JP2002327030A - コアシェル型微粒子およびその製造方法 - Google Patents

コアシェル型微粒子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置用スペーサとして用いた場合、
適度な温度および加圧によって上下基板に強固に接着
し、該基板を固定化すると共に、精度よくセルギャップ
を保持し得るコアシェル型微粒子を提供する。 【解決手段】 (A)シリカ微粒子をコアとし、その表
面に共有結合を介して、(B)ポリオルガノシロキサン
および(C)疎水性重合性モノマーの重合物を含むシェ
ル層を有するコアシェル型微粒子、並びに、上記コアシ
ェル型微粒子の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コアシェル型微粒
子およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、高度の接着力と粒径精度に優れ、単独で液晶表示
装置用固着型面内スペーサとして用いた場合、適度な温
度および加圧によって上下基板に強固に接着し、該基板
を固定化すると共に、精度よくセルギャップを保持し得
る上、散布溶媒に対する耐久性に優れ、かつ液晶への溶
出が少ない有機無機複合コアシェル型微粒子、及びこの
ものを効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の発展は目覚まし
く、時計、電卓、ノート型パソコンなどの小型の表示部
をもつものだけではなく、ワードプロセッサー、デスク
トップパソコン、テレビなどの大型の表示部をもつ機器
の表示装置などとして利用されている。この液晶表示装
置は、一般に配向層を形成した2枚の透明電極基板を、
スペーサ粒子を介して所定の間隙になるように配向配置
し、周辺をシールして液晶セルを形成し、その電極基板
の間隙に液晶材料を挾持した構造を有している。該スペ
ーサ粒子は電極基板間の間隙、すなわち液晶層の厚みを
均一に保つための機能を有しており、液晶セルの周辺シ
ール部および液晶セル内部(面内、表示部分)に使用さ
れる。
【0003】このような液晶表示装置の液晶層の厚さを
一定に保つための面内スペーサのうち、移動防止能を有
するいわゆる固着型スペーサとしては、熱可塑性樹脂や
エポキシ系熱硬化性樹脂などを被覆した球状接着性粒子
が一般的である。熱可塑性樹脂を被覆したスペーサは、
分散重合法など化学反応による被覆方法が行われてい
る。しかしながら、分散重合法などでは、凝集を発生す
ることなく被覆膜厚を厚くすることが困難である。その
ため、これらスペーサは主に粒子の移動を防止するため
の固定化に適しており、用いられている。また、使用時
の温度耐久性の点から、軟化点が100℃以上の熱可塑
性樹脂しか使用できない上、液晶材料や散布溶媒に対す
る耐久性に劣るなどの欠点を有している。一方、エポキ
シ系熱硬化性樹脂を被覆した接着性粒子においては、そ
の硬化に用いられるアミン系硬化剤は低温での硬化特性
に優れるものの、液晶材料に悪影響を及ぼす、例えば液
晶比抵抗を下げる原因となり使用しにくく、またフェノ
ール系や酸無水物系硬化剤では反応性が低く、150℃
以上の高温硬化が必要である。また、このようなエポキ
シ系接着性粒子においては、エポキシ樹脂系熱硬化性樹
脂の単独成分からなるタイプの接着性粒子が多く、それ
らは、液状エポキシ樹脂をエマルション化させ、表面を
部分硬化することによって作製される場合が多い。しか
し、一般的には、その部分硬化剤による処理は水溶性ア
ミンなどが用いられ、液晶比抵抗低下を起こしやすく、
さらに製法の関係から粒径のCV値(粒度分布の変動係
数)が劣る。この場合、セルギャップ以下の粒径の小粒
子は、セル内で浮いた状態となり、セルギャップを保持
する本来の目的を果たさないばかりか、逆に異物として
表示品位を低下させる原因となる。一方、比較的大きい
粒径の大粒子は平均粒径の粒子に比べて基板との接着面
積が大きくなってしまい、その結果接着斑となる。さら
に、加圧によってセルギャップまで潰されたそれらの大
粒子は、表示方向から見た大きさが肥大し、スペーサ内
部からの光抜け面積も同様に大きくなることから表示班
を起こし、小粒子同様に表示品位が低下するのを免れな
い。
【0004】さらに、液晶パネルの耐熱温度は、その種
類により異なるが、一般的には80〜150℃程度であ
る。耐熱温度以上の温度をかけると、パネル自体が変形
したり、パネル構成物質が変質するなど、好ましくない
事態を招来する。したがって、液晶パネルの耐熱温度未
満の温度で、スペーサ粒子を熱処理して、固着させるこ
とが重要である。
【0005】また、固着型スペーサとして、エポキシ基
などの接着性置換基を導入したものを被覆した粒子が知
られているが、このものは基板との接着面積が小さく、
その固着力が低いなどの欠点を有している。
【0006】他方、100℃未満の比較的低温で固着す
るスペーサとしては、例えば架橋剤および光重合開始剤
を含む熱可塑性樹脂で被覆された粒子からなる液晶表示
素子用スペーサが提案されている(特開平6−2894
02号公報)。しかしながら、このスペーサはアルコー
ル耐久性および光重合開始剤を含むことによる保存安定
性が劣るなどの欠点を有している。
【0007】また、固着層にエポキシ樹脂とアクリルモ
ノマーから合成されるラジカル重合性アクリレート系プ
レポリマーを使用することも考えられるが、この樹脂は
不純物としてこの合成時に使用されるアミン塩やアルカ
リ金属塩を通常総含有量で200重量ppm以上含有す
るため、これを用い作成したパネルにおいては、該不純
物が液晶に溶出し、液晶の比抵抗値を下げ、パネルの駆
動電圧を下げてしまう可能性があった。
【0008】一方、液晶表示装置においては、近年、軽
量化などを図るために、基板の薄膜化や、ガラス基板か
ら高分子フィルムへの移行が盛んに検討されている。し
かしながら、この場合、基板が柔軟化によってうねりな
どが生じ、特にSTNではセルギャップを均一に保つこ
とができず、表示品位が低下するなど、好ましくない事
態を招来するおそれがあり、上下の基板をきっちりと固
定化する必要がある。
【0009】配向基板に対して付着性の良いスペーサと
して、例えば特開平8−43834号公報に開示されて
いる液晶用スペーサが知られている。しかしながら、こ
のスペーサは、粒子の基板への固定化(移動防止)を目
的としているため、上下基板双方をスペーサを介して固
定させるには、接着力が不十分であった。また、該スペ
ーサは、公知の重合法により粒子表面に移動防止成分が
被覆されており、このような方法によって、性能向上の
ために被覆層の厚みを増やそうとすると凝集が発生しや
すく、また、複数回被覆操作を試みても、製造プロセス
が増加するのに加え、凝集などのロスが生じ、コスト高
になるのを免れず、実用的ではない。
【0010】そこで、スペーサと混合散布して、上下基
板を接着固定する接着性樹脂粒子が提案されている(特
開平11−326915号公報)。しかしながら、この
場合、画素上にスペーサの他に接着性樹脂粒子が散布さ
れるために、表示品位が低下する上、液晶表示装置の製
造工程において、散布工程の増加や、スペーサと接着性
樹脂粒子をそれぞれ単独で散布する技術が求められるな
ど、プロセスの改良が必要となるといった問題が生じ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、高度の接着力と粒径精度に優れ、単独で
液晶表示装置用固着型面内スペーサとして用いた場合、
適度な温度および加圧によって上下基板に強固に接着
し、該基板を固定化すると共に、精度よくセルギャップ
を保持し得る上、散布溶媒に対する耐久性に優れ、かつ
液晶への溶出が少ないコアシェル型微粒子を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた機能を有するコアシェル型微粒子を開発すべく鋭意
研究を重ねた結果、シリカ微粒子をコアとし、その表面
に共有結合を介して特定の成分を含むシェル層を有する
有機無機複合コアシェル型微粒子が、その目的に適合し
得ること、そしてこのコアシェル型微粒子は、特定の工
程を施すことにより、効率よく製造し得ることを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、(A)シリカ微粒子
をコアとし、その表面に共有結合を介して、(B)ポリ
オルガノシロキサンおよび(C)疎水性重合性モノマー
の重合物を含むシェル層を有することを特徴とするコア
シェル型微粒子を提供するものである。
【0014】また、本発明に従えば、上記コアシェル型
微粒子は、(a)シリカ微粒子を表面処理して疎水性表
面を形成する工程、(b)表面処理された疎水性表面を
有するシリカ微粒子の表面に、液滴または半固形状の膨
潤可能なポリオルガノシロキサン層を形成させる工程、
および(c)シリカ微粒子の表面に形成されたポリオル
ガノシロキサン層の表面および内部において、疎水性重
合性モノマーを吸収させ、重合させる工程を施すことに
より、製造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のコアシェル型微粒子は、
(A)シリカ微粒子をコアとし、その表面に共有結合を
介してシェル層を有するものであり、そしてシェル層と
して、(B)ポリオルガノシロキサンおよび(C)疎水
性重合性モノマーの重合物を含むものが設けられてい
る。
【0016】本発明のコアシェル型微粒子において、コ
ア部分を構成する(A)成分のシリカ微粒子は、コア部
分を形成する母材であって、いわゆるゾルゲル法により
シリコンアルコキシドを加水分解および重縮合反応して
得られる生シリカ微粒子であってもよいし、これを焼成
してなる焼成シリカ微粒子であってもよい。この生シリ
カ微粒子および焼成シリカ微粒子の製法、性質などは、
後述する本発明のコアシェル型微粒子の製造方法におい
て詳しく説明する。
【0017】このシリカ微粒子は、実質的に真球状であ
って、その平均粒径は0.5〜15μmの範囲が好まし
く、より好ましくは0.8〜12μm、特に好ましくは
1.0〜10μmの範囲である。また、粒度分布の変動
係数(CV値)は5%以下が好ましく、より好ましくは
2%以下である。なお、変動係数(CV値)は、下式に
より求めることができる。 CV値(%)=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100
【0018】本発明のコアシェル型微粒子は、前記コア
部分を形成するシリカ微粒子の表面に共有結合を介して
シェル層が形成されたものであるが、上記共有結合を設
けるには、例えば該シリカ微粒子を、ビニル系シランカ
ップリング剤などで表面処理し、ビニル基を導入する方
法が好ましく用いられる。
【0019】シリカ微粒子をビニル系シランカップリン
グ剤で表面処理することにより、該ビニル系シランカッ
プリング剤のシラン部分がシリカ微粒子表面のシラノー
ル基と反応して化学結合を形成し、同時にビニル系シラ
ンカップリング剤のビニル基が、シェル層形成時に疎水
性重合性モノマー中の不飽和二重結合と反応して化学結
合を形成すると共に、場合によりポリオルガノシロキサ
ンと化学結合することにより、シリカ微粒子表面に、共
有結合を介してシェル層を密着性よく形成させることが
できる。
【0020】ビニル系シランカップリング剤としては、
シリカ微粒子表面のシラノール基との反応性を有するシ
ラン部分(例えばアルコキシシラン基、ハロゲノシラン
基、アセトキシシラン基など)を有し、かつシェル層形
成用成分との反応性を有するビニル基を有するものであ
ればいかなるものも使用できる。ここで上記ビニル基と
は、ビニル基それ自体以外にアクリロイル基、メタクリ
ロイル基、アリル基などを包含するものとする。上記の
ビニル系シランカップリング剤の具体例としては、例え
ばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。これら
は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0021】本発明のコアシェル型微粒子におけるシェ
ル層は、前記したように、(B)ポリオルガノシロキサ
ンおよび(C)疎水性重合性モノマーの重合物を含む層
であり、その厚さは0.1μm以上であって、コアのシ
リカ微粒子粒径の3〜40%の範囲が好ましい。
【0022】さらに加熱圧着によって、コアシェル型微
粒子が実質的に円柱状になるような厚さが好ましく、シ
リカ微粒子粒径の7.2%以上であれば、計算上加熱圧
着により、加熱圧着型スペーサ半径を有し、コアのシリ
カ微粒子の粒径高さの円柱とすることができる。
【0023】このシェル層における(B)成分のポリオ
ルガノシロキサンと(C)成分の疎水性重合性モノマー
の重合物との体積比は、1:0.5〜1:20の範囲に
あるのが、スペーサとしての接着性およびLCD製造時
におけるセミドライ散布における散布液中でのスターラ
ー耐久性などの点から好ましい。
【0024】また、加熱によるシェル層の軟化温度は、
スペーサとしての加熱接着性の点から、60〜180℃
の範囲にあることが好ましい。この軟化温度が180℃
を超えると接着性を発揮するのに180℃より高い温度
が必要となり、液晶パネル自体を変形させたり、パネル
構成物質を変質させたりする場合がある。一方、軟化温
度が60℃未満では、保管中の粒子同士がくっついたり
するおそれがある。より好ましい軟化温度は70〜15
0℃の範囲である。
【0025】本発明のコアシェル型微粒子においては、
シェル層中の(B)成分であるポリオルガノシロキサン
を形成させるためには、原料として一般式(I) R1 4-nSi(OR2n …(I) (式中、R1は非加水分解性基であって、炭素数1〜2
0のアルキル基、エポキシ基を有する炭素数1〜20の
アルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6
〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル
基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは平均で2.
5以上4未満の数を示し、R1が複数ある場合、各R1
たがいに同一であっても異なっていてもよく、OR2
複数ある場合、各OR2はたがいに同一であっても異な
っていてもよい。)で表されるケイ素化合物を用い、加
水分解・縮合させるのがよい。
【0026】上記一般式(I)において、R1のうちの
炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10
のものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐
状、環状のいずれであってもよい。このアルキル基の例
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが挙げられる。エポキシ基を有する炭素数1〜20
のアルキル基としては、エポキシ基を有する炭素数1〜
10のアルキル基が好ましく、またこのアルキル基は直
鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このエポ
キシ基を有するアルキル基の例としては、γ−グリシド
キシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基な
どが挙げられる。炭素数2〜20のアルケニル基として
は、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、また、
このアルケニル基は直鎖状、分岐状のいずれであっても
よい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが
挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、炭
素数6〜10のものが好ましく、例えばフェニル基、ト
リル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。炭
素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10
のものが好ましく、例えばベンジル基、フェネチル基、
フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられ
る。
【0027】一方、R2で示されるは炭素数1〜6のア
ルキルは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよ
く、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など
が挙げられる。
【0028】nは平均で2.5以上4未満の数であり、
ここでnが平均とは、一般式(I)のケイ素化合物は、
単体であってもよいし、二種以上の混合物であってもよ
いことを意味する。すなわち、一般式(I)で表される
ケイ素化合物として、一種を単独で用いる場合、一般式
(I)のケイ素化合物は、R1Si(OR23となる。
また、二種以上組み合わせて用いる場合は、nの平均が
2.5以上4未満であればnが2〜4の範囲でいかなる
化合物の組み合わせであってもよい。
【0029】この(B)成分のポリオルガノシロキサン
成分の架橋度が低すぎるとアルコール耐久性(スペーサ
粒子散布溶媒耐久性)が悪くなるおそれがあり、一方架
橋度が高すぎると得られるコアシェル型微粒子を使用時
に加熱した際の流動性が悪く、十分な接着性が発揮され
ない場合がある。したがって、nは、平均で2.5より
大きく、3.2以下が好適である。R1が複数ある場
合、各R1はたがいに同一であってもよいし、異なって
いてもよく、またOR2が複数ある場合、各OR2はたが
いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。この
一般式(I)で表されるケイ素化合物の中で、一般式
(I−a) (CH2=CH−)mSi(OR24-m …(I−a) (式中、R2は前記と同じであり、OR2が複数ある場
合、各OR2はたがいに同一であっても異なっていても
よく、mは1〜3の整数を示す。)で表されるビニルア
ルコキシシラン化合物は、そのビニル基の一部若しくは
全てが疎水性重合性モノマーと共重合して、有機成分と
無機成分が化学結合により結合するため好ましい。
【0030】前記一般式(I)で表されるケイ素化合物
の例としては、単体で用いる場合は、メチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロ
ポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プ
ロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、さらには一般式(I−a)の化合物であるビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙
げられる。
【0031】また、二種以上を組み合わせて用いる場合
は、上記化合物と共に、ジメチルジメトキシシラン、メ
チルフェニルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシ
ラン、ジビニルジエトキシシランなどの2官能性アルコ
キシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ランなどの4官能性アルコキシシランを、nが平均で
2.5以上4未満、好ましくは2.5より大きく3.2
以下になるように併用することができる。
【0032】一方、(C)成分である疎水性重合性モノ
マーの重合物を生成させるための該疎水性重合性モノマ
ーとしては、その重合物が前記(B)成分のポリオルガ
ノシロキサン成分と良好な親和性を有するものが好まし
く用いられる。該重合物がポリオルガノシロキサン成分
との親和性が悪いと相分離によって均一なシェル層が得
られにくくなる上、ポリオルガノシロキサン成分と重合
物が極端に局在化するため、コアシェル型微粒子表面に
接着力不足ヶ所やアルコール耐性不足ヶ所が生じる。
【0033】重合物がポリオルガノシロキサン成分と良
好な親和性を有する疎水性重合性モノマーとしては、例
えば一般式(II)
【0034】
【化2】
【0035】(式中、R3は水素原子またはメチル基、
4はエポキシ基、水酸基、メルカプト基若しくはエー
テル結合を有する炭化水素基を示す。)で表されるエチ
レン性不飽和単量体を好ましく挙げることができる。
【0036】このエチレン性不飽和単量体は、該ポリオ
ルガノシロキサン成分がビニル基を有する場合、それと
共重合し得るので、優れた親和性を発揮する。
【0037】前記一般式(II)で表されるエチレン性不
飽和単量体において、R4で示されるエポキシ基、水酸
基、メルカプト基若しくはエーテル結合を有する炭化水
素基としては、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状
のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭
素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキ
ル基を好ましく挙げることができる。
【0038】また、炭素数1〜10のアルキル基の例と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、および各種のブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。炭素数
3〜10のシクロアルキル基の例としては、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、
シクロオクチル基などが、炭素数6〜10のアリール基
の例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナ
フチル基、メチルナフチル基などが、炭素数7〜10の
アラルキル基の例としては、ベンジル基、メチルベンジ
ル基、フェネチチル基、ナフチルメチル基などが挙げら
れる。
【0039】この一般式(II)で表されるエチレン性不
飽和単量体の例としては、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、3−グリシドキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−メルカプトエチル(メタ)アクリレート、3−
メルカプトプロピル(メタ)アクリレート、2−メルカ
プトプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。これらの中で、その重合物が熱硬化性
を有するものが好ましく、例えばエポキシ基を有するア
クリルモノマー、特にグリシジル(メタ)アクリレート
などが好適である。
【0040】本発明のコアシェル型微粒子は、真球状で
あって、1,000倍〜10,000倍の電子顕微鏡観
察において、シェル層が実質的に平滑な連続皮膜を呈し
ているものが好ましい。また、平均粒径は0.6〜20
μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.9〜17μ
m、特に好ましくは1.1〜14μmの範囲である。さ
らに、CV値は5%以下が好ましく、より好ましくは2
%以下である。
【0041】このような本発明のコアシェル型微粒子
は、スペーサ粒子として用いた場合、散布溶媒に対し
て、良好な耐久性を有すると共に、液晶中への不純物の
溶出が少ない。
【0042】また、従来のガラス基板よりも柔軟性のあ
る高分子フィルム基板を用いたフィルムLCDは、その
変形性の高さからスペーサの移動やセルギャップの変動
が生じやすい。さらには、その基板の帯電特性から粒子
の散布方法は乾式法ではなく、セミドライ方式のアルコ
ールリッチな散布溶媒が用いられる場合が多く、アルコ
ール耐久性が高い上、散布液中でのスターラー耐久性の
良好な接着性粒子が望まれており、本発明のコアシェル
型微粒子はこれら問題を解消する上でも好適である。
【0043】次に、本発明のコアシェル型微粒子の製造
方法について説明する。本発明の方法は、(a)シリカ
微粒子を表面処理して疎水性表面を形成する工程、
(b)表面処理された疎水性表面を有するシリカ微粒子
の表面に、液滴または半固形状の膨潤可能なポリオルガ
ノシロキサン層を形成させる工程、および(c)シリカ
微粒子の表面に形成されたポリオルガノシロキサン層の
表面および内部において、疎水性重合性モノマーを吸収
させ、重合させる工程を含むものである。
【0044】本発明の方法で用いられるコアとなるシリ
カ微粒子は、実質的に真球の微粒子であり、粒子同士が
実質的に合着していないものであればよく、多孔質であ
ってもよい。また、生シリカ微粒子であってもよいし、
焼成シリカ微粒子であってもよい。
【0045】生シリカ微粒子は、例えばシリコンアルコ
キシドを水、アンモニアおよびアルコールからなる混合
液中において加水分解および脱水・重縮合させること等
の手段により製造される。上記のようにして得られた生
シリカ微粒子は、シラノール基(Si−OH)が多いた
め、後述の(a)工程における疎水性表面形成処理にお
いて、ビニル系シランカップリング剤などによる表面処
理でビニル基をシリカ微粒子表面に導入することは比較
的容易であるが、有機物、水、アンモニアがかなり残存
し、強度や硬度が低い場合がある。このような場合に
は、この生シリカ微粒子を500〜1200℃程度で焼
成して、焼成シリカ微粒子とすると有機物や水は揮発
し、さらにシラノール基同士が縮合してシロキサン結合
(Si−O−Si)が増加し、強度、硬度が増加する。
従って、この焼成シリカ微粒子は強度、硬度は改善され
るが、シリカ微粒子の表面に存在する、ビニル系シラン
カップリング剤との反応活性点であるシラノール基が縮
合により消費されてかなり減少し、ビニル系シランカッ
プリング剤との反応が進行しにくくなったり、全く進行
しなくなったりする。
【0046】シリカ微粒子の焼成温度、時間、粒子の表
面積等の条件により失われるシラノール基の量にはかな
りの幅がある。例えば、焼成度が低く、表面のシラノー
ル基の量が比較的に多い焼成シリカ微粒子の場合には、
ビニル系シランカップリング剤との反応によるビニル基
の導入が比較的容易に進行するので、焼成シリカ微粒子
を直接ビニル系シランカップリング剤で表面処理するこ
とができる。
【0047】しかし、焼成度が高く、反応活性点である
シラノール基の量が低減している焼成シリカ微粒子をそ
のままビニル系シランカップリング剤で処理しても十分
な量のビニル基をシリカ微粒子表面に導入することがで
きず、その結果均一なシェル層を有するシリカ微粒子を
得ることができない。
【0048】そこで、焼成シリカ微粒子表面のシラノー
ル基が不足する場合(すなわち、ビニル系シランカップ
リング剤が反応することによってシリカ微粒子表面に導
入されるビニル基の量が不十分となる場合)には、シリ
コンアルコキシドまたはその部分加水分解物を焼成シリ
カ微粒子と反応させて焼成シリカ微粒子の表面にシラノ
ール基を導入することにより、ビニル系シランカップリ
ング剤との反応活性点を増加させて必要量のビニル基を
導入するのが好ましい。すなわち、焼成度の高い焼成シ
リカ微粒子についてシリコンアルコキシドまたはその部
分加水分解物による処理を行うことにより、高強度・高
硬度の焼成シリカ微粒子をコアとして有利に使用するこ
とができる。もちろん、生シリカ微粒子についても、表
面にシラノール基を導入するために、シリコンアルコキ
シドまたはその部分加水分解物で表面処理してもよい。
【0049】本発明で用いることができるシリコンアル
コキシドまたはその部分加水分解物は、シリカ微粒子表
面にシラノール基が導入できるものであれば特に制限は
ない。ここで用いることができるシリコンアルコキシド
とは、一般式 Si(OR54またはSi(R6k(OR54-k (式中、R5およびR6はアルキル基またはアシル基、特
に炭素数1〜5のアルキル基または炭素数2〜6のアシ
ル基であり、kは1〜3の整数である。)で示されるも
のであり、その具体例としては、例えばテトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。
【0050】シリコンアルコキシドの部分加水分解物と
は、上記一般式で示されるシリコンアルコキシド中の複
数のアルコキシ基(OR5)または(OR6)の一部を加
水分解したものが挙げられる。シリコンアルコキシドま
たはその部分加水分解物による処理(以下、「シリコン
アルコキシド処理」という。)は、シリカ微粒子を、
(a)工程のビニル系シランカップリング剤などによる
表面処理と同時にまたはその前に行うことができる。
【0051】シリコンアルコキシド処理のためのシリコ
ンアルコキシドまたはその部分加水分解物の使用量は、
ビニル系シランカップリング剤の使用量に対するモル比
で0.5以下が好ましく、特に0.25以下が好まし
い。
【0052】本発明の方法においては、未処理シリカ微
粒子または上記のようにしてシリコンアルコキシド処理
されたシリカ微粒子に、下記の(a)〜(c)工程を施
すことにより、コアシェル型微粒子を製造する。
【0053】(a)工程 この(a)工程は、前記シリカ微粒子を表面処理して疎
水性表面を形成する工程である。この工程を具体的に説
明すると、まず超音波振動等を利用して、シリカ微粒子
をメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアル
コール溶媒または水と上記アルコールとの混合溶媒中に
分散させて分散液を得る。溶媒の重量はシリカ微粒子の
重量の5〜30倍が好適である。このようにして得られ
た分散液に、シリカ微粒子の重量に対して、通常2〜3
0倍の25〜30重量%程度の濃度のアンモニア水を添
加し、さらに、ビニル系シランカップリング剤を添加す
る。分散液の液温を20〜80℃程度に保ちつつ1〜2
4時間程度攪拌する。これにより、シリカ微粒子がビニ
ル系シランカップリング剤により表面処理され、シリカ
微粒子の表面にはビニル基が導入される。
【0054】前述したように、ビニル系シランカップリ
ング剤での表面処理時に必要に応じて少量(ビニル系シ
ランカップリング剤に対するモル比で0.5以下)のシ
リコンアルコキシドを添加することができる。ビニル系
シランカップリング剤と加水分解速度の速いシリコンア
ルコキシドを共存させることにより、シリカ微粒子表面
に、均一なシェル層を形成するのに十分な量のビニル基
を導入することができる。
【0055】(b)工程 この(b)工程は、上記(a)工程で表面処理されるこ
とにより形成されたシリカ微粒子の疎水性表面にポリオ
ルガノシロキサン層を形成する工程である。この工程を
具体的に説明すると、水性媒体中において、上記(a)
工程において表面にビニル基が導入されたシリカ微粒子
とアルカリの存在下に、前記一般式(I)で表されるケ
イ素化合物を加水分解・縮合させて、該シリカ微粒子表
面に液滴若しくは半固形状の膨潤可能なポリオルガノシ
ロキサン層を形成させる。
【0056】この際、アルカリとしては、アンモニアお
よび/またはアミンが用いられる。このアンモニアやア
ミンは、一般式(I)で表されるケイ素化合物の加水分
解、縮合反応の触媒である。ここで、アミンとしては、
例えばモノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチル
アミン、ジエチルアミン、エチレンジアミンなどを好ま
しく挙げることができる。このアンモニアやアミンは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よいが、毒性が少なく、除去が容易で、かつ安価なこと
から、アンモニアが好適である。
【0057】このアンモニアやアミンは、水溶液または
水と有機溶剤との混合溶剤溶液として用いられる。ここ
で、有機溶剤としては、水混和性のものが好ましく、例
えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ルなどの低級アルコール類、アセトン、ジメチルケト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエー
テル、ジプロピルエーテルなどのエーテル類などが挙げ
られる。
【0058】アンモニアやアミンの使用量としては特に
制限はないが、反応開始前の水層のpHが、7.5〜1
1.0の範囲になるように選定するのが好ましい。pH
がこの範囲よりも高いと、ポリオルガノシロキサンの縮
合度が高くなり過ぎて固形状の層となり、重合性疎水性
モノマー等を膨潤・含浸するのが困難となり、pHがこ
の範囲よりも低いと、反応性が低下して効率よくポリオ
ルガノシロキサン層を形成するのが困難となる。また、
この際の反応温度は、原料のケイ素化合物の種類などに
左右されるが、一般的には0〜60℃の間で選ばれる。
【0059】この際、ドデシル硫酸ナトリウムなどの界
面活性剤を存在させることにより、表面にポリオルガノ
シロキサン層が設けられたシリカ微粒子の合一、凝集を
低減、防止することができる。ただし、過剰量を存在さ
せると、後述の(c)工程において、重合性モノマーが
粒子内に吸収されにくくなり、膨潤(吸収)の度合いが
小さくなるため、好ましくない。
【0060】(c)工程 この(c)工程は、上記(b)工程でシリカ微粒子の表
面に形成されたポリオルガノシロキサン層の表面および
内部において、疎水性重合性モノマーを重合させる工程
である。この工程を具体的に説明すると、上記(b)工
程で得られた表面にポリオルガノシロキサン層を有する
シリカ微粒子分散液と、疎水性重合性モノマーと必要に
応じて用いられるラジカル重合開始剤を含有する水性エ
マルションと混合する。この際、該ポリオルガノシロキ
サン層は、縮合度が低い状態で被覆されているため、こ
の層内に疎水性重合性モノマーが容易に吸収される。こ
の状態で、30〜90℃程度の温度において、2〜10
時間程度加熱することにより、ポリオルガノシロキサン
層の表面および内部で疎水性重合性モノマーが重合し
て、シェル層が形成される。
【0061】上記疎水性重合性モノマーとしては、前述
の一般式(II)で表されるエチレン性不飽和単量体の中
から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
【0062】一方、所望により用いられるラジカル重合
開始剤としては特に制限はなく、公知のもの、例えば
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系重
合開始剤や、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物が挙げら
れる。このラジカル重合開始剤の添加量は、通常疎水性
重合性モノマーに対して、0.001〜20モル%、好
ましくは0.01〜10モル%の範囲で選ばれる。
【0063】また、前記疎水性重合性モノマーとラジカ
ル重合開始剤を含有する水性エマルションは、常法に従
って調製することができる。例えば水などの水性媒体中
に、疎水性重合性モノマー、ラジカル重合開始剤および
界面活性剤を、それぞれ所定量添加し、ホモジナイザー
などを用いて乳化することにより、均質なO/Wエマル
ションが得られる。
【0064】この際、用いる界面活性剤としては、使用
するモノマーをO/Wエマルション化するのに適したH
LB値(親水性親油性バランス値)の界面活性剤であれ
ばよく、特に制限はない。その添加量は、モノマー10
0重量部に対して、100重量部以下の範囲、より好ま
しくは50重量部以下の範囲がよい。添加量が多すぎる
とエマルションが安定化しすぎ、モノマーがポリオルガ
ノシロキサン層に吸収されにくくなる。
【0065】重合反応終了後、常法に従い生成したコア
シェル型微粒子を充分に洗浄したのち、必要ならば分級
処理を行い、目的粒子以外の大粒子または小粒子を取り
除き、乾燥処理を行う。分級処理方法としては、特に制
限はないが、粒径により沈降速度が異なるのを利用して
分級を行う湿式分級法が好ましい。乾燥処理は、通常粒
子が接着しない温度範囲で加熱乾燥、あるいは風乾して
もよいが、効率の面で減圧乾燥法、真空乾燥法あるいは
凍結乾燥法を採用することが好ましい。このようにし
て、本発明のコアシェル型微粒子を効率よく製造するこ
とができる。
【0066】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0067】実施例1 1000ミリリットル容量のプラスチック容器に、0.
1重量%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)イオン交
換水溶液500gとビニルトリメトキシシラン(VTM
S)50gを仕込み、溶液が透明になるまでマグネチッ
クスターラーによって高速攪拌して、溶液a−1を調製
した。
【0068】別に、1000ミリリットル容量のプラス
チック容器に、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン(MPTES)によって表面処理されたシリカ
微粒子(宇部日東化成(株)社製、商品名;ハイプレシ
カUF N3S1、平均粒径7.017μm、CV値
0.79%)25gおよびメタノール50gを仕込み、
攪拌と超音波照射により、シリカ微粒子を分散させて分
散液b−1を調製した。シードシリカ粒子のSEM写真
を図1に示した。
【0069】次に、前記の溶液a−1を分散液b−1に
添加し、約30分間攪拌したのち、これに25重量%ア
ンモニア水0.5ミリリットルを添加し、マグネチック
スターラーを用い、約40rpmの速度でゆっくり攪拌
した。VTMSが加水分解縮合反応して、ポリビニルシ
ルセスキオキサン(PVSO)粒子核の析出と共に、シ
リカ微粒子表面にPVSO被覆層が形成され、溶液がさ
らに白濁した。以上の操作によって、液滴状のPVSO
層を形成したシリカ微粒子分散液c−1を調製した。
【0070】一方、2000ミリリットル容量のプラス
チック容器に、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)20gを溶解させたグリシジルメタクリレート(G
MA)400gおよび0.5重量%のSDSイオン交換
水溶液800gを仕込み、ホモジナイザーにより約15
000rpmで2分間攪拌してエマルション液d−1を
調製した。
【0071】次に、2000ミリリットル容量のセパラ
ブルフラスコに、25重量%アンモニア水を添加してか
ら30分間経過後の分散液c−1を500g入れ、攪拌
羽根にて約50rpmで攪拌しながら、そこにエマルシ
ョン液d−1を添加し、2時間室温で攪拌した。その
後、恒温槽内で70℃に昇温し、5時間攪拌を続行して
重合反応を行った。
【0072】反応終了後、いったん室温まで冷却したの
ち、遠心分離器によって粒子と溶媒を分離した。次い
で、上澄み液を捨て、さらにイオン交換水を添加して再
び粒子を分散させた。再度、遠心分離器による粒子分離
および水添加による粒子洗浄を5回繰り返したのち、ふ
るい分けによる凝集物の除去を行った。この時点では、
目的のシリカ粒子表面にPVSOとポリグリシジルメタ
クリレート(PGMA)の複合層を有する単分散の真球
状粒子以外に、PGMA単独と思われる微粒子、PVS
OとPGMAが複合されていると思われる小粒子、合着
粒子が混在している。そこで、イオン交換水での粒子の
沈降速度差を利用した湿式分級によって、上記の微小粒
子、小粒子および合着粒子を除去して目的粒子を得た。
最後に凍結乾燥により、目的粒子の乾燥粉末(粒子A−
1)を得た。ここで、得られた粒子(A−1)のSEM
観察した写真を図2に示した。SEM観察から、粒子
(A−1)は真球状で、連続皮膜を形成していることが
分かった。
【0073】一方、残余の溶液c−1については、25
%アンモニア水を1ml添加後、同様に70℃で5時間
加熱処理したのち、メタノールを用いた同様な洗浄、分
級操作を行った。この時点では、シリカ粒子表面にPV
SOを被覆した単分散の真球状粒子以外に、PVSO単
独粒子と合着粒子が混在している。そこで、粒子(A−
1)を得るのと同様な操作によってそれらを除去し、そ
の後メタノールを除去したのち、オーブンにて70℃で
3時間加熱乾燥処理することにより、粒子(B−1)を
得た。ここで、得られた粒子(B−1)のSEM観察し
た写真を図3に示した。SEM観察から、粒子(B−
1)は真球状で、連続皮膜を形成していることが分かっ
た。
【0074】〈評価〉粒子(A−1)および粒子(B−
1)について、走査型電子顕微鏡(SEM)写真による
粒径測定を行った結果、粒子(A−1)は、平均粒径1
1.458μm、CV値1.53%で、粒子(B−1)
は、平均粒径7.574μm、CV値1.61%であ
り、(シードシリカ微粒子:平均粒径7.017μm、
CV値0.79%)、明らかに被覆されていることが分
かった。粒子(A−1)については、PVSOとPGM
Aの体積比は、この粒径測定結果から、1.0:12.
0であると推察され、被覆厚みはシードシリカ微粒子の
粒径の31.6%であることが分かった。ポリイミドを
コーティングしたスライドガラス上に、前記粒子A−1
を散布し、これに同様にポリイミドをコーティングした
スライドガラスをコート面を向かい合わせる形で貼り合
わせ、クリップで固定したものを作成し、圧力約0.1
MPaの条件で温度条件を変化させて2時間加圧、加熱
処理した。このとき両基板が固定化が始まる接着開始温
度は90〜95℃であった。
【0075】実施例2 実施例1におけるPVSO被覆工程において、25重量
%アンモニア水の量を1.25ミリリットルから1.0
ミリリットルに変更した以外は、実施例1と同様の操作
を行い、PVSO層を形成したシリカ微粒子分散液c−
2を調製した。また、実施例1におけるエマルション液
d−1の調製において、AIBN5gを溶解したGMA
100gおよび0.5重量%SDSイオン交換水200
gを用い、実施例1と同様にしてエマルション液d−2
を調製した。
【0076】次に、実施例1と同様に、上記の分散液c
−2 250gにエマルション液d−2を添加し、さら
にその後、0.1重量%PVAイオン交換水溶液200
gを添加して重合反応を行った。以下、実施例1と同様
な操作を行い、粒子(A−2)および粒子(B−2)を
作成した。SEM観察から、これらの粒子は真球状で、
連続皮膜を形成していることが分かった。
【0077】〈評価〉実施例1と同様に粒径測定を行っ
た結果、PVSO被覆粒子(B−2)は、平均粒径7.
473μm、CV値1.34%で、PVSO・PGMA
被覆粒子(A−2)は、平均粒径8.762μm、CV
値1.74%であり、粒子(A−2)のシードシリカ微
粒子の粒径に対する被覆厚みは12.4%であった。ま
た、PVSOとPGMAの体積比は1:3.6であると
推察された。
【0078】実施例3 実施例2において、分散液c−2 250gに、2倍重
量のエマルション液d−2を添加し、さらにその後、
0.5重量%PVAイオン交換水溶液400gを添加し
て重合反応を行った以外は、実施例2と同様にして粒子
(A−3)および粒子(B−3)を作成した。
【0079】〈評価〉実施例1と同様に粒径測定を行っ
た結果、PVSO被覆粒子(B−3)は、平均粒径7.
473μm、CV値1.34%で、PVSO・PGMA
被覆粒子(A−3)は、平均粒径10.881μm、C
V値1.71%であり、粒子(A−3)のシードシリカ
微粒子の粒径に対する被覆厚みは27.5%であった。
また、PVSOとPGMAの体積比は1:12.1であ
ると推察された。
【0080】接着力評価 ポリイミドコーティングしたスライドガラス上に、前記
PVSO・PGMA被覆粒子(A−3)を散布し、これ
に同じスライドガラスを4cm重なるように被せて固定
したのち、このものを温度150℃、圧力約0.1MP
aの条件で2時間加圧、加熱処理した。次いで冷却後、
基板の剥離強度を図5に示す方法に従って測定した。
【0081】図5で示すように、接着したスライドガラ
スを10cm間隔で下から2ケ所を固定し、その中心部
を上方から加圧し、剥離する圧力を測定した。一方、散
布個数を光学顕微鏡によって3ケ所計測し、その平均を
散布個数として、単位面積当たりの散布個数を求めた。
そして、粒子1個当たりの接着力を算出した結果、粒子
の接着力は、5.65μN/個であった。
【0082】散布液耐久性評価 50体積%イソプロパノール水溶液中に、前記のPVS
O・PGMA被覆粒子(A−3)を添加し、攪拌、分散
させ、さらに超音波を15分間照射した。その後、1週
間放置したのち、粒子をSEMにより、表面観察すると
共に、粒径測定した結果、変化のないことが確認され
た。
【0083】比較例1 実施例1におけるPVSO被覆工程において、VTMS
を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様な操作を
行った。その結果、最終的に得られた粒子は、表面の一
部にPGMAの微小粒子状のものが付着していたもの
の、均一な被膜は形成されなかった。
【0084】比較例2 実施例1と同様の表面処理を行ったシリカ粒子(宇部日
東化成(株)社製、商品名;ハイプレシカUF N3S
1、5.012μm、CV値0.81%)の分散液を得
るための分散媒として、メタノール1280ミリリット
ル、イオン交換水320ミリリットルとの混合溶媒に分
散安定剤としてポリビニルピロリドン(平均分子量36
万)93.3gを溶解させた溶液を用意した。そして、
2000ミリリットル容量のセパラブルフラスコにそれ
ら分散媒を仕込み、さらに表面処理シリカ粒子40gを
加え、超音波振動を与えよく分散した。
【0085】その後、上記容器を恒温槽内に設置し、撹
拌羽によって撹拌を行いながら、2、2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル6.67g、スチレン60g及びメル
カプト酢酸0.467gを添加し、65℃で重合を行っ
た。8時間反応後、反応液にイオン交換水:メタノール
=8:2(体積比)の混合液を300ミリリットル注
ぎ、放冷した。その後、遠心分離機を用いて固液分離を
行い、前記、メタノールとイオン交換水の混合液によっ
て、洗浄を行った。さらに、発生したポリスチレン単独
微粒子を除去するために、樹脂被覆シリカ粒子を沈降さ
せ、上層にまだ浮遊しているポリスチレン微粒子をデカ
ンテーションによって除去した。得られた粒子のSEM
写真を図4に示した。接着性能を持たせるように、被覆
厚みを厚くするように試みたが、合着、凝集が発生する
とともに、粒子表面の被覆層が大きな凹凸状態であるこ
とが確認された。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、高度の接着力と粒径精
度に優れ、単独で液晶表示装置用固着型面内スペーサと
して用いた場合、適度な温度および加圧によって上下基
板に強固に接着し、該基板を固定化すると共に、精度良
くセルギャップを保持し得る上、散布溶媒に対する耐久
性に優れ、かつ液晶への溶出が少ない有機無機複合コア
シェル型微粒子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたMPTES処理シリカ粒子
のSEM写真図である。
【図2】実施例1で得られたPVSO・PGMA被覆シ
リカ粒子のSEM写真図である。
【図3】実施例1で得られたPVSO被覆シリカ粒子の
SEM写真図である。
【図4】比較例2で得られたポリスチレン被覆シリカ粒
子のSEM写真である。
【図5】PVSO・PGMA被覆粒子の接着力評価試験
の説明図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)シリカ微粒子をコアとし、その表
    面に共有結合を介して、(B)ポリオルガノシロキサン
    および(C)疎水性重合性モノマーの重合物を含むシェ
    ル層を有することを特徴とするコアシェル型微粒子。
  2. 【請求項2】 真球状であり、かつ1000倍〜100
    00倍の電子顕微鏡観察において、シェル層が実質的に
    平滑な連続被膜を呈している請求項1に記載のコアシェ
    ル型微粒子。
  3. 【請求項3】 シリカ微粒子の平均粒径が0.5〜15
    μmであり、かつ粒度分布の変動係数が5%以下である
    請求項1または2に記載のコアシェル型微粒子。
  4. 【請求項4】 シェル層の厚さが0.1μm以上であ
    り、かつコアのシリカ微粒子粒径の3〜40%である請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載のコアシェル型微
    粒子。
  5. 【請求項5】 シェル層における(B)成分と(C)成
    分の体積比が1:0.5〜1:20である請求項1ない
    し4のいずれか1項に記載のコアシェル型微粒子。
  6. 【請求項6】 (B)成分のポリオルガノシロキサン
    が、一般式(I) R1 4-nSi(OR2n …(I) (式中、R1は非加水分解性基であって、炭素数1〜2
    0のアルキル基、エポキシ基を有する炭素数1〜20の
    アルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6
    〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル
    基、R2は炭素数1〜6のアルキル基、nは平均で2.
    5以上4未満の数を示し、R1が複数ある場合、各R1
    たがいに同一であっても異なっていてもよく、OR2
    複数ある場合、各OR2はたがいに同一であっても異な
    っていてもよい。)で表されるケイ素化合物の加水分解
    ・縮合により形成されたものである請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載のコアシェル型微粒子。
  7. 【請求項7】 一般式(I)で表されるケイ素化合物
    が、一般式(I−a) (CH2=CH−)mSi(OR24-m ・・・(I−a) (式中、R2は炭素数1〜6のアルキル基、mは1〜3
    の整数を示し、OR2が複数ある場合、各OR2は互いに
    同一であっても異なっていてもよい。)で表されるビニ
    ルアルコキシシラン化合物である請求項6に記載のコア
    シェル型微粒子。
  8. 【請求項8】 加熱によるシェル層の軟化温度が60〜
    180℃である請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    のコアシェル型接着性微粒子。
  9. 【請求項9】 疎水性重合性モノマーが、一般式(II) 【化1】 (式中、R3は水素原子またはメチル基、R4はエポキシ
    基、水酸基、メルカプト基若しくはエーテル結合を有す
    る炭化水素基を示す。)で表されるエチレン性不飽和単
    量体である請求項1ないし8のいずれか1項に記載のコ
    アシェル型接着性微粒子。
  10. 【請求項10】 (a)シリカ微粒子を表面処理して疎
    水性表面を形成する工程、(b)表面処理された疎水性
    表面を有するシリカ微粒子の表面に、液滴または半固形
    状の膨潤可能なポリオルガノシロキサン層を形成させる
    工程、および(c)シリカ微粒子の表面に形成されたポ
    リオルガノシロキサン層の表面および内部において、疎
    水性重合性モノマーを吸収させ、重合させる工程を含む
    ことを特徴とするコアシェル型微粒子の製造方法。
  11. 【請求項11】 (a)工程が、ビニル系シランカップ
    リング剤により表面処理して、シリカ微粒子の表面にビ
    ニル基を導入する工程である請求項10に記載のコアシ
    ェル型微粒子の製造方法。
  12. 【請求項12】 疎水性重合性モノマーをO/W型エマ
    ルション化し、このエマルションとポリオルガノシロキ
    サン層を接触させ、該ポリオルガノシロキサン層内に疎
    水性重合性モノマーを吸収させる請求項11に記載の方
    法。
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