JP2002368787A - 明示的経路指定中継装置 - Google Patents

明示的経路指定中継装置

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JP2002368787A
JP2002368787A JP2001177011A JP2001177011A JP2002368787A JP 2002368787 A JP2002368787 A JP 2002368787A JP 2001177011 A JP2001177011 A JP 2001177011A JP 2001177011 A JP2001177011 A JP 2001177011A JP 2002368787 A JP2002368787 A JP 2002368787A
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Norihiro Ishida
憲弘 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IPv6パケットの明示的ルーティングをサ
ポートする明示的経路指定中継装置に関し、輻輳したリ
ンクを迂回する経路へ速やかに切替え、トラフィックを
分散中継する。 【解決手段】 自中継装置の収容する回線インタフェー
ス1−4のトラフィック状況を監視し、該統計情報を周
囲の他の中継装置に通知する。他の中継装置から通知さ
れたトラフィック統計情報及び自中継装置のメモリ1−
1に保有する経路情報を基に、プロセッサ1−3におい
て迂回中継するか否かを判断し、迂回中継の経路を指定
するための明示的経路を設定する。このとき、ドメイン
の入口エッジでにおいて、検索マシン1−2により検索
した明示的経路指定情報を経路制御ヘッダに付加挿入
し、挿入した経路の挿入位置ポインタ及び中継指定段数
を拡張ヘッダ内のフィールドに記述する。そしてドメイ
ンの出口エッジでその付加した明示的経路指定情報を削
除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は明示的経路指定中継
装置に関し、特に、IPv6(Internet Protocol vers
ion 6 )パケットのルーティングと中継を行うシステム
等において、中継すべきユーザのIPパケットを、自律
分散制御による経路制御機構により決定される経路と異
なる経路(明示的経路)を経由して中継するように、I
Pv6の経路制御ヘッダを設定し、ユーザIPパケット
をネットワーク内において分散して中継し、ネットワー
ク内の滞留トラフィックの偏在を解消するトラフィック
エンジニアリングシステムの適用範囲と機能拡張を図る
ものである。
【0002】近年、インターネットの利用におけるデー
タトラヒックの増大は激化の一途をたどり、インターネ
ットを構成するネットワーク中継装置の性能向上が求め
られている。中でも中継容量の拡大化と、特定のIPパ
ケットについて優先中継するサービス品質(QoS)保
証型通信の実現化が要求されている。
【0003】これらの要求に合致する技術をサポートす
る“トラヒックエンジニアリング技術”によるベストエ
フォート型のパケット中継を含めたネットワーク全体に
おけるユーザデータのスループットの向上化と、ネット
ワーク全体に亙る中継装置リソースの最適利用技術の実
現化が期待されている。
【0004】
【従来の技術】図11は従来の明示的ルーティングを行
う中継装置の機能構成を示す。該中継装置は、マルチプ
ロトコルラベルスイッチング(MPLS)システムにお
いて提供されているCR−LDP(Constraint base -
Label distribution Protocol)又はRSVP(Resourc
e Reservation Protocol )等の明示的ルーティングプ
ロトコルを用いて負荷分散中継を行う。
【0005】図11において、11−1は回線インタフ
ェース部、11−2は最短経路算出制御部、11−3は
経路情報データベース(DB)、11−4はラベル分配
制御部(明示的経路変更回数表示オブジェクトをメッセ
ージに付与する処理部)、11−5は明示的経路決定手
段、11−6は統計情報受信処理部(ネットワーク中継
装置の輻輳を判断する機能を含む。)をそれぞれ示す。
【0006】また、IPv6のプロトコルは、元来、自
動化された経路決定メカニズム(例えば、OSPF(Op
en Shortest Path First)など)により算出された経路
以外の経路に、ユーザデータであるIPv6パケットを
迂回中継させるための経路制御ヘッダ機能(このヘッダ
フィールドはRouting headerと呼ばれる。)を付加する
ことができる。
【0007】この経路制御ヘッダは、本来、送信元が送
信する通信データに対して、デフォルトの経路以外の経
路を通過させるべく、拡張ヘッダとして付加されるもの
である。但し、ユーザデータを転送するための経路を中
継装置が自律的に任意に変更すること、つまり、中継装
置の判断により経路制御ヘッダ(Routing header)を追
加処理することは従来行われていない。
【0008】図12はマルチプロトコルラベルスイッチ
ング(MPLS)ネットワークにおける負荷分散中継の
動作例を示す。図12において、12−1 は、回線イン
ターフェース部を有する入口(Ingress)エッジ装置のラ
ベルスイッチングルータ(LSR)、12−2は同じく
出口(Egress) エッジ装置のラベルスイッチングルータ
(LSR)、12−3は最短経路算出制御部により決定
されたデフォルトルート、12−4,12−5は経路情
報データベース(DB)から計算して設定したエンジニ
アリングルート(負荷分散のための迂回経路)である。
【0009】従来からの明示的ルーティングは、マルチ
プロトコルラベルスイッチング(MPLS)を主に用
い、ユーザからのデータパケット(IPv4又はIPv
6のいずれでも)に対し、データリンクレイヤのコネク
ション識別子又はそれに相当するラベルを付与し、各ラ
ベルスイッチングルータ(LSR)間のリンク上に、入
口(Ingress )エッジ装置から出口(Egress)エッジ装
置までの連続した伝送路を設定することにより、ラベル
に基づく中継処理を行うものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチプロトコ
ルラベルスイッチング(MPLS)の経路再構成におけ
るラベルスイッチングパス(LSP)トンネルによる明
示的経路設定制御は、各ラベルスイッチングルータ(L
SR)間で、CR−LDPやRSVPといったパス設定
プロトコルを相互に交換して、中継装置各々が自律的に
明示的経路設定制御を実行することとなる。
【0011】ここで、特定の中継装置での経路変更を、
その中継装置及び明示的経路指定オブジェクト(ER
O)が含まれるプロトコルメッセージが通過する中継装
置内のテーブル管理により行う方式が採用されている場
合、輻輳情報を受信した中継装置は自律的な判断を行っ
た後、別の迂回経路を設定するためにこのパス設定プロ
トコルのメッセージを送受信する必要がある。
【0012】そして上記パス設定プロトコルのメッセー
ジの送受信において、送信したプロトコルに対する完了
応答の返送を待ったりするため、新規な迂回パスの設定
完了までに一定時間以上の遅れが必ず発生する。そのた
め、プロトコルメッセージの送受による明示的経路設定
制御では、タイムリーに新規迂回経路を設定してデータ
中継経路の変更をすることが困難である。
【0013】本発明は、中継装置内の経路テーブル形式
等を一切変更することなく、また、中継装置間でパス設
定制御のプロトコルメッセージの送受によるパス設定処
理を行うことなく、従ってオーバヘッドや処理の遅延
(タイムラグ)のない速やかな経路切替えを実現し、特
定の輻輳したリンクを迂回するパスを再構成し、ネット
ワーク全体に亙ってトラフィックを分散して中継するこ
とができる明示的経路指定中継装置を提供することを目
的とする。
【0014】また、経路制御ヘッダによる明示的な中継
制御において、経路制御ヘッダに記述されたアドレスの
中継装置が障害等により運用を停止していた場合、宛先
アドレス到達不可のエラーメッセージが送信元に返送さ
れ、或いは何のエラーメッセージも返送されずにIPv
6パケットが廃棄され、エンドホスト装置の再送制御に
より再度ユーザデータがネットワーク内に送信されるこ
とになる。
【0015】これでは、ネットワーク内の中継処理の不
具合に対する対処をエンドホスト装置に実行させること
なり、中継処理の不具合は、本来ネットワーク内の中継
装置で対処する必要がある。本発明は、能動的に経路制
御ヘッダの記述変更する処理を行い、運用停止中の中継
装置が存在する場合、エラーメッセージ等を返送するこ
となくそのまま中継処理を継続することができる明示的
経路指定中継装置を提供することを目的とする。
【0016】また、経路制御ヘッダフィールドに経路途
中の中継装置が自律的に経路制御情報を挿入してIPv
6パケットの中継経路を変更しようとする処理を行う
と、ユーザIPv6パケットの全長を増加させてしまう
ことになる。特に、当初送信元のエンドホスト装置が、
パス中のメッセージ転送容量(MTU:Maximum Transf
er Unit )を探索するプロトコル(PMTU)により探
索したメッセージ転送容量(MTU)に従ったパケット
長のIPv6パケットをユーザデータとして送信してい
る場合に、経路途中の中継装置において、出力回線イン
タフェースのメッセージ転送容量(MTU)が入力回線
インタフェースのメッセージ転送容量(MTU)よりも
小さいときには、経路制御ヘッダの挿入処理を伴う中継
処理を防止する必要がある。
【0017】本発明は、出力回線インタフェースのメッ
セージ転送容量(MTU)が入力回線インタフェースの
メッセージ転送容量(MTU)よりも小さいときには、
パケットの全長を増加させてしまう経路制御ヘッダの挿
入処理を伴う中継処理を行わない明示的経路指定中継装
置を提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、IPv6パケ
ットのヘッダ情報により通過経路を指定する経路制御機
能を用いて、本来の経路とは異なる経路を中継装置が自
律的に指定し、一方、この経路変更処理を解除する中継
装置では、挿入されたトラフィック分散用の通過経路の
中継装置アドレスのみの削除処理を行って、トラヒック
エンジニアリングドメイン内でのタイムリーなトラフィ
ック分散処理を実行する。
【0019】即ち、本発明の明示的経路指定中継装置
は、(1)複数の中継装置を経由してデータを中継する
ネットワークを構成する中継装置であって、迂回中継の
経路を指定するための明示的経路設定制御手段を具備す
る中継装置において、自中継装置の収容する回線インタ
フェースのトラフィック状況を監視し、統計情報として
収集する手段と、周囲の他の中継装置に該統計情報を通
知する手段と、他の中継装置から通知された該統計情報
及び自中継装置に保有しているネットワーク経路情報を
基に、迂回中継するか否かを判断する手段と、迂回中継
の経路を指定するための明示的経路設定制御手段とを備
え、前記明示的経路設定制御手段は、当該中継装置がネ
ットワークドメインの入口エッジに位置する場合、明示
的経路指定用の経路制御ヘッダに、該ドメイン内でのみ
使用する明示的経路指定情報としての中継装置アドレス
リストを付加挿入し、付加した経路の挿入位置ポインタ
及び中継指定段数を、インターネットプロトコルの拡張
ヘッダ内のフィールドに記述する手段と、当該中継装置
がネットワークドメインの出口エッジに位置する場合、
入口エッジ中継装置において付加挿入された明示的経路
指定情報としての中継装置アドレスリスト情報を削除す
る手段と、を具備するものである。
【0020】また、(2)前記ネットワークドメイン内
の運用停止中の中継装置を認識する手段を備え、前記明
示的経路指定情報として記述された中継装置アドレスリ
スト中に、該運用停止中の中継装置のアドレスが存在す
る場合、前記経路制御ヘッダの中継装置アドレスの中か
ら運用中の中継装置のアドレスを選択して、IPヘッダ
の宛先アドレスに入れ替える手段を備えたものである。
【0021】また、(3)入力したパケットデータの中
継経路上のメッセージ転送容量が、入力インタフェース
上のメッセージ転送容量より大であるか否かを事前に検
出する手段を具備し、出力インタフェースのメッセージ
転送容量が入力インタフェースのメッセージ転送容量よ
り小さい場合、前記経路制御ヘッダへの中継装置アドレ
スリストの付加挿入を行わないように制御する手段を備
えたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に本発明による明示的経路指
定中継装置の機能ブロックを示す。本発明による明示的
経路指定中継装置は、明示的経路指定用の経路制御ヘッ
ダフィールドに指定経路上の中継装置のアドレスリスト
を付加する手段を備え、該経路制御ヘッダの挿入/削除
の処理を行ってIPv6パケットを転送する機能を備え
たものである。
【0023】経路制御ヘッダの挿入/削除の判断及び処
理は、マイクロプロセッサ(MPU)1−3により実行
する。中継装置のアドレスリストの挿入/削除は、ドメ
イン内の各中継装置にのみ適用されるローカル規定に従
って実行される。明示的な中継経路を指定する中継装置
アドレスリストは、ルーティングテーブル(SSRA
M)1−1に格納されている。
【0024】4ポートの回線から入力されるユーザのI
Pv6パケットは、物理層インタフェース部1−4を経
てMAC(Media Access Control)処理部1−5により
終端された後、データバッファ1−6に格納される。マ
イクロプロセッサ(MPU)1−3は、データバッファ
1−6に格納されたユーザのIPv6パケットについ
て、プログラムメモリ1−8に格納された処理プログラ
ムに従ってヘッダ検査処理を実行し、必要なヘッダ情報
を読み取り、経路制御ヘッダの挿入/削除の処理を判定
する。
【0025】そして、マイクロプロセッサ(MPU)1
−3は、ヘッダ情報から宛先アドレスを抽出し、出側方
路を決定するために該宛先アドレスを検索マシン1−2
に転送する。そして、その検索結果として、経路制御ヘ
ッダへの追加アドレスリストが格納されたメモリアドレ
スポインタを含む応答が返送された場合、マイクロプロ
セッサ(MPU)1−3は、該アドレスリストの内容を
ユーザのIPv6パケットに挿入する処理を行う。
【0026】なお、プログラムメモリ1−8は、データ
及びコマンド用のメモリ、リクエスト及びステータス用
のメモリ、及び統計情報収集用のメモリ等として使用さ
れる。また、ポリシエンジン1−7は、インテリジェン
トな統合パケットクラシフィケーション機能を提供し、
スライサ1−9は、IPパケットとATMセルとの変換
処理機能を有する。
【0027】図2は上述の経路制御ヘッダ情報をユーザ
のIPv6パケットに挿入する処理フローを示す。ま
た、図3は挿入された経路制御ヘッダ情報を出側の中継
装置において削除する処理フローを示す。また、図4に
IPv6ヘッダフォーマットを、図5に経路制御ヘッダ
情報の挿入位置を示すポインタを示す。
【0028】経路制御ヘッダ情報をIPv6パケットに
挿入する処理を図2を参照して説明すると、IPv6ド
メインの入口エッジ中継装置のルータは、トラフィック
統計情報を受信する一方、回線から入力されたユーザの
IPv6パケットの宛先アドレス(DA)によりルーテ
ィングテーブルを検索する(2−1)。
【0029】そして上記の検索結果に、LRTE(Loos
e Route Traffic Engineering:指定経路の中継装置アド
レスを間引いて設定するトラフィックエンジニアリン
グ)実行有りを示すデータが設定されているか否かを判
定する(2−2)。なお、このデータとして、出力イン
タフェース番号、通過すべき中継装置アドレス等が設定
されている。
【0030】上記データが設定されていた場合、受信し
たパケットに経路制御ヘッダが有るか否かを判定し(2
−3)、経路制御ヘッダが無い場合に、新規に挿入する
経路制御ヘッダをメモリにロードする(2−4)。そし
て、通過すべき中継装置のアドレスを検索結果からロー
ドし、経路制御ヘッダに挿入する(2−5)。
【0031】次に、挿入した中継装置アドレスの挿入位
置を示すポインタを編集し(2−6)、経路制御ヘッダ
と挿入位置ポインタとを受信パケットに挿入し(2−
7)、IPv6ヘッダの次ヘッダフィールド値を経路制
御ヘッダの次ヘッダフィールドにコピーし、その後、I
Pv6ヘッダの次ヘッダフィールドに経路制御ヘッダを
示す値を書き込む(2−8)。そして、ルーティングテ
ーブルの検索結果に基づいて、受信IPv6パケットを
転送(フォワーディング)する(2−9)。
【0032】次に、経路制御ヘッダ情報の削除処理を図
3を参照して説明すると、IPv6/MPLSドメイン
の出口エッジ中継装置のルータは、経路制御ヘッダによ
るトラフィックエンジニアリング(TE)実行中のドメ
インからのIPv6パケットを受信すると(3−1)、
経路制御ヘッダへの中継装置アドレス挿入位置ポインタ
が0か否かを判定し(3−2)、0以外である場合、中
継装置アドレス挿入位置ポインタから、アドレスリスト
削除か経路制御ヘッダの削除かを判定する(3−3)。
【0033】アドレスリスト削除である場合、経路制御
ヘッダへの挿入位置ポインタ情報により、経路制御ヘッ
ダに挿入されたアドレスリストを削除する(3−4)。
経路制御ヘッダの削除である場合、経路制御ヘッダへの
挿入位置ポインタ情報により、経路制御ヘッダに挿入さ
れた経路制御ヘッダそのものを削除し(3−5)、経路
制御ヘッダの前段のヘッダに有る次ヘッダフィールド
に、削除した経路制御ヘッダに付与されていた次ヘッダ
フィールド値を書き込む(3−6)。そして、経路制御
ヘッダ情報を削除した分、ペイロード長を減算してIP
v6ヘッダに書き込み(3−7)、次経路へのデータ転
送(フォワーディング)を開始する(3−8)。
【0034】IPv6のヘッダフォーマットは図4に示
すように、バージョン、トラフィッククラス(優先
度)、フローラベル、ペイロード長、次ヘッダ、ホップ
制限、送信元アドレス及び宛先アドレスを含む基本ヘッ
ダと、ホップバイホップオプションヘッダ、宛先オプシ
ョンヘッダ、ルーティングヘッダ、フラグメントヘッ
ダ、認証ヘッダ、及び上位レイヤヘッダ等を含む拡張ヘ
ッダとから成る。
【0035】上記拡張ヘッダのルーティングヘッダに通
過経路の中継局アドレスが書き込まれる。該ルーティン
グヘッダのフォーマットを図5に示す。同図はタイプ0
のルーティングヘッダのフォーマットを示し、ルーティ
ングヘッダには、次ヘッダ、拡張ヘッダ長、ルーティン
グタイプ、残セグメント、予備(Reserved)フィール
ド、通過経路の各中継装置アドレスの領域が備えられて
いる。
【0036】次ヘッダのフィールドは8ビットのセレク
タであり、ルーティングヘッダの直後に続くヘッダのタ
イプを示し、IPv4パケットにおけるプロトコルフィ
ールドと同様の値が使用される。拡張ヘッダ長のフィー
ルドは、8ビットの符号無し整数によりルーティングヘ
ッダの8オクテット単位の長さを表す(但し、先頭の8
オクテット分は含まない)。なお、タイプ0のルーティ
ングヘッダの拡張ヘッダ長の値は、ルーティングヘッダ
内の中継装置アドレス数の2倍の値に等しくなる。
【0037】ルーティングタイプのフィールドには8ビ
ットでルーティングタイプ値(この場合“0”)が書込
まれる。残セグメントのフィールドには、8ビットの符
号無し整数で、経路上の残りのセグメント数、即ち、最
終宛先に到達するまでに経由するように明示されている
中間ノード(中継装置)の数が書込まれる。
【0038】予備(Reserved)フィールドは32ビット
の情報フィールドで、送信時に“0”に初期化され、受
信側では無視される。通過経路の各中継装置アドレス
[1]…[n]は、1からnまで番号付けされた各中継
装置の128ビット長のアドレスである。
【0039】本発明の第1の実施形態は、経路制御ヘッ
ダへの中継装置アドレスの挿入位置を示すポインタとし
て、予備(Reserved)フィールドに、一例として以下の
ような制御フィールドのフォーマットを挿入する。 (1)該予備(Reserved)フィールドに、マルチプロト
コルラベルスイッチング(MPLS)方式におけるシム
(shim)ヘッダ形式のフィールドを定義し挿入する。 (2)シム(shim)ヘッダの段数は1段とする。 (3)予備(Reserved)フィールドのデータが“0”で
なければ、シム(shim)ヘッダが有意データとして挿入
されていると判断する。 (4)この場合、シム(shim)ヘッダのラベルフィール
ド(20ビット)を2オクテットと4ビットのサブフィ
ールドに分割し、経路制御ヘッダによるトラフィックエ
ンジニアリング時の挿入経路リストの範囲指定を記述す
る。
【0040】図6にシム(shim)ヘッダフォーマットを
示す。該シム(shim)ヘッダフォーマットは、RFC3
032Jan.2001により規定されたものである。
シム(shim)ヘッダフォーマットは、20ビットのラベ
ル(Label )フィールド、3ビットの実験使用(Exp )
フィールド、1ビットのボトムスタック(S )フィール
ド、8ビットの生存時間(TTL )フィールドの32ビッ
トから構成される。
【0041】ラベル(Label )フィールド内の第1の8
ビットサブフィールド(sub-label-1 )には、トラフィ
ックエンジニアリング用の経路制御ヘッダ内容を挿入す
る位置を示すポインタを記述する。また、第2の8ビッ
トサブフィールド(sub-label-2 )には、トラフィック
エンジニアリング用の経路制御ヘッダ内容を挿入する数
を示すポインタを記述する。ラベル(Label )フィール
ド内の4ビットサブフィールド(sub-label-3 )は予備
(Reserved)である。
【0042】このように、パス設定制御プロトコルによ
ってパス設定処理を行わずに、IPv6パケットの経路
制御ヘッダに経路変更の制御機構を組み込むことによ
り、別の経路へユーザのIPv6パケットを迂回させ
る。この場合、明示的経路指定情報を他の中継装置群に
通知するために、本発明の第1の実施形態は、拡張ヘッ
ダフィールドに含まれるTLV(Type/Length/Value )
群のフィールドである経路制御ヘッダの予備(Reserve
d)フィールド中に、新たに追加した経路(中継装置ア
ドレスリスト)の挿入位置ポインタと中継指定段数とを
記述する。
【0043】この場合、該経路変更の制御機構をサポー
トしていない中継装置において、経路制御ヘッダの予備
(Reserved)フィールドを“0”にクリアする処理を実
行するものがあったりすると、新たに追加した経路の削
除処理を出口エッジの中継装置で行うことができなくな
り、動作に不具合が発生する。
【0044】即ち、中継装置アドレスリストが付加挿入
されている旨の表示を、経路制御ヘッダ中の予備(Rese
rved)フィールドにより行って経路変更の制御を行うこ
ととしたが、本来、予備(Reserved)フィールドは、将
来の使用のために確保されているフィールドであり、他
のIPv6パケット中継機構の実装において、この予備
(Reserved)フィールドをゼロクリアして中継したり、
その内容をチェックしてゼロ以外ならば、異常検出とし
てアラーム処理したり、といった様々の判断及び処理等
に使用されることが予想される。
【0045】そこで、経路上の中継装置が常に検査すべ
きヘッダとして規定され、他の用途にも使用可能な汎用
ヘッダフィールドであるホップバイホップオプションフ
ィールドに新規にフィールド規定を追加し、中継装置ア
ドレスリストの挿入を表示することができる。ホップバ
イホップオプションフィールドとして規定されたもの
は、フィールド値の一部であって、それ以外は未規定で
ある。
【0046】この規定済み部分の値として、オプション
タイプの上位から3ビット目は、このオプションデータ
がパケットの最終宛先までの途中で修正することができ
るかどうかを指定するビットであり、このビットを、オ
プションデータを途中で変更できない値(0)に設定す
ることにより、前述のゼロクリアによる不具合を解決す
ることができる。但し、ホップバイホップオプションヘ
ッダの挿入削除処理の負荷は増大する。
【0047】しかしながら、予備(Reserved)フィール
ド使用による不具合を回避するために、経路制御ヘッダ
の予備(Reserved)フィールドの代わりに、本発明の第
2の実施形態として、IPv6プロトコル標準規定のホ
ップバイホップオプションヘッダのパッドNオプション
機能を拡張し、新たに追加した経路の挿入位置表示ポイ
ンタ及び中継段数指定を表示せしめることとする。
【0048】IPv6プロトコル標準仕様におけるパッ
ドNオプション(alignment requirement : none)のフ
ィールド定義を以下に説明する。パッドNオプション
は、ヘッダのオプションエリアに2オクテット以上のパ
ディングを挿入するのに使用される。図7の(a)にパ
ッドNオプション(alignment requirement : none)フ
ィールドのフォーマットを示す。Nオクテットのパディ
ングの場合、オプションデータ長フィールドに(N−
2)の値を記述し、オプションデータフィールドには
(N−2)オクテットの“0”値が記述される。
【0049】IPv6プロトコル標準仕様の規定によ
り、ヘッダ内の一連のオプションはヘッダ内に現れた順
に厳密に処理しなければならず、例えば、ヘッダ内の特
定のオプションを探して、それに先行する全てのオプシ
ョンを処理する前に、そのオプションの処理してはなら
ないとされている。なお、パッド1オプションは、ヘッ
ダのオプションエリアに1オクテットのパディングを挿
入するのに使用され、1オクテットを超えるパディング
が必要な場合には、複数のパッド1オプションを使用す
るよりも、ここに示したパッドNオプションが使用され
る。
【0050】オプションタイプ識別子は、単にオプショ
ンの特定のタイプを識別する以上の役割を有し、その上
位2ビットは、処理中のIPv6ノードがそのオプショ
ンタイプを認識することができない場合にどのように扱
うかを指定するように符号化されている。オプションタ
イプ上位2ビットの符号の意味は図7の(b)に示すよ
うに規定され、上記パッド1オプションとパッドNオプ
ションは図7(b)の表の符号“00”の規定に従う。
中継装置がホップバイホップオプションヘッダ付のIP
v6パケットを受信すると、そのオプションタイプを検
査し、上記パッド1オプションかパッドNオプションで
あれば、それに対応した処理を行なってから次の拡張ヘ
ッダ処理を行なう。
【0051】ここで本発明における追加経路(中継装置
アドレスリスト)の挿入位置ポインタと中継指定段数の
記述に関して、上記パッドNオプションのオプションデ
ータ部分に一例としてマルチプロトコルラベルスイッチ
ング(MPLS)方式のシム(shim)ヘッダを挿入す
る。シム(shim)ヘッダの段数は、オプションデータ長
フィールドを参照することにより、4オクテットの何倍
かを計算すればシム(shim)段数を判別することができ
る。
【0052】オプションタイプ値は、“00000XX
X”を使用し、オプションデータが“0”でなければ、
有意データとしてシム(shim)ヘッダが挿入されている
と判断する。この場合、シム(shim)ヘッダのラベルフ
ィールド(20ビット)を2オクテットと4ビットのサ
ブフィールドに分割し、経路制御ヘッダによるトラフィ
ックエンジニアリング時の挿入経路リストの範囲指定を
記述する。
【0053】ホップバイホップオプションヘッダ付のI
Pv6パケットを受信した場合、これに付加する形で経
路制御ヘッダ情報の挿入位置ポインタを記述する。ホッ
プバイホップオプションヘッダの無いユーザIPv6パ
ケットを受信した場合、新規にホップバイホップオプシ
ョンヘッダを設定する。
【0054】この場合、挿入する経路制御ヘッダの前の
次ヘッダフィールドには、ホップバイホップオプション
ヘッダである旨の表示に書き換える必要がある。このパ
ッドNオプション内に、図6に示したような経路制御ヘ
ッダの挿入位置情報ポインタを記述する。この位置情報
ポインタのフォーマットは、一例として図6に示したシ
ム(shim)ヘッダフォーマットを流用することができ
る。
【0055】次に、IPv6中継システムのドメイン内
において、次ホップの中継装置(ルータ)が運用停止し
ている場合の処理フロー例を図8に示す。各中継装置
は、通常、OSPF(Open Shortest Path First)に代
表される動的なルーティングプロトコルを動作させてい
るので、隣接した中継装置が運用中か否かを検出するこ
とができる。
【0056】そこで、経路制御ヘッダによるトラフィッ
クエンジニアリング実施ドメインからのIPv6パケッ
トを受信すると(8−1)、IPv6パケットのヘッダ
に記述されたアドレスの中継装置が正常に運転されてい
るかを判定し(8−2)、障害等により運転を停止して
いる場合、その中継装置への経路情報が経路制御ヘッダ
(ルーティングテーブル)に記述されていたとしても、
経路制御ヘッダに記述されている次の中継アドレスとI
Pv6基本ヘッダの宛先アドレスとを交換する処理を実
行し(8−3)、次経路へのIPv6パケット転送を実
行し(8−4)、ユーザのIPv6パケットの中継を継
続する。
【0057】このように、エンドホスト装置が知り得な
い中継処理の途中段階において、中継装置が自律的に経
路制御ヘッダの値を設定して、能動的にネットワーク内
の輻輳緩和のためにユーザIPv6パケットに付与され
た元々の経路制御ヘッダに、又は全く新規に経路制御ヘ
ッダの挿入削除処理を行う。この場合、そのネットワー
クドメイン内の中継装置で、障害を起こして中継動作を
停止しているものの直前ホップの中継装置が、停止中の
中継装置を認識すると(Keep aliveパケットの送受で判
別可能)、その中継装置において経路制御ヘッダのアド
レスリスト入れ替え処理を実施し、次の宛先アドレス
(運用中の経路)に向けてユーザIPv6パケットを中
継する。
【0058】ユーザが設定した経路制御ヘッダに関して
は、通常このような処理は行われない。宛先到達不可の
エラーメッセージが送信元装置に返送され、送信元装置
の処理により再送されることとなる。しかし、本発明に
おいて、経路途中の中継装置で経路制御ヘッダを作成し
て挿入するので、再送制御を送信元ホスト装置に委ねる
ことなく、経路制御ヘッダの内容を運用中の宛先アドレ
スに置換する処理を自律的に実行することで、送信元ホ
スト装置に処理負荷を掛けることなく、ユーザIPv6
パケットの中継を継続することができる。
【0059】次に、入力インタフェース及び出力インタ
フェースのメッセージ転送容量を基に経路制御情報の挿
入制御を行う処理について図9を参照して説明する。本
発明による明示的経路指定中継装置は、中継経路のメッ
セージ転送容量(MTU)サイズの違いを意識しなけれ
ばならない。
【0060】このために、中継装置の保有するルーティ
ングテーブルに通常記載のある“Interface”
フィールドの内容を検査することにより、中継経路のメ
ッセージ転送容量(MTU)サイズを基に、経路制御情
報の付加挿入処理の制御を行う。具体的には、“Int
erface”フィールドに、例えば、イーサネット
(登録商標)、FDDI(Fiber Distributed Data Int
erface)、ATM(Asynchronous Transfer Mode)等の
インタフェース種別(リンク種別)が記述されているの
で、これを参照してメッセージ転送容量(MTU)サイ
ズの大小関係を判別することができる。
【0061】IPv6/マルチプロトコルラベルスイッ
チング(MPLS)システムにおけるドメイン入口エッ
ジのラベルスイッチングルータ(LSR)は、入側イン
タフェースのメッセージ転送容量(MTU)のサイズ
と、出側インタフェースのメッセージ転送容量(MT
U)のサイズを、ルーティングテーブルのインタフェー
ス種別(リンク種別)情報を参照して比較し大小関係を
判断する。
【0062】図9に示すように、先ず、ユーザIPv6
パケットの受信側インタフェースのメッセージ転送容量
(MTU)を記憶する(9−1)。次に、ルーティング
テーブルを検索し、IPv6経路制御ヘッダでの負荷分
散処理を行う出側インタフェースの種別を判定する(9
−2)。そして、受信側インタフェースのメッセージ転
送容量(MTU)より、出側インタフェースのメッセー
ジ転送容量(MTU)のサイズが大きいかどうかを判定
する(9−3)。
【0063】受信側インタフェースより出側インタフェ
ースのメッセージ転送容量(MTU)のサイズが小さい
か等しい場合、当該インタフェースでは経路制御ヘッダ
での分散を禁止するフラグを設定する(9−4)。中継
装置はこの禁止フラグが設定されている場合、ルーティ
ングテーブルの検索結果に経路制御ヘッダへの追加アド
レスリストを設定する処理を中止する。その結果、当該
インタフェース上では経路制御ヘッダによる経路指定制
御は実行されない。
【0064】ルーティングテーブルの保持情報の例を図
10に示す。ここで、“Interface”と記述さ
れたフィールドはインタフェース種別(リンク種別)を
示し、図10において“ei31”の記述から、インタ
フェース種別(リンク種別)がイーサネット(登録商
標)であることが判別される。
【0065】そこで、ユーザのIPv6パケットを受信
したインタフェース種別と、ルーティングテーブルを検
索して得られたインタフェース種別(Interfac
eフィールドの内容)とを比較して、出口インタフェー
スのメッセージ転送容量(MTU)の方が大きくなけれ
ば、経路制御ヘッダへのアドレス追加処理を行わないよ
うにする。
【0066】(付記1) 複数の中継装置を経由してデ
ータを中継するネットワークを構成する中継装置であっ
て、迂回中継の経路を指定するための明示的経路設定制
御手段を具備する中継装置において、自中継装置の収容
する回線インタフェースのトラフィック状況を監視し、
統計情報として収集する手段と、周囲の他の中継装置に
該統計情報を通知する手段と、他の中継装置から通知さ
れた該統計情報及び自中継装置に保有しているネットワ
ーク経路情報を基に、迂回中継するか否かを判断する手
段と、迂回中継の経路を指定するための明示的経路設定
制御手段とを備え、前記明示的経路設定制御手段は、当
該中継装置がネットワークドメインの入口エッジに位置
する場合、明示的経路指定用の経路制御ヘッダに、該ド
メイン内でのみ使用する明示的経路指定情報としての中
継装置アドレスリストを付加挿入し、付加した経路の挿
入位置ポインタ及び中継指定段数を、インターネットプ
ロトコルの拡張ヘッダ内のフィールドに記述する手段
と、当該中継装置がネットワークドメインの出口エッジ
に位置する場合、入口エッジ中継装置において付加挿入
された明示的経路指定情報としての中継装置アドレスリ
スト情報を削除する手段と、を具備することを特徴とす
る明示的経路指定中継装置。(1) (付記2) 前記ネットワークドメイン内の運用停止中
の中継装置を認識する手段を備え、前記明示的経路指定
情報として記述された中継装置アドレスリスト中に、該
運用停止中の中継装置が存在する場合、前記経路制御ヘ
ッダの中継装置アドレスを、運用中の中継装置への経路
に入れ替える手段を備えたことを特徴とする付記1に記
載の明示的経路指定中継装置。(2) (付記3) 入力したパケットデータの中継経路上のメ
ッセージ転送容量が、入力インタフェース上のメッセー
ジ転送容量より大であるか否かを事前に検出する手段を
具備し、出力インタフェースのメッセージ転送容量が入
力インタフェースのメッセージ転送容量より小さい場
合、前記経路制御ヘッダへの中継装置アドレスリストの
付加挿入を行わないように制御する手段を備えたことを
特徴とする付記1又は2に記載の明示的経路指定中継装
置。(3) (付記4) 前記明示的経路設定制御手段は、付加した
経路の挿入位置ポインタ及び中継指定段数を、インター
ネットプロトコルの拡張ヘッダ内の経路制御ヘッダ内の
予備フィールドに記述する手段を備えたことを特徴とす
る付記1に記載の明示的経路指定中継装置。 (付記5) 前記明示的経路設定制御手段は、付加した
経路の挿入位置ポインタ及び中継指定段数を、インター
ネットプロトコルの拡張ヘッダ内のホップバイホップオ
プションヘッダフィールドに記述する手段を備えたこと
を特徴とする付記1に記載の明示的経路指定中継装置。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トラフィックの集中を回避する負荷分散制御を行う際
に、変更する経路の中継装置アドレスリストを経路制御
ヘッダに対して挿入/削除することにより、中継装置内
のルーティングテーブルの形式等を一切変更することな
く、また、中継装置間でのパス設定制御用のLDP/C
R−LDP又はRSVP等のプロトコルを用いることに
よるオーバヘッドや処理の遅延を発生させることなく、
また他にシグナリング機能等を用いることなく、トラフ
ィック負荷をネットワーク内に分散中継するための経路
変更制御することが可能となる。
【0068】本発明によるトラフィックエンジニアリン
グ実行中のドメイン内で、経路制御ヘッダに一時的に中
継装置アドレスが追加されたとしても、ドメインの出口
エッジで追加中継装置アドレスを削除することにより、
他の中継装置では一切問題を生ずることなく、トラフィ
ック負荷を分散中継することができる。
【0069】また、IPv6パケットを中継する装置側
では、通常どおりのヘッダチェックを行い、該経路制御
ヘッダに記述された経路に従ってIPv6ユーザパケッ
トを中継させることが可能である。この結果、ネットワ
ーク内に輻輳が発生していたリンクへの入力負荷を速や
かに減少させることができ、この経路を利用していたイ
ンターネット利用中のエンドユーザの通信スループット
を見かけ上増大することができ、タイムラグの無い速や
かな経路切替えを、インターネットドラフトやRFCに
記載されたIPv6プロトコル処理に付加する形で、標
準的プロトコル仕様との矛盾を発生することなく、実現
することができる。
【0070】また、運用停止中の中継装置が経路制御ヘ
ッダの指定経路上に存在する場合、該運用停止中の中継
装置への経路を、運用中の中継装置への経路に入れ替え
ることにより、宛先ホスト装置へ到達不可のエラーメッ
セージが返送されたり、又は何のエラーメッセージも返
送されずにIPv6パケットが廃棄されることによる中
継処理の中断動作を生じることなく、通信を継続させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による明示的経路指定中継装置の機能ブ
ロック図である。
【図2】経路制御ヘッダ情報を挿入する処理のフローを
示す図である。
【図3】挿入された経路制御ヘッダ情報を削除する処理
のフローを示す図である。
【図4】IPv6のヘッダフォーマットを示す図であ
る。
【図5】ルーティングヘッダのフォーマットを示す図で
ある。
【図6】シム(shim)ヘッダフォーマットを示す図であ
る。
【図7】パッドNオプションフィールドのフォーマット
及びオプションタイプの符号内容を示す図である。
【図8】次ホップの中継装置が運用停止している場合の
処理のフローを示す図である。
【図9】入力インタフェース及び出力インタフェースの
メッセージ転送容量を基に経路制御情報の挿入制御を行
う処理のフロー図である。
【図10】ルーティングテーブルの保持情報の例を示す
図である。
【図11】従来の明示的ルーティングを行う中継装置の
機能構成を示す図である。
【図12】マルチプロトコルラベルスイッチング(MP
LS)ネットワークにおける負荷分散中継の動作例を示
す図である。
【符号の説明】
1−1 ルーティングテーブル(SSRAM) 1−2 検索マシン 1−3 マイクロプロセッサ(MPU) 1−4 物理層インタフェース部 1−5 MAC(Media Access Control)処理部 1−6 データバッファ 1−7 ポリシエンジン 1−8 プログラムメモリ 1−9 スライサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の中継装置を経由してデータを中継
    するネットワークを構成する中継装置であって、迂回中
    継の経路を指定するための明示的経路設定制御手段を具
    備する中継装置において、 自中継装置の収容する回線インタフェースのトラフィッ
    ク状況を監視し、統計情報として収集する手段と、周囲
    の他の中継装置に該統計情報を通知する手段と、他の中
    継装置から通知された該統計情報及び自中継装置に保有
    しているネットワーク経路情報を基に、迂回中継するか
    否かを判断する手段と、迂回中継の経路を指定するため
    の明示的経路設定制御手段とを備え、 前記明示的経路設定制御手段は、当該中継装置がネット
    ワークドメインの入口エッジに位置する場合、明示的経
    路指定用の経路制御ヘッダに、該ドメイン内でのみ使用
    する明示的経路指定情報としての中継装置アドレスリス
    トを付加挿入し、付加した経路の挿入位置ポインタ及び
    中継指定段数を、インターネットプロトコルの拡張ヘッ
    ダ内のフィールドに記述する手段と、 当該中継装置がネットワークドメインの出口エッジに位
    置する場合、入口エッジ中継装置において付加挿入され
    た明示的経路指定情報としての中継装置アドレスリスト
    情報を削除する手段と、を具備することを特徴とする明
    示的経路指定中継装置。
  2. 【請求項2】 前記ネットワークドメイン内の運用停止
    中の中継装置を認識する手段を備え、前記明示的経路指
    定情報として記述された中継装置アドレスリスト中に、
    該運用停止中の中継装置のアドレスが存在する場合、前
    記経路制御ヘッダの中継装置アドレスの中から運用中の
    中継装置のアドレスを選択して、IPヘッダの宛先アド
    レスに入れ替える手段を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の明示的経路指定中継装置。
  3. 【請求項3】 入力したパケットデータの中継経路上の
    メッセージ転送容量が、入力インタフェース上のメッセ
    ージ転送容量より大であるか否かを事前に検出する手段
    を具備し、出力インタフェースのメッセージ転送容量が
    入力インタフェースのメッセージ転送容量より小さい場
    合、前記経路制御ヘッダへの中継装置アドレスリストの
    付加挿入を行わないように制御する手段を備えたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載の明示的経路指定中継
    装置。
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