JP2002265781A - 導電性ポリアニリン組成物の製造方法 - Google Patents

導電性ポリアニリン組成物の製造方法

Info

Publication number
JP2002265781A
JP2002265781A JP2001070835A JP2001070835A JP2002265781A JP 2002265781 A JP2002265781 A JP 2002265781A JP 2001070835 A JP2001070835 A JP 2001070835A JP 2001070835 A JP2001070835 A JP 2001070835A JP 2002265781 A JP2002265781 A JP 2002265781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyaniline
segment
group
poly
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001070835A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Matsumoto
誠 松本
Ryuji Aizawa
龍司 相澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2001070835A priority Critical patent/JP2002265781A/ja
Publication of JP2002265781A publication Critical patent/JP2002265781A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い導電性を有する状態、すなわちドープ状
態で水及び有機溶媒に可溶性であるポリアニリンの簡便
な製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリアニリンまたはその誘導体と、前記
ポリアニリンまたはその誘導体に対して反応性を有する
基を含有するセグメント(A)ならびにポリアルキレン
グリコール構造、ポリスチレン誘導体構造、ポリ(メ
タ)アクリル酸誘導体構造、ポリ(メタ)アクリロニト
リル誘導体構造およびポリエーテル構造からなる群より
選ばれる少なくとも1種の構造を有するセグメント
(B)を分子中に有する共重合体とを、混合分散するこ
とからなる導電性ポリアニリン組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可溶性導電性ポリ
アニリン組成物の製造方法に関するものである。
【0002】本発明の製造方法で得られるポリアニリン
組成物は、ドープ状態で水やアルコール等の有機溶媒に
可溶であるため、当該ポリアニリン組成物の溶液からス
ピンコート、ディップコートおよびバーコート等の簡便
な手法により薄膜を形成し、各種帯電防止用途、透明電
極、電磁波遮蔽材、光電変換素子、有機エレクトロルミ
ネッセンス素子、有機エレクトロクロミック素子、防錆
剤、半導体光触媒、フォトレジスト、非線形光学材料等
に利用できる。
【0003】
【従来の技術】ドープされたポリアニリンは、導電性ポ
リマーとして、安定であり、原料が安価であるため、フ
ィルム電極、二次電池、コンデンサ、帯電防止剤、電磁
波遮蔽材等としての応用展開が進められている。しかし
ながら、ポリアニリンは、一般にπ共役系が高度に発達
しているため、高分子主鎖が剛直で分子鎖間の相互作用
が強く、また分子鎖間に強固な水素結合が存在するた
め、ほとんどの有機溶剤及び水に不溶であり、また加熱
によっても不融のために成形、加工がしにくいという難
点があった。したがって、ポリアニリンを可溶化するこ
とは、工業的に重要であり、製造設備上、水や有機溶剤
への可溶化が特に望まれている。
【0004】特にポリアニリンの水可溶化を目的として
は、近年、スルホン基の導入が提案されている。例え
ば、アニリンとo−、m−アミノベンゼンスルホン酸を
電気化学的に共重合してスルホン化ポリアニリンを合成
する方法(特開平2−166165号公報)、アニリン
とアミノベンゼンスルホン酸を化学酸化的に共重合する
方法(特開平1−301714号公報、特開平6−56
987号公報)、アニリンとアミノベンゼンスルホン酸
またはその誘導体の共重合物をスルホン化する方法(特
開平5−178989号公報)、o−、m−アミノベン
ゼンスルホン酸を電気化学的に酸化重合する方法、o
−、m−アミノベンゼンスルホン酸およびその誘導体を
化学的に酸化重合する方法(特開平7−324132号
公報、特開平8−41320号公報)などのアミノベン
ゼンスルホン酸をモノマーとして重合する方法がある。
【0005】しかしながら、アミノベンゼンスルホン酸
およびその誘導体をアニリンと電気化学的または化学的
に酸化共重合する方法では、芳香環5個に1個の割合で
しかスルホン基が導入されておらず、アルカリにはわず
かに可溶であるが、水そのものには不溶であり溶解性の
点で問題がある。また、これら共重合体をさらにスルホ
ン化する方法では、芳香環2個に対し、1個強のスルホ
ン基が導入されているが、アルカリには可溶であるが、
水そのものには不溶であり溶解性の点で問題がある。
【0006】また、o−、m−アミノベンゼンスルホン
酸を電気化学的に酸化重合する方法では、水溶性導電性
高分子が得られたとの記載があるが、電極反応であるた
め、生成物の単離が困難、工業的な大量合成には適して
いないなどの問題がある。また、o−、m−アミノベン
ゼンスルホン酸およびその誘導体を酸性溶液、塩基性溶
液中で化学的に酸化重合する方法を追試したところ、赤
褐色のオリゴマー状の生成物しか得られず、エメラルデ
ィン塩を繰り返し単位とするスルホン化ポリアニリンを
得ることはできなかった。一般に、置換基を有するアニ
リンモノマーを重合してエメラルディン塩特有の緑色を
有する高分子量のポリアニリンを得ることは困難であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規な可溶性導電性ポリアニリン組成物の製造
方法を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、高い導電性を有する
状態、すなわちドープ状態で水及び有機溶媒に可溶性で
あるポリアニリンの簡便な製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記諸目
的を達成するために鋭意検討を行なった結果、ポリアニ
リン、ならびに当該ポリアニリンに対して反応性を有す
るセグメントと特定の構造を有するセグメントとを分子
中に有する共重合体を混合分散することによって得られ
る導電性ポリアニリン組成物は、ドープ状態で、水やア
ルコール等の有機溶媒に可溶性であることを見出し、上
記知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜
(6)によって達成される。
【0011】(1) ポリアニリンまたはその誘導体
と、前記ポリアニリンまたはその誘導体に対して反応性
を有する基を含有するセグメント(A)ならびにポリア
ルキレングリコール構造、ポリスチレン誘導体構造、ポ
リ(メタ)アクリル酸誘導体構造、ポリ(メタ)アクリ
ロニトリル誘導体構造およびポリエーテル構造からなる
群より選ばれる少なくとも1種の構造を有するセグメン
ト(B)を分子中に有する共重合体とを、混合分散する
ことからなる導電性ポリアニリン組成物の製造方法。
【0012】(2) 前記混合分散は、水、アルコール
類、芳香族炭化水素類およびケトン類からなる群より選
ばれる少なくとも1種の溶媒中で行なわれる、前記
(1)に記載の製造方法。
【0013】(3) 前記混合分散は、プロトン酸の共
存下で行なわれる、前記(1)または(2)に記載の製
造方法。
【0014】(4) 前記セグメント(A)は、スルホ
ン酸基、カルボキシル基およびヒドロキシル基からなる
群より選ばれる少なくとも一種の基をポリアニリンまた
はその誘導体に対して反応性を有する基として有する、
前記(1)〜(3)のいずれか一に記載の製造方法。
【0015】(5) 前記セグメント(B)は、ポリア
ルキレングリコール構造を有するセグメント(B1)な
らびにポリスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)アクリル
酸誘導体構造及びポリ(メタ)アクリロニトリル誘導体
構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を有
するセグメント(B2)からなる、前記(1)〜(4)
のいずれか一に記載の製造方法。
【0016】(6) 前記ポリアルキレングリコール構
造はポリエチレングリコール構造である、前記(1)〜
(5)のいずれか一に記載の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明によると、ポリアニリンまたはその
誘導体と、当該ポリアニリンまたはその誘導体に対して
反応性を有する基を含有するセグメント(A)ならびに
ポリアルキレングリコール構造、ポリスチレン誘導体構
造、ポリ(メタ)アクリル酸誘導体構造、ポリ(メタ)
アクリロニトリル誘導体構造およびポリエーテル構造か
らなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を有するセ
グメント(B)を分子中に有する共重合体(本明細書中
では、「高分子ドーパント」とも称する)とを、混合分
散することからなる導電性ポリアニリン組成物の製造方
法が提供される。このように特定のセグメント(A)及
び(B)をまず共重合して高分子ドーパントを得た後
に、この高分子ドーパントとポリアニリンまたはその誘
導体とを混合分散することによって得られるポリアニリ
ン組成物は、水やメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコールに可溶であ
り、かつ導電性にも優れることを見出したものである。
従って、このようにして製造されたポリアニリン組成物
によれば、この溶液をスピンコート、ディップコートお
よびバーコート等により塗布することにより容易に薄膜
を形成することができ、このようにして得られた薄膜
は、各種帯電防止用途、透明電極、電磁波遮蔽材、光電
変換素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エ
レクトロクロミック素子、防錆剤、半導体光触媒、フォ
トレジスト、非線形光学材料等の様々な用途に応用でき
る。
【0019】本発明の製造方法では、ポリアニリン組成
物の原料としてポリアニリンまたはその誘導体を使用す
るが、原料の導電性が最終生成物であるポリアニリン組
成物の導電率に影響を与えるので、なるべく導電性に優
れたポリアニリンまたはその誘導体を用いることが好ま
しい。このため、ポリアニリンのラジカルカチオン系物
質(エメラルディン)が好ましく使用される。ここに、
エメラルディン型のポリアニリンは、例えば、下記式
(1)で示される還元型単位(フェニレンジアミン骨
格)と酸化型単位(キノンイミン骨格)が1対1のモル
比で存在する基本骨格を繰り返し単位として含有するも
のである。
【0020】
【化1】
【0021】本発明では、ポリアニリンは、ドープ状態
(エメラルディン塩)、脱ドープ状態(エメラルディン
塩基)いずれのものでもよい。後述するが、高分子ドー
パントによって、ポリアニリンをドープ状態にできるた
めである。なお、ドープ状態のポリアニリンは、脱ドー
プ状態のポリアニリンをプロトン酸でドープすることに
よって得られる。この際使用されるプロトン酸として
は、従来使用されるプロトン酸を同様にして使用できる
が、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、ホウ弗化水素酸、過塩
素酸、アミド硫酸等の無機酸;ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、m−ニトロ安息香酸、トリクロ
ロ酢酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸;ポリスチレン
スルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸等
のポリマー酸などを用いることができるが、これらに限
定されるものではない。これらのプロトン酸は、単独で
使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用さ
れてもよい。
【0022】本発明によれば、ポリアニリンは、公知の
いずれの製造方法によって得られたものであってもある
いは市販のものをそのまま使用してもよい。
【0023】また、前者の場合、ポリアニリンの製造方
法としては、例えば、電気化学的酸化重合法と酸化剤を
用いた化学的酸化重合法の2種類があり、そのいずれで
もよい。しかしながら、工業的な製造方法としては、酸
化剤を用いた化学的酸化重合の方が好ましく、ポリアニ
リンの化学的酸化重合方法としては、より具体的には、
1種または2種以上のアニリンまたはその誘導体の酸性
若しくは塩基性溶液または懸濁液に、酸化剤及び必要で
あればプロトン酸を加えた後、当該混合溶液または懸濁
液を攪拌しながら重合する方法がある。
【0024】上記方法において使用される酸化剤として
は、アニリンを酸化できる酸化剤であればいずれでもよ
いが、過硫酸アンモニウム、過硫酸、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム等の過硫酸類、過酸化水素、第二塩
化鉄等が挙げられる。これらのうち、過硫酸アンモニウ
ムに代表される過硫酸類が好ましく使用される。また、
酸化剤の使用量は、アニリンを酸化できる量であれば特
に制限されないが、アニリン1モルに対して、好ましく
は0.1〜5モル、より好ましくは0.5〜1.5モル
である。
【0025】また、アニリンの重合は、無溶媒下で行な
われてもあるいは溶媒中で行なわれてもよいが、上述し
たように、溶媒中で行なわれることが好ましい。この際
使用される溶媒としては、水、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、アセトン、2−ブタノン、
ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、キシレン、トルエン、クロロホルム、N−
メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。これらのうち、水が好ましい。
【0026】重合は通常の重合方法が採用でき、重合条
件も通常の条件で行われる。例えば、重合温度は、−1
5℃〜70℃、特に−10℃〜20℃の範囲が好まし
く、重合時間は、4〜12時間の範囲が好ましい。ま
た、重合は、減圧下、常圧下または加圧下のいずれで行
なわれてもよいが、設備等を考慮すると、重合は通常常
圧下で行なわれる。上記の重合条件範囲内で、優れた導
電率を有するポリアニリンまたはその誘導体が得られる
からである。
【0027】なお、本明細書において、「ポリアニリン
の誘導体」とは、アニリンの芳香環に炭素数1〜20の
アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1
〜20のチオアルキル基、炭素数1〜20のカルボキシ
エステル基、シアノ基などの置換基や、フッ素原子、塩
素原子、フッ素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を
付加させたものをいう。より具体的には、本発明におい
て、ポリアニリンの誘導体は、上記方法において、アニ
リンの代わりにo−、m−置換アニリンを使用して得る
ことができる。上記態様において、o−、m−置換アニ
リンとしては、o−トルイジン、m−トルイジン、o−
エチルアニリン、m−エチルアニリン、o−エトキシア
ニリン、m−ブチルアニリン、m−ヘキシルアニリン、
m−オクチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、
2,5−ジメチルアニリン、2,5−ジメトキシアニリ
ン、o−シアノアニリン、2,5−ジクロロアニリン、
2−ブロモアニリン、5−クロロ−2−メトキシアニリ
ン、3−フェノキシアニリンなどが挙げられる。これら
のアニリンまたはo−、m−置換アニリンは、単独で使
用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用され
てもよい。
【0028】本発明では、上記製造方法によって得られ
たポリアニリンに制限されるものではないが、例えば、
上記によって得られたポリアニリンまたはその誘導体
(以下、一括して「ポリアニリン」と称する)と、高分
子ドーパントとを混合分散するが、この際使用される高
分子ドーパントは、ポリアニリンに対して反応性を有す
る基を含有するセグメント(A)及び特定の構造を有す
るセグメント(B)をその分子中に有する共重合体であ
る。この際、高分子ドーパントは、セグメント(A)及
び(B)を有するブロック、ランダムまたはグラフト型
いずれの共重合体であってもよい。
【0029】本発明による高分子ドーパントにおいて、
セグメント(A)は、ポリアニリンに対して反応性を有
する基(単に、「反応性基」とも称する)を含有する。
この反応性基は、ポリアニリンのドーパントとして作用
する。すなわち、混合分散工程中にセグメント(A)中
の反応性基によりポリアニリンがドープされ、ドープア
ニリンが得られる。この際、反応性基としては、特に制
限されるものではないが、例えば、スルホン酸基、カル
ボキシル基及びヒドロキシル基などが挙げられる。これ
らのうち、スルホン酸基が反応性基として好ましい。な
お、セグメント(A)は、これらの反応性基1種のみを
有するものであってもあるいは2種以上の反応性基を有
するものであってもよい。
【0030】したがって、セグメント(A)の具体例と
しては、ポリアクリル酸構造、ポリビニルアルコール構
造、ポリスチレンスルホン酸構造、ポリビニルスルホン
酸構造、及びポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸構造などの構造を有するものが挙げら
れる。これらのうち、ポリ−2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸構造を有するものが好まし
い。なお、セグメント(A)は、上記した構造1種のみ
からなるものであってもあるいは上記2種以上の構造か
らなるものであってもよい。後者の場合、各構造は、ブ
ロック状、ランダム状またはグラフト状のいずれであっ
てもよい。
【0031】セグメント(A)における反応性基の存在
量は、セグメント(B)、ポリアニリンの種類ならびに
混合分散条件などによって異なり、ポリアニリンが効果
的に当該反応性基によりドーピングされる割合であれば
よく、ドーパントの量としては化学量論的にはポリアニ
リンに対して当量であるが、ポリアニリンに対して当量
以上であってもよい。好ましくは、ドーパントとしての
セグメント(A)中の反応性基の存在量は、ポリアニリ
ンに対して、3〜20当量、より好ましくは5〜10当
量であることが好ましい。
【0032】また、本発明による高分子ドーパントにお
いて、セグメント(B)は、ポリアルキレングリコール
構造、ポリスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)アクリル
酸誘導体構造、ポリ(メタ)アクリロニトリル誘導体構
造およびポリエーテル構造からなる群より選ばれる少な
くとも1種の構造を有し、溶解しようとする水や有機溶
剤に対する親和性・相溶性を有する基を含有する。換言
すると、ポリアニリンと高分子ドーパントが混合分散さ
れることによって、当該高分子ドーパント中のセグメン
ト(B)が溶媒中に広がり、溶媒分子とセグメント
(B)内の親和性・相溶性部分とが混和することによっ
て、全体としてのポリアニリン組成物に溶解しようとす
る水や有機溶剤への可溶性が付与されるのである。好ま
しくは、セグメント(B)は、ポリエチレングリコール
構造、ポリスチレン構造、ポリ(メタ)アクリル酸構造
およびポリ(メタ)アクリロニトリル構造からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の構造を有する。
【0033】上記構造のうち、ポリアルキレングリコー
ル構造としては、ポリエチレングリコール構造、ポリプ
ロピレングリコール構造、及びポリブチレングリコール
構造などが挙げられる。ポリスチレン誘導体構造として
は、ポリスチレン構造、ポリ−o−メチルスチレン構
造、ポリ−m−メチルスチレン構造、ポリ−p−メチル
スチレン構造、ポリ−α−メチルスチレン構造、ポリ−
p−メトキシスチレン構造、ポリ−p−tert−ブチ
ルスチレン構造、ポリ−p−フェニルスチレン構造、ポ
リ−o−クロルスチレン構造、ポリ−m−クロルスチレ
ン構造、及びポリ−p−クロルスチレン構造などが挙げ
られる。ポリ(メタ)アクリル酸誘導体構造としては、
ポリ(メタ)アクリル酸構造、ポリアクリル酸メチル構
造、ポリ(メタ)アクリル酸エチル構造、ポリ(メタ)
アクリル酸プロピル構造、ポリ(メタ)アクリル酸n−
ブチル構造、ポリ(メタ)アクリル酸イソブチル構造、
ポリ(メタ)アクリル酸ドデシル構造、ポリ(メタ)ア
クリル酸n−オクチル構造、ポリ(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル構造、ポリアクリル酸フェニル構造、
ポリ−α−クロルアクリル酸メチル構造、ポリ(メタ)
アクリル酸ステアリル構造、ポリ(メタ)アクリル酸ヘ
キサデシル構造、ポリ(メタ)アクリル酸ヘプタデシル
構造、ポリ(メタ)アクリル酸ノナデシル構造、ポリ
(メタ)アクリル酸アラキル、ポリ(メタ)アクリル酸
ベヘニル構造、ポリ(メタ)アクリル酸ペンタシル構
造、ポリ(メタ)アクリル酸ヘプタシル構造、及びポリ
(メタ)アクリル酸ノナシル、ポリ(メタ)アクリル酸
ドテリアシル構造などが挙げられる。ポリ(メタ)アク
リロニトリル誘導体構造としては、ポリアクリロニトリ
ル構造、及びポリメタクリロニトリル構造などが挙げら
れる。ポリエーテル構造としては、ポリビニルメチルエ
ーテル構造、ポリビニルイソブチルエーテル構造、及び
ポリビニルエチルエーテル構造などが挙げられる。
【0034】なお、セグメント(B)は、上記した構造
1種のみからなるものであってもあるいは上記2種以上
の構造からなるものであってもよい。後者の場合、各構
造は、ブロック状、ランダム状またはグラフト状のいず
れであってもよい。
【0035】本発明において、製造されるポリアニリン
組成物の水や有機溶剤への可溶化を考慮すると、セグメ
ント(B)は、ポリアルキレングリコール構造、特にポ
リエチレングリコール構造を有するセグメント(B1
ならびにポリスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)アクリ
ル酸誘導体構造及びポリ(メタ)アクリロニトリル誘導
体構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を
有するセグメント(B 2)からなることが好ましい。
【0036】また、本発明において、セグメント(B)
は、重合及び共重合効率などを考慮すると、片末端にラ
ジカル重合性基、例えば、(メタ)アクロイル基、スチ
リル基、カルボキシル基、グリシジル基などを有するマ
クロモノマー由来であることが好ましい。
【0037】本発明による高分子ドーパントにおけるセ
グメント(A)及びセグメント(B)の含有率は、セグ
メント(A)部分による反応性(ドープ特性)やセグメ
ント(B)部分による親和性・相溶性などを考慮して適
宜選択されるものであり、特に制限されるものではない
が、全モノマー中のセグメント(A)のモル比が好まし
くは10モル%以上、より好ましくは10〜50モル%
であり、全モノマー中のセグメント(B)のモル比(=
セグメント(B1)/セグメント(B2)の合計モル比)
が好ましくは5モル%以上、より好ましくは5〜50モ
ル%となるような比である。なお、全モノマー中のセグ
メント(A)及びセグメント(B)のモル比の合計は1
00モル%である。
【0038】また、本発明による高分子ドーパント中に
セグメント(A)及びセグメント(B)が存在する比率
もまた、セグメント(A)部分による反応性(ドープ特
性)やセグメント(B)部分による親和性・相溶性など
を考慮して適宜選択されるものであり、特に制限される
ものではないが、セグメント(B)/セグメント(A)
のモル比で表わした場合に、0.05〜20、より好ま
しくは1〜10が好ましい。
【0039】このような反応性基を有するセグメント
(A)と使用する水または有機溶剤に対して高い親和性
を有するセグメント(B)とを有する重合体を得る方法
としては、特に限定されず、公知の種々の重合技術と、
反応性ポリマーの製造技術を適当に組み合わせることで
製造することができる。
【0040】例えば、セグメント(A)を構成するモノ
マー成分、セグメント(B)を構成するモノマー成分、
及び重合開始剤を溶液重合、乳化重合、塊状重合又は懸
濁重合することにより、高分子ドーパントを得る。
【0041】この際使用できる重合開始剤としては、特
に制限されるものではなく、公知の重合開始剤が使用で
きる。具体的には、ベンゾイルパーオキシドやラウロイ
ルパーオキシド等のパーオキシド;クメンハイドロパー
オキシド等のハイドロパーオキシド;アゾビスイソブチ
ロニトリル等の芳香族アゾ化合物などが挙げられる。こ
れらは、1種単独で使用してもまたは2種以上を適当に
組み合わせて使用してもよい。また、重合開始剤の配合
量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限
されるものではないが、初期仕込み全質量(=セグメン
ト(A)を構成するモノマー成分、セグメント(B)を
構成するモノマー成分、及び重合開始剤の合計質量)に
対して、好ましくは1〜5質量%、より好ましくは1〜
3質量%である。
【0042】セグメント(A)を構成するモノマー成分
とセグメント(B)を構成するモノマー成分との共重合
反応は、上述したように、溶媒中で行なわれてもあるい
は無溶媒下で行なわれても、また、回分式でも連続式で
も行なうことができる。セグメント(A)を構成するモ
ノマー成分とセグメント(B)を構成するモノマー成分
との共重合反応を溶媒中で行なう場合に使用できる溶媒
としては、水;メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール等の低級アルコール;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサ
ン等の芳香族あるいは脂肪族炭化水素;酢酸エチル等の
エステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン、テト
ラヒドロフラン等のケトン化合物等が挙げられる。これ
らのうち、原料のモノマー成分および得られる共重合体
の溶解性ならびに共重合効率からは、エチルアルコール
及び水が好ましく使用される。これらの溶媒は、単独で
使用されてあるいは2種以上の混合液の形態で使用され
てもよく、水とエチルアルコールとの混合溶媒が好まし
く使用される。
【0043】上記共重合反応は、通常の共重合方法が採
用でき、また、共重合条件も通常の条件で行われる。例
えば、共重合温度は、60〜90℃、特に70〜80℃
の範囲が好ましく、共重合時間は、2〜10時間、より
好ましくは4〜8時間の範囲が好ましい。また、共重合
は、減圧下、常圧下または加圧下のいずれで行なわれて
もよいが、設備等を考慮すると、共重合は通常常圧下で
行なわれる。上記の共重合条件範囲内であれば、所望の
反応性(ドーピング特性)を有するセグメント(A)お
よび可溶性を付与するセグメント(B)が上記したよう
な適当な割合で存在する高分子ドーパントが効率良く得
られる。
【0044】このようにして製造される高分子ドーパン
トの重合度は、セグメント(A)によるドーピング特性
及びセグメント(B)による溶媒への親和性が十分付与
される程度であれば特に制限されないが、重量平均で、
3,000〜30,000、より好ましくは5,000
〜12,000であることが好ましい。
【0045】このようにして得られたポリアニリンと、
上記のようにして得られた高分子ドーパントとを、混合
分散することによって、ポリアニリン組成物が製造され
る。これにより。高分子ドーパント中のセグメント
(A)によるポリアニリンのドーピングにより導電性が
付与されると同時に、高分子ドーパント中のセグメント
(B)により溶媒との高い溶解性・相溶性が付与され、
ゆえに、得られたポリアニリン組成物は良好な導電性を
有し、かつこれから薄膜が容易に形成できることを見出
した。以下、本発明によるポリアニリンまたはその誘導
体と高分子ドーパントとの混合分散について詳細に説明
する。
【0046】本発明において、混合分散は、ポリアニリ
ンと高分子ドーパントとを同時に溶媒中に混合分散して
も、まず高分子ドーパントを溶媒中に混合した後ポリア
ニリンを添加して混合分散しても、または最初にポリア
ニリンを溶媒中に混合した後高分子ドーパントを添加し
て混合分散しても、いずれの順番で行なわれてもよい
が、原料の溶解性及びこれら2成分の混合・分散性を考
慮すると、予め高分子ドーパントを溶媒中に混合した後
ポリアニリンを添加して混合分散を行なうことが好まし
い。なお、上述したが、本発明の方法では、高分子ドー
パントによるドーピング特性付与により、脱ドープ(エ
メラルディン塩基)型のポリアニリンでも良好に使用で
きる。
【0047】この際混合分散は無溶媒下で行なわれても
よいが、均一に混合分散できることを考慮すると、好ま
しくは溶媒中で行なわれる。この際使用できる溶媒とし
ては、高分子ドーパントと反応しない溶媒であれば特に
制限されるものではないが、水;メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチル
アルコール等のアルコール類;グリセリン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール及びプロピレングリコ
ール等の多価アルコール類;トルエン、キシレン及びベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン及びシクロヘキ
サン等の脂肪族炭化水素類;ならびにアセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン、テトラヒドロフラン等
のケトン類などが挙げられる。これらのうち、高分子ド
ーパントとの相溶性を考慮すると、水、アルコール類、
芳香族炭化水素類およびケトン類が好ましく、より好ま
しくは水及びエチルアルコールである。この際、これら
の溶媒は、1種を単独で使用されてもあるいは2以上の
混合液の形態で使用されてもよい。
【0048】本発明において、混合分散は、ポリアニリ
ンのドーピング効率をさらに向上するために、プロトン
酸の共存下で行なわれることが好ましい。プロトン酸と
しては、従来使用されるプロトン酸を同様にして使用で
きるが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、ホウ弗化水素酸、
過塩素酸、アミド硫酸等の無機酸;ベンゼンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、m−ニトロ安息香酸、ト
リクロロ酢酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸;ポリス
チレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル
硫酸等のポリマー酸などを用いることができるが、これ
らに限定されるものではない。これらのプロトン酸は、
単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で
使用されてもよい。プロトン酸の使用量は、ポリアニリ
ンを有効にドープできる量であれば特に制限されるもの
ではないが、ポリアニリンの質量に対して、好ましくは
0.1〜10質量%、より好ましくは1〜3質量%であ
る。
【0049】また、本発明において、混合分散は、高分
子ドーパントによるポリアニリンのドーピング効率を向
上するために、ジルコニアビーズ等の共存下で、攪拌し
ながら行なわれることが好ましい。ポリアニリンと高分
子ドーパントとが均一に混合分散できるからである。こ
の際、攪拌速度(回転数)は、攪拌羽根の形状や必要と
される攪拌動力などにより異なり、ジルコニアビーズに
よりポリアニリンと高分子ドーパントとが十分攪拌され
る値であれば特に制限されないが、500rpm以上、
より好ましくは600rpm以上であることが好まし
い。500rpm未満であると、ポリアニリンが器壁も
しくは底に凝集・固化し、均一にドーピング反応が行わ
れず、ポリアニリン組成物の溶解性が低下する傾向があ
る。
【0050】本発明において、高分子ドーパントの仕込
量は、ポリアニリンを十分ドーピングでき、得られるポ
リアニリン組成物に十分な溶解性を付与できる量であれ
ばよく、特に制限されるものではないが、ポリアニリン
1質量部に対して、好ましくは3〜20質量部、より好
ましくは5〜10質量部である。この際、ポリアニリン
及び高分子ドーパントの添加方法は、一括して添加され
てもあるいは滴下等により逐次添加されてもよい。
【0051】本発明において、混合分散条件は、高分子
ドーパントによるポリアニリンのドーピング反応が十分
進行する条件であれば特に制限されるものではない。例
えば、混合分散温度は、好ましくは20〜100℃、よ
り好ましくは40〜90℃である。また、混合分散時間
は、好ましくは0.5〜8時間、より好ましくは1〜2
時間である。
【0052】このような混合分散工程によって、ポリア
ニリンは、高分子ドーパント中のセグメント(A)によ
りドーピングされて高導電性が付与されると同時に、高
分子ドーパント中のセグメント(B)の溶媒への親和力
により溶剤可溶化の付与が行なわれ、ゆえに可溶性で導
電性を有するポリアニリン分散液が簡単な工程で得られ
る。本発明の方法によって製造される導電性ポリアニリ
ン組成物は、水ならびにメチルアルコールやエチルアル
コール等のアルコールに容易に溶解できる。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、下記実施例において、特記しない限り、
「部」は、「質量部」を意味する。
【0054】合成例1 1.2モル/リットルの塩酸水溶液100部に、アニリ
ン10部を、攪拌しながら、滴下し、10℃にまで冷却
した。この溶液中に、予め28部の過硫酸アンモニウム
をイオン交換水28部に溶解した水溶液を4時間かけて
滴下した。滴下終了後、この混合溶液をさらに4時間、
10℃で攪拌した。析出した緑色沈殿物を濾過し、濾液
の色がなくなるまでイオン交換水で洗浄した。さらに、
このようにして得られた沈殿物を集め、集めた沈殿物を
アンモニア水溶液中に分散し、25℃で2時間濾過し、
濾液の色がなくなるまでイオン交換水で洗浄した後、乾
燥することによって、ポリアニリンエメラルジン塩基
(以下、「ポリアニリン」と称する)を得た。
【0055】実施例1 2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸10部
(全モノマー成分に対して10モル%)、片末端メタク
リロイル基を有する(メトキシポリエチレングリコール
メチルメタクリレート)マクロモノマー(共栄社化学
(株)製、ライトエステル 041MA)10部(全モ
ノマー成分に対して10モル%)、スチレン80部(全
モノマー成分に対して80モル%)および重合開始剤と
してアゾイソブチロニトリル3部を、イオン交換水20
部とエチルアルコール130部との混合水溶液中に溶解
させて、単量体混合物(1)を調製した。
【0056】次に、撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備え付けたセパラブルフ
ラスコに、上記で調製された単量体混合物(1)250
部を仕込み、75℃にて4時間重合反応を行なった。続
いて、この溶液に、アゾイソブチロニトリル1部をさら
に加えて、75℃で4時間、重合熟成を行なった後、3
0℃にまで冷却して、不揮発分40%のスルホン酸基を
有する高分子ドーパント溶液(1)を得た。
【0057】次いで、温度計、撹拌羽根、冷却管を備え
付けたセパラブルフラスコに、合成例1で得られたポリ
アニリン1部、上記で得られた高分子ドーパント溶液
(1)25部、及び水74部をそれぞれ仕込み、ポリア
ニリンと高分子ドーパント溶液とを馴染ませた。さら
に、ジルコニア製ビーズ500部をフラスコ内に仕込
み、混合液を攪拌回転数500rpmで攪拌しながら、
75℃で1時間、混合分散処理を行なった。その後、水
100部を加えてジルコニア製ビーズを100メッシュ
の金網で濾過することによって分離することにより、ポ
リアニリン組成物(1)を得た。
【0058】実施例2 2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸25部
(全モノマー成分に対して20モル%)、片末端メタク
ロイル基を有する(メトキシポリエチレングリコールメ
チルメタクリレート)マクロモノマー(新中村化学工業
(株)製、NKエステルM−230G)15部(全モノ
マー成分に対して15モル%)、スチレン65部(全モ
ノマー成分に対して65モル%)および重合開始剤とし
てアゾイソブチロニトリル3部を、溶剤としてのイオン
交換水20部及びエチルアルコール130部の混合水溶
液に溶解させて、単量体混合物(2)を調製した。
【0059】次に、撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備え付けたセパラブルフ
ラスコに、上記で調製された単量体混合物(2)を仕込
み、75℃にて4時間重合反応を行った。続いて、この
溶液に、アゾイソブチロニトリル1部をさらに加えて、
75℃で4時間、重合熟成を行なった後、30℃にまで
冷却して、不揮発分40%のスルホン酸基を有する高分
子ドーパント溶液(2)を得た。
【0060】次いで、温度計、撹拌羽根、冷却管を備え
付けたセパラブルフラスコに、合成例1で得られたポリ
アニリン1部、上記で得られた高分子ドーパント溶液
(2)25部、及び水74部をそれぞれ仕込み、ポリア
ニリンと高分子ドーパント溶液とを馴染ませた。さら
に、ジルコニア製ビーズ500部をフラスコ内に仕込
み、混合液を攪拌回転数500rpmで攪拌しながら、
75℃で1時間、混合分散処理を行なった。その後、水
100部を加えてジルコニア製ビーズを100メッシュ
の金網で濾過することによって分離することにより、ポ
リアニリン組成物(2)を得た。
【0061】実施例3 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5
部(全モノマー成分に対して5モル%)、メトキシポリ
エチレングリコール5部(全モノマー成分に対して5モ
ル%)、スチレン90部(全モノマー成分に対して90
モル%)および重合開始剤としてアゾイソブチロニトリ
ル3部を、溶剤としてのイオン交換水20部及びエチル
アルコール130部の混合水溶液中に溶解させて、単量
体混合物(3)を調製した。
【0062】次に、撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備え付けたセパラブルフ
ラスコに、上記で調製された単量体混合物(3)を仕込
み、75℃で4時間重合反応を行なった。続いて、この
溶液に、アゾイソブチロニトリル1部をさらに加えて、
75℃で4時間、重合熟成を行なった後、30℃にまで
冷却して、不揮発分40%の高分子ドーパント溶液
(3)を得た。
【0063】次いで、温度計、撹拌羽根、冷却管を備え
付けたセパラブルフラスコに、合成例1で得られたポリ
アニリン1部、上記で得られた高分子ドーパント溶液
(3)25部、及び水74部をそれぞれ仕込み、ポリア
ニリンと高分子ドーパント溶液とを馴染ませた。さら
に、ジルコニア製ビーズ500部をフラスコ内に仕込
み、混合液を攪拌回転数500rpmで攪拌しながら、
75℃で1時間、混合分散処理を行なった。その後、水
100部を加えてジルコニア製ビーズを100メッシュ
の金網で濾過することによって分離することにより、ポ
リアニリン組成物(3)を得た。
【0064】実施例4 撹拌羽根、不活性ガス導入管、還流冷却管、温度計及び
滴下漏斗を備え付けたセパラブルフラスコに、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10部(全
モノマー成分に対して10モル%)、メトキシポリエチ
レングリコール60部(全モノマー成分に対して60モ
ル%)、スチレン30部(全モノマー成分に対して30
モル%)および重合開始剤としてアゾイソブチロニトリ
ル3部、及び溶剤としてエチルアルコール150部を仕
込み、75℃で4時間重合反応を行なった。続いて、こ
の溶液に、アゾイソブチロニトリル1部をさらに加え
て、75℃で4時間、重合熟成を行なった後、30℃に
まで冷却して、不揮発分40%の高分子ドーパント溶液
(4)を得た。
【0065】次いで、温度計、撹拌羽根、冷却管を備え
付けたセパラブルフラスコに、合成例1で得られたポリ
アニリン1部、上記で得られた高分子ドーパント溶液
(4)25部、及びイオン交換水74部をそれぞれ仕込
み、ポリアニリンと高分子ドーパント溶液とを馴染ませ
た。さらに、ジルコニア製ビーズ500部をフラスコ内
に仕込み、混合液を攪拌回転数500rpmで攪拌しな
がら、75℃で1時間、混合分散処理を行なった。その
後、イオン交換水100部を加えてジルコニア製ビーズ
を100メッシュの金網で濾過することによって分離す
ることにより、ポリアニリン組成物(4)を得た。
【0066】実施例5 実施例1〜4で得られたポリアニリン組成物(1)〜
(4)に、それぞれ、遠心分離機で、1500Gで1時
間遠心負荷をかけた後、上澄み液(1)〜(4)をそれ
ぞれ分離した。これらの上澄み液(1)〜(4)中に含
まれる水への溶解量を固形分測定により定量した。
【0067】なお、水への溶解量は、3gのサンプルを
ホットプレート上に滴下し、150℃で1時間、乾燥さ
せた後の固形分の重量(乾燥重量(g))を測定し、こ
の重量をサンプルの重量で割った値(質量%)[=乾燥
重量(g)×100/3(g)]として表わした。
【0068】また、上澄み液(1)〜(4)を、それぞ
れ、PETフィルム上に、乾燥膜厚が0.5μmとなる
ようにスピンコート機で塗布し、100℃にて3分間、
送風乾燥機にて乾燥・製膜した。得られた被膜につい
て、表面抵抗測定機(シムコジャパン株式会社製、機器
名:シムコ表面抵抗計 ワークサーフフェイステスタ
ー、モデル:ST−3型)で、表面抵抗値を測定した。
【0069】その結果、上澄み液(1)の固形分は5.
0%であり、これから仕込み固形分中の45%のポリア
ニリンが溶解していることが分かった。また、上澄み液
(1)のスピンコートによる製膜後の表面抵抗値は10
7Ω/□であり、十分低い値であった。
【0070】また、上澄み液(2)の固形分は6.1%
であり、これから仕込み固形分中の55%のポリアニリ
ンが溶解していることが分かった。また、上澄み液
(2)のスピンコートによる製膜後の表面抵抗値は10
6.1Ω/□であり、十分低い値であった。
【0071】上澄み液(3)のポリアニリン溶解量は6
%であり、本発明のポリアニリン組成物(1)や(2)
からの上澄み液(1)や(2)に比べて低い値であっ
た。これは、全モノマー中のセグメント(A)の存在比
が低いため、製造されたポリアニリン組成物の導電性が
低くなったものと推察される。また、上澄み液(3)の
スピンコートによる製膜後の表面抵抗値は1011Ω/□
であり、上澄み液(1)の107Ω/□に比べて有意に
高い値であった。これは、全モノマー中のセグメント
(B)のうちのメトキシポリエチレングリコール由来の
セグメントの存在比が低いため、製造されたポリアニリ
ン組成物の水溶性が低いと推察される。
【0072】また、上澄み液(4)のポリアニリン溶解
量は15%であった。また、上澄み液(4)のスピンコ
ートによる製膜後の表面抵抗値は1010.1Ω/□であ
り、やはり上澄み液(1)の107Ω/□に比べて有意
に高い値であった。これは、全モノマー中のセグメント
(B)のうちのメトキシポリエチレングリコール由来の
セグメントの存在比が多すぎて、立体障害を起こし、こ
れによりドーピングが良好に進まず、結果としてポリア
ニリン組成物の導電性が低下したためと推察される。
【0073】
【発明の効果】本発明の導電性ポリアニリン組成物の製
造方法は、ポリアニリンまたはその誘導体と、当該ポリ
アニリンまたはその誘導体に対して反応性を有する基を
含有するセグメント(A)ならびにポリアルキレングリ
コール構造、ポリスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)ア
クリル酸誘導体構造、ポリ(メタ)アクリロニトリル誘
導体構造およびポリエーテル構造からなる群より選ばれ
る少なくとも1種の構造を有するセグメント(B)を分
子中に有する共重合体とを、混合分散することことを特
徴とするものである。本発明の方法によれば、ポリアニ
リンに対して、高分子ドーパントにおけるセグメント
(A)によりドーパント特性が、高分子ドーパントにお
けるセグメント(A)により可溶化及びそれらの相溶化
特性がそれぞれ付与されるため、本発明の方法によって
製造されるポリアニリン組成物は高い導電性と可溶性を
有し、かつ簡便な方法で得られる。
【0074】また、本発明の方法によると、高分子ドー
パントを構成するドーパント成分、可溶化成分、前記2
成分の相溶化成分の配合比によりポリアニリンへのドー
パント及び可溶化効果を適宜調節することができ、ゆえ
に適切な配合比を採ることによって、ドーピング効果
(導電性)及び可溶化効果の優れたバランスを有するポ
リアニリン組成物が得られる。このようにして得られた
ポリアニリン組成物は高い導電性を有し、且つ水、メチ
ルアルコールやエチルアルコール等のアルコール等へ容
易に溶解するため、ハンドリング性に優れた導電性組成
物となる。また、このようにして得られたポリアニリン
組成物の溶液から、スピンコート、ディップコートおよ
びバーコート等の簡便な手法により薄膜が容易に形成で
き、各種帯電防止用途、透明電極、電磁波遮蔽材、光電
変換素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エ
レクトロクロミック素子、防錆剤、半導体光触媒、フォ
トレジスト、非線形光学材料等への利用が期待できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA17 AA18 AA26 AA32 AA34 AA52 AA57 AB02 AB03 AB06 AB09 AB11 AB18 AC12 AC36 AC39 AC40 AE28 AE30 CB02 CB03 CB04 CB05 CB12 4J002 BC10X BE02X BE04X BG07X BG13X BQ00X CM01W GQ00 HA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアニリンまたはその誘導体と、該ポ
    リアニリンまたはその誘導体に対して反応性を有する基
    を含有するセグメント(A)ならびにポリアルキレング
    リコール構造、ポリスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)
    アクリル酸誘導体構造、ポリ(メタ)アクリロニトリル
    誘導体構造およびポリエーテル構造からなる群より選ば
    れる少なくとも1種の構造を有するセグメント(B)を
    分子中に有する共重合体とを、混合分散することからな
    る導電性ポリアニリン組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 該混合分散は、水、アルコール類、芳香
    族化合物およびケトン類からなる群より選ばれる少なく
    とも1種の溶媒中で行なわれる、請求項1に記載の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 該混合分散は、プロトン酸の共存下で行
    なわれる、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 該セグメント(A)は、スルホン酸基、
    カルボキシル基およびヒドロキシル基からなる群より選
    ばれる少なくとも一種の基をポリアニリンまたはその誘
    導体に対して反応性を有する基として有する、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 該セグメント(B)は、ポリアルキレン
    グリコール構造を有するセグメント(B1)ならびにポ
    リスチレン誘導体構造、ポリ(メタ)アクリル酸誘導体
    構造及びポリ(メタ)アクリロニトリル誘導体構造から
    なる群より選ばれる少なくとも1種の構造を有するセグ
    メント(B2)からなる、請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の製造方法。
JP2001070835A 2001-03-13 2001-03-13 導電性ポリアニリン組成物の製造方法 Withdrawn JP2002265781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070835A JP2002265781A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 導電性ポリアニリン組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001070835A JP2002265781A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 導電性ポリアニリン組成物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002265781A true JP2002265781A (ja) 2002-09-18

Family

ID=18928633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001070835A Withdrawn JP2002265781A (ja) 2001-03-13 2001-03-13 導電性ポリアニリン組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002265781A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004113441A1 (ja) * 2003-06-18 2004-12-29 Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. 導電性組成物、導電性塗料、導電性樹脂、コンデンサ、光電変換素子、およびその製造方法
WO2005010072A1 (en) * 2003-07-25 2005-02-03 Seoul National University Industry Foundation A novel water-soluble and self-doped polyaniline graft copolymers
WO2006093234A1 (ja) * 2005-03-04 2006-09-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. ポリアニリン含有組成物およびその製造方法
JP2006243626A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 光波長変換素子
JP2006251555A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 光波長変換素子
JP2006291026A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Denso Corp ポリアニリン類の水分散体の製造方法およびそれによって製造されるポリアニリン類の水分散体
JP2009523193A (ja) * 2005-09-27 2009-06-18 エレクトロヴァック エージー ナノファイバー材料の処理方法およびナノファイバー材料で作られる組成物
JP2012528918A (ja) * 2009-06-05 2012-11-15 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド 導電性ポリマー及び多分岐ポリマーを含む分散体から形成された導電性フィルム
EP3150999A1 (en) * 2015-10-01 2017-04-05 Honeywell International Inc. Humidity sensor
EP2452982B1 (en) * 2009-07-08 2018-02-28 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. Electrically conductive polymer composition and method for producing same

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2014718A1 (en) * 2003-06-18 2009-01-14 Shin-Etsu Polymer Co. Ltd. Conductive composition, and their production method
WO2004113441A1 (ja) * 2003-06-18 2004-12-29 Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. 導電性組成物、導電性塗料、導電性樹脂、コンデンサ、光電変換素子、およびその製造方法
EP1918326A1 (en) * 2003-06-18 2008-05-07 Shin-Etsu Polymer Co. Ltd. Conductive composition
EP1918325A1 (en) * 2003-06-18 2008-05-07 Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. Conductive composition
WO2005010072A1 (en) * 2003-07-25 2005-02-03 Seoul National University Industry Foundation A novel water-soluble and self-doped polyaniline graft copolymers
US7229574B2 (en) 2003-07-25 2007-06-12 Seoul National University Industry Foundation Method of making novel water-soluble and self-doped polyaniline graft copolymers
WO2006093234A1 (ja) * 2005-03-04 2006-09-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. ポリアニリン含有組成物およびその製造方法
US7759426B2 (en) 2005-03-04 2010-07-20 Nippon Shokubai Co., Ltd. Polyaniline-containing composition and process for its production
JP2006243626A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 光波長変換素子
JP2006251555A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 光波長変換素子
JP4567495B2 (ja) * 2005-03-11 2010-10-20 株式会社リコー 光波長変換素子
JP2006291026A (ja) * 2005-04-11 2006-10-26 Denso Corp ポリアニリン類の水分散体の製造方法およびそれによって製造されるポリアニリン類の水分散体
JP2009523193A (ja) * 2005-09-27 2009-06-18 エレクトロヴァック エージー ナノファイバー材料の処理方法およびナノファイバー材料で作られる組成物
JP2012528918A (ja) * 2009-06-05 2012-11-15 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド 導電性ポリマー及び多分岐ポリマーを含む分散体から形成された導電性フィルム
EP2452982B1 (en) * 2009-07-08 2018-02-28 Soken Chemical & Engineering Co., Ltd. Electrically conductive polymer composition and method for producing same
EP3150999A1 (en) * 2015-10-01 2017-04-05 Honeywell International Inc. Humidity sensor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2452982B1 (en) Electrically conductive polymer composition and method for producing same
Tang et al. Metallo-supramolecular hydrogels based on amphiphilic polymers bearing a hydrophobic Schiff base ligand with rapid self-healing and multi-stimuli responsive properties
Ge et al. Synthesis and supramolecular self-assembly of stimuli-responsive water-soluble Janus-type heteroarm star copolymers
Nghiem et al. Supracolloidal chains of patchy micelles in water
Chen et al. Synthesis of linear amphiphilic tetrablock quaterpolymers with dual stimulus response through the combination of ATRP and RAFT by a click chemistry site transformation approach
Yin et al. Preparation of thermally curable conductive films PEDOT: P (SS-NMA) and their performances on weather stability and water resistance
JP2002265781A (ja) 導電性ポリアニリン組成物の製造方法
JP4144830B2 (ja) 燃料電池用高分子固体電解質膜
Lin et al. Synthesis, structures and multifunctional sensory properties of poly [2, 7-(9, 9-dihexylfluorene)]-block-poly [2-(dimethylamino) ethyl methacrylate] rod-coil diblock copolymers
JP4190536B2 (ja) 新規の自己ドープされた水溶性ポリアニリングラフト共重合体
EP2042523A1 (en) Crosslinked (meth)acrylic acid copolymer and secondary-cell electrode employing the same
TWI627264B (zh) 導電性聚合物用高分子化合物及其製造方法
JPH1092220A (ja) 水溶性導電性ポリアニリン複合体及びその製造法
CN101338030B (zh) 制备羟基磺酸苯胺与吡咯纳米聚合物的方法
Billing et al. Sulfo-and carboxybetaine-containing polyampholytes based on poly (2-vinyl pyridine) s: Synthesis and solution behavior
TWI614270B (zh) 導電性聚合物用高分子化合物及其製造方法
JP2007099930A (ja) トリブロックコポリマー及びその製造方法
Radzevicius et al. Double thermoresponsive pentablock copolymers: synthesis by one-pot RAFT polymerization and self-assembly in aqueous solutions
KR101744925B1 (ko) 반응성 블렌드 및 이를 이용한 열가역적 자기치유 고분자 네트워크
JP6450695B2 (ja) 導電性ポリマー用高分子化合物及びその製造方法
KR102091156B1 (ko) 전자파 차폐용 고분자 바인더 스프레이용 조성물 및 그의 제조 방법
Feng et al. t BCPMA: A new trifunctional acrylic monomer for convenient synthesis of a well-defined amphiphilic graft copolymer by successive RDRP
CN107337782B (zh) 一种适用于低温施工的水泥基材料分散剂及其制备方法
JP3997174B2 (ja) ポリアニリン含有組成物及びその製造方法
Zeng et al. One-pot self-assembly directed fabrication of biocompatible core cross-linked polymeric micelles as a drug delivery system

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040701

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071101

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20100430