JP2002357138A - 制御弁付き副室式ガスエンジンとその運転方法 - Google Patents

制御弁付き副室式ガスエンジンとその運転方法

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JP2002357138A JP2001163644A JP2001163644A JP2002357138A JP 2002357138 A JP2002357138 A JP 2002357138A JP 2001163644 A JP2001163644 A JP 2001163644A JP 2001163644 A JP2001163644 A JP 2001163644A JP 2002357138 A JP2002357138 A JP 2002357138A
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洋士 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御弁付き副室式ガスエンジンにおいて、ノ
ッキングの発生を回避しながら、エンジンの運転を常に
熱効率の高い運転領域に保つことができ、高い熱効率
で、NOx排出量が著しく少なく、また、エンジンの燃
焼騒音が低い制御弁付き副室式ガスエンジン及びその運
転方法を提供する。 【解決手段】 制御弁付き副室式ガスエンジン1におい
て、EGRシステム47,48,49と、制御弁開時期
とEGRガス流量と空燃比を調整する制御手段50を備
えると共に、ノッキングの発生を検知するノッキングセ
ンサ51を備え、前記制御手段50が、前記ノッキング
センサ51によりノッキングの発生を検知した時に、ノ
ッキング回避制御を行うように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスエンジンにお
いて、主室と副室を有し、この主室と副室との間に開閉
弁を設けた制御弁付き副室式ガスエンジンに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】天然ガス、CO(一酸化炭素)、H
2 (水素)等の空気との混合が難しく、また、着火温度
が高く、着火し難いガス燃料を使用するガスエンジンに
は、火花点火方式や直噴射方式や予混合圧縮着火方式等
がある。
【0003】この火花点火方式のガスエンジンでは、ガ
ソリンエンジンと同様に、吸気通路にミキサー、シング
ルポイント燃料噴射装置又はマルチポイント燃焼噴射装
置を取り付けて、ガス燃料を予混合気にしてからピスト
ンの吸気行程中にシリンダ内に導入し、圧縮行程後半の
上死点直前で、スパークプラグにより予混合気に点火し
燃焼させている。
【0004】この方式のガスエンジンは実用化されてお
り、ガソリンエンジンよりノッキングし難い傾向がある
ので比較的圧縮比を高くでき、熱効率も約37%程度で
ガソリンエンジンより高い。
【0005】しかしながら、ガソリンエンジンよりは耐
ノッキングが高く、圧縮比もやや高くできるが、ノッキ
ングの発生により圧縮比が制限され、熱効率はディーゼ
ルエンジンに及ばないという問題や、点火装置が高価と
なり、また、煩雑なメンテナンスが必要となるという問
題がある。
【0006】また、直噴射方式のガスエンジンでは、デ
ィーゼルエンジンと同様に、高圧にしたガス燃料を圧縮
上死点直前にシリンダ内に噴射し燃焼させる。このガス
エンジンでは、圧縮比をディーゼルエンジン並にでき、
熱効率もディーゼルエンジン並となる。
【0007】しかしながら、ガス燃料を圧縮上死点圧力
以上に圧縮する装置と燃料噴射装置が必要となるため、
装置が複雑になるという問題があり、また、点火装置が
必要で、火花点火方式と同様に、この点火装置が高価と
なり、また、煩雑なメンテナンスが必要となるという問
題がある。そのため、実用化されたものは僅かしかな
い。
【0008】そして、予混合圧縮着火方式のガスエンジ
ンでは、燃料を吸気通路又は圧縮行程早期に燃焼室内に
直接噴射し、予混合気を上死点付近で自己着火させる新
しい燃焼方式を採用している。現在は研究段階にある
が、熱効率が高く、超低NOxのガスエンジンとなる。
【0009】このガスエンジンでは、予混合気の圧縮上
死点付近での着火のコントロールが難かしく、ノッキン
グが発生し易く、また、運転範囲が狭いという問題があ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この予混合圧縮着火方
式のガスエンジンの問題点を解決するために、燃焼室を
主室と副室に分離し、シリンダヘッド側に設けた副室と
ピストン頂部の主室の間の両者を連通する連絡口に開閉
弁(制御弁)を設け、副室にガス燃料、主室に空気また
は予混合気を導入し、圧縮点火させる制御弁付き副室式
ガスエンジンが開発されている。
【0011】この制御弁付き副室式ガスエンジンは、制
御弁を副室に設けることによって、燃料供給圧力が低圧
のままで、主室に供給した予混合気の圧縮着火を可能と
し、また、制御弁開時期をコントロールすることによ
り、主室の燃焼をコントロールできるものであり、これ
により、点火装置や複雑な直噴装置を不要にした圧縮着
火エンジンが実現でき、しかも、高い熱効率を達成でき
るエンジンとして、大きな可能性がある。
【0012】しかしながら、この制御弁付き副室式エン
ジンにおいても、天然ガス、CO(一酸化炭素)、H2
(水素)等のガス燃料が空気との混合が難しく、また、
着火温度が800℃以上と高いため、着火し難いが、一
旦着火燃焼が起こると一気に燃焼が進展するという特性
があるため、主室から副室へ予混合気が流入して着火燃
焼する時に、副室内の燃焼が激しく行われてノッキング
が発生し易いという問題があり、このノッキングの発生
により円滑なエンジンの運転と熱効率の向上が妨げられ
ているという問題がある。
【0013】特に、ノッキングが一旦発生すると、エン
ジン各部の温度が急上昇するので、更に激しいノッキン
グが発生することになり、この激しいノッキングが発生
すると、大きな圧力波がシリンダ内を往復して特定の周
波数の圧力変化を生じて振動や音を発生するので、エン
ジンが損傷したり、エンジンの騒音が増大するという問
題が生じる。
【0014】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、制御弁付き副室式ガスエンジンにお
いて、ノッキングの発生を回避しながら、エンジンの運
転を常に熱効率の高い運転領域に保つことができ、高い
熱効率で、NOx排出量が著しく少なく、また、エンジ
ンの燃焼騒音が低い制御弁付き副室式ガスエンジン及び
その運転方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するための制御弁付き副室式ガスエンジンは、次のよう
に構成される。
【0016】1)副室と主室と、前記副室と前記主室の
間に設けられ、ピストンの圧縮工程中に開弁する制御弁
とを備え、ガス燃料を前記副室と前記主室に供給し、前
記副室で着火させて、前記制御弁を開弁することによ
り、前記主室の燃焼を開始させる副室式ガスエンジンで
あって、排ガスの一部を吸気通路に戻し、前記主室へ予
混合気とともに供給するEGRシステムと、制御弁開時
期とEGRガス流量と空燃比を調整する制御手段を備え
ると共に、ノッキングの発生を検知するノッキングセン
サを備え、前記制御手段が、前記ノッキングセンサによ
りノッキングの発生を検知した時に、ノッキング回避制
御を行うように構成される。
【0017】2)また、上記の制御弁付き副室式ガスエ
ンジンにおいて、前記制御手段が、前記ノッキング回避
制御を、一サイクル毎、一定時間間隔毎、気筒毎のいず
れか一つ又はその組み合わせで行うように構成される。
【0018】3)そして、上記の制御弁付き副室式ガス
エンジンにおいて、前記ノッキング回避制御が、制御弁
開時期の進角、空燃比の減少、EGR量の増加のいずれ
か一つ又はその組合せを含むように構成される。
【0019】また、以上のような目的を達成するための
制御弁付き副室式ガスエンジンの運転方法は、次のよう
に構成される。
【0020】1)副室と主室と、前記副室と前記主室の
間に設けられ、ピストンの圧縮工程中に開弁する制御弁
とを備え、ガス燃料を前記副室と前記主室に供給し、前
記副室で着火させて、前記制御弁を開弁することによ
り、前記主室の燃焼を開始させ、排ガスの一部を吸気通
路に戻し、前記主室へ予混合気とともに供給するEGR
システムと、制御弁開時期とEGRガス流量と空燃比を
調整する制御手段を備えると共に、ノッキングの発生を
検知するノッキングセンサを備えた副室式ガスエンジン
において、前記制御手段で、前記ノッキングセンサの信
号からノッキングの発生を検知した時に、ノッキング回
避制御を行うように構成される。
【0021】2)また、上記の制御弁付き副室式ガスエ
ンジンの運転方法において、前記ノッキング回避制御
を、一サイクル毎、一定時間間隔毎。気筒毎のいずれか
一つ又はその組み合わせで行うように構成される。
【0022】3)そして、上記の制御弁付き副室式ガス
エンジンの運転方法において、前記ノッキング回避制御
を、制御弁開時期の進角、空燃比の減少、EGR量の増
加のいずれか一つ又はその組合せで行うように構成され
る。
【0023】以上の構成の制御弁付き副室式ガスエンジ
ンとその運転方法によれば、ノッキングセンサでノッキ
ングを感知した時に、エンジンの運転状況に応じて、制
御弁開時期の進角、EGR流量の増加、空燃比の減少の
いずれか一つ又はその組合せで、ノッキングの発生し難
い運転状態にするので、激しいノッキングの発生を回避
でき、常に、運転状態を良好な状態に維持できる。
【0024】なお、このノッキングには、ディーゼルノ
ックと同様な、燃焼初期に圧力上昇率が過大になるもの
も含む。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る制御弁付き副
室式ガスエンジン及びその運転方法について、図面を参
照しながら説明する。
【0026】図1は、本発明に係る制御弁付き副室式ガ
スエンジンの燃焼室の構成を示す図であり、図2は、制
御弁付き副室式ガスエンジンのシステム構成を示す図で
ある。そして、図3は、エンジン運転の制御フローを示
す図である。
【0027】この制御弁付き副室式ガスエンジン1の燃
焼室の構成は、図1に示すように、は、各シリンダ毎
に、シリンダ11とピストン12の上部で形成される主
室13と、この主室13と制御弁15の開閉部を介して
連通する副室14とを有して構成される。このシリンダ
11は、ヘッドライナ11aとシリンダライナ11bで
構成され、副室14は、シリンダヘッド17に形成され
る。
【0028】この制御弁15は、図2に示すように、制
御手段であるコントローラ(ECU)50によって制御
される制御弁開時期可変装置16を介してピストン12
の圧縮工程中に開弁するように構成する。
【0029】そして、図2に示すように、この制御弁付
き副室式ガスエンジン1は、主室13と副室14を備え
たエンジン本体10と、過給機20と、主室13にガス
燃料Fを供給する第1燃料供給通路30と、副室14に
ガス燃料Fを供給する第2燃料供給通路35と、主室1
3に空気Aを供給する吸気通路40と、排気ガスGを排
出する排気通路45と、EGRガスGeの再循環をする
ためのEGR通路47を備えて構成される。
【0030】第1燃料供給通路30は、ガス燃料Fの供
給源に連結されると共に、第1燃料流量制御装置31と
第1燃料供給装置32を備えて主室13に連通するよう
に形成され、第2燃料供給通路35はガス燃料の供給源
に連結されると共に、第2燃料流量制御装置36と第2
燃料供給装置37を備えて副室14連通するように形成
される。
【0031】また、吸気通路40は、空気流量制御装置
41を介して過給機20のコンプレッサー21を経由し
て主室13に連結され、一方、エンジン本体10から出
る排気通路45は過給機20のタービン22等を経由し
て外気と連通する。
【0032】EGR通路47は、EGR弁等で構成され
るEGR流量制御装置48とEGRクーラー49を備え
て、タービン22より下流側の排気通路45と、空気流
量制御装置41とコンプレッサー21の間の吸気通路4
0とを連結して形成される。なお、このEGRクーラー
49は、EGRガスGeを冷却して、NOxの発生を抑
制する役割を果たすものである。
【0033】つまり、ガス燃料Fを副室14と主室13
の両方に供給する第1及び第2燃料供給通路30,35
を備えると共に、排ガスGの一部Geを吸気通路40に
戻して、主室13へ予混合気とともに供給するEGR通
路47を備える。
【0034】更に、図示しないが、ノッキングの発生を
検知するノッキングセンサ51がエンジン本体10に配
設される。このノッキングセンサとしては、エンジンブ
ロックの振動、シリンダ圧、燃焼音等を検出する方法の
ものがある。
【0035】このエンジンブロックの振動を検知する方
法では、シリンダブロック等の取り付けられ、ノッキン
グの発生によって特定周波数の振動レベルが大きくなる
ので、この振動レベルを検出するが、この振動検出タイ
プには、圧電式ノックセンサや磁歪式ノックセンサがあ
る。
【0036】そして、コントローラ(ECU)50は、
エンジンの回転数、ノッキング、失火、Pmax 、燃料流
量、空気流量、EGRガス流量、吸気温度、吸気圧力、
排気温度、排気圧力、クランク角等のエンジン情報を入
力して、制御弁開時期可変装置16、過給機20、第1
燃料流量制御装置31、第2燃料流量制御装置36、空
気流量制御装置41、EGR流量制御装置51とEGR
クーラー52等を制御して、制御弁16の弁開時期、E
GRガス流量、空燃比等を調整制御するように構成され
る。
【0037】このEGRガス流量の制御は、EGR弁等
のEGR流量制御装置51の調整制御でEGRガス流量
を調整することで、また、空燃比の制御は、第1燃料流
量制御装置31、第2燃料流量制御装置36の調整制御
による燃料流量の調整と、過給機20の制御と空気流量
制御装置41の調整制御による空気流量の調整によって
行われる。
【0038】次に、この制御弁付き副室式ガスエンジン
1を使用したガスエンジンの燃焼方法について説明す
る。
【0039】この制御弁付き副室式ガスエンジン1にお
いては、副室14にガス燃料Fを、主室13にガス燃料
Fと空気Aが混合した混合気とEGRガスGeをそれぞ
れ導入し、制御弁15をピストン12の圧縮行程の適切
な時期に開弁すると、主室13の混合気とEGRガスG
eが副室14に急速に流入し、副室14内に混合気を形
成する。
【0040】そして、ピストン12が上死点に近づく
と、圧縮による温度上昇で副室14内に形成された混合
気が最初に着火し、この着火で燃焼したガスの膨張とピ
ストン12の下降によって、副室14の燃焼ガスが主室
13に噴出し、高温の燃焼ガスが主室13の混合気と混
合し、主室13の混合気が着火する。
【0041】このとき、主室13に、適量なEGRガス
Geを存在させることにより、燃焼をノッキングを起さ
ない穏やかな燃焼とすることができる。そして、この主
室13の燃焼は予混合気の自己着火であるので、穏やか
な燃焼にもかかわらず熱発生率パターンはピークが高
く、燃焼期間が短い燃えきりの良い燃焼となる。
【0042】この全体の熱発生パターンは、燃焼の前半
における副室14の燃焼による低いピークと、後半にお
ける主室13の燃焼による高いピークが現れる二山のパ
ターンになっている。この前半の低いピークが後半の燃
焼による過大な圧力上昇を抑え、静粛な燃焼を実現する
役割をしている。しかも、NOxの排出量はディーゼル
エンジンの1/10〜1/100となる極めて低い値と
なる。このような燃焼を常に行うことにより、高効率で
超低NOxの燃焼となる。
【0043】そして、この制御弁付き副室式ガスエンジ
ン1の燃焼は、制御弁15の弁開時期、EGR率、空燃
比によって大きく影響を受けると共に、過大なノッキン
グの発生と失火によって運転条件が制限されるので、常
に最適な条件に保つ必要がある。特に、ノッキングの発
生は、制御弁開時期、EGR率の影響が大きい。
【0044】そこで、ノッキングセンサ51の検出値を
入力するコントローラ50によって、ノッキングの発生
と、エンジン各部温度、吸気圧力、排気圧力等のエンジ
ンの運転状態を運転中に常時監視して、ノッキングが発
生していない時には、運転指令に応じた最適条件に設定
し、また、ノッキングが発生した時は、制御弁開時期、
EGR率、空燃比を、一サイクル毎、あるいは、一定期
間毎、更には必要に応じて気筒毎に制御して、常に最適
な燃焼を実現する。
【0045】次に、エンジンの運転フローについて、図
3を参照しながら説明する。
【0046】エンジンの運転が開始され、制御フローが
スタートすると、ステップS11で、エンジンの運転に
関する運転指令と、エンジンの状態を示すエンジンの情
報を読み込む。
【0047】この運転指令には、目標のエンジンの回転
数や負荷等が含まれ、エンジンの情報には、エンジンの
状態を示す、エンジンの回転数、ノッキング、失火、P
max、燃料流量、空気流量、EGRガス流量、吸気温
度、吸気圧力、排気温度、排気圧力、クランク角等が含
まれている。
【0048】そして、次のステップS12で、この読み
込んだエンジンの運転指令に運転停止指令が有るか、否
かを判定し、有れば、ステップS18に行き、エンジン
の運転停止処理を行い、この制御をストップする。
【0049】このステップS12で、運転停止指令が無
ければ、次のステップS13に行き、読み込んだエンジ
ンの運転指令とエンジンの情報に基づいて、燃料量、空
燃比、制御弁15の弁開時期、EGRガス流量等の運転
パラメータを設定又は変更の処理を行う。
【0050】そして、次のステップS14で、ノッキン
グが発生したか否かを判定し、ノッキングが発生してい
ないと判定した場合には、ステップS15の運転最適化
・低燃費化処理を行って運転パラメータを更新して、ス
テップS17で所定の時間の間、エンジンの運転を行
い、ノッキングが発生していると判定した場合には、ス
テップS16のノッキング回避処理を行って運転パラメ
ータを更新して、ステップS17で所定の時間(エンジ
ンの制御のインターバル)の間、エンジンの運転を行
う。
【0051】このステップS15の運転最適化・低燃費
化処理は、空燃比を薄くする処理、副室弁開時期を遅角
又は最適化させる処理、EGRガス流量(EGR率)を
減少する処理を含み、一方のステップS16のノッキン
グ回避処理は、空燃比を濃くする処理、副室弁開時期を
進角させる処理、EGRガス流量(EGR率)を増加す
る処理を含む。
【0052】そして、このステップS17の所定の時間
の間のエンジンの運転を終了したら、ステップS11に
戻り、エンジンの運転をエンジンの運転停止指令が出る
まで、この制御フローに基づく運転を継続する。
【0053】この構成の制御弁付き副室式ガスエンジン
1とその運転方法によれば、ノッキングセンサ51とコ
ントローラ50によりノッキングの発生を監視しなが
ら、制御弁開時期、EGR率、空燃比を、一サイクル
毎、一定期間毎、又はシリンダ毎に、フィードバック制
御等による方法でコントロールすることにより、ノッキ
ングの発生を防ぎながら、高い熱効率点でエンジン運転
を行うことができる。
【0054】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の制御弁
付き副室式ガスエンジンとその運転方法によれば、ノッ
キングの発生を監視しながら、制御弁開時期、EGR
率、空燃比を、一サイクル毎、一定期間毎、又はシリン
ダ毎にコントロールすることにより、常時ノッキングの
発生を防ぎながら、常に高い熱効率点でエンジン運転を
行うことができる。
【0055】そのため、ノッキングの発生を回避しなが
ら、常に熱効率の高い運転領域内で、高い熱効率で、N
Ox排出量が著しく少なく、また、エンジンの燃焼騒音
が低い状態で運転することができる。
【0056】従って、低燃費、低公害エンジンが実現で
き、更に、通常のディーゼルエンジンでは着火・燃焼が
困難なアルコール燃料、ガソリン等の液体燃料にも適用
できるエンジンとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の制御弁付き副室式ガ
スエンジンの燃焼室の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る実施の形態の制御弁付き副室式ガ
スエンジンのシステム構成を示す図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の制御弁付き副室式ガ
スエンジンの運転の制御フローを示す図である。
【符号の説明】
1 副室式ガスエンジン 12 ピストン 13 主室 14 副室 15 制御弁 40 吸気通路 47 EGR通路 48 EGRガス流量制御装置(EGR弁) 49 EGRクーラー 50 コントローラ(制御手段) 51 ノッキングセンサ F ガス燃料 G 排気ガス Ge EGRガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 19/10 F02B 19/10 P F02D 15/04 F02D 15/04 G 21/08 301 21/08 301A 311 311Z 41/02 351 41/02 351 41/22 355 41/22 355 43/00 301 43/00 301E 301N 301W 301Z 45/00 345 45/00 345B 368 368A F02M 21/02 F02M 21/02 G L P 301 301A 301J 25/07 550 25/07 550G 550R 570 570Z Fターム(参考) 3G023 AA05 AA06 AB05 AC03 AC04 AC07 AD23 AD30 AF00 AF03 AG03 3G062 AA00 BA00 BA02 CA00 DA01 DA05 EA10 ED01 ED04 ED08 GA18 3G084 AA01 AA05 BA00 BA09 BA20 DA38 EC01 FA25 FA39 3G092 AA07 AA11 AA17 AB08 AB09 BA04 DD09 EA01 EA03 EA05 FA16 FA17 GA00 HB00X HC05Y HD07X HE00X 3G301 HA05 HA06 HA11 HA13 HA22 JA22 MA00 MA01 NE23 PC08Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 副室と主室と、前記副室と前記主室の間
    に設けられ、ピストンの圧縮工程中に開弁する制御弁と
    を備え、ガス燃料を前記副室と前記主室に供給し、前記
    副室で着火させて、前記制御弁を開弁することにより、
    前記主室の燃焼を開始させる副室式ガスエンジンであっ
    て、排ガスの一部を吸気通路に戻し、前記主室へ予混合
    気とともに供給するEGRシステムと、制御弁開時期と
    EGRガス流量と空燃比を調整する制御手段を備えると
    共に、ノッキングの発生を検知するノッキングセンサを
    備え、前記制御手段が、前記ノッキングセンサによりノ
    ッキングの発生を検知した時に、ノッキング回避制御を
    行うことを特徴とする請求項1記載の制御弁付き副室式
    ガスエンジン。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、前記ノッキング回避制
    御を、一サイクル毎、一定時間間隔毎、気筒毎のいずれ
    か一つ又はその組み合わせで行うことを特徴とする請求
    項1記載の制御弁付き副室式ガスエンジン。
  3. 【請求項3】 前記ノッキング回避制御が、制御弁開時
    期の進角、空燃比の減少、EGR量の増加のいずれか一
    つ又はその組合せを含むことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の制御弁付き副室式ガスエンジン。
  4. 【請求項4】 副室と主室と、前記副室と前記主室の間
    に設けられ、ピストンの圧縮工程中に開弁する制御弁と
    を備え、ガス燃料を前記副室と前記主室に供給し、前記
    副室で着火させて、前記制御弁を開弁することにより、
    前記主室の燃焼を開始させ、排ガスの一部を吸気通路に
    戻し、前記主室へ予混合気とともに供給するEGRシス
    テムと、制御弁開時期とEGRガス流量と空燃比を調整
    する制御手段を備えると共に、ノッキングの発生を検知
    するノッキングセンサを備えた副室式ガスエンジンにお
    いて、前記制御手段で、前記ノッキングセンサの信号か
    らノッキングの発生を検知した時に、ノッキング回避制
    御を行うことを特徴とする制御弁付き副室式ガスエンジ
    ンの運転方法。
  5. 【請求項5】 前記ノッキング回避制御を、一サイクル
    毎、一定時間間隔毎、気筒毎のいずれか一つ又はその組
    み合わせで行うことを特徴とする請求項4記載の制御弁
    付き副室式ガスエンジンの運転方法。
  6. 【請求項6】 前記ノッキング回避制御を、制御弁開時
    期の進角、空燃比の減少、EGR量の増加のいずれか一
    つ又はその組合せで行うことを特徴とする請求項4又は
    5に記載の制御弁付き副室式ガスエンジンの運転方法。
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