JP2002344002A - 受光素子及び受光素子実装体 - Google Patents

受光素子及び受光素子実装体

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JP2002344002A
JP2002344002A JP2002060335A JP2002060335A JP2002344002A JP 2002344002 A JP2002344002 A JP 2002344002A JP 2002060335 A JP2002060335 A JP 2002060335A JP 2002060335 A JP2002060335 A JP 2002060335A JP 2002344002 A JP2002344002 A JP 2002344002A
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semiconductor substrate
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filter layer
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JP2002060335A
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Kenichi Matsuda
賢一 松田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄いフィルタ層でも高い感度比が得られ、受
光部における不純物拡散の深さは従来のpinフォトダ
イオードと同等である長波長パスバンド特性を有する受
光素子を提供する。 【解決手段】 半導体基板1の第1主面2上に、フィル
タ層3及びバッファ層4が順次積層され、さらにバッフ
ァ層4の上に島状の光吸収層5及び窓層6が積層されて
いる。窓層6にはp型不純物が拡散された拡散領域7が
形成されている。バッファ層4の上にはn側電極8、拡
散領域7の上にはp側電極9が形成されている。光吸収
層5が形成されていないバッファ層4上に光入射部10
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光素子及び受光
素子実装体に関する。特に、波長の異なる複数の信号光
が入射した際に、波長の長い(長波長側の)信号光を選
択的に受光する受光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ファイバ通信用の受光素子とし
て、化合物半導体を材料とするpinフォトダイオード
が広く用いられている。
【0003】このpinフォトダイオードでは、受光感
度を高めるために窓構造が採用されている。これは、半
導体基板上に禁制帯幅が小さい(吸収端波長が長い)光
吸収層、その光吸収層の上に禁制帯幅が大きい(吸収端
波長が短い)フィルタ層(窓層)が形成された構造を有
しており、この構造により、光吸収層及びフィルタ層に
おける吸収端波長の光を効率的に受光できるようになっ
ている。
【0004】一般的なpinフォトダイオードとして
は、InGaAs/InPを材料とするものがあり、光
吸収層の材料としてInGaAs、フィルタ層の材料と
してInPが用いられている。この場合、InPの吸収
端波長である0.9μmからInGaAsの吸収端波長
である1.65μmまでの範囲の波長の信号光を高感度
で受光することができる。このpinフォトダイオード
の構造は、例えば特開平1−238070号公報に開示
されている。
【0005】以下、従来のpinフォトダイオードにつ
いて図10を参照しながら説明する。尚、図10は、従
来のpinフォトダイオードの断面図である。
【0006】図10に示すように、n+−InPの基板
101上にn-−InPのキャリア阻止層(バッファ
層)102、n-−InGaAsの光吸収層103、n-
−AlAsSbのキャリア阻止層104、及びn-−I
nPのフィルタ層105が順次積層されている。ここ
で、AlAsSbの禁制帯幅は、InPの禁制帯幅より
も大きく、その吸収端波長は0.67μmである。
【0007】フィルタ層105及びキャリア阻止層10
4には、Znが拡散されてなるp+の拡散領域106が
形成されており、その上には表面保護膜107が形成さ
れている。また、拡散領域106上には、リング状のア
ノード電極108が形成されており、そして、基板10
1の裏面には、カソード電極109が形成されている。
【0008】なお、図10に示したpinフォトダイオ
ードは、キャリア阻止層104が形成されているので、
キャリア阻止層104が形成されていないpinフォト
ダイオードと比較して、0.9μm以下の波長の信号光
に対する感度を良くすることができる。
【0009】その理由を述べると、波長0.9μm以下
の信号光は、フィルタ層105で吸収されて電子−正孔
対を発生するのであるが、キャリア阻止層104が形成
されていないpinフォトダイオードの場合、フィルタ
層105で発生した電子の一部が光吸収層103に流入
して光電流となるのに対し、キャリア阻止層104があ
ると、フィルタ層105とキャリア阻止層104との界
面のヘテロ障壁で電子がくい止められて光電流とならな
いためである。
【0010】また、より狭い波長範囲の光のみに感度を
有するパスバンド型のpinフォトダイオードも開発さ
れている。例えば、波長が1.3μmの信号光と波長が
1.55μmの信号光によって波長多重通信を行う際に
は、それぞれの波長のみに感度を有するパスバンド型の
pinフォトダイオードが有用である。
【0011】ここで、波長が1.3μmの信号光に対し
ては十分な感度があるものの、波長が1.55μmの信
号光に対してはほとんど感度がないという短波長パスバ
ンド特性を有するpinフォトダイオードは、InGa
Asで構成される上記pinフォトダイオードの光吸収
層の材料を吸収端波長が1.4μmのInGaAsPと
することによって容易に実現することができる。
【0012】一方、波長が1.55μmの信号光に対し
ては十分な感度があるが、波長が1.3μmの信号光に
対してはほとんど感度がないという長波長パスバンド特
性を得るには、キャリア阻止層104の材料をInP、
フィルタ層105の材料を吸収端波長が1.4μmのI
nGaAsPとすることで実現可能である。尚、キャリ
ア阻止層104の禁制帯幅はフィルタ層105の禁制帯
幅よりも大きいという関係は維持する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パスバンド特性を有するpinフォトダイオードでは、
長波長側の信号光と短波長側の信号光に対する感度差を
大きくするためにはフィルタ層105を厚くする必要が
ある。
【0014】ここで、長波長パスバンド特性のpinフ
ォトダイオードを実現するためには、フィルタ層105
の材料をInGaAsPとする必要があることは前述の
通りだが、InGaAsPを厚くエピタキシャル成長す
るとInGaAsPの組成が変動を生じやすいという問
題がある。
【0015】一方、フィルタ層105に島状にZn等の
不純物を拡散して拡散領域を形成するプレーナ型のpi
nフォトダイオードでは、キャリア阻止層104の厚さ
は1〜2μmであり、通常この深さまで不純物拡散を行
うことになる。
【0016】つまり、従来のpinフォトダイオードに
おいて、フィルタ層105の材料をInGaAsPと
し、そのフィルタ層105を厚くエピタキシャル成長で
きたとしても、不純物拡散を深く制御良く行うことは困
難であるという課題があった。尚、キャリア阻止層10
4及びフィルタ層105をあらかじめp型にドーピング
しておいて、エッチングによって素子を分離するメサ型
のpinフォトダイオードとすれば島状の部分的な不純
物拡散の必要はなくなるが、特にInGaAs/InP
系ではメサ型のpinフォトダイオードは暗電流が大き
く、不純物拡散で作製したプレーナ型のものと比較する
と信頼性が低い。
【0017】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、薄いフィルタ層としても高い感度比が
得られ、受光部における不純物拡散の深さは従来のpi
nフォトダイオードと同等である長波長パスバンド特性
の受光素子を提供することを主な目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の受光
素子は、半導体基板と、前記半導体基板の第1主面上に
形成されたフィルタ層と、前記フィルタ層上に島状に形
成された光吸収層と、前記フィルタ層上の前記光吸収層
が形成されていない部分に形成された光入射部とを有
し、前記フィルタ層の吸収端波長は、前記半導体基板の
吸収端波長よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長より
も短いことを特徴とする。
【0019】第1の受光素子によると、半導体基板の第
1主面側に形成された光入射部から斜めに入射した入射
光が第2主面で反射されて光吸収層に入射するまでに、
その入射光は半導体基板と光吸収層との間に形成された
フィルタ層を2回透過する。すなわち、入射光がフィル
タ層を1回透過する構造の受光素子に対して、フィルタ
層の厚さを実質的に2倍とすることができる。
【0020】さらに、第1の受光素子は、前記半導体基
板の第2主面に反射膜が形成されていることが好まし
い。
【0021】さらに、第1の受光素子は、前記フィルタ
層と前記光吸収層との間に形成された、前記フィルタ層
よりも禁制帯幅の大きい材料よりなるキャリア阻止層
と、前記光吸収層の上に形成された不純物拡散領域を有
するワイドバンドギャップ層とを有することが好まし
い。
【0022】この構成により、フィルタ層は光吸収層と
半導体基板の間にあるので、光吸収層の上にワイドバン
ドギャップ層を積層して受光部を不純物拡散によって形
成したプレーナ型pinフォトダイオードとすることも
容易であり、フィルタ層の厚さを実質的に2倍とするこ
とができるので、不純物拡散の深さは従来のpinフォ
トダイオードと同等とすることができる。また、フィル
タ層と光吸収層の間にフィルタ層よりも禁制帯幅の大き
い材料よりなるキャリア阻止層を挿入すれば、フィルタ
層で生成されたキャリアが光吸収層に流入するのを防ぐ
ことができる。
【0023】さらに、第1の受光素子は、前記半導体基
板、前記フィルタ層及び前記キャリア阻止層が第1導電
型であり、前記不純物拡散領域が第2導電型であり、前
記半導体基板、前記フィルタ層および前記キャリア阻止
層の少なくとも1つの上に形成された第1電極と、前記
不純物拡散領域上に形成された第2電極と、前記半導体
基板、前記フィルタ層および前記キャリア阻止層の少な
くとも1つの上に絶縁膜を介して形成されたパッド部
と、前記第2電極と前記パッド部とを電気接続する配線
とを有することが好ましい。
【0024】この構成により、半導体基板の第1主面側
にp側及びn側電極を共に形成することができ、フリッ
プチップボンディングを容易に行うことができる。ま
た、p側電極を実装基板にボンディングするパッドを島
状の光吸収層の外に形成することで、光吸収層メサと拡
散領域の大きさの差を小さくできるので、拡散領域の下
部以外の光吸収層に入射光が入射することで発生するテ
ールカレントを抑制することができる。
【0025】本発明に係る第2の受光素子は、第1の受
光素子において、さらに前記半導体基板に入射した入射
光を反射して、前記入射光を前記光吸収層に入射させる
傾斜部が、前記半導体基板の第2主面に形成されている
ことを特徴とするものである。
【0026】この構成により、第1主面に垂直に入射し
た入射光を傾斜部により反射させることができるので、
入射光を垂直入射させた場合も入射光を光吸収層に入射
させることができる。
【0027】本発明に係る第3の受光素子は、半導体基
板と、前記半導体基板の第2主面上に形成されたフィル
タ層と、前記半導体基板の第1主面上に島状に形成され
た光吸収層と、前記第1主面上の前記光吸収層が形成さ
れていない部分に形成された光入射部とを有し、前記フ
ィルタ層の吸収端波長は、前記半導体基板の吸収端波長
よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長よりも短いこと
を特徴とするものである。
【0028】この構成においても、第1の受光素子と同
様に、半導体基板の第1主面側に形成された光入射部か
ら斜めに入射した入射光が第2主面で反射されて光吸収
層に入射するまでに、その入射光は半導体基板と光吸収
層との間に形成されたフィルタ層を2回透過する。すな
わち、入射光がフィルタ層を1回透過する構造の受光素
子に対して、フィルタ層の厚さを実質的に2倍とするこ
とができる。
【0029】さらに、第3の受光素子は、前記光吸収層
の上に形成された不純物拡散領域を有するワイドバンド
ギャップ層を有することが好ましい。
【0030】本発明に係る第4の受光素子は、第3の受
光素子において、さらに前記半導体基板の第1主面に傾
斜部を有しており、光入射部が前記傾斜部にあるもので
ある。
【0031】この構成により、第1主面に垂直に入射し
た入射光は傾斜部により屈折させることができるので、
垂直入射の場合も入射光を光吸収層に入射させることが
できる。
【0032】さらに、第1〜第4の受光素子は、前記光
入射部から入射した光が、前記光吸収層に入射するまで
に前記フィルタ層を少なくとも2回透過することが好ま
しい。
【0033】本発明に係る第5の受光素子は、半導体基
板と、前記半導体基板の第1主面側もしくは第2主面側
に形成されたフィルタ層と、前記半導体基板の前記第1
主面側に島状に形成された光吸収層と、前記半導体基板
の前記第1主面側に形成された反射膜と、前記半導体基
板の前記第2主面側に形成された光入射部とを有し、前
記フィルタ層の吸収端波長は前記半導体基板の吸収端波
長よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長よりも短いこ
とを特徴とするものである。
【0034】この構成により、入射光は半導体基板の第
2主面側に形成された光入射部から入射するが、通常の
裏面入射型pinフォトダイオードのようにそのまま第
1主面側の光吸収層に入射するのではなく、第1主面側
に形成された反射膜で反射され、さらに第2主面で反射
された後に光吸収層に入射させることができる。この場
合、入射光は3回フィルタ層を透過することになるの
で、入射光が透過するフィルタ層の厚さを実質的に3倍
とすることができる。
【0035】さらに、第5の受光素子は、前記光入射部
から入射した光が、前記光吸収層に入射するまでに前記
フィルタ層を少なくとも3回透過することが好ましい。
【0036】本発明に係る第6の受光素子は、前記フィ
ルタ層及び前記キャリア阻止層が単数もしくは複数の島
状に形成されており、前記半導体基板が半絶縁性であ
り、前記フィルタ層及び前記キャリア阻止層が第1導電
型であり、前記不純物拡散領域が第2導電型であり、前
記光吸収層を有する島における前記フィルタ層もしくは
前記キャリア阻止層上に形成された第1電極と、前記不
純物拡散領域上に形成された第2電極と、前記半導体基
板上、あるいは前記第1電極が形成された島以外の島を
なす前記フィルタ層もしくは前記キャリア阻止層上に形
成されたパッド部と、前記第2電極と前記パッド部とを
電気接続する配線とを有することを特徴とするものであ
る。
【0037】この構成により、半絶縁性の半導体基板を
用いることで、p側電極のパッド容量が素子容量に付加
されることを防止することができる。
【0038】本発明に係る受光素子実装体は、実装基板
と、前記実装基板内に形成された光導波路と、前記光導
波路を伝搬する入射光の進路を前記実装基板の表面方向
に偏向させる偏向素子と、前記実装基板に配置された受
光素子とを有する受光素子実装体であって、前記受光素
子は、半導体基板と、前記半導体基板の第1主面側およ
び第2主面側の少なくとも一方の側に形成されたフィル
タ層と、前記半導体基板の前記第1主面側に島状に形成
された光吸収層と、前記半導体基板の前記第1主面側に
形成された光入射部とを有し、前記受光素子は前記光入
射部が形成された第1主面側を実装基板に向けて配置
(または固着)されていることを特徴とするものであ
る。
【0039】この構成により、受光素子をフリップチッ
プボンディングして実装基板側から容易に光学結合でき
るので、ワイヤボンディングした場合と比較して実装に
伴う寄生容量が低減され、高速動作が可能になる上に、
ボンディングした時点で光学結合も完了するので光学結
合のための実装工程が不要になる。
【0040】さらに、受光素子実装体は、前記光導波路
が、前記実装基板上に形成された溝に埋め込まれた光フ
ァイバであり、前記偏向素子が、前記光ファイバを切断
するように前記実装基板上に形成されたスリットに挿入
された反射板であり、前記受光素子が、前記溝を跨いで
前記実装基板に配置(または固着)されていることが好
ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態に係る受光素子及び受光素子実装体を説明
する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実
質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で
示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0042】(第1の実施形態)以下、図1を参照しな
がら、本発明の第1の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図1(a)は、第1の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図1(c)は、図1(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。
【0043】本実施形態の受光素子は、半導体基板1
と、半導体基板1の第1主面2上に形成されたフィルタ
層3と、フィルタ層3上に島状に形成された光吸収層5
とを有している。ここで、フィルタ層3の吸収端波長
は、半導体基板1の吸収端波長よりも長く、光吸収層5
の吸収端波長よりも短い。そして、フィルタ層3上の光
吸収層5が形成されていない部分に、光入射部10が形
成されている。なお、フィルタ層3と光吸収層5との間
には、フィルタ層3よりも禁制帯幅の大きい材料から構
成されたキャリア阻止層(バッファ層)4が形成されて
いることが好ましい。
【0044】図1に示した受光素子は、InGaAs/
InP系pinフォトダイオードであり、本実施形態の
構成では、図1(b)に示すように、n型InPよりな
る半導体基板1の第1主面2上に、吸収端波長が1.4
μmのn型InGaAsPよりなるフィルタ層3及びn
型InPよりなるキャリア阻止層(バッファ層)4が順
次積層され、さらにキャリア阻止層4の上に島状の低濃
度n型InGaAsよりなる光吸収層5及び低濃度n型
InPよりなるワイドバンドギャップ層(窓層)6が積
層されている。ワイドバンドギャップ層6も、キャリア
阻止層4と同様に、フィルタ層3よりも禁制帯幅の大き
い材料から構成されている。ワイドバンドギャップ層6
の中央部には、p型不純物(例えば、ZnまたはBeな
ど)が拡散された拡散領域7が形成されている。また、
キャリア阻止層4の上には円状のn側電極8、拡散領域
7の上にはリング状のp側電極9が形成されている。
【0045】また、図1(c)に示すように、光吸収層
5とは離してキャリア阻止層4上には円状の光入射部1
0が形成されており、光入射部10とp側電極9の内側
にはSiNよりなる反射防止膜11が堆積されている。
反射防止膜11は、拡散領域7の上にも形成されてい
る。
【0046】さらに、図1(a)、(b)に示すよう
に、露出したキャリア阻止層4の表面は、受光素子周辺
部のスクライブレーン12を除いて、SiNとSiO2
とが積層してなる絶縁膜13によって覆われている。こ
の絶縁膜13上に形成された導電体であるパッド(パッ
ド電極)14は、配線15を介して、p側電極9と電気
的に接続されている。本実施形態では、パッド14とn
側電極8は、光入射部10及び光吸収層5の中心を結ぶ
線に対して対称の位置に形成されている。なお、n側電
極8、p側電極9、パッド14及び配線15は、例えば
Ti/Pt/Auの積層金属膜より形成されており、こ
れらのパターンは、1回の蒸着およびリフトオフ工程に
よって一括して形成することも可能である。
【0047】また、半導体基板1の第2主面16には、
入射光を反射させるための反射膜17が形成されてい
る。反射膜17は金属膜のみで構成してもよいが、誘電
体と金属、例えばSiNとAlの積層構造とすれば、よ
り高い反射率を得ることができる。これは、半導体基板
1に金属膜を直接形成すると、両者の間で合金反応が起
きてしまい、適切な反射面が形成されない場合があるた
めである。もちろん、合金反応が起こり難い金属を用い
れば、その問題を回避することができるが、反応し難い
金属は、密着性が悪いことが多く、それゆえに、誘電体
層を介して金属膜を形成することが望ましい。
【0048】第1の実施形態に係る受光素子では、図1
(c)に示すように入射光18が光入射部10から斜め
に入射すると、半導体基板1の第2主面16で反射され
て光吸収層5に入射する。従って、入射光18は半導体
基板1に入射する前と光吸収層5に入射する前の2回、
フィルタ層3を透過する。すなわち、入射光18が透過
するフィルタ層3の厚さを実質的に2倍の厚さとするこ
とができる。
【0049】次に、入射光がフィルタ層を1回透過する
従来の受光素子と比較しながら、入射光がフィルタ層を
2回透過する本発明の第1の実施形態に係る受光素子に
ついてさらに説明する。
【0050】短波長及び長波長の異なる波長を有する信
号光が入射すると、短波長側の信号光は光吸収層に到達
する前にフィルタ層で吸収される。この短波長側の信号
光のフィルタ層での光吸収量は、フィルタ層の厚さを
d、短波長側の信号光に対する吸収係数をαとして、1
−exp(−αd)の数式で与えられる。
【0051】例えば、従来の受光素子において、感度比
20dBを得ようとすればフィルタ層における吸収量を
99%にしなければならず、吸収係数αを1μm-1
し、これらを上記数式に代入し、フィルタ層の厚さdを
求めると、フィルタ層の厚さdは約4.6μm必要とな
ることがわかる。
【0052】しかし、本発明の第1の実施形態に係る受
光素子においては、フィルタ層3の厚さを2.3μmと
しておけば、入射光はフィルタ層3を2回透過するの
で、入射光18は2.3μmの約2倍、すなわち約4.
6μmの厚さのフィルタ層を透過することになり、1.
55μmの波長の信号光と1.3μmの波長の信号光の
感度比として20dBを得ることができる。これによ
り、InGaAsPを必要以上に厚くエピタキシャル成
長させることがなくなるので、InGaAsPの組成が
変動することを無くすことができる。
【0053】また、フィルタ層3と光吸収層5の間に、
フィルタ層3よりも禁制帯幅の大きい材料よりなるキャ
リア阻止層4が挿入されているので、フィルタ層3で生
成されたキャリアが光吸収層5に流入して感度比が低下
することもない。
【0054】ここで、フィルタ層3によるフィルタ機
能、および、キャリア阻止層4のキャリア阻止機能につ
いて説明する。
【0055】まず、フィルタ層3について説明する。フ
ィルタ層3を構成するInGaAsPは、その組成によ
り異なる吸収端波長を有するので、その組成を変えるこ
とにより、透過させたい光または透過させたくない光の
波長を選択することができる。つまり、InGaAsP
からなる層3は、フィルタとして機能させることができ
る。
【0056】InGaAsPは、In1-xGaxAsy
1-yと表され、そしてxとyとの間にはy=2.12x
の関係がある。すなわち、In1-xGaxAsyPの組成
には一次元の自由度があり、組成xまたはyの値を規定
すると、所定の吸収端波長を有するInGaAsPが一
義的に決定される。言い換えると、InGaAsPの組
成は、InGaAsPの吸収端波長によっても表現する
ことができる。
【0057】図2は、波長とInGaAsPの光吸収と
の関係を示すグラフである。本明細書では、In1-x
xAsy1-y(0≦x≦1、0≦y≦1)において光
が吸収される最大波長を吸収端波長と定義する。図2に
示すように、GaおよびAsが含まれていないInP
(x=0、y=0)の場合、吸収端波長は0.93μm
であり、InGaAsP系材料の中では、吸収端波長は
最も小さい。一方、Pが含まれていないIn1-xGax
s(y=1)では、吸収端波長は1.6μmよりも大き
く、InGaAsP系材料では、吸収端波長は最も大き
い。InGaAsP系材料の吸収端波長は、組成xとy
とを考慮することにより、この上端と下端との間の任意
の値に設定され得る。
【0058】In1-xGaxAsy1-yの吸収端波長λg
と、組成x、yとの関係を下記表1に示す。なお、参考
までに、禁制帯幅Egもあわせて示す。
【0059】
【表1】
【0060】このように、組成x、yの値を定めること
により、例えば、1.0μm、1.30μm、1.5μ
mなどの吸収端波長を有するInGaAsP層を得るこ
とができる。
【0061】次に、キャリア阻止層4について説明す
る。フィルタ層3と光吸収層5の間に位置するキャリア
阻止層4は、フィルタ層3にて生じたキャリアが光吸収
層5に拡散することを防止する機能を有している。した
がって、キャリア阻止層4によって、フィルタ層3で光
励起された電子−正孔対の正孔が光吸収層5に拡散する
ことを防止することができる。図3は、本実施形態の受
光素子の各層(1、3、4、5および6)のバンドギャ
ップを模式的に示しており、黒丸は電子を表し、白丸は
正孔を表している。
【0062】本実施形態の受光素子の場合、半導体基板
1の第2主面16で反射されて光吸収層5に光が入射す
るので、従来例の表面入射のときと異なり、入射光は、
光吸収層5の前に、先にフィルタ層3に達する。半導体
基板1を構成するInPは、バンドギャップが比較的大
きいため、光ファイバ通信用の波長1.3μmまたは
1.55μmの光を透過させるが(図2および表1参
照)、InP基板1よりバンドギャップが小さいフィル
タ層3では、入射光によって光励起が起こり電子−正孔
対が生じる可能性がある。この電子−正孔対の正孔が光
吸収層5へと拡散することを防止するため、フィルタ層
3と光吸収層5との間に、フィルタ層3よりもバンドギ
ャップが大きいInPキャリア阻止層4が挿入されてい
る。この構成では、フィルタ層3で発生した電子−正孔
対の正孔は、光吸収層5に拡散できずに、そのままフィ
ルタ層3内で再結合することになるため、光電流は発生
しない。
【0063】なお、従来例のような表面入射の場合に
は、ワイドバンドギャップ層6は、窓層(ウィンドウ
層)としての機能を果たし得るものであるが、本実施形
態のように半導体基板1の第2主面16で反射されて光
吸収層5に光を入させる場合には、ワイドバンドギャッ
プ層6は、窓層としての役割ではなく、p−n接合の逆
方向リーク電流を低減させるという役割を専ら果たすも
のである。より詳細に説明すると、InGaAs/In
P系pinフォトダイオードでは、光吸収層5であるI
nGaAs層の表面にp−n接合が露出すると、リーク
電流が大きくなることが知られている。しかし、InG
aAs層5の上にInPワイドバンドギャップ層6が設
けられている場合には、ワイドバンドギャップ層6の表
面にp−n接合が露出して、InGaAs層5の表面に
はp−n接合が露出しないので、ワイドバンドギャップ
層6がない場合と比べて、リーク電流の低減を図ること
ができる。
【0064】本実施形態の構成では、半導体基板1の第
1主面2側に形成された光吸収層5に入射光18は直接
入射しないものの、光入射部10は第1主面2側にある
ので、本実施形態の受光素子は表面入射型である。ま
た、本実施形態の受光素子は、光吸収層5の上にワイド
バンドギャップ層6を積層して受光部を不純物拡散によ
って形成したプレーナ型のものであり、フィルタ層3は
光吸収層5と半導体基板1の間にあるので、不純物拡散
の深さは従来のプレーナ型のpinフォトダイオードと
同等である。従って、不純物拡散を深くすることなく、
感度比を向上させることができる。さらに、半導体基板
1の第1主面2側にp側及びn側電極が共に形成されて
いるので、容易にフリップチップボンディングすること
ができる。また、不純物が拡散されないワイドバンドギ
ャップ層6の上を絶縁膜13により覆っているので、拡
散領域7の下部以外の光吸収層5に入射光18が入射す
ることで発生するテールカレントを抑制することができ
る。
【0065】なお、第1の実施形態に係る受光素子にお
いてp側電極9の内側に反射防止膜11を堆積している
のは、検査工程で光吸収層5の上部から直接光を入射す
るときに入射する光が反射しないようにするためであ
る。ただし、受光素子実装体の構成によっては、入射光
18の散乱光が光吸収層5の上部から入射して感度比を
劣化させる場合もあるので、この場合は、p側電極9を
リング状ではなく円形として、光吸収層上部からの入射
光を遮光する方が望ましい。また、第1の実施形態に係
る受光素子では、n側電極8及びパッド14はキャリア
阻止層4上に形成されているが、これらをフィルタ層3
上、あるいは半導体基板1上に形成してもよい。フィル
タ層3は、キャリア阻止層4よりも禁制帯幅が小さく、
半導体基板1はキャリア阻止層4よりもキャリア濃度が
高い場合が多いので、これらの上にn側電極を形成した
方がコンタクト抵抗を低減できる場合があるからであ
る。また、フリップチップボンディングをする際には、
n側電極8とパッド14の高さが揃っていた方がよいの
で、パッド14はn側電極8と同一の半導体層上に形成
するのが望ましい。
【0066】本実施形態の受光素子の他の条件を例示的
に示すと、以下のようである。なお、本発明は、これら
の条件に限定されず、適時好適な条件を設定することが
可能である。
【0067】半導体基板(InP基板)1の厚さは、1
50〜200μm程度である。不純物拡散領域9を含む
ワイドバンドギャップ層6および光吸収層5からなる島
状構造体(受光部メサ)の高さは、2.5〜5μm程度
である。なお、本明細書において、「島状」とは、平面
領域内において囲まれたある一定領域からなる形状のこ
とを意味し、図1に示した凸状の島構造の形状を専ら意
味するが、それだけでなく、一部または全部が埋め込ま
れた構造の形状も含むものである。
【0068】フィルタ層3の厚さは、2〜3μm程度で
あり、キャリア阻止層4の厚さは、1〜2μm程度であ
る。光吸収層5の厚さは、1.5〜3μm程度であり、
そのメサ形状は、直径100〜140μmの円形であ
る。ワイドバンドギャップ層6の厚さは、1〜2μmで
あり、そのメサ形状は、直径100〜140μmの円形
である。ワイドバンドギャップ層6内の拡散領域7の形
状は、直径80〜120μmの円形である。反射膜17
の厚さは、0.2〜0.4μm程度である。なお、それ
ぞれの形状は、基板法線方向(受光素子の上方)から見
た形状である。
【0069】また、キャリア濃度の関係を示すと、キャ
リア阻止層4(あるいは、フィルタ層3)(n+層)の
キャリア濃度は高く、一方、光吸収層5(n-層または
i層)のキャリア濃度は低い。本実施形態では、キャリ
ア濃度の低い層(n-層)からワイドバンドギャップ層
6を構成したが、ワイドバンドギャップ層6のキャリア
濃度は特に限定されない。
【0070】(第2の実施形態)次に、図4を参照しな
がら、本発明の第2の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図4(a)は、第2の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図4(c)は、図4(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。ここで、図4
(d)は、半導体基板1を裏面からみた場合の傾斜部1
9の箇所を形状を示す裏面図である。
【0071】第2の実施形態に係る受光素子が、第1の
実施形態に係る受光素子と異なる点は、図4(c)に示
すように、半導体基板1の第2主面16に傾斜部19を
有する凹部が形成され、傾斜部19を有する半導体基板
1の第2主面16に反射膜20が形成されている点であ
る。なお、入射光18は傾斜部19に入射することとな
るので、傾斜部19にのみ反射膜20を形成してもよ
い。また、傾斜部19は光入射部10に対向する位置に
あり、傾斜部19の半導体基板1に対する傾斜角度は、
入射光18が傾斜部19で反射して光吸収層5に入射す
るように形成する。傾斜角は、例えば、15〜35度の
範囲で適宜好適な値を設定すればよい。なお、所定の結
晶面が露出するようにして傾斜部19を形成すれば、傾
斜角を精度の高く且つ容易に設定することが可能とな
る。
【0072】なお、説明の簡略化のため、第1の実施形
態に係る受光素子と同じ構成要素には、同じ符号を付し
ており、ここではその説明を省略する。
【0073】第2の実施形態に係る受光素子では、第1
主面2に垂直に入射した入射光18は、光入射部10か
ら半導体基板1に対して垂直に入射した後、傾斜部19
で反射されて光吸収層5に入射する。
【0074】第2の実施形態に係る受光素子は、第1の
実施形態に係る受光素子とは異なり、受光素子の実装形
態に応じて垂直入射がより適した場合に用いることがで
きる。なお、第2の実施形態に係る受光素子は、第1の
実施形態に係る受光素子と同様に、入射光18がフィル
タ層3を2回透過するので、実質的に2倍の厚さのフィ
ルタ層を透過する効果があることはいうまでもない。
【0075】(第3の実施形態)次に、図5を参照しな
がら、本発明の第3の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図5(a)は、第3の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図5(b)は、図5(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図5(c)は、図5(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。
【0076】第3の実施形態に係る受光素子が、第1の
実施形態に係る受光素子と異なる点は、図5(c)に示
すように、半導体基板1の第1主面2上にフィルタ層3
が形成されているのではなく、半導体基板1の第2主面
16上にフィルタ層21が形成され、フィルタ層21の
上に反射膜17が形成されている点である。また、キャ
リア阻止層は形成されていない。
【0077】なお、説明の簡略化のため、第1の実施形
態に係る受光素子と同じ構成要素には、同じ符号を付し
ており、ここではその説明を省略する。
【0078】第3の実施形態に係る受光素子は、第1の
実施形態に係る受光素子と同様に、入射光18は半導体
基板1の第2主面16で反射する前後の2回、フィルタ
層21を透過する。すなわち、入射光18が透過するフ
ィルタ層21の厚さを実質的に2倍の厚さとすることが
できる。
【0079】また、入射光18は半導体基板1の第1主
面2側に形成された光入射部10から入射するので、表
面入射型である。さらに、フィルタ層21は半導体基板
1の第2主面16上にあるので、光吸収層5の上にワイ
ドバンドギャップ層6を積層した受光部を不純物拡散に
よって形成したプレーナ型pinフォトダイオードとす
ることも容易であり、不純物拡散の深さは従来のpin
フォトダイオードと同等である。さらに、第3の実施形
態に係る受光素子では、半導体基板1そのものが、フィ
ルタ層21で生成されたキャリアが光吸収層5に流入す
るのを防ぐ役割をしているので、特にキャリア阻止層を
設ける必要はない。
【0080】なお、第3の実施形態に係る受光素子と第
1の実施形態に係る受光素子を組合せた構成、すなわち
半導体基板1の第1主面2上と第2主面16上にともに
フィルタ層を形成するということも可能である。この構
造では、上下のフィルタ層を2回ずつ、即ち4回フィル
タ層を透過させることができるので、フィルタ層の厚さ
を実質的に4倍の厚さとすることができ、実質的に4倍
の感度比を得ることができる。フィルタ層となるInG
aAsP層を厚くエピタキシャル成長させると組成の変
動を生じやすいことは前述の通りだが、半導体基板1の
第1主面2上と第2主面16上であれば、それぞれ厚さ
2.3μmのフィルタ層を形成することは容易である。
この場合、入射光は厚さ約9.2μmのフィルタ層を透
過することになり、波長1.55μmの信号光と波長
1.3μmの信号光の感度比として約40dBを得るこ
とができる。
【0081】(第4の実施形態)次に、図6を参照しな
がら、本発明の第4の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図6(a)は、第4の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図6(b)は、図6(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図6(c)は、図6(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。
【0082】第4の実施形態に係る受光素子が、第3の
実施形態に係る受光素子と異なる点は、図6(c)に示
すように、半導体基板1の第1主面2に傾斜部22を有
する凹部が形成された点である。
【0083】なお、説明の簡略化のため、第3の実施形
態に係る受光素子と同じ構成要素には、同じ符号を付し
ており、ここではその説明を省略する。
【0084】また、光入射部10は傾斜部22に形成さ
れており、光入射部10から入射した入射光18は傾斜
部22で屈折されてから半導体基板1に入射した後、第
2主面16で反射されて光吸収層5に入射する。第3の
実施形態に係る受光素子のように、傾斜部22がなく、
第1主面2と第2主面16とが平行な構造の受光素子の
場合においては、入射光18を光吸収層5に入射させる
ためには入射光18を斜めに入射する必要がある。しか
し、第4の実施形態に係る受光素子のように第2主面1
6に傾斜部22を形成しておき、傾斜部22で入射光1
8を屈折するようにすれば、第1主面2に垂直に入射し
た入射光18を光吸収層5に入射させることができる。
なお、第4の実施形態に係る受光素子は、第3の実施形
態に係る受光素子と同様に、入射光18がフィルタ層2
1を2回透過するので、実質的に2倍の厚さのフィルタ
層を透過する効果があることは言うまでもない。
【0085】(第5の実施形態)次に、図7を参照しな
がら、本発明の第5の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図7(a)は、第5の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図7(b)は、図7(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図7(c)は、図7(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。ここで、図7
(d)は、半導体基板1を裏面からみた場合の傾斜部1
9の箇所を形状を示す裏面図である。
【0086】第5の実施形態に係る受光素子が、第1の
実施形態に係る受光素子と異なる点は、図7(c)に示
すように、光入射部23が半導体基板1の第2主面16
上に形成されるとともに、第1主面2上のキャリア阻止
層4上には第2の反射膜24が形成された点である。な
お、第2主面16において、光入射部23が形成された
部分には反射膜17は形成されていない。
【0087】なお、説明の簡略化のため、第1の実施形
態に係る受光素子と同じ構成要素には、同じ符号を付し
ており、ここではその説明を省略する。
【0088】第5の実施形態に係る受光素子によると、
第2主面16上に形成された光入射部23から入射した
入射光は、第1主面2上の反射膜24で反射され、さら
に第2主面16上の反射膜17で反射された後に光吸収
層5に入射する。この場合、入射光18は光吸収層5に
達するまでにフィルタ層3を3回透過することになる。
例えばフィルタ層3の厚さを2.3μmとしておけば、
入射光18は厚さ6.9μmのフィルタ層を透過するこ
とになり、波長1.55μmの信号光と波長1.3μm
の信号光の感度比として30dBを得ることができる。
この構成は、特に裏面入射型が望ましい受光素子の場合
において有効であり、入射光18が透過するフィルタ層
3の厚さを実質的に3倍の厚さとすることができる。
【0089】なお、光入射部23と光吸収層5の距離を
大きくし、反射膜24の大きさを大きく若しくは反射膜
24を複数設けることにより、フィルタ層を5回、また
は2n+1(nは2以上の自然数)回透過する構成の受
光素子を実現できる。また、光入射部24を半導体基板
1の第1主面2側に形成する構成の表面入射型の受光素
子とすることにより、入射光18が光吸収層5に達する
までに4回、または2n(nは2以上の自然数)回フィ
ルタ層を透過する構成の受光素子を実現できる。
【0090】(第6の実施形態)次に、図8を参照しな
がら、本発明の第6の実施形態に係る受光素子を説明す
る。尚、図8(a)は、第6の実施形態に係る受光素子
の平面図であり、図8(b)は、図8(a)におけるX
−X線に沿う断面図であり、図8(c)は、図8(a)
におけるY−Y線に沿う断面図である。
【0091】図8(b)に示すように、半絶縁性InP
よりなる半導体基板25の第1主面26上に、吸収端波
長が1.4μmのn型InGaAsPよりなるフィルタ
層27及びn型InPよりなるキャリア阻止層28が積
層された2つの島、第1メサ29及び第2メサ30が形
成されている。第1メサ29上に島状の低濃度n型In
GaAsよりなる光吸収層31及び低濃度n型InPよ
りなるワイドバンドギャップ層32が積層されている。
ワイドバンドギャップ層32の中央部には、Zn等のp
型不純物が拡散された拡散領域33があり、第1メサ2
9をなすキャリア阻止層28上にn側電極34、拡散領
域33上にp側電極35が形成されている。n側電極3
4は、第1のメサ29上を占めるように形成されてい
る。
【0092】また、図8(a)、(c)に示すように、
第1メサ29において、光吸収層31と離してキャリア
阻止層28上に光入射部36が形成され、光入射部36
の内側にはSiNよりなる反射防止膜37が堆積されて
いる。
【0093】さらに、図8(a)、(b)に示すよう
に、露出した半導体層表面は、周辺部のスクライブレー
ン38を除いてSiNとSiO2が積層された絶縁膜3
9によって覆われており、第2メサ30上に絶縁膜39
を介して形成されたパッド40はp側電極35と配線4
1によって接続されている。n側電極34、p側電極3
5、パッド40及び配線41は、例えばTi/Pt/A
uの積層金属膜よりなっており、1回の蒸着、リフトオ
フ工程で一括して形成することも可能である。
【0094】また、半導体基板25の第2主面42に
は、光を反射する反射膜43が形成されている。反射膜
43は金属膜のみで構成してもよいが、誘電体と金属、
例えばSiNとAlの積層構造とすれば、より高い反射
率を得ることができる。
【0095】第6の実施形態に係る受光素子は、第1の
実施形態に係る受光素子と同様に、入射光44は基板2
5に入射する前と光吸収層31に入射する前の2回、フ
ィルタ層27を透過する。すなわち、入射光44が透過
するフィルタ層27の厚さを実質的に2倍の厚さとする
ことができる。また、フィルタ層27と光吸収層31の
間にフィルタ層27よりも禁制帯幅の大きい材料よりな
るキャリア阻止層28が挿入されているので、フィルタ
層27で生成されたキャリアが光吸収層31に流入して
感度比が低下することもない。
【0096】なお、入射光44は半導体基板25の第1
主面26側に形成された光吸収層31に直接入射しない
が、光入射部36は第1主面26側にあるので、第6の
実施形態に係る受光素子は表面入射型である。また、第
6の実施形態に係る受光素子は、光吸収層31の上にワ
イドバンドギャップ層32を積層して受光部を不純物拡
散によって形成したプレーナ型のものであり、フィルタ
層27は光吸収層31と半導体基板25の間にあるの
で、不純物拡散の深さは第1の実施形態に係る受光素子
と同等である。さらに、半導体基板25の第1主面26
側にp側及びn側電極が共に形成されているので、容易
にフリップチップボンディングすることができる。
【0097】以上の効果は第1の実施形態に係る受光素
子と同様であるが、さらに第6の実施形態に係る受光素
子は、半絶縁性の半導体基板25を用いてp側電極35
のパッド40の部分と光吸収層31の部分とがメサ状
(島状)に分離されている。分離されていない場合は、
n型基板を用い絶縁膜を介してp側電極のパッドを形成
することになるので、MIS(Metal Insul
ator semiconductor)構造となり、
パッド容量として素子容量に付加されることになり、そ
のパッド容量が受光素子全体として影響を及ぼす場合が
ある。これに対し、第6の実施形態に係る受光素子で
は、n側電極34が形成されたn型層(第1メサ29)
とは別のメサ(第2メサ30)上にパッド40を形成す
るので、パッド容量が素子容量に付加されないという独
自の効果を有する。
【0098】なお、第6の実施形態に係る受光素子にお
いて、p側電極35をリング状ではなく円形として、光
吸収層31上部からの入射光を遮光している。これは入
射光44の散乱光が光吸収層31の上部から入射して感
度比を劣化させるのを防ぐためである。しかし、検査工
程で光吸収層31の上部から直接入射光を入射する場合
には、p側電極35をリング状としてもよい。また、第
6の実施形態に係る受光素子ではn側電極34はキャリ
ア阻止層28上に形成されているが、これをフィルタ層
27上に形成してもよい。フィルタ層27はキャリア阻
止層28よりも禁制帯幅が小さく、この上にn側電極を
形成した方がコンタクト抵抗を低減できる場合がある。
また、パッド40はフィルタ層27のみからなる第2メ
サ30上に形成してもよく、半導体基板25上に形成し
てもよい。ただし、いずれの場合も絶縁膜39を介した
方が望ましい。これは半絶縁性基板であっても多少の導
電性はあり、半導体層上に直接パッド40を形成すると
n側電極との間にリーク電流が発生するからである。
【0099】(第7の実施形態)第7の実施形態では、
本発明の第1の実施形態に係る受光素子を光学部材と電
気的あるいは光学的に実装した受光素子実装体につい
て、図9を参照しながら説明する。尚、図9は、本発明
の第7の実施形態に係る受光素子実装体の断面図であ
る。
【0100】石英ガラスあるいはSi、GaAs等の半
導体よりなる実装基板45にはガイド溝46が形成され
ており、ガイド溝46に光ファイバ47が載置されてい
る。ガイド溝46は、樹脂(図示せず)によって埋め込
まれる。
【0101】光ファイバ47を斜めに切断するように実
装基板45にスリット48が形成され、このスリット4
8に反射板49が挿入されている。また、実装基板45
の表面には、ガイド溝46を跨いで受光素子50がフリ
ップチップボンディングされている。受光素子50は、
受光素子50の光入射部51を実装基板45に向けてボ
ンディングされている。
【0102】光ファイバ47を紙面右方向から伝搬して
きた入射光52は、反射板49によって反射されて、受
光素子50の光入射部51に入射する。受光素子50に
入射した入射光52は、第1の実施の形態で説明したよ
うに、半導体基板の第2主面で反射されて光吸収層に入
射する。従って、入射光52は半導体基板に入射する前
と光吸収層に入射する前の2回、フィルタ層を透過す
る。すなわち、入射光52が透過するフィルタ層の厚さ
を実質的に2倍の厚さとすることができる。
【0103】第7の実施形態に係る受光素子実装体で
は、受光素子50を実装基板45にフリップチップボン
ディングしているので、ワイヤボンディングした場合と
比較してワイヤに伴う寄生容量が低減され、高速動作が
可能になる。特に、実装基板をガラス等の誘電体あるい
は半絶縁性の半導体基板とすると、寄生容量低減の効果
が大きくなる。また、光入射部に斜め入射する受光素子
を用いることにより、実装基板45側からの入射光52
を直接受光素子50の光入射部51に入射して光学結合
するので、受光素子50を実装基板45にボンディング
した時点で光学結合も完了し、これにより、光学結合の
ための実装工程が不要になる。
【0104】さらに、図示していないが、光ファイバ4
7の出射側(図9における光ファイバ47の左端側)に
半導体レーザを置き、反射板49をハーフミラーとすれ
ば、容易に受光発光モジュールとすることができる。
【0105】なお、受光素子50は、第2〜第6の実施
形態に係る受光素子としてもよいが、図9に示すように
光入射部51に斜め入射する場合は、第3、第5及び第
6の実施形態に係る受光素子が好ましく、光入射部51
に垂直に入射する場合、すなわち反射板49を入射光5
2の進行方向に対して45度の角度となるように設けた
場合は、第2及び第4の実施形態に係る受光素子が好ま
しい。
【0106】
【発明の効果】本発明の受光素子によれば、光入射部か
ら入射した入射光が第1主面若しくは第2主面で反射さ
れて光吸収層に入射するまでに、その入射光は半導体基
板と光吸収層との間に形成されたフィルタ層を2回以上
透過するので、入射光がフィルタ層を1回透過する構造
の受光素子に対して、フィルタ層の厚さを実質的に2倍
以上とすることができる。その結果、長波長(1.55
μm)側の信号光と短波長(1.3μm)側の信号光の
感度比として例えば20dB以上を得ることができる。
【0107】一方、本発明の受光素子実装体によれば、
受光素子を実装基板に容易にフリップチップボンディン
グできるので、ワイヤボンディングした場合と比較して
実装に伴う寄生容量が低減され、高速動作が可能になる
上に、ボンディングした時点で光学結合も完了するので
光学結合のための実装工程が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図
【図2】波長とInGaAsPの吸収との関係を示すグ
ラフである。
【図3】各層のバンドギャップを示すグラフである。
【図4】(a)本発明の第2の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図 (d)本実施形態の受光素子の裏面の一部を示す裏面図
【図5】(a)本発明の第3の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図
【図6】(a)本発明の第4の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図
【図7】(a)本発明の第5の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図 (d)本実施形態の受光素子の裏面の一部を示す裏面図
【図8】(a)本発明の第6の実施形態に係る受光素子
の平面図 (b)(a)におけるX−X線に沿う断面図 (c)(a)におけるY−Y線に沿う断面図
【図9】本発明の第7の実施形態に係る受光素子実装体
の断面図
【図10】従来の長波長パスバンド特性のpinフォト
ダイオードの断面図
【符号の説明】
1、25 半導体基板 2、26 第1主面 3、21、27 フィルタ層 4、28 キャリア阻止層(バッファ層) 5、31 光吸収層 6、32 ワイドバンドギャップ層(窓層) 7、33 拡散領域 8、34 n側電極 9、35 p側電極 10、23、36、51 光入射部 11、37 反射防止膜 12、38 スクライブレーン 13、39 絶縁膜 14、40 パッド(パッド電極) 15、41 配線 16、42 第2主面 17、20、24、43 反射膜 18、44、52 入射光 19、22 傾斜部 29 第1メサ 30 第2メサ 45 実装基板 46 ガイド溝 47 光ファイバ 48 スリット 49 反射板 50 受光素子

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の第1主面上に形成されたフィルタ層
    と、 前記フィルタ層上に島状に形成された光吸収層と、 前記フィルタ層上の前記光吸収層が形成されていない部
    分に形成された光入射部とを有し、 前記フィルタ層の吸収端波長は、前記半導体基板の吸収
    端波長よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長よりも短
    いことを特徴とする受光素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板の第2主面に反射膜が形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の受光素
    子。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ層と前記光吸収層との間に
    形成された、前記フィルタ層よりも禁制帯幅の大きい材
    料よりなるキャリア阻止層と、 前記光吸収層の上に形成され、不純物拡散領域を有する
    ワイドバンドキャップ層とを有することを特徴とする請
    求項1に記載の受光素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板、前記フィルタ層及び前
    記キャリア阻止層が第1導電型であり、 前記不純物拡散領域が第2導電型であり、 前記半導体基板、前記フィルタ層および前記キャリア阻
    止層の少なくとも1つの上に形成された第1電極と、 前記不純物拡散領域上に形成された第2電極と、 前記半導体基板、前記フィルタ層および前記キャリア阻
    止層の少なくとも一つの上に、絶縁膜を介して形成され
    たパッド部と、 前記第2電極と前記パッド部とを電気接続する配線とを
    有することを特徴とする請求項3に記載の受光素子。
  5. 【請求項5】 前記半導体基板に入射した入射光を反射
    して、前記入射光を前記光吸収層に入射させる傾斜部
    が、前記半導体基板の第2主面に形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の受光素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板と、 前記半導体基板の第2主面上に形成されたフィルタ層
    と、 前記半導体基板の第1主面上に島状に形成された光吸収
    層と、 前記第1主面上の前記光吸収層が形成されていない部分
    に形成された光入射部とを有し、 前記フィルタ層の吸収端波長は、前記半導体基板の吸収
    端波長よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長よりも短
    いことを特徴とする受光素子。
  7. 【請求項7】 前記光吸収層の上に、不純物拡散領域を
    有するワイドバンドギャップ層が形成されていることを
    特徴とする請求項6に記載の受光素子。
  8. 【請求項8】 前記半導体基板の第1主面に傾斜部を有
    しており、光入射部が前記傾斜部にあることを特徴とす
    る請求項7に記載の受光素子。
  9. 【請求項9】 前記光入射部から入射した光が、前記光
    吸収層に入射するまでに前記フィルタ層を少なくとも2
    回透過することを特徴とする請求項1ないし請求項8の
    いずれかに記載の受光素子。
  10. 【請求項10】 半導体基板と、 前記半導体基板の第1主面側もしくは第2主面側に形成
    されたフィルタ層と、 前記半導体基板の前記第1主面側に島状に形成された光
    吸収層と、 前記半導体基板の前記第1主面側に形成された反射膜
    と、 前記半導体基板の前記第2主面側に形成された光入射部
    とを有し、 前記フィルタ層の吸収端波長は、前記半導体基板の吸収
    端波長よりも長く、前記光吸収層の吸収端波長よりも短
    いことを特徴とする受光素子。
  11. 【請求項11】 前記光入射部から入射した光が、前記
    光吸収層に入射するまでに前記フィルタ層を少なくとも
    3回透過することを特徴とする請求項10に記載の受光
    素子。
  12. 【請求項12】 前記フィルタ層及び前記キャリア阻止
    層が単数もしくは複数の島状に形成されており、 前記半導体基板が半絶縁性であり、 前記フィルタ層及び前記キャリア阻止層が第1導電型で
    あり、 前記不純物拡散領域が第2導電型であり、 前記光吸収層を有する島における前記フィルタ層もしく
    は前記キャリア阻止層の上に形成された第1電極と、 前記不純物拡散領域上に形成された第2電極と、 前記半導体基板上、あるいは前記第1電極が形成された
    島以外の島をなす前記フィルタ層もしくは前記キャリア
    阻止層上に形成されたパッド部と、 前記第2電極と前記パッド部とを電気接続する配線とを
    有することを特徴とする請求項3に記載の受光素子。
  13. 【請求項13】 半導体基板と光吸収層の間に形成され
    たフィルタ層を有する受光素子であって、 前記半導体基板の第1主面側から入射した光が、前記半
    導体基板の第2主面で反射して前記光吸収層に吸収され
    るまでに前記フィルタ層を少なくとも2回以上透過する
    ことを特徴とする受光素子。
  14. 【請求項14】 前記フィルタ層の吸収端波長が、前記
    半導体基板の吸収端波長よりも長く前記光吸収層の吸収
    端波長よりも短いことを特徴とする請求項13に記載の
    受光素子。
  15. 【請求項15】 実装基板と、前記実装基板内に形成さ
    れた光導波路と、前記光導波路を伝搬する入射光の進路
    を前記実装基板の表面方向に偏向させる偏向素子と、前
    記実装基板に配置された受光素子とを有する受光素子実
    装体であって、前記受光素子は、 半導体基板と、 前記半導体基板の第1主面側および第2主面側の少なく
    とも一方の側に形成されたフィルタ層と、 前記半導体基板の前記第1主面側に島状に形成された光
    吸収層と、 前記半導体基板の前記第1主面側に形成された光入射部
    とを有し、 前記受光素子は前記光入射部が形成された第1主面側を
    実装基板に向けて配置されていることを特徴とする受光
    素子実装体。
  16. 【請求項16】 前記光導波路が、前記実装基板上に形
    成された溝に埋め込まれた光ファイバであり、 前記偏向素子が、前記光ファイバを切断するように前記
    実装基板上に形成されたスリットに挿入された反射板で
    あり、 前記受光素子が、前記溝を跨いで前記実装基板に配置さ
    れていることを特徴とする請求項15記載の受光素子実
    装体。
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