JP2002350201A - 流量測定装置 - Google Patents

流量測定装置

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JP2002350201A
JP2002350201A JP2001162265A JP2001162265A JP2002350201A JP 2002350201 A JP2002350201 A JP 2002350201A JP 2001162265 A JP2001162265 A JP 2001162265A JP 2001162265 A JP2001162265 A JP 2001162265A JP 2002350201 A JP2002350201 A JP 2002350201A
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electromotive force
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electrode
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flow rate
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JP2001162265A
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Seiji Urano
誠二 浦野
Toshihiko Matsuda
利彦 松田
Tsuneji Kuroki
恒二 黒木
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、流れによるノイズの影響を低減す
ることができ、測定精度と再現性が高く、正確な流量が
算出できる流量測定装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、導電性流体が流れる測定管路
1に設置され導電性流体にカルマン渦3を発生させる渦
発生体2と、渦発生体2の下流側に設けられカルマン渦
3が磁界内を通過するときに生じる磁界変化によって発
生する誘導起電力の変化を検出する一対の起電力測定用
電極4a,4bと、磁界を発生するための磁界発生装置
と、起電力測定用電極4a,4bと電気的に接続され電
起電力を検出して導電性流体の流量を算出する検出回路
を備えた流量測定装置であって、起電力測定用電極4
a,4bの少なくとも一方には、部分的に被覆する被覆
部材5a,5bが設けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定管路を流れる
気体や液体(以下、流体)の流量を測定する流量測定装
置、特にカルマン渦の発生数をカウントすることで流量
を測定するカルマン渦流量測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、測定管路を流れる流体の流量を測
定する流量測定装置としてカルマン渦流量測定装置がよ
く知られている。このカルマン渦流量測定装置は、流動
する流体中にカルマン渦を発生させ、このカルマン渦の
単位時間当りの発生数(以下、周波数)をカウントし、
この周波数から流量を算出するものである。これはカル
マン渦の周波数が流速に比例するという現象を利用した
ものである。
【0003】このようなカルマン渦流量測定装置の中
で、磁界を用いてカルマン渦の周波数を検出する方法と
して例えば特許第3113946号公報に記載されてい
るようなものが一般的であった。
【0004】図6は従来のカルマン渦流量測定装置の構
成を示す断面図で、図7は従来のカルマン渦流量測定装
置のC−C断面図である。図6に示すように、11は導
電性を有する流体を流す管路、12a,12bは管路1
1の周囲に設けられた永久磁石、13は前記渦発生体1
4によって発生するカルマン渦、14は管路11内に設
けられた渦発生体、15は発生体14の下流側に設置さ
れた支持体、16a,16bは電極である。
【0005】流れの中に置かれた渦発生体14の下流側
には、交互に回転方向が反転する一対のカルマン渦列が
周期的に生成される。電極16bは渦発生体14の下流
側に設置された支持体15に設けられ、電極16aは電
極16bの対極として電極16bの上流側、同時に渦発
生体14より下流に設けられている。図6、図7に記載
された電極16aは渦発生体14と一体となっている。
【0006】17は電極16a,16bと電気的に接続
され、電極16a,16b間の電圧を検出して管路11
内を流れる流体の流量を算出するための流量計測回路で
ある。永久磁石12a,12bは管路11の周囲に設け
られ、管路11を挟んで2つの磁石がそれぞれS極とN
極を対向させて配設されたものであり、永久磁石12
a,12bは、N極からS極に向かう磁界方向が渦発生
体14の軸心方向と電極16a,16bに垂直になるよ
うに設けられている。
【0007】この従来の流量測定装置によれば、渦発生
体14によって生成されたカルマン渦が流れに乗って流
下していくと、流れの流速に渦の速度分だけ変化が生
じ、これによって永久磁石12a,12bが加えた磁界
に磁束変化が生じる。この磁束変化が電極16a,16
b間に誘導起電力を発生させ、この電圧変化を流量計測
回路17で検出し回数をカウントすれば、流量が算出で
きるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のカルマン渦流量測定装置では、渦発生体14の下流側
に直接電極16a,16bを設置しているため、カルマ
ン渦が渦発生体で生成されて充分成長する以前の領域ま
でも検知し、その流れによるノイズの影響を受けやすと
いう課題があった。
【0009】また図7に示すように、電極16a,16
bがポイント的に設置され電極面積が小さいため、検出
感度が低く特に導電率の低い場合や低流量域での検出が
困難であるという課題があった。
【0010】また外乱ノイズの影響を受け易く、ノイズ
対策を行うために、例えば高度なフィルター回路の組み
込み等が必要となり、装置全体の構造の複雑化や高コス
ト化等、二次的な問題も発生しやすいという課題があっ
た。
【0011】更に、Re=UL/υ(U:断面平均流
速、L:代表長さ、υ:動粘性係数)で定義されるレイ
ノルズ数Reが約3000を下回る低流領域、つまり層
流から乱流に遷移する領域では導電性流体が流れる測定
管路の壁面抵抗の影響により、管路11内の測定流体の
流速分布が変化しカルマン渦の発生が不安定となるた
め、測定精度及び再現性が低くなり正確な流量を算出が
困難となるという課題があった。
【0012】そこで、本発明は、流れによるノイズの影
響を低減することができ、測定精度と再現性が高く、正
確な流量が算出できる流量測定装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した従来の課題を解
決するために本発明の流量測定装置は、渦発生体の下流
側に設けられカルマン渦が磁界内を通過するときに生じ
る磁界変化によって発生する誘導起電力の変化を検出す
る一対の起電力測定用電極と、磁界を発生するための磁
界発生装置と、検出回路を備え、起電力測定用電極の少
なくとも一方には、該起電力測定用電極を部分的に被覆
する被覆部材が設けられていることを特徴とする。
【0014】これにより、流れによるノイズの影響を低
減することができ、測定精度と再現性が高く、正確な流
量が算出できる。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1にかかる流量測定装置
は、導電性流体が流れる測定管路に設置され導電性流体
にカルマン渦を発生させる渦発生体と、渦発生体の下流
側に設けられカルマン渦が磁界内を通過するときに生じ
る磁界変化によって発生する誘導起電力の変化を検出す
る一対の起電力測定用電極と、磁界を発生するための磁
界発生装置と、起電力測定用電極のそれぞれと電気的に
接続され誘電起電力を検出して導電性流体の流量を算出
する検出回路を備えた流量測定装置であって、起電力測
定用電極の少なくとも一方には、該起電力測定用電極を
部分的に被覆する被覆部材が設けられていることを特徴
とする流量測定装置であるから、渦発生体と別に一対の
起電力測定用電極を設置し、被覆部材により渦が最も安
定して発生している領域での検出が可能となるため、流
れによるノイズの影響を低減することができる。
【0016】請求項2にかかる流量測定装置は、被覆部
材が、起電力測定用電極の一方の壁面側部分を被覆する
ことを特徴とする請求項1記載の流量測定装置であるか
ら、導電性流体が流れる測定管路の壁面近傍で発生する
乱流によるノイズの影響を低減することができる。
【0017】請求項3にかかる流量測定装置は、被覆部
材が、起電力測定用電極の両方の壁面側部分を被覆する
ことを特徴とする請求項1記載の流量測定装置であるか
ら、起電力測定用電極を片方の壁面から挿入し相対向す
る壁面に到達する構成とした場合でも、両壁面近傍で発
生する乱流によるノイズの影響を低減することができる
と共に、上記構成とすることにより、起電力測定用電極
の両端を支持することにより、流れ方向にたいする強度
を向上させることができる。
【0018】請求項4にかかる流量測定装置は、起電力
測定用電極が渦発生体の軸方向に対して略垂直方向に設
置され、起電力測定用電極の非被覆部分長が渦発生体幅
よりも長いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載の流量測定装置であるから、非被覆部分が、発生す
るカルマン渦の中心領域を含むことにより、効率の良い
測定を行なうことができる。
【0019】請求項5にかかる流量測定装置は、起電力
測定用電極が渦発生体の軸方向に対して略垂直方向に設
置され、起電力測定用電極の非被覆部分の長さ方向に対
する中心が、渦発生体の幅方向の中心と一致することを
特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の流量測定装
置であるから、非被覆部分が、発生するカルマン渦の中
心領域を上下対称的に含むことにより、効率の良い測定
を行なうことができる。
【0020】請求項6にかかる流量測定装置は、被服手
段が絶縁材料で構成されたことを特徴とする請求項1〜
5のいずれかに記載の流量測定装置であるから、絶縁材
料を使用し、完全に絶縁することによりで流れによるノ
イズの影響を完全に削除することができる。
【0021】請求項7にかかる流量測定装置は、一対の
起電力測定用電極の上流側と下流側には、検出回路と電
気的に接続されてこの上流側と下流側の電位を測定する
ための基準電位測定用電極が夫々設けられ、検出回路が
起電力測定用電極によって検出した誘導起電力から基準
電位測定用電極によって検出した電位を引いて流量を算
出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
流量測定装置であるから、基準電位測定用電極を設置
し、検出回路が起電力測定用電極にて検出した誘導起電
力からその電位を差し引いて流量を算出するため、様々
なノイズの影響を低減することが可能となる。
【0022】請求項8にかかる流量測定装置は、渦発生
体の上流側には、導電性流体の流れの乱れを誘発する乱
れ誘発手段が設けられたことを特徴とする請求項1〜7
のいずれかに記載の流量測定装置であるから、乱れ誘発
手段を具備しているため、安定した乱流を発生させるこ
とができ、低流領域おいても高い精度で流量を測定する
ことが可能になる。
【0023】請求項9にかかる流量測定装置は、乱れ誘
発手段がコイルバネであることを特徴とする請求項8記
載の流量測定装置であるから、コイルバネを使用するこ
とにより、工業的にも安価で量産性、組立性に優れる。
【0024】請求項10にかかる流量測定装置は、乱れ
誘発手段が導電性材料で構成され、基準電位測定用電極
と電気的に接続されていることを特徴とする請求項8ま
たは9記載の流量測定装置であるから、表面積が大きく
導電性材料で構成された乱れ誘発手段と基準電位測定用
電極とが接続しているため、様々なノイズの検出精度が
向上し、その電位差を差し引くことができるため、更に
様々なノイズの影響を低減することが可能となる。
【0025】請求項11にかかる流量測定装置は、乱れ
誘発手段が、渦発生体の下流側に設けられたことを特徴
とする請求項8〜10のいずれかに記載の流量測定装置
であるから、誘発手段を渦発生体の下流側に追加するこ
とにより、流れの下流方向から侵入する様々なノイズの
低減が可能となる。
【0026】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態について図面を用いて説明する。
【0027】図1は本発明の実施の形態1における流量
測定装置の断面図を示す。図2は本発明の実施の形態1
における流量測定装置の側面図、図3は図1におけるA
−A断面図である。
【0028】図1〜図3において、1は導電性流体が流
れる測定管路、2は測定管路1内に設けられた渦発生
体、3は渦発生体2により導電性流体の流速に比例した
周波数で上下交互に回転方向が反転して生成されるカル
マン渦である。4a,4bはカルマン渦3を検出するた
めの起電力測定用電極で、本実施の形態1では測定管路
1の内壁面側に片持ち支持され、絶縁材料で構成された
被覆部材5a,5bを備える。6a,6bは基準電位測
定用電極であって、乱れ誘発手段であるコイルバネ7
a,7bと各々電気的に接続されている。コイルバネ7
a,7bを乱れ誘発手段として用いた場合の基準電位測
定用電極6a,6bとの接続方法は、コイルバネ7a,
7bのピッチ間に基準電位測定用電極6a,6bを挿入
することで、その密着力により、別部品を設けることな
く安定して接触固定することができる。またコイルバネ
7a,7bの材料として、導電性を有する材料であれば
ステンレス材料が好ましい。それは安価で耐腐食性を有
し、基準電位測定用電極6a,6bとの密着力が強固で
あるためである。
【0029】8は起電力測定用電極4a,4bが検出し
た誘導起電力、及び基準電位測定用電極6a,6bが検
出した様々なノイズ成分から導電性流体の流量を算出す
る検出回路(図示しない)が形成されたプリント基板で
ある。
【0030】9a,9bは測定管路1外壁面に互いに異
極且つ渦発生体2の軸方向に対して平行に対向設置され
た磁界発生装置である永久磁石であり、10は永久磁石
9a,9bの漏れ磁束を減少させるための金属ヨークで
ある。ここで、永久磁石9a,9bとしては、フェライ
ト磁石を用いることができるが、さらに高精度で測定す
るためには磁束密度が非常に高いネオジウム(Nd)、
サマリウム(Sm)、セリウム(Ce)系などの希土類
永久磁石を用いることが望ましい。また、磁界発生装置
として永久磁石以外にもソレノイドなどを用いてもよ
い。
【0031】次に、上記構成を有する本実施の形態1に
おける流量測定装置の動作、作用について説明する。測
定対象物である導電性流体は、測定管路1に接続された
一次配管(図示しない)側から矢印aで示すように流入
する。本実施の形態1における測定管路1内の形状は、
図2及び図3に示すようにコイルバネ7a,7bの設置
部分のみを円形とし、その他の中央部分をトラック形状
の断面としているが、全てを円形の断面としてもよい
し、全てをトラック形状としてもよい。
【0032】最初に導電性流体はコイルバネ7a内に入
り、同時に基準電位測定用電極6aと接触する。コイル
バネ7aを設置する理由は、とくにレイノルズ数Reが
約3000を下回る低流領域、すなわち流れが層流から
乱流に遷移する領域では測定管路1の壁面抵抗の影響に
より、管路内の測定流体の流速分布が変化しカルマン渦
3の発生が不安定となるため、測定精度及び再現性が低
くなり正確な流量を算出が困難となる。このような課題
を解決するために、表面に均一な凹凸を有するコイルバ
ネ7aを渦発生体1の上流側に設置することで安定した
乱流を起こし、コイルバネ7aから渦発生体2に到達す
る間に充分に発達した乱流流れを形成するためである。
【0033】次に、導電性流体は渦発生体2を通過し、
その下流側にカルマン渦3を発生させる。本実施の形態
1において、渦発生体2の形状は三角柱とし三角柱の一
側面が流れに垂直に衝突するような方向で測定管路1内
に設置しているが、カルマン渦3を発生させる形状であ
ればどのような形状であってもよい。このカルマン渦3
は、図1に示すように渦発生体2の上下に対照的に発生
し、その周波数は導電性流体の流速に比例するという特
性を有している。この周波数をカウントすることにより
導電性流体の流量を算出することができる。
【0034】発生したカルマン渦3は、流れに乗って起
電力測定用電極4a,4bを横切る。起電力測定用電極
4a,4bは、カルマン渦3が渦発生体2で生成した後
で、渦発生体2の下流側で充分成長するための距離をお
いた場所に、二本を、渦発生体2の軸方向と略垂直に、
流れとも略垂直な方向に、略平行に並べて設置されてい
る。また、永久磁石9a,9bは、これにより発生する
磁界内に起電力測定用電極4a,4bが確実に存在する
ように設置されている。そして、カルマン渦3が、矢印
aで示す方向の導電性流体の流れにのって起電力測定用
電極4a,4bを横切るときに磁界変化が生じ、起電力
測定用電極4a,4bに誘導起電力がパルス状に生じる
ため、それをプリント基板8に形成された検出回路によ
って検出するものである。
【0035】ところで、実施の形態1においては起電力
測定用電極4a,4bは測定管路1の内壁面側に被覆部
材5a,5bが設けられている。この被覆部材5a,5
bは、壁面の影響によって発生する壁面近傍の乱流をノ
イズとして検知しないためのもので、これにより純粋に
カルマン渦3によって発生する誘導起電力のみを検出す
ることが可能となり、測定精度が向上する。なお、本実
施の形態1においては被覆部材5a,5bは起電力測定
用電極4a,4bの双方に設けたが、どちらか一方のみ
に設置した場合でもかなり効果が期待できる。そして、
被覆部材5a,5bの効果を高めるには、図2及び図3
に示すように半径方向の配置で、測定管路1の内壁面か
ら渦発生体2の壁面側稜線までの範囲内に設けるのが望
ましい。これは、起電力測定用電極4a,4bの非被覆
部分(検出可能部分)が、渦発生体2の上側に発生する
カルマン渦3の渦列の中心を含み、被覆部分によって測
定管路1の内壁面から巻き上げるノイズを遮断すること
ができるからである。起電力測定用電極4a,4bの非
被覆部分長の中心位置を、渦発生体2の幅方向の中心と
一致させた場合(図示しない)、非被覆部分がカルマン
渦3の中心領域を上下対称的に含むため、測定の効率が
向上する。被覆部材5a,5bを取付ける方法として
は、チューブ状の被覆材を起電力測定用電極4a,4b
を設置した後に被せて構成してもよいし、起電力測定用
電極4a,4bと被覆部分を一体成形して構成してもよ
い。
【0036】最後に、導電性流体はコイルバネ7b内に
入り、同時に基準電位測定用電極6bを横切って、二次
配管(図示しない)側へ排出される。なお、基準電位測
定用電極6a,6bは、起電力測定用電極4a,4bの
上流側と下流側のそれぞれの電位を測定するためのもの
である。そして、これらを基準電位とし、プリント基板
8の検出回路内において、起電力測定用電極4a、4b
で検出した誘電起電力から、カルマン渦3以外の流れに
よるノイズ成分や外乱ノイズ成分として相殺することに
より、複雑な回路を用いることなく容易にノイズ成分を
除去し測定精度を向上させることができる。また、この
基準電位測定用電極6a,6bが、導電性を有する材料
で構成されたコイルバネ7a,7bと電気的に接続して
いれば、表面積が大きくなり、ノイズ成分の検出能力が
向上するため、更に測定精度を向上させることができ
る。
【0037】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2における流量測定装置の断面図を示す。図5は図4
におけるB−B断面図である。なお、実施の形態1と同
一符号のものは同一構成を有すから、詳細な説明はここ
では省略する。
【0038】本実施の形態2において、実施の形態1と
異なる点は、起電力測定用電極4a,4bが渦発生体2
の軸方向と平行に設置され、内壁面に両持ち支持されて
いる点である。この場合、図5に示すように起電力測定
用電極4bであれば測定管路1の内壁面側の両方に被覆
部材5c,5dを備える。なお、起電力測定用電極4a
にも同様に被覆部材を備える(図示しない)ことが最も
好ましいが、起電力測定用電極4aまたは4bのどちら
か一方に設置するのでもかなり効果が期待できる。
【0039】本実施の形態2においては、上記したよう
に起電力測定用電極4a,4bを渦発生体2の軸方向と
平行に設置することにより起電力測定用電極4a,4b
の両端を測定管路1の内壁面に固定支持することが可能
となり、矢印aで示す導電性流体の流れ方向に対する強
度を向上させることができる。
【0040】また、基準電位測定用電極6a,6bを、
起電力測定用電極4a,4bと同様に渦発生体2の軸方
向と平行に設置してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
かかる流量測定装置は、起電力測定用電極を部分的に被
覆する被覆部材が設けられていることを特徴とする流量
測定装置であるから、渦発生体と別に一対の起電力測定
用電極を設置し、被覆部材により渦が最も安定して発生
している領域での検出が可能となるため、流れによるノ
イズの影響を低減することができ、流量測定精度を向上
することが可能となるという効果がある。
【0042】請求項2にかかる流量測定装置は、被覆部
材が、起電力測定用電極の一方の壁面側部分を被覆する
から、導電性流体が流れる測定管路の壁面近傍で発生す
る乱流によるノイズの影響を低減することができ、流量
測定精度を向上することが可能となるという効果があ
る。
【0043】請求項3にかかる流量測定装置は、被覆部
材が、起電力測定用電極の両方の壁面側部分を被覆する
から、起電力測定用電極を片方の壁面から挿入し相対向
する壁面に到達する構成とした場合でも、両壁面近傍で
発生する乱流によるノイズの影響を低減することができ
ると共に、上記構成とすることにより、起電力測定用電
極の両端を支持することにより、流れ方向にたいする強
度を向上させることができ、さらに製品寿命を延長する
ことが可能となるという効果がある。
【0044】請求項4にかかる流量測定装置は、起電力
測定用電極が渦発生体の軸方向に対して略垂直方向に設
置され、起電力測定用電極の非被覆部分長が渦発生体幅
よりも長いから、非被覆部分が、発生するカルマン渦の
中心領域を含むことにより、効率のよい測定を行なうこ
とができ、流量測定精度を向上することが可能となると
いう効果がある。
【0045】請求項5にかかる流量測定装置は、起電力
測定用電極が渦発生体の軸方向に対して略垂直方向に設
置され、起電力測定用電極の非被覆部分の長さ方向に対
する中心が、渦発生体の幅方向の中心と一致するから、
非被覆部分が、発生するカルマン渦の中心領域を上下対
称的に含むことにより、効率のよい測定を行なうことが
でき、流量測定精度を向上することが可能となるという
効果がある。
【0046】請求項6にかかる流量測定装置は、被服手
段が絶縁材料で構成されたから、絶縁材料を使用し、完
全に絶縁することによりで流れによるノイズの影響を完
全に削除することができ、流量測定精度を向上すること
が可能となるという効果がある。
【0047】請求項7にかかる流量測定装置は、一対の
起電力測定用電極の上流側と下流側には、検出回路と電
気的に接続されてこの上流側と下流側の電位を測定する
ための基準電位測定用電極が夫々設けられ、検出回路が
起電力測定用電極によって検出した誘導起電力から基準
電位測定用電極によって検出した電位を引いて流量を算
出から、基準電位測定用電極を設置し、検出回路が起電
力測定用電極にて検出した誘導起電力からその電位を差
し引いて流量を算出するため、様々なノイズの影響を低
減することが可能となり、複雑な回路を用いることなく
ノイズ成分の除去が可能となるという効果がある。
【0048】請求項8にかかる流量測定装置は、導電性
流体の流れの乱れを誘発する乱れ誘発手段が設けられた
から、安定した乱流を発生させることができ、低流領域
おいても高い精度で流量を測定することが可能になり、
広範囲にわたる流量測定が可能となるという効果があ
る。
【0049】請求項9にかかる流量測定装置は、乱れ誘
発手段がコイルバネであるから、工業的にも安価で量産
性、組立性に優れることで、イニシャルコストの低減が
可能となるという効果がある。
【0050】請求項10にかかる流量測定装置は、乱れ
誘発手段が導電性材料で構成され、基準電位測定用電極
と電気的に接続されているから、表面積が大きく導電性
材料で構成された乱れ誘発手段と基準電位測定用電極と
が接続しているため、様々なノイズの検出精度が向上
し、その電位差を差し引くことができるため、さらに様
々なノイズの影響を低減することが可能となり、様々な
場所での使用が可能となり、使用環境の幅が広がるとい
う効果がある。
【0051】請求項11にかかる流量測定装置は、乱れ
誘発手段が、渦発生体の下流側に設けられたから、誘発
手段を渦発生体の下流側に追加することにより、流れの
下流方向から侵入する様々なノイズの低減が可能とな
り、さらにノイズの除去性能が向上するという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における流量測定装置の
断面図
【図2】本発明の実施の形態1における流量測定装置の
側面図
【図3】図1におけるA−A断面図
【図4】本発明の実施の形態2における流量測定装置の
断面図
【図5】図4におけるB−B断面図
【図6】従来のカルマン渦流量測定装置の構成を示す断
面図
【図7】従来のカルマン渦流量測定装置のC−C断面図
【符号の説明】
1 測定管路 2 渦発生体 3 カルマン渦 4a,4b 起電力測定用電極 5a,5b,5c,5d 被覆部材 6a,6b 基準電位測定用電極 7a,7b コイルバネ 8 プリント基板 9a,9b 永久磁石 10 金属ヨーク 11 管路 12a,12b 永久磁石 13 カルマン渦 14 渦発生体 15 支持体 16a,16b 電極 17 流量計測回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 恒二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2F035 BB02 BB07 BC02 BD01 BE05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性流体が流れる測定管路に設置され前
    記導電性流体にカルマン渦を発生させる渦発生体と、 前記渦発生体の下流側に設けられ前記カルマン渦が磁界
    内を通過するときに生じる磁界変化によって発生する誘
    導起電力の変化を検出する一対の起電力測定用電極と、 前記磁界を発生するための磁界発生装置と、 前記起電力測定用電極のそれぞれと電気的に接続され誘
    電起電力を検出して前記導電性流体の流量を算出する検
    出回路を備えた流量測定装置であって、 前記起電力測定用電極の少なくとも一方には、該起電力
    測定用電極を部分的に被覆する被覆部材が設けられてい
    ることを特徴とする流量測定装置。
  2. 【請求項2】前記被覆部材が、前記起電力測定用電極の
    一方の壁面側部分を被覆することを特徴とする請求項1
    記載の流量測定装置。
  3. 【請求項3】前記被覆部材が、前記起電力測定用電極の
    両方の壁面側部分を被覆することを特徴とする請求項1
    記載の流量測定装置。
  4. 【請求項4】前記起電力測定用電極が前記渦発生体の軸
    方向に対して略垂直方向に設置され、前記起電力測定用
    電極の非被覆部分長が前記渦発生体幅よりも長いことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流量測定装
    置。
  5. 【請求項5】前記起電力測定用電極が前記渦発生体の軸
    方向に対して略垂直方向に設置され、前記起電力測定用
    電極の非被覆部分の長さ方向に対する中心が、前記渦発
    生体の幅方向の中心と一致することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の流量測定装置。
  6. 【請求項6】前記被服手段が絶縁材料で構成されたこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流量測定
    装置。
  7. 【請求項7】一対の起電力測定用電極の上流側と下流側
    には、前記検出回路と電気的に接続されてこの上流側と
    下流側の電位を測定するための基準電位測定用電極が夫
    々設けられ、前記検出回路が前記起電力測定用電極によ
    って検出した誘導起電力から前記基準電位測定用電極に
    よって検出した電位を引いて流量を算出することを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の流量測定装置。
  8. 【請求項8】前記渦発生体の上流側には、前記導電性流
    体の流れの乱れを誘発する乱れ誘発手段が設けられたこ
    とを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の流量測
    定装置。
  9. 【請求項9】前記乱れ誘発手段がコイルバネであること
    を特徴とする請求項8記載の流量測定装置。
  10. 【請求項10】前記乱れ誘発手段が導電性材料で構成さ
    れ、前記基準電位測定用電極と電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項8または9記載の流量測定装
    置。
  11. 【請求項11】前記乱れ誘発手段が、前記渦発生体の下
    流側に設けられたことを特徴とする請求項8〜10のい
    ずれかに記載の流量測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105675651A (zh) * 2016-01-25 2016-06-15 中国原子能科学研究院 一种探测液态金属中气体含量的装置及方法

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