JP2002508509A - 皮膚、歯、髪および構成物質用の色指数を備えた色測定システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 所定仕様の色測定システムを用いて、皮膚、歯、髪および構成物質の色を測定し色指数で評価する方法およびシステム。本発明の原理はまた、医学用途（例えば、色を生じる疾患（ビリルビン乳児黄疸を含めて））、化粧品用途、および髪または歯の色の評価、および他の用途にて、この色指数を備えたこのような色測定システムを用いる方法に関する。この色指数は、２工程プロセスにより、任意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルから測定し計算される。その第一工程は、独特のセットの加重因子（これは、赤み、黄み、緑みおよび青みの外観に対する試料の反射スペクトルの寄与を計算する）で可視スペクトルを加重することである。その第二工程は、互いに対抗している４色の対抗色の外観に対する試料の反射スペクトルの寄与を配置し、その色指数を計算して、明暗（Ｌ、また、明度とも呼ばれる）、赤み−緑み（Ｍ）および黄み−青み（Ｎ）の相関を代表する属性を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （関連出願の相互参照） 本願は、同時係属中であり本願出願人と同じ譲渡人に譲渡された米国仮特許出
願第６０／０６８，０１３号（これは、１９９７年１２月１８日に出願された）
、および係属中であり本願出願人と同じ譲渡人に譲渡された米国仮特許出願第６
０／０６８，２３７号（これは、１９９７年１２月１９日に出願された）から優
先権を主張している。

【０００２】 （発明の背景） 本発明は、皮膚、歯、髪および構成物質（ｍａｔｅｒｉａｌ ｓｕｂｓｔａｎ
ｃｅｓ）の色を色測定システムで測定し色指数で評価する方法に関する。本発明
はまた、医学用途（例えば、色を生じる疾患（ビリルビン乳児黄疸を含めて）の
検出）、化粧品用途、および髪または歯の色の評価、および他の用途にて、この
色指数を備えたこのような色測定システムを用いる方法に関する。

【０００３】 色測定機器（例えば、分光比色計および分光光度計）が、種々の有用な用途の
ために、表面の色を測定するのに使用できることは、周知である。例えば、Ｍａ
ｃｆａｒｌａｎｅらの米国特許第５，３１３，２６７号は、色測定装置を用いて
、個人に適した色を選択するための方法および機器を記述している。また、ＰＣ
Ｔ公報第ＷＯ９６／４１１４０号は、病気、損傷、老化のような状態を示す色因
子の変化を検出するために、色測定機器を使用することにより、色に基づいた試
験被験体の状態を判定するための方法および装置を記述している。特に、これら
の方法および装置は、皮膚の色を測定することにより、高ビリルビン血症として
知られている病気を検出するのに使用できる。

【０００４】 しかしながら、互い（または歯、髪または構成物質それぞれ）に対して皮膚を
正確に分類するためには、皮膚、歯、髪または構成物質の色を評価するために色
測定システムにより使用される色指数が照射条件と無関係であって、ある標準の
照射条件に関して計算する必要がないことが重要である。その代わりに、この色
指数を照射条件に依存させると、ある試料（例えば、皮膚）は１照射条件で分類
でき、そして他の試料（例えば、皮膚）は、他の照射条件で分類できて、これら
の２つの測定の色のいずれかの有用な相関が防げてしまう。

【０００５】 皮膚、歯、髪および構成物質を、皮膚、歯、髪および構成物質に対する色指数
で評価するための色測定システムであって、人間の視覚の対抗プロセスの独特の
公式を作成するものを開発することは、有益である。赤みおよび緑みの寄与は、
互いに対抗している（ｉｎ ｏｐｐｏｎｅｎｃｙ）ことが公知である。同様に、
黄みおよび青みの寄与は、互いに対抗していることも公知である。言い換えれば
、赤みおよび緑みの性質を同時に示すことができる色は存在せず、また、黄みお
よび青みの性質を同時に示すことができる色は存在しない。それゆえ、皮膚、歯
、髪および構成物質に対する色指数であって、人間の視覚の対抗プロセスの独特
の公式（ｆｏｒｍｕｌａｔｉｏｎ）を作成するものを開発することは、有益であ
る。

【０００６】 独特の色指数（これは、４色の対抗色、すなわち、赤−緑および黄−青の外観
に対する任意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルの寄与か
ら測定され計算される）で、皮膚、歯、髪および構成物質の色を評価するための
色測定システムを開発することもまた、有益である。

【０００７】 さらに、もし、人間の視覚の対抗プロセスが、対抗型システムに通常必要な寄
与の指数関数としてよりもむしろ、色外観に対する対抗寄与に関して線形的に公
式化されたなら、有益である。

【０００８】 前述のことを考慮して、本発明の目的は、皮膚、歯、髪および構成物質の色を
色指数で評価するための色測定システムを提供することにある。

【０００９】 本発明の他の目的は、皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価するた
めの色測定システムを提供することであって、ここで、この色指数は、４色の対
抗色、すなわち、赤−緑および黄−青の外観に対する任意の皮膚（または歯、髪
および構成物質）の反射スペクトルの寄与から計算される。

【００１０】 本発明のさらに他の目的は、人間の視覚の対抗プロセスの独特の公式を作成す
る色指数を用いて、皮膚、歯、髪および構成物質の色を評価するための色測定シ
ステム、を提供することにある。

【００１１】 本発明の他の目的は、色指数を用いて、皮膚、歯、髪および構成物質の色を評
価するための色測定システムを提供することであって、ここで、その対抗プロセ
スは、それらの寄与の指数関数としてよりもむしろ、色外観に対する対抗寄与に
関して線形的に公式化されている。

【００１２】 本発明の他の目的は、皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価するた
めの色測定システムであって、その照射条件とは無関係なものを提供することに
ある。

【００１３】 （発明の要旨） 本発明のこれらの目的および他の目的は、本発明の原理に従って、皮膚、歯、
髪および構成物質の色を色指数で評価するための色測定システムを提供すること
により、達成される。

【００１４】 本発明の皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび色指数は、任
意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルから測定し計算した
独特の色測定システムおよび色指数である。独特なことに、皮膚、歯、髪および
構成物質用の本発明の色測定システムおよび色指数は、全ての照射条件において
互い（または歯、髪または構成物質）に対して皮膚を正確に分類するのに必要な
ように、その照射条件とは無関係である。

【００１５】 本発明の原理によれば、この色指数は、２工程プロセスにより、任意の皮膚（
または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルから測定され計算される。その
第一段階は、加重因子（ｗｅｉｇｈｔｉｎｇ ｆａｃｔｏｒｓ）（これは、４色
の対抗色、すなわち、赤−緑および黄−青の外観に対する任意の皮膚（または歯
、髪および構成物質）の反射スペクトルの寄与から計算される）の独特のセット
で、可視スペクトルを加重することである。

【００１６】 従来、これらのような色外観に対する寄与は、ある種の標準照射条件に関して
、計算されていた。独特なことに、本発明の皮膚、歯、髪および構成物質用の色
測定システムおよび色指数は、その照射条件とは無関係である。

【００１７】 本発明の原理に従ってこの色指数を測定し計算する第二工程は、互いに対抗し
ている４色の対抗色、すなわち、赤−緑および黄−青の外観に対する任意の皮膚
（または歯、髪および構成物質）の外観に対する任意の皮膚（または歯、髪およ
び構成物質）の反射スペクトルの寄与を配置する。本発明の原理に従った色指数
は、４色の対抗色成分の外観に対する任意の皮膚（または歯、髪および構成物質
）の反射スペクトルの寄与から計算され、そして明暗（Ｌ、これはまた、明度と
も呼ばれる）、赤み−緑み（Ｍ）および黄み−青み（Ｎ）の相関を代表する属性
を提供する。

【００１８】 本発明の１実施態様によれば、色を評価することは、以下を包含する： 色指数を用いた色測定システムを使用して試料の色を評価する方法であって、
該方法は、以下を包含する： 色測定機器を用いて、該試料の反射スペクトルを測定すること； ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子で
、該反射スペクトルを加重することであって、ここで、該加重因子は、該４色の
カラー成分の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を計算するのに、使用
される；および 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
よび各個の寄与を用いて、該４色のカラー成分の各々に対応する個々の寄与を決
定して、該色指数を計算することであって、該決定することは、以下を包含する
： 複数の波長での該４色のカラー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射
スペクトルの寄与を合計して、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色の
カラー成分の各々に対応する該個々の寄与にすること。

【００１９】 上記方法と共に使用する色測定システムもまた、提供される。本発明の例証的
な実施態様によれば： 試料の色を色指数で評価するための色測定システムであって、該システムは、
以下を包含する： 該試料の反射スペクトルを測定するための手段； ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子で
該反射スペクトルを加重するための手段であって、ここで、該加重因子は、該４
色のカラー成分の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を計算するのに、
使用される； 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
よび各個の寄与を用いて、該４色のカラー成分の各々に対応する個々の寄与を決
定して該色指数を計算するための手段であって、該決定することは、以下を包含
する： 複数の波長での該４色のカラー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射
スペクトルの寄与を合計して、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色の
カラー成分の各々に対応する該個々の寄与にすること。

【００２０】 本発明の他の例証的な実施態様によれば、色を評価することは、以下を包含す
る： 色指数を備えた色測定システムを用いて試料の色を評価する方法であって、該
方法は、以下を包含する： ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子に
適合するように、色測定機器のスペクトル応答関数を調節することであって、こ
こで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試料の反射スペクト
ルの寄与を計算するのに使用される； 該色測定機器を用いて、該試料の反射スペクトルを測定することであって、こ
こで、該測定から得た該試料の反射スペクトルは、複数の波長での該４色のカラ
ー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を合計して、
該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成分の各々に対応する該
個々の寄与にすることを代表している；および 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
よび該４色のカラー成分の各個の各々に対する各個の寄与を用いて、該色指数を
計算すること。

【００２１】 上記方法と共に使用する色測定システムもまた、提供される。本発明の例証的
な実施態様によれば： 試料の色を色指数で評価するための色測定システムであって、該システムは、
以下を包含する： 色測定機器であって、該色測定機器は、該試料の反射スペクトルを測定するた
めの付随スペクトル応答関数を有し、該スペクトル応答関数は、２色の対抗対の
カラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子に適合するように調
節されており、ここで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試
料の反射スペクトルの寄与を計算するのに使用され、該測定から得た該試料の反
射スペクトルは、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成分の
各々に対応する個々の寄与を代表している；および 完全拡散体により、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成
分の各個の各々に対応する該個々の寄与および該４色のカラー成分の各個の各々
に対する各個の寄与を用いて、該色指数を計算するための手段。

【００２２】 （好ましい実施態様の詳細な説明） 本発明の原理に従った皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび
色指数は、３つの属性（赤み、緑み、および青み）だけを使用する他の色公式化
とは異なり、色外観に対する４色の対抗寄与、すなわち、赤み−緑みおよび黄み
−青みを使用する。

【００２３】 この下の表１では、本発明の例証的な実施態様に従って、その色が色指数で評
価される試料（皮膚、歯、髪および構成物質）の反射スペクトルにより、赤み、
黄み、緑みおよび青みの外観に対する寄与を計算するための加重因子を表で表わ
している。

【００２４】

【表１】 表１で上で描写した加重因子は、赤み、黄み、緑みおよび青みの外観に対する
試料の反射スペクトルの寄与を計算するのに使用される加重因子の独特のセット
である。

【００２５】 Ｒｗｔ、Ｙｗｔ、ＧｗｔおよびＢｗｔの見出しの欄は、本発明の原理に従って
、それぞれ、赤色、黄色、緑色および青色の寄与に対応する加重因子を意味する
。表１で提示した情報の行に対する指標は、１０ｎｍずつでナノメーター（ｎｍ
）で測定したλ（波長）に相当する。しかしながら、もし、このスペクトルを１
０ｎｍ以外の間隔で測定するなら、必要なデータは、立方ラグランジュ補間（ｃ
ｕｂｉｃ Ｌａｇｒａｎｇｅ ｉｎｔｅｒｐｏｌａｔｉｏｎ）を用いて、容易に
確認できることが分かる。最初と最後の間隔に対するデータに関して、二次（ｑ
ｕａｄｒａｔｉｃ）ラグランジュ補間が使用され得る。さらに、表１で提示した
範囲の外側の関数値は、ゼロと見なし得る。

【００２６】 色外観に対する赤色、黄色、緑色および青色の寄与に対応する欄の（ＳＵＭと
して示す）の値は、完全拡散体（すなわち、１００％の反射率を有する理論物体
）の一部での各色の属性に対する寄与と相関している。色外観に対する赤色、黄
色、緑色および青色の寄与に対応するＳＵＭ値は、それぞれ、Ｒｎ、Ｙｎ、Ｇｎ
およびＢｎであり、そして対応する欄での値の数値合計に相当している。

【００２７】 図１は、本発明に従って表１で提示した情報のグラフである。図１のｙ軸は、
加重因子を表わすのに対して、ｘ軸は、（ナノメータで測定した）波長を表わす
。曲線１１０は、可視スペクトル（４００ｎｍ〜７００ｎｍ）内での青色に対応
する加重因子のグラフである。これらの因子は、Ｂｗｔ（これは、先に述べたよ
うに、本発明の原理に従って、任意の反射スペクトルの外観に対する青色による
寄与に対応している）の見出しの欄で、表１にて、表形式で提示されている。

【００２８】 同様に、曲線１２０、１３０および１４０は、可視スペクトル（４００ｎｍ〜
７００ｎｍ）内でのそれぞれ緑色、黄色および赤色に対応する加重因子のグラフ
であり、これらはまた、Ｇｗｔ、ＹｗｔおよびＲｗｔの見出しの欄で、表１にて
、表形式で提示されている。これらの加重値は、本発明の原理に従って、任意の
反射スペクトルの外観に対して、各個の緑色、黄色および赤色による色外観に対
する寄与に対応している。

【００２９】 色の見地からは、光に対する物体の効果は、そのスペクトル透過率または反射
率（それぞれ、透明材料または不透明材料に対する；半透明物体には、両方とも
必要である）により、記述できる。これらの曲線は、各波長においてこの材料か
ら反射された光の一部（適切な白色反射標準からの反射されたものと比較して）
またはそれを通って透過した光の一部（適切な標準（しばしば、空気）により透
過されたものと比較して）を示す。

【００３０】 本発明の特徴を説明するために、２４個の皮膚試料の反射スペクトルを使用す
る。この２４個の皮膚試料は、白人の皮膚範囲の中央部を通って均等に段を付け
た尺度（ｅｖｅｎｌｙ−ｓｔｅｐｐｅｄ ｓｃａｌｅｓ）の色を視覚的に代表し
ているように、選択される。図２および３で表わしたこれらの皮膚試料の反射ス
ペクトルから分かるように、その一連の色は、互いに極めて近く、殆どの標本は
、その最も近いものとは、知覚できる最小色差の約２〜３倍だけ差があるにすぎ
ない。

【００３１】 図２は、浅黒い方の一連の１２色の皮膚試料（１〜１２）の反射スペクトルの
グラフである。図２で示すように、その反射率は、ｙ軸で表わされているのに対
して、その波長（ナノメーターで測定した）は、ｘ軸に沿って表わされている。
図２で示した浅黒い一連の皮膚試料の反射スペクトルは、色測定機器（例えば、
分光比色計または分光光度計、または皮膚、歯、髪および構成物質のような試料
面の色を測定するのに適当な他の色測定機器）を用いて、測定され得る。本発明
の例証的な実施態様に従って、皮膚、歯、髪および構成物質の色を評価するため
の色測定システムは、このような色測定機器を包含する。

【００３２】 図３は、色が白い方の一連の１２色の皮膚試料（１３〜２４）の反射スペクト
ルのグラフ（これは、図２で図示したものと類似している）である。図２のグラ
フと同様に、図３では、その反射率％は、ｙ軸で表わされているのに対して、そ
の波長は、ｘ軸に沿って表わされている。図３で示した反射スペクトルもまた、
色測定機器（例えば、分光比色計または分光光度計、または皮膚、歯、髪および
構成物質のような試料面の色を測定するのに適当な他の色測定機器）を用いて、
測定され得る。本発明の例証的な実施態様に従って、皮膚、歯、髪および構成物
質の色を評価するための色測定システムは、このような色測定機器を包含する。

【００３３】 本発明の原理に従った皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび
色指数は、独特の色測定システムおよび色指数であり、これらは、２工程プロセ
スにより、任意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルから測
定し計算される。

【００３４】 その第一工程は、独特のセットの加重因子（これは、赤み、黄み、緑みおよび
青みの外観に対する試料の反射スペクトルの寄与を計算する）で可視スペクトル
（４００ｎｍ〜７００ｎｍ）を加重することである。これらの独特のセットの加
重因子は、先に述べたように、表１にて、表形式で提示されている。また、表１
で提示された加重因子の値のグラフは、図１で提示されている。

【００３５】 本発明の原理に従ってこの色指数を測定し計算する第二工程は、互いに対抗し
ている４色の対抗色、すなわち、赤み−緑みおよび黄み−青みの外観に対する任
意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルの寄与を配置する。
本発明の原理に従った色指数は、４色の対抗色成分の外観に対する任意の皮膚（
または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルの寄与から計算され、そして明
暗（Ｌ、また、明度とも呼ばれる）、赤み−緑み（Ｍ）および黄み−青み（Ｎ）
の相関を代表する属性を提供する。

【００３６】 赤みおよび緑みの寄与は、互いに対抗していること、および黄みおよび青みの
寄与は、互いに対抗していることが公知である。すなわち、赤みおよび緑みの性
質を同時に示すことができる色は存在せず、また、黄みおよび青みの性質を同時
に示すことができる色は存在しない。

【００３７】 色外観に対する４色の対抗寄与を使用することにより、本発明の皮膚、歯、髪
および構成物質用の色測定システムおよび色指数は、人間の視覚の対抗プロセス
の独特の公式を作成する。さらに、本発明の皮膚、歯、髪および構成物質用の色
測定システムおよび色指数は、対抗型システムに通常必要な寄与の指数関数とし
てよりもむしろ、色外観に対する対抗寄与に関して線形的に公式化される点で、
さらに独特である。

【００３８】 本発明の原理に従って、皮膚、歯、髪および構成物質の色を評価するためには
、任意の皮膚（または歯、髪および構成物質）の反射スペクトルが測定される。
本発明の原理を説明するために、（図２および３で図示するように）、２４個の
皮膚試料の反射スペクトルが使用される。

【００３９】 先に記述したように、試料の反射スペクトルは、分光比色計または分光光度計
、または皮膚、歯、髪および構成物質のような試料面の色を測定するのに適当な
他の色測定機器を用いて測定され得る。本発明の例証的な実施態様では、本発明
の皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび色指数は、このような
色測定機器を備える。

【００４０】 本発明の例証的な実施態様に従って、その色が評価される試料の反射スペクト
ルが測定された後、４色の色成分の外観に対する試料の反射スペクトルの寄与は
、（表１および図１の加重因子を用いて）任意の色の反射スペクトルを加重する
ことにより、そしてこの下で作成した等式（これは、総称して、等式１ａと呼ば
れる）に従って、全波長での色外観に対する寄与をこれらの４色の対抗色の各々
に対する個々の成分の寄与へと合計することにより、計算される：

【００４１】

【数９】 上記等式では、Ｒは、その色が評価される試料の反射率因子を表わし、そして
小数部として表わされ、Ｒｗｔ（λ）、Ｙｗｔ（λ）、Ｇｗｔ（λ）およびＢｗ
ｔ（λ）は、（表１および図１で示した）加重因子であり、これらは、本発明の
原理に従って、４色の対抗色の寄与の各々の外観に対するこの試料の反射スペク
トルの寄与を計算する際に、使用される。これらの加重因子のデータは、１０ｎ
ｍの波長間隔で、表１にて表形式で提供され、そして図１で図式的に描写されて
いる。また、総称的に等式１ａと呼ばれる等式については、λの値は、１〜ｋの
測定間隔で変わり、ここで、ｋは、この反射スペクトルが測定される点の数であ
る。

【００４２】 先に述べたように、表１で提供した加重因子は、１０ｎｍの間隔であるものの
、これらの加重因子は、連続していると仮定され得る。従って、もし、このスペ
クトルが、１０ｎｍ間隔以外の間隔で測定されるなら、最初と最後の不明間隔以
外の不明であるが必要なデータの立方ラグランジュ補間が適用できる。同様に、
最初と最後の不明間隔での二次ラグランジュ補間は、必要なデータを決定するた
めに、使用され得る。また、表で示した範囲の外側の関数値は、ゼロと見なし得
る。

【００４３】 総称的に等式１ａと呼ばれる等式はまた、以下の行列記数法（ｍａｔｒｉｘ
ｎｏｔａｔｉｏｎ）で表わされ得る：

【００４４】

【数１０】 ここで、Ｔは、対抗成分の４×１ベクトルを表わし、Ａは、加重因子の４×ｋ行
列を表わし（転置した（ｔｒａｎｓｐｏｓｅｄ）表１）、Ｒは、その色が評価さ
れる試料に対する反射率因子のｋ×１ベクトルを表わし、そしてｋは、可視波長
において、この反射スペクトルが測定される点の数である。

【００４５】 本発明の原理に従った皮膚（または歯、髪および構成物質）用の色指数は、総
称的に等式２と呼ばれる以下の等式により、４色の色成分の外観に対する皮膚（
または歯、髪および構成物質）のスペクトルの寄与から、計算される：

【００４６】

【数１１】 上記等式では、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であ
り、Ｍは、赤み−緑みとの相関物であり、そしてＮは、黄み−青みとの相関物で
ある。Ｒ、Ｙ、ＧおよびＢは、各色成分について分析されるスペクトルの等式１
からの合計寄与を意味する。

【００４７】 Ｒｎ、Ｙｎ、ＧｎおよびＢｎに対応する値は、表１にて（ＳＵＭとして示す）
色外観に対する赤色、黄色、緑色および青色に対応する欄の下部で提示されてお
り、そして完全拡散体（すなわち、１００％の反射率を有する理論物体）の一部
での各色の属性に対する寄与に対応している。先に述べたように、Ｌ、Ｍおよび
Ｎの値は連続しており、そしてこのスペクトルデータの精度により保証された任
意の精度まで、計算され得る。

【００４８】 ある種の色評価用途では、例えば、本発明の色測定システムおよび色指数を用
いて、６桁単一数指数（ｓｉｘ ｄｉｇｉｔ，ｓｉｎｇｌｅ ｎｕｍｂｅｒ ｉ
ｎｄｅｘ）ＣＳＣＩ₆（色測定システムおよび色指数；６桁）を計算することが 望まれ得るが、このような指数は、連続というよりもむしろ不連続である。この
ような単一数指数が望ましい場合、それは、以下の等式を用いて計算され得る：

【００４９】

【数１２】 上記等式では、記号ＩＮＴは、括弧内の対応する式の整数値を意味する。得られ
た６桁単一数指数（ＣＳＣＩ₆）では、最初の２桁は、明暗（Ｌ、これはまた、 明度とも呼ばれる）との相関物であり、次の２桁は、赤み−緑み（Ｍ）との相関
物であり、そして最後の２桁は、黄み−青み（Ｎ）との相関物である。

【００５０】 先に記述したように、本発明の特徴を説明するために、２４個の皮膚試料の反
射スペクトルは、それらの標本が、事実上、白人の皮膚範囲の中央部を通って均
等に段を付けた尺度の色を視覚的に代表しているように、選択される。また、図
２および３で表わしたこれらの皮膚試料の反射スペクトルから分かるように、そ
の一連の色は、互いに極めて近く、殆どの標本は、その最も近いものとは、知覚
できる最小色差の約２〜３倍だけ差があるにすぎない。本発明の原理に従って計
算した色指数を用いて、赤み（Ｍ）および黄み（Ｎ）に対応する属性は、比色分
析的に均等に段を付けた間隔で位置づけた標本の視覚評価と類似した均等数値間
隔で、提示できる。

【００５１】 この下で作成した表２は、図２および３で図式的に示した反射スペクトルを有
する標本の色を評価するために、等式３を用いて本発明の上記特徴に従って実行
した計算の結果を、表形式で示す。

【００５２】

【表２】 表２では、図２および３で図示したように明度を変えつつ、２４個の皮膚試料
の各個の各々に対応する明度（Ｌ）、赤み（Ｒ）および黄み（Ｎ）が表形式で示
されている。これらの値は、等式１および２、および表１で提示されたデータ、
および図１、２および３を用いて測定される。

【００５３】 表２では、また、図２および３の２４個の皮膚試料の各々に対応するＣＳＣＩ ₆ 値（これは、等式３を用いて測定された）もまた、示されている。先に述べた ように、６桁単一数指数（ＣＳＣＩ₆）では、最初の２桁は、明度（Ｌ）との相 関物であり、次の２桁は、赤み（Ｍ）との相関物であり、そして最後の２桁は、
黄み（Ｎ）との相関物である。展開した指数によるこれらのスペクトルの明度属
性Ｌは、各一連の浅黒い皮膚試料および色の白い皮膚試料内で互いに類似してい
ることが、表２で提示された情報から分かる。

【００５４】 図４は、表２で提示した情報をグラフ形式で示す。図４では、ｘ軸に沿ってプ
ロットした赤み（Ｍ）の属性およびｙ軸に沿ってプロットした黄み（Ｎ）の属性
（これらは、等式１および２を用いて、本発明の原理に従って測定された）が示
されている。図４は、本発明の原理の例証的な実施態様に従った色指数により、
均等な数値間隔での赤み（Ｍ）および黄み（Ｎ）に対応する属性が、比色分析的
に均等にステップを付けた間隔で位置づけた標本の視覚評価と類似するようにな
る。

【００５５】 一部の用途では、本発明の原理に従った色測定システムおよび色指数を用いて
、３桁単一数指数（ｔｈｒｅｅ ｄｉｇｉｔ，ｓｉｎｇｌｅ ｎｕｍｂｅｒ ｉ
ｎｄｅｘ）ＣＳＣＩ₃（色測定システムおよび色指数；３桁）を使用することが 望まれ得る。もし、このような３桁数が望ましいなら、それは、以下の等式を用
いて計算され得る：

【００５６】

【数１３】 得られた３桁単一数指数ＣＳＣＩ₃では、最初の桁は、明度（Ｌ）との相関物で あり、次の桁は、赤み（Ｍ）との相関物であり、そして最後の桁は、黄み（Ｎ）
との相関物である。等式３と同様に、記号ＩＮＴは、括弧内の式の整数値を意味
する。

【００５７】 図４で提示したデータは、６桁指数（ＣＳＣＩ₆）としてのみ表わされている ものの、しかしながら、同じデータは、等式４に従って、３桁指数として提示で
きることが分かり、この場合、最初の桁は、明度（Ｌ）との相関物であり、次の
桁は、赤み（Ｍ）との相関物であり、そして最後の桁は、黄み（Ｎ）との相関物
である。しかしながら、もし、評価される試料の色が互いに近すぎるなら、その
ＣＳＣＩ₃指数は、その一連の色に対して、有用な測定単位ではあり得ないこと に注目すべきである。

【００５８】 皮膚、歯、髪および構成物質を分類するための指数を公式化するとき、上で述
べた指数により提供されるものよりもずっと広い分類を使用することもまた、有
益であり得る。例えば、ある場合には、黄み−青み（Ｎ）属性と一緒にした明度
（Ｌ）の属性から、指数を公式化するのが非常に有用であり得るものの、他の場
合には、明度（Ｌ）および赤み−緑み（Ｍ）の属性を使用して指数を公式化する
ことが有用であり得る。

【００５９】 黄み−青み（Ｎ）属性と一緒にした明度（Ｌ）の属性から、さらに広い分類公
式化を行うためには、本発明の原理に従って、皮膚、歯、髪および構成物質用の
色測定システムおよび色指数を用いて、指数が公式化され得る。

【００６０】 本発明の色指数の明度（Ｌ）および黄み−青み（Ｎ）の属性を使用して特定の
目的のための色指数を公式化する一例には、病気の存在と皮膚色との相関がある
。数種の病気は、黄疸を引き起こし得る。このような色指数により直接検出され
得る最も有名な病気には、高ビリルビン血症の新生児の血清学的ビリルビン数値
がある。このような場合には、この指数に、皮膚色を血清学的ビリルビン数値に
関連づける統計学的に重要なデータが適合され得る。その後、本発明の原理に従
って、皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび色指数を用いて評
価された病気の皮膚の色測定は、非侵襲的な処置で、血清学的ビリルビン数値を
直接的に示し得る。

【００６１】 高ビリルビン血症を発症する状態を検出するための皮膚色測定用に適当な色標
準は、皮膚色カテゴリーを用いて、選択できる。皮膚色カテゴリーは、Ｍａｃｆ
ａｒｌａｎｅらの米国特許第５，６７１，７３５号、１９９７年９月２９日に出
願されたＭａｃｆａｒｌａｎｅらの米国特許出願第０８／９３９，４６２号、１
９９７年９月２９日に出願されたＭａｃｆａｒｌａｎｅらの米国特許出願第０８
／９３９，５８８号、１９９７年９月２９日に出願されたＭａｃｆａｒｌａｎｅ
らの米国特許出願第０８／９３９，７８４号、１９９７年９月２９日に出願され
たＭａｃｆａｒｌａｎｅらの米国特許出願第０８／９３９，２３２号、およびＰ
ＣＴ公報第ＷＯ９６／４１１４０号（その内容は、本明細書中で参考として援用
されている）に開示されている。

【００６２】 同様に、赤み−緑み（Ｍ）属性と一緒にした明度（Ｌ）の属性から、さらに広
い分類公式化を行うためには、属性ＬおよびＭを生じるように、本発明の原理に
従って、皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび色指数を用いて
、指数が公式化され得る。

【００６３】 もし、望ましいなら、赤色（Ｒ）、黄色（Ｙ）、緑色（Ｇ）および青色（Ｂ）
成分またはこれらの成分の全部または一部の適当な組合せは、患者の血清学的ビ
リルビン数値の指標（すなわち、実験室の分光光度計により典型的に測定される
型の血清学的ビリルビン数値）に変換され得る。乳児の黄疸は、赤色（Ｒ）、黄
色（Ｙ）、緑色（Ｇ）および青色（Ｂ）成分を適当な色測定機器で測定すること
、および測定した成分を血清学的ビリルビン数値の指標に変換することにより、
診断され得る。

【００６４】 図５は、本発明に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価する
ための例証的な色測定システムの簡単化したブロック線図である。本発明の原理
に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価するための色測定シス
テム５００は、色測定機器５３０を用いて、試料５１０の反射スペクトルを測定
する。色測定機器５３０は、例えば、皮膚、歯、髪および構成物質のような試料
面の色を測定するのに適当な分光比色計または分光光度計であり得る。

【００６５】 記憶装置５２０は、４色の色成分（すなわち、赤色、緑色、黄色および青色）
に対応する加重因子に付随したデータを提供する。先に記述したように、これら
の加重因子は、互いに対抗している４色の色成分の外観を配置する。記憶装置５
２０はまた、完全拡散体（すなわち、１００％の反射率を有する理論物体）の一
部での４色の色成分の各々の色外観に対する個々の寄与に関連したデータを提供
する。記憶装置５２０により提供されたデータは、表１にて、表形式で提示され
ているだけでなく、図２にて、図式的に示されている。

【００６６】 マイクロプロセッサ５４０は、記憶装置５２０に由来のデータだけでなく、色
測定機器５３０によって提供されたデータも使用し、そして（等式１および２に
従って）必要な計算を実行して、４色の色成分（すなわち、赤色、緑色、黄色お
よび青色）の各々に対応する色外観に対する個々の寄与を決定し、そして試料５
１０に対する色指数を計算するのに得られたデータを使用する。

【００６７】 例示の目的上、記憶装置５２０およびマイクロプロセッサ５４０は、色測定シ
ステム５００の別々の部品として示されているものの、記憶装置５２０およびマ
イクロプロセッサ５４０の両方は、色測定機器５３０と一体化できることが分か
る。

【００６８】 これらの指数の上記説明は、評価する標本の反射スペクトルで始まって、これ
らの指数を評価する手順を記述している。しかしながら、それは、この指数が評
価され得る唯一の方法ではない。

【００６９】 本発明の他の例証的な実施態様に従って、これらの指数は、色測定機器（例え
ば、分光比色計または分光光度計、または皮膚、歯、髪および構成物質のような
試料面の色を測定するのに適当な他の色測定機器）のスペクトル応答関数を、表
１の加重関数と適合させることにより、同様にうまく評価され得る（図５）。そ
れ以上の計算を最小にしつつ、この分光比色計は、次いで、この指数またはその
得られた分類を直接的に読み取り得る。

【００７０】 本発明の上記実施態様に従って、色測定機器（例えば、分光比色計または分光
光度計、または皮膚、歯、髪および構成物質のような試料面の色を測定するのに
適当な他の色測定機器）のスペクトル応答関数は、表１および図１で示した加重
因子に合うように適合される。色測定機器のスペクトル応答関数は、本発明に従
って、例えば、図１の透過スペクトルを累積的に（ｃｕｍｕｌａｔｉｖｅｌｙ）
有する４個またはそれ以上のフィルターを使用することにより、これらの加重因
子に合うように適合され得る。

【００７１】 本発明の上記実施態様に従って、この色測定機器のスペクトル応答関数は、表
１で示し図１で図式的に示した加重因子に従って、種々の波長の光に対して応答
するように、適合される。色測定機器のスペクトル応答関数を本発明で開示した
加重因子に合うように適合した後、この色測定機器は、次いで、それ以上の計算
を最小にしつつ、この色指数またはその得られた分類を直接的に読み取り得る。

【００７２】 図６は、本発明の上記実施態様に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色
指数で評価するための例証的な色測定システムの簡単化したブロック線図である
。本発明の原理に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価するた
めの色測定システム６００は、色測定機器６２０を用いて、試料６１０の反射ス
ペクトルを測定する。色測定機器６２０は、例えば、皮膚、歯、髪および構成物
質のような試料面の色を測定するのに適当な分光比色計または分光光度計であり
得る。

【００７３】 記憶装置６３０は、完全拡散体（すなわち、１００％の反射率を有する理論物
体）の一部での４色の色成分の各々の色外観に対する個々の寄与に関連したデー
タを提供する。記憶装置６３０により提供されたデータは、表１にて、ＳＵＭと
して示されている。

【００７４】 マイクロプロセッサ６４０は、記憶装置６３０に由来のデータだけでなく、色
測定機器６２０によって提供されたデータも使用し、そして（等式２に従って）
必要な計算を実行して、試料６１０に対する色指数を計算する。

【００７５】 例示の目的上、記憶装置６３０およびマイクロプロセッサ６４０は、色測定シ
ステム６００の別々の部品として示されているものの、記憶装置６３０およびマ
イクロプロセッサ６４０の両方は、色測定機器６２０と一体化できることが分か
る。

【００７６】 本発明の原理に従った皮膚、歯、髪および構成物質用の色測定システムおよび
色指数は、人間の皮膚、歯、髪および構成物質の分類について記述されているも
のの、本発明の原理は、赤み−緑み（Ｍ）および黄み−青み（Ｎ）の属性に負の
値を獲得させることにより、産出可能な表面の色の全範囲にまで拡張できること
が分かる。例えば、芝生の緑色は、負のＭ値および正のＮ値を有する。シアンブ
ルーのような青緑色は、負のＭ値およびＮ値を有する。紫色は、正のＭ値および
負のＮ値を有する。しかしながら、単一数指数（例えば、ＣＳＣＩ₆およびＣＳ ＣＩ₃）は、その指数を全色範囲まで拡張するとき、一部のパラメータが負の値 を獲得し得るので、応用できないことに注目すべきである。

【００７７】 それゆえ、本発明に従って、所定仕様の色測定システムを用いて、皮膚、歯、
髪および構成物質の色を測定し評価する方法およびシステムが提供されており、
これらは、上で述べた目的、目標および利点を充分に満たすことが明らかである
。本発明は、その特定の実施態様に関連して記述されているものの、多くの代替
、改良および異形は、前述の記述に照らして、当業者に明らかであることが明白
である。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神内に入るような全ての
代替、改良および異形を包含することを意図している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明に例証的な実施態様に従って、その色が色指数で評価される試
料（皮膚、歯、髪および構成物質）の反射スペクトルにより、赤み、黄み、緑み
および青みの外観に対する寄与を計算するための加重因子のグラフである。

【図２】 図２は、浅黒い方の一連の１２色の皮膚試料の反射スペクトルのグラフである
。

【図３】 図３は、色の白い方の一連の１２色の皮膚試料の反射スペクトルのグラフであ
る。

【図４】 図４は、本発明の例証的な実施態様に従って、図２および３で表わした試料の
色を色指数で評価するために実行される計算の結果のグラフである。

【図５】 図５は、本発明に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色指数で評価する
ための例証的な色測定システムの簡単化したブロック線図である。

【図６】 図６は、本発明の他の実施態様に従って皮膚、歯、髪および構成物質の色を色
指数で評価するための例証的な色測定システムの簡単化したブロック線図である
。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 マクファーレン． デイビッド ケイ． アメリカ合衆国 ニューヨーク 10706， ニュー ヨーク， ヘイスティングス− オン−ハドソン， オールド ジャクソン アベニュー 10， ユニット 28 (72)発明者 ビルメイヤー， フレッド ダブリュー． ジュニア アメリカ合衆国 ニューヨーク 12309− 5746， シェネクタディ， ガーナー ア ベニュー 1294 (72)発明者 フェアマン， ヒュー エス． アメリカ合衆国 ニュージャージー 08540， プリンストン， ブラッドリー コート 503 Ｆターム(参考） 2G020 AA08 DA05 DA12 DA34 DA66 4C052 AA20 LL04 NN05 NN15

Claims (38)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 色指数を備えた色測定システムを用いて試料の色を評価する
   方法であって、該方法は、以下を包含する： 色測定機器を用いて、該試料の反射スペクトルを測定すること； ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子で
   、該反射スペクトルを加重することであって、ここで、該加重因子は、該４色の
   カラー成分の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を計算するのに、使用
   される；および 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
   よび各個の寄与を用いて、該４色のカラー成分の各々に対応する個々の寄与を決
   定して、該色指数を計算することであって、該決定することは、以下を包含する
   ： 複数の波長での該４色のカラー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射
   スペクトルの寄与を合計して、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色の
   カラー成分の各々に対応する該個々の寄与にすること。
2. 【請求項２】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請求
   項１に記載の方法。
3. 【請求項３】 前記測定することが、照射条件とは無関係である、請求項１
   に記載の方法。
4. 【請求項４】 赤色および緑色と、黄色および青色とが、前記２色の対抗対
   のカラー成分を形成する、請求項１に記載の方法。
5. 【請求項５】 赤色が、緑色に対抗して配置され、そして黄色が、青色に対
   抗して配置されている、請求項４に記載の方法。
6. 【請求項６】 前記個々の寄与が、以下を用いて決定される、請求項１に記
   載の方法： 【数１】 ここで、Ｒは、前記試料の反射率因子であり、Ｒｗｔ（λ）、Ｙｗｔ（λ）、Ｇ
   ｗｔ（λ）およびＢｗｔ（λ）は、表１および図１で示した加重因子であり、そ
   してλは、１〜ｋの測定間隔で変わる、 方法。
7. 【請求項７】 前記色指数が、以下を用いて計算される、請求項１に記載の
   方法： 【数２】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
   、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、Ｒ、Ｙ、
   ＧおよびＢは、前記４色のカラー成分の各々に対応する前記個々の寄与であり、
   そしてＲｎ、Ｙｎ、ＧｎおよびＢｎは、完全反射拡散体による各カラー成分に対
   する寄与である、 方法。
8. 【請求項８】 前記明暗との相関物Ｌ、前記赤み−緑みとの相関物Ｍおよび
   前記黄み−青みとの相関物Ｎが、前記試料の色を指示する６桁単一数指数（ＣＳ
   ＣＩ₆）を生じるのに使用される、請求項７に記載の方法。
9. 【請求項９】 前記６桁単一数指数（ＣＳＣＩ₆）が、以下を用いて決定さ れる、請求項８に記載の方法： 【数３】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
   、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、そしてＩ
   ＮＴは、括弧内の対応する式の整数値を意味する、 方法。
10. 【請求項１０】 前記明暗との相関物Ｌ、前記赤み−緑みとの相関物Ｍおよ
    び前記黄み−青みとの相関物Ｎが、前記試料の色を指示する３桁単一数指数（Ｃ
    ＳＣＩ₃）を生じるのに使用される、請求項７に記載の方法。
11. 【請求項１１】 前記３桁単一数指数（ＣＳＣＩ₃）が、以下を用いて決定 される、請求項１０に記載の方法： 【数４】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
    、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、そしてＩ
    ＮＴは、括弧内の対応する式の整数値を意味する、 方法。
12. 【請求項１２】 試料の色を色指数で評価するための色測定システムであっ
    て、該システムは、以下を包含する： 該試料の反射スペクトルを測定するための手段； ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子で
    該反射スペクトルを加重するための手段であって、ここで、該加重因子は、該４
    色のカラー成分の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を計算するのに、
    使用される； 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
    よび各個の寄与を用いて、該４色のカラー成分の各々に対応する個々の寄与を決
    定して該色指数を計算するための手段であって、該決定することは、以下を包含
    する： 複数の波長での該４色のカラー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射
    スペクトルの寄与を合計して、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色の
    カラー成分の各々に対応する該個々の寄与にすること。
13. 【請求項１３】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請
    求項１２に記載の色測定システム。
14. 【請求項１４】 前記加重因子を保存するための前記手段が、ＥＥＰＲＯＭ
    を包含する、請求項１２に記載の色測定システム。
15. 【請求項１５】 前記試料の反射スペクトルを測定するための前記手段が、
    色測定機器を包含する、請求項１２に記載の色測定システム。
16. 【請求項１６】 前記色指数を計算するための前記手段が、マイクロプロセ
    ッサを包含する、請求項１２に記載の色測定システム。
17. 【請求項１７】 色指数を備えた色測定システムを用いて試料の色を評価す
    る方法であって、該方法は、以下を包含する： ２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子に
    適合するように、色測定機器のスペクトル応答関数を調節する工程であって、こ
    こで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試料の反射スペクト
    ルの寄与を計算するのに使用される； 該色測定機器を用いて、該試料の反射スペクトルを測定する工程であって、こ
    こで、該測定から得た該試料の反射スペクトルは、複数の波長での該４色のカラ
    ー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射スペクトルの寄与を合計して、
    該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成分の各々に対応する該
    個々の寄与にすることを代表している；および 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
    よび該４色のカラー成分の各個の各々に対する各個の寄与を用いて、該色指数を
    計算する工程。
18. 【請求項１８】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請
    求項１７に記載の方法。
19. 【請求項１９】 前記測定することが、照射条件とは無関係である、請求項
    １７に記載の方法。
20. 【請求項２０】 赤色および緑色と、黄色および青色とが、前記２色の対抗
    対のカラー成分を形成する、請求項１７に記載の方法。
21. 【請求項２１】 赤色が、緑色に対抗して配置され、そして黄色が、青色に
    対抗して配置されている、請求項２０に記載の方法。
22. 【請求項２２】 前記測定から得た前記試料の反射スペクトルが、前記加重
    因子により、互いに対して対抗して配置された前記４色のカラー成分の各々に対
    応する個々の寄与を代表しており、そして以下により特徴付けられる、請求項１
    ７に記載の方法： 【数５】 ここで、Ｒは、前記試料の反射率因子であり、Ｒｗｔ（λ）、Ｙｗｔ（λ）、Ｇ
    ｗｔ（λ）およびＢｗｔ（λ）は、表１および図１で示した加重因子であり、そ
    してλは、１〜ｋの測定間隔で変わる、 方法。
23. 【請求項２３】 前記色指数が、以下を用いて計算される、請求項１７に記
    載の方法： 【数６】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
    、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、Ｒ、Ｙ、
    ＧおよびＢは、前記４色のカラー成分の各々に対応する前記個々の寄与であり、
    そしてＲｎ、Ｙｎ、ＧｎおよびＢｎは、完全反射拡散体による各カラー成分に対
    する寄与である、 方法。
24. 【請求項２４】 前記明暗との相関物Ｌ、前記赤み−緑みとの相関物Ｍおよ
    び前記黄み−青みとの相関物Ｎが、前記試料の色を指示する６桁単一数指数（Ｃ
    ＳＣＩ₆）を生じるのに使用される、請求項２３に記載の方法。
25. 【請求項２５】 前記６桁単一数指数（ＣＳＣＩ₆）が、以下を用いて決定 される、請求項２４に記載の方法： 【数７】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
    、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、そしてＩ
    ＮＴは、括弧内の対応する式の整数値を意味する、 方法。
26. 【請求項２６】 前記明暗との相関物Ｌ、前記赤み−緑みとの相関物Ｍおよ
    び前記黄み−青みとの相関物Ｎが、前記試料の色を指示する３桁単一数指数（Ｃ
    ＳＣＩ₃）を生じるのに使用される、請求項２３に記載の方法。
27. 【請求項２７】 前記３桁単一数指数（ＣＳＣＩ₃）が、以下を用いて決定 される、請求項２６に記載の方法： 【数８】 ここで、Ｌは、明暗（これはまた、明度とも呼ばれる）との相関物であり、Ｍは
    、赤み−緑みとの相関物であり、Ｎは、黄み−青みとの相関物であり、そしてＩ
    ＮＴは、括弧内の対応する式の整数値を意味する、 方法。
28. 【請求項２８】 試料の色を色指数で評価するための色測定システムであっ
    て、該システムは、以下を包含する： 色測定機器であって、該色測定機器は、該試料の反射スペクトルを測定するた
    めの付随スペクトル応答関数を有し、該スペクトル応答関数は、２色の対抗対の
    カラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子に適合するように調
    節されており、ここで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試
    料の反射スペクトルの寄与を計算するのに使用され、該測定から得た該試料の反
    射スペクトルは、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成分の
    各々に対応する個々の寄与を代表している；および 完全拡散体により、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成
    分の各個の各々に対応する該個々の寄与および該４色のカラー成分の各個の各々
    に対する各個の寄与を用いて、該色指数を計算するための手段。
29. 【請求項２９】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請
    求項２８に記載の色測定システム。
30. 【請求項３０】 完全拡散体による前記４色のカラー成分の各個の各々に対
    する前記各個の寄与が、ＥＥＰＲＯＭに保存されている、請求項２８に記載の色
    測定システム。
31. 【請求項３１】 前記色指数を計算するための前記手段が、マイクロプロセ
    ッサを包含する、請求項２８に記載の色測定システム。
32. 【請求項３２】 試料の色を色指数で評価するための装置であって、該装置
    は、以下を包含する： 該試料の反射スペクトルを測定するための色測定機器； 該反射スペクトルに加重するための加重因子を保存するための手段であって、
    該加重因子は、２色の対抗対のカラー成分を形成する４色のカラー成分に対応し
    、ここで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試料の反射スペ
    クトルの寄与を計算するのに、使用される； 完全拡散体により、該４色のカラー成分の各個の各々に対する該個々の寄与お
    よび各個の寄与を用いて、該４色のカラー成分の各々に対応する個々の寄与を決
    定して該色指数を計算するための手段であって、該決定することは、以下を包含
    する： 複数の波長での該４色のカラー成分の各個の各々の外観に対する該試料の反射
    スペクトルの寄与を合計して、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色の
    カラー成分の各々に対応する該個々の寄与にすること。
33. 【請求項３３】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請
    求項３２に記載の装置。
34. 【請求項３４】 前記加重因子を保存するための前記手段が、ＥＥＰＲＯＭ
    を包含する、請求項３２に記載の装置。
35. 【請求項３５】 前記試料の反射スペクトルを計算するための前記手段が、
    マイクロプロセッサを包含する、請求項３２に記載の装置。
36. 【請求項３６】 試料の色を色指数で評価するための装置であって、該シス
    テムは、以下を包含する： 色測定機器であって、該色測定機器は、該試料の反射スペクトルを測定するた
    めの付随スペクトル応答関数を有し、該スペクトル応答関数は、２色の対抗対の
    カラー成分を形成する４色のカラー成分に対応する加重因子に適合するように調
    節されており、ここで、該加重因子は、該４色のカラー成分の外観に対する該試
    料の反射スペクトルの寄与を計算するのに使用され、該測定から得た該試料の反
    射スペクトルは、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成分の
    各々に対応する個々の寄与を代表している；および 完全拡散体により、該２色の対抗対のカラー成分を形成する該４色のカラー成
    分の各個の各々に対応する該個々の寄与および該４色のカラー成分の各個の各々
    に対する各個の寄与を用いて、該色指数を計算するためのマイクロプロセッサ。
37. 【請求項３７】 前記試料が、皮膚、歯、髪および構成物質を含有する、請
    求項３６に記載の装置。
38. 【請求項３８】 完全拡散体による前記４色のカラー成分の各個の各々に対
    する前記各個の寄与が、ＥＥＰＲＯＭに保存されている、請求項３６に記載の装
    置。