JP2002290293A - 伝搬路変動推定装置および伝搬路変動推定方法 - Google Patents

伝搬路変動推定装置および伝搬路変動推定方法

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JP2002290293A JP2001085832A JP2001085832A JP2002290293A JP 2002290293 A JP2002290293 A JP 2002290293A JP 2001085832 A JP2001085832 A JP 2001085832A JP 2001085832 A JP2001085832 A JP 2001085832A JP 2002290293 A JP2002290293 A JP 2002290293A
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fourier transform
maximum doppler
doppler frequency
fft
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Katsuyuki Motoyoshi
克幸 元吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最大ドップラ周波数の検出に用いるFFT点
数を移動体端末の移動速度に応じて適応的に変更可能な
伝搬路変動推定装置を得ること。 【解決手段】 受信信号に含まれる参照信号をフーリエ
変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、ド
ップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性
の変動を推定する伝搬路変動推定装置が、たとえば、過
去の最大ドップラ周波数推定値と所定のしきい値とを比
較しその大小を判定するしきい値判定部104と、前記
判定結果において最大ドップラ周波数推定値がしきい値
よりも低い場合にフーリエ変換のサンプル周波数および
サンプル数を削減可能なFFT点数選択部105および
FFT101と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信における
伝搬路変動推定装置および伝搬路変動推定方法に関する
ものであり、特に、ドップラシフトフェージングに起因
する伝搬路特性の変動を推定する伝搬路変動推定装置お
よび伝搬路変動推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の伝搬路変動推定装置および
伝搬路変動推定方法について説明する。従来の伝搬路変
動推定装置としては、たとえば、特開平7−14023
2号公報に記載の「移動速度検出装置」がある。
【0003】図18は、上記公報に記載の従来の伝搬路
変動推定装置として動作する受信装置の構成を示す図で
ある。図18において、202はフェージング補償部で
あり、203は移動速度検出装置であり、211はダウ
ンコンバート/サンプリング/量子化部であり、212
はシンボルレート変換部であり、213はミキサであ
り、214はパルス整形フィルタであり、215はシン
ボルサンプラであり、216はタイミング抽出部であ
り、217はAFC回路であり、221は、パイロット
サンプラであり、222はパイロット補間フィルタであ
り、223は複素共役回路であり、224は絶対値自乗
回路であり、225は位相補償回路であり、226は振
幅補償回路であり、228は判定回路であり、231は
FFTであり、232は微分回路であり、233は最小
値検出回路であり、234は乗算器である。
【0004】また、図19は、上記受信装置が受け取る
伝送データ信号の構成を示す図である。伝送データ信号
は、連続するシンボル列、すなわち、所定のタイムスロ
ット毎にデータ信号が順に配列されて形成される。さら
に、所定数のデータ信号毎にフェージング歪を検出する
ためのパイロット信号 (パイロットシンボル) が挿入さ
れる。なお、パイロット信号は、予め定められた内容を
有しており、複素数で表すことができる。
【0005】ここで、上記のように構成される受信装置
の動作について説明する。まず、アンテナで受信したR
F(高周波) 信号は、ダウンコンバート/サンプリング
/量子化部211にて、ベースバンド信号への周波数変
換、サンプリングおよび量子化の信号処理が施される。
信号処理後のベースバンド信号を受け取ったシンボルレ
ート変換部212では、タイミング抽出に必要な前処理
を施す。ミキサ213では、供給されたAFC信号(オ
フセット周波数に応じた信号)をシンボルレート変換部
212出力のベースバンド信号に乗じる。ミキサ213
からの出力信号を受け取ったパルス整形フィルタ214
では、帯域フィルタとしてシンボル間干渉を除去する。
シンボルサンプラ215では、与えられたサンプルタイ
ミングに基づいてスロット内の各シンボルをサンプリン
グする。
【0006】一方、タイミング抽出部216では、シン
ボルレート変換部212の前処理出力に基づいてフレー
ム同期を推定するとともに、シンボルサンプラ215に
おけるサンプルタイミングを生成する。
【0007】AFC回路217では、シンボルサンプラ
215の出力信号におけるオフセット周波数を検知す
る。具体的にいうと、AFC回路217では、供給され
た信号からプリアンブルを取り出し、搬送波の位相偏移
(送信時と受信時における位相ずれ) を検出し、その検
出した位相偏移を周波数偏差に変換し、そして、この変
換出力を、ループフィルタを介してミキサ213に供給
する。ミキサ213では、供給されたAFC信号、すな
わち、オフセット周波数に応じた信号を、シンボルレー
ト変換部212出力のベースバンド信号に乗じる。これ
により、送信装置と受信装置との間のキャリア周波数偏
差が補正される。
【0008】シンボルサンプラ215の出力信号を受け
取ったフェージング補償部202では、パイロットサン
プラ221が、当該出力信号からパイロット信号を抽出
する。パイロット補間フィルタ222では、パイロット
サンプラ221の出力信号、すなわち、複数のパイロッ
ト信号をサンプル順に保持するシフトレジスタを備え、
当該シフトレジスタが保持する各パイロット信号を出力
する。
【0009】複素共役回路223では、パイロット補間
フィルタ222の出力である各パイロット信号(複素
数)からそれぞれ複素共役(・)*を求め、それらの複
素共役を加算することで、位相補償信号を生成する。ま
た、絶対値自乗回路224では、各パイロット信号の絶
対値の自乗|・|2を求め、それらの逆数1/|・|2
加算することで、振幅補償信号を生成する。なお、
「・」はパイロット信号の複素数を示している。
【0010】また、フェージング補償部202では、位
相補償回路225が、シンボルサンプラ215出力のデ
ータ信号またはパイロット信号に上記位相補償信号を乗
算する。また、振幅補償回路226が、位相補償回路2
25の出力信号に上記振幅補償信号を乗算することで、
フェージング補償後の信号を出力する。
【0011】判定回路228では、供給されるフェージ
ング補償後のデータ信号を基準値と比較することで、当
該データ信号が論理0または論理1のいずれであるかを
判定する。
【0012】また、パイロットサンプラ221の出力信
号を受け取った移動速度検出装置では、FFT231、
微分回路232、最小値検出回路233、乗算器234
を介して、移動速度を検出する。たとえば、基地局の送
信装置から伝送されるパイロット信号は、一定間隔Ts
秒毎に挿入され、かつその振幅は一定である。また、パ
イロット信号のスペクトルは、ベースバンドで0Hzの
位置に垂直な線だけが生じる。そして、このパイロット
信号は、伝搬経路においてフェージングの影響を受けて
移動体端末の受信装置に達するため、周波数シフトが生
じ、受信装置側における振幅は、一定でなく乱れる。こ
の場合、フェージングによる最大ドップラ周波数をfD
とすると、受信装置で受け取ったパイロット信号は、図
20に示すように、2fDのスペクトル幅を有すること
になる。fDはキャリア周波数fcと移動体速度vとの
積に比例するので、キャリア周波数fcが予め与えられ
ている場合には、受け取ったパイロット信号の最大ドッ
プラ周波数fDを検知することで移動体速度vを算出す
ることができる。
【0013】つぎに、上記移動速度検出装置203の動
作を詳細に説明する。受信信号からパイロット信号が抽
出されると、そのパイロット信号はFFT231に供給
される。FFT231では、入力信号をx(n)とした
場合に、出力信号X(k)が得られる。FFTの原理に
より、kは0,1,2,…,N−1であり、角周波数と
はωk=k/NTsという関係になる。ただし、NはF
FTの演算に用いるパイロット信号のサンプル数であ
り、Tsはパイロット信号の周期である。
【0014】受け取ったパイロット信号がフェージング
の影響を受けていると、そのスペクトル、すなわち、
X(k)は、図20に示すように、マルチパス伝搬モデ
ルによりU型を示すことになる。なお、図20は、N点
FFTの出力データを左から右に連続して並べたもので
あり、横軸はデータの番号を表し、縦軸は電力を表す。
また、図中、横軸における0からN−1までの範囲のデ
ータが、1回のN点FFTで得られる。FFTの原理に
より、得られたデータをFFT出力の順番で並べると、
図20で横軸に番号を振っている範囲のように、中央の
周波数がサンプリング周波数の1/2にあたり、中央か
ら左は正の周波数領域となり、右は負の周波数領域とな
る。
【0015】FFT231の出力信号X(k)を受け取
った微分回路232では、X(k)の勾配であるX
(k)−X(k−1)を得る。負の値で傾きが最大にな
るときのkに対応するωkの周波数が最大ドップラシフ
トfDに相当する。最小値検出回路233では、微分回
路232の出力信号の最小値を、最大ドップラ周波数f
Dとして検出する。乗算器234では、受け取った最大
ドップラシフトfDを用いて、移動速度v=cfD/fc
を算出する。なお、cは光速である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、
従来の伝搬路変動推定装置においては、フーリエ変換に
用いるサンプル周期Tsを、無線通信システムが取り得
る最大のドップラ周波数fDmaxを検出できるように、
(fDmax<1/2Ts) と設定する必要がある。その
ため、移動体端末の移動速度の変動幅が大きいシステ
ム、つまり、最大ドップラ周波数fDの変動幅が大きい
システムにおいて、fDが小さい状態fD<<fD max
は、検出したいfDに対してサンプル周波数1/Tsが
必要以上に速くなる(fD<<1/Ts)。また、フー
リエ変換の演算量は、サンプル周波数に比例する。した
がって、従来方式では、移動体端末の移動速度の小さい
場合に、フーリエ変換の演算量が大きくなってしまう、
という問題があった。
【0017】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、最大ドップラ周波数fDの検出に用いるFFT点
数を移動体端末の移動速度に応じて適応的に変更可能な
伝搬路変動推定装置および伝搬路変動推定方法を得るこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明にかかる伝搬路変動推定
装置にあっては、受信信号に含まれる参照信号をフーリ
エ変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、
ドップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特
性の変動を推定する構成とし、たとえば、過去の最大ド
ップラ周波数推定値と所定のしきい値とを比較し、その
大小を判定する判定手段(後述する実施の形態のしきい
値判定部104に相当)と、前記判定結果において最大
ドップラ周波数推定値がしきい値よりも低い場合に、フ
ーリエ変換のサンプル周波数およびサンプル数を削減す
る削減手段(FFT点数選択部105、FFT101に
相当)と、を備えることを特徴とする。
【0019】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
あっては、受信信号に含まれる参照信号をフーリエ変換
して最大ドップラ周波数を推定することにより、ドップ
ラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性の変
動を推定する構成とし、たとえば、過去の最大ドップラ
周波数推定値と所定のしきい値とを比較し、その大小を
判定する判定手段(しきい値判定部104に相当)と、
前記判定結果において最大ドップラ周波数推定値がしき
い値よりも高い場合に、フーリエ変換時の入力信号を周
波数シフトし、その後、フーリエ変換のサンプル周波数
およびサンプル数を削減する削減手段(FFT点数選択
部105、周波数分解能選択部133、FFT130に
相当)と、を備えることを特徴とする。
【0020】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
おいて、さらに、前記削減手段は、最大ドップラ周波数
推定値導出時の受信信号の信頼度が低い場合に、フーリ
エ変換のサンプル周波数およびサンプル数の削減を禁止
することを特徴とする(FFT点数選択部121、FF
T101に相当)。
【0021】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
あっては、さらに、フーリエ変換出力を平均化する平均
化手段(平均化処理部122に相当)、を備え、平均化
後の信号を用いて最大ドップラ周波数を推定することを
特徴とする。
【0022】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
おいて、前記平均化手段は、前記受信信号の信頼度に応
じてフーリエ変換出力の平均化回数を変更することを特
徴とする(平均化処理部123に相当)。
【0023】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
あっては、前記参照信号として、時間軸に定期的に挿入
された既知パターン信号の復調出力を用いることを特徴
とする。
【0024】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定装置に
あっては、前記参照信号として、符号多重された既知パ
ターン信号を定期的に逆拡散した結果を用いることを特
徴とする。
【0025】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定方法に
あっては、受信信号に含まれる参照信号をフーリエ変換
して最大ドップラ周波数を推定することにより、ドップ
ラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性の変
動を推定し、たとえば、過去の最大ドップラ周波数推定
値と所定のしきい値とを比較し、その大小を判定する判
定ステップと、前記判定結果において、最大ドップラ周
波数推定値がしきい値よりも低い場合に、フーリエ変換
のサンプル周波数およびサンプル数を削減し、一方、最
大ドップラ周波数推定値がしきい値以上の場合に、フー
リエ変換のサンプル周波数およびサンプル数を初期値に
戻す制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0026】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定方法に
あっては、受信信号に含まれる参照信号をフーリエ変換
して最大ドップラ周波数を推定することにより、ドップ
ラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性の変
動を推定し、たとえば、過去の最大ドップラ周波数推定
値と所定のしきい値とを比較し、その大小を判定する判
定ステップと、前記判定結果において、最大ドップラ周
波数推定値が最大ドップラ周波数の上側しきい値よりも
高い場合、フーリエ変換時の入力信号を周波数シフト
し、その後、フーリエ変換のサンプル周波数およびサン
プル数を削減し、最大ドップラ周波数推定値が最大ドッ
プラ周波数の下側しきい値よりも低い場合、フーリエ変
換時の入力信号の周波数シフトを行わずに、フーリエ変
換のサンプル周波数およびサンプル数を削減し、最大ド
ップラ周波数推定値が最大ドップラ周波数の上側しきい
値以下、下側しきい値以上の場合、フーリエ変換時の入
力信号の周波数シフトを行わずに、フーリエ変換のサン
プル周波数およびサンプル数を初期値に戻す制御ステッ
プと、を含むことを特徴とする。
【0027】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定方法に
あっては、さらに、最大ドップラ周波数推定値導出時の
受信信号の信頼度が低い場合に、フーリエ変換のサンプ
ル周波数およびサンプル数の削減を禁止する削減禁止ス
テップ、を含むことを特徴とする。
【0028】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定方法に
あっては、さらに、フーリエ変換出力を平均化する平均
化ステップ、を含み、平均化後の信号を用いて最大ドッ
プラ周波数を推定することを特徴とする。
【0029】つぎの発明にかかる伝搬路変動推定方法に
おいて、さらに、前記平均化ステップにあっては、前記
受信信号の信頼度に応じてフーリエ変換出力の平均化回
数を変更することを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる伝搬路変
動推定装置および伝搬路変動推定方法の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態に
よりこの発明が限定されるものではない。
【0031】実施の形態1.図1は、本発明にかかる伝
搬路変動推定装置の実施の形態1の構成を示す図であ
る。図1において、101はFFTであり、102はス
ペクトラムピーク検出部であり、103は周波数計算部
であり、104はしきい値判定部であり、105はFF
T点数選択部であり、106は周波数分解能選択部であ
る。
【0032】つぎに、上記伝搬路変動推定装置の動作を
説明する。なお、入力信号は、無線受信機が受信信号の
中からプリアンブルの部分をベースバンド信号に変換し
たものとする。また、本実施の形態においてプリアンブ
ルとは、先に説明した従来技術におけるパイロット信号
に相当する参照信号を表し、これ以降の実施の形態にお
いても、プリアンブルは本実施の形態1と同様の意味で
使用する。
【0033】FFT101では、入力信号 (時間波形)
に対して高速フーリエ変換を行い、入力信号の周波数ス
ペクトラムを出力する。
【0034】スペクトラムピーク検出部102では、F
FT101から出力された周波数スペクトラムから、ス
ペクトラムが最大ピークとなる周波数を検出し、その検
出結果を入力データの位置情報として出力する。
【0035】周波数計算部103では、スペクトラムピ
ーク検出部102から出力されたピーク位置情報と、現
在のFFT101の周波数分解能から、スペクトラムが
最大ピークとなる周波数を計算する。この周波数を、現
在の最大ドップラ周波数推定値とする。
【0036】しきい値判定部104では、周波数計算部
103から出力された最大ドップラ周波数推定値を、あ
らかじめ設定されたしきい値と比較し、両者の大小を判
定し、判定値を出力する。
【0037】FFT点数選択部105では、しきい値判
定部104から出力された判定値を用いて、FFT10
1における高速フーリエ変換の演算点数を決定する。た
とえば、しきい値判定部104の判定値が、「現在の最
大ドップラ周波数推定値がしきい値よりも低いこと」を
示している場合、FFT点数選択部105では、FFT
101における高速フーリエ変換演算点数を現在の1/
2とし、この演算点数を出力する。
【0038】なお、FFT101の周波数スペクトラム
出力データの周波数分解能は、FFT101で実行され
る高速フーリエ変換の演算点数によって変化する。した
がって、周波数計算部103の出力を常に同じ単位(た
とえば、1Hz)で表すためには、現在の周波数分解能
に応じて周波数計算部103の出力を補正する必要があ
る。そこで、周波数分解能選択部106では、FFT点
数選択部105が出力する高速フーリエ変換演算点数を
用いて現在の周波数分解能を選択し、その選択結果を周
波数計算部103に伝える。周波数計算部103では、
伝えられた周波数分解能を用いてピーク周波数を計算
し、出力する。
【0039】ここで、上記動作を、フローチャートを用
いて詳細に説明する。図2は、実施の形態1の動作を示
すフローチャートである。なお、図2において、fD
最大ドップラ周波数推定値を表し、fSはFFTデータ
サンプル周波数を表し、fPはプリアンブル繰り返し周
波数を表し、NFFTはFFT演算点数を表し、N0はFF
T演算点数初期値を表す。
【0040】まず、FFT点数選択部105では、FF
T演算点数NFFTの初期値をN0と設定する(ステップS
101)。FFT101では、FFTデータサンプル周
波数fSの初期値をプリアンブル繰り返し周波数fPに設
定する(ステップS102)。そして、FFT101で
は、入力データに対してNFFT点FFTを実行し、入力
データの周波数スペクトラムデータを出力する(ステッ
プS103)。
【0041】つぎに、スペクトラムピーク検出部102
では、周波数スペクトラムデータから最大ピークとなる
データの番号を出力する(ステップS104)。周波数
計算部103では、最大ピークとなるデータの番号およ
び現在のFFT出力の周波数分解能を用いて、最大ドッ
プラ周波数推定値fDを計算/出力する(ステップS1
05)。
【0042】つぎに、しきい値判定部104では、最大
ドップラ周波数推定値fDをあらかじめ決められた最大
ドップラ周波数しきい値fthと比較する(ステップS1
06)。 たとえば、fD<fthが成立する場合(ステッ
プS106,True)、FFT点数選択部105で
は、FFT演算点数NFFTをN0/2(初期値の1/2)
に設定し(ステップS107)、FFT101では、F
FTデータサンプル周波数をfP/2(初期値の1/
2)に設定する(ステップS108)。
【0043】一方、ステップS106の比較の結果、f
D≧fthが成立する場合(ステップS106,Fals
e)、FFT点数選択部105では、FFT演算点数N
FFTをN0(初期値)に再設定し(ステップS109)、
FFT101でも、FFTデータサンプル周波数をfP
(初期値)に再設定する(ステップS110)。
【0044】つぎに、本実施の形態の伝搬路変動推定装
置および伝搬路変動推定方法が、最大ドップラ周波数推
定値の周波数分解能精度に影響をおよぼさないこと、ま
た、演算量削減/低消費電力化を実現可能であること、
を詳細に説明する。
【0045】図3は、実施の形態1の入力信号を示す図
である。入力信号は、図3に示すように、定期的にプリ
アンブルが挿入されている受信信号をベースベンド信号
に変換したものとする。また、受信信号におけるプリア
ンブルの挿入周期をTPとする。
【0046】FFT101では、入力信号の中からプリ
アンブル部分だけをサンプリングする。このとき、サン
プリング周波数fSはfS=1/TPとなる。そして、F
FT101では、サンプルしたN個のプリアンブルに対
してフーリエ変換を実行する。なお、フーリエ変換によ
って測定可能な最大周波数fmaxは、標本化定理によ
り、fS/2=1/(2TP)となる。また、フーリエ変
換出力の周波数分解能fresはfres=fS/Nとなる。
【0047】図4は、受信信号がドップラシフトによる
フェージングを受けている場合の、FFT101の周波
数スペクトラム出力の一例を示す図である。図4におい
て、横軸は周波数であり、縦軸は電力を表す。また、縦
の点線は、後述するしきい値を示し、そして、網掛けの
部分は、標本化定理によって正しく測定できない領域
(>fS/2)である。ドップラシフトの影響で、周波
数スペクトラムは、図4で黒く塗り潰した部分のように
拡がり、図中、円で囲ったスペクトラムピークの部分に
あたる周波数が最大ドップラ周波数推定値となる。
【0048】ここで、図4における縦の点線のような、
S/2以下の任意の周波数を、しきい値に設定する。
図4の例のように、ドップラ周波数推定値がしきい値よ
りも低いとき、FFT101ではFFTデータサンプル
周波数fSを半分のfP/2に、FFT点数選択部105
ではデータサンプル数を半分のN/2に、それぞれ設定
する。
【0049】図5は、上記FFTデータサンプル周波数
およびデータサンプル数を半分に設定した場合の、入力
信号サンプリング例と、FFT101の周波数スペクト
ラム出力例と、を示す図である。図5において、各軸は
図4と同じである。図5の入力信号サンプリング例に示
すように、この場合、FFT101は、プリアンブルを
1個おきに合計N/2個サンプルするので、フーリエ変
換一回あたりのデータ時間長(入力データ列の最初と最
後のデータの時間間隔)は前回と変わらない。
【0050】また、図5の周波数スペクトラム例に示す
ように、測定可能な最大周波数fma xは、サンプリング
周波数が1/2になっていることから、標本化定理によ
り、fmax=1/(4TP)となる。このように、サンプ
リング周波数を1/2に下げることにより、周波数測定
範囲は狭くなるが、前回の最大ドップラ周波数推定値が
しきい値より低く、かつフーリエ変換実行間隔で最大ド
ップラ周波数推定値が大きく変動しなければ、サンプリ
ング周波数を可変した場合でも、周波数計算部103に
おける最大ドップラ周波数の推定は、問題なく実行可能
である。なお、最大ドップラ周波数推定値がしきい値を
上回った場合には、FFTデータサンプル周波数fS
Pに戻し、フーリエ変換データサンプル数NFFT=Nに
戻す。
【0051】つぎに、演算点数可変型のフーリエ変換回
路(FFT101に相当)について説明する。図6は、
8点FFT演算回路の一例を示す図である。この場合、
フーリエ回転因子W8はW8=exp(−j2π/8)で
表される。また、図7は、8点FFT演算回路において
4点FFTを実行する場合の一例を示す図である。この
場合、4点DFTのフーリエ回転因子W4はW4=exp
(−j2π/4)で表される。W4=(W82の関係が
成立するので、8点FFT演算回路では、図7の太字で
示したパスを計算することにより、すなわち、計算パス
を制限することにより、演算段数を一段減らした状態で
の4点FFTの計算が可能となる。
【0052】このように、4点FFTと8点FFTの間
で係数の変更が不要であり、また、8点FFTで計算す
る入力データをひとつおきにするだけで4点FFTの計
算が実現できるため、8点FFTと4点FFTの2通り
に演算点数を変更可能なFFT回路は、容易に実装でき
る。なお、本実施の形態では、8点FFT演算回路にお
いて4点FFTを実行する場合について説明したが、こ
れに限らず、演算点数を半分にできるすべてのFFT演
算回路に適用できる。
【0053】以上、本実施の形態においては、現在の最
大ドップラ周波数推定結果を用いて、次回のフーリエ変
換演算点数を変更し、たとえば、ドップラ周波数推定値
が所定のしきい値よりも低い場合に周波数分解能を維持
したまま演算点数を減らす構成としたため、最大ドップ
ラ周波数の推定精度を維持した状態で、演算量の削減お
よび低消費電力化を実現できる。
【0054】なお、本発明の実施の形態では、FFT1
01への入力信号を、時間分割的にプリアンブル信号が
挿入された信号としたが、たとえば、符号分割多元接続
による無線通信システムのように、符号多重化されたパ
イロット信号を定期的に逆拡散した出力信号であり、受
信信号の振幅および位相変動に関する情報が定期的に得
られるものであれば、どのような信号を用いてもよい。
【0055】また、本発明の実施の形態では、説明の便
宜上、フーリエ変換の演算点数を2段階に切り換えるこ
ととしたが、これに限らず、たとえば、2段階以外の複
数段に切り換えることとしてもよい。
【0056】また、本発明の実施の形態では、フーリエ
変換演算回路の例として図6および図7に示す回路を用
いたが、これ以外の既知の演算方法を実行可能なフーリ
エ変換演算回路を用いることとしてもよい。
【0057】また、本発明の実施の形態では、説明の便
宜上、伝搬路変動推定方法として図2に示すフローチャ
ートを使用したが、「過去の最大ドップラ周波数推定値
が所定のしきい値よりも低い場合にフーリエ変換のサン
プル周波数およびサンプル数を削減する」という手段を
用いるものであれば、どのような伝搬路変動推定方法を
用いてもよい。
【0058】また、本発明の実施の形態では、最大ドッ
プラ周波数推定方法として周波数スペクトラムのピーク
を検出するものとしたが(スペクトラムピーク検出部1
02に相当)、これ以外の方法、たとえば、FFT出力
の周波数軸方向の累積度数分布としきい値を比較する方
法や、FFT出力の平均値や分散などから最大ドップラ
周波数に相当する値を求め、しきい値と比較する方法な
ど、を用いてもよい。
【0059】実施の形態2.図8は、本発明にかかる伝
搬路変動推定装置の実施の形態2の構成を示す図であ
る。図8において、121はFFT点数選択部である。
なお、前述の実施の形態1と同様の構成については、同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0060】つぎに、上記伝搬路変動推定装置の動作を
説明する。FFT点数選択部121では、しきい値判定
部104が出力する最大ドップラ周波数推定値の判定結
果と、受信信号の信頼度を示す信頼度情報と、を用い
て、FFT101における次回の高速フーリエ変換演算
点数を選択する。信頼度情報としては、たとえば、受信
信号の信号対雑音推定値や信号強度、また、ディジタル
変復調方式であれば復調後のビット誤り率、フレーム誤
り率、パケット誤り率等が使用できる。
【0061】一般に受信信号の信頼度が低い場合には、
最大ドップラ周波数推定値の信頼度も低くなり、推定値
と実際の値の誤差が大きいと考えられる。そのため、こ
のような信頼度が低い状態で、最大ドップラ周波数推定
値を実施の形態1と同様のしきい値と比較し、両者の大
小を判定する場合、しきい値判定部104では、推定値
の誤差により誤った判定を行ってしまう可能性が高くな
る。
【0062】たとえば、最大ドップラ周波数推定値が実
際の値よりも低く推定され、本当は最大ドップラ周波数
が最大ドップラ周波数しきい値よりも高いにもかかわら
ず、最大ドップラ周波数しきい値よりも低いと判定され
た場合、実施の形態1では、FFT点数選択部105
が、FFT演算点数を1/2に削減してしまうため、F
FT101における最大測定周波数が1/2になる。し
かしながら、実際の最大ドップラ周波数は、最大測定周
波数よりも高いため、実施の形態1の周波数計算部10
3では、以後、最大ドップラ周波数の推定ができなくな
ってしまう。
【0063】そこで、実施の形態2では、上記のような
問題を解決するために、FFT点数選択部121におい
て、ドップラ周波数推定値をしきい値と比較判定した結
果と、受信信号の信頼度と、を用いて次回のFFT演算
点数を選択する。すなわち、受信信号の信頼度が低い場
合には、しきい値判定部104の判定結果出力が誤って
いる確率が高いので、FFT点数の削減を行わず、FF
T101における測定可能周波数を最大とする。
【0064】ここで、実施の形態2の動作を、フローチ
ャートを用いて詳細に説明する。図9は、実施の形態2
の動作を示すフローチャートである。なお、ここでは、
前述の実施の形態1における図2と異なる動作について
のみ説明する。
【0065】しきい値判定部104による比較で、fD
<fthが成立する場合(ステップS106,Tru
e)、FFT点数選択部121では、受信信号の信頼度
Rを、あらかじめ設定された信頼度判定しきい値Rth
比較する(ステップS121)。たとえば、R>Rth
成立する場合(ステップS121,True)、FFT
演算点数NFFTをN0/2(初期値の1/2)に設定し
(ステップS107)、FFT101では、FFTデー
タサンプル周波数をfP/2(初期値の1/2)に設定
する(ステップS108)。
【0066】一方、ステップS121の比較の結果、R
≦Rthが成立する場合(ステップS121,Fals
e)、FFT点数選択部121では、FFT演算点数N
FFTをN0(初期値)に再設定し(ステップS109)、
FFT101でも、FFTデータサンプル周波数をfP
(初期値)に再設定する(ステップS110)。
【0067】このように、本実施の形態においては、現
在の最大ドップラ周波数推定結果および受信信号の信頼
度を用いて次回のフーリエ変換演算点数を変更する構成
としたため、たとえば、最大ドップラ周波数が最大ドッ
プラ周波数しきい値よりも高いにもかかわらず、しきい
値よりも低いと判定された場合においても、受信信号の
信頼度が低ければ、フーリエ変換入力サンプル周波数を
削減してしまうことがない。また、本実施の形態におい
ては、誤ってフーリエ変換の入力サンプル周波数を削減
してしまうことによるドップラ周波数推定精度の大幅な
劣化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数を削減できる
ため、演算量の削減および低消費電力化を図ることがで
きる。
【0068】なお、本実施の形態では、説明の便宜上、
伝搬路変動推定方法として図9に示すフローチャートを
使用したが、「受信信号の信頼度がしきい値よりも高い
ときにフーリエ変換のサンプル点数およびサンプル周波
数を削減する」という手段を用いるものであれば、どの
ような伝搬路変動推定方法を用いてもよい。
【0069】また、本発明の実施の形態では、最大ドッ
プラ周波数推定方法として周波数スペクトラムのピーク
を検出するものとしたが(スペクトラムピーク検出部1
02に相当)、これ以外の方法、たとえば、FFT出力
の周波数軸方向の累積度数分布としきい値を比較する方
法や、FFT出力の平均値や分散などから最大ドップラ
周波数に相当する値を求め、しきい値と比較する方法な
ど、を用いてもよい。
【0070】実施の形態3.図10は、本発明にかかる
伝搬路変動推定装置の実施の形態3の構成を示す図であ
る。図10において、122は平均化処理部である。な
お、先に説明した実施の形態1または2と同様の構成に
ついては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0071】つぎに、上記伝搬路変動推定装置の動作を
説明する。平均化処理部122では、FFT101から
出力される周波数スペクトラムを所定回数にわたって平
均化し、その平均化結果をスペクトラムピーク検出部1
02に対して出力する。この平均化処理によって、周波
数スペクトラムに含まれるランダム雑音成分が抑圧され
るので、この伝搬路変動推定装置では、スペクトラムピ
ーク検出時の検出誤差が低減され、最大ドップラ周波数
推定値の精度が向上する。
【0072】ここで、実施の形態3の動作を、フローチ
ャートを用いて詳細に説明する。図11は、実施の形態
3の動作を示すフローチャートである。なお、ここで
は、先に説明した実施の形態1または2と異なる動作に
ついてのみ説明する。
【0073】FFT101にてプリアンブル繰り返し周
波数を設定後(ステップS102)、平均化処理部12
2では、FFT101出力の平均化回数インデックスn
の初期値を1に設定する(ステップS122)。
【0074】そして、FFT101にてNFFT点FFT
を実行後(ステップS103)、平均化処理部122で
は、FFT101出力の平均化回数設定値NAVGと、現
在の平均化回数インデックスnと、を比較する(ステッ
プS123)。たとえば、N AVG≦nが成立する場合
(ステップS123,True)、平均化処理部122
では、FFT101出力の平均化回数インデックスを初
期値の1に設定し(ステップS124)、ステップS1
04へ移行する。
【0075】一方、ステップS123の比較の結果、N
AVG>nが成立する場合(ステップS123,Fals
e)、平均化処理部122では、FFT101出力の平
均化回数インデックスに1を加算し(ステップS12
5)、再度、ステップS103へ移行する。
【0076】このように、本実施の形態においては、F
FT101出力を平均化した後にスペクトラムピーク検
出を行う構成としたため、受信信号の信頼度が低い場合
においても、平均化処理によって最大ドップラ周波数推
定値の信頼度を向上させることができる。また、本実施
の形態においては、誤ってフーリエ変換入力サンプル周
波数を削減してしまうことによるドップラ周波数推定精
度の大幅な劣化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数を
削減できるため、演算量の削減および低消費電力化を図
ることができる。
【0077】なお、本実施の形態では、FFT点数選択
部105を用いる構成としたが、たとえば、実施の形態
2におけるFFT点数選択部121を用いる構成として
もよい。この場合、本実施の形態の伝搬路変動推定装置
では、FFT点数選択部121が、現在の最大ドップラ
周波数推定結果および受信信号の信頼度を用いて次回の
フーリエ変換演算点数を変更する(図9、ステップS1
21参照)。
【0078】また、本実施の形態では、説明の便宜上、
伝搬路変動推定方法として図11に示すフローチャート
を使用したが、「フーリエ変換出力を平均化することに
より最大ドップラ周波数推定結果の信頼度を向上させ
る」という手段、および「過去の最大ドップラ周波数推
定値がしきい値よりも低い時にフーリエ変換のサンプル
周波数およびサンプル数を削減する」という手段、を用
いるものであれば、どのような伝搬路変動推定方法を用
いてもよい。
【0079】また、本発明の実施の形態では、最大ドッ
プラ周波数推定方法として周波数スペクトラムのピーク
を検出するものとしたが(スペクトラムピーク検出部1
02に相当)、これ以外の方法、たとえば、FFT出力
の周波数軸方向の累積度数分布としきい値を比較する方
法や、FFT出力の平均値や分散などから最大ドップラ
周波数に相当する値を求め、しきい値と比較する方法な
ど、を用いてもよい。
【0080】実施の形態4.図12は、本発明にかかる
伝搬路変動推定装置の実施の形態4の構成を示す図であ
る。図12において、123は前述の平均化処理部12
2とは動作が異なる平均化処理部である。なお、先に説
明した実施の形態1〜3と同様の構成については、同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0081】つぎに、上記伝搬路変動推定装置の動作を
説明する。平均化処理部123では、FFT101から
出力される周波数スペクトラムを平均化し、その平均化
結果をスペクトラムピーク検出部102に対して出力す
る。平均化回数については受信信号の信頼度情報に応じ
て変更可能とする。すなわち、受信信号の信頼度が低い
ときには、平均化回数を増やすことにより、スペクトラ
ムピーク検出精度を向上させる。一方、信頼度が高いと
きには、平均化回数を減らすことで、演算量の削減や最
大ドップラ周波数推定の応答速度向上を図る。
【0082】ここで、実施の形態4の動作を、フローチ
ャートを用いて詳細に説明する。図13は、実施の形態
4の動作を示すフローチャートである。なお、ここで
は、先に説明した実施の形態1〜3と異なる動作につい
てのみ説明する。
【0083】FFT101にてプリアンブル繰り返し周
波数を設定後(ステップS102)、平均化処理部12
3では、FFT101出力の平均化回数NAVGの初期値
をN0 avgに設定する(ステップS126)。
【0084】そして、FFT101にてNFFT点FFT
を実行後(ステップS103)、平均化処理部123で
は、FFT101出力の平均化の進捗を監視する(ステ
ップS127)。たとえば、平均化回数がNAVGに達し
ていない場合(ステップS127,False)、平均
化処理部123では、平均化回数がNAVGに達するまで
FFT点FFTを繰り返し実行する。一方、平均化回数
がNAVGに達している場合には(ステップS127,T
rue)、ステップS104の処理に移行する。
【0085】また、周波数計算部103にて最大ドップ
ラ周波数を推定後(ステップS105)、しきい値判定
部104では、平均化処理部123が受け取った受信信
号の信頼度Rと、あらかじめ設定された信頼度判定しき
い値Rthと、を比較する(ステップS128)。たとえ
ば、R>Rthが成立する場合(ステップS128,Tr
ue)、平均化処理部123では、しきい値判定部10
4における比較結果を受け取り、次回のFFT101出
力の平均化回数をN0avg/2に設定し(ステップS12
9)、ステップS106へ移行する。
【0086】一方、ステップ128の比較の結果、たと
えば、R≦Rthが成立する場合(ステップS128,F
alse)、平均化処理部123では、しきい値判定部
104における比較結果を受け取り、次回のFFT10
1出力の平均化回数を再度N 0avgに設定し(ステップS
130)、ステップS106へ移行する。
【0087】このように、本実施の形態においては、F
FT101出力の平均化回数を受信信号の信頼度に応じ
て変更する構成としたため、受信信号の信頼度が低い場
合においても、平均化回数を増やすことによって最大ド
ップラ周波数推定値の信頼度を向上させることができ
る。また、本実施の形態においては、誤ってフーリエ変
換入力サンプル周波数を削減してしまうことによるドッ
プラ周波数推定精度の大幅な劣化を防ぎつつ、フーリエ
変換の演算点数を削減できるため、演算量の削減および
低消費電力化を図ることができる。また、本実施の形態
においては、受信信号の信頼度が低い場合においても、
平均化回数を減らすことで、最大ドップラ周波数推定に
おける推定応答速度を向上させることができる。
【0088】なお、本実施の形態では、FFT点数選択
部105を用いる構成としたが、たとえば、実施の形態
2および3におけるFFT点数選択部121を用いる構
成としてもよい。この場合、本実施の形態の伝搬路変動
推定装置では、FFT点数選択部121が、現在の最大
ドップラ周波数推定結果および受信信号の信頼度を用い
て次回のフーリエ変換演算点数を変更する(図9、ステ
ップS121参照)。
【0089】また、本実施の形態では、説明の便宜上、
伝搬路変動推定方法として図13に示すフローチャート
を使用したが、「フーリエ変換出力を平均化することに
より最大ドップラ周波数推定結果の信頼度を向上させ
る」という手段、「受信信号の信頼度にもとづき平均化
回数を可変する」という手段、および「過去の最大ドッ
プラ周波数推定値がしきい値よりも低い時にフーリエ変
換のサンプル周波数およびサンプル数を削減する」とい
う手段、を用いるものであれば、どのような伝搬路変動
推定方法を用いてもよい。
【0090】また、本発明の実施の形態では、最大ドッ
プラ周波数推定方法として周波数スペクトラムのピーク
を検出するものとしたが(スペクトラムピーク検出部1
02に相当)、これ以外の方法、たとえば、FFT出力
の周波数軸方向の累積度数分布としきい値を比較する方
法や、FFT出力の平均値や分散などから最大ドップラ
周波数に相当する値を求め、しきい値と比較する方法な
ど、を用いてもよい。
【0091】実施の形態5.図14は、本発明にかかる
伝搬路変動推定装置の実施の形態5の構成を示す図であ
る。図14において、130は前述のFFT101とは
動作が異なるFFTであり、131は周波数計算部10
3とは動作が異なる周波数計算部であり、132はしき
い値判定部104とは動作が異なるしきい値判定部であ
り、133は周波数シフト選択部である。なお、先に説
明した実施の形態1〜4と同様の構成については、同一
の符号を付してその説明を省略する。
【0092】つぎに、上記伝搬路変動推定装置の動作を
説明する。FFT130では、入力信号 (時間波形) に
対してフーリエ変換を行い、入力信号の周波数スペクト
ラムを出力する。このとき、FFT130では、外部か
らFFTデータ点数(FFT点数選択部105の出
力)、および入力信号への周波数シフト演算の有無(周
波数シフト選択部133の出力)、を受け取り、それら
の情報にしたがってフーリエ変換演算を実施する。
【0093】周波数計算部131では、外部からFFT
130の周波数分解能(周波数分解能選択部106の出
力)、および入力信号への周波数シフト演算の有無(周
波数シフト選択部133の出力)、を受け取り、それら
の情報にしたがってスペクトラムピーク検出部102か
ら出力されたピーク位置情報を補正し、最大ドップラ周
波数推定値を出力する。
【0094】しきい値判定部132では、周波数計算部
131から出力された最大ドップラ周波数推定値を、あ
らかじめ設定されたしきい値と比較し、判定値を出力す
る。
【0095】周波数シフト選択部133では、しきい値
判定部132から出力された判定値を用いて、上記周波
数シフト演算の有無を決定する。たとえば、最大ドップ
ラ周波数推定値がデータサンプル周波数fSの1/4よ
り高いと判定された場合、入力信号に対して周波数fS
/4の正弦波を乗算し、入力信号を周波数シフトするよ
うにFFT130に対して要求を出す。
【0096】このように、上記伝搬路変動推定装置で
は、最大ドップラ周波数推定値がプリアンブル繰り返し
周波数fPの1/4より高いときに、FFT130の入
力信号に対して周波数シフト処理を行うことによって、
最大ドップラ周波数推定値がプリアンブル繰り返し周波
数fPより高い領域にあるときにおいても、フーリエ変
換演算点数を削減できる。
【0097】ここで、実施の形態5の動作を、フローチ
ャートを用いて詳細に説明する。図15は、実施の形態
5の動作を示すフローチャートである。なお、ここで
は、先に説明した実施の形態1〜4と異なる動作につい
てのみ説明する。
【0098】FFT130にてプリアンブル繰り返し周
波数を設定後(ステップS102)、周波数シフト選択
部133では、周波数シフト動作のフラグShiftを
0に初期設定する(ステップS131)。なお、Shi
ftとは、入力信号に対して周波数シフトを行うかどう
かを決定するためのフラグである。たとえば、Shif
t=1の場合は、周波数シフト動作を行い、Shift
=0の場合は、周波数シフト動作を行わない。
【0099】その後、FFT130では、入力データに
対してNFFT点FFTを実行し、入力データの周波数ス
ペクトラムデータを出力する(ステップS132)。こ
のとき、Shift=1であれば、入力信号に対して周
波数シフト(周波数fD/4の正弦波を乗算)を行う。
Shift=0であれば、周波数シフトを行わない。
【0100】周波数計算部131にて最大ドップラ周波
数を推定後(ステップS105)、しきい値判定部13
2では、最大ドップラ周波数推定値fDをあらかじめ決
められた最大ドップラ周波数上側しきい値fthhと比較
する(ステップS133)。たとえば、fD>fthhが成
立する場合(ステップS133,True)、周波数シ
フト選択部133では、しきい値判定部132における
判定結果を受け取り、フラグShiftを1に設定する
(ステップS134)。そして、FFT点数選択部10
5では、FFT演算点数NFFTをN0/2(初期値の1/
2)に設定し(ステップS107)、FFT101で
は、FFTデータサンプル周波数をfP/2(初期値の
1/2)に設定する(ステップS108)。
【0101】一方、ステップS133の比較の結果、f
D≦fthhが成立する場合(ステップS133,Fals
e)、周波数シフト選択部133では、しきい値判定部
132における判定結果を受け取り、フラグShift
を0に設定し(ステップS135)、さらに、最大ドッ
プラ周波数推定値fDを最大ドップラ周波数下側しきい
値fthlと比較する(ステップS136)。たとえば、
D<fthlが成立する場合(ステップS136,Tru
e)、FFT点数選択部105では、FFT演算点数N
FFTをN0/2(初期値の1/2)に設定し(ステップS
107)、FFT130では、FFTデータサンプル周
波数をfP/2(初期値の1/2)に設定する(ステッ
プS108)。一方、fD<fthlが成立しない場合(ス
テップS136,False)、FFT点数選択部10
5では、FFT演算点数NFFTをN0(初期値)に再設定
し(ステップS109)、FFT130でも、FFTデ
ータサンプル周波数をfP(初期値)に再設定する(ス
テップS110)。
【0102】つぎに、最大ドップラ周波数推定値がfD
/4よりも高い場合に、FFT130のサンプル周波数
およびデータ点数を1/2に削減する方法を説明する。
図16は、高速フーリエ変換出力の遷移を示す図であ
る。詳細には、図16(a)は、フーリエ変換の入力デ
ータサンプル周波数がfS=fPのときの、FFT130
出力の周波数スペクトラムを示す図であり、(b)は、
(a)の信号に対して周波数fP/4の正弦波を乗算す
ることで周波数シフトした結果を示す図であり、(c)
は、(b)の信号のサンプル周波数を1/2にダウンサ
ンプリングした結果を示す図である。なお、図16にお
いて、横軸は周波数を表し、縦軸は電力を表し、斜線部
分は標本化定理によって信号が正しく観測できない周波
数領域を表す。また、縦の矢印は、フーリエ変換の入力
データサンプル周波数およびその倍数の部分を表す。
【0103】図16(a)では、最大ドップラ周波数推
定値fDと上側しきい値fthh(図中縦の点線で表記)
の関係がfD>fthhとなっている。また、fS=fPの間
隔でスペクトラムの折り返しが存在する。図16(b)
では、周波数シフトによりスペクトラムが重なりあう。
図16(c)では、スペクトラムが周波数fD/4につ
いて対称の形をしているので、ダウンサンプルしてもス
ペクトラムの形は変わらない。
【0104】このように、周波数シフト処理によって、
スペクトラムの形状は、図16(a)とは大きく異なっ
てしまうものの、最大ドップラ周波数を示すスペクトラ
ムピークは、判別可能な状態で保持されているのが分か
る。したがって、最大ドップラ周波数推定値fDは、図
16(c)において、周波数0−fD/4の範囲でピー
クを検出し、その周波数にfD/4を加算することで推
定できる。さらに、サンプル周波数が半減するため、周
波数推定に必要な演算を削減できる。
【0105】図17は、周波数シフトを伴う場合のフー
リエ変換演算回路(FFT130)の一例として、8点
FFT演算回路において4点FFTを実行する場合を示
す図である。本実施の形態では、事前に、入力データに
対して周波数シフト分の位相回転を施す。また、8点F
FTで計算する入力データをひとつおきにするだけで4
点FFTの計算が実現できるため、8点FFTと4点F
FTの2通りに演算点数を変更可能なFFT回路は、容
易に実装できる。なお、本実施の形態では、8点FFT
演算回路において4点FFTを実行する場合について説
明したが、これに限らず、演算点数を半分にできるすべ
てのFFT演算回路に適用できる。
【0106】このように、本実施の形態においては、最
大ドップラ周波数推定値が高い場合においても、周波数
を低い側にシフトすることによって、FFT点数および
データサンプル周波数を削減できる。
【0107】なお、本実施の形態では、FFT点数選択
部105を用いる構成としたが、たとえば、実施の形態
2におけるFFT点数選択部121を用いる構成として
もよい。この場合、本実施の形態の伝搬路変動推定装置
では、FFT点数選択部121が、現在の最大ドップラ
周波数推定結果および受信信号の信頼度を用いて次回の
フーリエ変換演算点数を変更する(図9、ステップS1
21参照)。
【0108】また、本実施の形態では、より最大ドップ
ラ周波数推定値の信頼度を向上させるために、たとえ
ば、実施の形態3における平均化部122や実施の形態
4における平均化部123を用いる構成としてもよい
(図11、図13参照)。
【0109】また、本実施の形態では、説明の便宜上、
伝搬路変動推定方法として図15に示すフローチャート
を使用したが、「最大ドップラ周波数推定値が高い場合
に、周波数をシフトすることでフーリエ変換ノサンプル
周波数およびサンプル数を削減する」という手段、およ
び「過去の最大ドップラ周波数推定値がしきい値よりも
低い時にフーリエ変換のサンプル周波数およびサンプル
数を削減する」という手段を用いるものであれば、どの
ような伝搬路変動推定方法を用いてもよい。
【0110】また、本発明の実施の形態では、最大ドッ
プラ周波数推定方法として周波数スペクトラムのピーク
を検出するものとしたが(スペクトラムピーク検出部1
02に相当)、これ以外の方法、たとえば、FFT出力
の周波数軸方向の累積度数分布としきい値を比較する方
法や、FFT出力の平均値や分散などから最大ドップラ
周波数に相当する値を求め、しきい値と比較する方法な
ど、を用いてもよい。
【0111】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明によれ
ば、現在の最大ドップラ周波数推定結果を用いて次回の
フーリエ変換演算点数を変更する構成とした。具体的に
いうと、ドップラ周波数推定値が所定のしきい値よりも
低い場合に周波数分解能を維持したまま演算点数を減ら
す構成とした。これにより、最大ドップラ周波数の推定
精度を維持した状態で、演算量の削減および低消費電力
化を実現することが可能な伝搬路変動推定装置を得るこ
とができる、という効果を奏する。
【0112】つぎの発明によれば、フーリエ変換時の入
力信号の周波数をシフト可能な構成とした。これによ
り、最大ドップラ周波数推定値が高い場合においても、
FFT点数およびデータサンプル周波数を削減可能な伝
搬路変動推定装置を得ることができる、という効果を奏
する。
【0113】つぎの発明によれば、現在の最大ドップラ
周波数推定結果および受信信号の信頼度を用いて次回の
フーリエ変換演算点数を変更する構成とした。これによ
り、誤ってしきい値よりも低いと判定された場合に、フ
ーリエ変換入力サンプル周波数を削減してしまうことが
ない伝搬路変動推定装置を得ることができる、という効
果を奏する。また、誤ってフーリエ変換の入力サンプル
周波数を削減してしまうことによるドップラ周波数推定
精度の大幅な劣化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数
を削減できるため、演算量の削減および低消費電力化を
促進可能な伝搬路変動推定装置を得ることができる、と
いう効果を奏する。
【0114】つぎの発明によれば、フーリエ変換出力を
平均化した後にスペクトラムピーク検出を行う構成とし
た。これにより、受信信号の信頼度が低い場合において
も、平均化処理によって最大ドップラ周波数推定値の信
頼度を向上させることが可能な伝搬路変動推定装置を得
ることができる、という効果を奏する。また、誤ってフ
ーリエ変換入力サンプル周波数を削減してしまうことに
よるドップラ周波数推定精度の大幅な劣化を防ぎつつ、
フーリエ変換の演算点数を削減できるため、演算量の削
減および低消費電力化を促進可能な伝搬路変動推定装置
を得ることができる、という効果を奏する。
【0115】つぎの発明によれば、フーリエ変換出力の
平均化回数を受信信号の信頼度に応じて変更する構成と
した。これにより、受信信号の信頼度が低い場合におい
ても、平均化回数を増やすことによって最大ドップラ周
波数推定値の信頼度を向上させることが可能な伝搬路変
動推定装置を得ることができる、という効果を奏する。
また、誤ってフーリエ変換入力サンプル周波数を削減し
てしまうことによるドップラ周波数推定精度の大幅な劣
化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数を削減できるた
め、演算量の削減および低消費電力化を促進可能な伝搬
路変動推定装置を得ることができる、という効果を奏す
る。また、受信信号の信頼度が低い場合においても、平
均化回数を減らすことで、最大ドップラ周波数推定にお
ける推定応答速度を向上させることが可能な伝搬路変動
推定装置を得ることができる、という効果を奏する。
【0116】つぎの発明によれば、定期的に挿入された
既知パターン信号に基づいて最大ドップラ周波数を推定
可能な伝搬路変動推定装置を得ることができる、という
効果を奏する。
【0117】つぎの発明によれば、符号多重された既知
パターン信号に基づいて最大ドップラ周波数を推定可能
な伝搬路変動推定装置を得ることができる、という効果
を奏する。
【0118】つぎの発明によれば、ドップラ周波数推定
値が所定のしきい値よりも低い場合に周波数分解能を維
持したまま演算点数を減らすこととした。これにより、
最大ドップラ周波数の推定精度を維持した状態で、演算
量の削減および低消費電力化を実現することが可能な伝
搬路変動推定方法を得ることができる、という効果を奏
する。
【0119】つぎの発明によれば、フーリエ変換時の入
力信号の周波数をシフト可能とした。これにより、最大
ドップラ周波数推定値が高い場合においても、FFT点
数およびデータサンプル周波数を削減可能な伝搬路変動
推定方法を得ることができる、という効果を奏する。
【0120】つぎの発明によれば、現在の最大ドップラ
周波数推定結果および受信信号の信頼度を用いて次回の
フーリエ変換演算点数を変更する。これにより、誤って
しきい値よりも低いと判定された場合に、フーリエ変換
入力サンプル周波数を削減してしまうことがない伝搬路
変動推定方法を得ることができる、という効果を奏す
る。また、誤ってフーリエ変換の入力サンプル周波数を
削減してしまうことによるドップラ周波数推定精度の大
幅な劣化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数を削減で
きるため、演算量の削減および低消費電力化を促進可能
な伝搬路変動推定方法を得ることができる、という効果
を奏する。
【0121】つぎの発明によれば、フーリエ変換出力を
平均化した後にスペクトラムピーク検出を行うこととし
た。これにより、受信信号の信頼度が低い場合において
も、平均化処理によって最大ドップラ周波数推定値の信
頼度を向上させることが可能な伝搬路変動推定方法を得
ることができる、という効果を奏する。また、誤ってフ
ーリエ変換入力サンプル周波数を削減してしまうことに
よるドップラ周波数推定精度の大幅な劣化を防ぎつつ、
フーリエ変換の演算点数を削減できるため、演算量の削
減および低消費電力化を促進可能な伝搬路変動推定方法
を得ることができる、という効果を奏する。
【0122】つぎの発明によれば、フーリエ変換出力の
平均化回数を受信信号の信頼度に応じて変更することと
した。これにより、受信信号の信頼度が低い場合におい
ても、平均化回数を増やすことによって最大ドップラ周
波数推定値の信頼度を向上させることが可能な伝搬路変
動推定方法を得ることができる、という効果を奏する。
また、誤ってフーリエ変換入力サンプル周波数を削減し
てしまうことによるドップラ周波数推定精度の大幅な劣
化を防ぎつつ、フーリエ変換の演算点数を削減できるた
め、演算量の削減および低消費電力化を促進可能な伝搬
路変動推定方法を得ることができる、という効果を奏す
る。また、受信信号の信頼度が低い場合においても、平
均化回数を減らすことで、最大ドップラ周波数推定にお
ける推定応答速度を向上させることが可能な伝搬路変動
推定方法を得ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる伝搬路変動推定装置の実施の
形態1の構成を示す図である。
【図2】 実施の形態1の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】 実施の形態1の入力信号を示す図である。
【図4】 受信信号がドップラシフトによるフェージン
グを受けている場合の、FFT101の周波数スペクト
ラム出力の一例を示す図である。
【図5】 FFTデータサンプル周波数およびデータサ
ンプル数を半分に設定した場合の、入力信号サンプリン
グ例と、FFT101の周波数スペクトラム出力例と、
を示す図である。
【図6】 8点FFT演算回路の一例を示す図である。
【図7】 8点FFT演算回路において4点FFTを実
行する場合の一例を示す図である。
【図8】 本発明にかかる伝搬路変動推定装置の実施の
形態2の構成を示す図である。
【図9】 実施の形態2の動作を示すフローチャートで
ある。
【図10】 本発明にかかる伝搬路変動推定装置の実施
の形態3の構成を示す図である。
【図11】 実施の形態3の動作を示すフローチャート
である。
【図12】 本発明にかかる伝搬路変動推定装置の実施
の形態4の構成を示す図である。
【図13】 実施の形態4の動作を示すフローチャート
である。
【図14】 本発明にかかる伝搬路変動推定装置の実施
の形態5の構成を示す図である。
【図15】 実施の形態5の動作を示すフローチャート
である。
【図16】 高速フーリエ変換出力の遷移を示す図であ
る。
【図17】 8点FFT演算回路において4点FFTを
実行する場合を示す図である。
【図18】 従来の伝搬路変動推定装置として動作する
受信装置の構成を示す図である。
【図19】 受信装置が受け取る伝送データ信号の構成
を示す図である。
【図20】 受信したパイロット信号のスペクトルを示
す図である。
【符号の説明】
101,130 FFT、102 スペクトラムピーク
検出部、103,131 周波数計算部、104,13
2 しきい値判定部、105,121 FFT点数選択
部、106 周波数分解能選択部、122,123 平
均化処理部、133 周波数シフト選択部。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号に含まれる参照信号をフーリエ
    変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、ド
    ップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性
    の変動を推定する伝搬路変動推定装置において、 過去の最大ドップラ周波数推定値と所定のしきい値とを
    比較し、その大小を判定する判定手段と、 前記判定結果において最大ドップラ周波数推定値がしき
    い値よりも低い場合に、フーリエ変換のサンプル周波数
    およびサンプル数を削減する削減手段と、 を備えることを特徴とする伝搬路変動推定装置。
  2. 【請求項2】 受信信号に含まれる参照信号をフーリエ
    変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、ド
    ップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性
    の変動を推定する伝搬路変動推定装置において、 過去の最大ドップラ周波数推定値と所定のしきい値とを
    比較し、その大小を判定する判定手段と、 前記判定結果において最大ドップラ周波数推定値がしき
    い値よりも高い場合に、フーリエ変換時の入力信号を周
    波数シフトし、その後、フーリエ変換のサンプル周波数
    およびサンプル数を削減する削減手段と、 を備えることを特徴とする伝搬路変動推定装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記削減手段は、 最大ドップラ周波数推定値導出時の受信信号の信頼度が
    低い場合に、フーリエ変換のサンプル周波数およびサン
    プル数の削減を禁止することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の伝搬路変動推定装置。
  4. 【請求項4】 さらに、フーリエ変換出力を平均化する
    平均化手段、 を備え、 平均化後の信号を用いて最大ドップラ周波数を推定する
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の伝搬路
    変動推定装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記平均化手段は、 前記受信信号の信頼度に応じてフーリエ変換出力の平均
    化回数を変更することを特徴とする請求項4に記載の伝
    搬路変動推定装置。
  6. 【請求項6】 前記参照信号として、時間軸に定期的に
    挿入された既知パターン信号の復調出力を用いることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の伝搬路
    変動推定装置。
  7. 【請求項7】 前記参照信号として、符号多重された既
    知パターン信号を定期的に逆拡散した結果を用いること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の伝搬
    路変動推定装置。
  8. 【請求項8】 受信信号に含まれる参照信号をフーリエ
    変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、ド
    ップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性
    の変動を推定する伝搬路変動推定方法において、 過去の最大ドップラ周波数推定値と所定のしきい値とを
    比較し、その大小を判定する判定ステップと、 前記判定結果において、最大ドップラ周波数推定値がし
    きい値よりも低い場合に、フーリエ変換のサンプル周波
    数およびサンプル数を削減し、一方、最大ドップラ周波
    数推定値がしきい値以上の場合に、フーリエ変換のサン
    プル周波数およびサンプル数を初期値に戻す制御ステッ
    プと、 を含むことを特徴とする伝搬路変動推定方法。
  9. 【請求項9】 受信信号に含まれる参照信号をフーリエ
    変換して最大ドップラ周波数を推定することにより、ド
    ップラシフトフェージングに起因する無線伝搬路路特性
    の変動を推定する伝搬路変動推定方法において、 過去の最大ドップラ周波数推定値と所定のしきい値とを
    比較し、その大小を判定する判定ステップと、 前記判定結果において、 最大ドップラ周波数推定値が最大ドップラ周波数の上側
    しきい値よりも高い場合、フーリエ変換時の入力信号を
    周波数シフトし、その後、フーリエ変換のサンプル周波
    数およびサンプル数を削減し、 最大ドップラ周波数推定値が最大ドップラ周波数の下側
    しきい値よりも低い場合、フーリエ変換時の入力信号の
    周波数シフトを行わずに、フーリエ変換のサンプル周波
    数およびサンプル数を削減し、 最大ドップラ周波数推定値が最大ドップラ周波数の上側
    しきい値以下、下側しきい値以上の場合、フーリエ変換
    時の入力信号の周波数シフトを行わずに、フーリエ変換
    のサンプル周波数およびサンプル数を初期値に戻す制御
    ステップと、 を含むことを特徴とする伝搬路変動推定方法。
  10. 【請求項10】 さらに、最大ドップラ周波数推定値導
    出時の受信信号の信頼度が低い場合に、フーリエ変換の
    サンプル周波数およびサンプル数の削減を禁止する削減
    禁止ステップ、 を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の伝搬
    路変動推定方法。
  11. 【請求項11】 さらに、フーリエ変換出力を平均化す
    る平均化ステップ、 を含み、 平均化後の信号を用いて最大ドップラ周波数を推定する
    ことを特徴とする請求項8、9または10に記載の伝搬
    路変動推定方法。
  12. 【請求項12】 さらに、前記平均化ステップにあって
    は、 前記受信信号の信頼度に応じてフーリエ変換出力の平均
    化回数を変更することを特徴とする請求項11に記載の
    伝搬路変動推定方法。
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