JP2002502648A - Mri又はmrtプローブで使用するための開いた磁石及び開いた磁気装置を設計するための方法 - Google Patents

Mri又はmrtプローブで使用するための開いた磁石及び開いた磁気装置を設計するための方法

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JP2002502648A JP2000530919A JP2000530919A JP2002502648A JP 2002502648 A JP2002502648 A JP 2002502648A JP 2000530919 A JP2000530919 A JP 2000530919A JP 2000530919 A JP2000530919 A JP 2000530919A JP 2002502648 A JP2002502648 A JP 2002502648A
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パンフィル,シモン
カッツネルソン,エフド
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オーディン・メディカル・テクノロジーズ・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 実質的に均一な磁場を生成するための開いたヨーク構造の磁気装置(5)に関する。該磁気装置(5)は、開いた強磁性ヨーク(8)と、該ヨーク(8)の両側に取り付けられた2つの相補的な永久磁石アセンブリ(4A、4B)とを備える。各々の永久磁石アセンブリ(4A、4B)は、強磁性極部品(22A,32A)と、極部品及びヨークの間に配置された第1の磁石構造体(20A,30A)と、該極部品(22A,32A)と同心で且つそこから径方向に隙間だけ隔てられた少なくとも1つの環状強磁性コリメータ(22B〜22D,32B〜32D)と、第1の磁石構造体(20A,30A)から径方向に隙間(45A,46A)だけ隔てられ、少なくとも1つのコリメータ(22B〜22D,32B〜32D)及びヨーク(8)の間に配置された少なくとも1つの第2の磁石構造体(20B〜20E,30B〜30E)とを備える。磁石構造体(20A〜20E,30A〜30E)は、磁石材料から作られた固体構造体であっても、区分化されたり、或いは複数の磁石ブロックを備えてもよい。このような装置を設計する方法も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、慨して磁気共鳴イメージング(MRI)及び磁気共鳴治療(MRT
)の分野に係り、より詳しくは、MRI/MRTプローブで使用するための開い
たヨーク構造の磁石及びコンパクトなヨーク構造の磁石の設計を最適化するため
の改善された方法に関する。
【0002】
【従来技術】
磁気共鳴イメージング(MRI)及び磁気共鳴治療(MRT)のシステムで使
用するためのコンパクトな磁気プローブが当該技術分野で知られている。
【0003】 「医療用途で使用するための永久磁石アセンブリ」という標題で1997年7
月23日にカツネルソンらにより出願された米国特許シリアル番号08/898
,773号は、共軸環状永久磁石を含むコンパクトなヨークレスの磁石アセンブ
リを開示している。これは、本出願と共通の譲受人に譲渡され、それを参照する
ことによって本明細書に組み込まれる。
【0004】 「MRI用の磁気装置」という標題で1998年9月25日にズックらにより
出願された米国特許シリアル番号09/161,336号は、とりわけ、共軸環
状永久磁石を含み、外部勾配コイルを有するヨークレスの磁石アセンブリを開示
している。これは、本出願と共通の譲受人に譲渡され、それを参照することによ
って本明細書に組み込まれる。
【0005】 そのようなコンパクトなヨークレスの永久磁石アセンブリは多くの利点を有す
る一方で、いくつかのMRI/MRTの用途にとっては磁石アセンブリの主要磁
場の強度を増加させることが望ましい。これは、ヨーク構造の環状永久磁石アセ
ンブリの設計を要求し得る。
【0006】 ヨーク構造及びヨーク構造でない永久磁石を設計する方法が当該技術分野で知
られている。 現在のヨーク構造の磁石の設計方法は、MRI/MRTのヨーク構造磁石の設
計にも適用されており、典型的には、磁気材料と軟鉄などの強磁性材料からでき
た極部品とを典型的に備えるヨーク場生成器の初期設計を基礎としている。この
場生成器は、MRI/MRT装置の検査場(FOV)として当該技術分野でも知
られている、指定されたイメージング体積領域内で指定された磁場強度を達成す
るため、第1の設計段階で予め設計される。理論的には、設計された場生成の表
面が無限のサイズを持った場合、FOV内の磁場は非常に均一になり、更なる設
計段階が必要とされないであろう。しかしながら、とりわけ特定の用途で指示さ
れた磁石サイズに関する制約などの実用上の理由や大きな磁石を構成し及びそれ
らを機械的に支持する上で要するコストに起因して、場生成器のサイズは有限で
なければならない。場生成器のこの実用上のサイズ制限は、エッジ効果に起因し
てFOV内の磁場強度に不均一性を引き起こす。従って、場生成器の有限サイズ
により引き起こされた不均一性を修正するため第2の設計段階が必要となる。こ
の別個の第2の設計段階は、場生成器により生成された磁場の高次成分を相殺す
るため、追加の磁場及び又は強磁性構造の設計を含んでいる。
【0007】 アーベルらに付与された米国特許5,495,222号は、ヨーク構造の主要
磁場システムと、多数の多面の永久磁石構造体及び極部品を含む第2の磁石構造
体と、磁場中の磁場歪みを補償するための主要な及び又は第2のフィルター構造
などの場歪み補償手段とを含む、高度均一磁場を生成するためのハイブリッド磁
石構造体を開示している。
【0008】 アーベルらに付与された米国特許5,475,355号は、空間フィルターを
使用して磁石構造体の場の歪みを補償するための方法及び装置を開示している。
この方法は、イメージング領域を含む空洞部を画成する2つの間隔をおいて隔て
られた強磁性エレメントと、該イメージング領域で望ましくない調和級数成分を
有する磁場を生成する手段と、当該領域で望ましくない調和級数成分を減少させ
るための手段と、を有する、開いた磁石構造体を設計することを基礎としている
。アーベルらによって知見された設計方法は、開いた磁石構造体を設計し、強磁
性エレメントと、それらに隣接して隔てられた第1及び第2の複数の追加の強磁
性エレメントとの間に所定量の磁化材料を挿入することによって、調和級数項を
連続的に消去することによってイメージング領域内の歪みを減少させる工程を含
む。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
アーベルらの方法は、調和級数項を順次消去するための逐次的なステップを使
用しなければならないという欠点を有する。従って、これらの逐次的なステップ
の各々は特定の調和級数成分を消去することのみを目的とするので、この方法で
は、逐次的なステップの各々は望ましい磁場全体に最適な寄与を与えない。その
結果として、特定の調和級数成分を消去する一方で最終的に設計される磁石構造
体は、設計された開磁石構造体の寸法上のコンパクトさに関して、最適とはなり
得ない。
【0010】 かくして、従来技術の設計方法の一般的な欠点は、第2の設計段階で追加され
た修正用の磁石構造体が設計される一方で実行される最適化が、FOV内の特定
の均一性を達成するため主要には場生成器の磁場の高次振動成分を相殺すること
をねらっているということである。従って、第2の設計段階は、追加された磁石
構造体のFOV内主要磁場強度への寄与を最適化しない。従って、MRI/MR
T又は他の用途に対してヨーク構造の磁石アセンブリを設計するため従来技術の
設計方法を使用することは、特定の値内に磁場均一性を達成する一方で、磁石が
必ずしも最適にはコンパクトされないことに帰着する。これは、設計された磁石
又はMRI/MRT磁石アセンブリの主要磁場の達成可能強度を増加させるため
それらの磁場を完全に利用する能力を提供することなく、高次調和級数成分を修
正するため比較的大きくコストのかかる追加の磁石構造体を使用する必要性など
の更なる欠点を持ち得る。
【0011】 永久磁石アセンブリに関して出くわす更なる共通の問題は、永久磁石が製造さ
れるところの材料の局所的な欠陥によって引き起こされる磁場の不均一性の存在
である。そのような欠陥は、磁場強度の局所的な増加の領域である「ホットスポ
ット」として発生し得る。これらの不均一性はMRI画像品質を低下させる。か
くして、そのような不均一性を減少させることが望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、対称軸が貫通する実質的に均一な磁場の体積領域を
提供するための開いた磁気装置が提供される。この装置は、第1のヨーク表面及
び該第1のヨーク表面に対向する第2のヨーク表面を有する、開いた強磁性ヨー
クであって、該第2のヨーク表面は、第1のヨーク表面及び第2のヨーク表面か
ら等距離にある中央平面に関して第1のヨーク表面の鏡像となるように形成され
、対称軸は中央平面に垂直である、前記強磁性ヨークと、第1のヨーク表面に取
り付けられた第1の磁石アセンブリと、を備える。該第1の磁石アセンブリは、
中央平面に実質的に平行で外側半径を有する第1の強磁性極部品であって、対称
軸は該第1の極部品の中心を通過し、該第1の極部品は、対称軸に垂直で該第1
の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であり、前記体積領域に
面した第1の表面と、第1のヨーク表面に面した第2の表面とを有する、前記第
1の極部品を備える。第1の磁石アセンブリは、第1の極部品の第2の表面と、
対称軸に平行な方向に第1の極部品の第2の表面を第1のヨーク表面上に投影す
ることによって形成された表面との間に配置された第1の磁石構造体であって、
対称軸に実質的に平行に向けられた第1の磁化ベクトルを有する、前記第1の磁
石構造体を更に備える。第1の磁石アセンブリは、第1の極部品と同心で且つ該
第1の極部品の外側半径より大きい内側半径を有する、少なくとも1つの実質的
に環状の第1の強磁性コリメータも備える。この少なくとも1つの第1の強磁性
コリメータは、第1の極部品から第1の隙間だけ径方向に隔てられると共に、体
積領域に面した第4の表面と、第1のヨーク表面に面した第5の表面とを有する
。第1の磁石アセンブリは、少なくとも1つの第1のコリメータの第5の表面と
、対称軸に平行な方向に第1のコリメータの第4の表面を第1のヨーク表面上に
投影することによって形成された表面との間に配置され、且つ、対称軸に実質的
に平行に向けられた第2の磁化ベクトルを有する、少なくとも1つの第2の磁石
構造体を更に備える。本装置は、第1の磁石アセンブリと対向するように第2の
ヨーク表面に取り付けられた第2の磁石アセンブリを更に備える。体積領域は、
第1の磁石アセンブリと第2の磁石アセンブリとの間に画定された開いた領域内
に配置される。この第2の磁石アセンブリは、中央平面に実質的に平行で且つ第
1の極部品の外側半径に実質的に等しい外側半径を有する第2の強磁性極部品を
備える。対称軸は該第2の極部品の中心を通過する。この第2の極部品は、対称
軸に垂直で該第2の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称である
。第2の極部品は、体積領域に面した第5の表面と、第2のヨーク表面に面した
第6の表面とを有する。第2の磁石アセンブリは、第2の極部品の第6の表面と
、対称軸に平行な方向に第2の極部品の第6の表面を第2のヨーク表面上に投影
することによって形成された表面との間に配置された第3の磁石構造体を更に備
える。第3の磁石構造体は、第1の磁化ベクトルと実質的に等しい第3の磁化ベ
クトルを有する。第2の磁石アセンブリは、第2の極部品と同心で、且つ、少な
くとも1つの第1のコリメータの内側半径に実質的に等しく第2の極部品の外側
半径より大きい内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第2の強磁
性コリメータを更に備える。この少なくとも1つの第2のコリメータは、第2の
極部品から第2の隙間だけ径方向に隔てられる。この少なくとも1つの第2のコ
リメータは、体積領域に面した第7の表面と、第2のヨーク表面に面した第8の
表面とを有する。第2の磁石アセンブリは、少なくとも1つの第2のコリメータ
の第8の表面と、対称軸に平行な方向に第2のコリメータの第8の表面を第2の
ヨーク表面上に投影することによって形成された表面との間に配置された少なく
とも1つの第4の磁石構造体を更に備える。この少なくとも1つの第4の磁石構
造体は、第2の磁化ベクトルと実質的に等しい第4の磁化ベクトルを有する。第
1の極部品及び第2の極部品は、円柱状の極部品、環状の極部品、正多角形の極
部品及び正多角形の環状の極部品から選択される。少なくとも1つの第1のコリ
メータ及び少なくとも1つの第2のコリメータは、環状コリメータ及び正多角形
の環状コリメータから選択される。
【0013】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁化ベクトルは、第2の磁
化ベクトルに平行に向けられている。 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁化ベクトルは、第2の磁
化ベクトルと平行で且つ向きが反対に向けられている。
【0014】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、ヨーク、第1の極部品、第2の極
部品、少なくとも1つの第1のコリメータ、及び、少なくとも1つの第2のコリ
メータのうち少なくとも1つが、高い透磁率を持つ材料からできている。
【0015】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁石構造体、第2の磁石構
造体、少なくとも1つの第3の磁石構造体及び少なくとも1つの第4の磁石構造
体のうち少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた単一個体部材として構
成されている。
【0016】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁石構造体、第2の磁石構
造体、少なくとも1つの第3の磁石構造体及び少なくとも1つの第4の磁石構造
体のうち少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた複数のブロックから構
成されている。
【0017】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、複数の磁石ブロックのうち少なく
とも1つの磁石ブロックが該少なくとも1つのブロックの磁化ベクトルに垂直で
ある2つの平行平面を有する多面磁石ブロックである。
【0018】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、複数の磁石ブロックのうち少なく
とも幾つかの磁石ブロックがそれらの間に空洞部を有する。 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、空洞部の少なくとも一部分が非磁
性、非強磁性の材料で満たされている。
【0019】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁石構造体、第2の磁石構
造体、少なくとも1つの第3の磁石構造体及び少なくとも1つの第4の磁石構造
体のうち少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた複数の同一の等角度セ
グメントから構成されている。
【0020】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の表面及び第5の表面の対と
、第2の表面及び第6の表面の対と、第3の表面及び第7の表面の対と、第4の
表面及び第8の表面の対と、から選択された少なくとも1対の相補的な表面が、
中央平面に実質的に平行な一対の平面状表面である。
【0021】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1のヨーク表面と第2のヨーク
表面とが中央平面に平行な実質的に平坦な表面である。 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1のヨーク表面が、中央平面に
平行で対称軸の回りに同心に配列された、第1の複数の実質的に平坦な表面を含
み、第2のヨーク表面が、中央平面に関して第1の複数の表面の鏡像である、相
補的な第2の複数の実質的に平坦な表面を含む。
【0022】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の複数の表面のうち少なくと
も1つが、第1の複数の表面のうち残りの表面の少なくとも1つから対称軸に沿
って第1の距離だけ隔てられ、相補的な第2の複数の表面のうち少なくとも1つ
が、対称軸に沿って第1の距離に等しい第2の距離だけ相補的な第2の複数の表
面の残りの表面の少なくとも1つから隔てられる。
【0023】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本装置は、第1のヨーク表面と、
第1の磁石構造体及び少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つ
と、の間に配置された少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材、並びに、
第2のヨーク表面と、第3の磁石構造体及び少なくとも1つの第4の磁石構造体
のうち少なくとも1つと、の間に配置された少なくとも1つの第2の強磁性スペ
ーサー部材を更に備える。
【0024】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、少なくとも1つの第1の強磁性ス
ペーサー部材と、少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、実質的に
ディスク状の強磁性スペーサー部材、実質的に正多角形の強磁性スペーサー部材
、実質的に環状の強磁性スペーサー部材、及び、実質的に環状の正多角形の強磁
性スペーサー部材から同一に選択される。
【0025】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、少なくとも1つの第1の強磁性ス
ペーサー部材と、少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、高い透磁
率を持つ材料でできている。
【0026】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、少なくとも1つの第1の強磁性ス
ペーサー部材と、少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、非磁性、
非強磁性材料でできている。
【0027】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の極部品及び第2の極部品の
各々は、第1の隙間を間に有する複数の極部品セグメントに区分化され、第1の
磁石構造体及び第3の磁石構造体の各々は、第2の隙間を間に有する磁石構造体
セグメントに区分化される。これらの磁石構造体セグメントの少なくとも幾つか
が、開いた強磁性ヨークの非対称性から生じる磁場の不均一性を少なくとも部分
的に補償するため、第1及び第2の磁石構造体の残りのセグメントの平均残留磁
気値とは異なる平均残留磁気値を持つ。
【0028】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、少なくとも1つの第1の環状コリ
メータ及び少なくとも1つの第2の環状コリメータは、第1の隙間を間に有する
複数のコリメータセグメントに区分化される。少なくとも1つの第2の磁石構造
体及び少なくとも1つの第4の磁石構造体は、第2の隙間を間に有する磁石構造
体セグメントに区分化される。磁石構造体セグメントの少なくとも幾つかが、開
いた強磁性ヨークの非対称性から生じる磁場の不均一性を少なくとも部分的に補
償するため、第1及び第2の磁石構造体の残りのセグメントの平均残留磁気値と
は異なる平均残留磁気値を持つ。
【0029】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁石構造体の対称軸に沿っ
た厚さが、少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つの対称軸に
沿った厚さとは異なっている。
【0030】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の磁石構造体の対称軸に沿っ
た厚さが、少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つの対称軸に
沿った厚さと等しい。
【0031】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の表面及び第5の表面の対、
第2の表面及び第6の表面の対、第3の表面及び第7の表面の対、第4の表面及
び第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1対の非平面
表面である。この少なくとも1対の相補的表面の各表面は、中央平面に関して少
なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡像となっている。
【0032】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の表面及び第5の表面の対、
第2の表面及び第6の表面の対、第3の表面及び第7の表面の対、第4の表面及
び第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1対の部分平
面で部分湾曲の表面である。この少なくとも1対の相補的表面の各表面は、中央
平面に関して少なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡像となっている。
【0033】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の表面及び第5の表面の対、
第2の表面及び第6の表面の対、第3の表面及び第7の表面の対、第4の表面及
び第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1対の段付け
られた表面である。この少なくとも1対の相補的表面の各表面は、前記中央平面
に関して前記少なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡像となっている。
【0034】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の表面及び第3の表面は実質
的に等ポテンシャル表面である。第1の表面は、その磁気ポテンシャルの第1の
値を持ち、第3の表面は、その磁気ポテンシャルの第2の値を持つ。磁気ポテン
シャルの第1の値は磁気ポテンシャルの第2の値とは異なる。第5の表面及び第
7の表面は実質的に等ポテンシャル表面である。第5の表面は、その磁気ポテン
シャルの第3の値を持ち、第7の表面は、その磁気ポテンシャルの第4の値を持
つ。磁気ポテンシャルの第3の値は磁気ポテンシャルの第1の値と実質的に等し
く、磁気ポテンシャルの第4の値は磁気ポテンシャルの第2の値と実質的に等し
い。
【0035】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、ヨーク、第1の極部品、第2の極
部品、少なくとも1つの第1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリメー
タのうち少なくとも1つは、軟鉄、鉄及びシリコンを含む合金、並びに鉄及びニ
ッケルを含む合金から選択された材料でできている。
【0036】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、少なくとも1つの第1の強磁性ス
ペーサー部材及び少なくとも1つの強磁性スペーサー部材は、軟鉄、鉄及びシリ
コンを含む合金、並びに鉄及びニッケルを含む合金から選択された材料でできて
いる。
【0037】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1の極部品、第2の極部品、少
なくとも1つの第1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリメータのうち
少なくとも1つは、中央平面に対して調整可能である。
【0038】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、中央平面と、第1の極部品、第2
の極部品、少なくとも1つの第1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリ
メータのうち少なくとも1つとの間の角度が、磁場を修正するため調整可能であ
る。
【0039】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、中央平面と、第1の極部品、第2
の極部品、少なくとも1つの第1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリ
メータのうち少なくとも1つの少なくとも一部分との間の距離が、磁場を修正す
るため調整可能である。
【0040】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本装置は、ヨークに調整可能に取
り付けられた複数の調整ねじを更に含む。第1の極部品、第2の極部品、少なく
とも1つの第1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリメータのうち少な
くとも1つの位置及び角度のうち少なくとも1つが、複数の調整ねじの少なくと
も1つを回転させることによって調整可能となる。
【0041】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、実質的に均一な磁場の体積領域を
提供するための開いた磁気装置を構成する方法が提供される。この装置は、体積
領域を貫通する対称軸を有する。本方法は、第1のヨーク表面及び該第1のヨー
ク表面に対向する第2のヨーク表面を有する、開いた強磁性ヨークを提供する工
程を含む。この第2のヨーク表面は、第1のヨーク表面及び第2のヨーク表面か
ら等距離にある中央平面に関して第1のヨーク表面の鏡像となるように形成され
る。対称軸は中央平面に垂直である。本方法は、第1のヨーク表面に取り付けら
れた第1の磁石アセンブリを提供する工程を更に含む。この第1の磁石アセンブ
リは、中央平面に実質的に平行で外側半径を有する第1の強磁性極部品を備える
。この第1の極部品は、対称軸が該第1の極部品の中心を通過すると共に、対称
軸に垂直で該第1の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であり
、体積領域に面した第1の表面と、第1のヨーク表面に面した第2の表面とを有
する。この第1の磁石アセンブリは、第1の磁石構造体を更に備える。この第1
の磁石構造体は、第1の極部品の第2の表面と、対称軸に平行な方向に第1の極
部品の第2の表面を第1のヨーク表面上に投影することによって形成された表面
との間に配置され、対称軸に実質的に平行に向けられた第1の磁化ベクトルを有
する。第1の磁石アセンブリは、少なくとも1つの実質的に環状の第1の強磁性
コリメータを更に備える。この第1の強磁性コリメータは、第1の極部品と同心
で且つ該第1の極部品の外側半径より大きい内側半径を有し、第1の極部品から
第1の隙間だけ径方向に隔てられると共に、体積領域に面した第4の表面と、第
1のヨーク表面に面した第5の表面とを有する。この第1の磁石アセンブリは、
少なくとも1つの第2の磁石構造体を更に備える。この第2の磁石構造体は、少
なくとも1つの第1のコリメータの第5の表面と、対称軸に平行な方向に第1の
コリメータの第4の表面を第1のヨーク表面上に投影することによって形成され
た表面との間に配置され、対称軸に実質的に平行に向けられた第2の磁化ベクト
ルを有する。本方法は、第1の磁石アセンブリと対向するように第2のヨーク表
面に取り付けられた第2の磁石アセンブリを提供する工程を更に備える。体積領
域は、第1の磁石アセンブリと第2の磁石アセンブリとの間に画定された開いた
領域内に配置される。この第2の磁石アセンブリは、中央平面に実質的に平行で
且つ第1の極部品の外側半径に実質的に等しい外側半径を有する第2の強磁性極
部品を備える。対称軸は該第2の極部品の中心を通過し、該第2の極部品は、対
称軸に垂直で該第2の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であ
り、体積領域に面した第5の表面と、第2のヨーク表面に面した第6の表面とを
有する。この第2の磁石アセンブリは、第2の極部品の第6の表面と、対称軸に
平行な方向に第2の極部品の第6の表面を第2のヨーク表面上に投影することに
よって形成された表面との間に配置された第3の磁石構造体を備える。この第3
の磁石構造体は、第1の磁化ベクトルと実質的に等しい第3の磁化ベクトルを有
する。第2の磁石アセンブリは、第2の極部品と同心で、且つ、少なくとも1つ
の第1のコリメータの内側半径に実質的に等しく第2の極部品の外側半径より大
きい内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第2の強磁性コリメー
タを更に備える。この第2のコリメータは、第2の極部品から第2の隙間だけ径
方向に隔てられると共に、体積領域に面した第7の表面と、第2のヨーク表面に
面した第8の表面とを有する。第2の磁石アセンブリは、少なくとも1つの第2
のコリメータの第8の表面と、対称軸に平行な方向に第2のコリメータの第8の
表面を第2のヨーク表面上に投影することによって形成された表面との間に配置
された少なくとも1つの第4の磁石構造体を更に有し、この第4の磁石構造体は
、第2の磁化ベクトルと実質的に等しい第4の磁化ベクトルを有する。本方法に
おいて、第1の極部品及び第2の極部品は、円柱状の極部品、環状の極部品、正
多角形の極部品及び正多角形の環状の極部品から選択され、少なくとも1つの第
1のコリメータ及び少なくとも1つの第2のコリメータは、環状コリメータ及び
正多角形の環状コリメータから選択される。
【0042】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、実質的に均一な磁場の体積領域を
提供するための開いたヨーク構造の磁気装置を設計する方法が提供される。体積
領域は、該領域を貫通する対称軸に関して径方向の対称性を有する。体積領域は
、中央平面上に配置された中心点を有する。この中央平面は、対称軸に垂直であ
ると共に体積領域を対称的に二等分する。本方法は、体積領域の所望の寸法及び
該体積領域内の磁場の所望の大きさを画定する第1のパラメータ組を提供する工
程と、補償されるべき磁場の高次調和級数項の数を表す整数Nを提供する工程と
、対称軸の回りに同心に配置され、該対称軸に垂直な任意軸に関して径方向に対
称的である複数のK個の強磁性部材を画定する第2の寸法パラメータ組を提供す
る工程とを含む。この複数のK個の強磁性部材は、実質的にディスク状若しくは
環状の極部品と、K−1個の実質的に環状のコリメータとを備え、複数のK個の
強磁性部材の各々は、K番目の磁石構造体がK番目の強磁性部材とヨーク構造の
磁気装置の強磁性ヨークの表面の一部分との間に配置されるように、複数のK個
の磁石構造体のうちの磁石構造体と連係する。本方法は、第2の寸法パラメータ
組に基づいて、N・Kマトリックス要素からなるマトリックスMjKを計算する工
程を更に含む。このマトリックスの各々の要素mjKの各々は、K番目の磁石構造
体のj番目の調和展開係数ajへの寄与を表し、該調和展開係数ajは、複数のK
個の磁石構造体のうちの磁石構造体によって、及び、極部品によって形成された
磁場に対する磁場展開式のゼロ次の項より高いj番目の項の係数を表し、磁石構
造体は極部品及びヨークの表面の一部分の間に配置されている。本方法は、マト
リックスMjKから、及び、高次の係数ajから複数のK個の残留磁気値を計算す る工程を更に含む。この複数のK個の残留磁気値のうちの残留磁気値JKの各々 は、K番目の磁石構造体に対する平均残留磁気値を表す。本方法は、残留磁気値
K全ての絶対値が最大の残留磁気値JMAX以下であるか否かを判定する工程を更
に含む。この最大の残留磁気値JMAXは、磁気装置を構成するため利用可能な磁 石材料の最大の残留磁気値を表す。本方法は、第2のパラメータ組に基づく解が
、磁気装置を構成するため利用可能な磁石材料の許容範囲内の安定解であること
を確認するため解安定性判定を実行する工程と、K個の強磁性部材のうちの任意
部材が磁気的に飽和したか否かを判定する工程と、K個の強磁性部材のうちのい
ずれもが磁気的に飽和していない場合、第2のパラメータ組に基づく解を受け入
れる工程と、を更に含む。
【0043】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第1のパラメータ組は、対称軸に
沿った体積領域の長さと、対称軸に垂直な方向に沿った体積領域の円柱半径と、
極部品及び磁石構造体の磁場に対する磁場展開式のゼロ次項であるゼロ次の係数
0と、を含む。
【0044】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第2の寸法パラメータ組は、パラ
メータHCK、HK、DK、R(K)IN及びR(K)OUTを含み、HKは対称軸に沿 って測定されたK番目の磁石構造体の厚さを表し、HCKは対称軸に沿って測定 されたK番目の強磁性部材の厚さを表し、DKは中央平面と該中央平面から離れ た状態で面するK番目の強磁性部材の表面との間の距離を表し、R(K)INはK
番目の強磁性部材の内側半径を表し、R(K)OUTはK番目の強磁性部材の外側 半径を表す。
【0045】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、K個の強磁性部材の極部品は、中
央平面に平行な平面で円状断面を有するディスク状極部品である。このとき、R
(K)OUTの値は円状断面の半径であり、R(K)INの値はゼロである。
【0046】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、K個の強磁性部材の少なくとも1
つは環状強磁性部材である。このとき、R(K)OUTの値は、対称軸に関する環 状強磁性部材の少なくとも1つの外側半径であり、R(K)INの値は、対称軸に
関する強磁性部材の少なくとも1つの内側半径である。
【0047】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、K個の強磁性部材の極部品は、中
央平面に平行な平面で多角形断面を有する直立正多角柱状の極部品である。この
とき、R(K)OUTの値は、多角形断面の中心を多角形断面の頂点に接続する線 の長さであり、R(K)INの値はゼロである。
【0048】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、K個の強磁性部材の極部品若しく
はコリメータの少なくとも1つは、環状多角形断面を有する環状の直立正多角柱
状の極部品若しくはコリメータである。この断面は外側多角形周辺部及び内側多
角形周辺部を持つ。このとき、R(K)OUTの値は、環状多角形断面の中心を外 側多角形周辺部の頂点に接続する第1の線の長さであり、R(K)INの値は、環
状多角形断面の中心を内側多角形周辺部の辺の中央部に接続する第2の線の長さ
である。この第2の線は当該辺に垂直となる。
【0049】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、K個の強磁性部材の極部品若しく
はコリメータの少なくとも1つは、少なくとも1つの環状多角形表面を有する環
状の直立正多角柱状の極部品若しくはコリメータである。この表面は外側多角形
周辺部及び内側多角形周辺部を持つ。このとき、R(K)OUTの値は、環状多角 形表面の中心を外側多角形周辺部の頂点に接続する第1の線の長さであり、R(
K)INの値は、環状多角形表面の中心を内側多角形周辺部の辺の中央部に接続す
る第2の線の長さである。この第2の線は当該辺に垂直である。
【0050】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、上記数Nは、2乃至4の範囲内に
ある整数である。 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、残留磁気値JKのうち1つ又はそ れ以上の絶対値が最大残留磁気値JMAX以下であるか否かを判定する第1の判定 工程の後、第3の提供工程と、第1及び第2の計算工程と、第1の判定工程と、
を残留磁気値JKの全ての絶対値が最大残留磁気値JMAX以下となるまで、十分な
回数、繰り返し実行する工程を更に含む。この繰り返し工程は、第3の提供工程
が繰り返し工程内で実行される各回毎に、第2の寸法パラメータ組の少なくとも
1つの寸法パラメータを変化させる工程を含む。
【0051】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、解の安定性の判定を実行する工程
は、調和展開係数ajの各々に対して最悪の場合の値を計算する工程と、次の表 現式の値を計算する工程と、
【0052】
【数2】
【0053】 この表現式の値を、体積領域の磁場の値からの許容可能な偏差を表す値εと比較
する工程と、を含む。この解は、上記表現式の値がε値以下である場合に安定し
たとみなされる。
【0054】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、実行工程の後、第2の
パラメータ組に基づく解が磁気装置を構成する上で有用な磁石材料の許容範囲内
にある安定解でない場合、第3の提供工程と、第1及び第2の計算工程と、第1
の判定工程と、実行工程と、を当該解が磁気装置を構成する上で有用な磁石材料
の許容範囲内にある安定解となるまで、十分な回数、繰り返し実行する工程を更
に含む。この繰り返し工程は、第3の提供工程がこの繰り返し工程内で実行され
る各回毎に、第2の寸法パラメータ組のうち少なくとも1つの寸法パラメータを
変化させる工程を含む。
【0055】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、第2の判定工程の後、K個の強磁
性部材の少なくとも1つが磁気的に飽和した場合、第3の提供工程と、第1及び
第2の計算工程と、第1の判定工程と、実行工程と、第2の判定工程と、をK個
の強磁性部材のいずれもが磁気的に飽和しなくなるまで、十分な回数、繰り返し
実行する工程を更に含む。この繰り返し工程は、該繰り返し工程内に含まれる第
3の提供工程を実行する前に第2の寸法パラメータ組のうち少なくとも1つの寸
法パラメータを変化させる工程を含む。
【0056】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、第2の判定工程の後、
K個の強磁性部材の少なくとも1つが磁気的に飽和した場合、K個の強磁性部材
の少なくとも1つ内に含まれる強磁性材料のパラメータを変化させる工程と、第
2の判定工程を繰り返す工程と、を更に含む。
【0057】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、第2の判定工程の後、
本方法の追加のサイクルが希望されているか否かを判定する第3の判定工程と、
該方法の追加のサイクルが希望されている場合、第3の提供工程、第1の計算工
程、第2の計算工程、第1の判定工程、実行工程、及び第2の判定工程、を繰り
返す工程と、を更に含む。この繰り返し工程は、該繰り返し工程内に含まれる第
3の提供工程を実行する前に第2の寸法パラメータ組のうち少なくとも1つの寸
法パラメータを変化させる工程を含む。
【0058】 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、第2の寸法パラメータ
組の最新値を記録する工程を更に含む。 更に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、第2の寸法パラメータ
組の最新値を表す出力を提供する工程を更に含む。
【0059】 最後に、本発明の別の好ましい態様によれば、本方法は、上記出力が、ハード
コピー、記録媒体上に記憶されるデータファイル、及び、ディスプレイ装置に表
示された表象的表現から選択される。
【0060】 本発明の様々な特徴、利点及び他の使用法は、次の説明及び図面を参照するこ
とによって更に明らかとなろう。
【0061】
【発明の実施の形態】 本発明は、添付図面を参照して説明される。図面中の同様の参照番号は、同様
の又は対応する構成要素を同定している。
【0062】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、コンパクトな開いたヨーク構造の
磁気プローブの概略的な等角図である図1を参照されたい。 磁気プローブ1は、それと共に開口5を有する、開いた磁気プローブである。
磁気プローブ1は、2つのプロング8A及び8Bを有する、開いたU字形状のヨ
ーク8を備える。磁気プローブは、ヨーク8のプロング8A及び8Bに夫々取り
付けられた2つの永久磁石アセンブリ4A及び4Bも備える。ヨーク8は、鋳鉄
などの強磁性材料からできているが、他の任意の型の適切な強磁性材料も使用す
ることができる。磁気プローブ1は、床上でヨーク8を支持するためヨーク8に
取り付けられたベース6も備える。ヨーク8はベース6に動かないように取り付
けてもよく、或いは、ヨーク8が床平面に垂直な軸(図示せず)の回りに自在に
回転することができるように(図示せず)ベース6に回転可能に取り付けること
もできる。ヨーク8は、床平面に対し選択された角度にヨーク8の傾き角度の調
整を可能とするためベース6に対し傾き調整可能に取り付けてもよい。
【0063】 患者即ち身体部分である患者の器官を、イメージングを実行するための開口5
の内部に配置することができる。図1に示されたこれに限定されない例では、患
者2の身体の背中領域の一部分が磁気プローブ1のイメージング体積領域(図示
せず)内に配置されるように、患者2が可動可能で調整可能な支持装置9に載っ
た状態で示されている。
【0064】 本発明の磁気プローブは、勾配コイルと、放射周波数送信及び受信コイルと、
シミングコイルとから構成され得る複数のコイル(図示せず)も備えることに着
目されたい。磁気プローブ内のそのようなコイルの構成及び配置は、当該技術分
野で知られている。従って、本明細書中では、様々なコイルの構成及び配置をこ
れ以上説明しないことにする。
【0065】 ここで、図2乃至図4を参照されたい。図2は、ラインII−IIに沿って取
られた、図1の磁気プローブに備えられたヨーク8並びに永久磁石アセンブリ4
A及び4Bの概略的な断面図である。図3は、図1の磁気プローブのヨーク8の
概略的な側面図であり、図4は、図2の磁気プローブ1の一部分を詳細に示す概
略的な断面図である。
【0066】 図2を参照すると、永久磁石アセンブリ4Aは、5つの同心の略環状磁石構造
体20A、20B、20C、20D及び20Eを備え、永久磁石アセンブリ4B
は、5つの同心の略環状磁石構造体30A、30B、30C、30D及び30E
を備える。磁石構造体20A、20B、20C、20D及び20E、並びに、磁
石構造体30A、30B、30C、30D及び30Eは、図2の磁気装置のイメ
ージング体積領域10の中心部(図示せず)を通過する軸線でもある軸15に関
して同心である。環状磁石構造体20A、20B、20C、20D及び20Eは
、隙間46A、46B、46C及び46Dによって分離されている。永久磁石ア
センブリ4Bの環状磁石構造体30A、30B、30C、30D及び30Eは、
永久磁石アセンブリ4Aの対応する隙間46A、46B、46C及び46Dと寸
法上同一である隙間45A、45B、45C及び45Dによって分離されている
【0067】 環状磁石構造体20A、20B、20C、20D及び20E、並びに、環状磁
石構造体30A、30B、30C、30D及び30Eは、ヨーク8の2つの略平
行表面8C及び8Dに垂直である軸線15に関して同心に配列されていることに
着目されたい。
【0068】 隙間の対45A及び46A、45B及び46B、45C及び46C並びに45
D及び46Dの各々で2つの隙間の寸法が同一である一方で、各々の永久磁石ア
センブリ4A及び4B内に備えられた隙間の寸法は、磁気プローブ1の特定の実
施方法に依存して様々に変更することができることに着目されたい。例えば、永
久磁石アセンブリ4B(図4)内では、隙間45Cが隙間45A、45B及び4
5Dよりも大きくなっている。永久磁石アセンブリ4A及び4Bの任意に選択さ
れた一つ内で隙間の少なくともいくつかの寸法が同一であり得ることにも着目さ
れたい。一般には、これら隙間の正確な寸法は、永久磁石アセンブリ4A及び4
Bを設計するため使用される最適化手続きによって決定される。
【0069】 径方向の隙間の対45A及び46A、45B及び46B、45C及び46C並
びに45D及び46Dの各々における径方向の隙間は、例えば空気やプラスティ
ックなどの非磁性、非強磁性材料で満たされていることに更に着目されたい。隙
間の対45A及び46A、45B及び46B、45C及び46C並びに45D及
び46Dの各々における径方向の隙間寸法は、磁石アセンブリ4Aのうち、極部
品22Aの並びにコリメータ22B、22C及び22Dの各々のFOVに面する
表面の各々一つが、磁石アセンブリ4Aのうち、極部品22Aの並びにコリメー
タ22B、22C及び22Dの各々のFOVに面する残りの任意の等磁気ポテン
シャル面の磁気ポテンシャル値とは異なる磁気ポテンシャル値を有する等磁気ポ
テンシャル面であると共に、磁石アセンブリ4Bのうち、極部品32Aの並びに
コリメータ32B、32C及び32Dの各々のFOVに面する表面の各々一つが
、磁石アセンブリ4Bのうち、極部品32Aの並びにコリメータ32B、32C
及び32Dの各々のFOVに面する残りの任意の等磁気ポテンシャル面の磁気ポ
テンシャル値とは異なる磁気ポテンシャル値を有する等磁気ポテンシャル面であ
るように定められている。
【0070】 極部品22AのFOVに面する表面の磁気ポテンシャルの値は、これに対向す
る相補的な極部品32AのFOVに面する表面の磁気ポテンシャルの値と(実用
上、達成可能な製造上の許容誤差範囲内で)等しい。同様に、コリメータ22B
、22C及び22Dの各々のFOVに面する表面の磁気ポテンシャルの値は、こ
れに対面する相補的なコリメータ32B、32C及32Dの各々のFOVに面す
る相補的表面の磁気ポテンシャルの値と(実用上、達成可能な製造上の許容誤差
範囲内で)夫々等しい。環状磁石構造体20A、20B,20C、20D、20
E、30A、30B、30C、30D及び30Eの各々は、ヨーク8に取り付け
られたところの第1の表面と、ヨーク8から離れた第2の表面と、を有する。環
状磁石構造体の各々の第1の表面は、例えばエポキシ樹脂接着剤或いは他の任意
の適切な結合材料などの接着剤層(図示せず)によってヨーク8に取り付けられ
ている。その代わりに、環状磁石構造体の各々の第1の表面は、ねじ(図示せず
)或いは他の適当な機械道具(図示せず)によってヨーク8に動かないように取
り付けることもできる。
【0071】 環状永久磁石構造体20A、20B,20C、20D、20E、30A、30
B、30C、30D及び30Eの各々は、ヨーク8から離れた第1の表面と平行
な第2の表面を有する。
【0072】 環状永久磁石構造体20A、20B,20C、20D、20E、30A、30
B、30C、30D及び30Eの各々の磁場極性は矢印25によって概略的に表
されている。矢印25が環状永久磁石構造体20A、20B,20C、20D、
20E、30A、30B、30C、30D及び30Eの磁化ベクトルの方向(極
性)を指し示しているのに対し、矢印25は、それらの長さが任意に示され、任
意の磁化ベクトルの磁場の大きさを表さず、その極性のみを表示しているので、
磁化ベクトルそれ自体を表していないということに着目されたい。同様に、本明
細書を通して、任意の磁石構造体の磁化ベクトルの方向(極性)を表すため用い
られる任意の矢印の長さは、これらの磁化ベクトルの大きさを表していない。
【0073】 図4を参照すると、永久磁石アセンブリ4Bは、4つの場コリメータ32B、
32C、32D及び32Eと、極部品32Aとを更に備えている。場コリメータ
32B、32C、32D及び32Eと、極部品32Aとは、環状磁石構造体の磁
場を平行化するために使用される。場コリメータ32B、32C、32D及び3
2Eは、ダブルヘッドの矢印でラベルされたH1によって表される厚さH1を有
し、極部品32Aはダブルヘッドの矢印でラベルされたH2によって表される厚
さH2を有する。ここで、H2はH1よりも大きい。
【0074】 場コリメータ32B、32C、32D及び32Eと、極部品32Aとの各々は
、第1の表面34B、34C、34D、34E及び34Aを夫々有し、これらは
、例えばエポキシ樹脂接着剤或いは他の任意の適切な接着剤などの接着剤層(図
示せず)又は他の結合材料によって、環状磁石構造体30B、30C、30D、
30E及び30Aの第2の表面に夫々取り付けられている。
【0075】 場コリメータ32B、32C、32D及び32Eと、極部品32Aとの各々は
、第2の表面33B、33C、33D、33E及び33Aを夫々有する。第2の
表面33B、33C、33D、33E及び33Aは、実質的に同一平面上にある
【0076】 極部品22A及び32Aの厳密な方向は、1又は複数の調整ねじ12(図2乃
至図4)を適切に調整することによって、磁石アセンブリ4A及び4Bの構築後
にきめ細かくチューニングすることができることに着目されたい。ヨーク8のプ
ロング8A及び8Bの各々は、その内部に回転可能に配置された12の調整ねじ
12を備える。調整ねじ12は、プロング8A及び8Bを貫通する、内部にねじ
山が形成されたボア39(図4)内に回転可能に配置される。プロング8B内の
調整ねじ12の配列は図3で最も良く示されている。調整ねじ12は、環状磁石
構造体20A及び30Aの各々の内部を通過する12の通路内を通過する。軸線
15に関する極部品32Aの第2の表面33Aの方向のきめ細かいチューニング
は、とりわけ製造上の不正確さに起因してヨーク8の2つの表面8C及び8Dが
正確に平行でないという事実、或いは、永久磁石アセンブリ4A及び4Bの他の
構成部品の形状又は配置の不正確さによって引き起こされる主要磁場の方向及び
均一性の不正確さを補償するため必要とされ得る。図2の永久磁石アセンブリの
好ましい実施形態では、ヨーク8のプロング8A及び8Bの各々が12の調整ね
じを備えているが、他の実施形態がこれ以外の数のねじを備えてもよいことに着
目されたい。典型的には、ヨークプロング当たり3つか或いはそれ以上の任意数
の調整ねじを使用することができる。従って、通路40の数は、特定の好ましい
実施形態のために使用される調整ねじ12の数と同一である。
【0077】 本発明の好ましい一実施形態によれば、永久磁石アセンブリ4A及び4Bの直
径DWは約80cmであり、ダブルヘッドの点線の矢印でラベルされたWによっ
て表された極部品22A及び32Aを分離する距離は、約50cmである。これ
らの寸法は例示の寸法であり、これら寸法以外の他の値を、とりわけ開口5に必
要とされる寸法、イメージング体積領域10のサイズ及び形状、必要とされる主
要磁場強度及び他の構造上の考慮に応じて使用することができることが理解され
よう。
【0078】 場コリメータ32B、32C、32D及び32Eと、極部品32Aとは、軟鉄
或いは磁場平行化に適した磁気特性を有する他の任意の強磁性材料から作られる
【0079】 場コリメータ32B、32C、32D及び32Eと、極部品32Aとは、その
第2の表面33B、33C、33D及び33Eと33Aとが各々等磁気ポテンシ
ャル面として作用するので、平行化エレメントとして作用する。これらの等磁気
ポテンシャル面の各々は、磁場が等磁気ポテンシャル面にほぼ垂直に向けられる
その全表面に亘って事実上均一な磁場強度分布を生成する。は、場コリメータ3
2B、32C、32D、32E及び極部品32Aの下層に配置された環状磁石構
造体によって生成される磁場の不均一性の効果を減少させる。
【0080】 永久磁石アセンブリ4Bと同様に、永久磁石アセンブリ4Aは、4つの場コリ
メータ22B、22C、22D及び22Eと、極部品22Aとを更に備えており
、これらは環状磁石構造体20B、20C、20D、20E及び20Aに各々取
り付けられている。
【0081】 構造上、永久磁石アセンブリ4Aは、一般に、表面8C及び8Dの平面と略平
行な平面であって且つ表面8C及び8Dの両平面からほぼ等距離だけ離れている
中央平面(図示せず)に関して永久磁石アセンブリ4Bの鏡像であることに着目
されたい。従って、永久磁石アセンブリ4Aを含む様々な構成要素の詳細な構成
は、永久磁石アセンブリ4Aの構成要素を永久磁石アセンブリ4Bの対応する構
成要素から区別する2つの特徴を除いて、これ以上説明しないことにする。
【0082】 永久磁石アセンブリ4Aを永久磁石アセンブリ4Bから区別する2つの第1の
相違点は、環状磁石構造体20A、20B、20C、20D、20E、30A、
30B、30C、30D及び30Eの磁場の方向及び極性である。図4に最も良
く示されたように、永久磁石アセンブリ4Bの環状磁石構造体30A、30B、
30C、30D及び30Eの各々は、矢印35A、35B、35C、35D及び
35Eにより夫々概略的に表された一般的な磁化方向即ち極性を有する。矢印3
5A、35B、35C、35D及び35Eの各々に対して、ラベルN及びSは、
矢印が内部に引かれたところの関連する環状磁石構造体のN極及びS極の極性を
各々示している。
【0083】 磁石構造体の対20A及び30A、20B及び30B、20C及び30C、2
0D及び30D及び20E及び30Eの各々において2つの対向する相補的磁石
構造体の磁場強度の大きさが(製造上の許容誤差範囲内で)等しい一方で、環状
磁石構造体20A、20B、20C、20D及び20E(図2)の磁場の極性は
、これと反対側で対応する環状磁石構造体30A、30B、30C、30D及び
30Eの磁場の極性の(上記で定義した等距離の中央平面に関して)鏡像である
というよりもこれと同様である。これによって、永久磁石アセンブリ5A及び4
Bに共通した対称軸である軸線15に沿って略整列したB0とラベルされた矢印 によって表される一様で均一な磁場が生成される。手短に図2に戻ると、イメー
ジング体積領域10が磁気プローブ1内で画定される。イメージング体積領域1
0は、2つの永久磁石アセンブリ4A及び4Bの間に配置される。イメージング
体積領域10は、主要磁場が身体部分即ち器官に対する磁気共鳴イメージングを
予め定められたイメージング解像度及び品質で実行する上で適した強度及び均一
性の値を有するような体積領域を表している。
【0084】 図2の磁気プローブの好ましい実施形態が概略円柱状のイメージング体積領域
を有しているのに対し、磁気プローブの他の好ましい実施形態では、イメージン
グ体積領域がとりわけ磁気プローブ1の構成要素の正確な磁気的及び又は幾何学
的パラメータに応じて異なる形状を有するように実行されてもよい。
【0085】 おそらくは永久磁石アセンブリ4Aを永久磁石アセンブリ4Bから区別するで
あろうが必ずしもそうでないかもしれない第2の相違点は、環状磁石構造体20
B、20C、20D、20E、20A、30B、30C、30D、30E及び3
0Aの内部の細かい構造の詳細に関し、詳細は更に後述される。環状磁石構造体
20A、20B、20C、20D、20E、30A、30B、30C、30D及
び30Eは、例えば鉄、ネオジム及びホウ素から作られた永久磁化合金(FeN
dB合金)などの永久磁化材料からなる。本発明の実施形態によれば、環状磁石
構造体20A、20B、20C、20D、20E、30A、30B、30C、3
0D及び30Eは、以降で開示される設計方法によって設計された特定の残留磁
気値を有する永久磁化材料のモノリシックの単一部品から各々形成されるという
ことに着目されたい。しかしながら、そのような永久磁化環状形態の製造工程は
法外に高価であり、従って市販され得ないので、環状磁石構造体20A、20B
、20C、20D、20E、30A、30B、30C、30D及び30Eの少な
くともいくつかは、詳細を更に後で開示するように、複数の離散的な永久磁化ブ
ロックから作ることができる。
【0086】 図2の環状磁石構造体22A及び32Aがそれらの内部に通路47を有するよ
うに示される一方で、それらを内部に通路を持たないディスク状の磁石構造体(
図示せず)に置き換えることができることに着目されたい。
【0087】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、離散永久磁石ブロックから構成さ
れた環状磁石構造体を有する磁気プローブの一部分の概略的な断面図である図5
を参照されたい。
【0088】 図5に部分的に示された磁気プローブ101は、一つの部分のみのプロング1
08Bが示されたヨーク108を備えている。図1の磁気プローブ1に示された
ように、磁気プローブ101は2つの永久磁石アセンブリを備えており、そのう
ちの一つの部分である永久磁石アセンブリ104Bのみが図示されている。この
永久磁石アセンブリは、複数のほぼディスク状或いはほぼ環状の磁石構造体を備
えている。より内側にあるほぼディスク状の磁石構造体80及びより外側にある
ほぼ環状の磁石構造体60のみが図示されている。より内側にあるほぼディスク
状の磁石構造体80及びより外側にあるほぼ環状の磁石構造体60の間でヨーク
108に取り付けられた複数の同心のほぼ環状の磁石構造体の残りの部分は、図
示の明瞭さのため示されていない。これらの環状磁石構造体は、図4の環状磁石
構造体30A、30B、30C、30D及び30Eのため開示された構成と同様
に、それらの間に隙間(図示せず)が形成された状態で配列されている。
【0089】 ディスク状構造80は、軟鉄或いは別の適当な強磁性材料から作られた極部品
132Aによって覆われている。この極部品132Aは、ディスク状磁石構造体
80に、それらの間に作用する磁気的引力によって取り付けられている。
【0090】 同様に、ほぼ環状の構造60は、軟鉄或いは別の適当な強磁性材料から作られ
た環状場コリメータ132Eによって覆われている。この環状場コリメータ13
2Eは、ほぼ環状の磁石構造体60に、それらの間に作用する磁気的引力によっ
て取り付けられている。
【0091】 他の全ての永久磁石構造体(図示せず)も環状場コリメータ(図示せず)によ
って覆われている。イメージング体積領域110と対面する全ての場コリメータ
の表面は、全て事実上同一平面内にある。
【0092】 ほぼディスク状の磁石構造体80は複数の磁石ブロック72を備える。磁石ブ
ロック72は、ディスク状磁石構造体80を構成している様々な磁石ブロック7
2の間に複数の空洞部78が形成されるようにディスク状磁石構造体内に配列さ
れている。様々な磁石ブロック72は、エポキシ樹脂接着剤又は他の任意の適当
な結合材料などの接着剤層(図示せず)によって互いに取り付けられている。磁
石ブロック72の各々の磁場極性は、矢印125により表されている。ヨーク1
08の表面108Dと接触する磁石ブロック72の層は、エポキシ樹脂接着剤又
は他の任意の適当な結合材料などの接着剤層(図示せず)によって、表面108
Dに動かないように取り付けられている。
【0093】 ほぼ環状の磁石構造体60は、複数の磁石ブロック74及び76を備える。磁
石ブロック76は磁石ブロック74より大きい。磁石ブロック74及び76は、
環状磁石構造体60を構成するところの様々な磁石ブロック74及び76の間に
複数の空洞部78が形成されるように環状磁石構造体60内に配列されている。
磁石ブロック74及び76は、エポキシ樹脂接着剤又は他の任意の適当な結合材
料などの接着剤層(図示せず)によって互いに取り付けられている。ヨーク10
8の表面108Dと接触する磁石ブロック74の層は、エポキシ樹脂接着剤又は
他の任意の適当な結合材料などの接着剤層(図示せず)によって、表面108D
に動かないように取り付けられている。
【0094】 磁石ブロック74及び76の各々の磁場極性は、矢印125により表されてい
る。 ディスク状磁石構造体80の磁石ブロック72がサイズ及び寸法の点で同一で
あり、及び、磁石ブロック74の形状及び寸法が磁石ブロック76の形状及び寸
法とは異なるが、磁石ブロックの形状及び寸法の様々な変更が可能であることに
着目されたい。例えば、様々な磁石ブロックは、矩形形状若しくは他の異なる多
面形状、或いは、楔形状など(図示せず)を取り得る。好ましくは、磁石ブロッ
ク72、74及び76の各々は、図5で最も良く示されているようにヨーク10
8の表面108Dと略平行な層に磁石ブロックを積み重ねることを容易にするた
め、少なくとも1対の平行表面72A及び72B,74A及び74B、並びに7
6A及び76Bを有するのがよい。かくして、磁石構造体60及び80からなる
磁石ブロックは、同一の形状及び寸法を持っていても或いは持っていなくてもよ
く、空洞部78は必ずしも同じ寸法若しくは形状を持っていなくともよく、磁石
ブロック層内の磁石ブロック72、74及び76の正確な配列に従って変更可能
である。
【0095】 更に加えて、ディスク状及び環状の磁石構造体60及び80の上に夫々配置さ
れる極部品132A及び場コリメータ132Eの平行化特性のため、磁石ブロッ
クから磁石構造体を構成する方法は、磁石ブロック72及び空洞部78の正確な
配列が重要ではなくなるという利点、及び、磁石ブロックの配列の様々な変更が
可能になるという利点を有する。
【0096】 更に、上文中で開示された本発明の好ましい実施形態の特徴は、永久磁石構造
体内の磁石ブロックの正確な形状及び寸法がコリメータ及び極部品の平行化作用
のため重要でなくなるということである。
【0097】 その上、理論的には、磁石構造体80又は本発明に係る磁石の他の任意の磁石
構造体を構成するため使用される磁石ブロックは、それらが必要とされる平均残
留磁気を提供するように配列することができる限り、及び、全てのブロックの磁
化ベクトルがほぼ均一な磁場の体積領域の対称軸(例えば、図5の軸線110)
に平行に整列される限り、完全に不ぞろいの多面でない形状を含む任意の望まし
い形状を持ち得る。しかしながら、実用上、ブロックの磁化ベクトルに垂直な2
つの平行表面を有する多面ブロックが好ましい。このようなブロックは、とりわ
け、磁化ベクトルの整列を実行する上で容易な方法を提供し、高い値の平均残留
磁気が必要とされる場合において、ヨークと極部品若しくはコリメータとの間の
ブロックの詰め方のコンパクトさも改善し得るからである。コリメータ又は極部
品の対称軸に垂直な平面で正六角形の断面を有する多面ブロック(図示せず)の
場合などのようないくつかの場合では、それらのブロックの間に事実上空洞部が
無い状態(磁石構造体の外側周囲近傍を除く)で、六角形のブロックを高密度に
詰めることが可能となり得る。
【0098】 磁石ブロックの正確な配列が重要でなくなるのに対し、2つの一般的な条件が
合致されるべきであることに着目されたい。第1の条件は、磁石ブロック72、
74及び76の全ては、関連する磁石構造体の名目上の体積内に配置されなけれ
ばならないということである。例えば、環状磁石構造体60の名目上の体積は、
場コリメータ132Eの第2の表面134E、ヨーク108のプロング108B
の内側表面108D、2つの同心仮想円柱表面138E及び139E(図5)の
間に囲まれた環状体積として定義される。図5の断面図において138E及び1
39Eでラベル付けられた2つの破線によって表される円柱表面138E及び1
39Eは、場コリメータ132Eの2つの同心円柱表面136E及び135Eを
内側表面108Dに向かって、それらが該内側表面と交差するまで延ばすことに
よって形成される。かくして、好ましくは、磁石ブロック74及び76の磁石材
料の全てが、環状磁石構造体60の名目上の体積の境界以内に事実上なければな
らないのである。しかしながら、磁石ブロック74及び76の小部分が環状磁石
構造体60の名目上の体積の境界の外側に配置されるような小さな逸脱は、結果
として生じる磁場の均一性からの逸脱が特定の望ましい値以内である場合には可
能となり得ることに着目されたい。その上、名目上の体積の境界から外側に延び
る磁石ブロック74及び又は76のうちいくつかの部分に起因した均一性の望ま
しい度合いからの実用上より大きい逸脱は、磁石の構築が、完成した磁石への受
動的及び又は能動的シミング方法を提供することによって仕上げられた後でもな
おまだ補償即ち修正することができる。そのようなシミング方法は、本発明の重
要事項ではなく、当該技術分野で周知されており、従って、これ以上開示しない
ことにする。
【0099】 この条件は、好ましくは、磁気プローブ101を構成する他のディスク状又は
環状の任意磁石構造体に対して満たされるべきである。 磁石ブロック74及び76などの磁石材料の小部分が上文中で開示された名目
上の体積60の境界外側に配置されることに起因した均一性からの逸脱は、磁石
の構築が完成した後、能動的若しくは受動的シミングによって補償されなければ
ならないことに着目されたい。このことは、環状の又はディスク状の任意磁石材
料の部分が対応する名目上の体積外側に配置されることによって引き起こされる
逸脱に対しても成り立つ。
【0100】 第2の条件は、磁石材料(例えば磁石ブロック72、74及び76など)の不
均一分布が対応する極部品及びコリメータの下層に存在する磁石構造体内にある
にも係らず、極部品及びコリメータの各々で事実上等磁気ポテンシャルを適切に
(所望の設計上の均一性の範囲内)生じさせるため、コリメータ及び極部品を構
成する強磁性材料が飽和状態から十分に離れていなければならないということで
ある。
【0101】 実際には、コリメータ及び極部品を構成する軟鉄若しくは他の強磁性材料は、
理想的な強磁性特性を持っていない。従って、極部品又はコリメータの1又はそ
れ以上は、等磁気ポテンシャルから逸脱しているとわかるかもしれない。そのよ
うな状況では、極部品及び又はコリメータを構成するため異なる型の強磁性材料
、例えば市販されている異なる型の軟鉄又は異なるBH曲線を有するシリコン−
鉄合金などを使用する必要があり得る。その代わりに、対応する極部品及びコリ
メータの下層に存在する磁石構造体内にある磁石材料(例えば磁石ブロック72
、74及び76など)が、等磁気ポテンシャルの必要とされる度合いを提供する
ため再配列されなければならないかもしれない。追加の代替方法は、コリメータ
又は極部品の厚さを変更することである。
【0102】 調整ねじ12が通過するところの通路140は、磁石ブロック72の接着若し
くは結合以前に調整ねじ12の回りに様々な磁石ブロック72を適切に配列する
ことによって形成されることに着目されたい。通路140は、均一形状を持って
いてもいなくてもよく、均一断面を持っていてもいなくてもよい。
【0103】 磁石ブロック72、74及び76は、例えば永久磁化されたFeNdBなどの
永久磁化材料から作られるが、イメージング体積領域110内部に十分強い磁場
を提供することができる他の任意の適切な永久磁化材料から形成することもでき
る。
【0104】 図2の環状磁石構造体20A、20B、20C、20D、20E、30A、3
0B、30C、30D及び30Eは、永久磁化材料の単一部品として構築される
ように示されたが、この実施形態は製造上高価であり得ることに着目されたい。
比較的小さな離散的な磁石ブロックから永久磁石構造体を構築する方法が好まし
く使用されており、これは磁気プローブの構成をより簡素にし、よりコスト削減
効果を図ることができるという利点を有する。
【0105】 図2の永久磁石アセンブリ4A及び4Bの各々に含まれる環状同心磁石構造体
の数は、好ましくは、3及び6の間にあることに更に着目されたい。しかしなが
ら、6より大きい環状磁石構造体の数も用いてもよい。
【0106】 図2に示された好ましい実施形態では、永久磁石アセンブリ4A及び4Bの各
々の内部にある全ての環状磁石構造体の磁場極性は同一であったが、磁場極性が
永久磁石アセンブリを構成する全ての環状磁石構造体に対して同一でないような
他の異なる手段を構成することができる。しかしながら、磁石構造体の対20A
及び30A、20B及び30B、20C及び30C、20D及び30D及び20
E及び30Eなどのように対応する環状磁石構造体の対の各々において磁石の極
性は同一でなければならない。
【0107】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、離散永久磁石アセンブリの細かい
調整用の調整ねじを有する、開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断
面図である、図6を参照されたい。
【0108】 磁気プローブ151は、2つの平行な略平坦な表面158A及び158Eを有
するヨーク158を備える。磁気プローブ151は、表面158Dに取り付けら
れた磁石構造体160A、160B、160C及び160Dと、表面158Eに
取り付けられた磁石構造体170A、170B、170C及び170Dと、を更
に備える。磁石構造体160A及び170Aは、ディスク状の形状をなし、そこ
を通過する複数の通路180を有する。磁石構造体160B、160C及び16
0Dは、互いに平行な表面158D及び158Eに垂直な軸線175に関して同
心に表面158Dに配置された環状磁石構造体である。磁石構造体170B、1
70C及び170Dは、軸線175に関して同心に表面158Eに配置された環
状磁石構造体である。
【0109】 磁石構造体160A、160B、160C、160D、170A、170B、
170C及び170Dの磁化極性は、矢印25によって表されていることに着目
されたい。
【0110】 磁気プローブ151は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は他の任意の適当
な接着剤若しくは結合材料によって磁石構造体160B、160C、160D、
170B、170C及び170Dに夫々取り付けられた場コリメータ162B、
162C、162D、172B、172C及び172Dを更に備える。磁気プロ
ーブ151は、磁石構造体160A及び170Aに磁気的に夫々取り付けられた
2つの極部品162A及び172Aを更に備える。
【0111】 軸線175に関する極部品162A及び172Aの正確な整列は、通路180
を通過しヨーク158内に回転可能に螺合される、ねじ152の数を調整するこ
とによってなすことができる。軸線175に関する場コリメータ162B、16
2C、162D、172B、172C及び172Dの正確な整列は、ヨーク15
8内に回転可能に螺合されるねじ154の数を調整することによってなすことが
できる。ヨーク158内のねじ152及びねじ154の正確な数及び配列は、変
更することができる。
【0112】 図2の磁気プローブ1とは対照的に、ダブルヘッドの矢印H4により表された
場コリメータ162B、162C、162D、172B、172C及び172D
の厚さは、極部品162A及び172Aの厚さに等しいことに着目されたい。
【0113】 図2の磁気プローブ1とは対照的に、磁石構造体160Cの磁化極性は、磁石
構造体160A、160B及び160Dの磁化極性と反対であることに更に着目
されたい。同様に、磁石構造体170Cの磁化極性は、磁石構造体170A、1
70B及び170Dの磁化極性とは反対である。
【0114】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、スペーサー部材を有する開いたヨ
ーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図である、図7を参照されたい。 磁気プローブ251は、2つの平行な略平坦な表面258D及び258Eを有
するヨーク258を備える。磁気プローブ251は、スペーサー部材261A、
261B、261C及び261Dに各々取り付けられた磁石構造体260A、2
60B、260C及び260Dを更に備える。スペーサー部材261A、261
B、261C及び261Dは、表面258Dに取り付けられている。磁気プロー
ブ251は、スペーサー部材271A、271B、271C及び271Dに各々
取り付けられた磁石構造体270A、270B、270C及び270Dを更に備
える。スペーサー部材271A、271B、271C及び271Dは、表面25
8Eに取り付けられている。
【0115】 スペーサー部材261A、261B、261C、261D、271A、271
B、271C及び271Dは、軟鉄又は適切な強磁性特性を有する任意の他の材
料から作るのが好ましい。スペーサー部材261A、261B、261C、26
1D、271A、271B、271C及び271Dは、スペーサー部材261A
、261B、261C、261D、271A、271B、271C及び271D
の上に配置される磁石構造体の構築に対して必要とされる磁石材料の量を減少さ
せるようにヨーク258を効率的に延ばすために役立つ。
【0116】 磁石構造体260A及び270Aはディスク状の形状をなしている。磁石構造
体260B、260C及び260Dは、互いに平行な表面258D及び258E
に垂直な軸線275に関して同心に表面258D上に配置された環状磁石構造体
である。磁石構造体270B、270C及び270Dは、軸線275に関して同
心に表面258E上に配置された環状磁石構造体である。
【0117】 磁石構造体260A、260B,260C、260D、270A、270B、
270C及び270Dの磁化極性が矢印25によって表されていることに着目さ
れたい。
【0118】 磁気プローブ251は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は他の任意の適当
な接着剤若しくは結合材料によって磁石構造体260B、260C、260D、
270B、270C及び270Dに夫々取り付けられた場コリメータ262B、
262C、262D、272B、272C及び272Dを更に備える。磁気プロ
ーブ251は、磁石構造体260A及び270Aに磁気的に夫々取り付けられた
2つの極部品262A及び272Aを更に備える。
【0119】 磁気プローブ251の構成要素は、極部品262A及び272Aがエポキシ樹
脂接着剤又は別の適当な結合材料によって磁石構造体260A及び270Aに夫
々動かないように固定された状態で固定されるようにしてもよい。その代わりに
、ヨーク258が極部品262A及び272A及び又は場コリメータ262B、
262C、262D、272B、272C及び272Dの整列を調整するための
調整可能なねじ(図示せず)を備える場合で上記に開示されたように磁気プロー
ブ251の構成要素を調整可能であるようにすることもできる。
【0120】 磁気プローブ251のスペーサー部材261A、261B、261C、261
D、271A、271B、271C及び271Dは矩形断面を持っていたが、本
発明の磁気プローブの他の好ましい実施形態は、スペーサー部材の少なくともい
くつかが他の型の断面を有するように構成することができる。例えば、図8を手
短に参照すると、同図はスペーサー部材のいくつかが台形断面を有する磁気プロ
ーブ290を示している。図8の磁気プローブ290は、スペーサー部材263
B及び273Bが台形断面を有することを除いて、図7の磁気プローブ251と
同様である。
【0121】 本発明の磁気プローブの追加の好ましい実施形態は、スペーサー部材の少なく
ともいくつかが、例えば、図8の互いに対面する対261A及び271A、26
3B及び273B、261C及び271C、並びに、261D及び271Dなど
、対面する対のスペーサー部材が同一の断面形状を持つと共にプローブ290の
軸線275に沿って互いから間隔を隔てた互いの鏡像として配列されている限り
、異なる断面形状を持つように構成することができることに着目されたい。
【0122】 磁気プローブ251(図7)のスペーサー部材261A、261B、261C
、261D、271A、271B、271C及び271Dの全てはダブルヘッド
の矢印H5で表された同じ厚さを有するが、本発明の磁気プローブの他の好まし
い実施形態は、上文中で開示された対面する対のスペーサー部材の少なくともい
くつかが異なる厚さの値を有するように構成することもできる。例えば、スペー
サー部材261A及び271Aは、磁気プローブ251の残りのスペーサー部材
より厚くすることができる。
【0123】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、異なる厚さの磁石構造体を備える
開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図である、図9を参照され
たい。
【0124】 磁気プローブ351は、2つの対面する略平坦な円状表面359D及び359
E、並びに、2つの対面する複数の略平坦な環状表面356D、357D及び3
58Dと356E、357E及び358Eとを有するヨーク358を備える。表
面359D、356D、357D及び358Dは軸線375に関して同心であり
、表面359E、356E、357EEも軸線375に関して同心である。
【0125】 表面359D、359E、356D、357D、358D、356E、357
E及び358の各々が置かれている平面(図示せず)は軸線375に垂直に交差
し、交差した各点は軸線375に沿って互いから間隔を隔てる。
【0126】 磁気プローブ351は、表面359D、358D、357D及び356Dに各
々取り付けられた磁石構造体360A、360B、360C及び360Dを更に
備える。磁気プローブ351は、表面359E、358E、357E及び356
Eに各々取り付けられた磁石構造体370A、370B、370C及び370D
も更に備える。磁石構造体360A及び370Aは、ディスク状の形状をなし、
磁石構造体360B、360C及び360Dは、軸線375に関して同心に配置
された環状磁石構造体である。磁石構造体370B、370C及び370Dは、
軸線375に関して同心に配置された環状磁石構造体である。
【0127】 磁石構造体360A、360B、360C、360D、370A、370B、
370C及び370Dの磁化極性は矢印25によって表される。 磁気プローブ351は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は他の任意の適当
な接着剤若しくは結合材料によって磁石構造体360B、360C、360D、
370B、370C及び370Dに夫々取り付けられた場コリメータ362B、
362C、362D、372B、372C及び372Dを更に備える。磁気プロ
ーブ351は、接着剤又は別の適当な結合材料によって磁石構造体360A及び
370Aに夫々取り付けられた2つの極部品362A及び372Aも更に備える
【0128】 磁気プローブ351は、極部品362A及び372Aの、及び又は、磁石構造
体360B、360C、360D、370B、370C及び370Dの正確な整
列を調整するため上文中で開示したような、ヨーク358内に配列した調整ねじ
(図示せず)を備えていてもよい。そのような場合には、極部品362A及び3
72Aは磁石構造体360A及び370Aに各々接着されないが、それらに磁気
的に取り付けられる。磁石構造体360B、360C、360D、370B、3
70C及び370Dは、表面358D、357D、356D、358E、357
E及び356Eに各々接着されないが、それらの表面に磁気的に取り付けられる
【0129】 磁石構造体360A、360B、360C、360Dは、H6、H7、H8及
びH9とラベルされたダブルヘッドの矢印によって表され、軸線375に平行な
方向に沿って測定された夫々異なる厚さを各々有することに着目されたい。しか
しながら、磁石構造体の対面する対360A及び370A、360B及び370
B、360C及び370C、並びに、360D及び370D同士の磁石構造体の
各々の厚さは同一である。
【0130】 厚さH6、H7、H8及びH9は全て互いに異なっているが、本発明の一実施
形態では、厚さH6、H7、H8及びH9のうち少なくともいくつかを同一とす
ることが可能であることに着目されたい。
【0131】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、スペーサー部材を有し且異なる厚
さの磁石構造体を備える開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図
である、図10を参照されたい。
【0132】 磁気プローブ451は、2つの互いに平行な略平坦な表面458D及び458
Eを有するヨーク458を備える。磁気プローブ451は、複数の同心ディスク
状スペーサー部材481、482、483及び484を更に備える。スペーサー
部材481、482、483及び484はエポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は
任意の他の適当な結合材料によって各々が他方に取り付けられている。スペーサ
ー部材484は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は任意の他の適当な結合材
料によってヨーク458の表面458Dにも取り付けられている。
【0133】 磁気プローブ451は、別の複数の同心のディスク状スペーサー部材491、
492、493及び494を更に備える。スペーサー部材491、492、49
3及び494は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は任意の他の適当な結合材
料によって各々が他方に取り付けられている。スペーサー部材494は、エポキ
シ樹脂接着剤(図示せず)又は任意の他の適当な結合材料によってヨーク458
の表面458Eにも取り付けられている。磁気プローブ451は、エポキシ樹脂
接着剤(図示せず)又は任意の他の適当な結合材料によって、或いは、磁気的引
力によってスペーサー部材481、482、483及び484に各々取り付けら
れた磁石構造体460A、460B、460C及び460Dを更に備える。
【0134】 磁気プローブ451は、上文中で開示されたように、スペーサー部材491、
492、493及び494に取り付けられた磁石構造体470A、470B、4
70C及び470Dを更に備える。
【0135】 スペーサー部材481、482、483、484、491、492、493及
び494は、軟鉄又は適切な強磁性特性を有する任意の他の材料から作るのが好
ましい。スペーサー部材481、482、483、484、491、492、4
93及び494は、スペーサー部材481、482、483、484、491、
492、493及び494の上に配置される磁石構造体の構築に対して必要とさ
れる磁石材料の量を減少させるようにヨーク458を効率的に延ばすために役立
つ。
【0136】 磁石構造体460A及び470Aはディスク状の形状をなしている。磁石構造
体460B、460C及び460Dは、互いに平行な表面458D及び458E
に垂直な軸線475に関して同心に配置された環状磁石構造体である。磁石構造
体470B、470C及び470Dは、軸線475に関して同心に配置された環
状磁石構造体である。
【0137】 磁石構造体460A、460B、460C、460D、470A、470B、
470C及び470Dの磁化極性が矢印25によって表されている。 磁気プローブ451は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は他の任意の適当
な接着剤若しくは結合材料によって磁石構造体460B、460C、460D、
470B、470C及び470Dに夫々取り付けられた場コリメータ462B、
462C、462D、472B、472C及び472Dを更に備える。磁気プロ
ーブ451は、磁石構造体460A及び470Aに磁気的に夫々取り付けられた
2つの極部品462A及び472Aを更に備える。
【0138】 磁気プローブ451の構成要素は、極部品462A及び472Aがエポキシ樹
脂接着剤又は別の適当な結合材料によって磁石構造体460A及び470Aに夫
々動かないように固定された状態で固定されるようにしてもよい。その代わりに
、磁気プローブ451が、極部品462A及び472A及び又は場コリメータ4
62B、462C、462D、472B、472C及び472Dの整列を調整す
るため、ヨーク458に回転可能に取り付けられてヨーク458を通過し、スペ
ーサー部材481、482、483、484、491、492、493及び49
4を適切に通過する調整可能なねじ(図示せず)を備える場合で上記に開示され
たように磁気プローブ451の構成要素を調整可能であるようにすることもでき
る。
【0139】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、極部品を持たない開いたヨーク構
造の磁気プローブ501を示す概略的な断面図である、図11を参照されたい。 磁気プローブ501は、2つの平行な略平坦な表面508A及び508Eを有
するヨーク508を備える。磁気プローブ501は、表面508Dに取り付けら
れた磁石構造体560A、560B及び560Cと、表面508Eに取り付けら
れた磁石構造体570A、570B及び570Cと、を更に備える。磁石構造体
560A、560B及び560Cは、互いに平行な表面508D及び508Eに
垂直な軸線575に関して同心に表面508Dに配置された環状磁石構造体であ
る。磁石構造体570A、570B及び570Cは、軸線575に関して同心に
表面508Eに配置された環状磁石構造体である。
【0140】 磁石構造体560A、560B、560C、570A、570B及び570C
の磁化極性が矢印25によって表されている。 磁気プローブ501は、エポキシ樹脂接着剤(図示せず)又は他の任意の適当
な接着剤若しくは結合材料によって磁石構造体560A、560B、560C、
570A、570B及び570Cに夫々取り付けられた場コリメータ562A、
562B、562C、572A、572B及び572Cを更に備える。
【0141】 磁気プローブ501の構成要素は接着剤によってヨーク508に固定されてい
るが、磁気プローブの他の実施形態は、上文中で詳細に開示されたように調整可
能な構成要素及び調整ねじ(図示せず)を持ち得るように構成することもできる
ことに着目されたい。そのような好ましい実施形態では、環状磁石構造体560
A、560B、560C、570A、570B及び570Cのうち1つ又はそれ
以上がヨーク508に接着されないことになるが、調整ねじを適切に回転させる
ことにより調整可能な磁石構造体の再整列を可能にするため磁気的に取り付けら
れる。
【0142】 本発明の磁気プローブに、イメージングされる器官即ち身体部分(図示せず)
へのアクセスを提供するため追加の開口を備えることが有効であることに更に着
目されたい。ここで、手短に参照される図12は、ヨーク内に通路を有する磁気
プローブ601を示す概略的な断面図である。図12の磁気プローブ601は、
ヨーク508(図11)とは対照的に図12の磁気プローブ601のヨーク60
8がそこを通過する2つの通路609A及び609Bを有することを除いて、図
11の磁気プローブ501と同様である。通路609A及び609Bは、プロー
ブ601内の空間605にイメージング又は外科手術の目的のため役立つ手術道
具又は他の任意の器具をイメージング又は手術の間に挿入するため使用すること
ができる。
【0143】 上文中で開示された好ましい実施形態では、様々な磁石構造体又は極部品のう
ち幾つか又は全てが、同心の環状磁石構造体の軸線に対してある角度に傾けるこ
とができるが、単一の磁石構造体又は単一の極部品のみが全体ユニットとして傾
けることができることに着目されたい。
【0144】 ここで、本発明の別の好ましい実施形態に係る、多重区分の同心環状でディス
ク状をなした磁石構造体を有する、磁気プローブの部分を示す側面図である、図
13を参照されたい。
【0145】 図13は、磁気プローブ(図示せず)のヨーク(図示を明瞭にするためその全
体が図示されていない)のプロング708Aを示している。プロング708Aは
、磁気プローブのイメージング体積領域(図示せず)に向かって対面するその内
側から示されている。この側面図は、4つの極部品セグメント760A、760
B、760C及び760Dと、12のアーク状場コリメータセグメント770A
、770B、770C、770D、780A、780B、780C、780D、
790A、790B、790C及び790Dとを示している。極部品セグメント
760A、760B、760C及び760Dと、アーク状場コリメータセグメン
ト770A、770B、770C、770D、780A、780B、780C、
780D、790A、790B、790C及び790Dとは、磁気プローブのヨ
ークのプロング708Aに取り付けられた磁石構造体(図示せず)の上に載って
いる。極部品セグメントと、アーク状場コリメータセグメントとの磁石構造体上
の配列は、図6のプローブ151に示された配列と同様である。しかしながら、
モノリシックなディスク状構造である、図6の磁石構造体160A及び極部品1
62Aとは対照的に、図13の極部品は、4つのセグメント760A、760B
、760C及び760Dに区分されている。
【0146】 同様に、モノリシックな環状強磁性構造である、図6の磁気プローブ151の
場コリメータ162B、162C及び162Dとは対照的に、図13の場コリメ
ータは、場コリメータセグメント770A、770B、770C、770D、7
80A、780B、780C、780D、790A、790B、790C及び7
90Dに区分されており、それらの下には対応する磁石構造体(図示せず)が存
在している。
【0147】 極部品セグメント760A、760B、760C及び760Dと、アーク状場
コリメータセグメント770A、770B、770C、770D、780A、7
80B、780C、780D、790A、790B、790C及び790Dと、
それらの下に存在する磁石構造体(図示せず)とは、ヨークプロング708Aの
表面に達する隙間745によって分離されている。
【0148】 この磁気プローブ設計のこの好ましい実施形態の利点は、セグメント760A
、760B、760C及び760Dと、セグメント770A、770B、770
C、770D、780A、780B、780C、780D、790A、790B
、790C及び790Dとの各々が、上文中で開示された他の調整ねじの調整と
同様の仕方で各々のセグメント下のプロング108Aに調整可能に取り付けられ
た複数の調整ねじ(図示せず)を使用してセグメントの方向を変化させることに
よって個別に調整可能とされているということである。更に加えて、イメージン
グ体積領域10(図2)内の磁場の均一性の調整即ちチューニングを実行するた
め上記開示された任意セグメントの下にある磁石材料の量を調整することが可能
である。
【0149】 このことは、イメージング体積領域(図示せず)内の磁場整列及び他の特性を
より正確にチューニングすることを可能にする。 図13の好ましい実施形態は、プロング当たり16個のセグメントを有してい
たが(かくして、磁気プローブは全体として32個のセグメントを有する)、磁
気プローブは、他の異なる数のセグメントを用いて構成することも可能であるこ
とに着目されたい。セグメントの数は、とりわけ、きめ細かいチューニングの必
要とされる度合い、並びに、値段及び構成の容易さを実用上考慮することによっ
て決定される。
【0150】 極部品、コリメータ及びそれらの下にある磁石構造体の各々は、異なる数のセ
グメントを持つことができるということに更に着目されたい。例えば、本発明の
別の好ましい実施形態では、極部品(図示せず)及びその下にある磁石構造体(
図示せず)が4個のセグメントを持ち、第1のコリメータ(図示せず)及びその
下にある磁石構造体(図示せず)が8個のセグメントを持ち、並びに、第2のコ
リメータ(図示せず)及びその下にある磁石構造体(図示せず)が16個のセグ
メントを持ち得る。加えて、本発明の更に別の好ましい実施形態によれば、コリ
メータ(図示せず)及びそれらの下にある磁石構造体(図示せず)は、残りのコ
リメータ(図示せず)及びそれらの下にある磁石構造体(図示せず)が区分化さ
れない一方で、区分化され得る。かくして、極部品、コリメータ及びそれらの下
にある磁石構造体の各セグメントにおける区分化の度合い及びセグメント数に関
する多数の変更及び置換が本発明の範囲以内で可能となる。
【0151】 図6乃至図12に示された好ましい実施形態が固体のモノリシックな構造とし
て各々作られた磁石構造体を開示しているが、図6乃至図12の好ましい全実施
形態の磁石構造体を図5に示され上文中で詳細に開示されたように一緒に接着さ
れた複数の磁石ブロックから構成することもできることに更に着目されたい。
【0152】 上文中で開示された磁気プローブの全ての好ましい実施形態では、磁気プロー
ブのイメージング体積領域に面するヨークの単一プロングの全ての場コリメータ
及び極部品の表面が、最適化手続きを簡単に且つ容易にするため同一平面にあっ
たが、本発明の他の好ましい実施形態は、磁気プローブのイメージング体積領域
に面するヨークの単一プロングの全ての場コリメータ及び極部品の表面が同一平
面でないということに更に着目されたい(例えば、以下の図17に示された磁石
の好ましい実施形態を見よ)。
【0153】 更になお、上文中に開示された全ての好ましい実施形態では、全ての場コリメ
ータが同一の厚さを有していたが、本発明の他の好ましい実施形態では、ヨーク
の同じプロングに取り付けられた場コリメータの少なくとも幾つかが異なる値の
厚さを持つことが可能である。
【0154】 更に、上文中に開示された好ましい実施形態の全ての場コリメータ及び極部品
の厚さは、その下にある対応する磁石構造体の磁場強度レベルで磁気飽和に達し
ないように選択されている。
【0155】 本明細書中では、構成要素の厚さという用語は、磁気プローブの2つの対面す
る同心の複数の場コリメータの中心点の間を通過する軸線に平行な軸線に沿って
構成要素の寸法を指し示すために常に使用される、ということに着目されたい。
【0156】 更に、上文中で開示された好ましい実施形態の磁石構造体は、単一型式の永久
磁化材料を含むように開示されたが、本発明の範囲及び精神の範囲内で様々な型
式のハイブリッドの磁石設計を使用することも可能である。例えば、図2の磁石
構造体の対20E及び30Eなどの本発明の磁気プローブの好ましい実施形態に
おけるいくつかの対面する磁石構造体対の少なくとも一つが、異なる永久磁化材
料から作られた少なくとも2層から構成することができる。これに限定されない
例では、層のうち一つが永久磁化されたFeNdBから作ることができ、他の層
がサマリウム−コバルトの永久磁石から作られてもよい。
【0157】 ハイブリッド磁気プローブ設計に関するこれに限定されない別の例は、対向す
る相補的な異なる磁石構造体対が異なる型の永久磁化材料から作られた磁気プロ
ーブである。例えば、図2の好ましい実施形態では、対向する相補的な磁石構造
体の対20E及び30Eが永久磁化されたサマリウム−コバルト合金から作られ
、その一方で、対向する相補的な磁石構造体の他の対20A及び30A、20B
及び30B、20C及び30C、並びに20E及び30Eが永久磁化されたFe
NdB合金から作られてもよい。様々な磁石の材料及び設計の多数の組み合わせ
並びに置換が本発明の範囲内で可能であることは当業者に理解されよう。
【0158】 本発明に係る磁気プローブの永久磁石アセンブリの構成を決定するための方法
は、イメージング体積領域内の望ましい主要磁場強度と共に磁気プローブの特定
の望ましい手段に対して要求される寸法W(図2)及びDW(図3)を選択する
工程と、様々な磁石構造体、場コリメータ及び又は極部品の空間配置工程と、を
含み、更に加えて、充填因子(filling factor)が様々な場コリメータ及び極部
品の下にある環状磁石構造体の各々に対して計算される。
【0159】 充填因子は、上文中に開示された環状磁石構造体に対して定義された名目上の
体積内に含まれる磁石材料のトータルの体積と、この名目上の体積内に含まれる
トータルの空洞体積と、の比率として定義される。この充填因子は、磁石ブロッ
クの数、並びに、特有の充填比率が決定された特定の永久磁石構造体内に含まれ
るべき当該磁石ブロックの空洞部の配列を決定するため使用することができる。
【0160】 磁気プローブ設計を最適化する方法は、他の型式の最適化手法を含むように様
々に変更することも可能である。例えば、磁気プローブの構造上の寸法及びスタ
ーティングパラメータとしてのイメージング体積領域内で必要とされる磁場強度
を提供し、最小コストとなるように設計を最適化してもよい。
【0161】 寸法上のパラメータ及び永久磁石アセンブリの様々な構成要素の充填比率の最
適化及び計算の方法が当該技術分野で周知されているので、本明細書では、これ
以上説明しないことにする。
【0162】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、開いたヨーク構造の磁石を設計す
るための方法を理解する上で役立つ場生成器の概略的な断面図である、図14を
参照されたい。
【0163】 図14は、2つの場生成器の構造800及び800Aの断面を示している。場
生成器800は、極部品C(3)と、磁石構造体M(3)と、を備える。場生成
器800Aは、極部品C(3)Aと、磁石構造体M(3)Aと、を備える。極部
品C(3)及びC(3)Aは、強磁性材料から作られ、且つ、共通軸線815に
沿って距離2Z0だけ互いから分離された2つの平行なディスク状極部品である 。軸線815は、この平行な極部品C(3)及びC(3)Aの中心を通過し、極
部品C(3)の表面S0に垂直である。軸線815は交差点817でZ=0平面
(図示せず)と交差する。表面S0は、ポイント817に面する、極部品C(3
)の側に存在する。極部品C(3)の表面S1は表面S0に平行である。表面S
1はポイント819において軸線815と交差する。
【0164】 磁石構造体M(3)及びM(3)Aは磁石材料を備える。上文中で詳細に開示
され、図2、4、5及び13に示されたように、磁石構造体M(3)及びM(3
)Aの磁石材料は、固体磁石材料のモノリシックなディスク又は環状構造であっ
てもよく、或いは、磁気的引力によって一緒に保持された又は適切な接着剤によ
って一緒に接着された磁石材料のブロック若しくはセグメントから構成されたデ
ィスク状若しくは環状構造であってもよい。磁石材料のブロックはそれらの間に
空洞部(図示せず)を有していてもよい。ブロック又はセグメントは、例えばエ
ポキシ樹脂、プラスティックなどの非磁性若しくは非強磁性材料など内部に埋め
込まれてもよい。
【0165】 極部品C(3)の表面S0から延びるシリンダー810を考えてみよう。シリ
ンダー810の軸線は軸線815と一致する。シリンダー810は高さZ0及び 半径r0≦R、ここでRは中央極部品C(3)の半径である。磁気ポテンシャル は極部品C(3)の表面S0上で一定であり、対称条件の故にZ=0平面でゼロ
でなければならない。図14のZ=0平面は、極部品C(3)及びC(3)Aか
ら等距離に配置された中央平面(図示せず)であり、当該図面頁の平面に垂直で
ある。ライン816は、Z=0平面(図示せず)の該当図面頁の平面への交差を
表している。シリンダー810の内側の磁気ポテンシャルφ(r,Z)は(1)
式によって与えられる。
【0166】
【数3】
【0167】 ここで、I0(x)はxの変形ベッセル関数(modified Bessel function)を表 す。(1)式の磁気ポテンシャルφ(r,Z)に対応する磁場H(r,z)は、
(2)式で与えられる。
【0168】
【数4】
【0169】 表現a0/z0は、基本の磁場展開項(ゼロ次の調和級数項)を表し、(2)式
の右辺の残りの項は、磁場のより高次な調和級数項を表している。 シリンダー810内の磁場を特定レベルの均一性に持っていくため、ある一定
数の高次調和級数項が、相殺若しくは補償される必要がある。
【0170】 相殺される必要がある調和級数項の数Nは、中央極部品C(3)の半径Rによ
って決定される。より大きいRに対してより小さいNが必要とされる。実際には
、磁石の設計は、中央極部品の半径寸法(及び従って磁石全体の寸法)と、(2
)式の係数a1,a2,...aNを含むN個の調和級数項を相殺するため必要と される追加の環状コリメータ及び磁石構造体の残りの構造の複雑さとの間のトレ
ードオフである。
【0171】 典型的には、3乃至4個の調和級数項(N=3乃至4)を相殺するための磁石
設計は、百万(ppm)当たり±50の部品の磁場均一性でFOVを有するヨー
ク構造のMRI磁石のために合理的で実用的に開始するための選択である。しか
しながら、Nの他の値も、とりわけ許容誤差及び他の因子を作り出すFOVの望
ましいサイズ及び均一性に依存して使用することもできる。
【0172】 上文中で開示された従来技術の設計方法では、永久磁石は、典型的に、2つの
異なる分離して設計された構造で設計される。第1に、場生成器は、特定の場強
度を達成するため設計され、次いで、1又はそれ以上の磁石エレメント及びコリ
メータを含むフィルター構造が調和級数項を相殺するため設計される。
【0173】 これとは対照的に、本発明の設計方法によって使用されるアプローチは、最初
に設計された多重エレメント構造が、特有の均一性を備えた磁場を生成するよう
に最初の設計段階で一つの多重エレメント構造に場生成器及びフィルター構造を
結合することである。このアプローチの利点は、比較的コンパクトな磁石の設計
を可能とするということである。
【0174】 この改善されたコンパクトさは、最初の設計工程が、設計された磁石の全エレ
メントの所望の磁場への寄与を考慮するという事実から生じる。 ここで、本発明の磁石設計方法で開始する設計として役立つ一例としての予備
的な磁石の概略断面図である、図15を参照されたい。
【0175】 図15の開始磁石構成801は、図14の2つの場生成器の構造800及び8
00Aを備える。開始磁石構成801は、軟鉄又は別の適当な強磁性材料から作
られた、開いた強磁性ヨーク808を更に備える。ヨーク808は、Z=0平面
(図示せず)に平行な2つの平行平面対向表面808E及び808Dを有する。
磁石構造体M(3)は、ヨーク表面808E及び極部品C(3)の間に配置され
ている。磁石構造体M(3)Aはヨーク表面808Dと極部品C(3)Aとの間
に配置されている。
【0176】 開始磁石構成801は、2つの相補的に対向する対の同心環状コリメータC(
2)及びC(1)、並びに、C2(A)及びC(1)Aと、以下で環状磁石構造
体M(K)及びM(K)Aとしても言及される、2つの相補的に対向する対の同
心環状磁石構造体M(2)及びM(1)、並びに、M(2)A及びM(1)Aと
、を更に備える。ここで、K=1,2,...N+1は、磁石構造体M(K)及
び相補的な磁石構造体M(K)Aの位置を示す位置インデックスである。例えば
、図15に例として示した開始磁石設計では、M(1)及びM(1)Aが場生成
構造800及び800Aを各々取り囲む相補的な最も外側にある対の磁石構造体
(K=1)を表している。M(2)及びM(2)Aは、磁石構造体M(1)及び
M(1)Aの内側に配置された次の対(K=2)の相補的な磁石構造体を表して
いる。M(3)及びM(3)Aは、場生成器構造800及び800Aの最も内側
磁石構造体である。
【0177】 相補的な環状(又はディスク状)磁石構造体M(K)及びM(K)Aの選択さ
れた任意の対に含まれる2つの環状磁石構造体の磁場極性(図示せず)は同一で
あり、軸線815に平行に向けられている。しかしながら、異なる相補的な対M
(K)及びM(K)Aの極性は、上文中で開示したように互いに異なっていても
よい(その一つに対して、これに限定されない例示の実施形態である図6を見よ
)。磁石構造体M(3)及びM(3)Aの磁場極性が、磁石構造体M(3)及び
M(3)A両方のN極(図示せず)が最初に左方又は右方に面する状態でセット
されてもよいが、残りの対向する磁石構造体の対の磁場極性は、詳細を後述して
開示されるように設計方法の各工程によって決定されることに着目されたい。
【0178】 磁石構造体M(2)は、ヨーク表面808DとコリメータC(2)Aとの間に
配置され、磁石構造体M(1)は、ヨーク表面808EとコリメータC(1)と
の間に配置される。磁石構造体M(2)Aは、ヨーク表面808Dとコリメータ
C(2)Aとの間に配置され、磁石構造体M(1)Aは、ヨーク表面808Eと
コリメータC(1)Aとの間に配置される。
【0179】 コリメータC(2)、C(1)、C(2)A及びC(1)Aの、及び、極部品
C(3)及びC(3)Aの各々の厚さは、HCKで示される。ここで、Kは上文 中で説明したインデックスである。
【0180】 磁石構造体M(3)、M(3)A、M(2)、M(2)A、M(1)及びM(
1)Aの各々の厚さは、HKで示される。ここで、Kは上文中で説明したインデ ックスである。
【0181】 図15の磁石設計の最初のステップでは、極部品C(3)及びC(3)Aの各
々の、及び、コリメータC(2)、C(1)、C(2)A及びC(1)Aの各々
における軸線815の方向に沿った厚さHKは、共通値HCにセットされ得る。 同様に、図15の設計の最初のステップでは、磁石構造体M(3)、M(3)A
、M(2)、M(2)A、M(1)及びM(1)Aの各々は、軸線815の方向
で同一の厚さHを有するようにセットされ得る。各々のコリメータ及び極部品に
対して、Z=0平面と、このZ=0平面から離れて面したコリメータ又は極部品
の表面との間の距離は、DKとして定義され、関係式DK=Z0+HCKによって与
えられる。極部品及びコリメータの各々は、内側半径値R(K)IN及び外側半径
値R(K)OUTが割り当てられる。ここで、K=1、2、...N+1は、上文 中で開示された位置インデックスである。
【0182】 図15に示されたこれに限定されない例では、極部品M(3)は、内側半径R
(3)IN=0(図示せず)(極部品がディスクであり環状構造でないので)及び
外側半径R(3)OUT=Rを有する。コリメータC(2)は内側半径R(2)IN 及び外側半径R(2)OUTを有し、コリメータC(1)は内側半径R(1)IN及 び外側半径R(1)OUTを有する。
【0183】 極部品M(3)及びM(3)Aは、隙間845及び845Aによって、対応す
る隣接するコリメータC(2)及びC(2)Aから各々分離されている。コリメ
ータC(2)及びC(2)Aは、隙間846及び846Aによって、対応する隣
接するコリメータC(1)及びC(1)Aから各々分離されている。
【0184】 隙間846及び845の径方向寸法は、同一であっても、又は、そうでなくて
もよい。隙間846A及び845Aの径方向寸法は、同一であっても、又は、そ
うでなくてもよい。しかしながら、設計上対称性を考慮した故に、対向する相補
的な隙間845及び845Aの径方向寸法は同一であり、対向する相補的な隙間
846及び846Aの径方向寸法は同一である。例えば、隙間845及び845
Aの径方向寸法はR(2)IN−Rに等しく、隙間846及び846Aの径方向寸
法はR(1)IN−R(2)OUTに等しい。
【0185】 上文中で詳細に開示し、図2、4、5及び13で示したように、磁石構造体M
(3)、M(2)、M(1)、M(3)A、M(2)A及びM(1)Aの磁石材
料は、固体磁石材料のモノリシックな環状構造であってもよく、或いは、磁石材
料のセグメント又はブロックから構成することもできる。磁石材料のブロックは
、それらの間に空洞部(図示せず)を持つ。これらのブロックは、磁気的引力に
より一緒に保持され又は適切な接着剤により一緒に接着されてもよく、或いは、
その代わりに、例えばエポキシ樹脂、プラスティックなどの非磁性、非強磁性の
材料内に埋め込むこともできる。磁石構造体M(3)、M(3)A、M(2)、
M(1),M(2)A及びM(1)Aは全て同様の構成を持つ。例えば、本発明
の好ましい実施形態によれば、磁石構造体M(3)、M(3)A、M(2)、M
(1),M(2)A及びM(1)Aは、エポキシ樹脂内に埋め込まれた非均一ブ
ロックの磁石材料から全て構成することができる。その代わりに、本発明の別の
好ましい実施形態によれば、磁石構造体M(3)、M(3)A、M(2)、M(
1),M(2)A及びM(1)Aは、磁化材料のモノリシックな環状構造として
全て構成することができる。その代わりに、磁石構造体M(3)、M(3)A、
M(2)、M(1),M(2)A及びM(1)Aの1又はそれ以上は、残りの磁
石構造体がエポキシ樹脂に埋め込まれた磁石材料の不均一ブロックから構成する
ことができる一方で、磁化材料のモノリシックな環状構造として構成することが
できる。
【0186】 理論的には、磁石801の磁石構造体のうち任意磁石構造体の構成方法の任意
の組み合わせが可能であるということが当業者には理解されよう。しかしながら
、以下に詳細に開示されたように、実用上の考慮によって磁石構造体構成の選択
は限定され得る。
【0187】 図示を明瞭にするため、図15の予備的な磁石設計801は、2つだけの予備
的な対の環状コリメータC(2)、C(1)、C(2)A及びC(1)Aと、シ
リンダー810内の磁場の2つの調和級数項(N=2)を相殺するように設計さ
れた、2つの相補的な対の対応する環状磁石構造体M(2)、M(1)、M(2
)A及びM(1)Aと、を含んで示されているが、この設計は例示の方法のみに
よって与えられ、他の開始設計は、追加の相補的な対の環状コリメータ、及び、
より大きな数Nの調和級数項を相殺するための環状磁石構造体とを備える本発明
の設計方法で使用することができる。
【0188】 高次調和級数項を相殺するための計算は、(1)式及び(2)式の係数a1, ...aNが対応する相補的な環状磁石構造体M(K)及びM(K)Aの平均磁 化値JK(K=1,2,...N+1)の線形関数であるという事実に基づいて いる。
【0189】
【数5】
【0190】 ここで、j=1,...Nであり、マトリックスMjkはK番目の相補的な磁石構
造体対を有する磁石に対して次のように定義される。
【0191】
【数6】
【0192】 ここで、m11は、K=1である最外側の磁石構造体の(2)式及び(3)式の
調和展開係数a1への寄与、m23は、K=3である磁石構造体の調和展開係数a2 への寄与であり、及びその他も同様である。
【0193】 マトリックスMjKは、磁石の幾何学形状(全ての強磁性コリメータ及び極部品
並びに全ての磁石構造体の寸法及び位置)にのみ依存し、有限要素法(FEM)
又は境界要素法(BEM)を使用して、数値的にのみ計算することができる。こ
れらの数値計算法は磁石設計の分野で周知されており、従って、これ以上説明し
ないことにする。
【0194】 シリンダー810内の磁場のばらつきΔHがεH(例えば、ε=10-4=10
0ppm)より小さいことを望む場合、次の(4)式を満足しなければならない
【0195】
【数7】
【0196】 a1,a2,a3,...aNの厳密な相殺は、(4)式の不等式が満たされるこ
とに対して十分条件ではあるが必要条件ではないことに着目されたい。これは、
FOV内の磁場における望ましい度合いの均一性が、必ずしも全ての調和級数項
を完全に相殺することなく達成し得るということを意味する。例えば、設計は、
j値がゼロではないが、(4)式の不等式が満たされるほど十分に小さくする ように選択することができる。更に、設計は、aj値のいくつかがゼロではない
が、それらの総和が(4)式の不等式が満たされるほど十分小さい値を持つこと
ができるように反対符号を持ち得るように選択することができる。実際には、そ
のような解が望ましい磁石を実施するために使用される。
【0197】 ここで、本発明の好ましい実施形態に係る、磁石設計方法の各工程を示す概略
的な制御流れ図である、図16を参照されたい。 本方法は、発明者らにより書かれたプログラムによって実行される。
【0198】 本方法は、設計されるべき磁石のa0,z0及びr0の望ましい値(図15を見 よ)をセットすることによって開始される(ステップ850)。次に、設計者が
設計された磁石により相殺されるべき調和級数項の数であるNの値をセットする
工程に移行する(ステップ852)。実用上、とりわけz0の選択値及び製造上 の許容範囲に依存してN=2〜6の範囲でセットされる。
【0199】 次に、設計者が、初期設計における極部品、コリメータ及び磁石構造体の初期
寸法パラメータをセットする工程に移行する。これらのパラメータは、位置イン
デックスK(図15)を有する、極部品及びコリメータの初期の厚さであるHC K の値を含む。実際には、HCKの値は、全ての対の極部品及びコリメータに対し
て2.5cmとして最初に設定され得るが、他の異なる値も使用することができ
る。これらのパラメータは、設計された磁石の磁石構造体のK番目の対の初期の
厚さを表すHKも含んでいる。HKの初期値は、均等にHK=Hとしてセットされ 、これは、a0の望ましい値及び場生成器の磁石構造体(例えば図15のM(3
)及びM(3)A)を構成するため使用される磁石材料の残留磁気値Brから大
まかに推定される。
【0200】 ステップ854におけるパラメータセットは、ポイント817とポイント81
9との間の軸線815上の距離Dとして最初にセットされるDKも含んでいる。 Dの値は、与えられた値z0及びHCのセット値(D=z0+HC)から計算する
こともできる。
【0201】 ステップ854におけるパラメータセットは、磁石の初期設計における極部品
及びコリメータの内側半径R(K)IN及び外側半径R(K)OUTを各々表す複数 の値も含む。例えば、図15の初期磁石設計に対して、ステップ854における
複数の内側及び外側半径パラメータセットは、R(3)IN=0、R(3)OUT= R、R(2)IN、R(2)OUT、R(1)IN及びR(1)OUTを含む。実際には、
当該技術分野で周知されている経験に基づく指針は、極部品の外側半径(図15
で示されるようにディスク状の極部品であると仮定する)をR(N+1)OUT= R≧2r0(r0は図14のシリンダーFOVの半径である)としてセットする
ことである。
【0202】 典型的には、コリメータの内側及び外側半径に対する初期の推定は、公式Δr K ≒z0/Kπを用いることによって実行される。ここでΔrKは、位置インデッ クスKを有する、コリメータ又は極部品の外側及び内側半径の間の差異を表す。
【0203】 更に、設計者は、コリメータ間の隙間の全ての半径寸法の初期値として、及び
、中央の極部品及び最内側コリメータの間の隙間の半径寸法に対して2.5cm
の値を使用してもよい。例えば、図15の全ての隙間845、846、845A
及び846Aは、2.5cmの半径分離距離に最初にセットされてもよいが、そ
の隙間が、ポイント817(図15)に面する、異なるコリメータ及び極部品の
表面が実用上夫々の等ポテンシャル面を構成するほど十分な大きさである限り、
他の異なる値も使用してもよい。
【0204】 マトリックスMjKは、周知されたFEM又はBEM法を使用することによって
上文中に開示されたように数値的に計算される(ステップ856)。マトリック
スMjKは、上文中で開示されたように磁石構造体の平均残留磁気値JKを計算す るため使用される(ステップ858)。この計算は、主要磁場の磁化方向に対す
る、位置インデックスKを持つ磁石構造体の磁石材料の磁化方向を定義する、異
なるJK値の符号も決定する。JKの負の符号は、インデックスKを持つ磁石構造
体の磁石材料の磁化方向が主要磁場の方向に180°をなして方向付けられてい
るということを示している。
【0205】 このプログラムは、Kの全ての値に対してJKの絶対値がJMAXより小さいか或
いは等しいか否かを判定する(ステップ860)。JMAXは、当該磁石の磁石構 造体を構成するため利用可能な任意の磁石材料のうち最も高い残留磁気である。
【0206】 Kの一つ又はそれ以上の値に対してJKの絶対値がJMAXより大きい場合、この
ことは、利用可能な磁石材料を使用しては最初の磁石設計を実際に構成すること
ができないということを示しており、本プログラムは、初期設定されたパラメー
タHK、HCK、DK、R(K)IN及びR(K)OUTの一つ又はそれ以上をリセ ットするためステップ854に制御を戻す。例えば、JK値の一つがJMAX値より
大きい場合、位置インデックスKを持つ対応する磁石構造体は、軸線815の方
向に沿ってそれらの厚さHKを増加させることによって、或いは、距離DKを短く
することによって調整されることができる。
【0207】 特定の磁石構造体の厚さHK若しくは対応する距離DKの何らかの変化、或いは
、HK及びDK両方が組み合わさった変化に対して、異なる方法を使用して設計上
の変更を実行してもよいことに着目されたい。そのような方法の一つがヨーク構
造を変化させることによる変更手段である。例えば、図7では、強磁性のディス
ク状若しくは環状構造271A、271B、271C及び271Dがヨーク25
8と磁石構造体270A、270B、270C及び270Dの間に挿入される。
その代わりに、ヨークそれ自体の対面する両表面を、図9のヨーク358で示さ
れたように変更してもよい。更に、異なる半径を持つ複数の積み上げられたディ
スク状又は環状形状の強磁性エレメントを複数の磁石構造体とヨークとの間に配
置してもよい。例えば、図10では、複数のスペーサー部材481、482、4
83及び484がヨーク表面458D及び458Eと、複数の磁石構造体460
A、460B、460C及び460Dとの間に各々配置される。
【0208】 典型的には、獲得可能な磁場を最大にするため、ヨーク表面と任意の磁石構造
体との間、或いは、任意の磁石構造体と対応するその上に載っているコリメータ
若しくは極部品との間に挿入されるスペーサーが、例えば軟鉄、シリコン鉄合金
、ニッケル鉄合金などの高透磁率を持つ強磁性構造又は別の適当な強磁性材料か
ら作られることに更に着目されたい。しかしながら、プラスティックなどの非強
磁性材料から作られたスペーサーを使用してもよい。非強磁性スペーサーのその
ような使用は、変更された磁石構造体(非強磁性スペーサーを含む)の平均残留
磁気値におけるその結果としての減少が、最初に望まれた磁場の強度及び均一性
に照らし合わせて受容可能である場合に、実施されてもよい。かくして、非強磁
性スペーサーを含むそのような設計は、磁石材料の獲得可能な最大の残留磁気値
を完全には利用することができないが、それらは、構成及び製造上の容易さとい
う利点、並びに、磁石整列手続きを容易に行えるという利点を持ち得る。
【0209】 Kの全ての値に対するJKの絶対値がJMAXより小さいか或いは等しい場合、本
プログラムは、この解に対して安定性の判定を実行する(ステップ862)。こ
の解の安定性判定は、磁石の構成で使用される磁石材料がある一定の許容誤差範
囲内で供給されるために必要とされる。例えば、市販されているFeNdB磁石
は、典型的には、公称残留磁気の±1%以内にある残留磁気値を持っている。か
くして、実際には、達成可能な真の残留磁気値は、JK±X%であり得る。ここ で、Xは磁石材料の製造上の許容誤差である。
【0210】 従って、安定性の判定は、係数ajの各々に対して最も悪い場合の値で計算す ることによって実行することができる。これは、異なるJK値の各々に対して、 JK+X%及びJK−X%の範囲(この例に限定されない例では、JK+X%及び JK−X%の範囲は、JKから等間隔に隔てられた100個の値の組を与えるよう
に分割される)内にある多数組の可能な値を計算し、計算されたJK値の可能な 置換の各々に対して、上記した(3)式で表される係数ajの代わりに当該式に 計算された全ての組のJK値の可能な置換値を代入することによって、ajの結果
値を計算することによってなすことができる。次に、係数ajの結果値の全ては 、各々のajに対して最も悪い場合を見出すため処理される。次に、係数ajの最
悪値が(4)式に代入され、不等式(4)の右辺が計算される。
【0211】 不等式(4)の左辺がεより大きい場合、この解は不安定であり、当該制御は
、初期セットされたパラメータHK、HCK、DK、R(K)IN及びR(K)OUT
うち一つ又はそれ以上をリセットするためステップ854に移行される。
【0212】 不等式(4)の左辺がεより小さいか或いは等しい場合、この解は安定であり
、当該プログラムは飽和判定を実行する(ステップ864)。このステップでは
、設計された磁石の極部品及びコリメータを構成するため使用される強磁性材料
の既知のBH曲線から得られる既知のパラメータを使用して非線形計算が当該磁
石に対して計算される。この非線形計算の結果は、K個の極部品及びコリメータ
の任意の強磁性材料が飽和状態に達したか否かを判定するため使用される。この
種の非線形飽和計算は当該技術分野で周知されており、例えばアメリカ合衆国、
PA、スワンソン・アナリシス・システムズ会社から販売されている、プログラ
ム「ANSYS」(5.1以上のバージョン)などの直ぐに手に入るソフトウェ
アプログラムを使用することによって実行することができる。
【0213】 その代わりに、コリメータ若しくは極部品を作っている強磁性材料の透磁率を
一定と仮定し(BH曲線を直線と概算する)、強磁性材料内の磁場が予めセット
されたカットオフ値より大きいか否かを計算することで飽和状態を判定すること
によって飽和判定を実行してもよい。強磁性材料内の磁場がカットオフ値より大
きい場合、コリメータ若しくは極部品の強磁性材料が飽和状態とみなされる。線
形計算を用いるこの飽和判定方法は、当該技術分野で周知されており、従って、
これ以上詳しくは開示しないことにする。
【0214】 K個の極部品及びコリメータのうち任意の一つのみが飽和した場合、この飽和
判定は肯定的と判定される。このプログラムは、使用者が、ヨーク、極部品及び
コリメータで使用される強磁性材料の種類を変更したいか否かを判定する(ステ
ップ865)。使用者が強磁性材料の種類を変更する方を選択した場合、このプ
ログラムは、使用者により選択された磁石材料の関連するパラメータ、例えば当
該材料に対するBH曲線のパラメータなどを読み出し(磁石の種類を選択し、パ
ラメータを読み出すステップは図示されていない)、選択された強磁性材料の新
しく読み出されたパラメータを使用した安定性判定計算を実行するためステップ
864に戻る。
【0215】 使用者が新しい強磁性材料を選択することを希望しなかった場合、当該制御は
、初期セットされたパラメータHK、HCK、DK、R(K)IN及びR(K)OUT
うち一つ又はそれ以上をリセットするためステップ854に移行される。
【0216】 ステップ865はオプションであり、強磁性材料の変更が望ましくないか又は
可能でない場合には無くすこともできることに着目されたい。 K個のコリメータ又は極部品のいずれもが飽和状態でない場合、使用者は更な
る最適サイクルを希望するか否かを尋ねられる(ステップ866)。設計者が更
なる最適化サイクルを要求した場合、本プログラムは、追加の最適化サイクルを
実行するためステップ854に制御を移行する。更なる最適化サイクルは、パラ
メータHK、HCK、DK、R(K)IN及びR(K)OUTの最新値のうち一つ又はそ
れ以上を変更することによって実行され得る。これらの追加のサイクルは、とり
わけ当該磁石の全体に亘る寸法を減少させるため、当該磁石の材料コストを減少
させるため、当該磁石を製造し及び又はチューニングを行う際の複雑さを減少さ
せるため、或いは、当該技術分野で知られているような他の最適化目的のため、
実行される。寸法減少サイクル(図示せず)は、製造容易化判定ステップ(図示
せず)などの他のサイクルが人間の介入を必要として非自動的に実行されなけれ
ばならないのに対して、本プログラムによって自動的に行われる。
【0217】 例えば磁石の構造上の寸法及びイメージング体積領域内で必要とされる磁場強
度を開始パラメータとして提供し、コスト削減、重量軽減などのための設計を最
適化することができる。他の類似の最適化手法も使用することができる。しかし
ながら、この方法の基本的なステップは、図16のステップ850乃至864と
同一若しくは類似のステップを含むであろう。即ち、この方法においても、基本
の所望値がセットされ(ステップ850及び852)、開始する寸法パラメータ
の組がセットされ(ステップ854)、マトリックスMjK及び残留磁気値JKが 計算され(ステップ856及び858)、計算されたJK値を実際に実行する際 の実現可能性が判定され(ステップ860)、解の安定性が判定され(ステップ
862)、及び、強磁性コリメータ及び極部品のための飽和判定が実行される(
ステップ864)。次に、追加のサイクルが、コスト、重量或いは当該技術分野
で知られている他の磁石パラメータに関する設計を改善するため実行され得る。
【0218】 現在の磁石設計が、もはやこれ以上のサイクルが必要とされないように、使用
者により受容可能とみなされた場合、本プログラムは最新のパラメータHK、H CK、DK、R(K)IN及びR(K)OUTとJKとをセーブ(ステップ868)して
終了する。このプログラムは、設計事項のハードコピーのプリントアウト(図示
しないステップ)又は電子コピー(図示しないステップ)も提供することができ
る。この電子コピーには、例えば磁気媒体、或いは、磁気、光学、光磁気若しく
はホログラフィーを利用した記憶媒体など、据付型若しくはリムーバル型の他型
式の任意の記憶媒体に記憶されたデータファイルなどがある。このプログラムは
、当該プログラムを実行するため使用されるコンピュータのディスプレイなどの
ディスプレイ装置上に解の表象的な表現を提供することもできる。この表象的な
表現は、磁石設計を表すグラフィックデータ、及び又は、例えばパラメータHK 、HCK、DK、R(K)IN及びR(K)OUTとJKなどの磁石構成要素のパラメー
タの数値を表す、数、文字及び他のシンボルを含む英数字データを含むことがで
きる。
【0219】 本発明に係る磁石の極部品の寸法に対する最初の推定は、極部品及び対応する
その下にある磁石構造体がディスク状構造であると仮定するのに対し、設計者は
、極部品と、該極部品及びヨークの間に配置されたその下にある磁石構造体とを
、環状の極部品と対応する環状磁石構造体とに、各々変更するように、繰り返し
サイクルの後の方で選択することができることに着目されたい。これは、パラメ
ータR(N+1)INをゼロからゼロでない値に変化させることによってなされる
。例えば、図11の磁石構造体70A及び56Aは環状である。
【0220】 ここで、本発明の別の好ましい実施形態に係る、図16の設計方法によって設
計された開いたヨーク構造のMRI磁石を示す概略的な断面図である、図17を
参照されたい。
【0221】 磁石901は、図15のヨーク808に類似し、軟鉄から作られた強磁性ヨー
ク908を備える。ヨーク908は、2つの平行な平坦表面908E及び908
Dを有する。設計の対象性の故に、図示の簡素化及び明瞭化のため、図示された
磁石901の右側部分のみが説明され、参照番号が割り当てられていることに着
目されたい。磁石901の左側部分は、寸法上では図示の右側の対応する部分の
鏡像である。そうではあるが、上文中で詳細に開示したように、対向する相補的
な磁石構造体の任意対の2つの磁石構造体の磁石材料の磁化方向は同一であるこ
とに着目すべきである。しかしながら、異なる対の磁石構造体は、以下で開示さ
れるように、同一でない磁化方向を持ち得る。
【0222】 磁石901の右側は、軟鉄でできた2つのディスク状部材C(5)A及びC(
5)Bを備える極部品C(5)と、ヨーク表面908E及び極部品C(5)のデ
ィスク状部材C(5)Aの間に配置された磁石構造体M(5)と、を含む。軸線
915は極部品C(5)の中心部を通過する。ライン916は、Z=0平面(図
示せず)と当該頁の平面とが交差したラインを表す。Z=0平面は、ヨーク表面
908E及び908Dに平行で且つこれらの表面から等距離にある中央平面であ
る。磁石901の右側は、軸線915の回りに同心であり且つヨーク表面908
E及び908Dの平面に略平行である4つの環状コリメータC(1)、C(2)
、C(3)及びC(4)も備える。4つの環状コリメータC(1)、C(2)、
C(3)及びC(4)は軟鉄でできている。磁石901の右側は、4つの磁石構
造体M(1)、M(2)、M(3)及びM(4)も備える。磁石構造体M(3)
は、ヨーク表面908Eとディスク状部材C(3)との間に配置される。磁石構
造体M(2)は、ヨーク表面908Eと環状コリメータC(2)との間に配置さ
れる。磁石構造体M(1)は、環状コリメータC(2)と環状コリメータC(1
)との間に配置される。磁石構造体M(1)は、環状コリメータC(4)と極部
品C(5)のディスク状部材C(5)Aとの間に配置される。
【0223】 ヨーク908、磁石構造体M(5)及びディスク状部材C(5)Aは、上文中
で詳細に開示され,図2乃至4に示されたように、表面908Eに対する極部品
C(5)の角度を調整するための調整ねじ(図示せず)を通過させるための通路
940を有する。
【0224】 磁石構造体M(1)、M(2)、M(3)及びM(5)の磁石材料の磁化ベク
トルの方向は、矢印925によって示されている。磁石構造体M(4)の磁石材
料の磁化ベクトルの方向は、磁石構造体M(1)、M(2)、及びM(5)の磁
石材料の磁化ベクトルの方向と同一である(図示の明瞭さのためこの方向の矢印
は図示されていない)。磁石構造体M(3)内の磁石材料の磁化ベクトルの方向
は、磁石構造体M(1)、M(2)、M(4)及びM(5)の磁石材料の磁化ベ
クトルの方向と180°反対向きであるということに着目されたい。矢印925
の長さは任意に選択された長さであり、磁石構造体M(1)、M(2)、M(3)
及びM(5)の磁石材料の磁化ベクトルの大きさを表していないことに着目され
たい。
【0225】 環状コリメータC(1)及びC(2)と、磁石構造体M(1)及びM(2)と
は全て同一の内側半径R(1)IN及び同一の外側半径R(1)OUTを有すること に着目されたい。かくして、環状構造C(1)、C(2),M(1)及びM(2
)が図示のように積み重ねられる。環状コリメータC(1)及びC(2)と、磁
石構造体M(1)及びM(2)とは、表面908E及び908Dに平行な平面に
おいて同一の重ね合わさった断面積を持つが、パラメータD1及びD2が互いに異
なり、コリメータの厚さパラメータHC1及びHC2が互いに異なり、磁石構造体
の厚さパラメータH1及びH2が互いに異なっている。
【0226】 最初には、環状体積を一緒に占める1つの環状コリメータ(図示せず)及び1つ
の磁石構造体(図示せず)を備えた磁石に対する初期に開始される設計は、環状
構造C(1)、C(2)、M(1)及びM(2)の環状体積に等しい。当該磁石
の構造が磁石材料のコストに対して最適化されている繰り返しサイクルの間、最
初に計画された磁石構造体のコストが法外に高いということがわかった場合、設
計パラメータが、環状コリメータC(2)、磁石構造体M(1)及びM(2)を
特定するため変えられる。これは、磁石901の構成に必要とされる磁石材料の
量を大きく減少させ、これに付随して製造コストも減少する。
【0227】 環状コリメータC(4)及び環状磁石構造体M(4)が、ディスク状部材C(
5)A及び磁石構造体M(5)の外側半径と同一である外側半径R(4)OUTを 持つが、環状コリメータC(4)及び環状磁石構造体M(4)の内側半径R(4
INはディスク状部材C(5)A及び磁石構造体M(5)の内側半径R(5)IN =0とは異なっていることに着目されたい。
【0228】 本発明の全ての好ましい実施形態のヨーク構造は開いているので、それは非対
称であることに着目されたい。そのような非対称性の結果、磁石の磁場に不均一
性が生じる。この不均一性を修正するためには、極部品或いは磁石のコリメータ
の1つ若しくはそれ以上の角度を変える必要がある。これは調整ねじを使用する
ことによって達成することができる。例えば、図12の調整ねじ12は、磁場の
不均一性を補償するため極部品22Aの角度を変えるため使用することができる
【0229】 開ヨーク構造により引き起こされる磁場の不均一性を修正するため使用し得る
別の方法は、本発明の磁石のいくつかで使用される磁石材料の区分化された性質
を利用する。図13に手短に戻ると、コリメータセグメント770A、780A
、790A、770B、780B、790B、770C、780C、790C、
770D、780D及び790D、並びに、極部品セグメント760A、760
B、760C及び760Dの下にある磁石構造体(図示せず)は、予め計算され
た異なる平均残留磁気値を有する磁石材料から構成することができる。かくして
、コリメータセグメント770A、780A、790A、770B、780B及
び790B、並びに、極部品セグメント760A及び760Bの下にある磁石構
造体は、コリメータセグメント770C、780C、790C、770D、78
0D及び790D、並びに、極部品セグメント760C及び760Dの下にある
磁石構造体の平均残留磁気より高い平均残留磁気を持つように構成することがで
きる。磁場不均一性の修正のより細かいチューニングを可能にするため、個々の
コリメータセグメント(図示せず)の下にある個々の磁石構造体(図示せず)の
セグメント数をより大きくして使用してもよい。しかしながら、コスト及び構成
の複雑さによって、利用可能なセグメント数に制限が課される。
【0230】 ここで、図17のヨーク構造の磁石の撮像場内部における均一性からの計算さ
れた偏差を示す概略グラフである、図18を参照されたい。グラフ902の垂直
軸は、図17の軸線915に沿ったcm単位での距離を表し、その水平軸は、軸
線915に垂直な方向で図17のポイント919からのcm単位での径方向距離
を表している。実線曲線905は、図17の磁石901の磁場強度がFOV内の
主要磁場の百万当たり±50部分(ppm)内で均一であるような軸中心の回転
体積の境界を表している。破線の曲線907は、FOV内の主要磁場の±100
ppm内で均一であるような軸中心の回転体積の境界を表している。
【0231】 上文中で開示され図示された磁石の全ての好ましい実施形態では、好ましくは
イメージング体積領域の対称軸に垂直な強磁性極部品及びコリメータの全表面が
平面であったが、本発明の他の好ましい実施形態では、イメージング体積領域の
対称軸に垂直な強磁性極部品及びコリメータの表面が平面でない表面であっても
よいことに着目されたい。例えば、これらの表面は、階段が付けられた表面又は
湾曲表面であってもよい。
【0232】 ここで、本発明の追加の好ましい実施形態に係る、非平面の表面を備えた極部
品を有する場生成器の概略的な部分断面図である、図19A及び19Bを参照さ
れたい。
【0233】 図19Aは、開いたヨーク構造の磁石の一部分である場生成器920の詳細を
示している(磁石のヨーク及び他の部分は図示の明瞭化のため示されていない)
。場生成器920は、磁石構造体MSと、該磁石構造体に取り付けられた極部品
CS1と、を備える。軸線15Mは極部品CS1の対称軸である。極部品CS1
は、磁石のヨーク(図示せず)に面した表面SF2と、磁石のイメージング体積
領域(図示せず)に面した表面SF1とを有する。表面SF1は、階段STを有
する段付け表面である。表面SF1は、平面の中央表面部分SF1Aと、別の平
面表面部分SF1Bと、を備える。極部品CS1の表面SF1は単一の階段ST
を有するが、本発明の磁気装置の他の好ましい実施形態は、1つより大きい数の
階段が形成された極部品を持っていてもよいことに着目されたい(多段表面)。
単一段又は多段の表面は、本発明の開いたヨーク構造の磁石の環状コリメータ(
図示せず)の設計で使用することもできる。
【0234】 図19Bは、開いたヨーク構造の磁石の一部分である場生成器930の詳細を
示している(磁石のヨーク及び他の部分は図示の明瞭化のため示されていない)
。場生成器930は、磁石構造体MSと、該磁石構造体に取り付けられた極部品
CS2と、を備える。軸線15Tは極部品CS2の対称軸である。極部品CS2
は、磁石のヨーク(図示せず)に面した表面SF4と、磁石のイメージング体積
領域(図示せず)に面した表面SF3とを有する。表面SF3は、湾曲表面であ
る。表面SF3は、湾曲した表面部分SF5と、平面の中央表面部分SF7と、
を備える。表面SF3の湾曲は磁石の別の構成要素(図示せず)により引き起こ
された磁場の不均一性を補償するため必要とされる。図19Bの表面SF3は特
定型式の湾曲部分SF5を有するが、他の好ましい実施形態は、とりわけ修正さ
れる必要のある磁場不均一性の型に応じて、他型式の湾曲表面又は表面のうち湾
曲部分を持つ極部品又はコリメータを持っていてもよいことに着目されたい。平
面表面部分、湾曲表面部分及び階段の任意の組み合わせを含む湾曲表面又は表面
形状は、本発明の開いたヨーク構造の磁石の環状コリメータの1つ又はそれ以上
において、FOVに面する表面として、及び又は、ヨーク表面(図示せず)に面
した表面として、使用することもできる。
【0235】 図19A及び19Bの極部品920及び930に各々対面する相補的な極部品
(図示せず)は、本発明の他の好ましい実施形態に対して、上文中に定義された
ような磁石の中央平面(図示せず)に関して、各々表面SF1及びSF3の鏡像
である表面(図示せず)を有することに着目されたい。
【0236】 図19Aに示したコリメータCS1の表面SF1は段付けられた平面状表面で
あり、図19Bに示したコリメータCS2の表面SF3は平面の表面部分と湾曲
した表面部分とを持っていたが、本発明の他の好ましい実施形態では、表面SF
1及びSF3が、段付けられた表面、平面の表面部分と湾曲した表面部分とを持
つ表面、及び、平面の表面部分と湾曲した表面部分とを持つ段付けられた表面か
ら任意に選択され得ることが可能であることに更に着目されたい。
【0237】 任意型式の表面形状が当該磁気装置の極部品及びコリメータの1つ又はそれ以
上で使用されるときはいつでも、対面する1つ又はそれ以上の対応する極部品及
びコリメータの相補的な表面は、該磁気装置の中央平面(図示せず)に関して当
該1つ又はそれ以上の対応する極部品及びコリメータの鏡像として形成されると
いうことに更に着目されたい。
【0238】 その上、図19A及び19BのコリメータCS1及びCS2の表面SF2及び
SF4が各々平坦な平面状表面であったが、本発明の他の好ましい実施形態では
、表面SF2及びSF4が、段付けられた表面、平面の表面部分と湾曲した表面
部分とを持つ表面、及び、平面の表面部分と湾曲した表面部分とを持つ段付けら
れた表面から任意に選択され得ることが可能である。
【0239】 典型的には、極部品CS1の表面SF1の中央平面表面部分SF1A及び極部
品CS2の表面SF3の中央平面表面部分SF7は、極部品の外側半径の50%
乃至100%の間で変動可能な半径を有する。中央平面表面部分の半径が極部品
の外側半径の100%を占める極端な場合は、完全平面のコリメータ表面の場合
を表している。例えば、後者の場合は、図2及び図6乃至10の好ましい実施形
態で示されている。
【0240】 本発明の磁気装置の1つ又はそれ以上の相補的なコリメータ対が、FOVに面
して対向する相補的な表面対及びコリメータの下にある磁石構造体に面して対向
する相補的な表面対のうち1つ又はそれ以上を有しており、これらの相補的な表
面対が、湾曲表面、段付け表面若しくは平面状の表面の部分、或いは、それらの
任意の組み合わせを備えるようにすることができることに更に着目されたい。
【0241】 一般には、本発明の磁気装置の任意極部品の表面、例えば例示した極部品CS
1の表面SF1及びSF2、或いは、例示した極部品CS2の表面SF3及びS
F4などを、j>N+1に対するajの値の全てが次の不等式((5)式)を満 足させる限り、磁石の設計者により所望された任意の仕方で平面から逸脱させる
ことができる。
【0242】
【数8】
【0243】 ここで、本発明に係る磁石のいくつかの好ましい実施形態で使用する上で適し
た磁石構造体の等角図である、図20A乃至図20Fを参照されたい。 図20Aは、ディスク状の形状を持つ磁石構造体940を示している。そのよ
うな磁石構造体は、例えば、図14の場生成器800及び800Aなどの場生成
器の一部分として使用することができる。磁石構造体940は、FeNdB永久
磁石や他の任意の適当な永久磁石などの磁石材料から作られた単一固体部材であ
ってもよい。その代わりに、磁石構造体940は、適切なプラスティック材料、
エポキシ樹脂などの非磁性、非強磁性材料のディスクに埋め込まれた永久磁石材
料から作られた複数のブロック(図示せず)から作られてもよい。上文中で詳細
に開示したように、これらのブロックは、任意の適切な形状を持ち、本発明の設
計方法によって要求された所望の平均残留磁気値JKを提供するため埋め込まれ た材料内に任意の適切な配列で配列させることができる。
【0244】 図20Bは、側辺944を持つ正多角形構造のように形成された磁石構造体9
42を示している。そのような磁石構造体は、例えば、図14の場生成器800
及び800Aなどの場生成器(図示せず)の一部分として使用することができる
。磁石構造体942は、FeNdB永久磁石や他の任意の適当な永久磁石などの
磁石材料から作られた単一固体部材であってもよい。その代わりに、磁石構造体
942は、適切なプラスティック材料、エポキシ樹脂などの非磁性、非強磁性材
料のディスクに埋め込まれた永久磁石材料から作られた複数のブロック(図示せ
ず)から作られてもよい。上文中で詳細に開示したように、これらのブロックは
、任意の適切な形状を持ち、本発明の設計方法によって要求された所望の平均残
留磁気値JKを提供するため埋め込まれた材料内に任意の適切な配列で配列させ ることができる。
【0245】 好ましくは、磁石構造体の側辺Gの数は、上文中で開示した設計方法で補償さ
れる調和級数項の数Nより遥かに大きい偶数(G>>N)であるのがよい。これ
に限定されない例では、N=3の調和級数項を補償するため本発明の方法によっ
て設計された磁石に対して、G=16が磁石構造体942用の側辺の適切な数で
あり得る。しかしながら、Gの他のより高い値又はより低い値を、とりわけ、磁
場の均一性の要求された度合い、磁気装置の極部品及びコリメータの寸法、並び
に、様々な製造上の拘束条件に依存して、用いることができる。
【0246】 図20Cは、環状の形状を持つ磁石構造体946を示している。そのような磁
石構造体は、例えば、図14の場生成器800及び800Aなどの場生成器の一
部分として、或いは、上記した環状コリメータの下にある磁石構造体のうち任意
のものとして、使用することができる。磁石構造体946は、FeNdB永久磁
石や他の任意の適当な永久磁石などの磁石材料から作られた単一固体部材であっ
てもよい。その代わりに、磁石構造体946は、適切なプラスティック材料、エ
ポキシ樹脂などの非磁性、非強磁性材料のディスクに埋め込まれた永久磁石材料
から作られた複数のブロック(図示せず)から作られてもよい。上文中で詳細に
開示したように、これらのブロックは、任意の適切な形状を持ち、本発明の設計
方法によって要求された所望の平均残留磁気値JKを提供するため埋め込まれた 材料内に任意の適切な配列で配列させることができる。
【0247】 図20Dは、正多角形環状構造を持つ正多角形環状磁石構造体948を示して
いる。そのような磁石構造体は、例えば、多角形の場生成器(図示せず)の一部
分として、或いは、上記した環状コリメータの下にある磁石構造体のうち任意の
ものとして、使用することができる。磁石構造体948は、G個の側辺を有し、
FeNdB永久磁石や他の任意の適当な永久磁石などの磁石材料から作られた単
一固体部材であってもよい。好ましくは、側辺Gの数は、図20Bの磁石構造体
942に対して上文中で詳細に開示したように、偶数で且つG>>Nであるのが
よい。その代わりに、磁石構造体948は、適切なプラスティック材料、エポキ
シ樹脂などの非磁性、非強磁性材料のディスクに埋め込まれた永久磁石材料から
作られた複数のブロック(図示せず)から作られてもよい。上文中で詳細に開示
したように、これらのブロックは、任意の適切な形状を持ち、本発明の設計方法
によって要求された所望の平均残留磁気値JKを提供するため埋め込まれた材料 内に任意の適切な配列で配列させることができる。
【0248】 図20Eは、環状形状を持つ区分化された環状磁石構造体952を示している
。そのような磁石構造体は、例えば、環状の場生成器(図示せず)の一部分とし
て、或いは、上記した環状コリメータの下にある磁石構造体のうち任意のものと
して、使用することができる。磁石構造体952は、FeNdB永久磁石や他の
任意の適当な永久磁石などの永久磁石材料でできた複数のセグメント954から
作られてもよい。
【0249】 図20Fは、正多角形環状構造を持つ正多角形環状磁石構造体956を示して
いる。そのような磁石構造体は、例えば、多角形の場生成器(図示せず)の一部
分として、或いは、上記した環状コリメータの下にある磁石構造体のうち任意の
ものとして、使用することができる。磁石構造体952は、FeNdB永久磁石
や他の任意の適当な永久磁石などの磁石材料でできた複数のG個の等角度台形セ
グメント958から作られる。これらのセグメント958は台形側面960を有
し、該側面960に平行な平面において台形断面を有する。好ましくは、Gの数
は、上文中で詳細に開示したように偶数で且つG>>Nであるのがよい。ここで
、Nは上文中で詳細に開示したように補償された調和級数項の数である。
【0250】 上文中で開示された多角形磁石構造体のうち1つ又はそれ以上が本発明の磁気
装置の一部分として使用された場合、それらの上に載っている極部品(図示せず
)又はコリメータ(図示せず)が多角形に形成されるということに着目されたい
【0251】 ここで、図21乃至図22を参照されたい。図21は、本発明の好ましい実施
形態に係る、磁気装置の極部品として役立つ強磁性正多角形構造を示す概略的な
等角図である。極部品962は16個の側部964を持つが、他の任意の適当な
偶数の側部を持っていてもよい。極部品962は、場生成器(図示せず)を実施
するため、図20Bの磁石構造体942と一緒に使用しても、或いは、図20F
の磁石構造体956と一緒に使用してもよい。この場合には、極部品962の側
部数は、上文中で詳細に開示したように図20Bの磁石構造体942或いは図2
0Fの磁石構造体956の側辺Gの数に各々等しくなる。極部品962の中心部
を通過する対称軸線15Zは、極部品962を備える磁気装置(図示せず)のF
OVの対称軸と一致する。極部品962は、多角形表面963の中心点967を
多角形表面963の頂点の一つに接続するダブルヘッドの矢印966によって表
された最大径寸法RMAXを有する。
【0252】 上文中に開示され図16に示された磁気装置を設計する方法が、極部品又はコ
リメータ962などの直立正多角柱状の極部品又はコリメータを有する磁気装置
を設計するため使用された場合、図16のステップ854での寸法パラメータ組
におけるR(K)INパラメータに対して使用される値は、R(K)IN=0となり
、図16のステップ854での寸法パラメータ組におけるR(K)OUTパラメー タの概算値として使用される値は、R(K)OUT=RMAXとなる。この概算は、上
文中に開示されたようにG>>Nである限り有用である。
【0253】 図22は、本発明の好ましい実施形態に係る、磁気装置の極部品又はコリメー
タとして役立つ環状の強磁性正多角形構造を示す概略的な等角図である。極部品
972は、16個の側部974を持つが、他の任意の適当な偶数の側部を持って
いてもよい。極部品972は、本発明の磁石の一部分として、図20Eの磁石構
造体952と一緒に使用しても、或いは、図20Fの磁石構造体956と一緒に
使用してもよい。この場合には、極部品又はコリメータ972の側部数は、上文
中で詳細に開示したように図20Fの磁石構造体956或いは図20Eの磁石構
造体952のセグメント954の数に各々等しくなる。極部品972の中心部を
通過する対称軸線15Yは、極部品又はコリメータ972を備える磁気装置(図
示せず)のFOVの対称軸と一致する。極部品又はコリメータ972は、2つの
同一の環状多角形表面973を有する。多角形表面973の各々は、複数の頂点
を持つ(図22に示された特定例の極部品又はコリメータ972では16個の頂
点)。
【0254】 ここで、図22で示された極部品又はコリメータにおける環状の正多角形表面
の一方を示す概略的な前面図である、図23を参照されたい。 極部品又はコリメータ972は、環状多角形表面973の中心点978を環状
多角形表面973の頂点976の一つに接続するダブルヘッドの矢印980によ
って表された最大半径寸法RMAXを有する。極部品又はコリメータ972は、環 状多角形表面973の中心点978を中央点982に接続するダブルヘッドの矢
印986によって表された最大半径寸法RMINを有する。中央点982は、環状 多角形表面973の正多角形内周の辺984の一つを2つの等しいセグメントに
二等分する点であり、ダブルヘッドの矢印986によって表されたラインは、こ
れによって二等分される辺984に垂直である。
【0255】 上文中に開示され図16に示された磁気装置を設計する方法が、極部品又はコ
リメータ972などの正直立多角柱状の極部品又はコリメータを有する磁気装置
を設計するため使用された場合、図16のステップ854での寸法パラメータ組
におけるパラメータRINの概算値として使用される値は、R(K)IN=RMINと なり、図16のステップ854での寸法パラメータ組におけるR(K)OUTパラ メータの概算値として使用される値は、R(K)OUT=RMAXとなる。この概算は
、上文中に開示されたようにG>>Nである限り有用である。
【0256】 更に加えて、表面973の1つ又はそれ以上が平面でない場合、RMAX及びRM IN の概算値は、磁気装置の対称軸に垂直な平面で強磁性部材(図示せず)の断面
を取ることによって形成された環状多角形表面に当てはめられた表面973に対
して、詳細に上記された同じ方法を使用して得られる値を用いることによって決
定される。
【0257】 本発明の設計方法を使用した場合、磁気装置の対称性の故に磁気装置の一方の
側のみのパラメータを入力するだけで十分であることが理解されよう。得られた
解のパラメータは、磁気装置の一方の側にある磁石構造体各々の磁化ベクトルが
、磁気装置の対向する相補的な側にある相補的な対向する磁石構造体の磁化ベク
トルと方向において同一であり、大きさにおいて実質的に同一であるようにされ
た磁気装置全体を特定するため用いられる。
【0258】 典型的には、本発明の磁石のヨーク、極部品及びコリメータを構成するため使
用される強磁性材料は、例えば軟鉄などの(磁気的に)高透磁率を有し且つ狭い
ヒステリシスループを有する材料であることに更に着目されたい。しかしながら
、他の強磁性材料も、極部品及びコリメータを構成するため使用してもよい。そ
のような強磁性材料は、シリコン鉄合金、ニッケル鉄合金及び高い磁気透磁率を
持つ他の強磁性材料を含み得る。
【0259】 本発明の磁気装置で用いられる様々な強磁性極部品及び強磁性コリメータは、
「強磁性部材」としても一括して言及することができることに着目されたい。 本発明を通して、磁石設計に関連した「最適化」、「最適化するため」、「最
適化手法」などの表現の使用は、設計上有意義な改善という一般的な意味で使用
され、本発明の設計方法を使用することで到達される磁石設計が理論的に可能な
最良の設計であることを必ずしも意味しないことに更に着目されたい。磁石設計
のための本方法は、様々な設計要素、例えば、とりわけ、設計のコンパクトさ、
トータルコスト、製造上の許容誤差、磁石の最終的な重量、並びに、製造及び構
成上の複雑さといった要素間の妥協点を含むことに当業者は理解されよう。
【0260】 本発明に係る磁気装置の全ての好ましい実施形態は、MRI/MRTプローブ
のための磁気装置として構成されたが、本磁気装置及びその設計方法は、実質的
に均一磁場の領域を必要とする他の用途に対しても構成することができることに
最後に着目されたい。
【0261】 上文中で開示され図面に示された好ましい実施形態は例示の方法によって与え
られ、本発明の多数の変形及び変更を、本発明の範囲及び精神の範囲内でなすこ
とができることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施形態に係る、MRI又はMRTのためのコンパクトな開
いたヨーク構造の磁気プローブの概略的な等角図である。
【図2】 ラインII−IIに沿って取られた、図1の磁気プローブに備えられた永久磁
石アセンブリの概略的な断面図である。
【図3】 図1の磁気プローブの一部分の概略的な側面図である。
【図4】 図2の磁気プローブの一部分を詳細に示す概略的な断面図である。
【図5】 本発明の好ましい実施形態に係る、離散永久磁石ブロックから構成された環状
磁石構造体を有する磁気プローブの一部分の概略的な断面図である。
【図6】 本発明の好ましい実施形態に係る、離散永久磁石アセンブリの細かい調整用の
調整ねじを有する、開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図であ
る。
【図7】 本発明の好ましい実施形態に係る、スペーサー部材を有する、開いたヨーク構
造の磁気プローブを示す概略的な断面図である。
【図8】 スペーサー部材のいくつかが台形断面を有する磁気プローブを示す概略的な断
面図である。
【図9】 本発明の好ましい実施形態に係る、異なる厚さの磁石構造体を備える、開いた
ヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図である。
【図10】 本発明の好ましい実施形態に係る、スペーサー部材を有し且異なる厚さの磁石
構造体を備える、開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的な断面図である
【図11】 本発明の好ましい実施形態に係る、極部品を持たない、開いたヨーク構造の磁
気プローブを示す概略的な断面図である。
【図12】 ヨーク構造内に通路を有する、開いたヨーク構造の磁気プローブを示す概略的
な断面図である。
【図13】 本発明の別の好ましい実施形態に係る、多重区分の同心環状でディスク状をな
した磁石構造体を有する、磁気プローブの部分を示す側面図である。
【図14】 本発明の好ましい実施形態に係る、開いたヨーク構造の磁石を設計するための
方法を理解する上で役立つ場生成器の概略的な断面図である。
【図15】 本発明の磁石設計方法で開始する設計として役立つ一例としての予備的な磁石
の概略断面図である。
【図16】 本発明の好ましい実施形態に係る、磁石設計方法の各工程を示す概略的な制御
流れ図である。
【図17】 本発明の別の好ましい実施形態に係る、図16の設計方法によって設計された
、開いたヨーク構造のMRI磁石を示す概略的な断面図である。
【図18】 図17のヨーク構造の磁石の撮像場内部における均一性からの計算された偏差
を示す概略グラフである。
【図19】 図19Aは、本発明の追加の好ましい実施形態に係る、非平面の表面を備えた
極部品を有する場生成器の概略的な部分断面図である。 図19Bは、本発明の追加の好ましい実施形態に係る、非平面の表面を備えた
極部品を有する場生成器の概略的な部分断面図である。
【図20】 図20A乃至図20Fは、本発明に係る磁石のいくつかの好ましい実施形態で
使用する上で適した磁石構造体の等角図である。
【図21】 本発明の好ましい実施形態に係る、磁気装置の極部品として役立つ強磁性正多
角形構造を示す概略的な等角図である。
【図22】 本発明の好ましい実施形態に係る、磁気装置の極部品又はコリメータとして役
立つ環状の強磁性正多角形構造を示す概略的な等角図である。
【図23】 図22で示された極部品又はコリメータにおける環状の正多角形表面の一方を
示す概略的な前面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月12日(2001.3.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW 【要約の続き】 る方法も開示される。

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対称軸が貫通する実質的に均一な磁場の体積領域を提供する
    ための開いた磁気装置であって、 第1のヨーク表面及び該第1のヨーク表面に対向する第2のヨーク表面を有す
    る、開いた強磁性ヨークであって、該第2のヨーク表面は、前記第1のヨーク表
    面及び前記第2のヨーク表面から等距離にある中央平面に関して前記第1のヨー
    ク表面の鏡像となるように形成され、前記対称軸は前記中央平面に垂直である、
    前記強磁性ヨークと、 前記第1のヨーク表面に取り付けられた第1の磁石アセンブリであって、該第
    1の磁石アセンブリは、 前記中央平面に実質的に平行で外側半径を有する第1の強磁性極部品であ
    って、前記対称軸は該第1の極部品の中心を通過し、該第1の極部品は、前記対
    称軸に垂直で該第1の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であ
    り、前記体積領域に面した第1の表面と、前記第1のヨーク表面に面した第2の
    表面とを有する、前記第1の極部品、 前記第1の極部品の前記第2の表面と、前記対称軸に平行な方向に前記第
    1の極部品の前記第2の表面を前記第1のヨーク表面上に投影することによって
    形成された表面との間に配置された第1の磁石構造体であって、前記対称軸に実
    質的に平行に向けられた第1の磁化ベクトルを有する、前記第1の磁石構造体、 前記第1の極部品と同心で且つ該第1の極部品の前記外側半径より大きい
    内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第1の強磁性コリメータで
    あって、前記第1の極部品から第1の隙間だけ径方向に隔てられると共に、前記
    体積領域に面した第4の表面と、前記第1のヨーク表面に面した第5の表面とを
    有する、前記第1のコリメータ、及び、 前記少なくとも1つの第1のコリメータの前記第5の表面と、前記対称軸
    に平行な方向に前記第1のコリメータの前記第4の表面を前記第1のヨーク表面
    上に投影することによって形成された表面との間に配置された少なくとも1つの
    第2の磁石構造体であって、前記対称軸に実質的に平行に向けられた第2の磁化
    ベクトルを有する、前記第2の磁石構造体、 を有する、前記第1の磁石アセンブリと、 前記第1の磁石アセンブリと対向するように前記第2のヨーク表面に取り付け
    られた第2の磁石アセンブリであって、前記体積領域は、前記第1の磁石アセン
    ブリと前記第2の磁石アセンブリとの間に画定された開領域内に配置され、前記
    第2の磁石アセンブリは、 前記中央平面に実質的に平行で且つ前記第1の極部品の前記外側半径に実
    質的に等しい外側半径を有する第2の強磁性極部品であって、前記対称軸は該第
    2の極部品の中心を通過し、該第2の極部品は、前記対称軸に垂直で該第2の極
    部品の前記中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であり、前記体積領域に
    面した第5の表面と、前記第2のヨーク表面に面した第6の表面とを有する、前
    記第2の極部品、 前記第2の極部品の前記第6の表面と、前記対称軸に平行な方向に前記第
    2の極部品の前記第6の表面を前記第2のヨーク表面上に投影することによって
    形成された表面との間に配置された第3の磁石構造体であって、前記第1の磁化
    ベクトルと実質的に等しい第3の磁化ベクトルを有する、前記第3の磁石構造体
    、 前記第2の極部品と同心で、且つ、前記少なくとも1つの第1のコリメー
    タの前記内側半径に実質的に等しく前記第2の極部品の前記外側半径より大きい
    内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第2の強磁性コリメータで
    あって、前記第2の極部品から第2の隙間だけ径方向に隔てられると共に、前記
    体積領域に面した第7の表面と、前記第2のヨーク表面に面した第8の表面とを
    有する、前記第2のコリメータ、及び、 前記少なくとも1つの第2のコリメータの前記第8の表面と、前記対称軸
    に平行な方向に前記第2のコリメータの前記第8の表面を前記第2のヨーク表面
    上に投影することによって形成された表面との間に配置された少なくとも1つの
    第4の磁石構造体であって、前記第2の磁化ベクトルと実質的に等しい第4の磁
    化ベクトルを有する、前記第4の磁石構造体、 を有する、前記第2の磁石アセンブリと、 を含み、 前記第1の極部品及び前記第2の極部品は、円柱状の極部品、環状の極部品、
    正多角形の極部品及び正多角形の環状の極部品から選択され、前記少なくとも1
    つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメータは、環状コリ
    メータ及び正多角形の環状コリメータから選択される、前記磁気装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の磁化ベクトルは、前記第2の磁化ベクトルに平行
    に向けられている、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の磁化ベクトルは、前記第2の磁化ベクトルと平行
    で且つ向きが反対に向けられている、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記ヨーク、前記第1の極部品、前記第2の極部品、前記少
    なくとも1つの第1のコリメータ、及び、前記少なくとも1つの第2のコリメー
    タのうち少なくとも1つが、高い透磁率を持つ材料からできている、請求項1に
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の磁石構造体、前記第2の磁石構造体、前記少なく
    とも1つの第3の磁石構造体及び前記少なくとも1つの第4の磁石構造体のうち
    少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた単一個体部材として構成されて
    いる、請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の磁石構造体、前記第2の磁石構造体、前記少なく
    とも1つの第3の磁石構造体及び前記少なくとも1つの第4の磁石構造体のうち
    少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた複数のブロックから構成されて
    いる、請求項1に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の磁石ブロックのうち少なくとも1つの磁石ブロッ
    クが該少なくとも1つのブロックの磁化ベクトルに垂直である2つの平行平面を
    有する多面磁石ブロックである、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の磁石ブロックのうち少なくとも幾つかの磁石ブロ
    ックがそれらの間に空洞部を有する、請求項6に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記空洞部の少なくとも一部分が非磁性、非強磁性の材料で
    満たされている、請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の磁石構造体、前記第2の磁石構造体、前記少な
    くとも1つの第3の磁石構造体及び前記少なくとも1つの第4の磁石構造体のう
    ち少なくとも1つが、永久磁化された材料でできた複数の同一の等角度セグメン
    トから構成されている、請求項1に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の表面及び前記第5の表面の対と、前記第2の表
    面及び前記第6の表面の対と、前記第3の表面及び前記第7の表面の対と、前記
    第4の表面及び前記第8の表面の対と、から選択された少なくとも1対の相補的
    な表面が、前記中央平面に実質的に平行な一対の平面状表面である、請求項1に
    記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記第1のヨーク表面と前記第2のヨーク表面とが前記中
    央平面に平行な実質的に平坦な表面である、請求項1に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記第1のヨーク表面が、前記中央平面に平行で前記対称
    軸の回りに同心に配列された、第1の複数の実質的に平坦な表面を含み、前記第
    2のヨーク表面が、前記中央平面に関して前記第1の複数の表面の鏡像である、
    相補的な第2の複数の実質的に平坦な表面を含む、請求項1に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の複数の表面のうち少なくとも1つが、前記第1
    の複数の表面のうち残りの表面の少なくとも1つから前記対称軸に沿って第1の
    距離だけ隔てられ、相補的な前記第2の複数の表面のうち少なくとも1つが、前
    記対称軸に沿って第1の距離に等しい第2の距離だけ前記相補的な第2の複数の
    表面の残りの表面の少なくとも1つから隔てられる、請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記第1のヨーク表面と、前記第1の磁石構造体及び前記
    少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つと、の間に配置された
    少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材、並びに、前記第2のヨーク表面
    と、前記第3の磁石構造体及び前記少なくとも1つの第4の磁石構造体のうち少
    なくとも1つと、の間に配置された少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部
    材を更に備える、請求項1に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材と、前
    記少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、実質的にディスク状の強
    磁性スペーサー部材、実質的に正多角形の強磁性スペーサー部材、実質的に環状
    の強磁性スペーサー部材、及び、実質的に環状の正多角形の強磁性スペーサー部
    材から同一に選択される、請求項15に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材と、前
    記少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、高い透磁率を持つ材料で
    できている、請求項15に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材と、前
    記少なくとも1つの第2の強磁性スペーサー部材とは、非磁性、非強磁性材料で
    できている、請求項15に記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の極部品及び前記第2の極部品の各々は、第1の
    隙間を間に有する複数の極部品セグメントに区分化され、前記第1の磁石構造体
    及び前記第3の磁石構造体の各々は、第2の隙間を間に有する磁石構造体セグメ
    ントに区分化され、前記磁石構造体セグメントの少なくとも幾つかが、前記開い
    た強磁性ヨークの非対称性から生じる磁場の不均一性を少なくとも部分的に補償
    するため、前記第1及び第2の磁石構造体の残りのセグメントの平均残留磁気値
    とは異なる平均残留磁気値を持つ、請求項1に記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記少なくとも1つの第1の環状コリメータ及び前記少な
    くとも1つの第2の環状コリメータは、第1の隙間を間に有する複数のコリメー
    タセグメントに区分化され、前記少なくとも1つの第2の磁石構造体及び前記少
    なくとも1つの第4の磁石構造体は、第2の隙間を間に有する磁石構造体セグメ
    ントに区分化され、前記磁石構造体セグメントの少なくとも幾つかが、前記開い
    た強磁性ヨークの非対称性から生じる磁場の不均一性を少なくとも部分的に補償
    するため、前記第1及び第2の磁石構造体の残りのセグメントの平均残留磁気値
    とは異なる平均残留磁気値を持つ、請求項1に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の磁石構造体の前記対称軸に沿った厚さが、前記
    少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つの前記対称軸に沿った
    厚さとは異なっている、請求項1に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記第1の磁石構造体の前記対称軸に沿った厚さが、前記
    少なくとも1つの第2の磁石構造体のうち少なくとも1つの前記対称軸に沿った
    厚さと等しい、請求項1に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記第1の表面及び前記第5の表面の対、前記第2の表面
    及び前記第6の表面の対、前記第3の表面及び前記第7の表面の対、前記第4の
    表面及び前記第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1
    対の非平面表面であり、前記少なくとも1対の相補的表面の各表面が、前記中央
    平面に関して前記少なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡像である、請求
    項1に記載の装置。
  24. 【請求項24】 前記第1の表面及び前記第5の表面の対、前記第2の表面
    及び前記第6の表面の対、前記第3の表面及び前記第7の表面の対、前記第4の
    表面及び前記第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1
    対の部分平面で部分湾曲の表面であり、前記少なくとも1対の相補的表面の各表
    面が、前記中央平面に関して前記少なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡
    像である、請求項1に記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記第1の表面及び前記第5の表面の対、前記第2の表面
    及び前記第6の表面の対、前記第3の表面及び前記第7の表面の対、前記第4の
    表面及び前記第8の表面の対、から選択された少なくとも1対の相補的表面が1
    対の段付けられた表面であり、前記少なくとも1対の相補的表面の各表面が、前
    記中央平面に関して前記少なくとも1対の相補的表面の他方の表面の鏡像である
    、請求項1に記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記第1の表面及び前記第3の表面が実質的に等ポテンシ
    ャル表面であり、前記第1の表面は、その磁気ポテンシャルの第1の値を持ち、
    前記第3の表面は、その磁気ポテンシャルの第2の値を持ち、前記磁気ポテンシ
    ャルの第1の値は前記磁気ポテンシャルの第2の値とは異なり、前記第5の表面
    及び前記第7の表面が実質的に等ポテンシャル表面であり、前記第5の表面は、
    その磁気ポテンシャルの第3の値を持ち、前記第7の表面は、その磁気ポテンシ
    ャルの第4の値を持ち、前記磁気ポテンシャルの第3の値は前記磁気ポテンシャ
    ルの第1の値と実質的に等しく、前記磁気ポテンシャルの第4の値は前記磁気ポ
    テンシャルの第2の値と実質的に等しい、請求項1に記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記ヨーク、前記第1の極部品、前記第2の極部品、前記
    少なくとも1つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメータ
    のうち少なくとも1つは、軟鉄、鉄及びシリコンを含む合金、並びに鉄及びニッ
    ケルを含む合金から選択された材料でできている、請求項1に記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記少なくとも1つの第1の強磁性スペーサー部材及び前
    記少なくとも1つの強磁性スペーサー部材は、軟鉄、鉄及びシリコンを含む合金
    、並びに鉄及びニッケルを含む合金から選択された材料でできている、請求項1
    5に記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記第1の極部品、前記第2の極部品、前記少なくとも1
    つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメータのうち少なく
    とも1つは、前記中央平面に対して調整可能である、請求項1に記載の装置。
  30. 【請求項30】 前記中央平面と、前記第1の極部品、前記第2の極部品、
    前記少なくとも1つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメ
    ータのうち少なくとも1つとの間の角度が、前記磁場を修正するため調整可能で
    ある、請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記中央平面と、前記第1の極部品、前記第2の極部品、
    前記少なくとも1つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメ
    ータのうち少なくとも1つの少なくとも一部分との間の距離が、前記磁場を修正
    するため調整可能である、請求項29に記載の装置。
  32. 【請求項32】 前記ヨークに調整可能に取り付けられた複数の調整ねじを
    更に含み、前記第1の極部品、前記第2の極部品、前記少なくとも1つの第1の
    コリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメータのうち少なくとも1つの
    位置及び角度のうち少なくとも1つが、前記複数の調整ねじの少なくとも1つを
    回転させることによって調整可能である、請求項29に記載の装置。
  33. 【請求項33】 対称軸が貫通する実質的に均一な磁場の体積領域を提供す
    るための開いた磁気装置を構成する方法であって、 第1のヨーク表面及び該第1のヨーク表面に対向する第2のヨーク表面を有す
    る、開いた強磁性ヨークであって、該第2のヨーク表面は、前記第1のヨーク表
    面及び前記第2のヨーク表面から等距離にある中央平面に関して前記第1のヨー
    ク表面の鏡像となるように形成され、前記対称軸は前記中央平面に垂直である、
    前記強磁性ヨークを提供する工程と、 前記第1のヨーク表面に取り付けられた第1の磁石アセンブリであって、該第
    1の磁石アセンブリは、 前記中央平面に実質的に平行で外側半径を有する第1の強磁性極部品であ
    って、前記対称軸は該第1の極部品の中心を通過し、該第1の極部品は、前記対
    称軸に垂直で該第1の極部品の中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であ
    り、前記体積領域に面した第1の表面と、前記第1のヨーク表面に面した第2の
    表面とを有する、前記第1の極部品、 前記第1の極部品の前記第2の表面と、前記対称軸に平行な方向に前記第
    1の極部品の前記第2の表面を前記第1のヨーク表面上に投影することによって
    形成された表面との間に配置された第1の磁石構造体であって、前記対称軸に実
    質的に平行に向けられた第1の磁化ベクトルを有する、前記第1の磁石構造体、 前記第1の極部品と同心で且つ該第1の極部品の前記外側半径より大きい
    内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第1の強磁性コリメータで
    あって、前記第1の極部品から第1の隙間だけ径方向に隔てられると共に、前記
    体積領域に面した第4の表面と、前記第1のヨーク表面に面した第5の表面とを
    有する、前記第1のコリメータ、及び、 前記少なくとも1つの第1のコリメータの前記第5の表面と、前記対称軸
    に平行な方向に前記第1のコリメータの前記第4の表面を前記第1のヨーク表面
    上に投影することによって形成された表面との間に配置された少なくとも1つの
    第2の磁石構造体であって、前記対称軸に実質的に平行に向けられた第2の磁化
    ベクトルを有する、前記第2の磁石構造体、 を有する、前記第1の磁石アセンブリを提供する工程と、 前記第1の磁石アセンブリと対向するように前記第2のヨーク表面に取り付け
    られた第2の磁石アセンブリであって、前記体積領域は、前記第1の磁石アセン
    ブリと前記第2の磁石アセンブリとの間に画定された開領域内に配置され、前記
    第2の磁石アセンブリは、 前記中央平面に実質的に平行で且つ前記第1の極部品の前記外側半径に実
    質的に等しい外側半径を有する第2の強磁性極部品であって、前記対称軸は該第
    2の極部品の中心を通過し、該第2の極部品は、前記対称軸に垂直で該第2の極
    部品の前記中心を通過する任意軸に沿って径方向に対称であり、前記体積領域に
    面した第5の表面と、前記第2のヨーク表面に面した第6の表面とを有する、前
    記第2の極部品、 前記第2の極部品の前記第6の表面と、前記対称軸に平行な方向に前記第
    2の極部品の前記第6の表面を前記第2のヨーク表面上に投影することによって
    形成された表面との間に配置された第3の磁石構造体であって、前記第1の磁化
    ベクトルと実質的に等しい第3の磁化ベクトルを有する、前記第3の磁石構造体
    、 前記第2の極部品と同心で、且つ、前記少なくとも1つの第1のコリメー
    タの前記内側半径に実質的に等しく前記第2の極部品の前記外側半径より大きい
    内側半径を有する、少なくとも1つの実質的に環状の第2の強磁性コリメータで
    あって、前記第2の極部品から第2の隙間だけ径方向に隔てられると共に、前記
    体積領域に面した第7の表面と、前記第2のヨーク表面に面した第8の表面とを
    有する、前記第2のコリメータ、及び、 前記少なくとも1つの第2のコリメータの前記第8の表面と、前記対称軸
    に平行な方向に前記第2のコリメータの前記第8の表面を前記第2のヨーク表面
    上に投影することによって形成された表面との間に配置された少なくとも1つの
    第4の磁石構造体であって、前記第2の磁化ベクトルと実質的に等しい第4の磁
    化ベクトルを有する、前記第4の磁石構造体、 を有する、前記第2の磁石アセンブリを提供する工程と、 を含み、 前記第1の極部品及び前記第2の極部品は、円柱状の極部品、環状の極部品、
    正多角形の極部品及び正多角形の環状の極部品から選択され、前記少なくとも1
    つの第1のコリメータ及び前記少なくとも1つの第2のコリメータは、環状コリ
    メータ及び正多角形の環状コリメータから選択される、前記方法。
  34. 【請求項34】 実質的に均一な磁場の体積領域を提供するための開いたヨ
    ーク構造の磁気装置を設計する方法であって、前記体積領域は、該領域を貫通す
    る対称軸に関して径方向の対称性と、中心点とを有し、該中心点は中央平面上に
    配置され、該中央平面は、前記対称軸に垂直であると共に前記体積領域を対称的
    に二等分し、 前記方法は、 前記体積領域の所望の寸法及び該体積領域内の磁場の所望の大きさを画定する
    第1のパラメータ組を提供する工程と、 補償されるべき前記磁場の高次調和級数項の数を表す整数Nを提供する工程と
    、 前記対称軸の回りに同心に配置され、該対称軸に垂直な任意軸に関して径方向
    に対称的である複数のK個の強磁性部材を画定する第2の寸法パラメータ組を提
    供する工程であって、前記複数のK個の強磁性部材は、実質的にディスク状若し
    くは環状の極部品と、K−1個の実質的に環状のコリメータとを備え、前記複数
    のK個の強磁性部材の各々は、K番目の磁石構造体がK番目の強磁性部材と前記
    ヨーク構造の磁気装置の強磁性ヨークの表面の一部分との間に配置されるように
    、複数のK個の磁石構造体のうちの磁石構造体と連係する、前記工程と、 前記第2の寸法パラメータ組に基づいて、N・Kマトリックス要素からなるマ
    トリックスMjKを計算する工程であって、前記マトリックスの各々の要素mjK
    、前記K番目の磁石構造体のj番目の調和展開係数ajへの寄与を表し、該調和 展開係数ajは、前記複数のK個の磁石構造体のうちの磁石構造体によって、及 び、前記極部品によって形成された磁場に対する磁場展開式のゼロ次の項より高
    いj番目の項の係数を表し、前記磁石構造体は前記極部品及び前記ヨークの前記
    表面の一部分の間に配置されている、前記工程と、 前記マトリックスMjKから、及び、高次の係数ajから複数のK個の残留磁気 値を計算する工程であって、該複数のK個の残留磁気値のうちの残留磁気値JK の各々は、K番目の磁石構造体に対する平均残留磁気値を表す、前記工程と、 前記残留磁気値JK全ての絶対値が最大の残留磁気値JMAX以下であるか否かを
    判定する工程であって、該最大の残留磁気値JMAXは、前記磁気装置を構成する ため利用可能な磁石材料の最大の残留磁気値を表す、前記工程と、 前記第2のパラメータ組に基づく前記解が、前記磁気装置を構成するため利用
    可能な磁石材料の許容範囲内の安定解であることを確認するため解安定性判定を
    実行する工程と、 前記K個の強磁性部材のうちの任意部材が磁気的に飽和したか否かを判定する
    工程と、 前記K個の強磁性部材のうちのいずれもが磁気的に飽和していない場合、前記
    第2のパラメータ組に基づく前記解を受け入れる工程と、 を含む前記方法。
  35. 【請求項35】 前記第1のパラメータ組は、前記対称軸に沿った前記体積
    領域の長さと、前記対称軸に垂直な方向に沿った前記体積領域の円柱半径と、前
    記極部品及び前記磁石構造体の磁場に対する前記磁場展開式のゼロ次項であるゼ
    ロ次係数a0と、を含む、請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記第2の寸法パラメータ組は、パラメータHCK、HK
    K、R(K)IN及びR(K)OUTを含み、HKは前記対称軸に沿って測定された K番目の磁石構造体の厚さを表し、HCKは前記対称軸に沿って測定されたK番 目の強磁性部材の厚さを表し、DKは前記中央平面と該中央平面から離れた状態 で面するK番目の強磁性部材の表面との間の距離を表し、R(K)INは前記K番
    目の強磁性部材の内側半径を表し、R(K)OUTは前記K番目の強磁性部材の外 側半径を表す、請求項34に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記K個の強磁性部材の前記極部品は、前記中央平面に平
    行な平面で円状断面を有するディスク状極部品であり、前記R(K)OUTの値は 前記円状断面の半径であり、前記R(K)INの値はゼロである、請求項34に記
    載の方法。
  38. 【請求項38】 前記K個の強磁性部材の少なくとも1つは環状強磁性部材
    であり、前記R(K)OUTの値は、前記対称軸に関する前記環状強磁性部材の前 記少なくとも1つの外側半径であり、前記R(K)INの値は、前記対称軸に関す
    る前記強磁性部材の前記少なくとも1つの内側半径である、請求項34に記載の
    方法。
  39. 【請求項39】 前記K個の強磁性部材の前記極部品は、前記中央平面に平
    行な平面で多角形断面を有する直立正多角柱状の極部品であり、前記R(K)OU T の値は、前記多角形断面の中心を前記多角形断面の頂点に接続する線の長さで あり、前記R(K)INの値はゼロである、請求項34に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記K個の強磁性部材の前記極部品若しくは前記コリメー
    タの少なくとも1つは、環状多角形断面を有する環状の直立正多角柱状の極部品
    若しくはコリメータであり、前記断面は外側多角形周辺部及び内側多角形周辺部
    を持ち、前記R(K)OUTの値は、前記環状多角形断面の中心を前記外側多角形 周辺部の頂点に接続する第1の線の長さであり、前記R(K)INの値は、前記環
    状多角形断面の中心を前記内側多角形周辺部の辺の中央部に接続する第2の線の
    長さであり、前記第2の線は前記辺に垂直である、請求項34に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記K個の強磁性部材の前記極部品若しくは前記コリメー
    タの少なくとも1つは、少なくとも1つの環状多角形表面を有する環状の直立正
    多角柱状の極部品若しくはコリメータであり、前記表面は外側多角形周辺部及び
    内側多角形周辺部を持ち、前記R(K)OUTの値は、前記環状多角形表面の中心 を前記外側多角形周辺部の頂点に接続する第1の線の長さであり、前記R(K) IN の値は、前記環状多角形表面の中心を前記内側多角形周辺部の辺の中央部に接
    続する第2の線の長さであり、前記第2の線は前記辺に垂直である、請求項34
    に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記数Nは、2乃至4の範囲内にある整数である、請求項
    34に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記残留磁気値JKのうち1つ又はそれ以上の絶対値が前 記最大残留磁気値JMAX以下であるか否かを判定する前記第1の判定工程の後、 前記第3の提供工程と、前記第1及び第2の計算工程と、前記第1の判定工程と
    、を前記残留磁気値JKの全ての絶対値が前記最大残留磁気値JMAX以下となるま
    で、十分な回数、繰り返し実行する工程を更に含み、前記繰り返し工程は、前記
    第3の提供工程が前記繰り返し工程内で実行される各回毎に、前記第2の寸法パ
    ラメータ組の少なくとも1つの寸法パラメータを変化させる工程を含む、請求項
    34に記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記解の安定性の判定を実行する前記工程は、前記調和展
    開係数ajの各々に対して最悪の場合の値を計算する工程と、次の表現式の値を 計算する工程と、 【数1】 前記表現式の値を、前記体積領域の前記磁場の値からの許容可能な偏差を表す値
    εと比較する工程と、を含み、前記解は、前記表現式の値が前記ε値以下である
    場合に安定したとみなされる、請求項34に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記実行工程の後、前記第2のパラメータ組に基づく解が
    前記磁気装置を構成する上で有用な磁石材料の許容範囲内にある安定解でない場
    合、前記第3の提供工程と、前記第1及び第2の計算工程と、前記第1の判定工
    程と、前記実行工程と、を前記解が前記磁気装置を構成する上で有用な磁石材料
    の許容範囲内にある安定解となるまで、十分な回数、繰り返し実行する工程を更
    に含み、該繰り返し工程は、前記第3の提供工程が前記繰り返し工程内で実行さ
    れる各回毎に、前記第2の寸法パラメータ組のうち少なくとも1つの寸法パラメ
    ータを変化させる工程を含む、請求項34に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記第2の判定工程の後、前記K個の強磁性部材の少なく
    とも1つが磁気的に飽和した場合、前記第3の提供工程と、前記第1及び第2の
    計算工程と、前記第1の判定工程と、前記実行工程と、前記第2の判定工程と、
    を前記K個の強磁性部材のいずれもが磁気的に飽和しなくなるまで、十分な回数
    、繰り返し実行する工程を更に含み、該繰り返し工程は、該繰り返し工程内に含
    まれる前記第3の提供工程を実行する前に前記第2の寸法パラメータ組のうち少
    なくとも1つの寸法パラメータを変化させる工程を含む、請求項34に記載の方
    法。
  47. 【請求項47】 前記第2の判定工程の後、前記K個の強磁性部材の少なく
    とも1つが磁気的に飽和した場合、前記K個の強磁性部材の少なくとも1つ内に
    含まれる強磁性材料のパラメータを変化させる工程と、前記第2の判定工程を繰
    り返す工程と、を更に含む、請求項34に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記第2の判定工程の後、前記方法の追加のサイクルが希
    望されているか否かを判定する第3の判定工程と、前記方法の追加のサイクルが
    希望されている場合、前記第3の提供工程、前記第1の計算工程、第2の計算工
    程、前記第1の判定工程、前記実行工程、及び前記第2の判定工程、を繰り返す
    工程と、を更に含み、該繰り返し工程は、該繰り返し工程内に含まれる前記第3
    の提供工程を実行する前に前記第2の寸法パラメータ組のうち少なくとも1つの
    寸法パラメータを変化させる工程を含む、請求項34に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記第2の寸法パラメータ組の最新値を記録する工程を更
    に含む、請求項34に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記第2の寸法パラメータ組の最新値を表す出力を提供す
    る工程を更に含む、請求項34に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記出力は、ハードコピー、記録媒体上に記憶されるデー
    タファイル、及び、ディスプレイ装置に表示された表象的表現から選択される、
    請求項50に記載の方法。
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