JP2002320887A - トリガー式液体注出装置及び液体注出容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリガー式の液体注出装置を装着した液体中
空容器に、ブラシ等の払拭具を収納する収納部を設け
て、洗浄や塗装を行う場合に、予め払拭具を用意してお
かなくても洗剤や塗料を噴射して、塗布作業を行えるよ
うにした液体抽出装置を提供する。。 【解決手段】 溶液が収容された中空容器１の口頸部１
ａに螺着して、レバーを操作して噴射ヘッド部６のピス
トンを往復動せしめて、加圧シリンダー内部を加圧して
内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式の液体
注出装置に於いて、噴射ヘッド部６の後部に突出した手
甲受け部６ａ部分に、ブラシ等の払拭具８や説明書９等
を収納可能にして形成して払拭具等を備えたトリガー式
液体注出装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本願の発明は、中空容器の内
部に収容した溶液を霧状や泡状または水滴状に噴出せし
めて注出する手動式の液体注出装置を備えた液体注出容
器に係わり、中でも、液体注出装置の一部に設けた収納
部に払拭具または塗布具等、あるいは、説明書等を取り
出し可能に収納したトリガー式の液体注出容器に関する
ものである。

【０００２】中空容器内に液体洗剤またはセェービング
クリームやその他の液状化粧料等を収容した液体容器か
ら内溶液を注出するには、実公昭４１−１８８６４号や
特公昭４６−２３８３８号公報等に見るように、容器の
噴射ヘッドを押圧することにより内部に封入された加圧
ガスの圧力を利用して噴出せしめるようにしたエアゾー
ル容器が従来から広く使用されてきた。

【０００３】しかし、このようなエアゾール容器は、便
利ではあるが、加圧ガスにはプロパンガスやフロンガス
が用いられているので、使用状態によっては引火する危
険性があり、また、廃棄された使用済みの容器の処理に
際して、爆発事故や大気汚染等の問題が発生したり、更
には、資源の無駄遣いや経済的なコストの面からも社会
的に問題にされるようになってきた。

【０００４】上記のようなエアゾール容器に代わるもの
として、加圧ガスを用いることなしに容器内の溶液を注
出可能にした液体注出容器として、実開昭５２−６５９
２３号や実公昭６３−１３８１０号公報に見るようなも
のが広く知られている。これらの液体注出容器は、容易
に変形が可能で、且つ、弾性復元力を有する軟質の合成
樹脂を用いて成形した中空容器に溶液を収容したもの
で、手の中に容器の胴部を把持して、容器の胴壁部を圧
縮変形させるように強圧せしめて、容器内の圧力を高め
ることにより、内溶液を注出させるようにしたものであ
る。

【０００５】このような注出容器は、簡単な構造をして
いて、安価に製造することができて、社会的および経済
的にも問題になるようなことはないが、しかし、容器の
胴壁部を圧縮変形させるには、ある程度以上の握力を必
要とするので、握力の弱い人にとっては注出できない場
合がある。そこで、加圧ガスを用いなくても、また、強
い握力をも必要としないで、小さな手先の押圧力による
操作だけで、容器内の空気圧を簡単に高めることができ
る手動式の注出ポンプを中空容器の口頸部に装着して、
内溶液を注出するようにした液体注出容器が、実開昭６
３−７４４８２号や実公昭６３−２１１９号公報等に提
案されている。

【０００６】これらの手動式の注出ポンプを備えた液体
注出容器は、中空容器の口頸部に螺着した蓋体に、注出
ポンプを形成する内外のシリンダーを垂設せしめて、該
シリンダー内にピストンを有するピストン管を摺動自在
に嵌入せしめて、外側シリンダー内に外側ピストン管を
付勢するように圧縮スプリングを設けると共に、内側シ
リンダー内に逆止弁を、内側ピストン管内に吐出弁を設
けて、シリンダー内でピストンの作動部を上下方向に往
復動させて、内溶液を注出するようにしたものである。

【０００７】このような構造をした注出装置を備えた注
出容器は、噴射ノズルの押圧ヘッド部を手先で軽く押圧
するだけでピストン部分を上下動させて、内溶液を簡単
に注出することが可能ではあるが、実際に内溶液を注出
するには、溶液が入った容器を適当な台上に置くか、ま
たは、片手に持った状態にしておいて、片方の手先で噴
射ヘッド部を押圧するようにして、注出操作を行わなけ
ればならないので、如何なる場所に於いても自由に噴射
させて使用するには不便な点がある。

【０００８】そこで、このような不便な点を解消して、
注出装置に於けるピストン部分を往復動させるのに、液
体注出容器を片手に握ったままの状態で注出ピストンを
操作することができるような構造にした、所謂トリガー
式の各種の注出装置が提案されている。そのような注出
装置の典型的なものとして、実公昭６０−２６８５３号
や特公昭６１−１４１号公報等に記載されるような液体
注出装置が知られている。

【０００９】上記のトリガー式の注出装置は、中空容器
の口頸部に小径のシリンダーと大径のシリンダーからな
るプランジャーポンプの保持筒を螺着すると共に、前記
保持筒の上部に射出筒と操作レバー（所謂トリガー）と
を有する噴射ヘッドの基部を嵌着されて、前記操作レバ
ーを指先で引き寄せて梃子の作用によりプランジャーを
上下動させて、容器内の溶液を噴出せしめて注出するよ
うに構成されたものである。

【００１０】このような液体注出装置に於いては、プラ
ンジャーを上下方向に駆動する操作レバーの作用点が、
レバーの後端部を揺動支持する支点から大きく離れてい
るので、プランジャーを上下動させる際には、噴射ヘッ
ド部が前記支点を中心として上下に首を振るように大き
な応力を受けることになるので、繰り返し応力が加えら
れても、噴射ヘッド部の部品が脱落したり、射出筒部が
変形したりすることがないような構造にする必要があ
る。

【００１１】そこで、上記したような従来のトリガー式
注出装置のように、操作レバーを引き寄せた際に、射出
筒部に下向きの無理な力が作用することがないような構
造にして、操作レバーの揺動作用によるピストン部材の
作用点と支持点とをできるだけ接近させたものにする
か、操作レバーの支持点をなくして直接に作用するよう
にしたものが、特公昭６２−４２６６７号や実公平１−
２３５６２号、実開平４２２０５７号、実公昭７−１６
０５１号公報等に見ることができる。これら周知のトリ
ガー式注出装置の一般的な構造は、図７に示すように、
溶液を収容した中空容器本体３１の口頸部３１ａに螺着
する蓋体３２の頂壁に貫通して突設した吸い込み弁を有
する内外二重筒体からなる嵌合筒部３３と、該嵌合筒部
に嵌合する垂直な組付け筒部３４および水平な射出筒部
３５と操作レバー３６を有する加圧ピストン部３８とを
備えた噴射ヘッド部３７とから構成されるものである。

【００１２】前記噴射ヘッド部３７は、嵌合筒部３３の
外筒壁３３ａに嵌合する外筒３４ａおよび内筒壁３３ｂ
に嵌合する内筒３４ｂからなる二重壁構造をした組付け
筒部３４と、該組付け筒部の上端部に直角状に屈曲して
連接する内筒３５ｂおよび外筒３５ａの二重壁からなる
射出筒部３５と、前記射出筒部の内筒３５ｂ面に密接す
る組付き内筒３５ｂおよび外筒面３５ａに密接する組付
き外筒３８ａからなるピストン部３８からなり、且つ、
該ピストン部の組付き外筒３８ａの先端部に操作レバー
３６を連接して射出筒３５内を進退自在となしてトリガ
ー部が形成されている。そして、前記射出筒部の組付き
内筒３８ｂ内には圧縮スプリング３８ｃがトリガーを前
方へ付勢するように設けられると共に、組付き内筒３８
ｂの先端部に逆止弁および噴射孔等を構成するノズル部
３９が嵌着されている。

【００１３】上記のような構造をしたトリガー式の液体
注出装置を装着した液体容器から内容液を注出するに
は、ノズル孔３９ａを開口させて容器３１の把持部を握
ってから操作レバー３６を指先で引き寄せると、組付き
内筒３８ｂ内の圧縮スプリング３８ｃが圧縮されて、ピ
ストン部３８内が高圧になると同時に吐出弁３９ｂが開
いて、ピストン部３８ないの溶液が噴射ヘッド部３７先
端のノズル孔３９ａから噴射され、また、操作レバー３
６を指先から離すと、組付き内筒３８ｂは圧縮スプリン
グ３８ｃの反発力により押し戻されて、ピストン部３８
内が負圧化して吸い込み弁３３ｃが開いて、容器内の溶
液が吸い上げ部３３の吸い上げ管からピストン部内に吸
い上げられる。

【００１４】このような構造にしたトリガー式の液体注
出装置は、トリガー部の操作レバー部を支持する支点
と、該レバーの作用点との距離を短くするか、無くした
構造をしているので、操作レバーを引き寄せた場合に
は、ピストンはほぼ水平に後退して加圧するので、射出
ヘッド部に対する下向きの応力が作用するようなことが
ないので、従来のトリガー式の液体注出装置のように射
出ヘッド部に機械的に無理な力が加わることがない。

【００１５】従って、上記したようなトリガー式の液体
注出装置を備えた液体注出容器は、内容液を簡単に注出
することができて非常に便利であるが、しかし、ガラス
や壁面等に洗剤その他を噴射して清掃したり、家具面そ
の他に塗料等を噴射して塗装したりする場合には、内溶
液を噴射した後でガラスや家具面等を前記布巾やブラシ
等で拭いたり、磨いたりするための布巾やブラシ等を予
め用意して置かなくてはならないので、汚れ等に気付い
た時にすぐに清掃したりすることができずに、不便さを
感ずることがあった。

【００１６】

【発明が解決しようとする課題】広く一般に使用されて
いるトリガー式の液体注出装置を備えた各種の液体注出
容器に洗剤や塗料を収容して用いるようにしたものに於
いて、前記トリガー式の液体注出装置を備えた液体注出
容器を、汚れを拭き取ったり、傷部分を磨いたり、滑ら
かにするためのブラシやスポンジその他の払拭具等が一
体に設けられた構造にして、壁面や家具面の汚れや傷に
気付いた時には、予め布巾やスポンジ等の払拭具等を用
意していなくても、すぐに該液体注出容器を手にして、
汚れた部分や傷ついた部分を簡単に清掃や塗布が行える
ようにすることを目的とする。また、このような構造を
した液体注出容器を形成するのに、従来から使用されて
いるトリガー式の液体注出装置および注出容器本体の形
状や構造を格別な変更を行うことなしに形成すると共
に、ブラシやスポンジ等の払拭具等を簡単に取り出した
り、収納できるような構成にする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】本願の発明は、上記した
ような課題を解決するために、液体注出装置のレバーを
指先で操作してシリンダー内のピストンを往復動せしめ
ることにより、シリンダー内を加圧して内部の溶液を噴
出せしめるようにした周知のトリガー式の液体注出装置
を、洗剤や塗料等の内溶液を収容した注出容器本体の口
頸部に装着して形成した液体注出容器に於いて、前記ト
リガー式の液体注出装置の作動機構に無関係な部分にブ
ラシやスポンジ等の払拭具を収納する収納部を形成する
と共に、該収納部に払拭具を着脱自在に収納できるよう
に形成して、壁面や家具面に内溶液を噴射した後に、液
体注出装置の一部に収納された払拭具を取り出して、簡
単に前記壁面や家具面等を払拭できるように構成する。

【００１８】そして、好ましい形態のものにするには、
前記したトリガー式の液体注出装置に於いて、注出装置
の後端部に突出した手甲受け部分を、該注出装置の本体
部分に対して着脱可能に分割して形成すると共に、該分
割された手甲受け部分にブラシやスポンジ等を植生して
払拭具を形成して、払拭具を着脱自在に設けたトリガー
式の液体注出装置となして、そのような液体注出装置を
溶液を収容した中空容器に装着した液体注出容器を構成
する。

【００１９】

【発明の実施の態様】洗剤や塗料等の溶液を収容した中
空容器本体の口頸部に螺着する筒状蓋体の嵌合筒部に嵌
着、固定する垂直な組付け筒部と、該組付け筒部から水
平に前方に突設されてトリガーにより往復動する加圧ピ
ストン部を設けた射出筒部と、該射出筒部の先端に連結
した噴射口を設けた噴射ノズル体と、前記組付け筒部の
後方に突出して着脱自在に形成された手甲受け部とから
形成したトリガー式の液体注出装置の噴射ヘッド部を、
前記蓋体の嵌合筒部に設けた吸い上げ管を連結して、注
出容器本体の口頸部に着脱自在に密着して螺合可能なト
リガー式の液体注出装置を構成する。

【００２０】そして、噴射ヘッド部の後端に着脱自在に
突設した手甲受け部の内面に、ブラシやスポンジ等を植
生して払拭具等を形成すると共に、該払拭具を噴射ヘッ
ド部の後端部に収納可能に形成することにより、払拭具
等を収納したトリガー式の液体注出装置を備えた液体注
出容器を構成する。このように構成された液体注出容器
は、注出容器本体の口頸部に螺着された筒状蓋体部分を
手中に握りしめてから、人差し指等をレバーに掛けて引
き寄せると、容器内の溶液が汚れた壁面や家具面等に噴
射されるので、噴射が終わったら噴射ヘッド部の後端の
手甲受け部を手先で握って引っ張ると、ブラシやスポン
ジ等の払拭具が現れるので、該払拭具で溶液が噴射され
ている汚れた壁面や家具面等を拭くことにより綺麗に清
掃される。清掃が終わったらブラシ等の払拭具についた
汚れを洗い落とすか、拭き取るかしてから、前記噴射ヘ
ッド部後端の収納部に嵌合せしめて収納すると、元の状
態のトリガー式の液体注出装置を備えた液体注出容器に
なる。

【００２１】

【実施例】本願発明の払拭具等を備えたトリガー式の液
体注出装置を装着した液体注出容器に関して、以下に最
適な一つの実施例に基づいて、図面を参照しつつ詳細に
説明する。本願発明の払拭具等を有する液体注出装置
を、図２に示すように、洗剤や塗料等の溶液を収容した
注出容器本体１の口頸部１ａに螺着する筒状蓋体２に固
定された嵌合筒部に嵌着した垂直な組付け筒部３に対し
て、水平に前方方向に突設した加圧ピストン部を有する
トリガー型をした射出筒部４の先端部にノズル体５を設
けて噴射ヘッド部６を形成して、該噴射ヘッド部の後端
部に突設した手甲受け部６ａを着脱自在に形成して、該
手甲受け部に払拭具８を設けてトリガー式の液体注出装
置を構成して、該液体注出装置を内容液を収容した注出
容器本体１の口頸部１ａに螺着可能にして、図３に示す
ような払拭具８を備えた液体注出装置を形成する。

【００２２】上記のように形成したトリガー式の液体注
出装置を、洗剤や塗料その他の溶液を収容した中空容器
からなる注出容器本体１の口頸部１ａに螺着、固定し
て、図１に示すような液体注出容器を構成する。このよ
うな構成にした液体注出容器は、容器本体１の口頸部１
ａに螺着した筒状蓋体２部分を手中Ｈに把持して、人差
し指ｈをトリガーのレバー７に掛けて引き寄せることに
より、容器内に収容されている溶液は、トリガー機構に
よるピストンの作用により圧力室内で加圧して、噴射ノ
ズル口５ａから簡単に噴射することができる。トリガー
機構のピストンの作用により溶液を加圧して噴射する工
程については、図６に示したようなトリガー式の液体注
出装置やその他の周知のトリガー式の液体注出装置の場
合と同様であるから、詳細な説明は省略する。

【００２３】そこで、上記のように構成した液体注出容
器を片手で把持して、壁面や家具等の吹き付けの必要な
面にノズル先を向けてからレバーを引くと、加圧ピスト
ン部が高圧状態となって、内部の溶液は壁面や家具等に
噴射されて付着する。このようにして、内溶液の噴射が
終わったら、液体注出容器の噴射ヘッド部６の後端に着
脱自在に設けられた手甲受け部６ａを握って引っ張るこ
とにより、収納されていたブラシやスポンジ等の払拭具
８が設けられた手甲受け部６ａを簡単に取り外すことが
できる。

【００２４】続いて、取り外された手甲受け部６ａを指
先で掴んで、図５に見るように、洗剤等の溶液が付着さ
れた面に払拭具８を当てて擦るか拭くことにより、汚れ
た壁面等は容易に綺麗な面に仕上げられる。このように
して払拭作業が終わったら、ブラシ等についた汚れを洗
い落としてから、再びブラシ等を噴射ヘッド部の収納部
に挿入して、手甲受け部６ａを噴射ヘッド部６の後端に
嵌合せしめると、元の状態のトリガー式の液体注出装置
を備えた液体注出容器となる。

【００２５】上記した実施例に於けるブラシやスポンジ
等からなる払拭具８ａは、トリガー式の注出装置の噴射
ヘッド部の後端に突出した手甲受け部６ａを着脱自在に
形成して、該手甲受け部にブラシやスポンジ等を、前記
噴射ヘッド部の後端開口部に嵌合可能な形状に植生して
形成したものであったが、本願発明は、このような構造
のものに限定されるものではない。例えば、トリガー式
の注出装置の噴射ヘッド部６の後端に突出した手甲受け
部６ａの空間部分を払拭具が収納可能な収納部に形成し
て、該収納部に収納できるような形状にブラシやスポン
ジ等を固定して形成した払拭具を着脱自在に嵌合せしめ
て液体注出装置を構成することも可能であり、また、前
記収納部に払拭具以外の各種説明書や効能書き等を収納
することも可能である。

【００２６】図４に示すものはその一例で、トリガー式
の液体注出装置に於ける噴射ヘッド部６の後端に突出し
た手甲受け部６ａの下端面６ｅを着脱可能に形成すると
共に、該手甲受け部６ａの内部空間部を払拭具８ａが収
納可能なように形成する。そして、前記着脱可能に形成
した手甲受け部６ａの下端面部分に着脱自在な蓋部を設
けて、該蓋部にスポンジ等を固定すると共に、前記空間
部分の収納部に収納可能な形状の払拭具８ａに形成し
て、図４に示されるように、手甲受け部６ａに対して上
下方向に着脱自在な払拭具８ａを形成する。また、上記
した各手甲受け部６ａの収納部１７を、図６に示すよう
に、透明な構造に形成しておけば、収納部内には払拭具
以外のものである能書きその他の説明書等９が収納され
ている場合にも、外から何が収納されているかがすぐに
分かるので便利であり、この場合には、収納部１７は着
脱自在な構造に限らず、開閉自在な蓋部１７ａを設けた
構造にしてもよい。

【００２７】上記のように形成されたスポンジ等からな
る払拭具は、前記噴射ヘッド部の手甲受け部の下方から
空間部に向けて押し込むことにより、噴射ヘッド部の下
端開口部に着脱自在に嵌合されて、図４に示したような
払拭具を備えたトリガー式の液体注出装置が構成され
る。このように構成された液体注出装置が装着されて洗
剤や塗料等が収容された液体注出容器は、手中に把持し
て壁面等に内溶液を噴射して付着せしめた後で、前記手
甲受け部６ａの下端部を握って引っ張れば、スポンジ等
の払拭具を引き出すことができるので、上記した実施例
の場合と同様に、汚れたたり、傷ついた壁面等を擦るこ
とにより綺麗に仕上げることができる。

【００２８】以上説明したように、本願発明の払拭具を
備えた液体注出装置は、トリガー式の注出装置に於ける
ピストン等の注出機構以外の部分に、各種の払拭具を着
脱自在に収納できる収納部を設けたものであるから、実
公昭６０−２６８５３号や実公平７−１６０５１号、特
公昭６２−４２６６７号公報等に見るような構造にした
周知のトリガー式の液体注出装置に於いて、各種の払拭
具や内溶液についての注意書き、使用方法などの説明書
を収納することも可能である。

【００２９】また、本願発明のトリガー式の液体注出装
置を装着した液体注出容器は、噴射ヘッド部の注出機構
の邪魔にならない部分に払拭具が収納されているので、
内溶液を塗布する際に、必要な払拭具を予め用意してお
かなくても、洗剤や塗料の溶液入った注出容器を手に握
りしめて、壁面や家具等の吹き付けを必要とする面にノ
ズル先を向けて噴射して塗布せしめたら、すぐに払拭具
を取り外してから塗布部を擦ることにより、塗布面を綺
麗に仕上げることができる。従って、本願発明のトリガ
ー式の液体注出装置を装着した液体注出容器は、洗剤や
塗料等の内溶液を噴射して塗布する前に、必要な塗布具
を予め用意しておかなくても、すぐに塗布部を綺麗に仕
上げることができて便利である。

【００３０】

【発明の効果】本願発明のトリガー式の液体注出装置を
装着した液体中空容器は、噴射ヘッド部の後端の注出機
構を阻害しない手甲受け部分に、ブラシ等の払拭具を収
納する収納部を形成して、該収納部に収納可能な形状に
形成した払拭具が収納されているので、洗浄や塗装を行
う必要がある場合には、予め払拭具を用意しなくてもす
ぐに洗剤や塗料を噴射して、塗布面を綺麗に仕上げるこ
とができる。

【００３１】また、本願発明は、トリガー式の液体注出
装置の噴射ヘッド部の後端の手甲受け部分に、塗布具を
収納するようにしたので、既存のトリガー式の液体注出
装置の構造をしたものにも簡単に応用することができる
ので、液体注出装置の形状や構造を大幅に変更する必要
がないので、製造コストの上昇を招くようなこともなく
成形することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明のトリガー式の液体注出装置を装着し
た液体中空容器を示す側面図である。

【図２】トリガー式の噴射ヘッド部に本願発明の第一実
施例の塗布具を装着する状態を示す側面図である。

【図３】本願発明の塗布具を装着したトリガー式の液体
注出装置を示す部分破断図である。

【図４】本願発明の別の実施例の塗布具を装着する状態
を示す部分破断図である。

【図５】本願発明の第一実施例の塗布具を用いた清掃状
態を示す斜視図である。

【図６】収納部を透明にした実施例を示す側面図であ
る。

【図７】従来のトリガー式の液体注出装置を装着した液
体中空容器を示す断面図である。

【符号の説明】

１． 注出容器本体 ２． 筒状蓋体 ３． 組付け筒部 ４． 噴射筒部 ５． ノズル体 ６． 噴射ヘッド ７． レバー ８． 払拭具

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空容器の口頸部に螺着する筒状蓋体に
   固定された嵌合筒部に嵌着する垂直な取り付け筒部と、
   該取り付け筒部に水平に前方に突設した射出筒部と、該
   射出筒部の先端に設けたノズル体と、前記取り付け筒部
   の後方に突設した手甲受け部とから形成されてなる噴射
   ヘッド部を、溶液が収容された中空容器の口頸部に螺着
   して、指先でレバーを操作して噴射ヘッド部のピストン
   を往復動せしめることにより、加圧シリンダー内部を加
   圧して内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式
   の液体注出装置に於いて、前記トリガー式の噴射ヘッド
   部の一部分に、ブラシ等の払拭具を着脱自在に収納して
   なることを特徴とする払拭具等を備えたトリガー式液体
   注出装置。
2. 【請求項２】 中空容器の口頸部に螺着する筒状蓋体に
   固定された嵌合筒部に嵌着する垂直な取り付け筒部と、
   該取り付け筒部に水平に前方に突設した射出筒部と、該
   射出筒部の先端に設けたノズル体と、前記取り付け筒部
   の後方に突設した手甲受け部とから形成されてなる噴射
   ヘッド部を、溶液が収容された中空容器の口頸部に螺着
   して、指先でレバーを操作して噴射ヘッド部のピストン
   を往復動せしめることにより、加圧シリンダー内部を加
   圧して内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式
   の液体注出装置に於いて、前記トリガー式の噴射ヘッド
   部の後端部に突設した手甲受け部を、着脱自在に嵌合す
   るように形成すると共に、該手甲受け部の嵌合内面にブ
   ラシ等を植生して払拭具を形成してなることを特徴とす
   る払拭具等を備えたトリガー式液体注出装置。
3. 【請求項３】 中空容器の口頸部に螺着する筒状蓋体に
   固定された嵌合筒部に嵌着する垂直な取り付け筒部と、
   該取り付け筒部に水平に前方に突設した射出筒部と、該
   射出筒部の先端に設けたノズル体と、前記取り付け筒部
   の後方に突設した手甲受け部とから形成されてなる噴射
   ヘッド部を、溶液が収容された中空容器の口頸部に螺着
   して、指先でレバーを操作して噴射ヘッド部のピストン
   を往復動せしめることにより、加圧シリンダー内部を加
   圧して内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式
   の液体注出装置に於いて、前記トリガー式の噴射ベッド
   部の後端部に突設した手甲受け部は、下端面が着脱自在
   に形成形成されると共に内部が塗布具を収納可能な収納
   部に形成されて、前記下端面にブラシ等を植生して払拭
   具が形成されてなることを特徴とする払拭具等を備えた
   トリガー式液体注出装置。
4. 【請求項４】 中空容器の口頸部に螺着する筒状蓋体に
   固定された嵌合筒部に嵌着する垂直な取り付け筒部と、
   該取り付け筒部に水平に前方に突設した射出筒部と、該
   射出筒部の先端に設けたノズル体と、前記取り付け筒部
   の後方に突設した手甲受け部とから形成されてなる噴射
   ヘッド部を、溶液が収容された中空容器の口頸部に螺着
   して、指先でレバーを操作して噴射ヘッド部のピストン
   を往復動せしめることにより、加圧シリンダー内部を加
   圧して内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式
   の液体注出装置に於いて、前記トリガー式の噴射ベッド
   部の後端部に突設した手甲受け部を、取扱い説明書等が
   収納可能な収納部に形成すると共に着脱自在に形成して
   なることを特徴とするトリガー式液体注出装置。
5. 【請求項５】 中空容器の口頸部に螺着する筒状蓋体に
   固定された嵌合筒部に嵌着する垂直な取り付け筒部と、
   該取り付け筒部に水平に前方に突設した射出筒部と、該
   射出筒部の先端に設けたノズル体と、前記取り付け筒部
   の後方に突設した手甲受け部とから形成されてなる噴射
   ヘッド部を、溶液が収容された中空容器の口頸部に螺着
   して、指先でレバーを操作して噴射ヘッド部のピストン
   を往復動せしめることにより、加圧シリンダー内部を加
   圧して内部の溶液を噴出せしめるようにしたトリガー式
   の液体注出装置に於いて、前記トリガー式の噴射ヘッド
   部の後端部に突設した手甲受け部を、取扱い説明書等が
   収納可能な収納部に形成して、着脱自在な蓋部を形成し
   てなることを特徴とするトリガー式液体注出装置。
6. 【請求項６】 前記手甲受け部を透明に形成してなるこ
   とを特徴とする請求項１乃至５に記載するトリガー式液
   体注出装置。
7. 【請求項７】 洗剤その他の噴射注出が可能な溶液が収
   容された中空容器の口頸部に、前記請求項１乃至５に記
   載するトリガー式液体注出装置を装着してなることを特
   徴とするトリガー式液体注出容器。