JP2002372009A - 流体圧シリンダと制御回路 - Google Patents

流体圧シリンダと制御回路

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JP2002372009A
JP2002372009A JP2001181238A JP2001181238A JP2002372009A JP 2002372009 A JP2002372009 A JP 2002372009A JP 2001181238 A JP2001181238 A JP 2001181238A JP 2001181238 A JP2001181238 A JP 2001181238A JP 2002372009 A JP2002372009 A JP 2002372009A
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side chamber
cylinder
oil
piston
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JP2001181238A
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Hironori Enomoto
弘典 榎本
Kuninori Fujii
邦宣 藤井
Hikari Murata
光 村田
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Kayaba Engineering & Service K
Kayaba Engineering & Service Kk
Original Assignee
Kayaba Engineering & Service K
Kayaba Engineering & Service Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば、ウイングカバーを開閉する装置と
して、所定の機能を発揮しながら小型化や全体重量の低
減化、コストの削減化を可能にする。 【解決手段】 一端が固定側に連繋されると共に他端が
可動側に連繋されながらシリンダ体11内に画成される
ピストン側室R1あるいはロッド側室R2のいずれか一
方を油室とするのに対して他方を外部と遮断された気室
とする流体圧シリンダ10と、この流体圧シリンダ10
に接続されて上記のピストン側室R1あるいはロッド側
室R2のいずれか一方に対する圧油の給排を許容する油
通路Lと、この油通路Lに接続される圧油供給源2と、
油通路L中に配在されて圧油供給源2からの圧油の流体
圧シリンダ10への供給を許容しあるいは停止する供給
弁5と、この供給弁5と流体圧シリンダ10との間の油
通路Lに接続されるドレン通路Ld中に配在されて流体
圧シリンダ10からの圧油のタンクTへの排出を許容し
あるいは停止する排出弁7とを有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体圧シリンダ
とこの流体圧シリンダを伸縮する制御回路の改良に関す
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】たとえば、図6に示すよう
に、トラックの荷台を覆う左右のウイングカバーCは、
図7に示すように、油圧シリンダ1の伸縮で開閉される
が、これまで、この油圧シリンダ1は、図8に示すよう
な制御回路に接続されていて、ピストン側室R1および
ロッド側室R2に対する圧油の給排で伸縮するとしてい
る。
【0003】ちなみに、油圧シリンダ1は、図6に示す
ように、左右のウイングカバーCにおいて、それぞれ図
中での上下たる前後で一対となるように配在されてい
て、この前後で同期して伸縮するように設定されてい
る。
【0004】それゆえ、図8では、右側のウイングカバ
ーCに配在される一対の油圧シリンダ1とこれに接続さ
れる制御回路を示すとしており、左側の構成は、同様と
なるので、図示を省略している。
【0005】一方、制御回路は、圧油供給源2を構成す
るポンプPから圧油が切換弁3および選択された油通路
L1あるいは油通路L2を介して油圧シリンダ1に供給
されるとしている。
【0006】ちなみに、この制御回路において、切換弁
3は、三方向切換バルブからなり、一方の油通路L1に
オペレートチェック弁4aが配在されると共に、他方の
油通路L2にもオペレートチェック弁4bが配在されて
なるとしている。
【0007】それゆえ、上記の油圧シリンダ1とこの油
圧シリンダ1に接続される制御回路にあっては、切換弁
3に対する伸長ポジション3aあるいは収縮ポジション
3bの選択たる切換作動で油圧シリンダ1を伸縮し、ウ
イングカバーCを開閉し得ることになる。
【0008】しかしながら、上記した従来の油圧シリン
ダ1とこの油圧シリンダ1を伸縮する制御回路にあって
は、伸縮両方向に油圧回路を構成していて、ウイングカ
バーCを開閉する装置としての回路構成が複雑になり、
その小型化や全体重量の低減化、さらには、コストの削
減化を望めない不利がある。
【0009】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、たとえ
ば、ウイングカバーの開閉装置として、所定の機能を発
揮するのはもちろんのこと、その小型化や全体重量の低
減化、さらには、コストの削減化を可能にして、その汎
用性の向上を期待するのに最適となる流体圧シリンダと
制御回路を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明による流体圧シリンダの構成を、基本
的には、一方部材とされるシリンダ体と、他方部材とさ
れながらシリンダ体内に出没可能に挿通されるロッド体
と、このロッド体に連設されながらシリンダ体内に摺動
可能に収装されてシリンダ体内にピストン側室とロッド
側室を画成するピストンとを有してなり、ピストン側室
が外部からの圧油の給排を許容する油室とされるときに
ロッド側室が大気と遮断される気室とされ、あるいは、
ロッド側室が外部からの圧油の給排を許容する油室とさ
れるときにピストン側室が大気と遮断される気室とされ
てなるとする。
【0011】そして、上記した構成において、より具体
的には、ロッド体が内部にフリーピストンで画成される
前室と背後室を有してなると共に、ピストンにエア圧保
持手段が配在されてなり、かつ、気室とされるロッド側
室あるいはピストン側室がエア圧保持手段を介して上記
の前室に連通されてなるとする。
【0012】また、シリンダ体が内側にピストンで画成
されるピストン側室とロッド側室を有する内筒と、この
内筒の外側に配在されて内筒との間に大気と遮断される
筒状の気室を形成する外筒とを有してなり、気室とされ
るピストン側室あるいはロッド側室が外部に配在のエア
圧保持手段を介して筒状の気室に連通されてなるとす
る。
【0013】このとき、エア圧保持手段は、気室とされ
るロッド側室あるいはピストン側室の圧縮時に所定のエ
ア圧を維持するリリーフ弁を有してなるとする。
【0014】また、この発明による制御回路流の構成
を、一端が固定側に連繋されると共に他端が可動側に連
繋されながらシリンダ体内に画成されるピストン側室あ
るいはロッド側室のいずれか一方を油室とするのに対し
て他方を外部と遮断された気室とする流体圧シリンダ
と、この流体圧シリンダに接続されて上記のピストン側
室あるいはロッド側室のいずれか一方に対する圧油の給
排を許容する油通路と、この油通路に接続される圧油供
給源と、油通路中に配在されて圧油供給源からの圧油の
流体圧シリンダへの供給を許容しあるいは停止する供給
弁と、この供給弁と流体圧シリンダとの間の油通路に接
続されるドレン通路中に配在されて流体圧シリンダから
の圧油のタンクへの排出を許容しあるいは停止する排出
弁とを有してなるとする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図示した実施形態に基づ
いて、この発明を説明するが、この発明による制御回路
は、図1に示すように、流体圧シリンダ10と、油通路
Lと、圧油供給源2と、供給弁5と、排出弁7と、さら
には、チェック弁6と、可変絞り8とを有してなる。
【0016】流体圧シリンダ10は、一端が固定側に連
繋されると共に他端が可動側に連繋されるとしており、
また、シリンダ体11内に画成されるピストン側室R1
あるいはロッド側室R2のいずれか一方が油室に設定さ
れるのに対して他方が外部と遮断された気室に設定され
るとしている。
【0017】ちなみに、図示するところでは、シリンダ
体11が固定側たる車体中央の梁B(図6および図7参
照)に連繋されるのに対して、ロッド体12が可動側た
るウイングカバーC(図6および図7参照)に連繋され
るとしている。
【0018】また、図示するところでは、ピストン側室
R1が油室に設定されると共にロッド側室R2が気室に
設定されていて、ピストン側室R1に圧油が供給される
ときに伸長し、ピストン側室R1の圧油が外部に排出さ
れるときに圧縮されていたロッド側室R2が膨張して収
縮するとしている。
【0019】なお、この流体圧シリンダ10は、他の用
途に利用されるとして、圧油の供給時に収縮するよう
に、後述する図4および図5に示すように、ピストン側
室R1が気室に設定され、ロッド側室R2が油室に設定
されるとしても良い。
【0020】また、図示しないが、ピストン側室R1あ
るいはロッド側室R2を気室とするについては、多くの
場合に、大気や安定した気体、たとえば、窒素ガスを外
部から任意に供給し得るように、シリンダ体11に適宜
構成の封入栓が配設されるであろう。
【0021】油通路Lは、流体圧シリンダ10に接続さ
れてピストン側室R1に対する圧油の給排を許容するも
ので、従来の場合もそうであろうが、多くの場合に、圧
油の流通を許容する耐圧ホースからなる。
【0022】圧油供給源2は、油通路Lに接続されるも
ので、前記した従来の場合と同様に構成されていて、タ
ンクTからの油をポンプPで吸い上げて油通路Lに吐出
する際の油圧については、リリーフバルブVrで設定さ
れるとしている。
【0023】供給弁5は、油通路L中に配在されてい
て、圧油供給源2からの圧油を流体圧シリンダ10に供
給することを許容し、あるいは、この供給を停止する常
閉型に設定されている。
【0024】そして、図示するところでは、スプリング
5aの附勢力で維持される遮断ポジション5bと、ソレ
ノイド5cへの通電で切り換わる供給ポジション5dと
を有してなるとしている。
【0025】このとき、この供給弁5の上流側となる油
通路L中には、供給弁5側からの圧油がポンプPに逆流
するのを阻止するチェック弁6が配在されている。
【0026】排出弁7は、供給弁5と流体圧シリンダ1
0との間の油通路Lに接続されるドレン通路Ld中に配
在されていて、流体圧シリンダ10からの圧油をタンク
Tに排出することを許容し、あるいは、この排出を阻止
する常閉型に設定されてなるとしている。
【0027】そして、図示するところでは、スプリング
7aの附勢力で維持される遮断ポジション7bと、ソレ
ノイド7cへの通電で切り換わる排出ポジション7dと
を有してなるとしている。
【0028】このとき、この排出弁7の上流側となるド
レン通路Ld中には、この排出弁7が排出ポジション7
dにあるときに、流体圧シリンダ10からの圧油が急激
にタンクTに排出されるのを阻止する可変絞り8が配在
されてなるとしている。
【0029】以上のように構成される制御回路にあっ
て、流体圧シリンダ10を伸長させる場合には、図示す
るところでは、供給弁5を供給ポジション5dに切り換
えて、圧油供給源2からの圧油をピストン側室R1に供
給すれば良く、このとき、ピストン側室R1の膨張状況
に応じて気室たるロッド側室R2が圧縮されてエア圧が
畜圧される。
【0030】そして、伸長している流体圧シリンダ10
を収縮させるには、供給弁5を遮断ポジション5bに切
り換えて圧油供給源2からの圧油の供給を停止するのは
もちろんのこと、排出ポジション7dに切り換えられた
排出弁7を介してピストン側室R1からの圧油をタンク
Tに戻すようにする。
【0031】その結果、それまで圧縮されていたロッド
側室R2が膨張して、流体圧シリンダ10においては、
ピストン13がシリンダ体11内に没入する方向に摺動
することになり、これが収縮することになる。
【0032】それゆえ、この制御回路にあって、油通路
Lは、前記した図8に示す従来の制御回路の場合に比較
して、往路のみの半分で済むことになり、したがって、
この油通路Lを形成する耐圧ホースの総延長を半減でき
ることになり、耐圧ホースの敷設作業上で有利になるの
はもちろんのこと、コストの削減を可能にする上で有利
になる。
【0033】のみならず、従来の制御回路における往復
路となる油通路L1,L2の場合には、耐圧ホースなど
からなる油通路で発生する損失抵抗を往復路の両方で考
慮する必要があるが、この発明の油通路Lの場合には、
往路のみとなるから、復路分の損失抵抗などの出力効率
についての配慮が不要になる。
【0034】また、この制御回路にあって、供給弁5お
よび排出弁7は、原理的には、オンオフ弁からなるか
ら、前記した従来の場合のように三方向切換バルブから
なる切換弁3を配在しなくて済むのはもちろんのこと、
この切換弁3の切換作動に比較して、供給弁5および排
出弁7の切換作動が単純化されるので、さらには、オペ
レートチェック弁4a,4b(図8参照)の配設も不要
になるから、制御回路の構成を簡単にしながら、たとえ
ば、コントローラを利用しての流体圧シリンダ10の伸
縮制御を単純化できる点で有利となる。
【0035】以上からすれば、流体圧シリンダ10は、
基本的には、一方部材とされるシリンダ体11と、他方
部材とされながらシリンダ体11内に出没可能に挿通さ
れるロッド体12と、このロッド体12に連設されなが
らシリンダ体11内に摺動可能に収装されてシリンダ体
11内にピストン側室R1とロッド側室R2を画成する
ピストン13とを有してなり、ピストン側室R1が外部
からの圧油の給排を許容する油室とされるときにロッド
側室R2が外部と遮断される気室とされ、あるいは、ロ
ッド側室R2が外部からの圧油の給排を許容する油室と
されるときにピストン側室R1が大気と遮断される気室
とされていれば良い。
【0036】ただ、このとき、流体圧シリンダ10が最
伸長状態にない場合には、気室とされる、たとえば、ロ
ッド側室R2がさらに圧縮されて、さらなる伸長が許容
されることになり、したがって、たとえば、風圧でウイ
ングカバーCがばたつく不具合を回避できないことにな
る。
【0037】そこで、この発明による流体圧シリンダ1
0にあっては、具体的には、たとえば、図2に示すよう
に、ピストン13に配在のエア圧保持手段9によって、
気室とされるロッド側室R2の圧縮時にこのロッド側室
R2における所定のエア圧を維持するとしている。
【0038】少し説明すると、ロッド体12が内部にフ
リーピストン14で画成される前室Raと背後室Rbを
有してなると共に、ピストン13にエア圧保持手段9が
配在されてなるとし、かつ、気室とされるロッド側室R
2がエア圧保持手段9を介して上記の前室Raに連通さ
れてなるとしている。
【0039】そして、このとき、エア圧保持手段9は、
ロッド側室R2と前室Raとを連通する通路91中にリ
リーフ弁92を有してなり、また、このリリーフ弁92
の下流に絞り93を直列させ、このリリーフ弁92と絞
り93に並列するようにチェック弁94を有してなると
し、リリーフ弁92によってロッド側室R2の圧縮時に
おける所定のエア圧を維持するとしている。
【0040】ちなみに、この図2に示すところにおい
て、ピストン側室R1は、油室とされており、外部の圧
油供給源2からの圧油が供給されるとしている。
【0041】それゆえ、この図2に示す流体圧シリンダ
10にあっては、ピストン側室R1に圧油を供給するこ
とでピストン13がシリンダ体11内を図中で上昇する
ように摺動し、ロッド体12がシリンダ体11内から突
出して、これが伸長状態になる。
【0042】このとき、ロッド側室R2は、ピストン1
3の摺動ストロークに応じて圧縮されることになり、エ
ア圧保持手段9におけるリリーフ弁92で設定されるエ
ア圧が畜圧されることになる。
【0043】それゆえ、ピストン側室R1の圧油が排出
されると、ロッド側室R2におけるエア圧でピストン1
3がシリンダ体11内を図中で下降するように摺動し、
ロッド体12がシリンダ体11内に没入して、これが収
縮状態になる。
【0044】このとき、多くの場合に、流体圧シリンダ
10には、負荷が作用しているだろうから、この負荷に
よっても流体圧シリンダ10が収縮することになる。
【0045】ちなみに、外部温度の上昇などで、ロッド
側室R2において高圧化が招来される場合には、その高
圧をリリーフ弁92が作動して前記した前室Raに解放
し、上記と逆に、外部温度の低下などで、ロッド側室R
2において負圧化が招来される場合には、前室Raから
のエア圧がチェック弁94を介してこのロッド側室R2
に導入されることになる。
【0046】つぎに、図3に示す流体圧シリンダ10
は、シリンダ体11が内側にピストン13で画成される
ピストン側室R1とロッド側室R2を有する内筒11a
と、この内筒11aの外側に配在されて内筒11aとの
間に大気と遮断される筒状の気室Rを形成する外筒11
bとを有してなり、気室とされるロッド側室R2が外部
に配在のエア圧保持手段9を介して筒状の気室Rに連通
されてなるとしている。
【0047】それゆえ、この図3に示す実施形態による
場合には、前記した図2に示す実施形態と比較すると
き、シリンダ体11を複筒構造にするが、ロッド体12
を中空構造にする改変をしなくて済み、エア圧保持手段
9を外部に配在することにはなるが、ピストン13にエ
ア圧保持手段9を配在するための改変をしなくて済む点
で有利となる。
【0048】のみならず、この実施形態による場合に
は、エア圧保持手段9が外部に配在されているから、こ
れを外部から作動させることも可能になる点で有利とな
る。
【0049】ちなみに、ピストン側室R1およびロッド
側室R2が機能するところ、さらには、エア圧保持手段
9が機能するところは、前記した図2に示す実施形態の
場合と同様である。
【0050】以上のように、上記した図2および図3に
示す流体圧シリンダ10は、その収縮時に、気室とされ
るロッド側室R2におけるエア圧で、常に収縮状態に維
持されることになる。
【0051】それゆえ、この流体圧シリンダ10をウイ
ングカバーの開閉装置として利用して、しかも、ウイン
グカバーCを閉じた状態に維持する場合には、ロッド側
室R2におけるエア圧でこの流体圧シリンダ10を常に
収縮した状態に維持することが可能になる。
【0052】したがって、従来の場合には、油圧シリン
ダ1(図8参照)を常に収縮状態に維持するについて、
油圧シリンダ1に油圧を供給し、この供給された油圧を
維持することが必須となるのに対して、この発明では、
ロッド側室R2におけるエア圧に頼れば足りることにな
る。
【0053】のみならず、従来の場合には、油圧シリン
ダ1が収縮状態にあるときに、ロッド側室R2において
圧油が少しでも不足すると、油圧シリンダ1が伸長する
可能性があり、ウイングカバーCのバタツキを阻止でき
なくなる危惧があるが、この発明による場合には、エア
圧がある限りには、流体圧シリンダ10を収縮状態に維
持し得ることになり、ウイングカバーCのバタツキを危
惧しなくて済むことになる。
【0054】以上からすれば、上記した流体圧シリンダ
10が、たとえば、軽車両からなるダンプカーにおける
ダンプ装置を構成するシリンダに利用される場合には、
シリンダを収縮してダンプし終わった荷台をフラットに
維持しておくときに、シリンダを常に収縮する傾向に維
持することが可能になり、荷台がガタツク不具合をあら
かじめ回避し得ることになる。
【0055】ところで、これまで説明してきたところ
は、流体圧シリンダ10が圧油の供給で伸長作動するこ
とを前提にして説明したものであるが、流体圧シリンダ
10が圧油の供給で収縮する場合でもこの発明の意図す
るところを具現化し得るのはもちろんである。
【0056】たとえば、図4に示す実施形態の流体圧シ
リンダ10は、外観的には、前記した図2に示す実施形
態の流体圧シリンダ10と同様に構成されているが、ロ
ッド側室R2を油室に設定し、ピストン側室R1を気室
に設定して、圧油の供給時に収縮作動するとしている点
で差異がある。
【0057】ただ、ロッド体12内にフリーピストン1
4で画成される前室Raおよび背後室Rbが共に気室と
されている点は同じである。
【0058】また、エア圧保持手段9を構成してピスト
ン13に形成される通路91は、ピストン側室R1と前
室Raとを連通するように形成されている。
【0059】そしてまた、図5に示す実施形態の流体圧
シリンダ10は、外観的には、前記した図3に示す実施
形態の流体圧シリンダ10と同様に構成されているが、
ロッド側室R2を油室に設定し、ピストン側室R1を気
室に設定して、圧油の供給時に収縮作動するとしている
点で差異がある。
【0060】ただ、内筒11aと外筒11bとの間に形
成される筒状の気室Rがそのまま気室とされている点は
同じである。
【0061】そして、この図5に示す実施形態による場
合には、前記した図4に示す実施形態と比較するとき、
シリンダ体11を複筒構造にするが、ロッド体12を中
空構造に改変しなくて済み、エア圧保持手段9を外部に
配在することにはなるが、ピストン13にエア圧保持手
段9を配在するための改変をしなくて済む点で有利とな
る。
【0062】それゆえ、上記した図4および図5に示す
実施形態の流体圧シリンダ10にあっては、ロッド側室
R2に圧油が供給されることでピストン13がシリンダ
体11内を図中で下降するように摺動し、ロッド体12
がシリンダ体11内に没入して、これが収縮状態にな
る。
【0063】このとき、ピストン側室R1は、ピストン
13の摺動ストロークに応じて圧縮されることになり、
エア圧保持手段9におけるリリーフ弁92で設定される
エア圧を畜圧することになる。
【0064】それゆえ、ロッド側室R2の圧油が排出さ
れると、ピストン側室R1におけるエア圧でピストン1
3がシリンダ体11内を図中で上昇するように摺動し、
ロッド体12がシリンダ体11内から突出して、これが
伸長状態になる。
【0065】前記したところでは、この発明による流体
圧シリンダ10が流体として油を利用する場合を例にし
て説明したが、この発明が意図するところからすれば、
流体が油に代えて、たとえば、水とされても良いことは
もちろんである。
【0066】そして、流体が水とされる場合には、液漏
れがあった場合にも甚大な周辺汚れを危惧しなくても済
むのはもちろんのこと、廉価にして容易に供給し、ま
た、補充し得る点で有利となる。
【0067】そしてまた、気室に封入される気体につい
ては、大気でも良いのはもちろんであるが、ガソリンス
タンドでコンプレッサーを利用してタイヤの空気を充填
などしている現状を鑑みれば、気室に気体を補充するに
ついては、ガソリンスタンドでも簡単にできることにな
る点で有利となる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、この発明による流体圧シ
リンダにあっては、圧油の供給で、たとえば、伸長する
としても、収縮作動には、伸長時に圧縮された気室にお
ける畜圧たるエア圧で収縮し得ることになり、従来の油
圧シリンダが圧油の供給で収縮する場合に比較して、流
体圧シリンダの構成を簡素化できる点で有利となる。
【0069】のみならず、従来の場合には、油圧シリン
ダが収縮状態にあるときに、ロッド側室において圧油が
少しでも不足すると、油圧シリンダが伸長する可能性が
あるが、この発明による流体圧シリンダにあっては、エ
ア圧がある限りには、これを収縮状態に維持し得ること
になる。
【0070】それゆえ、この流体圧シリンダをウイング
カバーの開閉装置として利用する場合に、ウイングカバ
ーの開放を可能にするのはもちろんのこと、大気から遮
断された気室におけるエア圧によって、ウイングカバー
を閉じた状態を恒久的に維持し得ることになる。
【0071】また、この流体圧シリンダが、たとえば、
軽車両からなるダンプカーにおけるダンプ装置を構成す
るシリンダに利用される場合には、シリンダを収縮して
ダンプし終わった荷台をフラットに維持しておくとき
に、シリンダを常に収縮する傾向に維持することが可能
になり、荷台がガタツク不具合をあらかじめ回避し得る
ことになる。
【0072】そして、上記の流体圧シリンダに接続され
るこの発明による制御回路にあっては、従来の制御回路
の場合に往復路とされていた油通路が往路のみで足りる
ことになり、したがって、総長が半減されて敷設作業が
簡素化されるのはもちろんのこと、多くの場合に、この
種の油通路が耐圧ホースからなることを鑑みれば、コス
トの削減を可能にし得ることになる。
【0073】のみならず、従来の制御回路における往復
路となる油通路の場合には、耐圧ホースなどからなる油
通路で発生する損失抵抗を往復路の両方で考慮する必要
があるが、この発明の油通路Lの場合には、往路のみと
なるから、復路分の損失抵抗などの出力効率についての
配慮が不要になる。
【0074】また、この制御回路にあって、供給弁およ
び排出弁は、原理的には、オンオフ弁からなるから、従
来の場合のように三方向切換バルブからなる切換弁を配
在しなくて済むのはもちろんのこと、この切換弁の切換
作動に比較して、供給弁および排出弁の切換作動が単純
化されるので、さらには、オペレートチェック弁の配設
も不要になるから、制御回路の構成を簡単にしながら、
たとえば、コントローラを利用しての流体圧シリンダの
伸縮制御を単純化できることになる。
【0075】その結果、この発明によれば、たとえば、
ウイングカバーの開閉装置や小型ダンプカーにおける荷
台のダンプ装置として、所定の機能を発揮するのはもち
ろんのこと、その小型化や全体重量の低減化、さらに
は、コストの削減化を可能にして、その汎用性の向上を
期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による流体圧シリンダと制御回路を示
す図である。
【図2】この発明の一実施形態による流体圧シリンダを
原理的に示す縦断面図である。
【図3】他の実施形態による流体圧シリンダを図2と同
様に示す図である。
【図4】他の実施形態による流体圧シリンダを図2と同
様に示す図である。
【図5】他の実施形態による流体圧シリンダを図2と同
様に示す図である。
【図6】ウイングカバーを有するトラックを示す概略上
面図である。
【図7】ウイングカバーと油圧シリンダの連繋状態を示
す部分縦断面図である。
【図8】従来例としての油圧シリンダと制御回路を図1
と同様に示す図である。
【符号の説明】
2 圧油供給源 5 供給弁 5a,7a スプリング 5b,7b 遮断ポジション 5c,7c ソレノイド 5d 供給ポジション 6 94 チェック弁 7 排出弁 7d 排出ポジション 8 可変絞り 9 エア圧保持手段 10 流体圧シリンダ 11 シリンダ体 11a 内筒 11b 外筒 12 ロッド体 13 ピストン 91 通路 92 リリーフ弁 93 絞り B 梁 L 油通路 Ld ドレン通路 P ポンプ R 気室 R1 ピストン側室 R2 ロッド側室 Ra 前室 Rb 背後室 T タンク Vr リリーフバルブ
フロントページの続き (72)発明者 村田 光 東京都港区芝二丁目1番25号 カヤバエン ジニアリングアンド・サービス株式会社内 Fターム(参考) 3H081 AA09 BB02 BB03 CC16 CC23 CC28 DD02 DD32 HH08 3H089 AA13 AA88 BB01 BB27 CC01 DA02 DA14 DB07 EE31 GG02 GG03 JJ12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方部材とされるシリンダ体と、他方部
    材とされながらシリンダ体内に出没可能に挿通されるロ
    ッド体と、このロッド体に連設されながらシリンダ体内
    に摺動可能に収装されてシリンダ体内にピストン側室と
    ロッド側室を画成するピストンとを有してなり、ピスト
    ン側室が外部からの圧油の給排を許容する油室とされる
    ときにロッド側室が大気と遮断される気室とされ、ある
    いは、ロッド側室が外部からの圧油の給排を許容する油
    室とされるときにピストン側室が大気と遮断される気室
    とされてなる流体圧シリンダ
  2. 【請求項2】 ロッド体が内部にフリーピストンで画成
    される前室と背後室を有してなると共に、ピストンにエ
    ア圧保持手段が配在されてなり、かつ、気室とされるロ
    ッド側室あるいはピストン側室がエア圧保持手段を介し
    て上記の前室に連通されてなる請求項1に記載の流体圧
    シリンダ
  3. 【請求項3】 シリンダ体が内側にピストンで画成され
    るピストン側室とロッド側室を有する内筒と、この内筒
    の外側に配在されて内筒との間に大気と遮断される筒状
    の気室を形成する外筒とを有してなり、気室とされるピ
    ストン側室あるいはロッド側室が外部に配在のエア圧保
    持手段を介して筒状の気室に連通されてなる請求項1に
    記載の流体圧シリンダ
  4. 【請求項4】 エア圧保持手段が気室とされるロッド側
    室あるいはピストン側室の圧縮時に所定のエア圧を維持
    するリリーフ弁を有してなる請求項2および請求項3に
    記載の流体圧シリンダ
  5. 【請求項5】 一端が固定側に連繋されると共に他端が
    可動側に連繋されながらシリンダ体内に画成されるピス
    トン側室あるいはロッド側室のいずれか一方を油室とす
    るのに対して他方を外部と遮断された気室とする流体圧
    シリンダと、この流体圧シリンダに接続されて上記のピ
    ストン側室あるいはロッド側室のいずれか一方に対する
    圧油の給排を許容する油通路と、この油通路に接続され
    る圧油供給源と、油通路中に配在されて圧油供給源から
    の圧油の流体圧シリンダへの供給を許容しあるいは停止
    する供給弁と、この供給弁と流体圧シリンダとの間の油
    通路に接続されるドレン通路中に配在されて流体圧シリ
    ンダからの圧油のタンクへの排出を許容しあるいは停止
    する排出弁とを有してなる制御回路
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032046A (ja) * 2008-07-24 2010-02-12 Liebherr-Hydraulikbagger Gmbh 作動機ユニット及び作動機ユニットに用いるエネルギ回収シリンダ

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