JP2002298354A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2002298354A
JP2002298354A JP2001096355A JP2001096355A JP2002298354A JP 2002298354 A JP2002298354 A JP 2002298354A JP 2001096355 A JP2001096355 A JP 2001096355A JP 2001096355 A JP2001096355 A JP 2001096355A JP 2002298354 A JP2002298354 A JP 2002298354A
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JP2001096355A
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English (en)
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Shinichi Oe
愼一 大江
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
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Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Sanyo Electric Co Ltd
Tottori Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な高速回路素子を用いずに、記録時、再
生時の出射光の最適パワー制御を行う光ディスク装置を
提供することを課題とする。 【解決手段】 レーザを駆動する複数の電流源61,6
2,63とそれを駆動する電圧を印加する手段2を備
え、所定の出射パワーとそのパワーに対応したモニター
電圧をメモリ12に記憶させ、その値から、装置固有の
モニター値と出射パワーに基づくレーザ駆動電流との関
係式を求め、任意の時間のモニター値とその関係式から
出射パワーを監視し、各駆動電流量を制御する手段とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスク装置
に係り、光ディスクを用いて情報を記録・再生する装置
において、情報の再生、記録、消去時のレーザパワーの
好適な制御を行う光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームを用いて情報の記
録、及び再生を行う光ディスク装置には光磁気方式や相
変化記録方式などがある。いずれもレーザビームをその
光ディスク(記録媒体)上に集光して加熱することで情
報の記録を行っている。
【0003】例えば、相変化ディスクの場合、図2
(j)のレーザの出射パワーで示すように、書き込み信
号“1”に対して記録パワー(PPK)が櫛型状の光パル
ス列を、そして、書き込み信号“0”に対してはそのピ
ークパワー(PPK)と再生パワーの中間のパワー
(PRD)、いわゆるバイアスパワー(PBS)を対応させ
て発光させて記録している。
【0004】この記録信号の品質に対しては、記録する
際の光パルスのパルス幅や光パワーが大きく影響する。
従って、最近の光ディスク、特に相変化ディスクには最
適な最大記録(ピーク)パワー、消去(バイアス)パワ
ー、再生(リード)パワーやパルス列の個々のパルス幅
が推奨値として予め記録されているケースが多い。
【0005】例えば、ある相変化ディスクで標準回転速
度の場合、ピークパワー(PPK):11mW、バイアス
パワー(PBS):5mW、再生(リード)パワー
(PRD):1mW、となっている。
【0006】しかし、第1の問題として、実際は光ディ
スクや装置の個体差により、その推奨値そのものが最適
値とは限らないことが挙げられる。そこで、現在、実機
では光ディスク挿入後に試し書きを行い、その再生信号
の品質、例えば、エラーレートや信号波形のアシンメト
リーや変調度などが最良になるパワーをその装置と光デ
ィスクに対する最適なパワーとして設定するケースが多
い。その場合、推奨値付近で最適パワーを探り、その近
辺で設定することになる。
【0007】第2の問題として、レーザパワーが半導体
レーザの駆動電流に対して変動する問題がある。
【0008】図11に温度が変化した際の半導体レーザ
の電流−出力特性を示す。半導体レーザのレーザパワー
の対駆動電流特性は、温度によって図11のようにシフ
トする。つまり、レーザの発振開始電流がシフトし、微
分効率も若干変化する。このため、最適パワーに対する
駆動電流も変化する。従って、レンズ出射パワーをモニ
ターして、レーザ制御部へフィードバックし、最適な電
流値になるように制御することが必要になる。
【0009】そのパワーモニターについては、再生専用
型の光ディスク装置では、半導体レーザのチップに内蔵
されているフォトダイオードによって検出する方式がほ
とんどである。しかし、記録・再生型の光ディスク装置
の場合は、正確にその記録パワーを把握する必要がある
ため、その手段として、半導体レーザと対物レンズの間
でビームの一部を分光してフォトダイオードに入射させ
てその光量を検出する方法が主流となっている。
【0010】ところが、その方式で、図2(j)に示し
たような書き込みパルスのピークパワーなどを正確に検
出しようとすると、相変化ディスクに限らず最近の光デ
ィスク装置では、そのパルスの時間幅が10nsec程
度、あるいはパルスの立ち上がりや立ち下がり時間が数
nsecと非常に短いために、フォトダイオードやその
光電流をI/V変換(電流電圧変換)するアンプなどの
部品を超高速対応のものにしなければならず、その結果
として、装置が高価になってしまうという難点がある。
また、フォトダイオードとアンプ間の距離も長くできな
いなど光ピックアップ装置内の構造も制限され、実用化
にはかなりの困難が伴う。
【0011】こうした問題のうち、前者の問題に対して
は、つまり温度変化への対応策としては、上記特性のシ
フト時には発光波長が変わることから、従来では、回折
格子を設けてその変化を捉えてパワー補正したり(特開
平8−315400号公報参照)、温度センサーを機器
内部に設けて温度変化を検出してパワー補正する手段を
講じた装置(特開平9−198658号公報参照)など
が提案されている。しかし、コスト、制御方法の煩雑さ
のため、あまり実用化には至っていないが実情である。
【0012】後者の問題にも対処した制御方法も提案さ
れている。その例として、特開平9−171631号公
報には、再生パワー用の電流源と消去パワー用、及び記
録パワー用の電流源の3つの電流源を備え、レーザビー
ムを分光して得られる光電流の電圧変換によってその駆
動電流に対するレーザパワーの変化を検出し、それによ
って最適な基準パワーとなるようその補正を行うもので
ある。常時、再生用のレーザ駆動電流を流しておき、消
去時、あるいは記録時にはそれぞれ対応した駆動電流を
重畳させる。そして、その補正に対しては3つともパワ
ー変化を検出して補正を行うか、あるいは2つか1つの
検出に限り、残りは検出した電流源にある定数で比例さ
せるかの手段をとっている。
【0013】しかし、上記した特開平9−171631
号公報に記載された発明では、上記比例定数の求め方や
設定方法には言及されておらず、さらに、消去パワーを
基準としてそれに再生パワーを比例させる構成を主とし
ているが、単純な比例関係ではないため不具合が生じる
ことが想定され、また、再生パワーを一定に保つように
その重畳電流を制御するとしているが、例えば、温度が
上昇してレーザの特性が図10のT2のように移行した
とき、その重畳電流のみを増加させ、再生パワーの補正
は一切行っていない。そのため、次の再生動作に移った
ときには再生パワーが不足し、最悪の場合サーボがはず
れるという状態にも陥ってしまいかねない。
【0014】また、第1の問題に対しても、ディスク交
換時の試し書きによる最適パワーの導出に際しては、前
回の書き込み時とは先の比例定数が変わっている可能性
が十分に考えられるため、随時その設定を行うことが必
要となるが、これに対応する手段も講じられていない。
さらに、高価な高速フォトディテクタやI/V変換回
路、S/H回路等を必要とするなど構成上複雑であり、
結局あまり実用的な構成とは言い難い。また、特開平9
−288840号公報に記載された光ディスク駆動装置
のレーザパワー制御装置も同様に、高価な高速回路等を
必要とするなど構成上複雑である。
【0015】それを改善した例として、特開2000−
251263号公報に記載された光ディスク装置があ
る。これは、レーザの対電流特性が温度上昇に対して図
11に示したように単にシフトするだけで、レーザの微
分効率の変化は記録パワーの設定にほとんど影響がない
としたものである。つまり、レーザの駆動電流に閾値電
流の変化分(ΔIth)を加えることで、わずかの誤差
(ΔP2)があるもののほとんど目標パワー(PP)が
出射でき、さらに、最近の光ディスク、特に相変化ディ
スクの改善により記録感度の変化が少ないことを利用し
て装置を安価な構成としたものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開2000−251263号公報に記載されたものにお
いても、先の第1の問題にて説明したような個体差への
対策は講じられてはおらず、記録時のピークパワーや消
去パワーの設定方法も不明確であり、実用に資する提案
がなされているとは言えない。
【0017】この発明は、上述した従来の問題点に鑑み
なされたものにして、高価な高速回路素子を用いずに、
記録時、再生時の出射光の最適パワー制御を行う光ディ
スク装置を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、レーザから
のレーザビームを記録媒体上に照射して情報を記録/再
生する光ディスク装置において、前記レーザを駆動する
複数の電流源とそれを駆動する電圧を印加する手段と、
前記複数の電流源のうち第1の電流源による駆動電流に
よって再生パワー、もしくは最小パワーで前記レーザを
発光させ、記録信号に応じて、第2以降の複数の電流源
の組み合わせで得られる電流を第1の電流源による駆動
電流に重畳させることにより、記録時の種々のパワーを
発光させる手段と、前記レーザビームを分光して出射パ
ワーを検出しモニター値を出力する手段と、所定の出射
パワーとそのパワーに対応した装置固有のモニター値を
記憶させる記憶手段と、前記記憶手段に格納された装置
に装置固有のモニター値と出射パワーに基づくレーザ駆
動電流との関係式を求め、任意の時間のモニター値とそ
の関係式から出射パワーを監視して前記複数の電流源か
ら出力されるそれぞれの駆動電流量を制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】また、再生時の出射パワー、あるいは記録
時の出射パワーの制御は、前記複数の電流源のうち第1
の電流源の駆動電流を制御することで行うように構成す
ればよい。
【0020】前記出射パワーの検出、及び出射パワーの
制御は、光ディスク上の読み出し部で行うように構成す
ればよい。
【0021】また、この発明は、記録時の出射パワーの
検出と制御は記録時の任意の時間に行い、且つ、その出
射パワーの検出は前記検出量を所定のローパスフィルタ
ーを通過した後で行うとともに、出射パワーの制御は、
検出した値を記録開始直後に記憶した検出値と比較し
て、常に前者が後者と同等レベルになるように第1の電
流源の駆動電流を制御することにより行うように構成で
きる。
【0022】上記のように、この発明は、記録時に、再
生パワー用駆動電流(IRD)にバイアス(消去)用電流
分(IBS)、あるいはピーク(最大記録)用電流分(I
PK)を重畳させてレーザを発光させ、レーザビームを分
光して出射パワーを検出する手段に加えて、所定の出射
パワーとそのパワーに対応したモニター電圧をメモリに
記憶させる手段を備え、さらに、その値から装置に固有
の出射パワーとレーザ駆動電流との関係式を求める。そ
して、任意の時間のモニター値とその関係式から常に出
射パワーを監視して最適値に制御することを可能とした
ものであり、且つ前述と同様にディスクの微分効率のデ
ィスクの記録感度の変化が小さいことを利用して、再生
パワー用駆動電流のみの操作で最適パワーへの制御を可
能にしたものである。
【0023】これにより、出射パワーの検出系を高速対
応にする必要がなく、安価な構成でレーザパワーの補正
が行え、個体差への対応も容易とした装置を提供でき
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につき
図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形
態のブロック構成図であり、図2は、図1の各部のタイ
ミングチャートである。
【0025】まず、レーザパワー制御の原理から説明す
る。この発明では、レーザドライバー6の中に3つの電
流源61、62、63とを備え、それぞれの電流源6
1、62、63からスイッチ(SW1、SW2、SW
3)を介して、半導体レーザ7へ駆動電流を供給するこ
とにより、半導体レーザ7を発光させている。
【0026】また、その3つの電流源61、62、63
へは、レーザ制御部1の中のコントロール部3がDA変
換機2に設定して印可する駆動電圧(V1、V2、V
3)に比例した電流が流れるように構成されている。
【0027】レーザ制御部1は、この装置全体を制御す
るマイクロプロセッサユニット(MPU)11からコマ
ンド・データを受け取り、これらのコマンド・データ並
びにライトコントローラ5からの各種信号によりレーザ
ドライバー6を制御する制御信号を生成する。
【0028】レーザドライバー6内の各スイッチ(SW
1、SW2、SW3)は、MPU11からの指令(割り
込み)(図2参照)、あるいは、ライトコントローラ5
から供給される記録データ(図1、図2参照)に応じ
て、レーザ制御部1が出力する制御信号(/EN1、/
EN2、/EN3)によって制御され、ここでは3つの
電流源61,62,63からの加算電流を半導体レーザ
7に流せるように構成されている。
【0029】例えば、相変化ディスクの場合、再生、あ
るいは記録の状態によってリード(再生)パワー、バイ
アス(消去)パワー、ピーク(最大記録)パワーの少な
くとも3種類のパワーを出射しなければならないが、そ
れにはレーザドライバー6内の各スイッチ(SW1、S
W2、SW3)を図2(d)〜(f)に示した制御信号
に基づき制御し、3つの電流源61,62,63の組み
合わせで制御する。一つの駆動電流源から供給される電
流は下式(1)のように、その駆動電圧(V(n))と
抵抗値(R)によって決まる。
【0030】 I(n)=k1・V(n)/R・・・(1) ここで、
k1は電流源、つまりレーザドライバー特有の定数で予
め求まる。結局3つの電流源61,62,63から流れ
る電流は合計の電流は、下記(2)式に示すようにな
る。
【0031】I=i1+i2+i3=k1・(V1+V
2+V3)/R・・・(2) ここで、i1は、第1電
流源61から流れる電流、i2は、第2電流源62から
流れる電流、i3は、第3電流源63から流れる電流で
ある。
【0032】図3において、レーザ駆動電流と発光パワ
ーとの関係を示す。この図に示すように、レーザの駆動
電流とレーザの発光パワー(PLD)との間には良く知ら
れているように、図3の(a)に示したような関係があ
るが、温度上昇によってその特性は図3の(b)のよう
にシフトする。従って、ある時点のレーザの発光パワー
(PLD)と駆動電流(I)との関係は以下の式(3)と
近似的にみなすことができる。
【0033】PLD=ξ・(I−ITH)=ξ・k1(V
−VTH)/R・・・(3) ここで、ξはレーザの微分
効率であり、ITHは発振閾値電流、VTHはそれに相当す
るDA変換機2からの駆動電圧である。
【0034】記録再生型の光ディスクでは、通常、半導
体レーザ7から発する全光量のうち一部を分光してフォ
トダイオードに入射させて発光パワーの監視用に利用
し、その他を対物レンズ(図示しない)に入射させて光
ディスクへと集光させる。半導体レーザから出射される
全光量のうち、どれだけ対物レンズに入射して利用され
るかを示す割合を「結合効率」と呼ぶが、これをαで表
す(この値は30%前後が主流である)と、対物レンズ
出射パワー(Pw)はレーザの全発光光量(PLD)に比
例するから、駆動電流(I)との関係は、上記式(3)
より、新たな比例定数η(=αξ)を用いて下記(4)
式、(5)式に表せる。
【0035】Pw=αξ・PLD=η・PLD=η・(I−
TH)・・・(4) =η・k1(V−VTH)/R・・・(5) 但し、η=
αξと見なしている。その対電流特性を示す図3の
(c)も温度上昇によって、図3の(d)のようにシフ
トする。
【0036】図4に対物レンズ出射パワーとフォトディ
テクタのモニター電圧との関係を示す。分光してフォト
ディテクタ8に当たる光量もレーザの全発光光量(PL
D)あるいは対物レンズ出射パワー(Pw)に比例す
る。従って、フォトディテクタ8の光電流をI/V変換
アンプ9を通して得る検出光量に比例したモニター電圧
(Vm)は、対物レンズからの出射パワー(Pw)に対
して線形となり、図4のような原点を通る直線、下記
(6)式のように表せる。
【0037】Vm=k2・Pw・・・(6) そのた
め、予めこの係数:k2が分かっていれば、常にモニタ
ー電圧を検知することで、光ディスクに照射する光パワ
ー(Pw)が監視できることになる。
【0038】今までの説明から分かるように、最終目的
である対物レンズ出射パワーをある値(Pw0)に制御
するためには、モニター電圧がそのパワーに対応した電
圧(Vm0=k2/Pw0)になるように制御すれば良
く、数式(4)(5)あるいは(6)より得られる下式
を見れば判るように、結局、駆動電流(I)、又はその
電流源を駆動するDA変換機2からの駆動電圧(V
(n))で制御できることが分かる。
【0039】 Vm=k2・η・(I−ITH)・・・(7) =k2・η・(k1/R)・(V−VTH)・・・(8)
このように、数式(6)の係数:k2、あるいは数式
(7)(8)の係数:ηと閾値電流:ITHを求めれば、
駆動電流、ひいてはDA変換機2からの駆動電圧を操作
することによって所望のモニター電圧になるように制御
でき、その結果として、対物レンズ出射パワー(Pw)
の最適化が容易となる。以上がこの発明のレーザパワー
制御の簡単な原理である。
【0040】次に、この発明の動作につき図面を参照し
て説明する。記録にはその記録パワーの制御が必須であ
るが、前述のように同じ駆動電流でも個々の半導体レー
ザによって、つまり装置によって対物レンズからの出射
パワーがかなり異なり、またディスクによっても記録感
度が異なるため最適記録パワーがばらつくことが想定さ
れる。そのため、最近では推奨されている最適な記録
(ピーク)パワーに関して、この付近の試し書きによる
最適パワーの抽出を行っている。
【0041】この場合、推奨値から遠く離れたパワーか
ら試し書きを開始すると、最適値にたどり着くまで時間
がかかってしまうことは明らかである。従って、出来る
だけ推奨値に近いところから開始するのが望ましく、そ
れには、個々の装置における推奨パワーに対応した駆動
電流をあらかじめ求めておくことが有効となる。
【0042】そこで、この発明は、表1に示したように
ピークパワー、バイアスパワー、リードパワーに対応し
た装置固有のモニター電圧をあらかじめ求めておき、そ
の後の出射パワーの監視に利用する、つまり、その所望
のモニター電圧が得られるようにレーザの駆動電流を制
御することで最適パワーを出射できるようにしたもので
ある。
【0043】
【表1】
【0044】その方法として、まず、最初に、上記
(6)式の係数:k2、つまり、図4の直線の傾きを求
めておくことから始める。この係数(k2)は、装置固
有の値であり、製造時などに1度測定してデータとして
記憶させておき、その後に利用していく。例えば、図示
しないが、装置の対物レンズ上に光ディスクの代わりに
光パワーメーターなどの光量測定機を固定しておき、テ
ストスイッチの信号(これも図示しない)を直接レーザ
制御部1に入力するか、あるいはMPU11に入力して
レーザ制御部1へその旨コマンドを供給して、テスト用
仮設定電流(対物レンズ出射パワーが5〜6mW程度に
なる)を半導体レーザ7に流し、その時の対物レンズの
出射パワー(Pw_tst)とそれに対応したモニター
電圧(Vm_tst)の値を読み取る。その結果、下記
(9)式が得られる。
【0045】 k2=Vm_tst/Pw_tst ・・・ (9)
この式(9)により、係数(k2)を算出し、その値を
コントローラ部3におけるレーザ制御用プログラムの中
の固定データとしてあらかじめ組み込んでおけば、それ
以降、絶えずモニター電圧Vmを検知することにより、
対物レンズからの出射パワーがモニターできることにな
る。ここでは、この係数(k2)の値をMPU11内の
不揮発性メモリ12に格納することにより、随時、レー
ザ制御部1が読み出す(図2−コマンド、データ)こと
ができ、また、モニター電圧(Vm)はAD変換機4を
通して値を読み取ることができる構成としている。
【0046】次に、実際の使用状態に即しては、こうし
て求めておいた係数(k2)を利用してレーザパワーの
制御を行っていくわけであるが、それには、第1番目と
して電源投入後、あるいは光ディスク挿入後に、装置固
有のレーザ駆動電流とモニター電圧との関係式である
(7)式(図5の直線)を求めることから開始する。図
5は、装置固有のレーザ駆動電流とモニター電圧との関
係を示す図である。
【0047】まず、コントローラ部3は、例えば、対物
レンズの出射パワーがバイアスパワーよりも若干低い3
〜4mW程度になるよう、仮設定電流(I1=i1+i
2)を流す。つまり、仮設定電圧V1、V2をDA変換
機2から第1電流源61、第2電流源62にそれぞれ印
加し、コントロール信号/EN1、/EN2を共にON
してスイッチSW1,SW2をONにし、半導体レーザ
7を発光させる。そして、フォトディテクタ8の光電流
をI/V変換アンプ9を通して得る検出光量に比例した
その時のモニター電圧(Vm1)をAD変換機4を通し
て測定する。ここで、i1は再生パワーである1mW程
度を発光させる電流値で、半導体レーザ7の特性にもよ
るが、概略40〜50mA程度であり、i2は10mA
程度である。
【0048】同様に、出射パワーがバイアスパワーとピ
ークパワーの中間程度7〜8mW程度になるような、先
の電流にi3(20mA程度)を加えた仮設定電流(I
2=i1+i2+i3)を流す。つまり、上記に加えて
仮設定電圧V3もDA変換機2から第3電流源63に印
加してコントロール信号/EN3もONしてスイッチS
W3をONにし、半導体レーザ3を発光させ、そのとき
のモニター電圧(Vm2)をAD変換機4を通して測定
する。両者とも発光パワーは概略の値で良い。こうして
測定された2点(Vm1、I1)と(Vm2、I2)を
用いれば、下式(10)、(11)により、「η:傾
き」と「ITH :x軸との交点」、つまり図5の直線が
求まる。
【0049】 η=(Vm2−Vm1)/(I2−I1) ・・・ (10) ITH=I1−(Vm1/η) ・・・ (11) そして、レーザ駆動電流(I)と、対物レンズ出射パワ
ー(Pw)に対応したモニター電圧(Vm)の関係を表
す(7)式を得ることになる。結局、レーザ駆動電流
は、下記(12)式として求まる。
【0050】 I=Vm/(k2・η)+ITH ・・・ (12) 第2番目として、再生や記録に必要な電流設定値を求め
る方法を述べる。すでに、出射パワー(図2−(j))
に示したように、相変化ディスクの場合再生時には再生
パワーを、記録時にはその記録信号に応じて、"0"に対
してはバイアスパワー、そして、“1”に対しては3つ
のパワーを組み合わせたパルス上の波形で発光する。
【0051】通常、リード(再生)パワーは1mW程
度、ピーク(最大記録)パワーを10mW以上とし、バ
イアス(消去)パワーをピークパワーの半分程度とする
が、それらの3つの設定パワーに対しては、表1に示し
たように、スイッチ(SW1、SW2、SW3)のON
/OFFを制御信号(/EN1、/EN2、/EN3)
でコントロールすることにより、第1電流源61からの
駆動電流「IRD」で再生パワーを、第1,第2電流源6
1,62からの駆動電流「IRD+IBS」でバイアスパワ
ーを、そして、第1,第2,第3電流源61,62,6
3からの駆動電流「IRD+IBS+IPK」でピークパワー
を発光させる(図1−IRD+IBS+IPK参照)。
【0052】そこで、まず、前記(6)式より、対応し
たモニター電圧:VmRD、VmBS、VmPK(表1)を求
めて「目標電圧」としてメモリ格納しておき、さらに先
の(12)式より下式を導く。
【0053】 IRD=VmRD/(k2・η)+ITH ・・・ (13) IBS=(VmBS−VmRD)/(k2・η) ・・・ (14) IPK=(VmPK−VmBS)/(k2・η) ・・・ (15) これにより、3つのパワーを出射させるべく3つの電流
源の電流値が求まり、さらに、それに対応したDA変換
機2の設定電圧を求めることも(1)式より容易とな
る。
【0054】これらのパワー、又はモニター電圧と駆動
電流の関係を図6に示しておく。また、もし、光ディス
ク挿入後、初期再生動作でそのディスク固有のデータを
読み取った結果、上記3つの各パワーの推奨値が以前と
異なっていれば、それに対応したモニターの目標電圧、
及び駆動電流、あるいは駆動電圧を再計算して設定しな
おせば良い。
【0055】こうした関係式の導出は、記録動作前の任
意の時間に光ピックアップの対物レンズのフォーカスサ
ーボをオフした状態か、あるいはフォーカスサーボをオ
ンさせた状態で半導体レーザ7の出射パワーを高出力に
しても光ディスク上に影響を与えない位置まで光ピック
アップを移動させた状態で行う。これにより、装置毎
に、その時点での各パワーに必要な駆動電流、あるいは
駆動電圧を求めることが可能になる。
【0056】第3番目として、実際の再生、あるいは記
録動作中の温度変化による半導体レーザ特性の変化に対
応する場合の第1の実施例について述べる。
【0057】普通、装置内の温度変化は緩やかである。
わずかの時間に温度が数十℃も変化することはまずあり
えない。また、通常、光ディスクに連続書き込みを行う
場合でも、1回の書き込みでは温度上昇はせいぜい15
℃程度以下である。従って、記録時においては、図3の
直線の温度による変化は、ただ単に右にシフトするだけ
で、傾きの変化がほとんど無視できる。図5のモニター
電圧の直線についても同様なことがいえる。
【0058】そこで、この発明は、レーザパワーの対駆
動電流特性の温度変化によるシフトに対して、駆動電流
重畳分は変化させずに再生パワー用駆動電流のみで制御
することを狙ったものである。図7に示したように、駆
動電流「IRD」を操作するだけで、それが容易に可能で
あることがわかる。例えば、図の7ように温度がTaか
らTbへと上昇した時、レーザの出射パワー(モニター
電圧)の対電流特性はaからbへとシフトするため、再
生パワー用駆動電流を「IRD」から「IRD”」へと大き
くしてやればaの状態と同一のパワーが得られる。
【0059】この発明の半導体レーザの出射パワーの制
御は、図8にフローチャートに示したように、MPU1
1からの200ms程度のタイマー割り込みによる処理
開始コマンド(図2−コマンド)を起点にして、コント
ローラ部3が行う。以下、この動作につき説明する。M
PU11からの200ms程度のタイマー割り込みの処
理が開始されると(ステップS1)と、AD変換機2の
検出をモニター電圧の検出系と時定数を見こんだ所定の
遅延時間(ディレイ1)を遅延させ(ステップS2)、
モニター電圧(Vm)をAD変換機2から読み取る(ス
テップS3)。そして、過去10回程度の移動平均を取
って出射パワーを検出し、移動平均値(Vm_ave)
を更新する(ステップS4)。
【0060】次に、新しく更新した移動平均値(Vm_
ave)と所望の再生パワーに対応した目標のモニター
電圧(VmRD:表1)を比較する(ステップS5)。こ
のモニター電圧の目標値には、比較結果を敏感に制御に
反映させないために不感帯を持たせるべく、その目標値
に「+1ビット」した値を最大目標値(目標max)と
し、「−1ビット」したものを最小目標値(目標mi
n)として幅を持たせている。
【0061】そして、比較した結果、新しい平均値が目
標最小値より低ければ、連続数回(z回)続いたか否か
判断し(ステップS7)、続いた場合には、レーザパワ
ーが低いと認識し、レーザの駆動電流「IRD」を増やす
ようDA変換機2の駆動電圧を1ビット増加させ(ステ
ップS8)。逆に、新しい平均値が目標最小値より低け
れば、新しい平均値が最大目標値より高いか否か判断さ
れ(ステップS6)、高ければ連続数回(z回)続いた
か否か判断し(ステップS9)、続いた場合には、駆動
電圧を1ビット小さくする(ステップS10)。
【0062】本実施例では、図8のようにそれが連続数
回(z回)続かないと駆動電圧を増減、更新しないこと
にしている。これにより、レーザ駆動電流「IRD」の調
整により、最適な再生パワーを保つことのみならず、前
述の図7に示したような記録時のバイアスパワー、ピー
クパワーの最適化も同時に行うことが可能になった。
【0063】ただし、ピークパワーについてはディスク
や装置の組み合わせ固有の最適パワーを求め、初期の設
定値より変更することが想定されるが、最適値変更以後
もこの方法でパワーの最適化が行えることは明らかであ
る。
【0064】上記したように、この発明の半導体レーザ
の出射パワーの制御は、MPU11からの200ms程
度のタイマー割り込みによる処理開始コマンド(図2−
コマンド)を起点にして、コントローラ部3が行う。M
PU11からの200ms程度のタイマー割り込みの処
理では、毎回、最初にモニター電圧(Vm)をAD変換
機2から読み取り、過去10回程度の移動平均を取って
出射パワーを検出する。
【0065】このとき、AD変換はモニター電圧の検出
系と時定数を見こんだ所定の遅延時間(ディレイ1)後
に行う。次に新しく更新した移動平均値(Vm_av
e)と所望の再生パワーに対応した目標のモニター電圧
(VmRD:表1)を比較するがモニター電圧の目標値に
は、比較結果を敏感に制御に反映させないために不感帯
を持たせるべく、その目標値に「+1ビット」した値を
最大目標値(目標max)とし、「−1ビット」したも
のを最小目標値(目標min)として幅を持たせてい
る。
【0066】そして、比較した結果、新しい平均値が目
標最小値より低ければレーザパワーが低いと認識し、レ
ーザの駆動電流「IRD」を増やすようDA変換機2の駆
動電圧を1ビット増加させ、逆に、高ければ駆動電圧を
1ビット小さくする。本実施例では、図8のようにそれ
が連続数回(z回)続かないと駆動電圧を増減、更新し
ないことにしている。これにより、レーザ駆動電流「I
RD」の調整により、最適な再生パワーを保つことのみな
らず、前述の図7に示したような記録時のバイアスパワ
ー、ピークパワーの最適化も同時に行うことが可能にな
った。
【0067】こうした調整は、再生パワー用の駆動電流
「IRD」のみを操作するため、電源投入後の光ディスク
未挿入時(レーザ未発光時)やホストコンピュータから
本装置への指令待ち状態(レーザは再生パワーで待機)
などの任意の時間に行え、さらに記録時においても次の
ような同様な調整が行える。最近の記録型の光ディスク
には、トラック上のセクター毎にその先頭にプリピット
で形成されるヘッダー部が設けてあって、そこで再生パ
ワーでヘッダー情報を読み取る構造になったディスクも
多い。
【0068】その場合、記録時にも再生パワーとなる区
間が存在することになり、そこを本パワー制御に利用で
きる。通常、ヘッダー部通過毎にヘッダーゲート信号
(図2−/HG(a))がライトコントローラ5から出
力されるが、本実施例では、その信号を起点にして図9
に示したようなパワー制御を行っている。ヘッダー区間
は少なくとも数十〜100μsec程度はあるため、検
出系の周波数帯域がせいぜい1MHz程度もあれば、先
の検出系の時定数を考慮したAD変換前の遅延時間(デ
ィレイ1)を除いても、十分な処理時間が確保できる。
こうして、前記のタイマー割り込みコマンドによる処理
と同様にレーザの駆動電流「IRD」の制御を行うことが
可能となる。
【0069】第2の実施例につき説明する。第2の実施
例として、ヘッダー部以外を利用する方法もある。ま
た、それはヘッダー部が存在しないディスクに対しても
応用可能である。その構成を図10に示す。図10に示
すのものは、図1に示す構成にローパスフィルタ10を
追加したものである。つまり、出射パワーのモニター電
圧検出(AD変換)を行うのはローパスフィルタ10の
通過後である点だけが前述と異なる。他の構成は図1に
示したものと同じであるので、説明の重複を避けるため
に、ここではその説明は割愛する。
【0070】このフィルタの通過周波数帯域は「100
kHz」程度以下であり、従って、図2に示したよう
に、パルス上の記録波形、あるいは記録信号“1”、
“0”による出射パワーの変化も平均化され、唯一ディ
スク上にヘッダー部が存在するときのみ、そのときの再
生パワーを反映する。ヘッダー部を伴わない光ディスク
の場合は全て記録時の平均パワーが出力される。
【0071】記録する変調信号によっても異なるが、例
えば、最近よく用いられる「EFM」変調の場合、3T
から11Tの各記録信号の生起確率は記録データの種類
によらず、その分布はほぼ一定で、ほぼ不変と考えられ
る。従って、平均パワーはそれらの出現確率と再生、バ
イアス、ピークの各パワーで決定されることになるが、
その平均値は必ずしも特開平9−288840号公報に
記載されているような「ピークパワーと再生パワーの中
間値」とはならないことは明白である。
【0072】実際、本実施例のように、再生パワーを1
mW、バイアス消去パワーを5mW、ピークパワーを1
1mWとし、且つ変調方式を「EFM」変調した場合、
その平均パワーは、約5.7mWでほぼ一定になる。し
かしながら、この発明の場合、この数値の絶対値はあま
り問題としない。なぜなら、記録開始時にその平均パワ
ーに対応したモニター電圧(Vmid)を記憶させ、そ
の数値が一定となるように再生パワー用のレーザ駆動電
流を制御すれば良いからである。そして、その一連の制
御は、前述と同様のフローチャート図9に沿った手順で
行う。
【0073】この制御の場合、レーザパワー制御処理は
前述と同様の200msec程度のタイマーによるコマ
ンド毎レーザパワー制御が開始され(ステップS2
1)、そして、図2−(n)に示したように、ライトゲ
ート区間(図2−(b))の中でローパスフィルタの時
定数に相当する期間(ディレイ2)とヘッダー区間とを
除外した「AD変換可能区間」にて行うために、AD変
換可能区間であるか否か判断され(ステップS22)、
可能期間であれば以下の動作へ進む。
【0074】まず、平均パワーのモニター電圧(Vmi
d)を記録開始直後の1秒程度経過後の移動平均値を目
標電圧として、先と同様にその目標値に「±1ビット」
の幅を持たせた「目標min」及び「目標max」を設
定しておく。そして、モニター電圧(Vmid)をAD変
換機2から読み取る(ステップS23)。そして、過去
10回程度の移動平均を取って出射パワーを検出し、移
動平均値(Vmid_ave)を更新する(ステップS2
4)。
【0075】次に、新しく更新した移動平均値(Vmid
_ave)とが目標最小値より低いか否か判断する(ス
テップS25)。目標最小値低ければ、連続数回(z
回)続いたか否か判断し(ステップS27)、続いた場
合には、レーザパワーが低いと認識し、レーザの駆動電
流「IRD」を増やすようDA変換機2の駆動電圧を1ビ
ット増加させ(ステップS28)。逆に、新しい平均値
が目標最小値より低ければ、新しい平均値が最大目標値
より高いか否か判断され(ステップS26)、高ければ
連続数回(z回)続いたか否か判断し(ステップS2
9)、続いた場合には、駆動電圧を1ビット小さくする
(ステップS30)。こうして、先述と同様の再生パワ
ー用の駆動電流「IRD」を制御によるパワー制御が行え
る。
【0076】なお、先述の出射パワーとモニター電圧と
の関係式(9)における係数:k2の値の格納場所は、
MPU11内の不揮発性メモリ13であるとしたが、そ
れはMPU外、あるいは、レーザ制御部内に格納手段を
設けても良く、さらに記憶させておく値は係数:k2で
はなく、(9)式のVm_tstとPw_tstでも良
い。また、その関係式(9)を求める際、検出のオフセ
ットが生じてそれが無視できない場合も想定されるが、
その場合、そのオフセット分(ΔVm_offset)
はレーザを消光した状態でモニター電圧をAD変換すれ
ば検出できるため、その値を用いて、以下の式(9’)
を利用すれば容易に補正できることは明らかである。
【0077】 k2=Vm_tst/Pw_tst+ΔVm_offset・・・(9’) また、ここでは電流源の数を3つとしたが、この発明は
それに限るものではない。4つ以上設けて数種類のレベ
ルの記録パワーを出力することも当然可能である。
【0078】さらに、この発明では、レーザパワーの制
御処理をレーザ制御部1内のコントローラ部3で行わせ
るとしたが、最近はCPUとADやDA変換機などの周
辺回路を一緒に組込んだMCU(マイクロコントロー
ラ)などのLSIが安価に入手できることもあり、CP
Uの処理時間に余裕がある場合は、それを用いて左記の
フローチャートに示した処理をCPUに行わせる構成と
することも可能である。
【0079】
【発明の効果】この発明の請求項1に記載の発明によれ
ば、光ディスク装置における再生、あるいは書き込みパ
ワーの最適化/調整の方法を従来に比べて簡単な構成
で、しかも容易に低コストで提供することができる。即
ち、出射パワーの検出系を高速対応にする必要がなく、
安価な構成でレーザパワーの補正が行え、個体差への対
応も容易とした装置を提供できる。
【0080】この発明の請求項2に記載の発明によれ
ば、第1の電流源の駆動電流の調整のみで、最適な再生
パワーを保つことのみならず、書き込みパワーの最適化
も同時に行うことが可能となった。また、電流投入後の
光ディスク未挿入時やホストコンピュータから本装置へ
の指令待ち状態などの任意の時間に調整が行え、調整に
自由度が増す。
【0081】この発明の請求項3に記載の発明によれ
ば、読み出し部の区間を利用する場合記録時のレーザパ
ワーの対駆動電流特性の温度変化によるシフトに対し
て、駆動電流の重畳分は変化せずに、再生パワー用駆動
電流のみで制御できる。この様に制御が容易になり、構
成が簡単となる。
【0082】この発明の請求項4に記載の発明によれ
ば、ヘッダー部が存在しないディスクに対してもこの発
明の調整を適用することができ、ディスクのヘッダー部
が存在するか否かに関わらず、光ディスク装置における
再生、あるいは書き込みパワーの最適化及び調整が行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示すブロック構成図で
ある。
【図2】この発明の一実施形態で得られる各部の信号波
形及びタイミングチャートを示す図である。
【図3】レーザ駆動電流に対するレーザの出射パワー及
び対物レンズの出射パワーの特性とその温度変化を表し
た特性図である。
【図4】対物レンズの出射パワーに対するモニター電圧
の関係を示す特性図である。
【図5】レーザ駆動電流に対するモニター電圧、及び対
物レンズの出射パワーの関係を表した特性図である。
【図6】3つのレベルの出射パワー及びモニター電圧と
3つの駆動電流値との関係を表した特性図である。
【図7】上記関係の温度による変化を表した特性図であ
る。
【図8】タイマー割り込みによるコマンド、及びヘッダ
ーゲート信号を起点にして、再生パワーのモニター電圧
を利用したパワー調整方法を表したフローチャートであ
る。
【図9】タイマー割り込みによるコマンドにて、平均パ
ワーのモニター電圧を利用したパワー調整方法を表した
フローチャートである。
【図10】この発明の第2の実施形態を示すブロック構
成図である。
【図11】温度が変化した際の半導体レーザの電流−出
力特性を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ制御部 2 D/A変換機 3 コントロール部 4 A/D変換機 5 ライトコントローラ 6 レーザドライバー 7 半導体レーザ 11 MPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 和彦 鳥取県鳥取市南吉方3丁目201番地 鳥取 三洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB04 CC01 CC05 CC16 DD03 DD05 EE01 EE11 HH01 KK04 5D119 AA06 AA43 BA01 DA01 DA05 HA12 HA45 HA54

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザからのレーザビームを記録媒体上
    に照射して情報を記録/再生する光ディスク装置におい
    て、前記レーザを駆動する複数の電流源とそれを駆動す
    る電圧を印加する手段と、前記複数の電流源のうち、第
    1の電流源による駆動電流によって再生パワー、もしく
    は最小パワーで前記レーザを発光させ記録信号に応じ
    て、第2以降の複数の電流源の組み合わせで得られる電
    流を第1の電流源による駆動電流に重畳させることによ
    り、記録時の種々のパワーを発光させる手段と、前記レ
    ーザビームを分光して出射パワーを検出しモニター値を
    出力する手段と、所定の出射パワーとそのパワーに対応
    した装置固有のモニター値を記憶させる記憶手段と、前
    記記憶手段に格納された装置に装置固有のモニター値と
    出射パワーに基づくレーザ駆動電流との関係式を求め、
    任意の時間のモニター値とその関係式から出射パワーを
    監視して前記複数の電流源から出力されるそれぞれの駆
    動電流量を制御する手段と、を備えたことを特徴とする
    光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 再生時の出射パワー、あるいは記録時の
    出射パワーの制御は前記複数の電流源のうち第1の電流
    源の駆動電流を制御することで行うことを特徴とする請
    求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記出射パワーの検出、及び出射パワー
    の制御は、光ディスク上の読み出し部で行うことを特徴
    とする請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 記録時の出射パワーの検出と制御は記録
    時の任意の時間に行い、且つ、その出射パワーの検出は
    前記検出量を所定のローパスフィルタを通過した後で行
    うとともに、出射パワーの制御は、検出した値を記録開
    始直後に記憶した検出値と比較して、常に前者が後者と
    同等レベルになるように第1の電流源の駆動電流を制御
    することにより行うことを特徴とする請求項2に記載の
    光ディスク装置。
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