JP2002357662A - コンクリート内放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定システム - Google Patents

コンクリート内放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定システム

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JP2002357662A JP2001167073A JP2001167073A JP2002357662A JP 2002357662 A JP2002357662 A JP 2002357662A JP 2001167073 A JP2001167073 A JP 2001167073A JP 2001167073 A JP2001167073 A JP 2001167073A JP 2002357662 A JP2002357662 A JP 2002357662A
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料の回収から放射能の測定までに要する時
間を短縮するとともに、コンクリートに含まれる放射性
揮発性核種の放射能を高い精度で測定すること。 【解決手段】 コンクリートの分析試料採取部位14を
掘穿して、掘穿断面がほぼ円形状をなす円柱孔と、掘穿
断面の断面中心を中心とした円の円周上にほぼ沿って円
柱孔の外側に掘穿された円周孔とを設けることによっ
て、円柱孔と円周孔とによって挟まれた円環状コンクリ
ート領域を形成するリングビット5と、円柱孔に楔打ち
されることによって、円環状コンクリート領域を破砕す
る押し付けハンマ6と、破砕片を加熱することによって
破砕片に含まれている放射性揮発性核種を蒸発させて除
去する元素精製加熱炉27と、元素精製加熱炉27によ
って破砕片から除去された放射性揮発性核種を冷却して
回収する冷却部29とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート内放
射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定システ
ムに係り、中性子との放射化でコンクリート内に生成し
たトリチウム(H−3)や炭素14(C−14)および
空気中に揮発してコンクリートの内部に入り込んだトリ
チウムや、二酸化炭素ガスの形態でコンクリートの内部
に入り込んだ炭素14などの放射性揮発性核種の放射能
を測定するためのサンプルを回収する回収システム、お
よび回収したサンプルを用いて放射能測定を行う放射能
測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所など、放射性核種を取り扱
う施設においては、固体状や液体状の放射性核種のみな
らず、気体状の放射性核種である揮発性核種も発生する
場合がある。このような放射性揮発性核種としては、ト
リチウムや炭素14などがある。トリチウムは主に水型
(水蒸気型を含む)或いは単体で、また炭素14は主に
二酸化炭素ガスの形態で気体となり、施設内の空気中に
拡散される恐れがある。
【0003】放射性揮発性核種が空気中に拡散される
と、放射性揮発性核種は、空気の流れに伴って移動し、
施設の床や壁を構成しているコンクリートに吸収され、
そこに蓄積される。
【0004】ところで、原子力発電所内の施設を解体す
る場合には、施設内の所定箇所の放射性物質による汚染
の有無を確認し、汚染物と非汚染物とに分別して廃棄処
理する必要がある。施設の壁や床を構成しているコンク
リートの場合、その表面汚染の有無のみならず、内部に
蓄積された放射性揮発性核種による汚染の有無について
も確認する必要がある。
【0005】このようなコンクリート内に含まれる放射
性揮発性核種の放射能は、従来、以下に示すような方法
で測定されている。
【0006】すなわち、コンクリート内に含まれる揮発
性核種の放射能を測定するためには、試料をサンプリン
グする必要がある。ドリルを用いてコンクリートの一部
から試料を採取するドリリングによる方法では、ドリル
時に水分の蒸発等によるロスが生じ、これに同伴して揮
発性核種が減少するために、正確な測定を行うことがで
きない。
【0007】そこで、図5に示すように、コンクリート
50から、大きな円柱状のコンクリートサンプル51を
採取し、これを平板状に切断してスライス52を作成
し、更にスライス52を粉砕して加熱する。そして、加
熱によって蒸発された水分を回収し、この回収した水分
を試料として放射能を測定する方法が広く適用されてい
る。この方法は、図6にその工程図を示すように、ま
ず、現場においてコアボーラを用いてコア・ボーリング
が行われ、円柱状のコンクリートサンプル51が採取さ
れる(S21)。次に、このコンクリートサンプル51
が前処理室に運び込まれ、コンクリートカッタによって
スライス52が作成され(S22)、更に粉砕装置によ
ってスライス52が粉砕される(S23)。
【0008】粉砕された粉砕粉は、分析室に運ばれ、そ
の重量が測定された(S24)後に分析装置によって加
熱分解され(S25)、トリチウム等の放射性揮発性核
種が回収される(S26)ことによって計測用カクテル
として調製される(S27)。
【0009】そして、この計測用カクテルが放射能測定
室に運ばれ、測定器を使用して放射能測定が行われ(S
28)、この測定結果に基づいてトリチウム等の放射性
揮発性核種の濃度が算出される(S29)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のコンクリート内放射性揮発性核種の回収方法
および放射能測定方法では、以下のような問題がある。
【0011】すなわち、図6に示すようなその一連の工
程は、非常に複雑であり、かつ各々の工程に熟練者の技
術を必要とする。
【0012】そのため、試料の作成に手間がかかり多大
な時間を要するために、時間あたりに測定される試料の
量が限られてしまい、測定効率が悪いという問題があ
る。
【0013】また、コンクリートカッタによってスライ
スされたスライス面の近傍は、コンクリートカッタによ
る摩擦熱のためにトリチウム等の放射性揮発性核種が蒸
発してしまう可能性がある。
【0014】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その第1の目的は、コンクリート内放射性
揮発性核種の放射能を測定するための試料の回収に要す
る工程を合理化し、もって、試料の回収から放射能の測
定までに要する時間を短縮することが可能なコンクリー
ト内放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定
システムを提供することにある。
【0015】また、その第2の目的は、試料回収時にコ
ンクリートから放出する放射性揮発性核種を低く抑え、
もって、コンクリートに含まれる放射性揮発性核種の放
射能を高い精度で測定することが可能なコンクリート内
放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定シス
テムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0017】すなわち、請求項1の発明では、コンクリ
ートを掘穿して、掘穿断面がほぼ円形状をなす円柱孔
と、掘穿断面の断面中心を中心とした円の円周上にほぼ
沿って円柱孔の外側に掘穿された円周孔とを設けること
によって、円柱孔と円周孔とによって挟まれた円環状コ
ンクリート領域を形成する掘穿手段と、円柱孔に楔打ち
されることによって、円環状コンクリート領域を破砕し
てコンクリート破砕片を取得する破砕手段とを備える。
【0018】請求項2の発明では、請求項1の発明のコ
ンクリート内放射性揮発性核種の回収システムにおい
て、掘穿手段として、コンクリートを掘穿する第1のド
リルと、第1のドリルを中心とした円の円周上にほぼ沿
って移動しながらコンクリートを掘穿する第2のドリル
とを備えたリングビットを適用し、第1のドリルによっ
て円柱孔を掘穿し、第2のドリルによって円周孔を掘穿
することによって、円柱孔と円周孔とを並行して掘穿す
る。
【0019】請求項3の発明では、請求項1または請求
項2の発明のコンクリート内放射性揮発性核種の回収シ
ステムにおいて、コンクリート破砕片を加熱することに
よってコンクリート破砕片に含まれている放射性揮発性
核種を蒸発させ、コンクリート破砕片から放射性揮発性
核種を除去する加熱手段と、加熱手段によってコンクリ
ート破砕片から除去された放射性揮発性核種を回収する
回収手段とを付加する。
【0020】請求項4の発明では、請求項1乃至3のう
ちいずれか1項の発明のコンクリート内放射性揮発性核
種の回収システムにおいて、放射性揮発性核種をトリチ
ウム(3重水素)とする。
【0021】請求項5の発明では、請求項1乃至4のう
ちいずれか1項の発明のコンクリート内放射性揮発性核
種の回収システムに、回収手段によって回収された放射
性揮発性核種をシンチレータと混合することによって、
放射性揮発性核種の放射能を測定するための測定用試料
を調製する混合調製手段と、混合調製手段によって調製
された測定用試料の放射能を測定する放射能測定手段と
を付加する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。なお、ここでは、そ
の放射能濃度を測定する対象とする放射性揮発性核種と
して、トリチウムを例として説明する。
【0023】本発明の実施の形態を図1から図4を用い
て説明する。
【0024】図1は、本発明の実施の形態に係る放射能
測定システムの全体構成の一例を示す概念図である。
【0025】すなわち、本発明の実施の形態に係る放射
能測定システムは、現場において分析試料採取作業を行
う分析試料採取作業台車1と、分析室に設置された重量
測定器25と、同じく分析室に設置され、採取された分
析試料の分解処理を行う分解精製処理装置2と、放射能
測定室に設置され、分解処理された分析試料の放射能を
測定する放射能測定装置3とを備えている。
【0026】更に、分析試料採取作業台車1は、リング
ビット5と、押し付けハンマ6と、これらを駆動する駆
動部7と、吸引口8を備えた吸引管9と、内部にフィル
タ10を備えた試料回収容器11とを備えている。
【0027】リングビット5は、図2(a)に示すよう
に、掘穿用回転ドリル15aと、円筒状のドラム15の
下部に設けられた複数の歯付円筒状ドリル15bから構
成している。掘穿用回転ドリル15aは、図中矢印Aに
示す方向に回転することによって、また歯付円筒状ドリ
ル15bは図中矢印c方向に回転することによって、コ
ンクリート床やコンクリート壁等である分析試料採取部
位14を掘穿する。更に、駆動部7によって回転駆動さ
れる回転軸16が、図中矢印F方向に加重されながら図
中矢印Bの方向に回転することによって、歯付円筒状ド
リル15bが図中矢印Cに示す方向に回転移動する。こ
のように、それぞれの歯付円筒状ドリル15bが、掘穿
用回転ドリル15aを中心とした円を描くように分析試
料採取部位14を掘穿しながら回転移動することによっ
て、図2(b)に示すような円柱孔18および円周孔1
9を掘穿する。すなわち、円柱孔18は、掘穿用回転ド
リル15aが掘穿した孔であって、円周孔19は、歯付
円筒状ドリル15b回転移動しながら掘穿した孔であ
る。この円柱孔18と円周孔19との間に挟まれた断面
ドーナッツ形状の円環部位を分析部位20とする。
【0028】リングビット5による分析試料採取部位1
4の掘穿が終了すると、駆動部7は、回転軸16の回転
駆動および鉛直方向(図2(a)におけるF方向)への
加重を停止し、リングビット5を上方に引き上げる。そ
して、先細形状の押し付けハンマ6を円柱孔18の上方
側に移動させ、そこから鉛直方向へ加重する。これによ
って、図3(a)に示すように、押し付けハンマ6をそ
の先端部から楔として円柱孔18に打ち込み分析部位2
0を粉砕し、図3(b)に示すように、分析部位20が
粉砕された粉砕片である小片化試料21を孔22内に蓄
える。
【0029】吸引口8を備えた吸引管9は、伸縮自在な
蛇腹を備えた構成としており、吸引口8を孔22内に引
き込んだ後に吸引装置23を駆動させることによって小
片化試料21を孔22内から吸引し、試料回収容器11
に移送する。
【0030】試料回収容器11は、吸引管9を介して吸
引装置23によって吸引移送された小片化試料21を蓄
える。なお、試料回収容器11は、内部にフィルタ10
を備えており、吸引移送された小片化試料21が吸引装
置23側まで吸引されないようにしている。重量測定器
25は、試料回収容器11に回収された小片化試料21
の重量を測定する。
【0031】分解精製処理装置2は、試料回収容器11
に回収された小片化試料21の分解処理を施し、放射能
測定用の試料を精製するための一連の工程を行う装置で
あって、試料回収容器26と、元素精製加熱炉27と、
触媒炉28と、冷却器29と、カクテル混合器30とを
備えている。
【0032】重量測定器25によってその重量が測定さ
れた小片化試料21は、元素精製加熱炉27にセットさ
れた試料回収容器26に移送され、外部から酸素を加え
られながら元素精製加熱炉27によって加熱分解される
ようにしている。この加熱分解によって小片化試料21
に含まれているトリチウムを回収する。
【0033】触媒炉28は、この回収されたトリチウム
を加熱することによって蒸留精製する。冷却器29は、
触媒炉28によって蒸留精製されたトリチウムを冷却す
る。カクテル混合器30は、冷却器29によって冷却さ
れたトリチウムとシンチレータ31とを混合して、液体
シンチレーションカウンタ測定用カクテルを調製する。
【0034】放射能測定室に備えられた放射能測定装置
3は、この液体シンチレーションカウンタ測定用カクテ
ルを用いてトリチウムの放射能測定を行い、この測定結
果に基づいてトリチウムの濃度を算出する。
【0035】次に、以上のように構成した本発明の実施
の形態に係る放射能測定システムの動作について図4に
示すフローチャートを用いて説明する。
【0036】すなわち、本発明の実施の形態に係る放射
能測定システムを用いて分析試料を回収して、測定用カ
クテルを調製し、この測定用カクテルに基づいてトリチ
ウム測定を行う場合、まず、コンクリート床やコンクリ
ート壁等である分析試料採取部位14が、リングビット
5によって掘穿される。分析試料採取部位14がリング
ビット5によって掘穿されると、図2(b)に示すよう
に、断面ドーナッツ形状の分析部位20が整形される
(S1)。
【0037】このように分析部位20が整形されると、
次に、図3(a)に示すように、押し付けハンマ6の先
端部が円柱孔18に楔として打ち込まれ、分析部位20
が粉砕され、孔22内に小片化試料21が蓄えられる
(S2)。孔22内に蓄えられた小片化試料21は、吸
引装置23が駆動することによって吸引管9を介して吸
引され、試料回収容器11に回収される(S3)。
【0038】このようにして試料回収容器11に小片化
試料21が回収されると、分析試料採取作業台車1が現
場から分析室に移動される。そして、試料回収容器11
に採取された小片化試料21の重量が、重量測定器25
によって測定される(S4)。
【0039】ステップS4において重量が測定された小
片化試料21は、元素精製加熱炉27にセットされた試
料回収容器26に収納され、外部から酸素を加えられな
がら元素精製加熱炉27によって加熱分解される(S
5)。この加熱分解によって小片化試料21に含まれて
いるトリチウムが回収される(S6)。
【0040】更に、回収されたトリチウムは、触媒炉2
8の加熱による蒸留精製、冷却器29による冷却の各処
理の後に、カクテル混合器30においてシンチレータ3
1と混合され、液体シンチレーションカウンタ測定用カ
クテルが調製される(S7)。
【0041】ステップS7において調製された液体シン
チレーションカウンタ測定用カクテルは、分析室から放
射能測定室に運ばれ、放射能測定室に備えられた放射能
測定装置3によってトリチウムの放射能測定が行われる
(S8)。そして、この測定結果に基づいてトリチウム
の濃度が算出される(S9)。
【0042】上述したように、本発明の実施の形態に係
る放射能測定システムにおいては、上記のような作用に
より、コンクリート内放射性揮発性核種の放射能を測定
するための試料の回収に要する工程を合理化することが
できる。すなわち、分析試料採取部位14を掘穿し、粉
砕するという2つの工程のみで小片化試料21を得るこ
とができる。これによって、小片化試料21を回収する
までに要する時間を短縮することが可能となる。
【0043】また、断面ドーナッツ形状の分析部位20
のドーナッツ径を大きくすることによって、試料回収時
にコンクリートから放出する放射性揮発性核種を低く抑
えることができる。すなわち、分析部位20の円柱孔1
8および円周孔19の近傍は、リングビット5による回
転摩擦熱によってコンクリートに含まれている放射性揮
発性核種がコンクリートから蒸発することによって放出
されてしまう。しかしながら、本発明の実施の形態に係
る放射能測定システムでは、断面ドーナッツ形状の分析
部位20から分析試料を採取するため、試料回収時にコ
ンクリートから放射性揮発性核種が放出しない部位の割
合を高め、試料回収時にコンクリートから放出する放射
性揮発性核種の割合を低く抑えることできる。これによ
って、コンクリートに含まれる放射性揮発性核種の放射
能を高い精度で測定することが可能となる。
【0044】なお、上記実施の形態では、放射性揮発性
核種としてトリチウムを例として説明しているが、本発
明は、勿論トリチウム以外の炭素14などの放射性揮発
性核種に対して適用することも可能である。
【0045】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンクリ
ート内放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測
定システムによれば、コンクリート内放射性揮発性核種
の放射能を測定するための試料の回収に要する工程を合
理化することができる。これによって、試料の回収から
放射能の測定までに要する時間を短縮することが可能と
なる。
【0047】また、試料回収時にコンクリートから放出
する放射性揮発性核種の割合を低く抑えることができ
る。これによって、コンクリートに含まれる放射性揮発
性核種の放射能を高い精度で測定することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る放射能測定システム
の全体構成の一例を示す概念図
【図2】リングビットによる掘穿方法を説明するための
模式図
【図3】押し付けハンマによる試料の粉砕を説明するた
めの模式図
【図4】同実施の形態に係る放射能測定システムによる
コンクリート内放射性揮発性核種の放射能測定方法の処
理の流れを示す工程図
【図5】従来技術によるコンクリート内放射性揮発性核
種の放射能を測定するための試料を回収する方法を説明
するための模式図
【図6】従来技術によるコンクリート内放射性揮発性核
種の放射能測定処理の流れを示す工程図
【符号の説明】
1…分析試料採取作業台車 2…分解精製処理装置 3…放射能測定装置 5…リングビット 6…押し付けハンマ 7…駆動部 8…吸引口 9…吸引管 10…フィルタ 11…試料回収容器 14…分析試料採取部位 15…ドラム 15a…掘穿用回転ドリル 15b…歯付円筒状ドリル 16…回転軸 18…円柱孔 19…円周孔 20…分析部位 21…小片化試料 22…孔 23…吸引装置 25…重量測定器 26…試料回収容器 27…元素精製加熱炉 28…触媒炉 29…冷却器 30…カクテル混合器 31…シンチレータ 50…コンクリート 51…コンクリートサンプル 52…スライス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21C 17/00 G01N 1/28 T G21F 9/30 535 G G21C 17/00 J (72)発明者 中田 幹裕 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 木野 健一郎 茨城県那珂郡東海村舟石川622番地12 ニ ュークリア・デベロップメント株式会社内 Fターム(参考) 2G052 AA16 AA38 AB28 AC11 AD12 AD32 AD55 BA02 BA14 BA29 CA02 CA03 CA04 CA08 DA03 DA22 EA03 EB01 EB03 EB11 EB13 EC04 EC05 EC07 EC08 FB02 FB07 FD08 HA03 HC34 HC36 JA03 JA07 JA09 2G075 AA01 BA19 CA50 DA08 FA04 FA18 FC12 FC13 FC14 GA15 GA16 GA21 2G088 EE06 EE21 EE26 GG09 HH00 HH02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートを掘穿して、掘穿断面がほ
    ぼ円形状をなす円柱孔と、前記掘穿断面の断面中心を中
    心とした円の円周上にほぼ沿って前記円柱孔の外側に掘
    穿された円周孔とを設けることによって、前記円柱孔と
    前記円周孔とによって挟まれた円環状コンクリート領域
    を形成する掘穿手段と、 前記円柱孔に楔打ちされることによって、前記円環状コ
    ンクリート領域を破砕してコンクリート破砕片を取得す
    る破砕手段とを備えたことを特徴とするコンクリート内
    放射性揮発性核種の回収システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンクリート内放射性
    揮発性核種の回収システムにおいて、 前記掘穿手段として、コンクリートを掘穿する第1のド
    リルと、前記第1のドリルを中心とした円の円周上にほ
    ぼ沿って移動しながらコンクリートを掘穿する第2のド
    リルとを備えたリングビットを適用し、前記第1のドリ
    ルによって前記円柱孔を掘穿し、前記第2のドリルによ
    って前記円周孔を掘穿することによって、前記円柱孔と
    前記円周孔とを並行して掘穿するようにしたことを特徴
    とするコンクリート内放射性揮発性核種の回収システム
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のコンク
    リート内放射性揮発性核種の回収システムにおいて、 前記コンクリート破砕片を加熱することによって前記コ
    ンクリート破砕片に含まれている放射性揮発性核種を蒸
    発させ、前記コンクリート破砕片から前記放射性揮発性
    核種を除去する加熱手段と、 前記加熱手段によって前記コンクリート破砕片から除去
    された放射性揮発性核種を回収する回収手段とを付加し
    てなるコンクリート内放射性揮発性核種の回収システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記
    載のコンクリート内放射性揮発性核種の回収システムに
    おいて、 前記放射性揮発性核種をトリチウム(3重水素)とした
    ことを特徴とするコンクリート内放射性揮発性核種の回
    収システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記
    載のコンクリート内放射性揮発性核種の回収システム
    に、前記回収手段によって回収された放射性揮発性核種
    をシンチレータと混合することによって、前記放射性揮
    発性核種の放射能を測定するための測定用試料を調製す
    る混合調製手段と、前記混合調製手段によって調製され
    た測定用試料の放射能を測定する放射能測定手段とを付
    加してなるコンクリート内放射性揮発性核種の放射能測
    定システム。
JP2001167073A 2001-06-01 2001-06-01 コンクリート内放射性揮発性核種の回収システムおよび放射能測定システム Expired - Lifetime JP4166965B2 (ja)

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