JP2002333560A - 光ファイバケーブル - Google Patents
光ファイバケーブルInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 抗張力にすぐれ、かつ製造能率、コストなら
びにケーブルシースとの密着性に優れたテンションメン
バを光ファイバケーブルシースに埋設した光ファイバケ
ーブルを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした
繊維強化熱可塑性樹脂（FRTP：Fiber Reinforced Therm
oplastics）で構成されたテンションメンバをケケーブ
ルシース内に埋設するように構成される。
びにケーブルシースとの密着性に優れたテンションメン
バを光ファイバケーブルシースに埋設した光ファイバケ
ーブルを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした
繊維強化熱可塑性樹脂（FRTP：Fiber Reinforced Therm
oplastics）で構成されたテンションメンバをケケーブ
ルシース内に埋設するように構成される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、心線数の比較的
少ない光ファイバケーブルのケーブルシースに特別の抗
張力体（以下、テンションメンバという）を埋設した光
ファイバケーブルに関する。
少ない光ファイバケーブルのケーブルシースに特別の抗
張力体（以下、テンションメンバという）を埋設した光
ファイバケーブルに関する。
【０００２】
【従来の技術】光ファイバケーブルのケーブルシース内
にテンションメンバを埋設した光ファイバケーブルは、
（１）特開平8-220395号公報、（２）特開平11-311728
号公報、（３）ＥＰ1085359Ａ2号公報に開示されてい
る。これらのものは、いずれもテンションメンバの材質
が鋼線、ポリイミド複合線の他、ＦＲＰ（ガラス繊維強
化プラスチック）製の紐、ＣＦＲＰ（炭素繊維強化材
料）製の紐等の複合材料である。これらの複合材料は主
としてマトリックス（母材）が熱硬化性樹脂である。
にテンションメンバを埋設した光ファイバケーブルは、
（１）特開平8-220395号公報、（２）特開平11-311728
号公報、（３）ＥＰ1085359Ａ2号公報に開示されてい
る。これらのものは、いずれもテンションメンバの材質
が鋼線、ポリイミド複合線の他、ＦＲＰ（ガラス繊維強
化プラスチック）製の紐、ＣＦＲＰ（炭素繊維強化材
料）製の紐等の複合材料である。これらの複合材料は主
としてマトリックス（母材）が熱硬化性樹脂である。
【０００３】また、（４）特開2000-131574号公報には
マトリックス樹脂を熱可塑性樹脂とした複合材料からな
るテンションメンバとこれを光ファイバケーブルの溝付
スペーサのテンションメンバに用いた発明が開示されて
いる。
マトリックス樹脂を熱可塑性樹脂とした複合材料からな
るテンションメンバとこれを光ファイバケーブルの溝付
スペーサのテンションメンバに用いた発明が開示されて
いる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
文献（１）ないし（３）記載の発明に開示される複合材
料を利用したテンションメンバの材質は、マトリックス
（母材）が熱硬化性樹脂であるため、熱硬化性樹脂の硬
化律速となり製造時の線速度が遅くコストアップの原因
となっている。
文献（１）ないし（３）記載の発明に開示される複合材
料を利用したテンションメンバの材質は、マトリックス
（母材）が熱硬化性樹脂であるため、熱硬化性樹脂の硬
化律速となり製造時の線速度が遅くコストアップの原因
となっている。
【０００５】また、上記文献（４）記載の発明においは
マトリックス樹脂を熱可塑性樹脂とした複合材料から成
るテンションメンバが光ファイバケーブルの溝付スペー
サの中心部に配置された構成のケーブルであって、ケー
ブルシース内にテンションメンバを埋設してケーブルシ
ース自体を補強する構成ではない。
マトリックス樹脂を熱可塑性樹脂とした複合材料から成
るテンションメンバが光ファイバケーブルの溝付スペー
サの中心部に配置された構成のケーブルであって、ケー
ブルシース内にテンションメンバを埋設してケーブルシ
ース自体を補強する構成ではない。
【０００６】したがって、上記文献（４）記載の発明に
おいてケーブルを製造するには、少なくともテンショ
ンメンバの外側に溝付スペーサを押出し成形する工程、
次いで光ファイバをこのスペーサの溝に収容する工
程、そしてその外側にケーブルシースを押出し被覆す
る工程等を経てケーブルが製造される。 このため、上
記発明によれば一連続でケーブルを製造することが困難
である。
おいてケーブルを製造するには、少なくともテンショ
ンメンバの外側に溝付スペーサを押出し成形する工程、
次いで光ファイバをこのスペーサの溝に収容する工
程、そしてその外側にケーブルシースを押出し被覆す
る工程等を経てケーブルが製造される。 このため、上
記発明によれば一連続でケーブルを製造することが困難
である。
【０００７】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であって、マトリックスを熱可性脂とした複合材料から
成るテンションメンバをケーブルシース内に埋設した光
ファイバケーブルを提供することを目的とする。
であって、マトリックスを熱可性脂とした複合材料から
成るテンションメンバをケーブルシース内に埋設した光
ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この発明における第１の
課題解決手段は、多数本の光ファイバ心線を有するケー
ブルコアの外側に熱可塑性樹脂が押出し被覆されたケー
ブルシースの長手方向に少なくとも一本のテンションメ
ンバが埋設された光ファイバケーブルであって、前記テ
ンションメンバは一方向に引き揃えられた複数本の強化
繊維が熱可塑性樹脂をマトリックスとして結束された繊
維強化熱可塑性樹脂を具備する光ファイバケーブルで
る。
課題解決手段は、多数本の光ファイバ心線を有するケー
ブルコアの外側に熱可塑性樹脂が押出し被覆されたケー
ブルシースの長手方向に少なくとも一本のテンションメ
ンバが埋設された光ファイバケーブルであって、前記テ
ンションメンバは一方向に引き揃えられた複数本の強化
繊維が熱可塑性樹脂をマトリックスとして結束された繊
維強化熱可塑性樹脂を具備する光ファイバケーブルで
る。
【０００９】そして、第１の課題解決手段の作用は、マ
トリックス樹脂が熱可塑性樹脂であるため製造時の線速
が速くなると共に熱可塑性樹脂から成るケーブルシース
との密着性が向上する。加えてテンションメンバがケー
ブルシース内に埋設されるので、一連続でケーブルを製
造することが出来るという効果がある。
トリックス樹脂が熱可塑性樹脂であるため製造時の線速
が速くなると共に熱可塑性樹脂から成るケーブルシース
との密着性が向上する。加えてテンションメンバがケー
ブルシース内に埋設されるので、一連続でケーブルを製
造することが出来るという効果がある。
【００１０】第２の課題解決手段は、前記強化繊維がガ
ラス繊維であり、マトリックス樹脂がポリエチレンまた
はポリプロピレンを主成分とする熱可塑性樹脂である光
ファイバケーブルである。
ラス繊維であり、マトリックス樹脂がポリエチレンまた
はポリプロピレンを主成分とする熱可塑性樹脂である光
ファイバケーブルである。
【００１１】第２の課題解決手段による作用は、光ファ
イバケーブルのケーブルシースの材料として、ポリエチ
レンまたはポリプロピレンを主成分とする熱可塑性樹脂
が採用されることが多く、したがってマトリックス樹脂
としてポリエチレンまたはポリプロピレンを主成分とす
る熱可塑性樹脂を採用すればテンションメンバとケーブ
ルシースとの密着性が良好で、かつ製造コストの面から
有利となる。
イバケーブルのケーブルシースの材料として、ポリエチ
レンまたはポリプロピレンを主成分とする熱可塑性樹脂
が採用されることが多く、したがってマトリックス樹脂
としてポリエチレンまたはポリプロピレンを主成分とす
る熱可塑性樹脂を採用すればテンションメンバとケーブ
ルシースとの密着性が良好で、かつ製造コストの面から
有利となる。
【００１２】
【発明の実施の形態】図１はこの発明の一例を示すもの
であって、多数本の光ファイバケーブル心線、例えば１
２本の光ファイバ心線がテープ状に成形された光ファイ
バテープ心線１が複数枚、積層されている光ファイバテ
ープ心線積層体２の外側にウレタンアクリレート系、エ
ポキシアクリレート系等の紫外線硬化型樹脂、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、シリコーン等の被覆
層または防水性のジェリー状混和物等の保護部材３が設
けられてケーブルコア４が構成される。
であって、多数本の光ファイバケーブル心線、例えば１
２本の光ファイバ心線がテープ状に成形された光ファイ
バテープ心線１が複数枚、積層されている光ファイバテ
ープ心線積層体２の外側にウレタンアクリレート系、エ
ポキシアクリレート系等の紫外線硬化型樹脂、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、シリコーン等の被覆
層または防水性のジェリー状混和物等の保護部材３が設
けられてケーブルコア４が構成される。
【００１３】次いで、このケーブルコア４の外側に熱可
塑性樹脂、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂が押出し被覆されてケーブルシース５が形成され
る。この際、ケーブルコアを挟んでその中心に対し対称
的な位置に抗張力体である紐状の一対のテンションメン
バ６がケーブルシース５内に埋設される。
塑性樹脂、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂が押出し被覆されてケーブルシース５が形成され
る。この際、ケーブルコアを挟んでその中心に対し対称
的な位置に抗張力体である紐状の一対のテンションメン
バ６がケーブルシース５内に埋設される。
【００１４】ここで、前記テンションメンバ６の構成は
次ぎの通りである。一方向に引き揃えられた複数本のガ
ラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊
維、ポリアミド繊維等より成る強化繊維６ａの表面から
マトリックスである熱可塑性樹脂６ｂ、例えばポリエチ
レン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブチレンテレ
フタレート系樹脂、ポリアミド（ナイロン）、アクリロ
ニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂が浸漬、塗布
されて前記繊維群の間隙および表面に充填及び／又は被
覆され繊維群が結束された繊維強化熱可塑性樹脂（FRT
P：Fiber Reinforced Thermoplastics）６ｃより成るテ
ンションメンバ６が構成される。ここで、繊維の充填密
度について考察すると、ガラス繊維の場合はガラス含有
量５０〜８０ｗｔ％のものが望ましい。
次ぎの通りである。一方向に引き揃えられた複数本のガ
ラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊
維、ポリアミド繊維等より成る強化繊維６ａの表面から
マトリックスである熱可塑性樹脂６ｂ、例えばポリエチ
レン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブチレンテレ
フタレート系樹脂、ポリアミド（ナイロン）、アクリロ
ニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂が浸漬、塗布
されて前記繊維群の間隙および表面に充填及び／又は被
覆され繊維群が結束された繊維強化熱可塑性樹脂（FRT
P：Fiber Reinforced Thermoplastics）６ｃより成るテ
ンションメンバ６が構成される。ここで、繊維の充填密
度について考察すると、ガラス繊維の場合はガラス含有
量５０〜８０ｗｔ％のものが望ましい。
【００１５】なお、該テンションメンバ６と前記ケーブ
ルシース５との密着性および経済性を考慮するならばマ
トリックス樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂が最適である。
ルシース５との密着性および経済性を考慮するならばマ
トリックス樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂が最適である。
【００１６】図２は、他の実施例を示すものであって、
1枚または積層された複数枚の光ファイバテープ心線２
を有するケーブルコアの外側にポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂等の熱可塑性樹脂が略矩形状体に押
出し被覆され、中央部長手方向に切欠き７を具備したケ
ーブルシース５が形成される。そして前記と同一構成の
テンションメンバ６が一対、ケーブルシース内に埋設さ
れる。
1枚または積層された複数枚の光ファイバテープ心線２
を有するケーブルコアの外側にポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂等の熱可塑性樹脂が略矩形状体に押
出し被覆され、中央部長手方向に切欠き７を具備したケ
ーブルシース５が形成される。そして前記と同一構成の
テンションメンバ６が一対、ケーブルシース内に埋設さ
れる。
【００１７】
【発明の効果】第一の発明によれば、強化繊維のマトリ
ックス樹脂が熱可塑性樹脂であるため熱硬化性樹脂に比
べて、製造時の線速が速くなり製造コスト的に有利とな
ると共にケーブルシースが熱可塑性樹脂で構成されてい
る場合にはテンションメンバとケーブルシースとの密着
性が向上する。加えてテンションメンバがケーブルシー
ス内に埋設されるので、一連続でケーブルを製造するこ
とができるという効果がある。
ックス樹脂が熱可塑性樹脂であるため熱硬化性樹脂に比
べて、製造時の線速が速くなり製造コスト的に有利とな
ると共にケーブルシースが熱可塑性樹脂で構成されてい
る場合にはテンションメンバとケーブルシースとの密着
性が向上する。加えてテンションメンバがケーブルシー
ス内に埋設されるので、一連続でケーブルを製造するこ
とができるという効果がある。
【００１８】また、第二の発明によれば、テンションメ
ンバとケーブルシースとの密着性が良好で、かつ製造コ
ストの面から有利となる。
ンバとケーブルシースとの密着性が良好で、かつ製造コ
ストの面から有利となる。
【図１】本発明の一例を示す横断面図。
【図２】本発明の他の例を示す横断面図。
1---光ファイバテープ心線 ２---光ファイバテープ心線積層体 ３---保護部材、４---ケーブルコア ５---ケーブルシース ６---テンションメンバ
Claims (2)
- 【請求項１】 多数本の光ファイバ心線を有するケーブ
ルコア４の外側に熱可塑性樹脂が押出し被覆されたケー
ブルシース５と、このケーブルシースの長手方向に埋設
された少なくとも一本のテンションメンバ６とを備えた
光ファイバケーブルであって、前記テンションメンバ６
は一方向に引き揃えられた複数本の強化繊維６ａが熱可
塑性樹脂６ｂをマトリックスとして結束された繊維強化
熱可塑性樹脂６ｃで構成された光ファイバケーブル。 - 【請求項２】 前記強化繊維６ａがガラス繊維であり、
マトリックス樹脂６ｂがポリエチレンまたはポリプロピ
レンを主成分とする熱可塑性樹脂であることを特徴とす
る請求項１記載の光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001138574A JP2002333560A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001138574A JP2002333560A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 光ファイバケーブル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002333560A true JP2002333560A (ja) | 2002-11-22 |
Family
ID=18985487
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001138574A Pending JP2002333560A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 光ファイバケーブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002333560A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7151879B2 (en) | 2002-11-06 | 2006-12-19 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber ribbon that is easily branched into individual optical fibers and optical fiber cable using the same |
| CN109239880A (zh) * | 2018-12-07 | 2019-01-18 | 江苏中天科技股份有限公司 | 一种高抗拉制导光缆 |
-
2001
- 2001-05-09 JP JP2001138574A patent/JP2002333560A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7151879B2 (en) | 2002-11-06 | 2006-12-19 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Optical fiber ribbon that is easily branched into individual optical fibers and optical fiber cable using the same |
| CN109239880A (zh) * | 2018-12-07 | 2019-01-18 | 江苏中天科技股份有限公司 | 一种高抗拉制导光缆 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
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|
| A977 | Report on retrieval |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
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|
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