JP2002348281A - 5員複素環アルカン酸誘導体 - Google Patents

5員複素環アルカン酸誘導体

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JP2002348281A
JP2002348281A JP2002081621A JP2002081621A JP2002348281A JP 2002348281 A JP2002348281 A JP 2002348281A JP 2002081621 A JP2002081621 A JP 2002081621A JP 2002081621 A JP2002081621 A JP 2002081621A JP 2002348281 A JP2002348281 A JP 2002348281A
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ethyl acetate
ring
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JP2002081621A
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Yu Momose
百瀬  祐
Takeshi Maekawa
毅志 前川
Hiroshi Imoto
広士 井元
Hiroyuki Odaka
裕之 小高
Hiroyuki Kimura
宏之 木村
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糖尿病などの予防・治療剤として有用な新規5
員複素環アルカン酸誘導体を提供する。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、R1は置換されていてもよい5員複素環基を;
Xは結合手等を;Qは炭素数1ないし20の2価の炭化
水素基を;Yは結合手等を;環Aは1ないし3個の置換
基をさらに有していてもよい芳香環を;Zは−(C
2n−Z1−(nは0ないし8の整数を、Z1は結合手
等を示す)等を;環Bは1ないし3個の置換基をさらに
有していてもよい5員複素環を;Wは炭素数1ないし2
0の2価の飽和炭化水素基を;R2は−OH等を示
す。]で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた血糖低下作
用および血中脂質低下作用を有し、糖尿病、高脂血症、
耐糖能不全などの予防・治療剤として有用な新規5員複
素環アルカン酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカン酸誘導体としては、下記文献に
記載の化合物が知られている。 (1)WO 00/64876には、PPARリガンド受容体
結合剤として、式
【化5】 [式中、
【化6】 独立して、アリールなどを;Aは−O−などを;Bは−
O−などを;Dは−O−などを;Eは結合手またはエチ
レン基を;a,b,cおよびeは0−4を;dは0−5
を;fは0−6を;R1,R3,R5,R7,R9およびR
11は独立して水素などを;R2,R4,R6,R8,R10
よびR12は独立して−(CH)q−Xを;qは0−3
を;Xは水素などを;ZはR212C−などを;R21
水素などを示す]で表される化合物が記載されている。 (2)WO 92/20350には、生理活性天然ポリマーの
作用を模倣できる物質として、式:Mi−(Mn)n−Mt
[式中、nは2ないし約50の数を;Mi,Mnおよび
Mtはそれぞれ
【化7】
【化8】 独立して、芳香族炭素環または芳香族複素環を;Ai,
Bi,An,Bn,At,Bt,TiおよびTtは独立
して水素または置換基を;XiおよびXnは、独立して
結合などを示す]で表される化合物が記載されている。 (3)特開平4−217668には、農園芸用殺菌剤お
よびその中間体として、それぞれ、式
【化9】 [式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素原子また
はC1〜C5のアルキル基を表し、Aは
【化10】 (Xは、C1〜C5のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基およびトリフルオロメチル基から選ばれ
る1以上の置換基を有していてもよいC1〜C10のアル
キル基などを、Bはメトキシカルボニル基またはシアノ
基を表す。]で表される化合物が記載されている。
【0003】ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体ガン
マ(PPARγ)は、ステロイドホルモン受容体や甲状
腺ホルモン受容体に代表される核内ホルモン受容体スー
パーファミリーの一員で、脂肪細胞分化のごく初期にそ
の発現が誘導され、マスターレギュレーターとして脂肪
細胞の分化に重要な役割を果たしている。PPARγ
は、リガンドと結合することによりレチノイドX受容体
(RXR)と二量体を形成し、核内で標的遺伝子の応答
性部位と結合して転写効率を直接制御(活性化)してい
る。近年、プロスタグランジンD2の代謝物である15
−デオキシ−△12.14プロスタグランジンJ2がP
PARγの内因性リガンドである可能性が示唆され、さ
らに、チアゾリジンジオン誘導体に代表される一種のイ
ンスリン感受性増強薬がPPARγのリガンド活性を有
し、その強さと血糖低下作用あるいは脂肪細胞分化促進
作用が平行することが判明した[セル(Cell)、83
巻、803頁(1995年);ザ・ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(The Journal of Biolo
gical Chemistry)、270巻、12953頁(199
5年):ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリ
ー(Journal of Medicinal Chemistry)、39巻、65
5頁(1996年)]。さらに、最近、1)ヒト脂肪肉
腫由来の培養細胞にPPARγが発現し、PPARγリ
ガンドの添加によってその増殖が停止すること[プロシ
ーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンシズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ
・オブ・アメリカ(Proceedings of The National Acad
emy of Sciences of The United States of Americ
a)、94巻、237頁、(1997年)]、2)イン
ドメタシン、フェノプロフェンに代表されるノンステロ
イド抗炎症薬がPPARγリガンド活性を持つこと[ザ
・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
(The Journal of Biological Chemistry)、272
巻、3406頁(1997年)]、3)活性化されたマ
クロファージでPPARγが高発現し、そのリガンド添
加によって炎症に関与する遺伝子の転写が阻害されるこ
と[ネイチャー(Nature)、391巻、79頁(199
8年)]、4)PPARγリガンドが、単球による炎症
性サイトカイン(TNFα、IL−1β、IL−6)の
産生を抑制すること[ネイチャー(Nature)、391
巻、82頁(1998年)]などが判明している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】糖尿病、高脂血症、耐
糖能不全などの予防・治療剤として有用であり、かつ副
作用が少ない等、医薬として優れた性質を有する新規化
合物の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、 (1)一般式
【化11】 [式中、R1は置換されていてもよい5員複素環基を;
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS
−、−CR3(OR4)−または−NR5− (R3は水素
原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R 4
水素原子または水酸基の保護基を、R5は水素原子、置
換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基
を示す)を;Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素
基を;Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−
SO2−、−NR6−、−CONR6−または−NR6CO
− (R6は水素原子または置換されていてもよい炭化
水素基を示す)を;環Aは1ないし3個の置換基をさら
に有していてもよい芳香環を;Zは−(CH2n−Z1
−または−Z1−(CH2n− (nは0ないし8の整
数を、Z1は結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、
−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7
O− (R7は水素原子または置換されていてもよい炭
化水素基を示す)を示す)を;環Bは1ないし3個の置
換基をさらに有していてもよい5員複素環を;Wは炭素
数1ないし20の2価の飽和炭化水素基を;R2は−O
8 (R8は水素原子または置換されていてもよい炭化
水素基を示す)または−NR910 (R9およびR10
同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭
化水素基、置換されていてもよい複素環基、またはアシ
ル基を示すか、あるいはR9およびR10は結合して隣接
する窒素原子と共に、置換されていてもよい環を形成し
ていてもよい)を示す。ただし、環Bが含窒素5員複素
環であるとき、該含窒素5員複素環は、環構成N原子上
に式:
【化12】 (式中、R1aは置換されていてもよい炭化水素基または
置換されていてもよい複素環基を;Xaは結合手、酸素
原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR2a(OR
3a)−または−NR4a− (R2aおよびR4aは水素原子
または置換されていてもよい炭化水素基を、R3aは水素
原子または水酸基の保護基を示す)を;maは0ないし
3の整数を;Yaは酸素原子、硫黄原子、−SO−、−
SO2−、−NR5a−、−CONR5a−または−NR5a
CO− (R5aは水素原子または置換されていてもよい
炭化水素基を示す)を;環Aaは1ないし3個の置換基
をさらに有していてもよい芳香環を;naは1ないし8
の整数を示す)で表される置換基を有しない。]で表さ
れる化合物またはその塩; (2) R2が−OR8(R8は水素原子または置換され
ていてもよい炭化水素基を示す)または−NR9
10(R9およびR10は同一または異なって水素原子、置
換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい
複素環基、またはアシル基を示すか、あるいはR9およ
びR10は結合して隣接する窒素原子と共に、環を形成し
ていてもよい)である上記(1)記載の化合物; (3) R1で示される5員複素環基が5員芳香族複素
環基である上記(1)記載の化合物; (4) 5員芳香族複素環基がオキサゾリル、チアゾリ
ルまたはトリアゾリルである上記(3)記載の化合物; (5) Xが結合手または−NR5− (R5は水素原
子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の
保護基を示す)である上記(1)記載の化合物; (6) QがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケニレン
である上記(1)記載の化合物; (7) Yが酸素原子または−NR6− (R6は水素原
子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)であ
る上記(1)記載の化合物; (8) 環Aで示される芳香環がベンゼン環またはピリ
ジン環である上記(1)記載の化合物; (9) nが0ないし3の整数、Z1が結合手、酸素原
子、硫黄原子、−NR7−、−CONR7−または−NR
7CO− (R7は水素原子または置換されていてもよい
炭化水素基を示す)である上記(1)記載の化合物; (10) 環Bが1ないし3個の置換基をさらに有して
いてもよいピラゾール環、オキサゾール環またはチアゾ
ール環である上記(1)記載の化合物; (11) Wが炭素数1ないし6の2価の飽和炭化水素
基である上記(1)記載の化合物; (12) R2が−OR8 (R8は水素原子または置換
されていてもよい炭化水素基を示す)である上記(1)
記載の化合物; (13) 環Bがさらに有していてもよい置換基が炭化
水素基である上記(1)記載の化合物; (14) [1−メチル−3−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[1−メチ
ル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキ
サゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−
ピラゾール−4−イル]酢酸、[1−メチル−3−[6
−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−3−ピ
リジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸、[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメ
トキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[3−
[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピ
ラゾール−4−イル]酢酸、[3−[6−(5−メチル
−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピ
リジルメトキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−イル]酢酸、3−[3−[3−メトキシ−4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−
5−イル]プロピオン酸、3−[3−[4−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
ルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イ
ル]プロピオン酸、または3−[3−[3−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
ルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イ
ル]プロピオン酸である上記(1)記載の化合物; (15) 上記(1)記載の化合物またはその塩のプロ
ドラッグ; (16) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩また
はそのプロドラッグを含有してなる医薬組成物; (17) 糖尿病の予防・治療剤である上記(16)記
載の医薬組成物; (18) 高脂血症の予防・治療剤である上記(16)
記載の医薬組成物; (19) 耐糖能不全の予防・治療剤である上記(1
6)記載の医薬組成物; (20) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩また
はそのプロドラッグを含有してなるレチノイド関連受容
体機能調節剤; (21) ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガン
ドである上記(20)記載の剤; (22) レチノイドX受容体リガンドである上記(2
0)記載の剤; (23) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩また
はそのプロドラッグを含有してなるインスリン抵抗性改
善剤; (24) 上記(1)記載の化合物もしくはその塩また
はそのプロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴と
する、該哺乳動物における糖尿病の予防または治療方
法; (25) 糖尿病の予防・治療剤を製造するための、上
記(1)記載の化合物もしくはその塩またはそのプロド
ラッグの使用; (26) 一般式
【化13】 [式中、R1は置換されていてもよい5員複素環基を、
Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS
−、−CR3(OR4)−または−NR5−(R3は水素原
子または置換されていてもよい炭化水素基を、R4は水
素原子または水酸基の保護基を、R5は水素原子、置換
されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を
示す)を;Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基
を;Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−S
2−、−NR6−、−CONR6−または−NR6CO−
(R6は水素原子または置換されていてもよい炭化水素
基を示す)を;環Aは1ないし3個の置換基をさらに有
していてもよい芳香環を;Zは−(CH2n−Z1−ま
たは−Z1−(CH2n−(nは0ないし8の整数を、
1は結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2
−、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−
(R7は水素原子または置換されていてもよい炭化水素
基を示す)を示す)を;環Bは1ないし3個の置換基を
さらに有していてもよい5員複素環を;Wは炭素数1な
いし20の2価の飽和炭化水素基を;R8'は置換されて
いてもよい炭化水素基を示す。]で表される化合物また
はその塩を加水分解反応に付すことを特徴とする、一般
【化14】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合
物またはその塩の製造方法;などに関する。
【0006】一般式(I)中、R1で示される「5員複
素環基」としては、例えば環構成原子として炭素原子以
外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘ
テロ原子を1ないし4個含有する5員複素環基が挙げら
れる。「5員複素環基」の好適な例としては、ピロリジ
ニル(2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、イミダ
ゾリジニル(2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジ
ニル)、ピラゾリジニル(2−ピラゾリジニル、3−ピ
ラゾリジニル、4−ピラゾリジニル)などの5員非芳香
族複素環基;フリル(2−フリル、3−フリル)、チエ
ニル(2−チエニル、3−チエニル)、ピロリル(1−
ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリ
ル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダ
ゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(1−ピラゾ
リル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、イソオキサ
ゾリル(3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリ
ル、5−イソオキサゾリル)、イソチアゾリル(3−イ
ソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリ
ル、)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリ
ル、5−チアゾリル)、オキサゾリル(2−オキサゾリ
ル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、オキサジ
アゾリル(1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、
1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジア
ゾリル(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、ト
リアゾリル(1,2,4−トリアゾール−1−イル、
1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−ト
リアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2
−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テト
ラゾリル(テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5
−イル)などの5員芳香族複素環基が挙げられる。
【0007】R1で示される「5員複素環基」は、好ま
しくは5員芳香族複素環基であり、さらに好ましくはオ
キサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはトリアゾリ
ルである。なかでも、オキサゾリル、チアゾリルおよび
トリアゾリルが好ましい。R1で示される「5員複素環
基」は、置換可能な位置に1ないし4個、好ましくは1
ないし3個の置換基を有していてもよい。このような置
換基としては、例えば「ハロゲン原子」、「ニトロ
基」、「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」、
「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」、「置換さ
れていてもよい芳香族炭化水素基」、「置換されていて
もよい芳香族複素環基」、「置換されていてもよい非芳
香族複素環基」、「アシル基」、「置換されていてもよ
いアミノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ
基」、「置換されていてもよいチオール基」、「エステ
ル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル
基」などが挙げられる。
【0008】「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩
素、臭素およびヨウ素が挙げられ、なかでもフッ素およ
び塩素が好ましい。「置換されていてもよい脂肪族炭化
水素基」における脂肪族炭化水素基としては、炭素数1
ないし15の直鎖状または分枝状の脂肪族炭化水素基、
例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙
げられる。アルキル基の好適な例としては、炭素数1な
いし10のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec.-ブチ
ル、t.-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、
1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシルなどが挙げられる。アル
ケニル基の好適な例としては、炭素数2ないし10のア
ルケニル基、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プ
ロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニ
ル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチルー2−ブ
テニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテ
ニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、
1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1
−ヘプテニル、1−オクテニルなどが挙げられる。アル
キニル基の好適な例としては、炭素数2ないし10のア
ルキニル基、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プ
ロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニ
ル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニ
ル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニ
ル、1−ヘプチニル、1−オクチニルなどが挙げられ
る。「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」におけ
る置換基としては、例えば炭素数3ないし10のシクロ
アルキル基、炭素数6ないし14のアリール基(例、フ
ェニル、ナフチルなど)、芳香族複素環基(例、チエニ
ル、フリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリルな
ど)、非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル、モ
ルホリノ、チオモルホリノ、ピペリジノ、ピロリジニ
ル、ピペラジニルなど)、アミノ基、炭素数1ないし4
のアルキル基あるいは炭素数2ないし8のアシル基
(例、アルカノイル基など)でモノあるいはジ置換され
たアミノ基、アミジノ基、炭素数2ないし8のアシル基
(例、アルカノイル基など)、カルバモイル基、炭素数
1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたカ
ルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1ないし4の
アルキル基でモノあるいはジ置換されたスルファモイル
基、カルボキシル基、炭素数2ないし8のアルコキシカ
ルボニル基、ヒドロキシ基、1ないし3個のハロゲン原
子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換され
ていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、1ない
し3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素など)で置換されていてもよい炭素数2ないし5のア
ルケニルオキシ基、炭素数3ないし7のシクロアルキル
オキシ基、炭素数7ないし9のアラルキルオキシ基、炭
素数6ないし14のアリールオキシ基(例、フェニルオ
キシ、ナフチルオキシなど)、チオール基、1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキ
ルチオ基、炭素数7ないし9のアラルキルチオ基、炭素
数6ないし14のアリールチオ基(例、フェニルチオ、
ナフチルチオなど)、スルホ基、シアノ基、アジド基、
ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。置換基の数は、
例えば1ないし3個である。
【0009】「置換されていてもよい脂環式炭化水素
基」における脂環式炭化水素基としては、炭素数3ない
し12の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基、例えば
シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカ
ジエニル基等が挙げられる。シクロアルキル基の好適な
例としては、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、
例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチ
ル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.
2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、
ビシクロ[3.2.2]ノニル、ビシクロ[3.3.
1]ノニル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ
[4.3.1]デシルなどが挙げられる。シクロアルケ
ニル基の好適な例としては、炭素数3ないし10のシク
ロアルケニル基、例えば2−シクロペンテン−1−イ
ル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセ
ン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イルなどが挙
げられる。シクロアルカジエニル基の好適な例として
は、炭素数4ないし10のシクロアルカジエニル基、例
えば2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−
シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサ
ジエン−1−イルなどが挙げられる。「置換されていて
もよい芳香族炭化水素基」における芳香族炭化水素基の
好適な例としては、炭素数6ないし14の芳香族炭化水
素基(例、アリール基など)、例えばフェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、
ビフェニリルなどが挙げられる。なかでもフェニル、1
−ナフチル、2−ナフチルなどが好ましい。該芳香族炭
化水素基は、部分的に水素化されていてもよく、部分的
に水素化された芳香族炭化水素基としては、例えばテト
ラヒドロナフタレニルなどが挙げられる。
【0010】「置換されていてもよい芳香族複素環基」
における芳香族複素環基としては、例えば環構成原子と
して炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子
から選ばれるヘテロ原子を1ないし5個含有する、単環
式、2環式または3環式の芳香族複素環基などが挙げら
れる。単環式芳香族複素環基の好適な例としては、フリ
ル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾ
リル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、オキサジアゾリル(1,2,3−オキサジア
ゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−
オキサジアゾリル)、フラザニル、チアジアゾリル
(1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジア
ゾリル、1,3,4−チアジアゾリル)、トリアゾリル
(1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル)、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダ
ジニル、ピラジニル、トリアジニルなどが挙げられる。
2環式または3環式の芳香族複素環基の好適な例として
は、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ
[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−
インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリ
ル、ベンゾチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キ
ノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリル、キノ
キサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニ
ル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボニリル、
β−カルボニリル、γ−カルボニリル、アクリジニル、
フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、
フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニ
ル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ
[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリ
ジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ
[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]
ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]
ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリ
ダジニルなどが挙げられる。
【0011】「置換されていてもよい非芳香族複素環
基」における非芳香族複素環基としては、例えば環構成
原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒
素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含有する
炭素数2ないし10の非芳香族複素環基などが挙げられ
る。非芳香族複素環基の好適な例としては、オキシラニ
ル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリ
ジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、
モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピロ
リジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノな
どが挙げられる。前記「置換されていてもよい脂環式炭
化水素基」、「置換されていてもよい芳香族炭化水素
基」、「置換されていてもよい芳香族複素環基」および
「置換されていてもよい非芳香族複素環基」における置
換基としては、例えば1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)で置換されていてもよい炭素数2ないし6のアルケ
ニル基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基、炭素
数6ないし14のアリール基(例、フェニル、ナフチル
など)、芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリ
ジル、オキサゾリル、チアゾリルなど)、非芳香族複素
環基(例、テトラヒドロフリル、モルホリノ、チオモル
ホリノ、ピペリジノ、ピロリジニル、ピペラジニルな
ど)、炭素数7ないし9のアラルキル基、アミノ基、炭
素数1ないし4のアルキル基あるいは炭素数2ないし8
のアシル基(例、アルカノイル基など)でモノあるいは
ジ置換されたアミノ基、アミジノ基、炭素数2ないし8
のアシル基(例、アルカノイル基など)、カルバモイル
基、炭素数1ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置
換されたカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1
ないし4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたスル
ファモイル基、カルボキシル基、炭素数2ないし8のア
ルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、1ないし3個の
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)
で置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ
基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数2な
いし5のアルケニルオキシ基、炭素数3ないし7のシク
ロアルキルオキシ基、炭素数7ないし9のアラルキルオ
キシ基、炭素数6ないし14のアリールオキシ基(例、
フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、チオール基、
1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1ない
し6のアルキルチオ基、炭素数7ないし9のアラルキル
チオ基、炭素数6ないし14のアリールチオ基(例、フ
ェニルチオ、ナフチルチオなど)、スルホ基、シアノ
基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などが挙げられ
る。置換基の数は、例えば1ないし3個である。
【0012】「アシル基」としては、炭素数1ないし1
3のアシル基、具体的にはホルミルの他、式: −CO
11,−SO211,−SOR11または−PO31112
[式中、R11およびR12は、同一または異なって、置
換されていてもよい炭化水素基または置換されていても
よい芳香族複素環基を示す]で表される基などが挙げら
れる。R11またはR12で示される「置換されていてもよ
い炭化水素基」における炭化水素基としては、例えば脂
肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、脂環式−脂肪族炭
化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基が
挙げられる。これらの炭化水素基の炭素数は、好ましく
は1ないし15である。ここで、脂肪族炭化水素基、脂
環式炭化水素基および芳香族炭化水素基としては、前記
1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げ
られる。脂環式−脂肪族炭化水素基としては、例えば前
記脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基とが結合したも
の(例、シクロアルキル−アルキル基、シクロアルケニ
ル−アルキル基等)が挙げられ、なかでも炭素数4ない
し9の脂環式−脂肪族炭化水素基が好ましい。脂環式−
脂肪族炭化水素基の好適な例としては、シクロプロピル
メチル、シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、
シクロペンチルメチル、2−シクロペンテニルメチル、
3−シクロペンテニルメチル、シクロヘキシルメチル、
2−シクロヘキセニルメチル、3−シクロヘキセニルメ
チル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピ
ル、シクロヘプチルメチル、シクロヘプチルエチルなど
が挙げられる。
【0013】芳香脂肪族炭化水素基としては、例えば炭
素数7ないし13の芳香脂肪族炭化水素基(例、炭素数
7ないし13のアラルキル基、炭素数8ないし13のア
リールアルケニル基等)などが挙げられる。芳香脂肪族
炭化水素基の好適な例としては、ベンジル、フェネチ
ル、1−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−
フェニルプロピル、3−フェニルプロピルなどの炭素数
7ないし9のフェニルアルキル;α−ナフチルメチル、
α−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナフチ
ルエチルなどの炭素数11ないし13のナフチルアルキ
ル;スチリルなどの炭素数8ないし10のフェニルアル
ケニル;2−(2−ナフチルビニル)などの炭素数12
ないし13のナフチルアルケニルなどが挙げられる。炭
化水素基は、好ましくは炭素数1ないし10のアルキル
基、炭素数2ないし10のアルケニル基、炭素数3ない
し10のシクロアルキル基、炭素数3ないし10のシク
ロアルケニル基、炭素数6ないし14のアリール基など
である。
【0014】R11またはR12で示される「置換されてい
てもよい芳香族複素環基」における芳香族複素環基とし
ては、例えば環構成原子として炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を
1ないし4個含有する5ないし7員の単環式芳香族複素
環基またはその縮合環基が挙げられる。該縮合環基とし
ては、例えばこれら5ないし7員の単環式芳香族複素環
基と、1ないし2個の窒素原子を含む6員環(例、ピリ
ジン)、ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員環
とが縮合した基等が挙げられる。芳香族複素環基の好適
な例としては、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニ
ル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミ
ジニル)、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリ
ダジニル)、ピラジニル(2−ピラジニル)、ピロリル
(1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、チエ
ニル(2−チエニル、3−チエニル)、フリル(2−フ
リル、3−フリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリ
ル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダ
ゾリル)、ピラゾリル(1−ピラゾリル、3−ピラゾリ
ル、4−ピラゾリル)、イソオキサゾリル(3−イソオ
キサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾ
リル)、イソチアゾリル(3−イソチアゾリル、4−イ
ソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、チアゾリル(2
−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、オ
キサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5
−オキサゾリル)、オキサジアゾリル(1,2,4−オ
キサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾ
ール−2−イル)、チアジアゾリル(1,3,4−チア
ジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(1,2,4−
トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−
3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,
2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリア
ゾール−4−イル)、テトラゾリル(テトラゾール−1
−イル、テトラゾール−5−イル)、キノリル(2−キ
ノリル、3−キノリル、4−キノリル)、キナゾリル
(2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル
(2−キノキサリル)、ベンゾオキサゾリル(2−ベン
ゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(2−ベンゾチア
ゾリル)、ベンズイミダゾリル(ベンズイミダゾール−
1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル)、インドリ
ル(インドール−1−イル、インドール−3−イル)、
インダゾリル(1H−インダゾール−3−イル)、ピロ
ロピラジニル(1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−
2−イル)、ピロロピリジニル(1H−ピロロ[2,3
−b]ピリジン−6−イル)、イミダゾピリジニル(イ
ミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル、1H−イミ
ダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダ
ゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)、イミダゾピラ
ジニル(1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−
イル)、オキソフタラジニル(1−オキソ−2(1H)
−フタラジニル)等が挙げられる。なかでも、チエニ
ル、フリル、ピリジルなどが好ましい。
【0015】R11またはR12で示される炭化水素基また
は芳香族複素環基は、置換可能な位置に1ないし3個の
置換基を有していてもよい。このような置換基として
は、例えば1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、
塩素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6アル
キル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6
アルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素など)、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ等が挙
げられる。アシル基の好適な例としては、例えばアセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタ
ノイル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シク
ロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シ
クロヘプタンカルボニル、クロトニル、2−シクロヘキ
センカルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル、イソニコ
チノイルなどが挙げられる。
【0016】「置換されていてもよいアミノ基」として
は、例えば炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数2
ないし10のアルケニル基、炭素数3ないし10のシク
ロアルキル基、炭素数3ないし10のシクロアルケニル
基、炭素数6ないし14のアリール基または炭素数1な
いし13のアシル基等でモノまたはジ置換されていても
よいアミノ基が挙げられる。これらの基としては、前記
1における置換基としてそれぞれ例示したものが挙げ
られる。また、炭素数1ないし13のアシル基は、好ま
しくは炭素数2ないし10のアルカノイル基、炭素数7
ないし13のアリールカルボニル基等である。置換され
たアミノ基の好適な例としては、メチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルア
ミノ、ジブチルアミノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシ
ルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベン
ゾイルアミノ、フェニルアミノ、N−メチル−N−フェ
ニルアミノ等が挙げられる。
【0017】「置換されていてもよいヒドロキシ基」と
しては、例えばそれぞれ置換されていてもよい炭素数1
ないし10のアルキル基、炭素数2ないし10のアルケ
ニル基、炭素数7ないし13のアラルキル基、炭素数1
ないし13のアシル基または炭素数6ないし14のアリ
ール基で置換されていてもよいヒドロキシ基が挙げられ
る。これらアルキル基、アルケニル基、アシル基および
アリール基としては、前記R1における置換基としてそ
れぞれ例示したものが挙げられる。「炭素数7ないし1
3のアラルキル基」としては、前記R11およびR12で示
される炭化水素基として例示したものが挙げられる。前
記したアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アシ
ル基およびアリール基が有していてもよい置換基として
は、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素など)、炭素数1ないし3のアルコキシ基等が挙げ
られる。置換基の数は、例えば1ないし2個である。置
換されたヒドロキシ基としては、例えばそれぞれ置換さ
れていてもよいアルコキシ基、アルケニルオキシ基、ア
ラルキルオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基
等が挙げられる。
【0018】アルコキシ基の好適な例としては、炭素数
1ないし10のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト
キシ、sec.−ブトキシ、t.−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ、ヘプチルオキシ、ノニルオキシ、シクロブト
キシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシな
どが挙げられる。アルケニルオキシ基の好適な例として
は、炭素数2ないし10のアルケニルオキシ基、例えば
アリル(allyl)オキシ、クロチルオキシ、2−ペンテ
ニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ、2−シクロペンテ
ニルメトキシ、2−シクロヘキセニルメトキシなどが挙
げられる。アラルキルオキシ基の好適な例としては、炭
素数7ないし10のアラルキルオキシ基、例えばフェニ
ル−C1-4アルキルオキシ(例、ベンジルオキシ、フェ
ネチルオキシなど)等が挙げられる。アシルオキシ基の
好適な例としては、炭素数2ないし13のアシルオキシ
基、さらに好ましくは炭素数2ないし4のアルカノイル
オキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、
ブチリルオキシ、イソブチリルオキシなど)等が挙げら
れる。アリールオキシ基の好適な例としては、炭素数6
ないし14のアリールオキシ基、例えばフェノキシ、ナ
フチルオキシ等が挙げられる。
【0019】上記したアルコキシ基、アルケニルオキシ
基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基およびアリー
ルオキシ基は、置換可能な位置に1ないし2個の置換基
を有していてもよい。このような置換基としては、例え
ばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6
アルコキシ基、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ等が挙げら
れる。例えば置換されたアリールオキシ基としては、例
えば4−クロロフェノキシ、2−メトキシフェノキシ等
が挙げられる。
【0020】置換されていてもよいチオール基として
は、例えば炭素数1ないし10のアルキル基、炭素数3
ないし10のシクロアルキル基、炭素数7ないし13の
アラルキル基、炭素数2ないし13のアシル基、炭素数
6ないし14のアリール基、ヘテロアリール基などで置
換されていてもよいチオール基が挙げられる。これらア
ルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アリール基と
しては、前記R1における置換基としてそれぞれ例示し
たものが挙げられる。アラルキル基としては、前記R11
およびR12で示される炭化水素基として例示したものが
挙げられる。ヘテロアリール基の好適な例としては、ピ
リジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル)、イミダゾ
リル(例、2−イミダゾリル)、トリアゾリル(例、
1,2,4−トリアゾール−5−イル)などが挙げられ
る。置換されたチオール基としては、例えばアルキルチ
オ、シクロアルキルチオ、アラルキルチオ、アシルチ
オ、アリールチオ、ヘテロアリールチオなどが挙げられ
る。アルキルチオ基の好適な例としては、炭素数1ない
し10のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イ
ソブチルチオ、sec.−ブチルチオ、t.−ブチルチオ、ペ
ンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、ヘ
キシルチオ、ヘプチルチオ、ノニルチオ等が挙げられ
る。シクロアルキルチオ基の好適な例としては、炭素数
3ないし10のシクロアルキルチオ基、例えばシクロブ
チルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等
が挙げられる。アラルキルチオ基の好適な例としては、
炭素数7ないし10のアラルキルチオ基、例えばフェニ
ル−C1-4アルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチ
ルチオなど)等が挙げられる。アシルチオ基の好適な例
としては、炭素数2ないし13のアシルチオ基、さらに
好ましくは炭素数2ないし4のアルカノイルチオ基
(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチ
オ、イソブチリルチオなど)等が挙げられる。アリール
チオ基の好適な例としては、炭素数6ないし14のアリ
ールチオ基、例えばフェニルチオ、ナフチルチオ等が挙
げられる。ヘテロアリールチオ基の好適な例としては、
ピリジルチオ(例、2−ピリジルチオ、3−ピリジルチ
オ)、イミダゾリルチオ(例、2−イミダゾリルチ
オ)、トリアゾリルチオ(例、1,2,4−トリアゾー
ル−5−イルチオ)等が挙げられる。
【0021】エステル化されていてもよいカルボキシル
基において、エステル化されたカルボキシル基として
は、例えば炭素数2ないし5のアルコキシカルボニル基
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、炭素数
8ないし10のアラルキルオキシカルボニル基(例、ベ
ンジルオキシカルボニルなど)、1ないし2個の炭素数
1ないし3のアルキル基で置換されていてもよい炭素数
7ないし15のアリールオキシカルボニル基(例、フェ
ノキシカルボニル、p−トリルオキシカルボニルなど)
等が挙げられる。
【0022】アミド化されていてもよいカルボキシル基
において、アミド化されたカルボキシル基としては、
式:−CON(R13)(R14)(式中、R13およびR14
は同一または異なって、水素原子、置換されていてもよ
い炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示
す。)で表される基が挙げられる。ここで、R13および
14で示される「置換されていてもよい炭化水素基」と
しては、前記R11およびR12として例示したものが挙げ
られる。また、R13およびR14で示される「置換されて
いてもよい複素環基」における複素環基としては、R1
における置換基として例示した芳香族複素環基および非
芳香族複素環基が挙げられる。該複素環基は、置換可能
な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。こ
のような置換基としては、例えばハロゲン原子(例、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、1ないし3個のハロ
ゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置
換されていてもよいC1-6アルキル基、1ないし3個の
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)
で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、ニトロ、
ヒドロキシ、アミノなどが挙げられる。
【0023】R1における置換基は、好ましくは、 1)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、ヒドロキシおよびア
ミノから選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よい炭素数1ないし10(好ましくは1ないし4)のア
ルキル基; 2)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10(好ま
しくは3ないし7)のシクロアルキル基; 3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14のアリ
ール基(好ましくは、フェニル、ナフチルなど); 4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい芳香族複素環基(好ましく
はフリル、チエニル、ピリジル、ピラジニルなど);な
どである。R1における置換基の数は、好ましくは1な
いし3個、さらに好ましくは1または2個である。R1
における置換基は、さらに好ましくは炭素数1ないし4
のアルキル基、フリル、チエニル、フェニル、ナフチル
などである。
【0024】R1は、好ましくは、 1)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ、ヒドロキシおよびア
ミノから選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よい炭素数1ないし10(好ましくは1ないし4)のア
ルキル基; 2)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい炭素数3ないし10(好ま
しくは3ないし7)のシクロアルキル基; 3)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい炭素数6ないし14のアリ
ール基(好ましくは、フェニル、ナフチルなど);およ
び 4)1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい炭素数1な
いし6のアルキル基、1ないし3個のハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されて
いてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン
原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニト
ロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい芳香族複素環基(好ましく
はフリル、チエニル、ピリジル、ピラジニルなど)から
選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していても
よいオキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリルまたはトリ
アゾリルである。R1は、さらに好ましくは、炭素数1
ないし3のアルキル基、炭素数3ないし7のシクロアル
キル基、フリル、チエニル、フェニルおよびナフチルか
ら選ばれる1ないし2個の置換基をそれぞれ有していて
もよいオキサゾリル、チアゾリルまたはトリアゾリルで
ある。
【0025】一般式(I)中、Xは結合手、酸素原子、
硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR3(OR4)−ま
たは−NR5− (R3は水素原子または置換されていて
もよい炭化水素基を、R4は水素原子または水酸基の保
護基を、R5は水素原子、置換されていてもよい炭化水
素基またはアミノ基の保護基を示す)を示す。Xは、好
ましくは結合手または−NR5− (R5は前記と同意義
を示す)、さらに好ましくは結合手である。R3および
5で示される「置換されていてもよい炭化水素基」と
しては、前記R11およびR12として例示したものが挙げ
られる。該「置換されていてもよい炭化水素基」は、好
ましくは、置換されていてもよい炭素数1ないし4のア
ルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、t.-ブチル
などである。該アルキル基は、置換可能な位置に1ない
し3個の置換基を有していてもよく、このような置換基
としては、例えばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素)、炭素数1ないし4のアルコキシ基(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ、イソブトキシ、sec.−ブトキシ、t.−ブトキシ
など)、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、炭素数1ないし
4のアシル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル
などの炭素数1ないし4のアルカノイル基)などが挙げ
られる。R3およびR5は、好ましくは水素原子または炭
素数1ないし4のアルキル基である。
【0026】R4で示される水酸基の保護基としては、
例えば、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、t.−ブチルなど)、フェニ
ル、トリチル、C7-10アラルキル(例、ベンジルな
ど)、ホルミル、C1-6アルキル−カルボニル(例、ア
セチル、プロピオニルなど)、ベンゾイル、C7-10アラ
ルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニルなど)、
2−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロフラニ
ル、シリル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、ジメチルフェニルシリル、t.−ブチルジメチルシリ
ル、t.−ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニ
ル(例、1−アリルなど)などが挙げられる。これらの
基は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル(例、メチ
ル、エチル、プロピルなど)、C1-6アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)またはニトロな
どで置換されていてもよい。R5で示されるアミノ基の
保護基としては、例えばホルミル、C1-6アルキル−カ
ルボニル(例、アセチル、プロピオニルなど)、C1-6
アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、t.−ブトキシカルボニルなど)、ベ
ンゾイル、C7-10アラルキル−カルボニル(例、ベンジ
ルカルボニルなど)、C7-14アラルキルオキシ−カルボ
ニル(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニ
ルメトキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイル、
N,N−ジメチルアミノメチレン、シリル(例、トリメ
チルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリ
ル、t.−ブチルジメチルシリル、t.−ブチルジエチルシ
リルなど)、C2-6アルケニル(例、1−アリルなど)
などが挙げられる。これらの基は、1ないし3個のハロ
ゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C
1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ
など)またはニトロなどで置換されていてもよい。
【0027】一般式(I)中、Qで示される「炭素数1
ないし20の2価の炭化水素基」としては、例えば「2
価の非環式炭化水素基」、「2価の環式炭化水素基」、
または1種以上の「2価の非環式炭化水素基」と1種以
上の「2価の環式炭化水素基」とを組み合わせることに
よって得られる2価基が挙げられる。ここで、「2価の
非環式炭化水素基」としては、例えば炭素数1ないし2
0のアルキレン、炭素数2ないし20のアルケニレン、
炭素数2ないし20のアルキニレンなどが挙げられる。
「2価の環式炭化水素基」としては、炭素数5ないし2
0のシクロアルカン、炭素数5ないし20のシクロアル
ケンまたは炭素数6ないし18の芳香族炭化水素(例、
ベンゼン、ナフタレン、インデン、アントラセンなど)
から任意の2個の水素原子を除いて得られる2価基など
が挙げられる。具体例としては、1,2−シクロペンチ
レン、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキ
シレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘ
キシレン、1,2−シクロヘプチレン、1,3−シクロ
ヘプチレン、1,4−シクロヘプチレン、3−シクロヘ
キセン−1,4−イレン、3−シクロヘキセン−1,2
−イレン、2,5−シクロヘキサジエン−1,4−イレ
ン、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4
−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,6−ナフチレ
ン、2,6−ナフチレン、2,7−ナフチレン、1,5
−インデニレン、2,5−インデニレンなどが挙げられ
る。
【0028】Qは、好ましくは炭素数1ないし6の2価
の炭化水素基であり、なかでも (1) C1-6アルキレン(例えば、−CH2−、−(CH2)2−、−
(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−、−CH
(CH3)−、−C(CH3)2−、−(CH(CH3))2−、−(CH2)2C(CH
3)2−、−(CH2)3C(CH3)2−など); (2) C2-6アルケニレン(例えば、−CH=CH−、−CH2−CH
=CH−、−C(CH3)2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH
2−、−CH2−CH2−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−C
H=CH−CH2−CH2−CH2−など); (3) C2-6アルキニレン(例えば、−C≡C−、−CH2−C≡C
−、−CH2−C≡C−CH2−CH2−など)などが好ましい。 Qは、さらに好ましくはC1-6アルキレンまたはC2-6アル
ケニレンであり、なかでも、−CH2−、−(CH2)2−、−
(CH2)3−、−(CH2)4−、−CH=CH−などが好ましい。Q
は、特に好ましくは−CH2−、−(CH2)2−などである。
【0029】一般式(I)中、Yは結合手、酸素原子、
硫黄原子、−SO−、−SO2−、−NR6−、−CON
6−または−NR6CO− (R6は水素原子または置
換されていてもよい炭化水素基を示す)を示す。Yは、
好ましくは酸素原子または−NR6− (R6は前記と同
意義を示す)であり、さらに好ましくは酸素原子であ
る。R6で示される「置換されていてもよい炭化水素
基」としては、前記R11およびR12として例示したもの
が挙げられる。なかでも、炭素数1ないし4のアルキル
基が好ましい。
【0030】一般式(I)中、環Aで示される「1ない
し3個の置換基をさらに有していてもよい芳香環」にお
ける「芳香環」としては、例えば、ベンゼン環、縮合芳
香族炭化水素環、5または6員芳香族複素環、縮合芳香
族複素環などが挙げられる。ここで、「縮合芳香族炭化
水素環」としては、例えば炭素数9ないし14の縮合芳
香族炭化水素などが挙げられる。具体的には、ナフタレ
ン、インデン、フルオレン、アントラセンなどが挙げら
れる。「5または6員芳香族複素環」としては、例え
ば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれるヘテロ原子を1ないし3個含む5または6
員芳香族複素環などが挙げられる。具体的には、チオフ
ェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、
チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキ
サゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジ
ン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾー
ル、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、
フラザンなどが挙げられる。「縮合芳香族複素環」とし
ては、例えば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子およ
び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む
9ないし14員(好ましくは9または10員)の縮合芳
香族複素環などが挙げられる。具体的には、ベンゾフラ
ン、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、ベンズオ
キサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイソチアゾー
ル、ナフト[2,3−b]チオフェン、イソキノリン、キノリ
ン、インドール、キノキサリン、フェナントリジン、フ
ェノチアジン、フェノキサジン、フタラジン、ナフチリ
ジン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カ
ルボリン、アクリジン、フェナジン、フタルイミドなど
が挙げられる。「芳香環」は、好ましくはベンゼン環、
炭素数9ないし14の縮合芳香族炭化水素環(好ましく
はナフタレンなど)、5または6員芳香族複素環(好ま
しくはピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チ
アゾール、オキサジアゾールなど)などである。「芳香
環」は、さらに好ましくはベンゼン環、ピリジン環また
はイソオキサゾール環であり、特に好ましくはベンゼン
環またはピリジン環である。
【0031】一般式(I)中、環Aで示される芳香環が
ベンゼン環またはピリジン環である場合、環A上の置換
基であるYおよびZの関係は、パラ配置であることが好
ましい。すなわち、一般式(I)中、環Aで示される芳
香環がベンゼン環である場合、
【化15】 である。また、環Aで示される芳香環がピリジン環であ
る場合、
【化16】 である。
【0032】環Aで示される「1ないし3個の置換基を
さらに有していてもよい芳香環」における「置換基」と
しては、置換されていてもよい脂肪族炭化水素基(好ま
しくはアルキル基)、置換されていてもよいヒドロキシ
基、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、および置換さ
れていてもよいアミノ基などが挙げられる。これら置換
基は、いずれもR1における置換基として例示したもの
が用いられる。環Aにおける置換基は、好ましくは炭素
数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1な
いし4のアルコキシ基(好ましくはメトキシ)、炭素数
7ないし10のアラルキルオキシ基、ハロゲン原子であ
る。
【0033】一般式(I)中、Zは、−(CH2n−Z
1−または−Z1−(CH2n− (nは0ないし8の整
数を、Z1は結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、
−SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7
O− (R7は水素原子または置換されていてもよい炭
化水素基を示す)を示す。ここで、R7で示される「置
換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R11
よびR12として例示したものが挙げられ、好ましくは炭
素数1ないし4のアルキル(例、メチル、エチル、プロ
ピルなど)である。R7は、好ましくは水素原子または
炭素数1ないし4のアルキル(例、メチル、エチル、プ
ロピルなど)である。nは、好ましくは0ないし3の整
数、さらに好ましくは1ないし3の整数である。Z
1は、好ましくは結合手、酸素原子、硫黄原子、−NR7
−、−CONR7−または−NR7CO− (R7は前記
と同意義)である。 ここで、R7は好ましくは水素原子
または炭素数1ないし4のアルキルである。一般式
(I)中、nが1ないし8の整数であるとき、Z1は好
ましくは結合手、酸素原子、硫黄原子、−NR7−、−
CONR7−または−NR7CO− (R7は前記と同意
義)であり、nが0であるとき、Z1は好ましくは酸素
原子、硫黄原子、−SO−、−SO2−または−NR7
(R7は前記と同意義)である。Zは好ましくは−
(CH2n−Z1−である。ここで、nは好ましくは0
ないし2の整数(好ましくは1)、Z1は好ましくは結
合手、酸素原子または硫黄原子(好ましくは酸素原子)
である。
【0034】一般式(I)中、環Bで示される「5員複
素環」としては、例えば環構成原子として炭素原子以外
に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし4個含有する5員複素環が挙げられ
る。「5員複素環」の好適な例としては、ピロリジン、
イミダゾリジン、ピラゾリジンなどの5員非芳香族複素
環;フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピ
ラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、チアゾ
ール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾー
ル、トリアゾール、テトラゾールなどの5員芳香族複素
環が挙げられる。環Bで示される「5員複素環」は、好
ましくは5員芳香族複素環であり、さらに好ましくはイ
ミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾ
ール環、トリアゾール環などの含窒素5員複素環であ
る。なかでも、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾ
ール環等が好ましく、とりわけピラゾール環が好まし
い。環Bは、置換可能な位置に1ないし3個、好ましく
は1ないし2個の置換基を有していてもよい。このよう
な置換基としては、例えば「ハロゲン原子」、「ニトロ
基」、「置換されていてもよい脂肪族炭化水素基」、
「置換されていてもよい脂環式炭化水素基」、「置換さ
れていてもよい芳香族炭化水素基」、「置換されていて
もよい芳香族複素環基」、「置換されていてもよい非芳
香族複素環基」、「アシル基」、「置換されていてもよ
いアミノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ
基」、「置換されていてもよいチオール基」、「エステ
ル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル
基」などが挙げられる。これら置換基は、いずれもR1
における置換基として例示したものが用いられる。
【0035】一般式(I)中、環Bが含窒素5員複素環
であるとき、該含窒素5員複素環は、環構成N原子上に
式:
【化17】 (式中、R1aは置換されていてもよい炭化水素基または
置換されていてもよい複素環基を;Xaは結合手、酸素
原子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR2a(OR
3a)−または−NR4a− (R2aおよびR4aは水素原子
または置換されていてもよい炭化水素基を、R3aは水素
原子または水酸基の保護基を示す)を;maは0ないし
3の整数を;Yaは酸素原子、硫黄原子、−SO−、−
SO2−、−NR5a−、−CONR5a−または−NR5a
CO− (R5aは水素原子または置換されていてもよい
炭化水素基を示す)を;環Aaは1ないし3個の置換基
をさらに有していてもよい芳香環を;naは1ないし8
の整数を示す)で表される置換基を有しない。
【0036】環Bにおける「置換基」は、好ましくは炭
化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1ないし10
のアルキル基(好ましくは、メチルなど)、炭素数6な
いし14のアリール基−炭素数1ないし10のアルキル
基(例、ベンジルなど)、部分的に水素化されていても
よい炭素数6ないし14のアリール基(好ましくはフェ
ニル、ナフチル、テトラヒドロナフタレニルなど)など
である。
【0037】一般式(I)中、Wで示される「炭素数1
ないし20の2価の飽和炭化水素基」としては、前記Q
として例示したもののうち、飽和のものが挙げられる。
Wは、好ましくは炭素数1ないし6の2価の飽和炭化水
素基であり、さらに好ましくはC1-6アルキレンであり、
特に好ましくは、−CH2−、−(CH2) 2−などである。
【0038】一般式(I)中、R2は−OR8(R8は水
素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)
または−NR910(R9およびR10は同一または異なっ
て水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換さ
れていてもよい複素環基、またはアシル基を示すか、あ
るいはR9およびR10は結合して隣接する窒素原子と共
に環を形成していてもよい)である。R8で示される
「置換されていてもよい炭化水素基」としては、前記R
11およびR12として例示したものが挙げられる。該「置
換されていてもよい炭化水素基」は、好ましくは「炭素
数1ないし4のアルキル基」などである。ここで、「炭
素数1ないし4のアルキル基」としては、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、sec.−ブ
チル、t.−ブチルなどが挙げられ、なかでもメチル、エ
チルが好ましい。
【0039】R9およびR10で示される「置換されてい
てもよい炭化水素基」としては、R1 1およびR12として
例示したものが挙げられる。R9およびR10で示される
「置換されていてもよい複素環基」としては、R13およ
びR14として例示したものが挙げられる。R9およびR
10で示される「アシル基」としては、R1における置換
基として例示した「アシル基」が挙げられる。R9とR
10とが結合して隣接する窒素原子と共に形成する環とし
ては、例えば5ないし7員の含窒素複素環が挙げられ
る。該5ないし7員の含窒素複素環の好適な例として
は、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミン、
モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンなどが挙げら
れる。該「R9とR10とが結合して隣接する窒素原子と
ともに形成する環」は、置換可能な位置に1ないし3の
置換基を有していてもよい環(置換されていてもよい
環)であってもよい。このような置換基としては、例え
ばハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
ど)、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよいC1-6
アルキル基、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)で置換されていてもよい
1-6アルコキシ基、ニトロ、ヒドロキシ、アミノなど
が挙げられる。R2は、好ましくは−OR8(記号は前記
と同意義を示す)であり、R8は、好ましくは水素原子
または炭素数1ないし4のアルキル基(例、メチル、エ
チル)である。R2は、特に好ましくは−OHである。
【0040】一般式(I)で表される化合物の好適な例
としては、以下の化合物が挙げられる。 [化合物A]R1が、 1)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニ
トロ、ヒドロキシおよびアミノから選ばれる1ないし3
個の置換基を有していてもよい炭素数1ないし10のア
ルキル基; 2)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロ
ゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ、ヒドロキシおよび
アミノから選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
もよい炭素数3ないし10のシクロアルキル基; 3)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロ
ゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ、ヒドロキシおよび
アミノから選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
もよい炭素数6ないし14のアリール基(好ましくは、
フェニル、ナフチルなど);および 4)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素数1ないし6のアルキル基、1ないし3個のハロ
ゲン原子で置換されていてもよい炭素数1ないし6のア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ、ヒドロキシおよび
アミノから選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
もよい芳香族複素環基(好ましくはフリル、チエニル、
ピリジル、ピラジニルなど)から選ばれる1ないし3個
の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリル、チ
アゾリル、ピラゾリルまたはトリアゾリル;Xが結合手
または−NR5−、かつ、R5が水素原子または炭素数1
ないし4のアルキル基;QがC1-6アルキレンまたはC
2-6アルケニレン;Yが酸素原子または−NR6−、か
つ、R6が水素原子または炭素数1ないし4のアルキル
基;環Aが、炭素数1ないし4のアルキル基、ヒドロキ
シ基、炭素数1ないし4のアルコキシ基、炭素数7ない
し10のアラルキルオキシ基およびハロゲン原子から選
ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有してい
てもよい、ベンゼン環、炭素数9ないし14の縮合芳香
族炭化水素環(好ましくはナフタレンなど)、または5
または6員芳香族複素環(好ましくはピリジン、オキサ
ゾール、イソオキサゾール、チアゾール、オキサジアゾ
ールなど);Zが−(CH2n−Z1−または−Z1
(CH2n−であり、かつ、nが0ないし3の整数、Z
1が結合手、酸素原子、硫黄原子、−NR7−、−CON
7−または−NR7CO−、R7が水素原子または炭素
数1ないし4のアルキル;環Bが炭素数1ないし10の
アルキル基(好ましくは、メチルなど)、炭素数6ない
し14のアリール基−炭素数1ないし10のアルキル基
(例、ベンジルなど)および部分的に水素化されていて
もよい炭素数6ないし14のアリール基(好ましくはフ
ェニル、ナフチル、テトラヒドロナフタレニルなど)か
ら選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれさらに有し
ていてもよいイミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾ
ール環、チアゾール環またはトリアゾール環;WがC
1-6アルキレン;R2が−OR8であり、かつR8が水素原
子または炭素数1ないし4のアルキル基である化合物。 [化合物B]R1が、炭素数1ないし3のアルキル基
(好ましくはメチル)、炭素数6ないし14のアリール
基(好ましくは、フェニル)および芳香族複素環基(好
ましくはフリル、チエニル)から選ばれる1ないし2個
の置換基をそれぞれ有していてもよいオキサゾリルまた
はチアゾリル;Xが結合手;QがC1-6アルキレン(好
ましくは−CH2−);Yが酸素原子;環Aが炭素数1な
いし4のアルコキシ基(好ましくはメトキシ)でそれぞ
れ置換されていてもよい、ベンゼン環または5または6
員芳香族複素環(好ましくはピリジン、イソオキサゾー
ル);Zが−(CH2n−Z1−であり、かつ、nが0
ないし2の整数(好ましくは1)、Z1が結合手、酸素
原子または硫黄原子(好ましくは酸素原子);環Bが炭
素数1ないし10のアルキル基(好ましくはメチル)、
炭素数6ないし14のアリール基−炭素数1ないし10
のアルキル基(好ましくはベンジル)または炭素数6な
いし14のアリール基(好ましくはフェニル)で置換さ
れていてもよいピラゾール環;WがC1-6アルキレン
(好ましくは−CH2−、−(CH2)2−);R2が−OR8
あり、かつR8が水素原子または炭素数1ないし4のア
ルキル基(好ましくはメチル、エチル)である化合物。 [化合物C][1−メチル−3−[4−(5−メチル−
2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオ
キシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[1−メ
チル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H
−ピラゾール−4−イル]酢酸、[1−メチル−3−
[6−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−3
−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]
酢酸、[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジル
メトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[3
−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−
ピラゾール−4−イル]酢酸、[3−[6−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−
ピリジルメトキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−イル]酢酸、3−[3−[3−メトキシ−4−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキ
シ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル]プロピオン酸、3−[3−[4−(5−
メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベ
ンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5
−イル]プロピオン酸、または3−[3−[3−(5−
メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベ
ンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5
−イル]プロピオン酸。
【0041】一般式(I)で表される化合物(以下、化
合物(I)と略記することがある)の塩としては、薬理
学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩基との
塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩
基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機
塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、
カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグ
ネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム
塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩
の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエ
チルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン
などとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例とし
ては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸な
どとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例として
は、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、
シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、
リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性
アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニ
ン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられる。酸性
アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギ
ン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。上記した
塩の中でもナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩などが好
ましい。
【0042】化合物(I)のプロドラッグは、生体内に
おける生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合
物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還
元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合
物、胃酸等により加水分解などを起こして化合物(I)
に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグ
としては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキ
ル化、りん酸化された化合物(例、化合物(I)のアミ
ノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノ
カルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジ
オキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラ
ヒドロフラニル化、テトラヒドロピラニル化、ピロリジ
ルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、t.−ブチル化
された化合物など);化合物(I)の水酸基がアシル
化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物
(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイ
ル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、
フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボ
ニル化、テトラヒドロピラニル化された化合物など);
化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化
された化合物(例、化合物(I)のカルボキシル基がエ
チルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチ
ルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバ
ロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオ
キシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニ
ルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物な
ど);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方
法によって化合物(I)から製造することができる。ま
た、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990
年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から19
8頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I
I)に変化するものであってもよい。また、化合物
(I)は、同位元素(例、3H, 14C, 35S,125Iなど)な
どで標識されていてもよい。さらに、化合物(I)は、
無水物であっても、水和物であってもよい。
【0043】化合物(I)またはその塩(以下、単に本
発明化合物と略記することがある)は、毒性が低く、そ
のまま、または薬理学的に許容し得る担体などと混合し
て医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、
マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブ
タ、サル等)に対して、後述する各種疾患の予防・治療
剤として用いることができる。
【0044】ここにおいて、薬理学的に許容し得る担体
としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機
担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢
剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助
剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして
配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着
色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マ
ンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプ
ン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキ
シプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽
質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。滑沢剤の好適
な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙
げられる。結合剤の好適な例としては、例えばα化デン
プン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マ
ンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられ
る。崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デ
ンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウ
ム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケ
イ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙
げられる。
【0045】溶剤の好適な例としては、例えば注射用
水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウ
モロコシ油、オリーブ油、綿実油などが挙げられる。溶
解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、D−マンニトール、ト
レハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスア
ミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、
炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナト
リウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の
好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピ
オン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼ
トニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性
剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの
親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油などが挙げられる。
【0046】等張化剤の好適な例としては、例えば塩化
ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソル
ビトール、ブドウ糖などが挙げられる。緩衝剤の好適な
例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン
酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な
例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられ
る。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例え
ば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられる。着色
剤の好適な例としては、例えば水溶性食用タール色素
(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5
号、食用青色1号および2号などの食用色素、水不溶性
レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニ
ウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフ
ィル、ベンガラなど)などが挙げられる。甘味剤の好適
な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチル
リチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが
挙げられる。
【0047】前記医薬組成物の剤形としては、例えば錠
剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを
含む)、顆粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤など
の経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射
剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤など)、外用剤(例、
経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直
腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット、点滴剤、徐放性製剤
(例、徐放性マイクロカプセルなど)、点眼剤等の非経
口剤が挙げられ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経
口的に安全に投与できる。
【0048】医薬組成物は、製剤技術分野において慣用
の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造す
ることができる。以下に、製剤の具体的な製造法につい
て詳述する。
【0049】例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦
形剤(例、乳糖、白糖、デンプン、D−マンニトールな
ど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウムなど)、結合剤(例、α化デンプン、アラビアゴ
ム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤
(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレ
ングリコール6000など)などを添加して圧縮成形
し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるい
は持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体
公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性
フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティン
グ基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げら
れる。糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タ
ルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、
プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2
種以上を併用してもよい。水溶性フィルムコーティング
基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなど
のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチル
アミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコ
ポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プ
ルランなどの多糖類などが挙げられる。
【0050】腸溶性フィルムコーティング基剤として
は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテ
ートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分
子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL
(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポ
リマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品
名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマー
S〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕
などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物など
が挙げられる。徐放性フィルムコーティング基剤として
は、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分
子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS
〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ
社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合
体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、2種以上を適宜の割合で
混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例
えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いて
もよい。
【0051】注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソ
ルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60な
ど)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセル
ロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メ
チルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコー
ル、クロロブタノール、フェノールなど)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトー
ル、D−ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性
溶剤(例、蒸留水、生理的食塩水、リンゲル液等)ある
いは油性溶剤(例、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、トウ
モロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)な
どに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造され
る。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナ
トリウム、酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清
アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール
等)等の添加物を用いてもよい。
【0052】本発明化合物は、インスリン抵抗性改善
剤、インスリン感受性増強剤、レチノイド関連受容体機
能調節剤、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガン
ド、レチノイドX受容体リガンドなどとして使用でき
る。ここでいう機能調節剤とは、アゴニストおよびアン
タゴニストの両方を意味する。本発明化合物は、血糖低
下作用、血中脂質低下作用、血中インスリン低下作用、
インスリン抵抗性改善作用、インスリン感受性増強作用
およびレチノイド関連受容体機能調節活性を有する。該
機能調節剤は、部分アゴニスト(パーシャルアゴニス
ト)または部分アンタゴニスト(パーシャルアンタゴニ
スト)であってもよい。ここで、レチノイド関連受容体
とは、核内レセプターに含まれ、脂溶性ビタミンなどの
シグナル分子をリガンドとするDNA結合性の転写因子
であり、これらは単量体型受容体、ホモ二量体型受容体
およびヘテロ二量体型受容体のいずれであってもよい。
ここで、単量体型受容体としては、例えばレチノイドO
受容体(以下、RORと略記することがある)α(GenB
ank Accession No. L14611)、RORβ(GenBank Acce
ssion No. L14160)、RORγ(GenBank Accession N
o. U16997);Rev−erb α(GenBank Accession
No. M24898)、Rev−erb β(GenBank Accessi
on No. L31785);ERRα(GenBank Accession No. X
51416)、ERRβ(GenBank Accession No. X5141
7);Ftz−FI α(GenBank Accession No. S6587
6)、Ftz−FI β(GenBank Accession No. M8138
5);TIx(GenBank Accession No. S77482);GC
NF(GenBank Accession No. U14666)などが挙げられ
る。ホモ二量体型受容体としては、例えばレチノイドX
受容体(以下、RXRと略記することがある)α(GenB
ank Accession No. X52773)、RXRβ(GenBankAcces
sion No. M84820)、RXRγ(GenBank Accession No.
U38480);COUPα(GenBank Accession No. X1279
5)、COUPβ(GenBank Accession No.M64497)、C
OUPγ(GenBank Accession No. X12794);TR2α
(GenBankAccession No. M29960)、TR2β(GenBank
Accession No. L27586);またはHNF4α(GenBank
Accession No. X76930)、HNF4γ(GenBank Acces
sion No. Z49826)などが形成するホモ二量体が挙げら
れる。
【0053】ヘテロ二量体型受容体としては、例えば上
記したレチノイドX受容体(RXRα、RXRβまたは
RXRγ)と、レチノイドA受容体(以下、RARと略
記することがある)α(GenBank Accession No. X0661
4)、RARβ(GenBank Accession No. Y00291)、R
ARγ(GenBank Accession No. M24857);甲状腺ホル
モン受容体(以下、TRと略記することがある)α(Ge
nBank Accession No. M24748)、TRβ(GenBank Acce
ssion No. M26747);ビタミンD受容体(VDR)(Ge
nBank Accession No. JO3258);ペルオキシソーム増殖
剤応答性受容体(以下、PPARと略記することがあ
る)α(GenBank Accession No. L02932)、PPARβ
(PPARδ)(GenBank Accession No. U10375)、P
PARγ(GenBank Accession No. L40904);LXRα
(GenBank Accession No. U22662)、LXRβ(GenBan
k Accession No. U14534);FXR(GenBank Accessio
n No.U18374);MB67(GenBank Accession No. L29
263);ONR(GenBank Accession No. X75163);お
よびNURα(GenBank Accession No. L13740)、NU
Rβ(GenBank Accession No. X75918)、NURγ(Ge
nBank Accession No. U12767)から選ばれる1種の受容
体とが形成するヘテロ二量体が挙げられる。
【0054】本発明化合物は、上記したレチノイド関連
受容体の中でも、とりわけレチノイドX受容体(RXR
α、RXRβ、RXRγ)およびペルオキシソーム増殖
剤応答性受容体(PPARα、PPARβ(PPAR
δ)、PPARγ)に対して優れたリガンド活性を有
し、これら受容体に対するアゴニスト、部分アゴニスト
(パーシャルアゴニスト)、アンタゴニストまたは部分
アンタゴニスト(パーシャルアンタゴニスト)として有
用である。さらに、本発明化合物は、レチノイドX受容
体とペルオキシソーム増殖剤応答性受容体とが形成する
ヘテロ二量体型受容体(例、RXRαとPPARδとが
形成するヘテロ二量体型受容体、RXRαとPPARγ
とが形成するヘテロ二量体型受容体など)におけるペル
オキシソーム増殖剤応答性受容体に対して優れたリガン
ド活性を有する。よって、本発明のレチノイド関連受容
体リガンドは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リ
ガンドまたはレチノイドX受容体リガンドとして好適に
用いられる。
【0055】本発明化合物は、例えば糖尿病(例、1型
糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤;
高脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロー
ル血症、低HDL血症、食後高脂血症等)の予防・治療
剤;インスリン抵抗性改善剤;インスリン感受性増強
剤;耐糖能不全[IGT(Impaired Glucose Toleran
ce)]の予防・治療剤;および耐糖能不全から糖尿病へ
の移行抑制剤として用いることができる。
【0056】糖尿病の判定基準については、1999年
に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されてい
る。この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以
上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2
時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200m
g/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコー
ス濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態
である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時
血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110m
g/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75
gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)で
ない状態を、「境界型」と呼ぶ。
【0057】また、糖尿病の判定基準については、19
97年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年に
WHOから、新たな判定基準が報告されている。これら
の報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿
におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上であ
り、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈
血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上
を示す状態である。また、上記報告によれば、耐糖能不
全とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃
度)が126mg/dl未満であり、かつ、75g経口
ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコー
ス濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満
を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空
腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が11
0mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG
(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHO
の報告によれば、該IFG(Impaired Fasting Gluco
se)のうち、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静
脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未
満である状態をIFG(Impaired Fasting Glycemi
a)と呼ぶ。本発明化合物は、上記した新たな判定基準
により決定される糖尿病、境界型、耐糖能異常、IFG
(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impair
edFasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いら
れる。さらに、本発明化合物は、境界型、耐糖能異常、
IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG
(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展
を防止することもできる。
【0058】本発明化合物は、例えば糖尿病性合併症
[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、
骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器
感染症、***症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染
症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚
の低下、脳血管障害、末梢血行障害等]、肥満、骨粗鬆
症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性
悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染
症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液
質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患
(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化
症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾
患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管
障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリン抵抗性症候
群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン
血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立
腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下
痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎
炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫
脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコ
ール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、炎症性大腸疾
患、潰瘍性大腸炎等)、内臓肥満症候群などの予防・治
療剤としても用いることができる。本発明化合物は、総
コレステロール低下作用を有し、血漿抗動脈硬化指数
[(HDLコレステロール/総コレステロール)×10
0]を上昇させるため、動脈硬化症(例、アテローム性
動脈硬化症等)などの予防・治療剤としても用いること
ができる。また、本発明化合物は、消化性潰瘍、急性ま
たは慢性胃炎、胆道ジスキネジアー、胆のう炎等に伴う
腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不快感などの症状の改善など
にも用いることができる。さらに、本発明化合物は、食
欲を調整(亢進または抑制)するため、例えば痩身、虚
食症の治療剤(痩身または虚食症の投与対象における体
重増加)または肥満の治療剤として用いることもでき
る。
【0059】本発明化合物は、TNF−αが関与する炎
症性疾患の予防・治療薬としても用いられる。ここで、
TNF−αが関与する炎症性疾患とは、TNF−αの存
在により発症し、TNF−α抑制効果を介して治療され
得る炎症性疾患である。このような炎症性疾患として
は、例えば糖尿病性合併症(例、網膜症、腎症、神経障
害、大血管障害など)、慢性関節リウマチ、変形性脊椎
症、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術・外傷後の炎症、
腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、
胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損
傷を含む)などが挙げられる。本発明化合物は、アポト
ーシス抑制作用を有し、アポトーシスの促進が関わる疾
患の予防・治療薬としても用いられる。ここで、アポト
ーシスの促進が関わる疾患疾患としては、例えばウイル
ス疾患(例、エイズ、劇症肝炎など)、神経変性疾患
(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側
索硬化症、色素性網膜炎、小脳変性など)、脊髄異形成
疾患(例、再生不良性貧血など)、虚血性疾患(例、心
筋梗塞、脳卒中など)、肝疾患(例、アルコール性肝
炎、B型肝炎、C型肝炎など)、関節疾患(例、変形性
関節症など)、アテローム性動脈硬化症などが挙げられ
る。本発明化合物は、内臓脂肪の減少、内臓脂肪蓄積の
抑制、糖代謝改善、脂質代謝改善、インスリン抵抗性改
善、酸化LDL産生抑制、リポタンパク代謝改善、冠動
脈代謝改善、心血管合併症の予防・治療、心不全合併症
の予防・治療、血中レムナント低下、無***症の予防・
治療、多毛症の予防・治療、高アンドロゲン血症の予防
・治療などにも用いられる。本発明化合物は、上記した
各種疾患(例、心筋梗塞などの心血管イベント)の2次
予防および進展抑制にも用いられる。本発明化合物は、
ミダゾラム、ケトコナゾールなどと組み合わせて用いる
こともできる。
【0060】本発明化合物の投与量は、投与対象、投与
ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例え
ば成人の糖尿病患者に経口投与する場合、通常1回量と
して約0.005ないし50mg/kg体重、好ましく
は0.01ないし2mg/kg体重であり、さらに好ま
しくは0.025ないし0.5mg/kg体重であり、
この量を1日1回ないし3回投与するのが望ましい。
【0061】本発明化合物は、糖尿病治療剤、糖尿病性
合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿
剤、化学療法剤、免疫療法剤などの薬剤(以下、併用薬
剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。こ
れらの併用薬剤は、低分子化合物であってもよく、また
高分子の蛋白、ポリペプチド、抗体であるか、あるいは
ワクチン等であってもよい。この際、本発明化合物およ
び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象
に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与
してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられてい
る用量を基準として適宜選択することができる。また、
本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ル
ート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択
することができる。例えば投与対象がヒトである場合、
本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01ない
し100重量部用いればよい。
【0062】なお、糖尿病治療剤としては、インスリン
製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インス
リン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成
したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミン
インスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導
体(例、INS−1等)など)、インスリン抵抗性改善
剤(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロシグ
リタゾンまたはそのマレイン酸塩、GI−26257
0、JTT−501、MCC−555、YM−440、
KRP−297、CS−011、FK−614等)、α
−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボ
ース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイ
ド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン
等)、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤
(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジ
ド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミ
ド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、
グリブゾール等)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチ
グリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1
等]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、NV
P−DPP−278、PT−100等)、β3アゴニス
ト(例、CL−316243、SR−58611−A、
UL−TG−307、SB−226552,AJ−96
77、BMS−196085、AZ−40140等)、
アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホ
チロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)、
糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害
剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴ
ン拮抗剤等)、SGLUT(sodium-glucose cotranspo
rter)阻害剤(例、T−1095等)等が挙げられる。
【0063】糖尿病性合併症治療剤としては、アルドー
ス還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタ
ット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレス
タット、フィダレスタット(SNK−860)、CT−
112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、B
DNF等)、神経栄養因子産生・分泌促進剤、PKC阻
害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤
(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N
−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT76
6)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオ
クト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレ
チン等)が挙げられる。抗高脂血剤としては、コレステ
ロール合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、セリバ
スタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタ
チン、アトルバスタチン、フルバスタチン、イタバスタ
チンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、ス
クアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作
用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラー
ト、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィ
ブラート等)等が挙げられる。
【0064】降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵
素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリ
ル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタ
ンシレキセチル、ロサルタン、エプロサルタン、バルサ
ンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタ
ン等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジ
ピン、ニカルジピン、アムロジピン、エホニジピン
等)、クロニジン等が挙げられる。
【0065】抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬
(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フ
ェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキ
サンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノール
アミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬
(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL
−316243、SR−58611−A、UL−TG−
307、SB−226552,AJ−9677、BMS
−196085、AZ−40140等)、ペプチド性食
欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因
子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチト
リプト、FPL−15849等)等が挙げられる。利尿
剤としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸
ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブ
ロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロ
ペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチ
アジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロ
チアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチ
アジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラク
トン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、
アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系
製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド
等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレ
タニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
【0066】化学療法剤としては、例えばアルキル化剤
(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド
等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオ
ロウラシルおよびその誘導体等)、抗癌性抗生物質
(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由
来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソー
ル等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシド
などが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導
体であるフルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ま
しい。免疫療法剤としては、例えば微生物または細菌成
分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール
等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シ
ゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得ら
れるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロ
イキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コ
ロニー刺激因子、エリスロポエチン等)などが挙げら
れ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12などのイ
ンターロイキンが好ましい。
【0067】また、併用薬剤としては、動物モデルや臨
床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、
シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン等)
〔キャンサー・リサーチ(Cancer Research)、第49
巻、5935〜5939頁、1989年〕、プロゲステ
ロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔ジャー
ナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of C
linical Oncology)、第12巻、213〜225頁、1
994年〕、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン
等)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビ
ノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝
改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔ブリティシュ
・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of
Cancer)、第68巻、314〜318頁、1993
年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘
導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オン
コスタチンMに対する抗体なども挙げられる。
【0068】さらに、併用薬剤としては、神経再生促進
薬(例、Y−128、VX−853、prosaptide等)、
抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミ
プラミン等)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン等)、
抗不整脈薬(例、メキシレチン等)、アセチルコリン受
容体リガンド(例、ABT-594等)、エンドセリン受容体
拮抗薬(例、ABT-627等)、モノアミン取り込み阻害薬
(例、トラマドル等)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ
等)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン等)、α
2受容体作動薬(例、クロニジン等)、局所鎮痛薬
(例、カプサイシン等)、プロテインキナーゼC阻害薬
(例、LY-333531等)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピ
ン等)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、(クエン
酸)シルデナフィル等)、ドーパミン作動薬(例、アポ
モルフィン等)、骨粗鬆症治療剤(例、アルファカルシ
ドール、カルシトリオール、エルカトニン、サケカルシ
トニン、エストリオール、イプリフラボン、パミドロン
酸二ナトリウム、アレンドロン酸ナトリウム水和物、イ
ンカドロン酸二ナトリウム等)、抗痴呆剤(例、タクリ
ン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン等)、
尿失禁・頻尿治療剤(例、塩酸フラボキサート、塩酸オ
キシブチニン、塩酸プロピベリン)等)等も挙げられ
る。
【0069】併用薬剤は、好ましくはインスリン製剤、
インスリン抵抗性改善剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、
ビグアナイド剤、インスリン分泌促進剤(好ましくはス
ルホニルウレア剤)などである。上記併用薬剤は、2種
以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。2種以
上の併用薬剤を用いる場合の好ましい組み合わせとして
は、例えば以下のものが挙げられる。 1)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン製剤; 2)インスリン抵抗性改善剤およびインスリン分泌促進
剤; 3)インスリン抵抗性改善剤およびα−グルコシダーゼ
阻害剤; 4)インスリン抵抗性改善剤およびビグアナイド剤; 5)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびビ
グアナイド剤; 6)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびイ
ンスリン分泌促進剤; 7)インスリン抵抗性改善剤、インスリン製剤およびα
−グルコシダーゼ阻害剤; 8)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤お
よびビグアナイド剤; 9)インスリン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤お
よびα−グルコシダーゼ阻害剤;および 10)インスリン抵抗性改善剤、ビグアナイド剤および
α−グルコシダーゼ阻害剤。
【0070】本発明化合物が併用薬剤と組み合せて使用
される場合には、お互いの剤の量は、それらの剤の反対
効果を考えて安全な範囲内で低減できる。特に、インス
リン抵抗性改善剤、インスリン分泌促進剤およびビグア
ナイド剤は通常の投与量よりも低減できる。したがっ
て、これらの剤により引き起こされるであろう反対効果
は安全に防止できる。それに加えて、糖尿病合併症剤、
抗高脂血剤、降圧剤の投与量は低減でき、その結果これ
らの剤により引き起こされるであろう反対効果は効果的
に防止できる。
【0071】以下、本発明化合物の製造法について説明
する。化合物(I)は、自体公知の方法、例えば以下に
示すA法〜I法あるいはこれらに準ずる方法により製造
することができる。なお、以下の各製造法において、原
料化合物は塩として用いてもよく、このような塩として
は、前記化合物(I)の塩として例示したものが用いら
れる。一般式(I)中、Zが−(CH2n−Z1a
(Z1aは酸素原子、硫黄原子または−NR7− (R7
前記と同意義を示す)を、nは前記と同意義を示す)で
ある化合物(I−1)は、例えば以下のA法によって製
造される。 [A法]
【化18】 [式中、Eは脱離基を、その他の記号は前記と同意義を
示す。]ここで、Eで示される脱離基としては、例えば
ヒドロキシ基、ハロゲン原子または−OSO215
(R15は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のア
ルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリ
ール基を示す)などが挙げられる。R15で示される「炭
素数1〜4のアルキル基」および「炭素数1〜4のアル
キル基で置換されていてもよい炭素数6〜10のアリー
ル基」における炭素数1〜4のアルキル基としては、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec.-ブチル、t.-ブチルが挙げられ、
なかでもメチルが好ましい。また、R15で示される「炭
素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい炭素数
6〜10のアリール基」における炭素数6〜10のアリ
ール基としては、例えばフェニル、ナフチルが挙げら
れ、なかでもフェニルが好ましい。R15は、特に好まし
くはメチル、トリルなどである。
【0072】本法では、化合物(II)と化合物(III)
との反応により化合物(I−1)を製造する。Eがヒド
ロキシ基である場合、本反応は、自体公知の方法、例え
ば、シンセシス(Synthesis) 1頁 (1981年)に記
載の方法、あるいはそれに準じた方法により行われる。
すなわち、本反応は、通常、有機リン化合物および親電
子剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行わ
れる。有機リン化合物としては、例えばトリフェニルホ
スフィン、トリブチルホスフィンなどが挙げられる。親
電子剤としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル、ア
ゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボニルジピ
ペラジンなどが挙げられる。有機リン化合物および親電
子剤の使用量は、化合物(III)に対し、好ましくは約
1〜約5モル当量である。反応に悪影響を及ぼさない溶
媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサンなどのエーテル類;クロロホルム、ジ
クロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N−
ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホ
キシドなどのスルホキシド類などが挙げられる。これら
の溶媒は、適宜の割合で混合して用いてもよい。反応温
度は、通常、約−50〜約150℃、好ましくは約−1
0〜約100℃である。反応時間は、通常、約0.5〜
約20時間である。
【0073】Eがハロゲン原子または−OSO215
ある場合、本反応は、常法に従い、塩基の存在下、反応
に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。塩基として
は、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属塩;ピ
リジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−
7−エンなどのアミン類;水素化カリウム、水素化ナト
リウムなどの金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド、カリウム t.-ブトキシドなどのア
ルカリ金属アルコキシドが挙げられる。これら塩基の使
用量は、化合物(III)に対し、好ましくは約1〜約5
モル当量である。反応に悪影響を及ぼさない溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチ
ルエーテルなどのエーテル類;アセトン、2−ブタノン
などのケトン類;クロロホルム、ジクロロメタンなどの
ハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド
などのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキ
シド類などが挙げられる。これらの溶媒は、適宜の割合
で混合して用いてもよい。反応温度は、通常、約−50
〜約150℃、好ましくは約−10〜約100℃であ
る。反応時間は、通常、約0.5〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(I−1)は、公知の分
離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、
再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製
することができる。
【0074】なお、上記A法で原料化合物として用いら
れる化合物(II)および化合物(III)は、公知化合物
であり、例えばEがヒドロキシ基である化合物(II)
は、EP−A 710659に記載されている。また、
化合物(II)は、EP−A 629624(特開平7−
53555)、WO 98/03505等にも記載され
ている。さらに、化合物(II)は、これらの公報に記載
された方法に準ずる方法によって製造することもでき
る。一方、化合物(III)は、例えばテトラヘドロン(T
etrahedron)、43巻、607頁(1987年);ケミ
カル アンド ファーマスーティカル ブレタン(Chemica
l & Pharmaceutical Bulletin)、12巻、176頁
(1964年)等に記載されている。また、化合物(II
I)は、これらの文献に記載された方法に準ずる方法に
よって製造することもできる。
【0075】一般式(I)中、Zが−Z1a−(CH2n
− (記号は前記と同意義を示す)である化合物(I−
2)は、例えば以下のB法によって製造される。 [B法]
【化19】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法では、化合物(IV−1)と化合物(V)との反応に
より化合物(I−2)を製造する。本反応は、前記A法
における化合物(II)と化合物(III)との反応と同様
にして行われる。なお、Eがヒドロキシである場合に用
いられる有機リン化合物および親電子剤の使用量は、化
合物(IV−1)に対し、好ましくは約1〜約5モル当量
である。また、Eがハロゲン原子または−OSO215
である場合に用いられる塩基の使用量は、化合物(IV−
1)に対し、好ましくは約1〜約5モル当量である。こ
のようにして得られる化合物(I−2)は、公知の分離
精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再
結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製す
ることができる。なお、上記B法で原料化合物として用
いられる化合物(V)は、公知化合物であり、例えば化
合物(V)は、WO 01/14372等に記載されて
いる。さらに、化合物(V)は、これらの公報に記載さ
れた方法に準ずる方法によって製造することもできる。
【0076】一般式(I)中、R2が−OHである化合
物(I−4)は、例えば以下のC法によっても製造され
る。 [C法]
【化20】 [式中、R8'は置換されていてもよい炭化水素基であ
り、その他の記号は前記と同意義を示す。] 本法では、化合物(I−3)を加水分解反応に付すこと
により、化合物(I−4)を製造する。ここで、上記R
8'で示される「置換されていてもよい炭化水素基」とし
ては、R8において「置換されていてもよい炭化水素
基」として例示したものが挙げられ、好ましくは「炭素
数1ないし4のアルキル基」などである。上記R8'で示
される「炭素数1ないし4のアルキル基」としては、例
えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、
sec.−ブチル、t.−ブチルなどが挙げられ、なかでもメ
チル、エチルが好ましい。本反応は、常法に従い、酸ま
たは塩基の存在下、含水溶媒中で行われる。酸として
は、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸などの無機酸;酢酸
などの有機酸などが挙げられる。塩基としては、例えば
炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸
塩;ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキ
シド;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチ
ウムなどの水酸化アルカリ金属などが挙げられる。酸ま
たは塩基の使用量は、通常、化合物(I−3)に対して
過剰量である。好ましくは、酸の使用量は、化合物(I
−3)に対し、約2〜約50当量、塩基の使用量は、化
合物(I−3)に対し、約1.2〜約5当量である。含
水溶媒としては、例えばメタノール、エタノールなどの
アルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエ
チルエーテルなどのエーテル類;ジメチルスルホキシド
およびアセトンなどから選ばれる1種以上の溶媒と水と
の混合溶媒などが挙げられる。反応温度は、通常、約−
20〜約150℃、好ましくは約−10〜約100℃で
ある。反応時間は、通常、約0.1〜約20時間であ
る。このようにして得られる化合物(I−4)は,公知
の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶
出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離
精製することができる。
【0077】上記C法で原料化合物として用いられる化
合物(I−3)は、例えば上記A法またはB法により製
造される。一般式(I)中、R2が−NR910 (R9
およびR10は前記と同意義を示す)である化合物(I−
5)は、例えば以下のD法によっても製造される。 [D法]
【化21】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法では、化合物(I−4)をアミド化反応に付すこと
により、化合物(I−5)を製造する。本反応は、自体
公知の方法、例えば、化合物(I−4)と化合物(VII
I)とを縮合剤(例、ジシクロヘキシルカルボジイミド
など)を用いて直接縮合させる方法、あるいは、化合物
(I−4)の反応性誘導体と、化合物(VIII)とを適宜
反応させる方法等を用いて行われる。化合物(I−4)
の反応性誘導体としては、例えば、酸無水物、酸ハライ
ド(例、酸クロリド、酸ブロミド)、イミダゾリド、あ
るいは混合酸無水物(例えばメチル炭酸、エチル炭酸、
イソブチル炭酸との無水物など)などが挙げられる。
【0078】例えば酸ハライドを用いる場合、反応は、
塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行わ
れる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、N−メ
チルモルホリン、N,N−ジメチルアニリンなどのアミ
ン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなどのアルカリ金属塩等が挙げられる。反応に悪影
響を及ぼさない溶媒としては、例えば、クロロホルム、
ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素類;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル
類、酢酸エチル、水などが挙げられる。これらの溶媒
は、適宜の割合で混合して用いてもよい。化合物(VII
I)の使用量は、化合物(I−4)に対し0.1〜10
モル当量、好ましくは0.3〜3モル当量である。反応
温度は、通常、−30℃〜100℃である。反応時間
は、通常、0.5〜20時間である。また、混合酸無水
物を用いる場合、化合物(I−4)とクロロ炭酸エステ
ル(例、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ
炭酸イソブチルなど)を塩基(例、トリエチルアミン、
N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリンなど
のアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなどのアルカリ金属塩等)の存在下に反応さ
せ、さらに化合物(VIII)と反応させる。化合物(VII
I)の使用量は、化合物(I−4)に対して、通常0.
1〜10モル当量、好ましくは0.3〜3モル当量であ
る。反応温度は、通常、−30℃〜100℃である。反
応時間は、通常、0.5〜20時間である。このように
して得られる化合物(I−5)は,公知の分離精製手
段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、
転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製すること
ができる。なお、上記D法で原料化合物として用いられ
る化合物(I−4)は、例えば上記A法〜C法により製
造される。また、化合物(VIII)としては、公知のもの
が用いられる。
【0079】B法で原料化合物として用いられる化合物
(IV−1)は、例えば下記E法により製造することがで
きる。 [E法]
【化22】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法は、前記A法における化合物(II)と化合物(II
I)との反応と同様にして行われる。本反応において、
化合物(X)の−Z1a−Hの部分を、適当な保護基を用
いて保護した後に縮合反応を行い、反応後、脱保護して
もよい。このような保護基としては、例えばベンジル
基、メトキシメチル基あるいはシリル基(例、トリメチ
ルシリル基、t.−ブチルジメチルシリル基など)などが
挙げられる。このようにして得られる化合物(IV−1)
は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒
抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどに
より単離精製することができる。なお、上記E法で原料
化合物として用いられる化合物(IX)および化合物
(X)としては、それぞれ公知のものが用いられる。
【0080】一般式(I)中、Zが−(CH2n1−S
(O)m−(CH2n2− (mは1または2を、n1およ
びn2は同一または異なって0ないし8の整数を示し、
n1またはn2の少なくとも一方は0である)である化
合物(I−7)は、例えば以下のF法によって製造され
る。 [F法]
【化23】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法では、化合物(I−6)を酸化反応に付すことによ
り化合物(I−7)を製造する。本反応は、通常、酸化
剤を用いて、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われ
る。酸化剤としては、例えば、3−クロロフェニル過安
息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化水素、過酢酸な
どが挙げられる。反応に悪影響を及ぼさない溶媒として
は、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどのエーテル類;クロロホルム、ジクロロメ
タンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどのアミド類;エタノール、メタノー
ルなどのアルコール類などが挙げられる。これらの溶媒
は、適宜の割合で混合して用いてもよい。反応温度は、
通常、約−50〜約150℃、好ましくは約−10〜約
100℃である。反応時間は、通常、約0.5〜約20
時間である。このようにして得られる化合物(I−7)
は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒
抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどに
より単離精製することができる。なお、上記F法で原料
化合物として用いられる化合物(I−6)は、例えば上
記A法またはB法により製造される。
【0081】一般式(I)中、Zが−(CH2n
(nは前記と同意義を示す)である化合物(I−8)
は、例えば以下のG法によって製造される。 [G法]
【化24】 [式中、Tは酸素原子、硫黄原子または−NR7
(R7は前記と同意義を示す)を、Vは水素原子または
置換基を、その他の記号は前記と同意義を示す。] Vで示される置換基としては、前記環Bにおける置換基
として例示したものが挙げられる。
【0082】[工程1]本法は、前記D法における化合
物(I−4)と化合物(VIII)との反応と同様にして行
われる。このようにして得られる化合物(XIII)は,公
知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、
晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単
離精製することができる。なお、上記G法の工程1で原
料化合物として用いられる化合物(XI−1)および化合
物(XII)は、公知化合物であり、例えば化合物(XI−
1)は、WO 99/585190等に記載されてい
る。さらに、化合物(XI−1)は、これらの公報に記載
された方法に準ずる方法によって製造することもでき
る。 [工程2]本法では、化合物(XIII)を閉環反応に付す
ことにより、化合物(I−8)を製造する。本反応は、
常法に従い、アンモニウム塩の存在下、反応に悪影響を
及ぼさない溶媒中で行われる。アンモニウム塩として
は、例えば酢酸アンモニウムなどが挙げられる。反応に
悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル
類;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭
化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミ
ド類;エタノール、メタノールなどのアルコール類;酢
酸などの有機酸などが挙げられる。これらの溶媒は、適
宜の割合で混合して用いてもよい。反応温度は、通常、
約−50〜約200℃、好ましくは約−10〜約150
℃である。反応時間は、通常、約0.5〜約20時間で
ある。このようにして得られる化合物(I−8)は、公
知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、
晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単
離精製することができる。
【0083】一般式(I)中、Zが−(CH2n1−C
ONR7−(CH2n2− (記号は前記と同意義を示
す)である化合物(I−9)は、例えば以下のH法によ
って製造される。 [H法]
【化25】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法は、前記D法における化合物(I−4)と化合物
(VIII)との反応と同様にして行われる。このようにし
て得られる化合物(I−9)は,公知の分離精製手段、
例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することが
できる。なお、上記H法で原料化合物として用いられる
化合物(XI−2)および化合物(XIV)は、公知化合物
であり、例えば化合物(XI−2)は、WO 99/58
5190等に記載されている。さらに、化合物(XI−
2)は、これらの公報に記載された方法に準ずる方法に
よって製造することもできる。一方、化合物(XIV)
は、例えば、WO 01/14372等に記載されてい
る。さらに、化合物(XIV)は、これらの公報に記載さ
れた方法に準ずる方法によって製造することもできる。
【0084】一般式(I)中、Zが−(CH2n1−N
7CO−(CH2n2− (記号は前記と同意義を示
す)である化合物(I−10)は、例えば以下のI法に
よって製造される。 [I法]
【化26】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] 本法は、前記D法における化合物(I−4)と化合物
(VIII)との反応と同様にして行われる。このようにし
て得られる化合物(I−10)は,公知の分離精製手
段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、
転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製すること
ができる。上記I法で原料化合物として用いられる化合
物(IV−2)は、例えば上記E法により製造される。
【0085】上記I法で原料化合物として用いられる化
合物(XV)は、例えば以下のJ法により製造される。 [J法]
【化27】 [式中の記号は前記と同意義を示す。] [工程1]本法は、前記D法における化合物(I−4)
と化合物(VIII)との反応と同様にして行われる。この
ようにして得られる化合物(XVIII)は,公知の分離精
製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結
晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製する
ことができる。なお、上記J法の工程1で原料化合物と
して用いられる化合物(XVI)および化合物(XVII)と
しては、それぞれ公知のものが用いられる。 [工程2]本法は、前記G法の工程2と同様にして行わ
れる。このようにして得られる化合物(XV)は,公知の
分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶
出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離
精製することができる。
【0086】前記の各反応において、原料化合物が置換
基としてアミノ基、カルボキシル基、水酸基、カルボニ
ル基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一
般的に用いられるような保護基が導入されていてもよ
く、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより
目的化合物を得ることができる。アミノ基の保護基とし
ては、前記R5として例示したものが挙げられる。
【0087】カルボキシル基の保護基としては、例え
ば、C1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、t.−ブチルなど)、C7-11アラ
ルキル(例、ベンジルなど)、フェニル、トリチル、シ
リル(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメ
チルフェニルシリル、t.−ブチルジメチルシリル、t.−
ブチルジエチルシリルなど)、C2-6アルケニル(例、
1−アリルなど)などが挙げられる。これらの基は、1
ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、
ヨウ素など)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシ、プロポキシなど)またはニトロなどで置換されて
いてもよい。
【0088】水酸基の保護基としては、前記R4として
例示したものが挙げられる。カルボニル基の保護基とし
ては、例えば、環状アセタール(例、1,3−ジオキサ
ンなど)、非環状アセタール(例、ジ−C1-6アルキル
アセタールなど)などが挙げられる。また、これらの保
護基の除去方法は、自体公知の方法、例えば、プロテク
ティブ グループス イン オーガニック シンセシス
(Protective Groups in Organic Synthesis),John W
iley and Sons 刊(1980)に記載の方法などに準じ
て行えばよい。例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジ
ン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、
酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例、ト
リメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミドな
ど)などを使用する方法、還元法などが用いられる。
【0089】化合物(I)が、光学異性体、立体異性
体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これ
らも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知
の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得る
ことができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存
在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も
化合物(I)に包含される。光学異性体は自体公知の方
法により製造することができる。具体的には、光学活性
な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体を常
法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
【0090】光学分割法としては、自体公知の方法、例
えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマ
ー法等が用いられる。 1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物(例えば、(+)−マンデ
ル酸、(−)−マンデル酸、(+)−酒石酸、(−)−
酒石酸、(+)−1−フェネチルアミン、(−)−1−
フェネチルアミン、シンコニン、(−)−シンコニジ
ン、ブルシンなど)と塩を形成させ、これを分別再結晶
法によって分離し、所望により、中和工程を経てフリー
の光学異性体を得る方法。 2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィーの場合、ENANTIO−OVM(トーソー
社製)あるいは、ダイセル社製 CHIRALシリーズ
などのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加し、
水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒
(例、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ア
セトニトリル、トリフルオロ酢酸、ジエチルアミンな
ど)を単独あるいは混合した溶液として展開させること
により、光学異性体を分離する。また、例えばガスクロ
マトグラフィーの場合、CP−Chirasil−De
X CB(ジーエルサイエンス社製)などのキラルカラ
ムを使用して分離する。
【0091】3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィー法等)など
を経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な
処理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光
学異性体を得る方法。例えば、化合物(I)が分子内に
ヒドロキシまたは1,2級アミノを有する場合、該化合
物と光学活性な有機酸(例えば、MTPA〔α−メトキ
シ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、
(−)−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すこ
とにより、それぞれエステル体またはアミド体のジアス
テレオマーが得られる。一方、化合物(I)がカルボン
酸基を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはア
ルコール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれ
アミド体またはエステル体のジアステレオマーが得られ
る。分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるい
は塩基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の
光学異性体に変換される。
【0092】
【発明の実施の形態】以下に、試験例、参考例、実施例
および製剤例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらにより限定されるものではない。な
お、以下の参考例および実施例において、%は特記しな
い限り重量パーセントを示す。また、室温とは、1〜3
0℃の温度を示す。本明細書において、塩基やアミノ酸
などを略号で表示する場合、IUPAC-IUB Commission on
Biochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野
における慣用略号に基づくものであり、その例を下記す
る。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、
特に明示しなければL体を示すものとする。
【0093】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 〔配列番号:1〕参考例1aで用いられるプライマーP
ARD-Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:2〕参考例1aで用いられるプライマーP
ARD-Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕参考例2aで用いられるプライマーX
RA-Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:4〕参考例2aで用いられるプライマーX
RA-Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕参考例4aで用いられるPPRE-U
の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕参考例4aで用いられるPPRE-L
の塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕参考例4aで用いられるプライマーT
K-Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕参考例4aで用いられるプライマーT
K-Lの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕参考例6aで用いられるプライマーP
AG-Uの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕参考例6aで用いられるプライマー
PAG-Lの塩基配列を示す。
【0094】
【実施例】試験例1(マウスにおける血糖および血中脂
質(トリグリセリド)低下作用) 被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.
01%の割合で混合し、2型糖尿病モデルであるKKA
yマウス(11〜12週齢、1群5匹)に自由に4日間
与えた。この間、水は自由に与えた。血液を眼窩静脈叢
から採取し、血液から分離した血漿中のグルコースおよ
びトリグリセリドを、それぞれLタイプワコーGlu2
(和光純薬)およびLタイプワコーTG・H(和光純
薬)を用いて、酵素法により定量した。結果を[表1]
に示す。表中、「血糖低下作用(%)」は、被検化合物
非投与群の血中グルコース値を100%とした場合の被
検化合物投与群の血中グルコース値の低下率(%)を表
す。また、「血中脂質低下作用(%)」は、被検化合物
非投与群の血中トリグリセリド値を100%とした場合
の被検化合物投与群の血中トリグリセリド値の低下率
(%)を表す。
【表1】 このように、本発明化合物は、強力な血糖低下作用およ
び血中脂質低下作用を有することが分かった。したがっ
て、本発明化合物は糖尿病、高脂血症(特に、高トリグ
リセリド血症)、耐糖能障害などの予防・治療剤として
有用である。
【0095】試験例2(マウスにおける総コレステロー
ル低下作用および血漿抗動脈硬化指数上昇作用) 被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.
01%の割合で混合し、2型糖尿病モデルであるKKA
yマウス(11−12週齢、1群5匹)に自由に4日間
与えた。この間、水は自由に与えた。血液を眼底静脈叢
から採取し、血液から分離した血漿を用いて成分測定を
行った。総コレステロールは、Lタイプワコーコレステ
ロール(和光純薬)で定量した。また、血漿の一部に、
HDLコレステロール沈殿試薬(和光純薬)を加えて、
非HDLリポ蛋白を沈殿させ、その上清のコレステロー
ル(HDLコレステロール)を測定した。これらのコレ
ステロール値から血漿抗動脈硬化指数[(HDLコレス
テロール/総コレステロール)×100]を算出した。結
果を[表2]に示す。表中、「総コレステロール低下作
用(%)」は、被検化合物非投与群の総コレステロール
値を100%とした場合の被検化合物投与群の総コレス
テロール値の低下率(%)を表す。また、「血漿抗動脈
硬化指数上昇作用(%)」は、被検化合物非投与群の血
漿抗動脈硬化指数を100%とした場合の被検化合物投
与群の血漿抗動脈硬化指数の上昇率(%)を表す。
【表2】 このように、本発明化合物は、総コレステロール低下作
用および血漿抗動脈硬化指数上昇作用を有することが分
かった。したがって、本発明化合物は高コレステロール
血症あるいは低HDLコレステロール血症のような血漿
リポ蛋白プロファイルを是正することによる、動脈硬化
症などの予防・治療剤として有用であることが分かる。
【0096】試験例3(PPARδ−RXRα ヘテロ
二量体リガンド活性) 参考例5aで得られたPPARδ:RXRα:4ERP
P/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライフテ
クノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]
を含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した後、9
6ウェルホワイトプレート[コーニング コースター社
(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2×10
4 cells/well となるように播種し、37℃の炭酸ガス
インキュベーター中で一晩培養した。96ウェルホワイ
トプレートをPBS(Phosphate-buffered saline)で
洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物10
μl とを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中
で48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン7.
5(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミスタ
ー(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロジー
ズ社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイツ]
を用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化合物
非投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被
検化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出し
た。被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRI
SM)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(Graph
Pad Software, Inc.)製、米国]を用いて解析すること
により、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の5
0%を示す化合物濃度)を算出した。結果を[表3]に
示す。
【表3】 このように、本発明化合物は、優れたPPARδ−RX
Rα ヘテロ二量体リガンド活性を有することが分かっ
た。
【0097】試験例4(PPARγ−RXRα ヘテロ
二量体リガンド活性) 参考例8aで得られたPPARγ:RXRα:4ERP
P/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライフテ
クノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]
を含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した後、9
6ウェルホワイトプレート[コーニング コースター社
(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2×10
4 cells/well となるように播種し、37℃の炭酸ガス
インキュベーター中で一晩培養した。96ウェルホワイ
トプレートをPBS(Phosphate-buffered saline)で
洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物10
μl とを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中
で48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン7.
5(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミスタ
ー(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロジー
ズ社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイツ]
を用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化合物
非投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被
検化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出し
た。被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRI
SM)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(Graph
Pad Software, Inc.)製、米国]を用いて解析すること
により、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の5
0%を示す化合物濃度)を算出した。結果を[表4]に
示す。
【表4】 このように、本発明化合物は、優れたPPARγ−RX
Rα ヘテロ二量体リガンド活性を有することが分かっ
た。
【0098】試験例5(PPARδ−RXRα ヘテロ
二量体リガンド活性) 参考例9aで得られたCOS-1細胞を回収し、0.1%脂肪酸
不含ウシ血清アルブミン(BSA)(和光純薬製)を含
むDMEM培地(日研生物医学研究所)に懸濁後、96ウェル
ホワイトプレート(コーニング社製、米国)の各ウェル
へ2×104cells/wellとなるように80mlづつ播種した。
続いて、被験化合物を20ml添加し、37℃、5% CO2条件
下48時間培養した。96ウェルホワイトプレートより培地
を除去後、ピッカジーンLT7.5(和光純薬)を40ml添加
し、撹拌後、1420 ARVOマルチラベルカウンター(Multi
label Counter)(ワラック(Wallac)社)を用いて、
ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化合物非投与群の
ルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被検化合物の
ルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出した。被検化合
物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRISM)2.0
1[グラフパッド ソフトウェア社(GraphPad Softwar
e, Inc.)製、米国]を用いて解析することにより、被
検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の50%を示す
化合物濃度)を算出した。結果を[表5]に示す。
【表5】 このように、本発明化合物は、優れたPPARδ−RX
Rα ヘテロ二量体リガンド活性を有することが分かっ
た。
【0099】参考例1a(ヒトPPARδ遺伝子のクロ
ーニング) ヒトPPARδ遺伝子のクローニングは、膵臓cDNA(東
洋紡製,QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、Schmidt,A.らが
報告(Mol Endocrinol 1992;6:1634-1641)しているP
PARδ遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマー
セット PARD-U;5'-AAC GGT ACC TCA GCC ATG GAG CAG CCT CAG
GAG G-3'(配列番号:1) PARD-L;5'-TAA GTC GAC CCG TTA GTA CAT GTC CTT GTA
GAT C-3'(配列番号:2) を用いたPCR法により行った。PCR 反応は AmpliWax PCR
Gem 100(宝酒造製)を用いたホット・スタート(Hot
Start)法で行った。下層混液として、10 x LA PCR Buf
fer 2μl、2.5 mM dNTP 溶液 3 μl、12.5 μM プライ
マー溶液各 2.5 μl、滅菌蒸留水 10 μlを混合した。
上層混液としては、鋳型としてヒト心臓cDNA(1 ng/ml)
を1μl、10 x LAPCR Buffer 3 μl、2.5 mM dNTP 溶液
1 μl、TaKaRa LA Taq DNA po1ymerase(宝酒造製) 0.
5 μl、滅菌蒸留水 24.5 μlを混合した。調製した下層
混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を 1 個添加
し、70℃ で 5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加
え PCRの反応液を調製した。反応液の入ったチューブを
サーマルサイクラー(パーキンエルマー社、米国)にセ
ットした後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で15
秒間、68℃で2分間のサイクルを 45 回繰り返した後、7
2℃で8分間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲ
ル(1%)電気泳動し、PPARδ遺伝子を含む1.4 kbのDN
A断片をゲルから回収した後、pT7Blue-T vector(宝酒造
製)に挿入することによりプラスミドpTBT−hPPA
Rδを作製した。 参考例2a(ヒトRXRα遺伝子のクローニング) ヒトRXRα遺伝子のクローニングは、腎臓 cDNA
(東洋紡製、商品名:QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、
マンゲルスドルフ・ディー・ジェイ(Mangelsdorf, D.
J.)らが報告[ネイチャー(Nature)、1990年、3
45(6272)巻、224−229頁]しているRX
Rα遺伝子の塩基配列を参考に作製したプライマーセッ
ト XRA-U:5'-TTA GAA TTC GAC ATG GAC ACC AAA CAT TTC
CTG-3'(配列番号:3) XRA-L:5'-CCC CTC GAG CTA AGT CAT TTG GTG CGG CGC
CTC-3'(配列番号:4) を用いたPCR法により行った。PCR反応は、AmpliW
ax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット・スタ
ート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA PC
R Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、12.
5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10μl
を混合して下層混液とした。また、鋳型としてヒト腎臓
cDNA(1ng/ml)を1μl、10×LA PCR Buf
fer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKaRa LA Ta
q DNA polymerase(宝酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水2
4.5μlを混合して上層混液とした。上記した下層混液
にAmpliWax PCR Gem 100(宝酒造製)を1個添加
し、70℃で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を
加えPCRの反応液を調製した。反応液の入ったチュー
ブをサーマルサイクラー(パーキンエルマー社製、米
国)にセットした後、95℃で2分間処理した。さら
に、95℃で15秒間、68℃で2分間のサイクルを3
5回繰り返した後、72℃で8分間処理した。得られた
PCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動し、RX
Rα遺伝子を含む1.4kbのDNA断片をゲルから回収
した後、pT7 Blue−T vector(宝酒造製)に挿入
し、プラスミド pTBT−hRXRαを得た。
【0100】参考例3a(ヒトPPARδ、RXRα発
現用プラスミドの作製) プラスミドpVgRXR [インビトロジェン(Invitrogen)
社製、米国]の7.8KbFspI-NotI断片と参考例2a記載の
プラスミドpTBT−hRXRαのRXRα遺伝子を含む
0.9kb FspI-NotI断片を連結し、プラスミドpVgRXR2を
作製した。次に、pVgRXR2をBstXIで切断した後、T4 DNA
ポリメラーゼ (宝酒造製) 処理により末端平滑化し
た。続いてKpnIで切断することにより6.5kbのDNA断片を
得た。その一方で、参考例1a記載のプラスミドpTB
T−hPPARδをSalIで切断した後、T4 DNA ポリメラ
ーゼ (宝酒造製) 処理により末端平滑化した。続いてKp
nIで切断することにより1.4kbのPPARδ遺伝子を含
むDNA断片を得た。両DNA断片を連結することにより、プ
ラスミドpVgRXR2−hPPARδを構築した。
【0101】参考例4a(レポータープラスミドの作
製) アシル CoA オキシダーゼのPPAR応答性エレメント
(PPRE)を含むDNA断片は、以下の5'末端リン
酸化合成DNAを用いて作製した。 PPRE-U:5'-pTCGACAGGGGACCAGGACAAAGGTCACGTTCGGGAG-
3'(配列番号:5) PPRE-L:5'-pTCGACTCCCGAACGTGACCTTTGTCCTGGTCCCCTG-
3'(配列番号:6) まず、PPRE−U、PPRE−Lをアニーリングした
後、プラスミド pBlueScript SK+の SalI 部位に挿
入した。挿入断片の塩基配列を決定することにより、P
PREが4個タンデムに連結したプラスミド pBSS−
PPRE4を選択した。HSV チミジン・キナーゼ・
ミニマム・プロモーター(Thymidine kinase minimum p
romoter)(TKプロモーター)領域のクローニング
は、pRL−TK vector[プロメガ(Promega)社製、
米国]を鋳型とし、ルッコウ・ビー(Luckow,B)らが報
告[ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acid
s Res.)1987年、15(13)巻、5490頁]しているチミジ
ン・キナーゼ(Thymidine kinase)遺伝子のプロモータ
ー領域の塩基配列を参考に作製したプライマーセット TK-U:5'-CCCAGATCTCCCCAGCGTCTTGTCATTG-3'(配列番
号:7) TK-L:5'-TCACCATGGTCAAGCTTTTAAGCGGGTC-3'(配列番
号:8) を用いたPCR法により行った。PCR反応は、AmpliW
ax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット・スタ
ート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA PC
R Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、12.
5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10μl
を混合して下層混液とした。また、鋳型として pRL−
TK vector[プロメガ(Promega)社製、米国]を1μ
l、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM dNT
P溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝酒造
製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層
混液とした。上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 1
00(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中
で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製
した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー
(パーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95
℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68
℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で
8分間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲル
(1%)電気泳動し、TKプロモーターを含む140b
のDNA断片をゲルから回収した後、pT7 Blue−T v
ector(宝酒造製)に挿入した。このプラスミドから制
限酵素 BglII と NcoI で切断することにより得たTK
プロモーターを含む断片をプラスミド pGL3−Basic
vector[プロメガ(Promega)社製、米国]のBglII−Nc
oI 断片と連結してプラスミド pGL3−TKを作製し
た。得られたプラスミド pGL3−TKのNheI−XhoI
断片4.9kbとプラスミド pBSS−PPRE4のNheI
−XhoI 断片200b を連結することにより、プラスミ
ド pGL3−4ERPP−TKを作製した。このプラス
ミド pGL3−4ERPP−TKを BamHI(宝酒造製)
で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処
理により末端平滑化してDNA断片を得た。一方、pG
FP−C1(東洋紡製)を Bsu36I(NEB)で切断し
た後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処理により
末端平滑化し、1.6kbのDNA断片を得た。両DNA
断片を連結することにより、レポータープラスミド pG
L3−4ERPP-TK neo を構築した。
【0102】参考例5a(ヒトPPARδ、RXRα発
現用プラスミドおよびレポータープラスミドのCHO-K1細
胞への導入と発現細胞の取得) 10% ウシ胎児血清(ライフテックオリエンタル)を含むハ
ムF12培地(日水製薬製)を用いてティッシュカルチャ
ーフラスコ750ml(コーニング社製、米国)で生育させた
CHO-K1細胞を0.5g/Lトリプシン-0.2g/L EDTA(ライフテ
ックオリエンタル)処理によりで剥がした後、細胞をPBS
(ライフテックオリエンタル)で洗浄して遠心分離(1000r
pm,5分)し、PBSで懸濁した。次に、ジーンパルサー[バ
イオラッド社(Bio-Rad Laboratories)製、米国]を用
いて、下記の条件に従って、DNAを細胞に導入した。即
ち、0.4cmギャップのキュベットに8×106細胞と10μgの
参考例3aで製造した発現用プラスミドpVgRXR2−
hPPARδと10μgの参考例4aで製造したレポーター
プラスミドpGL3-4ERPP-TK neoを加え、電圧0.25kV、キ
ャパシタンス960mF下でエレクトロポレーションした。
その後、細胞を10%ウシ胎児血清含有ハムF12培地に移
し、24時間培養し、再び細胞を剥がして遠心分離し、次
に、ジェネティシン(ライフテックオリエンタル)を500
μg/mlとゼオシン[インビトロジェン(Invitrogen)社
製、米国]を250μg/mlになるように加えた10% ウシ胎
児血清を含むハムF12培地で懸濁し、104細胞/mlとなる
ように希釈して96ウェルプレート(ベクトンディキンソ
ン)に播種して、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で
培養することによりジェネティシン、ゼオシン耐性形質
転換株を得た。次に、得られた形質転換株を24ウェルプ
レート(コーニング社製、米国)で培養した後、10mM Il
oprost添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される
株、PPARδ:RXRα:4ERPP/CHO-K1を
選択した。
【0103】参考例6a(ヒトPPARγ遺伝子のクロ
ーニング) ヒトPPARγ遺伝子のクローニングは、心臓 cDNA
(東洋紡製、商品名:QUICK-Clone cDNA)を鋳型とし、
グリーン(Greene)らが報告[ジーン・エクスプレッシ
ョン(Gene Expr.)、1995年、4(4−5)巻、2
81−299頁]しているPPARγ遺伝子の塩基配列
を参考に作製したプライマーセットPAG-U:5'-GTG GGT
ACC GAA ATG ACC ATG GTT GAC ACA GAG-3'(配列番号:
9)PAG-L:5'-GGG GTC GAC CAG GAC TCT CTG CTA GTA
CAA GTC-3'(配列番号:10)を用いたPCR法により
行った。PCR反応は、AmpliWax PCR Gem 100(宝
酒造製)を用いたホット・スタート(Hot Start)法で
行った。まず、10×LA PCR Buffer 2μl、2.
5mM dNTP溶液3μl、12.5μMプライマー溶液
各2.5μl、滅菌蒸留水10μl を混合して下層混液と
した。また、鋳型としてヒト心臓 cDNA(1ng/ml)
を1μl、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM
dNTP溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymerase(宝
酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μlを混合して上
層混液とした。上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem
100(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷
中で5分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調
製した。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー
(パーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95
℃で2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68
℃で2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で
8分間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲル
(1%)電気泳動し、PPARγ遺伝子を含む1.4kb
のDNA断片をゲルから回収した後、pT7 Blue-T ve
ctor(宝酒造製)に挿入し、プラスミド pTBT−hP
PARγを得た。
【0104】参考例7a(ヒトPPARγ、RXRα発
現用プラスミドの作製) プラスミド pVgRXR[インビトロジェン(Invitroge
n)社製、米国]の7.8kb FspI−NotI 断片と参考例2
aで得られたプラスミド pTBT−hRXRαのRXR
α遺伝子を含む0.9kb FspI−NotI 断片を連結し、プ
ラスミド pVgRXR2を作製した。次に、pVgRXR
2を BstXI で切断した後、T4DNAポリメラーゼ
(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、KpnI
で切断することにより、6.5kbのDNA断片を得た。
一方、参考例6aで得られたプラスミド pTBT−hP
PARγを Sal I で切断した後、T4DNAポリメラ
ーゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、
KpnI で切断することにより、1.4kbのヒトPPARγ
遺伝子を含むDNA断片を得た。両DNA断片を連結す
ることにより、プラスミド pVgRXR2−hPPARγ
を構築した。
【0105】参考例8a(ヒトPPARγ、RXRα発
現用プラスミドおよびレポータープラスミドのCHO−
K1細胞への導入と発現細胞の取得) 10%ウシ胎児血清[ライフテクノロジー社(Life Tec
hnologies, Inc.)製、米国]を含むハムF12培地
(日水製薬製)を用いてティッシュカルチャーフラスコ
750ml[コーニング コースター社(Corning Costar
Corporation)製、米国]で生育させたCHO−K1細
胞を0.5g/L トリプシン−0.2g/LEDTA(エ
チレンジアミン四酢酸)[ライフテクノロジー社(Life
Technologies, Inc.)製、米国]処理により剥がした
後、細胞をPBS(Phosphate-buffered saline)[ラ
イフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、
米国]で洗浄して遠心分離(1000rpm,5分)し、
PBSで懸濁した。次に、ジーンパルサー[バイオラッ
ド社(Bio-Rad Laboratories)製、米国]を用いて、下
記の条件に従って、DNAを細胞に導入した。すなわ
ち、0.4cm ギャップのキュベットに、8×106細胞
と参考例7aで得られたプラスミド pVgRXR2−hP
PARγ 10μgと参考例4aで得られたレポーター
プラスミド pGL3−4ERPP−TK neo 10μg
を加え、電圧0.25kV、キャパシタンス960μF下
でエレクトロポレーションした。その後、細胞を10%
ウシ胎児血清を含むハムF12培地に移し、24時間培
養し、再び細胞を剥がして遠心分離し、次に、ジェネテ
ィシン[ライフテクノロジー社(Life Technologies, I
nc.)製、米国]を500μg/mlとゼオシン[インビト
ロジェン(Invitrogen)社製、米国]を250μg/ml
になるように加えた10%ウシ胎児血清を含むハムF1
2培地で懸濁し、104細胞/mlとなるように希釈して
96ウェルプレート[コーニング コースター社(Corn
ing Costar Corporation)製、米国]に播種して、37
℃の炭酸ガスインキュベーター中で培養することにより
ジェネティシン、ゼオシン耐性形質転換体を得た。次
に、得られた形質転換株を24ウェルプレート[コーニ
ング コースター社(Corning Costar Corporation)
製、米国]で培養した後、10μM 塩酸ピオグリタゾ
ンの添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、
PPARγ:RXRα:4ERPP/CHO−K1細胞
を選択した。
【0106】参考例9a(ヒトPPARδ、RXRα発
現用プラスミドおよびレポータープラスミドのCOS-1細
胞への導入) COS-1細胞をティッシュカルチャーフラスコ 150cm
2(コーニング社製、米国)に5x106cells播種し、37℃、
5% CO2条件下24時間培養した。トランスフェクション
はリポフェクトアミン(ライフテックオリエンタル)を
用いて行った。トランスフェクション混合液は、125ml
のリポフェクトアミン、100mlのPLUS Reagent、2.5mg
のpMCMVneo-hPPARd、2.5mg のpMCMVneo-hRXRa、5mgのレ
ポータープラスミドpGL3-PPRE×4-tk-luc-neo、5mgの p
RL-CMV[プロメガ(Promega)社製、米国]を5mlのopti
-MEM(ライフテックオリエンタル)に混合して作製し
た。opti-MEM で洗浄したCOS-1細胞に上記トランスフェ
クション混合液と20mlのopti-MEMを添加し、37℃、5%
CO2条件下、3時間培養した。次いで、0.1%脂肪酸不含ウ
シ血清アルブミン(BSA)(和光純薬)を含むDMEM培
地(日研生物医学研究所)を25ml添加し、37℃、5% CO
2条件下24時間培養した。
【0107】参考例1 5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチル(16.1
g)のジエチルエーテル(100ml)溶液に、臭素
(4.01ml)を室温で30分かけて加えた後、30
分間かき混ぜた。反応混合物に亜硫酸ナトリウム水溶液
を加えた後、ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエ
ーテル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮し、4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペ
ンタン酸メチル(22.1g,収率100%)を淡黄色
油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.30-2.67(4H, m), 3.70(3H, s), 5.38
(1H, dd, J=5.6, 8.2 Hz), 7.44-7.54(2H, m), 7.56-7.
66(1H, m), 8.00-8.06(2H, m)。 参考例2 4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(5.00g)、ギ酸ナトリウム(5.96g)およ
びメタノール(100ml)の混合物を24時間還流し
た。減圧下、反応溶媒を除去した後、残留物を酢酸エチ
ルに溶解した。得られた酢酸エチル溶液を水、続いて、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出部から4
−ヒドロキシ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メ
チル(2.97g,収率76%)を無色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 1.56-1.75(1H, m), 2.22-2.55(2H, m),
2.63-2.81(1H, m), 3.68-3.72(4H, m), 5.11-5.21(1H,
m), 7.48-7.69(3H, m), 8.01-8.08(2H, m)。
【0108】参考例3 4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(1.00g)、ジホルミルイミドナトリウム塩(4
00mg)およびアセトニトリル(5ml)の混合物を
80℃で10時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサン(2:3,容積比)溶出部から4−ジホル
ミルイミド−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(485mg,収率50%)を無色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 2.10-2.40(1H, m), 2.44(2H, t, J=6.8
Hz), 2.55-2.73(1H, m),3.71(3H, s), 5.70-5.85(1H,
m), 7.39-7.49(2H, m), 7.51-7.62(1H, m), 7.75-7.82
(2H, m), 8.86(2H, br s)。 参考例4 4−ジホルミルイミド−5−オキソ−5−フェニルペン
タン酸メチル(415mg)および10%塩酸のメタノ
ール(5ml)溶液の混合物を、室温で15時間かき混
ぜた。反応混合物を、減圧下、濃縮した後、得られた無
色結晶をジエチルエーテル−メタノールから再結晶し、
4−アミノ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル塩酸塩(323mg,収率84%)を得た。融点16
5〜167℃。
【0109】参考例5 [4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)フェニル]酢酸(1.00g)、4−ヒドロ
キシ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチル(6
87mg)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド;以
下、WSCという)(711mg)、4−(N,N−ジ
メチルアミノ)ピリジン(75.5mg)およびN,N
−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を室温で
18時間かき混ぜた後、反応混合物を1規定塩酸に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から4−[4−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキ
シ)フェニル]アセトキシ−5−オキソ−5−フェニル
ペンタン酸メチル(1.44g,収率88%)を無色油
状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.85-2.15(1H, m), 2.20-2.52(6H, m),
3.68(5H, s like), 4.98(2H, s), 5.92-5.99(1H, m),
6.97(2H, d, J=8.8 Hz), 7.22(2H, d, J=8.8 Hz),7.38-
7.50(5H, m), 7.53-7.63(1H, m), 7.95-8.04(4H, m)。 参考例6 4−アミノ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル塩酸塩(1.60g)、トリエチルアミン(0.86
8ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(15m
l)の混合物を、室温で5分間かき混ぜた後、反応混合
物に[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)フェニル]酢酸(2.50g)、WSC
(1.42g)および1−ヒドロキシ−1H−ベンゾト
リアゾール水和物(以下、HOBtという)(1.14
g)を加え、そのままの温度で、18時間かき混ぜた。
反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、飽和重曹水、続いて、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(2:1,容積比)溶出部から4−[4−(5−
メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)フ
ェニル]アセトアミド−5−オキソ−5−フェニルペン
タン酸メチル(2.67g,収率82%)を淡黄色油状
物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.60-1.80(1H, m), 2.21-2.42(3H, m),
2.45(3H, s), 3.58(2H,s), 3.67(3H, s), 5.00(2H, s),
5.62-5.73(1H, m), 6.47(1H, br d, J= 7.8 Hz), 7.02
(2H, d, J=8.8 Hz), 7.22(2H, d, J=8.8 Hz), 7.39-7.6
6(6H, m), 7.99-8.07(4H, m)。
【0110】参考例7 3−エトキシ−5−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)安息香酸エチル(5.40g)
のテトラヒドロフラン(80ml)溶液に、水素化リチ
ウムアルミニウム(540mg)を0℃で徐々に加え、
1時間かき混ぜた。反応混合物に硫酸ナトリウム10水
和物(4.60g)を加え、さらに30分間かき混ぜ
た。不溶物をろ去し、ろ液を濃縮して得られた結晶を酢
酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶して3−エ
トキシ−5−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)ベンジルアルコール(4.44g,収
率92%)の無色針状晶を得た。融点103−104
℃。 参考例8 3−エトキシ−5−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)ベンジルアルコール(4.38
g)のトルエン(80ml)溶液に、塩化チオニル
(1.69g)を室温で滴下した。90分間かき混ぜた
後、反応混合物に酢酸エチル(100ml)を加え、重
曹水、次いで水で洗浄した。有機層は、乾燥(MgSO
4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,容
積比)溶出部から得られた結晶を酢酸エチル−ヘキサン
から再結晶して、4−(3−クロロメチル−5−エトキ
シフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキ
サゾール(4.25g,収率92%)の無色プリズム晶
を得た。融点86−87℃。
【0111】参考例9 4−クロロメチル−2− (2−フリル)−5−メチルオ
キサゾール(10.0g)、4−ヒドロキシフェニル酢
酸メチル(8.41g)、炭酸カリウム(14.0g)
およびN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)の混
合物を70℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサン(2:3,容積比)溶出部から[4−[2
−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメト
キシ]フェニル]酢酸メチル(9.23g,収率56
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.41(3H, s), 3.57(2H, s), 3.69(3H,
s), 4.97(2H, s), 6.50-6.54(1H, m), 6.93-6.99(3H,
m), 7.20(2H, d, J=8.8 Hz), 7.52-7.55(1H, m)。 参考例10 [4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサ
ゾリルメトキシ]フェニル]酢酸メチル(9.15
g)、水酸化リチウム水和物(3.52g)、テトラヒ
ドロフラン(60ml)、水(40ml)およびメタノ
ール(20ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。
反応混合物に1規定塩酸(85ml)を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾
燥(MgSO 4)後、濃縮し、[4−[2−(2−フリ
ル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]フェニ
ル]酢酸(7.88g,収率90%)を無色結晶として
得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点13
9〜140℃。
【0112】参考例11 4−アミノ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル塩酸塩(822mg)、トリエチルアミン(0.44
7ml)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10m
l)の混合物を室温で5分間かき混ぜた後、反応混合物
に[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキ
サゾリルメトキシ]フェニル]酢酸(1.00g)、W
SC(734mg)およびHOBt(586mg)を加
え、そのままの温度で、18時間かき混ぜた。反応混合
物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和重曹水、続いて、飽和食塩水で洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(3:2,容積比)溶出部から4−[4−[2−(2−
フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]フ
ェニル]アセトアミド−5−オキソ−5−フェニルペン
タン酸メチル(1.21g,収率73%)を無色結晶と
して得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点
108〜110℃。 参考例12 [4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサ
ゾリルメトキシ]フェニル]酢酸(1.00g)、4−
ヒドロキシ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(709mg)、WSC(734mg)、4−(N,
N−ジメチルアミノ)ピリジン(77.9mg)および
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を
室温で6時間かき混ぜた後、反応混合物を1規定塩酸に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食
塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル−ヘキサン(2:3,容積比)溶出部から4−[4
−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]フェニル]アセトキシ−5−オキソ−5−
フェニルペンタン酸メチル(1.56g,収率%)を淡
黄色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.90-2.52(7H, m), 3.68(5H, s like),
4.97(2H, s), 5.92-5.99(1H, m), 6.50-6.54(1H, m),
6.92-6.99(3H, m), 7.21(2H, d, J=8.8 Hz), 7.40-7.62
(4H, m), 7.95-8.00(2H, m)。
【0113】参考例13 3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−
カルボン酸エチル(25.50g)、臭化ベンジル(1
7.8ml)、炭酸カリウム(31.10g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(250ml)の混合物
を50℃で終夜かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、希塩酸、続い
て、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出部か
ら3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール
−4−カルボン酸エチル(31.90g,収率82%)
を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶した。融点66〜67℃。 参考例14 3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−
4−カルボン酸エチル(18.00g)のテトラヒドロ
フラン(200ml)溶液に、0℃で水素化リチウムア
ルミニウム(2.62g)を加えた後、室温で1時間か
き混ぜた。反応混合物に硫酸ナトリウム10水和物(2
2.20g)を加えた後、室温で1時間かき混ぜた。沈
殿物をろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル溶出部から(3−ベンジルオキシ−1−メチル−1
H−ピラゾール−4−イル)メタノール(23.90
g,収率91%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.74(1H, t, J=5.4 Hz), 3.72(3H, s),
4.47(2H, d, J=5.4 Hz),5.24(2H, s), 7.17(1H, s), 7.
28-7.47(5H, m)。
【0114】参考例15 (3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール
−4−イル)メタノール(18.40g)、活性二酸化
マンガン(40.00g)およびテトラヒドロフラン
(200ml)の混合物を室温で9時間かき混ぜた。二
酸化マンガンをろ過により除去した後、ろ液を濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部か
ら3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール
−4−カルボアルデヒド(14.80g,収率81%)
を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 3.78(3H, s), 5.32(2H, s), 7.29-7.50
(5H, m), 7.69(1H, s), 9.76(1H, s)。 参考例16 t−ブトキシカリウム(2.24g)およびジメトキシ
エタン(10ml)の混合物に、p−トルエンスルホニ
ルメチルイソシアニド(2.05g)のジメトキシエタ
ン(10ml)溶液を−78℃で加え、5分間かき混ぜた
後、3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾー
ル−4−カルボアルデヒド(2.16g)のジメトキシ
エタン(10ml)溶液を加えた。そのままの温度で1時
間かき混ぜた後、室温まで昇温しながら1時間かき混ぜ
た。得られる混合液に、メタノール(380ml)を加
え、1時間還流した。冷却後、反応液を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出
部から3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾ
ール−4−イルアセトニトリル(1.86g,収率82
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 3.43(2H, s), 3.74(3H, s), 5.22(2H,
s), 7.21(1H, s), 7.29-7.47(5H, m)。
【0115】参考例17 3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−
4−イルアセトニトリル(12.0g)、4規定水酸化
ナトリウム水溶液(100ml)、テトラヒドロフラン
(100ml)およびエタノール(100ml)の混合
物を21時間還流した。冷却後、希塩酸により中和し、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物、ヨウ
化メチル(4.95ml)、炭酸カリウム(14.7
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(100m
l)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。反応液を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出部から3−ベンジ
ルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル酢
酸メチル(12.2g,収率88%)を黄色油状物とし
て得た。 NMR(CDCl3)δ:3.41(2H, s), 3.68(3H, s), 3.73(3H,
s), 5.22(2H, s), 7.19(1H, s), 7.30-7.46(5H, m)。 参考例18 3−ベンジルオキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−
4−イル酢酸メチル(12.2g)、5%パラジウム−
炭素(25.0g)、テトラヒドロフラン(100m
l)およびエタノール(100ml)の混合物を水素雰
囲気下、5時間かき混ぜた。ろ過により、パラジウム−
炭素を除去した後、ろ液を濃縮し、3−ヒドロキシ−1
−メチル−1H−ピラゾール−4−イル酢酸メチル
(6.33g,収率79%)を無色結晶として得た。テ
トラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。融点11
8〜119℃。
【0116】参考例19 2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)ピリジン−5−カルボアルデヒド(13.0
g)のテトラヒドロフラン(150ml)−メタノール
(10ml)溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム
(835mg)を徐々に加えた。30分間かき混ぜた
後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有
機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃
縮して、2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)ピリジン−5−メタノールの結晶を得
た。アセトン−イソプロピルエーテルから再結晶し、無
色プリズム晶(12.4g,収率95%)を得た。融点
121〜122℃。 参考例20 2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)ピリジン−5−メタノール(12.2g)とト
ルエン(200ml)の混合物に、塩化チオニル(5.
39g)を加え、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物
に氷水を加え、飽和重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出
した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積
比)溶出部から、5−クロロメチル−2−(5−メチル
−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ピリジン
(11.7g,収率90%)を無色結晶として得た。酢
酸エチル−ヘキサンから再結晶し、無色プリズム晶を得
た。融点86〜87℃。
【0117】参考例21 5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメタノー
ル(9.46g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5
0ml)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油
性,2.40g)を加え15分間かき混ぜた後、2−ク
ロロ−4−ピリジンカルボン酸メチル(8.58g)の
テトラヒドロフラン溶液(50ml)を加えた。室温で
1時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾
燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:3,容積比)溶出部から2−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−4−ピリジン
カルボン酸メチル(2190mg,収率14%)を無色
結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し
た。融点106〜107℃。 参考例22 2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)−4−ピリジンカルボン酸メチル(1.95
g)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、0℃で
水素化リチウムアルミニウム(228mg)を加えた
後、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に硫酸ナト
リウム・10水和物(1.93g)を加え、室温で30
分間かき混ぜた。沈殿物をろ過により除去した後、ろ液
を濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、2−(5−メ
チル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−4
−ピリジルメタノール(1.37g,収率77%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点100
〜101℃。
【0118】参考例23 2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)−4−ピリジルメタノール(1.19g)およ
び塩化チオニル(4ml)の混合物を室温で1時間かき
混ぜた。反応混合物を濃縮した後、飽和重曹水を加え、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:3,容積比)溶出部から4−クロロメチ
ル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)ピリジン(680mg,収率54%)を無
色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し
た。融点104〜105℃。 参考例24 3−ヒドロキシイソオキサゾール−5−カルボン酸メチ
ル(5.01g)のN,N−ジメチルホルムアミド(7
0ml)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油
性,1.40g)を加え15分間かき混ぜた後、4−ク
ロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール
(7.26g)を加えた。60℃で2時間かき混ぜた
後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、テトラヒドロフラン−ヘキサン(1:
1,容積比)溶出部から3−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾー
ルカルボン酸メチル(7.96g,収率72%)を無色
結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再
結晶した。融点123〜124℃。
【0119】参考例25 3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)−5−イソオキサゾールカルボン酸メチル
(7.86g)のテトラヒドロフラン(150ml)溶
液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0Mテト
ラヒドロフラン溶液,60ml)を0℃でゆっくりと加
えた後、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物を希塩
酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽
和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し、3−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキ
シ)−5−イソオキサゾリルメタノール(5.93g,
収率86%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点99〜100℃。 参考例26 3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)−5−イソオキサゾリルメタノール(2.86
g)のトルエン(50ml)溶液に、塩化チオニル
(0.80ml)を室温でゆっくりと加えた後、還流
下、30分間かき混ぜた。冷却後、反応混合物を飽和重
曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し、5
−クロロメチル−3−(5−メチル−2−フェニル−4
−オキサゾリルメトキシ)イソオキサゾール(2.70
g,収率89%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶した。融点105〜106℃。
【0120】参考例27 3−ヒドロキシイソオキサゾール−5−カルボン酸メチ
ル(5.01g)、塩酸2−クロロメチルキノリン
(8.99g)、炭酸カリウム(14.50g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)の混合物
を60℃で2時間かき混ぜた後、反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、テトラヒ
ドロフラン溶出部から3−(2−キノリルメトキシ)−
5−イソオキサゾールカルボン酸メチル(7.78g,
収率78%)を無色結晶として得た。テトラヒドロフラ
ン−ヘキサンから再結晶した。融点133〜134℃。 参考例28 3−(2−キノリルメトキシ)−5−イソオキサゾール
カルボン酸メチル(7.39g)のテトラヒドロフラン
(150ml)溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウ
ム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液,60ml)を0
℃でゆっくりと加えた後、室温で30分間かき混ぜた。
反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮し、3−(2−キノリルメトキシ)−5−イソ
オキサゾリルメタノール(4.95g,収率74%)を
無色結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンか
ら再結晶した。融点111〜112℃。
【0121】参考例29 3−(2−キノリルメトキシ)−5−イソオキサゾリル
メタノール(1.54g)および塩化チオニル(5m
l)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物を
減圧下で濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾
燥(MgSO4)後、濃縮し、2−(5−クロロメチル
−3−イソオキサゾリルオキシメチル)キノリン(1.
61g,収率98%)を無色結晶として得た。酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶した。融点126〜127℃。 参考例30 2−フェニル−4−チアゾリルメタノール(6.69
g)および6−クロロ−3−ピリジンカルボン酸メチル
(6.01g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10
0ml)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油
性,1.40g)を加え30分間かき混ぜた後、反応混
合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物のテトラヒドロフラン(150ml)溶液
に、0℃で水素化リチウムアルミニウム(1.33g)
を加えた後、室温で10分間かき混ぜた。反応混合物に
硫酸ナトリウム・10水和物(11.3g)を加え、室
温で30分間かき混ぜた。沈殿物をろ過により除去した
後、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、テトラヒドロフラン溶出部から2
−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−ピ
リジルメタノール(5.81g,収率56%)を無色結
晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結
晶した。融点134〜135℃。
【0122】参考例31 2−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−5−
ピリジルメタノール(2.98g)および塩化チオニル
(15ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応
混合物を減圧下、濃縮し、残留物に飽和重曹水を加え、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶
出部から5−クロロメチル−2−(2−フェニル−4−
チアゾリルメトキシ)ピリジン(2.40g,収率76
%)を無色結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキ
サンから再結晶した。融点117〜118℃。 参考例32 6−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメト
キシ)ニコチンアルデヒド(4.20g)、テトラヒド
ロフラン(50ml)およびエタノール(50ml)の
混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.51g)を室
温で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混合物に水
を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、6
− (5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメトキ
シ)−3−ピリジルメタノールの無色結晶を得た(4.
10g,収率97%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶した。融点70〜71℃。
【0123】参考例33 6− (5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメト
キシ)−3−ピリジルメタノール(1.56g)および
塩化チオニル(10ml)の混合物を室温で1時間かき
混ぜた。減圧下で濃縮した後、残留物に氷水を加え、飽
和重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から、
5−クロロメチル−2−(5−メチル−2−フェニル−
4−チアゾリルメトキシ)ピリジン(1.53g,収率
92%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサン
から再結晶した。融点78〜79℃。 参考例34 6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]ニコチンアルデヒド(3.10g)、テト
ラヒドロフラン(50ml)およびエタノール(50m
l)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(0.41
g)を室温で加え、室温で30分間かき混ぜた。反応混
合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮
して6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサ
ゾリルメトキシ]−3−ピリジルメタノールの無色結晶
を得た(2.86g,収率92%)。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点120〜121℃。
【0124】参考例35 6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]−3−ピリジルメタノール(1.87g)
および塩化チオニル(15ml)の混合物を室温で1時
間かき混ぜた。減圧下で濃縮した後、残留物に氷水を加
え、飽和重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機
層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出部
から、5−クロロメチル−2−[2−(2−フリル)−5
−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]ピリジン(1.
41g,収率71%)を無色結晶として得た。酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶した。融点95〜96℃。 参考例36 3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エ
チル(11.53g)、臭化ベンジル(18ml)、炭
酸カリウム(21.12g)およびN,N−ジメチルホ
ルムアミド(300ml)の混合物を80℃で5時間か
き混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、希塩酸、続いて、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:4,容積比)溶出部から1−ベンジル−3
−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
エチル(13.52g,収率95%)を無色結晶として
得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点71
〜72℃。
【0125】参考例37 1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール
−4−カルボン酸エチル(58.90g)のテトラヒド
ロフラン(500ml)溶液に、0℃で水素化リチウム
アルミニウム(6.64g)を加えた後、室温で30分
間かき混ぜた。反応混合物に水を加え、沈殿物をろ過に
より除去した後、ろ液を酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル溶出部から(1−ベンジル−3−
ベンジルオキシ−1H−ピラゾール−4−イル)メタノ
ール(45.30g,収率88%)を無色結晶として得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点79〜
80℃。 参考例38 (1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾー
ル−4−イル)メタノール(14.70g)、活性二酸
化マンガン(30.00g)およびテトラヒドロフラン
(200ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。二
酸化マンガンをろ過により除去した後、ろ液を濃縮し
た。得られた結晶をろ取し、1−ベンジル−3−ベンジ
ルオキシ−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド
(13.10g,収率90%)を得た。テトラヒドロフ
ラン−ヘキサンから再結晶した。融点85〜86℃。
【0126】参考例39 t−ブトキシカリウム(11.2g)およびジメトキシ
エタン(50ml)の混合物に、p−トルエンスルホニ
ルメチルイソシアニド(10.3g)のジメトキシエタ
ン(50ml)溶液を−78℃で加え、5分間かき混ぜた
後、1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾ
ール−4−カルボアルデヒド(14.6g)のジメトキ
シエタン(50ml)溶液を加えた。そのままの温度で1
時間かき混ぜた後、室温まで昇温しながら1時間かき混
ぜた。得られる混合液に、メタノール(150ml)を加
え、1時間還流した。冷却後、反応液を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出
部から1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラ
ゾール−4−イルアセトニトリル(13.1g,収率8
6%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 3.42(2H, s), 5.11(2H, s), 5.24(2H,
s), 7.18-7.24(3H, m), 7.27-7.47(8H, m)。 参考例40 1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール
−4−イルアセトニトリル(13.0g)、4規定水酸
化ナトリウム水溶液(100ml)、テトラヒドロフラ
ン(100ml)およびエタノール(100ml)の混
合物を3日間還流した。冷却後、希塩酸により中和し、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物、ヨウ
化エチル(5.2ml)、炭酸カリウム(11.9g)
およびN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)の
混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応液を水に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から1−ベンジル−
3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール−4−イル酢酸
エチル(14.9g,収率99%)を無色油状物として
得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.22(3H, t, J=7.2 Hz), 3.39(2H, s),
4.12(2H, q, J=7.2 Hz),5.12(2H, s), 5.24(2H, s), 7.
17-7.26(3H, m), 7.28-7.49(8H, m)。
【0127】参考例41 1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール
−4−イル酢酸エチル(14.9g)、5%パラジウム
−炭素(15.0g)、テトラヒドロフラン(150m
l)およびエタノール(150ml)の混合物を水素雰
囲気下、2時間かき混ぜた。ろ過により、パラジウム−
炭素を除去した後、ろ液を濃縮し、1−ベンジル−3−
ヒドロキシ−1H−ピラゾール−4−イル酢酸エチル
(9.76g,収率88%)を無色結晶として得た。テ
トラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。融点15
6〜157℃。 参考例42 3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−4
−カルボン酸エチル(7.76g)、臭化ベンジル
(3.97ml)、炭酸カリウム(6.91g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(75ml)の混合物を
50℃で終夜かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層は、希塩酸、続いて、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出部から3
−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−カルボン酸エチル(8.29g,収率77%)を無
色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し
た。融点113〜114℃。
【0128】参考例43 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−カルボン酸エチル(8.06g)のテトラヒドロ
フラン(100ml)溶液に、0℃で水素化リチウムア
ルミニウム(0.95g)を加えた後、室温で1時間か
き混ぜた。反応混合物に硫酸ナトリウム10水和物
(8.06g)を加えた後、室温で1時間かき混ぜた。
沈殿物をろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル溶出部から(3−ベンジルオキシ−1−フェニル
−1H−ピラゾール−4−イル)メタノール(5.91
g,収率84%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶した。融点93〜94℃。 参考例44 1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール
−4−カルボアルデヒド(12.90g)、ジエチルホ
スホノ酢酸エチル(9.60ml)およびN,N−ジメ
チルホルムアミド(200ml)の混合物に、0℃で水
素化ナトリウム(60%、油性、1.94g)を加え、
室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層は、希塩酸、続いて、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
得られた結晶をろ取し、(E)−3−(1−ベンジル−
3−ベンジルオキシ−1H−ピラゾール−4−イル)プ
ロペン酸エチル(14.50g,収率91%)を得た。
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点88〜89
℃。
【0129】参考例45 (E)−3−(1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−1
H−ピラゾール−4−イル)プロペン酸エチル(14.
30g)、5%パラジウム−炭素(28.00g)、エ
タノール(150ml)およびテトラヒドロフラン(1
50ml)の混合物を、水素雰囲気下、室温で3時間か
き混ぜた。パラジウム−炭素をろ過により除去した後、
ろ液を濃縮した。得られた結晶をろ取し、3−(1−ベ
ンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−4−イ
ル)プロピオン酸エチル(9.01g,収率83%)を
得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点75
〜76℃。 参考例46 (3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−4−イル)メタノール(5.61g)、活性二酸化
マンガン(15.00g)およびテトラヒドロフラン
(75ml)の混合物を室温で終夜かき混ぜた。二酸化
マンガンをろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部から3−
ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−4
−カルボアルデヒド(5.03g,収率90%)を無色
結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再
結晶した。融点153〜154℃。
【0130】参考例47 t−ブトキシカリウム(3.82g)およびジメトキシ
エタン(20ml)の混合物に、p−トルエンスルホニ
ルメチルイソシアニド(3.51g)のジメトキシエタ
ン(20ml)溶液を−78℃で加え、5分間かき混ぜた
後、3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾ
ール−4−カルボアルデヒド(4.73g)のジメトキ
シエタン(80ml)溶液を加えた。そのままの温度で1
時間かき混ぜた後、室温まで昇温しながら1時間かき混
ぜた。得られる混合液に、メタノール(100ml)を加
え、1時間還流した。冷却後、反応液を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出
部から3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラ
ゾール−4−イルアセトニトリル(3.31g,収率6
7%)を無色結晶として得た。テトラヒドロフラン−ヘ
キサンから再結晶した。融点102〜103℃。 参考例48 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−イルアセトニトリル(3.01g)、6規定水酸
化ナトリウム水溶液(25ml)、テトラヒドロフラン
(25ml)およびエタノール(25ml)の混合物を
3日間還流した。冷却後、希塩酸により中和し、酢酸エ
チルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、
乾燥(MgSO4)後、濃縮し、3−ベンジルオキシ−
1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル酢酸(2.
63g,収率82%)を無色結晶として得た。アセトン
−ヘキサンから再結晶した。融点105〜106℃。
【0131】参考例49 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−イル酢酸(2.47g)、ヨウ化メチル(0.7
5ml)、炭酸カリウム(2.21g)およびN,N−
ジメチルホルムアミド(25ml)の混合物を室温で1
時間かき混ぜた。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(Mg
SO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:
3,容積比)溶出部から3−ベンジルオキシ−1−フェ
ニル−1H−ピラゾール−4−イル酢酸メチル(2.5
5g,収率99%)を無色結晶として得た。酢酸エチル
−ヘキサンから再結晶した。融点74〜75℃。 参考例50 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−イル酢酸メチル(2.35g)、5%パラジウム
−炭素(4.00g)、テトラヒドロフラン(25m
l)およびメタノール(25ml)の混合物を水素雰囲
気下、1時間かき混ぜた。ろ過により、パラジウム−炭
素を除去した後、ろ液を濃縮し、3−ヒドロキシ−1−
フェニル−1H−ピラゾール−4−イル酢酸メチル
(1.58g,収率93%)を無色結晶として得た。酢
酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点144〜14
5℃。
【0132】参考例51 (5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリル)メタノ
ール(5.00g)、6−クロロ−3−シアノピリジン
(3.38g)および N,N-ジメチルホルムアミド
(100ml)の混合物に水素化ナトリウム(60%、
油性、1.07g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室
温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から、6−(5−
メチル−5−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)ニコ
チノニトリルの無色結晶を得た(5.55g,収率74
%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点12
4〜125℃。 参考例52 6−(5−メチル−5−フェニル−4−チアゾリルメト
キシ)ニコチノニトリル(5.45g)および無水トル
エン(150ml)の混合物に水素化ジイソブチルアル
ミニウムのヘキサン溶液(0.95M,41.0ml)
を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜながら
1.5時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液(100ml)を滴下し、さらに室温で3
0分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え室温
で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃
縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,容積
比)溶出部から、6−(5−メチル−2−フェニル−4
−チアゾリルメトキシ)ニコチンアルデヒドの無色結晶
を得た(4.30g,収率78%)。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点120〜121℃。
【0133】参考例53 [2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル]メ
タノール(5.18g)、6−クロロ−3−シアノピリ
ジン(4.00g)とN,N-ジメチルホルムアミド
(100ml)の混合物に水素化ナトリウム(60%、
油性、1.27g)を氷冷下で加えた。反応混合物を室
温で1時間かき混ぜた。反応混合物に水を注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から、
6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]ニコチノニトリルの無色結晶を得た(6.
97g,収率86%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結
晶した。融点105〜106℃。 参考例54 6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]ニコチノニトリル(6.77g)および無
水トルエン(150ml)の混合物に水素化ジイソブチ
ルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95M,55.8
ml)を−78℃で滴下した。反応混合物をかき混ぜな
がら1時間かけて室温とした。混合物に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液(100ml)を滴下し、さらに室温で3
0分間かき混ぜた。この混合物に酢酸エチルを加え、室
温で30分かき混ぜた後に、不溶物をろ去した。ろ液を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積
比)溶出部から、6−[2−(2−フリル)−5−メチル
−4−オキサゾリルメトキシ]ニコチンアルデヒドの無
色結晶を得た(3.25g,収率47%)。酢酸エチル
−ヘキサンから再結晶した。融点139〜140℃。
【0134】参考例55 4−ヒドロキシ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸
メチル(4.50g)、ピリジン(1.80ml)およ
びテトラヒドロフラン(30ml)の混合物に、クロロ
炭酸フェニル(2.80ml)を0℃でゆっくりと加え
た後、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に水を注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し
た。得られた残留物を酢酸(30ml)に溶解し、酢酸
アンモニウム(7.79g)を加えた後、3時間還流し
た。反応混合物を濃縮した後、得られた残留物を酢酸エ
チルに溶解し、飽和重曹水、続いて、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。得られ
た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部か
ら、3−(2−オキソ−4−フェニルオキサゾリン−5
−イル)プロピオン酸メチルの無色結晶を得た(3.5
7g,収率71%)。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
した。融点104〜105℃。 参考例56 3−(2−オキソ−4−フェニルオキサゾリン−5−イ
ル)プロピオン酸メチル(3.00g)、ピリジン
(0.98ml)およびオキシ塩化リン(7.62g)
の混合物を105℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を
氷水にゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層
を、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、濃縮した。得られた残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:7,容積比)溶出部から、3−(2−ク
ロロ−4−フェニル−5−オキサゾリル)プロピオン酸
メチル(2.40g,収率75%)を無色油状物として
得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.74(2H, t, J=7.6 Hz), 3.23(2H, t, J
=7.6 Hz), 3.69(3H, s),7.30-7.65(5H, m)。
【0135】参考例57 3−(2−クロロ−4−フェニル−5−オキサゾリル)
プロピオン酸メチル(500mg)、4−ヒドロキシチ
オフェノール(475mg)、炭酸カリウム(520m
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)
の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、希塩酸、飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮し、3−[2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)−
4−フェニル−5−オキサゾリル]プロピオン酸メチル
の無色結晶を得た(637mg,収率95%)。トルエ
ン−ヘキサンから再結晶した。融点157〜158℃。 参考例58 4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(15.0g)、チオ尿素(3.81g)およびメタ
ノール(200ml)の混合物を2時間還流した。減圧
下で反応溶媒を除去した後、残留物を酢酸エチルに溶解
した。得られた溶液は、飽和重曹水、飽和食塩水で順次
洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮し、3−(2
−アミノ−4−フェニル−5−チアゾリル)プロピオン
酸メチル(11.9g,収率90%)の淡黄色結晶を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点130
〜131℃。
【0136】参考例59 3−(2−アミノ−4−フェニル−5−チアゾリル)プ
ロピオン酸メチル(2.00g)、塩化銅(II)(1.
54g)およびテトラヒドロフラン(10ml)の混合
物に、亜硝酸t−ブチル(1.51ml)をゆっくりと
加えた後、室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で
洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:9,容積比)溶出部か
ら、3−(2−クロロ−4−フェニル−5−チアゾリ
ル)プロピオン酸メチル(740mg,収率34%)を
無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.65(2H, t, J=7.4 Hz), 3.23(2H, t, J
=7.4 Hz), 3.69(3H, s),7.30-7.58(5H, m)。 参考例60 3−(2−クロロ−4−フェニル−5−チアゾリル)プ
ロピオン酸メチル(380mg)、4−ヒドロキシチオ
フェノール(341mg)、炭酸カリウム(373m
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(7ml)の
混合物を室温で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、希塩酸、飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃
縮し、3−[2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)−4
−フェニル−5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(4
64mg,収率93%)を無色結晶として得た。トルエ
ン−ヘキサンから再結晶した。融点153〜155℃。
【0137】参考例61 4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(5.00g)、N−プロピルチオ尿素(2.01
g)およびメタノール(50ml)の混合物を2時間還
流した。減圧下、反応溶媒を除去した後、残留物を酢酸
エチルに溶解した。得られた溶液は、飽和重曹水、飽和
食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮
し、3−[4−フェニル−2−[N−(1−プロピル)
アミノ]−5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(3.
64g,収率70%)の無色結晶を得た。酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶した。融点67〜68℃。 参考例62 (2−アミノ−4−チアゾリル)酢酸エチル(5.00
g)、塩化銅(II)(5.41g)およびテトラヒドロ
フラン(80ml)の混合物に、亜硝酸t−ブチル
(5.32ml)を0℃でゆっくりと加えた後、そのま
まの温度で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル−ヘキサン(1:8,容積比)溶出部から、
(2−クロロ−4−チアゾリル)酢酸エチル(880m
g,収率16%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.28(3H, t, J=7.1 Hz), 3.77(2H, s),
4.20(2H, q, J=7.1 Hz),7.13(1H, s)。
【0138】参考例63 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−4−カルボアルデヒド(3.00g)、ジエチルホス
ホノ酢酸エチル(2.67g)およびN,N−ジメチル
ホルムアミド(50ml)の混合物に、0℃で水素化ナ
トリウム(60%、油性、0.52g)を加え、室温で
15時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、希塩酸、続いて、飽和
食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得ら
れた結晶をろ取し、(E)−3−(3−ベンジルオキシ
−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル)プロペ
ン酸エチル(3.18g,収率85%)を得た。酢酸エ
チル−ヘキサンから再結晶した。融点105〜106
℃。 参考例64 (E)−3−(3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1
H−ピラゾール−4−イル)プロペン酸エチル(2.7
0g)、5%パラジウム−炭素(3.00g)およびテ
トラヒドロフラン(100ml)の混合物を、水素雰囲
気下、室温で3時間かき混ぜた。パラジウム−炭素をろ
過により除去した後、ろ液を濃縮した。得られた結晶を
ろ取し、3−(3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1
H−ピラゾール−4−イル)プロピオン酸エチル(1.
78g,収率89%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶した。融点123〜124℃。
【0139】参考例65 4−メトキシメトキシメチル−2−フェニルオキサゾー
ル−5−カルボアルデヒド(3.00g)、塩化4−ベ
ンジルオキシベンジルトリフェニルホスホニウム(6.
58g)、炭酸カリウム(1.84g)およびN,N−
ジメチルホルムアミド(50ml)の混合物を室温で1
5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。有機層を、希塩酸、飽和食塩水で順次洗
浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られ
た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,容積比)溶出部か
ら無色油状物を得た。得られた無色油状物、5%パラジ
ウム−炭素(5.00g)およびテトラヒドロフラン
(200ml)の混合物を、水素雰囲気下、室温で3時
間かき混ぜた。パラジウム−炭素をろ過により除去した
後、ろ液を濃縮した。得られた結晶をろ取し、5−[2
−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−メトキシ
メトキシメチル−2−フェニルオキサゾール(3.24
g,収率79%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶した。融点102〜103℃。 参考例66 5−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−
メトキシメトキシメチル−2−フェニルオキサゾール
(3.12g)、4−クロロメチル−5−メチル−2−
フェニルオキサゾール(2.28g)、炭酸カリウム
(1.27g)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(50ml)の混合物を90℃で15時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層
を、希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサ
ン(1:3,容積比)溶出部から、5−[2−[4−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メト
キシフェニル]エチル]−4−メトキシメトキシメチル
−2−フェニルオキサゾール(4.70g,収率85
%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから
再結晶した。融点124〜125℃。
【0140】参考例67 5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−4−メトキ
シメトキシメチル−2−フェニルオキサゾール(3.8
0g)、10%硫酸(10ml)およびテトラヒドロフ
ラン(100ml)の混合物を2時間還流した後、濃縮
した。残留物に酢酸エチルを注ぎ、飽和食塩水で洗浄、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から、
[5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−2−フェ
ニル−4−オキサゾリル]メタノール(2.03g,収
率59%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサ
ンから再結晶した。融点142〜143℃。 参考例68 [5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−2−フェ
ニル−4−オキサゾリル]メタノール(1.00g)お
よび塩化チオニル(2ml)の混合物を0℃で1時間か
き混ぜた後、濃縮した。残留物に酢酸エチルを注ぎ、飽
和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物、シアン化ナト
リウム(210mg)およびジメチルスルホキシド(2
0ml)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。反応混
合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、希
塩酸、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:2,容積比)溶出部から、[5−[2−[4−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メト
キシフェニル]エチル]−2−フェニル−4−オキサゾ
リル]アセトニトリル(560g,収率56%)を無色
結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し
た。融点97〜98℃。
【0141】参考例69 [5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−2−フェ
ニル−4−オキサゾリル]メタノール(0.78g)お
よび塩化チオニル(2ml)の混合物を0℃で30分間
かき混ぜた後、濃縮した。残留物に酢酸エチルを注ぎ、
飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物のテトラヒド
ロフラン(10ml)溶液に、マロン酸ジエチル(1.
36g)、水素化ナトリウム(60%、油性、0.33
g)およびテトラヒドロフラン(30ml)の混合物を
0℃で加え、室温で15時間かき混ぜた後、1時間還流
した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
有機層を、希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:6,容積比)溶出部から、2−エトキシ
カルボニル−3−[5−[2−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシフェニル]エ
チル]−2−フェニル−4−オキサゾリル]プロピオン
酸エチル(550g,収率53%)を無色油状物として
得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.23(6H, t, J=7.0 Hz), 2.43(3H, s),
2.86-2.99(6H, m), 3.82(1H, t, J=7.6 Hz), 4.18(2H,
q, J=7.0 Hz), 4.97(2H, s), 6.92-6.97(2H, m),7.11-
7.15(2H, m), 7.40-7.45(6H, m), 7.93-8.05(4H, m)。 参考例70 4−ブロモ−5−オキソ−5−フェニルペンタン酸メチ
ル(2.00g)、N−メチルチオ尿素(640m
g)、酢酸ナトリウム(640mg)およびエタノール
(15ml)の混合物を30分間加熱還流した。反応混
合物を水に注ぎ、析出する3−[2−[N−(1−メチ
ル)アミノ]−4−フェニル−5−チアゾリル]プロピ
オン酸メチル(1.50g,収率77%)の無色結晶を
ろ取した。酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結
晶した。融点90〜91℃。
【0142】参考例71 コハク酸モノエチルエステル(22.0g)とトリエチ
ルアミン(16.8g)のテトラヒドロフラン(150
ml)溶液に、クロロギ酸エチル(18.0g)を−2
0℃で滴下した。30分間かき混ぜた後、粉砕したチオ
セミカルバジド(13.7g)を加え、室温で7時間か
き混ぜた。反応混合物に水を加え、2規定塩酸で酸性化
し、クロロホルムで抽出した。水層を分離し、塩化ナト
リウムを加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留した結晶をジクロロメタン−エタノールから再
結晶して4−[2−(アミノカルボチオイル)ヒドラジ
ノ]−4−オキソブタン酸エチルの無色プリズム晶
(8.23g,25%)を得た。融点143−144
℃。 参考例72 4−[2−(アミノカルボチオイル)ヒドラジノ]−4
−オキソブタン酸エチルの無色プリズム晶(8.00
g)、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液
(1.40g)およびエタノール(30ml)の混合物
を8時間加熱還流した。反応混合物を氷水に注ぎ、2規
定塩酸で酸性化して析出した3−(5−メルカプト−1
H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)プロピオン
酸エチルの結晶(4.27g,58%)を得た。エタノ
ール−水から再結晶して無色プリズム晶を得た。融点1
78−179℃。
【0143】参考例73 3,5−ジヒドロキシ安息香酸エチル(15.0g)の
N,N−ジメチルホルムアミド(180ml)溶液に、
水素化ナトリウム(油性,60%,3.30g)を0℃
で徐々に加え、30分間かき混ぜた。ヨードエタン(1
2.9g)を加えた後、さらに2時間かき混ぜた。反応
混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で酸性化後、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を、水洗、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:3,容積比)溶出部から、3−エトキシ−5−ヒ
ドロキシ安息香酸エチル(6.75g,収率39%)の
結晶を得た。ジエチルエーテル−ヘキサンから再結晶し
て無色針状晶を得た。融点62−63℃。 参考例74 3−エトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸エチル(3.0
0g)、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニル
オキサゾール(3.26g)、炭酸カリウム(2.17
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(60ml)
の混合物を80℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水
に注ぎ、2規定塩酸で酸性化後、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,容積
比)溶出部から、3−エトキシ−5−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)安息香酸エチ
ル(5.40g、99%)を油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.38(3H, t, J=7 Hz), 1.41(3H, t, J=7
Hz), 2.46(3H, s), 4.05(2H, q, J=7 Hz), 4.36(2H,
q, J=7 Hz), 5.01(2H, s), 6.77(1H, t, J=2 Hz),7.22
(1H, dd, J=2, 1 Hz), 7.30(1H, dd, J=2, 1 Hz), 7.4-
7.5(3H, m), 7.95-8.05(2H, m)。
【0144】参考例75 3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5
−カルボン酸メチル(5.60g)、4−(4−クロロ
メチル−2−メトキシフェノキシメチル)−2−(2−
フリル)−5−メチルオキサゾール(9.45g)、炭
酸カリウム(3.55g)およびN,N−ジメチルホル
ムアミド(200ml)の混合物を90℃で15時間か
き混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、3−
[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサ
ゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−1
−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸メチル
(12.40g,収率94%)を得た。酢酸エチル−ヘ
キサンから再結晶した。融点146〜147℃。 参考例76 3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オ
キサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]
−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸メ
チル(12.10g)のテトラヒドロフラン(300m
l)溶液に、0℃で水素化リチウムアルミニウム(89
0mg)を加えた後、室温で1時間かき混ぜた。反応混
合物に硫酸ナトリウム10水和物(7.57g)を加え
た後、室温で1時間かき混ぜた。沈殿物をろ過により除
去した後、ろ液を濃縮した。得られた無色結晶をろ取
し、[3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−
4−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオ
キシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]
メタノール(11.19g,収率98%)を得た。酢酸
エチル−ヘキサンから再結晶した。融点106〜107
℃。
【0145】参考例77 [3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]メ
タノール(9.50g)、活性二酸化マンガン(30.
00g)およびテトラヒドロフラン(300ml)の混
合物を室温で15時間かき混ぜた。二酸化マンガンをろ
過により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:1,容積比)溶出部から3−[4−[2−
(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキ
シ]−3−メトキシベンジルオキシ]−1−フェニル−
1H−ピラゾール−5−カルボアルデヒド(7.27
g,収率77%)を無色結晶として得た。酢酸エチル−
ヘキサンから再結晶した。融点103〜104℃。 参考例78 t−ブトキシカリウム(1.46g)およびジメトキシ
エタン(50ml)の混合物に、p−トルエンスルホニ
ルメチルイソシアニド(1.33g)のジメトキシエタ
ン(50ml)溶液を−78℃で加え、5分間かき混ぜた
後、3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4
−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボア
ルデヒド(3.00g)のジメトキシエタン(50ml)
溶液を加えた。得られる混合液をそのままの温度で1時
間かき混ぜた後、室温まで昇温しながら1時間かき混ぜ
た。得られる混合液に、メタノール(50ml)を加え、
2時間還流した。冷却後、反応液を飽和塩化アンモニウ
ム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出部か
ら[3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4
−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ア
セトニトリル(450mg,収率15%)を無色結晶と
して得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点
141〜142℃。
【0146】参考例79 3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5
−カルボン酸(29.55g)、臭化ベンジル(35m
l)、炭酸カリウム(40.99g)およびN,N−ジ
メチルホルムアミド(300ml)の混合物を90℃で
終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾
燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:2,容積比)溶出部から、3−ベンジルオキシ−
1−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸ベン
ジル(51.33g,収率92%)を無色油状物として
得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:5.20 (2H, s), 5.27 (2H, s), 6.49
(1H, s), 7.18-7.47 (15H, m)。 参考例80 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−5−カルボン酸ベンジル(50.88g)、1規定水
酸化ナトリウム水溶液(200ml)、テトラヒドロフ
ラン(200ml)およびエタノール(200ml)の
混合物を室温で5時間還流した後、1規定塩酸(200
ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。得られた無色結晶をろ取し、3−ベンジルオキシ−
1−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(3
6.91g,収率95%)を得た。アセトン−イソプロ
ピルエーテルから再結晶した。融点163〜164℃。
【0147】参考例81 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−5−カルボン酸(33.00g)、ヨウ化メタン
(8.5ml)、炭酸カリウム(18.88g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(300ml)の混合物
を室温で終夜かき混ぜた。反応混合物を希塩酸に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(1:4,容積比)溶出部から3−ベンジルオ
キシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−カルボン
酸メチル(33.48g,収率97%)を無色結晶とし
て得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点5
3〜54℃。 参考例82 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−5−カルボン酸メチル(14.53g)およびテトラ
ヒドロフラン(300ml)の混合物に、水素化アルミ
ニウムリチウム(1.79g)を0℃でゆっくりと加え
た後、室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に硫酸ナト
リウム・10水和物(15.20g)を0℃でゆっくり
と加えた後、室温で30分間かき混ぜた。不溶物をろ過
により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキ
サン(1:2,容積比)溶出部から、(3−ベンジルオ
キシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)メ
タノール(11.65g,収率88%)を無色結晶とし
て得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点8
7〜88℃。
【0148】参考例83 (3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル)メタノール(11.20g)、活性二酸
化マンガン(30.00g)およびテトラヒドロフラン
(300ml)の混合物を、室温で終夜かき混ぜた。不
溶物をろ過により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル−ヘキサン(1:2,容積比)溶出部から、3−ベ
ンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−
カルボアルデヒド(10.10g,収率91%)を淡黄
色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:5.31 (2H, s), 6.51 (1H, s), 7.32-
7.52 (10H, m), 9.78 (1H, s)。 参考例84 3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール
−5−カルボアルデヒド(6.24g)、ジエチルホス
ホノ酢酸エチル(5.55g)およびN,N−ジメチル
ホルムアミド(50ml)の混合物に、0℃で水素化ナ
トリウム(60%、油性、960mg)を加え、室温で
終夜かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層は、希塩酸、続いて、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル−ヘキサン(1:4,容積比)溶出部から、(E)−
3−(3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1H−ピラ
ゾール−5−イル)プロペン酸エチル(7.33g,収
率94%)を淡黄色油状物として得た。
【0149】参考例85 (E)−3−(3−ベンジルオキシ−1−フェニル−1
H−ピラゾール−5−イル)プロペン酸エチル(7.3
3g)、5%パラジウム−炭素(7.11g)およびテ
トラヒドロフラン(50ml)の混合物を水素雰囲気
下、室温で、終夜かき混ぜた。パラジウム−炭素をろ過
により除去した後、ろ液を濃縮した。残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキ
サン(1:2,容積比)溶出部から、3−(3−ヒドロ
キシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)プ
ロピオン酸エチル(4.85g,収率89%)を無色結
晶として得た。アセトン−ヘキサンから再結晶した。融
点150〜151℃。
【0150】実施例1 4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)フェニル]アセトキシ−5−オキソ−5
−フェニルペンタン酸メチル(1.34g)、酢酸アン
モニウム(685mg)および酢酸(5ml)の混合物
を3時間還流した。冷却後、反応混合物に酢酸エチルを
加えた。得られた酢酸エチル溶液は、飽和重曹水、続い
て、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(2:5,容積比)溶出部か
ら3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−4−フェニル−5
−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(1.07g,収
率83%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.43(3H, s), 2.64-2.73(2H, m), 3.14-
3.22(2H, m), 3.64(3H,s), 4.06(2H, s), 4.98(2H, s),
6.98(2H, d, J=8.8 Hz), 7.22-7.47(8H, m), 7.59-7.6
6(2H, m), 7.98-8.04(2H, m)。 実施例2 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジル]−4−フェニル−5−
オキサゾリル]プロピオン酸メチル(1.00g)、水
酸化リチウム水和物(171mg)、テトラヒドロフラ
ン(6ml)、水(4ml)およびメタノール(4m
l)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混合物に
1規定塩酸(5.8ml)を加え、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−
4−フェニル−5−オキサゾリル]プロピオン酸(91
8mg,収率94%)を無色結晶として得た。酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶した。融点142〜143℃。
【0151】実施例3 4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)フェニル]アセトアミド−5−オキソ−
5−フェニルペンタン酸メチル(600mg)、酢酸ア
ンモニウム(307mg)および酢酸(5ml)の混合
物を4時間還流した。冷却後、反応混合物に酢酸エチル
を加えた。得られた酢酸エチル溶液は、飽和重曹水、続
いて、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチル−ヘキサン(3:1,容積比)溶出部
から3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4
−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−4−フェニル−
1H−イミダゾール−5−イル]プロピオン酸メチル
(358mg,収率62%)を無色結晶として得た。ア
セトン−ヘキサンから再結晶した。融点128〜129
℃。 実施例4 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジル]−4−フェニル−1H
−イミダゾール−5−イル]プロピオン酸メチル(25
0mg)、水酸化リチウム水和物(62.0mg)、テ
トラヒドロフラン(6ml)、水(4ml)およびメタ
ノール(4ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。
反応混合物に1規定塩酸(1.5ml)を加え、酢酸エ
チルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、
乾燥(MgSO4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
ベンジル]−4−フェニル−1H−イミダゾール−5−
イル]プロピオン酸(132mg,収率54%)を無色
結晶として得た。アセトンから再結晶した。融点193
〜196℃。
【0152】実施例5 4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)フェニル]アセトアミド−5−オキソ−
5−フェニルペンタン酸メチル(750mg)、オキシ
塩化リン(437mg)およびトルエン(7ml)の混
合物を1.5時間還流した。冷却後、反応混合物に冷飽
和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,容積比)溶出部か
ら3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−5−フェニル−4
−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(192mg,収
率27%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.41(3H, s), 2.73-2.82(2H, m), 3.02-
3.11(2H, m), 3.65(3H,s), 4.06(2H, s), 4.97(2H, s),
6.98(2H, d, J=8.4 Hz), 7.22-7.47(8H, m), 7.52-7.5
9(2H, m), 7.98-8.04(2H, m)。 実施例6 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジル]−5−フェニル−4−
オキサゾリル]プロピオン酸メチル(192mg)、水
酸化リチウム水和物(47.6mg)、テトラヒドロフ
ラン(6ml)、水(4ml)およびメタノール(4m
l)の混合物を室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合
物に1規定塩酸(1.2ml)を加え、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(M
gSO4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メチル
−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
ル]−5−フェニル−4−オキサゾリル]プロピオン酸
(158mg,収率85%)を無色結晶として得た。酢
酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点136〜13
7℃。
【0153】実施例7 4−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)フェニル]アセトアミド−5−オキソ−
5−フェニルペンタン酸メチル(600mg)、ローソ
ン試薬(530mg)およびトルエン(5ml)の混合
物を1時間還流した。冷却後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,
容積比)溶出部から3−[2−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−
5−フェニル−4−チアゾリル]プロピオン酸メチル
(562mg,収率94%)を淡茶色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 2.43(3H, s), 2.74-2.83(2H, m), 3.04-
3.12(2H, m), 3.64(3H,s), 4.23(2H, s), 4.99(2H, s),
7.00(2H, d, J=8.8 Hz), 7.25-7.47(10H, m),7.98-8.0
4(2H, m)。 実施例8 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジル]−5−フェニル−4−
チアゾリル]プロピオン酸メチル(487mg)、水酸
化リチウム水和物(117mg)、テトラヒドロフラン
(6ml)、水(4ml)およびメタノール(4ml)
の混合物を室温で1.5時間かき混ぜた。反応混合物に
1規定塩酸(2.8ml)を加え、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−
5−フェニル−4−チアゾリル]プロピオン酸(434
mg,収率92%)を無色結晶として得た。酢酸エチル
−ヘキサンから再結晶した。融点119〜120℃。
【0154】実施例9 3−[2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)−4−フェ
ニル−5−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(450
mg)、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニル
オキサゾール(263mg)、炭酸カリウム(351m
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)の
混合物を50℃で3時間かき混ぜた。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食
塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル−ヘキサン(1:4,容積比)溶出部から3−[2
−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)フェニルチオ]−4−フェニル−5−オキ
サゾリル]プロピオン酸メチル(609mg,収率91
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.44(3H, s), 2.65(2H, t, J=7.7 Hz),
3.17(2H, t, J=7.7 Hz),3.64(3H, s), 5.01(2H, s), 7.
05(2H, d, J=8.8 Hz), 7.28-7.48(6H, m), 7.53-7.65(4
H, m), 7.98-8.05(2H, m)。 実施例10 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)フェニルチオ]−4−フェニル−
5−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(250m
g)、水酸化リチウム水和物(61.4mg)、テトラ
ヒドロフラン(6ml)、水(4ml)およびメタノー
ル(4ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応
混合物に1規定塩酸(1.5ml)を加え、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メ
チル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)フェ
ニルチオ]−4−フェニル−5−オキサゾリル]プロピ
オン酸(200mg,収率82%)を無色結晶として得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点136
〜137℃。
【0155】実施例11 3−[2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)−4−フェ
ニル−5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(350m
g)、4−クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオ
キサゾール(196mg)、炭酸カリウム(260m
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)の
混合物を50℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食
塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出部から3−[2
−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)フェニルチオ]−4−フェニル−5−チア
ゾリル]プロピオン酸メチル(400mg,収率78
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.47(3H, s), 2.56(2H, t, J=7.8 Hz),
3.15(2H, t, J=7.8 Hz),3.63(3H, s), 5.04(2H, s), 7.
09(2H, d, J=8.8 Hz), 7.33-7.48(6H, m), 7.54-7.67(4
H, m), 8.00-8.06(2H, m)。 実施例12 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)フェニルチオ]−4−フェニル−
5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(360mg)、
水酸化リチウム水和物(83.5mg)、テトラヒドロ
フラン(6ml)、水(4ml)およびメタノール(4
ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物
に1規定塩酸(2.1ml)を加え、酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(Mg
SO4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メチル−
2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)フェニルチ
オ]−4−フェニル−5−チアゾリル]プロピオン酸
(338mg,収率96%)を無色結晶として得た。酢
酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点121〜12
2℃。
【0156】実施例13 3−[2−(N−メチルアミノ)−4−フェニル−5−
チアゾリル]プロピオン酸メチル(400mg)のN,
N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、0℃で
水素化ナトリウム(60%,油性,70mg)を加え、
そのままの温度で10分間かき混ぜた。4−(4−クロ
ロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニ
ルオキサゾール(500mg)を加えた後、室温で1時
間かき混ぜた。反応混合物を氷水に注ぎ、2規定塩酸で
中和後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、水
洗、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:9,容積比)溶出部から3−[2−[N−
メチル−N−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)ベンジル]アミノ]−4−フェ
ニル−5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(580m
g,収率72%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.44(3H, s), 2.63(2H, t, J=7.5 Hz),
3.00(3H, s), 3.13(2H,t, J=7.5 Hz), 3.67(3H, s), 4.
62(2H, s), 4.99(2H, s), 6.99(2H, d, J=8.8 Hz), 7.2
-7.65(10H, m), 7.95-8.1(2H, m)。 実施例14 3−[2−[N−メチル−N−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]ア
ミノ]−4−フェニル−5−チアゾリル]プロピオン酸
メチル(570mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液
(2ml)、テトラヒドロフラン(5ml)およびメタ
ノール(5ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチ
ルで抽出した。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO
4)後、濃縮した。残留物をジエチルエーテル(40m
l)に溶解し、10%塩酸−メタノール(0.5ml)
を加え、析出した固体をろ取した。メタノール−ジエチ
ルエーテルから再結晶して、3−[2−[N−メチル−
N−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)ベンジル]アミノ]−4−フェニル−5
−チアゾリル]プロピオン酸塩酸塩(270mg,収率
46%)を無色結晶として得た。融点106〜108
℃。
【0157】実施例15 4−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチ
ル−2−フェニルオキサゾール(433mg)および3
−[4−フェニル−2−[N−(1−プロピル)アミ
ノ]−5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(400m
g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液
に、0℃で水素化ナトリウム(60%,油性,55.2
mg)を加え、そのままの温度で1時間かき混ぜた後、
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4,容積比)溶
出部から3−[2−[N−[4−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−N−
(1−プロピル)アミノ]−4−フェニル−5−チアゾ
リル]プロピオン酸メチル(595mg,収率78%)
を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 0.93(3H, t, J=7.3 Hz), 1.55-1.75(2H,
m), 2.43(3H, s), 2.62(2H, t, J=7.7 Hz), 3.13(2H,
t, J=7.7 Hz), 3.27-3.36(2H, m), 3.66(3H, s),4.64(2
H, s), 4.98(2H, s), 6.98(2H, d, J=8.8 Hz), 7.22-7.
48(8H, m), 7.56-7.62(2H, m), 7.99-8.04(2H, m)。 実施例16 3−[2−[N−[4−(5−メチル−2−フェニル−
4−オキサゾリルメトキシ)ベンジル]−N−(1−プ
ロピル)アミノ]−4−フェニル−5−チアゾリル]プ
ロピオン酸メチル(537mg)、水酸化リチウム水和
物(116mg)、テトラヒドロフラン(6ml)、水
(4ml)およびメタノール(4ml)の混合物を室温
で2時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(2.8
ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。得られた無色油状物、10%塩酸−メタノール(3
ml)およびジエチルエーテル(30ml)の混合物を
室温で10分間かき混ぜた後、濃縮し、3−[2−[N
−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)ベンジル]−N−(1−プロピル)アミ
ノ]−4−フェニル−5−チアゾリル]プロピオン酸塩
酸塩(576mg,収率97%)を無色アモルファスと
して得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.01(3H, t, J=7.3 Hz), 1.65-1.85(2H,
m), 2.55-2.63(5H, m),2.95(2H, t, J=7.2 Hz), 3.60-
3.80(2H, m), 5.10(2H, s), 5.40(2H, s), 7.09(2H, d,
J=8.4 Hz), 7.26-7.32(2H, m), 7.42-7.73(8H, m), 8.
38-8.45(2H, m)。
【0158】実施例17 3−(5−メルカプト−1H−1,2,4−トリアゾー
ル−3−イル)プロピオン酸エチル(450mg)、4
−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル
−2−フェニルオキサゾール(700mg)、炭酸カリ
ウム(370mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(20ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル−ヘキサン(3:2,容積比)溶出部から3−
[5−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)ベンジルチオ]−1H−1,2,4−
トリアゾール−3−イル]プロピオン酸エチルの結晶
(600mg,収率56%)を得た。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点114〜115℃。 実施例18 3−[5−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]−1H−1,2,
4−トリアゾール−3−イル]プロピオン酸エチル(5
50mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3m
l)、テトラヒドロフラン(5ml)およびエタノール
(5ml)の混合物を室温で3時間かき混ぜた。反応混
合物を水に注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO4
後、濃縮して3−[5−[4−(5−メチル−2−フェ
ニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]−1
H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]プロピオン
酸の結晶を得た。メタノール−酢酸エチルから再結晶し
て無色プリズム晶(410mg,収率79%)を得た。
融点170〜171℃。
【0159】実施例19 [2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)フェニルチオ]−4−チアゾリル]酢
酸エチル(330mg)、水酸化リチウム水和物(8
9.0mg)、テトラヒドロフラン(3ml)、水(2
ml)およびメタノール(2ml)の混合物を室温で4
時間かき混ぜた。反応混合物に1規定塩酸(2.2m
l)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し、
[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)フェニルチオ]−4−チアゾリル]酢
酸(215mg,収率69%)を無色結晶として得た。
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点180〜1
81℃。 実施例20 3−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾー
ル−4−イル)プロピオン酸エチル(900mg)、4
−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル
−2−フェニルオキサゾール(1.06g)、炭酸カリ
ウム(690mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を60℃で5時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶
出部から無色油状物を得た。得られた無色油状物、1規
定水酸化ナトリウム水溶液(5ml)、テトラヒドロフ
ラン(5ml)およびエタノール(5ml)の混合物を
室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸(5ml)を加
え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた
無色結晶をろ取し、3−[1−ベンジル−3−[4−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキ
シ)ベンジルオキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]
プロピオン酸(1.53g,収率89%)を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。融点125〜126
℃。
【0160】実施例21 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(255mg)、4−[2−(4−
クロロメチルフェノキシ)エチル]−5−メチル−2−
フェニルオキサゾール(492mg)、炭酸カリウム
(415mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)の混合物を60℃で8時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出
部から[1−メチル−3−[4−[2−(5−メチル−
2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル
オキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル
(397mg,収率57%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.38(3H, s), 2.98(2H, t, J=6.8 Hz),
3.37(2H, s), 3.66(3H,s), 3.72(3H, s), 4.25(2H, t,
J=6.8 Hz), 5.12(2H, s), 6.89(2H, d, J=8.4 Hz), 7.1
7(1H, s), 7.30-7.48(5H, m), 7.94-8.01(2H, m)。 実施例22 [1−メチル−3−[4−[2−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジルオキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(37
9mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2ml)、
テトラヒドロフラン(4ml)およびエタノール(4m
l)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸
(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。得られた無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−
[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリル)エトキシ]ベンジルオキシ]−1H−ピラゾー
ル−4−イル]酢酸(333mg,収率91%)を得
た。エタノール−ヘキサンから再結晶した。融点148
〜149℃。
【0161】実施例23 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(245mg)、4−(4−クロロ
メチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニル
オキサゾール(452mg)、炭酸カリウム(398m
g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)
の混合物を60℃で6時間かき混ぜた。反応混合物を水
に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和
食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部から[1−
メチル−3−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1H−ピラ
ゾール−4−イル]酢酸メチル(382mg,収率59
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.44(3H, s), 3.39(2H, s), 3.67(3H,
s), 3.74(3H, s), 5.00(2H, s), 5.15(2H, s), 7.02(2
H, d, J=8.8 Hz), 7.19(1H, s), 7.29-7.52(5H, m), 7.
98-8.08(2H, m)。 実施例24 [1−メチル−3−[4−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1H
−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(662mg)、
1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、テトラヒド
ロフラン(6ml)およびエタノール(6ml)の混合
物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸(3ml)
を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和
食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得ら
れた無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−[4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
ベンジルオキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸
(601mg,収率94%)を得た。エタノール−ヘキ
サンから再結晶した。融点133〜134℃。
【0162】実施例25 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(298mg)、5−クロロメチル
−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ピリジン(551mg)、炭酸カリウム(4
84mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10
ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反応混合
物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部か
ら[1−メチル−3−[6−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(67
0mg,収率85%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.48(3H, s), 3.37(2H, s), 3.67(3H,
s), 3.73(3H, s), 5.15(2H, s), 5.31(2H, s), 6.82(1
H, d, J=8.8 Hz), 7.18(1H, s), 7.39-7.49(3H, m), 7.
67(1H, dd, J=2.6, 8.8 Hz), 7.98-8.05(2H, m), 8.23
(1H, d, J=2.6 Hz)。 実施例26 [1−メチル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(66
8mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、
テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6m
l)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸
(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。得られた無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−
[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾー
ル−4−イル]酢酸(585mg,収率90%)を得
た。エタノール−ヘキサンから再結晶した。融点139
〜140℃。
【0163】実施例27 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(298mg)、4−クロロメチル
−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ピリジン(551mg)、炭酸カリウム(4
84mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10
ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反応混合
物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部か
ら[1−メチル−3−[2−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)−4−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(68
9mg,収率88%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.48(3H, s), 3.42(2H, s), 3.69(6H,
s), 5.20(2H, s), 5.30(2H, s), 6.88(1H, s), 6.92(1
H, d, J=5.2 Hz), 7.18(1H, s), 7.39-7.49(3H, m), 7.
98-8.05(2H, m), 8.14(1H, d, J=5.2 Hz)。 実施例28 [1−メチル−3−[2−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)−4−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(68
6mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、
テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6m
l)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸
(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。得られた無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−
[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)−4−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾー
ル−4−イル]酢酸(471mg,収率71%)を得
た。アセトン−ヘキサンから再結晶した。融点126〜
127℃。
【0164】実施例29 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(298mg)、5−クロロメチル
−3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)イソオキサゾール(533mg)、炭酸カリ
ウム(484mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶
出部から[1−メチル−3−[3−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキ
サゾリルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸メチル(701mg,収率91%)を無色油状物とし
て得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.48(3H, s), 3.37(2H, s), 3.69(3H,
s), 3.70(3H, s), 5.19(2H, s), 5.20(2H, s), 6.01(1
H, s), 7.17(1H, s), 7.42-7.49(3H, m), 7.98-8.04(2
H, m)。 実施例30 [1−メチル−3−[3−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリル
メトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル
(701mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3m
l)、テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール
(6ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[1−メチ
ル−3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキ
サゾリルメトキシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(547mg,収
率81%)を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶し
た。融点149〜150℃。
【0165】実施例31 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(298mg)、2−(5−クロロ
メチル−3−イソオキサゾリルオキシメチル)キノリン
(481mg)、炭酸カリウム(484mg)および
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を
60℃で4時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(2:1,容積比)溶出部から[1−メチル−3
−[3−(2−キノリルメトキシ)−5−イソオキサゾ
リルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メ
チル(676mg,収率95%)を無色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 3.38(2H, s), 3.69(3H, s), 3.71(3H,
s), 5.21(2H, s), 5.57(2H, s), 6.10(1H, s), 7.18(1
H, s), 7.55(1H, ddd, J=1.0, 6.8, 8.2 Hz), 7.61(1H,
d, J=8.8 Hz), 7.74(1H, ddd, J=1.6, 6.8, 8.4 Hz),
7.84(1H, dd, J=1.6, 8.2 Hz), 8.08-8.14(1H, m), 8.2
1(1H, d, J=8.8 Hz)。 実施例32 [1−メチル−3−[3−(2−キノリルメトキシ)−
5−イソオキサゾリルメトキシ]−1H−ピラゾール−
4−イル]酢酸メチル(674mg)、1規定水酸化ナ
トリウム水溶液(3ml)、テトラヒドロフラン(6m
l)およびエタノール(6ml)の混合物を室温で2時
間かき混ぜた後、1規定塩酸(3ml)を加え、酢酸エ
チルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、
乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた無色結晶を
ろ取し、[1−メチル−3−[3−(2−キノリルメト
キシ)−5−イソオキサゾリルメトキシ]−1H−ピラ
ゾール−4−イル]酢酸(532mg,収率82%)を
得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。
融点124〜125℃。
【0166】実施例33 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(255mg)、5−クロロメチル
−2−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)ピリ
ジン(475mg)、炭酸カリウム(415mg)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物
を60℃で5時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で
洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
ヘキサン(2:1,容積比)溶出部から[1−メチル−
3−[6−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)
−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イ
ル]酢酸メチル(581mg,収率86%)を無色結晶
として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融
点85〜86℃。 実施例34 [1−メチル−3−[6−(2−フェニル−4−チアゾ
リルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラ
ゾール−4−イル]酢酸メチル(496mg)、1規定
水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、テトラヒドロフラ
ン(6ml)およびエタノール(6ml)の混合物を室
温で3時間かき混ぜた後、1規定塩酸(3ml)を加
え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた
無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−[6−(2−フ
ェニル−4−チアゾリルメトキシ)−3−ピリジルメト
キシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(432m
g,収率90%)を得た。エタノール−ヘキサンから再
結晶した。融点156〜157℃。
【0167】実施例35 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(255mg)、5−クロロメチル
−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメ
トキシ)ピリジン(496mg)、炭酸カリウム(41
5mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10m
l)の混合物を60℃で5時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出部から
[1−メチル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル
−4−チアゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(501m
g,収率72%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.57(3H, s), 3.37(2H, s), 3.68(3H,
s), 3.73(3H, s), 5.16(2H, s), 5.45(2H, s), 6.83(1
H, d, J=8.8 Hz), 7.19(1H, s), 7.37-7.47(3H, m), 7.
68(1H, dd, J=2.2, 8.8 Hz), 7.86-7.93(2H, m), 8.24
(1H, d, J=2.2 Hz)。 実施例36 [1−メチル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル
−4−チアゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(497m
g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2ml)、テト
ラヒドロフラン(4ml)およびエタノール(4ml)
の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸(2
ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。得られた無色結晶をろ取し、[1−メチル−3−
[6−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾリルメ
トキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾール
−4−イル]酢酸(411mg,収率85%)を得た。
エタノール−ヘキサンから再結晶した。融点140〜1
41℃。
【0168】実施例37 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(298mg)、5−クロロメチル
−2−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサ
ゾリルメトキシ]ピリジン(533mg)、炭酸カリウ
ム(484mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶出
部から[3−[6−[2−(2−フリル)−5−メチル
−4−オキサゾリルメトキシ]−3−ピリジルメトキ
シ]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸
メチル(623mg,収率81%)を無色油状物として
得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.46(3H, s), 3.37(2H, s), 3.67(3H,
s), 3.73(3H, s), 5.14(2H, s), 5.28(2H, s), 6.51(1
H, dd, J=1.6, 3.6 Hz), 6.80(1H, d, J=8.6 Hz),6.98
(1H, d, J=3.6 Hz), 7.18(1H, s), 7.52(1H, d, J=1.6
Hz), 7.67(1H, dd,J=2.4, 8.6 Hz), 8.22(1H, d, J=2.4
Hz)。 実施例38 [3−[6−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−ピリジルメトキシ]−1
−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル
(623mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3m
l)、テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール
(6ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[6
−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリ
ルメトキシ]−3−ピリジルメトキシ]−1−メチル−
1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(580mg,収率
96%)を得た。エタノール−ヘキサンから再結晶し
た。融点155〜156℃。
【0169】実施例39 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸エチル(390mg)、5−クロロメチ
ル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)ピリジン(472mg)、炭酸カリウム
(414mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶出
部から[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジル
メトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸エチル
(649mg,収率80%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.22(3H, t, J=7.2 Hz), 2.48(3H, s),
3.35(2H, s), 4.12(2H,q, J=7.2 Hz), 5.12(2H, s),
5.17(2H, s), 5.30(2H, s), 6.79(1H, d, J=8.4Hz), 7.
17-7.47(9H, m), 7.66(1H, dd, J=2.6, 8.4 Hz), 7.98-
8.08(2H, m), 8.22(1H, d, J=2.6 Hz)。 実施例40 [1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸エチル(64
8mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、
テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6m
l)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸
(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。得られた無色結晶をろ取し、[1−ベンジル−3
−[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾ
ール−4−イル]酢酸(539mg,収率88%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点87〜
88℃。
【0170】実施例41 (3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4
−イル)酢酸メチル(340mg)、4−(4−クロロ
メチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチル
−2−フェニルオキサゾール(687mg)、炭酸カリ
ウム(553mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を60℃で5時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1,容積比)溶
出部から[3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキ
シ]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸
メチル(546mg,収率57%)を無色油状物として
得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.42(3H, s), 3.40(2H, s), 3.67(3H,
s), 3.74(3H, s), 3.89(3H, s), 5.06(2H, s), 5.15(2
H, s), 6.95(1H, dd, J=2.0, 8.6 Hz), 7.01(1H, d, J=
2.0 Hz), 7.03(1H, d, J=8.6 Hz), 7.19(1H, s), 7.40-
7.50(3H, m), 7.97-8.06(2H, m)。 実施例42 [3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
−メチル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル
(544mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3m
l)、テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール
(6ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[3
−メトキシ−4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−メチル−
1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(482mg,収率
91%)を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶した。
融点153〜154℃。
【0171】実施例43 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸エチル(521mg)、4−(4−クロ
ロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニ
ルオキサゾール(628mg)、炭酸カリウム(553
mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10m
l)の混合物を60℃で5時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出部から
[1−ベンジル−3−[4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
H−ピラゾール−4−イル]酢酸エチル(731mg,
収率68%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.22(3H, t, J=7.0 Hz), 2.44(3H, s),
3.37(2H, s), 4.12(2H,q, J=7.0 Hz), 5.00(2H, s),
5.12(2H, s), 5.17(2H, s), 6.96-7.03(2H, m),7.17-7.
50(11H, m), 7.98-8.06(2H, m)。 実施例44 [1−ベンジル−3−[4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
H−ピラゾール−4−イル]酢酸エチル(731m
g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、テト
ラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6ml)
の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規定塩酸(3
ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。得られた無色結晶をろ取し、[1−ベンジル−3−
[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ベンジルオキシ]−1H−ピラゾール−4−
イル]酢酸(580mg,収率84%)を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。融点91〜92℃。
【0172】実施例45 (1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸エチル(521mg)、4−(4−クロ
ロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチ
ル−2−フェニルオキサゾール(687mg)、炭酸カ
リウム(553mg)およびN,N−ジメチルホルムア
ミド(10ml)の混合物を60℃で5時間かき混ぜ
た。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,容積
比)溶出部から[1−ベンジル−3−[3−メトキシ−
4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)ベンジルオキシ]−1H−ピラゾール−4−イ
ル]酢酸エチル(632mg,収率56%)を無色結晶
として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融
点86〜87℃。 実施例46 [1−ベンジル−3−[3−メトキシ−4−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
ルオキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸エチル
(539mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2m
l)、テトラヒドロフラン(4ml)およびエタノール
(4ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[1−ベン
ジル−3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(423mg,収
率83%)を得た。エタノール−ヘキサンから再結晶し
た。融点99〜100℃。
【0173】実施例47 3−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−1H−ピラゾー
ル−4−イル)プロピオン酸エチル(411mg)、5
−クロロメチル−2−(5−メチル−2−フェニル−4
−オキサゾリルメトキシ)ピリジン(472mg)、炭
酸カリウム(414mg)およびN,N−ジメチルホル
ムアミド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混
ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2,
容積比)溶出部から3−[1−ベンジル−3−[6−
(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキ
シ)−3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4
−イル]プロピオン酸エチル(748mg,収率91
%)を無色油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.19(3H, t, J=7.2 Hz), 2.45-2.53(5H,
m), 2.60-2.68(2H, m),4.07(2H, q, J=7.2 Hz), 5.08
(2H, s), 5.16(2H, s), 5.31(2H, s), 6.81(1H,d, J=8.
4 Hz), 7.00(1H, s), 7.14-7.22(2H, m), 7.28-7.46(6
H, m), 7.68(1H,dd, J=2.2, 8.4 Hz), 7.98-8.07(2H,
m), 8.24(1H, d, J=2.2 Hz)。 実施例48 3−[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメ
トキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]プロピオン酸
エチル(746mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液
(3ml)、テトラヒドロフラン(6ml)およびエタ
ノール(6ml)の混合物を室温で終夜かき混ぜた後、
1規定塩酸(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、3−
[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキ
シ]−1H−ピラゾール−4−イル]プロピオン酸(6
39mg,収率90%)を得た。アセトン−ヘキサンか
ら再結晶した。融点130〜131℃。
【0174】実施例49 (3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸メチル(464mg)、4−(4−クロ
ロメチルフェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニ
ルオキサゾール(628mg)、炭酸カリウム(553
mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10m
l)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、
酢酸エチル溶出部から[3−[4−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸メチル(767mg,収率75%)を無色結晶として
得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点11
3〜114℃。 実施例50 [3−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1
H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(662m
g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、テト
ラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6ml)
の混合物を室温で1時間かき混ぜた後、1規定塩酸(3
ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層
は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。得られた無色結晶をろ取し、[3−[4−(5−メ
チル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベン
ジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−
イル]酢酸(583mg,収率91%)を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。融点151〜152℃。
【0175】実施例51 (3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸メチル(406mg)、4−(4−クロ
ロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−5−メチ
ル−2−フェニルオキサゾール(551mg)、炭酸カ
リウム(484mg)およびN,N−ジメチルホルムア
ミド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜ
た。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[3
−メトキシ−4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(595m
g,収率55%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶した。融点107〜108℃。 実施例52 [3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル
(496mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2m
l)、テトラヒドロフラン(4ml)およびエタノール
(4ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(2ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[3
−メトキシ−4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル
−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸(438mg,収
率90%)を得た。エタノール−水から再結晶した。融
点147〜148℃。
【0176】実施例53 (3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸メチル(406mg)、5−クロロメチ
ル−2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ルメトキシ)ピリジン(551mg)、炭酸カリウム
(484mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[6−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
−3−ピリジルメトキシ]−1−フェニル−1H−ピラ
ゾール−4−イル]酢酸メチル(690mg,収率77
%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融
点96〜97℃。 実施例54 [3−[6−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
ゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−1−フェ
ニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸メチル(58
7mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3ml)、
テトラヒドロフラン(6ml)およびエタノール(6m
l)の混合物を室温で1時間かき混ぜた後、1規定塩酸
(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮
した。得られた無色結晶をろ取し、[3−[6−(5−
メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−
3−ピリジルメトキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾ
ール−4−イル]酢酸(502mg,収率88%)を得
た。エタノール−ヘキサンから再結晶した。融点164
〜165℃。
【0177】実施例55 3−(3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−4−イル)プロピオン酸エチル(0.40g)、4
−(4−クロロメチル−2−メトキシフェノキシメチ
ル)−2−(2−フリル)−5−メチルオキサゾール
(0.57g)、炭酸カリウム(276mg)および
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)の混合物を
60℃で4時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:2,容積比)溶出部から3−[3−[4−
[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル
メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−1−フェ
ニル−1H−ピラゾール−4−イル]プロピオン酸エチ
ル(420mg,収率44%)を無色結晶として得た。
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点97〜98
℃。 実施例56 3−[3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−
4−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオ
キシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]
プロピオン酸エチル(340mg)、1規定水酸化ナト
リウム水溶液(3ml)、テトラヒドロフラン(6m
l)およびエタノール(6ml)の混合物を室温で2時
間かき混ぜた後、1規定塩酸(3ml)を加え、酢酸エ
チルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、
乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた無色結晶を
ろ取し、3−[3−[4−[2−(2−フリル)−5−
メチル−4−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベ
ンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4
−イル]プロピオン酸(300mg,収率94%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点161
〜162℃。
【0178】実施例57 (2−メルカプト−4−メチルチアゾール−5−イル)
酢酸メチル(385mg)、4−(4−クロロメチルフ
ェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾ
ール(600mg)、炭酸カリウム(400mg)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物
を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(M
gSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:
3,容積比)溶出部から[4−メチル−2−[4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
ベンジルチオ]チアゾール−5−イル]酢酸メチル(7
50mg,収率82%)を油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.33(3H, s), 2.43(3H, s), 3.69(2H,
s), 3.73(3H, s), 4.33(2H, s), 4.98(2H, s), 6.96(2
H, d, J=8.7 Hz), 7.30(2H, d, J=8.7 Hz), 7.4-7.5(3
H, m), 7.95-8.05(2H, m)。 実施例58 [4−メチル−2−[4−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]チアゾー
ル−5−イル]酢酸メチル(740mg)、1規定水酸
化ナトリウム水溶液(5ml)、テトラヒドロフラン
(5ml)およびメタノール(5ml)の混合物を室温
で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩
酸で中和して析出する[4−メチル−2−[4−(5−
メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベ
ンジルチオ]チアゾール−5−イル]酢酸の結晶(70
5mg,98%)をろ取した。テトラヒドロフラン−酢
酸エチルから再結晶して無色プリズム晶を得た。融点1
92−193℃。
【0179】実施例59 (2−メルカプト−4−メチルチアゾール−5−イル)
酢酸メチル(385mg)、4−(3−クロロメチルフ
ェノキシメチル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾ
ール(600mg)、炭酸カリウム(400mg)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混合物
を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢
酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(M
gSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:
3,容積比)溶出部から[4−メチル−2−[3−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
ベンジルチオ]チアゾール−5−イル]酢酸メチル(6
65mg,収率72%)を油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 2.33(3H, s), 2.44(3H, s), 3.68(2H,
s), 3.72(3H, s), 4.35(2H, s), 4.97(2H, s), 6.9-7.1
(3H, m), 7.22(1H, d, J=8.1 Hz), 7.4-7.5(3H, m), 8.
0-8.05(2H, m)。 実施例60 [4−メチル−2−[3−(5−メチル−2−フェニル
−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]チアゾー
ル−5−イル]酢酸メチル(660mg)、1規定水酸
化ナトリウム水溶液(5ml)、テトラヒドロフラン
(5ml)およびメタノール(5ml)の混合物を室温
で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、2規定塩
酸で中和後、5%メタノール−酢酸エチルで抽出した。
有機層は、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃縮して析出
する[4−メチル−2−[3−(5−メチル−2−フェ
ニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]チア
ゾール−5−イル]酢酸の結晶(620mg,97%)
を酢酸エチル−イソプロピルエーテルを用いてろ取し
た。メタノール−酢酸エチルから再結晶して無色プリズ
ム晶を得た。融点154−155℃。
【0180】実施例61 4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメ
トキシ)安息香酸(2.00g)、N,N−ジメチルホ
ルムアミド(0.1ml)およびテトラヒドロフラン
(5ml)の混合物に、塩化オキサリル(0.21m
l)をゆっくりと加えた後、室温で30分間かき混ぜ
た。減圧下、反応溶媒を除去した。得られた残留物を
N,N−ジメチルアセトアミド(10ml)に溶解し、
3−(2−アミノ−4−フェニル−5−チアゾリル)プ
ロピオン酸メチル(425mg)を加えた後、室温で2
時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。有機層を、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:1,容積比)溶出部から、3−[2−[4
−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメト
キシ)ベンズアミド]−4−フェニル−5−チアゾリ
ル]プロピオン酸メチル(609mg,収率68%)を
無色結晶として得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
した。融点165〜166℃。 実施例62 3−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンズアミド]−4−フェニル−
5−チアゾリル]プロピオン酸メチル(440mg)、
水酸化リチウム水和物(100mg)、テトラヒドロフ
ラン(6ml)、水(4ml)およびメタノール(4m
l)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物に
1規定塩酸(2.4ml)を加え、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮し、3−[2−[4−(5−メチル−2
−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンズアミ
ド]−4−フェニル−5−チアゾリル]プロピオン酸
(370mg,収率86%)を無色結晶として得た。酢
酸エチルから再結晶した。融点244〜245℃。
【0181】実施例63 3−[2−アミノ−4−(5,6,7,8−テトラヒド
ロ−2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオン酸エ
チル(270mg)、[4−[2−(2−フリル)−5
−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]フェニル]酢酸
(250mg)、WSC(170mg)、HOBt(1
35mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10
ml)の混合物を3日間かき混ぜた。反応混合物を水に
注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃縮し
た。残留物をエタノール(9ml)−テトラヒドロフラ
ン(1ml)に溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液
(2ml)を0℃で加え、室温で2時間かき混ぜた。反
応混合物を水に注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、アセトン−ヘキサン(3:2,容
積比)溶出部から3−[2−[[4−[2−(2−フリ
ル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]フェニ
ル]アセチルアミノ]−4−(5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−2−ナフチル)−5−チアゾリル]プロピオン
酸(270mg,57%)をアモルファスオイルとして
得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.7-1.9(4H, m), 2.40(3H, s), 2.6-2.8
(6H, m), 3.16(2H, t, J=7.5 Hz), 3.66(2H, s), 4.96
(2H, s), 6.51(1H, dd, J=3.5, 1.5 Hz), 6.9-7.2(6H,
m), 7.21(2H, d, J=8.5 Hz), 7.5-7.55(1H, m)。 実施例64 [5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−
オキサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−2−フェ
ニル−4−オキサゾリル]アセトニトリル(450m
g)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(5ml)、テト
ラヒドロフラン(1ml)およびエタノール(5ml)
の混合物を5時間還流した後、1規定塩酸(10ml)
を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和
食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得ら
れた無色結晶をろ取し、[5−[2−[4−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシフェニ
ル]エチル]−2−フェニル−4−オキサゾリル]酢酸
(440mg,収率94%)を得た。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点180〜181℃。
【0182】実施例65 2−エトキシカルボニル−3−[5−[2−[4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)メトキシ
フェニル]エチル]−2−フェニル−4−オキサゾリ
ル]プロピオン酸エチル(530mg)、4規定水酸化
カリウム水溶液(3ml)およびエタノール(5ml)
の混合物を1時間還流した後、1規定塩酸(15ml)
を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和
食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得ら
れた残留物をピリジン(5ml)に溶解し、110℃で
2時間かき混ぜた後、濃縮した。得られた残留物を酢酸
エチルに溶解し、希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取
し、3−[5−[2−[4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリル)メトキシフェニル]エチル]−
2−フェニル−4−オキサゾリル]プロピオン酸(40
0mg,収率91%)を得た。酢酸エチル−ヘキサンか
ら再結晶した。融点110〜111℃。 実施例66 4−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オ
キサゾリルメトキシ]フェニル]アセトアミド−5−オ
キソ−5−フェニルペンタン酸メチル(900mg)、
オキシ塩化リン(900mg)およびトルエン(7m
l)の混合物を0.5時間還流した。冷却後、反応混合
物に冷飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積
比)溶出部から3−[2−[4−[2−(2−フリル)
−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジル]
−5−フェニル−4−オキサゾリル]プロピオン酸メチ
ル(557mg,収率64%)を淡黄色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 2.41(3H, s), 2.73-2.82(2H, m), 3.02-
3.11(2H, m), 3.65(3H,s), 4.06(2H, s), 4.97(2H, s),
6.50-6.54(1H, m), 6.93-7.00(3H, m), 7.23-7.46(5H,
m), 7.52-7.60(3H, m)。
【0183】実施例67 3−[2−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−
4−オキサゾリルメトキシ]ベンジル]−5−フェニル
−4−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(489m
g)、水酸化リチウム水和物(127mg)、テトラヒ
ドロフラン(6ml)、水(4ml)およびメタノール
(4ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混
合物に1規定塩酸(3.1ml)を加え、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮し、3−[2−[4−[2−
(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキ
シ]ベンジル]−5−フェニル−4−オキサゾリル]プ
ロピオン酸(448mg,収率94%)を無色結晶とし
て得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点1
54〜155℃。 実施例68 4−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オ
キサゾリルメトキシ]フェニル]アセトキシ−5−オキ
ソ−5−フェニルペンタン酸メチル(1.49g)、酢
酸アンモニウム(777mg)および酢酸(5ml)の
混合物を3時間還流した。冷却後、反応混合物に酢酸エ
チルを加えた。得られた酢酸エチル溶液は、飽和重曹
水、続いて、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3,容積
比)溶出部から3−[2−[4−[2−(2−フリル)
−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]ベンジル]
−4−フェニル−5−オキサゾリル]プロピオン酸メチ
ル(1.11g,収率77%)を無色油状物として得
た。 NMR(CDCl3)δ: 2.41(3H, s), 2.64-2.73(2H, m), 3.14-
3.23(2H, m), 3.64(3H,s), 4.06(2H, s), 4.97(2H, s),
6.50-6.54(1H, m), 6.93-6.99(3H, m), 7.17-7.46(5H,
m), 7.52-7.55(1H, m), 7.60-7.66(2H, m)。
【0184】実施例69 3−[2−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−
4−オキサゾリルメトキシ]ベンジル]−4−フェニル
−5−オキサゾリル]プロピオン酸メチル(1.01
g)、水酸化リチウム水和物(255mg)、テトラヒ
ドロフラン(6ml)、水(4ml)およびメタノール
(4ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた。反応混
合物に1規定塩酸(6.1ml)を加え、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮し、3−[2−[4−[2−
(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリルメトキ
シ]ベンジル]−4−フェニル−5−オキサゾリル]プ
ロピオン酸(881mg,収率92%)を無色結晶とし
て得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点7
4〜76℃。 実施例70 (2−クロロ−4−チアゾリル)酢酸エチル(440m
g)、4−ヒドロキシチオフェノール(540mg)、
炭酸カリウム(591mg)およびN,N−ジメチルホ
ルムアミド(4ml)の混合物を室温で15時間かき混
ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
有機層を、希塩酸、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、濃縮した。得られた残留物、4−
クロロメチル−5−メチル−2−フェニルオキサゾール
(1.66g)、炭酸カリウム(1.66g)および
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)の混合物を5
0℃で2時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘ
キサン(1:3,容積比)溶出部から[2−[4−(5
−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
フェニルチオ]−4−チアゾリル]酢酸エチル(400
mg,収率78%)を無色結晶として得た。酢酸エチル
−ヘキサンから再結晶した。融点95〜96℃。
【0185】実施例71 (2−メルカプト−4−メチルチアゾール−5−イル)
酢酸メチル(455mg)、4−(3−クロロメチル−
5−エトキシフェノキシメチル)−5−メチル−2−フ
ェニルオキサゾール(800mg)、炭酸カリウム(4
65mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20
ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:3,容積比)溶出
部から[2−[3−エトキシ−5−(5−メチル−2−
フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]
−4−メチルチアゾール−5−イル]酢酸メチル(1.
02g,収率87%)を油状物として得た。 NMR(CDCl3)δ: 1.39(3H, t, J=7 Hz), 2.33(3H, s), 2.
44(3H, s), 3.69(2H, s), 3.72(3H, s), 3.99(2H, q, J
=7 Hz), 4.30(2H, s), 4.94(2H, s), 6.45-6.65(3H,
m), 7.4-7.5(3H, m), 7.95-8.05(2H, m)。 実施例72 [2−[3−エトキシ−5−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルチオ]−4−
メチルチアゾール−5−イル]酢酸メチル(1.01
g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10ml)、テ
トラヒドロフラン(10ml)およびメタノール(10
ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、2規定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、水洗、乾燥(MgSO4)後、濃
縮して析出する[2−[3−エトキシ−5−(5−メチ
ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
ルチオ]−4−メチルチアゾール−5−イル]酢酸の結
晶をろ取した。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して無
色プリズム晶(910mg,93%)を得た。融点11
5−116℃。
【0186】実施例73 (3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−
4−イル)酢酸メチル(406mg)、4−(4−クロ
ロメチル−2−メトキシフェノキシメチル)−2−(2
−フリル)−5−メチルオキサゾール(551mg)、
炭酸カリウム(484mg)およびN,N−ジメチルホ
ルムアミド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき
混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた無色結晶、1規定水酸化
ナトリウム水溶液(2ml)、テトラヒドロフラン(4
ml)およびメタノール(4ml)の混合物を室温で1
時間かき混ぜた後、1規定塩酸(2ml)を加え、酢酸
エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗
浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた無色結
晶をろ取し、[3−[4−[2−(2−フリル)−5−
メチル−4−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベ
ンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4
−イル]酢酸(748mg,収率88%)を得た。酢酸
エチル−ヘキサンから再結晶した。融点179〜180
℃。 実施例74 [3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸(400mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
水和物(180mg)、WSC(230mg)、モルホ
リン(100mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を室温で15時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、4−[3−[4
−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキサゾリル
メトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−1−フェニ
ル−1H−ピラゾール−4−イル]アセチルモルホリン
(440mg,収率96%)を得た。酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶した。融点132〜133℃。
【0187】実施例75 [3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸(400mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
水和物(140mg)、WSC(180mg)、N−メ
チルピペラジン(100mg)およびN,N−ジメチル
ホルムアミド(20ml)の混合物を室温で15時間か
き混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、1−
[3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−オキ
サゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキシ]−1
−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]アセチル−
4−メチルピペラジン(320mg,収率68%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点116
〜117℃。 実施例76 [3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イル]酢
酸(400mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
水和物(140mg)、WSC(180mg)、N−エ
チルピペラジン(110mg)およびN,N−ジメチル
ホルムアミド(20ml)の混合物を室温で15時間か
き混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgS
4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、4−
エチル−1−[3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチ
ル−4−オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジ
ルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−4−イ
ル]アセチルピペラジン(350mg,収率73%)を
得た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点11
2〜113℃。
【0188】実施例77 [3−[4−[2−(2−フリル)−5−メチル−4−
オキサゾリルメトキシ]−3−メトキシベンジルオキ
シ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]ア
セトニトリル(500mg)、2規定水酸化ナトリウム
水溶液(10ml)およびエタノール(10ml)の混
合物を4時間還流した後、1規定塩酸(20ml)を加
え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩
水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、濃縮した。得られた
無色結晶をろ取し、[3−[4−[2−(2−フリル)
−5−メチル−4−オキサゾリルメトキシ]−3−メト
キシベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル]酢酸(200mg,収率38%)を得
た。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶した。融点145
〜146℃(分解)。 実施例78 3−(3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル)プロピオン酸エチル(700mg)、4
−(4−クロロメチル−2−メトキシフェノキシメチ
ル)−5−メチル−2−フェニルオキサゾール(930
mg)、炭酸カリウム(750mg)およびN,N−ジ
メチルホルムアミド(10ml)の混合物を60℃で4
時間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥
(MgSO4)後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(1:1,容積比)溶出部から、3−[3−[3−メト
キシ−4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾ
リルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H
−ピラゾール−5−イル]プロピオン酸エチル(1.3
5g,収率88%)を無色油状物として得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.2 Hz), 2.41 (3H,
s), 2.53-2.63 (2H, m), 2.89-2.99 (2H, m), 3.88 (3
H, s), 4.11 (2H, q, J=7.2 Hz), 5.06 (2H, s),5.17
(2H, s), 5.70 (1H, s), 6.90-7.08 (3H, m), 7.30-7.5
0 (8H, m), 7.96-8.05 (2H, m)。
【0189】実施例79 3−[3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]
−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]プロピ
オン酸エチル(1.33g)、1規定水酸化ナトリウム
水溶液(5ml)、テトラヒドロフラン(5ml)およ
びエタノール(5ml)の混合物を室温で1時間かき混
ぜた後、1規定塩酸(5ml)を加え、酢酸エチルで抽
出した。酢酸エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(M
gSO4)後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、
3−[3−[3−メトキシ−4−(5−メチル−2−フ
ェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]
−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]プロピ
オン酸(1.17g,収率93%)を得た。テトラヒド
ロフラン−ヘキサンから再結晶した。融点157〜15
8℃。 実施例80 3−(3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル)プロピオン酸エチル(500mg)、4
−(4−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル
−2−フェニルオキサゾール(600mg)、炭酸カリ
ウム(530mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶
出部から、3−[3−[4−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]プロピオン
酸エチル(980mg,収率95%)を無色油状物とし
て得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.0 Hz), 2.44 (3H,
s), 2.52-2.64 (2H, m), 2.87-3.01 (2H, m), 4.12 (2
H, q, J=7.0 Hz), 5.01 (2H, s), 5.18 (2H, s),5.69
(1H, s), 6.96-7.08 (2H, m), 7.30-7.52 (10H, m), 7.
98-8.06 (2H, m)。
【0190】実施例81 3−[3−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル
−1H−ピラゾール−5−イル]プロピオン酸エチル
(950mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(4m
l)、テトラヒドロフラン(4ml)およびエタノール
(4ml)の混合物を室温で1時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(4ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、3−[3−
[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピ
ラゾール−5−イル]プロピオン酸(770mg,収率
81%)を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶した。
融点154〜155℃。 実施例82 3−(3−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾー
ル−5−イル)プロピオン酸エチル(460mg)、4
−(3−クロロメチルフェノキシメチル)−5−メチル
−2−フェニルオキサゾール(550mg)、炭酸カリ
ウム(350mg)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド(10ml)の混合物を60℃で4時間かき混ぜた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4)後、
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:1,容積比)溶
出部から、3−[3−[3−(5−メチル−2−フェニ
ル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1
−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル]プロピオン
酸エチル(850mg,収率90%)を無色油状物とし
て得た。1 H-NMR(CDCl3)δ:1.23 (3H, t, J=7.2 Hz), 2.44 (3H,
s), 2.54-2.62 (2H, m), 2.91-2.99 (2H, m), 4.12 (2
H, q, J=7.2 Hz), 5.01 (2H, s), 5.23 (2H, s),5.70
(1H, s), 6.95-7.01 (1H, m), 7.04-7.09 (1H, m), 7.1
2-7.18 (1H, m),7.24-7.49 (9H, m), 7.98-8.06 (2H,
m)。
【0191】実施例83 3−[3−[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オ
キサゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル
−1H−ピラゾール−5−イル]プロピオン酸エチル
(830mg)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3m
l)、テトラヒドロフラン(5ml)およびエタノール
(5ml)の混合物を室温で2時間かき混ぜた後、1規
定塩酸(3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル層は、飽和食塩水で洗浄、乾燥(MgSO4
後、濃縮した。得られた無色結晶をろ取し、3−[3−
[3−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル
メトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピ
ラゾール−5−イル]プロピオン酸(490mg,収率
62%)を得た。アセトン−イソプロピルエーテルから
再結晶した。融点137〜138℃。
【0192】 製剤例1(カプセルの製造) 1)実施例1の化合物 30 mg 2)微粉末セルロース 10 mg 3)乳糖 19 mg 4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg 計 60 mg 1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。 製剤例2(錠剤の製造) 1)実施例1の化合物 30 g 2)乳糖 50 g 3)トウモロコシデンプン 15 g 4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g 5)ステアリン酸マグネシウム 1 g 1000錠 計 140 g 1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合
し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの
4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠す
る。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30
mgを含有する錠剤1000錠を得る。
【0193】
【発明の効果】本発明化合物は、低毒性であり、例えば
糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)
の予防・治療剤;高脂血症(例、高トリグリセライド血
症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血
症等)の予防・治療剤;インスリン感受性増強剤;イン
スリン抵抗性改善剤;耐糖能不全(IGT)の予防・治
療剤、および耐糖能不全から糖尿病への移行抑制剤とし
て用いることができる。また、本発明化合物は、例えば
糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内
障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感
染症(例、呼吸器感染症、***症、消化器感染症、
皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、
口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害
等]、肥満、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核
性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌
疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症
候群による悪液質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症
候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎
炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化
症、末期腎臓疾患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、
狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリ
ン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、
高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血
病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急
性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマ
チ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術外
傷後の炎症、腫脹の緩解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、
肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵
炎、炎症性大腸疾患、潰瘍性大腸炎等)、内臓肥満症候
群、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)など
の予防・治療剤としても用いることができる。また、本
発明化合物は、消化性潰瘍、急性または慢性胃炎、胆道
ジスキネジアー、胆のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、
上腹部不快感などの症状の改善などにも用いることがで
きる。さらに、本発明化合物は、食欲を調整(亢進また
は抑制)するため、例えば痩身、虚食症の治療剤(痩身
または虚食症の投与対象における体重増加)または肥満
の治療剤として用いることもできる。
【0194】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> 5-Membered Heterocyclic Alkanoic Acid Derivatives <130> A5404 <150> JP 2001-85572 <151> 2001-03-23 <160> 10 <210> 1 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 1 aacggtacct cagccatgga gcagcctcag gagg 34 <210> 2 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 2 taagtcgacc cgttagtaca tgtccttgta gatc 34 <210> 3 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 3 ttagaattcg acatggacac caaacatttc ctg 33 <210> 4 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 4 cccctcgagc taagtcattt ggtgcggcgc ctc 33 <210> 5 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 5 tcgacagggg accaggacaa aggtcacgtt cgggag 36 <210> 6 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 6 tcgactcccg aacgtgacct ttgtcctggt cccctg 36 <210> 7 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 7 cccagatctc cccagcgtct tgtcattg 28 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 8 tcaccatggt caagctttta agcgggtc 28 <210> 9 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 9 gtgggtaccg aaatgaccat ggttgacaca gag 33 <210> 10 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 10 ggggtcgacc aggactctct gctagtacaa gtc 33
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/497 A61K 31/497 31/5377 31/5377 A61P 1/00 A61P 1/00 1/02 1/02 1/04 1/04 1/06 1/06 1/08 1/08 1/12 1/12 1/16 1/16 1/18 1/18 3/04 3/04 3/06 3/06 3/10 3/10 5/48 5/48 7/00 7/00 9/00 9/00 9/08 9/08 9/10 9/10 101 101 103 103 9/12 9/12 13/10 13/10 13/12 13/12 15/08 15/08 17/02 17/02 19/02 19/02 19/06 19/06 19/08 19/08 19/10 19/10 21/04 21/04 25/02 25/02 25/28 25/28 27/02 27/02 27/16 27/16 29/00 29/00 101 101 31/04 31/04 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 413/12 C07D 413/12 413/14 413/14 417/12 417/12 417/14 417/14 (72)発明者 前川 毅志 奈良県生駒郡斑鳩町五百井1丁目2番21号 (72)発明者 井元 広士 滋賀県草津市野村6丁目10番地12 (72)発明者 小高 裕之 兵庫県神戸市北区桂木2丁目12番地の12 (72)発明者 木村 宏之 大阪府堺市大浜中町1丁2番20号808 Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC02 AD01 AE03 AF01 BA03 BA08 BA13 BB01 BC01 4C063 AA01 AA03 AA05 BB01 BB07 CC51 CC52 CC62 CC75 DD12 DD22 DD25 DD41 DD51 DD52 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 BC67 BC69 BC73 BC82 GA02 GA07 GA08 GA09 GA10 MA01 MA04 MA17 MA22 MA23 MA28 MA35 MA36 MA37 MA38 MA41 MA43 MA52 MA56 MA58 MA59 MA60 MA63 MA66 NA07 NA14 ZA15 ZA20 ZA33 ZA34 ZA36 ZA39 ZA40 ZA42 ZA45 ZA51 ZA66 ZA67 ZA68 ZA70 ZA71 ZA72 ZA75 ZA81 ZA89 ZA94 ZA96 ZA97 ZB11 ZB15 ZB26 ZB32 ZC33 ZC35 ZC41 ZC42

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1は置換されていてもよい5員複素環基を;
    Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS
    −、−CR3(OR4)−または−NR5− (R3は水素
    原子または置換されていてもよい炭化水素基を、R 4
    水素原子または水酸基の保護基を、R5は水素原子、置
    換されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基
    を示す)を;Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素
    基を;Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−
    SO2−、−NR6−、−CONR6−または−NR6CO
    − (R6は水素原子または置換されていてもよい炭化
    水素基を示す)を;環Aは1ないし3個の置換基をさら
    に有していてもよい芳香環を;Zは−(CH2n−Z1
    −または−Z1−(CH2n− (nは0ないし8の整
    数を、Z1は結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、
    −SO2−、−NR7−、−CONR7−または−NR7
    O− (R7は水素原子または置換されていてもよい炭
    化水素基を示す)を示す)を;環Bは1ないし3個の置
    換基をさらに有していてもよい5員複素環を;Wは炭素
    数1ないし20の2価の飽和炭化水素基を;R2は−O
    8 (R8は水素原子または置換されていてもよい炭化
    水素基を示す)または−NR910 (R9およびR10
    同一または異なって水素原子、置換されていてもよい炭
    化水素基、置換されていてもよい複素環基、またはアシ
    ル基を示すか、あるいはR9およびR10は結合して隣接
    する窒素原子と共に、置換されていてもよい環を形成し
    ていてもよい)を示す。ただし、環Bが含窒素5員複素
    環であるとき、該含窒素5員複素環は、環構成N原子上
    に式: 【化2】 (式中、R1aは置換されていてもよい炭化水素基または
    換されていてもよい複素環基を;Xaは結合手、酸素原
    子、硫黄原子、−CO−、−CS−、−CR2a(O
    3a)−または−NR4a− (R2aおよびR4aは水素原
    子または置換されていてもよい炭化水素基を、R3aは水
    素原子または水酸基の保護基を示す)を;maは0ない
    し3の整数を;Yaは酸素原子、硫黄原子、−SO−、
    −SO2−、−NR5a−、−CONR5a−または−NR
    5aCO− (R5aは水素原子または置換されていてもよ
    い炭化水素基を示す)を;環Aaは1ないし3個の置換
    基をさらに有していてもよい芳香環を;naは1ないし
    8の整数を示す)で表される置換基を有しない。]で表
    される化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】 R2が−OR8(R8は水素原子または置
    換されていてもよい炭化水素基を示す)または−NR9
    10(R9およびR10は同一または異なって水素原子、
    置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよ
    い複素環基、またはアシル基を示すか、あるいはR9
    よびR10は結合して隣接する窒素原子と共に、環を形成
    していてもよい)である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1で示される5員複素環基が5員芳香
    族複素環基である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 5員芳香族複素環基がオキサゾリル、チ
    アゾリルまたはトリアゾリルである請求項3記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 Xが結合手または−NR5− (R5は水
    素原子、置換されていてもよい炭化水素基またはアミノ
    基の保護基を示す)である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 QがC1-6アルキレンまたはC2-6アルケ
    ニレンである請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Yが酸素原子または−NR6− (R6
    水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示
    す)である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 環Aで示される芳香環がベンゼン環また
    はピリジン環である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 nが0ないし3の整数、Z1が結合手、
    酸素原子、硫黄原子、−NR7−、−CONR7−または
    −NR7CO− (R7は水素原子または置換されていて
    もよい炭化水素基を示す)である請求項1記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】 環Bが1ないし3個の置換基をさらに
    有していてもよいピラゾール環、オキサゾール環または
    チアゾール環である請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Wが炭素数1ないし6の2価の飽和炭
    化水素基である請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R2が−OR8 (R8は水素原子また
    は置換されていてもよい炭化水素基を示す)である請求
    項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】 環Bがさらに有していてもよい置換基
    が炭化水素基である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】 [1−メチル−3−[4−(5−メチ
    ル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)ベンジ
    ルオキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[1
    −メチル−3−[6−(5−メチル−2−フェニル−4
    −オキサゾリルメトキシ)−3−ピリジルメトキシ]−
    1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[1−メチル−3
    −[6−(2−フェニル−4−チアゾリルメトキシ)−
    3−ピリジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イ
    ル]酢酸、[1−ベンジル−3−[6−(5−メチル−
    2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−3−ピリ
    ジルメトキシ]−1H−ピラゾール−4−イル]酢酸、
    [3−[4−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサ
    ゾリルメトキシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1
    H−ピラゾール−4−イル]酢酸、[3−[6−(5−
    メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)−
    3−ピリジルメトキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾ
    ール−4−イル]酢酸、3−[3−[3−メトキシ−4
    −(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメト
    キシ)ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾ
    ール−5−イル]プロピオン酸、3−[3−[4−(5
    −メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
    ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−
    5−イル]プロピオン酸、または3−[3−[3−(5
    −メチル−2−フェニル−4−オキサゾリルメトキシ)
    ベンジルオキシ]−1−フェニル−1H−ピラゾール−
    5−イル]プロピオン酸である請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の化合物またはその塩の
    プロドラッグ。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の化合物もしくはその塩
    またはそのプロドラッグを含有してなる医薬組成物。
  17. 【請求項17】 糖尿病の予防・治療剤である請求項1
    6記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】 高脂血症の予防・治療剤である請求項
    16記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】 耐糖能不全の予防・治療剤である請求
    項16記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の化合物もしくはその塩
    またはそのプロドラッグを含有してなるレチノイド関連
    受容体機能調節剤。
  21. 【請求項21】 ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体
    リガンドである請求項20記載の剤。
  22. 【請求項22】 レチノイドX受容体リガンドである請
    求項20記載の剤。
  23. 【請求項23】 請求項1記載の化合物もしくはその塩
    またはそのプロドラッグを含有してなるインスリン抵抗
    性改善剤。
  24. 【請求項24】 請求項1記載の化合物もしくはその塩
    またはそのプロドラッグを哺乳動物に投与することを特
    徴とする、該哺乳動物における糖尿病の予防または治療
    方法。
  25. 【請求項25】 糖尿病の予防・治療剤を製造するため
    の、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプ
    ロドラッグの使用。
  26. 【請求項26】 一般式 【化3】 [式中、R1は置換されていてもよい5員複素環基を、
    Xは結合手、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−CS
    −、−CR3(OR4)−または−NR5−(R3は水素原
    子または置換されていてもよい炭化水素基を、R4は水
    素原子または水酸基の保護基を、R5は水素原子、置換
    されていてもよい炭化水素基またはアミノ基の保護基を
    示す)を;Qは炭素数1ないし20の2価の炭化水素基
    を;Yは結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−S
    2−、−NR6−、−CONR6−または−NR6CO−
    (R6は水素原子または置換されていてもよい炭化水素
    基を示す)を;環Aは1ないし3個の置換基をさらに有
    していてもよい芳香環を;Zは−(CH2n−Z1−ま
    たは−Z1−(CH2n−(nは0ないし8の整数を、
    1は結合手、酸素原子、硫黄原子、−SO−、−SO2
    −、−NR7−、−CONR7−または−NR7CO−
    (R7は水素原子または置換されていてもよい炭化水素
    基を示す)を示す)を;環Bは1ないし3個の置換基を
    さらに有していてもよい5員複素環を;Wは炭素数1な
    いし20の2価の飽和炭化水素基を;R8'は置換されて
    いてもよい炭化水素基を示す。]で表される化合物また
    はその塩を加水分解反応に付すことを特徴とする、一般
    式 【化4】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合
    物またはその塩の製造方法。
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