JP2002279941A - 角形電池 - Google Patents

角形電池

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JP2002279941A
JP2002279941A JP2001079138A JP2001079138A JP2002279941A JP 2002279941 A JP2002279941 A JP 2002279941A JP 2001079138 A JP2001079138 A JP 2001079138A JP 2001079138 A JP2001079138 A JP 2001079138A JP 2002279941 A JP2002279941 A JP 2002279941A
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JP2001079138A
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Hiroyuki Shibaoka
浩行 柴岡
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Toshiba Battery Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 封口強度を損なうことなく、発電要素を収納
するための容器内のスペースを増加させて高容量にする
ことが可能な角形電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 有底矩形筒状で、開口部の端部が内方に
折り曲げられ、かつ内方に突出した形状の段部を有する
容器と、前記容器内に収納される発電要素と、前記容器
の開口部に配置される封口部材と、前記容器内の前記段
部上に配置され、かつ前記折り曲げ部により圧縮されて
前記容器の開口部に前記封口部材を固定する絶縁性ガス
ケットとを具備する角形電池において、前記容器の短辺
側の側面における前記段部より下方の肉厚Bを100と
した際、前記容器の長辺側の側面における前記段部より
下方の肉厚Aを50〜99の範囲内にすることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角形電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器に用いられる電源とし
て、ニッケルカドミウム二次電池やニッケル水素二次電
池などに代表されるアルカリ二次電池、ニッケル亜鉛二
次電池、リチウムイオン二次電池などが知られている。
これらの二次電池においては、円筒形構造と、角形構造
のものが知られている。
【0003】角形電池としては、例えば、有底矩形筒状
の容器と、前記容器内に収納される発電要素と、前記容
器の開口部に絶縁ガスケットを介してかしめ固定される
封口部材とを備えるものが知られている。角形電池は、
円筒形と比較して電子機器に搭載された際のスペース効
率が高いため、小型・薄型の傾向にある携帯機器の電源
としての需要が特に増加しており、さらなる高容量化が
要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、封口強度を
損なうことなく、発電要素を収納するための容器内のス
ペースを増加させて高容量にすることが可能な角形電池
を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る角形電池
は、有底矩形筒状で、開口部の端部が内方に折り曲げら
れ、かつ内方に突出した形状の段部を有する容器と、前
記容器内に収納される発電要素と、前記容器の開口部に
配置される封口部材と、前記容器内の前記段部上に配置
され、かつ前記折り曲げ部により圧縮されて前記容器の
開口部に前記封口部材を固定する絶縁性ガスケットとを
具備する角形電池において、前記容器の短辺側の側面に
おける前記段部より下方の肉厚を100とした際、前記
容器の長辺側の側面における前記段部より下方の肉厚を
50〜99の範囲内にすることを特徴とすることを特徴
とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る角形電池の一
例である角形アルカリ二次電池を図1〜図3を参照して
説明する。
【0007】図1は、本発明に係る角形電池の一例であ
る角形アルカリ二次電池を短辺側の側面に沿って切断し
た際に得られる断面図で、図2は、図1の角形アルカリ
二次電池の電極群収納部を示す横断面図で、図3は、図
1の角形アルカリ二次電池の封口部を示す横断面図であ
る。
【0008】すなわち、負極端子となる容器1は、有底
矩形筒状をなし、開口部2の端部が上方に折り曲げられ
ることにより形成された折り曲げ部3と、前記開口部2
の直下に形成された内方に突出した形状の段部4とを有
する。容器1内には、積層型電極群5が収納されてい
る。積層型電極群5は、例えば、袋状のセパレータ6内
に収納された正極7と負極8とを最外層が負極8となる
ように交互に積層することにより作製される。前記電極
群5の積層方向は、前記容器1の短辺方向に沿ってい
る。また、前記電極群5の最外層は、前記容器1の長辺
側の内面と接している。アルカリ電解液は、前記容器1
内に収容されている。
【0009】有底矩形筒状で、底部に穴9が開口されて
いる絶縁性ガスケット10は、前記容器1内の前記段部
4上に配置されている。絶縁性ガスケット10は、例え
ば、ナイロンやポリプロピレンのような絶縁性樹脂から
形成されている。防爆機能及び正極端子を有する封口部
材としての矩形封口板11は、前記絶縁性ガスケット1
0内に収納されている。矩形封口板11は、中央にガス
抜き孔12が開口されていると共に、前記封口板11に
前記ガス抜き孔12を囲むように配置された突起状の正
極端子13と、前記封口板11と前記正極端子13で囲
まれた空間内に前記ガス抜き孔12を塞ぐように圧縮状
態で配置された弾性弁体14とを備える。なお、前記正
極端子13には複数のガス抜き孔15が開口されてい
る。前記絶縁性ガスケット10は、前記折り曲げ部3で
圧縮され、この圧縮により絶縁性ガスケット10に生じ
る反発弾性力で封口板11が容器1の開口部2内に絶縁
性ガスケット10を介してかしめ固定される。
【0010】ところで、正極リード16は、一端が前記
正極7に接続、他端が前記封口板11の下面に接続され
ている。
【0011】図2は、図1の角形アルカリ二次電池を容
器1の段部4より下方の部分(以下、胴部17と称し、
胴部17には段部4が含まれない)で切断した際に得ら
れる横断面図を示す。胴部17の短辺側の側面の肉厚B
を100とした際、胴部17の長辺側の側面の肉厚Aは
50〜99の範囲内にする。これは次のような理由によ
るものである。肉厚Aを99より大きくすると、発電要
素である電極群及びアルカリ電解液を収容するための容
器内のスペースを拡大する効果がほとんど得られず、高
容量化を図ることが困難になる。肉厚Aを小さくするほ
ど収容スペースが拡大されるものの、肉厚Aを50より
小さくすると、容器1の開口部2の端部を内方に折り曲
げる際に容器1の胴部17に凹み等の変形が生じるた
め、折り曲げ角度が浅くなって絶縁性ガスケット10の
圧縮度合いが弱くなり、高い封口強度を得られなくな
る。肉厚Aのより好ましい範囲は、70〜90である。
【0012】図3は、図1の角形アルカリ二次電池を容
器1の開口部2で切断した際に得られる横断面図を示
す。容器1の開口部2においては、短辺側の側面の肉厚
bを100とした際、長辺側の側面の肉厚aを50〜9
9の範囲内にすることが好ましい。このような構成にす
ると、開口部2の端部を内方に折り曲げる際に容器1が
より変形し難くなるからである。特に、短辺側の側面の
肉厚bを胴部17の短辺側の側面の肉厚Bと等しくし、
かつ長辺側の側面の肉厚aを胴部17の長辺側の側面の
肉厚Aと等しくすることがより好ましい。
【0013】容器1は、例えば、金属材料から形成する
ことができる。かかる金属材料としては、例えば、ニッ
ケルを含有するメッキ層が表面に形成されている冷間圧
延鋼板を挙げることができる。冷間圧延鋼板の中でも、
極低炭素冷間圧延鋼板が好ましい。極低炭素冷間圧延鋼
板は、絞り加工時の延性に優れているからである。
【0014】容器1のビッカース硬度は、180〜22
0Hvの範囲内にすることが好ましい。
【0015】容器1には、熱焼鈍(アニール)が施され
ていないことが望ましい。
【0016】角形アルカリ二次電池は、例えば、以下に
説明する方法で製造される。
【0017】有底矩形筒状で、開口部の直下に内方に突
出した形状の段部が形成されている容器を用意する。
【0018】このような容器は、例えば、以下の(a)
または(b)に説明する方法で作製される。
【0019】(a)冷間圧延鋼板のような金属板に例え
ば深絞り加工などの絞り加工を施した後、開口部を拡口
して内方に突出した形状の段部を形成し、表面にメッキ
(例えば、ニッケルメッキ)を施すことにより容器を得
る。
【0020】(b)冷間圧延鋼板のような金属板に例え
ば深絞り加工などの絞り加工を施した後、開口部の直下
を外側から押圧することにより内方に突出した形状の段
部を形成し、表面にメッキ(例えば、ニッケルメッキ)
を施すことにより容器を得る。
【0021】前述した(a)及び(b)の作製方法にお
いては、メッキ前、熱焼鈍(アニール)を行うことも可
能であるが、電池の製造工程を簡略化し、かつ製造コス
トを削減する観点から、アニールは行わない方が望まし
い。
【0022】次いで、この容器内に電極群及びアルカリ
電解液を収納し、防爆機能及び正極端子を有する封口部
材と電極群の正極との電気的接続を取った後、前記封口
部材を収納した絶縁性ガスケットを容器内の段部上に配
置する。次いで、容器の開口部を縮径した後、前記開口
部の端部を内方に折り曲げることにより、絶縁性ガスケ
ットを圧縮して反発弾性力を生じさせ、容器の開口部に
前記封口部材を絶縁性ガスケットを介してかしめ固定す
る。なお、折り曲げ工程の後、再度、縮径工程を行って
も良い。また、予め封口部材が収納された絶縁性ガスケ
ットを容器内の段部上に配置するのではなく、容器内の
段部上に絶縁性ガスケットを配置した後、この絶縁ガス
ケット内に封口部材を収めても良い。
【0023】以下、正極、負極、セパレータ及びアルカ
リ電解液について説明する。
【0024】1)正極 この正極には、活物質として水酸化ニッケルを含むもの
を使用することができる。
【0025】かかる正極は、例えば、以下に説明する方
法で作製される。
【0026】水酸化ニッケル粉末、必要に応じて導電性
材料、結着剤及び水を混練することによりペーストを調
製し、導電性基板にこのペーストを充填した後、乾燥
し、圧延することにより、正極を得る。
【0027】前記水酸化ニッケル粉末としては、亜鉛及
びコバルトから選ばれる1種以上の金属が共晶された水
酸化ニッケル粉末か、あるいは無共晶の水酸化ニッケル
粉末を用いることができる。亜鉛及びコバルトから選ば
れる1種以上の金属が共晶された水酸化ニッケル粉末を
含む正極は、高温状態における充電効率及び充放電サイ
クル特性を向上することができる。
【0028】前記水酸化ニッケルの表面には、オキシ水
酸化コバルト(CoOOH)を含む導電層を形成するこ
とができる。導電層を形成した場合、ペースト中に導電
性材料を添加しなくても良い。
【0029】前記導電性材料としては、例えば金属コバ
ルト、コバルト化合物(例えば、CoOのようなコバル
ト酸化物、Co(OH)2のようなコバルト水酸化物)
等を挙げることができる。前記導電材料としては、前述
した種類の中から選ばれる1種または2種以上を用いる
ことができる。前記導電性材料は、粉末か、前記水酸化
ニッケル粉末の表面を被覆する層状物の形態で前記ペー
スト中に添加することができる。前記ペーストには、表
面が導電性材料で被覆された水酸化ニッケル粉末及び導
電性材料の粉末の双方を添加しても良い。
【0030】前記結着剤としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸塩(例
えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリ
ウム)、アクリル酸とビニルアルコールとの共重合体、
アクリル酸塩とビニルアルコールとの共重合体、水溶性
セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース(M
C)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(HPMC))、ポリア
クリルアミド(PA)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、ポリエチレンオキシド(PEO)等を挙げること
ができる。かかる結着剤には、前述した種類の中から選
ばれる1種類もしくは2種類以上を使用することができ
る。
【0031】前記導電性基板としては、例えばニッケ
ル、ステンレスまたはニッケルメッキが施された金属か
ら形成された網状、スポンジ状、繊維状、もしくはフェ
ルト状の金属多孔体、パンチドメタルなどの二次元基板
の孔の周縁に凹凸を有するもの等を挙げることができ
る。
【0032】2)負極 この負極としては、例えば、カドミウム電極、水素吸蔵
合金電極を使用することができる。中でも、水素吸蔵合
金を含むものを使用することが好ましい。
【0033】水素吸蔵合金を含む負極は、例えば、水素
吸蔵合金粉末、導電材及び結着剤を水の存在下で混練す
ることによりペーストを調製し、前記ペーストを導電性
基板に充填し、乾燥した後、プレスを施すことにより作
製される。
【0034】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであれば良い。例えば、LaNi5 、MmN
5 (MmはCe富化したミッシュメタル)、LmNi
5 (LmはLa富化したミッシュメタル)、これら合金
のNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、
Zr、Cr及びBから選ばれる少なくとも1種の元素で
置換した多元素系のもの、TiNi系、TiFe系等を
挙げることができる。中でも、一般式LmNiwCox
yAlz (ただし、Lmは少なくとも1種類以上の希
土類元素、原子比w,x,y及びzの合計値が5≦w+
x+y+z≦5.5を示す)で表される組成を有する水
素吸蔵合金か、または一般式ABx(但し、AはTi及
び/またはZrであり、BはMn、Ni、V、Co、C
r、Al、Fe、Cu、Mo、La、Ce、Pr及びN
dよりなる群から選択される1種類以上の元素であり、
原子比xは1.8≦x≦2.5を示す)で表され、かつ
主相としてC14またはC15のラーベス相を含む水素
吸蔵合金を用いることが好ましい。
【0035】前記結着剤としては、前述した正極におい
て説明したポリマーの中から選ばれる1種または2種以
上を用いることができる。
【0036】前記導電材としては、例えば、黒鉛、カー
ボンブラック等を用いることができる。
【0037】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネットなどの二
次元基板、フェルト状金属多孔体やスポンジ状金属多孔
体などの三次元基板等を挙げることができる。
【0038】3)セパレータ このセパレータとしては、例えばポリアミド繊維製不織
布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基
を付与したものを挙げることができる。
【0039】4)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウム
(KOH)水溶液、水酸化ナトリウム(NaOH)と水
酸化リチウム(LiOH)の混合液、水酸化カリウム
(KOH)とLiOHの混合液、KOHとLiOHとN
aOHの混合液等を用いることができる。
【0040】以上説明した本発明に係る角形電池は、有
底矩形筒状で、開口部の端部が内方に折り曲げられ、か
つ内方に突出した形状の段部を有する容器と、前記容器
内に収納される発電要素と、前記容器の開口部に配置さ
れる封口部材と、前記容器内の前記段部上に配置され、
かつ前記折り曲げ部により圧縮されて前記容器の開口部
に前記封口部材を固定する絶縁性ガスケットとを具備す
る角形電池において、前記容器の短辺側の側面における
前記段部より下方の肉厚を100とした際、前記容器の
長辺側の側面における前記段部より下方の肉厚を50〜
99の範囲内にすることを特徴とする。
【0041】このような角形電池によれば、かしめ固定
のために容器の開口部の端部を内方に折り曲げて折り曲
げ部を形成する際に、容器の段部より下方の部分(以
下、胴部と称す)に凹み等の変形が生じるのを回避する
ことができるため、開口部の端部を深く折り曲げて絶縁
性ガスケットを十分に圧縮することができ、高い封口強
度が得られる。また、胴部の長辺側の側面の肉厚を短辺
側の側面の肉厚の50〜99%と薄くすることによっ
て、容器内に収納することが可能な発電要素の容積を増
加させることができる。したがって、かしめ固定時に必
要な容器強度を確保して封口強度を損なうことなく、電
池の高容量化を図ることができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図面及び図
4〜図5を参照して詳細に説明する。
【0043】図4は、実施例1の角形アルカリ二次電池
に使用される容器を示す斜視図で、図5は、図4の容器
のXY断面図である。
【0044】(実施例1)極低炭素冷間圧延鋼板を深絞
り加工により有底矩形筒状に成形した後、開口部2を拡
口して内方に突出した形状の段部4を形成し、次いで表
面にニッケルメッキを施すことにより、図4に示す構造
の容器1を得た。
【0045】この容器1の高さは、47mmであった。
開口部2においては、長辺側の幅が17mmで、短辺側
の幅が6mmで、肉厚は長辺側の側面が0.32mm
で、短辺側の側面が0.4mmであった。よって、開口
部2の短辺側の側面の肉厚を100とした際、長辺側の
側面の肉厚は80である。一方、図5に示すように、段
部4より下方の部分(胴部)17においては、長辺側の
幅が16.5mmで、短辺側の幅が5.5mmで、肉厚
は長辺側の側面Aが0.32mmで、短辺側の側面Bが
0.4mmであった。よって、胴部17の短辺側の側面
の肉厚Bを100とした際、長辺側の側面の肉厚Aは8
0である。さらに、容器1のビッカース硬度は180H
vであった。
【0046】また、活物質として水酸化ニッケルを含む
厚さが0.56mmで、理論容量が213mAhのペー
スト式正極を、親水化処理が施されている厚さが0.1
4mmのポリプロピレン製不織布からなるセパレータで
包被した。また、水素吸蔵合金を含む厚さが0.26m
mのペースト式負極を用意した。このような正極4枚と
負極5枚とを最外層が負極になるように交互に積層して
理論容量が850mAhの電極群を作製した。このよう
な電極群を前記容器内に収納した後、アルカリ電解液を
注入した。
【0047】有底矩形筒状で、底部に穴が開口されてい
るナイロン製の絶縁性ガスケットを用意し、この絶縁性
ガスケット内に、ガス抜き孔を持たない矩形の封口板を
収納した。次いで、封口板の下面と正極とを正極リード
で接続した後、封口部材収納済み絶縁性ガスケットを、
前記容器内の前記段部上に配置した。
【0048】ひきつづき、前記容器の開口部を縮径した
後、前記開口部の端部に1tonの荷重を加えて内方に
折り曲げることにより折り曲げ部を形成し、封口板を容
器の開口部に絶縁性ガスケットを介してかしめ固定する
ことにより、防爆機能を持たない試験用の角形ニッケル
水素二次電池を製造した。
【0049】前記折り曲げ工程の際の容器の胴部変形具
合を観察し、その結果を下記表1に示す。また、実施例
1の二次電池の単位体積当りのエネルギー密度C(Wh
/L)を次式(1)により算出し、その結果を下記表1
に併記する。
【0050】C=(CT ×Z)/V…(1) ここで、CT (Ah)は二次電池の理論容量、Z(V)
は二次電池の電圧、V(l)は二次電池の占有体積(占
有体積は、容器の高さ(47mm)×容器胴部の長辺側
の幅(16.5mm)×容器胴部の短辺側の幅(5.5
mm)で算出される)を示す。
【0051】さらに、実施例1の二次電池について、容
器の胴部に穴を開け、この穴からガスを容器内に送り、
容器の開口部と絶縁性ガスケットの隙間からガスがリー
クした際の容器内の圧力を測定することで封口強度を評
価し、その結果を下記表1に示す。
【0052】(実施例2〜6及び比較例1〜5)容器の
開口部の短辺側側面の肉厚を0.4mmに固定した状態
で短辺側側面の肉厚を100とした際の長辺側側面の肉
厚を下記表1に示すように変更し、かつ容器の胴部17
の短辺側側面の肉厚Bを0.4mmに固定した状態で短
辺側側面の肉厚Bを100とした際の長辺側側面の肉厚
Aを下記表1に示すように変更した。胴部17の肉厚A
の変更に伴って容器1の内容積が変動し、容器1の内容
積に占める電極群容積の割合が変わるため、正極の厚さ
を変更することで容器1の内容積に占める電極群容積の
割合を一定にした。
【0053】このような構成変更を行うこと以外は、前
述した実施例1で説明したのと同様にして防爆機能を持
たない試験用の角形ニッケル水素二次電池を製造した。
【0054】得られた実施例2〜6及び比較例1〜5の
二次電池について、前述した実施例1で説明したのと同
様にして胴部変形度合いの観察、単位体積当りのエネル
ギー密度及び封口強度を測定し、その結果を下記表1に
示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1から明らかなように、実施例1〜6の
二次電池は、かしめ固定工程における折り曲げ部を形成
する際に容器の胴部が変形せず、封口強度が高く、その
うえ単位体積当りのエネルギー密度を比較例1に比べて
高くできることがわかる。
【0057】これに対し、比較例2〜5の二次電池は、
単位体積当りのエネルギー密度を実施例1〜6に比べて
高くすることが可能であるものの、折り曲げ部を形成す
る際に容器の胴部が凹み、封口強度が実施例1〜6に比
べて低くなることがわかる。
【0058】なお、前述した実施例においては、角形ニ
ッケル水素二次電池に適用した例を説明したが、角形リ
チウムイオン二次電池のような角形非水電解質二次電
池、角形ニッケルカドミウム二次電池にも同様に適用す
ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る角形電
池によれば、折り曲げ部形成に必要な容器強度を確保す
ると共に高い密閉性を維持しつつ、発電要素を収納する
ための容器内スペースを増加させて電池容量を向上する
ことができる等の顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角形電池の一例である角形アルカ
リ二次電池を短辺側の側面に沿って切断した際に得られ
る断面図。
【図2】図1の角形アルカリ二次電池の電極群収納部を
示す横断面図。
【図3】図1の角形アルカリ二次電池の封口部を示す横
断面図。
【図4】実施例1の角形アルカリ二次電池に使用される
容器を示す斜視図。
【図5】図4の容器のXY断面図。
【符号の説明】
1…容器、 2…開口部、 3…折り曲げ部、 4…段部、 5…電極群、 6…セパレータ、 7…正極、 8…負極、 10…絶縁性ガスケット、 11…封口板、 17…胴部、 A…胴部17の長辺側の側面の肉厚、 B…胴部17の短辺側の側面の肉厚。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底矩形筒状で、開口部の端部が内方に
    折り曲げられ、かつ内方に突出した形状の段部を有する
    容器と、前記容器内に収納される発電要素と、前記容器
    の開口部に配置される封口部材と、前記容器内の前記段
    部上に配置され、かつ前記折り曲げ部により圧縮されて
    前記容器の開口部に前記封口部材を固定する絶縁性ガス
    ケットとを具備する角形電池において、 前記容器の短辺側の側面における前記段部より下方の肉
    厚を100とした際、前記容器の長辺側の側面における
    前記段部より下方の肉厚を50〜99の範囲内にするこ
    とを特徴とする角形電池。
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