JP2002265950A - コークス乾式消火方法及び装置 - Google Patents

コークス乾式消火方法及び装置

Info

Publication number
JP2002265950A
JP2002265950A JP2001069817A JP2001069817A JP2002265950A JP 2002265950 A JP2002265950 A JP 2002265950A JP 2001069817 A JP2001069817 A JP 2001069817A JP 2001069817 A JP2001069817 A JP 2001069817A JP 2002265950 A JP2002265950 A JP 2002265950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
coke
blowing
water
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001069817A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3782672B2 (ja
Inventor
Yasutaka Shihara
康孝 紫原
Masahiko Yokomizo
正彦 横溝
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2001069817A priority Critical patent/JP3782672B2/ja
Priority to TW091119851A priority patent/TWI273132B/zh
Publication of JP2002265950A publication Critical patent/JP2002265950A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3782672B2 publication Critical patent/JP3782672B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレチャンバー内に空気を吹き込んでもクリ
ンカーの付着が発生しないコークス乾式消火方法及び消
火装置を提供するにあたり、プレチャンバー内に空気と
水を吹き込む際において、水と空気とを吹き込むための
好ましい方法及び装置を提供し、プレチャンバー内温度
を一定温度以下に制御するに際し、プレチャンバー内温
度を測定する好ましい方法及び装置を提供する。 【解決手段】 プレチャンバー上部からプレチャンバー
内に空気24を吹き込むと同時に水26を吹き込み、プ
レチャンバー内に吹き込む水26を霧状に噴霧し、該霧
状の水をプレチャンバーに吹き込む空気24に混合して
吹き込む。吹き込み装置42は、空気吹き込み管内に上
下に配置した2口の水噴霧ノズル38を有し、該水噴霧
ノズル38は、水平方向には広角に、垂直方向には狭角
に水を噴霧する。プレチャンバー出口直下のコークスの
表面温度を非接触式の光学式温度計18にて測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス乾式消火
方法及び消火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉から排出される赤熱コークス
を冷却するにあたり、赤熱コークスの顕熱を回収して省
エネルギーを図るためにコークス乾式消火装置(いわゆ
るCDQ(Coke Dry Quencher))が用いられる。
【0003】乾式消火装置は、赤熱コークスの有する顕
熱を不活性ガスに熱交換する冷却室と、該冷却室の上部
のプレチャンバーとを有する。赤熱コークスはプレチャ
ンバーの上方からプレチャンバー内に装入される。プレ
チャンバーは赤熱コークス投入の時間変動を吸収し、か
つ操業の安定性を得る目的で設けられている。コークス
は冷却室内で不活性ガスと熱交換して200℃近くまで
冷却された後、一定量ずつ切り出される。熱交換後90
0℃に加熱された不活性ガスは冷却室の上部からリング
ダクトへ排出され、1次ダストキャッチャーを経て廃熱
ボイラーで熱回収され、循環ブロアーで再度冷却室へ圧
送される。
【0004】装入されるコークス中には揮発分や微粉コ
ークスを含んでいる。揮発分は、燃焼性が高く循環ガス
中に高い比率で含まれると異常燃焼の可能性がある。そ
こでプレチャンバー内に空気を吹き込むと、コークス塊
中に残存する揮発分や微粉コークスを燃焼させることが
できる。吹き込んだ空気により赤熱コークスの表層の一
部が燃えることもある。その結果、高温になった空気及
び燃焼排ガスが不活性ガスに混合することにより、冷却
室から排出されるガスの熱量を増大することができる。
また、プレチャンバーを経て冷却室に到達するコークス
の温度も上昇しているため、冷却室内で不活性ガスに回
収される熱量も増大する。その結果、廃熱ボイラーでの
蒸気回収量を増大することができる。
【0005】上記プレチャンバーへの空気吹き込みによ
り、定常状態の乾式消火設備の運転において廃熱ボイラ
ーにおける熱回収量を増大することができるとともに、
赤熱コークスの供給量が低下したり装入する赤熱コーク
スの温度が低下することによって冷却室内のコークス温
度が低下するような場合にも、廃熱ボイラーでの熱回収
量を一定に維持することが可能になる。特開昭61−3
7893号公報には、プレチャンバー内に空気を吹き込
む方法が開示されている。
【0006】乾式消火設備において、プレチャンバー内
に水分を加えたガスを供給し、赤熱コークスとの反応に
より一酸化炭素及び水素ガスを多く含むガスを生成し、
このガスを消化塔内で循環ガスと合流するようにした方
法が特開昭59−75981号公報に記載されている。
循環ガス中のガス成分として回収した一酸化炭素や水素
ガスは、ボイラー通過後に燃料ガスとして回収するほ
か、ガスのダクト内に空気を添加し、一酸化炭素や水素
を燃焼させた上でボイラーで蒸気として回収することも
できるとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】プレチャンバー内に空
気を吹き込んで、残存揮発分、微粉コークス及び塊コー
クスの一部を燃焼することにより、吹き込んだ空気及び
プレチャンバー内のコークスともに温度が上昇する。そ
して、プレチャンバー内温度が1400℃前後となる
と、コークス中に含まれる灰分が溶融・気化し、該気化
した灰分が空気とともに運ばれ、冷却室を上昇する不活
性ガスと混合する。不活性ガスの冷却室出口温度は90
0℃前後であり、気化していた灰分は凝集し、冷却室上
部のスローピングフリュー部に付着する。この付着物は
クリンカーとよばれ、ガス通風孔の閉塞をもたらし、ガ
スの通気抵抗を上げ、高温コークス冷却用ガスの循環を
阻害するという問題を有する。
【0008】本発明は、プレチャンバー内に空気を吹き
込んで、可燃ガス・粉コークス燃焼などにより安全性向
上を図ると同時に、廃熱回収量の増大を図った場合にお
いても、上記のようなクリンカーの付着が発生しないコ
ークス乾式消火方法及び消火装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、プレ
チャンバー内に空気とともに水又は蒸気を吹き込む。赤
熱コークスと蒸気とが接触するときの水性ガス反応は、
水素ガス及び一酸化炭素が発生するとともに吸熱反応で
ある。水を吹き込んだ場合は、上記水性ガス反応による
吸熱反応に加え、水が蒸発するときの吸熱反応が加わ
る。従って、プレチャンバー内への空気吹き込みによっ
てプレチャンバー内が加熱される一方、プレチャンバー
内に水又は蒸気を吹き込むことにより吸熱反応が起こ
り、結果としてプレチャンバー内温度を一定温度以下に
保持することが可能となる。具体的にはプレチャンバー
内温度を1150℃以下に抑える制御を行うことによ
り、プレチャンバー内での灰分の溶融・気化を防止する
ことができ、ガス循環系へのクリンカーの付着を防止す
ることが可能となる。
【0010】本発明は、プレチャンバー内に空気と水を
吹き込む際において、水と空気とを吹き込むための好ま
しい方法及び装置を有することを第1の特徴とする。ま
た、プレチャンバー内に空気とともに水又は蒸気を吹き
込むことによってプレチャンバー内温度を一定温度以下
に制御するに際し、プレチャンバー内温度を測定する好
ましい方法及び装置を有することを第2の特徴とする。
【0011】即ち、本発明の要旨とするところは以下の
とおりである。 (1)冷却室2とその上部のプレチャンバー3とよりな
る消火塔1を有し、プレチャンバー上方から赤熱コーク
ス9を装入し、プレチャンバー上部からプレチャンバー
内に空気24を吹き込むと同時に水26を吹き込み、前
記赤熱コークスの有する顕熱を冷却室内において不活性
ガスを媒体として熱交換し、蒸気の形で熱回収するよう
にしたコークス乾式消火方法において、前記プレチャン
バー内に吹き込む水26を霧状に噴霧し、該霧状の水を
プレチャンバーに吹き込む空気24に混合して吹き込む
ことを特徴とするコークス乾式消火方法。 (2)前記プレチャンバーに空気と水を吹き込む吹き込
み口41をプレチャンバーの円周方向に2箇所以上有
し、隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円周方向角
度θを下記の範囲内に配置することを特徴とする上記
(1)に記載のコークス乾式消火方法。 0.5×(360/N)≦θ(°)≦1.5×(360
/N) ただし、θは隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円
周方向角度、Nは吹き込み口の数である。 (3)前記プレチャンバーに空気と水を吹き込む吹き込
み口41の高さ方向位置は、プレチャンバー内の予め定
めたコークス積載上限位置よりも上方とすることを特徴
とする上記(1)又は(2)に記載のコークス乾式消火
方法。 (4)プレチャンバー内に積載したコークスの上端が、
前記予め定めたコークス積載上限位置よりも上回ったと
きは、前記プレチャンバー内への空気及び水の吹き込み
を中断又は吹き込み量を減少させ、コークスの上端が前
記上限位置又は予め定めた指定位置を下回ったら水及び
空気の吹き込みを再開又は吹き込み量を増大させること
を特徴とする上記(3)に記載のコークス乾式消火方
法。 (5)冷却室2とその上部のプレチャンバー3とよりな
る消火塔1を有し、プレチャンバー上方から赤熱コーク
ス9を装入し、プレチャンバー上部からプレチャンバー
内に空気を吹き込むと同時に水又は蒸気を吹き込み、前
記赤熱コークスの有する顕熱を冷却室内において不活性
ガスを媒体として熱交換し、蒸気の形で熱回収するよう
にしたコークス乾式消火方法において、プレチャンバー
出口直下のコークスの表面温度を非接触式の光学式温度
計18にて測定し、該測定温度をもってプレチャンバー
内の温度として操業管理又は制御を行うことを特徴とす
るコークス乾式消火方法。 (6)前記プレチャンバー上部からプレチャンバー内に
空気を吹き込むと同時に水又は蒸気を吹き込み、前記プ
レチャンバー内の温度が予め定めた温度以下になるよう
に前記水若しくは蒸気の吹き込み量又はプレチャンバー
吹き込み空気の吹き込み量の一方若しくは両方を調整す
ることを特徴とする上記(5)に記載のコークス乾式消
火方法。
【0012】(7)赤熱コークスの有する顕熱を不活性
ガスに熱交換する冷却室2及び該冷却室の上部のプレチ
ャンバー3よりなる消火塔1と、不活性ガスの熱を蒸気
の形で回収する廃熱ボイラー7とを有し、前記プレチャ
ンバー上部には、該プレチャンバー内に空気と水を吹き
込む吹き込み装置42を有するコークス乾式消火装置に
おいて、該吹き込み装置42は水を霧状に噴霧し空気に
混合してプレチャンバー内に吹き込むことを特徴とする
コークス乾式消火装置。 (8)前記吹き込み装置42は、空気吹き込み管43内
に上下に配置した2口の水噴霧ノズル38を有し、該水
噴霧ノズル38は、水平方向には広角に、垂直方向には
狭角に水を噴霧することを特徴とする上記(7)に記載
のコークス乾式消火装置。 (9)前記吹き込み装置42の吹き込み口41をプレチ
ャンバーの円周方向に2箇所以上有し、隣り合う吹き込
み口間のプレチャンバー円周方向角度θを下記の範囲内
に配置することを特徴とする上記(7)又は(8)に記
載のコークス乾式消火装置。 0.5×(360/N)≦θ(°)≦1.5×(360
/N) ただし、θは隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円
周方向角度、Nは吹き込み口の数である。 (10)前記吹き込み装置42の吹き込み口41の高さ
方向位置は、プレチャンバー内の予め定めたコークス積
載上限位置よりも上方とすることを特徴とする上記
(7)乃至(9)のいずれかに記載のコークス乾式消火
装置。 (11)赤熱コークスの有する顕熱を不活性ガスに熱交
換する冷却室2及び該冷却室の上部のプレチャンバー3
よりなる消火塔1と、不活性ガスの熱を蒸気の形で回収
する廃熱ボイラー7とを有し、前記プレチャンバー上部
には、該プレチャンバー内に空気と水又は蒸気を吹き込
む吹き込み装置42を有するコークス乾式消火装置にお
いて、プレチャンバー出口直下のコークスの表面温度を
測定する非接触式の光学式温度計18を有することを特
徴とするコークス乾式消火装置。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図5
に基づいて説明する。図1に示すように、赤熱コークス
を冷却する消火塔1は縦形に形成され、上下方向にプレ
チャンバー3と冷却室2を備えている。プレチャンバー
3と冷却室2とは、その内壁周囲に形成されたスローピ
ングフリュー部4によってガス流れフローとしては分割
されている。
【0014】980℃前後の温度を有する赤熱コークス
9はプレチャンバー3の上方から装入され、漸次下方に
移動し、冷却室2において冷却室下部の吹き込み菅11
から吹き込まれる不活性ガス27によって冷却される。
冷却室下部から排出されるときのコークス10の温度は
210℃前後となっている。
【0015】冷却室内において吹き込まれた不活性ガス
27は、冷却室内を上昇しつつ赤熱コークスとの間で熱
交換が行なわれ、ガス温度が上昇し、冷却室上部のスロ
ーピングフリュー部4からリングダクト5に排出され
る。更に不活性ガスはリングダクト5から1次ダストキ
ャッチャー6を経て廃熱ボイラー7に送られ、廃熱ボイ
ラー7で熱回収されて温度が180℃前後に低下した
後、循環ブロアー8を経て再度冷却室2に吹き込まれ
る。
【0016】本発明においては、プレチャンバー上部の
空気吹き込み装置14からプレチャンバー内に空気24
が吹き込まれる。吹き込まれた空気中の酸素が残存揮発
分、微粉コークス及び塊コークスの一部と反応する。反
応は主に一酸化炭素を生成する発熱反応であり、吹き込
んだ空気と生成ガス、及びコークスは温度が上昇しつつ
プレチャンバー内を下降し、プレチャンバー下部におい
て最も高い温度となる。
【0017】吹き込んだ空気と生成ガスは、プレチャン
バー下部において下方から上昇してきた不活性ガスと混
合し、スローピングフリュー部4からリングダクト5に
排出される。リングダクト5又はガス排出管12内には
空気吹き込み菅15から空気25を吹き込んでも良い。
これにより、プレチャンバー内で生成した一酸化炭素を
燃焼して二酸化炭素とする。
【0018】本発明においては更に、水吹き込み装置1
6により、プレチャンバー上部からプレチャンバー内に
水26が吹き込まれる。水吹き込み装置16からは、水
とともに蒸気を吹き込んでも良い。吹き込まれた水は蒸
発して蒸気となるときに吸熱し、蒸気は赤熱コークスと
接触して水性ガス反応によって水素ガスと一酸化炭素を
発生させるとともに吸熱する。従って、水又は蒸気を吹
き込むことによってプレチャンバー内のガス及びコーク
スの温度は低下し、水又は蒸気の吹き込み量を調節する
ことよってプレチャンバー内のガス及びコークスの温度
を調節することができる。
【0019】水性ガス反応によって発生した水素ガス及
び一酸化炭素はプレチャンバー内を下降し、プレチャン
バー下部において上昇してきた不活性ガスと混合し、ス
ローピングフリュー部4からリングダクト5に排出され
る。リングダクト5又はガス排出管12内に空気25を
吹き込めば、空気25が水素ガス及び一酸化炭素を燃焼
して水及び二酸化炭素とする。同時に該燃焼の燃焼熱に
よって廃熱ボイラー供給ガス23の熱量が増大する。
【0020】プレチャンバー内に水又は蒸気を吹き込ん
だ結果として、上述したようにボイラー入り側における
廃熱ボイラー供給ガス23が供給する熱量はむしろ増大
する。従って、水又は蒸気を吹き込む本発明の場合は、
廃熱ボイラーにおいて必要とする熱量を確保しながらプ
レチャンバーへの空気吹き込み量を減少させることも可
能である。即ち、プレチャンバーへの空気吹き込み量と
プレチャンバーへの水又は蒸気吹き込み量の一方又は両
方を制御することにより、プレチャンバー内部の最高温
度並びに廃熱ボイラー供給ガス23のガス量及びガス温
度とを同時に最適な条件に調整することが可能である。
【0021】赤熱コークスを冷却することによって不活
性ガスが獲得する熱量が高く、廃熱ボイラーに供給する
熱量が十分に確保できる場合には、プレチャンバーから
水又は蒸気を供給するとことなく、プレチャンバー吹き
込み空気24の吹き込み量を低下させることだけでもプ
レチャンバー内温度を低下させることができる。
【0022】コークス粉中のAshは、従来1400℃以
上で溶融すると考えられていたが、多くの試験の結果約
1200℃で軟化溶融することが判った。特に多成分系
の場合、軟化温度が低下する傾向が有り、半径約10m
のプレチャンバーの断面内温度ばらつきを考慮すると、
1150℃という温度が操業上の主要な基準となりうる
ことを見出した。更に安全を考慮して低め温度で管理す
ることは長期安定操業面からは有効である。
【0023】本発明の上記(1)(7)は、プレチャン
バー内に空気24を吹き込むと同時に水26を吹き込む
に際し、プレチャンバー内に吹き込む水26を霧状に噴
霧し、該霧状の水をプレチャンバーに吹き込む空気24
に混合して吹き込むことを特徴とするコークス乾式消火
方法及び装置である。プレチャンバー内に空気および水
を吹き込むと同時に、併せて蒸気を吹き込んでも良い。
【0024】プレチャンバー内に吹き込む水24は、プ
レチャンバーに充填した赤熱コークス層上部30の表面
に均一に散布することが必要である。不均一に散布する
と、水が多量に散布された場所の赤熱コークスが過度に
冷却され、一方で水が散布されなかった場所の赤熱コー
クスの温度が十分に低下しないこととなり不都合であ
る。しかし、水を均一に散布する目的でプレチャンバー
側壁の煉瓦に近接した赤熱コークスに水を散布すると、
煉瓦に水が飛散し、煉瓦の損傷を招くこととなる。
【0025】本発明にあるように、プレチャンバー内に
吹き込む水を霧状とすることにより、赤熱コークスに散
布した水が煉瓦に飛散することを防止することができ、
さらに霧状の水をプレチャンバーに吹き込む空気に混合
して吹き込むことにより、霧状の水を均一に広く拡散さ
せ、プレチャンバー内の赤熱コークス表面に均一に散布
することが可能になる。ただし、霧状の水といっても、
液滴を一切含まない霧を意味するのではなく、通常用い
られるフラットスプレーノズルで得られる程度の霧状の
水でさえあれば、その中に小さな液滴が含まれていても
かまわない。
【0026】本発明の上記(8)はさらに、図2に示す
ように、水を霧状に噴霧し空気に混合してプレチャンバ
ー内に吹き込む吹き込み装置42は、空気吹き込み管4
3内に上下に配置した2口の水噴霧ノズル(38a、3
8b)を有し、該水噴霧ノズルは、図3に示すように、
水平方向には広角に、垂直方向には狭角に水を噴霧する
ことを特徴とする。図3において、39は噴霧水の軌
跡、40は噴霧水噴霧範囲を示す。
【0027】上下に配置した2口の水噴霧ノズルのう
ち、上方に配置したノズル38aは水の到達距離が遠く
まで到達するように噴霧速度と噴霧角度とを調整し、主
にプレチャンバー内の吹き込み装置から遠い側の赤熱コ
ークス表面に水を噴霧する。下方に配置したノズル38
bは水の到達距離が近くに到達するように噴霧速度と噴
霧角度とを調整し、主にプレチャンバー内の吹き込み装
置から近い側の赤熱コークス表面に水を噴霧する。この
ように上下2口の吹き込み口を配置することにより、図
4(a)に示すように、プレチャンバー内の吹き込み装
置に近い側から遠い側まで均一に水を散布することが可
能になる。プレチャンバーのコークス層内のガス流にお
いて、プレチャンバー中央部に比較してプレチャンバー
壁近くにより多くのガスが流れる。プレチャンバー壁近
くの方がスローピングフリューまでの通過経路が短く、
コークス層内の通気抵抗が小さいからである。そのた
め、プレチャンバー上部の空間31においても、プレチ
ャンバー壁近くに向かうガス流が多く、このため、吹き
込んだ噴霧水は円周方向への拡散が更に進み、コークス
層上部30の全表面に噴霧水が行き渡ることとなる。な
お、本発明の吹き込み装置はプレチャンバー内の円周方
向異なった位置に2個以上配置することができる。この
場合には、1個の吹き込み装置がカバーすべき範囲は、
プレチャンバーの直径分の距離全体ではなく、吹き込み
装置直近からプレチャンバーの中心部までをカバーすれ
ばよい。
【0028】水噴霧ノズルは、水平方向には広角に水を
噴霧するので、図4(b)に示すように、吹き込み口の
左右に広がるプレチャンバーの全幅において赤熱コーク
スの表面に水を噴霧することができる。一方、水噴霧ノ
ズルは水をほぼ水平方向に噴霧する。この場合、水噴霧
ノズルの垂直方向の噴霧角度が狭角であっても、当該ノ
ズルの受け持ち範囲であるプレチャンバーの半幅を十分
にカバーして水を噴霧することができる。
【0029】水噴霧ノズル38を空気吹き込み管43内
に配置しているので、霧状の水は高速の空気流に運ば
れ、プレチャンバー内の吹き込み装置42から遠い側ま
で霧状の水が到達することができる。
【0030】本発明の上記(2)(9)では、プレチャ
ンバー3に空気と水を吹き込む吹き込み装置42の吹き
込み口41をプレチャンバーの円周方向に2箇所以上有
し、隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円周方向角
度θを下記の範囲内に配置する。 0.5×(360/N)≦θ(°)≦1.5×(360
/N) ただし、θは隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円
周方向角度、Nは吹き込み口の数である。例えば、吹き
込み口の数が2口の場合は、90°≦θ≦270°、吹
き込み口の数が3口の場合は、60°≦θ≦180°と
なる。
【0031】θが上記角度範囲にあれば、各吹き込み口
41が重複せずにプレチャンバー内の赤熱コークス層上
部30の表面に均一に水を散布することができる。図5
(a)は、吹き込み口41の数Nが2、角度θが180
°の場合、図5(b)はNが3、θが120°の場合の
噴霧水噴霧範囲40を示す図である。
【0032】プレチャンバーに吹き込む空気及び水又は
蒸気は、プレチャンバー内の赤熱コークス層の上部3
0、又は該赤熱コークス層表面とプレチャンバーとで構
成する空間31内に吹き込むことが好適である。空気及
び水又は蒸気を赤熱コークス層32内に吹き込むと、こ
れらガスを吹き込んだ近傍のコークスのみにおいて反応
が進行し、ガスの分散が不均一になりプレチャンバー断
面内での温度分布、反応性にばらつきが生じるからであ
る。更に、コークス層より跳ね返った空気及び水又は蒸
気が吹き込み口付近の煉瓦へ局部的にかかり、局部冷却
による煉瓦の損傷が生じる。
【0033】冷却室内から排出されるコークス10の排
出量は時間変動が少ないのに対し、プレチャンバーに装
入される赤熱コークス9は、一度に多量に装入されその
後装入が途切れることがある。そのため、プレチャンバ
ー内における赤熱コークス層上部30の表面位置は時々
刻々変化する。本発明のプレチャンバー上部から吹き込
む空気及び水の吹き込み口41の高さ方向位置として
は、本発明の上記(3)(10)にあるようにプレチャ
ンバー内の予め定めたコークス積載上限位置よりも上方
とすると好ましい。これにより、たとえプレチャンバー
内のコークス積載量が時間とともに変化しても、空気お
よび水の吹き込み口41は常に赤熱コークス層の上部に
位置することができる。
【0034】冷却室からのコークス排出速度に比較して
一時的に赤熱コークスの装入速度がオーバーしてしまう
ような場合、プレチャンバー内の赤熱コークスの上端が
コークス積載上限位置を上回ってしまうことがある。こ
のような場合、本発明の上記(4)のように、プレチャ
ンバー内に積載したコークスの上端が、前記予め定めた
コークス積載上限位置よりも上回ったときは、前記プレ
チャンバー内への空気及び水の吹き込みを中断又は吹き
込み量を減少させ、コークスの上端が前記上限位置又は
予め定めた指定位置を下回ったら水及び空気の吹き込み
を再開又は吹き込み量を増大させると好ましい。このよ
うな制御を行うことにより、空気および水が直接赤熱コ
ークス層内に吹き込まれてガスの分散が不均一になる不
都合を回避することができる。プレチャンバー内のコー
クス上端位置の検出方法としては、プレチャンバーレベ
ル計の校正に基づくコークス投入量とコークス排出量か
らの演算法を採用することができる。
【0035】プレチャンバー内に空気とともに水又は蒸
気を吹き込むことによってプレチャンバー内温度を一定
温度以下に制御するに際し、プレチャンバー内温度を測
定することが必要である。測定したプレチャンバー内温
度を吹き込み制御装置17に送り、吹き込み制御装置1
7は該プレチャンバー内温度が目標温度となるように水
又は蒸気16若しくは空気24の吹き込み量を制御す
る。
【0036】プレチャンバー内温度測定方法としては、
プレチャンバー部に外部から壁を貫通して温度計を挿入
して内筒煉瓦の内側近傍の雰囲気温度又はコークス温度
を測定する方法、内筒煉瓦に挿入した温度計で内筒煉瓦
温度又は雰囲気温度を測定する方法、プレチャンバー下
部近傍煉瓦温度を熱電対温度計で測定する方法等から選
択されていた。しかし、これらの方法においては、いず
れも熱電対などの温度計を煉瓦やプレチャンバーの下部
を貫通させて設置する必要があり、温度計の寿命が短
く、温度計が劣化する毎に交換する必要が生じていた。
【0037】消火塔の中間に位置するスローピングフリ
ュー部4において、顕熱を回収した高熱のガスを排出す
るためのリングダクト5が設置されている。スローピン
グフリュー部側からリングダクト5を観察すると、リン
グダクト5の開口を通して赤熱コークスを直接観察する
ことができる。本発明者らは、リングダクト5の開口を
通して観察されるプレチャンバー直下の赤熱コークスの
温度を非接触式の光学式温度計18で測定した結果、当
該測定した赤熱コークスの温度をプレチャンバー内温度
としてプレチャンバー内温度制御に用いることができ、
十分な精度でプレチャンバー内温度を一定に保つことが
できることを見いだした。
【0038】本発明の上記(5)(6)(11)は、上
記知見に基づいてなされたものである。即ち、上記(1
1)にあるように、プレチャンバー出口直下のコークス
の表面温度を測定する非接触式の光学式温度計18を配
置し、上記(5)にあるようにこの温度計にて温度を測
定し、該測定温度をもってプレチャンバー内の温度とし
て操業管理又は制御を行う。さらに、上記(6)にある
ように、当該非接触式の光学式温度計18で測定したプ
レチャンバー出口直下のコークスの表面温度を用い、プ
レチャンバー上部からプレチャンバー内に空気を吹き込
むと同時に水又は蒸気を吹き込み、前記プレチャンバー
内の温度が予め定めた温度以下になるように前記水若し
くは蒸気の吹き込み量又はプレチャンバー吹き込み空気
の吹き込み量の一方若しくは両方を調整する。従来用い
ていた熱電対温度計と異なり、温度計の耐久性が大幅に
改善し、温度計を交換する頻度が圧倒的に少なくなっ
た。温度計不良時の対応に関しても、煉瓦を貫通して設
置する熱電対温度計と異なり、スローピングフリュー部
4の空間に設置した光学式温度計18を修理・交換する
のみで足りるので、修理点検の負荷を大幅に低減するこ
とができる。非接触式の光学式温度計18としては、放
射温度計、二色式高温計等を採用することができる。
【0039】プレチャンバーに吹き込む空気24、プレ
チャンバーに吹き込む水や蒸気26が存在するため、消
火塔1と廃熱ボイラー7の間を循環する循環ガス37の
量が増大する。そのため、循環ガスの量を一定に保つこ
とを目的に循環ガスの一部を放散ガス33として外部に
放散する必要がある。循環ガス中に一酸化炭素や水素等
の未燃ガスが含まれていると、これら未燃ガスが有する
エネルギーを有効に回収することができない。そのた
め、循環ガス中に含まれる未燃ガスは空気を吹き込んで
燃焼することによって熱エネルギーに変換し、少なくと
も循環ガスが廃熱ボイラーを通過した時点では循環ガス
中に未燃ガスが含まれないようにすることが好ましい。
空気吹き込み25は、図1に示すように、消火塔1から
回収して廃熱ボイラー7に向かうガス中に空気吹き込み
装置14から吹き込むとよい。これにより、プレチャン
バーに吹き込む空気、水、蒸気が赤熱コークスと反応し
て生成した一酸化炭素や水素が、いずれも循環ガスに吹
き込んだ空気25によって燃焼されて二酸化炭素や水に
なるときに発熱し、廃熱ボイラー7によって蒸気として
有効にエネルギー回収を行うことができる。
【0040】
【実施例】図1に示すコークス乾式消火装置において本
発明を適用した。乾式消火装置の冷却室2は内容積60
0m3、プレチャンバー3は内容積300m3である。平
均温度980℃の赤熱コークス9を平均排出量170ト
ン/Hで冷却した。
【0041】プレチャンバー内に空気と水とを同時に吹
き込むための吹き込み装置42として、図2示す形態の
ものを用い、プレチャンバー内に2個配置した。2個の
吹き込み装置は、円周方向にθ=180°で配置した。
プレチャンバー内の温度測定手段として、スローピング
フリュー部の2箇所に放射温度計を設置し、リングダク
トを通して観察される赤熱コークスの温度を非接触で測
定し、この2箇所の温度測定結果の平均温度をもってプ
レチャンバー内の温度とした。2箇所の放射温度計は、
リングダクトの円周方向でボイラー側を0°として90
°と270°の位置に設置した。
【0042】プレチャンバー内コークス積載量の上限を
120トン、積載指定値を110トンとした。吹き込み
装置42は、コークス積載上限におけるコークス表面よ
りもさらに1m上方に設置した。
【0043】プレチャンバー内温度目標値を1000℃
とし、プレチャンバー吹き込み空気24の量は、廃熱ボ
イラー7での蒸気発生量を一定に保つため、コークス排
出量の変動に応じて5000〜30000Nm3/hの
範囲で変動させ、プレチャンバー吹き込み水26の量
は、プレチャンバー内温度を目標に維持するため、0.
5〜2.5t/hの範囲で変動させた。
【0044】その結果、プレチャンバー内温度の実績は
1000±20℃の範囲で制御が行われ、スローピング
フリュー部への異物の付着は皆無であった。また、プレ
チャンバー煉瓦への水の飛散による煉瓦の損傷は全く観
察されず、更にプレチャンバー煉瓦の局部冷却による煉
瓦の損傷も観察されなかった。放射温度計を用いた非接
触の温度計は、長時間にわたって安定して稼働した。
【0045】
【発明の効果】本発明は、コークス乾式消火方法及び消
火装置において、プレチャンバー内に吹き込む水を霧状
とすることにより、赤熱コークスに散布した水が煉瓦に
飛散することを防止することができ、さらに霧状の水を
プレチャンバーに吹き込む空気に混合して吹き込むこと
により、霧状の水を均一に広く拡散させ、プレチャンバ
ー内の赤熱コークス表面に均一に散布することが可能に
なる。
【0046】本発明は、リングダクトの開口を通して観
察される赤熱コークスの温度を非接触式の光学式温度計
で測定することにより、温度計の耐久性が大幅に改善
し、温度計を交換する頻度が圧倒的に少なくなった。温
度計不良時の対応に関しても、修理点検の負荷を大幅に
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコークス乾式消火装置の概略断面図で
ある。
【図2】本発明の空気及び水の吹き込み装置を示す部分
断面図である。
【図3】本発明の水噴霧ノズルの噴霧状況を示す斜視図
である。
【図4】本発明の噴霧水の噴霧状況を示す図であり、
(a)はプレチャンバー断面における噴霧水の軌跡、
(b)は赤熱コークス上部表面における噴霧水噴霧範囲
を示す図である。
【図5】本発明の吹き込み口を複数個有する場合におい
て、赤熱コークス上部表面における噴霧水噴霧範囲を示
す図であり、(a)は吹き込み口が2個、(b)は吹き
込み口が3個の場合である。
【符号の説明】
1 消火塔 2 冷却室 3 プレチャンバー 4 スローピングフリュー部 5 リングダクト 6 1次ダストキャッチャー 7 廃熱ボイラー 8 循環ブロアー 9 赤熱コークス 10 排出コークス 11 不活性ガス吹き込み管 12 ガス排出管 13 廃熱ボイラーガス供給管 14 空気吹き込み装置 15 空気吹き込み装置 16 水吹き込み装置 17 吹き込み制御装置 18 非接触式の光学式温度計 19 バイパス管 20 内筒 21 吹き込みガス 22 排出ガス 23 廃熱ボイラー供給ガス 24 プレチャンバー吹き込み空気 25 リングダクト吹き込み空気 26 プレチャンバー吹き込み水 27 不活性ガス流 28 空気流 29 バイパスガス 30 赤熱コークス層上部 31 空間 32 赤熱コークス層 33 放散ガス 34 給水 35 発生蒸気 36 2次ダストキャッチャー 37 循環ガス 38 水噴霧ノズル 39 噴霧水軌跡 40 噴霧水噴霧範囲 41 吹き込み口 42 吹き込み装置 43 空気吹き込み管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 4H012 DA02 DA09 DA11 EA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却室とその上部のプレチャンバーとよ
    りなる消火塔を有し、プレチャンバー上方から赤熱コー
    クスを装入し、プレチャンバー上部からプレチャンバー
    内に空気を吹き込むと同時に水を吹き込み、前記赤熱コ
    ークスの有する顕熱を冷却室内において不活性ガスを媒
    体として熱交換し、蒸気の形で熱回収するようにしたコ
    ークス乾式消火方法において、前記プレチャンバー内に
    吹き込む水を霧状に噴霧し、該霧状の水をプレチャンバ
    ーに吹き込む空気に混合して吹き込むことを特徴とする
    コークス乾式消火方法。
  2. 【請求項2】 前記プレチャンバーに空気と水を吹き込
    む吹き込み口をプレチャンバーの円周方向に2箇所以上
    有し、隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円周方向
    角度θを下記の範囲内に配置することを特徴とする請求
    項1に記載のコークス乾式消火方法。 0.5×(360/N)≦θ(°)≦1.5×(360
    /N) ただし、θは隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円
    周方向角度、Nは吹き込み口の数である。
  3. 【請求項3】 前記プレチャンバーに空気と水を吹き込
    む吹き込み口の高さ方向位置は、プレチャンバー内の予
    め定めたコークス積載上限位置よりも上方とすることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のコークス乾式消火方
    法。
  4. 【請求項4】 プレチャンバー内に積載したコークスの
    上端が、前記予め定めたコークス積載上限位置よりも上
    回ったときは、前記プレチャンバー内への空気及び水の
    吹き込みを中断又は吹き込み量を減少させ、コークスの
    上端が前記上限位置又は予め定めた指定位置を下回った
    ら水及び空気の吹き込みを再開又は吹き込み量を増大さ
    せることを特徴とする請求項3に記載のコークス乾式消
    火方法。
  5. 【請求項5】 冷却室とその上部のプレチャンバーとよ
    りなる消火塔を有し、プレチャンバー上方から赤熱コー
    クスを装入し、プレチャンバー上部からプレチャンバー
    内に空気を吹き込むと同時に水又は蒸気を吹き込み、前
    記赤熱コークスの有する顕熱を冷却室内において不活性
    ガスを媒体として熱交換し、蒸気の形で熱回収するよう
    にしたコークス乾式消火方法において、プレチャンバー
    出口直下のコークスの表面温度を非接触式の光学式温度
    計にて測定し、該測定温度をもってプレチャンバー内の
    温度として操業管理又は制御を行うことを特徴とするコ
    ークス乾式消火方法。
  6. 【請求項6】 前記プレチャンバー上部からプレチャン
    バー内に空気を吹き込むと同時に水又は蒸気を吹き込
    み、前記プレチャンバー内の温度が予め定めた温度以下
    になるように前記水若しくは蒸気の吹き込み量又はプレ
    チャンバー吹き込み空気の吹き込み量の一方若しくは両
    方を調整することを特徴とする請求項5に記載のコーク
    ス乾式消火方法。
  7. 【請求項7】 赤熱コークスの有する顕熱を不活性ガス
    に熱交換する冷却室及び該冷却室の上部のプレチャンバ
    ーよりなる消火塔と、不活性ガスの熱を蒸気の形で回収
    する廃熱ボイラーとを有し、前記プレチャンバー上部に
    は、該プレチャンバー内に空気と水を吹き込む吹き込み
    装置を有するコークス乾式消火装置において、該吹き込
    み装置は水を霧状に噴霧し空気に混合してプレチャンバ
    ー内に吹き込むことを特徴とするコークス乾式消火装
    置。
  8. 【請求項8】 前記吹き込み装置は、空気吹き込み管内
    に上下に配置した2口の水噴霧ノズルを有し、該水噴霧
    ノズルは、水平方向には広角に、垂直方向には狭角に水
    を噴霧することを特徴とする請求項7に記載のコークス
    乾式消火装置。
  9. 【請求項9】 前記吹き込み装置の吹き込み口をプレチ
    ャンバーの円周方向に2箇所以上有し、隣り合う吹き込
    み口間のプレチャンバー円周方向角度θを下記の範囲内
    に配置することを特徴とする請求項7又は8に記載のコ
    ークス乾式消火装置。 0.5×(360/N)≦θ(°)≦1.5×(360
    /N) ただし、θは隣り合う吹き込み口間のプレチャンバー円
    周方向角度、Nは吹き込み口の数である。
  10. 【請求項10】 前記吹き込み装置の吹き込み口の高さ
    方向位置は、プレチャンバー内の予め定めたコークス積
    載上限位置よりも上方とすることを特徴とする請求項7
    乃至9のいずれかに記載のコークス乾式消火装置。
  11. 【請求項11】 赤熱コークスの有する顕熱を不活性ガ
    スに熱交換する冷却室及び該冷却室の上部のプレチャン
    バーよりなる消火塔と、不活性ガスの熱を蒸気の形で回
    収する廃熱ボイラーとを有し、前記プレチャンバー上部
    には、該プレチャンバー内に空気と水又は蒸気を吹き込
    む吹き込み装置を有するコークス乾式消火装置におい
    て、プレチャンバー出口直下のコークスの表面温度を測
    定する非接触式の光学式温度計を有することを特徴とす
    るコークス乾式消火装置。
JP2001069817A 2001-03-02 2001-03-13 コークス乾式消火方法及び装置 Expired - Fee Related JP3782672B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001069817A JP3782672B2 (ja) 2001-03-13 2001-03-13 コークス乾式消火方法及び装置
TW091119851A TWI273132B (en) 2001-03-02 2002-08-30 A coke dry-quenching method and a coke dry quencher

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001069817A JP3782672B2 (ja) 2001-03-13 2001-03-13 コークス乾式消火方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002265950A true JP2002265950A (ja) 2002-09-18
JP3782672B2 JP3782672B2 (ja) 2006-06-07

Family

ID=18927792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001069817A Expired - Fee Related JP3782672B2 (ja) 2001-03-02 2001-03-13 コークス乾式消火方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3782672B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010044219A1 (ja) 2008-10-14 2010-04-22 新日鉄エンジニアリング株式会社 コークス乾式消火設備
JP2012224785A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Jfe Steel Corp コークス乾式消火設備における発塵防止方法
KR101377223B1 (ko) 2012-06-20 2014-03-20 (주)포스코 코크스 건식 소화설비(cdq)의 내화물 수명 검지장치
CN105199752A (zh) * 2015-10-23 2015-12-30 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 干熄焦锅炉爆管快速处理方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010044219A1 (ja) 2008-10-14 2010-04-22 新日鉄エンジニアリング株式会社 コークス乾式消火設備
JP2012224785A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Jfe Steel Corp コークス乾式消火設備における発塵防止方法
KR101377223B1 (ko) 2012-06-20 2014-03-20 (주)포스코 코크스 건식 소화설비(cdq)의 내화물 수명 검지장치
CN105199752A (zh) * 2015-10-23 2015-12-30 攀钢集团攀枝花钢钒有限公司 干熄焦锅炉爆管快速处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3782672B2 (ja) 2006-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5492482B2 (ja) 直接燃焼式脱臭炉
BR112014003286B1 (pt) Aparelho e método para tratamento térmico de material em pedaços ou aglomerado
CN109340785A (zh) 一种有机废气焚烧处理***
KR100393023B1 (ko) 코우크스 건식 소화 방법 및 소화 장치
EP1304525A1 (en) Waste incinerator and method of operating the incinerator
WO2004022672A1 (ja) コークス乾式消火方法及び装置
JP2002265950A (ja) コークス乾式消火方法及び装置
JP4938043B2 (ja) コークス乾式消火方法
KR20100002174A (ko) 미네랄 울의 제조 방법
JP4299841B2 (ja) コークス乾式消火方法及び装置
KR100716682B1 (ko) 코크스 건식 소화 방법 및 장치
JP2010229340A (ja) コークス乾式消火設備および、この操業方法
KR101199950B1 (ko) 코크스 건식 소화 설비 및 이의 운전 방법
JP2003202106A (ja) 廃棄物熱分解ガスの再燃焼炉とその制御方法
JP4234727B2 (ja) 溶融炉の炉内状況監視・制御方法及び該装置
JP2001158883A (ja) コークス乾式消火方法及び消火装置
JP3149666B2 (ja) 放射加熱装置およびその燃焼方法
JP3869669B2 (ja) コークス乾式消火方法及び装置
CN105670701A (zh) 一种一体化水煤浆工艺烧嘴的点火方法
CN102304370A (zh) 干熄焦装置
JPS5975981A (ja) コ−クス乾式消火方法
RU2265774C1 (ru) Способ переработки твердых бытовых, промышленных и медицинских отходов и установка для его осуществления
JPH0516198Y2 (ja)
CN107062276A (zh) 全燃烧锅炉炉排***
JP4679612B2 (ja) 可燃ガス排出用煙突

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060310

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3782672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110317

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120317

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140317

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees