JP2002307108A - 板金加工用計算装置、板金加工用計算方法及びプログラム - Google Patents

板金加工用計算装置、板金加工用計算方法及びプログラム

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JP2002307108A
JP2002307108A JP2001109358A JP2001109358A JP2002307108A JP 2002307108 A JP2002307108 A JP 2002307108A JP 2001109358 A JP2001109358 A JP 2001109358A JP 2001109358 A JP2001109358 A JP 2001109358A JP 2002307108 A JP2002307108 A JP 2002307108A
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Mitsuhiro Amano
光啓 天野
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MP GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板金加工の現場の段階では、板金加工の精度
向上、加工時間の短縮、個人差の解消、製品の均一化等
現状の板金加工技術の現状を打破し、更なる向上を図る
こと、板金加工の設計の段階では、板金加工の設計を容
易とすることにある。 【解決手段】 計算データファイルと、材質入力手段
と、板厚入力手段と、図形コードの中から、当該金属板
の各曲げコーナーに該当する図形コードを選択する図形
コード選択手段と、その図形コードに対応した既定の寸
法を入力する既定寸法入力手段と、これら入力された各
データを記憶する記憶手段と、計算データファイルの計
算データを用いて、その記憶された各データから曲げ展
開による板金加工に必要な加工データを算出する加工デ
ータ算出手段と、その算出された加工データを出力する
加工データ出力手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板金加工に必要な
加工データを算出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】板金加工では、単にコンピュータやクラ
イアントから出された数値データだけで加工することは
ほとんどない。板金加工の現場では、複雑な条件や状況
の中で非常に厳しく、現品材料に、また、その加工に対
応する必要があるからである。
【0003】例えば、 原材料から何枚取りになるのか?少し展開長さを変
更すると歩留まりが改善される。 製品内容によっては、図面寸法にこだわる制作をし
なくてもよいなどの条件により、加工順序の制約が減っ
たり、加工時間が短縮されたり、材料の歩留まりが改善
されたりする。 納期短縮要請にあい、思わぬ寸法トラブル(あせ
り、応援作業者との連係ミスなど)を起こす場合もあ
る。 多少違った寸法の材料が入荷し、または、切断して
しまう場合もある。 第一工程目の曲げが多少違ってしまう場合もある。 手頃な材料があり、それで加工する場合もある。
【0004】このため、板金加工における曲げ加工デー
タは、従業者の経験データに基づく電卓計算と、幾多の
試し曲げに依存しているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような経
験に頼る加工データの算出には、熟練した技術と知識が
必要で、経験年数が浅い者にとっては難しい。とくに、
昨今の技術者の高齢化と人材難を考えると、こうした加
工データの算出手法は問題となる。また、経験に頼る手
法には個人差があり、製品の均一化という観点からも問
題が生じる。さらに、電卓計算および試し曲げによっ
て、作業工程に時間がかかるという問題もある。
【0006】そこで、本発明は、板金加工の現場の段階
では、板金加工の精度向上、加工時間の短縮、個人差の
解消、製品の均一化等現状の板金加工技術の現状を打破
し、更なる向上を図ることを目的とする。また、板金加
工の設計の段階では、加工データの計算後、入力データ
の置換を可能とし、板金加工の設計が容易になることを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、板金加工に関する計算デー
タがファイルされた計算データファイルと、板金加工す
る金属板の材質を入力する材質入力手段と、その金属板
の板厚を入力する板厚入力手段と、曲げコーナーを複数
のパターンに区分した図形コードの中から、当該金属板
の各曲げコーナーに該当する図形コードを選択する図形
コード選択手段と、その図形コードに対応した既定の寸
法を入力する既定寸法入力手段と、これら入力された各
データを記憶する記憶手段と、計算データファイルにフ
ァイルされた計算データを用いて、その記憶された各デ
ータから曲げ展開による板金加工に必要な加工データを
算出する加工データ算出手段と、その算出された加工デ
ータを出力する加工データ出力手段とを備えた板金加工
用計算装置に係る。
【0008】請求項2記載の発明は、板金加工に関する
計算データがファイルされた計算データファイルと、ヤ
ゲン曲げ加工する金属板の材質を入力する材質入力手段
と、その金属板の板厚を入力する板厚入力手段と、その
金属板の既定の寸法を入力する既定寸法入力手段と、こ
れら入力された各データを記憶する記憶手段と、計算デ
ータファイルにファイルされた計算データを用いて、そ
の記憶された各データから当該ヤゲン曲げ加工に必要な
加工データを算出する加工データ算出手段と、その算出
された加工データを出力する加工データ出力手段とを備
えた板金加工用計算装置に係る。
【0009】請求項3記載の発明は、板金加工に関する
計算データがファイルされた計算データファイル手順
と、板金加工する金属板の材質を入力する材質入力手順
と、その金属板の板厚を入力する板厚入力手順と、曲げ
コーナーを複数のパターンに区分した図形コードの中か
ら、当該金属板の各曲げコーナーに該当する図形コード
を選択する図形コード選択手順と、その図形コードに対
応した既定の寸法を入力する既定寸法入力手順と、これ
ら入力された各データを記憶する記憶手順と、計算デー
タファイルにファイルされた計算データを用いて、その
記憶された各データから曲げ展開による板金加工に必要
な加工データを算出する加工データ算出手順と、その算
出された加工データを出力する加工データ出力手順とを
備えた板金加工用計算方法に係る。
【0010】請求項4記載の発明は、板金加工に関する
計算データがファイルされた計算データファイル手順
と、ヤゲン曲げ加工する金属板の材質を入力する材質入
力手順と、その金属板の板厚を入力する板厚入力手順
と、その金属板の既定の寸法を入力する既定寸法入力手
順と、これら入力された各データを記憶する記憶手順
と、計算データファイルにファイルされた計算データを
用いて、その記憶された各データから当該ヤゲン曲げ加
工に必要な加工データを算出する加工データ算出手順
と、その算出された加工データを出力する加工データ出
力手順とを備えた板金加工用計算方法に係る。
【0011】請求項5記載の発明は、コンピュータに、
板金加工に関する計算データがファイルされた計算デー
タファイル手順と、板金加工する金属板の材質を入力す
る材質入力手順と、その金属板の板厚を入力する板厚入
力手順と、曲げコーナーを複数のパターンに区分した図
形コードの中から、当該金属板の各曲げコーナーに該当
する図形コードを選択する図形コード選択手順と、その
図形コードに対応した既定の寸法を入力する既定寸法入
力手順と、これら入力された各データを記憶する記憶手
順と、計算データファイルにファイルされた計算データ
を用いて、その記憶された各データから曲げ展開による
板金加工に必要な加工データを算出する加工データ算出
手順と、その算出された加工データを出力する加工デー
タ出力手順とを実行させるためのプログラムに係る。
【0012】請求項6記載の発明は、コンピュータに、
板金加工に関する計算データがファイルされた計算デー
タファイル手順と、ヤゲン曲げ加工する金属板の材質を
入力する材質入力手順と、その金属板の板厚を入力する
板厚入力手順と、その金属板の既定の寸法を入力する既
定寸法入力手順と、これら入力された各データを記憶す
る記憶手順と、計算データファイルにファイルされた計
算データを用いて、その記憶された各データから当該ヤ
ゲン曲げ加工に必要な加工データを算出する加工データ
算出手順と、その算出された加工データを出力する加工
データ出力手順とを実行させるためのプログラムに係
る。
【0013】なお、請求項5または6記載のプログラム
をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録したもの
として提供することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1は、本実施形態による板金加工用計算
装置のハードウェア構成図を示す。本実施形態の板金加
工用計算装置は、入力制御部と主制御部とメモリと計算
データファイルと出力制御部とを備えている。
【0015】入力制御部は、本装置の利用者からのデー
タ入力を制御する機能を有する。主制御部は、CPU等
から構成され、OS(Operation System)等のプログラ
ムや加工データの算出手順を規定したプログラムを有し
ている。メモリは、利用者から入力されたデータやプロ
グラムなどを格納する。計算データファイルは、板金加
工する金属板の加工データを算出するために必要な計算
データがファイルされたものである。この計算データ
は、本発明者の長年の経験データと膨大な実験データを
もとに生み出されたものである。出力制御部は、主制御
部で算出された加工データの出力を制御する機能を有す
る。
【0016】(第一実施形態)本発明の第一実施形態
は、ヤゲン型による曲げ加工(ヤゲン曲げ加工)やロー
ルなどによる円弧曲線加工(アール曲げ加工)によって
成形するプレス板金加工物またはその図面の加工に必要
なデータや、一般には図面に記入されない各所の寸法、
重量データなどを、精確かつ迅速に算出するものであ
る。これを「曲げ展開計算」という。
【0017】本装置での曲げ展開の計算は、一つの加工
部(曲げコーナー)を計算1の単位として計算し、計算
1で算出したデータを次に計算する曲げコーナーのデー
タとして利用しながら計算を進め、加工物全体の計算を
完成させる。一つの曲げコーナーの計算が終わり、次の
曲げコーナーの計算をする場合には、計算の終わった曲
げコーナーを曲げ前の状態に伸ばしたこととして認識す
る。曲げコーナーが10か所ある製品は10回のコーナ
計算を行い、全体計算が完了する。なお、左右対称形で
は、半分の計算でも足りる。
【0018】本装置は、加工する金属板の属性データ
(材質・板厚)と加工部(曲げコーナー)の図形的条件
(形状・寸法表示など)を入力データとして計算を行
う。このうち加工部の図形的条件は、形状と寸法表示、
加工条件などが認識できる図形コードに集約させること
とした。図形コードの具体例を図2に示す。
【0019】そして、選択した図形コードに対応して入
力するデータ項目は、本装置が自動的に表示し、計算に
必要な最小限データが入力された時点で計算が行われ
る。計算に適さないデータの入力は、本装置が拒否また
は表記することとする。
【0020】図3は、本装置のフローチャートである。
このフローチャートを使ってさらに詳しく説明する。
【0021】(ステップ1:材質の入力)曲げ展開を行
う金属板の材質を入力する。例えば、SPCC(軟鋼
板)、SUS(ステンレス板304)、AIP(アルミ
板1/2H)などである。
【0022】(ステップ2:板厚の入力)曲げ展開を行
う金属板の板厚を入力する。具体的には、0より大きい
正(プラス)の数値を入力する。板厚は本装置の応用使
用目的として無限大まで入力できるが、精密な板金加工
用データの計算には、0.5〜3.2mmの範囲が好ま
しい。ただし、この範囲外においても加工用データの算
出は可能である。
【0023】(ステップ3:図形コードの選択)「図形
コード」は、一つの曲げコーナー部分を形状、寸法表
示、曲げ加工条件などで複数のパターンに区分したもの
である。各曲げコーナーごとに該当する図形コードを選
択する。
【0024】(ステップ4:寸法データの入力)材質、
板厚、図形コードが入力されると、次は寸法データの入
力になる。入力項目は、図形コードに対応した項目が自
動的に表示される。例えば、ヤゲン曲げの図面には、曲
げ半径Rの入力表示は出ない。ヤゲン曲げ材料の曲げ半
径Rは、曲げ角度Gと使用する下型ヤゲン金型のミゾ幅
で大半が決まるからである。従って、ヤゲン曲げでは、
曲げ半径Rの入力をせずに、下型ヤゲン金型ミゾ幅の入
力を行う。そして、計算に必要な寸法データが入力され
ると、加工データが算出される。
【0025】本装置に加工部の図形を認識させるのはス
テップ3で選択した図形コードであるが、これは基本的
な図形形式であって、完全に認識させるのは入力寸法で
ある。例えば、L字型図形であっても、鈍角、直角、鋭
角と曲げ角度によって図形は変化する。なお、この変化
を角度以外の方法で認識させて計算する場合がある。L
字型図形では、方向寸法の平行Cと垂直Dにマイナスの
数値を入力して、直角より鋭角であることを認識させて
計算する。同様に、円弧図形とJ字図形にもある。
【0026】(ステップ5:加工データ算出)入力され
た各種データを用いて、板金加工に必要な加工データを
算出する。この算出のために、計算データファイルの計
算データが使われる。この「計算データ」とは、板金加
工に必要な加工データを算出するための数式、数値など
をいう。本発明では、とくに『曲げ半径R』を基本に考
える。板金材料(金属板)を曲げ加工すると、曲げ部分
では板厚の外側は伸び、内側は縮む。この現象を表す指
数として一般的に『伸び率』が使われる。しかし、文献
・学術における伸び率は、ある一定の画一的な条件のも
とに論じられているもので、現場での活用はできない。
本発明者は、具体的計算に適した図4に示す曲げ半径R
を幾多の実験で測定し、曲げ半径Rを算出する数式を得
た。次の数式は、ヤゲン曲げにおける曲げ半径Rであ
る。 曲げ半径R=a*Z+b*T+c*G+d*V (a、
b、c、dは定数) Z=材質 T=板厚 G=曲げ角度 V=ヤゲン型みぞ幅
【0027】そして、曲げ半径Rをもとにして算出され
る加工データとしては、展開長さL、曲げ角度G、曲げ
半径R、辺寸法B、板厚内外W、ヤゲン曲げ加工の適否
などである。これらは、曲げ半径Rから公知の数式で計
算できる。
【0028】(ステップ6:加工データ算出)ステップ
5で算出された加工データを出力する。出力先は、例え
ば、モニタなどの画面上や紙などの紙面上である。
【0029】(ステップ7:次のコーナーの計算の有
無)次のコーナーの計算をするか否か選択する。計算す
る場合にはYESに進み、ステップ3から行う。計算し
ない場合にはNOに進み、終了する。
【0030】(第二実施形態)第二実施形態は、手持ち
の金属板をヤゲン曲げ加工する場合の各工程の成形寸法
を算出するものである。ここで、ヤゲン曲げ加工とは、
図5に示すような板金加工のことである。すなわち、
(I)に示す板金加工前の金属板10を、(II)に示す
ようにその金属板10の左端部をツキアテ定規30に当
てる一方、下型ヤゲン金型31を金属板10の折曲する
箇所へセットする。そして、金属板10を挟むようにし
て下型ヤゲン金型31の型ミゾへ上型ヤゲン金型32を
打ち込むことで(III)に示す加工を行うものである。
【0031】本装置は、金属板10の材料寸法Lが、ヤ
ゲン曲げ加工で曲げ角度Gに曲げると寸法Aと寸法Bの
形状になるという概念のもとに計算する。寸法Bは、ツ
キアテ定規30に当てて加工する側の寸法である。ま
た、寸法Aは、材料寸法Lが、寸法Bの曲げ加工により
寸法Aになったものである。寸法Aは、次の曲げ工程の
材料寸法Lになる。すなわち、材料寸法Lを寸法Bだけ
使用して、次の工程の材料寸法L(継続寸法)として寸
法Aが残っているものと考える。従って、さらに次の工
程の曲げでも、継続した材料寸法Lを寸法Bに曲げて、
手持ち材料として寸法Aが残ることになる。
【0032】また、曲げ加工する金属板10の外側の寸
法(外径寸法)を計算してヤゲン曲げ加工を行うことを
「外径曲げ」といい、その外径曲げによる寸法Bを「外
寸法B」という。これに対して、曲げ加工する金属板1
0の内側の寸法(内径寸法)を計算してヤゲン曲げ加工
を行うことを「内径曲げ」といい、その内径曲げによる
寸法Bを「内寸法B」という。
【0033】なお、本装置は、前記するような継続曲げ
の計算の他に、単に寸法Bに曲げる場合のツキアテ定規
30の位置計算や寸法Bに対する形状データの計算な
ど、単曲げ計算を行うこともできる。
【0034】図6は、本装置のフローチャートである。
このフローチャートを使ってさらに詳しく説明する。
【0035】(ステップ1:材質の入力)ヤゲン曲げ加
工を行う金属板の材質を入力する。このステップ1の入
力は、第一実施形態の場合と同様である。
【0036】(ステップ2:板厚の入力)このステップ
2の入力も、第一実施形態の場合と同様であるから、そ
の説明を省略する。
【0037】(ステップ3:曲げパターンの入力)折曲
部分での曲げパターンを入力する。曲げパターンとして
は、次のものがある。 外径曲げ…入力、出力データ共に外径寸法の角度曲
げ(エアーベンディング)を計算する。 内径曲げ…入力、出力データ共に内径寸法の角度曲
げ(エアーベンディング)を計算する。 コイニング…入力、出力データ共に外径寸法の90
°コイニング曲げを計算する。 ここで、「エアーベンディング」とは、ヤゲン型の中途
まで押すスプリングバックを考慮した曲げ加工のことで
ある。また、コイニング曲げとは、上下90°のヤゲン
型で材料のスプリングバックを完全にころした圧押し9
0°曲げ加工のことである。
【0038】(ステップ4:寸法データの入力)入力す
る寸法データには、材料寸法L、曲げ寸法B、曲げ位置
J、曲げ角度G、型ミゾ幅がある。
【0039】 材料寸法L…まず、材料寸法Lの入力
は単曲げ計算か、継続計算かを選択する。そして、単曲
げ計算の場合は0(ゼロ)、新規の継続曲げ計算は板厚
T以上の数値を入力する。
【0040】 曲げ寸法B…「曲げ寸法B」とは、材
料をツキアテ定規30に当てて曲げ加工した後の成形寸
法をいう。従って、一般的なヤゲン曲げ図面の記入寸法
も曲げ寸法Bと解釈できる。そして、曲げパターンで外
径曲げまたはコイニングを選択した場合には、外寸法B
を入力する。同様に、曲げパターンで内径曲げを選択し
た場合には、内寸法Bを入力する。なお、本装置による
計算はコーナー単位である。従って、ここでいう外寸法
Bまたは内寸法Bは、製品(図面全体)の外、内ではな
く、曲げコーナーが基準の外寸法Bまたは内寸法Bであ
る。例えば、前工程が外径曲げでも、曲げ寸法Bが現コ
ーナーの内側までの寸法であれば、このコーナーは内径
曲げを選択して計算することになる。
【0041】 曲げ位置J…「曲げ位置J」とは、曲
げ寸法B側からの曲げる位置までの寸法、すなわち、ツ
キアテ定規をセットする位置(ツキアテ定規位置Jb)
をいう。一般的に現場でいう「けがき曲げ線」と同じで
ある。材料寸法を中心から曲げたい場合などに入力す
る。従って、この「曲げ位置J」との曲げ寸法Bと
は、いずれか一方を選択的に入力することになる。
【0042】 曲げ角度G…「曲げ角度G」とは、曲
げ加工後の材料の角度を指している。従って、数値が小
さいほど鋭角曲げになる。曲げ角度Gは、10°〜18
0°の範囲で入力することが好ましい。一般のヤゲン曲
げ加工において、一工程では10°以下の曲げは不可能
だからである。なお、10°〜30°の曲げについて
は、一工程では加工および形状上に問題が発生する確率
が高いために、入力後に加工不適の表示を出力すること
としてもよい。
【0043】 型ミゾ幅…「型ミゾ幅」とは、下型ヤ
ゲン金型のダイスの溝幅のことである。入力は、板厚の
4〜20倍の範囲で行うことが好ましい。
【0044】(ステップ5:加工データ算出)入力され
た各種データを用いて、板金加工に必要な加工データを
算出する。この算出のために、計算データファイルのデ
ータが使われる。このデータは、第一実施形態の場合と
同様である。
【0045】そして、算出される加工データは、ツキア
テ寸法、曲寸法A、曲げ半径R、板厚内外W、加工情報
などである。なおここで、「板厚内外W」とは、金属板
を曲げることによって外側と内側が発生し、その内外寸
法の差をいう。また、「加工情報」とは、入力されたデ
ータによる板金加工が、問題ないか否かを提供するもの
である。入力データが実際の曲げ加工に支障がない場合
には、『加工適』と表示する。計算上では曲げ加工後の
理論的な形状は存在するが、実際に製作加工する場合に
は問題が発生する場合には、『加工不適』と表示する。
【0046】(ステップ6:加工データ算出)ステップ
5で算出された加工データを出力する。これも、第一実
施形態の場合と同様である。
【0047】(ステップ7:継続の判断)加工データの
算出を継続するか否か選択する。継続する場合にはYE
Sに進み、ステップ3から行う。継続しない場合にはN
Oに進み、終了する。
【0048】
【実施例】図7に示すヤゲン曲げによる板金加工を行う
ために、第一実施形態および第二実施形態を使って加工
データを算出する。算出する加工データは、図7の中で
不明な寸法である。すなわち、曲げコーナー1の曲げ角
度G(以下「角度G1」)、曲げコーナー1と曲げコー
ナー2との間の寸法B(以下「寸法B1」)およびこの
金属板の展開長さL(材料寸法L)である。
【0049】この加工データの算出には、第一実施形態
を使用する。図8〜10は第一実施形態の入・出力画面
を示すものである。これを参照しながら説明する。
【0050】まず、本金属板は軟鋼板であるから、材質
としてSPCCを入力する。また、板厚は1.2mmな
ので、板厚1.2mmを入力する。
【0051】次に、曲げコーナー1は、ヤゲン曲げによ
るL字形である。ヤゲン曲げによるL字形の図形コード
(本実施例では『1』とする)を選択する。そして、図
形コードに則した項目が表示され、図7に示す通り、辺
Aとして50(mm)、平行Cとして80(mm)、垂
直Dとして70(mm)、下型ヤゲン金型の型ミゾ幅と
して6(mm)を入力する。すると、角度G=138.
814(度)、寸法B1=106.301(mm)の加
工データが算出される。算出された加工データは、その
他の加工データと併せて図8〜10の計算1に示すよう
に出力される。
【0052】さらに、展開長さL(材料寸法L)を算出
するために、計算2を行う。計算1では、曲げコーナー
2までの展開長さL155.76(mm)と算出され
る。計算2では、曲げコーナー2を中心に考え、曲げコ
ーナー2が曲げコーナー1と同様L字形ヤゲン曲げであ
るから、図形コードは計算1のときと同じ選択となる。
そして、辺Aに計算1で算出された展開長さLの15
5.761(mm)をセル参照して入力する。また、辺
Bとして80(mm)、曲げコーナー2の曲げ角度とし
て270−138.814(度)を計算して131.1
86(度)を入力する。すると、展開長さL=235.
072(mm)の加工データが算出される。算出された
この加工データは、その他の加工データと併せて図8〜
10の計算2に示すように出力される。
【0053】そして、第一実施形態の使用で算出された
加工データを用いて、曲げコーナー1,曲げコーナー2
を加工するためのヤゲン金型のツキアテ寸法を算出す
る。このツキアテ寸法の算出には、第二実施形態を使用
する。図11および12は、第二実施形態の入・出力画
面を示すものである。
【0054】第二実施形態においても、金属板の材質・
板厚を入力するのは、第一実施形態の場合と同じであ
る。まず、本金属板は軟鋼板であるから、材質としてS
PCCを入力する。また、板厚は1.2mmなので、板
厚1.2mmを入力する。
【0055】次に、曲げリストとして外径曲げを入力す
る。そして、先程の第一実施形態の展開計算で算出した
展開長さすなわち材料寸法L235.072(mm)と
外寸法50(mm)、曲げコーナー1の曲げ角度13
8.814(度)、ヤゲン金型の型ミゾ幅6(mm)を
入力する。すると、Bツキアテ(ツキアテ寸法B)=4
9.7295(mm)が算出された。これが曲げコーナ
ー1のためのツキアテ寸法となる。
【0056】次に、曲げコーナー2のためのツキアテ寸
法を算出する。曲げリストは、同じく外径曲げである。
そして、計算1で算出された寸法Aが材料寸法(継続寸
法L)となって、自動的に185.6131(mm)と
入力される。また、外寸法Bとして、展開曲げで算出し
た寸法B1の106.301(mm)を入力する。さら
に、曲げコーナー2の曲げ角度Gとして131.186
(度)、ヤゲン金型型ミゾ幅6(mm)を入力する。す
ると、曲げコーナー2のツキアテ寸法=105.957
(mm)が算出する。また、寸法Aが80(mm)と算
出され、図7に示す曲げコーナー2の曲寸法Aは80
(mm)であるから、図7に示す板金加工の加工データ
を全て算出できたことになる。
【0057】
【発明の効果】本発明のよれば、板金加工の現場の段階
では、板金加工の精度向上、加工時間の短縮、個人差の
解消、製品の均一化等現状の板金加工技術の現状を打破
し、更なる向上を図ることができる。また、板金加工の
設計の段階では、加工データの計算後、入力データの置
換が可能となり、板金加工の設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 板金加工用計算装置のハードウェア構成図。
【図2】 図形コードの具体例。
【図3】 第一実施形態に係る本装置のフローチャー
ト。
【図4】 曲げ半径Rを示す説明図。
【図5】 ヤゲン曲げ加工を示す説明図。
【図6】 第二実施形態に係る本装置のフローチャー
ト。
【図7】 ヤゲン曲げによる板金加工を示す具体例。
【図8】 実施例に係る本装置のデータ入出力画面。
【図9】 実施例に係る本装置のデータ出力画面(その
1)。
【図10】 実施例に係る本装置のデータ出力画面(そ
の2)。
【図11】 実施例に係る本装置のデータ入出力画面。
【図12】 実施例に係る本装置のデータ出力画面。
【符号の説明】
10 金属板 30 ツキアテ定規 31 下型ヤゲン金型 32 上型ヤゲン金型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金加工に関する計算データがファイル
    された計算データファイルと、 板金加工する金属板の材質を入力する材質入力手段と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手段と、 曲げコーナーを複数のパターンに区分した図形コードの
    中から、当該金属板の各曲げコーナーに該当する図形コ
    ードを選択する図形コード選択手段と、 その図形コードに対応した既定の寸法を入力する既定寸
    法入力手段と、 これら入力された各データを記憶する記憶手段と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから曲げ展開による板金加
    工に必要な加工データを算出する加工データ算出手段
    と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    段とを備えた板金加工用計算装置。
  2. 【請求項2】 板金加工に関する計算データがファイル
    された計算データファイルと、 ヤゲン曲げ加工する金属板の材質を入力する材質入力手
    段と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手段と、 その金属板の既定の寸法を入力する既定寸法入力手段
    と、 これら入力された各データを記憶する記憶手段と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから当該ヤゲン曲げ加工に
    必要な加工データを算出する加工データ算出手段と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    段とを備えた板金加工用計算装置。
  3. 【請求項3】 板金加工に関する計算データがファイル
    された計算データファイル手順と、 板金加工する金属板の材質を入力する材質入力手順と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手順と、 曲げコーナーを複数のパターンに区分した図形コードの
    中から、当該金属板の各曲げコーナーに該当する図形コ
    ードを選択する図形コード選択手順と、 その図形コードに対応した既定の寸法を入力する既定寸
    法入力手順と、 これら入力された各データを記憶する記憶手順と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから曲げ展開による板金加
    工に必要な加工データを算出する加工データ算出手順
    と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    順とを備えた板金加工用計算方法。
  4. 【請求項4】 板金加工に関する計算データがファイル
    された計算データファイル手順と、 ヤゲン曲げ加工する金属板の材質を入力する材質入力手
    順と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手順と、 その金属板の既定の寸法を入力する既定寸法入力手順
    と、 これら入力された各データを記憶する記憶手順と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから当該ヤゲン曲げ加工に
    必要な加工データを算出する加工データ算出手順と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    順とを備えた板金加工用計算方法。
  5. 【請求項5】 コンピュータに、 板金加工に関する計算データがファイルされた計算デー
    タファイル手順と、 板金加工する金属板の材質を入力する材質入力手順と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手順と、 曲げコーナーを複数のパターンに区分した図形コードの
    中から、当該金属板の各曲げコーナーに該当する図形コ
    ードを選択する図形コード選択手順と、 その図形コードに対応した既定の寸法を入力する既定寸
    法入力手順と、 これら入力された各データを記憶する記憶手順と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから曲げ展開による板金加
    工に必要な加工データを算出する加工データ算出手順
    と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    順とを実行させるためのプログラム。
  6. 【請求項6】 コンピュータに、 板金加工に関する計算データがファイルされた計算デー
    タファイル手順と、 ヤゲン曲げ加工する金属板の材質を入力する材質入力手
    順と、 その金属板の板厚を入力する板厚入力手順と、 その金属板の既定の寸法を入力する既定寸法入力手順
    と、 これら入力された各データを記憶する記憶手順と、 計算データファイルにファイルされた計算データを用い
    て、その記憶された各データから当該ヤゲン曲げ加工に
    必要な加工データを算出する加工データ算出手順と、 その算出された加工データを出力する加工データ出力手
    順とを実行させるためのプログラム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010522086A (ja) * 2007-03-23 2010-07-01 シーメンス プロダクト ライフサイクル マネージメント ソフトウェアー インコーポレイテッド 金属薄板の直接的アンフォールディングシステムおよび方法
JP2014506534A (ja) * 2011-02-14 2014-03-17 サカイ,サトシ 板金を曲げる方法
CN112131663A (zh) * 2020-09-17 2020-12-25 北京汽车集团越野车有限公司 一种材质r角变更展开数据偏移层核算方法及装置

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