JP2002370274A - メタクリル酸メチル系樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸メチル系樹脂成形体の製造方法

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JP2002370274A JP2001182950A JP2001182950A JP2002370274A JP 2002370274 A JP2002370274 A JP 2002370274A JP 2001182950 A JP2001182950 A JP 2001182950A JP 2001182950 A JP2001182950 A JP 2001182950A JP 2002370274 A JP2002370274 A JP 2002370274A
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ultraviolet absorber
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ultraviolet
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Tomohiro Maekawa
智博 前川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観に優れ、所望の紫外線吸収能を有するメ
タクリル酸メチル系樹脂成形体を製造すること。 【解決手段】 分子量200〜400の紫外線吸収剤を
含有するメタクリル酸メチル系樹脂組成物を、ベント部
を有する押出機に供給し、ベント部圧力0.1〜50K
Paの条件下に、溶融成形する。該メタクリル酸メチル
系樹脂組成物としては、メタクリル酸メチルを50重量
%以上含む単量体またはその部分重合体シロップを、分
子量200〜400の紫外線吸収剤と混合して、重合さ
せることにより得られたものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線吸収剤を含
有するメタクリル酸メチル系樹脂成形体を押出機を用い
て製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、メタクリル酸メチル系樹脂の耐久
性を向上させる方法の一つとして、紫外線吸収剤を配合
する方法が知られている。例えば、JETI、第46巻
第5号(1998年発行)第116〜121頁には、メ
タクリル酸メチル系樹脂用の紫外線吸収剤として、サリ
チレート系、シアノアクリレート系またはベンゾトリア
ゾール系の化合物が用いられることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、紫外線吸
収剤を含有するメタクリル酸メチル系樹脂成形体を、押
出機を用いた溶融成形により製造する際、紫外線吸収剤
の使用重量を削減して成形体の透明性を向上させる観点
から、紫外線吸収剤として比較的低分子量のものを用い
るとともに、気泡発生を抑制して成形体の外観を向上さ
せる観点から、押出機としてベント部を有するものを用
い、ベント部を減圧にして脱揮押出することを検討し
た。その結果、常法に従い、メタクリル酸メチル系樹脂
および紫外線吸収剤を別々に、またはメタクリル酸メチ
ル系樹脂および紫外線吸収剤をタンブラー、ヘンシェル
ミキサー等でドライブレンドしたものを押出機内に供
給、溶融混練すると、紫外線吸収剤がシリンダーからベ
ント部に揮散して、紫外線吸収剤のロスを招き、また、
揮散した紫外線吸収剤がベント部で滞留、熱分解後にシ
リンダーに逆流して、成形体の着色等の外観不良を招く
ことがあるという問題があることが分かった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者は、さ
らに検討を進めた結果、あらかじめ紫外線吸収剤を含有
するメタクリル酸メチル系樹脂組成物を調製し、これを
押出機に供給することにより、比較的低分子量の紫外線
吸収剤であっても脱揮押出時の揮散ロスが抑制され、外
観に優れ、所望の紫外線吸収能を有するメタクリル酸メ
チル系樹脂成形体が製造できることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、分子量200〜40
0の紫外線吸収剤を含有するメタクリル酸メチル系樹脂
組成物を、ベント部を有する押出機に供給し、ベント部
圧力0.1〜50KPaの条件下に、溶融成形すること
により、メタクリル酸メチル系樹脂成形体を製造する方
法に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、メタクリル酸メチル系樹脂とは、該樹
脂を構成する単量体としてメタクリル酸メチルを50重
量%以上含む重合体であり、実質的にメタクリル酸メチ
ルの単独重合体であるポリメタクリル酸メチルや、メタ
クリル酸メチル50重量%以上とこれと共重合可能な不
飽和単量体50重量%以下とからなる共重合体が挙げら
れる。
【0007】メタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和
単量体としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
のようなメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルのようなアクリル酸エステル類;メタク
リル酸、アクリル酸のような不飽和酸類;スチレン、α
−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘ
キシルマレイミド等が挙げられ、必要に応じてそれらの
2種以上を用いることもできる。また、上記共重合体
は、無水グルタル酸単位やグルタルイミド単位を有して
いてもよい。
【0008】本発明においては、上記メタクリル酸メチ
ル系樹脂に配合する紫外線吸収剤として、その分子量
(以下、「Mw」ということがある)が200〜40
0、好ましくは200〜350のものを用いる。紫外線
吸収剤の分子量が200未満であると、脱揮押出時の紫
外線吸収剤の揮散ロスを抑制するのが困難になることが
あり、また、紫外線吸収剤の分子量が400を越える
と、重量あたりの紫外線吸収能が小さくなるため、紫外
線吸収剤の使用重量が増大し、成形体の透明性の低下を
招くことがある。
【0009】紫外線吸収剤としては、250〜320n
mの範囲に極大吸収波長を有するものが好ましく、特に
該極大吸収波長が250〜800nmの範囲における最
大吸収波長(以下、「λmax」ということがある)であ
るものが、成形体の着色を抑制し透明性を向上させる観
点から好ましい。また、該最大吸収波長におけるモル吸
光係数(以下、「εmax」ということがある)が100
00mol-1cm-1以上、特に15000mol-1cm-1以上であ
るものが、使用重量低減の観点から好ましい。
【0010】紫外線吸収剤の種類としては、例えば、ベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫
外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、マロ
ン酸エステル系紫外線吸収剤、オキサルアニリド系紫外
線吸収剤等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上
を用いることもできる。中でも、マロン酸エステル系紫
外線吸収剤、オキサルアニリド系紫外線吸収剤が好まし
い。
【0011】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(Mw:
214、λmax:288nm、εmax:14100mol-1c
m-1)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
(Mw:228、λmax:289nm、εmax:1470
0mol-1cm-1)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン−5−スルホン酸(Mw:308、λmax:2
92nm、εmax:12500mol-1cm-1)、2−ヒドロ
キシ−4−オクチロキシベンゾフェノン(Mw:32
6、λmax:291nm、εmax:15300mol-1c
m-1)、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェ
ノン(Mw:383、λmax:290nm、εmax:16
200mol-1cm-1)、4−ベンジロキシ−2−ヒドロキ
シベンゾフェノン(Mw:304、λmax:289n
m、εmax:15900mol-1cm-1)、2,2'−ジヒド
ロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン(Mw:
274、λmax:289nm、εmax:11800mol-1c
m-1)等が挙げられる。
【0012】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、例えば、エチル 2−シアノ−3,3−ジフェニル
アクリレート(Mw:277、λmax:305nm、εm
ax:15600mol-1cm-1)、2−エチルヘキシル 2
−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(Mw:3
62、λmax:307nm、εmax:14400mol-1cm
-1)等が挙げられる。
【0013】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール(Mw:225、λma
x:300nm、εmax:13800mol-1cm-1)、5−
クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(Mw:35
8、λmax:312nm、εmax:14600mol-1c
m-1)、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾ
ール(Mw:316、λmax:354nm、εmax:14
300mol-1cm-1)、2−(3,5−ジ−t−ペンチル
−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル(Mw:352、λmax:305nm、εmax:152
00mol-1cm- 1)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2
−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
(Mw:323、λmax:303nm、εmax:1560
0mol-1cm-1)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラ
ヒドロフタルイミジルメチル)フェノール(Mw:38
8、λmax:304nm、εmax:14100mol-1c
m-1)、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾール(Mw:323、λ
max:301nm、εmax:14700mol-1cm-1)等が
挙げられる。
【0014】マロン酸エステル系紫外線吸収剤として
は、通常、2−(1−アリールアルキリデン)マロン酸
エステル類が用いられ、中でも、下記一般式(1)
【化1】 (式中、Xは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基また
は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、R1およびR2
それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
で示される化合物が好ましい。なお、各置換基は、一般
式(1)で示される化合物の分子量が400以下になる
ように、選択される。
【0015】一般式(1)中、Xで表されるアルキル基
およびXで表されるアルコキシ基におけるアルキル基
は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であってもよく、
例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル
基、t−ブチル基等が挙げられる。Xは、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキ
シ基であるのが好ましく、Xの置換位置は、パラ位であ
るのが好ましい。
【0016】また、一般式(1)中、R1およびR2で表
されるアルキル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状
であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。R1
およびR2は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であ
るのが好ましい。
【0017】中でも、一般式(1)で示される化合物と
しては、特に2−(パラメトキシベンジリデン)マロン
酸ジメチル(Mw:250、λmax:308nm、εma
x:24200mol-1cm-1)が好ましい。
【0018】オキサルアニリド系紫外線吸収剤として
は、通常、2−アルコキシ−2’−アルキルオキサルア
ニリド類が用いられ、中でも、下記一般式(2)
【化2】 (式中、R3およびR4はそれぞれ独立して炭素数1〜6
のアルキル基を表す。)で示される化合物が好ましい。
なお、各置換基は、一般式(2)で示される化合物の分
子量が400以下になるように、選択される。
【0019】一般式(2)中、R3およびR4で表される
アルキル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であっ
てもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s
−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。R3および
4は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基であるのが
好ましく、また、R3およびR4Oの置換位置は、それぞ
れオルト位であるのが好ましい。
【0020】中でも、一般式(2)で示される化合物と
しては、特に2−エトキシ−2’−エチルオキサルアニ
リド(Mw:312、λmax:298nm、εmax:16
700mol-1cm-1)が好ましい。
【0021】紫外線吸収剤の使用量は、メタクリル酸メ
チル系樹脂100重量部に対して、耐久性の観点から、
0.0005重量部以上、好ましくは0.003重量部
以上、さらに好ましくは0.005重量部以上であり、
また、透明性の観点から、0.1重量部以下、好ましく
は0.05重量部以下、さらに好ましくは0.03重量
部以下である。
【0022】本発明においては、上記紫外線吸収剤を含
有するメタクリル酸メチル系樹脂成形体の製造を、ベン
ト部を有する押出機を用いた溶融成形により行うが、こ
の際、押出機には、あらかじめ調製された紫外線吸収剤
を含有するメタクリル酸メチル系樹脂組成物を供給す
る。ここで、紫外線吸収剤を含有するメタクリル酸メチ
ル系樹脂組成物とは、メタクリル酸メチル系樹脂中に紫
外線吸収剤が均一に分散または溶解したものであるが、
このように、押出機への供給原料として該メタクリル酸
メチル系樹脂組成物を用いることにより、紫外線吸収剤
の揮散ロスを、該紫外線吸収剤の分子量が比較的小さく
ても、抑制することができる。
【0023】上記メタクリル酸メチル系樹脂組成物を調
製する方法としては、メタクリル酸メチルを50重量%
以上含む単量体またはその部分重合体シロップを、紫外
線吸収剤と混合して重合させるのが好ましい。該重合方
法としては、例えば、懸濁重合、溶液重合、塊状重合等
が挙げられるが、中でも塊状重合が、特に連続式塊状重
合が好ましい。該連続式塊状重合は、例えば、特開平3
−111408号公報や特開平7−126308号公報
に記載の方法により行うことができる。また、他の調製
方法としては、例えば、常法に従い調製したメタクリル
酸メチル系樹脂を、攪拌槽内で紫外線吸収剤と溶融混合
する方法等が挙げられる。さらに、これらの方法により
比較的紫外線吸収剤含量の高いメタクリル酸メチル系樹
脂組成物を所謂マスターバッチとして調製し、これをメ
タクリル酸メチル系樹脂と混合希釈してもよい。得られ
るメタクリル酸メチル系樹脂組成物の形状としては、例
えば、ビーズ状、ペレット状等が挙げられる。
【0024】上記メタクリル酸メチル系樹脂組成物に
は、必要に応じて、種々の添加剤を含有させることもで
きる。該添加剤としては、例えば、2,2,6,6−テ
トラアルキルピペリジン骨格を持つ化合物のようなヒン
ダードアミン類(HALS)、シロキサン系架橋樹脂粒
子、スチレン系架橋樹脂粒子、アクリル系架橋樹脂粒
子、ガラス粒子、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ムのような光拡散剤や艶消剤;アルキルスルホン酸ナト
リウム、アルキル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグ
リセライド、ポリエーテルエステルアミドのような帯電
防止剤;ヒンダードフェノール類のような酸化防止剤;
燐酸エステル類のような難燃剤;パルミチン酸、ステア
リルアルコールのような滑剤等が挙げられ、必要に応じ
てその2種以上を用いることもできる。
【0025】上記メタクリル酸メチル系樹脂組成物を、
ベント部を有する押出機を用いて溶融成形する際、該ベ
ント部の圧力は0.1〜50KPa、好ましくは0.1
〜35KPaであり、この範囲を外れると得られる成形
体の外観の悪化を招くことがある。また、溶融成形の際
の温度は、通常180〜300℃、好ましくは210〜
280℃である。
【0026】本発明の方法による、押出機を用いた溶融
成形の例としては、ビーズ等を押出機に供給し、ストラ
ンドダイ及びストランドカッターを介して、ペレットを
製造する造粒;ビーズやペレット等を押出機に供給し、
Tダイ及びロールユニットを介して、シートやフィルム
を製造する押出成形;ビーズやペレット等を押出機に供
給し、サイジングダイを介して、複雑な成形品を製造す
る異形押出成形;ビーズやペレット等を押出機に供給
し、金型へ打ち込んで冷却固化させ、各種成形品を製造
する射出成形等が挙げられる。中でも、押出成形、射出
成形が好ましい。
【0027】また、上記成形体の用途としては、例え
ば、押出成形では、導光板、レンズフィルム、レンズシ
ート、光拡散板;異型押出成形では、パイプ;射出成形
では、雑貨、光学部品、ランプカバー等が挙げられる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、紫外線吸収剤と
しては、以下のものを用いた。 (A):2−(パラメトキシベンジリデン)マロン酸ジ
メチル[式(1)においてXがメトキシ基でその置換位
置がパラ位であり、R1およびR2がメチル基の化合物、
Clariant社製、商品名:Sanduvor P
R−25、Mw:250、λmax:308nm、εmax:
24200mol-1cm-1]。 (B):2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール[住友化学工業(株)製、
商品名:スミソーブ200、Mw:225、λmax:3
00nm、εmax:13800mol-1cm-1]。 (C):1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキ
シフェノキシ)−ブタン[シプロ化成(株)製、商品
名:シーソーブ151、Mw:483、λmax:290
nm、εmax:28500mol-1cm-1]。
【0029】シートの作製に使用した押出装置の構成
は、以下の通りである。 押出機:スクリュー径40mm、一軸、ベント部付き
[田辺プラスチックス(株)製]。 ダイ:Tダイ、リップ幅250mm、リップ間隔6m
m。 ロール:ポリシングロール3本、縦型。
【0030】ペレットまたはシート中の紫外線吸収剤濃
度は、所定量のペレットまたはシート断片をクロロホル
ムに溶解させ、分光光度計[(株)日立製作所製、U4
000型、積分球付き]を用いて、紫外線吸収剤の最大
吸収波長における吸光度を測定し、検量線により定量し
た。該検量線は、所定量の紫外線吸収剤をクロロホルム
に溶解させ、上記と同じ分光光度計を用いて、紫外線吸
収剤の最大吸収波長における吸光度を測定することによ
り、作成した。
【0031】シートの透過率については、分光光度計
[(株)日立製作所製、U4000型、積分球付き]を
用いて、厚さ方向での、紫外線吸収剤の最大吸収波長に
おける透過率を測定した。
【0032】実施例1〜3 特開平7−126308号公報の実施例4の方法にした
がい、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=94/
6(重量比)の単量体混合物を、表1に示す種類および
量の紫外線吸収剤と混合し、連続式で塊状重合させ、メ
タクリル酸メチル系樹脂組成物のペレットを調製した。
該ペレット中の紫外線吸収剤濃度を、初期濃度として表
1に示す。
【0033】得られたペレットを、押出装置を用い、樹
脂温度265℃、ベント部圧力8KPaにて、溶融押出
成形し、厚さ3.5mm、幅20cmのシートを作製し
た。該シートの外観は良好であった。シート中の紫外線
吸収剤濃度およびその残存率(初期濃度基準)ならびに
シートの透過率を表1に示す。
【0034】比較例1〜4 メタクリル酸メチル系樹脂[メタクリル酸メチル/アク
リル酸メチル=94/6(重量比)の共重合体]のペレ
ット100重量部を、表1に示す種類および量の紫外線
吸収剤とポリ袋内でドライブレンドした。該混合物中の
紫外線吸収剤濃度を、初期濃度として表1に示す。
【0035】得られた混合物を、押出装置を用い、樹脂
温度265℃、ベント部圧力8KPaにて、溶融押出成
形し、厚さ3.5mm、幅20cmのシートを作製し
た。該シートの外観は良好であった。シート中の紫外線
吸収剤濃度およびその残存率(初期濃度基準)ならびに
シートの透過率を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】比較例5 ベント部圧力を80KPaとした以外は、実施例1と同
様の操作を行った。得られたシートの外観は非常に悪い
ものであった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、紫外線吸収剤の揮散ロ
スが抑制された方法で、良好な外観を有する紫外線吸収
剤含有メタクリル酸メチル系樹脂成形体を製造すること
ができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/12 C08L 33/12 // B29K 33:04 B29K 33:04 105:16 105:16 Fターム(参考) 4F071 AA33 AC07 AC10 AC19 AE05 AF34 AH19 BA01 BB05 BB06 BC01 BC05 4F207 AA21A AB14 AR02 KA01 KA17 KL41 KM04 KM05 KM14 KM15 4J002 BG061 EE036 EH086 EP026 ET006 EU176 FD056 GP00 4J011 AA05 BA01 FB00 HB00 JA00 PA27 PA30 PA37 PA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量200〜400の紫外線吸収剤を含
    有するメタクリル酸メチル系樹脂組成物を、ベント部を
    有する押出機に供給し、ベント部圧力0.1〜50KP
    aの条件下に、溶融成形することを特徴とするメタクリ
    ル酸メチル系樹脂成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】メタクリル酸メチル系樹脂組成物が、メタ
    クリル酸メチルを50重量%以上含む単量体またはその
    部分重合体シロップを、分子量200〜400の紫外線
    吸収剤と混合して、重合させることにより得られたもの
    である請求項1記載の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020073404A (ja) * 2019-09-30 2020-05-14 日立化成株式会社 異方導電フィルム用リール及び異方導電フィルム巻

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