JP2002345077A - 超音波スピーカによる立体音場形成システム - Google Patents

超音波スピーカによる立体音場形成システム

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JP2002345077A
JP2002345077A JP2002010019A JP2002010019A JP2002345077A JP 2002345077 A JP2002345077 A JP 2002345077A JP 2002010019 A JP2002010019 A JP 2002010019A JP 2002010019 A JP2002010019 A JP 2002010019A JP 2002345077 A JP2002345077 A JP 2002345077A
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ultrasonic wave
ultrasonic
transmitting
frequency
wave
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Ichiro Ishimaru
伊知郎 石丸
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的な駆動機構を必要とすることなく、空
間内の任意の点に可聴音場を形成することのできるシス
テムを提供する。 【解決手段】 同一の周波数f1で位相を違えた超音波を
2本のスピーカ11、12から放射し、それらの干渉に
より特定方向(点線)にのみ強い線状の超音波音場を形
成する。同様に、別の周波数f2で位相を違えた超音波を
2本のスピーカ21、22から放射し、それらの干渉に
より特定方向(点線)にのみ強い線状の超音波音場を形
成する。f1とf2の差も超音波域(20kHz以上)となるよ
うにしておくと、両干渉超音波音場の交差点(可聴領
域)においてのみ周波数f3=|f1−f2|の超音波音場が
形成される。更に別の超音波スピーカ31から、周波数
f3の超音波に可聴音波を重畳した超音波を放射すると、
可聴領域において、うなりにより可聴音が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波スピーカを
用いて、3次元空間内の所望の狭い範囲内のみに音声を
供給し、それ以外の場所ではその音声が聞こえないよう
にする立体音場形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】空間内の或る範囲内にのみ音声を供給す
る方法は従来より種々考案されている。その一つに指向
性スピーカを用いる方法があるが、その中には、可聴音
波を狭い範囲に放射する通常の指向性スピーカの他、超
音波に可聴音波を重畳させて狭い範囲に放射するパラメ
トリックアレイスピーカもある。例えば特開2000-36993
「超指向性スピーカ装置」には、パラメトリックアレイ
スピーカの弱点である低音圧レベルを改善した超指向性
スピーカ装置が開示されている。
【0003】一方、複数の超音波音源を用いることによ
り特定点のみに可聴音を再現するという方法も考えられ
ている。例えば、特開平11-145915「超音波超指向性拡
声装置」には、2本の指向性超音波音源を使用し、一方
の音源からは可聴音波で変調した超音波を、他方の音源
からは無変調の超音波を放射することにより、その交差
点のみにおいて可聴音場を形成するという方法が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】指向性スピーカを用い
る方法では、いかに指向性の高いスピーカを用いても音
声が供給される範囲は線状であり、点状の位置のみに音
声を供給することはできない。
【0005】一方、特開平11-145915に開示されている
方法では、音場の形成を1点に絞ることができるもの
の、それを任意の位置に移動させるためには両超音波ス
ピーカの向きを機械的に変えなければならず、複雑な駆
動装置が必要となる。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、機械的
な駆動機構を必要とすることなく、空間内の任意の点に
可聴音場を形成することのできるシステムを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る立体音場形成システムには、3
つの態様が考えられる。第1の態様は、以下の各要素を
備えることを特徴とするシステムである。 a)第1送波グループ。この中には次の要素が含まれる。 a1)周波数f1の超音波を送波する第11超音波送波手段 a2)周波数f1で、第11超音波送波手段の発する超音波
と位相がθ1だけずれた超音波を送波する第12超音波
送波手段 b)第2送波グループ。この中には次の要素が含まれる。 b1)前記周波数f1との差が超音波域となる周波数f2の超
音波を送波する第21超音波送波手段 b2)周波数f2で、第21超音波送波手段の発する超音波
と位相がθ2だけずれた超音波を送波する第22超音波
送波手段 c)|f1−f2|の周波数を有する超音波に対して可聴音波
の周波数差を有する超音波を送波する可聴音重畳超音波
送波手段。
【0008】第2の態様は、次のようなシステムであ
る。すなわち、 a)搬送超音波に可聴音を重畳した合成超音波を広域空間
に発する広域超音波送波手段と b)該搬送超音波と同一周波数の超音波を狭域空間に発す
る携帯型超音波送波手段と、 を含み、利用者が携帯型超音波送波手段を保持しつつ広
域空間内を移動することにより利用者の周辺においての
み両超音波の干渉により可聴音を再生する。
【0009】第3の態様は、以下の各要素を備えること
を特徴とするシステムである。 a)第1送波グループ。この中には次の要素が含まれる。 a1)周波数f6の超音波を送波する第101超音波送波手
段。 a2)周波数f6で、第101超音波送波手段の発する超音
波と位相がθ4だけずれた超音波を送波する第102超
音波送波手段。 b)可聴音重畳超音波送波グループ。この中には次の要素
が含まれる。 b1)前記周波数f6の超音波に可聴音を重畳した超音波を
送波する第111超音波送波手段。 b2)第111超音波送波手段の発する超音波と位相がθ5
だけずれた超音波を送波する第112超音波送波手段。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様の実施形態は
次の通りである。第1送波グループの2つの超音波送波
手段(第11超音波送波手段及び第12超音波送波手
段)からは、同一周波数f1で位相差がθ1である超音波
が送波される。両超音波はその前方の空間で干渉し、或
る方向においてのみ、その超音波の強度(振幅)が大き
くなる。その方向K1は、両超音波送波手段(第11超音
波送波手段及び第12超音波送波手段)の間の距離L1と
位相差θ1に応じて次式により定まる(cは音速)。 K1=sin-1((c・θ1)/(2・π・L1・f1))
【0011】第2送波グループの2つの超音波送波手段
(第21超音波送波手段及び第22超音波送波手段)か
らも同様に、同一周波数f2で位相差がθ2である超音波
が送波され、両超音波はその前方の空間で干渉して、次
の方向K2においてのみ強度(振幅)が大きくなる(L2は
第21超音波送波手段と第22超音波送波手段の間の距
離)。 K2=sin-1((c・θ2)/(2・π・L2・f2))
【0012】両送波グループからの干渉波が交差する点
では、両干渉波のうなり(干渉)が生ずる。第1送波グ
ループからの干渉波の周波数はf1、第2送波グループか
らの干渉波の周波数はf2であるため、交差点において生
じるうなり(「局在干渉波」と呼ぶ)の周波数f3はその
差|f1−f2|である。本発明ではこの周波数f3も超音波
域(すなわち、約20kHz以上)となるようにしているた
め、この局在干渉波自体は人間には聞こえない。
【0013】本発明の第1の態様では更に、これら第
1、第2送波グループとは別に超音波送波手段(可聴音
重畳超音波送波手段)を設けている。この送波手段から
は、上記周波数f3の超音波に、供給したい可聴音の音声
波を重畳した超音波を同じ前方空間に送波する。これに
より、上記交差点においては、この可聴音重畳超音波が
上記の局在干渉波と更に干渉し(うなりを生じ)、両超
音波の差である可聴音がその交差点において再生され
る。
【0014】本発明の第2の態様においては、広域超音
波送波手段は一般的には所定の場所に固定しておくとい
う使用方法が多いと考えられるが、例えばトラック等で
移動可能にしておき、イベント会場等で一時的に固定す
るという使用方法も考えられる。更には、携帯型超音波
送波手段を保持する利用者と一緒に移動するものであっ
てもよい(例えば、電車、バス等に設置する)。
【0015】また、本発明の第1の態様の考え方を取り
入れ、合成超音波の存在域を制限するという方法をとる
ことも可能である。ただしこの場合、再現すべき可聴音
波は、第1の態様の場合とは異なり、合成超音波の方に
予め重畳しておく。
【0016】本発明の第3の態様の実施形態は次の通り
である。第1送波グループの2つの超音波送波手段(第
101超音波送波手段及び第102超音波送波手段)か
らは、上記第1の態様の両送波グループと同様に、同一
周波数f6で位相差がθ4である超音波が送波され、両超
音波はその前方の空間で干渉して、次の方向K3において
のみ強度(振幅)が大きくなる(L3は第101超音波送
波手段と第102超音波送波手段の間の距離)。 K3=sin-1((c・θ4)/(2・π・L3・f6))
【0017】可聴音重畳超音波送波グループの2つの超
音波送波手段(第111超音波送波手段及び第112超
音波送波手段)からは、可聴音が重畳され、同一周波数
f6(上記周波数と同じ)で位相差がθ5である超音波が
送波される。両超音波はその前方の空間で干渉して、次
の方向K4においてのみ強度(振幅)が大きくなる(L4は
第111超音波送波手段と第112超音波送波手段の間
の距離)。 K4=sin-1((c・θ5)/(2・π・L4・f6))
【0018】両送波グループからの干渉波が交差する点
では、上記第1の態様の場合と同様に、交差点において
局在干渉波が生ずる。この場合、生成される局在干渉波
自体が可聴音となり、上記交差点において再生される。
【0019】これらを含め、本発明に係るシステムはい
ずれの態様においてもこの他に種々のバリエーションを
考えることができるため、その詳細を次の実施例におい
て詳しく説明する。
【0020】
【実施例】図1〜図4を用いて、本発明の第1の態様の
一実施例を説明する。本実施例の立体音場形成システム
では、音場を形成しようとする空間(以下、対象空間と
呼ぶ)に向けて、2グループの超音波スピーカセットを
配置する。第1のグループのスピーカセットは2台の超
音波スピーカ11及び12から成り、第2のグループの
スピーカセットも2台の超音波スピーカ21及び22か
ら成る。また、それらとは別に、第5の超音波スピーカ
31を対象空間に向けて配置する。各スピーカ11、1
2、21、22、31には超音波増幅手段13、14、
23、24、33をそれぞれ接続する。
【0021】各グループの2台の超音波スピーカ[1
1,12]、[21,22]は同一の超音波信号発生手段
15,25から同一の周波数の超音波信号を受ける。各
超音波信号発生手段15、25が発生する超音波の周波
数をそれぞれf1、f2とすると、両周波数は、その差|f1
−f2|がやはり超音波域(すなわち、20kHz以上)とな
るように設定される。
【0022】また、各グループの2台の超音波スピーカ
のうち、一方のスピーカ12、22と超音波信号発生手
段15、25との間には位相遅延回路16、26をそれ
ぞれ設ける。
【0023】第5の超音波スピーカ31には、周波数変
調手段37を介して、目的とする可聴音信号を入力する
手段35を接続する。なお、可聴音信号を記憶しておく
ための記憶手段を可聴音入力手段35の前に設けてもよ
い。
【0024】このシステムの動作を具体的に説明する。
例えば、第1グループの超音波信号発生手段15から
は、図2(a)に示す周波数f1=40kHz(波長λ1)の超音
波を発生する。この超音波信号は、超音波増幅手段13
を介して、そのまま第1スピーカ11に送られる。同じ
周波数f1=40kHz(波長λ1)の超音波は第2スピーカ1
2にも送られるが、こちらの方は位相遅延回路により位
相がθ1(rad)だけ遅延される。図3に示すように、こ
れらの超音波が第1及び第2スピーカから出射されると
両超音波は干渉し、その位相差θ1により次式で算出さ
れる出射角度K1の方向においてのみその振幅を増し、そ
れ以外の方向では打ち消し合う。 K1=sin-1((c・θ1)/(2・π・L1・f1)) (ただし、L1はスピーカ11と12との間の距離)
【0025】一方、第2グループの超音波信号発生手段
25は、図2(b)に示す周波数f2=60kHz(波長λ2)の
超音波を発生する。第1のグループの周波数f1との差|
f1−f2|=f3は20kHzである。第2グループにおいて両
スピーカ21、22の送波する超音波の位相差をθ2(r
ad)とすると、上記同様次式により、第2グループのス
ピーカセットからは出射角度K2の方向に強い干渉波が出
射される。 K2=sin-1((c・θ2)/(2・π・L2・f2)) (ただし、L2はスピーカ21と22との間の距離)
【0026】これら2つの干渉波が交わる領域(以下、
これを可聴領域と呼ぶ。図1のハッチング部分)におい
て、両グループのスピーカセットからの音波がうなり
(干渉)を生じ、両周波数の差である|f1−f2|=f3の
音波(超音波)場を形成する。今の場合、第1グループ
のスピーカセットからの超音波の周波数f1が40kHz、第
2グループのスピーカセットからの超音波の周波数f2が
60kHzであるので、可聴領域において20kHzの音場(超音
波場)が形成される。それ以外の対象空間では、40kHz
及び60kHzの超音波が蔓延している。
【0027】なお、図3からも明らかなように、各グル
ープのスピーカセットからの干渉波の出射方向は1つで
はなく複数の方向となり得る。図3の場合、2方向で干
渉している。しかし、スピーカの間隔L1を波長よりも短
い程度に十分短くすることにより、この2つの干渉波の
方向は離れる。そのため、図3の一方のグループからの
干渉波は別のグループからの干渉波とは交差しなくな
る。また、幾何学的には交差する方向に射出されるとし
ても、非常に遠い場所で交差するため、部屋の外になっ
たり、或いは超音波が減衰して実質的には可聴領域は形
成されない。しかし、もちろん、逆に両スピーカの間隔
L1を適当に長く設置することにより、同時に複数箇所で
可聴領域を形成するように積極的に利用することも可能
である。
【0028】また、第5の超音波スピーカ31からは、
周波数f3(=|f1−f2|)の超音波を搬送波として、目
的とする可聴音信号で変調した(可聴音波を重畳した)
超音波を対象空間全体に送波する。可聴音信号の周波数
をf4とすると、第5の超音波スピーカ31から送波され
る超音波の周波数f5はf3+f4となる。例えば可聴音波の
周波数f4を1kHzとすると、第5の超音波スピーカ31か
ら送波される超音波の周波数f5は21kHzとなる。
【0029】可聴領域においては、上記うなりにより生
じた超音波(周波数f3)と、第5スピーカ31からの超
音波(周波数f5)とが更にうなりを生じ、両周波数の差
の音波が生成する。ここで両超音波の差は|f5−f3|=
f4であり、これはまさに可聴音の周波数である。すなわ
ち、可聴領域において、目的とする可聴音波が復調さ
れ、可聴領域においてのみ可聴音が聴取可能となってい
る。
【0030】本システムにおいて重要な点は、スピーカ
を物理的に動かすことなく、可聴領域の位置を対象空間
内で自由に移動させることができることである。すなわ
ち、第1及び第2の各グループに設けた位相遅延回路1
6、26を用いて各グループの位相差θ1及び/又はθ2
を変化させることにより、上記式により各スピーカセッ
トからの干渉波の出射角度K1及び/又はK2を任意に変化
させることができる。従って、その交差領域である可聴
領域も任意に移動させることができる。
【0031】上記の例では、可聴領域を自由に移動可能
ではあるといっても、その移動範囲は2次元的である。
可聴領域を対象空間内で3次元的に自由に移動するに
は、次のような方法をとることができる。図4に示すよ
うに、各グループに3個(以上)の超音波スピーカ(1
1、12、17及び21、22、27)を設け、それら
3個(以上)のスピーカの出射する超音波に位相差を設
けることにより干渉波の出射範囲を所定の立体角範囲内
に収めてビーム状とすることができる。従って、両スピ
ーカセットから出射されるビーム状の干渉波を、目的と
する領域に向けることにより、その交差点に可聴領域を
形成することができる。
【0032】本発明の第1の態様の別の実施例を図5を
用いて説明する。本実施例は、図1に示す形態に、可聴
音重畳超音波を送波するスピーカ(図1の形態ではスピ
ーカ31)を1個増設したものである(増設した超音波
スピーカを41とする)。本実施例では、可聴領域にお
いて相異なる2種類の可聴音波を復調することが可能と
なる。この効果の主な利用方法はステレオであるが、そ
の他にTVの音声多重放送のように主音声・副音声を同時
に供給するという使用方法も考えられる。
【0033】ステレオ効果を用いる場合、聴取者にステ
レオ感を与えるには種々の方法がある。一つは、2種の
音波の音量を違える方法であり、本実施例の場合には、
例えば、一方の可聴波変調超音波スピーカ31の音量を
他方の可聴波変調超音波スピーカ41のそれよりも大き
くする。これにより、可聴領域で聴取する人間には、大
音量側の可聴波変調超音波スピーカ31に近い方向から
音が聞こえるように感じられる。
【0034】音量ではなく、両可聴波の位相をずらせる
という方法をとることもできる。具体的には図6に示す
ように、一方の可聴波変調超音波スピーカ41の可聴音
信号入力手段に位相遅延手段46を設ける。可聴波変調
超音波スピーカ41の可聴波信号の位相を可聴波変調超
音波スピーカ31のそれよりも少し遅くすることによ
り、可聴領域で聴取する人間にはあたかも可聴波変調超
音波スピーカ31に近い方向から音が聞こえるように感
じられる。
【0035】ステレオ効果あるいはサラウンド効果を得
るためのその他のシステム構成例(スピーカ配置例)を
図7、図8、図9に示す。
【0036】本発明の第1の態様の更に別の実施例を図
10を用いて説明する。本実施例は、対象空間内に可聴
領域を複数形成するものである。前記の通り、図1のシ
ステムでも可聴領域を複数形成することは可能である。
しかし、それら複数の箇所を独立して任意の箇所に配置
することはできない。そこで、本実施例のシステムで
は、可聴音重畳超音波を生成するための超音波を複数送
波する。例えば、第1グループの超音波スピーカ51と
52からは周波数f21=60kHzと周波数f22=100kHzの2
つの周波数の超音波を重畳した超音波を送波する。そし
て、第2グループの超音波スピーカ61と62からは周
波数f31=40kHzで、異なる位相の波を重畳した超音波を
送波する。
【0037】詳しく説明すると、第1グループの一方の
スピーカ51からは周波数f11=60kHzの超音波(図11
(a))と周波数f12=100kHzの超音波(図11(c))を重
畳した超音波(図12(a))を送波する。他方のスピー
カ52からは同じ周波数f11=60kHzで前記超音波よりも
位相がθ11だけずれた超音波(図11(b))と、同じ周
波数f12=100kHzで前記超音波よりも位相がθ12だけず
れた超音波(図11(d))とを重畳した超音波(図12
(b))を送波する。この位相ずれθ11及びθ12により、
第1グループのスピーカセットからは2つの出射角度K1
1、K12にうなり(干渉)超音波を送波することができ
る。 K11=sin-1((c・θ11)/(2・π・L1・f11)) K12=sin-1((c・θ12)/(2・π・L1・f12))
【0038】次に、第2グループの一方のスピーカ61
からは周波数f21=40kHzの超音波(図13(a))を送波
する。他方のスピーカ62からは同じ周波数f21=40kHz
で、前記超音波とθ21の位相差を有する超音波(図13
(b))とθ22の位相差を有する超音波(図13(c))を重
畳した超音波(図13(d))を送波する。この位相ずれ
θ21及びθ22により、第2グループのスピーカセットか
らも2つの出射角度K21、K22にうなり(干渉)超音波を
送波することができる。 K21=sin-1((c・θ21)/(2・π・L1・f21)) K22=sin-1((c・θ22)/(2・π・L1・f21))
【0039】これら4つの出射角度(K11,K12)×(K2
1,K22)により、図10に示すように4カ所の可聴領域
を形成することができる。これら4カ所のうち2カ所は
θ11、θ12、θ21、θ22を適宜設定することにより任意
の箇所に独立して配置することができるが、他の2カ所
はそれに随伴した位置に形成される。
【0040】上記実施例では各グループから2方向に干
渉波を射出するための手法として、第1グループと第2
グループとで異なる手法を用いたが、もちろん両者同じ
手法を用いることも可能である。
【0041】上記各種システムはいずれも対象空間内の
特定の領域に音場を形成する手段(空中音場形成手段8
1)であるが、図14に示すように、これにその音場で
再生する可聴音の音源の位置を認識する手段(音源位置
認識手段82)を組み合わせることにより、本発明に係
る音場形成システムは各種の実用的な応用の可能性が開
ける。例えば図15に示すように、別の部屋に居る人
と、あたかもそこに同席するような自然な感覚で会話を
行うことができるようなシステムを構成することができ
る。話者が部屋の中で場所を移動すれば、その話者の位
置を音源位置認識手段により認識し、それに応じて音源
再生場である可聴領域の位置を移動させる。
【0042】このシステムの具体的な構成を図16に示
す。音源位置認識手段82としては、2本の音検出手段
83及び84を用いている。これは、両音検出手段83
及び84への音の到達時間の違いを用いて音源の位置を
認識するものである。音源位置の認識はこの他に、従来
より用いられている各種方法を使用することが可能であ
る。例えば、部屋の中に話者のみならず、他の関係ない
人又は音源が存在する場合、特定の人間のみを話者とし
て認識しなければならない。このような場合、予め話者
の音声を登録しておいて、話者認識の方法により目的の
音声だけを抜き出すのも効果的である。
【0043】図16のシステムに更に、話者の声を聞く
方である対話者の位置を認識する手段を加え、対話者の
方が移動すればそれに応じて再生音場である可聴領域の
位置を移動させるというようにすることもできる。
【0044】本発明の第2の態様の第1実施例を図17
により説明する。まず、広域超音波送波手段である広域
用超音波スピーカ91からは、利用者に伝達すべき可聴
音により変調した超音波(合成超音波)を対象空間に向
けて発射する。超音波スピーカ91には、利用対象空間
の領域を広くしておきたい場合には無指向性のスピーカ
を使用し、利用対象空間を比較的限定した領域としたい
場合は、指向性スピーカを使用する。ここでは、超音波
スピーカ91の発する超音波の周波数を例えば20kH
zとする。
【0045】利用者は、携帯型超音波送波手段である小
型の携帯超音波スピーカ92を首に掛けたり胸ポケット
に入れる等して携帯する。この携帯超音波スピーカ92
の発する超音波の周波数は、広域用超音波スピーカ91
の発する超音波のそれと同じ(上記例では20kHz)
とし、その出力は、超音波の到達範囲が半径数十cm程度
となるようにしておく。
【0046】このようなシステム構成としておくことに
より、携帯超音波スピーカ92の周囲数十cmの範囲内に
おいてのみ、広域用超音波スピーカ91から発せられる
合成超音波に重畳された可聴音波が干渉により再生さ
れ、実質的にそれを保持する利用者のみに音声が伝達さ
れる。利用者が対象空間内を移動しても、その利用者が
携帯超音波スピーカ92を保持する限り、常に音声が伝
達される。
【0047】なお、広域用超音波スピーカ91は必ずし
も特定の場所に固定的に設置する必要はない。これ自体
を可搬式又は移動式にすることはもちろん可能である。
【0048】図18に示すように(第2実施例)、指向
性の広域用超音波スピーカ911、912、913を複
数設け、それぞれ別の対象空間に対して、異なる合成超
音波を発射しておくようにすることもできる。これによ
り、利用者が対象空間毎に異なる音声(例えば絵画の説
明等)を聞くことができるようになる。
【0049】次に、合成超音波の存在域を制限する方法
の実施例(第3実施例)を図19により説明する。広域
超音波送波手段に2個の超音波スピーカ91a、91b
を設け、両者より、位相を違えた同一周波数の超音波を
送波することにより、図3で説明したように、特定の方
向にのみ強い超音波音場を形成しておく。この方向はも
ちろん、両広域用超音波スピーカ91a、91bの位相
差を変化させることにより自由にコントロールすること
ができる。なお、本実施例のシステムでは、第2の態様
の場合と同様に、広域用超音波スピーカ91a、91b
の方に可聴音を重畳しておく。
【0050】合成超音波の存在域を更に制限するシステ
ムの構成例(第4実施例)を図20に示す。このシステ
ムでは、広域用超音波スピーカ91c、91d、91
e、91fの構成及び作用が図5又は図6のシステムと
類似しており、それと同様の方法で干渉超音波の再現域
を制限しているが、本システムでは広域用超音波スピー
カ91c、91d、91e、91fから発射される超音
波の側に伝達すべき可聴音が重畳されている点と、その
可聴音を取り出すための復調用超音波が、利用者により
保持される携帯型超音波スピーカ92から供給されると
いう点で異なる。
【0051】これらのシステムにより、利用者が特定の
領域に入ったときにのみ可聴音を聞くことができるとい
う利用態様を実現することができる。
【0052】なお、上記第2態様の各実施例では、移動
側で利用者が保持するのは超音波スピーカであるとした
が、これは電気的な手段により可聴音を再生するように
しても構わない。図21に、そのような携帯用の可聴音
再生手段93の構成例を示す。可聴音再生手段93に
は、広域用超音波送波手段91から発射された合成超音
波を集音するマイク、例えば圧電バイモルフ超音波セン
サにより音波を電気信号に変換する音波/電気信号変換
手段及びその増幅手段を設ける。また、合成超音波の搬
送波と同じ周波数の電気信号を発生する電気発振手段
と、これを増幅する手段も設ける。これら両信号を混合
手段において混合すると、両電気信号の周波数の差成分
である可聴音周波数成分を電気信号のうなり(図22
(a))として取り出すことができる。これを半波整流手
段により整流し(図22(b))、ローパスフィルタによ
り高周波成分を除去する(図22(c))。こうして取り
出された可聴音周波の電気信号を増幅手段により増幅
し、これを保持する利用者に可聴音として提供する。こ
れは小型のスピーカで出力してもよいし、イアホンで出
力してもよい。このように、音響的にうなり(干渉)を
生じさせ、空気の非線形効果(パラメトリック効果)に
より復調する方法の他に、電気的にうなり(干渉)を生
じさせ、低周波成分のみを取り出して復調する方法も考
えられる。
【0053】本発明の第3の態様の実施例を図23によ
り説明する。第1送波グループは、上記態様1の両送波
グループと同様に、2台の超音波スピーカー101及び
102、それの各々につながる2台の超音波増幅手段、
その両者につながる1台の超音波信号発生手段、及び、
一方の超音波スピーカー102につながる位相遅延回路
を有する。
【0054】一方、可聴音重畳超音波送波グループは、
2台の超音波スピーカー111及び112、それの各々
につながる2台の超音波増幅手段、その両者につながる
1台の周波数変調手段、周波数変調手段につながる可聴
音入力手段及び、一方の超音波スピーカ112につなが
る位相遅延回路を有する。
【0055】このシステムの動作を具体的に説明する。
第1送波グループの超音波信号発生手段から発生された
周波数f6(例えば、40kHz)の超音波は、第1スピーカ
101には超音波増幅手段13を介してそのまま送られ
る。一方、同じ周波数f6=40kHzの超音波は第2スピー
カ102にも送られるが、こちらの方は位相遅延回路に
より位相がθ4(rad)だけ遅延される。第1の態様の実
施例1と同様に、これらの超音波が第1及び第2スピー
カから出射されると両超音波は干渉し、その位相差θ4
により次式で算出される出射角度K3の方向においてのみ
その振幅を増し、それ以外の方向では打ち消し合う。 K3=sin-1((c・θ4)/(2・π・L3・f6))
【0056】一方、可聴音重畳超音波送波グループで
は、可聴音入力手段からの可聴音が周波数変調手段によ
って、上記周波数f6(第1送波グループの超音波の周波
数と同じ)を持つ超音波に重畳される。可聴音を重畳さ
れた超音波は、第1スピーカ111には超音波増幅手段
を介してそのまま送られ、第2スピーカ112には位相
遅延回路により位相がθ5(rad)だけ遅延された超音波
が送られる。上記同様次式により、可聴音重畳超音波送
波グループのスピーカセットからは出射角度K4の方向に
強い干渉波が出射される。 K4=sin-1((c・θ5)/(2・π・L4・f6))
【0057】これら2つの干渉波が交わる領域におい
て、両グループのスピーカセットからの音波が局在干渉
波を生じ、音波場を形成する。今の場合、第1送波グル
ープの搬送波(周波数f6の超音波)と可聴音重畳超音波
送波グループの搬送波(周波数f6の超音波に可聴音を重
畳)から形成される局在干渉波は、その両搬送波の差に
あたる可聴波になる。すなわち、第1の態様の場合と異
なり、形成された音波場自体が目的とする可聴波とな
る。
【0058】本システムにおいても、各グループの位相
差θ4及び/又はθ5を変化させることにより、スピーカ
を物理的に動かすことなく、可聴領域の位置を対象空間
内で自由に移動させることができる
【0059】また、各グループに3個(以上)の超音波
スピーカを設け、それら3個(以上)のスピーカの出射
する超音波に位相差を設けることにより、可聴領域を対
象空間内で3次元的に自由に移動することもできる。
【0060】
【発明の効果】音情報があふれており、伝えたい人にの
み音情報を伝達する本発明に係るシステムは、様々な応
用展開が考えられる。例えば、展覧会における展示物の
説明に応用可能である。この場合、展示物の前に人が居
ることを感知し、その人にのみ説明が聞こえるようにす
る。同様に、広い展示会場において、廊下の分岐点で道
案内をするシステムにも利用することができる。あるい
は、仮想現実(バーチャル・リアリティ)システムの立
体音場形成手段としても利用可能である。また、視覚障
害者用道案内システムや独居老人に対して会話によりケ
アを行うシステム等の福祉目的にも広い応用範囲が考え
られる。
【0061】現在、歩行者ITS(Intelligent Transp
ort System)と呼ばれる歩行者保護のための交通安全シ
ステムが重要な課題となっている。歩行者ITSの情報
提供サービスとしては、例えば次のようなものが求めら
れている。 1)位置情報の提供…バス停の位置やバスのダイヤ案内、
公共施設内(受付の場所等)の案内、商業施設内(出入
り口、売り場等)の案内、歩行中の事故や高齢者の徘徊
・迷子が発生したときに関係者に場所を通知 2)危険の警告…段差、横断歩道の位置、工事箇所、駅ホ
ームや公共施設での段差、障害物の存在通知 3)経路案内…目的地点までの適切なルート案内、障害の
少ないバリアフリールートの案内、災害時に緊急避難ル
ートを案内 4)各種情報提供…美術品や博物館での展示物の説明
【0062】本発明に係る立体音場形成システムは、こ
れらの歩行者ITS情報提供サービスに好適に応用する
ことが可能であり、しかも、それらのシステムを低コス
トで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の態様の第1実施例である立体
音場形成システムの構成図。
【図2】 上記第1実施例のシステムの各超音波スピー
カが送波する超音波の波形図。
【図3】 2つの超音波スピーカにより形成される干渉
音場の説明図。
【図4】 可聴領域を点状の領域に制約するためのシス
テム例の構成図。
【図5】 本発明の第1の態様の第2の実施例である複
数の可聴音を供給するためのシステムの構成図。
【図6】 同じく複数の可聴音を供給するための別のシ
ステムの構成図。
【図7】 ステレオ効果あるいはサラウンド効果を得る
ためのシステムの構成図。
【図8】 ステレオ効果あるいはサラウンド効果を得る
ための別のシステムの構成図。
【図9】 ステレオ効果あるいはサラウンド効果を得る
ための更に別のシステムの構成図。
【図10】 本発明の第1の態様の第3の実施例である
複数の可聴領域を形成するためのシステムの構成図。
【図11】 上記第3実施例のシステムの各超音波スピ
ーカが送波する超音波の原波形図。
【図12】 上記第3実施例のシステムの各超音波スピ
ーカが送波する超音波の波形図。
【図13】 上記第3実施例のシステムの各超音波スピ
ーカが送波する超音波の原波形図及び送波波形図。
【図14】 本発明に係るシステムに音源位置認識手段
を付加したシステムの概略構成ブロック図。
【図15】 本発明に係る音場形成システムの一つの応
用例の等価概念を示す説明図。
【図16】 音源位置認識手段を付加したシステムの具
体的な構成図。
【図17】 本発明の第2の態様の第1実施例である立
体音場形成システムの構成図。
【図18】 本発明の第2の態様の第2実施例である立
体音場形成システムの構成図。
【図19】 本発明の第2の態様の第3実施例である立
体音場形成システムの構成図。
【図20】 本発明の第2の態様の第4実施例である立
体音場形成システムの構成図。
【図21】 本発明の第2の態様の立体音場形成システ
ムにおいて、可聴音を電気的に再生するための携帯可聴
音再生手段の構成例を示すブロック図。
【図22】 同上の例における電気信号の復調の様子を
示す波形図。
【図23】 本発明の第3の態様の実施例である立体音
場形成システムの構成図。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)周波数f1の超音波を送波する第11超
    音波送波手段と、周波数f1で、第11超音波送波手段の
    発する超音波と位相がθ1だけずれた超音波を送波する
    第12超音波送波手段とから成る第1送波グループと、 b)前記周波数f1との差が超音波域となる周波数f2の超音
    波を送波する第21超音波送波手段と、周波数f2で、第
    21超音波送波手段の発する超音波と位相がθ2だけず
    れた超音波を送波する第22超音波送波手段とから成る
    第2送波グループと、 c)|f1−f2|の周波数を有する超音波に対して可聴音波
    の周波数差を有する超音波を送波する可聴音重畳超音波
    送波手段と、 を備えることを特徴とする立体音場形成システム。
  2. 【請求項2】 前記位相差θ1及び/又はθ2を変化させ
    る手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の立
    体音場形成システム。
  3. 【請求項3】 第1送波グループに、第11超音波送波
    手段の発する超音波と位相がθ12だけずれた超音波を送
    波する第17超音波送波手段を、第2送波グループに、
    第21超音波送波手段の発する超音波と位相がθ22だけ
    ずれた超音波を送波する第27超音波送波手段を、それ
    ぞれ設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の立
    体音場形成システム。
  4. 【請求項4】 |f1−f2|の周波数を有する超音波に対
    して別の可聴音波の周波数差を有する超音波を送波する
    第2の可聴音重畳超音波送波手段を更に設けたことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の立体音場形成
    システム。
  5. 【請求項5】 |f1−f2|の周波数を有する超音波に対
    して上記可聴音波に位相差を設けた可聴音波の周波数差
    を有する超音波を送波する第3の可聴音重畳超音波送波
    手段を更に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の立体音場形成システム。
  6. 【請求項6】 各送波グループより、異なる周波数の超
    音波を重畳した超音波を送波するようにしたことを特徴
    とする請求項1〜5のいずれかに記載の立体音場形成シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 a)搬送超音波に可聴音を重畳した合成超
    音波を広域空間に発する広域超音波送波手段と b)該搬送超音波と同一周波数の超音波を狭域空間に発す
    る携帯型超音波送波手段と、 を含み、利用者が携帯型超音波送波手段を保持しつつ広
    域空間内を移動することにより利用者の周辺においての
    み両超音波の干渉により可聴音を再生することを特徴と
    する立体音場形成システム。
  8. 【請求項8】 上記広域超音波送波手段が、周波数f3の
    超音波を送波する第31超音波送波手段と、周波数f3
    で、第31超音波送波手段の発する超音波と位相がθ3
    だけずれた超音波を送波する第32超音波送波手段とか
    ら成ることを特徴とする請求項7記載の立体音場形成シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 a)周波数f6の超音波を送波する第101
    超音波送波手段と、周波数f6で、第101超音波送波手
    段の発する超音波と位相がθ4だけずれた超音波を送波
    する第102超音波送波手段とから成る第1送波グルー
    プと、 b)前記周波数f6の超音波に可聴音を重畳した超音波を送
    波する第111超音波送波手段と、第111超音波送波
    手段の発する超音波と位相がθ5だけずれた超音波を送
    波する第112超音波送波手段とから成る可聴音重畳超
    音波送波グループと、 を備えることを特徴とする立体音場形成システム。
  10. 【請求項10】 前記位相差θ4及び/又はθ5を変化さ
    せる手段を更に備えることを特徴とする請求項9記載の
    立体音場形成システム。
  11. 【請求項11】 第1送波グループに、第101超音波
    送波手段の発する超音波と位相がθ42だけずれた超音波
    を送波する第107超音波送波手段を、可聴音重畳超音
    波送波グループに、第111超音波送波手段の発する超
    音波と位相がθ52だけずれた超音波を送波する第117
    超音波送波手段を、それぞれ設けたことを特徴とする請
    求項9又は10に記載の立体音場形成システム。
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