JP2002304175A - 波形生成方法、演奏データ処理方法および波形選択装置 - Google Patents

波形生成方法、演奏データ処理方法および波形選択装置

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JP2002304175A
JP2002304175A JP2002025100A JP2002025100A JP2002304175A JP 2002304175 A JP2002304175 A JP 2002304175A JP 2002025100 A JP2002025100 A JP 2002025100A JP 2002025100 A JP2002025100 A JP 2002025100A JP 2002304175 A JP2002304175 A JP 2002304175A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表情に富んだ楽音を生成する。 【解決手段】 HDD23には部分波形とその属性情報
が記憶されている。発音制御情報に基づいて楽音波形を
生成する際には、再生回路24において発音制御情報に
対応する属性情報を検出し、その属性情報を有する部分
波形をHDD23から読み出す。そして、発音制御情報
と属性情報とを対比して、その異なりに応じて読み出し
た部分波形を加工して波形を生成する。この波形は、ミ
キサ17,DAC18を介してサウンドシステム19か
ら放音される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、録音された楽器音
や歌唱音を用いて演奏する際の波形生成方法、演奏デー
タ処理方法、波形選択装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、波形メモリ音源が知られている。
波形メモリ音源は、ノートオンやノートオフ等のイベン
トデータに応じて波形メモリに記憶されている波形デー
タを読み出して楽音を生成している。この際に、ノート
オンに含まれる音高情報やタッチ情報に応じて波形メモ
リから異なる波形データが選択されるようになされてい
る。一方、サンプラーと称される電子楽器が従来から知
られている。サンプラーでは、演奏された単音の波形を
サンプリング(例えば、C3の音高を5秒間等)して収
録し、収録した波形データを用いて楽音を生成してい
る。この場合、サンプリングされた各波形データに対し
て、該波形データの音高を示すオリジナルキーはユーザ
が設定し、そのオリジナルキーに基づいてその波形デー
タを使用する音域や、所定の音高で発音する際にピッチ
シフトする量などを決定している。オリジナルキーの決
定方式に関しては、サンプリングされた波形データから
ピッチを抽出し、該波形データに対し抽出されたピッチ
に対応したオリジナルキーを自動設定することが行われ
ている(例えば、特開平7−325579号参照)。ま
た、演奏されたフレーズ波形をサンプリングし、サンプ
リングされたフレーズ波形データを、該フレーズ波形デ
ータから抽出されたエンベロープレベルに基づいて複数
の部分波形データに分割し、各部分波形データのタイミ
ングやピッチを変更しながら演奏を行なうフレーズサン
プラーも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のサンプラーのよ
うに、実際に演奏された音をサンプリングして収録し、
収録された波形データを用いて楽音を生成しても、実際
の楽器の演奏音より貧しい表情の音しか得ることができ
ないという問題点があった。この場合、音高情報やタッ
チ情報に基づいて波形データを選択するようにしてもリ
アルな楽音を得ることができなかった。
【0004】そこで、本発明は表情に富んだ楽音を生成
することができる波形生成方法、演奏データ処理方法、
波形選択装置およびその方法を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の波形生成方法は、複数の部分波形を部分波
形メモリに記憶し、該部分波形メモリに記憶されている
各部分波形の属性情報を属性情報メモリに記憶し、入力
された発音制御情報により前記属性情報メモリを参照し
て、前記発音制御情報に対応する属性情報を有する部分
波形を前記部分波形メモリから読み出し、該読み出され
た部分波形をその属性情報と前記発音制御情報とに基づ
いて加工することにより、前記発音制御情報に対応する
波形を生成するようにしている。
【0006】また、上記目的を達成することのできる本
発明の演奏データ処理方法は、各部分波形の属性情報が
属性情報メモリに記憶されており、処理を行う演奏デー
タに含まれる各音符の特徴と、前記属性情報メモリに記
憶されている属性情報を対比することにより、当該音符
の特徴に最適の部分波形を検出し、検出された部分波形
を当該音符に指定する指定データを前記演奏データ中の
音符に付与し、該指定データが付与された演奏データを
記憶するようにしている。さらに、上記目的を達成する
ことのできる本発明の他の波形生成方法は、上記演奏デ
ータ処理方法により記憶された指定データが付与されて
いる演奏データを再生する際の波形生成方法であって、
部分波形メモリに複数の部分波形が記憶されており、前
記演奏データに基づいて指定データの付与された音符を
再生する際に、再生される音符に付与されている指定デ
ータに基づいて、前記部分波形メモリから部分波形を読
み出すことにより、前記音符に対応する波形を生成する
ようにしている。さらにまた、上記目的を達成すること
のできる本発明のさらに他の波形生成方法は、リアルタ
イム演奏に対応する演奏情報が記憶されており、発生さ
れたテンポクロックに応じて自動演奏あるいは自動伴奏
を行うことにより伴奏音を発生すると共に、該テンポク
ロックに応じて演奏情報を再生し、前記伴奏音に合わせ
てリアルタイム演奏された演奏イベントと前記再生され
た演奏情報とに基づいて、前記演奏イベントに対応する
波形を生成するようにしている。
【0007】次に、上記目的を達成することのできる本
発明の波形選択装置は、部分波形メモリに記憶された複
数部分波形から1ないし複数の部分波形を選択するため
の波形選択装置であって、各部分波形毎に、当該部分波
形に対応する音とその音の前の音の2音の特性を示す属
性データを記憶するデータベースと、入力された演奏す
る音とその前に演奏する音の2音の特性データにより、
前記データベースを参照して、入力された2音の特性デ
ータに近い属性データを有する1ないし複数の部分波形
を、前記演奏する音を発音するための部分波形として抽
出する検索手段とを備えるように備えている。
【0008】また、上記目的を達成することのできる本
発明の他の波形選択装置は、部分波形メモリに記憶され
た複数部分波形から1ないし複数の部分波形を選択する
ための波形選択装置であって、各部分波形毎に、当該部
分波形に対応する音とその音の次の音の2音の特性を示
す属性データを記憶するデータベースと、入力された演
奏する音とその前に演奏する音の2音の特性データによ
り、前記データベースを参照して、入力された2音の特
性データに近い属性データを有する1ないし複数の部分
波形を、前記演奏する音を発音するための部分波形とし
て抽出する検索手段とを備えるようにしている。
【0009】このような本発明の波形生成方法によれ
ば、発音制御情報に対応して最適の部分波形を用いて波
形を生成することができ、表情に富んだ楽音を生成する
ことができるようになる。また、本発明の演奏データ処
理方法によれば、演奏データ中の各音符の特徴に最適の
部分波形データを、予め選択して演奏データの各音符に
付与することができる。従って、この演奏データを用い
ることにより、自動演奏を行なう際の処理装置の負荷を
増加させることなく、自動演奏における波形生成で最適
の部分波形データを選択できるようになる。さらに、本
発明の波形生成方法によれば、リアルタイム演奏により
楽音を生成する場合でも、リアルタイム演奏に対応する
演奏情報を利用することにより、未来に行う演奏に応じ
て、現在の演奏により生成する楽音の特性を制御するこ
とができる。さらにまた、演奏する音とその前に演奏す
る音、あるいはその次に演奏する音の2音の特性データ
に近い属性データを有する1ないし複数の部分波形を選
択するようにすると、演奏する音の楽音を生成するため
の部分波形として最適の部分波形を選択することができ
るようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の波形生成方法および演奏
データ処理方法を備える波形データ録音再生装置のハー
ドウェア構成を図1に示す。図1に示す波形データ録音
再生装置1おいて、CPU10は各種プログラムを実行
することにより波形データ録音再生装置1における録音
や再生の動作を制御する中央処理装置(Central Proces
sing Unit)であり、タイマ11は動作時の経過時間を
示したり、特定の間隔でタイマ割込を発生するタイマで
あり、自動演奏の時間管理等に使用される。ROM12
は、CPU10が収録時に実行する分割処理および属性
情報付与処理のプログラムや、再生時に実行する演奏デ
ータ加工処理、ノートオンイベント処理等のプログラム
が格納されていると共に、各種データが格納されている
ROM(Read Only Memory)である。RAM13は波形
データ録音再生装置1におけるメインメモリであり、C
PU10のワークエリア等が設定されるRAM(Random
Access Memory)である。
【0011】また、表示器14は収録時や再生時に各種
情報が表示されるディスプレイであり、操作子15は収
録時や再生時に各種の操作を行う際に操作される操作子
であり、鍵盤を含んでいてもよい。音源16は、収録時
に自動演奏される複数のフレーズの演奏データに基づく
楽音を生成する音源であり、FM音源やPCM音源ある
いは高調波合成音源等のいずれの音源でもよい。ミキサ
17は、音源16で生成された楽音や後述する再生回路
24で再生された楽音をミキシングしてDAC18に送
るミキサであり、DAC18はミキサ17から供給された
楽音データをアナログの楽音信号に変換してサウンドシ
ステム19に送るデジタル−アナログ変換器である。サ
ウンドシステム19は、DAC18から供給された楽音
信号を増幅して放音している。
【0012】マイクロフォン20は、演奏者が演奏した
楽器音や歌唱した歌唱音が入力され、入力された楽器音
や歌唱音のフレーズ波形信号はADC21に送られる。
ADC21は、供給された音の波形信号をディジタルの
フレーズ波形データに変換するアナログ−ディジタル変
換器であり、変換されたフレーズ波形データは録音回路
22の制御の基でHDD(Hard Disk Drive)23に録
音される。録音されたフレーズ波形データは、後述する
ように音源16で収録時に再生された演奏データに基づ
いて部分波形データに分割され、分割された部分波形デ
ータには属性情報が付与される。この分割処理や属性情
報付与処理は、CPU10が分割処理や属性情報付与処
理のプログラムを実行することにより行われる。さら
に、部分波形データの内の使用する部分波形データを選
択して、選択された部分波形データに付与されている属
性情報から演奏用の音色セットが作成されている。再生
回路24は、音色セットの指定された音色における部分
波形管理データベースを検索し、属性情報から最適の部
分波形データを検索して演奏波形データを生成してい
る。生成された演奏波形データは、ミキサ17、DAC
18を介してサウンドシステム19から放音される。
【0013】MIDIインタフェース25には、MID
I鍵盤等のMIDI対応機器から出力されるMIDI信
号が入力され、MIDI信号中のイベントデータに基づ
いて再生回路24が上述したように演奏波形データを生
成し、サウンドシステム19から演奏音が放音されるよ
うになされている。その他のインタフェース26は、L
AN(Local Area Network)や公衆電話網、インターネ
ット等の通信ネットワーク用の通信インタフェースであ
って、通信ネットワークを介してサーバコンピュータと
接続され、サーバコンピュータから所望の演奏データ等
をダウンロードすることができる。なお、27は各デバ
イス間で信号を送受信するためのバスラインである。
【0014】次に、本発明にかかる波形データ録音再生
装置1においてフレーズ波形データを録音して部分波形
データに分割する処理を図2ないし図6を参照しながら
以下に説明する。本発明にかかる波形データ録音再生装
置1においてフレーズ波形データを録音する際には、図
3(a)に示すように自動演奏手段31に複数のフレー
ズからなる演奏データ30を供給して自動演奏させる。
フレーズには録音したい音高等の特徴情報を有する音符
が含まれている。この自動演奏手段31は、図1に示す
CPU10および音源16により主に構成されている。
そして、CPU10が自動演奏プログラムを実行するこ
とにより、ROM12あるいはRAM13から読み出し
た演奏データに基づいて音源パラメータを生成し、この
音源パラメータを音源16に供給することにより、音源
16において生成された演奏波形データは、ミキサ1
7、DAC18を介してサウンドシステム19に接続さ
れているヘッドフォン36から放音される。ヘッドフォ
ン36は演奏者32が装着しており、演奏者32は演奏
音を聴取することができる。なお、録音したいパートの
演奏データやその他のパートの演奏データを含む、例え
ばSMF(Standard MIDI File)等の形式とされた1な
いし複数パートのフレーズのシーケンスデータが予め作
成されており、これが演奏データとしてRAM13等に
格納されている。
【0015】そして、演奏者32はその演奏データに基
づく演奏音を聴取しながら、演奏音に従って図示しない
楽器を演奏したり、あるいは歌唱する。この演奏者32
による演奏音あるいは歌唱音は、演奏音を聴取しながら
行われるため、その演奏音あるいは歌唱音は自然な音に
なる。この演奏音あるいは歌唱音のフレーズ波形はマイ
クロフォン20を介して波形録音手段33に供給され、
フレーズ波形はサンプリングされてディジタルのフレー
ズ波形データ34とされてフレーズ毎に録音されるよう
になる。この場合、自動演奏手段31と波形録音手段3
3とのクロックはクロック同期ライン35により同期化
されており、演奏タイミングに同期化されてフレーズ波
形データが録音されるようになる。この同期化では、波
形録音手段33のサンプリングクロックと自動演奏手段
31の動作クロックとを共通化すると共に、自動演奏開
始と録音開始とのタイミングを一致させる、あるいは、
両タイミングの差を記憶するようにしている。これによ
り、録音したフレーズ波形データ34と自動演奏される
演奏データの全区間にわたる同期が保証されるようにな
る。したがって、演奏データのテンポが途中で変更され
ていたとしても、同期化には全く影響を与えないように
なる。
【0016】ここで、自動演奏される演奏データとフレ
ーズ波形データとの関係の概略を図2に示す。この場合
の演奏データは、図2(a)に示すように五線譜上の音
譜で表されており、この演奏データによる自動演奏音を
ヘッドフォン36から聴取しながら、その演奏音に合わ
せて演奏あるいは歌唱して録音されたフレーズ波形は図
2(b)に示すような波形となっている。この場合、演
奏データの四分音符「E(ミ)」は波形aに対応し、同
様に演奏データの四分音符「A(ラ)」は波形bに対応
し、演奏データの八分音符「F(ファ)」は波形cに対
応し、演奏データの八分音符「E(ミ)」は波形dに対
応し、演奏データの四分音符「C(ド)」は波形eに対
応し、演奏データの音符「F(ファ)」は波形fに対応
している。上述したように同期化されているため、各波
形は演奏データの演奏タイミングに合致していると共
に、音符に対応した音の長さの波形となっている。さら
に、波形からはわからないが、演奏データに基づく演奏
音を聴きながら演奏しているため、その音色も自然な音
色とされた波形となっている。
【0017】また、波形録音手段33は、図1に示すC
PU10、ADC21、録音回路22、HDD23によ
り構成されている。そして、CPU10の制御の基でマ
イクロフォン20から入力された演奏音あるいは歌唱音
であるフレーズ波形をADC21においてサンプリング
してディジタルのフレーズ波形データ34に変換してい
る。このフレーズ波形データ34は録音回路22により
HDD23の所定の記憶領域に書き込まれて録音され
る。なお、自動演奏の態様は、次に示すいずれの態様で
もよい。第1の自動演奏の態様は、当該フレーズの録音
したいパート(録音パート)だけの演奏データからなる
ソロパート演奏である。第2の自動演奏の態様は、当該
フレーズの録音したいパートを含む複数パートの演奏デ
ータからなる全パート演奏である。第3の自動演奏の態
様は、当該フレーズの録音したいパートを除く1ないし
複数パートの演奏データ、あるいは上記その他のパート
の演奏データからなるマイナスワン演奏である。
【0018】本発明にかかる波形データ録音再生装置1
においてフレーズ波形を録音する際に、図3(b)に示
すようにして録音してもよい。図3(b)に示す構成で
は、ヘッドフォン36に代えてスピーカ37から自動演
奏音を演奏者32に聴取させている。ここで、図3
(b)に示す構成のうち、図3(a)に示す構成と異な
る部分だけ説明すると、図3(b)に示す構成では、自
動演奏手段31から出力される自動演奏音をスピーカ3
7から放音して演奏者32に聴取させている。この場
合、スピーカ37からの自動演奏音はマイクロフォン2
0で拾われるようになるので、スピーカ音除去処理手段
38によりマイクロフォン20で拾われた自動演奏音を
除去している。なお、スピーカ音除去処理手段38には
自動演奏手段31から自動演奏音が供給されており、こ
の自動演奏音の位相を反転すると共に、時間調整・振幅
調整を行うことにより自動演奏音を除去するようにして
いる。
【0019】自動演奏手段31において自動演奏を、上
述したいずれかの態様の演奏として、演奏者32による
演奏音あるいは歌唱音のサンプリングを波形録音手段3
3において行なっているため、録音されたフレーズ波形
データには録音したいパート(録音パート)に対応する
波形分割のための演奏データ(対応演奏データ)が必ず
存在することになる。そこで、図4に示すように分割処
理手段41において、自動演奏された演奏データ44に
従って、フレーズ波形データ40を演奏データ44の各
音符に対応するノートの部分波形データ43に分割す
る。次いで、属性情報付与処理手段42において、分割
された部分波形データ43に、その音高、音長や強度等
の属性を示す属性情報を対応する演奏データ44の各音
符の特徴情報を参照して付与する。このように、フレー
ズ波形データ40を部分波形データ43に分割する分割
処理手段41、および、分割された部分波形データ43
に属性情報を付与する属性情報付与処理手段42は、C
PU10が分割処理プログラムや属性情報付与処理プロ
グラムを実行することにより行われる。
【0020】この場合、演奏データ44にフレーズ波形
データ40は同期しているため、演奏データ44の発音
タイミング等だけでも部分波形データ43へ分割するこ
とができる。また、フレーズ波形データ40を周波数分
析(フォルマント分析)してその分割位置を補正するよ
うにしてもよい。すなわち、演奏データ44に従って仮
決定された仮の分割位置を基準にして、その近傍で部分
波形データ43のフォルマントの開始位置をサーチし、
検出された開始位置を分割位置として決定することがで
きる。このようにすると、フレーズ波形データ40の分
析結果だけに基づいて分割するのに比べて、音楽的に正
確な位置での分割が可能になる。
【0021】さらに説明すると、演奏データ44だけに
よる分割手法では、自動演奏される演奏データ44とフ
レーズ波形データ40は、完全に同期がとれた状態とさ
れていることを利用して分割している。このため、録音
パートの演奏データ44に含まれる各音符のデータに従
って、各音符に対応する時間範囲(音符に対応する音の
スタートタイミング(ノートオン)からリリース開始
(ノートオフ)後の音の減衰するまで、または、次の音
符の音が始まるまでの時間範囲)のフレーズ波形データ
40を部分波形データ43として切り出すことができ
る。しかし、フレーズ波形データ40は人間が行なった
演奏をサンプリングしたものであるため、録音パートの
演奏データ44の音符のスタートタイミングと、フレー
ズ波形データ40のその音符に対応する波形のスタート
タイミングとは必ずしもあっておらず、ずれている場合
もある。そこで、録音パートの演奏データ44の各音符
の開始タイミングを基準に、フレーズ波形データ40の
その前後区間(例えば開始タイミングの前後数秒)の波
形を分析し、フレーズ波形データ40における音符の開
始タイミングを検出して分割位置を補正するようにする
と、部分波形データ43を正確に切り出すことができる
ようになる。
【0022】分割位置を補正する際に用いる波形分析手
法としては、フォルマント分析およびFFT分析を採用
することができる。このフォルマント分析では、まず、
録音パートの演奏データ44の各音符の開始タイミング
を基準に、フレーズ波形データ40の前後区間の波形デ
ータの相関関数からLPC(Linear Prediction Codin
g)係数を算出する。次いで、LPC係数をフォルマン
トパラメータに変換してフレーズ波形データ40におけ
るフォルマントを求める。そして、当該音符に対応する
フォルマントの立上がり位置からその音符の開始タイミ
ングを検出する。これにより、音楽的に正確な位置で部
分波形データ43を切り出して、ノート毎の部分波形デ
ータ43に分割することができる。また、FFT分析で
は、まず、録音パートの演奏データ44の各音符の開始
タイミングを基準に、フレーズ波形データ40の前後区
間について時間窓を移動しながらフレーズ波形データ4
0の高速フーリエ変換を行う。次いで、当該音符に対応
する基音および複数倍音の軌跡を検出し、検出された基
音および倍音の軌跡における立上がり位置から開始タイ
ミングを検出する。この手法によっても、音楽的に正確
な位置で部分波形データ43を切り出して、ノート毎の
部分波形データ43に分割することができる。ここで
は、フォルマント分析とFFT分析について説明した
が、分割位置を補正するための分析には、その他のピッ
チ分析やエンベロープ分析等の分析方法を用いてもよ
い。
【0023】分割処理が終了すると、分割された各部分
波形データに対して属性情報が付与される属性情報付与
処理が行われる。この属性情報付与処理では、演奏デー
タ44の各音符に対応する部分波形データ43に、その
音符の特徴情報に対応する属性情報が付与される。この
属性情報には、オリジナルキーとして使用される音高情
報、オリジナル強度として使用される強度情報、オリジ
ナル音長として使用される音長情報、部分波形データを
選択するのに使用される前音情報および後音情報のいず
れか1つの情報ないし複数の情報が含まれている。すな
わち、音高情報、強度情報、音長情報は、それぞれ、演
奏データ44の当該部分波形データが切り出された位置
に対応する音符(現音と呼ぶ)のイベントの音高、強
度、音長の値を有する。また、前音情報とは、前音の音
高が現音より上か下かの情報、または前音との音高差の
情報、前音の強度が現音より大か小かの情報、または前
音との強度差の情報、および、前音の音長が現音より長
いか短いか同じかの情報、または前音との音長差の情報
やその他前音と現音との関係に関する情報などである。
この場合、これらの情報の値は、演奏データ44におけ
る現音とその前の1ないし複数の音符のイベントに基づ
いて決定することができる。また、後音情報とは、前音
情報における前音を後音に置き換えた際の後音と現音と
の関係に関する情報である。これらの情報の値も、同様
に、演奏データ44における現音とその後の1ないし複
数の音符のイベントに基づいて決定することができる。
さらに、演奏データ44が、スラー、トリル、クレッシ
ェンド等の音楽記号を含む演奏データとされている場合
は、その音楽記号を属性情報に含ませてもよい。この属
性情報は、当該部分波形データを選択する基準として使
用されたり、当該部分波形データを加工するときのパラ
メータとして使用される情報とされる。なお、所望の属
性情報に対応した音符を演奏データに含めて録音を行な
うことにより、所望の属性情報に対応した部分波形デー
タを得ることができる。
【0024】図4に示すように分割処理手段41におい
て部分波形データ43に分割され、分割された部分波形
データ43に属性情報付与処理手段42において属性情
報が付与される。分割処理された部分波形データ43や
付与された属性情報は、HDD23に演奏データ等と共
に1つの収録データとして記憶されている。フレーズ波
形データ40は、楽器種類やボーカル音色毎に録音され
ることから、収録データは音色毎に記録されることにな
る。この収録データのデータ構成を図5に示す。図5に
示すように、収録データは自動演奏された複数フレーズ
とされている演奏データと、各フレーズの演奏データに
対応するフレーズ波形データが記憶領域のどこの位置に
記憶されているかを管理するフレーズ波形管理情報と、
フレーズ波形データを分割した部分波形データの記憶領
域におけるスタート位置や終了位置およびその部分波形
データの属性情報からなる部分波形管理情報と、各フレ
ーズの演奏データに対応するフレーズ波形1,フレーズ
波形2,・・・・から構成されている。なお、このフレ
ーズ波形iに付けられている番号iは、後述するフレー
ズ波形IDである。各フレーズ波形の各フレーズ波形の
データは、前述したような方法で複数の部分波形データ
に分割されるが、その分割された態様がフレーズ波形1
に例示されている。すなわち、フレーズ波形1は、部分
波形1−1,部分波形1−2,・・・,部分波形1−6
の6つの部分波形データに分割されている。なお、この
部分波形データi−jに付けられている番号i−jは、
後述する部分波形IDである。
【0025】図5に示す収録データは、演奏データ毎に
収録されたフレーズ波形データを分割処理して属性の付
与処理を行った結果のデータとされており、フレーズ波
形データは楽器種類やボーカル音色毎に録音される。す
なわち、収録データは音色毎に作成されることになるこ
とから、演奏イベントデータに応じて収録データから対
応する部分波形データ読み出して用いることにより、そ
の音色の演奏波形データを得ることができる。しかし、
図5に示す収録データにおける複数の部分波形データに
は属性情報の音高等が重複した部分波形データや不要な
部分波形データも記録されている。そこで、収録データ
のうちから使用する部分波形データを選択し、選択され
た部分波形データにより演奏用の音色セットを作成して
いる。音色セットを作成する際に、いずれの部分波形デ
ータを選択するかの選択情報、音色パラメータ等が音色
管理情報として収録データ中に記録されており、この音
色管理情報に従って音色セットが作成されるようにな
る。このことから、図5に示す収録データを音色セット
作成ツールと称することができる。なお、音色管理情報
は、ユーザの所望に応じて選択された部分波形データを
選択する選択情報、ユーザにより設定された音色パラメ
ータ等を含んでいる。
【0026】この音色セットのデータ構成を図6に示
す。図6に示す演奏用の音色セットは、「バイオリン
1」,「男声4」,「トランペット2」,・・・等の音
色毎の音色データから構成されている。各音色データの
データ構成は同様とされており、例として「男声4」の
データ構成が図6に示されている。図6に示すように、
音色データは、ヘッダ、部分波形管理データベース、音
色パラメータおよび部分波形プールから構成されてい
る。部分波形プールには、図5に示す収録データにおけ
る音色管理情報に従って複数のフレーズ波形データの中
から選択した部分波形のデータが図6に示すように部分
波形1,部分波形2,部分波形3,・・・としてプール
されている。この場合、音色管理情報により多くの音高
に対応する部分波形データが選択されると、部分波形デ
ータを割り当てる音域を細かく設定することができるよ
うになる。また、音高情報が同じでも音長情報や強度情
報が異なっていたり、前音との音高差や前音の音高が上
か下か等の情報が異なっている部分波形データも選択さ
れる音色管理情報とされていてもよい。
【0027】このようにして作成された音色セットにお
ける部分波形管理データベースには、上記音色管理情報
に従って選択された部分波形データにおける、前記部分
波形プールにおける記憶領域のスタート位置や終了位置
およびその部分波形データの属性情報が記録されてい
る。また、上記音色管理情報に含まれていた音色パラメ
ータがそのまま音色パラメータの記憶領域に記憶されて
おり、該音色パラメータには、その音色におけるエンベ
ロープパラメータやフィルタ係数が記録されている。音
色セットにおける音色毎に作成されている音色データ
は、図5に示す収録データから異なる組み合わせで部分
波形データを選択するようにすると、1つの収録データ
から複数の音色データを作成することができる。そし
て、本発明にかかる波形データ録音再生装置1では、こ
のようにして作成された音色セットを用いて自動演奏や
リアルタイム演奏を行うことができるようにされてい
る。
【0028】前記部分波形プールに記憶されている音色
管理情報に従って選択された部分波形の属性情報等が記
録されている部分波形管理データベースのデータ構成を
図7に示す。部分波形管理データベースは、部分波形プ
ールに記憶されている部分波形1,部分波形2,部分波
形3,部分波形4・・・の部分波形毎の特性を示す部分
波形1レコード,部分波形2レコード,部分波形3レコ
ード,部分波形4レコード・・・・のレコード情報から
構成されている。各レコード情報のデータ構成は同様と
されており、部分波形3レコードのデータ構成の詳細が
図7に示されている。すなわち、部分波形3レコードで
代表されるレコード情報は、部分波形のID(PWI
D)、部分波形の名前(PWNAM)、部分波形の作成
日(PWDAT)、部分波形の作成者(PWAUT)を
含んでいる。この、部分波形のIDは図8に示すように
フレーズ波形ID(上位10ビット)と部分波形ID
(下位6ビット)とから構成されている。なお、フレー
ズ波形IDは、部分波形を切り出した切り出し元のフレ
ーズ波形のフレーズ波形IDであり、部分波形ナンバ
は、そのフレーズ波形から何番目に切り出した部分波形
かを示す番号とされている。このような構成の部分波形
のID(PWID)とすることにより、当該部分波形の
切り出し元であるフレーズ波形を特定することができる
ようになり、ユーザが部分波形を選択する時に、その切
り出し元のフレーズ波形を聴いてどういう素性の部分波
形であるかを確認することができるようになる。
【0029】さらに、各レコード情報は、部分波形デー
タにおけるその音の音高(PWPIT)、強度(PWI
NT)、音長(PWLEN)の各情報と、その音と次音
との2音の関係を示す次音の音高比(PWFPR)、次
音の強度比(PWFIR)、次音の音長比(PWFL
R)と、その音と前音との2音の関係を示す前音の音高
比(PWBPR)、前音の強度比(PWBIR)、前音
の音長比(PWBLR)の各情報を含んでいる。なお、
これらの情報の内の比の情報は、比に限るものではなく
差の情報としてもよい。ところで、これらのレコード情
報における各情報は、属性付与情報処理で付与される属
性情報における各情報と対応している。その対応関係は
次の通りである。レ コ ー ド 情 報 属 性 情 報 音高(PWPIT) 音高情報 強度(PWINT) 強度情報 音長(PWLEN) 音長情報 次音の音高比(PWFPR) 後音情報 次音の強度比(PWFIR) 後音情報 次音の音長比(PWFLR) 後音情報 前音の音高比(PWBPR) 前音情報 前音の強度比(PWBIR) 前音情報 前音の音長比(PWBLR) 前音情報 前述したように、これらの情報の値は、各部分波形デー
タの切り出し後に、その切り出し元であるフレーズ波形
データに対応する演奏データのその切り出し位置に対応
する音符のイベント、および、その前後の音符のイベン
トに基づいて自動決定されている。しかしながら、ユー
ザが各情報の値を個別に入力したり、その自動決定され
た各情報の値を変更できるようにしてもよい。
【0030】さらに、部分波形プールの記憶領域におけ
る当該部分波形が保存されているスタートアドレス(P
WSA)、エンドアドレス(PWEA)、ビートアドレ
ス(PWBA)、ループアドレス(PWLA)の各情報
が含まれている。この場合、スタートアドレスとエンド
アドレスは必須の情報であるが、ビートアドレス、ルー
プアドレスはなくてもよい。なお、ビートアドレスは、
部分波形におけるビート位置(拍を感じる位置)を示し
ており、部分波形データを使用する時は、このビート位
置を、演奏データの音符のタイミングに合わせるように
する。このビートアドレスは、例えばソフトに演奏され
た演奏データとされて、演奏された各音符のスタート位
置が明確でない場合に好適な情報となる。さらに、ルー
プアドレスは、部分波形中の変化の少ない定常的な部分
をループ波形の繰り返しに置き換えた場合における、そ
のループ波形のアドレスである。なお、ループにより部
分波形を短縮した場合でも、部分波形の音長(PWLE
N)情報は変化しない。このように、音長(PWLE
N)情報は波形データの長さではなく、その音が演奏さ
れたときの音符の長さを示す情報とされている。
【0031】さらにまた、部分波形管理データベースに
はスラーの程度(PWSLR)、ビブラート深さ(PW
VIB)およびその他の情報が含まれている。ここで、
スラーの程度の値は、前音のノートオンと現音のノート
オンが重なっており、その重なりが小さく、かつ、前音
と現音の強度差が小さいほど大きくなる。また、ビブラ
ートの深さは、部分波形データのピッチの揺れ幅の同部
分波形データの基本ピッチに対する比である。なお、上
述した部分波形管理データベースを、部分波形のスター
トアドレス、エンドアドレス等のアドレス情報を記憶す
るデータベースと、部分波形を検索するための部分波形
の残りの情報を記憶するデータベースの2つに分離して
もよい。この場合、部分波形の選択に必要なのは、後者
の検索用のデータベースのみとなり、前者のアドレス情
報のデータベースを音源16に内蔵するようにすれば、
CPU10の行うべき処理を軽減することができる。
【0032】ここで、図5のようなデータ構成を有する
音色セット作成ツールにおいて、図6ないし図8に示す
演奏用の音色セットを作成する手順を示す図9のフロー
チャートに従って、その手順をまとめて説明する。な
お、この手順は音色セットを作成するユーザが行う手順
である。まず、音色セットを作成するユーザは、録音パ
ートに必要な音高の音符を少なくとも含む複数フレーズ
の演奏データを図5の演奏データ記憶領域に用意する
(ステップS1)。この場合、録音に必要な特徴情報を
有する音符としては、音高に加えて音長、ベロシティ、
前音情報、前音との音高差等の特徴情報を有する音符を
含むフレーズの演奏データとしてもよい。次いで、用意
した複数フレーズの演奏データに基づいて波形データ録
音再生装置1において自動演奏された楽音を演奏者に供
給しながら、演奏者が演奏あるいは歌唱したフレーズ波
形を波形データ録音再生装置1の図5のいずれかのフレ
ーズ波形記憶領域に収録する(ステップS2)。
【0033】この収録されたフレーズ波形データに対し
て、波形データ録音再生装置1において、収録データに
おける演奏データに基づいて、フレーズ波形データに分
割処理が施されて部分波形データに分割されると共に、
分割された部分波形データに対応する音符に関連した属
性情報が付与される。分割された各部分波形データのス
タート位置、終了位置、および各部分波形に付与された
属性情報は、各部分波形の部分波形管理情報として図5
の部分波形管理情報記憶領域に記憶される(ステップS
3)。次いで、ユーザの操作子操作に応じて、部分波形
データを選択的に組み合わせると共に、エンベロープパ
ラメータ等の音色パラメータを用意し、選択された部分
波形データを示す選択情報と用意された音色パラメータ
を音色管理情報として図5の音色管理情報記憶領域に記
憶する(ステップS4)。
【0034】以上のステップS1ないしステップS4の
手順によって完成した1音色分の音色データに基づい
て、次のようにして図6の音色セットの1音色分の音色
データが記憶領域に用意される。まず、図5のフレーズ
波形記憶領域に記憶された複数の部分波形データのう
ち、音色管理情報中の選択情報により選択された部分波
形データが図6の当該音色の部分波形プールにコピーさ
れ、そのコピー後の各部分波形データのスタート位置と
終了位置、および、コピーされた各部分波形データのI
Dや名前、作成者等を含む属性情報が図6の部分波形管
理データベースに記憶される。次に、図5の音色管理情
報中の音色パラメータが、図6の当該音色の音色パラメ
ータ記憶領域にコピーされる。最後に、当該音色のタイ
プ、音色名、音色データ容量等を示すヘッダ情報が図6
のヘッダ領域に記憶され、音色セット中の演奏用の音色
データが完成する。なお、ステップS3において、フレ
ーズ波形データの部分波形データへの分割位置や付与さ
れる属性情報を自動的に決定した後、その分割位置や属
性情報をユーザが任意に修正できるようにしてもよい。
【0035】次に、本発明にかかる波形データ録音再生
装置1において図6に示す演奏用の音色セットを自動演
奏に適用するには、自動演奏する前に予め演奏データを
加工するようにする。この演奏データは、自動演奏をユ
ーザが所望する任意の演奏データである。そこで、音色
セットを自動演奏に適用した際の演奏データ加工処理の
フローチャートを図10に示し、その説明を以下に行
う。図10に示す演奏データ加工処理が起動されると、
ステップS10にて処理したい演奏データが指定され
る。この指定は、ユーザがROM12あるいはRAM1
3内に記憶されている演奏データの内の自動演奏したい
演奏データを指定する。ここでは、簡単化のため該演奏
データは1パート構成の単旋律の演奏データとする。次
いで、ステップS11にてポインタを指定された演奏デ
ータの先頭の音符に設定する。そして、ステップS12
にてポインタが指し示す音符(この場合は演奏データの
先頭の音符)における、音高、強度(ベロシティ)、音
長、前音/次音の音高比、前音/次音の強度比、前音/
次音の音長比等の特徴情報により、音色セットにおける
指定されている音色の部分波形管理データベースにおけ
る検索用の情報を検索して、最適の部分波形データを検
出する。
【0036】次いで、ステップS13にてポインタが指
し示す音符に対応して検出された最適の部分波形データ
を指定する指定情報を、演奏データに埋め込む。具体的
には、その音符に対応する演奏イベントデータの直前
に、メタイベントやシステムエクスクルーシブメッセー
ジとされた部分波形データの指定情報を挿入するように
する。続いて、ステップS14にて次の音符にポインタ
が移動され、ステップS15にて移動先に音符があるか
否かが判定され、音符があればステップS12に戻る。
このように音符があれば、ステップS12ないしステッ
プS15の処理が繰り返し行われるようになり、その処
理毎に1つの音符に対応する最適の部分波形データの指
定情報が演奏データ中に埋め込まれるようになる。そし
て、演奏データの最後の音符に対する部分波形データの
指定情報の埋め込みが終了すると、ステップS15にて
音符がないと判定されて、ステップS16に進む。ステ
ップS16では、このようにして部分波形データの指定
情報の埋め込まれた演奏データを別の名前で保存する処
理が行われる。以上の処理が終了すると、演奏データ加
工処理は終了する。加工後の演奏データを指定して、波
形データ録音再生装置1で自動演奏すると、演奏データ
中の各音符の開始タイミング(ノートオンタイミング)
毎に、そのノートオンイベントの直前に埋め込まれた指
定情報で指定された部分波形データがHDD23から読
み出され、ノートオンに対応した音色パラメータと共に
再生回路24に送られる。このようにして、演奏データ
中の各音符に対応した楽音が、指定された部分波形デー
タに基づいて生成され自動演奏されるようになる。
【0037】なお、ステップS13において部分波形デ
ータの指定情報をメタイベントやシステムエクスクルー
シブとして埋め込むようにしたが、それに限らず、該指
定情報をこれ以外のイベントとして埋め込むようにして
もよい。また、自動演奏したい演奏データが複数パート
の演奏データである場合には、図10の処理をその中の
所望の1つのパートだけに対して行ってもよいし、ある
いは、その中の任意の複数のパートに対して行ってもよ
い。さらに、図10の処理は、単旋律の演奏データだけ
でなく、同時に複数の音符が重なるような演奏データで
もよい。ただし、前音、後音が上か下か、前音/後音と
の音高差等の特徴情報に基づいて部分波形データを選択
したい場合には、処理される演奏データは、全て単旋律
の演奏データである必要がある。
【0038】ここで、図10に示す演奏データ加工処理
におけるステップS12で行われる部分波形選択処理の
詳細を示すフローチャートを図11に示す。図11に示
す部分波形選択処理では、ステップS30にて現音の音
高(PPIT)、現音の強度(PINT)、現音の音長
(PLEN)の現音データが取得される。次いで、ステ
ップS31にて次音の音高(FPIT)、次音の強度
(FINT)、次音の音長(FLEN)の次音データが
取得される。さらに、ステップS32にて前音の音高
(BPIT)、前音の強度(BINT)、前音の音長
(BLEN)の前音データが取得される。次いで、取得
されたデータを用いてステップS33にて次音の音高比
(FPR)と前音の音高比(BPR)が、次に示す
(1)式および(2)式により算出される。 FPR=(FPIT−PPIT)/PPIT (1) BPR=(BPIT−PPIT)/PPIT (2)
【0039】さらに、取得されたデータを用いてステッ
プS34にて次音の強度比(FIR)と前音の強度比
(BIR)が、次に示す(3)式および(4)式により
算出される。 FIR=(FINT−PINT)/PINT (3) BIR=(BINT−PINT)/PINT (4) さらにまた、取得されたデータを用いてステップS35
にて次音の音長比(FLR)と前音の音長比(BLR)
が、次に示す(5)式および(6)式により算出され
る。 FLR=(FLEN−PLEN)/PLEN (5) BLR=(BLEN−PLEN)/PLEN (6) さらにまた、ステップS36にてその他の検出が行われ
るが、この検出では、次音との重なり時間、前後複数音
での強度のばらつき等に基づいて、スラーの程度を検出
したり、ピッチベンドデータの揺れ幅を、ビブラート深
さとして検出する。
【0040】ステップS30において取得された現音の
音高(PPIT)、現音の強度(PINT)、現音の音
長(PLEN)と、ステップS33ないしステップS3
5にて算出された次音の音高比(FPR)、前音の音高
比(BPR)、次音の強度比(FIR)、前音の強度比
(BIR)、次音の音長比(FLR)、前音の音長比
(BLR)の比の情報と、ステップS36で検出された
情報は、ポインタが指し示している音符の音の特徴情報
となる。そこで、ステップS37にてこの特徴情報と各
部分波形の特徴情報とのパターン比較を行うことによ
り、両者の特徴情報が最も合致する部分波形を選択す
る。この選択された部分波形のIDをSPWIDレジス
タに保存する。これにより、ステップS12における部
分波形選択処理は終了する。
【0041】ところで、ステップS37にて実行される
パターン比較の処理は、図12に示すフローチャートの
ようになる。このパターン比較の処理では、ステップS
40にてポインタが指し示している音符に対応する現音
の音高(PPIT)、現音の強度(PINT)、現音の
音長(PLEN)を、各部分波形における音の音高(P
WPIT)、強度(PWINT)、音長(PWLEN)
とそれぞれ比較し、その比較結果に基づいて計算量を削
減するために候補となる部分波形を絞り込む。絞り込み
方法の一例を上げると、まず、部分波形の音の音高(P
WPIT)と現音の音高(PPIT)の差が範囲ΔP
に、部分波形の音の強度(PWINT)と現音の強度
(PINT)の差が範囲ΔIに、部分波形の音の音長
(PWLEN)と現音の音長(PWLEN)の差が範囲
ΔLに、それぞれ含まれる部分波形を選択する。この場
合、選択された部分波形数が少なすぎる場合は、範囲Δ
P,ΔI,ΔLを広げて(条件を緩和して)、その範囲
に従い部分波形の選択を再び実行する。ただし、選択さ
れた部分波形の数として十分な部分波形数が得られてい
る場合は、絞り込み処理を終了する。また、次のような
絞り込み方法としてもよい。まず、全ての部分波形につ
いて、音高、強度、音長に関しての各部分波形と現音と
の類似度を調べるために、両者の離れ具合を示す後述す
る距離(PND)を算出する。ついで、類似する順であ
る距離(PND)の小さい順に、n個の部分波形を選択
する。
【0042】このようにして部分波形を絞り込んだら、
ステップS41にて絞り込まれた各部分波形とポインタ
が指し示している音符の音における音高、強度、音長に
関しての距離(PND)を、次に示す(7)式により算
出する。ただし、ステップS40にて(7)式を用いて
距離(PND)を算出している場合は、このステップは
スキップする。 PND2=ap(PPIT−PWPIT)2+bp(PINT−PWINT)2 +cp(PLEN−PWLEN)2 (7) ただし、(7)式においてap,bp,cpは、PND
算出用の係数である。また、ステップS42にて絞り込
まれた各部分波形における次音の音高比、強度比、音長
比と、ポインタが指し示している音符の音における次音
の音高比、強度比、音長比とに関しての距離(FND)
を、次に示す(8)式により算出する。 FND2=af(FPR−PWFPR)2+bf(FIR−PWFIR)2 +cf(FLR−PWFLR)2 (8) ただし、(8)式においてaf,bf,cfは、FND
算出用の係数である。
【0043】さらに、ステップS43にて絞り込まれた
各部分波形における前音の音高比、強度比、音長比と、
ポインタが指し示している音符の音における前音の音高
比、強度比、音長比とに関しての距離(BND)を、次
に示す(9)式により算出する。 BND2=ab(BPR−PWBPR)2+bb(BIR−PWBIR)2 +cb(BLR−PWBLR)2 (9) ただし、(9)式においてab,bb,cbは、BND
算出用の係数である。次いで、ステップS41ないしス
テップS43にて算出された距離(PND)、距離(F
ND)、距離(BND)を用いて次に示す式(10)に
より部分波形とポインタが指し示している音符との全体
としての類似度を示す総合距離(TOTALD)をステ
ップS44にて算出する。 TOTALD=at・PND+bt・FND+ct・BND (10) ただし、(10)式においてat,bt,ctは、TO
TALD算出用の係数であり、これらの係数の傾向とし
てはat>ct>btの順の大きさとされる。以上説明
した、PND算出用の係数、FND算出用の係数、BN
D算出用の係数、TOTALD算出用の係数は、任意の
1つないし複数をゼロとすることにより、対応する要素
を距離の計算に組み入れないようにすることができる。
【0044】ステップS44にて絞り込まれた各部分波
形について総合距離(TOTALD)が算出されたら、
ステップS45にて算出された総合距離(TOTAL
D)が一番小さい部分波形を選択して、そのIDをSP
WIDレジスタに保存する。これにより、パターン比較
処理は終了する。なお、演奏データ加工処理におけるス
テップS12においては、演奏データにおけるポインタ
が指し示す音符の現時点データが如何なる状態とされて
いても、いずれかの部分波形を1つ選択するようにされ
ている。ただし、現時点データと属性データとの合致度
に最低条件を設けて、いずれの部分波形の属性データも
離れ過ぎて類似していないときは、”該当する部分波形
なし”という判断ができるようにしてもよい。そして、
部分波形なしと判断された場合には、ユーザに警告した
り、部分波形の代りに通常の波形メモリ音源で発音した
りするのが好適である。さらに、部分波形を1つだけ選
択するのではなく、2番目の候補、3番目の候補・・・
を自動選択しておき、ユーザの指示に応じてその候補中
から1つの部分波形を選択できるようにしてもよい。
【0045】次に、本発明にかかる波形データ録音再生
装置1において音色セットをリアルタイム演奏に適用し
た際のノートオンイベント処理のフローチャートを図1
3に示し、その説明を以下に行う。操作子15に含まれ
ている鍵盤を押鍵してノートオンイベントが発生した
り、MIDIインタフェース25を介してノートオンイ
ベントが供給されると、ノートオンイベント処理が起動
され、ステップS20にて発生されたノートオンイベン
トにおける音高や強度等の情報に基づいて音色セットに
おける指定されている音色の部分波形管理データベース
の属性情報を検索して、最適の部分波形データが選択さ
れる。この場合の部分波形データの選択基準を、(1)
当該ノートオンの音高、(2)当該ノートオンの音高と
強度、(3)当該ノートオンの音高、および、前音の音
高が上か下かの情報、(4)当該ノートオンの音高、お
よび、前音の音高との音高差、(5)その他、当該ノー
トオンと前音の強度等の情報の組合せ、としてもよい。
【0046】ノートオンイベントに対応する最適の部分
波形データが選択されると、ステップS21にて再生回
路24において発音するチャンネルが割り当てられ、ス
テップS22にて割り当てられた発音チャンネルに選択
された部分波形データの情報や音色パラメータ等が設定
される。この場合、ノートオンイベントにおける音高と
選択された部分波形データの音高との音高差に基づいて
ピッチシフト量も設定される。次いで、ステップS23
にて割り当てられた発音チャンネルにノートオンが送出
され、再生回路24は設定された部分波形データおよび
音色パラメータやピッチシフト量に基づいて楽音波形を
再生する。ノートオンイベントに対応する楽音波形が再
生されたらノートオンイベント処理は終了し、リアルタ
イム演奏に基づくノートオンイベントが再度発生する
と、ノートオンイベント処理が再度起動されて上記した
ノートオンイベントに対応する楽音波形を再生する処理
が繰り返し行われるようになる。
【0047】なお、リアルタイム演奏では、演奏する音
の長さは対応するノートオフが来るまで判明しないの
で、音長に応じて部分波形データの時間軸制御を行なう
ことはできない。そこで、リアルタイム演奏用の部分波
形データでは、通常の波形メモリ音源と同様に、楽音波
形のアタック以降の定常部にループ再生を行なうループ
部を設定し、ループ再生+ノートオフに応じた減衰エン
ベロープ付与による楽音音長の制御を行なうようにす
る。また、音色セットをリアルタイム演奏に適用した際
の変形例として、ノートオンイベントの発生から発音ま
でに数秒〜数十秒の発音遅れが許されるなら、その間の
演奏イベントをバッファに記憶しておくことにより、部
分波形データを選択する際に当該ノートオンの音長や後
音の情報等も用いることができるようになる。
【0048】ここで、ノートオンイベント処理における
ステップS20で実行される部分波形選択処理のフロー
チャートを図14に示す。ステップS20の部分波形選
択処理では、ステップS51にてノートオンされた現音
の音高(PPIT)、現音の強度(PINT)が取得さ
れる。ただし、現音の音長(PLEN)はノートオン中
なので取得することはできない。次いで、ステップS5
2にて前回のノートオンにおける前音の音高(BPI
T)、前音の強度(BINT)、前音の音長(BLE
N)の前音データが取得される。次いで、ステップS5
3にて取得された現音の音高(PPIT)と前音の音高
(BPIT)との音高比(BPR)が、前記した(2)
式により算出される。さらに、ステップS54にて取得
された現音の強度(PINT)と前音の強度(BIN
T)との強度比(BIR)が、前記した(4)式により
算出される。さらにまた、ステップS55にてその他の
検出が行われるが、この検出では、前音との重なり時
間、強度のばらつき等に基づいて、スラーの程度を検出
したり、ピッチベンドデータの揺れ幅を、ビブラート深
さとして検出する。
【0049】次いで、ステップS51ないしステップS
55にて取得されたノートオンの現音の音高(PPI
T)、現音の強度(PINT)や、算出された前音の音
高比(BPR)、前音の強度比(BIR)の特徴データ
と、各部分波形の特徴データとのパターン比較を行うこ
とにより、これらの特徴データが最も合致する部分波形
をステップS56にて選択する。この選択された部分波
形のIDをSPWIDレジスタに保存する。これによ
り、ステップS20における部分波形選択処理は終了す
る。なお、パターン比較処理は前述した図12に示すパ
ターン比較処理と同様に行うことができる。ただし、次
音のデータは存在しないので現音と前音に関するデータ
に基づいてパターン比較を行う。具体的には、次音に関
しての距離(FND)は算出しないと共に、係数cpを
ゼロとして現音に関しての距離(PND)を算出する。
また、前音に関しての距離(BND)の計算では、
(9)式における第3項の音長比(BLR)の代わりに
前音の音長(BLEN)を、同音長比(PWBLR)の
代わりに前音の音長(=PWBLR×PWLEN)を使
用する。そして、算出された距離(PND)と距離(B
ND)とに基づいて、総合距離(TOTALD)を算出
して、算出された総合距離(TOTALD)が一番小さ
い部分波形を選択して、そのIDをSPWIDレジスタ
に保存するようにする。
【0050】ところで、本発明にかかる波形データ録音
再生装置1において音色セットを自動演奏とリアルタイ
ム演奏の組み合わせに適用することもできる。この際の
自動演奏では、例えば16パートの演奏データに基づく
自動演奏が行なわれ、そのうちの何れかのパートがリア
ルタイム演奏パートに指定される。第1パートがリアル
タイム演奏パートだとすると、自動演奏により第2パー
ト〜第16パートの楽音が生成される。その自動演奏さ
れた楽音に合わせて演奏者が演奏するリアルタイム演奏
では、図13に示すノートオンイベント処理が実行され
ることにより楽音波形が生成されるようになる。このよ
うな自動リズム、自動伴奏、伴奏パート等の何らかの自
動演奏に合わせてリアルタイム演奏している場合は、自
動演奏からテンポクロックを得ることができる。従っ
て、この場合に、演奏者が行なうリアルタイム演奏パー
トの演奏データを用意しておくと、演奏者は、大体その
リアルタイム演奏パートの通りに演奏することから、リ
アルタイム演奏におけるノートオンイベントやノートオ
フイベント等のイベントの未来の状況を検知することが
できるようになる。したがって、図13に示すノートオ
ンイベント処理のステップS20における部分波形を選
択する処理において、現ノートオンの音長情報や次に演
奏される音の情報も使用して部分波形を選択することが
できるようになる。なお、自動演奏する演奏データとし
て、図10の演奏データ加工処理で加工された演奏デー
タを使用してもよい。
【0051】前記したように、自動演奏している場合
は、自動演奏からテンポクロックを得ることができる。
すなわち、自動演奏中のみテンポタイマにより、テンポ
に応じた時間間隔でテンポ割込が発生するようになる。
このテンポ割込の度に、テンポカウンタは所定値ずつカ
ウントアップする。このテンポカウンタの現在カウント
値POSは、演奏データにおける自動演奏の進行位置を
示している。ただし、この位置は演奏データのメモリ上
のアドレス位置ではなく、何小節目の何拍目の何クロッ
ク目というようなテンポクロックを基準とした位置とさ
れている。また、演奏データには、演奏者の演奏してい
るリアルタイム演奏のパートも含まれており、その他の
パートの自動演奏に同期して、該リアルタイム演奏のパ
ートも現在位置が確定されるようになる。
【0052】このようなテンポカウンタの初期設定が行
われる自動演奏開始処理のフローチャートを図15に示
す。この自動演奏開始処理が開始されると、ステップS
60にて自動演奏される演奏データが特定される。次い
で、ステップS61にてテンポカウンタの値POSが初
期値に設定される。次いで、ステップS62にて特定さ
れた演奏データにおける最初のイベント位置が確定さ
れ、ステップS63にてテンポタイマがスタートされ
る。これにより、テンポタイマによる一定時間おきのテ
ンポ割込が発生するようになり、そのテンポ割込処理の
なかで、確定されたイベントから演奏データのイベント
が順次再生されるようになる。
【0053】次に、テンポカウンタを更新させるテンポ
割込処理のフローチャートを図16に示す。テンポ割込
が生じると、テンポ割込処理が開始されてステップS7
0にてテンポ割込の度に、テンポカウンタの値POSは
所定値ずつカウントアップされて更新される。次いで、
ステップS71にて現時点がイベント位置か否かが判断
される。ここで、イベント位置と判断されるとステップ
S72に分岐し、該位置のイベントが再生され、この再
生処理が終了するとステップS73にて次のイベントの
位置が確定されて、ステップS74に進む。この場合、
イベントがリアルタイム演奏パートのイベントの場合
は、当該イベントに応じた楽音の生成や制御は行われ
ず、それ以外の演奏パートのイベントである場合は、当
該イベントに応じた楽音の生成や制御等が行なわれる。
また、ステップS71にてイベント位置でないと判断さ
れた場合は、そのままステップS74に進み現時点が終
了位置か否かが判断される。ここで、終了位置と判断さ
れると、ステップS75に分岐しテンポタイマを停止さ
せてテンポ割込処理を終了させる。この場合、自動演奏
は終了するようになる。また、ステップS74にて終了
位置でないと判断された場合は、そのままテンポ割込処
理は終了する。
【0054】次に、自動演奏と組み合わされて演奏され
るリアルタイム演奏のノートオン処理のフローチャート
を図17に示す。リアルタイム演奏のノートオンが検出
されると、リアルタイム演奏のノートオン処理が開始さ
れ、ステップS80にて検出されたノートオンのノート
ナンバがPPITレジスタに格納されると共に、ベロシ
ティがPINTレジスタに格納される。次いで、ステッ
プS81にてリアルタイム演奏から前音の音高(BPI
T)、前音の強度(BINT)、前音の音長(BLE
N)の前音データが取得される。さらに、現在の演奏位
置を示すテンポカウンタの値POSの前後の近傍の範囲
において、検出されたノートナンバ(PPIT)および
ベロシティ(PINT)に対応する演奏データ中のリア
ルタイム演奏パートの演奏データにおけるイベントがス
テップS82にて検出される。続いて、ステップS83
にて検出されたイベントの音に基づいてノートオンの音
の音長(PLEN)データが取得される。この場合、そ
のイベント(ノートオンイベント)に対応するノートオ
フイベントを、リアルタイム演奏パートの演奏データか
ら検出することにより音長情報を得るようにする。
【0055】さらに、ステップS84にて検出されたイ
ベントの演奏データにおける次音に基づいて次音の音高
(FPIT)、次音の強度(FINT)、次音の音長
(FLEN)の次音データが取得される。次いで、ステ
ップS85にて取得されたノートオンのデータ、およ
び、このノートオンのデータに基づいて演奏データから
取得したデータに基づいて部分波形の選択処理が行われ
る。この部分波形の選択処理では、図11に示す部分波
形選択処理におけるステップS33ないしステップS3
7の処理が行われる。これにより、ノートオンされた音
の特徴データに最も合致する特徴データを備える部分波
形が選択される。ノートオンされた音に対応する最適の
部分波形が選択されると、ステップS86にて再生回路
24において発音するチャンネルが割り当てられ、ステ
ップS87にて割り当てられた発音チャンネルに選択さ
れた部分波形データの情報や音色パラメータ等が設定さ
れる。この場合、検出されたノートオンのノートナンバ
(PPIT)と選択された部分波形の音高との音高差に
基づいてピッチシフト量も設定される。
【0056】次いで、ステップS88にて割り当てられ
た発音チャンネルにノートオンが送出され、再生回路2
4は設定された部分波形および音色パラメータやピッチ
シフト量に基づいて楽音波形を再生する。ノートオンに
対応する楽音波形が再生されたらリアルタイム演奏のノ
ートオン処理は終了し、リアルタイム演奏のノートオン
が再度発生すると、ノートオン処理が再度起動されて上
記したノートオンイベントに対応する楽音波形を再生す
る処理が繰り返し行われるようになる。なお、図17に
示すリアルタイム演奏のノートオン処理では、リアルタ
イム演奏から音高(PPIT),強度(PINT),前
音の音高(BPIT),前音の強度(BINT),前音
の音長(BLEN)を取得するようにしたが、部分波形
選択に使用するこれらのデータとしてリアルタイム演奏
パートの演奏データから得たデータを使用するようにし
てもよい。このようにすると、リアルタイム演奏の各ノ
ートオンで選択すべき部分波形を、該リアルタイム演奏
に先立って予め選択しておくことができる。ただし、発
音用パラメータの制御に関してはリアルタイム演奏のデ
ータをそのまま使用する。
【0057】なお、鍵域を所定の音域毎に区切り、区切
った音域毎にサンプリング波形を割り当てるマルチサン
プリングにおいて必要となる音高の音符を、図3のフレ
ーズ波形録音における録音したいパートの演奏データの
フレーズ中に全て含めておくと、必要となる音高の部分
波形データは全て収録データに収録されるようになる。
従って、この場合は、フレーズの演奏が完了したら直ち
にマルチサンプリングされた部分波形データによる演奏
を行なうことができるようになる。この際に、必要とな
る音長や演奏強度の音符を演奏データのフレーズ中に全
て含めておくようにしてもよい。また、フレーズ波形デ
ータを分割した部分波形データを、音色セットとして全
部使うように設定しておけば、選択された音色セットを
作る手順を省略して直ちに演奏をすることができるよう
になる。
【0058】さらに、各情報をその本来の目的以外の目
的で使用してもよい。例えば、歌声をサンプリングした
場合に「強度情報」を音声の音素を判別する「音素情
報」として使用してもよい。具体的には、例えば、音素
「あ〜あ〜あ〜」を示す情報として強度=60を割り当
て、音素「ら〜ら〜ら〜」を示す情報として強度=61
を割り当て、音素「どぅ〜どぅ〜どぅ〜」を示す情報と
して強度=62を割り当てる。このように、「強度情
報」を「音素情報」として使用した場合、「強度情報」
でグループ分けすれば、同じ音素に対応した部分波形デ
ータを集めることができるようになる。さらにまた、演
奏データ加工処理において処理したい演奏データを、そ
のまま、録音に使用する演奏データである対応演奏デー
タとして使用してもよい。このようにすると、収録した
波形データを部分波形データに分割処理した後に、得ら
れた分割波形データをそのまま演奏データに張り付ける
ことができるようになり、最適の部分波形データを検出
する処理を簡略化することができる。さらにまた、部分
波形データを貼り付けられた演奏データの各音符をエデ
ィットすることにより、録音されたフレーズ波形データ
を間接的にエディットすることができる。さらにまた、
フレーズ波形録音後に、フレーズ波形に対応する演奏デ
ータを人間が入力して、その演奏データに基づいて属性
情報を作成するようにしてもよい。さらにまた、録音し
たフレーズ波形を周波数分析し、対応する演奏データを
自動生成して、その演奏データに基づいて属性情報を作
成するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、本発明の波形生成方法によれば、発音制御情報に対
応して最適の部分波形を用いて波形を生成することがで
き、表情に富んだ楽音を生成することができるようにな
る。また、本発明の演奏データ処理方法によれば、演奏
データ中の各音符の特徴に最適の部分波形データを、予
め選択して演奏データの各音符に付与することができ
る。従って、この演奏データを用いることにより、自動
演奏を行なう際のCPU10の負荷を増加させることな
く、自動演奏における波形生成で最適の部分波形データ
を選択できるようになる。さらに、本発明の波形生成方
法によれば、リアルタイム演奏により楽音を生成する場
合でも、リアルタイム演奏に対応する演奏情報を利用す
ることにより、未来に行う演奏に応じて、現在の演奏に
より生成する楽音の特性を制御することができる。さら
にまた、演奏する音とその前に演奏する音、あるいはそ
の次に演奏する音の2音の特性データに近い属性データ
を有する1ないし複数の部分波形を選択するようにする
と、演奏する音の楽音を生成するための部分波形として
最適の部分波形を選択することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の波形生成方法および演奏データ処理
方法を備える波形データ録音再生装置のハードウェア構
成を示す図である。
【図2】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける同期化されている自動演奏される演奏データとフレ
ーズ波形データとの関係を示す図である。
【図3】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
いて波形データを録音する際の態様を示す図である。
【図4】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
いて、フレーズ波形データの分割処理および属性情報付
与処理を行う構成の概要を示す図である。
【図5】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける収録データの構成を示す図である。
【図6】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける演奏用の音色セットの構成を示す図である。
【図7】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける演奏用の音色セットにおける部分波形レコードの詳
細構成を示す図である。
【図8】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける演奏用の音色セットにおける部分波形レコードの部
分波形IDの構成を示す図である。
【図9】 本発明にかかる波形データ録音再生装置にお
ける音色セット作成手順を示すフローチャートである。
【図10】 本発明にかかる波形データ録音再生装置で
実行される演奏データ加工処理のフローチャートであ
る。
【図11】 本発明にかかる波形データ録音再生装置で
実行される演奏データ加工処理のフローチャートにおけ
るステップS12の処理を示すフローチャートである。
【図12】 図11に示すフローチャートにおけるパタ
ーン比較処理のフローチャートである。
【図13】 本発明にかかる波形データ録音再生装置で
実行されるノートオンイベント処理のフローチャートで
ある。
【図14】 本発明にかかる波形データ録音再生装置で
実行されるノートオンイベント処理におけるステップS
20の処理を示すフローチャートである。
【図15】 本発明にかかる波形データ録音再生装置で
実行される自動演奏開始処理のフローチャートである。
【図16】 本発明にかかる波形データ録音再生装置の
自動演奏時に実行されるテンポ割込処理のフローチャー
トである。
【図17】 本発明にかかる波形データ録音再生装置の
自動演奏と組み合わされて演奏されるリアルタイム演奏
におけるノートオン処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 波形データ録音再生装置、10 CPU、11 タ
イマ、12 ROM、13 RAM、14 表示器、1
5 操作子、16 音源、17 ミキサ、18DAC、
19 サウンドシステム、20 マイクロフォン、21
ADC、22録音回路、23 HDD、24 再生回
路、25 MIDIインタフェース、26 その他イン
タフェース、30 演奏データ、31 自動演奏手段、
32演奏者、33 波形録音手段、34 フレーズ波形
データ、35 クロック同期ライン、36 ヘッドフォ
ン、37 スピーカ、38 スピーカ音除去処理手段、
40 フレーズ波形データ、41 分割処理手段、42
属性情報付与処理手段、43 部分波形データ、44
演奏データ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部分波形を部分波形メモリに記憶
    し、 該部分波形メモリに記憶されている各部分波形の属性情
    報を属性情報メモリに記憶し、 入力された発音制御情報により前記属性情報メモリを参
    照して、前記発音制御情報に対応する属性情報を有する
    部分波形を前記部分波形メモリから読み出し、該読み出
    された部分波形をその属性情報と前記発音制御情報とに
    基づいて加工することにより、前記発音制御情報に対応
    する波形を生成するようにしたことを特徴とする波形生
    成方法。
  2. 【請求項2】 各部分波形の属性情報が属性情報メモリ
    に記憶されており、 処理を行う演奏データに含まれる各音符の特徴と、前記
    属性情報メモリに記憶されている属性情報を対比するこ
    とにより、当該音符の特徴に最適の部分波形を検出し、
    検出された部分波形を当該音符に指定する指定データを
    前記演奏データ中の音符に付与し、該指定データが付与
    された演奏データを記憶するようにしたことを特徴とす
    る演奏データ処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の演奏データ処理方法によ
    り記憶された指定データが付与されている演奏データを
    再生する際の波形生成方法であって、 部分波形メモリに複数の部分波形が記憶されており、前
    記演奏データに基づいて指定データの付与された音符を
    再生する際に、再生される音符に付与されている指定デ
    ータに基づいて、前記部分波形メモリから部分波形を読
    み出すことにより、前記音符に対応する波形を生成する
    ようにしたことを特徴とする波形生成方法。
  4. 【請求項4】 リアルタイム演奏に対応する演奏情報が
    記憶されており、 発生されたテンポクロックに応じて自動演奏あるいは自
    動伴奏を行うことにより伴奏音を発生すると共に、該テ
    ンポクロックに応じて演奏情報を再生し、前記伴奏音に
    合わせてリアルタイム演奏された演奏イベントと前記再
    生された演奏情報とに基づいて、前記演奏イベントに対
    応する波形を生成するようにしたことを特徴とする波形
    生成方法。
  5. 【請求項5】 部分波形メモリに記憶された複数部分波
    形から1ないし複数の部分波形を選択するための波形選
    択装置であって、 各部分波形毎に、当該部分波形に対応する音とその音の
    前の音の2音の特性を示す属性データを記憶するデータ
    ベースと、 入力された演奏する音とその前に演奏する音の2音の特
    性データにより、前記データベースを参照して、入力さ
    れた2音の特性データに近い属性データを有する1ない
    し複数の部分波形を、前記演奏する音を発音するための
    部分波形として抽出する検索手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする波形選択装置。
  6. 【請求項6】 部分波形メモリに記憶された複数部分波
    形から1ないし複数の部分波形を選択するための波形選
    択装置であって、 各部分波形毎に、当該部分波形に対応する音とその音の
    次の音の2音の特性を示す属性データを記憶するデータ
    ベースと、 入力された演奏する音とその前に演奏する音の2音の特
    性データにより、前記データベースを参照して、入力さ
    れた2音の特性データに近い属性データを有する1ない
    し複数の部分波形を、前記演奏する音を発音するための
    部分波形として抽出する検索手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする波形選択装置。
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JP2009025406A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Yamaha Corp 楽曲加工装置およびプログラム
JP2009168911A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Yamaha Corp 鍵盤楽器、ピアノおよび自動演奏ピアノ
JP2009237072A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Casio Comput Co Ltd 電子楽器
JP2012037722A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Yamaha Corp 音合成用データ生成装置およびピッチ軌跡生成装置

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