JP2002500512A - 天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方法並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用 - Google Patents
天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方法並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方法並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用に関する。以下の工程:a)異常なCMS関連ミトコンドリア遺伝子を同時トランスフェクトされた正常ミトコンドリア遺伝子の未編集形態の上流およびフレーム中に融合したミトコンドリア通過ペプチドをコードする配列から本質的になる遺伝子構築物を植物細胞の核に導入し;b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そしてc)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産することからなる細胞質性雄性不稔性植物に雄性稔性を回復する方法も開示される。
Description
【発明の詳細な説明】
天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方法
並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用発明の背景
(a)発明の分野
本発明は、天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方
法並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用に関する。
(b)従来技術の記載
2つまたはそれ以上の異なる株により形成される作物、ハイブリッドは、親株
自身よりも高い収量を提供する。例えば、カナダのもっとも重要な作物であるカ
ノラ(canola)(Brassica napus,campestris)において、操作することにより生
産されたハイブリッドは親の系よりも50%高いまでの収量になりうる。この現象
は、ハイブリッドビガー(hybrid vigor)と呼ばれ、トウモロコシ(Zea mays)
においてもっとも成功して適用されてきた。ハイブリッドトウモロコシは北アメ
リカの作物の約90%を構成する。
商業上のスケールでハイブリッドの種子を生産するためには、ハイブリッド作
物の原種の自家受粉を妨害する必要がある。これはトウモロコシにおいては相対
的に単純な件であるが、なぜならば雄または花粉生産器官(おしべ)は雌あるい
は種子生産器官(めしべ)とは植物の異なる位置に存在し、そして雄穂と呼ばれ
る構造を集約的に形成するおしべが、種子生産オペレーションにおいて用いられ
る多数の植物から、操作により容易に除去できるからである。対照的に、ほとん
どの作物種、例えばカノラにおいては、おしべと心皮が同じ花の構造中に存在し
、そして多数の植物の、操作による除雄が不可能である。よって、種子生産者は
、それらの作物においてハイブリッドを製造するための別の受粉制御法を必要と
する。この目的のために開発された技術の総説は、Arnison P.のPBI会報の論
文に見いだすことができる(Arnison P.et al.,The PBI Bulletin,1997年1月
、1-11)。
別の方法は、花粉を特異的に殺傷する、生殖体撲滅薬(gametocides)と呼ぶ
薬品を使用することである。これらの薬品は一般に高価であり、しばしば部分的
に
有効でしかない。ほとんどの作物、特に長期間にわたり花が咲くカノラのような
作物に関しては、この種の受粉制御は費用の点から有効でない。ほとんど全ての
ハイブリッド種子生産系は、よって、受粉の遺伝子制御に依存する。遺伝子受粉
制御機構は3つのカテゴリー:自己不適合、「分子ハイブリダイゼーション」法
、および細胞質性雄性不稔性に入る。
自己不適合(SI)は、いくつかの植物がそれら自身の花粉を拒絶する能力を
もたらす。SIを発現する植物はハイブリッド生産において雌系として使用でき
るが、これらの植物は通常それら自身の花粉を拒絶するから、そのような系を繁
殖するかまたは保持することは通常難しく、そしてコスト上有効ではない。さら
に、自己不適合は殆どの植物種において見いだされない。分子ハイブリダイゼー
ション法はもっとも最近に開発された。それらは、花粉形成細胞において毒性蛋
白質の特定の発現により引き起こされる遺伝子工学処理された雄性不稔性に依存
する。そのような導入された毒性遺伝子は優性の雄性不稔性遺伝子として作用し
て、ハイブリッド種子生産のための雌系を生成するのに使用することができる。
SIのように、そのような雌系の増殖は簡単ではなく、植物材料の損失を含む。
これらの方法のこれら不便性は未だ明らかではなく、現在、それらが僅かなハイ
ブリッドバラエティの生産において用いられて、それらは大きく生育しない。
細胞質性雄性不稔性(CMS)は、普及した古典的な非メンデル形質である。
CMS植物は自己受粉できず、よって、CMS系を雄性稔性系側に植えた場合、
不稔性植物上に形成される全ての種子は2つの親のハイブリッドとなる。ほとん
どの形質とは違って、CMSは母系伝達性、即ち、原種を通してのみ子孫に伝え
られる。この特性は、CMSを決定する一つまたは複数の遺伝子がミトコンドリ
アDNA(mtDNA)上に存在する事実によりもたらされる;核DNAに存在
するほとんどの遺伝子とは違って、mtDNA中の遺伝子は殆どの植物種におい
て雌を通してのみ伝達される。母系伝達のこの特性の結果として、その核遺伝子
に関してCMS系と同一であるが、CMSの原因となるmtDNAを欠くために
雄性稔性である雄の稔性系「保持因子(maintainer)」系と受粉することにより、
容易に雌CMS系を繁殖させることができる。しかしながら、その上に、CMS
の母系伝達の結果として、雌CMS系を用いて生産したハイブリッド植物は、雄
性不稔性を授けるmtDNAを有するから、雄性不稔性でもある。これは、収穫
された産物である形成種子のために花粉の生産を必要とする種子作物、例えばト
ウモロコシおよびカノラに関して問題となる。運よく、稔性の回復因子(restor
er of fertility)(Rf)と呼ばれる、多くの作物種特異的優性核遺伝子は、雄
性不稔性表現型を抑圧してF1ハイブリッドに稔性を「回復する」ことが可能な
ものとして同定されてきた。CMS系の成分は、よって、CMS系からなり、雄
性不稔性(S)細胞質(またはmtDNA)を含み、そして回復遺伝子の劣性ま
たは保持因子の対立遺伝子に関して同型接合性であるが、保持因子系は、稔性ま
たは正常のmtDNA(F)を有するが核遺伝子座においてCMS系と同質遺伝
子型であり、そして回復因子系は雄性不稔性mtDNAを通常は含むが優性核R
f遺伝子に関して同型接合性である。ハイブリッド種子生産の計画におけるこれ
らの成分の使用を図1に示す。
CMSを用いたハイブリッドの逆のセットを生産するためには、Rf遺伝子を
含む十分な数の回復因子系並びにCMSのmtDNAにより不稔性化された「保
持因子」系を利用可能とせねばならない。慣用の遺伝学を通したこれらの系の開
発は、数年の努力を最低必要とする遅いプロセスである。例えば、新しい回復因
子系を開発するためには、最初に、存在する回復因子系とレシピエント系を交配
させ、Rf対立遺伝子を導入することが必要である。レシピエント系の遺伝子型
を回復するために、次に、一連の戻し交雑が必要である。多世代の戻し交雑後で
さえ、Rf遺伝子に連鎖したいくつかのドナーDNAが残ったままとなり、この
現象を連鎖ドラッグと呼ぶ;このドナーDNAは有害な形質を含むかもしれず、
レシピエント株の質を危険にさらす。
2つのCMS系が、ハイブリッドカノラ種子の生産においていくつかの限定さ
れた用途を有することが証明される。ポリマ(Polima)またはpol細胞形質は
、多くのカノラ品種に雄性不稔性を授けることができ、そして単一の核回復系の
座において優性対立遺伝子を有する有効な回復因予系が同定された。この系を用
いる、ハイブリッド生産のコストにおける有効性は、特に雌系が暖かい生育培地
に暴露される場合に、pol誘導雄性不稔性が不完全または「漏出性」になる傾
向があるとの事実により制限される。結果として、polハイブリッド種子は雌
系
の自己受粉によりもたらされるCMS種子により汚染するかもしれない。これら
のCMS植物が雄性不稔性であって自発的に種子を発育させないので、それらの
存在は「ハイブリッド」混合物の全収量を顕著に低下させうる。第2のCMS系
は、雄性不稔性決定因子がオグラ(Ogura)またはoguと呼ばれるダイコンの
細胞形質に由来する、ハイブリッド細胞質の使用に基づく。ogu細胞形質によ
り授けられた雄性不稔性は完全である。単一のダイコン回復遺伝子(本明細書で
はRfoと命名する)をBrassica napusに遺伝子移入することにより開発された
、この系のための回復遺伝子系は最近利用可能になったが、回復遺伝子系の開発
は回復遺伝子と種子の質に対する負の作用を有する遺伝子の間の「連鎖ドラッグ
」により妨害される。
天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のための方法並びにハ
イブリッド作物の生産におけるその使用を提供することは強く望まれている。発明の概要
本発明の目的は、天然に生じる雄性不稔性の増強および雄性不稔性の回復のた
めの方法並びにハイブリッド作物の生産におけるその使用を提供することである
。
本発明によれば、植物の天然に生じる雄性不稔性の増強方法が提供され、以下
の工程:
a)Brassica napusミトコンドリアのatp6遺伝子およびorf224遺伝
子の未編集形態の少なくとも一つの上流およびフレーム中に融合したミトコンド
リア通過ペプチドをコードする配列から本質的になる遺伝子構築物を植物細胞の
核に導入し;
b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そして
c)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産すること
からなる。
本発明によれば、細胞質性雄性不稔性植物に雄性稔性を回復する方法も提供さ
れ、以下の工程:
a)異常なCMS関連ミトコンドリア遺伝子を同時トランスフェクトされた正
常ミトコンドリア遺伝子の未編集形態の上流およびフレーム中に融合したミトコ
ンドリア通過ペプチドをコードする配列から本質的になる遺伝子構築物を植物細
胞の核に導入し;
b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そして
c)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産すること
からなる。
好ましい植物は、Brassica napusである。
好ましくは、工程b)は植物形質転換ベクター、例えばpRD400を用いて
作用させる。
本発明によれば、ポリマの細胞質性雄性不稔性のB.napusに雄性稔性を回復さ
せる方法も提供され、以下の工程:
a)B.napusミトコンドリアのatp6遺伝子の未編集形態の上流およびフレ
ーム中に融合したミトコンドリア通過ペプチドをコードする配列から本質的にな
る遺伝子構築物をB.napus植物細胞の核に導入し;
b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そして
c)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産すること
からなる。
我々の結果は、ハイブリッドカノラおよび他のアブラナ属(Brassica)作物の
生産のためのpol CMSの実用的道具に関する含蓄を有する。ミトコンドリ
アに対してBrassica atp6遺伝子の編集形態の生成物の標的化を可能にする
遺伝子構築物の、pol CMS植物への導入は、雄の稔性が回復した植物が回
収されうる新規な型のプロセスを代表する;これは植物形質転換を通して単一の
工程において新規なpol CMS回復因子系の生産を可能にするべきである。
これは、現在これらの系を生じさせることが可能な唯一の方法である、そのよう
な系を生じさせるための慣用の植物育種法を超える、時間および費用の点での顕
著な軽減を示すはずである。さらに、増強した雄性不稔性を有する植物を生産す
るための、ミトコンドリアへのatp6遺伝子またはorf224遺伝子の未編
集形態の生成物の標的化を可能にする構築物の導入は、雄性不稔性の増強された
維持を伴う新規なpol CMS系が潜在的に生産可能なプロセスを代表する;
上記のとおり、polの雄性不稔の漏出性(leakiness)はハイブリッドカノラ
生産におけるそのより広範囲な使用に対する主要な障害であり、そしてこれに立
ち向かう有効な手
段はない。これらのプロセスが変更物の生産のためのより一般的な戦略の例を代
表し、他のCMS系中および他の植物種と共にCMSを保持または回復させるこ
とも可能である。図面の簡単な説明
図+1は、ハイブリッド種子生産における細胞質性雄性不稔性(CMS)の使
用を例示し;
図2A−2Jは、稔性、pol CMSおよびトランスジェニックB.napus cv
.ウエスター植物の花を例示し;
図2Aは、pol CMSウエスター(左)およびmas2'/A9−A6e構
築物で形質転換されたpol CMSウエスターを例示し(トランスジェニック植
物における大きさの増加に注目されたい);
図2Bは、AP3/A9−A6uをウエスター(nap)(左)および雄性稔性
ウエスター(nap)に導入することにより得られた一部雄性不稔性のトランス
ジェニック植物の花全体を示し(トランスジェニックの花の花弁の色素沈着の低
下に注目されたい);
図2Cは、花弁およびがく片を除いた、pol CMSウエスター(左)およ
びmas2'/A9−A6e構築物で形質転換されたpol CMSウエスターの
花を示し;トランスジェニック植物中のおしべの大きさの増加とより高度に発達
したやくに注目されたい;
図2Dは、花弁およびがく片を除いた、AP3/A9−A6uをウエスター(
nap)(左)および雄稔性ウエスター(nap)に導入することにより得られた
一部雄性不稔性のトランスジェニック植物の花を示し(トランスジェニック植物
のやくの大きさの低下に注目されたい);
図2Eは、AP3/A9−ORF構築物を雄性稔性ウエスター(nap)に導
入することにより得られたpol CMSウエスター、雄性不稔性のトランスジ
ェニック植物40−8、および雄性稔性ウエスター(nap)の(左から右)花
全体を示し;
図2Fは、花弁とがく片を除去されたトランスジェニック植物40−8の花を
示し;4つの内部のおしべが心皮中に形質転換されたことに注目されたい;
図2Gは、AP3/C4−ORF構築物を雄性稔性ウエスター(nap)に導
入することにより得られた一部稔性トランスジェニック種子40−10の花全体
を示し(左);レシピエント株のウエスター(nap)の花を右側に示す(トラン
スジェニック植物の花弁の大きさの低下に注目されたい);
図2Hは、トランスジェニック植物40−10および雄性稔性ウエスター(n
ap)から花弁とがく片が除去された花を示し;
図21は、pol CMSウエスター(左)およびAP3/A9−A6e構築
物をpol CMSウエスターに導入することにより得られた一部稔性トランス
ジェニック植物の花を示し(トランスジェニック植物における花弁の大きさの増
加に注目されたい);
図2Jは、花弁およびがく片を除去された、pol CMSウエスター(左)
およびAP3/A9−A6e構築物をpol CMSウエスターに導入すること
により得られた一部稔性トランスジェニック植物の花を示し(トランスジェニッ
ク植物におけるおしべとやくの大きさの増加に注目されたい);
図3A−3Dは、pol CMSウエスターにおけるA9−A6eのmas2
’−推進発現を伴う表現型の変化を例示し;A:トランスジェニック植物の花序
;B:pol CMSウエスターの花序;C:完全トランスジェニック植物;D
:pol CMSウエスター植物(トランスジェニック植物における花序および休
止期の節間(vegetative internodes)の大きさの増加に注目されたい);
図4は、AP3/A9−A6e構築物のB.napusにおける優性の稔性回復遺伝
子としての使用を例示し;そして
図5は、B.napusにおいてpol細胞質性雄性不稔性を増強するためのAP3
/C4−ORFの使用を例示する。発明の詳細な説明
この発明は、遺伝子工学を通した保持因子および回復因子系の開発法を提供す
る。本発明は、特に、カノラ(Brassica napus,campestris)のpol CMS
系に関する。しかしながら、原則として、該方法は、カノラの他のCMS系およ
び多数の他の作物のCMS系に関して、そのような系の花粉生産能力を修飾する
ために使用することができる。
この発明は、私の実験室において1987年から1993年の間に実施されてきたカノ
ラ(Brassica napus,L.)中の細胞質性雄性不稔性(CMS)の分子上の基礎に
おける研究に基づく。アブラナ属(Brassica)のミトコンドリアゲノムの編成お
よび発現の分析は、B.napusのCMSのポリマまたはpol形態が、正常なミト
コンドリア遺伝子atp6を同時トランスフェクトしたキメラ遺伝子orf22
4を含むミトコンドリア遺伝子領域の発現に相関することを示した(Singh,M.P
.and Brown,G.G.(1991).The Plant Cell 3,1349-1362;Bonen,L.and Br
own,G.G.(1993).Can.J.Bot.71,645-660)。我々は、pol CMSが、
(i)ミトコンドリア膜内のORF224蛋白質の存在、または(ii)atp6
翻訳におけるorf224の干渉により引き起こされるかもしれないATP6蛋
白質中の可能性のある欠損の何れかによりもたらされるミトコンドリアの機能不
全によることを仮定した。
ミトコンドリアの蛋白質は2つの遺伝上の起源を有し:これらの蛋白質のいく
つか、CMSを特定するものを含むおそらく10%程度がmtDNAによりコー
ドされ;その他は核DNAによりコードされる。mtDNA中にコードされる蛋
白質はミトコンドリア中に残る。核によりコードされるミトコンドリア蛋白質は
通過ペプチドあるいはプレ配列と呼ばれるN末端における追加の延長アミノ酸を
通常は含む前駆体として合成される。この通過ペプチドはミトコンドリアへ蛋白
質を導くために機能する;蛋白質がミトコンドリア内部に入れば、それはプロテ
アーゼにより除去される。mtDNA中に通常はコードされる蛋白質のDNA配
列を導くために通過ペプチドのDNA配列に融合し、そしてその結果の構築物を
核中に導入して発現させると、その結果の前駆体蛋白質がミトコンドリアに輸送
されて、最終産物がミトコンドリアで作成された形態と同じ様式で機能できる。
我々は、仮定(i)が正しければ、我々は、核によりコードされて細胞質で翻
訳されたORF224がミトコンドリアを標的化することを可能にするDNA構
築物を発現させることにより、雄性稔性植物上に雄性不稔を授けることができる
かもしれないと推論した。同様に、我々は、仮定(ii)が正しければ、我々は、
ATP6蛋白質の核によりコードされて細胞質で翻訳された形態がミトコンドリ
アを標的化させうるはずであるDNA構築物を発現させることにより、雄性稔性
をpol CMS植物に回復させることができるかもしれないと推論した。上記
構築物が雄の稔性/不稔性を変えたなら、orf224トランス遺伝子は雄性不
稔性の合成された保持因子とみなすことができ、一方、atp6トランス遺伝子
は雄性稔性の合成された回復因子とみなすことができた。これらの仮定に対する
さらなる複雑性は、orf224およびatp6転写物の両者がほとんどの植物
のミトコンドリア転写物のように編集されるとの観察に由来した(Stahl R.et a
l.(1994)Nucleic Acids Res 22,2109-2113)。植物のミトコンドリア転写物
の編集は、コードされた蛋白質のアミノ酸配列を変更する、mRNA分子中の特
定のC残基からU残基への変換を含む(編集されたmRNAは該蛋白質の機能性
形態をコードする)。atp6およびorf224転写物の両者が単一の部位に
おいて編集され、各場合に、アミノ酸配列の単一の変化をもたらす。未編集のコ
ムギATP9蛋白質のミトコンドリアへの標的化を可能にしたDNA構築物の核
内における発現がトランスフェクトタバコ植物上に雄性不稔を授けた(Hernould
,M.et al.(1993).Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90,2370-2374)ので、
未編集のアブラナ属(Brassica)のATP6蛋白質の発現/標的化も雄性不稔性
を引き起こして合成による保持遺伝子として機能できる可能性があるらしかった
。
この種の合成回復因子は原則として遺伝子形質転換により新規な回復因子系を
創製できる。これは、これらの系が現在開発された長期間のコスト要求性の植物
育種の課題を回避するはずである。合成保持遺伝子の利用可能性は、polの不
稔性を完全に保持することができる植物形質転換を通して系の生成を可能にする
かもしれない。そのような系は現在存在せず、そしてこの技術は、従って、po
lに基づくカノラハイブリッドにより増強を生じさせるための最終バリアーを有
効に取り除くはずである。最終的には、類似の戦略を用いることにより合成回復
因子および保持因子系をカノラ以外の作物のために生成して、よってCMSの遺
伝子工学による品質管理および回復のグローバルな戦略が開発できることが可能
であり、有望でさえある。
ATP6およびORF224蛋白質の核コードミトコンドリア標的化形態がそれ
ぞれ合成による回復遺伝子および保持遺伝子として機能できる証拠
これらの可能性に立ち向かうために、我々は、編集された(A6e)および未
編集の(A6u)形態のatp6コーディング配列に相当するDNAを2つのミ
トコンドリア標的化ブレ配列、酵母COX4(C4)またはニューロスポラAT
P9(A9)の何れかをコードするDNAに融台させた。同じブレ配列を未編集
形態のorf224(ORFu)に融合させることにより、同様な構築物を調製
した。これらの配列を、それらの5’末端においてmas2’プロモーターに連
結し(van der Leegt-Plegt,L.M.et al.(1992).Plant Cell Reports 11,20
-24)、そして3’末端においてカリフラワーモザイクウイルス35S RNAの
ポリアデニル化シグナルに連結した。結果として得た構築物をアグロバクテリウ
ム媒介形質転換によりB.napusの子葉へ導入した(Moloney,M.et al.(1989).
Plant Cell Rep.8,238-242)。我々は、該ORFu構築物が導入された植物を
再生することができなかった。A9/A6u構築物を稔性のB.napus cvウエス
ターに導入した後に我々が回収したトランスジェニック植物3つは一部雄性不稔
性であったが、しかしながら、A9/A6e構築物を不稔性pol CMSのB.
napusに導入後に我々が回収した単一の植物は一部雄稔性であった。これは、未
編集形態のatp6を発現する構築物が不稔性誘導、または保持遺伝子として作
用し、一方編集された形態がpol稔性回復因子として作用したことを示唆した
。不幸なことに、我々は何れかの構築物を発現する植物の何れかから種子を回収
できなかったし、そのため、稔性/不稔性における変化が次の植物世代に遺伝上
受け継がれ得たことを示すこと、あるいは表現型がトランス遺伝子発現によりも
たらされたことを確証できなかった。
Arabidopsis thalianaのAPETALA3(AP3)遺伝子由来の発生学上制
御されたプロモーター(Jack,T.et al.(1994)Cell 76,703-716)を用いて
atp6およびorf224構築物の発現を推進する構築物のアッセンブリーに
、より最近の研究は集中した。Ap3が組織特異性プロモーターとして選択され
たが、なぜならば、それがおしべ(並びに花弁)の極めて初期に発現されるから
である。以前のデータは、pol CMSに関連した花粉の発生における妨害が
減数***前であり、よって、花粉発生の初期に生じることを示した;我々は、よ
って、pol CMSを埋合せるかまたは模倣するためには、花粉の発生の初期
において上記構築物を発現させる必要があるはずであると感じた。完成したかま
たは現在
アッセンブルされつつある次の構築物は、「構成的」mas2’プロモーターを
、発現に用いるものを含む。全ての構築物を二元性形質転換ベクターpRD40
0に挿入して、アブラナ属(Brassica)における効率よい形質転換のために最適
化し、そして子葉形質転換手法を通して植物に導入した。我々がアッセンブルし
た構築物の要約、および我々が回収したトランスジェニック植物の表現型を以下
の表1に示す。
表1
遺伝子構築物およびトランスジェニック植物の対応する表現型 1構築物要素を順に提示する:プロモーター/プレ配列−コーディング配列;AP3
,
Aranidopsis ARETELA3プロモータ一;C4、酵母COX4プレ配列;A9、ニューロスポ
ラATP9プレ配列;ORF,編集されたorf224コーディング配列;A6e、編集されたat
p6コーディング配列;A6u、未編集のatp6コーディング配列。2
NPTII遺伝子由来のプローブを用いてサザンブロット分析により確証された。3
A9プレ配列に融合されたエピトープタグ付加編集atp6コーディング配列。4
編集されたatp6コーディング配列。非標的プレ配列。
表2のデータは、トランスジェニック植物における雄の不稔性または稔性の変
化を様々な構築物が誘導した頻度を示す。雄稔性/不稔性およびトランスジェニ
ック植物中の花構造において観察されたいくつかの変化を図2に示す。
図2Aの左側および図2Bの右側に示した花は、それぞれ、pol CMSウ
エスターおよび稔性ウエスター(nap)植物由来である。これら各々の下の図
(それぞれ、2Cおよび2D)は、花弁とがく片を除去された同じ植物由来の花
である。これらの図面から明らかなとおり、pol CMS植物のおしべと花弁
はウエスター(nap)の花のそれらよりも顕著に小さい。我々が用いた制御さ
れた成長条件下では(20°、16時間日中、15°8時間夜)、若いpol
CMS植物上に形成したおしべはめしべの高さより顕著に低く、完全に形成され
たやくを発生せず、そしてほんの僅かな量の花粉を落とした。
表2
修飾された雄稔性/不稔性を有するトランスジェニック植物の数
1ウエスター(nap)と識別不可能2
ウエスター(nap)に比して低下した花弁放出;自家受粉時に得た完全種子莢3
最少花粉放出;自家受粉時の乏しい種子セット4
自家受粉時に得た僅かかまたは無い種子;いくつかのmas2'/A9-A6e植物は顕著
な
花粉を生成したが種子を付けず、よって雌および雄の不稔性であるらしい。
表1および2に示すとおり、我々が収穫した約半分のトランスジェニック植物
において、何れかの標的化配列に融合した、編集されたorf224コーディン
グ配列のAP3−推進発現が、雄稔性を低下でき、そしてウエスター(nap)
植物において花の形態の変化を誘導できることを証明した。新たに開花した花の
やくの上に観察される花粉の量により評価されたとおり、不稔性の程度並びに他
の花の異常性の性質は、異なるトランスジェニック植物間でいくらか変化し、そ
して場合によって、個々の植物の異なる花序のブランチ間ではより小さい程度で
変化した。授けられた表現型または雄の不稔性が誘導された頻度の何れかにおい
て、COX4(C4)とATP9(A9)プレ配列構築物間で明らかな違いはな
かった。得られた表現型のいくつかの示唆は図2E−Hにおいて見ることができ
、花粉生産における変化が観察されたトランスジェニック植物の花を示す。これ
らの植物において、花弁とおしべの大きさ並びに生産された花粉の量はウエスタ
ー(nap)に比して低下したが、pol CMS植物において低下した程度ほ
どではなかった。もっとも極端な表現型はトランスジェニック植物40−8、A
9−ORF形質転換体にて観察された(図2Eおよび2F);これらの花において
は、4つの内部のおしべが心皮様構造に変換された;2つの外部のおしべ上に形
成されたやくは淡黄色のままであり、ほんの極めて少量の花粉を落とした。
我々は、個々の植物がそれらの雄/雌性稔性の事実上の測定として自家受精に
際して種子を付ける能力を評価した。植物を自家受粉するために、我々は花序に
わたってクロッシングバッグを通常はかぶせて、受粉を促進するようにそれを緩
やかに軽くたたく。通常の雄性稔性植物の場合、バッグ内の全ての種子莢が完全
に満たされることになる;これらの条件下ではpol CMS植物は全くかある
いはほとんど種子を生産しない。我々がこの様式においてAP3/A9−ORF
またはAP3/C4−ORFを発現するトランスジェニック植物を自家受粉しよ
うと試みたとき、我々は、一つのケースにおいて種子が得られず(トランスジェ
ニック植物40−8、図2)、そして他のいくつかのケースにおいてはほんの僅
かな種子しか得られなかった。種子付けにおいて顕著な低下を示したがいくつか
の花粉を生産する能力を保持したそれらの植物は、「半不稔性(semi-sterile)」
と命
名した。22の確認されたトランスジェニックORF植物のうち全部で3つが、
この試験により半不稔性であった。
ATP9プレ配列に融合したatp6遺伝子(A6u)の未編集形態の発現は
、AP3プロモーターにより推進された場合にも、ウエスター(nap)植物の
稔性を低下させることが証明された(表1)。この構築物を発現する回収されたト
ランスジェニック植物の半数弱が、雄性稔性の低下を示した(表2)。通常は、し
かしながら、種子を付ける能力による雄性不稔性の低下はORF構築物よりもっ
と著しかった;表現型を示した全てのトランスジェニック植物は半不稔性である
と分類された。低下した稔性を示した植物のほとんども小さい淡黄色の花弁を所
有した。AP3/A9−6u植物の一つにより示された半不稔性表現型を図2B
およびDに示す。我々は、この種の構築物、並びに上記ORF構築物および第3
の種類のAP3/A9−A6構築物、AP3/A9−A6epが、ATP6コー
ディング配列を小さなペプチドをコードする配列により遮断することにおいて、
pol CMS植物の不稔性を増強できることも見いだした。pol CMS植物
は通常少量の花粉を生産する;AP3/A9−A6uを発現するpol CMS
植物は花粉を落とさない。
図21およびJに示すとおり、pol CMS植物中の編集されたatp6構
築物のAP3−推進発現は、それが合成回復遺伝子として作用するとの予言に一
致して表現型の変化を引き起こした。これらのトランスジェニック植物上の花は
、pol CMSと稔性ウエスター(nap)植物の間の大きさの、花弁とおし
べを有した。これらの花のやくは顕著な量の花粉を生産する小さな淡黄色のやく
を生産したが、雄性稔性ウエスター(nap)植物ほどではなかった(表1)。全
てのトランスジェニック植物は変化した表現型を示したが(表2)、生産される花
粉の量は植物によりわずかに異なった。これらの植物は全て花序の袋掛けに際し
て種子を生産することができ;2つの植物がほんの僅かな量の種子を生産し、一
方5つの残りの植物は袋掛けあるいは他の介入なしに充満した莢を生産した。こ
れらの後者の5つの植物は、よって、用語の完全な機能上の意味において、稔性
が回復したと言うことができる。
我々は、「構成的」プロモーターmas2'を用いて発現させた場合にpol
C
MS植物中で雄性稔性を誘導する、A9−A6e構築物の能力も評価した。我々
が収穫した6つのトランスジェニック植物は、AP3/A9−A6e植物により
生産されるのと事実上同一の花を所有した(図1Aおよび1C)。残りの植物は、
少量しか、あるいは事実上全く花粉を生産しなかった。ただ一つの花粉生産植物
が、操作による受粉無しに顕著な数の種子を形成できたことから、mas2'/
A9−A6e植物の雌性稔性が通常は低下することが示唆される。これは、我々
が種子を落とすことができない稔性の花を有する植物を収穫した際の、この種の
構築物の以前の結果と一致する。我々が収穫した植物の第2の特徴も、我々の予
備の結果;mas2'プロモーターからA9−A6eを発現する全ての植物が休
止期の成長における変化を示したことと一致する。特に、休止期および花序節間
の両方がウエスター(nap)またはpol CMSウエスター植物のそれらよ
りも長かった(図3);いくつかのトランスジェニック植物においては葉の形態も
影響された。同様な変化は、AP3プロモーターを発現のために用いたどの植物
においても観察されなかった。即ち、雌性稔性およびたの異常性の両方は、ma
s2'プロモーターからの融合蛋白質の一般化発現によりもたらされる。
複数の個別の形質転換植物における同種の不稔性修飾の観察は、我々の初期の
仮説の極めて強い支持を提供する、即ち:(i)ORF224または未編集AT
P6のポリペプチドのミトコンドリアに対する標的化を可能にする構築物が雄性
稔性植物に不稔性を授け、よって、合成保持者遺伝子として作用できるとの仮説
;および(ii)編集されたATP6ポリペプチドのミトコンドリアに対する標的
化を可能にする構築物が合成回復遺伝子として作用できるとの仮説である。デー
タは、休止期成長および雌稔性に対する有害作用を避けることも示唆し、組織特
異性または誘導可能プロモーターを用いてこれらの構築物を発現することが必要
である。RO植物(形質転換−再生プロトコルにより回収された植物)C4−O
RF発現植物40−8(上記)のR1子孫の分析は、観察された表現型が遺伝性
でありそしてトランス遺伝子によるとの強制的な証拠を提供した。我々は、これ
ら植物20を成熟にさせた。ある範囲の花の表現型が明らかであり、たった2つ
の極めて不稔性のやくが形成された残りの4つのやくがめしべ様器官に変換され
る、親植物の究極の異常性から、この構築物を発現するRO植物の多くにおいて
観察
された一部雄性稔性にわたる。全部のR1子孫植物がトランス遺伝子を含んだこ
とから、オリジナルの40−8 RO植物が1コピーより多い遺伝子を有するか
もしれないことが示唆される。これは、さらに、発現された稔性の程度が遺伝子
投薬量に依存することを示すはずである。この遺伝子投薬量効果は、トランスジ
ェニック植物により発現された不稔性の程度を修飾する追加の手段を提供する。
要約すると、我々の実験は、雄不稔性が同一の宿主植物におけるミトコンドリ
アORF産物(orf224および未編集のatp6)の標的化を通して誘導さ
れた最初のケース、そしてアブラナ属(Brassica)の遺伝子がこの目的のために
使用された最初であることを示す。我々の結果は、A9−A6e構築物のAP3
推進発現がpol CMSの稔性回復遺伝子として作用できることも強く示唆す
る。これは、我々が、CMSの天然形態が合成遺伝子構築物により抑圧されるこ
とに気づく最初のケースである。
我々の結果は、インゲンマメ(bean)CMS関連ORF(He,S.et al.(1996).
Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.93,11763-11768)または未編集のコムギAT
P9遺伝子(Hernould,M.et al.(1993).Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90
,2370-2374)の蛋白質産物の発現/標的化が、異種レシピエント植物、タバコ
において雄不稔性を誘導できることを発見した、他の研究者により実施された実
験と一致する。おもしろいことに、トウモロコシおよびピチュニア(petunia)
からのCMS関連ORFを用いた同種の実験は、雄性不稔性植物の収穫に失敗し
た(Chaumont,F.et al.(1995).Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92,1167-1171
;Wintz H.et al.(1995).Plant Mol Biol 28,83-92)。我々が回収した頻度
はインゲンマメORFに関して観察されたよりも高く、そして未編集コムギAT
P9遺伝子を用いて結果を比較するのは難しかった。
本発明は、本発明の範囲を制限するよりは本発明を例示する以下の実施例を参
照することによりより容易に理解されることになる。
実施例I
B.napusにおける優性稔性回復遺伝子としてのAP3/A9-A6e構築物の使用
図4において概説されたこの実施例においては、A9/A6e構築物を、(p
ol)細胞質により正常に不稔化されたウエスター等の様々なゲノムへの遺伝子
形
質転換により導入した。該遺伝子はpol細胞質系に導入されるはずであり、そ
して収穫されるその結果のトランスジェニック植物は一部雄性稔性となることが
期待される。この系は、次に、自家受粉することにより、A9/A6eトランス
遺伝子に関して同型接合である一部雄性稔性回復遺伝子系を生成する。この系は
、次に、別のpol CMS系と交雑することにより、稔性回復F1ハイブリッ
ドを生成することができた。
実施例II
B.napus中でpol細胞質性雄性不稔性を増強するためのAP3/C4-ORF構築物の使用
ほとんどのB.napus遺伝子型上のpol細胞形質により誘導された不稔性は、
特に高温において不完全である。この残余の花粉生産は、ハイブリッド種子生産
の実施においてCMS系における自家受粉の可変の程度をもたらす。これらの種
子からの植物はハイブリッドではなく、種子を付けることに関しては低下した能
力をそれら自身が有することになる。これらの因子は共に、顕著な範囲で、「ハ
イブリッド」種子バッチの収量を減じることができる。図5に概説されたこの実
施例においては、C4−ORFの優性不稔性授与特性を用いることにより、CM
S系において残余の花粉生産を低下させるかまたは排除し、そしてそれにより、
回収されるハイブリッド種子のパーセンテージを、そしてひいてはハイブリッド
種子のバッチの収量を増強する。C4−ORF構築物は、完全雄性稔性ウエスタ
ー(nap)系への遺伝子形質転換により導入されて、C4−ORFトランス遺
伝子を含む一部雄性稔性系を生じさせる。この系を、次に、自家受粉することに
より、一部雄性稔性保持因子系を生じさせ、そして同じ核遺伝子型であるがpo
l細胞質を有する非形質転換系と交雑することにより、C4−ORFに関して同
型接台である完全な不稔性pol CMS系を生じさせる。
これをC4−ORF―部雄稔性保持因子系に戻し交配することにより、C4−
ORFに関して同型接合の完全雄不稔性pol CMS系を生じさせる。このC
MS系を、pol回復系と交雑させた場合、稔性F1ハイブリッドを生じること
になる。完全に不稔性のpol CMS系は、それを雌として、nap細胞質性
一部雄性稔性トランスジェニックC4−ORF保持因子系を交配することにより
増やす。
我々はAP3/C4−ORF構築物を用いてpol CMSの不稔性を増強す
る方法を記載してきたが、AP3/A9−A6aおよびAP3/A9−A6ep
構築物もこの目的に使用でき、これら全ての構築物の発現は完全に雄性不稔性の
pol CMSトランスジェニック植物をもたらす。
本発明は本発明の特定の態様に関連して記載されたが、さらなる修飾が可能で
あり、そして本出願は、本発明の原理に従うあらゆる変更、使用または適合を包
含することを意図し、本開示からのそのような逸脱を包含し、本発明の属する技
術分野内の公知または通常の実施の範囲内と解釈しそして上記何れかの本質的な
特徴に適合してよく、そして請求の範囲の範囲に従うものとする。
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フロントページの続き
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SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.以下の工程: a)Brassica napusのミトコンドリアのatp6遺伝子およびorf224遺 伝子の未編集形態少なくとも一つの上流およびフレーム内に融合したミトコンド リア通過ペプチドをコードする配列から本質的になる遺伝子構築物を、植物細胞 の核に導入し; b)工程a)において遺伝子構築物を獲得した植物細胞に関して選択し;そし て c)選択された植物の再生を誘導することにより、成熟植物を生じさせること からなる、植物において、天然に生じた細胞質雄性不稔性を増強するための方法 。 2.植物がBrassica napusである、請求項1記載の方法。 3.植物形質転換ベクターを用いて工程b)を作用させる、請求項1記載の方 法。 4.以下の工程: a)異常なCMS関連ミトコンドリア遺伝子を同時トランスフェクトされた正 常ミトコンドリア遺伝子の未編集形態の上流およびフレーム中に融合したミトコ ンドリア通過ペプチドをコードする配列から本質的になる遺伝子構築物を植物細 胞の核に導入し; b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そして c)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産すること からなる細胞質性雄性不稔性植物に雄性稔性を回復する方法。 5.植物がBrassica napusである、請求項4記載の方法。 6.植物形質転換ベクターを用いて工程b)を作用させる、請求項4記載の方 法。 7.以下の工程: a)B.napusミトコンドリアのatp6遺伝子の未編集形態の上流およびフレ ーム中に融合したミトコンドリア通過ペプチドをコードする配列から本質的にな る遺伝子構築物をB.napus植物細胞の核に導入し; b)工程a)の遺伝子構築物を獲得した植物細胞を選択し;そして c)選択された植物細胞の再生を誘導することにより成熟植物を生産すること からなるポリマの細胞質性雄性不稔性のB.napusに雄性稔性を回復させる方法。
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