JP2002312892A - 発光体および信号灯 - Google Patents

発光体および信号灯

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長寿命で、高効率の発光を行え、光量むらの
少ない発光体および信号灯を提供する。 【解決手段】 この発光体１は、支柱２と、支柱２の上
部に設けられたプリント基板３と、支柱２の中央部に同
軸的に設けられる複数のＬＥＤ固定ベース支持部６Ａ，
６Ｂ，６Ｃ，６Ｄと、複数のＬＥＤ固定ベース支持部６
Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄに取り付けられる複数のプリント
基板７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄと、プリント基板３に取り
付けられる複数のＬＥＤ８と、プリント基板７Ａ，７
Ｂ，７Ｃ，７Ｄに取り付けられる複数のＬＥＤ９Ａ，９
Ｂ，９Ｃ，９Ｄとを備え、各ＬＥＤ固定ベース支持部６
Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄは、ＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９
Ｄの向きを規制するＬＥＤ取付面６０を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のＬＥＤ（Li
ght Emitting Diode：発光ダイオード）を用い、交通信
号灯に好適な発光体および信号灯に関し、特に、長寿命
で、高効率の発光を行え、光量むらの少ない発光体およ
び信号灯に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の発光体として、例えば、特開２０
００−２９４００２号公報に示されるものがある。
【０００３】図７は、この発光体を示す。同図示す発光
体は、支柱２と、支柱２の上部に設けられた上部プリン
ト基板３と、上部プリント基板３の裏面に絶縁板４を介
して設けられた放熱板５と、支柱２の中央部に設けられ
た第１、第２、第３および第４のプリント基板７（７
Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄ）と、上部プリント基板３および
第１から第４のプリント基板７に設けられた複数のＬＥ
Ｄ８，９（９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄ）と、支柱２の下部
に設けられたプラグ（口金１３）と、口金１３から供給
された交流電力を直流に変換してＬＥＤ８，９の作動電
圧に調整して各基板３，７上のＬＥＤ８，９に供給する
電気回路板（図示省略）とを備える。ケーシング１５
は、アルミニウムからなる半球状等のドーム状を有し、
内側に反射板１６が設けられている。ＬＥＤ８は、前方
に向て上部プリント基板３上に取り付けられ、ＬＥＤ９
Ａ〜９Ｄは、ケーシング１５のドーム状の中心から反射
板１６に向かうようにプリント基板７Ａ〜７Ｄに取り付
けられている。このように取り付けられたＬＥＤ８で発
光した光はそのまま前方に向かい、ＬＥＤ９で発光した
光は、反射板１６で反射して前方に向かう。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の発光体
によると、第１から第４の基板７に取り付けられるＬＥ
Ｄ９は、リード線を折曲して取り付けられているため、
ＬＥＤ９の向きが不揃いとなり、交通信号灯に取り付け
た場合に、光量むらを生じるという問題がある。
【０００５】従って、本発明の目的は、長寿命で、高効
率の発光を行え、光量むらの少ない発光体および信号灯
を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、支柱と、前記支柱の端部に設けられた第１
の基板と、前記第１の基板に前記支柱の軸方向に向けて
取り付けられた複数の第１のＬＥＤと、前記支柱の軸方
向の異なる位置に設けられた複数の支持部と、前記複数
の支持部に形成され、前記支持部の位置に応じた角度を
有する複数のＬＥＤ取付面と、前記複数の支持部に取り
付けられた複数の第２の基板と、前記複数のＬＥＤ取付
面に座面が当接されて前記複数の第２の基板に取り付け
られた複数の第２のＬＥＤとを備えことを特徴とする発
光体を提供する。
【０００７】本発明は、上記目的を達成するため、ドー
ム状の反射板を内面に有するケーシング内に、複数のＬ
ＥＤから発生した光を前記反射板で反射させて前方に照
射させる発光体を設けた信号灯において、前記発光体
は、前記ケーシングの軸方向の異なる位置に設けられた
複数の支持部と、前記複数の支持部に形成され、前記支
持部の位置に応じた角度を有して前記複数のＬＥＤの座
面が当接されて前記複数のＬＥＤが取り付けられる複数
のＬＥＤ取付面とを備えたことを特徴とする信号灯を提
供する。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１および図２は、本発明の実施
の形態に係る発光体を示し、図１（ａ）は平面、同図
（ｂ）は正面図、図２は縱断面図である。この発光体１
は、支柱２と、支柱２の上部に設けられた上部プリント
基板３と、上部プリント基板３の裏面に絶縁板４を介し
て設けられた例えばアルミニウムからなる放熱板５と、
支柱２の中央部に設けられた第１，第２，第３および第
４のＬＥＤ固定ベース６（６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ）
と、各ＬＥＤ固定ベース６に設けられたドーナツ状の第
１，第２，第３および第４のプリント基板７（７Ａ，７
Ｂ，７Ｃ，７Ｄ）と、プリント基板３に接続された複数
のＬＥＤ８と、第１から第４のプリント基板７Ａ，７
Ｂ，７Ｃ，７Ｄに接続された複数のＬＥＤ９（９Ａ，９
Ｂ，９Ｃ，９Ｄ）と、ＬＥＤ固定ベース６の下部に設け
られ、電源部１１を収容する電源部ケース１０と、ＬＥ
Ｄ８，９への振動を防振する振動防振ゴム１２と、交流
電力が供給される口金１３とを備える。なお、図１，２
中１４は、上部プリント基板３、絶縁板４および放熱板
５の組立品を支柱２の雌捩子２０ｂに固定する固定ボル
トである。
【０００９】支柱２は、中空部２０ａ、雌捩子２０ｂお
よび挿通孔２０ｃを有する小径部２０と、小径部２０の
中空部２０ａに連通する中空部２１ａを有する大径部２
１とからなる。
【００１０】ＬＥＤ８，９は、例えば、赤、緑、青のい
ずれか一色に統一されており、従来の白熱灯と同様の明
るさが得られるように複数（例えば３１２個）のＬＥＤ
を用いている。ＬＥＤ８は、真っ直ぐな状態のリード線
８１によって上部プリント基板３に取り付けられ、ＬＥ
Ｄ９は、予め折曲されたリード線９１によってプリント
基板７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄに取り付けられる。
【００１１】各ＬＥＤ固定ベース６は、図２に示すよう
に、中空部を有し、ＬＥＤ９の発光部９０の底部９０ａ
が当接するＬＥＤ取付面６０を備えている。また、第１
〜第４のＬＥＤ固定ベース６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄは、
上部に嵌合凸部６１Ａ，６１Ｂ，６１Ｃ，６１Ｄを備
え、第１〜第３のＬＥＤ固定ベース６Ａ，６Ｂ，６Ｃ
は、下部に嵌合凸部６１Ｂ，６１Ｃ，６１Ｄに嵌合する
嵌合凹部６２Ａ，６２Ｂ，６２Ｃを備える。各ＬＥＤ固
定ベース６にプリント基板７を取り付けた後、ＬＥＤ９
の発光部９０の底部９０ａをＬＥＤ取付面６０に当接
し、リード線９１をプリント基板７に接続し、これらの
各ＬＥＤ固定ベース６を軸方向に組み合わせることによ
って組み立てられる。
【００１２】電源部１１は、口金１３から交流電源線１
１３を介して供給された交流電力を直流に変換してＬＥ
Ｄ作動電圧を生成する電源基板１１０と、生成されたＬ
ＥＤ作動電圧を各ＬＥＤ８，９に供給するコネクタ１１
１およびハーネス１１２とを備える。口金１３は、従来
の交通信号灯の白熱電球と互換性のあるものである。
【００１３】電源部ケース１０は、電源基板１１０が取
り付けられるベース１０Ｂと、ベース１０Ｂとともに電
源部１１を保護するカバー１０Ａとを備える。カバー１
０Ａには、ハーネス１１２を挿通させるための複数の挿
通孔１０ａと、交流電源線１１３を挿通させるための挿
通孔１０ｂが形成されている。
【００１４】支柱２、ＬＥＤ固定ベース６、電源部ケー
ス１０は、耐熱性、耐候性を有するＡＢＳ等のプラスチ
ックからなる。
【００１５】図３は、この発光体１の回路図を示す。上
部プリント基板３上のＬＥＤ８は、１６個のＬＥＤ８を
直列に接続し、これを３本並列に接続して構成されてい
る。第１乃至第４のプリント基板７Ａ〜７Ｄ上のＬＥＤ
９Ａ〜９Ｄは、１２個のＬＥＤ９Ａ〜９Ｄを直列に接続
し、これを２本並列に接続して構成されている。電源部
１１は、サージ電圧を吸収するバリスタ１１４と、交流
入力電圧を所定の電圧に変換するトランス１１５と、ト
ランス１１５の出力電圧を整流する整流回路１１６と、
整流回路１６の出力電圧を平滑してＬＥＤ作動電圧を生
成する平滑定電圧回路１１７とを備えている。
【００１６】図４、図５および図６は、交通信号灯の組
立方法を示す。図１，図２に示すように、上部プリント
基板３の表面に、ＬＥＤ８を接続し、上部プリント基板
３の裏面に、絶縁板４を介して放熱板５を取り付ける。
また、図４（ａ）に示すように、第１，第２，第３およ
び第４のＬＥＤ固定ベース６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄにそ
れぞれの第１，第２，第３および第４のプリント基板７
Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄを取り付け、コネクタ１１１を取
り付ける。各プリント基板７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄに、
図４（ａ），（ｂ）に示すように、ＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，
９Ｃ，９Ｄを接続する。このとき、ＬＥＤ取付面６０に
設けられている溝６４にＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄ
のリード９１を差し入れ、発光部６０の鍔部９２をＬＥ
Ｄ固定ベース６Ａに設けられた円弧状の壁６３に当接さ
せる。これにより、ＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄのリ
ード９１を予め折曲した状態で各プリント基板７Ａ，７
Ｂ，７Ｃ，７Ｄに取り付けることが容易となる。また、
ＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄの発光部６０の鍔部９２
を壁６３に当接させることにより、ＬＥＤ９Ａ，９Ｂ，
９Ｃ，９Ｄの位置決めが容易となる。なお、図４（ｂ）
は第１のＬＥＤ固定ベース６Ａに取り付けられる一つの
ＬＥＤ９Ａを示したが、他のＬＥＤ９Ａや他のＬＥＤ固
定ベース６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ用のＬＥＤ９Ｂ，９Ｃ，９Ｄ
も同様に構成されている。嵌合凹部６２Ａ，６２Ｂ，６
２Ｃを嵌合凸部６１Ｂ，６１Ｃ，６１Ｄに嵌合させて各
ＬＥＤ固定ベース６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄを軸方向に組
み立る。支柱２に上部プリント基板３、絶縁板４、放熱
板５、各ＬＥＤ固定ベース６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄを取
り付け、ハーネス１１２によりコネクタ１１１に接続
し、電源基板１１０を内部に有する電源部ケース１０、
振動防振ゴム１２、口金１３を組み立てる。このように
して発光体１を組み立てた後、図５に示すように、発光
体１と、反射板１６を備えるケーシング１５と、透明レ
ンズ１７とを組み立てる。このようにして図６に示す交
通信号灯が組み立てられる。図２，図４に示すＬＥＤ取
付面６０は、図６に示すように、ＬＥＤ９Ａ〜９Ｄから
の光が反射板１６で反射して前方にほぼ平行に照射され
るようにＬＥＤ固定ベース６Ａ〜６Ｄに応じて角度が設
定されている。なお、透明レンズ１７としては、光の透
過率が高く、屋外での長期間の使用に耐えられるように
紫外線や温度変化等に対して安定なものがよい。
【００１７】ＬＥＤ８，９の発光色は、発光体１につき
青、黄、赤のいずれか一つの色に統一されており、口金
１３に電力が供給されると、その色で発光し、その光は
図６の矢印に示すように信号灯の前方に進み、透明レン
ズ１７を透過して外部に照射され、信号灯として動作す
る。
【００１８】上記実施の形態によれば、ＬＥＤ９の向き
がＬＥＤ固定ベース６のＬＥＤ取付面６０によって定ま
るため、交通信号灯の白熱灯の代わりに取り付けても、
光量むらを生じない。また、ＬＥＤ８，９は白熱灯と比
べて５倍以上の寿命を有するので、発光体の交換の手間
を減らすことができる。また、ＬＥＤ８，９は白熱灯と
比べて１／１０以下の消費電力で済むので、省資源化に
寄与することができる。また、低消費電力でありなが
ら、白熱灯と同等かそれ以上の光量を得ることができる
ので、高効率の発光を行うことができる。更に、ＬＥＤ
８，９は、並列接続されているので、１つのＬＥＤ８，
９が破損して消灯しても、全部のＬＥＤ８，９の消灯を
防げるので、安全な交通信号灯を提供することができ
る。また、上部プリント基板３上のＬＥＤ８は、他の基
板７上のＬＥＤ９よりも実装密度が高く、発光体１の主
な発熱源になっており、発熱量も多いが、ＬＥＤ８の発
生した熱は放熱板５から外部に放出されるため、ＬＥＤ
８の寿命を延ばすことができる。また、ケーシング１５
の前面開口部に設けられたレンズ１７は、従来のカラー
レンズとは異なり透明レンズであるので、発光体１が
青、黄、赤で発光しているとき、早朝や夕方など、低い
位置から太陽光を受けたときでも、発光体１に入射した
太陽光は反射板１６で反射して白色のまま透明レンズ１
７を透過して外部に発するので、発光体１が消灯してい
るにもかかわらず、信号灯が点灯しているかのように見
る者に誤認識させることがない。
【００１９】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、Ｌ
ＥＤの向きが支持部のＬＥＤ取付面によって定まるた
め、交通信号灯の白熱灯の代わりに取り付けても、光量
むらを生じない。また、光源にＬＥＤを用いているの
で、長寿命で、高効率の発光を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係る発光体を示し、
（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図である。
【図２】本発明の実施の形態に係る発光体の縦断面図で
ある。
【図３】本発明の実施の形態に係る発光体の回路図であ
る。
【図４】（ａ）は本発明の実施の形態に係る発光体の組
立方法を説明するための断面図、（ｂ）は（ａ）のＡ矢
視図である。
【図５】本発明の実施の形態に係る交通信号灯の組立方
法を説明するための分解斜視図である。
【図６】本発明の実施の形態に係る交通信号灯の断面図
である。
【図７】従来の交通信号灯の断面図である。
【符号の説明】
１ 発光体 ２ 支柱 ３ 上部プリント基板 ４ 絶縁板 ５ 放熱板 ６Ａ，６Ｂ，６Ｃ，６Ｄ ＬＥＤ固定ベース ７Ａ，７Ｂ，７Ｃ，７Ｄ プリント基板 ８，９Ａ，９Ｂ，９Ｃ，９Ｄ ＬＥＤ １０ 電源部ケース １０Ａ カバー １０Ｂ ベース １０ａ，１０ｂ 挿通孔 １１ 電源部 １２ 振動防振ゴム １３ 口金 １４ 固定ボルト １５ ケーシング １６ 反射板 １７ 透明レンズ ２０ 小径部 ２０ａ 中空部 ２０ｂ 雌捩子 ２０ｃ 挿通孔 ２１ 大径部 ２１ａ 中空部 ６０ ＬＥＤ取付面 ６１Ａ〜６１Ｄ 嵌合凸部 ６２Ａ〜６２Ｃ 嵌合凹部 ６３ 壁 ６４ 溝 ８０ 発光部 ８１ リード線 ９０ 発光部 ９０ａ 底部 ９１ リード線 ９２ 鍔部 １１０ 電源基板 １１１ コネクタ １１２ ハーネス １１３ 交流電源線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 雅史 東京都練馬区東大泉四丁目26番11号 株式 会社光波内 (72)発明者 海老原 悟 東京都練馬区東大泉四丁目26番11号 株式 会社光波内 Ｆターム(参考） 5H180 GG00 GG15 HH14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】支柱と、 前記支柱の端部に設けられた第１の基板と、 前記第１の基板に前記支柱の軸方向に向けて取り付けら
    れた複数の第１のＬＥＤと、 前記支柱の軸方向の異なる位置に設けられた複数の支持
    部と、 前記複数の支持部に形成され、前記支持部の位置に応じ
    た角度を有する複数のＬＥＤ取付面と、 前記複数の支持部に取り付けられた複数の第２の基板
    と、 前記複数のＬＥＤ取付面に座面が当接されて前記複数の
    第２の基板に取り付けられた複数の第２のＬＥＤとを備
    えたことを特徴とする発光体。
  2. 【請求項２】前記複数の支持部は、互いに組み合わせる
    ことにより一体化される嵌合部を備えたことを特徴とす
    る請求項１記載の発光体。
  3. 【請求項３】ドーム状の反射板を内面に有するケーシン
    グ内に、複数のＬＥＤから発生した光を前記反射板で反
    射させて前方に照射させる発光体を設けた信号灯におい
    て、 前記発光体は、前記ケーシングの軸方向の異なる位置に
    設けられた複数の支持部と、前記複数の支持部に形成さ
    れ、前記支持部の位置に応じた角度を有して前記複数の
    ＬＥＤの座面が当接されて前記複数のＬＥＤが取り付け
    られる複数のＬＥＤ取付面とを備えたことを特徴とする
    信号灯。
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