JP2002310839A - タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法 - Google Patents

タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法

Info

Publication number
JP2002310839A
JP2002310839A JP2001119489A JP2001119489A JP2002310839A JP 2002310839 A JP2002310839 A JP 2002310839A JP 2001119489 A JP2001119489 A JP 2001119489A JP 2001119489 A JP2001119489 A JP 2001119489A JP 2002310839 A JP2002310839 A JP 2002310839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
mass
unbalance
rim
uniform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001119489A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuo Kofunai
克夫 小船井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001119489A priority Critical patent/JP2002310839A/ja
Publication of JP2002310839A publication Critical patent/JP2002310839A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Balance (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】リム組付けタイヤの2次質量アンバランスを修
正できるタイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整
方法及びタイヤアンバランス計測方法を得る。 【解決手段】タイヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以
上の軸周りに発生するトルクに基づいて1次アンバラン
ス質量UB1及び1次アンバランス位置Φ1を演算する。
タイヤ回転軸に直交する少なくとも3軸以上の軸周りに
発生する慣性モーメントと上記演算結果に基づいて2次
アンバランス質量UB2及び2次アンバランス位置Φ2
演算し、1次及び2次アンバランス質量と1次及び2次
アンバランス位置に基づいて2次修正ウエイト26Bの
ウエイト量BW2及び取付位置ΦB 2、ΦB2+πを演算す
る。この結果に基づき修正ウエイト26A、26Bをタ
イヤに貼り付けることにより、タイヤの2次質量アンバ
ランスを調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リム組付けタイヤ
の質量アンバランスを調整するタイヤバランス調整装
置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計
測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリム組付けタイヤの質量アンバラ
ンス調整方法として、例えば、特願平7−198603
号公報に記載されたタイヤのアンバランス修正方法があ
る。
【0003】図9に示すように、この方法によれば、先
ず、タイヤ軸芯Iと交差し、かつタイヤ赤道面上を通
り、タイヤ周方向に等角度で隔てる仮想の2本の軸芯2
00(一方のみを図示)を設ける。
【0004】そして、各軸芯200を回転中心として、
この軸芯200を含みかつタイヤ赤道面と直交する軸面
202でタイヤ204を仮想2分した一方の部分204
Lの重さによる前記軸芯回りのモーメントM1と、他方
の部分204Rの重さによるモーメントM2とのモーメ
ント差M=M1−M2を測定する。
【0005】次に、前記モーメントが小となる側のタイ
ヤ部分におけるトレッド部の内面上であり、しかもタイ
ヤ赤道面とタイヤ軸芯Iを含みかつ軸面202に垂直な
平面206とが交わる位置に所定の重さの修正ウエイト
208を各軸芯200ごとに取り付ける。
【0006】一方、計測された質量アンバランスを起点
に周上N等分(N=3以上)し、その起点を除くN−1
箇所に修正ウエイトを貼り付ける方法も提案されてい
る。
【0007】しかしながら、上記リム組付けタイヤの質
量アンバランスの調整方法では、いずれも、タイヤ回転
軸周りの質量不均一である1次質量アンバランスの修正
であり、1次質量アンバランスを修正することはできて
も、2次質量アンバランスを修正することはできなかっ
た。
【0008】このため、タイヤの質量分布不均一を原因
として発生する遠心力不均一により、タイヤの外径の一
部が外部にせり出してしまう問題があった。また、操舵
軸周りの慣性モーメントの変動によって生ずる操舵時の
ジャイロ効果の変動が生ずる問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記事実を考慮し、リム組付けタイヤの2次質量アンバラ
ンスを修正することにより、タイヤの外径のせり出しを
均一にし、操舵軸周りの慣性モーメントの変動によって
生ずる操舵時のジャイロ効果の変動を低減することがで
きるタイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法
及びタイヤアンバランス計測方法を提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のタイヤ
バランス調整装置では、リム組付けタイヤの質量アンバ
ランスを調整するタイヤバランス調整装置であって、タ
イヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以上の軸周りに発
生するトルクに基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム
組付けタイヤの質量分布不均一となる1次アンバランス
質量及び質量分布不均一となる1次アンバランス位置を
演算する第1の演算手段と、タイヤ回転軸に直交する少
なくとも3軸以上の軸周りに発生する慣性モーメントと
第1の演算手段による演算結果に基づいてタイヤの回転
軸周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる
2次アンバランス質量及び質量分布不均一となる2次ア
ンバランス位置を演算し、前記2次アンバランス質量及
び2次アンバランス位置と第1の演算手段による演算結
果に基づいて2次質量アンバランスを調整する修正ウエ
イトのウエイト量及び取付位置を演算する第2の演算手
段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0011】次に、請求項1に記載のタイヤバランス調
整装置の作用効果について説明する。
【0012】従来のタイヤバランス調整装置では、例え
ばバランサーにリム組付けタイヤを取付け、このリム組
付けタイヤを回転させることにより、タイヤ軸周りの質
量不均一である1次アンバランス質量及びその位置であ
る1次アンバランス位置を特定していた。そして、この
1次アンバランス位置に作業者が1次アンバランス質量
と釣り合うウエイト量の修正ウエイトを貼り付けること
により、1次質量アンバランスを調整していた。
【0013】しかし、これでは、1次質量アンバランス
を修正することはできても、2次質量アンバランスを修
正することはできない問題があった。
【0014】なお、「1次質量アンバランス」とは、タ
イヤ回転軸に対する重心のズレをいい、「2次質量アン
バランス」とは、タイヤ回転軸に直交する2つの慣性主
軸モーメントの不釣合いをいう。
【0015】そこで、本発明のタイヤバランス調整装置
では、先ず第1の演算手段において、タイヤ回転軸に直
交する少なくとも2軸以上の軸周りに発生するトルクに
基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの
質量分布不均一となる1次アンバランス質量及び質量分
布不均一となる1次アンバランス位置を演算する。
【0016】上記トルクは、例えば、タイヤバランス調
整装置内部に設けた周知のトルクセンサにより計測して
もよく、また、タイヤバランス調整装置と別個独立の計
測装置により計測したものをタイヤバランス調整装置に
入力してもよい。
【0017】次に、第2の演算手段において、タイヤ回
転軸に直交する少なくとも3軸以上の軸周りに発生する
慣性モーメントと第1の演算手段による演算結果に基づ
いてタイヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの質量
分布不均一となる2次アンバランス質量及び質量分布不
均一となる2次アンバランス位置を演算し、2次アンバ
ランス質量及び2次アンバランス位置と第1の演算手段
における演算結果に基づいて修正ウエイトのウエイト量
及び取付位置を演算する。
【0018】上記慣性モーメントも、トルクと同様に、
タイヤバランス調整装置に設けた計測手段により計測し
てもよく、またタイヤバランス調整装置と別個独立の計
測装置により計測した慣性モーメントをタイヤバランス
調整装置に入力してもよい。
【0019】そして、第1及び第2の演算手段における
演算結果に基づいて、所定の修正ウエイト量の修正ウエ
イトを所定の取付位置にタイヤに貼り付ける。
【0020】本発明のタイヤバランス調整装置による演
算結果に基づいてタイヤに修正ウエイトを貼り付けるこ
とにより、タイヤの2次質量アンバランスを調整するこ
とができる。
【0021】この結果、タイヤの質量分布不均一を原因
として発生する遠心力不均一により、タイヤの外径の一
部が外部にせり出してしまうことを低減できる。すなわ
ち、タイヤの外径のせり出しを均一にすることができ
る。
【0022】また、操舵軸周りの慣性モーメントの変動
によって生ずる操舵時のジャイロ効果の変動を低減する
ことができる。
【0023】請求項2に記載のタイヤアンバランス計測
方法では、リム組付けタイヤに生じている質量アンバラ
ンス及びその位置を計測するタイヤアンバランス計測方
法であって、タイヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以
上の軸周りに発生するトルクを計測し、この計測結果に
基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの
質量分布不均一となる1次アンバランス質量及び質量分
布不均一となる1次アンバランス位置を演算する第1の
演算工程と、タイヤ回転軸に直交する少なくとも3軸以
上の軸周りに発生する慣性モーメントを計測し、この計
測結果及び第1の演算工程による演算結果に基づいてタ
イヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不
均一となる2次アンバランス質量及び質量分布不均一と
なる2次アンバランス位置を演算する第2の演算工程
と、からなることを特徴とする。
【0024】次に、請求項2に記載のタイヤアンバラン
ス計測方法の作用効果について説明する。
【0025】第1の演算工程では、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも2軸以上の軸周りに発生するトルクが計
測され、この計測結果に基づいてタイヤの回転軸周りの
前記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる1次アン
バランス質量及び質量分布不均一となる1次アンバラン
ス位置が演算される。
【0026】第2の計測工程では、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも3軸以上の軸周りに発生する慣性モーメ
ントが計測され、この計測結果及び第1の演算工程によ
る演算結果に基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組
付けタイヤの質量分布不均一となる2次アンバランス質
量及び質量分布不均一となる2次アンバランス位置が演
算される。
【0027】上記第1及び第2の演算工程における演算
結果に基づいて、所定の修正ウエイト量の修正ウエイト
を所定の位置に貼り付けることにより、リム組付けタイ
ヤに生ずる1次質量アンバランスだけでなく、2次質量
アンバランスも調整できる。
【0028】請求項3に記載のタイヤバランス調整方法
では、リム組付けタイヤの質量アンバランスを調整する
タイヤバランス調整方法であって、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも2軸以上の軸周りに発生するトルクを計
測し、この計測結果に基づいてタイヤの回転軸周りの前
記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる1次アンバ
ランス質量及び質量分布不均一となる1次アンバランス
位置を演算する第1の演算工程と、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも3軸以上の軸周りに発生する慣性モーメ
ントを計測し、この計測結果及び第1の演算工程による
演算結果に基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組付
けタイヤの質量分布不均一となる2次アンバランス質量
及び質量分布不均一となる2次アンバランス位置を演算
し、前記2次アンバランス質量及び2次アンバランス位
置と第1の演算工程による演算結果に基づいて2次質量
アンバランスを調整する修正ウエイトのウエイト量及び
取付位置を演算する第2の演算工程と、からなることを
特徴とする。
【0029】次に、請求項3に記載のタイヤバランス調
整方法の作用効果について説明する。
【0030】第1の演算工程では、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも2軸以上の軸周りに発生するトルクが計
測され、この計測結果に基づいてタイヤの回転軸周りの
前記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる1次アン
バランス質量及び質量分布不均一となる1次アンバラン
ス位置が演算される。
【0031】第2の演算工程では、タイヤ回転軸に直交
する少なくとも3軸以上の軸周りに発生する慣性モーメ
ントが計測され、この計測結果及び第1の演算工程によ
る演算結果に基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組
付けタイヤの質量分布不均一となる2次アンバランス質
量及び質量分布不均一となる2次アンバランス位置が演
算され、2次アンバランス質量及び2次アンバランス位
置と第1の演算工程による演算結果に基づいて2次質量
アンバランスを調整する修正ウエイトのウエイト量及び
取付位置が演算される。
【0032】第1及び第2の演算工程の演算結果に基づ
いて、所定の修正ウエイト量の修正ウエイトをタイヤの
所定の取付位置に貼り付ける。
【0033】本発明のタイヤアンバランス調整方法によ
れば、タイヤに修正ウエイトを貼り付けることにより、
タイヤの2次質量アンバランスを調整することができ
る。
【0034】この結果、タイヤの質量分布不均一を原因
として発生する遠心力不均一により、タイヤの外径の一
部が外部にせり出してしまうことを低減できる。すなわ
ち、タイヤの外径のせり出しを均一にすることができ
る。
【0035】また、操舵軸周りの慣性モーメントの変動
によって生ずる操舵時のジャイロ効果の変動を低減する
ことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係るタイヤバランス調整装置について
説明する。
【0037】図1に示すように、タイヤバランス調整装
置10(バランサー10)は、箱形状のバランサー本体
12を備えている。
【0038】なお、このバランサー本体12は、その軸
方向が床面(図示省略)と略平行となるように柱14に
固定される。
【0039】バランサー本体12の下面12Aには円孔
16が形成されている。この円孔16には、回転シャフ
ト18が貫通している。この回転シャフト18の軸線
は、重力加速度方向(図1中矢印A方向)と一致するよ
うに設定されている。
【0040】また、バランサー本体12の内部には、軸
受け(図示省略)が設けられており、この軸受けにより
回転シャフト18が回転可能に支持されている。
【0041】また、上記軸受けには、重力加速度方向に
延びる回転シャフト18(タイヤ回転軸:Y軸と定義す
る)に対して直交するX軸及びZ軸回りのトルクを計測
できる周知のトルクセンサ19(図2参照)が設けられ
ている。
【0042】なお、本実施形態では、上記X軸とZ軸と
は直交しており、その開き角度は90度である。
【0043】また、バランサー本体12の内部には駆動
モータ(図示省略)が設けられており、この駆動モータ
の駆動シャフト(図示省略)に取付けられたギア(図示
省略)が、前記回転シャフト18の端部に設けられたギ
ア(図示省略)と噛み合っている。このため、駆動モー
タが作動すると、回転シャフト18が回転する。
【0044】なお、リム組付けタイヤ20は、この回転
シャフト18に取り付けられ、回転によりリム組付けタ
イヤ20が回転シャフト18から外れないように下側か
ら固定具22で固定されている。
【0045】一方、バランサー本体12の側面12Bに
は、所定のデータを入力する入力装置24(パネル2
4)が設けられており、このパネル24の近傍には、リ
ム組付けタイヤ20に取り付ける修正ウエイト26(図
8参照)のウエイト量とその取付位置を表示する表示装
置28(モニタ28)が設けられている。
【0046】また、図2に示すように、バランサー10
には、制御部30が設けられている。この制御部30
は、中央演算処理装置32(CPU32)と、記憶装置
34(RAM34)と、で構成されている。
【0047】なお、上記トルクセンサ19と、CPU3
2と、RAM34と、モニタ28と、パネル24とは、
それぞれバス36を通して相互に電気的に接続されてい
る。
【0048】次に、上記バランサー10を用いたタイヤ
バランス調整方法について図3に示すフローチャートに
基づいて説明する。
【0049】先ず、図1に示すように、質量アンバラン
ス無修正のリム組付けタイヤ20をバランサー10の回
転シャフト18に取り付ける。このときリム組付けタイ
ヤ20の落下を防止するため、固定具22によりリム組
付けタイヤ20を固定する。
【0050】リム組付けタイヤ20を回転させない状態
で、トルクセンサ19により、X軸周りに発生する不釣
合いトルクTXと、Z軸周りに発生する不釣合いトルク
zと、がそれぞれ計測される。この計測結果は、RA
M34に記憶される。
【0051】なお、バランサー10とは、別の計測装置
により、X軸周りに発生する不釣合いトルクTXと、Z
軸周りに発生する不釣合いトルクTzと、それぞれ計測
し、この値をパネル24によりバランサー10に入力し
てもよい。
【0052】次に、駆動モータを作動させ、リム組付け
タイヤ20を図1中矢印B方向に回転させる。
【0053】ここで、ステップ100において、リム組
付けタイヤ20の1次質量アンバランスの演算処理が実
行される。 (1次質量アンバランスの演算処理)トルクTXとトル
クTzとの計測結果に基づいて、CPU32において、
1次アンバランス質量及び1次アンバランス位相がそれ
ぞれ演算される。
【0054】1次アンバランス質量は、以下のように演
算される。
【0055】1次アンバランス質量をUB1とし、その
位相をZ軸を基準としてΦ1(Z軸からの開き角度Φ1
とすると、上記トルクTX、TZと1次アンバランス質量
UB1との間では、
【0056】
【数1】
【0057】の関係が成立する。
【0058】この関係を用いると、1次アンバランス質
量UB1は、
【0059】
【数2】
【0060】により、
【0061】
【数3】
【0062】と演算される。
【0063】一方、1次アンバランス位相Φ1は、
【0064】
【数4】
【0065】により、
【0066】
【数5】
【0067】と演算される。
【0068】なお、1次アンバランス質量UB1及び1
次アンバランス位相Φ1はRAM34に記憶される。
【0069】1次アンバランス質量UB1及び1次アン
バランス位相Φ1を図示すると、図4に示すようにな
る。 (2次質量アンバランスの演算処理)次に、ステップ1
10において、2次質量アンバランスの計測処理が実行
される。
【0070】先ず、バランサー10とは別途に設けた周
知の計測装置38(図7参照)で、X軸周りの慣性モー
メントIXと、Z軸周りの慣性モーメントIZと、Z軸か
らX軸側に45°回転させたZ’軸(X軸とZ軸との中
間軸)周りの慣性モーメントIZ'と、がそれぞれ計測さ
れる。
【0071】この各慣性モーメントの計測結果は、パネ
ル24により入力され、RAM34に記憶される。
【0072】なお、各慣性モーメントIX、IZ、I
Z'は、バランサー10内部に設けた周知の計測装置によ
り計測し、この計測結果を後の演算処理において利用し
てもよい。
【0073】上記各慣性モーメントIX、IZ、IZ'は、
それぞれ1次及び2次質量アンバランスが含まれた値で
ある。
【0074】ここで、1次及び2次質量アンバランスを
含まないX軸、Z軸、Z’軸周りの慣性モーメントをi
Sとすると、上記各慣性モーメントIX、IZ、IZ'は、
1次アンバランス質量UB1、Z軸を基準とした1次ア
ンバランス位相Φ1(Z軸からの開き角度)、2次アン
バランス質量UB2、Z軸を基準とした2次アンバラン
ス位相Φ2(Z軸からの開き角度)を用いて表すと、
【0075】
【数6】
【0076】となる。
【0077】次に、IZとIXとの差を求め、2次質量ア
ンバランス(2次アンバランス質量UB2、2次アンバ
ランス位相Φ2)を演算する。
【0078】
【数7】
【0079】により、
【0080】
【数8】
【0081】が得られる。
【0082】次に、IZ'をisについて解くと、
【0083】
【数9】
【0084】となる。
【0085】次に、isをIZとIXとの和に代入する
と、
【0086】
【数10】
【0087】となる。
【0088】次に、2次アンバランス質量UB2と、2
次アンバランス位相Φ2を求めると、
【0089】
【数11】
【0090】と演算される。
【0091】なお、実際には、2次アンバランス位相Φ
2の他、Z軸を基準としてΦ2+πも2次アンバランス位
相として演算される。
【0092】上記演算された2次アンバランス質量UB
2、2次アンバランス位相Φ2、Φ2+πは、RAM34
に記憶される。
【0093】また、上記具体例に限られず、3位相(X
軸、Z軸、Z’軸)以上の慣性モーメントを計測するこ
とにより、2次質量アンバランスを特定することができ
る。
【0094】ここで、各軸周りの慣性モーメントIX
Z、IZ'の計測方法として、従来から周知の計測装置
で計測される。
【0095】計測原理として、例えば、図7に示すよう
に、計測装置38の慣性モーメントim、振り子40の
半径rp、振り子40の質量mp、振り子40の慣性モー
メントip、Z軸に対する振り子40の周期fZとする
と、Z軸周りの慣性モーメントIZは、
【0096】
【数12】
【0097】と求まる。
【0098】上記測定原理を利用して、振り子40の替
わりにリム組付けタイヤ20を用いることにより、計測
装置38により容易にリム組付けタイヤ20のZ軸周り
の慣性モーメントIZを計測することができる。
【0099】なお、X軸周りの慣性モーメントIX
Z’軸周りの慣性モーメントIZ'も同様に計測すること
ができる。
【0100】2次アンバランス質量UB2及び2次アン
バランス位相Φ2、Φ2+πを図示すると、図5に示すよ
うになる。 (1次質量アンバランス及び2次質量アンバランスの修
正処理)1次質量アンバランス及び2次質量アンバラン
スの演算処理が終了すると、ステップ120において、
1次質量アンバランス及び2次質量アンバランスの修正
処理が実行される。
【0101】1次質量アンバランスの修正処理では、1
次修正ウエイト26A(図5参照)のウエイト量がBW
1(=UB1)と、Z軸を基準としたその取付位置が位相
(Φ 1+π)としてそれぞれ演算される。
【0102】演算した1次修正ウエイト26Aのウエイ
ト量BW1及びその取付位置(位相(Φ1+π))は、そ
れぞれRAM34に記憶される。
【0103】1次修正ウエイト26Aのウエイト量BW
1及びその取付位置(位相ΦB1)を図示すると図5に示
すようになる。
【0104】一方、2次質量アンバランスの修正処理で
は、2次修正ウエイト26Bのウエイト量BW2と、Z
軸を基準としたその取付位置(位相(ΦB2)(Z軸から
の開き角度ととして表示))が演算される。
【0105】ここで、2次修正ウエイト26Bのウエイ
ト量BW2と、その取付位置(位相(ΦB2))を求める
ためには、X軸周りの慣性モーメントIXとZ軸周りの
慣性モーメントIZとが等しければよいから、2次修正
ウエイト26Bのウエイト量BW2とし、その取付位置
(位相)をZ軸を基準として(ΦB2)とすると、
【0106】
【数13】
【0107】となる。
【0108】また、XZ軸の慣性乗積IXZがゼロとなれ
ばよいから、
【0109】
【数14】
【0110】となる。
【0111】次に、2次修正ウエイト26Bのウエイト
量BW2を求めると、
【0112】
【数15】
【0113】となる。
【0114】また、その位相ΦB2を求めると、
【0115】
【数16】
【0116】となる。
【0117】なお、2次修正ウエイト26Bの取付位置
として位相ΦB2の他に、Z軸を基準としてΦB2+πも2
次修正ウエイト26Bの取付位置(位相)として演算さ
れる。
【0118】上記演算された2次修正ウエイト26Bの
ウエイト量BW2、その位相ΦB2、ΦB2+πは、RAM
34に記憶される。
【0119】2次修正ウエイト26Bのウエイト量BW
2及びその取付位置(位相ΦB2、ΦB 2+π)を図示する
と図6に示すようになる。
【0120】以上の処理工程において演算された1次ア
ンバランス質量UB1、1次アンバランス位相Φ1、1次
修正ウエイトのウエイト量BW1(=UB1)、その取付
位置(位相ΦB1(=Φ1+π))、2次アンバランス質
量UB2、2次アンバランス位相Φ2、Φ2+π、2次修
正ウエイト26Bのウエイト量BW2と、その取付位置
(位相(ΦB2、ΦB2+π))がそれぞれモニタ28に表
示される。
【0121】上記のように特定された1次修正ウエイト
26Aのウエイト量BW1、その取付位置(位相(ΦB1
=Φ1+π))、2次修正ウエイト26Bのウエイト量
BW2、その取付位置(位相(ΦB2、ΦB2+π))に基
づいて、作業者がリム組付けタイヤ20に各修正ウエイ
ト26A、26Bを貼り付ける。
【0122】ここで、修正ウエイト26として、両面接
着テープ(日東電材製、タイヤ幅方向長さ50mm×厚
さ1mm(タイヤ幅方向長さ及び厚さは不変))を用
い、所定のウエイト量となるように、両面接着テープの
タイヤ周方向長さを調整する。
【0123】なお、「タイヤ幅方向長さ」とは、両面接
着テープをタイヤに貼り付けた時のタイヤ幅方向の寸法
をいい、「タイヤ周方向長さ」とは、両面接着テープを
タイヤに貼り付けた時のタイヤ周方向の寸法をいう。
【0124】本実施形態では、1次修正ウエイト26A
では質量がBW1となるように両面接着テープのタイヤ
周方向長さを調整し、2次修正ウエイト26Bでは質量
がBW2となるように両面接着テープのタイヤ周方向長
さを調整する。
【0125】図8に示すように、両面接着テープは、作
業者がモニタ28の表示を見ながら、リム組付けタイヤ
20のタイヤ赤道線CL上又はその近傍のインナーライ
ナー側の取付位置に、貼り付ける。
【0126】本実施形態では、1次修正ウエイト26A
としての両面接着テープは位相がΦ B1となる位置に貼り
付け、2次修正ウエイト26Bとしての両面接着テープ
は位相がΦB2及びΦB2+πとなる位置にそれぞれ貼り付
ける。
【0127】以上のように、本発明のタイヤバランス調
整装置10を用いたタイヤバランス調整方法によれば、
1次質量アンバランスだけでなく、2次質量アンバラン
スも調整することができる。
【0128】この結果、リム組付けタイヤ20の質量分
布不均一を原因として発生する遠心力不均一により、リ
ム組付けタイヤ20の外径の一部が外部にせり出してし
まうことを低減できる。すなわち、リム組付けタイヤ2
0の外径のせり出しを均一にすることができる。
【0129】また、操舵軸周りの慣性モーメントの変動
によって生ずる操舵時のジャイロ効果の変動を低減する
ことができる。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、リム組付けタイヤの2
次質量アンバランスを修正することができ、タイヤの外
径のせり出しを均一にし、操舵軸周りの慣性モーメント
の変動によって生ずる操舵時のジャイロ効果の変動を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るタイヤバランス調整
装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るタイヤバランス調整
装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るタイヤバランス調整
方法の概略を示すフローチャートである。
【図4】1次アンバランス質量及び1次アンバランス位
相を示した図である。
【図5】1次修正ウエイトのウエイト量及びその位相
と、1次及び2次アンバランス質量を示した図である。
【図6】2次質量アンバランスの釣り合い状態を示した
図である。
【図7】慣性モーメントを計測する計測装置の概略図で
ある。
【図8】修正ウエイトが取り付けられた状態のリム組付
けタイヤの断面図である。
【図9】従来の質量アンバランス調整方法によりバラン
ス調整されたリム組付けタイヤの部分斜視図である。
【符号の説明】
10 タイヤバランス調整装置 20 リム組付けタイヤ 26 修正ウエイト 32 CPU(演算手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リム組付けタイヤの質量アンバランスを
    調整するタイヤバランス調整装置であって、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以上の軸周りに
    発生するトルクに基づいてタイヤの回転軸周りの前記リ
    ム組付けタイヤの質量分布不均一となる1次アンバラン
    ス質量及び質量分布不均一となる1次アンバランス位置
    を演算する第1の演算手段と、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも3軸以上の軸周りに
    発生する慣性モーメントと第1の演算手段による演算結
    果に基づいてタイヤの回転軸周りの前記リム組付けタイ
    ヤの質量分布不均一となる2次アンバランス質量及び質
    量分布不均一となる2次アンバランス位置を演算し、前
    記2次アンバランス質量及び2次アンバランス位置と第
    1の演算手段による演算結果に基づいて2次質量アンバ
    ランスを調整する修正ウエイトのウエイト量及び取付位
    置を演算する第2の演算手段と、 を含んで構成されたことを特徴とするタイヤバランス調
    整装置。
  2. 【請求項2】 リム組付けタイヤに生じている質量アン
    バランス及びその位置を計測するタイヤアンバランス計
    測方法であって、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以上の軸周りに
    発生するトルクを計測し、この計測結果に基づいてタイ
    ヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不均
    一となる1次アンバランス質量及び質量分布不均一とな
    る1次アンバランス位置を演算する第1の演算工程と、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも3軸以上の軸周りに
    発生する慣性モーメントを計測し、この計測結果及び第
    1の演算工程による演算結果に基づいてタイヤの回転軸
    周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる2
    次アンバランス質量及び質量分布不均一となる2次アン
    バランス位置を演算する第2の演算工程と、 からなることを特徴とするタイヤアンバランス計測方
    法。
  3. 【請求項3】 リム組付けタイヤの質量アンバランスを
    調整するタイヤバランス調整方法であって、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも2軸以上の軸周りに
    発生するトルクを計測し、この計測結果に基づいてタイ
    ヤの回転軸周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不均
    一となる1次アンバランス質量及び質量分布不均一とな
    る1次アンバランス位置を演算する第1の演算工程と、 タイヤ回転軸に直交する少なくとも3軸以上の軸周りに
    発生する慣性モーメントを計測し、この計測結果及び第
    1の演算工程による演算結果に基づいてタイヤの回転軸
    周りの前記リム組付けタイヤの質量分布不均一となる2
    次アンバランス質量及び質量分布不均一となる2次アン
    バランス位置を演算し、前記2次アンバランス質量及び
    2次アンバランス位置と第1の演算工程による演算結果
    に基づいて2次質量アンバランスを調整する修正ウエイ
    トのウエイト量及び取付位置を演算する第2の演算工程
    と、 からなることを特徴とするタイヤバランス調整方法。
JP2001119489A 2001-04-18 2001-04-18 タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法 Pending JP2002310839A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001119489A JP2002310839A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001119489A JP2002310839A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002310839A true JP2002310839A (ja) 2002-10-23

Family

ID=18969703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001119489A Pending JP2002310839A (ja) 2001-04-18 2001-04-18 タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002310839A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100344896C (zh) * 2003-02-14 2007-10-24 重庆大学 转子平衡中平衡块的精确定位方法
JP2011051371A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ騒音低減装置及びそれを備えた空気入りタイヤ
JP2011220785A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 National Maritime Research Institute 慣性乗積計測装置及び慣性乗積計測方法
WO2013018520A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 電子精機工業株式会社 回転体のバランス修正方法および修正装置
CN104359620A (zh) * 2014-12-02 2015-02-18 吉林大学 一种测量轮胎横摆转动惯量的装置及方法
CN109211215A (zh) * 2018-10-26 2019-01-15 哈尔滨工业大学 一类三自由度挠性支撑转子倾侧振动控制方法
CN109818470A (zh) * 2019-03-01 2019-05-28 明峰医疗***股份有限公司 一种转子的静平衡调节方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100344896C (zh) * 2003-02-14 2007-10-24 重庆大学 转子平衡中平衡块的精确定位方法
JP2011051371A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ騒音低減装置及びそれを備えた空気入りタイヤ
JP2011220785A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 National Maritime Research Institute 慣性乗積計測装置及び慣性乗積計測方法
WO2013018520A1 (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 電子精機工業株式会社 回転体のバランス修正方法および修正装置
CN104359620A (zh) * 2014-12-02 2015-02-18 吉林大学 一种测量轮胎横摆转动惯量的装置及方法
CN109211215A (zh) * 2018-10-26 2019-01-15 哈尔滨工业大学 一类三自由度挠性支撑转子倾侧振动控制方法
CN109211215B (zh) * 2018-10-26 2022-03-18 哈尔滨工业大学 一类三自由度挠性支撑转子倾侧振动控制方法
CN109818470A (zh) * 2019-03-01 2019-05-28 明峰医疗***股份有限公司 一种转子的静平衡调节方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1300665B1 (en) Vehicle wheel balancer and wheel lateral force measurement
US6595053B2 (en) Balance correction system with on-car runout device
US5365786A (en) Wheel balancing apparatus and method
JP2002310839A (ja) タイヤバランス調整装置、タイヤバランス調整方法及びタイヤアンバランス計測方法
EP0877920B1 (en) Wheel balancer with servo motor
US20080060425A1 (en) Methods and systems for balancing spoked wheels using weight behind a single spoke
US7191650B2 (en) Wheel balancer with continuous static imbalance display
JP2006290290A (ja) タイヤバランス装置およびタイヤバランス調整方法
JP4076860B2 (ja) ホイールバランス調整装置及びホイールバランス調整方法
US6581463B1 (en) Wheel shim apparatus and method
JPH05281076A (ja) 回転体の釣合せ方法及びその方法によるタイヤホイールへのバランスウェイト装着装置
JP4958695B2 (ja) 自動車車輪のバランスをとる方法
JP3802880B2 (ja) タイヤおよびホイールの組付方法
JP3802827B2 (ja) ホイール付きタイヤの重量アンバランス修正方法
JPH0643064A (ja) 長軸状回転体の動バランス修正方法
JP3052655B2 (ja) 車両振動測定方法
JPH0561489B2 (ja)
JPH02186231A (ja) ホイールバランサーの較正装置及び較正方法
EP1505713B1 (en) A method of balancing a rotor and a balancing machine
JPH11287728A (ja) タイヤホイールアッセンブリのアンバランス修正組立方法およびタイヤホイールアッセンブリ
JPH11258097A (ja) タイヤ・リム組み立て体の重量アンバランス修正方法及びタイヤ・リム組み立て体
JPH11258096A (ja) タイヤ・ホイール組み合わせ体のアンバランス修正方法
JP4019877B2 (ja) 長軸状回転体のアンバランス測定方法及び測定装置
WO2020141315A1 (en) Method of balancing a rotor
JPH0716987Y2 (ja) タイヤバランサー装置