JP2002301770A - Tabテープ用個片フィルム貼り合わせ装置 - Google Patents

Tabテープ用個片フィルム貼り合わせ装置

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JP2002301770A
JP2002301770A JP2001108433A JP2001108433A JP2002301770A JP 2002301770 A JP2002301770 A JP 2002301770A JP 2001108433 A JP2001108433 A JP 2001108433A JP 2001108433 A JP2001108433 A JP 2001108433A JP 2002301770 A JP2002301770 A JP 2002301770A
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tab tape
processing chamber
chamber
dehumidifier
film
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Yasuyuki Shiozawa
康之 塩澤
Noboru Imai
昇 今井
Masahiko Saito
賢彦 斉藤
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】TABテープへの接着剤付きフィルムなどの機
能フィルム個片の貼り合わせ装置において、接着界面の
ボイド発生を防止し、高い製品品質及び信頼性を得る。 【解決手段】TABテープの搬送方向に順次巻出し室
A、加工室B、巻取り室Cを配置し、その加工室B内に
機能フィルム供給装置11及び貼り合わせ装置本体3を
配置し、主材料であるTABテープの加工中における経
時吸湿を防ぐために、少なくとも前記加工室B内を除湿
及び除電処理したクリーンエアーで充満させる手段とし
て除湿装置4及び除電装置5を設けると共に、個片フィ
ルム貼り合わせの直前でTABテープを短時間加熱して
最適な低吸湿状態を実現する近・中赤外線ヒータ6を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフープ状で供給され
るTABテープを主材料として、このTABテープに接
着剤付きフィルムなどの機能材料を個片化して貼り合わ
せるTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図3に従来のTABテープ用個片フィル
ム貼り合わせ装置を示す。
【0003】このTABテープ用個片フィルム貼り合わ
せ装置は、TAB巻出し装置7から給出されるフープ状
のTABテープ2を、貼り合わせ部たる貼り合わせ装置
本体3に送り、ここで機能フィルム供給装置11から給
出される接着剤付きフィルムなどの機能フィルム個片を
貼り合わせ、TAB巻取り装置8にて巻取る構成となっ
ている。
【0004】そして、帯電防止の観点から、このTAB
テープ用個片フィルム貼り合わせ装置が置かれている加
工室の雰囲気は多湿であり、概ね相対湿度55%以上に
保たれている。つまり、装置が置かれている加工室と装
置内環境が、特には区別されておらず、装置の貼り合わ
せ装置本体3の部分が相対湿度55%以上の雰囲気に晒
された状態となっている。
【0005】一方、TABテープは容易に吸湿するた
め、従来から事前に真空乾燥させたTABテープを用い
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空乾
燥後のTABテープでも高湿環境においては15〜30
分程度で吸湿飽和するため、特に機能個片フィルムの加
熱貼り合わせ加工時には内包した水分が膨張し、貼り合
わせ界面にボイドが生じ不良となる。また静電気障害対
策として装置周囲の雰囲気が相対湿度55%以上に保た
れているため、従来装置では装置内外の雰囲気が同じ高
湿状態であり、ボイドを発生させない状態を維持するの
は困難である。これは特に長尺で供給されるTABテー
プで加工時間の長い工程において大きな問題である。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、予め真空乾燥したフープ状TABテープへの接着剤
付きフィルムなどの機能フィルム個片の貼り合わせ加工
装置において、全長に渡り低吸湿状態を維持しながら、
それでも免れず吸湿したTABテープ中の水分を貼り合
わせ加工の直前に除去し、接着界面のボイド発生を防止
し、高い製品品質及び信頼性を得ることができるTAB
テープ用個片フィルム貼り合わせ装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0009】(1)請求項1の発明に係るTABテープ
用個片フィルム貼り合わせ装置は、TAB巻出し装置か
ら給出されるフープ状のTABテープに、機能フィルム
供給装置から給出される接着剤付きフィルムなどの機能
フィルム個片を貼り合わせ、TAB巻取り装置にて巻取
るTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置におい
て、TABテープの搬送方向に順次巻出し室、加工室、
巻取り室を配置し、その加工室内に機能フィルム供給装
置及びこれから供給される機能フィルム個片を巻出し室
から給出されて来るTABテープへ貼り合わせる貼り合
わせ装置本体を配置し、主材料であるTABテープの加
工中における経時吸湿を防ぐために、少なくとも前記加
工室内を除湿及び除電処理したクリーンエアーで充満さ
せる手段と、個片フィルム貼り合わせの直前でTABテ
ープを短時間加熱して最適な低吸湿状態を実現する近・
中赤外線ヒータとを具備し、TABテープと機能フィル
ムの接着界面における残留水分の熱膨張によるボイドの
発生を抑止したことを特徴とする。
【0010】本発明は、フープ状のTABテープへの機
能フィルム個片の貼り合わせ装置において、主材料であ
るTABテープの加工中における経時吸湿を防ぐため
に、装置内を除湿及び除電処理したクリーンエアーで充
満させ、且つ個片フィルム貼り合わせの直前でTABテ
ープを近・中赤外線ヒータで短時間加熱することで最適
な低吸湿状態を実現するものであり、TABテープと機
能フィルムの接着界面において残留水分の熱膨張による
ボイドの発生を有効に抑止するものである。
【0011】ここで、ボイドの発生を有効に抑止する最
適な低吸湿状態の実現は、例えばTABテープ貼り合わ
せ加工機において、装置内に糸膜式除湿器を通過したク
リーンエアーを導入することにより、機内の相対湿度R
Hを30%以下に抑えることで達成される。RH30%
以下に保てば、真空乾燥直後の状態を3時間程度維持す
ることができる。
【0012】また、加工室B内の雰囲気は、イオン化装
置により静電気漏洩環境となっているため、除湿環境で
の静電気障害が防止される。
【0013】さらに、貼り合わせ装置本体の置かれてい
る加工室内を低湿に保つことで機能フィルム打抜き用金
型等のツールの錆発生を未然に防止することができる。
【0014】(2)請求項2の発明は、請求項1に記載
のTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置におい
て、前記少なくとも加工室内を除湿及び除電処理したク
リーンエアーで充満させる手段が、外部から導入される
エアーに対して作用する除湿装置及び除電装置から成る
ことを特徴とする。
【0015】(3)請求項3の発明は、請求項2に記載
のTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置におい
て、前記除湿装置及び除電装置が、前記巻出し室及び巻
取り室の室内空気に対して作用するように設けられてい
ることを特徴とする。
【0016】(4)請求項4の発明は、請求項2に記載
のTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置におい
て、外部から導入されるエアーを前記除湿装置及び除電
装置に通した後に前記加工室に導入して加工室内を常に
与圧に保ち、周囲からの塵埃の流入を防止したことを特
徴とする。
【0017】この特徴によれば、外部から機内に導入さ
れるエアーにより、貼り合わせ装置本体の置かれている
加工室内が常に与圧に保たれ、周囲からの塵埃の流入が
防止される。
【0018】(5)請求項5の発明は、請求項2、3又
は4記載のTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置
において、前記除湿装置が比較的高湿で供給されている
エアーの導入される除湿器であり、前記除電装置がこの
除湿器を通過した直後のエアーが導入されるイオン化装
置であり、この除湿器及びイオン化装置により加工室内
を低湿・除電エアーパージし、外部環境に関わらず個別
の装置加工室内雰囲気を調質可能としたことを特徴とす
る。
【0019】この特徴によれば、比較的高湿で供給され
ているエアー、例えば工場より供給されるクリーンエア
ーを、除湿器を通過した直後にイオン化装置に導入し、
貼り合わせ装置本体の置かれている加工室内に低湿・除
電エアーパージすることから、加工室内環境に関わらず
個別の装置内雰囲気を調質可能であり、さらに与圧効果
で塵埃の機内流入防止を図ることができる。
【0020】(6)請求項6の発明は、請求項5記載の
TABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置において、
前記除湿器及びイオン化装置により、加工室内が静電気
漏洩環境となっていることを特徴とする。
【0021】この特徴によれば、加工室内が静電気漏洩
環境となっていることより、特に除湿環境での静電気障
害を防ぐことができる。本来高湿度に設定されている湿
度の高いエアーを除湿後、さらにイオン化して装置内
(貼り合わせ装置本体の置かれている加工室内)に導入
しているため、静電気漏洩環境内で加工を行うことがで
き、これにより除湿環境での静電気障害を防ぐことがで
きる。
【0022】(7)請求項7の発明は、請求項1〜6の
いずれかに記載のTABテープ用個片フィルム貼り合わ
せ装置において、前記近・中赤外線ヒータが、2.5μ
mから3μmの波長域を放射する赤外線ヒータから成る
ことを特徴とする。
【0023】この特徴によれば、テープ乾燥手段として
2.5μmから3μmの波長域を放射する赤外線を用い
ているため、水の熱吸収特性及びプラスチック熱硬化性
樹脂の加熱に特化した放射となる。このため装置の加工
速度を早くすることが可能になることから、有効乾燥炉
長が装置外形の制限から長く取れない場合に有効な方法
となる。
【0024】<発明の要点>本発明はTABテープの貼
り合わせ装置において、装置内全体を除湿・静電気漏洩
環境に保ち、事前に真空乾燥処理されたフープ状TAB
テープの吸湿を全長に渡って一定の乾燥状態に抑え、さ
らに貼り合わせ加工の直前に新たに吸湿したわずかな水
分を近・中赤外線による非接触の短時間加熱を行い最適
化するものである。
【0025】かかる最適な低吸湿状態の実現は、具体的
には、例えばTABテープ貼り合わせ加工機において、
装置内に糸膜式除湿器を通過したクリーンエアーを導入
することにより、機内の相対湿度を30%以下に抑える
ことで達成されるものである。RH30%以下に保て
ば、真空乾燥直後の状態を3時間程度維持することがで
きる。
【0026】除電処理の実現は、例えば除湿装置たる除
湿器の二次側に除電装置としてイオン化装置を設け、帯
電し易い低湿度エアーをTABテープ帯電列に合わせた
調整を行うことにより達成されるものであり、静電気障
害防止及び低湿環境を合わせて具備させた装置とするこ
とができる。
【0027】貼り合わせ加工の直前の短時間加熱は応答
の速い近・中赤外線ヒータにより行う。すなわち、全体
に除湿された中で、貼り合わせ直前に赤外線による加熱
を行い、搬送過程での僅かな吸湿水分を除去する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に
基づいて説明する。
【0029】図1にTABテープ用個片フィルム貼り合
わせ装置の概要を、そして図2に本発明の主要部である
クリーンエアーの除湿及び除電処理を行う装置部分をエ
アーのフロー図にて示す。
【0030】図1において、TABテープの搬送方向に
順次、上下二段の巻出し室A、上段の加工室B、上下二
段の巻取り室Cが配置されている。上段の巻出し室A内
にはTAB巻出し装置7が配設され、加工室Bには機能
フィルム供給装置11及び貼り合わせ装置本体3が配設
され、そして上段の巻取り室C内にはTAB巻取り装置
8が配設されている。
【0031】巻出し室AにおけるTAB巻出し装置7は
TABテープ2をスペーサテープと共に巻回したものを
具備しており、このTABテープ2及びスペーサテープ
より構成される二層テープからスペーサテープを剥が
し、その剥離された後のTABテープ2を給出する。な
お、TAB巻出し装置7から剥がしたスペーサテープ
は、巻取り装置17にて巻き取られる。TAB巻出し装
置7から給出されたフープ状のTABテープ2は、加工
室Bへ搬送され、ここで機能フィルム供給装置11から
給出される接着剤付きフィルムなどの機能フィルム個片
が貼り合わせられる。次いで、巻取り室Cにおいて、巻
出し装置18から供給されるスペーサテープと共にTA
B巻取り装置8にて巻き取られる。
【0032】加工室Bに配設されている機能フィルム供
給装置11は、接着剤付きフィルムなどの機能材料を機
能フィルム打抜き用金型により個片化し、機能フィルム
個片としてTABテープ2上に供給する機能を有する。
また、同じく加工室Bに配設されている貼り合わせ装置
本体3は、巻出し室AのTAB巻出し装置7から給出さ
れて来るTABテープ2へ、機能フィルム供給装置11
から供給される機能フィルム個片(ここでは接着剤付き
フィルム)を加熱貼りして貼り合わせる働きをする。
【0033】上記巻出し室A、加工室B及び巻取り室C
から成る3つの室は、全体として連通しており、また個
々に開閉扉a、b、cを有していて前面側(TABテー
プの搬送方向と直角な方向)から開閉できるように構成
されている。この3室のうち、巻出し室A及び巻取り室
Cには、主材料であるTABテープの加工中における経
時吸湿を防ぐために、少なくとも加工室B内を、除湿及
び除電処理したクリーンエアーで充満させる手段とし
て、除湿装置4及び除電装置5が設けられ、上記巻出し
室A及び巻取り室Cの室内空気として外部から導入され
るクリーンエアーに対して作用するようになっている。
【0034】図2は、このクリーンエアーの除湿及び除
電処理を行う装置をエアーの流れに従って示した図であ
り、工場から高湿で供給されているクリーンエアーは、
ミストセパレータ9及びマイクロミストセパレータ10
を経た後、除湿装置4及び除電装置5に通され、装置機
内へと送られる。
【0035】すなわち、この除湿装置4は、本来は帯電
防止の観点から工場から高湿で供給されているクリーン
エアーの導入される除湿器(糸膜式ドライヤー)から成
り、上段の巻出し室Aの下部及び上段の巻取り室Cの下
部に設けられている。また除電装置5は、この除湿器を
通過した直後のエアーが導入されるイオン化装置から成
り、上段の巻出し室Aの上部及び上段の巻取り室Cの上
部に設けられている。この除湿器及びイオン化装置によ
り加工室B内を低湿・除電エアーパージし、外部環境に
関わらず個別の装置加工室内雰囲気を調質可能としてい
る。
【0036】また加工室B内には、個片フィルム貼り合
わせの直前でTABテープ2を短時間加熱して、最終的
に最適な低吸湿状態を実現する近・中赤外線ヒータとし
て、2.5μmから3μmの波長域を放射する近赤外線
ヒータ6が設けられている。
【0037】ここで、最適な低吸湿状態とは、加工室B
内が、上記除湿装置4及び近赤外線ヒータ6により、T
ABテープ2と機能フィルムの接着界面における残留水
分の熱膨張によるボイドの発生を抑止した装置内雰囲気
となっている状態を言う。具体的には、加工室B内の相
対湿度RHを30%以下に抑えることで達成される。相
対湿度RHを30%以下に保てば、真空乾燥直後の状態
を3時間程度維持することができる。
【0038】しかし、この低吸湿状態にも拘わらず、加
工室B内の雰囲気は、上記イオン化装置により静電気漏
洩環境となっており、除湿環境での静電気障害が防止さ
れている。また、外部から導入されるエアーを上記除湿
装置及び除電装置に通した後に加工室Bに導入している
ことで、加工室B内を常に与圧に保ち、周囲からの塵埃
の流入を防止している。
【0039】次に動作について説明する。
【0040】図1において、巻出し室AのTAB巻出し
装置7から給出され、搬送装置1にて加工室Bに供給さ
れたTABテープ2は、TAB加工部たる貼り合わせ装
置本体3にて、機能フィルム供給装置11から給出され
る接着剤付きフィルム(機能フィルム個片)と貼り合わ
せられ、その後搬送装置1にて巻取り室Cへと送られ、
TAB巻取り装置8にて巻き取られる。
【0041】上記した巻出し室A、加工室B及び巻取り
室Cの区画の存在しない加工室内環境、つまり本装置
(TABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置)の外部
周囲の環境は、一般に静電気障害の懸念から概ねRH5
5%以上である。一方、TABテープ2は、本装置によ
る加工前に真空乾燥処理し、吸湿量0.12%程度まで
除湿しておく。
【0042】このような前提条件の下、本装置において
は、工場より供給されるクリーンエアーを除湿装置(糸
膜式ドライヤー)4にて水分除去し、相対湿度RHを3
0%以下に調質する。さらに乾燥空気はTABテープ2
を帯電させ易くなるので、除電装置5(イオン化装置)
を通過させる。この除湿・除電エアーを本装置内にパー
ジし、TABテープ2の帯電量が±100V以下になる
よう調節する。
【0043】これらクリーンエアー調質過程は図2のフ
ロー図で示す通りになる。工場クリーンエアーを濾過度
5μmのミストセパレータ9及び濾過度0.5μmのマ
イクロミストセパレータ10にて濾過して、空中糸膜式
の除湿器から成る除湿装置4に導入する。ここで約RH
30%に除湿・乾燥されたエアーを、さらに除電器(イ
オン化装置)から成る除電装置5を通過させた後、本装
置の機内にパージする。
【0044】本装置の機内環境で前述のように吸湿を抑
制されたTABテープ2は、加工室Bの貼り合わせ装置
本体3による貼り合わせ直前で赤外線ヒータ6により短
時間加熱されて、本機内環境での搬送過程でわずかに吸
湿する水分が除去され、貼り合わせ直前では重量比約
0.05%以下の吸湿量に調整される。したがって、機
能個片フィルムの加熱貼り合わせ加工する際、TABテ
ープと機能フィルムの接着界面において残留水分が熱膨
張することに起因するボイドの発生が有効に抑止され
る。
【0045】また、加工室B内の雰囲気は、イオン化装
置により静電気漏洩環境となっているため、除湿環境で
の静電気障害が防止される。さらに、外部から導入され
るエアーを除湿装置及び除電装置を通して加工室Bに導
入しているため、加工室B内が常に与圧に保たれ、周囲
からの塵埃の流入が防止される。
【0046】上記したように、本実施形態のTABテー
プ用個片フィルム貼り合わせ装置は、除湿器の二次側に
イオン化装置を設け、帯電し易い低湿度エアーをTAB
テープ帯電列に合わせて調整することにより、静電気障
害防止及び低湿環境を合わせて具備させた装置である。
そして、本装置は、主に連続加工を行なうフープ状TA
Bテープに機能性材料(接着剤テープなど)を加熱貼り
合わせる加工装置に適する。本装置を用いれば、加工治
具に金型を用いた場合など、空調設備の故障で加工室内
の湿度が極端に上昇した場合でも、金型の酸化を防ぐこ
とができるという副次的効果がある。すなわち、貼り合
わせ装置本体の置かれている加工室内を低湿に保つこと
で機能フィルム打抜き用金型等のツールの錆の発生を未
然に防止することができる。
【0047】また、上記実施形態では、貼り合わせの直
前乾燥に近赤外線ヒータを用いたが、中赤外線ヒータを
用いることもできる。加工時間(タクトタイム)がさら
に長い加工機であれば、直前乾燥を遠赤外線による長時
間加熱で行うことも可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、T
ABテープへの機能フィルム個片の貼り合わせ装置にお
いて、 主材料であるTABテープの加工中における経
時吸湿を防ぐために、装置内を除湿及び除電処理したク
リーンエアーで充満させ、且つ個片フィルム貼り合わせ
の直前でTABテープを近・中赤外線ヒータで短時間加
熱することで最適な低吸湿状態を実現するようにしてい
るため、TABテープと機能フィルムの接着界面におい
て残留水分の熱膨張によるボイドの発生を有効に抑止す
ることができる。
【0049】また、この低吸湿状態にも拘わらず、加工
室B内の雰囲気は、除電装置たるイオン化装置により静
電気漏洩環境とされるため、除湿環境での静電気障害も
防止される。
【0050】さらにまた、外部から導入されるエアーを
上記除湿装置及び除電装置に通して加工室に導入してい
るため、加工室内を常に与圧に保ち、周囲からの塵埃の
流入を防止することができる。
【0051】このように本発明によれば、リール状TA
Bテープへの個片フィルムの連続貼り合わせに関して、
本装置の外部環境たる加工室環境に依らず、全長に渡り
吸湿量を最小限に抑えることが可能で、貼り合わせた接
着界面でのボイド発生を抑え製品品質を向上させること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のTABテープ用個片フィルム貼り合わ
せ装置を示した概略図である。
【図2】本発明の主要部であるクリーンエアーの除湿及
び除電処理を行う装置部分を示した図である。
【図3】従来のTABテープ用個片フィルム貼り合わせ
装置を示した概略図である。
【符号の説明】
2 TABテープ 3 貼り合わせ装置本体 4 除湿装置 5 除電装置 6 近赤外線ヒータ 7 TAB巻出し装置 8 TAB巻取り装置 11 機能フィルム供給装置 A 巻出し室 B 加工室 C 巻取り室
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 斉藤 賢彦 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社総合技術研究所内 Fターム(参考) 4F100 AK01B AT00A BA02 CB00 EJ43 EJ97 EK04 GB90 4F211 AC03 AD05 AD08 AD29 AD32 AG01 AG03 AK04 AM25 AM32 TA05 TC05 TD11 TH01 TH02 TH06 TH11 TH24 TH30 TJ13 TN08 TN26 TN56 TN67 TQ03 TQ15 4J040 PA35 PB05 PB13 PB17 PB19 5F044 MM11 MM43 MM48 MM49

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】TAB巻出し装置から給出されるフープ状
    のTABテープに、機能フィルム供給装置から給出され
    る接着剤付きフィルムなどの機能フィルム個片を貼り合
    わせ、TAB巻取り装置にて巻取るTABテープ用個片
    フィルム貼り合わせ装置において、 TABテープの搬送方向に順次巻出し室、加工室、巻取
    り室を配置し、その加工室内に機能フィルム供給装置及
    びこれから供給される機能フィルム個片を巻出し室から
    給出されて来るTABテープへ貼り合わせる貼り合わせ
    装置本体を配置し、 主材料であるTABテープの加工中における経時吸湿を
    防ぐために、少なくとも前記加工室内を除湿及び除電処
    理したクリーンエアーで充満させる手段と、 個片フィルム貼り合わせの直前でTABテープを短時間
    加熱して最適な低吸湿状態を実現する近・中赤外線ヒー
    タとを具備し、 TABテープと機能フィルムの接着界面における残留水
    分の熱膨張によるボイドの発生を抑止したことを特徴と
    するTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、前記少な
    くとも加工室内を除湿及び除電処理したクリーンエアー
    で充満させる手段が、外部から導入されるエアーに対し
    て作用する除湿装置及び除電装置から成ることを特徴と
    するTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の装置において、前記除湿
    装置及び除電装置が、前記巻出し室及び巻取り室の室内
    空気に対して作用するように設けられていることを特徴
    とするTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の装置において、外部から
    導入されるエアーを前記除湿装置及び除電装置に通した
    後に前記加工室に導入して加工室内を常に与圧に保ち、
    周囲からの塵埃の流入を防止したことを特徴とするTA
    Bテープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
  5. 【請求項5】請求項2、3又は4記載の装置において、
    前記除湿装置が比較的高湿で供給されているエアーの導
    入される除湿器であり、前記除電装置がこの除湿器を通
    過した直後のエアーが導入されるイオン化装置であり、
    この除湿器及びイオン化装置により加工室内に低湿・除
    電エアーパージし、外部環境に関わらず個別の装置加工
    室内雰囲気を調質可能としたことを特徴とするTABテ
    ープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の装置において、前記除湿器
    及びイオン化装置により、加工室内が静電気漏洩環境と
    なっていることを特徴とするTABテープ用個片フィル
    ム貼り合わせ装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の装置にお
    いて、前記近・中赤外線ヒータが、2.5μmから3μ
    mの波長域を放射する赤外線ヒータから成ることを特徴
    とするTABテープ用個片フィルム貼り合わせ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009256198A (ja) * 2008-03-21 2009-11-05 Denso Corp コージェライト成形体及びその製造方法
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