材220)に押し
込んで作られる。渦流形成ガスチャンネルの断面としてどのような形状を選択し
てもよい。この実施形態においては、中央毛細管チューブ210は、渦流形成挿
入体の中心を通って伸びている。前記のように、保持構造220内の加熱素子2
16は、中央毛細管チューブ210の端部と渦流形成構造体に入ってきた乾燥ガ
ス218とを加熱する。渦流形成チャンネル214から出たガスは、接線方向に
小さいらせん角を成して渦状乾燥チューブ222の内部に入り、チューブの周囲
で渦状になり、渦状ガス流を形成する。チャンネルは、挿入体の全長に伸びるら
せん状ねじを形成している。各チャンネルは、入口と出口を有する。
プレーと出合う。渦状ガス流は、電気スプレーの滴を回転させて遠心力を加える
ことにより、電気スプレー内の好ましくない大きな滴を小さな滴から分離する。
これによって、最も大きい滴は、乾燥チューブ222の壁内に送られ、そこで蒸
発と壁との衝突により分割されて小さな滴になる。渦状ガス流の中央毛細管チュ
ーブ210に近い領域の圧力は、乾燥チューブ222の壁に近い領域の圧力より
も実質的に低い。これは、まず2つの効果に起因する。すなわち、(1)渦流に
より形成されたラジアル圧力勾配と、(2)中央毛細管チューブからの真空とに
起因する。
ース200内に噴霧される荷電滴を形成するのに用いられてもよい。このガスネ
ブライザーは、この出願と同じ譲受人に譲渡され、「質量分析計用の、交互の圧
力勾配を有する空圧補助電気スプレー装置(Pneumatically assisted Electrospr
ay Device with Alternating Pressure Gradients for Mass Spectrometry)」と
いうタイトルでこの出願と同じ日に出願された米国特許出願に開示されている多
毛細管チューブ型のガスネブライザーであってよい。この米国出願の内容は、こ
の出願に引用により組み込まれるものである。
細管チューブ210の軸に対しある角度を成す方向に向けられる。この際、その
出口端部は渦状乾燥チューブ222の壁の方向に向けられており、渦状ガスはこ
の位置で最大速度を有する。渦状乾燥チューブ222の材料としては種々の材料
が使用できるが、石英または他の電気絶縁材料で形成するのが好ましい。渦状乾
燥チューブ222の絶縁表面にそれと衝突した滴により荷電を加えることは、二
つの理由により有利だと信じられている。すなわち、(1)毛細管チューブの入
口に入る滴に反発クーロン力を与えることにより滴をラジアル方向に内蔵する助
けとなる。(2)滴に対する破壊クーロン力を増大させて滴を小滴に***させる
のに役立つ、という理由である。
示している。このイオン流は、図1に示した先行技術の電気スプレー装置用真空
チャンバ内の中央毛細管チューブ出口で測定したものである。図4のデータは、
4リットル/分および気体温度100℃の窒素の逆層流を用いて得た。図5は、
図3に示したこの発明の渦状ガス流インターフェース用の電位計信号を示す。こ
れは、図4のデータを得る際に用いたのと同じ乾燥ガス流および温度条件で得た
データである。平均イオン流の減少はわずかであるのに、図5のピークからピー
クへのノイズが図4に比べて減少していることは、この発明の渦流インターフェ
ースを用いることにより滴の寸法を縮小できたことを示している。
係を示す概略線図である。図6の実施形態においては、図3とは違って、電気ス
プレー針212の軸が乾燥チューブ222の壁の方向ではなく中央毛細管チュー
ブ210の入口の方に向けられている。しかし、電気スプレー針212の軸は、
依然として中央毛細管チューブ210に対し角度を成している。 図7は、図3の渦状ガス流インターフェースと電気スプレー針との別の配置関
係を示す概略線図である。図7の実施形態においては、電気スプレー針212の
軸が中央毛細管チューブ210の入口と同軸である。
配置関係を示す概略線図である。図8の実施形態においては、電気スプレー針2
12の軸は、中央毛細管チューブ210の入口の軸からずれているが、この軸と
平行である。 図9は、この発明による渦状ガス流インターフェースの他の実施形態を示す線
図である。図9の実施形態において、中央毛細管チューブ210にサンプリング
チップ230が加えられている。サンプリングチップ230は、図示されている
ようにある角度でテーパ状になっていてよい。サンプリングチップ230は、ま
た、渦流形成構造体から離れて乾燥チューブ222内の渦流に入る、中央毛細管
チューブ210の薄壁を有する延設部であってよく、その結果、イオンが中央毛
細管チューブの入口にサンプルとして入る圧力領域を最大限に活用できる。
チャンネルにより形成された渦流の最適領域にする役割を果たす。ガスチャンネ
ルの出口と真空チャンバの開口部(すなわち中央毛細管チューブの出口または開
口部)との間の、渦流形成構造体の前面上に、ガスが流れない領域が存在する。
寸法の大きい滴がこの領域に入り真空チャンバの入口に吸い込まれることが可能
である。この真空チャンバの入口を渦流形成構造体から離れた位置に伸ばすこと
により、大きい滴がガス流とぶつかり、真空チャンバの入口からずれる。
す線図である。図10の実施形態によれば、中央毛細管チューブ210の入口の
正面領域においてガスの曲折速度を増すために、渦状乾燥チューブ222に対し
ガス流形成構造体232が加えられている。このガス流形成構造体232は、図
9のサンプリングチップと協働して、中央毛細管チューブ210の入口内へのイ
オンサンプリング工程を効果的に実施するために使用することができる。
施形態には、サンプリング孔250とスキマーコーン252とが組み込まれてい
る。渦流領域から真空システムの第一段階へイオンのサンプルを送り込むために
、図11では平坦なサンプリング孔250を用いており、一方図12では円錐形
のサンプリング孔250を用いている。このような小さい孔を通過するガスは、
通過時に圧力が大きく低下し、超音速膨張を行なう。スキマーコーン252はし
ばしば孔250の下流に位置し、分子運動が一方向であるサイレントゾーン内に
位置する。スキマーコーン252に向かって流れてくるガス噴流はサンプルイオ
ンを含んでおり、質量分析計の質量分析器部分の方へ流れる。スキマーコーン2
52の上流領域にあるサイレントゾーンの外側の余剰ガスは、典型的には真空ポ
ンプにより排気口254から除去される。
めの異なる方法を例示している。典型的には、最適にすべきパラメータは、(1
)重要な信号を最大にし、(2)寸法の大きい荷電滴により生じるノイズを最小
にすることである。最適条件は、使用する流速と液体組成物によって異なってよ
い。 渦状乾燥チューブ222の別の実施形態は、(1)このチューブ222を導電
材料から作ることと、(2)荷電滴と衝突してチューブの表面に荷電が蓄積され
るにつれて、地面に流れる電流によってチューブの長さに沿って電位差が生じる
ように、チューブを抵抗性のある材料で作ることとを含む。これによって、イオ
ンを中央毛細管チューブの開口部に送る方向の電位勾配が生じる。さらに他の実
施形態によれば、接地した針を使用して、渦状構造体と中央毛細管チューブの端
部とに適当な大きさのバイアス電圧を加え、電気スプレーイオン化を誘起するこ
とができる。
すべきである。抵抗性のある材料や導電材料を用いたとしても、液体の流速が速
く大きい滴を作りやすい液体(すなわち含水量の多い液体)であれば、乾燥チュ
ーブの表面を過度に荷電するので、その電荷を放散させる手段を必要とする場合
がある。 ここに記載した実施形態を、この発明の精神の範囲内で種々に変更したり組み
合わせたりできることは理解されるであろう。例えば、渦状ガス流を形成するた
めに、種々の機械的構造体を使用できる。渦状ガス流形成構造体は、乾燥チュー
ブに対し接線方向に向けてその端部に配置された複数の送気チューブにより構成
することができる。それらの送気チューブがここに記載した多段ねじ付き構造の
ようにらせん角を成して配置されるなら、得られるガス流は、渦流となる。同様
に、図11、図12に示したように、中央毛細管チューブ210はスキマーコー
ンまたは平坦な板に設けた孔に代えてもよく、また中央毛細管チューブ210に
これらを増設してもよい。
に連結された中央毛細管チューブの軸の周囲にその軸を横断して対称位置に渦状
乾燥ガス流を形成し、高速サンプル液流の電気スプレーによりイオン化を行なう
場合に、形成された滴に遠心力を加えて寸法の大きい滴を分離できること。(2)
荷電滴が質量分析計の入口に向かって移動している時にその荷電滴をラジアル方
向に限定するために、電気絶縁性渦状乾燥チューブを使用すること。(3)質量
分析計の入口と電気スプレーにより噴射された滴を含む周囲のガスとの間の圧力
勾配を大きくして、質量分析計内に荷電サンプルを移送しやすくできること。(
4)渦状ガス流の低圧領域内に届く毛細管チューブ、スキマーコーンまたは孔を
使用して、イオンを最も適切にサンプルにすることができる。
て限定ではなく、図示しかつ説明した特長の等価物、またはその部分を除いて、
そのような用語及び表現の使用には意図がなく、クレームされる発明の範囲内で
様々な修正が可能であると認識される。
滴の数を減らし寸法を縮小するための先行技術装置を示す概略線図である。
滴の数を減らし寸法を縮小するための第二の先行技術装置を示す概略線図である
。
の第一実施形態を示す線図である。
で測定したイオン流を表わす電位計出力信号を示すグラフである。
わすグラフであり、このデータは、図4のデータと同じ乾燥ガス流と温度条件の
もとで測定されたものである。
線図である。
線図である。
す概略線図である。
の実施形態を示す概略線図である。
らに別の実施形態を示す概略線図である。
略線図である。
ある。
Claims (15)
- 【請求項1】 電気スプレー針から出た噴霧物を低圧領域に運ぶための移送手段であって、前
記噴霧物を受け入れるための入口を有する移送手段と、 前記噴霧物に遠心力を加える手段と、 当該インターフェース装置の形成物を質量分析計の入口に供給するため出口とを
有している、電気スプレーインターフェース装置。 - 【請求項2】 前記噴霧物に遠心力を加える手段が、 加熱ガス源と、 加熱ガスから、質量分析計の入口に対してほぼ横断方向に流れる渦状ガス流を
形成するための構造体とをさらに有する、請求項1に記載の装置。 - 【請求項3】 前記渦状ガス流を形成するための構造体が、 質量分析計の入口の周囲に対称に配置されており加熱ガス源に連結されてい る複数個のチャンネルをさらに有する、請求項2に記載の装置。
- 【請求項4】 渦状ガス流が、絶縁材料により限定された領域内で電気スプレー針からの噴霧
物と出合う、請求項2に記載の装置。 - 【請求項5】 前記絶縁材料が石英である、請求項4に記載の装置。
- 【請求項6】 液体サンプルマトリクスの電気スプレーイオン化を行なう電気スプレー針と、 電気スプレー針の噴霧物と質量分析計の入口との間に配置されたインターフ ェースとを有し、 前記インターフェースは、 電気スプレー針から出た噴霧物を低圧領域に運ぶための移送手段であって、 前記噴霧物を受け入れるための入口を有する移送手段と、 前記電気スプレー針から出た噴霧物に遠心力を加える手段と、 当該インターフェースの形成物を質量分析計の入口に供給するための出口 とを含む、電気スプレー装置。
- 【請求項7】 前記電気スプレー針から出た噴霧物に遠心力を加える手段が、 加熱ガス源と、 加熱ガスから、質量分析計の入口に対してほぼ横断方向に流れる渦状ガス流を
形成するための構造体とをさらに有する、請求項6に記載の装置。 - 【請求項8】 前記渦状ガス流を形成するための構造体が、 質量分析計の入口の周囲に対称に配置されており加熱ガス源に連結されている
複数個のチャンネルをさらに有する、請求項7に記載の装置。 - 【請求項9】 電気スプレー針から出る噴霧物が質量分析計の入口に対してある角度をなす 方向に向けられる、請求項6に記載の装置。
- 【請求項10】 電気スプレー針から出る噴霧物が質量分析計の入口に対して平行な方向に向 けられる、請求項6に記載の装置。
- 【請求項11】 渦状ガス流が、絶縁材料により限定された領域内で電気スプレー針からの噴霧
物と出合う、請求項6に記載の装置。 - 【請求項12】 前記絶縁材料が石英である、請求項11に記載の装置。
- 【請求項13】 寸法の大きい滴を実質的に包囲する限定された領域を設けることと、 前記滴に遠心力を加え、滴を前記領域を限定する表面内に送り込むことを有す
る、 質量分析計システムの質量分析計のサンプル受け入れ領域に寸法の大きい滴 を導入することにより生じるノイズを減少させるための方法。 - 【請求項14】 前記滴に遠心力を加える工程が、 滴の流れの方向に対しほぼ横断方向に渦状ガス流を形成することをさらに有 する、請求項13に記載の方法。
- 【請求項15】 寸法の大きい滴が電気スプレーイオン化により形成される、請求項13に記載
の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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