JP2002310862A - 液体中の有機物濃度測定方法、気化試料生成方法及び装置 - Google Patents

液体中の有機物濃度測定方法、気化試料生成方法及び装置

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JP2002310862A
JP2002310862A JP2001115505A JP2001115505A JP2002310862A JP 2002310862 A JP2002310862 A JP 2002310862A JP 2001115505 A JP2001115505 A JP 2001115505A JP 2001115505 A JP2001115505 A JP 2001115505A JP 2002310862 A JP2002310862 A JP 2002310862A
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liquid
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gas
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English (en)
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Hidekazu Matsumoto
英一 松本
Toshihide Imamura
敏英 今村
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Sumco Techxiv Corp
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Creative Sangyo Kk
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で安価なシステム組込型構造で実現で
き、システムから出る液体中の有機物濃度を正確に測定
でき、クリーンルーム内でも使用可能にする。 【解決手段】 レベル調整槽10は半導体製造プロセス
からの廃水を試料水として取り込み、貯留水位が一定レ
ベルとなるように調整する。送水ウィック20は、レベ
ル調整槽10内の試料水を重力と枝編み構造による毛細
管圧とにより一定量ずつ試料水蒸発用カートリッジヒー
タ320に送水する。このカートリッジヒータ320で
加熱して得た蒸気に空気吸入口350より一定量の空気
を吸入して混合気体とし、該混合気体を混合気体昇温用
カートリッジヒータ330で所定温度範囲に加熱して気
化試料を生成する。この気化試料中におけるIPA濃度
センサ340のセンサ指示値に基づき上記液体中の有機
物濃度を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程か
ら出る廃水等の液体中に含有する微量な有機物の濃度を
測定する方法に係わり、詳しくは、液体中の微量有機物
濃度を気体用濃度センサを用いて測定する方法、及びそ
の測定対象の気化試料を生成する方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造ラインでは、フォト
リソグラフィーにより形成したレジストパターンをマス
クとして半導体基板(シリコンウェハ)をエッチングし
た後、有機溶剤を用いてレジストを剥離するプロセス、
その後に超純水を利用して上記シリコンウェハを洗浄す
るプロセス等を実施しており、これらのプロセスを経て
有機溶剤を含有する廃水が発生することとなる。
【0003】一方、今日、環境問題の進展に伴いISO
14001も整備され、その基準に合致するために、半
導体製造工程からの廃水については有機物の濃度を10
PPM以下まで除去した後に外部に廃棄する必要があ
る。
【0004】ところで、液体中の水溶性有機溶剤の濃度
を分析測定する技術は一般化されており、10PPMレ
ベル以下の微量濃度の分析測定を行うのもそれほど困難
なことではない。
【0005】しかしながら、この方法を用いて、例え
ば、半導体製造工程から出る廃水中の微量有機物の濃度
を測定しようとすると、測定分析専用の装置を用意し、
該装置と半導体製造ラインを専用配管で連結し、定量供
給ポンプなどを用いて測定対象の廃水を送り込む構成と
せざるを得なかった。
【0006】つまり、従来は、半導体製造ライン等、測
定対象の液体を発生するシステムに組み込まれた構成で
実現され、該システムから発生する廃水等の液体中の微
量有機物濃度を測定可能な小型かつ安価な濃度測定装置
は存在しなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、半導体製
造工程から出る廃水等の液体中の微量有機物の濃度を測
定する場合、従来は、測定対象の液体を発生するシステ
ムとは別に測定分析専用の装置を用意し、該装置に専用
配管を連結し、定量供給ポンプなどを用いて測定対象の
液体を送り込む構成とするのが一般的であった。
【0008】このため、従来は、濃度測定装置の形状が
大型化しかつコスト高となるばかりでなく、定量供給ポ
ンプなどのパーティクル発生要素が存在するために例え
ば半導体製造ラインが設置されるクリーンルーム内では
使用できないという問題点があった。
【0009】本発明は上述の問題点を解消し、小型でか
つ安価なシステム組み込み型の構造により実現でき、該
システムから発生する液体中の微量な有機物の濃度を正
確に測定できると共に、クリーンルーム内でも使用可能
な液体中の微量有機物の測定方法、及びその測定対象の
気化試料を生成する方法及び装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、有機物を含有する液体を重
力を利用して一定量ずつ流下送水するステップと、前記
送水される液体を加熱して水蒸気化するステップと、前
記水蒸気に一定量の酸素を混合して混合気体を生成する
ステップと、前記混合気体を所定の温度範囲に加熱する
ステップとを有し、気体中の有機物濃度を検出する気体
用濃度センサを前記加熱混合気体中に設置し、該センサ
指示値に基づき前記液体中の有機物濃度を測定すること
を特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記送水するステップでは、レベル調
整槽に常に一定レベルとなるように前記液体を貯留し、
該レベル調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による毛
細管圧とにより垂直方向に流下させることを特徴とす
る。
【0012】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記混合気体を生成するステップで
は、前記水蒸気化するステップで生成された水蒸気の流
れにより生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周
囲より自然吸入することを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、気体中の有機物濃
度を検出する気体用濃度センサを用いて液体中の微量有
機物の濃度を測定すべく、前記液体から前記気体用濃度
センサの測定対象の気化試料を生成する気化試料生成装
置であって、前記液体を試料水として取り込み、重力を
利用して一定量ずつ流下送水する送水手段と、前記送水
手段から送水される前記試料水を水蒸気化する第1の加
熱手段と、前記水蒸気に一定量の酸素を混合して混合気
体を生成する混合気体生成手段と、前記混合気体を所定
の温度範囲に加熱して前記気化試料を生成する第2の加
熱手段とを具備することを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明は、上記請求項4記載
の発明において、前記送水手段は、前記試料水の貯留水
位を一定レベルに調整するレベル調整槽と、前記レベル
調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による毛細管圧と
により前記第2の加熱手段まで垂直方向に流下させるウ
ィック手段とにより構成されることを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、上記請求項5記載
の発明において、前記ウィック手段に間欠的に気体を注
入し、前記第2の加熱手段による前記試料水の加熱沸騰
時のバックプレッシャーにより前記ウィック手段に発生
する気泡を除去する脱泡手段を具備することを特徴とす
る。
【0016】請求項7記載の発明は、上記請求項4記載
の発明において、前記混合気体生成手段は、前記第1の
加熱手段から前記第2の加熱手段方向への水蒸気流によ
り生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周囲より
自然吸入する空気吸入手段により構成されることを特徴
とする。
【0017】請求項8記載の発明は、気体中の有機物濃
度を検出する気体用濃度センサを用いて液体中の微量有
機物の濃度を測定すべく、前記液体から前記気体用濃度
センサの測定対象の気化試料を生成する気化試料生成方
法であって、前記液体を試料水として取り込み、重力を
利用して一定量ずつ流下送水するステップと、送水され
る前記試料水を水蒸気化するステップと、前記水蒸気に
一定量の酸素を混合して混合気体を生成するステップ
と、前記混合気体を所定の温度範囲に加熱して前記気化
試料を生成するステップとを有することを特徴とする。
【0018】請求項9記載の発明は、上記請求項8記載
の発明において、前記送水するステップでは、レベル調
整槽に常に一定レベルとなるように前記液体を貯留し、
該レベル調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による毛
細管圧とにより垂直方向に流下させることを特徴とす
る。
【0019】請求項10記載の発明は、上記請求項8記
載の発明において、前記混合気体を生成するステップで
は、前記水蒸気化するステップで生成された水蒸気の流
れにより生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周
囲より自然吸入することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明に係わる濃度測定対象試料
気化システムの構成を示す概念図である。
【0022】このシステムは、例えば、上述した半導体
製造プロセスから発生する廃水〔イソプロピルアルコー
ル(IPA)を含有する純水〕中の微量なIPA濃度を
測定するために用いられるものであり、特に、空気中の
IPA濃度を測定するIPA濃度センサ340を用いて
上記純水中のIPA濃度を測定すべく、該純水からIP
A濃度センサ340の検出対象の気体(気化試料)を生
成するものである。
【0023】図1に示すように、このシステムは、試料
水定量供給用レベル調整槽10、送水ウィック20、気
化試料生成部30を備えて構成される。
【0024】レベル調整槽10は、内部が一次槽101
と二次槽102に区切られている。また、レベル調整槽
10の周囲には試料水取込口110、空気取込口12
0、オーバフロー管130、脱水プラグ140が設けら
れ、これら各部はそれぞれ電磁バルブ111、121、
131、131により開閉可能となっている。
【0025】送水ウィック20は、レベル調整槽10の
下端部から下方(鉛直方向)に延びるアルミナウィック
201と、アルミナウィック201の下端部に結合さ
れ、後述する気化試料生成部30のパイプ部材310の
内部に組み込まれるステンレスウィック202とにより
構成される。
【0026】アルミナウィック201はアルミナ(酸化
アルミニューム)製の枝材を細かく編み込んで枝編み構
造(ウィック構造)化したものであり、ステンレスウィ
ック202は同ウィック構造をステンレス製の枝材を用
いて形成したものである。
【0027】アルミナウィック201には、電磁バルブ
211により開閉可能な脱泡ガス供給パイプ210が連
結されている。
【0028】気化試料生成部30は、一端(図1の右方
側)が閉じられたパイプ部材310の内部に、上述した
ステンレスウィック202の他、試料水蒸発用カートリ
ッジヒータ320、混合気体昇温用カートリッジヒータ
330、IPA濃度センサ340を組み込んで構成され
る。
【0029】パイプ部材310の所定位置(カートリッ
ジヒータ320と330間)には、イジェクター作用に
より周囲の空気をパイプ内部に吸入する空気吸入口35
0が設けられる。
【0030】この気化試料生成部30の内部構造、特
に、ステンレスウィック202及び試料水蒸発用カート
リッジヒータ320の構造をより理解し易くすべく、図
2には図1のA−A線による概念断面構成図を示してい
る。
【0031】図2からも分かるように、気化試料生成部
30において、試料水蒸発用カートリッジヒータ320
は円筒形状を成し、上記ステンレスウィック202によ
り包み込む形態でパイプ部材310内に組み込まれてい
る。なお、パイプ部材310とステンレスウィック20
2との間にはその径差に応じた空間が形成され、該空間
は後述する気体(水蒸気)の流路として機能する。
【0032】次に、このシステムの動作について説明す
る。
【0033】なお、このシステムにおいて、気化試料生
成部30内のIPA濃度センサ340としては、酸化錫
系N型半導体ガスセンサが使用される。
【0034】このセンサは、空気中におけるIPA濃度
を検出するものであり、本発明の如く、半導体製造プロ
セスから廃水として出る純水(=液体)中のIPA濃度
を直接には検出できないものである。
【0035】しかしながら、本システムでは、以下に述
べるように、上記純水から気体試料を生成し、この気体
試料を対象としたIPA濃度センサ350の検出出力か
ら当該純水中のIPA濃度の測定を可能にしている。
【0036】まず、このシステムにおいて、レベル調整
槽10の試料水取込口110は、半導体製造プロセスか
ら出る純水の排水経路(図示せず)に連結されている。
試料水取込口110の電磁バルブ111が開かれると、
上記排水経路を流れる純水(IPAを含有する)の一部
が分岐され、当該試料水取込口110より試料水として
取り込まれる。
【0037】試料水取込口110から取り込まれた試料
水は、レベル調整槽10の一次槽101に溜められ、溢
れた分は二次槽102へと流れ込む。
【0038】二次槽102では、図1に矢示するように
上下動可能なオーバフロー管130が適宜な水位レベル
WLの位置に固定されている。
【0039】この二次槽102において、一次槽101
から流れ込んだ試料水が上記水位レベルWLまで溜まっ
た後、なおも試料水が注ぎ込まれると、溢れた分がオー
バフロー管130(電磁バルブ131が開かれている
時)より外部へと排出される。これにより、二次槽10
2内における試料水の水位レベルWLは常に一定量に保
たれる。
【0040】二次槽102に溜まった試料水は、その下
端部にある送水口103から送水ウィック20を介して
気化試料生成部30内の試料水蒸発用カートリッジヒー
タ302へと送水される。
【0041】その際、送水ウィック20では、送水口1
03から流れ出た試料水がアルミナウィック201の上
述したウィック構造を通じて毛細管圧と重力の作用によ
りゆっくりと流下していき、下端部のステンレスウィッ
ク202を通じて試料水蒸発用カートリッジヒータ32
0まで達する。
【0042】ここで、試料水蒸発用カートリッジヒータ
320は、図示しない駆動回路からの給電により所定電
力で発熱駆動されている。これにより、レベル調整槽1
0から送水ウィック20を介して送水される試料水が加
熱され、水蒸気化する。
【0043】この試料水の加熱により得られた水蒸気
は、一端が閉じられた気化試料生成部30のパイプ部材
310内をその開放端側つまり混合気体昇温用カートリ
ッジヒータ330側へと流れ込む。
【0044】この時、試料水蒸発用カートリッジヒータ
320から混合気体昇温用カートリッジ330方向への
水蒸気流によるイジェクター作用(水蒸気流により生じ
る負圧による空気吸入作用)により、これらカートリッ
ジヒータ320と330間の空気吸入口350から所定
量の空気がパイプ部材310内部に吸引され、水蒸気と
空気の一定比率の混合気体が発生する。そして、この混
合気体も混合気体昇温用カートリッジヒータ330方向
に流れ込む。
【0045】ここで、混合気体昇温用カートリッジヒー
タ330は、図示しない駆動回路からの給電により所定
電力で発熱駆動されている。この混合気体昇温用カート
リッジヒータ330の発熱駆動により、上記混合気体が
予め設定した所定温度範囲まで加熱され、気体試料とし
て更にIPA濃度センサ340の設置エリア内に流れ込
む。
【0046】この時、IPA濃度センサ340は、図示
しない駆動回路によりIPA濃度を検出可能な状態で動
作しており、該動作により上記気体試料の雰囲気中のI
PA濃度に対応した検出信号を出力する。
【0047】更に、本システムでは、上記IPA濃度セ
ンサ340の検出出力(センサ指示値)を図示しない処
理回路に取り込み、上記気体試料中のIPA濃度に対応
した検出出力を上記試料水のIPA濃度に対応する出力
に変換する。そして、この処理回路の変換出力を例えば
直流電圧測定器等に入力し、上記試料水中のIPA濃度
として表示させる。
【0048】そして、上記IPA濃度がISO1400
1の基準値である10PPMを超える場合には、半導体
プロセスから出る純水をIPA濃度が基準値以下となる
まで水で薄めたうえで廃棄する等の措置を講じる。
【0049】上述した如く、本システムでは、IPAを
含有する試料水を送水ウィック20を介して試料水蒸発
用カートリッジヒータ320に送水して水蒸気化し、こ
の水蒸気に空気吸入口350から吸入した酸素を混合し
て混合気体とし、更にこの混合気体を気体昇温用カート
リッジヒータ330で所定温度まで加熱して気体試料を
生成し、この気体試料中で、空気中のアルコール濃度測
定用のセンサ340(酸化錫系N型半導体ガスセンサ)
を用いて試料水(液体)中の微量なIPA濃度を測定す
るようにしている。
【0050】この方式の場合、IPAを微量含有してい
る液体試料(純水)を単純に気化しただけでは、該気化
試料中のIPA濃度、更には液体試料中のIPA濃度の
測定は行えない。
【0051】そこで、本発明では、空気中のアルコール
濃度測定用のセンサ340を用いて測定可能な気体性状
範囲となるように、液体試料から気体試料を得るまでの
プロセス中に例えば下記(A)〜(C)のような独自の
対策を講じている。 (A)試料水蒸発用カートリッジヒータ320への送水
量の一定量化 (B)混合気体中の酸素濃度の一定化 (C)混合気体の温度の適正化 まず、対策(A)について説明する。このシステムで
は、試料水蒸発用カートリッジヒータ320への送水量
が一定しないと該ヒータ320の加熱により生成される
水蒸気量が一定せず(大幅に変化する)、その後に空気
吸入口350から取り込まれる空気の量も一定しない。
【0052】また、IPA濃度、空気量、水蒸気比率が
一定の混合気体であっても、流量が一定でなければIP
A濃度センサ340の指示値が安定しない。例えば、試
料水の流量が10倍になった場合、IPA濃度センサ3
40の指示値は多い場合には5倍以上の値になるものと
予想される。
【0053】そこで、本発明では、まず、試料水蒸発用
カートリッジヒータ320への試料水の送水量を、レベ
ル調整槽10及び送水ウィック20を介して常に一定量
でかつ均一な量となるように調整している。
【0054】レベル調整槽10では、上下動可能なオー
バフロー管130を任意の位置に固定することで二次槽
102における試料水の水位WLを常に一定の高さに調
整できる。これにより、二次槽102の下端部の送水口
103から送水ウィック20へと常に一定量の試料水を
自動送水することができる。
【0055】また、送水ウィック20は、レベル調整槽
10から下向きに延びたアルミナウィック201を持つ
構造である。これにより、レベル調整槽10の送水口1
30から流れ出した試料水は、アルミナウィック201
の毛細管圧と重力とにより流下し、試料水蒸発用カート
リッジヒータ320へと均一量だけ送水される。
【0056】なお、本システムでは、送水ウィック20
から送水される一定量の試料水を試料水蒸発用カートリ
ッジヒータ320で加熱、気化する構造を有するため、
該ヒータ320での加熱により沸騰した試料水が送水ウ
ィック20内を上方側へと逆流する現象(バックプレッ
シャー)が生じることがある。
【0057】このような現象に対して、仮に、送水ウィ
ック20を用いず単にパイプ構造の送水管を使用した場
合には、試料水が重力だけで送水されることになるた
め、上述した沸騰水によるバックプレッシャーによって
送水量の乱れが生じる。
【0058】これに対して、本発明では、上述した枝編
み構造(ウィック構造)を有する送水ウィック20を介
して試料水を重力と毛細管圧を利用して送水しているた
め、その中の例えばアルミナウィック201が上述した
バックプレッシャーに対して逆支弁付きポンプの働きを
する。その結果、バックプレッシャーが発生し得る環境
下でも試料水の送水量を常に均一に保つことができる。
【0059】また、送水ウィック20は、上記ウィック
構造を有するが故に、長時間連続的に試料水を流し続け
ると、ウィックの繊維周辺部に該試料水中の溶存気体が
析出して気泡を生じ、該気泡をそのままにしておくと試
料水の送水量は徐々に減少することになる。
【0060】この送水ウィック20中の気泡に起因する
送水量の乱れを回避すべく、本発明では、下記(A−
1)及び(A−2)の対策も併せて講じている。 (A−1)試料水の流下時間を断続的にし、連続的に試
料水を流さないようにする。 (A−2)送水ウィック20にラインガス(窒素や空気
等)を断続的に流し、該送水ウィック20に付着してい
る気泡を除去する。 上記(A−1)に関しては、例えば、レベル調整槽10
の試料水取込口110の電磁バルブ111を閉じ、かつ
脱水プラグ140の電磁バルブ141を開くことにより
二次槽102内の試料水を空にするという動作を間欠的
に行うことにより実現できる。
【0061】また、(A−2)に関しては、送水ウィッ
ク20に連結された脱泡ガス供給パイプ210の電磁バ
ルブ211を開き、このパイプ210から送水ウィック
20内へ例えば窒素や空気等のガスを注入することによ
り実現できる。
【0062】なお、このガス注入の際には、レベル調整
槽10付属の全ての電磁バルブ111、121、131
及び141を閉じるようにする。これにより、レベル調
整槽10内を密閉状態に保ち、脱泡用ガス供給パイプ2
10から注入されたガスを二次槽102側には入り込ま
せず、送水ウィック20側にのみ注入することができ
る。
【0063】次に、対策(B)について説明する。
【0064】このシステムでは、上記(A)の対策によ
り、試料水蒸発用カートリッジヒータ320にレベル調
整槽10及び送水ウィック20を介して常に一定量でか
つ均一な量の試料水を送水可能になっている。
【0065】このため、試料水蒸発用カートリッジヒー
タ320でこの試料水を加熱して気化した場合、パイプ
部材310内でその開放端方向(図1における左側方
向)への均一な水蒸気の流速が発生する。
【0066】また、この流速により空気吸入口350の
先端部では負圧が発生し、この負圧により当該流速に比
例した一定量の空気が空気吸入口350を通じて系内
(パイプ部材310内)に導入される。
【0067】この空気吸入動作からも分かるように、上
述の如く試料水の送水量が一定量に保たれ、該試料水を
加熱して得た水蒸気が一定量ずつ送られてくる環境下で
は、この水蒸気と空気吸入口350から吸入された空気
との混合気体は常に一定の酸素濃度に保たれることにな
る。
【0068】その後、上記混合気体は、気体昇温用カー
トリッジヒータ330で加熱され、IPA濃度センサ3
40での測定対象の気体試料として当該センサ340の
周囲に満たされる。
【0069】ここで、混合気体は、上述した(A)及び
(B)の対策により、IPA、空気、水蒸気比率が一定
でかつ流量も一定の状態にある。
【0070】これにより、IPA濃度センサ340から
は当該混合気体の雰囲気中の正確なIPA濃度が検出さ
れ、更に、この検出出力に基づき気化前の試料水中のI
PA濃度を正確に測定可能となる。
【0071】次に、対策(C)について説明する。
【0072】上述した(A)及び(B)の対策を講じて
得られた混合気体であっても、該混合気体の温度が一定
しないと正確な測定が行えない。
【0073】その理由は、IPA濃度センサ340のセ
ンシング能力が混合気体の温度により大きく左右される
からであり、例えば、混合気体の温度が低すぎると低感
度となり、逆に混合気体の温度が高すぎると無感度とな
る。
【0074】このための対策として、本システムでは、
IPA濃度センサ340の前段に混合気体昇温用カート
リッジヒータ330を配置し、IPA濃度センサ340
に送り込む混合気体を適正温度(センサ340を用いて
測定可能な気体性状範囲の温度)まで加熱するようにし
ている。
【0075】なお、本件発明者は、本システムにおいて
空気中のアルコール濃度測定用のセンサ340を用いて
測定可能な気体性状範囲を推定し、かつこれを確認する
ための実験(下記の実験1〜実験7)を行った。
【0076】そして、これらの実験の結果確認された気
体性状範囲を達成できるように、上述した(A)〜
(C)の対策を実際に施して本システムを再構築した。
【0077】以下、気体性状範囲を確認するための種々
の実験とその実験結果に基づく本システムへの施策につ
いて説明する。
【0078】実験1:レベル調整槽10及び送水ウィッ
ク20において、試料水取込口110から流入する試料
水の流入量を変化させた場合、脱水プラグ140からの
被測定用試料水としての流出速度を電子天秤により秤量
した。
【0079】この実験の結果得られた、試料水の流入量
(g/min)と被測定用試料水としての流出量(g/min)の
関係を表1に示している。
【0080】 表1の結果を見ると、レベル調整槽10への試料水の流
入量が大幅に変化しても、脱水プラグ140からの被測
定用試料水の流出量の変化が見受けられないことが分か
る。
【0081】実験2:送水ウィック20の送水口103
から流出する被測定用試料水の流出量(g/min)を以下
の条件1〜3により測定した。 条件1:レベル調整槽10の水位レベルWLを高水位
(5cm)、標準水位(4cm)、低水位(3cm)と
変化させる。
【0082】この実験に結果得られた、レベル調整槽1
0の水位レベルが5cm、4cm、3cmの場合におけ
る送水ウィック20の送水口103から流出する被測定
用試料水の流出量(g/min)との関係を表2に示してい
る。
【0083】 表2の結果を見ると、レベル調整槽10の水位レベルW
L(高さ)が変わると試料水の流出量が変わるから、一
定量の試料水を送水するためには、該水位レベルWLが
一定であることが必要であることが分かる。
【0084】条件2:レベル調整槽10の水位レベルW
Lが標準水位(4cm)の場合における試料水の流入継
続時間(min)とウィック表面での気泡の析出による当
該ウィック下端面からの試料水流出量(g/min)を測定
した。
【0085】この実験の結果得られた、試料水流入継続
時間とウィック下端面からの試料水流出量の関係を表3
に示している。
【0086】 表3の結果を見ると、試料水流入継続時間が10分以上
では、送水ウィック20に発生する気泡により試料水の
流出量が大幅に低下することが分かる。
【0087】条件3:レベル調整槽10の水位レベルW
Lが高水位(5cm)の場合に、脱泡ガス供給パイプ2
10から窒素ガスを毎分1L/min流した後のウィッ
ク下端面からの試料水流出量を測定した。特に、この例
では、試料水流入継続時間が65分経過した後に30秒
間だけ窒素ガスを流入した。
【0088】この実験の結果得られた、試料水流入継続
時間と窒素ガスを流した後のウィック下端面からの試料
水流出量の関係を表4に示している。
【0089】 表4の結果を見ると、窒素ガスを流すことにより、送水
ウィック20の表面に析出した気泡を除去することがで
きるので、試料水の流入量は初期時と同じ値になってい
ることが分かる。
【0090】実験3:試料水蒸発用カートリッジヒータ
320で加熱された試料水が沸騰することにより不連続
なバックプレッシャーを生じる場合の、送水ウィック2
0によるIPA濃度センサ340のセンシング能力に及
ぼす影響を調べるため、送水機構として、送水ウィック
20がある場合と送水ウィック20が無くパイプだけの
場合についてセンサ指示値(mV)とセンサ前の混合気体
の温度幅に関する比較実験を行った。
【0091】但し、試料水中のIPA濃度は50PPM
とし、レベル調整槽10の水位レベル設定により、試料
水蒸発用カートリッジヒータ320に対して送水ウィッ
ク20がある場合と送水ウィック20が無くパイプのみ
の場合のいずれも試料水の供給速度はそれぞれ5.5
(g/min)に調整した。
【0092】また、通常は空気吸入口350からイジェ
クター作用により空気を水蒸気中に注入するが、本実験
では酸素を700(cc/min)だけ定量注入した。また、
試料水蒸発用カートリッジヒータ320及び混合気体昇
温用カートリッジヒータ330はそれぞれ200W及び
100Wのものを使用した。
【0093】この実験の結果得られた、送水ウィック2
0でのバックプレッシャーがセンサ340のセンシング
精度に及ぼす影響評価を表5に示している。
【0094】 表5の結果を見ると、送水ウィック20がある場合、試
料水中のIPAの含有量は確認されるが、パイプのみの
場合はIPAの含有量は定量的に確認することは困難で
あった。
【0095】この理由は、パイプだけの場合、混合気体
温度が不安定のため、一時的に部分的に霧状になり、I
PS濃度センサ340の表面に水膜が生じ、該センサ3
40のセンシング能力喪失やセンサ表示遅れが発生する
ためであると思われる。
【0096】実験4:気化試料生成部30のパイプ部材
310内の混合気体が水蒸気と空気吸入口350から吸
入(水蒸気流によって生じるイジェクター作用による自
然吸入)される空気との混合による場合と、水蒸気と空
気吸入口350から一定量強制的に注入された酸素との
混合による場合との混合方式の違いによるIPA濃度セ
ンサ340のセンシング能力〔センサ指示値(mV)とセ
ンサ前の混合気体の温度幅〕に対する比較を行った。
【0097】但し、試料水中のIPA濃度は50PP
M、混合気体中の酸素濃度はいずれも10パーセント
(酸素混合の場合は流量を調整し、イジェクター作用の
場合は空気吸入口350の開度を調整した)とし、各々
混合気体昇温用カートリッジヒータ330により所定温
度まで加熱された加熱混合気体によりセンサ340のセ
ンシング能力の比較を行った。
【0098】この実験の結果得られた、空気イジェクタ
ー方式と酸素注入方式がセンサ340のセンシング能力
に及ぼす性能比較を表6に示している。
【0099】 表6の結果を見ると、空気イジェクター方式は酸素定量
注入方式よりセンサ指示値は低い値を示している。この
理由は、空気中の酸素のためにIPAの相対濃度が減少
するためである。センサ指示値の幅もほぼ同様である。
従って、この実験からは、空気イジェクター作用による
空気吸入方式によっても測定可能であることが分かる。
【0100】実験5:混合気体が水蒸気と空気吸入口3
50から吸入される空気との混合により生成される場合
(水蒸気流によって生じるイジェクター作用による自然
吸入)において、試料水の蒸発用カートリッジヒータ3
20への送水量をレベル調整槽10の水位レベルWLを
変化させることにより調整し、IPA濃度センサ340
のセンシング能力〔センサ指示値(mV)と混合気体温
度〕に対する実験を行った。
【0101】但し、IPA含有10PPMの試料水を用
い、試料水の送水量は5.5cc/min、3.9cc/min、
2.8cc/minの3パターンとし、混合気体の温度は各々
試料水蒸発用カートリッジヒータ320及び混合気体昇
温用カートリッジヒータ330への給電量を調整して全
て摂氏393〜407度の温度範囲とし、上記各パター
ン毎に比較実験を行った。
【0102】この実験の結果得られた、自然吸気による
混合気体量変化に伴うセンサ340のセンシング能力へ
の影響評価を表7に示している。
【0103】 表7の結果を見ると、試料水中のIPA濃度は同じでも
送水量を多くすればすなわち混合気体の量を多くすれ
ば、センサ指示値は高くなることが分かる。また、混合
気体の量を変化させても空気の自然吸気によりセンシン
グ可能であることが分かる。
【0104】実験6:混合気体中の酸素濃度(4パーセ
ントから24パーセントまでの4パーセント刻み)とI
PA濃度センサ340のセンシング能力〔センサ指示値
(mV)と混合気体温度〕との関係を評価する実験を行っ
た。この実験の条件としては、試料水中のIPA濃度は
10PPMとし、試料水蒸発用カートリッジヒータ32
0への送水量は5.5g/minとし、混合気体中の各々の
酸素濃度の調整は酸素を所定量の割合で定量注入するこ
とにより行った。また、混合気体の温度は各々試料水蒸
発用カートリッジヒータ320及び混合気体昇温用カー
トリッジヒータ330への給電量を調整して、全て摂氏
393〜407度の温度範囲内とした。
【0105】この実験の結果得られた、センサ340の
センシング能力に及ぼす試料混合気体中の酸素の濃度の
影響評価を表8に示している。
【0106】 表8の結果を見ると、IPA濃度センサ340のセンシ
ングの目安である5mV付近以上であればセンシング可
能であるため、酸素濃度は12パーセント以上必要であ
る。
【0107】実験7:IPA濃度センサ340のセンシ
ング能力〔センサ指示値(mV)〕と試料混合気体(気化
試料)の温度との関係を調べるため、温度をいろいろに
変化させた混合気体を試料として用いてセンシングを行
わせた。
【0108】この実験の条件としては、試料水中のIP
A濃度は10PPMとし、試料水蒸発用カートリッジヒ
ータ320への送水量は5.5g/minとした。また、混
合気体中の酸素濃度は全て12パーセント(所定量の割
合で定量注入)とし、混合気体の温度は各々試料水蒸発
用カートリッジヒータ320及び混合気体昇温用カート
リッジヒータ330への給電量の調整により実現した。
【0109】この実験の結果得られた、気化試料温度と
IPA濃度センサ340のセンシング能力との関係を表
9に示している。
【0110】 表9の結果を見ると、気化試料の温度は摂氏380〜4
20度の温度範囲が適していることが分かる。
【0111】なお、本発明は上記実施形態に限られるも
のではなく、上述した主旨を逸脱しない範囲内で種々の
変形あるいは応用が可能なものである。
【0112】例えば、上記実施例では液体中のIPA濃
度を測定する場合について述べたが、本発明は、IPA
に限らず、液体中の微量有機物の濃度測定全般に適用で
きるものである。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定対象の液体を重力を利用して一定量づつ流下送水し
て気化すると共に、該気体に一定量の酸素を混合しかつ
所定の温度範囲に加熱して得た混合気体の雰囲気中での
気体用濃度センサの検出出力に基づき前記液体中の微量
有機物濃度を測定するようにしたため、気体中の有機物
濃度を検出する気体用濃度センサを用いて液体中の微量
有機物の濃度を正確に測定できると共に、液体発生源と
の間の大がかりな配管、液体を定量供給するためのポン
プ等を不要にし、液体発生源たるシステムに直に組み込
んだ形の小型でかつ安価な構成を実現できる。
【0114】また、この構成によれば、液体定量供給用
ポンプ等、パーティクルの発生源となる稼働部を有する
構成要素を持たないため、例えば、クリーンルーム内で
半導体製造ライン等へ組み込む形での設置が可能とな
り、半導体製造ラインで発生する廃水から有機物を除去
して廃棄する作業をよりやり易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる濃度測定対象試料気化システム
の構成を示す図。
【図2】図1におけるA−A線による概念断面構成図。
【符号の説明】
10 試料水定量供給用レベル調整槽 101 一次槽 102 二次槽 103 送水口 110 試料水取込口 120 空気取込口 130 オーバフロー管 140 脱水プラグ 111、121、131、134 電磁バルブ 20 送水ウィック 201 アルミナウィック 202 ステンレスウィック 210 脱泡ガス供給パイプ 211 電磁バルブ 30 気化試料生成部 310 パイプ部材 320 試料水蒸発用カートリッジヒータ 330 混合気体昇温用カートリッジヒータ 340 IPA(イソプロピルアルコール)濃度センサ 350 空気吸入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 敏英 神奈川県厚木市森の里3−33−9 有限会 社クリエイティブ産業内 Fターム(参考) 2G046 AA34 BA09 BE04 BG01 EA04 FB02 FE39 2G052 AA06 AC28 AD06 AD26 AD42 CA03 CA11 DA01 EB01 EB11 FB03 HC22 HC25 JA09 2H096 AA25 AA26 GA17 LA25 LA30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物を含有する液体を重力を利用して
    一定量ずつ流下送水するステップと、 前記送水される液体を加熱して水蒸気化するステップ
    と、 前記水蒸気に一定量の酸素を混合して混合気体を生成す
    るステップと、 前記混合気体を所定の温度範囲に加熱するステップとを
    有し、気体中の有機物濃度を検出する気体用濃度センサ
    を前記加熱混合気体中に設置し、該センサ指示値に基づ
    き前記液体中の有機物濃度を測定することを特徴とする
    液体中の有機物濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 前記送水するステップでは、レベル調整
    槽に常に一定レベルとなるように前記液体を貯留し、該
    レベル調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による毛細
    管圧とにより垂直方向に流下させることを特徴とする請
    求項1記載の液体中の有機物濃度測定方法。
  3. 【請求項3】 前記混合気体を生成するステップでは、
    前記水蒸気化するステップで生成された水蒸気の流れに
    より生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周囲よ
    り自然吸入することを特徴とする請求項1記載の液体中
    の有機物濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 気体中の有機物濃度を検出する気体用濃
    度センサを用いて液体中の微量有機物の濃度を測定すべ
    く、前記液体から前記気体用濃度センサの測定対象の気
    化試料を生成する気化試料生成装置であって、 前記液体を試料水として取り込み、重力を利用して一定
    量ずつ流下送水する送水手段と、 前記送水手段から送水される前記試料水を水蒸気化する
    第1の加熱手段と、 前記水蒸気に一定量の酸素を混合して混合気体を生成す
    る混合気体生成手段と、 前記混合気体を所定の温度範囲に加熱して前記気化試料
    を生成する第2の加熱手段とを具備することを特徴とす
    る気化試料生成装置。
  5. 【請求項5】 前記送水手段は、 前記試料水の貯留水位を一定レベルに調整するレベル調
    整槽と、 前記レベル調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による
    毛細管圧とにより前記第2の加熱手段まで垂直方向に流
    下させるウィック手段とにより構成されることを特徴と
    する請求項4記載の気化試料生成装置。
  6. 【請求項6】 前記ウィック手段に間欠的に気体を注入
    し、前記第2の加熱手段による前記試料水の加熱沸騰時
    のバックプレッシャーにより前記ウィック手段に発生す
    る気泡を除去する脱泡手段を具備することを特徴とする
    請求項5記載の気化試料生成装置。
  7. 【請求項7】 前記混合気体生成手段は、前記第1の加
    熱手段から前記第2の加熱手段方向への水蒸気流により
    生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周囲より自
    然吸入する空気吸入手段により構成されることを特徴と
    する請求項4記載の気化試料生成装置。
  8. 【請求項8】 気体中の有機物濃度を検出する気体用濃
    度センサを用いて液体中の微量有機物の濃度を測定すべ
    く、前記液体から前記気体用濃度センサの測定対象の気
    化試料を生成する気化試料生成方法であって、 前記液体を試料水として取り込み、重力を利用して一定
    量ずつ流下送水するステップと、 送水される前記試料水を水蒸気化するステップと、 前記水蒸気に一定量の酸素を混合して混合気体を生成す
    るステップと、 前記混合気体を所定の温度範囲に加熱して前記気化試料
    を生成するステップとを有することを特徴とする気化試
    料生成方法。
  9. 【請求項9】 前記送水するステップでは、レベル調整
    槽に常に一定レベルとなるように前記液体を貯留し、該
    レベル調整槽内の試料水を重力と枝編み構造による毛細
    管圧とにより垂直方向に流下させることを特徴とする請
    求項8記載の気化試料生成装置。
  10. 【請求項10】 前記混合気体を生成するステップで
    は、前記水蒸気化するステップで生成された水蒸気の流
    れにより生じる負圧により該流速に応じた量の空気を周
    囲より自然吸入することを特徴とする請求項8記載の気
    化試料生成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007309770A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Hitachi Ltd 油中ガス分析装置、油中ガス分析装置を備えた変圧器、及び油中ガスの分析方法
JP2009516841A (ja) * 2005-11-22 2009-04-23 ビーピー ケミカルズ リミテッド スペクトロスコピー分析のための方法および装置

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