JP2002372605A - 光学素子及びこれを用いた表示体 - Google Patents
光学素子及びこれを用いた表示体Info
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Abstract
える光学素子、及びこれを用いた表示体を提供する。 【解決手段】 平面形状の光学素子100であって、一
方の面から導入した面状の入射光の少なくとも一部を全
反射させて、入射光を実質的に光路前方に出射させない
全反射面22を光路前方の他方の面に設けた全反射光学
部材2と、全反射光学部材2の全反射面22の所望位置
に表示画像様に近接して設けられ、全反射面22におけ
る入射光の全反射条件を崩して該全反射面22から入射
光を結合させて取り出す光結合要素4とを備えた。
Description
入して、所望の画像を表示する平面形状の光学素子及び
表示体に関し、特に広告看板、電飾看板等の表示体に用
いて好適な多目的光学素子に関する。
等の表示体としては、例えば次のようなものがある。ま
ず、図25(a)に示すように拡散反射体71が内面に
敷設された光源箱73内に、蛍光ランプ等の発光体75
を複数設け、これらの発光体75からの光を拡散板77
を介して透過性画像フィルム79に照射し、透過性画像
フィルム79に予め記録された画像を表示するものがあ
る。この表示体では、透過性画像フィルム79の画像部
分79aが透過性を有しており、図25(b)に示すよ
うに、発光体75からの光が画像出力光として出力され
る一方、画像の暗部等の不透明部79bは、発光体75
からの光が不透明部79bを形成する吸収材(顔料や染
料等)によって吸収される。これにより、明暗及び色相
表現が可能となり、透過性画像フィルム79の画像品質
通りの画像表示が行われる。
必要な箇所、即ち、画像出力部のみに透過性画像フィル
ム81を貼付した表示体では、拡散板77により発光体
75からの光を拡散させ、透過性画像フィルム81の貼
付された領域から画像出力光が出力されることで画像表
示が行われる。これにより、任意の場所に必要な画像が
表示される。
に示す表示体では、透過性画像フィルム79の暗部79
bに照射された光が、これを構成する顔料や染料等の吸
収材によって吸収されて光利用効率が低化してしまう。
従って、全体の消費エネルギ量の割には表示のために費
やされるエネルギ量が少なく、エネルギ効率の低い表示
システムとなる問題があった。
部以外の領域から発光体75からの光が透過してしま
い、表示される画像の品位が著しく低下する。このた
め、高品位な画像を表示させるためには、画像出力部以
外の暗部となるべき領域に不透明な吸収体を設ける必要
があり、わざわざ印刷手段による透過性画像フィルムを
作製しなければならなかった。このように、高品位な画
像表示のためには表示体の製造プロセスが煩雑になる問
題があった。
たもので、エネルギ効率が高く、高品位な画像表示が行
える光学素子、及びこれを用いた表示体を提供すること
を目的としている。
発明に係る請求項1記載の光学素子は、平面形状の光学
素子であって、一方の面から導入した面状の入射光の少
なくとも一部を全反射させて、入射光を実質的に光路前
方に出射させない全反射面を光路前方の他方の面に設け
た全反射光学部材と、前記全反射光学部材の全反射面の
所望位置に表示画像様に近接して設けられ、前記全反射
面における入射光の全反射条件を崩して該全反射面から
入射光を結合させて取り出す光結合要素とを備えたこと
を特徴とする。
光の少なくとも一部が全反射光学部材の光学素子の全反
射面で全反射され、入射光導入側へ戻されて、光学素子
に導入された入射光が入射光の光路前方には実質的に出
射されなくなる。一方、光結合要素の設けられた所望位
置からは、全反射光学部材の全反射条件が崩されて、全
反射面から入射光が光結合要素に結合され入射光の光路
前方に出射される。これにより、光結合要素の設けられ
た位置に限り入射光が光路前方に出射される光学素子を
形成できる。従って、面状の入射光を面状のまま直接的
に導入でき、エネルギ効率を高めて光学素子を発光させ
ることができると共に、光結合要素の配置位置を任意に
設定できるので、所望の画像を全反射光学部材の任意の
位置で高品位に表示することができる。
学部材が、前記面状の入射光の光路を変化させる光学要
素を有することを特徴とする。
光路を変化させる光学要素が配置され、この光路を変化
させる光学要素へ面状に入射光が導入される。導入され
た面状の入射光は、光路を変化させる光学要素によって
入射光の光路が特定の方向或いは任意の方向に変化し
て、その実質的全てが光学素子の構成する層の界面で全
反射により反射される。
学部材が、前記面状の入射光の光路を選択させる光学要
素を有することを特徴とする。
光路を選択する光学要素が配置され、この光路を選択す
る光学要素へ面状に入射光が導入される。導入された面
状の入射光は、光路を選択する光学要素によって特定の
方向の入射光のみが透過され、その実質的全てが光学素
子の構成する層の界面で全反射により反射される。
学部材が、前記面状の入射光の導入側から、該入射光の
光路を変化させる光学要素と、入射光の光路を選択する
光学要素をこの順序で有することを特徴とする。
入射光導入側から、光路を変化させる光学要素と、光路
を選択する光学要素とがこの順で配置され、光路を変化
させる光学要素へ面状に入射光が導入される。導入され
た入射光は、光路を変化させる光学要素によって入射光
の光路が特定の方向或いは任意の方向に変化し、さらに
光路を選択する光学要素によって特定の方向の入射光の
みを透過させることによって、光学素子に導入された光
の実質的全てが光学素子の構成する層の界面で全反射に
より反射される。
素が、取り出した光の光路を変化させる光路変更手段を
有することを特徴とする。
た光の光路を変化させることにより、光学素子からの出
射光を特定の方向に集光させたり、拡散させたりするこ
とが可能となる。
手段が、屈折により前記取り出した光の光路を変化させ
ることを特徴とする。
した光の光路を屈折により変化させることで、光量を維
持したまま光路を変更することができる。
手段が、レンズアレイ、プリズムアレイ、屈折率分布レ
ンズ体のいずれかからなることを特徴とする。
レイ、プリズムアレイ、屈折率分布レンズ体による光学
要素を適宜選定することにより、コストダウンを図りつ
つ良好な性能を発揮することができる。
手段が、回折により前記取り出した光の光路を変化させ
ることを特徴とする。
した光の光路を回折により変化させることで、光の光路
を高精度に設定できる。
手段が、体積ホログラム、位相変調型回折格子、振幅変
調型回折格子のいずれかからなることを特徴とする。
法や射出成形法によって大量転写生産が可能となり、光
学素子自体のコストダウンが図れる。
更手段が、光拡散又は光散乱により前記取り出した光の
光路を変化させることを特徴とする。
り光路を変化させることで、取り出した光を任意の方向
に出射させることができる。
更手段が、多孔質体、異種屈折率分散体又は分布体、表
面に凹凸を有する光拡散体又は光散乱体のいずれかであ
ることを特徴とする。
体、異種屈折率分散体又は分布体、光拡散体又は光散乱
体を適宜選定することにより、光学素子自体のコストダ
ウンが図れる。
要素が、取り出した光の特定波長成分を吸収して出射す
る特定波長成分吸収手段を有することを特徴とする。
分のうち、特定波長成分を吸収して出射させることによ
り、同一種の入射光であっても複数色の出射光を選択的
に得ることができる。
要素が、取り出した光を受けて励起発光する発光手段を
有することを特徴とする。
起発光する発光手段を有することで、発光手段の発色に
より複数色の出射光を選択的に得ることができる。
光学部材により反射され前記光学素子の入射光導入側に
戻された入射光を前記光学素子に再度導入させるための
反射層が、前記全反射光学部材の入射光導入側に具備さ
れていることを特徴とする。
反射された入射光が光学素子の入射光導入側に戻ること
により、全反射面を有する媒質内において、導光、蓄
積、閉じ込め等が行われることが実質的になくなり、ま
た、反射層が具備されていることにより、光学素子に一
旦入射されて反射された入射光がこの反射層によって光
路前方に反射され、光学素子へ再度導入されるため、光
のリサイクルが行われ、光利用効率が向上して高効率化
が図られる。
求項14のいずれか1項記載の光学素子と、この光学素
子の入射光導入側に設けられる平面光源とを備え、前記
平面光源からの光を前記光学素子に導入すると共に、前
記光結合要素により前記全反射光学部材から取り出した
光を出射して画像表示を行うことを特徴とする。
光結合要素の設けられた光学素子に導入することで、エ
ネルギ効率を高めつつ、任意の位置に所望の画像を高品
位で表示させることができる。
素が、画像の記録された透過性を有する透過性画像フィ
ルムであることを特徴とする。
結合要素として用いることにより、透過性画像フィルム
に記録された画像様に表示が行え、高精細な画像を簡単
にして表示させることが可能となる。
素が蛍光体を有し、前記平面光源が前記蛍光体を励起す
る波長を含む光を発光することを特徴とする。
る平面光源によって光結合要素の蛍光体が励起発光する
ことで、蛍光体の配置パターンに応じた画像表示が行え
る。
素の光路前方に、発光波長域の光を吸収する光学フィル
タを設けたことを特徴とする。
域の場合、可視光を吸収する光学フィルタを光路前方に
設けることにより、明るい場所でも高いコントラストが
得られ、高品位な画像表示が行える。また、光結合要素
が蛍光体を有する場合には、蛍光体の発光する光の一部
を光学フィルタにより透過させ、励起光を含む他の光成
分を吸収することで、高コントラストの画像表示が行え
る。
素の光路前方に、励起光を遮光する光学フィルタを設け
たことを特徴とする。
る場合に、表示側(観測者側)へのUV光出射を防止で
きる。
学部材の全反射面と、前記光結合要素との間に、前記蛍
光体の発光波長成分を反射すると共に前記入射光の波長
成分を透過させる光学フィルタが介装されていることを
特徴とする。
透過して蛍光体に照射することにより蛍光体が発光す
る。この蛍光体の発光した光のうち、光路後方に向けて
発した光が光学フィルタによって光路前方に反射されて
出射される。これにより、光利用効率が向上し、より高
輝度の表示が可能となる。
ルタが、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタであること
を特徴とする。
渉フィルタを用いることにより、大面積かつ簡単な構成
で任意の波長選択反射膜が形成でき、その反射波長の入
射角依存性を利用して容易に光学フィルタを形成するこ
とができる。
ルタが、コレステリック膜を含むブラッグ反射フィルタ
であることを特徴とする。
むブラッグ反射フィルタを用いることにより、低コスト
で光学フィルタを形成できる。
波長が、350nm〜400nmであることを特徴とす
る。
m〜400nmとすることにより、低コストの光学部材
を使用でき、また、蛍光体の発光輝度を高めることがで
き、より高輝度の画像表示が可能となる。
が、可視光を発光することを特徴とする。
ることにより、UV光の光源から可視光の表示を効率良
く行うことができる。
が、赤色、緑色、青色に発光する発光体を表示画像に応
じて組み合わせて形成したものであることを特徴とす
る。
体が発光することにより、それぞれの発光体を表示画像
に応じて組み合わせることで、フルカラー画像を表示さ
せることができる。
表示体の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明
する。図1に本発明に係る光学素子の概略的な構成を示
した。本実施形態の光学素子100は、平面形状の全反
射光学部材2と、この全反射光学部材2の入射光導入側
とは反対側の面に表示画像様に近接して設けられた光結
合要素4からなる。全反射光学部材2は、この光学素子
100に面状の入射光を導入したときに、この導入した
入射光が全反射光学部材2の光路前方の面(全反射面2
2)で全反射により反射されるように形成されている。
そして、全反射光学部材2の光結合要素4の設けられた
領域では、入射光の全反射条件が崩れ、光結合要素4に
入射光が結合して光路前方に出射される。一方、全反射
光学部材2の全反射面22で光結合要素4の設けられて
いない領域では、入射光が全反射により反射され、実質
的にこの全反射光学部材2を透過することはない。
位置に接着して設けられるが、全反射面22に十分に近
接させて配置してもよい。この場合の近接距離は、約λ
/10(λは波長)程度以下とすることで、接着時と同
様な近接場光結合を生じさせることができる。
状に照射される光が用いられる。この入射光は、コリメ
ート光又は拡散光のいずれでも使用でき、また、全反射
光学部材2の外部から入射する他に、全反射光学部材2
内部に光源を有して入射させるものであってもよい。コ
リメート光の場合は、特定の入射角度成分の入射光を全
反射光学部材2に供給でき、光利用効率を向上できる一
方、拡散光の場合は、種々の方向からの入射光を全反射
光学部材2に導入でき、任意の低コストな平面光源が使
用できる。また、内部に光源を有する場合は、光源から
出射された光が全反射光学部材2内部に直接的に導入さ
れるため、光学素子と光源が一体に形成でき小型薄型化
が可能であり、光の導入効率が向上する。一方、外部に
光源を有する場合は、光学素子100の設計自由度が向
上し、大型で任意の外部平面光源も利用することがで
き、高出力化が容易に行える。
青色光や緑色光等の可視光、赤外光等の特定バンドの光
が使用できる。また、光源の種類としては、例えば、不
活性ガスや水銀蒸気を封入した電子管である蛍光灯、水
銀灯、ネオン管灯、クルックス管等の一般的に用いられ
且つそのまま利用できる放電ランプや、コリメート光が
容易に得られるレーザ光源や、安価で波長域の定まった
LEDや、面状光が得られる無機又は有機ELや、白色
光を発して目的に応じてフィルタリングすることで任意
の波長成分が取り出せる白熱ランプや、CRT等の陰極
線表示管であって光学素子へ導入する面状光が直接的に
得られる陰極線ランプや、同じく平面状の表示管であっ
て面状光が直接的に得られるFED(フィールド・エミ
ッション・ディスプレイ)等が使用できる。
ついて詳細に説明する。まず、全反射光学部材2を説明
する。図2に全反射光学部材2の具体的な一構成例を示
すように、全反射光学部材2は、入射光の導入側から光
路を変化させる光学要素10、光路を選択する光学要素
12、透明媒質14の順で積層された多層構造体となっ
ている。この全反射光学部材2の透明媒質14の光路前
方には透明媒質16が存在し、透明媒質14の屈折率n
1(第1の屈折率)と透明媒質16の屈折率n2(第2
の屈折率)との関係は、透明媒質14と透明媒質16と
の界面となる全反射面22における全反射条件を満足す
るように設定されている。具体的には、例えば透明媒質
14はガラス基板(n1=1.5)で透明媒質16は空
気(n2=1.0)として構成される。なお、全反射光
学部材2を構成する各層は、入射光の波長域に対して実
質的に吸収されることがなく、入射光及び全反射面22
で全反射された入射光の損失を抑止して高効率な光学部
材を構成している。
回折、光拡散、光反射等を利用して光路を変化させる光
学要素であり、一例として次の種類の光学要素を使用で
きる。屈折を利用する場合は、レンズアレイ、プリズム
アレイ、屈折率分散体等が用いられ、入射光の強度が実
質的に低下しない。回折を利用する場合は、図3に示す
透過型の回折格子が用いられ、体積ホログラム(図3
(a)参照)、レリーフ型回折格子(図3(b)参照)
や屈折率変調型回折格子(図3(c)参照)等の位相変
調型回折格子、振幅変調型回折格子等が用いられ、高精
度に入射光光路の角度を設定できる。各光学要素は、例
えばフォトポリマー法や射出成形法によって大量転写生
産が可能である。
す光拡散板が用いられ、多孔質体(図4(a)参照)、
異なる屈折率を有する物質20が分布・分散した異種屈
折率分布体・分散体(図4(b)参照)、表面が凹凸に
形成された光拡散体又は散乱体(図4(c)参照)等が
用いられる。さらに、光反射を利用する場合は、任意の
方向に反射する微小反射体の分散体等が用いられる。い
ずれの光学要素も量産に適しており、容易にコストダウ
ンが可能である。
要素12から出射される選択透過光の実質的全てが、入
射光光路前方の層における全反射臨界角より大きい角度
成分を有し、その他の角度成分の入射光は選択的に反射
されて透過されないものである。即ち、透明媒質14と
透明媒質16との界面で全反射を生じさせる条件である
全反射臨界角θCより大きい角度成分の入射光だけが光
路を選択する光学要素12を透過し、他の角度成分の入
射光に対しては遮光される。なお、全反射臨界角θCは
(1)式により求められる。 θC=sin-1(n2/n1) (1)
構成例としては、誘電体多層膜からなる光干渉フィルタ
が挙げられる。この光干渉フィルタの層構成を図5に示
した。光干渉フィルタは、高屈折率材料と低屈折率材料
を順次積層して構成された誘電体多層膜であって、その
光学特性としては、詳細は後述するが、入射光をその波
長によって選択的に反射する機能を有し、入射角に応じ
て選択反射する波長が短波長側にシフトする特性を有す
る。いま、入射光の波長域をλiS〜λiL(λiS<λiL)
としたとき、光学要素12から出射される選択透過光の
出射角が全反射臨界角θC以下の角度成分の光に対して
は、波長域λiS〜λiLの入射光の実質的全てを選択的に
反射する。この構成によれば、大面積かつ簡単な構成で
任意の波長選択が可能な反射膜が形成でき、その反射波
長の入射角依存性を利用して容易に光路を選択する光学
要素12を形成することができる。
と、その構成例における光学素子の分光透過率をシミュ
レーションにより求めた結果を説明する。図6に光干渉
フィルタが介装された光学素子の一構成例を示した。こ
の場合の光学素子は、入射光の導入側から、光路を変化
させる光学要素としての光拡散フィルム(屈折率n=
1.5)、光路を選択する光学要素としての誘電体多層
膜、ガラス基板(屈折率n=1.5)の順に積層されて
いる。なお、ガラス基板の光路前方には、空気(屈折率
n=1.0)が存在する。誘電体多層膜は、TiO2/
SiO2/…/SiO2/TiO2なる29層構造の多層
膜とし、各層の光学厚は1/4λ(ただし、波長λ=4
40[nm])に設定した。また、入射光は、図7に示す
波長λ=350〜400[nm]のUV光源を用いた。そ
して、この場合の全反射臨界角θCは約40[deg]とな
る。
の分光透過率を求めたところ、図8、図9に示す結果を
得た。図8は波長λに対する分光透過率Tの変化を入射
角θ毎に示したグラフで、図9は入射角θに対する分光
透過率Tを波長λ毎に示したグラフである。図8(a)
に示すように、入射角θが0[deg]の場合は、UV光
源の波長域における分光透過率Tが略0[%]となって
おり、光学素子から透過されることはない。また、図8
(b)に示す入射角θが全反射臨界角θCの直前となる
40[deg]の場合も光学素子から透過されることはな
い。図8(c)に示す入射角θが70[deg]の場合
は、P波に対しては略100[%]の分光透過率で、S
波に対しては略0[%]となり、P波とS波の平均は約
50[%]となっている。
の波長域における短波長側の波長λ=350[deg]の
場合は、P波に対しては入射角θが約50[deg]以上
から分光透過率が向上しており、図9(b)に示す中心
波長λ=375[nm]の場合は、入射角θが約46[de
g]以上から分光透過率が向上し、さらに、図9(c)
に示す長波長側の波長λ=400[nm]の場合は、入射
角θが約42[deg]以上から分光透過率が向上してい
る。従って、P波を用いて光学素子で全反射させたり、
光学素子の諸条件を変更してS波の分光特性をP波に近
い特性に適宜設計することにより、UV光源の波長域の
入射光を、その入射角θが全反射臨界角θC以下の角度
では選択的に反射させ、且つ、全反射臨界角θCより大
きい角度では透過させることができる。これにより、光
学素子の誘電体多層膜を光路を選択する光学要素として
実用上十分に機能させることができる。
iO2/SiO2からなる多層膜を挙げたが、対象とする
光の波長に対して適宜その材料を選択することが好まし
い。例えば、可視光、赤外光に対しては、 ・高い屈折率材料(屈折率が概ね1.8以上の材料)と
して、TiO2,CeO2,Ta2O5,ZrO2,Sb2O
3,HfO2,La2O3,NdO3,Y2O3,ZnO,N
b2O5 ・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8
の材料)として、MgO,Al2O3,CeF3,La
F3,NdF3 ・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料とし
て、SiO2,AlF3,MgF2,Na3AlF6,Na
F,LiF,CaF2,BaF2等が好ましい。
して、ZrO2,HfO2,La2O3,NdO3,Y2O3
又は、TiO2,Ta2O5,ZrO2(但し、光の波長が
概ね360nm〜400nm) ・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8
の材料)として、MgO,Al2O3,LaF3,NdF3 ・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料)と
して、SiO2,AlF3,MgF2,Na3Al3F6,N
aF,LiF,CaF2等が好ましい。
膜の層構成に金属膜を追加した金属/誘電体多層膜とし
てもよい。なお、誘電体多層膜等からなる光干渉フィル
タは、EB蒸着(電子ビーム共蒸着)、スパッタ等で透
明支持基板上に複数の薄膜材料を成膜することで形成可
能である。また、前記薄膜材料は、異なる屈折率を有す
る有機多層膜、又は無機物を含有する有機多層膜でもよ
く、この場合は塗布、ラミネート等により、より低コス
トで形成可能である。
光路を選択する光学要素12の光学的性質について詳述
する。まず、光路を変化させる光学要素10が、例えば
屈折により光路を変化させる場合を考える。図10に示
すように、光路を変化させる光学要素(平均屈折率n
t)、光路を選択する光学要素(平均屈折率ns)、透
明媒質u(平均屈折率nu)、透明媒質v(平均屈折率
nv)、全反射面の前方側の透明媒質w(平均屈折率n
w)がこの順で配置された光学素子の場合、透明媒質v
と透明媒質wとの界面が全反射面とすると、各々の界面
での入射角と各媒質の平均屈折率の関係は(2)式のよ
うに表せる。
での光路角度である。
条件としては、 sinθt>nw/nt の条件を満たす角度θtの光を少なくとも含んで光路前
方に出力する必要がある。好ましくは、この条件を満た
す角度θtの光をできる限り多く含んで光路前方に出力
する。なお、透明媒質wが空気の場合はnw=1とな
り、上記条件は、 sinθt>1/nt となる。
としては、 sinθs>nw/ns の条件を満たす光のみを透過させるように設定される。
なお、透明媒質wが空気の場合はnw=1となり、上記
条件は、 sinθs>1/ns となる。
を、図11〜図13を用いて詳細に説明する。図11は
光学要素12への入射光の入射角を示しており、図12
は入射光の波長に対する光学要素12の分光透過率を入
射角毎に示したグラフで、図13は光学要素12内外の
光路を示す図である。
へ入射光を各入射角θ0,θ1,θ2,θ3で入射させた場
合を考えると、図12に示すように光学要素12の分光
透過率が変化する。即ち、入射角が全反射臨界角度θC
以下のθ0(0度)の場合は、分光透過率が入射光の波
長域λiS〜λiLに対して略0%となって遮光状態(透過
せずに反射される状態)となる。一方、入射角が全反射
臨界角度θCより大きい場合は、入射角がθ1,θ2,θ3
と大きくなるに従って、分光透過率の透過特性が短波長
側にシフトするため透過光量が増加する。即ち、光路を
選択する光学要素12への入射光の入射角が該光学要素
12の面に対して浅い角度となるに従って、選択的に反
射される入射光の波長が短波長側にシフトする。これに
より、入射光の入射角度成分がθ0の光は透過せず、入
射角度成分が特定の角度より大きいθ1,θ2,θ3の光
がこの順に多く透過するようになる。そこで、光学要素
12を、その分光特性が、所定の界面における全反射臨
界角θCより大きい入射光成分だけが透過するように設
計することにより、全反射条件を満足しない入射光成分
を遮光して、全反射する入射光成分だけを光学要素12
から選択的に出射させることが可能となる。
射臨界角θCより大きい入射光成分だけが透過するよう
に設計された光学要素12を用いて全反射光学部材2を
構成した場合の入射光光路を、図13を用いて説明す
る。図13(a)は、光路を選択する光学要素12に入
射された光が光学要素12で反射する光路Aと、光路を
選択する光学要素12に入射された光が、光学要素12
を透過して光路前方の透明媒質14と透明媒質16との
界面となる全反射面22で全反射する光路Bとを示して
いる。
22における全反射臨界角θC以下の場合で、光学要素
12は、このような入射角成分の光を透過させずにその
表面で選択的に反射させる。このため、全反射臨界角θ
C以下の入射角度成分の光は光学要素12により光路前
方に対して遮光される。光路Bは、入射光の入射角θi
が全反射面22における全反射臨界角θCより大きい場
合で、光学要素12は、このような入射角成分の光を透
過させる。このため、全反射臨界角θCより大きい入射
角度成分の光は光学要素12を透過して透明媒質14に
導入され、全反射面22で全反射される。なお、図13
(a)は、入射光が入射される側の屈折率naと透明媒
質14の屈折率nbが等しく、光学要素12に対する入
射角θiと全反射面22における入射角θSとが等しい場
合を示している。
る側の屈折率naと透明媒質14の屈折率nbが異な
り、光学要素12に対する入射角θiと全反射面22に
おける入射角θSとが異なる場合を示している。この場
合の光学要素12は、全反射面22における入射角θS
が全反射臨界角θCより大きくなるように設計される。
学要素12を用いて全反射光学部材2を構成することに
より、図2に矢印で光路を示すように、全反射光学部材
2の内部又は外部より導入されたコリメート光又は拡散
光からなる面状の入射光が光路を変化させる光学要素1
0に入射されると、光の照射位置から拡散等により光路
が変化する。そして、光路の変化した光が光路を選択す
る光学要素12に到達すると、透明媒質14と透明媒質
16との界面となる全反射面22における全反射臨界角
θCより大きい角度成分の入射光だけが光学要素12を
透過し、他の角度成分の入射光は光学要素12の表面で
光入射側に選択的に反射される。
のうち、全反射面22で全反射する光だけが光路前方に
導入され、この導入された光が全反射面22で全反射す
る。即ち、光路を選択する光学要素12においては、光
学要素12から出射される透過光の実質的全てが、光路
を選択する光学要素12より入射光光路前方の全反射面
における全反射臨界角より大きい角度成分を有し、その
他の角度成分の入射光は選択的に反射されて透過されな
い。なお、全反射面を有する媒質内において、導光、蓄
積、閉じ込め等が行われることは実質的にない。
で入射光導入側に反射された光の一部は、光路を変化さ
せる光学要素10の光入射側の界面(反射層)で反射さ
れ、再度、光路を選択する光学要素12に投入される。
この再投入された光は入射角度が大きくなり、全反射臨
界角θCより大きくなって、光学要素12を透過して透
明媒質14に導入される。
素は、全反射面における入射光の全反射条件を崩し、光
結合要素4に光を結合させて取り出し、光路前方に出射
させるものである。この光結合要素には、取り出した光
の光路を変更する光路変更手段、特定波長成分を吸収す
る特定波長成分吸収手段、励起発光する発光手段が適宜
設けられる。具体的には、例えば次の(1)〜(4)に
示す種類のものが使用できる。 (1)屈折により光路を変更するもの又はその機能を有
するもの 全反射面22に近接配置させることで取り出した出力光
を、屈折によりその光路を変更するものであって、例え
ば、図14(a)に示すレンズアレイ、図14(b)に
示すプリズムアレイ、図14(c)に示す屈折率分布レ
ンズ体等が挙げられる。これらのレンズアレイ、プリズ
ムアレイによれば、全反射光学部材2の全反射面22か
ら取り出した出力光を集光或いは拡散させて異なる方向
に出射させることができ、出力光に出射方向性を持たせ
たり、出射方向性をなくすことを出力光の強度を低下さ
せることなく簡単な構成で行える。
るもの 取り出した光を透過させると共に回折により出射方向を
変更する透過型回折格子としては、前述と同様の図3
(a)に示す体積ホログラム、図3(b)に示すレリー
フ型回折格子、図3(c)に示す屈折率変調型回折格
子、また、振幅変調型回折格子等が挙げられる。これら
の透過型回折格子によれば、出力光の出射角度を正確に
設定することができる。また、例えばフォトポリマー法
や射出成形法によって大量生産が可能となり、光学素子
自体のコストダウンが図られる。 (3)光拡散体又は光散乱体或いはその機能を有するも
の 取り出した光を拡散又は散乱させる光拡散体又は光散乱
体としては、図15(a)に示す量産に適した多孔質
体、図15(b)に示す高屈折率微粒子等の異なる屈折
率を有する物質20の分散体又は分布体、図15(c)
に示す表面に凹凸が形成された光拡散体又は光散乱体等
が挙げられる。これらの光拡散体又は光散乱体によれ
ば、拡散又は散乱により出力光を任意の方向に散らすこ
とができ、出力光の出射方向性をなくすことができる。
を有するもの 入射光を吸収するものとしては、画像データの記録され
た透過性画像フィルム等が挙げられる。全反射光学部材
2の全反射面22から取り出した出力光を透過性画像フ
ィルムにより特定波長成分を吸収させて出射すること
で、濃淡表示と特定色の発色を得ることができる。即
ち、透過性画像フィルムに記録された画像様に表示が行
える。このため、同一種の入射光であっても複数色の出
射光を選択的に得ることができる。
するもの 入射光を受けて励起発光するものとしては、蛍光体、フ
ォトルミネッセント等が挙げられる。これによれば、全
反射光学部材2の全反射面22から取り出した出力光に
より励起発光させて特定色に発色させることができる。
また、この特定色を例えば赤色、緑色、青色にすること
で、表示画像に応じてこれら発光体を組み合わせ、フル
カラー画像を表示させることができる。
よれば、導光板や光導波路を使用することなく、面状の
光源からの入射光を面状のまま直接的に高効率で全反射
光学部材2に導入するため、例えば入射光を端面側から
導入する場合と比較して入射光の導入口を格段に広く採
ることが可能となり、入射光との結合効率が向上し、光
学素子100自体の薄型化に影響されることなく、高効
率に面状の全反射光を得ることができる。これにより、
光結合要素4の設けられた領域から全反射光学部材2か
ら取り出された入射光が光路前方に高効率で出射され
る。従って、光学素子100の光路前方側の面では、光
結合要素4の設けられた領域だけが光り、光学素子10
0から画像様に光が出射される。即ち、必要箇所だけに
画像表示を行うことができる。また、この構成によれ
ば、導光板や光導波路を使用する場合に生じるクロスト
ークによる局所的な光量低下が防止され、表示画面の全
面に亘って均等な明るさで表示が可能となる。
れる入射光の一部は、界面における反射等により光路前
方に再投入されるため、光学素子100の高出力化も容
易に達成できる。さらに、全反射光学部材2単体では透
過光を実質的に生じさせないため、光利用効率を向上で
きる。なお、光学素子100が空気(不活性ガスであっ
てもよい)と接触する気体接触界面を全反射面とするこ
とにより、全反射を生じさせる屈折率の層を別途設ける
ことなく単純構造にできる。
を、例えば画像が記録され所定サイズにカットされた蛍
光体フィルムとし、光源に蛍光体を励起するUV光を用
いた場合には、この蛍光体フィルムを画像表示の必要時
に、全反射光学部材2の全反射面の所望位置に載置する
だけで、この載置された位置で画像表示が行われる。ま
た、光結合要素4が載置されていない領域からは光が出
射されないため、表示画像の輝度とその周囲の輝度の差
が大きくなり、視覚的に表示画像が強調される等の視感
的な効果も付帯的に奏される。さらに、表示が必要なと
きだけに蛍光体フィルムを載置することで、好きなとき
に画像表示が行え、また、蛍光体フィルムを複数種切り
換えて画像表示させることで、異なる画像を切り換えて
表示することも容易に可能となる。さらに、この画像表
示を動的に制御することにより、注目を引く広告看板、
電飾看板を構成することもできる。以上説明した光学素
子は、画像表示に使用されることに限らず、文字情報、
図形情報等の種々の情報を表示させる媒体として利用す
ることができる。
述の光干渉フィルタに代えてブラッグ反射フィルタを用
いた本実施形態の第1変形例を説明する。図16に光路
を選択する光学要素13を液晶膜により構成した例を示
した。この場合の光路を選択する光学要素13は、IT
O等からなる一対の透明電極26と、その内側に形成さ
れた配向層28と、配向層28に囲まれたコレステリッ
ク液晶層30とからなる。この構成のコレステリック液
晶層30によるフィルタリング効果を以下に説明する。
コレステリック液晶層30は、コレステリック液晶分子
が層に対して平行に配向され、層の垂直方向に対して螺
旋構造を呈している。コレステリック液晶層30の常光
屈折率をno、異常光屈折率をne、複屈折率をΔn、
平均屈折率をnとすると、複屈折率Δnは(3)式で表
せる。
る。 n=(ne+no)/2 (4)
ピッチをP[nm]とした場合、コレステリック液晶層3
0はブラッグ反射の原理で選択的に反射する特性を示
す。即ち、入射角θ[deg]でコレステリック液晶層3
0に入射した光が選択的に反射された場合の入射光の中
心波長λ(θ)[nm]は(5)式で表せる。 λ(θ)=λ(0)・cos[sin-1(sinθ/n)] (5)
入射させるものとする。ここで、λ(0)[nm]は入射
角がθ0、即ち、層に対して垂直入射したときの中心波
長であり、(6)式で表せる。 λ(0)=n・P (6) また、反射波長幅Δλ[nm]は(7)式で表せる。 Δλ=Δn・P (7)
値である常光屈折率no、異常光屈折率ne、螺旋ピッ
チPを制御して層を形成することにより、入射角θに応
じて変化する任意の反射中心波長λ(θ)と、所望の反
射波長幅Δλを有した光学フィルタを形成できる。例え
ば、螺旋ピッチPの調整は、螺旋ピッチの異なる2種以
上の材料を混合して調整する等の製法により可能であ
る。さらに、対象とする入射光の波長域が広い場合は、
コレステリック液晶層の選択反射波長域も広げる必要が
ある。この場合は、螺旋ピッチが厚み方向で連続的に異
なるように液晶を配向させることで反射波長域を広げる
ことができる。また、異なる選択反射波長域のコレステ
リック液晶層を積層することによっても反射波長域を広
げることができ、本発明の光路を選択する光学要素とし
て使用可能である。
次のようにして製造できる。コレステリック液晶を成膜
する支持体上にポリイミド配向膜を塗布、乾燥し、ラビ
ングによる表面処理を行う。これにより、ポリイミド配
向膜が形成される。この上に、低分子コレステリック液
晶、又はネマチック液晶とねじれを発現させるカイラル
剤の混合物、高分子モノマー、光重合開始剤を有機溶剤
で混合させた調整液により塗布した後、適当な温度で配
向させる。その後、必要な部分に紫外線を露光して光重
合させ、現像により不要部分を除去する。最後に高温ベ
ークを行って安定させる。ねじれ方向及び反射入射角度
を制御するためには、コレステリック液晶、カイラル
剤、及び各々の濃度を適宜変更すればよい。
成膜することも可能である。この場合は、上記同様にポ
リイミド配向膜の上に高分子コレステリック液晶と光重
合開始剤を有機溶媒で混合させた調整液により塗布した
後、適当な温度で配向させ、必要な部分に紫外線を露光
して光重合させる。反射入射角度は、配向温度を適宜選
択することで制御でき、光重合により安定化する。
素13による分光透過率を図17に示した。このコレス
テリック液晶層は、左ねじれコレステリック液晶層と右
ねじれ液晶層を重ねた例で、反射波長域では全偏光成分
を反射する。入射角が全反射臨界角度θC以下のθ0(図
7参照)の場合では分光透過率が入射光の波長域λiS〜
λiLに対して略0%となって遮光状態となるが、入射角
が全反射臨界角θCより大きい角度で、θ1,θ2,θ3と
大きくなるに従って、分光透過率の透過特性が短波長側
にシフトするため透過光量が増加する。これにより、入
射光の入射角度成分がθ0の光は透過せず、入射角度成
分が特定の角度より大きいθ1,θ2,θ3の光がこの順
に多く透過するようになる。そこで、光学要素12の分
光特性を所定の界面における全反射臨界角θCより大き
い入射光成分だけが透過するように設計することによ
り、全反射条件を満足しない入射光成分を選択的に除去
して、全反射する入射光成分だけを光学要素12から出
射させることが可能となる。
を用いた場合と同様な作用効果が得られると共に、より
低コストで光路を選択する光学要素13を実現すること
ができる。
は、その螺旋構造が右ねじれの場合、右円偏光成分の光
を反射し、螺旋に沿った左円偏光成分の光を透過させ
る。一方、螺旋構造が左ねじれの場合、左円偏光成分の
光を反射し、右円偏光成分の光を透過させる。従って、
全偏光成分の光を反射、即ち、透過させない場合は、左
ねじれ(又は右ねじれ)コレステリック層と逆の右ねじ
れ(左ねじれ)コレステリック層を順次重ねる構造にす
ることにより、全偏光を反射させることができる。
反射の機能を有する光学要素としては体積ホログラムが
有効である。体積ホログラムはフィルム内に形成された
格子状の屈折率分布によりブラッグ反射機能を有し、特
定の波長を反射する。また、入射角が大きくなると反射
波長は短波側にシフトし、光路選択膜として機能する。
体積ホログラムは、ホログラム用写真感材、相分離型フ
ォトポリマー、HPDLC(ホログラフィック高分子分
散液晶)、フォトリソグラフィ材料等を感光材料とし、
これに多光束干渉露光を行うことにより形成可能であ
る。
干渉フィルタやブラッグ反射フィルタを用いることな
く、さらに単純で安価な構成で実現した本実施形態の第
2変形例を説明する。本変形例においては、全反射光学
部材3がプリズムを用いて形成されている。この場合の
全反射光学部材3の構成例を図18に示した。本変形例
の全反射光学部材3は、凹凸面を入射光導入側に有する
マイクロプリズムアレイ50からなり、図18(a)に
マイクロプリズムアレイ50を光の入射面側から見た平
面図を、図18(b)に(a)のP−P断面における断
面図を示した。マイクロプリズムアレイ50は、平板状
であって、その上面を平滑な全反射面52とする一方、
下面を断面山型の凹凸からなるプリズム54を平行に複
数配列した形状となっている。
しては、ガラス、樹脂等を用いることができ、特に量産
性からは樹脂が好ましい。樹脂としては、アクリル系、
エポキシ系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ス
チレン系、塩化ビニル系等が光学的に好ましく、さら
に、樹脂材料には、光硬化型、光溶解型、熱硬化型、熱
可塑型等があり、適宜選択可能である。
は、金型によるキャスト法や加熱プレス成形、射出成
形、印刷法又はフォトリソグラフィ法が生産性から好ま
しい。具体的には、熱可塑性樹脂をマイクロプリズム形
状の金型でプレスすることにより成形可能である。ま
た、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を金型に充填し、そ
の後、光又は熱によって樹脂を硬化させ、金型から取り
外すことで成形可能である。
脂又は光硬化性樹脂に適宜パターニングされた遮光マス
クを介して紫外線(又は可視光線)を露光し、それぞれ
露光部の溶解現像又は未露光部の溶解現像を行うことに
より形成される。樹脂材料と露光量分布により所望の形
状のマイクロプリズムを得ることが可能である。また、
樹脂材料によっては、現像後に高温ベーク処理を行い、
熱軟化時の表面張力により所望の形状のマイクロプリズ
ムアレイ50を得ることが可能である。また、入射光は
特定の入射角度範囲に収まった面状の光であり、図18
(b)に示すように、入射角θiで全反射光学部材3に
入射させている。
マイクロプリズムアレイ50周囲の媒質が空気(屈折率
n2=1)で、マイクロプリズムアレイ50が透明樹脂
(屈折率n3=1.5)からなる場合、全反射面52に
おける全反射臨界角θCは、前述の(1)式と同様にし
て求められ、42[deg]となる。このため、全反射面
52に対する入射角θをθ≧θCとするための例とし
て、プリズムの頂角αは90[deg]前後で、左右開き
角が45[deg]前後に設定している。この場合、入射
光がプリズム外部から入射されるとき、その入射光の入
射角θiは45[deg]前後となる。この条件下では、光
学的ケラレも実質的になく、高効率で入射光を全反射面
52で全反射させることができる。なお、プリズムの頂
角αはこれに限定されることはない。このように、容易
に且つ安価に量産可能なマイクロプリズムアレイ50を
用いて、面状に照射される入射光を導入し、導入された
入射光の実質的全てを全反射させることができる。
光路前方にガラスや樹脂等の透明媒質56を設けた構成
としてもよい。この場合の全反射光学部材5の断面構成
を図19に示した。この構成によれば、面状の入射光が
マイクロプリズムアレイ50に照射され、マイクロプリ
ズムアレイ50によりプリズムの頂角α等により設定さ
れる所定の入射角度成分の入射光が透明媒質56内に導
入される。そして、導入された入射光が高効率で透明媒
質56の全反射面58で全反射される。このように、容
易に且つ安価に量産可能なマイクロプリズムアレイ50
を用いて、面状に照射される入射光を導入することで、
導入された入射光の実質的全てを透明媒質56の界面5
8で全反射させることができる。
態を説明する。本発明に係る光学素子の第2実施形態に
おける構成を図20に示した。本実施形態の光学素子2
00は、入射光としてのUV光の導入側から、全反射光
学部材2、可視光を反射してUV光を透過する光学フィ
ルタ6、選択的に配置され蛍光体又は蛍光体を有する光
結合要素4がこの順に積層された多層構造体である。
(ブラックライト)から面状の入射光を全反射光学部材
2に照射することで、全反射光学部材2に入射光が導入
される。光結合要素4の設けられた領域では、光学フィ
ルタ6を透過した入射光が全反射面における全反射条件
が崩されて取り出され、光結合要素4の蛍光体を励起発
光させる。このとき、入射光の導入側に向けられた蛍光
体からの発光は、光学フィルタ6により光路前方側へ反
射される。一方、光結合要素4の設けられていない領域
では、全反射光学部材2に導入された入射光が、光学フ
ィルタ6の光路前方側の全反射面で全反射により反射さ
れる。これにより、励起発光された光は、その利用効率
が高められて画像表示に供され、より高輝度の画像表示
が行える。
400nmのものが使用でき、蛍光体としては、R(赤
色)、G(緑色)、B(青色)等の可視光を発光するも
のが使用でき、フルカラー画像表示が可能である。ま
た、光源の波長を青色とし、この青色光で励起発光する
G(緑色)、R(赤色)の蛍光体を使用してもよく、こ
れらの組合せは上記例に限らない。また、光学フィルタ
6は、前述した誘電体多層膜等の多層干渉膜や、コレス
テリック液晶を用いたコレステリック膜を用いることが
できる。
明する。本発明に係る表示体の構成を図21に示した。
本実施形態の表示体300は、前述の光学素子100
(UV光源を用いれば光学素子200であってもよい)
の入射光導入側に平面光源60を設けた構成としてい
る。平面光源60は、拡散反射体62が内面に敷設され
た光源箱の内部に蛍光ランプ等の発光体64が複数列設
けられ、この発光体64の光路前方に拡散板66が設け
られている。複数の発光体64からの出射光は拡散板6
6に照射される一方、背面側に照射された出射光は拡散
反射体により反射されて拡散板66に照射される。この
拡散板66の光路前方に光学素子100が設けられ、出
射された面状の光を光学素子100に導入している。こ
れにより、面状の光を面状のまま高効率で拡散板66を
介し光学素子100に導入させている。
た面状の光は光学素子100に導入され、光学素子10
0の光結合要素4の設けられた領域から光が出射され
る。一方、光結合要素4の設けられていない領域では、
光学素子100に導入された入射光が全反射光学部材2
の全反射面で全反射され光路前方に出射されることはな
い。
示として必要な箇所、即ち、画像出力部のみに光結合要
素4を設けることで、画像出力部以外の領域から平面光
源60からの光が透過することがない。このため、画像
表示の品質低下を低下させることなく、任意の場所に必
要な画像を高品位で表示させることが可能となる。そし
て、光結合要素4として透過性を有する画像フィルムを
用いることにより、全反射光学部材2の任意の場所に所
望の画像の記録された透過性画像フィルムを貼り付ける
ことで、この貼り付けた位置にだけ簡便にして画像を表
示させることができる。
00の光結合要素4の光路前方に、光源の発光波長域の
光を吸収する光学フィルタ68を設けた構成にすること
もできる。この構成によれば、光源60の発光波長が可
視光域の場合、可視光を吸収するNDフィルタ(透過率
20〜70%程度)を表示側(観測者)側に設けること
により、明るい場所でも高いコントラストが得られ、高
品位な画像表示が行える。また、光源60の発光波長の
光によって励起する蛍光体を光結合要素4に設けた場合
も同様に、光学フィルタ68により蛍光の一部を透過し
て、励起光を含む他の光成分を吸収することで、高コン
トラストの画像表示が行える。
波長の光によって励起する蛍光体を光結合要素4に設
け、光結合要素4の光路前方に、蛍光体の励起光を遮光
する光学フィルタ69を設けた構成にすることもでき
る。この構成によれば、UV光源を用いる場合に、表示
側(観測者側)へのUV光出射を防止できる。
射光学部材2の他の構成例を図24を用いて簡単に説明
する。まず、図24(a)に示す全反射光学部材は、入
射光の導入側から、光路を変化させる光学要素10、全
反射面を有する透明媒質14がこの順で積層された構造
体である。この全反射光学部材は、透明媒質14の光路
前方の全反射面22で入射光が全反射されるように光路
を変化させる光学要素10が設計されている。この全反
射光学部材によれば、入射光が照射されると、光路を変
化させる光学要素10によって、透明媒質14の全反射
面で全反射する入射角度成分に光路が変更される。この
光路を変更された透過光が全反射面22で全反射され
る。
は、入射光の導入側から、光路を変化させる光学要素1
0、透明媒質14、全反射面を有する光路を選択する光
学要素12がこの順で積層された構造体である。この全
反射光学部材は、光路を選択する光学要素12の光路前
方の全反射面で入射光が全反射されるように光路を変化
させる光学要素12が設計されている。この全反射光学
部材によれば、入射光が照射されると、光路を変化させ
る光学要素10によって入射光の光路が変更される。こ
れにより、全反射面で全反射する入射角成分となった光
は、光路を選択する光学要素12に導入されて全反射面
で全反射される。一方、これ以外の入射角成分の光は、
光路を選択する光学要素12に導入されずに選択的に反
射され、入射光導入側に戻される。
材は、図24(b)に示す全反射光学部材の光路前方に
透明媒質14の屈折率より低い屈折率を有する媒質24
を設けた構成としている。この場合は、光路を選択する
光学要素12が媒質24の光路前方の全反射面で入射光
を全反射するように設計されている。この全反射光学部
材によれば、光路を変化させる光学要素10と透明媒質
14を通じて入射光が導入されると、光路を選択する光
学要素12に導入された入射光が、透明媒質24の光路
前方の全反射面で全反射される。一方、これ以外の入射
角成分の光は、光路を選択する光学要素12に導入され
ずに選択的に反射され、入射光導入側に戻される
は、入射光の導入側から、光路を選択する光学要素1
2、全反射面を有する透明媒質14がこの順で積層され
た構造体である。この全反射光学部材は、透明媒質14
の光路前方の全反射面で入射光が全反射されるように光
路を選択する光学要素12が設計されている。この全反
射光学部材によれば、入射光が照射されると、光路を選
択する光学要素12によって、透明媒質14の全反射面
で全反射する入射角度成分の光だけがこの光学要素12
が透過される。この透過光が全反射面で全反射される。
一方、全反射条件を満足しない入射光成分は、光路を選
択する光学要素12で選択的に反射され、実質的に全反
射光学部材を透過することはない。
は、入射光の導入側から光路を変化させる光学要素1
0、光学的接着層となる光学的接続媒質18、光路を選
択する光学要素12、透明媒質14がこの順で積層され
た構造体である。この全反射光学部材によれば、入射光
が照射されると、光路を変化させる光学要素10によっ
て透明媒質14の全反射面で全反射する入射角度成分に
光路が変化される。この光路が変化された光が全反射面
で全反射する。一方、全反射条件を満足しない入射光成
分は、光路を選択する光学要素12で選択的に反射さ
れ、実質的に全反射光学部材を透過することはない。上
記各構成の全反射光学部材であっても、前述した各実施
形態の全反射光学部材に適用でき、同様の作用効果を奏
することができる。なお、全反射光学部材の層構成は、
上述の主旨に添った機能を奏すれば、特に限定されるも
のではない。
状の光学素子であって、一方の面から導入した面状の入
射光の少なくとも一部を全反射させて、入射光を実質的
に光路前方に出射させない全反射面を光路前方の他方の
面に設けた全反射光学部材と、全反射光学部材の全反射
面の所望位置に表示画像様に近接して設けられ、全反射
面における入射光の全反射条件を崩して該全反射面から
入射光を結合させて取り出す光結合要素とを備えたこと
により、導入された面状の入射光の少なくとも一部が全
反射光学部材の全反射面で全反射され、入射光導入側へ
戻されて、光学素子に導入された入射光が入射光の光路
前方には実質的に出射されなくなる。一方、光結合要素
の設けられた領域からは、全反射光学部材の全反射条件
が崩され、全反射面から入射光が光結合要素に結合され
て光路前方に出射される。これにより、光結合要素の設
けられた領域に限り入射光が光路前方に出射される光学
素子を形成できる。従って、面状の入射光を面状のまま
直接的に導入でき、エネルギ効率を高めて光学素子を発
光させることができると共に、光結合要素の配置位置を
任意に設定できるので、所望の画像を全反射光学部材の
任意の位置で高品位に表示可能な光学素子が得られる。
射光導入側に設けられる平面光源とを備え、平面光源か
らの光を光学素子に導入すると共に、光結合要素により
全反射光学部材から取り出した光を出射して画像表示を
行うことにより、平面光源からの面状光が光結合要素の
設けられた光学素子に直接導入され、エネルギ効率を高
めつつ、任意の位置に所望の画像を高品位で表示させる
ことができる。
である。
ある。
体積ホログラム、(b)はレリーフ型回折格子、(c)
は屈折率変調型回折格子である。
体、(b)は異なる屈折率を有する物質が分布・分散し
た異種屈折率分布体・分散体、(c)は表面が凹凸に形
成された光拡散体又は散乱体である。
例を示す図である。
したグラフである。
ラフである。
光学要素、透明媒質u、透明媒質v、全反射面の前方側
の透明媒質wがこの順で配置された光学素子に対し、各
界面における入射角と各媒質の平均屈折率の関係を示す
図である。
を示す図である。
要素の分光透過率を入射角毎に示したグラフである。
である。
図であって、(a)はレンズアレイ、(b)はプリズム
アレイ、(c)は屈折率分布レンズ体である。
素を示す図であって、(a)は多孔質体、(b)は高屈
折率微粒子等の異なる屈折率を有する物質の分散体又は
分布体、(c)は表面に凹凸が形成された光拡散体又は
光散乱体である。
あって、光路を選択する光学要素を液晶膜により構成し
た例を示す図である。
示す図である。
あって、全反射光学部材をプリズムを用いて形成した例
を示す図である。
る構成を示す図である。
光を吸収する光学フィルタを設けた構成を示す図であ
る。
光する光学フィルタを設けた構成を示す図である。
(e)に示す図である。
板等の表示体の構成と表示状態を示す図である。
を貼付した表示体の構成を示す図である。
Claims (25)
- 【請求項1】 平面形状の光学素子であって、 一方の面から導入した面状の入射光の少なくとも一部を
全反射させて、入射光を実質的に光路前方に出射させな
い全反射面を光路前方の他方の面に設けた全反射光学部
材と、 前記全反射光学部材の全反射面の所望位置に表示画像様
に近接して設けられ、前記全反射面における入射光の全
反射条件を崩して該全反射面から入射光を結合させて取
り出す光結合要素とを備えたことを特徴とする光学素
子。 - 【請求項2】 前記全反射光学部材が、前記面状の入射
光の光路を変化させる光学要素を有することを特徴とす
る請求項1記載の光学素子。 - 【請求項3】 前記全反射光学部材が、前記面状の入射
光の光路を選択させる光学要素を有することを特徴とす
る請求項1記載の光学素子。 - 【請求項4】 前記全反射光学部材が、前記面状の入射
光の導入側から、該入射光の光路を変化させる光学要素
と、入射光の光路を選択する光学要素をこの順序で有す
ることを特徴とする請求項1記載の光学素子。 - 【請求項5】 前記光結合要素が、取り出した光の光路
を変化させる光路変更手段を有することを特徴とする請
求項1〜請求項4のいずれか1項記載の光学素子。 - 【請求項6】 前記光路変更手段が、屈折により前記取
り出した光の光路を変化させることを特徴とする請求項
5記載の光学素子。 - 【請求項7】 前記光路変更手段が、レンズアレイ、プ
リズムアレイ、屈折率分布レンズ体のいずれかからなる
ことを特徴とする請求項6記載の光学素子。 - 【請求項8】 前記光路変更手段が、回折により前記取
り出した光の光路を変化させることを特徴とする請求項
5記載の光学素子。 - 【請求項9】 前記光路変更手段が、体積ホログラム、
位相変調型回折格子、振幅変調型回折格子のいずれかか
らなることを特徴とする請求項8記載の光学素子。 - 【請求項10】 前記光路変更手段が、光拡散又は光散
乱により前記取り出した光の光路を変化させることを特
徴とする請求項5記載の光学素子。 - 【請求項11】 前記光路変更手段が、多孔質体、異種
屈折率分散体又は分布体、表面に凹凸を有する光拡散体
又は光散乱体のいずれかであることを特徴とする請求項
10記載の光学素子。 - 【請求項12】 前記光結合要素が、取り出した光の特
定波長成分を吸収して出射する特定波長成分吸収手段を
有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
1項記載の光学素子。 - 【請求項13】 前記光結合要素が、取り出した光を受
けて励起発光する発光手段を有することを特徴とする請
求項1〜請求項4のいずれか1項記載の光学素子。 - 【請求項14】 前記全反射光学部材により反射され前
記光学素子の入射光導入側に戻された入射光を前記光学
素子に再度導入させるための反射層が、前記全反射光学
部材の入射光導入側に具備されていることを特徴とする
請求項1〜請求項13のいずれか1項記載の光学素子。 - 【請求項15】 請求項1〜請求項14のいずれか1項
記載の光学素子と、この光学素子の入射光導入側に設け
られる平面光源とを備え、前記平面光源からの光を前記
光学素子に導入すると共に、前記光結合要素により前記
全反射光学部材から取り出した光を出射して画像表示を
行うことを特徴とする表示体。 - 【請求項16】 前記光結合要素が、画像の記録された
透過性を有する透過性画像フィルムであることを特徴と
する請求項15記載の表示体。 - 【請求項17】 前記光結合要素が蛍光体を有し、前記
平面光源が前記蛍光体を励起する波長を含む光を発光す
ることを特徴とする請求項15記載の表示体。 - 【請求項18】 前記光結合要素の光路前方に、発光波
長域の光を吸収する光学フィルタを設けたことを特徴と
する請求項15〜請求項17のいずれか1項記載の表示
体。 - 【請求項19】 前記光結合要素の光路前方に、励起光
を遮光する光学フィルタを設けたことを特徴とする請求
項17記載の表示体。 - 【請求項20】 前記全反射光学部材の全反射面と、前
記光結合要素との間に、前記蛍光体の発光波長成分を反
射すると共に前記入射光の波長成分を透過させる光学フ
ィルタが介装されていることを特徴とする請求項17記
載の表示体。 - 【請求項21】 前記光学フィルタが、誘電体多層膜を
含む光干渉フィルタであることを特徴とする請求項20
記載の表示体。 - 【請求項22】 前記光学フィルタが、コレステリック
膜を含むブラッグ反射フィルタであることを特徴とする
請求項20記載の表示体。 - 【請求項23】 前記入射光の波長が、350nm〜4
00nmであることを特徴とする請求項17〜請求項2
2のいずれか1項記載の表示体。 - 【請求項24】 前記蛍光体が、可視光を発光すること
を特徴とする請求項17〜請求項23のいずれか1項記
載の表示体。 - 【請求項25】 前記蛍光体が、赤色、緑色、青色に発
光する発光体を表示画像に応じて組み合わせて形成した
ものであることを特徴とする請求項24記載の表示体。
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