JP2002282589A - 石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機構 - Google Patents

石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機構

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JP2002282589A
JP2002282589A JP2001051545A JP2001051545A JP2002282589A JP 2002282589 A JP2002282589 A JP 2002282589A JP 2001051545 A JP2001051545 A JP 2001051545A JP 2001051545 A JP2001051545 A JP 2001051545A JP 2002282589 A JP2002282589 A JP 2002282589A
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drying
exhaust
chamber
gas concentration
hot air
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Application number
JP2001051545A
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English (en)
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Yoshiki Sugiyama
芳喜 杉山
Mikimitsu Umehara
幹光 梅原
Yukio Nakamura
幸男 中村
Hiroshi Kono
浩 香野
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Riken Keiki KK
Tosei Denki Corp
Original Assignee
Riken Keiki KK
Tosei Denki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油系溶剤の蒸気ガス濃度を正確に検知する
ことができ、また、蒸気ガスが結露となってガス濃度セ
ンサに付着させない。 【解決手段】 乾燥室内に温風を供給する温風供給路
と、乾燥室の排気流路7と、該排気流路の途中に設けた
ガス濃度センサ16とを備え、温風を乾燥室内に供給す
るとともに、排気口から排気流路を介して排気を行なう
乾燥機構において、排気流路の途中に、外側に突出した
検知室22を形成し、該検知室内に、検知部23を挿入
した状態でガス濃度センサを取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油系溶剤により
洗浄した被洗浄物を乾燥する乾燥機構に関するもので、
例えば石油系溶剤を使用するドライクリーニングにおけ
る乾燥工程を行う乾燥装置、また、洗浄工程から乾燥工
程までを一台で連続して行なういわゆるホットマシンの
いずれにも適するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オゾン層保護など自然環境保護の
観点から、石油系溶剤を使用したドライクリーニング等
の洗浄が普及しつつある。ところが、石油系溶剤は本来
可燃性物質であるために、例えば衣類のポケット内にガ
スライターを入れたまま洗浄してしまった等の取り扱い
の不備により火災、爆発の危険性がある。また、石油系
溶剤が付着した被乾燥物を乾燥した場合、石油系溶剤が
蒸発して溶剤蒸気ガス濃度が高まり、このガス濃度が爆
発下限界(LEL)を超えたり或は近付くと爆発の可能
性が高まる。このため、石油系溶剤を使用した被洗浄物
(被乾燥物)を乾燥する乾燥機構においては、ガス濃度
を低くした状態で乾燥を行うことが必要である。
【0003】この石油系溶剤の蒸気ガス濃度は、温度と
関係が深く、温度の上昇に伴って指数関数的に上昇する
特性がある。したがって、乾燥室内の温度を低くして乾
燥すればガス濃度が低下して安全性が高くなる。ところ
が、乾燥室内の温度を低くすると、乾燥効率が低下して
しまい時間がかかってしまう。
【0004】このため、例えば特公平6−49117号
公報に開示されているように、乾燥室内を減圧した後に
窒素ガス等の不活性ガスを充填することにより酸素濃度
を抑えた状態で乾燥風の温度を高めることも行われてい
る。しかしながら、この様な構成は、確かに安全性を高
めることはできるが不活性ガスの発生装置、減圧するた
めのポンプ等の装置を付加しなければならず、また、乾
燥室の密閉性や減圧に対する強度が必要となり、装置の
複雑化、大型化を招くし、減圧、不活性ガスの充填、排
出の時間も必要となり、作業時間が長くなってしまう。
【0005】また、乾燥室に供給する空気の温度を制御
する手段として、ヒータを作動・停止(オン・オフ)さ
せ、このオンとオフの時間間隔を調整するのでは肝心な
乾燥室内の温度を均一、且つ確実に管理することができ
ない。すなわち、設定温度を変えたとしても、ヒータで
加熱された空気自体の温度は同じであり、この同じ温度
に加熱された熱風が乾燥室内に供給される。そして、温
度センサーは一般的には乾燥室の出口側で検知するの
で、設定温度を変えたとしても、温度センサーの検知遅
れ時間を含めて、単に見かけ上の平均温度が変わるだけ
であり、平均的な溶剤蒸気ガス濃度を大まかに予測して
管理しているに過ぎない。
【0006】この様な不都合を解決するために、本願出
願人は、熱風と冷風とを混合してから乾燥室内に適温の
温風を供給する乾燥機構を開発した(特開平9−313
781)。
【0007】しかしながら、乾燥室内に供給する温風の
温度を調整しても、予期しない事態が発生した場合、例
えば、作業者が誤って脱液しないままの被洗浄物を乾燥
室内に入れてしまったり、或いは許容量を超えた被洗浄
物を投入したり、リントフィルターが目詰まりしたり送
風機の故障等により風量が不足することも考えられ、こ
の様な事態まで考慮すると、乾燥室からの排気が通る排
気流路にガス濃度センサを設けてガス濃度を検知するこ
とが安全性を向上する上で必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、単に排気流
路にガス濃度センサを設けただけではガス濃度を長期間
に亘って正確に検知することが困難である。例えば、糸
屑(リント)等が付着したり、蒸気ガスが結露となって
付着すると正確なガス濃度を検知することができない。
また、排気流路内にガス濃度センサを挿入した状態で設
けると、流路に対するガス濃度センサの検知部の位置に
より測定値が異なってしまう。
【0009】本発明は上記した事情に鑑み提案されたも
ので、その目的は、石油系溶剤の蒸気ガス濃度を正確に
検知することができ、また、蒸気ガスが結露となってガ
ス濃度センサに付着することのない安全性と耐久性に優
れた乾燥機構を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため提案されたもので、請求項1に記載のものは、
石油系溶剤によって洗浄した被洗浄物を収納する乾燥室
と、この乾燥室内に温風を供給する温風供給路と、乾燥
室の排気口に接続された排気流路と、該排気流路の途中
に設けたガス濃度センサとを備え、ヒーターによって加
熱された空気を温風供給路を介して給気口から乾燥室内
に供給するとともに、排気口から排気流路を介して排気
を行なって乾燥室内の被洗浄物を乾燥させる乾燥機構に
おいて、上記排気流路の途中に開口部を設け、該開口部
の外側に突出した検知室を形成し、該検知室内に、ガス
濃度センサの検知部を該検知部の周囲に被検ガスが通る
ように空間を設けた状態で取り付けたことを特徴とする
石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機構である。
【0011】請求項2に記載のものは、前記検知室内を
加熱するヒータを設けたことを特徴とする請求項1記載
の石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機構である。
【0012】請求項3に記載のものは、前記排気流路と
検知室とを連通する開口部から排気流路内に向けて突起
部材を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載
の石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機構である。
【0013】請求項4に記載のものは、前記突起部材
は、検知部に導入される気流が通る開口部の入口部と検
知部を通過した気流が排気流路に戻る出口部との間に位
置する開口部から排気流路内に突出した状態で取りつけ
られていることを特徴とする請求項3に記載の石油系溶
剤による被洗浄物の乾燥機構である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、乾燥室1をはじめとする
乾燥機構の概略構成図である。
【0015】乾燥室1は、周面に多数の孔を開口し、内
面には撹拌凸部2を有する略円筒状の回転ドラム3を内
部に有し、前面の開閉扉(図示せず)からドラム3内に
衣類などの被乾燥物を出し入れすることができるように
構成されている。
【0016】そして、この乾燥室1の側面に開設した給
気口4に温風供給路5の下端を接続し、上部に開設した
排気口6に排気流路7の下端(入口)を接続し、この排
気流路7の出口を、流路切替室10を介して温風供給路
5の入口側に接続し、排気流路7の途中に設けた送風フ
ァン11により送り出した気流が温風供給路5から乾燥
室1に入り、乾燥室1から出た気流が排気流路7を通っ
て送風ファン11に戻るように、すなわち気流が循環す
るように構成してある。そして、排気流路7途中にはリ
ントフィルタ12、冷却装置13に接続したクーラー1
4、送風ファン11をそれぞれ順次配設し、リントフィ
ルタ12の上流側に、出口温度センサ15を、リントフ
ィルタ12とクーラー14の間にガス濃度センサ16
を、クーラー14の出口側にクーラー出口温度センサ1
7を、送風ファン11の上流側に風圧センサ18をそれ
ぞれ配設する。
【0017】排気流路7の途中にガス濃度センサ16を
設ける場合、本実施形態では図2に示すように、排気流
路7を構成しているダクト20に開口部21を丸く開設
し、該開口部21の外側に突出した検知室22を形成
し、該検知室22内に、ガス濃度センサ16の検知部2
3を、該検知部23の周囲に被検ガス(石油系溶剤のガ
スを含んだ乾燥室1からの排気)が通るように空間を設
けた状態で取り付ける。検知室22は、両端にフランジ
部24a,24bを形成した金属製円筒体25の一方の
開口をセンサ取付板26により閉塞し、センサ取付板2
6とは反対側のフランジ部24aをダクト20にねじ止
めして固定し、このフランジ部24a側の開口をダクト
20の開口部21に連通させる。そして、この検知室2
2には結露防止用のヒーター27を設ける。具体的に
は、検知室22を構成している円筒体25の外周面にベ
ルトヒーター27を巻き付けるとともに、ベルトヒータ
ー27の外側に断熱材28を重ね合わせてその外周面に
断熱材カバー29を被覆する。
【0018】本実施形態に使用するガス濃度センサ16
は光学式であり、検知部23には赤外エミッタと赤外セ
ンサとにより構成された光パワー測定系を備え、石油系
溶剤が発生するハイドロカーボンが3.4μm付近の赤
外線を吸収する特性を利用したものである。そして、本
実施形態においては、上記検知部23を検知室22内に
挿入し、この検知部23の先端に突起部材30を取り付
け、この突起部材30を排気流路7内に突出させる。
【0019】図2に示す本実施形態では、ガス濃度セン
サ16の検知部23のシェルを検知室22のほぼ中央に
位置させ、検知部23の先端がダクト20の開口部21
とほぼ面一になるように各部の寸法を設定し、検知部2
3の先端面に板状の突起部材30を固定する。突起部材
30は、幅が円筒体25やダクト20の開口部21の口
径よりも小さく、長さがダクト20のほぼ中央の届く程
度の大きさに形成されており、ガス濃度センサ16の検
知部23に導入される気流が通る開口部21の入口部2
1aと検知部23を通過した気流が排気流路7に戻る出
口部21bとの間に位置する開口部21から排気流路7
内に、気流の方向に対して直交する方向に突出する状態
で取り付けられる。
【0020】この様な構成からなる突起部材30を設け
ると、開口部21の入口部21aにおいては気流が突起
部材30に当たって排気流路7内における流速分布が均
されてから検知室22内の検知部23の周囲に流入する
ので、検知室22内におけるガス濃度センサ16の検知
部23がガス濃度を安定した状態で検知することができ
る。したがって、測定値のばらつきを平均化することが
できる。なお、排気流路7と検知室22の口径の比率
は、30対1〜50対1に、最適には50対1に設定す
ることが望ましい。また、突起部材30は、排気流路7
の口径の2/3〜1/2の長さ、最適には約1/2に設
定することが望ましい。
【0021】次に、流路切替室10について説明する。
流路切替室10は、上記した排気流路7の出口に連通す
る排気流路7側の接続口31と、大気側に開口して排気
流路7からの空気を大気側に放出可能な大気側放出口3
2と、大気側に開口して外部の空気を導入可能な大気導
入口33と、後述する非加熱空気流路34と加熱空気流
路35に連通する連通口36とを開口し、内部には、排
気流路7の接続口31を大気側放出口32に連通すると
ともに、大気導入口33を連通口36に連通させる第1
状態(図1中点線)と、排気流路7の接続口31を連通
口36に直接連通させるとともに大気側開放口32と大
気導入口33を閉塞する第2状態(図1中実線)に変換
可能な板状の流路切替ダンパー37を設けてある。そし
て、この流路切替ダンパー37は、モータやソレノイド
等の駆動源(図示せず)を備えており、制御装置(図示
せず)からの信号により駆動源が作動すると流路切替室
10内で軸38を中心にして回動し、この回動によって
第1状態と第2状態とに切り替わる。
【0022】なお、上記リントフィルタ12は糸屑を除
去するフィルタであり、送風ファン11は乾燥室1内の
空気を吸い出す方向に送風するものである。
【0023】本実施形態では、温風供給路5の上流側に
おいて、ヒーター40により加熱された加熱空気を案内
する加熱空気流路35と、非加熱空気を案内する非加熱
空気流路34とを合流し、加熱空気流路35から温風供
給路5内に流入する空気量と非加熱空気流路34から温
風供給路5内に流入する空気量との割合を変える流入量
調整手段を設ける。
【0024】流入量調整手段の構成を具体的に説明する
と、図3に示すように、断面略扇形の調整室(ダンパー
ケース)41の内部に板状のミキシングダンパー42を
軸43を中心にして回動可能に設け、軸43には低速ギ
ヤードモータや回転トランスデューサ等の駆動源44を
接続し、ミキシングダンパー42の一方の面に向いた調
整室41の一側面に開口した非加熱空気入口45には、
非加熱空気流路34を構成するダクトの出口を接続し、
ミキシングダンパー42の他方の面に向いた熱風入口4
6には、加熱空気流路35を構成するダクトの出口を接
続し、このダクトの入口側にヒーターとしてスチームヒ
ーター40を配設し、ダンパーケース41の底面に開口
した略扇形の空気出口47の下部に混合室48を設け、
混合室48の底面に開口した混合気出口に温風供給路5
の上部を構成する蛇腹ホースの上端を接続する。
【0025】なお、図面に示すスチームヒーター40
は、第1配管49aから供給された高温水蒸気を熱交換
器内に通して第2配管49bから戻すので、温風供給路
5側からの吸引力があると、熱交換器を通過する外気を
約100C°に加熱して温風供給路5に送ることができ
る。
【0026】ミキシングダンパー42は、ダンパーケー
ス41の内部を、非加熱空気入口45に連通した第1室
50aと熱風入口46に連通した第2室50bとに区画
するとともに空気出口47を分割し、停止位置により第
1室50aに開口する空気出口47の開口面積47aと
第2室50bに開口する空気出口47の開口面積47b
との割合を変化させることができる。即ち、第1室50
aは非加熱空気流路34の一部として、第2室50bは
加熱空気流路35の一部としてそれぞれ機能し、温風供
給路5に合流する際における加熱空気流路35の開口面
積47bと非加熱空気流路34の開口面積47aの割合
をミキシングダンパー42の位置によって変化させるこ
とができる。
【0027】したがって、駆動源44の駆動によってミ
キシングダンパー42を軸43を中心にして回動し、非
加熱空気入口45側に近付けて停止させると、非加熱空
気流路34の開口面積47aが減少し、この減少分だけ
加熱空気流路35の開口面積47bが増加することとな
り、非加熱空気流路34から温風供給路5に流れ込む非
加熱空気の量が減少し、加熱空気流路35から温風供給
路5に流れ込む熱風の量が増加する。このため、温風供
給路5から乾燥室1内に供給する熱風の温度を高めるこ
とができる。なお、温風供給路5内を流れる熱風は、予
め混合室48で十分に混合されるので、均一な温度にな
ってから温風供給路5を介して乾燥室1内に供給され
る。
【0028】逆に、ミキシングダンパー42を軸43を
中心にして回動し、非加熱空気入口45側から離隔して
熱風入口46側に近付けて停止させると、非加熱空気流
路34の開口面積47aが増大し、この増大分だけ加熱
空気流路35の開口面積47bが減少することとなり、
非加熱空気流路34から温風供給路5に流れ込む非加熱
空気の量が増大し、加熱空気流路35から温風供給路5
に流れ込む熱風の量が減少する。したがって、温風供給
路5から乾燥室1内に供給する熱風の温度を低下させる
ことができる。
【0029】そして、上記混合室48(合流部分)の下
流側であって乾燥室1の給気口4の上流側の温風供給路
5に入口温度センサ51を設け、該入口温度センサ51
により検出した温度信号に基づいて、ミキシングダンパ
ー42を作動せしめて加熱空気と非加熱空気との混合割
合の調整を行なう。本実施形態においては、温風供給路
5の蛇腹ホースの下方に接続したダクト20に入口温度
センサ51を設け、この入口温度センサ51から乾燥室
1内に供給する熱風の温度信号を制御装置(図示せず)
に送出し、制御装置からの信号により駆動源44を作動
してミキシングダンパー42の位置を変える構成であ
る。
【0030】制御装置は、CPU,ROM,RAM等か
らなるマイクロコンピュータにより構成されており、操
作パネルにより設定された温度で乾燥工程を行うなどの
制御を行うものであり、また、前記した出口温度センサ
15、ガス濃度センサ16、クーラー出口温度センサ1
7、及び風圧センサ18からの信号を受けて、安全で効
率良く乾燥できるよう制御を行う。なお、ROMには、
上記各センサからの信号に基づいて安全運転を行うプロ
グラムのほかに乾燥温度の設定に応じてミキシングダン
パー42の標準停止位置が予めプログラムされている。
【0031】次に、上記した構成から成る乾燥機構の作
用について説明する。まず、循環式の乾燥工程について
説明すると、この場合には流路切替ダンパー37の接続
口31が連通口36に直接連通して放出口32と大気導
入口33を閉塞する第2状態とする(図1実線)。
【0032】そして、この状態でドラム3を回転しなが
ら送風ファン11を作動し、温風供給路5から乾燥室1
内に熱風を供給する。このとき、操作パネルの操作によ
って、例えば摂氏75度で乾燥するように設定すると、
制御装置からの信号によりミキシングダンパー42の駆
動源44が作動して、ミキシングダンパー42を設定温
度75度に応じた標準位置に停止させる。したがって、
この状態で乾燥運転すると、75度に混合させた熱風が
温風供給路5を通って乾燥室1内に供給される。このた
め、乾燥室1内の温度は75度以下の温度で安定し、被
乾燥物も温度低下することなく連続して乾燥される。
【0033】したがって、乾燥室1内における石油系溶
剤蒸発ガス濃度ピーク値が爆発下限界に近付く事態が発
生することがなく、高い安全性を確保することができ、
また、安定した温度で連続して乾燥するので、温度が上
下動する従来に比べて乾燥効率も高めることができる。
【0034】そして、本実施形態では乾燥室1内に供給
する熱風の温度は入口温度センサ51により監視されて
いるので、制御装置では、入口温度センサ51からの温
度信号にもとづいて、設定温度から外れた温度になった
ならば、ミキシングダンパー42の位置を調整すること
によって、乾燥室1内に供給する熱風の温度を設定温度
75度に調整することができる。
【0035】被乾燥物から蒸発したガスを含んだ乾燥室
1内の空気は、排気口6から排気流路7へ排気され、途
中のリントフィルタ12で糸屑が除去されてからクーラ
ー14で冷却される。したがって、空気中の石油系溶剤
ガスが液化され、この液化された石油系溶剤は回収路5
2を介して水分分離器53に導入され、ここで水分と溶
剤とに分離され、溶剤は溶剤タンク(図示せず)に回収
される。そして、クーラー14を通過して冷却された空
気は、大気中に放出されることなく温風供給路5側に戻
されて循環使用される。
【0036】したがって、本実施形態に係る乾燥機構に
よれば、乾燥室1から排出されて冷却された後の排気中
に溶剤ガスが残っていても、大気放出されないので、環
境汚染の原因とならない。また、排気が循環使用されて
再度クーラー14で液化されて回収されるので、溶剤の
回収率を高めることができる。さらに、安全な温度範囲
に均一化された高い温度で乾燥することができるので、
乾燥時間の短縮化を図ることができ、乾燥効率を向上さ
せることができる。
【0037】ところで、本実施形態ではリントフィルタ
12ーとクーラー14との間にガス濃度センサ16を設
けて排気中のガス濃度を監視するなどの安全策を複数講
じているので、異常を検知した場合には通常運転から安
全対策処理運転に自動的に切り替えることができる。以
下、この安全対策処理運転について簡単に説明する。
【0038】まず、入口温度センサ51、クーラー出口
温度センサ17が設定温度よりも高い温度、例えば20
度高い温度を検知した場合には、制御装置が強制的に運
転を停止する。したがって、ミキシングダンパー42が
故障して設定温度よりも遥かに高温の熱風が乾燥室1内
に供給されて排気中のガス濃度が爆発下限界に近付いた
り、或いは超えたりして危険な状態に陥ったり、また、
クーラー14での冷却が不足して多量のガスを含んだ空
気が再加熱されて乾燥室1内に供給されてガス濃度が異
常に上昇して危険な状態に陥ることを未然に防止でき
る。
【0039】同様に、風圧センサ18が、予め設定した
圧力よりも高い圧力を検出した場合もガス濃度が高まる
ので、運転を停止する。したがって、リントフィルタ1
2ーが目詰まりして風量が不足したとしても、危険を回
避することができる。
【0040】また、クーラー出口温度センサ17が、例
えば15度を連続して超えた場合、制御装置がミキシン
グダンパー42を全閉にするとともに、流路切替ダンパ
ー37を大気開放側(図1中点線で示す第1状態)に切
り替えて、排気を大気中に放出してガス濃度を低下させ
る。そして、クーラー出口温度が所定温度以下に低下し
たならば、制御装置が通常の運転状態に復帰させて乾燥
工程を継続する。
【0041】そして、排気中のガス濃度が予め設定した
ガス濃度、例えば爆発下限界の75%を超えた場合に
は、制御装置からの信号により流路切替ダンパー37を
大気開放に切り替えて、排気をそのまま大気中に放出す
る。したがって、作業者が誤って脱液工程を行わずに、
或いは脱液が不充分な状態で被洗浄物を回転ドラム3内
に投入したり、或いは許容量を超えた被洗浄物を回転ド
ラム3内に投入して乾燥工程を開始して排気中のガス濃
度が75%LELを超えた場合であっても、この異常を
ガス濃度センサ16が検知して制御装置が流路切替ダン
パー37を切り替えて排気を大気放出するので、爆発を
回避することができる。
【0042】また、ガス濃度センサ16が上記設定値7
5%よりも高い濃度、例えば85%LELを超えたガス
濃度を検出した場合には、制御装置が運転を強制的に停
止する。但し、送風ファン11の運転は継続して排気を
大気放出してガス濃度の低下を促進させる。
【0043】この様に本実施形態では種々の安全対策を
幾重にも施し、しかもガス濃度センサ16が安定した状
態でガス濃度を正確に検知するので、安全性を一層確実
なものとすることができ、信頼性の向上に寄与する。
【0044】なお、本発明における乾燥機構は、乾燥工
程専用の乾燥機に限定されるものではなく、他の機能を
備えた装置に組込んでも良い。例えば、洗浄から乾燥ま
でを一台で行うホットマシンに組み込んでもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1の発明は、乾燥室からの排
気が通る排気流路の途中に開口部を設け、該開口部の外
側に突出した検知室を形成し、該検知室内に、ガス濃度
センサの検知部を、該検知部の周囲に被検ガスが通るよ
うに空間を設けた状態で取り付けたので、ガス濃度セン
サの検知部を排気流路内に挿入した場合に比較して、排
気の流速の影響を受けにくく、正確なガス濃度を安定し
て得ることができる。したがって、ガス濃度の監視を適
正に行うことができ、安全性を高めることができる。
【0046】請求項2に記載の発明は、前記検知室内を
加熱するヒータを設けたので、排気中の石油系溶剤ガス
が結露となって付着することを防止することができる。
したがって、一層安定したガス濃度を得ることができ
る。
【0047】請求項3に記載の発明は、前記排気流路と
検知室とを連通する開口部から排気流路内に向けて突起
部材を設けたので、排気流路中の排気の流速分布の影響
を一層なくすことができる。したがって、さらに安定し
たガス濃度を得ることができる。
【0048】請求項4に記載の発明は、前記突起部材
が、検知部に導入される気流が通る開口部の入口部と検
知部を通過した気流が排気流路に戻る出口部との間から
排気流路内に突出した状態で取りつけられているので、
排気流路中を流れる排気が円滑に検知部に導入される。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥機構の概略構成図である。
【図2】(a)はガス濃度センサの取付状態を示す断面
図、(b)はガス濃度センサの下面図である。
【図3】流量調整手段としてのダンパー機構の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 乾燥室 2 撹拌凸部 3 回転ドラム 4 給気口 5 温風供給路 6 排気口 7 排気流路 10 流路切替室 11 送風ファン 12 リントフィルタ 13 冷却装置 14 クーラー 15 出口温度センサ 16 ガス濃度センサ 17 クーラー出口温度センサ 18 風圧センサ 20 ダクト 21 開口部 21a 入口部 21b 出口部 22 検知室 23 ガス濃度センサの検知部 24 フランジ部 25 円筒体 26 センサ取付板 27 ヒーター 28 断熱材 29 断熱材カバー 30 突起部材 31 排気流路側の接続口 32 大気側放出口 33 大気導入口 34 非加熱空気流路 35 加熱空気流路 36 連通口 37 流路切替ダンパー 38 軸 40 ヒーター 41 ダンパーケース(調整室) 42 ミキシングダンパー 43 軸 44 駆動源 45 非加熱空気入口 46 加熱空気入口 47 空気出口 48 混合室 49 配管 50a 第1室 50b 第2室 51 入口温度センサ 52 回収路 53 水分分離器
フロントページの続き (72)発明者 梅原 幹光 静岡県田方郡大仁町神島字日之前244番地 東静電気株式会社内 (72)発明者 中村 幸男 東京都板橋区小豆沢2丁目7番6号 理研 計器株式会社内 (72)発明者 香野 浩 東京都板橋区小豆沢2丁目7番6号 理研 計器株式会社内 Fターム(参考) 3B155 BA01 BB19 CB05 CC18 GA05 KA26 KA27 KB14 LA14 LA16 LB28 LC05 LC08 LC28 MA02 MA03 MA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油系溶剤によって洗浄した被洗浄物を
    収納する乾燥室と、この乾燥室内に温風を供給する温風
    供給路と、乾燥室の排気口に接続された排気流路と、該
    排気流路の途中に設けたガス濃度センサとを備え、ヒー
    ターによって加熱された空気を温風供給路を介して給気
    口から乾燥室内に供給するとともに、排気口から排気流
    路を介して排気を行なって乾燥室内の被洗浄物を乾燥さ
    せる乾燥機構において、 上記排気流路の途中に開口部を設け、該開口部の外側に
    突出した検知室を形成し、該検知室内に、ガス濃度セン
    サの検知部を該検知部の周囲に被検ガスが通るように空
    間を設けた状態で取り付けたことを特徴とする石油系溶
    剤による被洗浄物の乾燥機構。
  2. 【請求項2】 前記検知室内を加熱するヒータを設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の石油系溶剤による被洗
    浄物の乾燥機構。
  3. 【請求項3】 前記排気流路と検知室とを連通する開口
    部から排気流路内に向けて突起部材を設けたことを特徴
    とする請求項1または2に記載の石油系溶剤による被洗
    浄物の乾燥機構。
  4. 【請求項4】 前記突起部材は、検知部に導入される気
    流が通る開口部の入口部と検知部を通過した気流が排気
    流路に戻る出口部との間に位置する開口部から排気流路
    内に突出した状態で取りつけられていることを特徴とす
    る請求項3に記載の石油系溶剤による被洗浄物の乾燥機
    構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010271213A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Nippon Signal Co Ltd:The 気化制御装置

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