JP2002348374A - ポリアミック酸又はポリイミド及び液晶配向剤 - Google Patents
ポリアミック酸又はポリイミド及び液晶配向剤Info
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Abstract
も高い透明性を有するポリアミド酸又はポリイミドの提
供。 【解決手段】ジアミンから選ばれる少なくとも1種の化
合物と酸二無水物から選ばれる少なくとも1種の化合物
を有機溶媒中で反応させてなる生成物であり、前記ジア
ミンの必須成分として炭化水素側鎖を有する脂肪族環構
造ジアミンが反応に供せられてなるポリアミック酸又は
ポリイミド。
Description
はポリイミド及びこれらの何れか一方又は双方を主成分
として含む液晶配向剤に関し、特に、ポリアミック酸又
はポリイミドの反応成分として特定のジアミンを用いた
ものである。
られている基板上に液晶配向膜を形成して液晶表示素子
用基板とし、この基板2枚を対向配置し、生じた空隙に
液晶層を注入してサンドイッチ構造としたものが知られ
ている。液晶配向膜は、液晶表示素子用基板上に形成さ
れた液晶配向剤被膜の表面にラビング処理を施すことに
より形成され、液晶表示素子における液晶分子へ配向性
を付与している。この液晶配向剤被膜は、従来よりポリ
アミック酸又はポリイミド溶液を主成分として含有する
組成物(液晶配向剤)が用いられている。
い品質を求めるために、液晶が配向膜に接するときにな
す角(プレチルト角)を高めに設定する必要があり、従
来の液晶配向剤は、高いプレチルト角を得るために、ふ
っ素あるいは長鎖アルキル基を導入した芳香族系のジア
ミンからポリアミド酸又はポリイミド樹脂溶液を得てい
る。
系のジアミンを反応させて得たポリアミド酸又はポリイ
ミドは、分子内に存在する方向環のために高い透明性を
付与することが困難であるという問題がある。
決するためになされたものであり、高いプレチルト角を
付与することができ、しかも高い透明性を有するポリア
ミド酸又はポリイミドの提供を目的とするものである。
また、本発明は、高いプレチルト角と高い透明性を有す
る液晶配向膜を形成することができる液晶配向剤の提供
を目的とするものである。
め、本発明は、ジアミンから選ばれる少なくとも1種の
化合物と酸二無水物から選ばれる少なくとも1種の化合
物を有機溶媒中で反応させてなる生成物であり、前記ジ
アミンの必須成分として炭化水素側鎖を有する脂肪族環
構造ジアミンが反応に供せられてなるポリアミック酸又
はポリイミドを提供する。また、本発明は、ジアミンか
ら選ばれる少なくとも1種の化合物と酸二無水物から選
ばれる少なくとも1種の化合物を有機溶媒中で反応させ
てなる生成物であり、前記ジアミンの必須成分として炭
化水素側鎖を有する脂肪族環構造ジアミンが反応に供せ
られてなるポリアミック酸又はポリイミドを主成分とし
て含有する液晶配向剤を提供する。
有する脂肪族環構造ジアミンの炭化水素鎖としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等であ
り、炭化水素鎖がメチル基のときの脂肪族環構造ジアミ
ンは、化学式
ン以外のジアミンとしては、化学式
することが好ましい。
することが好ましい。
できるのは化学式(1)で表わされる化合物で代表され
る炭化水素側鎖を有する脂肪族環構造ジアミンを反応成
分として使用ためである。又、炭化水素側鎖を有する脂
肪族環構造ジアミンは、高い透明性を実現する上でも有
用であり、この炭化水素側鎖を有する脂肪族環構造ジア
ミンに加えて、ジアミン成分として化学式(2)〜(1
0)で表わされる化合物の少なくとも1種と、酸二無水
物成分として化学式(30)、(31)、(34)、
(36)で表わされる化合物の少なくとも1種を反応成
分としてなるポリアミック酸又はポリイミドは、より高
い透明性の実現を可能とする。
させることにより、ポリアミック酸が生成され、更にポ
リアミック酸を熱処理あるいは無水酢酸を添加すること
等により脱水閉環させることによりポリイミドを調整す
ることができ、本発明の液晶配向剤はこれらポリアミッ
ク酸及びポリイミドのいずれか一方又は双方を主成分と
して含有するものである。
解させて直接イミド化することによってポリイミドを得
ることもでき、更にはジアミンと酸二無水物を有機溶媒
中で溶解反応させ、続いてジアミン及び酸二無水物の少
なくとも一方を添加してイミド化することによりポリイ
ミドを得ることができる。ジアミンと酸二無水物との混
合比は、酸二無水物の合計量1モル%に対して、ジアミ
ンの合計量0.95〜1.05モル%とするのが好まし
い。
リドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、スルホラン、アニソール、ジオキソラン、ブチルセ
ルソルブアセテート、ラクトン系等が挙げられ、これら
単独で使用することができるが、2種以上を混合して使
用してもよい。ラクトン系としては、γ−カプロラクト
ン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−テ
トロン酸、γ−フタリド、γ−フタリド酸、γ−クマリ
ン等が挙げられ、ラクトン系とピリジン、キノリン、N
−メチルモルフォリン等の塩基化合物との混合物も使用
可能である。
応させて得られたポリアミック酸及び/又はポリイミド
を有機溶媒で希釈することにより、液晶配向剤が得られ
る。液晶配向剤には基板との接着性を向上させるために
シランカップリング剤やチタネートカップリング剤を少
量添加しても良い。
る。
ル四つ口フラスコに、水分分離トラップを備えた玉付冷
却管を取りつけ、1,2,3,4−シクロペンタンテト
ラカルボン酸二無水物(化学式(30))21.0g、
4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキ
シルメタン(DMHM、化学式(1))23.8g、γ
−カプロラクトン1.1g、ピリジン2.0g、N−メ
チル−2−ピロリドン(NMP)200.0g、トルエ
ン40.0gを加え、常温で窒素雰囲気下で10分間攪
拌した後、反応槽の内容物を180℃に昇温し、攪拌機
の回転数を180rpmに設定して3時間攪拌し、攪拌
終了後真空乾燥を行い反応液(ワニス)を得た。なお留
出成分は反応中に水分分離トラップより適時取り除い
た。 [工程2][工程1]で得たワニスをメタノール中に投
入することによって、生成した沈殿を分離し、粉砕、ろ
過、洗浄および減圧乾燥させる工程を経ることによりポ
リイミド粉末を得た。このポリイミド粉末を赤外線吸収
スペクトルを測定したところ、1715cm-1及び178
5cm-1にイミド環の特性吸収が認められた。 [工程3]その後NMP9.5gにポリイミド粉末0.
5gを溶解して液晶配向剤を得た。
2,2)オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカ
ルボン酸二無水物(BCD、化学式(31))24.8
g、DMHM23.8g、γ−カプロラクトン1.1
g、ピリジン2.0g、NMP200.0g、トルエン
40.0を加え、実施例1の[工程1]と同様にして反
応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
ジフタル酸無水物(ODPA、化学式(34))31.
0g、DMHM23.8g、γ−カプロラクトン1.1
g、ピリジン2.0g、NMP200g、トルエン4
0.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様にして反
応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
g、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物(BPDA、化学式(33))14.7g、D
MHM11.9g、3,5−ジアミノ安息香酸(DAB
z、化学式(13))7.6g、γ−カプロラクトン
1.1g、ピリジン2.0g、NMP200.0g、ト
ルエン40.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様
にして反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
g、ピロメリット酸二無水物(化学式(32))10.
9g、DMHM11.9g、DABz7.6g、γ−カ
プロラクトン1.1g、ピリジン2.0g、NMP20
0.0g、トルエン40.0gを加え、実施例1の[工
程1]と同様にして反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
CD24.8g、3,9−ビス(3−アミノプロピル)
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−5,5−ウ
ンデカン(ATU)27.4g、γ−カプロラクトン
1.1g、ピリジン2.0g、NMP200.0g、ト
ルエン40.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様
にして反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
g、ATU27.4g、γ−カプロラクトン 1.1
g、ピリジン2.0g、NMP200.0g 、トルエ
ン40.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様にし
て反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例1の[工程
2]と同様に処理してポリイミド粉末を得た。このポリ
イミド粉末を赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の特性吸収が
認められた。 [工程3][工程2]で得たポリイミド粉末を実施例1
の[工程3]と同様に処理して液晶配向剤を得た。
剤についてプレチルト角及びの光透過率を評価し、その
結果を表1に示した。
角の評価:ITO付きガラス基板上に液晶配向剤をスピ
ンコート法により塗布、焼成した後、ラビング処理を施
すことで液晶表示素子用基板とした。得られた液晶表示
素子用基板をセルギャップ50μmで対向配置し、接着
剤で固定し、その後真空注入法により液晶を注入し、液
晶注入口をUV硬化樹脂により封止することで、プレチル
ト角評価セルを得た。また、得られたプレチルト角評価
セルを、波長633nmの光源を用いてプレチルト角を
測定した。
定:ガラス基板上に液晶配向剤をスピンコート法により
塗布、焼成した後、UV−可視分光光度計を用いて38
0nmの光透過率を測定した。
g、BPDA17.65g、DMHM10.73g、D
ABz6.85g、γ−バレロラクトン0.9g、メチ
ルモルフォリン1.8g、NMP224.0g、トルエ
ン45.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様にし
て反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスの一部を200℃で
2時間加熱することによって固形分(樹脂分)の濃度を
測定したところ、15.1重量%であった。また、ワニ
スより固形分を取り出し、赤外線吸収スペクトルを測定
したところ、1715cm-1及び1785cm-1にイミド環
の特性吸収が認められた。 [工程3][工程1]で得たワニスにγ−バレロラクト
ンを添加することにより液を希釈し、固形分の濃度が
5.0重量%となるように調整して液晶配向剤を得た。
g、BPDA17.65g、DMHM10.73g、D
ABz6.85g、γ−ブチロラクトン0.77g、メ
チルモルフォリン1.8g、NMP224.0g、トル
エン45.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様に
して反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
2]と同様にして処理して固形分(樹脂分)の濃度を測
定したところ、15.2重量%であった。また、ワニス
より固形分を取り出し、赤外線吸収スペクトルを測定し
たところ、1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の
特性吸収が認められた。 [工程3][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
3]と同様に調整して液晶配向剤を得た。
g、BPDA17.65g、DMHM10.73g、D
ABz6.85g、γ−カプロラクトン1.03g、メ
チルモルフォリン1.8g、NMP224.0g、トル
エン45.0gを加え、実施例1の[工程1]と同様に
して反応液(ワニス)を得た。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
2]と同様にして処理して固形分(樹脂分)の濃度を測
定したところ、15.0重量%であった。また、ワニス
より固形分を取り出し、赤外線吸収スペクトルを測定し
たところ、1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の
特性吸収が認められた。 [工程3][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
3]と同様に調整して液晶配向剤を得た。
g、DABz6.85gγ−カプロラクトン1.03
g、メチルモルフォリン1.8g、NMP114.0
g、トルエン23.0gを加え、常温下に窒素ガス雰囲
気中で10分間攪拌した後、攪拌機の回転数を180r
pmに設定して1時間攪拌して反応させた。
17.65g、DMHM10.73g、NMP110
g、トルエン22gを加え、反応槽の内容物を180℃
に昇温し、攪拌機の回転数を180rpmに設定して4
時間攪拌し反応液(ワニス)を得た。なお留出成分は反
応中に水分分離トラップより適時取り除いた。 [工程2][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
2]と同様にして処理して固形分(樹脂分)の濃度を測
定したところ、15.3重量%であった。また、ワニス
より固形分を取り出し、赤外線吸収スペクトルを測定し
たところ、1715cm-1及び1785cm-1にイミド環の
特性吸収が認められた。 [工程3][工程1]で得たワニスを実施例6の[工程
3]と同様に調整して液晶配向剤を得た。
ルト角評価し、その結果を表2に示した。
し、且つ高い透明性を有する液晶配向膜を透明電極が設
けられている基板上に形成することができる。またこの
液晶配向剤を適応した液晶表示素子は液晶プロジェクタ
ー、液晶テレビ、コンピューターディスプレイ、計算
機、時計、各種装置表示板等の表示装置として用いるこ
とができる。
Claims (5)
- 【請求項1】ジアミンから選ばれる少なくとも1種の化
合物と酸二無水物から選ばれる少なくとも1種の化合物
を有機溶媒中で反応させてなる生成物であり、前記ジア
ミンの必須成分として炭化水素側鎖を有する脂肪族環構
造ジアミンが反応に供せられてなることを特徴とするポ
リアミック酸又はポリイミド。 - 【請求項2】炭化水素側鎖を有する脂肪族環構造ジアミ
ンは、化学式 【化1】 で表わされる化合物である請求項1記載のポリアミック
酸又はポリイミド。 - 【請求項3】ジアミンとして化学式 【化2】 で表わされる化合物が、酸二無水物として 【化3】 【化4】 【化5】 及び 【化6】 で表わされる化合物から選ばれる少なくとも1種が反応
に供せられてなる請求項1記載のポリアミック酸又はポ
リイミド。 - 【請求項4】ジアミンとして化学式 【化7】 で表わされる化合物と 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 及び 【化16】 で表わされる化合物から選ばれる少なくとも1種が、酸
二無水物として 【化17】 【化18】 【化19】 及び 【化20】 から選ばれる少なくとも1種が反応に供せられてなる請
求項1記載のポリアミック酸又はポリイミド。 - 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかに記載の
ポリアミック酸又はポリイミドを含有することを特徴と
する液晶配向剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001156431A JP2002348374A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ポリアミック酸又はポリイミド及び液晶配向剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001156431A JP2002348374A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ポリアミック酸又はポリイミド及び液晶配向剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002348374A true JP2002348374A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19000439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001156431A Pending JP2002348374A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | ポリアミック酸又はポリイミド及び液晶配向剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002348374A (ja) |
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