JP2002263704A - 金属材の連続圧延方法およびその設備 - Google Patents

金属材の連続圧延方法およびその設備

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JP2002263704A
JP2002263704A JP2001066538A JP2001066538A JP2002263704A JP 2002263704 A JP2002263704 A JP 2002263704A JP 2001066538 A JP2001066538 A JP 2001066538A JP 2001066538 A JP2001066538 A JP 2001066538A JP 2002263704 A JP2002263704 A JP 2002263704A
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Yuichi Takamori
雄一 高森
Shigeyuki Komatsu
重之 小松
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Daiwa Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定して連続圧延操業が可能で、かつ優れた
接合部品質を有する製品の製造が可能である、金属材の
連続圧延方法およびその設備を提案する。 【解決手段】 金属素形材を、複数の圧延機列を直列に
配した圧延ラインの上流の圧延機列にて順次圧延したの
ち、上流の圧延機列と下流の圧延機列の間で、端部形状
の撮像装置を搭載した、好ましくは往復移動可能な接合
装置により、金属粗材端面の形状を測定したのち、先行
の金属粗材の後端を後行の金属粗材の先端に突き当てて
位置決めし、金属粗材端面の形状の測定値に応じ接合条
件を調整して接合し、下流の圧延機列にて連続的に圧延
し金属仕上げ材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビレット等の金属
素形材を所定寸法の金属粗材に圧延した後、圧延ライン
内で先行する金属粗材と後行する金属粗材とを接合し
て、連続圧延する金属材の連続圧延方法およびその設備
に係り、とくに接合部の品質改善に関する。なお、本発
明でいう、 『金属粗材』とは、金属素形材に粗圧延等の
圧延を施した後の、 いわゆる中間段階の材料を意味する
ものとする。
【0002】
【従来の技術】従来、ブルームやビレットなどの金属素
形材から線、棒、条など所定断面積および形状を有する
長尺の金属材を製造するにあたっては、これらの金属素
形材に熱間圧延を施すことが行われている。熱間圧延と
は、高温に加熱した金属素形材、あるいは連続鋳造によ
って得られた高温の金属素形材、を圧延し所望の寸法形
状の金属材とする方法である。
【0003】ところで、このような熱間圧延において
は、有限な長さの金属素形材を1本ずつ順次圧延する、
いわゆるバッチ圧延では、1本の金属素形材を圧延して
から次の金属素形材の圧延にかかるまでに時間間隔が生
じ、金属素形材や粗圧延後の金属粗材の一部を床置きし
て待機させざるを得ない場合があった。このため、金属
素形材や金属粗材の温度低下が免れず、これらを圧延す
る際には再度の加熱が必要となるという問題があった。
【0004】このような問題に対し、例えば、特開平10
-5803 号公報には、いわゆる連続圧延法が開示されてい
る。特開平10-5803 号公報に記載された技術は、複数の
材料(素形材)を第1の圧延機列で順次圧延する工程
と、走行式溶接機を材料の移動に同期させながら移動さ
せつつ、先行の材料の後端と後行する材料の先端とをフ
ラッシュバット溶接により接続して連続材とする工程
と、連続材の溶接部のバリを除去する研削工程と、連続
材をさらに下流に配置した第2の圧延機列で連続的に圧
延する工程とを有する圧延機間溶接連続圧延方法であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平10-5803 号公報
に記載された技術では、上記したように、走行式溶接機
を先行する材料の移動に同期させながら移動させつつ、
先行の材料の後端と後行の材料の先端とをフラッシュバ
ット溶接により接続する工程を必須の要件としている。
しかし、本発明者が種々試行を繰り返したところ、この
ような材料の移動に同期させる同期移動方式には重大な
問題があることが判明した。
【0006】すなわち、熱間で移動する材料の正確な移
動速度を計測するのは困難であるか、あるいは極めて高
価な計測設備を必要とするうえ、たとえ材料の正確な移
動速度を計測できたとしても、溶接機を載せた大きな重
量の台車を短時間で精度良く、先行する材料の移動速度
に追随させるのは困難であるか、あるいは複雑で高価な
制御機構が必要となる。
【0007】そして、同期が不十分であると、接合点が
先行する材料を把持する電極と後行する材料を把持する
電極との最適位置範囲に入らないため、不適切な接合条
件で接合することになり、接合部の強度不足や形状不良
等の問題が発生し、極端な場合は接合ができない場合が
あることを見出した。特開平10-5803 号公報に記載され
た技術を使用して、接合部の強度を圧延中に破断しない
十分な強度とするためには、溶接時の電流を大きくして
溶融量を確保すると共に、先行の材料後端と後行の材料
先端とを十分に強く押し当てる必要があった。そのた
め、溶融金属ないしは軟化した金属が接合部の外側には
み出す、いわゆるバリの発生が避けられず、連続材の溶
接部(接合部)のバリを除去する研削工程を必須の工程
としていた。
【0008】しかしながら、連続材に接合部(溶接部)
のバリを除去する研削工程を施すと、研削の際に連続材
の温度が低下する。このため、その下流での連続圧延に
際し、接合部が十分に圧延されなかったり、接合部の圧
延組織が他の部分と異なるものとなって、得られる製品
の均質性が損なわれる恐れがある。また、研削装置の設
置と砥石の頻繁な交換によるコスト増は避けられない。
【0009】さらに、砥石の摩耗に気づかずに操業を続
けると、接合部のバリの除去が不十分なために、バリの
内部の金属酸化物が連続材中に押し込められる(これを
ノロ噛みという)こととなり、その部分の品質が劣化す
るという問題もあった。本発明は、上記した従来技術の
問題を解決し、接合部のバリ発生を防止または抑制し、
バリ研削工程を不要とするか又はバリ研削の負荷を著し
く軽減することができ、安定して連続圧延操業が可能で
あり、かつ優れた接合部品質を有する製品の製造が可能
な、金属材の連続圧延方法および連続圧延設備を提案す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した課
題を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、被接合材
の先端または後端の形状が接合部の接合強度、 ひいては
バリの発生に大きな影響を及ぼしているという結論を得
た。また、本発明者は、被接合材の位置合わせも接合部
の接合強度、 ひいてはバリの発生に大きな影響を及ぼし
ているという結論も得ている。
【0011】本発明は、 上記したような知見に基づき、
さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、
第1の本発明は、金属素形材を、複数の圧延機列を直列
に配した圧延ラインの上流の圧延機列にて順次圧延し金
属粗材としたのち、該金属粗材のうち先行する金属粗材
の後端を、後行する金属粗材の先端に接合し、ついで下
流の圧延機列にて連続的に圧延し金属仕上げ材とする、
金属材の連続圧延方法において、前記接合前に、前記先
行する金属粗材の後端の形状および/または前記後行す
る金属粗材の先端の形状を測定し、該形状の測定値に基
づいて前記接合の条件を調整することを特徴とする金属
材の連続圧延方法であり、また、第1の本発明では、前
記形状の測定値は、前記後行する金属粗材の先端が、前
記先行する金属粗材の後端に突き当たる前に、前記先行
する金属粗材の後端の形状および/または前記後行する
金属粗材の先端の形状を撮像して画像処理することによ
り得られたものであることが好ましく、また、第1の本
発明では、前記接合が、フラッシュバット溶接による接
合であることが好ましい。
【0012】第2の本発明は、金属素形材を順次圧延し
金属粗材とする上流の圧延機列と、前記上流の圧延機列
と下流の圧延機列の間に配設され、先行する金属粗材の
後端と後行する金属粗材の先端とを接合し連続金属粗材
とする接合装置と、前記連続金属粗材を連続して圧延し
金属仕上げ材とする下流の圧延機列とを、順次直列に配
設した金属材の連続圧延設備において、前記接合装置
が、前記先行する金属粗材の後端の形状および/または
前記後行する金属粗材の先端の形状を撮像し画像解析す
る撮像装置と、該撮像装置からの信号により接合条件を
制御する接合条件制御手段とを有することを特徴とする
金属材の連続圧延設備である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施形
態を説明する。図1に、本発明方法の実施に適した金属
材の連続圧延設備の一例を示す。本発明では、複数の圧
延機列を用いて、金属素形材を圧延して金属仕上げ材
(製品)とする。図示しない連続鋳造機から直送され、
もしくは加熱炉2によって加熱された金属素形材(ビレ
ット)1は、複数の圧延機延列の、上流の圧延機列(粗
圧延機列)3にて粗圧延され、金属粗材5とされる。該
金属粗材は次いで下流の圧延機列(中間圧延機列)13に
よって圧延され、その後必要に応じてさらに下流の圧延
機列(仕上げ圧延機列)14によって仕上げ圧延され、製
品の金属仕上げ材とされる。
【0014】本発明では、この上流の圧延機列3と下流
の圧延機列13の間に、接合装置12を配設する。この接合
装置12によって先行する金属粗材11の後端に後行する金
属粗材10の先端を接合し、下流の圧延機列13、必要に応
じて下流の圧延機列14にて連続的に圧延するのである。
なお、接合される金属粗材10、11の先端、後端は上流の
圧延機列3を出たところで切断機4によって切断して端
面を接合に適する形状に調整することが好ましい。切断
機4としてはクロップシャーや走行式鋸切機などが好ま
しく使用できる。
【0015】先行の金属粗材11後端と後行の金属粗材10
先端を接合するための接合装置12は、 上流の圧延機列3
と下流の圧延機列13の間に配設され、好ましくは上流の
圧延機列3と下流の圧延機列13の間を往復可能に配設さ
れた移動式接合装置12とするのがよい。なお、図1に
は、移動式接合装置を配設した例が示されているが、本
発明ではこれに限定されるものではないことはいうまで
もない。
【0016】移動式接合装置12は、 台車とすることが好
ましく、移動手段(図示せず)は、移動式接合装置12に
積載されたモーターによって車輪あるいはピニオンを駆
動する(この場合はラック・ピニオン方式)自走方式、
あるいは外部に設けたシリンダーによる他動方式などい
ずれの方法であってもよい。なお、移動式接合装置12に
おける上流の圧延機列3と下流の圧延機列13の間の往復
とは、必ずしも直線運動のみを意味するものではなく、
たとえば接合時には圧延ライン内を先行の金属粗材と後
行の金属粗材の搬送方向に沿って移動するが、戻りは圧
延ラインの外に退避して移動するものであってもよい。
【0017】また、本発明における接合は、短時間で強
固な接合が得られれば特にその方式にこだわるものでは
なく、この目的に合致する接合方法としてフラッシュバ
ット溶接、加熱圧接、コイルを用いる誘導加熱溶接方式
などが使用できる。なお、フラシュバット溶接が接合部
への介在物巻き込みが少なく、特に好ましい。また、 上
記の移動式接合装置12が圧延ラインを走行している場合
には、金属粗材を搬送支持するローラテーブル9を構成
するサポートロール91は、移動式接合装置12と干渉しな
い位置に順次退避可能とすることが好ましい。
【0018】本発明の移動式接合装置12では、接合手段
16とともに、後行する金属粗材10を把持する把持装置15
を有することが好ましい。移動式接合装置12の把持装置
15は、把持手段とともに移動手段(図示せず)を有する
ことが好ましく、把持手段により後行の金属粗材10を把
持し、さらに移動手段により把持したまま、図2の矢印
の方向へ後行の金属粗材10の先端を圧延ライン19内の接
合に最適な所定の位置に移動することができる。
【0019】本発明における接合は、後行する金属粗材
の先端と先行する金属粗材の後端を突き合わせて行う
が、好ましくは前記した移動式接合装置を利用して、後
行する金属粗材を把持し、ついで前記把持装置15の移動
速度と移動式接合装置12の前進速度の合速度が先行する
金属粗材の前進速度を上回る速度で前進させ、先行する
金属粗材11の後端に後行する金属粗材10の先端を突き当
てて位置決めして行うことがよい。これにより、先行の
金属粗材11の後端と後行の金属粗材10の先端は接合に最
適な位置に突き合わされることになる。
【0020】本発明の最も特徴的な点は、先行の金属粗
材11の後端と後行の金属粗材10の先端を突き合わせて接
合する前に、先行する金属粗材11の後端の形状および/
または前記後行する金属粗材10の先端の形状を測定し、
該形状の測定値に基づいて接合の条件を調整することに
ある。そのため、接合装置12には、先行する金属粗材11
の後端の形状および/または後行する金属粗材10の先端
の形状を撮像し画像解析する撮像装置40と、該撮像装置
40からの信号に基づいて接合条件を制御する接合条件制
御手段16c とを有する。
【0021】図2に、移動式接合装置12を用いた場合
の、形状測定の概略を示す。図中、15は把持装置、16は
接合手段、10は後行の金属粗材、11は先行の金属粗材、
19は圧延ライン、40は撮像装置、41は撮像部、42は信号
蓄積部、43は画像処理・解析部、16c は接合条件制御手
段を示す。なお、図2では、接合方法をフラッシュバッ
ト溶接とした場合を示し、接合手段16における接合用把
持手段16a 、16b は電極を兼ねたクランプ式電極として
いる。なお、本発明では、接合方法はこれに限定される
ものではなく、誘導加熱溶接方式としても何ら問題はな
い。誘導加熱溶接方式の場合には、接合用把持手段16a
、16b はクランプ機構のみでよく、接合位置にコイル
を配設する必要がある。
【0022】図2は、移動式接合装置12に配設、 積載さ
れた把持装置15によって把持され、移動式接合装置12と
ともに前進中の後行の金属粗材10の先端が、未だ先行の
金属粗材11の後端に追随していない状態を表している。
この状態で、移動式接合装置に積載された撮像装置40の
撮像部41によって、先行の金属粗材11の後端形状および
後行の金属粗材10の先端形状が撮影される。撮像部41と
しては例えばCCDカメラが好ましく使用できるが、特
にこれに限定されるものではない 。
【0023】この撮像装置40の撮像部41にて撮影された
金属粗材の端面は、例えば図4のような形状をしてい
る。撮影された画像は信号蓄積部42に送られデジタル化
されたのち画像処理・解析部43に送られる。画像処理・
解析部43では、 図4に例示した画像から、例えば端面の
突き出し長さX11、X10あるいは突き出し面積S11、S
10などを計算する。このようにして求められた突き出し
長さX11、X10や突き出し面積S11、S10のデータは、
接合装置12の接合条件制御部16c に入力され、最適な接
合条件が設定される。
【0024】なお、図2に示す構成では、撮像部41を2
台設けて、それぞれ先行の金属粗材11の後端、後行の金
属粗材10の先端を個別に撮影するようにしているが、撮
像部411台で、これらの端部を1度に撮影しても何ら問
題はない。また、一方の端部のみの形状を測定してこれ
を接合装置の制御に使用しても良い。これは、切断機に
よる切断面形状が直前の切断での切断形状とその次の切
断における切断形状が著しく異なることが少ない場合が
多く、そのような場合は先行の金属粗材か後行の金属粗
材のいずれかの端部形状を把握するだけで足りるからで
ある。
【0025】図3には、先行の金属粗材11と後行の金属
粗材10とを突合せ接合している状態を示す。これらの金
属粗材11、10は接合装置の電極を兼ねた接合手段16a,16
b によってクランプされ、クランプ完了後、先行材後端
と後行材先端の間に通電しフラッシュバット溶接接合す
る。この際、把持装置15は後行の金属粗材10を開放し、
待機位置へ移動している。なお、高周波誘導加熱の場合
には、図示しないコイルによって接合部を加熱溶融して
接合する。
【0026】接合は、接合条件制御部16c において設定
された接合条件に基づいて行われる。設定可能な接合条
件としては、接合方法がフラッシュバット溶接の場合で
は、溶接電流値、フラッシュ時間、溶接時間、先行の金
属粗材と後行の金属粗材との押し付け力、押し付け距離
などが挙げられるが、必ずしもそれらの全てを1度に制
御しなくても良く、何れか1又は2以上の条件を設定す
るものであってもよい。
【0027】ここで、測定された金属粗材端部の突き出
し長さX11、X10や突き出し面積S 11、S10に対して上
記の設定条件をどのように定めるかは、種々の突き出し
形状のサンプルを使用してオフラインの予備実験等によ
って、接合部のバリが最小であってかつ接合部の強度、
品質が許容範囲に入る条件を予め見出しておき、これを
用いて決定するのが良い。
【0028】以上、接合方法としてフラッシュバット溶
接の場合を例にとって説明したが、他の接合方法、例え
ば誘導加熱溶接(または圧接)などにおいても同様にし
て最適条件を見出し、実際の金属粗材端部の形状測定値
に基づいて接合時の条件を最適条件に制御するようにす
ればよい。接合が完了し、連続金属粗材となったのち、
接合手段16による把持を解いて、下流の圧延機列にて圧
延し、仕上げ金属材とする。
【0029】なお、金属素形材としては、線材、棒、型
材などの加工原料となるブルームやビレット等が適合す
る。そしてこの連続圧延方法によって製造される金属材
は、線材、棒、型材などで、とくに線材や棒などが好ま
しい。また金属としては鋼が最も一般的であるが特にこ
れに限定するものではなく、銅合金やアルミ合金などの
線材、棒材の熱間圧延であってもよい。
【0030】
【実施例】図1に示す連続圧延設備を使用し、異形棒鋼
の連続圧延を行った。金属素形材として、SD24鋼の
ビレット( 120mmφ)を用い、粗圧延機列(上流の圧延
機列3)により、金属粗材5(直径45mmの丸棒)とし
た。粗圧延機の出側に設けられた切断機4(クロップシ
ャー)によって、この金属粗材5(ここでは粗バーとも
呼ぶ)は、その端部前後を200 mmずつ切断された。そし
て、前後する50本の粗バー(金属粗材5)を、先行材、
後行材として、移動式接合装置12によって連続してフラ
ッシュバット溶接し、連続金属粗材とした。
【0031】この連続金属粗材を、中間圧延機列(下流
の圧延機列13) および仕上げ圧延機列(下流の圧延機列
14) により直径15mmのコンクリートバー(金属仕上げ
材)に圧延し、本発明例とした。接合に際し、接合前の
金属粗材の端部形状を、図2に示す移動式接合装置12に
積載したCCDカメラ(撮像部41)によって撮影し、信
号蓄積部42に送り、ついでこれを画像処理・解析部43で
解析し、突き出し面積S11、S10を求めた。この形状の
測定値に応じて、最適の接合条件(フラッシュバット溶
接条件)を接合条件制御部43の設定条件テーブルから選
び出してフラッシュバット溶接を行った。
【0032】なお、予め、予備実験によって得られた各
種切断部形状に対して、接合後のバリ高さが5mm以内と
なるような最適なフラッシュバット溶接条件を把握し、
これを接合装置の接合条件制御部16c の設定条件テーブ
ルに格納した。その結果、中間圧延および仕上げ圧延途
中で接合部の破断が生じることはなく圧延できた。ま
た、最終製品について、その接合部の強度、形状、品質
について調査したが、接合部の強度不足、形状不良、ノ
ロ噛みは1件も発生しなかった。
【0033】一方、比較例1として、接合時のフラッシ
ュバット溶接条件を一定にして溶接を行い、連続金属粗
材とし、接合(溶接)箇所を研削装置によってバリ取り
した後、同様に中間圧延機列および仕上げ圧延機列によ
り圧延した。なお、接合以外の条件は、本発明例と同様
とし、50本の粗バーを連続接合した。比較例1では、中
間圧延機列の圧延および仕上げ圧延機列の圧延におい
て、圧延途中で接合部の破断が生じた例が3件発生し、
最終製品(金属仕上げ材)の接合部での形状不良が5件
発生した。
【0034】また、比較例2として、接合時のフラッシ
ュバット溶接条件を一定にして接合し、接合個所のバリ
取りを実施せず、そのまま、中間圧延機列および仕上げ
圧延機列による連続圧延を行った。この場合、中間圧延
機列の圧延および仕上げ圧延機列の圧延において、圧延
途中で接合部の破断が生じた例が2件発生した。また、
最終製品(金属仕上げ材)の接合部での形状不良が8
件、ノロ噛みと強度不足が各5件ずつ発生した。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、接合部のバリ取りを行うことなく、接合部の品質が
優れた最終圧延製品が得られ、また中間圧延や仕上げ圧
延における接合部破断の操業トラブルもなくすことがで
き、歩留向上、生産効率の向上等産業上格段の効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備の一例
を模式的に示す全体図である。
【図2】本発明方法の実施に好適な移動式接合装置の構
成と、形状測定時の状態の一例を示す概略説明図であ
る。
【図3】本発明方法の実施に好適な移動式接合装置の構
成と、接合時の状態の一例を示す概略説明図である。
【図4】クロップシャーで切断した金属粗材の端部形状
の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 金属素形材 2 簡易加熱炉 3 上流の圧延機列(粗圧延機列) 4 切断機 5 金属粗材 9 テーブルロール 91 サポートロール 10 後行する金属粗材 11 先行する金属粗材 12 接合装置(移動式接合装置) 13 下流の圧延機列(中間圧延機列) 14 下流の圧延機列(仕上げ圧延機列) 15 把持装置 16 接合手段 16a 先行金属粗材の接合手段 16b 後行金属粗材の接合手段 16c 接合条件制御手段 17 移動速度制御手段 18 メジャーロール 19 圧延ライン 40 撮像装置 41 撮像部 42 信号蓄積部 43 画像処理解析部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属素形材を、複数の圧延機列を直列に
    配した圧延ラインの上流の圧延機列にて順次圧延し金属
    粗材としたのち、該金属粗材のうち先行する金属粗材の
    後端を、後行する金属粗材の先端に接合し、ついで下流
    の圧延機列にて連続的に圧延し金属仕上げ材とする、金
    属材の連続圧延方法において、前記接合前に、前記先行
    する金属粗材の後端の形状および/または前記後行する
    金属粗材の先端の形状を測定し、該形状の測定値に基づ
    いて前記接合の条件を調整することを特徴とする金属材
    の連続圧延方法。
  2. 【請求項2】 前記形状の測定値は、前記後行する金属
    粗材の先端が、前記先行する金属粗材の後端に突き当た
    る前に、前記先行する金属粗材の後端の形状および/ま
    たは前記後行する金属粗材の先端の形状を撮像して画像
    処理することにより得られたものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の金属材の連続圧延方法。
  3. 【請求項3】 前記接合が、フラッシュバット溶接によ
    る接合であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の金属材の連続圧延方法。
  4. 【請求項4】 金属素形材を順次圧延し金属粗材とする
    上流の圧延機列と、前記上流の圧延機列と下流の圧延機
    列の間に配設され、先行する金属粗材の後端と後行する
    金属粗材の先端とを接合し連続金属粗材とする接合装置
    と、前記連続金属粗材を連続して圧延し金属仕上げ材と
    する下流の圧延機列とを、順次直列に配設した金属材の
    連続圧延設備において、前記接合装置が、前記先行する
    金属粗材の後端の形状および/または前記後行する金属
    粗材の先端の形状を撮像し画像解析する撮像装置と、該
    撮像装置からの信号により接合条件を制御する接合条件
    制御手段とを有することを特徴とする金属材の連続圧延
    設備。
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