JP2002266692A - エンジン構造物及びその製造方法 - Google Patents

エンジン構造物及びその製造方法

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JP2002266692A JP2001064887A JP2001064887A JP2002266692A JP 2002266692 A JP2002266692 A JP 2002266692A JP 2001064887 A JP2001064887 A JP 2001064887A JP 2001064887 A JP2001064887 A JP 2001064887A JP 2002266692 A JP2002266692 A JP 2002266692A
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Hiroyuki Ikuta
浩之 生田
Norihiro Amano
憲広 天野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い強度を得ることのできるエンジン構造物、
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】冷却水通路12を備えたシリンダヘッド2
は、鋳型内に中空中子14を配設した状態で鋳込みを行
い、その中空中子を除去してできる孔を冷却水通路12
とすることによって形成される。また、鋳込み時には中
空中子に対して通水が行われることにより、鋳型内の溶
湯(溶融金属)の温度低下が促進される。従って、溶湯
の凝固が遅れることに伴いシリンダヘッド2の材料密度
が低下することが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドや
シリンダブロックなど、鋳造によって形成されるエンジ
ン構造物、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記のようなシリンダヘッドや
シリンダブロックといったエンジン構造物には、エンジ
ンの冷却水を流すための通路として用いられる孔や、部
品の組み付けに用いられるボルトをねじ込むための孔と
いった各種の孔が形成されている。こうした各種の孔は
エンジン構造物の鋳造時に形成される。即ち、エンジン
構造物の鋳型に例えば砂を固めて形成される中子(砂中
子)を配設し、その状態で鋳込みを行った後に上記砂中
子を除去するための砂焼・砂落処理を行うことで、上記
各種の孔を備えたエンジン構造物が形成されるようにな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋳込み
時に鋳型内の溶湯(溶融金属)が温度低下に伴い凝固し
てエンジン構造物が形成される際、溶湯の温度低下が遅
くなって同溶湯の凝固が遅くなると、上記エンジン構造
物の材料密度が低下するため、高い強度のエンジン構造
物を得ることが困難になる。
【0004】特に、上記各種の孔を備えるエンジン構造
物を形成する際に上述したような砂中子を用いる場合、
この砂中子が熱伝導率の小さい(冷えにくい)ものであ
ることから、同砂中子の持つ熱によって溶湯の温度低下
の遅れが顕著になり、高い強度のエンジン構造物を得る
ことが一層困難になる。
【0005】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、高い強度を得ることのでき
るエンジン構造物、及びその製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。上記
目的を達成するため、請求項1記載の発明では、鋳造に
よって形成されるエンジン構造物であって、鋳型内に配
設されて鋳込み時に冷媒の流通が行われる中空中子によ
って形成された孔を備えた。
【0007】上記の構成によれば、エンジン構造物の製
造過程において、鋳込み時に中空中子に対して冷媒の流
通が行われると、鋳型内の溶湯(溶融金属)の温度低下
が促進される。従って、溶湯の凝固速度が遅くなってエ
ンジン構造物の材料密度が低下することが抑制され、エ
ンジン構造物の強度が高められるようになる。
【0008】なお、上記中空中子によって形成された孔
は、例えばエンジンの冷却水や潤滑油といった流体を流
すための通路として用いられる。また、鋳込み時に中空
中子の内部に流す冷媒としては、冷却性能及び取り扱い
の容易性の面から例えば水を採用することが考えられ
る。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記孔は、前記冷媒の流通に伴い崩壊す
る中空中子によって形成されているものとした。上記の
構成によれば、エンジン構造物の製造過程で中空中子の
内部に対し冷媒の流通が行われると、同中空中子が崩壊
して除去されることから、溶湯の凝固速度を速めると同
時に中空中子を除去することができ、孔を備えたエンジ
ン構造物の形成に要する時間を短くすることができる。
【0010】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
発明において、前記孔は、前記冷媒との間の化学反応に
より膨張して崩壊する中空中子によって形成されている
ものとした。
【0011】上記の構成によれば、エンジン構造物の製
造過程で中空中子に対し冷媒の流通が行われると、同中
空中子が冷媒との間の化学反応により膨張することから
速やかに崩壊して効率よく除去されるようになる。従っ
て、中空中子の除去が一層速やかに行われ、孔を備えた
エンジン構造物の形成に要する時間を更に短くすること
ができる。
【0012】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記孔は、前記冷媒に溶融する中空中子
によって形成されているものとした。上記の構成によれ
ば、エンジン構造物の製造過程で中空中子に対し冷媒の
流通が行われると、同中空中子が冷媒に溶融して効率よ
く除去されるようになる。従って、中空中子の除去が一
層速やかに行われ、孔を備えたエンジン構造物の形成に
要する時間を更に短くすることができる。
【0013】請求項5記載の発明では、エンジン構造物
の鋳型に中子を配設した状態で鋳込みを行うことによ
り、孔を備えたエンジン構造物を形成するエンジン構造
物の製造方法において、前記鋳型には冷媒を流通させる
ことが可能な中空中子を配設し、鋳込み時に前記中空中
子の内部に前記冷媒を流すようにした。
【0014】上記の方法によれば、鋳込み時に中空中子
に対し冷媒の流通が行われ、鋳型内の溶湯(溶融金属)
の温度低下が促進される。従って、同溶湯の凝固速度が
遅くなってエンジン構造物の材料密度が低下することが
抑制され、エンジン構造物の強度を高めることができる
ようになる。
【0015】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
発明において、前記中空中子として前記冷媒の流通によ
って崩壊するものを用いた。上記の方法によれば、鋳込
み時に中空中子に対し冷媒の流通が行われると、同中空
中子が崩壊して除去されることから、溶湯の凝固速度を
速めると同時に中空中子を除去することができ、孔を備
えたエンジン構造物の形成に要する時間を短くすること
ができる。
【0016】請求項7記載の発明では、請求項6記載の
発明において、前記中空中子として前記冷媒との間の化
学反応により膨張して崩壊するものを用いた。上記の方
法によれば、鋳込み時に中空中子に対し冷媒の流通が行
われると、同中空中子が冷媒との間の化学反応により膨
張することから速やかに崩壊して効率よく除去されるよ
うになる。従って、中空中子の除去が一層速やかに行わ
れ、孔を備えたエンジン構造物の形成に要する時間を更
に短くすることができる。
【0017】請求項8記載の発明では、請求項5記載の
発明において、前記中空中子として前記冷媒に溶融する
ものを用いた。上記の方法によれば、鋳込み時に中空中
子に対し冷媒の流通が行われると、同中空中子が冷媒に
溶融して効率よく除去されるようになる。従って、中空
中子の除去が一層速やかに行われ、孔を備えたエンジン
構造物の形成に要する時間を更に短くすることができ
る。
【0018】請求項9記載の発明では、請求項6〜8の
いずれかに記載の発明において、前記冷媒の流通は前記
中空中子に接する溶湯が凝固し始めるタイミングで開始
されるようにした。
【0019】上記の方法によれば、中空中子に対する冷
媒流通の開始に伴い当該中空中子が除去されるとき、凝
固前の溶湯と冷媒とが接触して両者が反応してしまうの
を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動車用エンジン
の鋳造アルミニウム製のシリンダヘッドに適用した一実
施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0021】図1は、上記エンジンのシリンダブロック
及び燃焼室付近を示す拡大断面図である。このエンジン
は、シリンダブロック1の上側に組み付けられたシリン
ダヘッド2と、シリンダブロック1内に往復移動可能に
設けられたピストン3とを備えている。これらシリンダ
ヘッド2とピストン3との間に区画形成された燃焼室4
内では、空気と燃料とからなる混合気に対し点火プラグ
10によって点火が行われる。これにより混合気が燃焼
すると、そのときの燃焼エネルギでピストン3が往復移
動し、エンジンが駆動されるようになる。
【0022】燃焼室4にはエンジンの吸気通路5及び排
気通路6が二つに分岐した状態で接続されている(図1
には一方の吸気通路5及び排気通路6のみ図示)。そし
て、吸気通路5と燃焼室4との間は図2に示される吸気
バルブ7がエンジンの駆動に基づき開閉動作することで
連通・遮断され、排気通路6と燃焼室4との間は同図2
に示される排気バルブ8がエンジンの駆動に基づき開閉
動作することで連通・遮断される。
【0023】また、シリンダヘッド2(図1)には、エ
ンジンの冷却水が流れるウォータジャケット9が形成さ
れている。このウォータジャケット9は、吸気通路5及
び排気通路6や、点火プラグ10を収容する穴10a等
との干渉を避けるべく、入り組んだ複雑な形状をしてい
る。そして、ウォータジャケット9内を流れる冷却水に
よってシリンダヘッド2が冷却されるようになる。
【0024】シリンダヘッド2において、ウォータジャ
ケット9よりも燃焼室4寄りに位置する部分、即ち図1
に一点鎖線で示される部分(以下、下層デッキ11とい
う)には、径方向断面円形状の冷却水通路12が形成さ
れている。この冷却水通路12は、シリンダブロック1
に形成された冷却水用のブロック側通路13と、シリン
ダヘッド2のウォータジャケット9とに接続され、両者
を繋いでいる。
【0025】エンジンの冷却水は、ウォータポンプ(図
示せず)から吐出された後、ブロック側通路13、冷却
水通路12、ウォータジャケット9の順に通過し、シリ
ンダブロック1、下層デッキ11、及びシリンダヘッド
2の上部などエンジンの各部位を冷却する。
【0026】ここで、冷却水通路12の形状について図
2を参照して詳しく説明する。図2は、冷却水通路1
2、吸気バルブ7、排気バルブ8、及び点火プラグ10
の位置関係を示す斜視図である。
【0027】この図に示されるように、冷却水通路12
は、ブロック側通路13から冷却水が導入されるととも
に二つの排気バルブ8の間を通過するように延びる導入
部12aを備えている。この導入部12aは、点火プラ
グ10の周りで円環状に延びる円環部12bに接続され
ている。更に、円環部12bからは、吸気バルブ7と排
気バルブ8との間を通過してウォータジャケット9へと
冷却水を導出する二つの導出部12cが延びている。
【0028】従って、冷却水通路12内を流れる冷却水
は、下層デッキ11(図1)において二つの排気バルブ
8の間の部分を通過した後、点火プラグ10の周りを通
過し、続いて二方向に分岐してから吸気バルブ7と排気
バルブ8の間の部分を通過する。下層デッキ11におい
て、吸気バルブ7、排気バルブ8、及び点火プラグ10
の間は、燃焼室4内での燃料の燃焼に伴う熱によって高
温になり易いが、上記のように冷却水通路12内を流れ
る冷却水によって効果的に冷却される。
【0029】次に、鋳造による上記シリンダヘッド2の
製造方法について、図3〜図5を参照して説明する。冷
却水通路12を備えたシリンダヘッド2は、鋳型内に各
種の中子を配設した状態で鋳込みを行い、その後に上記
中子を除去することによって形成される。即ち、鋳型に
上記中子を配設した状態で鋳込みが行われると、鋳型内
の溶湯(溶融金属)が温度低下して凝固したとき上記中
子に対応する部分に孔や空間が形成される。そして、こ
れらの孔や空間が、シリンダヘッド2の吸気通路5、排
気通路6、ウォータジャケット9、点火プラグ10用の
穴10a、及び冷却水通路12等として用いられること
となる。ここで、上記冷却水通路12(孔)を形成する
ための中子を図3に示す。
【0030】同図に示される中子(中空中子)14は、
水との化学反応により膨張して崩壊する材料、例えば酸
化カルシウムをプレス加工で圧力を加えて固めることに
より形成される。こうして形成された中空中子14はパ
イプ状をなし、冷却水通路12の導入部12aに対応す
る導入パイプ部14aと、円環部12bに対応する円環
パイプ部14bと、導出部12cに対応する導出パイプ
部14cとを備えている。また、中空中子14の内部は
水を通すための通路15となっている。
【0031】図4及び図5は、上記中空中子14をシリ
ンダヘッド2の鋳型に配設した状態を模式的に示した側
断面図及び平断面図である。これらの図に示されるよう
に、鋳型に配設された中空中子14において、その導入
パイプ部14aの先端は鋳型(下型)16に形成された
供給通路17に接続され、導出パイプ部14cの先端は
下型16に形成された排出通路18に接続される。そし
て、鋳込みが行われて鋳型内の溶湯が温度低下し、その
鋳型内における中空中子14に接する溶湯が凝固開始す
ると、供給通路17から中空中子14内の通路15に向
けて冷却水が供給される。即ち、中空中子14に対する
通水は、中空中子14に接する溶湯が温度低下によって
凝固し始めるタイミングで開始されることとなる。
【0032】通路15に供給された冷却水は、導入パイ
プ部14a、円環パイプ部14b、導出パイプ部14c
の内部を順次通過した後、排出通路18へと排出され
る。このように中空中子14に対して通水が行われる
と、鋳型内での溶湯の温度低下が促進される。従って、
溶湯の凝固速度が遅くなってシリンダヘッド2の材料密
度が低下することは抑制される。
【0033】また、中空中子14に対して通水が行われ
ると、同中子14を形成している酸化カルシウムと水と
の化学反応によって水酸化カルシウムが生成される。こ
のように水酸化カルシウムが生成されると、中空中子1
4が膨張することにより崩壊して冷却水と共に排出通路
18へと流され、中空中子14の除去が速やかに行われ
るようになる。なお、中空中子14の肉厚は、通路15
への通水時に膨張して崩壊し易い厚さ、例えば1〜3m
mに予め設定される。
【0034】以上詳述した本実施形態によれば、以下に
示す効果が得られるようになる。 (1)シリンダヘッド2の鋳造過程において、鋳込み時
に中空中子14内の通路15に対して冷却水の流通が行
われるため、鋳型内の溶湯の温度低下が促進される。従
って、溶湯の凝固速度が遅くなってシリンダヘッド2の
材料密度が低下することが抑制され、シリンダヘッド2
の強度が高められるようになる。
【0035】(2)鋳型内の溶湯は、通水が行われる中
空中子14に接した部分から、その中空中子14から遠
い部分へと順次温度低下するようになる。こうした温度
低下の最も遅れる部分については、その温度低下時の収
縮に伴い、いわゆる引け巣が生じ易くなる。しかし、シ
リンダヘッド2の冷却水通路12の周りについては、鋳
込み時に中空中子14内を通過する冷却水によって最初
に冷却されるため、上記冷却水通路12の周りに上記の
ような引け巣が生じるのを回避することができる。
【0036】(3)中空中子14に対して通水が行われ
ると、同中空中子14を形成する酸化カルシウムと水と
の化学反応によって水酸化カルシウムが生成され、その
結果として中空中子14が膨張することにより崩壊して
効率よく除去されるようになる。従って、中空中子14
の除去を速やかに行うことができ、その分だけシリンダ
ヘッド2の形成に要する時間を短くすることができる。
【0037】(4)鋳込み時の中空中子14に対する通
水は、鋳型内の溶湯が温度低下して凝固し始めるタイミ
ングで開始されるため、中空中子14が通水に伴い除去
されたとき、その水と凝固前の溶湯とが反応するのを防
止することができる。
【0038】なお、本実施形態は、例えば以下のように
変更することもできる。 ・中空中子14を形成する材料として、水に溶解する性
質のものを採用してもよい。また、中空中子14の通路
15に流す冷媒として水を用いる代わりに、中空中子1
4を形成する酸化カルシウムを溶解する冷媒、例えば塩
化アンモニウム水溶液や酸性水溶液を用いてもよい。こ
れらの場合、中空中子14の通路15に冷媒を流したと
き、中空中子14が冷媒に溶融して除去されるようにな
る。
【0039】・吸気通路5、排気通路6、ウォータジャ
ケット9、点火プラグ10用の穴10a、潤滑油の通
路、及びボルト用の孔等を形成するのに、本発明の中空
中子を用いるとともに、鋳込み時に上記中空中子に対し
て冷媒(水)を流通させるようにしてもよい。
【0040】・シリンダブロック1に本発明を適用して
もよい。この場合、例えばブロック側通路13を形成す
るのに中空中子が用いられるようになる。次に、以上の
実施形態から把握することのできる技術的思想を、その
効果とともに以下に記載する。
【0041】(1)鋳造の際に鋳型内に配設される中子
であって、冷媒の流通が行われる通路を備えるととも
に、前記通路への前記冷媒の流通によって崩壊する材料
によって形成されていることを特徴とする中空中子。
【0042】上記の構成によれば、鋳型に中空中子が配
設された状態で鋳込みが行われ、鋳型内の溶湯(溶融金
属)が凝固開始してから中空中子に対して冷媒の流通が
行われると、溶湯の温度低下が促進されて凝固速度が速
められるとともに、中空中子が冷媒の流通によって崩壊
して除去されるようになる。従って、上記中空中子を用
いて形成される鋳造物の製造に要する時間を短くするこ
とができる。
【0043】(2)上記(1)に記載の中空中子におい
て、前記冷媒との間の化学反応により膨張して崩壊する
材料によって形成されている中空中子。上記の構成によ
れば、鋳込み時に中空中子に対し冷媒の流通が行われる
と、同中空中子が冷媒との間の化学反応により膨張する
ことから速やかに崩壊して効率よく除去されるようにな
る。従って、上記中空中子を用いて形成される鋳造物の
製造に要する時間を短くすることができる。
【0044】(3)鋳造の際に鋳型内に配設される中子
であって、冷媒の流通が行われる通路を備えるととも
に、前記冷媒に溶融する材料によって形成されているこ
とを特徴とする中空中子。
【0045】上記の構成によれば、鋳型に中空中子が配
設された状態で鋳込みが行われ、鋳型内の溶湯(溶融金
属)が凝固開始してから中空中子に対して冷媒の流通が
行われると、溶湯の温度低下が促進されて凝固速度が速
められるとともに、中空中子が冷媒に溶融して除去され
るようになる。従って、上記中空中子を用いて形成され
る鋳造物の製造に要する時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるシリンダヘッドを示す断面
図。
【図2】同シリンダヘッドにおける吸気バルブ、排気バ
ルブ、燃料噴射ノズル、及び冷却水通路の位置関係を示
す斜視図。
【図3】中空中子を示す斜視図。
【図4】鋳型内への中空中子の配設態様を示す側断面
図。
【図5】鋳型内への中空中子の配設態様を示す平断面
図。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダヘッド、5…吸気
通路、6…排気通路、7…吸気バルブ、8…排気バル
ブ、9…ウォータジャケット、12…冷却水通路、12
a…導入部、12b…円環部、12c…導出部、13…
ブロック側通路、14…中空中子、14a…導入パイプ
部、14b…円環パイプ部、14c…導出パイプ部、1
5…通路、16…下型、17…供給通路、18…排出通
路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 27/04 B22D 27/04 G 29/00 29/00 F F02F 1/10 F02F 1/10 D 1/24 1/24 B 1/38 1/38 A B Fターム(参考) 3G024 AA01 AA04 AA06 AA14 AA15 AA21 CA02 CA05 DA06 DA08 GA04 HA07 4E093 QA02 QB03 UA01 UA02 UC01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造によって形成されるエンジン構造物で
    あって、鋳型内に配設されて鋳込み時に冷媒の流通が行
    われる中空中子によって形成された孔を備えるエンジン
    構造物。
  2. 【請求項2】前記孔は、前記冷媒の流通に伴い崩壊する
    中空中子によって形成されている請求項1記載のエンジ
    ン構造物。
  3. 【請求項3】前記孔は、前記冷媒との間の化学反応によ
    り膨張して崩壊する中空中子によって形成されている請
    求項2記載のエンジン構造物。
  4. 【請求項4】前記孔は、前記冷媒に溶融する中空中子に
    よって形成されている請求項1記載のエンジン構造物。
  5. 【請求項5】エンジン構造物の鋳型に中子を配設した状
    態で鋳込みを行うことにより、孔を備えたエンジン構造
    物を形成するエンジン構造物の製造方法において、 前記鋳型には冷媒を流通させることが可能な中空中子を
    配設し、鋳込み時に前記中空中子の内部に前記冷媒を流
    すようにしたエンジン構造物の製造方法。
  6. 【請求項6】前記中空中子として前記冷媒の流通によっ
    て崩壊するものが用いられる請求項5記載のエンジン構
    造物の製造方法。
  7. 【請求項7】前記中空中子として前記冷媒との間の化学
    反応により膨張して崩壊するものが用いられる請求項6
    記載のエンジン構造物の製造方法。
  8. 【請求項8】前記中空中子として前記冷媒に溶融するも
    のが用いられる請求項5記載のエンジン構造物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記冷媒の流通は前記中空中子に接する溶
    湯が凝固し始めるタイミングで開始される請求項6〜8
    のいずれかに記載のエンジン構造物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008532773A (ja) * 2005-03-16 2008-08-21 テネドラ ネマク エス.エイ.デ シー.ブイ. アルミニウム製鋳物からの熱抽出が向上した方向性凝固のための方法及び装置

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